説明

加湿機能付空気清浄機

【課題】加湿フィルターに付着する不純物量を算出することで正確に加湿フィルターの清掃時期を算出することのできる加湿機能付空気清浄機を提供することを目的としている。
【解決手段】トレー4に液位センサ14を配置し、この液位センサ14の検出信号から加湿フィルター6への水の浸透高さを推定する浸透高さ推定手段15の推定値と、風路の温度と湿度とファンモーター8の風量から、加湿量算出手段16が加湿部12で気化する水分量を算出し、この水分量から不純物量算出手段17が加湿フィルター6に付着する不純物量を算出し、清掃時期判定手段18がこの不純物量と一定値K19を比較し清掃時期を判定することにより、製品の運転状態や停止状態を問わず加湿フィルターに付着する不純物量を算出することができ、正確に加湿フィルターの清掃時期を算出することのできる加湿機能付空気清浄機が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気を浄化しながら加湿することのできる加湿機能付空気清浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の加湿機能付空気清浄機は下記に記載されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、その加湿機能付空気清浄機について図14および図15を参照しながら説明する。
【0004】
図14に示すように空気清浄機本体101には、空気を浄化するためのフィルター102と、フィルター102に通風する送風機103と、空気を加湿する加湿ユニット104と、制御部105とを備えている。また、図15に制御ブロック図を示すように、計測手段108を備えた制御部105の入力側に運転スイッチ106と水位検出手段107が設けられ、出力側に送風機103とポンプ109と報知手段110と表示部111が設けられている。
【0005】
上記構成において、計測手段108は加湿ユニット104の稼働時間を累積的に計測するものであり、運転スイッチ106のON信号が制御部105に入力されると制御部105は送風機103、ポンプ109を稼動させ加湿運転を開始する。それとともに計測手段108の時間計測が開始される。時間計測は運転スイッチ106のOFF信号が制御部105に入力された時点で停止する。また水位検出手段107は加湿ユニット104内の水位を検出するものであり、計測手段108が計測した累積稼働時間が所定時間に達したと判断し、かつ水位検出手段107が検出した水位が所定レベル以下の場合に報知手段110と表示部111により加湿ユニットのお手入れ時期を報知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−317086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような従来の加湿機能付空気清浄機では、水が気化した後に残るマグネシウムやカルシウムなどの不純物が加湿フィルターに付着して加湿能力を低下させるのでフィルターの清掃を定期的に行う必要があるが、その清掃時期を付着した不純物量に関係なく加湿運転の稼働時間のみで算出しているという課題があり、正確な清掃時期を算出することが要求されている。
【0008】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、加湿フィルターに付着する不純物量を算出することで正確に加湿フィルターの清掃時期を算出することのできる加湿機能付空気清浄機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の加湿機能付空気清浄機は上記目的を達成するために、吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内には、空気清浄部と、水を蓄えた貯水容器に一部を浸漬させて水を含ませる吸水性のフィルターとこのフィルターを回転駆動させるフィルター駆動部から成る加湿部と、室内の空気を前記吸気口から前記空気清浄部と前記加湿部を介して前記排気口より室内に連通する循環風路と、この循環風路に備え前記吸気口から吸気した空気を排気口から排気させる送風部と、前記貯水容器に備えた水位検出部の検出した水位から前記フィルターへの水の浸透高さを推定する浸透高さ推定手段と、前記循環風路の温度と湿度を検出する温度検出部と湿度検出部と、前記送風部とフィルター駆動部の運転を行う制御手段とを備え、前記制御手段は、前記浸透高さ推定手段の推定値と前記送風手段の風量と前記湿度検出部の検出値と前記温度検出部の検出値により前記加湿部で気化する水分量を算出する加湿量算出手段と前記水分量から前記フィルターに付着する不純物量を算出する不純物量算出手段と、この不純物量が一定値を超えた場合に清掃時期とする清掃時期判定手段とを備え前記加湿部の清掃時期を算出するようにしたものである。
