説明

加湿機

【課題】 加湿機において、ディスク状の空気加湿フィルタ33へ確実に水が供給されるようにして、加湿効率を向上させる。
【解決手段】 筐体10の内部に形成された空気流通経路15に配置された加湿装置30は、ディスク状の空気加湿フィルタ33を保持するホイール31と、ホイール31のリム31bに所定間隔で複数個取り付けられ、ホイール31の回転と共に加湿用貯水槽57から水を汲み上げて空気加湿フィルタ33にかけるバケット34を備える。ホイール31は、ホイールベース31mとホイールキャップ31lとからなり、ホイールキャップ31lには、バケット34から放出される水を一旦受け止めて前記空気加湿フィルタ33に導くガイド体31sと、空気加湿フィルタ33の外周を押さえ込むリブ31rを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は加湿機に関する。
【背景技術】
【0002】
加湿機には、これまでにも様々な工夫が盛り込まれている。例えば特許文献1に記載の加湿機では、環状の多数の加湿板を所定間隔を存して積層して加湿ユニットを構成し、この加湿ユニットの外周部には、所定間隔でバケットを設け、加湿ユニットの下部を貯水槽内に漬けて回転させ、バケットで貯水槽内の水を汲み上げて、加湿板に滴下せしめ、加湿板を濡らして、加湿板間を通る空気を加湿するようにしたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−216320号公報(国際特許分類:F24F6/16、F24F7/00、C02F1/46)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のものでは、バケットから滴下される水が、加湿板に均等にかかることは難しく、また、加湿機本体を設置する床面が傾斜している場合などには、バケットから滴下する水が加湿板から外れて、さらには水を受けるトレイから外れて、結果として製品本体外に漏水する問題があり、加湿フィルタに相当する加湿板全体を有効に加湿に役立てることはできなかった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、傾斜している床面などに加湿機を設置した場合にでも、バケットから滴下する水を確実に空気加湿フィルタへ供給できるようにして、バケットから滴下する水が、製品本体外に漏水することを防止し、また、バケットから放出された水の全てが確実に空気加湿フィルタにかかるようにし、さらには、ディスク状の空気加湿フィルタが均等に濡れるように構成して、加湿効率を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る加湿機は、筐体と、前記筐体内に形成され、一方の端が吸気口、他方の端が排気口となった空気流通経路と、前記空気流通経路に配置された空気加湿装置及び送風装置を備え、前記空気加湿装置は、ディスク状の空気加湿フィルタと、前記空気加湿フィルタを保持するホイールと、前記ホイールを回転させる駆動手段と、前記ホイールの外周リムに複数個取り付けられ、当該ホイールの回転と共に加湿用貯水槽から水を汲み上げて前記空気加湿フィルタにかけるバケットを備え、前記ホイールは、ホイールベースと、ホールベースと嵌合してホイールベースとの間で前記空気加湿フィルタを挟み込むホイールキャップとからなり、前記ホイールキャップには、前記バケットから放出される水を一旦受け止めて前記空気加湿フィルタに導くガイド体を形成したことを特徴とする。
【0007】
この構成によると、バケットから放出される水は、ガイド体によって一旦受け止められた後、確実に空気加湿フィルタへ導かれるので、バケットの水を有効に活用して加湿効率を向上できる。また仮に加湿機が傾斜した床面などに設置されていたとしても、バケットから滴下する水が、製品本体外に漏水することはない。
【0008】
また本発明は、上記構成の加湿機において、前記ホイールは、風上側からホイールキャップ、空気加湿フィルタ、ホイールベースと配置されており、前記ホイールキャップには、前記空気加湿フィルタの外周部を前記バケットの風下側とホイールベースとの間の空間に押し込むリブを形成したことを特徴とする。
【0009】
この構成によると、ホイールキャップをホイールベースに嵌合する際に、空気加湿フィルタの外周部をバケットの風下側へ確実に押しやることができるので、バケットから放出される水が空気加湿フィルタを通らずに風下側から滴下されることはなく、全て空気加湿フィルタを通ることになり、バケットの水を有効に活用して加湿効率を向上できる。
【0010】
また本発明に係る加湿機は、筐体と、前記筐体内に形成され、一方の端が吸気口、他方の端が排気口となった空気流通経路と、前記空気流通経路に配置された空気加湿装置及び送風装置を備え、前記空気加湿装置は、ディスク状の空気加湿フィルタと、前記空気加湿フィルタを保持するホイールと、前記ホイールを回転させる駆動手段と、前記ホイールの外周リムに複数個取り付けられ、当該ホイールの回転と共に加湿用貯水槽から水を汲み上げて前記空気加湿フィルタにかけるバケットを備え、前記ホイールは、ホイールベースと、ホールベースと嵌合してホイールベースとの間で前記空気加湿フィルタを挟み込むホイールキャップとからなるもので、風上側からホイールキャップ、空気加湿フィルタ、ホイールベースと配置されており、前記ホイールキャップには、前記空気加湿フィルタの外周部を前記バケットの風下側とホイールベースとの間の空間に押し込むリブを形成したことを特徴とする。
