説明

加水分解的に安定なホスファイト組成物

ホスファイト及びアミン化合物を含む、ポリマー樹脂のための二次酸化防止剤としての加水分解的に安定なホスファイト。ホスファイトは、液体ホスファイト組成物とすることができる。アミン化合物は、式I:(I)(式中、xは、1、2又は3であり;Rは、水素、及び直鎖又は分岐のC〜Cアルキルからなる群から選択され、Rは、直鎖又は分岐のC〜C30アルキルからなる群から選択される)の構造を有することができる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年7月31日に出願された米国仮出願第61/230,654号からの優先権を主張し、その開示は、参照により本願明細書の記載の一部とする。
【0002】
本発明は、アミンで加水分解的に安定化されているホスファイト酸化防止剤の新規な組成物に関する。それはまた、安定化されたポリマー、及びホスファイト酸化防止剤の新規な加水分解的に安定な液体組成物を含む安定剤濃縮物に関する。
【背景技術】
【0003】
有機ホスファイトは、ポリオレフィンなどのポリマー樹脂及びエラストマーのための二次酸化防止剤として当該技術分野において公知である。酸化防止剤として、これらのホスファイトは、ホスフェートに酸化されて、ポリマーの酸化を防止する。このようなホスファイトの例は、H.Zweifel(編)、Plastics Additives Handbook、第5版、Hanser Publishers、Munich 2000年に開示されている。大部分のホスファイトにとって1つの共通の問題は、保存又は取扱い中に、たとえ微量でも、水分又は水への曝露により好ましくない加水分解を受けやすいことである。初期に、ホスファイトの加水分解は、酸素又はヒドロペルオキシドと直接反応する良好な還元剤である酸性P−OH及びPH=Oのプロトンを生成する。しかし、加水分解がこの初期段階を過ぎて継続する場合、酸化生成物の形成を大きく促進させるより強い酸が形成される。さらに、重合触媒の残渣から生じる不純物由来の他の酸が、ホスファイトの加水分解をさらに触媒することもある。これらの酸化生成物は、ホスファイト安定剤の酸化防止剤として機能する全体的能力を減少させる。水への曝露の結果として、加水分解されたホスファイトは、処理装置の腐食につながる粒の多い、ねばねばした塊になる。
【0004】
従来は、加水分解を防止するために、製造者は、加水分解するのが遅いホスファイトを求め、ホスファイトに種々の加水分解安定剤を添加してきた。米国特許第3,787,537号には、加水分解に対する安定性をさらに増加させるために重質アミンと組み合わせた、加水分解するのが遅いトリイソプロピルフェニルホスファイトエステルが記載されている。
【0005】
オルト位及びパラ位ヒンダードアルキル基を有するトリアルキルアリールホスファイト安定剤は、立体障害のために加水分解に対して耐性である。最も広く使用されるホスファイトの1つは、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトであり、これは、Alkanox(商標)240、Irgafos(商標)168又はDoverphos(商標)S−480の商品名で市販されている。このホスファイトは固体であり、加水分解安定剤なしで市販されている。
【0006】
広く使用されるトリス(p−ノニルフェニル)ホスファイト(TNPP)などの他のトリアルキルアリールホスファイト安定剤は、加水分解を受けやすい。TNPPは、室温で液体である。Weston(商標)399(Chemtura Corporation)などのTNPPの市販グレードは通常、最大1重量%のトリエタノールアミン又はトリイソプロパノールアミンを含有し、これは、加水分解安定剤として作用する。
【0007】
米国特許第5,561,181号には、パラ置換TNPPより加水分解的に安定である、高度にオルト置換されたTNPPが開示されている。
【0008】
欧州特許第0167969号には、ココナッツ−アルキルジエタノールアミンなどの長鎖脂肪族アミンで加水分解的に安定化されているホスファイトが開示されている。欧州特許第0143464号には、オクチルデシルジエタノールアミンなどの長鎖脂肪族アミンで加水分解的に安定化されているペンタエリトリトールジホスファイトが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、TNPPを合成する際に使用されるノニルフェノールに関連して主張されているエストロゲン作用の懸念のためにTNPPを置き換える要望がある。
【0010】
すなわち、加水分解的に安定化させようとするポリマー中の二次酸化防止剤としての使用のための、安全で有効な液体ホスファイト組成物に対する要望がある。
【0011】
さらに、より広範なホスファイト酸化防止剤の加水分解安定化に適したアミン化合物に対する要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
発明の概要
第1の態様では、本発明は、(a)ホスファイト、好ましくは液体ホスファイト組成物及び(b)構造:
【化1】


(式中、xは、1、2又は3であり;Rは、水素、及び直鎖又は分岐のC〜Cアルキルからなる群から選択され、Rは、直鎖又は分岐のC〜C30アルキルからなる群から選択される)
を有するアミンを含む組成物を対象とする。好ましくは、xは、1又は2である。アミンは、組成物の合計重量に基づいて、0.01から3重量%の量で存在させることができる。この液体ホスファイト組成物は、以下:(i)トリス(ジアルキルアリール)ホスファイト、(ii)トリス(モノアルキルアリール)ホスファイト、(iii)ビス(ジアルキルアリール)モノアルキルアリールホスファイト、及び(iv)ビス(モノアアルキルアリール)ジアルキルアリールホスファイトの少なくとも2種の異なるホスファイトを含み;周囲条件で液体である。
【0013】
第2の態様では、本発明は、(a)液体ホスファイト組成物及び(b)ビス(2−アルカノール)モノ−C〜C20−アルキルアミンを含む組成物を対象とする。液体組成物は、以下:(i)トリス(ジアルキルアリール)ホスファイト、(ii)トリス(モノアルキルアリール)ホスファイト、(iii)ビス(ジアルキルアリール)モノアルキルアリールホスファイト、及び(iv)ビス(モノアルキルアリール)ジアルキルアリールホスファイトの少なくとも2種の異なるホスファイトを含み;周囲条件で液体である。
【0014】
第3の態様では、本発明は、二次酸化防止剤に0.01から3重量%の量でアミンを添加することを含む、二次酸化防止剤を加水分解的に安定化させるための方法を対象とする。アミンは、構造
【化2】


(式中、xは、1、2又は3であり;Rは、水素、及び直鎖又は分岐のC〜Cアルキルからなる群から選択され、Rは、直鎖又は分岐のC〜C30アルキルからなる群から選択される)を有する。好ましくは、xは、1又は2である。液体ホスファイト組成物は、以下:(i)トリス(ジアルキルアリール)ホスファイト、(ii)トリス(モノアルキルアリール)ホスファイト、(iii)ビス(ジアルキルアリール)モノアルキルアリールホスファイト、及び(iv)ビス(モノアルキルアリール)ジアルキルアリールホスファイトの少なくとも2種の異なるホスファイトを含み;周囲条件で液体である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
発明の詳細な説明
本発明は、1種又は複数のホスファイト化合物、及び該ホスファイト化合物を加水分解的に安定化させることができる1種又は複数のアミン化合物を含む安定化されたホスファイト組成物に関する。本発明によるホスファイト化合物は、1種又は複数のアミン、例えば、1種又は複数のアルカノールアミン、好ましくは1種又は複数のアルカン−2−オールアミン(即ち、ここで、そのヒドロキシル基(単数又は複数)は、ベータ炭素上にある)で安定化される。アミン化合物は、第一級、第二級、又は第三級窒素を有し得る。一実施形態では、該窒素原子は、少なくとも1個のアルカノール基及び任意選択的に1個又は複数のアルキル基で置換されており、これは好ましくは、ホスファイト化合物又はホスファイト化合物の混合物中へのアミン化合物の分散又は可溶化を容易にする。
【0016】
ホスファイト及びホスホナイトは周知であり、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニル−フェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリトリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト、及びテトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホナイトが含まれ;具体的なホスファイト化合物には、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニル−フェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリトリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスファイト、トリス(ジプロピレングリコール)ホスファイト、及びテトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホナイトが含まれる。好ましくは、ホスファイトは、液体ホスファイト組成物である。
【0017】
一実施形態では、ホスファイトは、その全体の内容及び開示が参照により本願明細書の記載の一部とされる、米国特許第7,468,410号に記載されたとおりの、液体トリス(モノ−アルキル)フェニルホスファイトエステル、又は液体トリス(モノ−アルキル)フェニルホスファイトエステルの液体混合物である。例えば、ホスファイトは、トリス(モノアルキルフェニル)ホスファイト、又は2種以上のトリス(モノアルキルフェニル)ホスファイトの液体混合物、例えば、アルキル置換基が、1から20個の炭素原子、例えば、1から8個の炭素原子の直鎖又は分岐鎖のアルキルであるトリス(モノアルキルフェニル)ホスファイトの液体混合物である。具体的な一実施形態では、ホスファイトは、トリス(3−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−sec−ブチルフェニル)ホスファイト、又はトリス(4−sec−ブチルフェニル)ホスファイトの1種又は複数を含有する。一実施形態では、液体混合物は、異なるホスファイトを含み、その一方は、トリス(3−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−sec−ブチルフェニル)ホスファイト、又はトリス(4−sec−ブチルフェニル)ホスファイトであり、その他方は、トリス(3−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−sec−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(4−sec−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(4−t−ブチルフェニル)ホスファイト、又はトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトである。
【0018】
アミン安定剤
一態様では、アミン安定剤は、式I:
【化3】


