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加熱冷却装置
説明

加熱冷却装置

【課題】パック食材等の調理に際して、対象物であるパック食材を調理対象に応じて適切な加熱条件で加熱することができ、かつ対象物を冷却可能な加熱冷却装置を提供すること。
【解決手段】対象物Wが収納可能とされた筐体21と、前記対象物Wに熱媒体Mを噴射するノズル30と、前記ノズル30から噴射された前記熱媒体Mを受けるタンク25と、前記熱媒体Mを循環自在とする熱媒体循環回路と、加熱部51と、冷水供給部と、温水Hの温度を調整する温度調整手段とを備え、前記温度調整手段は、前記噴射される熱媒体Mの温度を測定する噴射温度測定センサと、前記温水Hが複数の加熱ポイントを通過するように温度調整する加熱制御部とを備え、前記加熱ポイントは、複数の設定温度と加熱開始後前記設定温度に達するまでの経過時間とから構成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、気密に包装された食材等の対象物を加熱、冷却するための加熱冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば、食材や調理された食品を大量に保存する場合、食材や調理された食品を真空包装袋に入れて調理する真空調理や、例えば、スチームコンベクションオーブンを用いて加熱、殺菌した後に、ブラストチラーを用いて調理対象を冷却するクックチルが広く行われている。
【0003】
上記のような真空包装された食材(以下、パック食材という)等の調理、保存に際しては、食材を真空包装した状態で加熱、冷却する真空調理が広く行われており、パック食材等の加熱、殺菌を行うための加熱装置に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、近年、クックチルに際して調理対象をパック食材の状態で冷却した方が良好な場合が多いことが判明してきている。
パック食材を冷却可能な技術としては、パック食材を加熱、冷却可能な加熱冷却装置としてレトルト装置に関する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2003−319767号公報
【特許文献2】特許第3546082号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、パック食材には、野菜、肉等、種々の調理対象があり、食材を適切に調理して、良好な食感を得るため加熱速度等の加熱条件を調理対象に応じて調整することが必要な場合があり、調理対象に適した加熱条件で加熱可能な加熱装置が望まれている。
上記特許文献1に記載された加熱装置では、冷却装置を備えていなため、冷却装置を設置するための別に大きな設置スペースと多額の設備投資が必要なうえ、加熱、冷却が連続的にできないために作業効率が低く、無人での自動運転が不可能であるという問題があり、上記特許文献2に記載された構成の加熱冷却装置の場合では、加熱冷却は可能であるが温水と冷水を混合する際の熱エネルギー損失や熱エネルギーを系外に持ち去られて熱効率が低く、特許文献1、特許文献2の装置とも加熱条件を、例えば、多段の加熱段数に温度調整して調理対象に適応させることができないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、パック食材等の調理に際して、対象物であるパック食材を調理対象に応じて適切な加熱条件で加熱することができ、かつ対象物を冷却可能な加熱冷却装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1記載の発明は、加熱冷却装置であって、対象物が収納可能とされた筐体と、前記筐体内部に配置され、前記対象物に熱媒体を噴射するノズルと、前記筐体の下部に配置され、前記ノズルから噴射された前記熱媒体を受けるとともに貯留可能とされたタンクと、前記タンクから前記ノズルに前記熱媒体を循環自在とする熱媒体循環回路と、前記タンク内の熱媒体を加熱して温水とする加熱部と、前記ノズルに熱媒体として冷水を供給する冷水供給部と、前記ノズルに前記温水を供給する温水運転モードと、前記ノズルに前記冷水を供給する冷水運転モードとを切り替える運転切替手段と、前記温水の温度を調整する温度調整手段とを備え、前記温度調整手段は、前記噴射される熱媒体の温度を測定する噴射温度測定センサと、前記温水が複数の加熱ポイントを通過するように温度調整する加熱制御部とを備え、前記加熱ポイントは、複数の設定温度と加熱開始後前記設定温度に達するまでの経過時間とから構成されていることを特徴とする。
【0007】
この発明に係る加熱冷却装置によれば、複数の設定温度と加熱開始後の経過時間からなる加熱ポイントを通過するように熱媒体を温度調整し、対象物を加熱するので、パック食材等の調理対象である、例えば、肉、魚、野菜等に応じて適した加熱を行うことが可能である。
また、温水と冷水とを切り替えてノズルから噴射することができるので、対象物を加熱、冷却することができ、対象物の入れ替え作業のムダを抑制することができる。