【0011】
この構成によると、ホイールキャップをホイールベースに嵌合する際に、空気加湿フィルタの外周部をバケットの風下側へ確実に押しやることができるので、バケットから放出される水が空気加湿フィルタを通らずに風下側から滴下されることはなく、全て空気加湿フィルタを通ることになり、バケットの水を有効に活用して加湿効率を向上できる。
【0012】
また本発明は、上記の加湿機において、前記空気加湿フィルタは、前記バケットから滴下する水の落下進路に干渉するために、前記ホイールの中心を頂点とする円錐形状であることを特徴とする。
【0013】
この構成によると、空気加湿フィルタに落下した水が当該空気加湿フィルタの円錐形状により広い面に分散して散布され、結果として空気加湿フィルタの広い領域が濡れることになるので、空気加湿フィルタの濡れ具合が均等化し、空気加湿フィルタ全体を加湿に有効に役立てて加湿効率が向上する。
【0014】
また本発明は、上記構成の加湿機において、前記バケットが汲み上げる水が電解水であることを特徴としている。
【0015】
この構成によると、空気加湿フィルタを電解水で除菌することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、傾斜している床面などに加湿機を設置した場合にでも、バケットから滴下する水を確実に空気加湿フィルタへ導くことができ、バケットから滴下する水が、製品本体外に漏水することはなく、また、バケットから滴下する水が空気加湿フィルタの風下側から空気加湿フィルタを通らず流下することを防止でき、バケット内の水を加湿に有効に活用して、加湿効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る加湿機の斜視図である。
【図2】図1の加湿機の垂直断面図である。
【図3】図1の加湿機の垂直断面図で、図2と反対の方向に視点を置き、且つ断面箇所を異ならせたものである。
【図4】図1の加湿機の水平断面図である。
【図5】図1の加湿機の筐体に挿入される、空気加湿装置保持状態の水受けパンと、それに組み合わせられる筐体内部材の斜視図である。
【図6】図1の加湿機の垂直断面図で、図2及び図3と直角の方向に断面したものである。
【図7】空気加湿装置保持状態の水受けパンの垂直断面図である。
【図8】空気加湿装置保持状態の水受けパンの垂直断面図で、図7のA−A線の位置で断面したものである。
【図9】空気加湿装置保持状態の水受けパンの垂直断面図で、図7のB−B線の位置で断面したものである。
【図10】空気加湿装置非保持状態の水受けパンの斜視図である。
【図11】空気加湿装置保持状態の水受けパンの上面図である。
【図12】空気加湿装置非保持状態の水受けパンの上面図である。
【図13】空気加湿装置非保持状態の水受けパンの垂直断面図である。
【図14】背面側から見た送風装置の斜視図である。
【図15】図6と同様の加湿機の垂直断面図で、図6と反対の方向に視点を置いたものである。
【図16】本発明の空気加湿装置の分解斜視図である。
【図17】同空気加湿装置の組み立てた状態の斜視図である。
【図18】同空気加湿装置のバッケトの斜視図である。
【図19】同空気加湿装置を保持した状態の水受パンの垂直断面図である。
【図20】同空気加湿装置のホイールキャップの裏面図である。
【図21】加湿機を傾斜した床面に設置した状態で、ガイド体やリブのないホイールキャップを用いた場合のバケットから滴下する水の様子を説明する図。
【図22】空気加湿フィルタが正しくセットされていない状態で、ガイド体やリブのないホイールキャップを用いた場合のバケットから滴下する水の様子を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1から図15までの図に基づき本発明に係わる加湿機について説明する。なお、図1から図15においては、空気加湿装置は原理的構成を示しており、本発明に基づいた空気加湿装置の構造については、図16以降に示している。
【0019】
加湿機1は前後方向に偏平な筐体10を有する。筐体10の説明に用いる方位表現については、図1における紙面左側が左、紙面右側が右、と定義する。他の構成要素の説明に用いる方位表現もこれにならうものとする。
【0020】
筐体10の上面前方には操作パネル11が配置される。操作パネル11には、各種指令を入力するスイッチ群と、加湿機1の運転状況その他の情報を表示するランプ群が配置されている。スイッチ群はメンブレンスイッチにより構成され、ランプ群は発光ダイオード(LED)により構成される。
【0021】
筐体10には前方の左右側面及び底面にスリット状の吸気口12が形成され、上面後方に排気口13が形成されている。排気口13には桟を格子状に組んだガードグリル14が設けられ、排気口13から手指等が差し込まれるのを防いでいる。