の構造を有し、
【0019】
式中、xは、1、2又は3、好ましくは、xは、1又は2であり;Rは、水素、及び直鎖又は分岐のC〜Cアルキルからなる群から選択され、Rは、直鎖又は分岐のC〜C30アルキルからなる群から選択される。好ましくは、Rは、直鎖又は分岐のC〜Cアルキルからなる群から選択され、例えば、メチル又はエチルである。好ましくは、Rは、直鎖又は分岐のC〜C20アルキルからなる群から選択され、例えば、直鎖若しくは分岐のC10〜C20アルキル又は直鎖若しくは分岐のC12〜C18アルキルである。一実施形態では、xは1であり、Rは、直鎖又は分岐のC〜C20アルキル、例えば、C12〜C18アルキルである。一実施形態では、xは2であり、Rは、直鎖又は分岐のC10〜C20アルキル、例えば、C12〜C18アルキルである。
【0020】
すなわち、特に好ましい態様では、アミンは、式(II):
【化4】


の構造を有し、
【0021】
式中、Rは、水素、及び直鎖又は分岐のC〜Cアルキルからなる群から独立に選択され、好ましくはメチルであり、Rは、直鎖又は分岐のC〜C20アルキル基、例えば、直鎖若しくは分岐のC10〜C18アルキル基又は直鎖若しくは分岐のC12〜C18アルキル基を含む。
【0022】
一実施形態では、アミンは、ビス(2−アルカノール)モノ−C〜C20−アルキルアミンを含む。ビス(2−アルカノール)モノ−C〜C20−アルキルアミンは、例えば、オクチル−ビス(2−エタノール)アミン、ノニル−ビス(2−エタノール)アミン、デシル−ビス(2−エタノール)アミン、ウンデシル−ビス(2−エタノール)アミン、ドデシル−ビス(2−エタノール)アミン、トリデシル−ビス(2−エタノール)アミン、テトラデシル−ビス(2−エタノール)アミン、ペンタデシル−ビス(2−エタノール)アミン、ヘキサデシル−ビス(2−エタノール)アミン、ヘプタデシル−ビス(2−エタノール)アミン、オクタデシル−ビス(2−エタノール)アミン、オクチル−ビス(2−プロパノール)アミン、ノニル−ビス(2−プロパノール)アミン、デシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ウンデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ドデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、トリデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、テトラデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ペンタデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ヘキサデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ヘプタデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、オクタデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、及びそれらの異性体からなる群から選択される。好適な市販のアミンには、Armostat(商標)300及びArmostat 1800が含まれる。
【0023】
別の態様では、アミンは、式(III):
【化5】


(式中、それぞれのRは、水素、直鎖又は分岐のC〜Cアルキルからなる群から独立に選択される)の構造を有する。好ましい態様では、Rは、直鎖又は分岐のC〜Cアルキル基、好ましくはメチル基である。
【0024】
式(III)の例示的なアミン化合物には、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン(TIPA)、トリブタノールアミン、及びトリペンタノールアミンからなる群から選択される化合物が含まれる。
【0025】
ホスファイト組成物を安定化させるために適した他の例示的なアミンには、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及びテトライソプロパノールエチレンジアミンが含まれる。
【0026】
ホスファイト組成物を有効に安定化させるために必要とされる安定剤の量は、それぞれのアミン分子上のヒドロキシル基の数、アミンとホスファイト組成物の適合性、例えば、混和性、及び安定化されるホスファイト組成物中に含まれる具体的なホスファイト化合物に依存して広範に変わり得る。若干の例示的な実施形態では、安定化されたホスファイト組成物は、安定化されたホスファイト組成物の合計重量に基づいて、0.01〜3重量%、例えば、0.1〜1.5重量%、又は0.2から0.8重量%の範囲の量で1種又は複数のアミンを含む。一実施形態では、安定化されたホスファイト組成物は、0.7重量%の1種又は複数のアミンを含む。
【0027】
ある種のアルカノールアミンと組み合せたある種のホスファイトは、混濁混合物を生成することが留意されるべきである。例えば、トリイソプロパノールアミンは、ホスファイトを加水分解的に安定化させるのに有効であるが、必ずしも透明混合物をもたらすとは限らない。一方、添付の実施例でみられるように、オクタデシルビス(2−ヒドロキシエチル)アミンは、トリイソプロパノールアミンと同じ安定性を与えるが、一般に濁りの生成なしでそのようにする。
【0028】
液体ホスファイト組成物
ほとんどすべてのホスファイトは、例えば、上に検討されたように、様々な実施形態において本ホスファイト組成物中に見出され得るが、アミンで安定化される液体ホスファイト組成物は、少なくとも2種の異なるホスファイトを含む。好適な液体ホスファイト組成物は、例えば、LIQUID PHOSPHITE BLENDS AS STABILIZERSと表題された米国出願第11/787,531号に記載されており、その全体の内容及び開示は、参照により本願明細書の記載の一部とされる。
【0029】
若干の好ましい実施形態では、ホスファイト組成物は、式Vの構造を有する少なくとも2種の異なるホスファイトを含み、
【化6】


式中、R、R及びRは、独立に選択されたアルキル化アリール基であり、液体ホスファイト組成物は、周囲条件で液体である。「周囲条件」によって、室温、例えば、25℃、かつ1気圧が意味される。
【0030】
、R及びRのアリール部分は好ましくは、6から18個の炭素原子の芳香族部分、例えば、フェニル、ナフチル、フェナントリル、アントラシル、ビフェニル、テルフェニル、o−クレシル、m−クレシル、p−クレシルなどであり、好ましくはフェニルである。それぞれの芳香族部分は、少なくとも1個のC〜C18、例えば、C〜C10、又はC〜Cアルキル基で置換されている。好ましくは、芳香族部分は、Cアルキル基によっては置換されていない。芳香族部分は、オルト及び/又はパラ位で一、二、又は三置換されていてもよいが、これらの混合物の多くにおいては、ホスファイト自身は排他的に一置換されてはおらず、排他的に二置換されてはおらず、排他的に三置換されてはいない。
【0031】
例えば、本発明は、液体ホスファイト化合物及びアミン化合物を含む安定化された液体ホスファイト組成物に対するものであって、該液体ホスファイト組成物は、トリス(ジアルキルアリール)モノホスファイト、トリス(モノアルキルアリール)ホスファイト、ビス(ジアルキルアリール)モノアルキルアリールホスファイト、及びビス(モノアルキルアリール)ジアルキルアリールホスファイトの少なくとも2種を含み、該ホスファイト組成物は周囲条件で液体である。すなわち、液体ホスファイト組成物は、ビス(ジアルキルアリール)モノアルキルアリールホスファイト、ビス(モノアルキルアリール)ジアルキルアリールホスファイト、又はトリス(ジアルキルアリール)ホスファイトなどの、複数置換されている少なくとも1つの芳香族部分を有する少なくとも1種のホスファイトを含む。液体ホスファイト組成物は好ましくは、それぞれのアリール部分が全体的に一置換されている少なくとも1種のホスファイト化合物、例えば、トリス(モノアルキルアリール)ホスファイトも含む。アルキルアリールホスファイト化合物におけるアルキル基は、好ましくはC〜Cアルキル基、例えば、C〜Cアルキル基、最も好ましくはt−ブチル及び/又はt−アミルを含み、該アリール基は、好ましくはフェニル又はクレシル、例えば、o−、m−、及び/又はp−クレシルを含む。
【0032】
より一般的には、式(V)のアリール部分上のアルキル置換基(単数又は複数)は、直鎖又は分岐のC〜C18アルキル、例えば、C〜Cアルキル、C〜Cアルキル、又はC〜Cアルキルから選択され、好ましくはCアルキル又はCアルキルである。好ましい実施形態では、アルキル置換基(単数又は複数)は、C〜C10アルキルではなく、例えば、Cアルキルではない。アルキル置換基には、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル(あまり好ましくはないが)、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、及びそれらの異性体が含まれ得る。最も好ましくは、アルキル基(単数又は複数)は、ブチル(特にsec−ブチル及び/又はtert−ブチル)、及びアミル基(特にsec−アミル、tert−アミル、及び/又はイソ−アミル)から選択される。上に示されたように、一実施形態では、該アルキル部分はノニルを含まず、ホスファイト組成物は好ましくは、50wppm未満、例えば、10wppm未満、又は5wppm未満のノニル置換アリールホスファイト化合物を含み、最も好ましくは検出できるノニル置換アリールホスファイト化合物を含まないことを意味する。さらに、ホスファイト組成物は、好ましくは50wppm未満、例えば、10wppm未満、又は5wppm未満のノニルフェノールを含む。最も好ましくは、ホスファイト組成物は、検出できるノニルフェノールを含まない。
【0033】
一実施形態では、R、R、及びRは、式(VI):
【化7】


(式中、R、R、及びRは、水素、及び直鎖又は分岐のC〜Cアルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、及びそれらの異性体、例えば、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、tert−アミル、sec−アミルなどからなる群から独立に選択され、但し、R、R、及びRの少なくとも1個は、水素ではない)
の構造の、独立に選択されたアルキル化アリール基である。
【0034】
一実施形態では、R及びRは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、及びそれらの異性体からなる群から独立に選択され、Rは水素である。別の実施形態では、R及びRは、水素であり、Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、及びそれらの異性体からなる群から独立に選択される。これらの実施形態の一態様では、R、R、及びRの少なくとも1個は、C又はCアルキル、しばしば、tert−ブチル又はtert−アミルである。
【0035】
一実施形態では、R、R、及びRは、式(VII):
【化8】