【0010】
この手段により、製品の運転状態や停止状態を問わず加湿フィルターに付着する不純物量を算出することで正確に加湿フィルターの清掃時期を算出することのできる加湿機能付空気清浄機が得られる。
【0011】
また、本発明の加湿機能付空気清浄機は、フィルターは円筒形状とし、前記フィルターの回転停止位置を検出する位置検出部とを備え、前記フィルターの回転停止位置を前回停止位置から所定の角度移動した位置で停止する駆動制御手段を備えるようにしたものである。
【0012】
この手段により、加湿フィルターの一部に集中して不純物が付着することを防止し、加湿フィルターの不純物の付着を均一化し加湿能力の低下を低減することのできる加湿機能付空気清浄機が得られる。
【0013】
また、本発明の加湿機能付空気清浄機は、貯水容器に水を供給する給水部と、前記給水部と貯水容器の間に給水弁を備え、フィルター駆動部の回転動作が停止すると前記給水弁が閉じる方向に給水弁を動作させる給水弁駆動手段を備えるようにしたものである。
【0014】
この手段により、製品の停止状態で加湿フィルターに不純物が付着し続けることを防止することのできる加湿機能付空気清浄機が得られる。
【0015】
また、本発明の加湿機能付空気清浄機は、加湿部に付着した不純物量を表示する表示手段を設けるようにしたものである。
【0016】
この手段により、使用者が加湿フィルターに付着した不純物量を知ることができ、使い勝手のよい加湿機能付空気清浄機が得られる。
【0017】
また、本発明の加湿機能付空気清浄機は、不純物量が一定値を超えた場合は表示手段の色を変化させるようにしたものである。
【0018】
この手段により、使用者が加湿フィルターの清掃時期を簡単に知ることができ、使い勝手のよい加湿機能付空気清浄機が得られる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内には、空気清浄部と、水を蓄えた貯水容器に一部を浸漬させて水を含ませる吸水性のフィルターとこのフィルターを回転駆動させるフィルター駆動部から成る加湿部と、室内の空気を前記吸気口から前記空気清浄部と前記加湿部を介して前記排気口より室内に連通する循環風路と、この循環風路に備え前記吸気口から吸気した空気を排気口から排気させる送風部と、前記貯水容器に備えた水位検出部の検出した水位から前記フィルターへの水の浸透高さを推定する浸透高さ推定手段と、前記循環風路の温度と湿度を検出する温度検出部と湿度検出部と、前記送風部とフィルター駆動部の運転を行う制御手段とを備え、前記制御手段は、前記浸透高さ推定手段の推定値と前記送風手段の風量と前記湿度検出部の検出値と前記温度検出部の検出値により前記加湿部で気化する水分量を算出する加湿量算出手段と前記水分量から前記フィルターに付着する不純物量を算出する不純物量算出手段と、この不純物量が一定値を超えた場合に清掃時期とする清掃時期判定手段とを備え前記加湿部の清掃時期を算出するようにしたことにより、製品の運転状態や停止状態を問わず加湿フィルターに付着する不純物量を算出することで正確に加湿フィルターの清掃時期を算出することのできる加湿機能付空気清浄機が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態1の加湿機能付空気清浄機の外観斜視図
【図2】同加湿機能付空気清浄機の断面図
【図3】同加湿機能付空気清浄機の加湿部の概略図
【図4】同加湿機能付空気清浄機の制御ブロック図
【図5】同加湿機能付空気清浄機の液位センサ出力電圧(V)に対する水の浸透高さ(cm)推定値の相関図
【図6】同加湿機能付空気清浄機の風量停止における単位時間(30分)と単位浸透高さ(10cm)あたりの水消費量(リットル)を示す図
【図7】同加湿機能付空気清浄機の風量弱における単位時間(30分)と単位浸透高さ(10cm)あたりの水消費量(リットル)を示す図
【図8】同加湿機能付空気清浄機の水消費量(リットル)と不純物量(g)の相関図
【図9】同加湿機能付空気清浄機の清掃時期の判定処理を示すフローチャート
【図10】本発明の実施の形態2の加湿機能付空気清浄機の加湿部の概略図
【図11】同加湿機能付空気清浄機の制御ブロック図
【図12】本発明の実施の形態3の加湿機能付空気清浄機の外観斜視図
【図13】同加湿機能付空気清浄機の制御ブロック図
【図14】従来の加湿機能付空気清浄機の外観斜視図