【0022】
筐体10の内部には、一方の端が吸気口12、他方の端が排気口13となった空気流通経路15が形成される。空気流通経路15には、上流側より順に、空気清浄装置20、空気加湿装置30、及び送風装置40が配置される。
【0023】
空気清浄装置20は空気清浄フィルタ21により構成される。空気清浄フィルタ21は粗塵用フィルタ、脱臭フィルタ、細塵用フィルタなどを組み合わせたものである。空気清浄フィルタ21に代え、あるいは空気清浄フィルタ21に加えて、電気集塵方式の集塵部を用いることも可能である。
【0024】
空気加湿装置30については後で説明する。
【0025】
送風装置40は、吸気口12から吸い込まれ、排気口13から排出される空気流を形成すものであって、シロッコファン41及びそれを回転させるモータ42と、シロッコファン41を囲むファンケーシング43により構成される。ファンケーシング43には排気口13に接続する吐出口43a(図14に最も良く形状が表れている)が形成されている。
【0026】
空気加湿装置30に対し、給水装置50で加湿用の水を供給する。給水装置50は、筐体10の右側面から挿入される、引出式の水受けパン51を中心として構成される。水受けパン51の右側面と、その上に着脱可能に取り付けられるカバー52は、筐体10の外殻の一部を構成する。水受けパン51の右側面には手を掛けるための凹部53が形成されている。
【0027】
水受けパン51は空気加湿装置30を支持し、また図6に示すように給水タンク54を支持する。水受けパン51の右端には、図5に示すように、給水タンク54から供給される水を受ける未処理水貯水槽55が形成される。未処理水貯水槽55には給水タンク54の図示しないバルブを押し開ける突起56が形成されている。
【0028】
水の入った給水タンク54を水受けパン51の未処理水貯水槽55上にセットすると、突起56で給水タンク54のバルブが押し開けられ、所定水位(図7〜図9中の水位線WLの水位)に達するまで水が水受けパン51に供給される。
【0029】
水受けパン51には、図12に示すように、未処理水貯水槽55の他、加湿用貯水槽57、ミスト生成用貯水槽58、及び電解水生成用貯水槽59が、それぞれ隔壁によって区画形成されている。加湿用貯水槽57は空気加湿装置30に供給する電解水を貯めるためのものであり、ミスト生成用貯水槽58は電解水ミスト生成用の電解水を貯めるためのものであり、電解水生成用貯水槽59は給水タンク54から供給された未処理水を電解水に変えるためのものである。
【0030】
未処理水貯水槽55と電解水生成用貯水槽59の間には連通部59aが形成され、電解水生成用貯水槽59とミスト生成用貯水槽58の間には連通部58aが形成され、ミスト生成用貯水槽58と加湿用貯水槽57の間には連通部57aが形成され、加湿用貯水槽57と未処理水貯水槽55の間には連通部55aが形成される。これらの連通部により、各貯水槽の水位は同一に保たれる。連通部59a、57a、55aは、それぞれ隔壁を貫通する小孔により構成されるが、連通部58aは比較的幅の広いギャップにより構成される。
【0031】
電解水生成用貯水槽59の左端には、未処理水貯水槽55から連通部59aを通じて電解水生成用貯水槽59に流れ込む未処理水を電気分解して電解水とする電解水生成装置60が配置される。電解水生成装置60は、電解水生成用貯水槽59内の水に浸る1対の電極61により構成される。
【0032】
ミスト生成用貯水槽58には電解水をミスト化する電解水ミスト生成装置65が配置される。電解水ミスト生成装置65は、ミスト生成用貯水槽58の底部に振動部を露出させた超音波振動子66(図8参照)により構成される。
【0033】
水受けパン51の左端外面には、図9に示すように、電解水生成装置60と電解水ミスト生成装置65に電流を供給するためのコネクタ68が設けられている。水受けパン51を筐体10の奥まで押し込むと、筐体10の内部に設けられた図示しないコネクタにコネクタ68が接続し、電解水生成装置60と電解水ミスト生成装置65のそれぞれに対する給電が可能となる。
【0034】
水受けパン51には、図10に示すように、加湿用貯水槽57の正面側の側壁上端と電解水生成用貯水槽59の正面側の側壁上端から、対をなす支柱51aが互いに向かい合う形で立ち上がる。各支柱51aには、対向面の上端に、上方に開いたU字形の軸受部51bが形成されている。この軸受部51bに空気加湿装置30が支持される。続いて空気加湿装置30の構造を説明する。
【0035】
空気加湿装置30の中心をなすのは水車のような形状のホイール31である。図7に示すように、ホイール31は中心にハブ31a、周縁にリム31bを有し、ハブ31aとリム31bを、複数の正面側スポーク31cと複数の背面側スポーク31dで連結した構造となっている。
【0036】