(式中、R、R、及びRは、上に定義されており、Rは、水素又はメチルであり、但しR、R、R、及びRの1個は、メチルであり、R、R、R、及びRの少なくとも2個は、水素ではない)
の構造の、独立に選択されたアルキル化アリール基である。このようなホスファイトは、例えば、1種又は複数のアルキル化クレゾール化合物、例えば、1種又は複数のアルキル化オルト−、メタ−、及び/又はパラ−クレゾールとPClとの反応によって形成され得る。
【0036】
若干の好ましい実施形態では、液体ホスファイト組成物は、トリス(4−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(4−t−ブチルフェニル)−2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4−t−ブチルフェニルホスファイト、ビス(2−t−ブチルフェニル)−2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−2−t−ブチルフェニルホスファイト、トリス(4−t−アミルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−アミルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−アミルフェニル)ホスファイト、ビス(4−t−アミルフェニル)−2,4−ジ−t−アミルフェニルホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−アミルフェニル)−4−tアミルフェニルホスファイト、ビス(2−t−アミルフェニル)−2,4−ジ−t−アミルフェニルホスファイト、及びビス(2,4−ジ−t−アミルフェニル)−2−tアミルフェニルホスファイトからなる群から選択される少なくとも2種のホスファイトを含む。一実施形態では、組成物中で混合した場合、固体組成物をもたらすおそれのあるホスファイトのみをホスファイト組成物は含むわけではない。固体組成物をもたらすおそれのあるホスファイトの一例は、米国特許第5,254,709号に記載されたとおりに2,4−ジ−t−ブチルフェノール及び2,4−ジ−t−アミルフェノールと、三塩化リンとの反応から生成されるものである。
【0037】
多くの実施形態では、ホスファイト組成物は、TNPPの全リン含有量以上の全リン含有量、例えば、少なくとも4.5モル%、例えば、少なくとも4.8モル%、又は少なくとも5.1モル%を有する。範囲に関して、ホスファイト組成物の全リン含有量は、ホスファイト組成物中の全リン含有化合物の合計モルに基づいて4.5から10.0モル%、例えば、4.8から8.0モル%、又は5.1から6.0モル%の範囲とすることができる。
【0038】
上に示されたように、ホスファイト組成物はしばしば、以下:トリス(ジアルキルアリール)モノホスファイト、トリス(モノアルキルアリール)ホスファイト、ビス(ジアルキルアリール)モノアルキルアリールホスファイト、及びビス(モノアルキルアリール)ジアルキルアリールホスファイトの少なくとも2種を含み、ここで、ホスファイト組成物は、周囲条件で液体である。ホスファイト組成物中に含まれる各ホスファイト成分の相対量は、ホスファイト組成物それ自体が周囲条件で液体である限り、多少変更することができる。これらの実施形態では、ホスファイト組成物は、これらの化合物の少なくとも2種、これらの化合物の少なくとも3種、又はこれらの化合物の4種すべてを、ホスファイト組成物中の全ホスファイト化合物の合計重量に基づいて、80重量%、90重量%、又は95重量%を超える量で含む。当然、非最大量の、ホスファイト又は非ホスファイトである他の種、例えば、トリス(2−tert−アミルフェニル)ホスファイト、ビス(2−tert−アミルフェニル)−2,4−ジ−tert−アミルフェニルホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)−2−tert−アミルフェニルホスファイトなどの1種又は複数が、これらの組成物中に存在してもよい。
【0039】
液体ホスファイト組成物中に含まれる各ホスファイト成分の相対量は、ホスファイト組成物が周囲条件で液体である限り、若干変更することができる。例えば、1つの具体的なホスファイト組成物は、トリス(モノアルキルアリール)ホスファイト、例えば、トリス(4−t−アミル−フェニル)ホスファイトを20から70重量%、例えば、15から55重量%、又は37から54重量%の量で、ビス(モノアルキルアリール)ジアルキルアリールホスファイト、例えば、ビス(4−t−アミル−フェニル)−2,4−ジ−t−アミル−フェニル)ホスファイトを15から60重量%、例えば、31から50重量%、又は34から45重量%の量で含む。任意選択的に、ホスファイト組成物は、トリス(ジアルキルアリール)ホスファイト、及び/又はビス(ジアルキルアリール)モノアリールホスファイトをさらに含む。存在する場合、トリス(ジアルキルアリール)ホスファイト、例えば、トリス(2,4−ジ−tert−アミル−フェニル)ホスファイトは好ましくは、0.1から20重量%、例えば、0.3から5重量%、又は0.5から1重量%の量で存在する。存在する場合、ビス(ジアルキルアリール)モノアリールホスファイト、例えば、ビス(2,4−ジ−tert−アミル−フェニル)−4−t−アミル−フェニルホスファイトは好ましくは、2から20重量%、例えば、4から20重量%、又は5から10重量%の量で存在する。特に断らない限り、重量パーセント(重量%)は、ホスファイト組成物の合計重量に基づく。
【0040】
これらの実施形態では、ホスファイト組成物はしばしば、1:4から7:3、例えば、2:5から3:2、又は3:5から6;5のビス(モノアルキルアリール)ジアルキルアリールホスファイト、ビス(ジアルキルアリール)モノアルキルアリールホスファイト及びトリス(ジアルキルアリール)ホスファイトの組合せに対するトリス(モノアルキルアリール)ホスファイトの重量比を有する。ホスファイト組成物は任意選択的に、1:6から3:2、例えば、1:3から1:1、又は1:2から2:3のトリス(モノアルキルアリール)ホスファイト、ビス(ジアルキルアリール)モノアルキルアリールホスファイト及びトリス(ジアルキルアリール)ホスファイトの組合せに対するビス(モノアルキルアリール)ジアルキルアリールホスファイトの重量比を有する。ホスファイト組成物は任意選択的に、1:50から2:5、例えば、1:30から1:5、若しくは1:20から1:9、又は任意選択的に、0.2未満:1、0.1未満:1、0.05未満:1、若しくは0.02未満:1のトリス(モノアルキルアリール)ホスファイト、ビス(モノアルキルアリール)ジアルキルアリールホスファイト、及びトリス(ジアルキルアリール)ホスファイトの組合せに対するビス(ジアルキルアリール)モノアルキルアリールホスファイトの重量比を有する。
【0041】
しばしば、液体ホスファイト組成物は、トリス(ジ−C〜Cアルキルアリール)ホスファイト、トリス(C〜Cアルキルアリール)ホスファイト、ビス(ジ−C〜Cアルキルアリール)C〜Cアルキルアリールホスファイト、及びビス(C〜Cアルキルアリール)ジ−C〜Cアルキルアリールホスファイトの少なくとも2種を含む。好ましくは、該組成物は、以下の量でこれらのホスファイトのそれぞれを含む:1〜5重量%のトリス(ジ−C〜Cアルキルアリール)ホスファイト、10〜70重量%のトリス(C〜Cアルキルアリール)ホスファイト、1〜35重量%のビス(ジ−C〜Cアルキルアリール)C〜Cアルキルアリールホスファイト、及び5〜70重量%のビス(C〜Cアルキルアリール)ジ−C〜Cアルキルアリールホスファイト。
【0042】
液体ホスファイト混合物は、アリール部分、例えば、フェニル部分が全体として、どのように置換されているか、例えば、アルキル(例えば、t−ブチル又はt−アミル)置換されているかに基づいて特徴付けすることができる。例えば、一実施形態では、アリール部分の最大割合は、パラ位で一置換されており、例えば、ホスファイト組成物中のアリール部分の数に基づいて、パラ位で少なくとも50%、少なくとも70%、又は少なくとも90%一置換されており、任意選択的にパラ位で50から95%、例えば、55から90、又は60から85%一置換されている。他の実施形態では、アリール部分の若干は、少なくとも部分的には、二置換、例えば、オルト及びパラ二置換されており、例えば、ホスファイト組成物中のアリール部分の合計数に基づいて、アリール部分の少なくとも10%が、オルト二置換及びパラ二置換されており、例えば、少なくとも20%がオルト及びパラ二置換、又は少なくとも50%がオルト及びパラ二置換、任意選択的に5から50%がオルト及びパラ二置換、例えば、10から45%がオルト及びパラ二置換されている、又は15から40%がオルト及びパラ二置換されている。他の実施形態では、ジアルキルアリール基に対するモノアルキルアリール基の比は、5:1から1:1、例えば、4:1から1:1、又は3.5:1から2:1の範囲である。
【0043】
液体ホスファイト組成物が、モノアルキル化及びジアルキル化されているアリール部分を有するホスファイト化合物を含む多くの実施形態では、あるとしてもごくわずかのアリール部分が三置換されている。例えば、3重量%より少ない、例えば、2重量%より少ない、又は1重量%より少ないアリール部分が三置換されている。同様に、これらの混合物において、あったとしてもごくわずかのアリール部分が、オルト位で一置換されている。好ましくは、アリール部分は、オルト位で、たかだか、3重量%未満、例えば、2重量%未満、又は1重量%未満の量で一置換されている。
【0044】
他の安定剤
上で検討されたように、安定化量又は有効量の本発明の加水分解的に安定化されたホスファイト組成物は、様々な種類のポリマーに対する二次酸化防止剤として使用することができる。本明細書で用いられる場合、「安定化量」及び「有効量」によって、本発明の加水分解的に安定化されたホスファイト組成物を含有するポリマー組成物が、加水分解的に安定化されたホスファイト組成物を含まない以外は同等のポリマー組成物と比較して、その物理的又は色特性のいずれかにおいて改善された安定性を示す場合が意味される。改善された安定性の例は、例えば、溶融処理、風化作用、及び/又は空気、熱、光、及び/若しくは他の要素への長期の野外曝露に起因する、例えば、分子量低下、色劣化などに対する改善された安定化を含む。一例では、改善された安定性は、安定剤添加剤なしの組成物と比較した場合の、黄変指数(yellowing index)で測定した当初の色の低下及び溶融ポリマーのメルトフローレートの一方又は両方の形で、又は例えば、当初の黄変指数(yellowness index)(YI)によって若しくは黄変及び色の変化に対する耐性によって測定した、風化作用に対する付加的耐性の形で得られる。
【0045】
本明細書で記載される添加剤及び安定剤は好ましくは、組成物の安定性を改善するために有効な量で存在する。上記の加水分解的に安定化されたホスファイト組成物の1つを利用する場合、該組成物は一般に、ホスファイト組成物、アミン、及び任意の他の安定剤又は添加剤の重量を含むポリマーの合計重量に基づいて、約0.001から約5重量%、例えば、約0.0025から約2重量%、又は約0.005から約1重量%の量で存在する。本発明の加水分解的に安定化されたホスファイト組成物は、特に高温処理の間に樹脂を安定化させ、複数の押出し後でさえも、メルトインデックス及び/又は色の変化が比較的少ない。
【0046】
本発明はさらに、ベースポリマー(例えば、ポリマー樹脂)と、及び本発明の上記の加水分解的に安定化されたホスファイト組成物のいずれかとを含む安定化された熱可塑性プラスチックに関する。ポリマーは、ポリオレフィンとすることができ、ホスファイトは、補助安定剤、例えば、ヒンダードフェノール、芳香族アミン、ヒドロキシルアミン、ラクトン、及びチオエーテルと組み合せた液体ホスファイト組成物とすることができる。すなわち、本発明の加水分解的に安定化されたホスファイトによって安定化される熱可塑性プラスチックは、フェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、紫外線吸収剤、ホスファイト、ホスホナイト、脂肪酸のアルカリ金属塩、ハイドロタルサイト、金属酸化物、エポキシ化大豆油、ヒドロキシルアミン、第三級アミンオキシド、ラクトン、第三級アミンオキシドの熱反応生成物、及び硫黄共力剤からなる群から選択される1種又は複数の追加の安定剤又は安定剤の混合物を任意選択的に含んでもよい。
【0047】
一実施形態では、安定化混合物中の各成分の量は、ポリマー又はポリマー樹脂の合計重量パーセントに基づいて、表3に示される。
【表1】

