説明

加湿機

【課題】給水タンクの容量を増大させる。
【解決手段】
加湿機は、給水タンク2が加湿機本体3に対して着脱可能に構成されている。給水タンク2には爪部25が設けられており、加湿機本体3には、給水タンク2が取り付けられたときに爪部25を係止する係止孔43と、係止孔43に対する爪部25の係止状態を解除する解除部材5とが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水タンクが着脱可能に構成された加湿機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から加湿機として、給水タンクが着脱可能に構成されたものがある(例えば特許文献1参照)。また、図11に示す従来の加湿機91では、給水タンク92に、ロック爪94と操作片95が一体化された部材が設けられており、加湿機本体93には、ロック爪94が係止される係止孔が形成されている。ロック爪94と操作片95とが一体化された部材は、ロック爪94と操作片95との中間部を支点に揺動可能となっており、操作片95の上側部分を押し込むことによって、ロック爪94が下側に回動して、ロック爪94の係止孔に対する係止状態が解除されるようになっている。また、操作片95から手を離すと、支点部分に設けられたバネの弾性復元力によって、ロック爪94が係止孔に係止されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許3284267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、操作片95がロック爪94と一体化されているため、給水タンク92のタンク本体96に、ロック爪94と操作片95とが一体化された部材の設置スペースを空けるように凹部96aを形成する必要があり、給水タンク92の容量が小さくなる。
また、操作片95の操作によってロック爪94の係止状態を解除する解除部材が給水タンクに設けられているため、給水タンクを加湿機本体から取り外して給水作業を行う際などに、解除部材に物がぶつかって破損する場合がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、給水タンクの容量を増大させることができる加湿機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、第1の発明に係る加湿機は、給水タンクが加湿機本体に対して着脱可能に構成された加湿機であって、前記給水タンクに設けられた爪部と、前記加湿機本体に設けられ、前記給水タンクが取り付けられたときに前記爪部を係止する係止部と、前記加湿機本体に設けられ、前記係止部に対する前記爪部の係止状態を解除する解除部材とを有することを特徴とする。
【0007】
この加湿機では、爪部と解除部材とが別体であって、爪部が給水タンクに、解除部材が加湿機本体に設けられているため、給水タンクが収容される空間に解除部材を配置する必要がない。したがって、給水タンクに解除部材を収容するための凹部を設けなくてよいため、給水タンクの容量を増大させることができる。
また、解除部材は、加湿機本体の給水タンクが収容される空間に配置されるため、破損のリスクが少ない。
また、爪部と解除部材とが別体であるため、爪部を係止状態で維持するためのバネ部材が不要となるため、給水タンクを加湿機本体から取り外した状態において、バネ部材が脱落して破損するのを防止できる。
【0008】
第2の発明に係る加湿機は、第1の発明において、前記解除部材は、前記加湿機本体に回転自在に支持されており、その一端が操作されることにより、他端が前記係止部に係止された前記爪部を押圧して、前記係止部に対する前記爪部の係止状態を解除することを特徴とする。
【0009】
この加湿機では、解除部材の構成が簡易であり、低コストで作製できる。
【0010】
第3の発明に係る加湿機は、第2の発明において、前記爪部が、前記給水タンクの上端部に設けられており、前記解除部材は、前記爪部を下方に押圧することにより前記係止部に対する前記爪部の係止状態を解除することを特徴とする。
【0011】
この加湿機では、給水タンクが、上端部に設けられた爪部と下端部に設けられた給水口とによって加湿機本体に取り付けられるため、安定的に給水タンクを取り付けることができる。
【0012】
第4の発明に係る加湿機は、第2または第3の発明において、前記爪部と前記係止部の接触する面が、前記給水タンクの取り外し方向に対して直交していることを特徴とする。
【0013】
この加湿機では、爪部と係止部とを強固に係止することができるため、給水タンクが誤って取り外されるのを防止できる。
【0014】