さらに詳しく述べると、ホイール31は、ホイールベース31mとホイールキャップ31lの2部分からなる。ホイールベース31mはリム31b、外側のハブ31a2、及び背面側スポーク31dを含む。リム31bの後部には入力歯車31fが形成されている。ホイールキャップ31lは内側のハブ31a1と正面側スポーク31cを含む。外側のハブ31a2と内側のハブ31a1を嵌合させると、両者は連結してハブ31aとなる。同時にホイールベース31mとホイールキャップ31lも結合され、ホイール31が形成される。
【0037】
ハブ31aからは前後に支軸31eが突き出しており、この支軸31eを支柱51aの軸受部51bに落とし込むことにより、ホイール31は水平軸線まわりに回転自在に支持される。
【0038】
ホイール31には加湿部32(図7参照)が設けられる。加湿部32を構成するのは中心に穴が明いたディスク状の空気加湿フィルタ33である。空気加湿フィルタ33は保水能力と通風性を兼ね備えた素材、例えばネットや不織布からなり、背面側スポーク31dの前面に取り付けられる。なお空気加湿フィルタ33は、図5、図6、図8、図9、図15では図示を省略してある。
【0039】
ホイール31のリム31bには、複数のバケット34が一定の角度間隔で配置される。バケット34は図8に示すように、リム31bに一体成型されているが、別部品をリム31bに取り付けることもできる。図16以降に別部品を取り付けた例を示す。
【0040】
全てのバケット34が口を一定方向に向けて配置されている。ホイール31が回転し、バケット34がリム31bの最下部まで移動した時、バケット34は加湿用貯水槽57の中の水に沈み、水がバケット34に浸入する。ホイール31が回転し、バケット34の口が上を向くと、バケット34は水を汲み上げる形になる。バケット34がリム31bの上部に来て、その口が横向きになるにつれ、汲み上げた水が滴下して空気加湿フィルタ33を濡らす。
【0041】
ホイール31を回転させるモータ35は、水受けパン51にではなく、筐体10の内部の隔壁10a(図5参照)に支持される。モータ35は出力歯車35aを有する。出力歯車35aは、モータ35と同じく隔壁10aに支持された中間歯車36にかみ合う。中間歯車36にはホイール31の入力歯車31fがかみ合う。入力歯車31fが中間歯車36にかみ合うのは、水受けパン51を最も奥まで押し込んだときである。
【0042】
ホイール31の周囲を囲い37(図5参照)が取り巻き、囲い37の内部がファンケーシング43の吸気口43bに連通する。囲い37は、隔壁10aに一体成型した部分囲い37aと、水受けパン51に一体成型した部分囲い37bにより構成される。水受けパン51を最も奥まで押し込んだとき、部分囲い37aに部分囲い37bが接合し、囲い37が完成する。
【0043】
電解水ミスト生成装置65には、そこに送風装置40の吐出空気の一部を導入し、電解水ミスト混じりの空気にして筐体10の外に放出するダクト構造70が組み合わせられる。
【0044】
ダクト構造70は次のようにして構成される。水受けパン51には、ミスト生成用貯水槽58の上を覆う煙突状のダクト71が形成される。隔壁10aには、ダクト71に接続する煙突状のダクト72が一体成型ないし固定される。ダクト72の出口は筐体10の上面に形成されたミスト吐出口16に接続される。
【0045】
ファンケーシング43のスクロール流路には、吐出空気の一部を分流する副吐出口43c(図14参照)が分岐形成される。副吐出口43cの出口43dは、図3に示す通り、ダクト72の根元部に接続する。ダクト72の内部には、副吐出口43cから入ってくる吐出空気の向きを下向きに変え、電解水ミスト生成装置65の方に向かわせるガイド体72aが形成されている。
【0046】
続いて加湿機1の動作を説明する。給水タンク54の中に水が十分残っていれば、未処理水貯水槽55、加湿用貯水槽57、ミスト生成用貯水槽58、及び電解水生成用貯水槽59の中には、図7〜図9にそれぞれ示す水位線WLの高さまで水が溜まっている。給水タンク54の中の水が残り少なく、水位が水位線WLより下がっている状態であれば、図示しないセンサがそれを検知し、操作パネル11に水不足の旨の表示が出る。水不足の表示を見たときは、カバー52を外し、給水タンク54を取り出して水を補給する。水補給後、給水タンク54を水受けパン51の上に置くと、給水タンク54から流れ出す水によって水位が水位線WLの高さまで回復し、水不足の表示は消える。外しておいたカバー52を元通りはめ込めば、加湿機1の運転が可能になる。
【0047】
加湿機1を通常運転モードで運転すると、送風装置40のモータ42、電解水生成装置60の電極61、電解水ミスト生成装置65の超音波振動子66、及び空気加湿装置30のモータ35に給電が行われ、これらの構成要素はそれぞれ定められた動作を開始する。
【0048】
電解水生成装置60の電極61に所定の電圧(例えば10V)が印加されると、未処理水貯水槽55から電解水生成用貯水槽59に流入した未処理水が電気分解されて電解水となる。
【0049】
電圧の印加は、1対の電極61が断続的に(例えば1時間毎に3〜10分程度)交互に逆極性となるように行われる。水が塩素を含む水道水であれば、次のような電気化学反応が生じる。
<陽極側>
4HO−4e→4H+O↑+2H
2Cl→Cl+2e
O+Cl←→HClO+H+Cl
<陰極側>