【0048】
一次酸化防止剤には、以下が含まれる:
【0049】
(i)アルキル化モノフェノール、例えば:2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2,6−ビス(α−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6,−トリシクロヘキシルフェノール、及び2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノール。市販のアルキル化モノフェノールには、Lowinox(商標)624及びNaugard(商標)431が含まれる。BHEBなどの他のフェノールが、市販されている。
【0050】
(ii)アルキル化ヒドロキノン、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチル−ヒドロキノン、2,5−ジ−tert−アミル−ヒドロキノン、及び2,6−ジフェニル−4オクタデシルオキシフェノール。市販のアルキル化ヒドロキノンには、Chemtura製Lowinox AH25が含まれる。
【0051】
(iii)ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、2,2’−チオ−ビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオ−ビス−(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、及び4,4’−チオ−ビス−(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)。市販のヒドロキシル化チオジフェニルエーテルには、Lowinox TBM6、及びLowinox TBP6が含まれる。
【0052】
(iv)アルキリデン−ビスフェノール、例えば、2,2’−メチレン−ビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)フェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニル−フェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス−(6−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス−(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス−(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェノール)ブタン、1,1−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、2,2’−イソブチリデン−ビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,6−ジ−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−ドデシル−メルカプトブタン、エチレングリコール−ビス−(3,3,−ビス−(3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−ブチレート)−ジ−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−ジシクロペンタジエン、及びジ−(2−(3’−tert−ブチル−2’ヒドロキシ−5’メチル−ベンジル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェニル)テレフタレート。市販のアルキリデン−ビスフェノールには、Lowinox 22M46、Lowinox WSP、Lowinox 44B25、Naugard 536、Naugawhite(商標)、及びLowinox 22IB46が含まれる。
【0053】
(v)ベンジル化合物、例えば、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−メルカプト−アセテート、ビス−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオール−テレフタレート、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、ジオクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−ホスホネート、モノエチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートのカルシウム塩、1,3,5−トリス−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。市販のベンジル化合物には、Anox(商標)IC−14、Anox 330及びLowinox 1790が含まれる。
【0054】
(vi)アシルアミノフェノール、例えば、4−ヒドロキシラウリン酸アニリド、4−ヒドロキシ−ステアリン酸アニリド、2,4−ビス−オクチルメルカプト−6−(3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−s−トリアジン、及びオクチル−N−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−カルバメート。
【0055】
(vii)ベータ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)−プロピオン酸と、一価又は多価アルコール、例えば、メタノール、ジエチレングリコール、オクタデカノール、トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリトリトール、ネオペンチルグリコール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、チオジエチレングリコール、ジ−ヒドロキシエチルシュウ酸ジアミド、とのエステル。このようなフェノールには、テトラキス[メチレン{3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシシンナメート}]メタンも含まれる。市販のエステルには、Anox 20、Anox 1315、Lowinox GP45、Naugalube 38、Naugalube 531、Anox PP18、Naugard PS48及びNaugard XL−1が含まれる。
【0056】
(viii)ベータ−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−プロピオン酸と、一価又は多価アルコール、例えば、メタノール、ジエチレングリコール、オクタデカノール、トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリトリトール、ネオペンチルグリコール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、チオジエチレングリコール、ジヒドロキシエチルシュウ酸ジアミド、とのチオエステル。市販のチオエステルには、Naugalube(商標)15及びAnox 70が含まれる。
【0057】
(ix)ベータ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)−プロピオン酸のアミド、例えば、N,N’−ジ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサメチレン−ジアミン、N,N’−ジ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミン、N,N’−ジ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシプロピオニル)−ヒドラジン、N,N’−ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド、及び1,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイル)ヒドラジン。市販のアミドには、Lowinox HD98及びLowinox MD24が含まれる。
【0058】
(x)他のフェノール系酸化防止剤には、以下のフェノールが含まれる。ポリマーフェノール、例えば、Lowinox CPとして市販されている、4−メチルフェノールと、ジシクロペンタジエン及びイソブチレンとの反応生成物。アルキリデン−ポリ−フェノール、例えば、1,3トリス(3−メチル−4−ヒドロキシル−5−t−ブチル−フェニル)−ブタン(Lowinox CA22)。チオフェノール、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール(Irganox(商標)565)、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール(Irganox 1520);4,6−ビス(ドデシルチオメチル)−o−クレゾール(Irganox 1726)。ヒドロキシルアミン、例えば、ビス(オクタデシル)ヒドロキシルアミン(Irgastab(商標)FS 042)。エステルフェノールには、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)ブタン酸]グリコールエステル(Hostanox(商標)O3)が含まれる。さらに他のフェノールには、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート(Sumilizer GS)が含まれる。一実施形態では、安定化組成物は、テトラキスメチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシルヒドロシンナメート)メタン(Anox 20)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(Anox IC−14)、1,3,5−トリス(4−tert.−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン(Lowinox 1790)、オクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(Anox PP18)、ビス(オクタデシル)ヒドロキシルアミン(Irgastab FS−042)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(Anox 330)、2,6−ビス(α−メチルベンジル)−4−メチルフェノール(Naugalube 431)、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸(Anox 1315)、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチル−フェノール(BHEB)、及びそれらの混合物の群から選択される1種のフェノール、並びに本明細書で定義される液体ホスファイト組成物を含む。
【0059】
加水分解的に安定化されたホスファイト及び/又は得られた安定化されたポリマー樹脂組成物は任意選択的に、例えば、以下の1種又は複数のUV吸収剤及び/又は光安定剤も含む。
【0060】
(i)2−(2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、例えば、5’−メチル−、3’,5’−ジ−tert−ブチル−、3’,5’−ジ−tert−アミル−、5’−tert−ブチル−、5’−tert−アミル−、5’(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−、5−クロロ−3’,5’−ジ−tert−ブチル−、5−クロロ−3’−tert−ブチル−5’−メチル−、3’−sec−ブチル−5’−tert−ブチル−、4’−オクトキシ、3’,5’−ジtert−アミル−3’,5’−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)−誘導体。市販の2−(2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾールには、Lowilite(商標)26、Lowilite 27、Lowlilite 28、Lowilite 29、Lowilite 35、Lowilite 55、及びLowilite 234が含まれる。
【0061】
(ii)2−ヒドロキシ−ベンゾフェノン、例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ−、4−オクトキシ、4−デシルオキシ−、4−ドデシルオキシ−、4−ベンジルオキシ−、2,4−ジヒドロキシ−、4,2’,4’−トリヒドロキシ−及び2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−誘導体。例示的な2−ヒドロキシ−ベンゾフェノンには、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンフェノン、2−ヒドロキシ−4−エトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、及び2−ヒドロキシ−4−プロポキシベンゾフェノンが含まれる。市販の2−(2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾールには、Lowilite 20、Lowilite 22、Lowilite 20S、及びLowilite 24が含まれる。
【0062】
(iii)置換及び非置換の安息香酸のエステル、例えば、フェニルサリチレート、4−tert−ブチルフェニル−サリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス−(4−tert−ブチルベンゾイル)−レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−tert−ブチル−フェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート及びヘキサデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート。
【0063】
(iv)UV吸収剤及び光安定剤は、アクリレート、例えば、アルファ−シアノ−ベータ、ベータ−ジフェニルアクリル酸−エチルエステル又はイソオクチルエステル、アルファ−カルボメトキシ−桂皮酸メチルエステル、アルファ−シアノ−ベータ−メチル−p−メトキシ−桂皮酸メチルエステル又はブチルエステル、アルファ−カルボメトキシ−p−メトキシ−桂皮酸メチルエステル、N−(ベータ−カルボメトキシ−ベータ−シアノ−ビニル)−2−メチル−インドリンも含み得る。
【0064】
(v)ニッケル化合物も、適切なUV吸収剤及び光安定剤である。例示的なニッケル化合物には、2,2’−チオ−ビス(4−1,1,1,3−テトラメチルブチル)−フェノール)のニッケル錯体、例えば、任意選択的に追加のリガンド、例えば、n−ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN−シクロヘキシル−ジエタノールアミンとの1:1又は1:2錯体、ニッケルジブチルジチオカルバメート、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルホスホン酸モノアルキルエステル(例えば、メチル、エチル、又はブチルエステル)のニッケル塩、ケトキシム、例えば、2−ヒドロキシ−4−メチル−フェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体、任意選択的に追加のリガンドとの、1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシ−ピラゾールのニッケル錯体が含まれる。市販のニッケル化合物には、Lowilite Q82(2,2’−チオビス(4−tert−オクチル−フェノラート))−N−ブチルアミン−ニッケル(II)が含まれる。
【0065】