第5の発明に係る加湿機は、第1〜第4のいずれかの発明において、前記給水タンクが、加湿機の外郭の一部を構成するパネルを有することを特徴とする。
【0015】
この加湿機では、給水タンクのタンク本体がパネルで覆われるため見栄えが良い。
【0016】
第6の発明に係る加湿機は、第5の発明において、前記爪部と前記パネルとが一体に形成されていることを特徴とする。
【0017】
この加湿機では、爪部とパネルとの間で位置ずれが生じないため、パネルと加湿機本体の外郭部分との間で位置ずれが生じにくい。
【発明の効果】
【0018】
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0019】
第1の発明では、爪部と解除部材とが別体であって、爪部が給水タンクに、解除部材が加湿機本体に設けられているため、給水タンクが収容される空間に解除部材を配置する必要がない。したがって、給水タンクに解除部材を収容するための凹部を設けなくてよいため、給水タンクの容量を増大させることができる。
また、解除部材は、加湿機本体の給水タンクが収容される空間に配置されるため、破損のリスクが少ない。
また、爪部と解除部材とが別体であるため、爪部を係止状態で維持するためのバネ部材が不要となるため、給水タンクを加湿機本体から取り外した状態において、バネ部材が脱落して破損するのを防止できる。
【0020】
第2の発明では、解除部材の構成が簡易であり、低コストで作製できる。
【0021】
第3の発明では、給水タンクが、上端部に設けられた爪部と下端部に設けられた給水口とによって加湿機本体に取り付けられるため、安定的に給水タンクを取り付けることができる。
【0022】
第4の発明では、爪部と係止部とを強固に係止することができるため、給水タンクが誤って取り外されるのを防止できる。
【0023】
第5の発明では、給水タンクのタンク本体がパネルで覆われるため見栄えが良い。
【0024】
第6の発明では、爪部とパネルとの間で位置ずれが生じないため、パネルと加湿機本体の外郭部分との間で位置ずれが生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係る加湿機の斜視図である。
【図2】給水タンクの着脱時を示す斜視図である。
【図3】給水タンクの着脱時を示す背面図である。
【図4】図1の加湿機本体から前面のパネルを取り外したときの斜視図である。
【図5】図4の状態から空気清浄フィルタユニットを取り外したときの斜視図である。
【図6】図5の状態から加湿ロータとトレーを取り外したときの斜視図である。
【図7】図1の加湿機の右側面付近の断面図である。
【図8】図7の部分拡大図である。
【図9】解除部材によって係止部と爪部との係止状態が解除された状態を示す図である。
【図10】係止部に対して爪部が係止されていない状態を示す図である。
【図11】従来の加湿機の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態に係る加湿機1ついて説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態の加湿機1は、本体(加湿機本体)3と、本体3に対して着脱可能に構成された給水タンク2とからなる。本体3は、空気清浄フィルタユニット6(図4参照)、加湿ロータ7(図5参照)、トレー8(図5参照)、および送風機9(図6参照)を備えている。加湿機1は、加湿運転時に送風機9と加湿ロータ7を回転させる。
なお、以下の説明における上下、左右および前後方向は、図1中の上下、左右および前後方向である。
【0027】
図1に示すように、本体3の左右側面には吸込口3aが形成されており、本体3の天面の後側部分には、開閉式の蓋が設けられた吹出口3bが形成されている。本体3の内部には、送風機9によって発生する空気流を吸込口3aから吹出口3bに導くための流路が形成されている。この流路に上流側から順に、空気清浄フィルタユニット6、加湿ロータ7、送風機9が配置されている。
【0028】
送風機9を駆動することにより、吸込口3aから空気が吸い込まれて、この吸い込まれた空気は、空気清浄フィルタユニット6を通過して清浄化された後、加湿ロータ7の加湿フィルタ71を通過して加湿され、その後、吹出口3bから排出される。なお、加湿フィルタ71には、空気清浄フィルタユニット6を通過した空気が全て通過するわけではなく、空気清浄フィルタユニット6を通過した空気の一部だけが加湿フィルタ71を通過する。
【0029】
図4に示すように空気清浄フィルタユニット6は、本体3の前側部分に配置されている。空気清浄フィルタユニット6は、これを通過する空気中の塵埃や臭気成分を除去する。
【0030】