4HO+4e→2H↑+4OH
<電極間>
+OH→H
上記反応により、除菌作用と脱臭作用のある次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水が生まれる。
【0050】
電解水生成用貯水槽59の中の電解水は、連通部58aを通じてミスト生成用貯水槽58に流入する。電解水ミスト生成装置65の超音波振動子66を発振させると、ミスト生成用貯水槽58の水面から電解水のミストが発生し、ミスト生成用貯水槽58とダクト71で囲まれた空間に充満する。
【0051】
ミスト生成用貯水槽58の中の電解水は、連通部57aを通じて加湿用貯水槽57に流入する。加湿用貯水槽57には連通部55aを通じて未処理水貯水槽55の中の未処理水も流入するので、電解水は未処理水で希釈され、ミスト生成用貯水槽58の中の電解水より濃度が低くなる。どの程度まで濃度を下げるかは、連通部57aと連通部55aの面積比を変えることにより調整できる。
【0052】
上記のようにして、ミスト生成用貯水槽58には、ミスト化に適する、濃度の高い(例えば5ppm以上)電解水を貯水し、それよりも濃度が低いが(例えば1ppm)、加湿部32の除菌という目的に対しては十分に機能を発揮する電解水を、加湿用貯水槽57に貯水する。
【0053】
モータ35はホイール31を所定のゆっくりとした回転速度で回転させる。回転方向は、ホイール31を正面側から見ている図6においては反時計方向、ホイール31を背面側から見ている図8においては時計方向となる。ホイール31がこの方向に回転することにより、バケット34は加湿用貯水槽57から電解水を汲み上げて空気加湿フィルタ33にかけるという動作を繰り返すことになる。
【0054】
モータ42への通電によりシロッコファン41が回転すると、吸気口12→空気清浄装置20→空気加湿装置30→送風装置40→排気口13という空気の流れが生じる。吸気口12から吸い込まれた空気は、空気清浄フィルタ21を通過する際に塵埃を捕捉されて清浄になり、空気加湿フィルタ33を通過する際に湿気を帯びる。加湿された清浄空気は送風装置40に吸い込まれ、排気口13から排出される。
【0055】
以上述べた構成では、空気清浄装置20にも空気加湿装置30にも、送風装置40の吐出力でなく吸引力が作用するから、空気加湿装置30が大きな抵抗にならず、送風量の低下が少なくて済む。また、空気加湿フィルタ33を濡らすのが電解水であるから、空気加湿フィルタ33を除菌することができる。
【0056】
シロッコファン41が吐出する空気は、大部分は吐出口43aを通じて排気口13から排出されるが、一部は図15に示すように副吐出口43cに入る。副吐出口43cに入った空気は出口43dからダクト72に入り、そこでガイド体72aにより風向を下向きに変えられる。電解水ミスト生成装置65に向けて下向きに吹き出される空気はミスト生成用貯水槽58の中の水面に阻まれて上方に方向転換し、同時に電解水ミストを巻き込む。電解水ミスト混じりの空気はダクト72の内部を上昇し、ミスト吐出口16から放出される。放出された電解水ミスト混じりの空気は排気口13から吹き出される気流にさらに巻き込まれ、室内に拡散する。これにより、室内空気も除菌及び脱臭される。
【0057】
電解水のミストは送風装置40の吐出空気で放出されるものであり、送風装置40を通らないから、送風装置40の金属部分に錆が生じたり、ミスト中のミネラル成分が送風装置40に付着してスケールになったりするおそれがない。ミスト化する電解水は加湿フィルタ33に供給される電解水の一部であるから、ミスト化用電解水を生成する目的のためだけに別途電解水生成装置を設ける必要がなく、製造コストを抑制することができる。
【0058】
加湿を行うと、加湿用貯水槽57の中の水が消費される。消費された分の水は、ミスト生成用貯水槽58から流入する電解水と、未処理水貯水槽55から流入する未処理水によって補われる。
【0059】
空気加湿フィルタ33にかけられた電解水は、全量が気化する訳ではなく、いくらかの部分が気化しないまま加湿用貯水槽57に戻る。加湿用貯水槽57に戻る電解水はバケット34によりかき混ぜられたりして空気と反応し、また空気加湿フィルタ33に付着した有機物と反応して、次亜塩素酸等が消費されて急速に濃度が低下しているが、それはミスト生成用貯水槽58から切り離して貯水される。このため、ミスト生成用貯水槽58には空気などとの接触が少なく濃度が高いままに保たれている電解水が貯水されることになり、十分な電解水濃度の電解水ミストを生成し放出することができる。
【0060】
上記通常運転モードでは、ホイール31が回転することで空気加湿フィルタ33に電解水が掛けられることから、排気口13から排出される空気は常に加湿済みの空気となる。別の運転モードとして、モータ35には通電せず、電解水生成装置60、電解水ミスト生成装置65、及び送風装置40のみ駆動する運転モードを設定することもできる。この運転モードでは、空気加湿フィルタ33が濡らされないので加湿は行われず、電解水ミストの室内への放出のみ行われることになる。従って、加湿を必要とせず、室内空気の除菌や脱臭を行いたい場合(例えば梅雨時でカビの発生を抑えたい場合)などに有効である。