(vi)立体障害アミンは、UV吸収剤及び光安定剤として使用することができる。立体障害アミン、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−セバケート、n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)エステル、1−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシ−ピペリジンとコハク酸との縮合生成物、N,N’−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−s−トリアジンとの縮合生成物、トリス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−ニトリロトリアセテート、テトラキス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタン−テトラ−炭酸、1,1’(1,2−エタンジイル)−ビス−(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)。このようなアミンには、ヒンダードアミン由来のヒドロキシルアミン、例えば、ジ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート;1−ヒドロキシ2,2,6,6−テトラメチル−4−ベンゾキシピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ)−ピペリジン;及びN−(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−イプシロンカプロラクタムが含まれる。市販のヒンダードアミンには、Lowilite 19、Lowilite 62、Lowilite 77、Lowilite 92及びLowilite 94が含まれる。
【0066】
(vii)シュウ酸ジアミド、例えば、4,4’−ジオクチルオキシ−オキサニリド、2,2’−オクチルオキシ−5’,5’−ジ−tert−ブチルオキサニリド、2,2’−ジ−ドデシルオキシ−5’,5’ジ−tert−ブチル−オキサニリド、2−エトキシ−2’−エチル−オキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)−オキサルアミド、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2’−エチルオキサニリド並びに2−エトキシ−2’エチル−5,4−ジ−tert−ブチルオキサニリドとのその混合物、並びにo−及びp−エトキシ−並びにo−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドとのその混合物。
【0067】
本発明のポリマー樹脂及びホスファイト組成物は、例えば、以下の1種又は複数を含む、1種又は複数の追加の添加剤も含み得る:
【0068】
(i)金属不活性化剤、例えば、N,N’−ジフェニルシュウ酸ジアミド、N−サリチラル−N’−サリチロイルヒドラジン、N,N’−ビス−サリチロイルヒドラジン、N,N’−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロフェニルプロピオニル)−ヒドラジン、サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス−ベンジリデン−シュウ酸ジヒドラジド。
【0069】
(ii)追加のホスファイト及び/又はホスホナイトなどの追加の二次酸化防止剤、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニル−フェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリトリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイトトリステアリルソルビトールトリホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト、及びテトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホナイト。市販の二次酸化防止剤には、Naugalube TPP、Alkanox(商標)240、Ultranox(商標)626、Naugard P、Weston(商標)399、Weston TNPP、Weston 430、Weston 618F、Weston 619F、Weston DPDP、Weston DPP、Weston PDDP、Weston PTP、Weston TDP、Weston TLP、Weston TPP、及びWeston TLTTP(トリラウリルトリチオホスファイト);Doverphos(商標)4、Doverphos 4−HR、Doverphos 4−HR Plus、Doverphos HiPure 4、及びDoverphos S−9228;並びにHostanox PEPQが含まれる。
【0070】
(iii)過酸化物捕捉剤、例えば、ベータチオジプロピオン酸のエステル(例えば、そのラウリルエステル、ステアリルエステル、ミリスチルエステル又はトリデシルエステル)、メルカプトベンズイミダゾール、又は2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトールテトラキス−(ベータ−ドデシルメルカプト)−プロピオネート。
【0071】
(iv)ポリアミド安定剤、例えば、ヨウ化物及び/又はリン化合物と組み合せた銅塩及び二価マンガンの塩も、ポリマー樹脂及び/又はホスファイト組成物中に含まれ得る。
【0072】
(v)塩基性補助安定剤、例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、ハイドロタルサイト、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えば、ステアリン酸Ca、ステアロイル乳酸カルシウム、乳酸カルシウム、ステアリン酸Zn、オクタン酸Zn、ステアリン酸Mg、リシノール酸Na及びパルミチン酸K、ピロカテコール酸アンチモン、又はピロカテコール酸亜鉛。市販の補助安定剤には、Mark(商標)6045、Mark 6045ACM、Mark 6055、Mark 6055ACM、Mark 6087ACM、Mark 6102、Mark CE345、Mark CE350、及びMark CE387;及びDHT−4A(商標)が含まれる。
【0073】
(vi)核形成剤及び清澄剤、例えば、4−tertブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸の金属塩、ソルビトール及びその誘導体、安息香酸ナトリウム、並びに安息香酸。
【0074】
(vii)アミノキシプロパノエート誘導体、例えば、メチル−3−(N,N−ジベンジルアミノキシ)プロパノエート;エチル−3−(N,N−ジベンジルアミノキシ)プロパノエート;1,6−ヘキサメチレン−ビス(3−N,N−ジベンジルアミノキシ)プロパノエート);メチル−(2−(メチル)−3(N,N−ジベンジルアミノキシ)プロパノエート);オクタデシル−3−(N,N−ジベンジルアミノキシ)プロパン酸;テトラキス(N,N−ジベンジルアミノキシ)エチルカルボニルオキシメチル)メタン;オクタデシル−3−(N,N−ジエチルアミノキシ)プロパノエート;3−(N,N−ジベンジルアミノキシ)プロパン酸カリウム塩;及び1,6−ヘキサメチレンビス(3−(N−アリル−N−ドデシルアミノキシ)プロパノエート)。
【0075】
(viii)他の添加剤、例えば、可塑剤、潤滑剤、乳化剤、顔料、蛍光増白剤、難燃剤、帯電防止剤、発泡剤及び硫黄共力剤(ジラウリルチオジプロピオネート又はジステアリルチオジプロピオネートなど)。
【0076】
任意選択的に、ポリマー又はポリマー樹脂は、5〜50重量%、例えば、10〜40重量%又は15〜30重量%の充填剤及び補強剤、例えば、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、ガラス繊維、アスベスト、タルク、カオリン、マイカ、硫酸バリウム、金属酸化物及び水酸化物、カーボンブラック並びに黒鉛を含み得る。
【0077】
ポリマー
本発明はさらに、一成分は、本明細書で記載されるとおりの液体ホスファイト組成物を含み、他は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニルなどのポリマー、又はポリマー樹脂を含む安定化されたポリマーに関する。
【0078】
このような液体ホスファイト組成物によって安定化されたポリマーは、当該技術分野で公知の任意のポリマー、例えば、ポリオレフィンホモポリマー及びコポリマー、熱可塑性プラスチック、ゴム、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアルキレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、スチレン系ポリマー及びコポリマー、ポリカーボネート、アクリルポリマー、ポリアミド、ポリアセタール、ハロゲン化物含有ポリマー、及び生分解性ポリマーとすることができる。異なるポリマーの混合物、例えば、ポリフェニレンエーテル/スチレン系樹脂ブレンド、ポリ塩化ビニル/ABS又は他の衝撃改質ポリマー、例えば、メタクリロニトリル及びα−メチルスチレン含有ABS、及びポリエステル/ABS又はポリカーボネート/ABS並びに他の衝撃改質剤を加えたポリエステルも使用することができる。このようなポリマーは市販されているか、又は当該技術分野で周知の手段によって製造され得る。しかし、本発明の安定剤組成物は、熱可塑性ポリマーがしばしば処理及び/又は使用される極度の温度のゆえに、熱可塑性ポリマー、例えば、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリフェニレンエーテル及びスチレン系ポリマーに特に有用である。
【0079】
本明細書で記載されるとおりに、液体ホスファイト組成物と組み合せて使用されるポリマーは、チーグラー−ナッタ触媒、シングルサイト触媒、メタロセン触媒又はPhillips型触媒を含む様々な触媒を用いて、溶液、高圧、スラリー及び気相を含む様々な重合方法を用いて製造される。液体ホスファイト組成物と一緒に有用な非限定的なポリマーには、エチレン系ポリマー、例えば、線状低密度ポリエチレン、エラストマー、プラストマー、高密度ポリエチレン、実質的に線状の長鎖分岐ポリマー、及び低密度ポリエチレン;並びにプロピレン系ポリマー、例えば、アタクチック、アイソタクチック、及びシンジオタクチックポリプロピレンポリマーを含むポリプロピレンポリマー、及びプロピレンコポリマー、例えば、プロピレンランダムコポリマー、ブロックコポリマー又は耐衝撃コポリマーが含まれる。
【0080】
ポリマー、典型的にはエチレン系ポリマーは、0.86g/ccから0.97g/ccの範囲、好ましくは0.88g/ccから0.965g/ccの範囲、より好ましくは0.900g/ccから0.96g/ccの範囲、さらにより好ましくは0.905g/ccから0.95g/cc、なおさらにより好ましくは0.910g/ccから0.940g/ccの範囲、最も好ましくは0.915g/ccを超える、好ましくは0.920g/ccを超える、最も好ましくは0.925g/ccを超える密度を有する。本発明の方法によって製造されるポリマーは典型的には、1.5超から約15、特に2超から約10、より好ましくは約2.2超から約8未満、さらにより好ましくは約2.2から5未満、最も好ましくは2.5から4までの数平均分子量に対する重量平均分子量(Mw/Mn)、すなわち分子量分布を有する。Mw/Mnの比は、当該技術分野で周知のゲル透過クロマトグラフィー技術によって測定され得る。一実施形態における本発明のポリマーは、ASTM−D−1238−Eで測定してメルトインデックス(MI)又は(I2)を0.01dg/分から1000dg/分、より好ましくは約0.01dg/分から約100dg/分、さらにより好ましくは約0.1dg/分から約50dg/分、最も好ましくは約0.1dg/分から約10dg/分の範囲で有する。一実施形態における本発明のポリマーは、メルトインデックス比(I21/I2)(I21は、ASTM−D−1238−Fで測定される)を10から25未満、より好ましくは約15から25未満で有する。好ましい実施形態における本発明のポリマーは、メルトインデックス比(I21/I2)(I21は、ASTM−D−1238−Fで測定される)を好ましくは25超、より好ましくは30超、さらにより好ましくは40超、なおさらにより好ましくは50超、最も好ましくは65超で有する。
【0081】
本発明の液体ホスファイト組成物と一緒に用いられるポリマーは、フィルム、シート、並びに繊維押出し及び共押出し、並びにブロー成形、射出成形及び回転成形のような成形操作に有用である。フィルムには、食品と接触する用途及び食品と接触しない用途におけるシュリンクフィルム、食品包装用フィルム、延伸フィルム、密封用フィルム、配向フィルム、スナック包装、重包装袋、買物袋、調理済み食品及び冷凍食品包装、医療用包装、産業用ライナー、膜などとして有用な、共押出し又は積層によって形成されるブロー又はキャストフィルムが含まれる。繊維は、フィルター、おむつ布、医療用衣類、ジオテキスタイルなどを製造するための織布又は不織布の形態での使用のための溶融紡糸、溶液紡糸及び溶融ブローの繊維操作を含む。押出し物品には、医療用チューブ、ワイヤ及びケーブルコーティング、ジオメンブレン、及び池用ライナーが含まれる。成形物品には、瓶、槽、大きな中空物品、硬質食品容器及び玩具の形態の単層及び多層構造物が含まれる。上記に加えて、液体ホスファイト組成物は、タイヤ、バリヤなどの種々のゴム系製品に使用される。
【0082】
一実施形態では、液体ホスファイト組成物は、飲料、食品及び人の他の消耗品と接触して使用されるポリマー、好ましくはポリオレフィンにおける使用のために適しており、及び/又は認められている。
【0083】
モノオレフィン及びジオレフィンのポリマー、例えば、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン−1、ポリメチルペンテン−1、ポリイソプレン、又はポリブタジエン、並びにシクロオレフィン、例えば、シクロペンテン又はノルボルネンのポリマー、ポリエチレン(任意選択的に架橋され得る)、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)及び線状低密度ポリエチレン(LLDPE)を使用することができる。これらのポリマーの混合物、例えば、ポリプロピレンとポリイソブチレン、ポリプロピレンとポリエチレン(例えば、PP/HDPE、PP/LDPE)の混合物、及び異なる種類のポリエチレンの混合物(例えば、LDPE/HDPE)も使用することができる。同じく有用なのは、モノオレフィン及びジオレフィン相互間のコポリマー又は他のビニルモノマーとのコポリマー、例えば、エチレン/プロピレン、LLDPE及びそのLDPEとの混合物、プロピレン/ブテン−1、エチレン/ヘキセン、エチレン/エチルペンテン、エチレン/ヘプテン、エチレン/オクテン、プロピレン/イソブチレン、エチレン/ブタン−1、プロピレン/ブタジエン、イソブチレン、イソプレン、エチレン/アルキルアクリレート、エチレン/アルキルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル(EVA)又はエチレン/アクリル酸コポリマー(EAA)及びそれらの塩(アイオノマー)、並びにエチレンとプロピレン及びジエン(例えば、ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン又はエチリデン−ノルボルネンなど)とのターポリマー;並びにこのような共重合体の混合物及びそれらの上記のポリマーとの混合物、例えば、ポリプロピレン/エチレンプロピレンコポリマー、LDPE/EVA、LDPE/EAA、LLDPE/EVA、及びLLDPE/EAAである。
【0084】
オレフィンポリマーは、例えば、MgCl、クロム20の塩及びそれらの複合体、シリカ、シリカ−アルミナ上などの担体に任意選択的に担持したチーグラー−ナッタ触媒の存在下での、例えばオレフィンの重合によって製造され得る。オレフィンポリマーは、クロム触媒又はシングルサイト触媒、例えば、メタロセン触媒、例えば、Ti及びZrなどの金属のシクロペンタジエン錯体などを利用して製造することもできる。当業者であれば容易に理解するように、本明細書で使用されるポリエチレンポリマー、例えば、LLDPEは、様々なコモノマー、例えば、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテンコモノマーなどを含み得る。
【0085】