【図15】同加湿機能付空気清浄機の制御ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の請求項1記載の加湿機能付空気清浄機は、吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内には、空気清浄部と、水を蓄えた貯水容器に一部を浸漬させて水を含ませる吸水性のフィルターとこのフィルターを回転駆動させるフィルター駆動部から成る加湿部と、室内の空気を前記吸気口から前記空気清浄部と前記加湿部を介して前記排気口より室内に連通する循環風路と、この循環風路に備え前記吸気口から吸気した空気を排気口から排気させる送風部と、前記貯水容器に備えた水位検出部の検出した水位から前記フィルターへの水の浸透高さを推定する浸透高さ推定手段と、前記循環風路の温度と湿度を検出する温度検出部と湿度検出部と、前記送風部とフィルター駆動部の運転を行う制御手段とを備え、前記制御手段は、前記浸透高さ推定手段の推定値と前記送風手段の風量と前記湿度検出部の検出値と前記温度検出部の検出値により前記加湿部で気化する水分量を算出する加湿量算出手段と、前記水分量から前記フィルターに付着する不純物量を算出する不純物量算出手段と、この不純物量が一定値を超えた場合に清掃時期とする清掃時期判定手段とを備え前記加湿部の清掃時期を算出するようにしたものであり、加湿量算出手段が送風手段の風量状態、つまり運転もしくは停止の状態と加湿部の温度と湿度から気化した水分量を算出し、不純物量算出手段がこの気化した水分量に含まれる不純物量を算出することで製品が運転状態や停止状態を問わず加湿フィルターに付着する不純物量を算出することとなり、清掃時期判定手段が加湿フィルターに付着した不純物量で清掃時期を判定することで正確に加湿フィルターの清掃時期を算出することができるという効果を有する。
【0022】
また、本発明の請求項2記載の加湿機能付空気清浄機は、フィルターは円筒形状とし、前記フィルターの回転停止位置を検出する位置検出部とを備え、前記フィルターの回転停止位置を前回停止位置から所定の角度移動した位置で停止する駆動制御手段を備えるようにしたものであり、駆動制御手段が回転停止をするたびに水に浸漬する位置をずらすことで浸透加湿フィルターの一部に集中して不純物が付着することを防止し、加湿フィルターの不純物の付着を均一化し加湿能力の低下を低減することができるという効果を有する。
【0023】
また、本発明の請求項3記載の加湿機能付空気清浄機は、貯水容器に水を供給する給水部と、前記給水部と貯水容器の間に給水弁を備え、フィルター駆動部の回転動作が停止すると前記給水弁が閉じる方向に給水弁を動作させる給水弁駆動手段を備えるようにしたものであり、給水弁を閉じることで空気清浄機の停止状態で加湿フィルターに浸漬させる水の量を制限することとなり、不純物が付着し続けることを防止することができるという効果を有する。
【0024】
また、本発明の請求項4記載の加湿機能付空気清浄機は、加湿部に付着した不純物量を表示する表示手段を設けるようにしたものであり、表示手段が不純物量を表示することととなり、使用者が加湿フィルターに付着した不純物量を知ることができ、使い勝手がよいという効果を有する。
【0025】
また、本発明の請求項5記載の加湿機能付空気清浄機は、不純物量が一定値を超えた場合は表示手段の色を変化させるようにしたものであり、表示手段が不純物量が一定値を超えた場合に色を変化させて表示を行なうことで、使用者が加湿フィルターの清掃時期を簡単に知ることができ、使い勝手がよいという効果を有する。
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0027】
(実施の形態1)
図1に示すように、加湿機能付空気清浄機の本体1は略箱形に形成され、本体1の前側面に吸気口2と上部に排気口3を形成し、側面に貯水容器としてのトレー4を備えている。
【0028】
また図2に示すように、本体1内には空気清浄部としての空気清浄フィルター5と、水を蓄えたトレー4に一部を浸漬させて水を含ませる吸水性のフィルターとしての加湿フィルター6とこの加湿フィルター6を回転駆動させるフィルター駆動部としてのタイミングモーター7から成る加湿部12と、室内の空気を吸気口2から空気清浄フィルター5と加湿部12を介して排気口3より室内に連通する循環風路13と、この循環風路13に吸気口2から吸気した空気を排気口3から排気させる送風部としてのファンモーター8と循環風路13の温度を検出する温度検出部としての温度センサ10と循環風路13の湿度を検出する湿度検出部としての湿度センサ11と、ファンモーター8とタイミングモーター7の運転を行う制御手段9を備えている。
【0029】
また図3に加湿部12の概略を示すように水位検出部としての液位センサ14をトレー4の側面に高さを測定できるように垂直に備えている。
【0030】
また図4に示すように液位センサ14の検出した水位から加湿フィルター6の水の浸透高さを推定する浸透高さ推定手段15を備え、この浸透高さ推定手段15の推定値とファンモーター8の風量と温度センサ10の検出した温度と湿度センサ11の検出した湿度により加湿部12で気化する水分量、すなわち水消費量を算出する加湿量算出手段16とこの水消費量から加湿フィルター6に付着する不純物量を算出する不純物量算出手段17と不純物量の閾値としての一定値K19とこの不純物量と一定値K19を比較し清掃時期を判定する清掃時期判定手段18を制御手段9に備えている。