図5に示すように、トレー8は本体3の下側部分に配置されている。トレー8の右側面と後面の一部は、加湿機1の外郭の一部を構成する。トレー8は、仕切り壁83によって仕切られたタンク受け容器81と貯水容器82とを有する。仕切り壁83には、貯水容器82とタンク受け容器81とを連通させる連通孔(図示省略)が形成されている。
【0031】
タンク受け容器81には、給水タンク2が配置される。図7に示すように、タンク受け容器81の底面には、給水タンク2の給水口21aに設けられた給水弁(図示省略)を押し上げて開弁するための押し込みピン81aが立設されている。そのため、タンク受け容器81には、給水タンク2から流出した水が貯留される。給水タンク2内に水がある限り、タンク受け容器81内の水面は所定の満水レベルに保たれるようになっている。
【0032】
貯水容器82には、仕切り壁83に形成された連通孔(図示省略)を介してタンク受け容器81から流出した水が貯留される。この貯水容器82内の水が、後述する水汲み部72bによって汲み上げられて加湿ロータ7の加湿フィルタ71に供給される。
【0033】
図5に示すように、加湿ロータ7は、貯水容器82の上方に配置されて、貯水容器82の上縁に設けられた支持柱85に回転自在に支持されている。加湿ロータ7は、水を吸水して気化させる加湿フィルタ71と、加湿フィルタ71を両側から保持する枠部材72とを有する。
【0034】
枠部材72の外周面には、加湿ロータ7の左上方に配置された歯車73と噛合する複数の歯部72aが形成されている。歯車73がモータにより回転することで、加湿ロータ7は回転駆動される。
【0035】
また、枠部材72の前面には、複数の水汲み部72bが周方向に並んで設けられている。加湿ロータ7が回転することにより、複数の水汲み部72bは順次貯水容器82内に浸水して、浸水した状態から上昇していく際に貯水容器82内の水を汲み上げる。そして、水汲み部72bが最上位置に近付くにしたがって、水汲み部72b内の水が加湿フィルタ71に掛けられる。
【0036】
図6等に示すように、本体3は、送風機9が収容されると共に、加湿機1の背面と側面の一部を構成する本体フレーム4を有している。この本体フレーム4の右側部は、給水タンク2と貯水容器82が配置される凹部41が形成されている。また、本体フレーム4の左右側面には、加湿機1を運ぶ際に指を引っ掛けるための把持溝42(図では右側のみ表示)が形成されている。右側の把持溝42の下側には解除部材5が設けられている。
【0037】
解除部材5は、後述する爪部25の係止孔43に対する係止状態を解除するためのものである。図7および図8に示すように、解除部材5は、前後方向に延在する筒状の回転軸51によって、本体フレーム4に回転自在に支持されている。また、解除部材5の一端には、略矩形板状の操作部52が設けられており、解除部材5の他端には、下向きに突出した押圧部53が設けられている。操作部52は、本体フレーム4の右側面とほぼ同一平面に配置される。また、操作部52は、回転軸51の上方に配置されている。そのため、操作部52が押圧されると、解除部材5は回転軸51を中心に反時計回りに回転する。
【0038】
また、凹部41の上面(給水タンク2の上面と対向する面)には、係止孔43が形成されている。係止孔43は、前後方向に細長い孔である。この係止孔43には、給水タンク2の爪部25と押圧部53が挿入可能である。爪部25は、この係止孔43の周壁面のうち、回転軸51側の面(以下、当接面43aという)に接触して係止される。当接面43aは、左右方向にほぼ直交している。
【0039】
図7に示すように、給水タンク2は、タンク本体21と、パネル22と、爪部25とを有している。なお、タンク本体21は中空の容器であるが、図7〜図10ではタンク本体21の内部を全てハッチングで表示している。
【0040】
図7に示すように、本体フレーム4の凹部41に沿った形状に、タンク本体21は形成されており、図2に示すように、タンク本体21の上面はほぼ平坦状に形成されている。また、タンク本体21の下端部には給水口21aが設けられている。給水口21aは、着脱可能な給水キャップで構成されており、給水キャップの内部には、押し込みピン81aによって開弁する給水弁(図示省略)が設けられている。
【0041】
パネル22は、加湿機1の右側面の一部を構成する側面部23と、加湿機1の背面の一部を構成する背面部24(図3参照)とからなる。側面部23には、給水タンク2を着脱する際に指を引っ掛けるための把持溝23aと、給水タンク2の残水量を確認するために給水タンク2の一部を露出させる窓部23bとが形成されている。
【0042】