ポリマーには、スチレン系ポリマー、例えば、ポリスチレン、ポリ−(p−メチルスチレン)、5ポリ−(α−メチルスチレン)、スチレン又はα−メチルスチレンとジエン又はアクリル酸誘導体とのコポリマー、例えば、スチレン/ブタジン(SBR)、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/無水マレイン酸、スチレン/マレイミド、スチレン/ブタジエン/酢酸エチル、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート、スチレンコポリマーと、別のポリマー、例えば、ポリアクリレート、ジエンポリマー又はエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーなどとの、高耐衝撃強度を有する混合物;並びにスチレンのブロックコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン/スチレン(SBS)、スチレン/イソプレン/スチレン(SIS)、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン/プロピレン/スチレンも含まれ得る。
【0086】
スチレン系ポリマーには、追加として又は代替として、スチレン又はα−メチルスチレンのグラフトコポリマー、例えば、ポリブタジエン上のスチレン、ポリブタジエン−スチレン又はポリブタジエン−アクリロニトリル上のスチレンなど;ポリブタジエン上のスチレン及びアクリロニトリル(又はメタクリロニトリル)及びそれらのコポリマー;ポリブタジエン上のスチレン及び無水マレイン酸又はマレイミド;ポリブタジエン上のスチレン、アクリロニトリル及び無水マレイン酸又はマレイミド;ポリブタジエン上のスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレート、ポリブタジエン上のスチレン及びアルキルアクリレート又はメタクリレート、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー上のスチレン及びアクリロニトリル、ポリアクリレート又はポリメタクリレート上のスチレン及びアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエンコポリマー上のスチレン及びアクリロニトリル、並びにそれらの上記スチレン系コポリマーとの混合物が含まれる。
【0087】
適切なゴムには、天然ゴム及び合成ゴムの両方、それらの組合せが含まれる。合成ゴムには、限定されるものではないが、例えば、熱可塑性ゴム、エチレン/アルファ−オレフィン/非共役ポリエン(EPDM)ゴム、エチレン/α−オレフィン(EPR)ゴム、スチレン/ブタジエンゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、アクリロニトリル/ブタジエン(NBR)ゴム、ポリクロロプレンゴム、ポリブタジエンゴム、イソブチレン−イソプレンコポリマー、などが含まれる。熱可塑性ゴムには、SIS、溶液及びエマルションSBSなどが含まれる。
【0088】
ニトリルポリマーも、本発明のポリマー組成物に有用である。これらには、アクリロニトリルのホモポリマー及びコポリマー並びにその類似体、例えば、ポリメタクリロニトリル、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル/ブタジエンポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートポリマー、アクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンポリマー、及びスチレン系樹脂に関して上記に言及されたとおりの様々なABS組成物が含まれる。
【0089】
アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリル酸及びエタクリル酸並びにそれらのエステルなどのアクリル酸をベースとしたポリマーも使用することができる。このようなポリマーには、ポリメチルメタクリレート、及びABS型グラフトコポリマー(ここで、アクリロニトリル型モノマーのすべて又は一部は、アクリル酸エステル又はアクリル酸アミドに置き換えられている)が含まれる。他のアクリル型モノマー、例えば、アクロレイン、メタクロレイン、アクリルアミド及びメタクリルアミドを含むポリマーも使用することができる。
【0090】
ハロゲン含有ポリマーも、加水分解的に安定化されたホスファイトを用いて安定化され得る。これには、例えば、ポリクロロプレン、エピクロロヒドリンホモ−及びコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリ臭化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、フッ素化ポリビニリデン、臭素化ポリエチレン、塩素化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル−エチレンコポリマー、塩化ビニル−プロピレンコポリマー、塩化ビニルスチレンコポリマー、塩化ビニル−イソブチレンコポリマー、塩化ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸ターポリマー、塩化ビニル−スチレン−アクリロニトリルコポリマー、塩化ビニル−ブタジエンコポリマー、塩化ビニルイソプレンコポリマー、塩化ビニル−塩素化プロピレンコポリマー、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニルターポリマー、塩化ビニル−アクリル酸エステルコポリマー、塩化ビニル−マレイン酸エステルコポリマー、塩化ビニル−メタクリル酸エステルコポリマー、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー及び内部可塑化ポリ塩化ビニルなどのポリマーが含まれる。
【0091】
他の有用なポリマーには、環状エーテルのホモポリマー及びコポリマー、例えば、ポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド又はそれらのビスグリシジルエーテルとのコポリマー;ポリアセタール、例えば、ポリオキシメチレン、及びコモノマーとしてエチレンオキシドを含むポリオキシメチレン;熱可塑性ポリウレタン、アクリレート又はメタクリロニトリル含有ABSで改質されたポリアセタール;ポリフェニレンオキシド及びスルフィド、並びにポリフェニレンオキシドとポリスチレン又はポリアミドとの混合物;ポリカーボネート及びポリエステルカーボネート;ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びポリエーテルケトン;並びにジカルボン酸とジオールとから及び/又はヒドロキシカルボン酸若しくはその対応するラクトンから誘導されるポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロール−シクロヘキサンテレフタレート、ポリ−2−(2,2,4(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン)テレフタレート及びポリヒドロキシベンゾエート、並びにヒドロキシル末端基を有するポリエーテルから誘導されるブロックコポリエーテルエステルが含まれる。
【0092】
ビスアミン及びジカルボン酸から及び/又はアミノカルボン酸若しくは対応するラクタムから誘導されるポリアミド及びコポリアミド、例えば、ポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12及び4/6、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシレンビスアミンとアジピン酸の縮合により得られる芳香族ポリアミド;ヘキサメチレンビスアミンとイソフタル酸及び/又はテレフタル酸、並びに任意選択的に改質剤としてのエラストマーから調製されるポリアミド、例えば、ポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド又はポリ−m−フェニレンイソフタルアミドは有用であり得る。上記のポリアミドと、ポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマー又は化学的に結合した若しくはグラフトしたエラストマーとの:或いはポリエーテルとの、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールとのさらなるコポリマー、並びにEPDM又はABSで改質されたポリアミド又はコポリアミドも使用することができる。
【0093】
別の実施形態では、ポリマーは、生分解性ポリマー又は堆肥化可能なポリマーを含む。生分解性ポリマーは、その分解が、天然起源の微生物、例えば、細菌、真菌及び藻類の作用から生じるものである。堆肥化可能なポリマーは、堆肥化の間の生物学的過程により分解を受けて、CO、水、無機化合物及びバイオマスを、他の堆肥化可能な物質に匹敵する速度で生成する。典型的には、生分解性又は堆肥化可能なポリマーは、植物源に由来し、合成的に製造される。生分解性又は堆肥化可能なポリマーの例には、ポリ(グリコール酸)(PGA)、ポリ(乳酸)(PLA)、及びそれらのコポリマーが含まれる。生分解性又は堆肥化可能なポリマーは、植物のデンプンと慣用の石油系ポリマーのブレンドに由来してもよい。例えば、生分解性ポリマーは、ポリオレフィンとブレンドすることができる。
【0094】
ポリオレフィン、ポリアルキレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル及びスチレン系ポリマー、並びにそれらの混合物が、より好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテルホモポリマー及びコポリマー、ポリスチレン、高耐衝撃ポリスチレン、ポリカーボネート並びにABS型グラフトコポリマー並びにそれらの混合物が、特に好ましい。
【0095】
一実施形態では、液体ホスファイト組成物は、天然及び合成ワックス、例えば、n−パラフィンワックス、クロロパラフィン、α−オレフィンワックス、微結晶ワックス、ポリエチレンワックス、アミドワックス、及びフィッシャー−トロプシュワックスを安定化させるために添加される。これらのワックスは、蝋燭の製造に適当であり得る。
【0096】
本安定剤は、ポリマーからの成形物品の製造前に任意の都合のよい段階で慣用の技術によりポリマー中の容易に配合することができる。例えば、本安定剤は、乾燥粉末形態でポリマーと混合することができるか、又は本安定剤の懸濁液若しくはエマルションをポリマーの溶液、懸濁液、若しくはエマルションと混合することができる。本発明の安定化された組成物は任意選択的に、約0.001から約5重量%、例えば、約0.0025から約2重量%又は約0.05から約0.25重量%の様々な慣用の添加剤、例えば、上記されたものなど、又はそれらの混合物を含有することもできる。
【0097】
本発明の安定剤は、たとえポリマーが押出しを何度も受けても、メルトインデックス及び/又は色の変化に対して特に高温処理におけるポリマー組成物の安定化を有利に補助する。本発明の安定剤は、ポリマー組成物からの成形物品の製造前に任意の都合のよい段階で、慣用の技術によってポリマー組成物中に容易に配合することができる。例えば、本安定剤は、乾燥粉末形態でポリマーと混合することができるか、又は本安定剤の懸濁液若しくはエマルションは、ポリマーの溶液、懸濁液、若しくはエマルションと混合することができる。
【0098】
本発明の組成物は、様々な方法、例えば、その成分と、配合物中に望まれる任意の追加の材料との密接な混合を含む方法によって調製され得る。適切な手順は、溶液混合及び溶融混合を含む。商業的なポリマー処理設備における溶融混合装置の可用性のために、溶融処理手順が一般に好ましい。このような溶融配合法で使用される装置の例には、共回転押出機及び逆回転押出機、単軸押出機、ディスク−パックプロセッサ並びに様々な他の型の押出装置を含む。配合された材料が、ダイ中の小さい出口孔を通って押出機を出て、得られた溶融樹脂のストランドを水浴中を通過させることにより冷却させる場合もある。冷却したストランドは、包装及びさらなる取扱いのために小さいペレットに細断することができる。
【0099】
成分のすべてを処理系に最初に添加するか、さもなければ、特定の添加剤を相互に又はポリマー若しくはポリマー樹脂の一部と予備配合して、安定剤濃縮物を製造することができる。さらに、溶融物の通気(大気又は真空のいずれか)を可能にする少なくとも1つの通気ポートを用いることが、有利であることもある。当業者は、過度の追加の実験なしに、混合時間及び温度、並びに成分添加位置及び順序を調整することができる。
【0100】
本発明の安定剤は、成形物品へと製造する前にポリマー中に慣用の技術によって都合よく配合することができるが、完成品への局所適用によって本安定剤を適用することも可能である。物品は、本安定剤化合物及びポリマーを含むことができ、例えば、ヘッドランプカバー、屋根板、電話カバー、航空機内装品、建物内装品、コンピュータ及び事務機器の筐体、自動車部品、並びに家庭用電気製品にすることができる。物品は、押出し、射出成形、ロトモールド、圧縮、及び他の方法で製造され得る。これは、繊維への適用に関して特に有用であり、本安定剤は、例えば、溶融紡糸工程の間のスピン仕上げによって、繊維に局所的に適用される。一実施形態では、液体ホスファイト組成物は、飲料、食品及び人の他の消耗品と接触して使用されるポリマー樹脂、好ましくはポリオレフィンにおける使用のために認められなければならない。
【0101】
本発明の加水分解的に安定化されたホスファイト組成物は、ポリマー安定化のほかにも用途を有し得る。例えば、ホスファイト組成物を反応させて、さらなる用途を有し得る新規な派生生成物を形成することが望ましいことがあり得る。例えば、参照により本願明細書の記載の一部とされる、Hechenbleiknerら、米国特許第3,056,823号に開示されるものなどのエステル交換プロセスも用いることができる。具体的には、Hechenbleiknerらにより記載されたプロセスは、少量であるが触媒的に有効量の金属アルコラート又は金属フェノラートの存在下でトリアリールホスファイトをモノヒドロキシ炭化水素とエステル交換することを含む。汚染を回避するために、エステル交換される特定のアルコールのアルコラートが用いられる。前もって形成されたアルコラートを用いることに代えて、アルコラートを、トリアリールホスファイトの添加前に、アルコールに金属、例えば、ナトリウム、カリウム又はリチウムを添加することによってその場で形成することができる。モノアルコール及びトリアリールホスファイトを、1モルのトリアリールホスファイトに対して3モルのアルコールのモル比で反応させる。
【0102】
さらに詳細に説明しなくても、当業者は、本明細書における説明を用いて、本発明を最大限まで利用し得ると考えられる。以下の例は、特許請求されている発明を実施する際に、当業者へのさらなる手引きを提供するために含まれるものである。提供される例は、単に本出願の教示に貢献する、作業の代表例である。したがって、これらの例は、添付の特許請求の範囲に定義されるとおりの、本発明を限定することを決して意図するものではない。
【0103】
本発明はこれから、以下の非限定的な例によって説明される。
【実施例】
【0104】
(例1)
表4は、種々の加水分解安定剤と一緒に用いた場合のホスファイト及び液体ホスファイト組成物の改善された加水分解安定性を示す。例1に使用した加水分解安定剤は、以下を含んでいた:A=エポキシド大豆油(例えば、Drapex 6.8)、B=トリイソプロパノールアミン(TIPA)、C=エトキシル化タローアルキルアミン(Armostat 300)、及びD=オクタデシルビス(2−ヒドロキシエチル)アミン(Armostat 1800)。分析した液体ホスファイト組成物は、トリノニルフェニルホスファイト(TNPP)及びモノ/ジt−アミルフェニルホスファイト組成物(液体Xと指定した)を含み、これらは以下のホスファイトを含んでいた:30〜50重量%のトリ(4−t−アミルフェニル)ホスファイト;30〜50重量%のビス(4−t−アミルフェニル)(2,4−ジ−t−アミルフェニル)ホスファイト;5〜15重量%の(4−t−アミルフェニル)ビス(2,4−ジ−t−アミルフェニル)ホスファイト;及び4重量%未満のトリ(2,4−ジ−t−アミルフェニル)ホスファイト。
【0105】
非添加及び添加TNPP及び液体Xの約0.025gの試料を、GCバイアル中に秤量し、バイアルを50℃及び80%相対湿度で湿度室に保存した。バイアルを毎日基準で湿度室から取り出し、31P{1H}NMRで分析して、ホスファイトが分解した時を確認した。試験は、最大14日の持続期間で行った。
【表2】