【0031】
上記構成において、制御手段9が加湿フィルター6の清掃時期を算出する動作について図9に示すフローチャートを用いて説明する。
【0032】
まず、制御手段9に備えた不純物量算出手段17は最初に不純物量T0=tを確認する(S1)(主体が不明、どの構成要件が確認をするのかを明確にしてください)。初回の場合は本体が稼動していないのでtはゼロとなる。次に液位センサ14の出力電圧を読み込み(S2)、浸透高さ推定手段15が図5に示すように液位センサ14が液体に接する面が多いほど気体と液体の熱放散定数差の作用で出力電圧が高くなることにより液位センサ14の出力電圧(技術的意味が不明、当業者が実施できるように記載してください)から水の浸透高さH(cm)を算出する(S3)。そして、ファンモーター8の風量が停止しているか否かを判定する(S4)。風量が停止の場合、加湿量算出手段16が温度センサ10の検出した温度と湿度センサ11の検出した湿度を読み込み、加湿フィルター6に浸漬した水が自然蒸発する水消費量を表した図6に示す加湿量算出手段16にメモリされた風量(停止)における単位時間(30分)&と単位浸透高さ(10cm)あたりの水消費量のテーブルAを参照し減算値ΔS1を算出する(S5)。減算値ΔS1は単位浸透高さ(10cm)のため、加湿量算出手段16は浸透高さHと減算値ΔS1から水消費量S1を算出する(S6)。そして、不純物量算出手段17が図8に示すように気化し消費した水消費量と加湿フィルター6に残り付着した不純物量は比例関係にある、例えば水道水中の不純物量は100mg/リットルで表されることにより水消費量S1から不純物量T1を算出し(S7)、付着している不純物量合計T(算出式はT=T0+T1)を算出する(S8)。またS4においてファンモーター8の風量が停止ではない場合、つまり風量弱の場合は、加湿量算出手段16が温度センサ10の検出した温度と湿度センサ11の検出した湿度を読み込み、図7に示す加湿量算出手段16にメモリされた風量(弱)における単位時間(30分)&と単位浸透高さ(10cm)あたりの水消費量のテーブルBを参照し減算値ΔS2を算出する(S9)。減算値ΔS2は単位浸透高さ(10cm)のため、加湿量算出手段16は浸透高さHと減算値ΔS2から水消費量S2を算出する(S10)。そして、不純物量算出手段17が図8に示すように水消費量S2から不純物量T2を算出し(S11)、付着している不純物量合計T(算出式はT=T0+T2)を算出する(S12)。そして、清掃時期判定手段18が不純物量合計Tと一定値K19を比較する(S13)。この一定値K19は制御手段9に予めメモリされている閾値である。不純物量合計Tが一定値K19より大きい場合は加湿フィルター6の清掃時期と判定する(S14)。またS13において不純物量合計Tが一定値K19以下の場合は、不純物量T0=tのtについてt=Tに更新し(S15)、S1に戻る。
【0033】
このように製品の運転状態や停止状態を問わず加湿フィルターに付着する不純物量を算出することで正確に加湿フィルターの清掃時期を算出することができる。
【0034】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同一構成のものは同一番号を付して詳しい説明は省略する。
【0035】
図10に示すように加湿フィルター6は円筒形状に形成され、トレー4に水を供給する給水部としてのタンク20と、このタンク20からトレー4に水を供給する間に給水弁21と、この給水弁21の開閉動作を行う給水弁駆動手段22を加湿部12に備えている。
【0036】
また図11に示すように、加湿フィルター6の回転停止位置を検出する位置検出部としてのホールセンサ23と、加湿フィルター6を回転駆動させるタイミングモーター7の動作を制御する駆動制御手段24を備えている。
【0037】
なお、給水弁駆動手段22の一例としてはソレノイドがある。
【0038】
なお、駆動制御手段24の一例としてはリレーがある。
【0039】
上記構成において、制御手段9はホールセンサ23が検出した加湿フィルター6の回転停止位置を記憶し、前回停止位置から所定の角度移動した位置で停止するように駆動制御手段24をONしタイミングモーター7の停止動作を制御する。所定の角度とは、例えばホールセンサ23により加湿フィルター6の回転停止位置を60度毎に6箇所検出する場合は60度が所定の角度となる。
【0040】
また、制御手段9はタイミングモーター7が停止し加湿フィルター6の回転動作が停止した場合は給水弁駆動手段22をONし給水弁21が閉じる方向に給水弁を動作させる。
【0041】
このように製品の停止状態で水に浸漬する加湿フィルターの位置をずらしていくことで加湿フィルターの一部に集中して不純物が付着することを防止し、加湿フィルターの不純物の付着を均一化し加湿能力の低下を低減することができる。