爪部25は、給水タンク2の上端部に設けられており、給水タンク2が本体3に取り付けられたときに係止孔43に係止される。爪部25は、側面部23と一体に形成されており、側面部23の裏面から突出している。爪部25およびパネル22は、弾性を有する合成樹脂で形成されている。
【0043】
給水タンク2が本体3に取り付けられた状態において、爪部25は、側面部23の裏面から右方に延びて、先端部が上方に突出している。また、爪部25が係止孔43の当接面43aと接触する面を、当接面25aとする。給水タンク2が本体3に取り付けられた状態において、当接面25aは、当接面43aと同じく、左右方向に直交している。
【0044】
給水タンク2を本体3から取り外す場合には、まず、図9に示すように、解除部材5の操作部52を押圧して、解除部材5を回転させる。これにより、解除部材5の押圧部53によって爪部25は下方に押圧されて、係止孔43に対する爪部25の係止状態が解除される。そして、操作部52を押圧した状態のまま、給水タンク2の上端部を下端部に対して加湿機1の外側(右側)に回転させる。図10に示すように、給水タンク2の回転に伴って、爪部25が移動して凹部41の上面に当接する。爪部25が押圧部53と接触しない位置まで移動した後は、操作部52を押圧しなくてもよい。その後さらに給水タンク2を図3に示す状態まで回転させた後、給水タンク2をタンク受け容器81から引き抜く。
【0045】
また、給水タンク2を本体3に取り付ける場合には、給水タンク2をタンク受け容器81内に斜めに挿入して、給水タンク2の上端部を下端部に対して加湿機1の内側に回転させる(図3参照)。爪部25は、凹部41の上面に当接しながら移動した後(図10参照)、係止孔43に挿入されて係止される(図8参照)。
【0046】
本実施形態では、爪部25と解除部材5とが別部材であって、爪部25が給水タンク2に、解除部材5が本体3に設けられているため、給水タンク2が収容される空間(凹部41内)に解除部材5を配置する必要がない。したがって、タンク本体21に解除部材を収容するための凹部(図11の凹部96a参照)を設けなくてよいため、爪部と解除部材が一体化されて給水タンクに設けられている場合に比べて、給水タンク2の容量を増大させることができる。
【0047】
また、解除部材5は、本体3の給水タンクが収容される空間に配置されるため、破損のリスクが少ない。
また、爪部25と解除部材25とが別体であるため、爪部25を係止状態で維持するためのバネ部材が不要となるため、給水タンクを本体3から取り外した状態において、バネ部材が脱落して破損するのを防止できる。
【0048】
また、本実施形態では、解除部材5は、一端(操作部52)が操作されることで解除部材5が回転して、他端(押圧部53)が係止孔43に係止された爪部25を押圧して係止状態を解除するようになっている。そのため、解除部材5の構成が簡易であり、低コストで作製できる。
【0049】
また、本実施形態の給水タンク2は、上端部に設けられた爪部25と下端部に設けられた給水口21aとによって本体3に取り付けられるため、安定的に給水タンク2を取り付けることができる。
【0050】
また、本実施形態では、爪部25と係止孔43の接触する面25a、43aが、左右方向に直交している。言い換えると、給水タンク2の取り外し方向(図3中の矢印方向)に対して直交している。そのため、爪部25と係止孔43とを強固に係止することができ、給水タンク2が誤って取り外されるのを防止できる。
【0051】
また、本実施形態では、パネル22と爪部25とが一体に形成されており、爪部25とパネル22との間で位置ずれが生じないため、給水タンク2のパネル22と本体3の外郭部分との間で位置ずれが生じにくい。
【0052】
また、本実施形態では、操作部52が給水タンク2の上方に配置されており、この操作部52を押圧することで爪部25と係止孔43との係止状態が解除されるため、係止状態を解除する動作と、給水タンク2を回転させて本体3から取り外す動作を連続して行いやすい。
【0053】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成は、上記実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0054】
上記実施形態では、爪部25と係止孔43の接触する面25a、43aがともに、給水タンク2の取り外し方向(図3中の矢印方向)に直交しているが、この構成に限定されない。例えば、面25a、43aの一方だけが、給水タンク2の取り外し方向に対して直交していてもよい。また例えば、面25a、43aの一方または両方が、下に向かうほど加湿機1の右側面に近付くように傾斜していてもよい。
【0055】
上記実施形態では、爪部25が係止される係止部は、孔43で構成されているが、係止部は、爪部25が係止される部分(上記実施形態では当接面43a)を有してさえいれば、孔でなくてもよい。