【0106】
表4に示すように、TNPP及び液体Xの両方について、本発明のアミン安定剤(タイプB−D)は、液体ホスファイト組成物の加水分解安定性に対して顕著な改善をもたらした。特に、エトキシル化タローアルキルアミン及びオクタデシルビス(2−ヒドロキシエチル)アミンは、TNPPの加水分解安定性の増加(実験4及び実験5)を上回る液体ホスファイト組成物(実験9及び実験10)の加水分解安定性の増加を示した。
【0107】
(例2)
液体X(上記した)の加水分解安定性及び物理的外観に対するTIPA及びオクタデシルビス(2−ヒドロキシエチル)アミン(Armostat 1800)の効果を調べた。
【0108】
液体Xの約0.025gの試料を、0.8重量%のTIPA又は2重量%のArmostat 1800と混合した。試料をGCバイアルに秤量し、バイアルを50℃及び80%相対湿度で湿度室に保存した。0.8重量%のTIPAと混合した液体Xのバイアル及び2重量%のArmostat 1800と混合した液体Xのバイアルを、1週間にわたって毎日基準で取り出した。31P{H}NMRは、液体Xが分解していなかったことを示した。しかし、試験の過程の間に、0.8重量%のTIPAと混合した液体Xの試料は濁ってきたが、2重量%のArmostat 1800と混合した液体Xの試料は常に透明で、濁りがないままであり、したがって、依然として出発物質のようであった。
【0109】
すなわち、Armostat 1800は、TIPAと同様の加水分解安定性を与えるが、Armostat 1800は、濁りの生成なしにそのような加水分解安定性を与える。
【0110】
0.8重量%のTIPAと混合したTNPPを用いる類似の試験において、試料は、濁りを発生させなかった。
【0111】
(例3)
適合された静止試験
任意選択的に1重量%のTIPAと共に、表5に示す4mlのホスファイトを、水及びブロモチモールブルー指示薬の12mlの混合物に添加した。得られた混合物を60℃に加熱した。酸の生成をもたらす、ホスファイトの加水分解は、ブロモチモールブルー指示薬の色変化で検出した。カラーフリップに対する目標最小限値は8時間であり、試験は100時間行った。
【表3】