【0061】
加湿機1を長期間使用していると、水が接触する箇所に水中のミネラルがスケールとなって付着する。実施形態の構成では、水が接触する箇所が水受けパン51を中心にまとまっているので、水受けパン51を引き出せば、水関係のメンテナンスが必要な箇所を筐体1の外に出すことができる。これにより、メンテナンスが楽になる。
【0062】
空気加湿フィルタ33はバケット34から滴下する水で濡らされることにより加湿の役割を果たすのであるが、仮に、空気加湿フィルタ33が平板状のままホイールベース31mにへばりつくように取り付けられていたとすると、バケット34から滴下する水の中のかなりの部分が空気加湿フィルタ33に接触することなく落下してしまう。これは大いに無駄である。空気加湿フィルタ33に接触した水も集中して直線的に流れ落ちるので、その経路では表面張力で水の塊が生じることがある。その結果、空気加湿フィルタ33のある部分では水が塊状に存在することにより通風性が損なわれ、他の部分は通風性は良いものの水の量が少なくて加湿の目的を十分に達成できないという、矛盾した状態が発生する。
【0063】
そこでこの問題を解決するために、空気加湿フィルタ33をホイール31にセットした際に、空気加湿フィルタ33の形状を、バケット34から滴下する水の落下経路に干渉する形状になるようにした。具体的には、図7に示すように、ホイール31の中心を頂点とする円錐形状となるようにしている。
この形状は、図7に示すように、平板状の空気加湿フィルタ33をホイールベース31mとホイールキャップ31lで挟み付けることにより得られる。ホイールベース31mとホイールキャップ31lで挟まれると、空気加湿フィルタ33の中心部が正面側スポーク31cの方に押し出され、周囲に円錐面33aが生じる。この形状を得るため、ホイール31の背面側スポーク31dには円錐面33aを形成するための傾斜面31hを有するリブ31iが突設され、一方、正面側スポーク31cの裏側には、傾斜面31hと向かい合う位置に、傾斜面31hと同じ傾斜面31jを有するリブ31kが突設されている。
【0064】
上記のようにして形成した空気加湿フィルタ33の円錐面33aは水の落下進路に干渉しているので、滴下する水はその上に分散して散布され、空気加湿フィルタ33の広い領域が濡れる。このため空気加湿フィルタ33の濡れ具合が均等化し、局所に表面張力で水の塊が発生して通風性を損なうということがなくなり、加湿効率が向上する。
【0065】
空気加湿フィルタ33はホイール31に取り付けられてはじめて起伏形状が与えられるものであり、それまでは平板状態のままにしておけるから、物流段階や保管段階で場所をとらない。また、ホイールベース31mからホイールキャップ31lを分離すれば簡単に空気加湿フィルタ33を取り外すことができる。取り外された空気加湿フィルタ33は自己の弾力性で平板状に復元するので、空気加湿フィルタ33が空気中の異物を捕捉したり、空気加湿フィルタ33に水垢が付着したりした場合、それらを除去したり洗浄したりするというメンテナンス作業が楽である。
【0066】
以上が本発明に係わる加湿機の基本構成について説明したが、次に加湿機の空気加湿装置として、本発明に基づいた空気加湿装置を用いた場合を、図16以降に基づいて説明する。なお図16以降では、これまで説明したものと同じものは同じ符号を附してある。
【0067】
本発明の空気加湿装置30は、バケット34をホイールベース31mのリム31bと一体ではなく、別に成形されたものをリム31bに取り付けたものを例示している。図16に示すように、ホイールベース31mのリム31bには、バケット34を嵌め込むための切り欠き部31nがバケット34の数だけ(図では8個)形成されている。
【0068】
バケット34の形状を最も良く示すのは図18である。図18では、バケット34の斜視図の左側にバケット34の正面図が添えられ、右側にバケット34の背面図が添えられている。バケット34は一端が開口部34a、その反対側の端が底部34bとなっている。バケット34には、背面から底部34bの外面にかけて、互いに平行な2条のリブ34cが形成される。リブ34c同士の間隙は切り欠き部31nの縁に係合する溝34dとなる。
【0069】
バケット34を切り欠き部31nに嵌め込み、バケット34の背面側の溝34dと、バケット34の底部34b側の溝34dをそれぞれ切り欠き部31nの縁に係合させる。底部34b側の溝34dを構成する2条のリブ34cのうち、リム31bの外側面(ホイール34の中心側とは反対側の面)と接する側のリブ34cは、リム31bの内側面と接する側のリブ34cよりホイールの周方向に長くなっており、この長くなった部分に突部34eが形成されている。一方リム31bには、前記突部34eが嵌り込む小穴31qが形成され、小穴31qに突部34eが嵌合することにより、バケット34は、切り欠き部31nから抜け出すことなく、リム31bに対する相対移動を封じられ、仮止め固定される。