また、加熱された熱媒体をノズルから噴射して筐体下部に設けたタンクで受けて循環するので、熱媒体そのもの及び熱エネルギーの損失が抑制される。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の加熱冷却装置であって、前記温度調整手段は、前記噴射温度測定センサの測定値が前記設定温度に到達した後、指定された時間前記測定値が前記設定温度に維持されるように構成されていることを特徴とする。
【0009】
この発明に係る加熱冷却装置によれば、噴射温度測定センサで測定される温水の測定値が設定温度に到達した後、指定された時間その設定温度に維持されるので、対象物を表面のみならず内方まで温水の温度に近づけることができる。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の加熱冷却装置であって、前記温度調整手段は、前記対象物の温度を測定する品温センサを備え、前記品温センサの測定値が前記設定温度に到達した後、指定された時間前記測定値が前記設定温度に維持されるように構成されていることを特徴とする。
【0011】
この発明に係る加熱冷却装置によれば、品温センサの測定値、例えば、芯温が設定温度に到達した後、指定された時間その設定温度に維持されるので、加熱目的物である対象物の温度に対応した温度調整が可能であり、対象物を指定された時間設定温度に確実に維持することができる。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1に記載の加熱冷却装置であって、前記温度調整手段は、前記対象物の温度を測定する品温センサを備え、前記噴射温度測定センサと前記品温センサのうち選択されたいずれかのセンサの測定値が前記設定温度に到達した後、指定された時間前記選択されたセンサの測定値が前記設定温度に維持されるように構成されていることを特徴とする。
【0013】
この発明に係る加熱冷却装置によれば、噴射温度測定センサと品温センサのうち選択されたいずれかのセンサの測定値が設定温度に到達した後、指定された時間、選択されたセンサの測定値が設定温度に維持されるので、加熱対象、加熱目的に応じて、適した温度調整をすることができる。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱冷却装置であって、前記熱媒体循環回路は、前記温水を循環させる主循環回路と、前記冷水を循環させるとともに冷却装置が接続された冷水循環回路とを備え、前記熱媒体循環回路に循環させる前記熱媒体を、前記温水と前記冷水とに切替可能な切替回路を備えていることを特徴とする。
【0015】
この発明に係る加熱冷却装置によれば、熱媒体を温水と冷水とに切り替えることで、加熱と冷却ができるので、加熱完了後、直ちに対象物を冷却することができる。その結果、例えば、クックチルにおいて要求される加熱終了後30分以内の冷却開始、冷却開始後90分以内に3℃以下等の冷却条件を容易に実現することができる。
また、加熱、冷却が同一の装置で行えるため、作業のムダが抑制されるとともに、省スペースを実現することができる。
【0016】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱冷却装置であって、前記対象物をタイマにより設定された時間冷却する冷却モードと、連続して冷却する保冷運転モードとを選択可能な冷却切替手段を備えることを特徴とする。
【0017】
この発明に係る加熱冷却装置によれば、対象物を指定時間冷却する冷却モードと、連続して冷却する保冷運転モードとを選択することができるので、必要な時間だけの冷却が可能とされ、また、保冷モードにて連続冷却することにより長時間対象物を保管することができる。その結果、無人でのオーバナイトクッキングが可能とされる。
【発明の効果】
【0018】
この発明に係る加熱冷却装置によれば、熱媒体が複数の加熱ポイントを通過するように熱媒体である温水の温度調整をすることができるので、パック食材等の調理に際して、調理対象に適した加熱条件で加熱することができる。
また、加熱と冷却の双方が可能であるので、作業のムダが抑制され、省スペースが可能である。
また、保冷運転モードを備えた場合には、無人のオーバナイトクッキングが容易に可能となり生産性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図1から図6を参照し、この発明の第1の実施形態について説明する。
図1から図3は、この発明に係る加熱冷却装置の概略構成を示す図であり、符号1は、加熱冷却装置を示している。
【0020】
加熱冷却装置1は、加熱冷却装置本体20と、熱媒体循環回路40と、加熱部51と、冷水供給部60と、温度調整手段71とを備え、加熱冷却装置本体20内には、例えば、真空パックされた食材(対象物)(以下、パック食材Wという)が収納されるようになっている。
【0021】
また、加熱冷却装置1は、温水運転モードと、冷水運転モードとを切り替えるための図示しない切替スイッチ(運転切替手段)を備えており、温水運転モードではタンク25内の熱媒体Mを加熱部51によって加熱、温度調整して、加熱された温水Hをノズル30から噴射してパック食材Wを加熱し、冷水運転モードでは加熱部51による加熱を止めて冷水供給部60から供給される冷水Cをパック食材Wに噴射して冷却できるようになっている。