【0112】
良好な加水分解安定性が、TNPP及びTIPAの組合せよりも液体X及びTIPAの組合せに対して示されている。これは、TIPAが、TNPP及び液体Xの両方で同様の性能を有することが予想されたのであるから、明らかに驚くべき且つ予想されないことである。
【0113】
(例4)
適合された動的試験
任意選択的に1重量%のTIPAと共に、表6に示す20gのホスファイトを、水及びフェノールフタレイン指示薬の60mlの混合物に添加した。得られた混合物を激しい撹拌条件下で60℃に加熱した。酸の生成をもたらす、ホスファイトの加水分解は、フェノールフタレイン指示薬の色変化で検出した。褪色に対する目標最小値は20分であり、試験は120時間行った。
【表4】

【0114】
良好な加水分解安定性が、液体X及びTIPAの組合せ、並びにTNPP及びTIPAの組合せについて示された。
【0115】
(例5)
シクロヘキサン還流
水及びブロモチモールブルーの25mlの混合物と、25mlのシクロヘキサンとを混合し、沸騰するまで加熱した。任意選択的に1重量%のTIPAと共に、表7に示す0.5gのホスファイトを、注射器で沸騰混合物に添加した。試験は120時間行った。
【表5】

【0116】
表7に示すように、TIPAを加えた又は加えないTNPPは、試験期間の120時間残存した。しかし、TIPAの添加により、液体Xの残存は非常に改善された。
【0117】
本発明の根底にある原理から逸脱することなくなされ得る多くの変更及び修正を考慮して、本発明に与えられるべき保護の範囲の理解のため、添付の特許請求の範囲が参照されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ホスファイト及び
(b)構造:
【化1】


(式中、xは、1、2又は3であり;Rは、水素、及び直鎖又は分岐のC〜Cアルキルからなる群から選択され、Rは、直鎖又は分岐のC〜C30アルキルからなる群から選択される)
を有するアミン
を含む組成物。
【請求項2】
ホスファイトが、周囲条件で液体であり、液体トリス(モノアルキルフェニル)ホスファイト、2種以上のトリス(モノアルキルフェニル)ホスファイトの混合物、又は以下:
(i)トリス(ジアルキルアリール)ホスファイト、
(ii)トリス(モノアルキルアリール)ホスファイト、
(iii)ビス(ジアルキルアリール)モノアルキルアリールホスファイト、及び
(iv)ビス(モノアルキルアリール)ジアルキルアリールホスファイト
からの少なくとも2種の異なるホスファイトの混合物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
xが、1又は2である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
アミンが、構造
【化2】


(式中、Rは、水素又はメチルであり;Rは、直鎖又は分岐のC〜C20アルキル基である)
を有する、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
アミンが、オクチル−ビス(2−エタノール)アミン、ノニル−ビス(2−エタノール)アミン、デシル−ビス(2−エタノール)アミン、ウンデシル−ビス(2−エタノール)アミン、ドデシル−ビス(2−エタノール)アミン、トリデシル−ビス(2−エタノール)アミン、テトラデシル−ビス(2−エタノール)アミン、ペンタデシル−ビス(2−エタノール)アミン、ヘキサデシル−ビス(2−エタノール)アミン、ヘプタデシル−ビス(2−エタノール)アミン、オクタデシル−ビス(2−エタノール)アミン、オクチル−ビス(2−プロパノール)アミン、ノニル−ビス(2−プロパノール)アミン、デシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ウンデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ドデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、トリデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、テトラデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ペンタデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ヘキサデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ヘプタデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、オクタデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、及びそれらの異性体からなる群から選択される、請求項3に記載の組成物。
【請求項6】
アミンが、構造
【化3】


(式中、それぞれのRは、水素、直鎖又は分岐のC〜Cアルキルからなる群から独立に選択される)
を有する、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項7】
アミンが、組成物の合計重量に基づいて、0.01から3重量%の量で存在する、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項8】
少なくとも2種の異なるホスファイトがそれぞれ独立に、構造:
【化4】


[式中、R、R及びRは、構造:
【化5】


(式中、R、R及びRは、水素及び直鎖又は分岐のC〜Cアルキルからなる群から独立に選択され、但し、R、R及びRの少なくとも1個は水素ではない)
の独立に選択されたアルキル化アリール基である]
を有する、請求項2に記載の組成物。
【請求項9】
少なくとも2種の異なるホスファイトが、以下:
20から70重量%の量のトリス(モノアルキルアリール)ホスファイト;
15から60重量%の量のビス(モノアルキルアリール)ジアルキルアリールホスファイト、
0.1から20重量%の量のトリス(ジアルキルアリール)ホスファイト;及び
2から20重量%の量のビス(ジアルキルアリール)モノアリールホスファイト
を含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
少なくとも2種の異なるホスファイトが、トリス(4−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(4−tert−ブチルフェニル)−2,4−ジ−tert−ブチルフェニルホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−tert−ブチルフェニルホスファイト、ビス(2−tert−ブチルフェニル)−2,4−ジ−tert−ブチルフェニルホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−2−tert−ブチルフェニルホスファイト、トリス(4−tert−アミルフェニル)ホスファイト、トリス(2−tert−アミルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)ホスファイト、ビス(4−tert−アミルフェニル)−2,4−ジ−tert−アミルフェニルホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)−4−tertアミルフェニルホスファイト、ビス(2−tert−アミルフェニル)−2,4−ジ−tert−アミルフェニルホスファイト、及びビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)−2−tertアミルフェニルホスファイトからなる群から選択される、請求項3に記載の組成物。
【請求項11】
ポリマーと請求項1から10までに記載の組成物とを含む、安定化されたポリマー組成物。
【請求項12】
二次酸化防止剤にアミンを0.01から3重量%の量で添加することを含む、二次酸化防止剤を加水分解的に安定化させるための方法であって、アミンが、構造:
【化6】


(式中、xは、1、2又は3であり;Rは、水素、及び直鎖又は分岐のC〜Cアルキルからなる群から選択され、Rは、直鎖又は分岐のC〜C30アルキルからなる群から選択される)
を有し;二次酸化防止剤がホスファイトを含む方法。
【請求項13】
アミンが、構造
【化7】


(式中、Rは、水素又はメチルであり;Rは、直鎖又は分岐のC〜C20アルキル基である)
を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
アミンが、オクチル−ビス(2−エタノール)アミン、ノニル−ビス(2−エタノール)アミン、デシル−ビス(2−エタノール)アミン、ウンデシル−ビス(2−エタノール)アミン、ドデシル−ビス(2−エタノール)アミン、トリデシル−ビス(2−エタノール)アミン、テトラデシル−ビス(2−エタノール)アミン、ペンタデシル−ビス(2−エタノール)アミン、ヘキサデシル−ビス(2−エタノール)アミン、ヘプタデシル−ビス(2−エタノール)アミン、オクタデシル−ビス(2−エタノール)アミン、オクチル−ビス(2−プロパノール)アミン、ノニル−ビス(2−プロパノール)アミン、デシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ウンデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ドデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、トリデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、テトラデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ペンタデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ヘキサデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、ヘプタデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、オクタデシル−ビス(2−プロパノール)アミン、及びそれらの異性体からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ホスファイトが、周囲条件で液体であり、液体トリス(モノアルキルフェニル)ホスファイト、2種以上のトリス(モノアルキルフェニル)ホスファイトの混合物、又は以下:
(i)トリス(ジアルキルアリール)ホスファイト、
(ii)トリス(モノアルキルアリール)ホスファイト、
(iii)ビス(ジアルキルアリール)モノアルキルアリールホスファイト、及び
(iv)ビス(モノアルキルアリール)ジアルキルアリールホスファイト
の少なくとも2種の異なるホスファイトを含む、請求項12、13又は14に記載の方法。

【公表番号】特表2012−530813(P2012−530813A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516392(P2012−516392)
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/043469
【国際公開番号】WO2011/014529
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(508201282)ケムチュア コーポレイション (69)
【Fターム(参考)】