リム31bの切り欠き部31nに全てのバケット34を嵌め込んで仮止め固定した後、空気加湿フィルタ33をホイールベース31m内に嵌め込む。そしてホイールキャップ31lをホイールベース31mに取り付ける。この取り付けは次のように行なわれる。
【0070】
図16に示すように、リム31bには切り欠き部31nの間の箇所に貫通孔31oが形成され、ホイールキャップ31lには貫通孔31oに係合する突起31pが形成されている。ホイールキャップ31lをホイールベース31mの内側に嵌め込み、突起31pを貫通孔31oに係合させることにより、ホイールベース31mとホイールキャップ31lは結合される。また、突起31pが貫通孔31oに係合することにより、正面側スポーク31cと背面側スポーク31d、ひいてはリブ31kとリブ31iも前後方向に整列することになる。
【0071】
このように、ホイールキャップ31lをホイールベース31mに取り付けることによって、ホイールキャップ31lの周縁部でバケット34を切り欠き部31nの中に押さえ込み、バケット34をリム31bに固定する。
【0072】
溝34dは、バケット34が正しい姿勢で配置されているときのみ切り欠き部31nの縁に正しく係合する。すなわち、バケット34を開口部34aと底部34bを結ぶ軸線のまわりに半回転させ、バケット34の正面を背面側に向けた場合、溝34dが存在しないバケット34の正面は切り欠き部31nの縁に係合し得ない。ホイール34の中心軸と平行な軸線のまわりにバケット34を半回転させ、開口部34aと底部34bの位置を逆転させた場合には、リム31bと同じく外向きに凸となっていた溝34dが内向きに凸となるので、バケット34の背面側に溝34dが存在するものの、それを切り欠き部31nの縁に係合させることができない。
【0073】
このようにバケット34は、正面と背面の位置関係が正しいことに加えて、開口部34aと底部34bの位置関係が正しくないと切り欠き部31nに取り付けることができないので、常に正しい姿勢でリム31bに配置されることになる。
【0074】
空気加湿フィルタ33のメンテナンスや交換のためホイールキャップ31lを取り外したとき、バケット34もリム31bから外れてしまうことがあるが、そのような場合、バケット34を元通りに嵌め込むのにこの構造は便利である。
【0075】
なお、図16では、バケット34は1個のみを代表して示している。
【0076】
ところで、ホイールキャップ31lの裏側には、図20に示すように、ホイールベース31mの切り欠き部31nに取り付けたバッケト34の内側側面(ホイール31の中心側の側面)に沿うように、リブ31rがホイールベース31m側へ向かって突設されている。このリブ31rは、図19に示すように、ホイールキャップ31lをホイールベース31mに取り付けた際に、空気加湿フィルタ33の外周部を、バケット34の風下側とホイールベース31mとの間の空間に押し込む働きをする。
【0077】
またホイールキャップ31lの裏側には、リブ31rを取り囲むように箱型形状をしたガイド体31sが形成されている。このガイド体31sは、バケット34で汲み上げられた水がホイール31の上方にきて開口部34aより放出される際に、放出される水を一旦受け止める受止壁31tと、この受け止められた水を空気加湿フィルタ33へ導くためのスロープを有した傾斜壁31uから構成される。
【0078】
なお、図20では、1個のみのバケットを示して、ホイールキャップ31lとバケット34の位置関係が分かるようにしている。また、図19や後述する図21、図22では、分かりやすくするために、空気加湿フィルタ33をリブ31iとリブ31kから離して描いている。
【0079】
次にガイド体31sやリブ31rの働きについて詳細に説明する。加湿機が水平な面でなく傾斜した床面などに設置されて場合、図21のように、ガイド体31sがなければ、バケット34から放出される水(p)は鉛直方向に流下するので、空気加湿フィルタ33には殆どかかることなく落下し、しかも水受けパン51の外に落下して、加湿機本体外に漏水する恐れがある。
【0080】
しかしながらガイド体31sを設けたことにより、加湿機の設置面が傾斜していたとしても、バケット34から放出される水(p)を確実に空気加湿フィルタ33へ導くことが可能になり、バケット34で汲み上げた水を加湿に有効に活用して、加湿効率を向上させることができる。またガイド体31sは、箱型形状をしており、バケット34から勢いよく水が放出されたとしても、受止壁31tで受止め、傾斜壁31uで幅の広い緩やかな流れにして空気加湿フィルタ33へ供給するから、空気加湿フィルタ33の広い範囲を濡らすことができる。
【0081】
また空気加湿フィルタ33をホイールベース31m内に収納する際、リブ31rがなければ、空気加湿フィルタ33の外周部がバケット34に邪魔されて、一部が図22に示すように捲れあがってしまうことがある。その結果、バケット34から放出される水(p)は、空気加湿フィルタ33にはかからず、空気加湿フィルタ33の風下側から直接流下してしまい、風に流されて水受けパン51の外に落下することがある。
【0082】