【0042】
また、製品の停止状態でタンクからトレーへの水の供給を停止することで、加湿フィルターに不純物が付着し続けることを防止することができる。
【0043】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1あるいは2と同一構成のものは同一番号を付して詳しい説明は省略する。
【0044】
図12と図13に示すように、表示手段としての7セグメントLED25を備えている。
【0045】
上記構成において、不純物量算出手段17が算出した不純物量合計Tを7セグメントLED25に例えば、緑色で表示する。さらに、清掃時期判定手段18が不純物量合計Tと一定値K19を比較し不純物量合計Tが一定値K19より大きい場合は7セグメントLED25の表示色を例えば、赤色に変化させる。
【0046】
このように加湿フィルターに付着した不純物量を表示することで、使用者が加湿フィルターに付着した不純物量を知ることができ、使い勝手を向上させることができる。
【0047】
また、不純物量が一定値を超えた場合、つまり清掃時期に達した場合は表示手段の色を変化させることで、使用者が加湿フィルターの清掃時期を簡単に知ることができ、使い勝手を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
フィルターに付着する不純物量を正確に算出し清掃時期を判定することができるので、フィルターを備えた加湿機や除湿機にも適用できる。
【符号の説明】
【0049】
1 本体
2 吸気口
3 排気口
4 トレー(貯水容器)
5 空気清浄フィルター(空気清浄部)
6 加湿フィルター(吸水性のフィルター)
7 タイミングモーター(フィルター駆動部)
8 ファンモーター(送風手段)
9 制御手段
10 温度センサ(温度検出部)
11 湿度センサ(湿度検出部)
12 加湿部
13 循環風路
14 液位センサ(水位検出部)
15 浸透高さ推定手段
16 加湿量算出手段
17 不純物量算出手段
18 清掃時期判定手段
19 一定値K
20 タンク(給水部)
21 給水弁
22 給水弁駆動手段
23 ホールセンサ(位置検出部)
24 駆動制御手段
25 7セグメントLED(表示手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内には、空気清浄部と、水を蓄えた貯水容器に一部を浸漬させて水を含ませる吸水性のフィルターとこのフィルターを回転駆動させるフィルター駆動部から成る加湿部と、室内の空気を前記吸気口から前記空気清浄部と前記加湿部を介して前記排気口より室内に連通する循環風路と、この循環風路に備え前記吸気口から吸気した空気を排気口から排気させる送風部と、前記貯水容器に備えた水位検出部の検出した水位から前記フィルターへの水の浸透高さを推定する浸透高さ推定手段と、前記循環風路の温度と湿度を検出する温度検出部と湿度検出部と、前記送風部とフィルター駆動部の運転を行う制御手段とを備え、前記制御手段は、前記浸透高さ推定手段の推定値と前記送風部の風量と前記湿度検出部の検出値と前記温度検出部の検出値により前記加湿部で気化する水分量を算出する加湿量算出手段と前記水分量から前記フィルターに付着する不純物量を算出する不純物量算出手段と、この不純物量が一定値を超えた場合に清掃時期とする清掃時期判定手段とを備え前記加湿部の清掃時期を算出することを特徴とする加湿機能付空気清浄機。
【請求項2】
フィルターは円筒形状とし、前記フィルターの回転停止位置を検出する位置検出部とを備え、前記フィルターの回転停止位置を前回停止位置から所定の角度移動した位置で停止する駆動制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の加湿機能付空気清浄機。
【請求項3】
貯水容器に水を供給する給水部と、前記給水部と貯水容器の間に給水弁を備え、フィルター駆動部の回転動作が停止すると前記給水弁が閉じる方向に給水弁を動作させる給水弁駆動手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の加湿機能付空気清浄機。
【請求項4】
加湿部に付着した不純物量を表示する表示手段を設けたことを特徴とする請求項1から3いずれか一項に記載の加湿機能付空気清浄機。
【請求項5】
不純物量が一定値を超えた場合は表示手段の色を変化させることを特徴とする請求項4記載の加湿機能付空気清浄機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−88020(P2013−88020A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−228590(P2011−228590)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】