【0056】
上記実施形態では、解除部材5は、本体3に回転自在に支持され、その一端が操作されることにより他端が爪部25を押圧して係止状態を解除するようになっているが、解除部材5は、係止孔43に対する爪部25の係止状態を解除するものであれば、上記実施形態の構成に限定されない。
【0057】
上記実施形態では、爪部25は、パネル22に一体に形成されているが、爪部25は、パネル22にネジ等で接続されていてもよい。また、爪部25は、タンク本体21に一体に形成されていてもよく、タンク本体21にネジ等で接続されていてもよい。
【0058】
爪部25が、パネル22に設けられてない場合、給水タンク2は、パネル22を有していなくてもよい。例えば、タンク本体21が外部に露出するようになっていてもよい。また例えば、給水タンク2を本体3に取り付けた後で、給水タンク2とは別体のパネルを取り付けるようになっていてもよい。
【0059】
上記実施形態では、爪部25は、給水タンク2の上端部に設けられており、解除部材5によって下方に押圧されるが、この構成に限定されない。例えば、爪部は、給水タンク2の図1中の前側または後側に設けられ、解除部材によって後方または前方に押圧されるようになっていてもよい。なお、給水タンク2の前側に爪部を設ける場合には、吸込口3aの位置または形状を解除部材5を避けるように変更する。
【0060】
上記実施形態では、給水タンク2は、本体3の右側部に配置されており、給水タンク2の上端部を右方に傾けることで本体3から取り外されるようになっているが、給水タンク2の配置位置および取り外し方向はこれに限定されない。給水タンクが本体3の左面部に配置され、給水タンクの上端部を左方に傾けることで本体3から取り外されるようになっていてもよい。また、給水タンクが本体3の背面部に配置され、給水タンクの上端部を後方に傾けることで本体3から取り外されるようになっていてもよい。また、給水タンクが本体3の前面部に配置され、給水タンクの上端部を前方に傾けることで本体3から取り外されるようになっていてもよい。
【0061】
上記実施形態では、給水タンク2は、本体3に取り付けられた状態から上端部を回転させることで本体3から取り外されるようになっているが、給水タンク2の本体3に対する着脱構造はこれに限定されない。例えば、給水タンクを鉛直上方に持ち上げることで、本体3から給水タンクが取り外されるようになっていてもよい。この場合、爪部は、給水タンクの上部、下部、左右側部のいずれに設けられていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明を利用すれば、給水タンクの容量を増大させることができる。
【符号の説明】
【0063】
1 加湿機
2 給水タンク
3 本体(加湿機本体)
5 解除部材
21 タンク本体
22 パネル
25 爪部
43 係止孔(係止部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水タンクが加湿機本体に対して着脱可能に構成された加湿機であって、
前記給水タンクに設けられた爪部と、
前記加湿機本体に設けられ、前記給水タンクが取り付けられたときに前記爪部を係止する係止部と、
前記加湿機本体に設けられ、前記係止部に対する前記爪部の係止状態を解除する解除部材とを有することを特徴とする加湿機。
【請求項2】
前記解除部材は、
前記加湿機本体に回転自在に支持されており、その一端が操作されることにより、他端が前記係止部に係止された前記爪部を押圧して、前記係止部に対する前記爪部の係止状態を解除することを特徴とする請求項1に記載の加湿機。
【請求項3】
前記爪部が、前記給水タンクの上端部に設けられており、
前記解除部材は、前記爪部を下方に押圧することにより前記係止部に対する前記爪部の係止状態を解除することを特徴とする請求項2に記載の加湿機。
【請求項4】
前記爪部と前記係止部の接触する面が、前記給水タンクの取り外し方向に対して直交していることを特徴とする請求項2または3に記載の加湿機。
【請求項5】
前記給水タンクが、加湿機の外郭の一部を構成するパネルを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の加湿機。
【請求項6】
前記爪部と前記パネルとが一体に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の加湿機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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