しかしながらリブ31rを設けたことにより、ホイールキャップ31lをホイールベース31mに嵌合する際に、空気加湿フィルタ33の外周部をバケット34の風下側とホイールベース31mとの間の空間へ確実に押しやることができるので、バケット34から放出される水が空気加湿フィルタ33を通らずに風下側から滴下されることはなく、全て空気加湿フィルタ33を通ることになり、バケット34の水を加湿に有効に活用して加湿効率を向上でき、また水が加湿機本体外へ漏水することもない。
【0083】
以上の実施例では、別部品のバケット34をリム31bに取り付ける形態のものについて説明したが、図1から図15のようにリム31bと一体のものについても、ホイールキャップ31lにガイド体31sやリブ31rを設けて、同様の作用を果たすことができる。
【0084】
なお、図1から図15で説明したホイールの構造では、ホイールベース31mとホイールキャップ31lの中心にホイール31の回転中心となる支軸31eを設けているが、図16以降の構成では、ホイールベース31mとホイールキャップ31lの中心に設けた穴31v、31wに別部品の軸体31xを通して、ホイール31の回転中心としている。
【0085】
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は加湿機に広く利用可能である。
【符号の説明】
【0087】
1 加湿機
10 筐体
12 吸気口
13 排気口
15 空気流通経路
16 ミスト吐出口
20 空気清浄装置
21 空気清浄フィルタ
30 空気加湿装置
31 ホイール
31a ハブ
31b リム
31i、31k リブ
31l ホイールキャップ
31m ホイールベース
31n 切り欠き部
31r リブ
31s ガイド体
31t 受止壁
31u 傾斜壁
32 加湿部
33 空気加湿フィルタ
33a 円錐面
34 バケット
34c リブ
34d 溝
35 モータ(駆動手段)
40 送風装置
42 モータ
43 ファンケーシング
50 給水装置
51 水受けパン
54 給水タンク
55 未処理水貯水槽
57 加湿用貯水槽
59 電解水生成用貯水槽
55a、57a、58a、59a 連通部
60 電解水生成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内に形成され、一方の端が吸気口、他方の端が排気口となった空気流通経路と、
前記空気流通経路に配置された空気加湿装置及び送風装置を備え、
前記空気加湿装置は、
ディスク状の空気加湿フィルタと、
前記空気加湿フィルタを保持するホイールと、
前記ホイールを回転させる駆動手段と、
前記ホイールの外周リムに複数個取り付けられ、当該ホイールの回転と共に加湿用貯水槽から水を汲み上げて前記空気加湿フィルタにかけるバケットを備え、
前記ホイールは、ホイールベースと、ホールベースと嵌合してホイールベースとの間で前記空気加湿フィルタを挟み込むホイールキャップとからなり、
前記ホイールキャップには、前記バケットから放出される水を一旦受け止めて前記空気加湿フィルタに導くガイド体を形成してなる加湿機。
【請求項2】
前記ホイールは、風上側からホイールキャップ、空気加湿フィルタ、ホイールベースと配置されており、前記ホイールキャップには、前記空気加湿フィルタの外周部を前記バケットの風下側とホイールベースとの間の空間に押し込むリブを形成してなる請求項1に記載の加湿機。
【請求項3】
筐体と、
前記筐体内に形成され、一方の端が吸気口、他方の端が排気口となった空気流通経路と、
前記空気流通経路に配置された空気加湿装置及び送風装置を備え、
前記空気加湿装置は、
ディスク状の空気加湿フィルタと、
前記空気加湿フィルタを保持するホイールと、
前記ホイールを回転させる駆動手段と、
前記ホイールの外周リムに複数個取り付けられ、当該ホイールの回転と共に加湿用貯水槽から水を汲み上げて前記空気加湿フィルタにかけるバケットを備え、
前記ホイールは、ホイールベースと、ホールベースと嵌合してホイールベースとの間で前記空気加湿フィルタを挟み込むホイールキャップとからなるもので、
風上側からホイールキャップ、空気加湿フィルタ、ホイールベースと配置されており、前記ホイールキャップには、前記空気加湿フィルタの外周部を前記バケットの風下側とホイールベースとの間の空間に押し込むリブを形成してなる加湿機。
【請求項4】
前記空気加湿フィルタは、前記バケットから滴下する水の落下進路に干渉するために、前記ホイールの中心を頂点とする円錐形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の加湿機。
【請求項5】
前記バケットが汲み上げる水が電解水であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の加湿機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−42132(P2012−42132A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−183994(P2010−183994)
【出願日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】