【0022】
この実施の形態において、熱媒体Mは水が温度調整された構成とされ、パック食材Wを加熱する場合には温水Hの状態で、冷却する場合には冷水Cの状態で用いられるようになっている。なお、温水Hに冷水Cを混合して温水Hの一形態として使用することも可能である。
【0023】
また、冷水供給部60は、図示しない冷却切替スイッチ(冷却切替手段)によって、タイマにより設定された時間冷水Cを供給する冷却モードと、連続して冷水Cを供給する保冷運転モードとを切り替え可能とされており、保冷運転モードによって冷水Cを供給する場合は保冷運転を終了する信号が入力されるまで冷水Cがノズル30から噴射されてパック食材Wの温度上昇が防止されるようになっている。
【0024】
加熱冷却装置本体20は、筐体21と、ノズル30と、タンク25とを備え、筐体21は、図2、図3に示すように、外形が略直方体とされ、ひとつの側面部に矩形状の開口部22が形成され、この開口部22を介してパック食材Wを積載するための台車24が加熱冷却装置本体20内に出し入れ可能とされるとともに、開口部22には開口扉23が設けられ、ノブを操作することにより開閉自在とされている。
【0025】
また、筐体21の内部には、パック食材Wに挿入可能な位置に品温センサT1が配置され、この品温センサT1によりパック食材Wの芯温(パック食材Wを、例えば加熱した際に設定温度に最後に到達する部分の温度)が測定可能とされている。
【0026】
台車24は、加熱冷却装置本体20内部に収納自在に構成され、パック食材Wが収納自在とされかつ熱媒体Mが流通可能な貫通孔が複数形成された受け皿、いわゆるホテルパンが、上下方向に間隔をあけて複数積載可能とされている。
【0027】
また、台車24は、台車24を移動自在に支持する車輪24Aによって加熱冷却装置本体20内部に設けられた台車用テーブル24Bに載置可能とされている。
【0028】
タンク25は、加熱冷却装置本体20の下部に、熱媒体Mが貯留可能に設けられており、ノズル30から噴射された熱媒体Mを受けることができるようになっている。また、タンク25には、加熱部51が接続されて、タンク25内に貯留された熱媒体M(温水H、冷水C)を加熱して温水Hにするとともに温度調整が可能とされている。
【0029】
加熱部51は、蒸気供給管51Aと、蒸気供給バルブ51Vと、蒸気供給管51Bとを備え、蒸気供給管51Aは上流側が蒸気供給源に接続され、蒸気供給管51Bは下流側がタンク25に接続され、排出口がタンク25内の熱媒体Mに浸漬可能に配置されている。
また、タンク25には、レベルセンサLA及びタンク水温センサT2が設けられていて、タンク25内の熱媒体Mの液位及び温度が検出可能とされている。
【0030】
また、タンク25には、液位上限位に対応する位置にオーバーフロー配管25Aが接続されるとともにタンク25の底部に排出配管29が接続されており、タンク25内に注入された蒸気が凝縮して温水Hの容積が増加した場合に温水Hがオーバーフロー配管25Aから排出可能とされるとともに、必要に応じて電磁バルブ29Vを開放して排出配管29から熱媒体Mが排出可能とされている。
【0031】
また、タンク25には、例えば、熱媒体Mが噴射された際にパック食材W表面に付着していた液汁等が熱媒体循環回路40内の熱媒体Mに混入、熱媒体循環回路40内を循環し、長期間の後にタンク25及び熱媒体循環回路40内に液汁成分が付着、堆積するのを防止するために、タンク25内に液体洗剤を注入するための薬注器55が設けられている。
【0032】
薬注器55は、液体洗剤を保持する保持タンク55Tと、液体洗剤をタンク25内に供給する吐出ポンプ55Pとを備え、吐出ポンプ55Pの吐出側の管路の先端はタンク25の上限液位に対応する位置よりわずかに上方に位置されている。
薬注器55による液体洗剤の注入は、例えば、1週間に一回程度実施され、注入された液体洗剤は、タンク25及び熱媒体循環回路40を熱媒体Mとともに循環して熱媒体循環回路40内部に付着、堆積した液汁等の固化成分を洗浄、除去するようになっている。
【0033】
ノズル30はノズル分配管32に設けられるとともに加熱冷却装置本体20内に収納された台車24の両側方に配置されて、台車24に積載されたパック食材Wに熱媒体Mを噴射してパック食材Wを加熱、冷却するようになっている。
ノズル分配管32は、図2、図3に示すように、筐体21内に、例えば、台車24の両側方に、加熱冷却装置本体20の上方から下方に延在してそれぞれ2組ずつ設けられており、ノズル30はそれぞれのノズル分配管32の長手方向に沿って等間隔に配置されている。
【0034】
熱媒体循環回路40は、温水Hと冷水Cが流通する主循環回路41と、冷水Cのみが流通する冷水循環回路42と、主循環回路41と冷水循環回路42とを選択的に切り替え自在とされた切替回路43とを備えている。
【0035】
主循環回路41は、上流側端部はタンク25の底部に接続されるとともに、循環ポンプ41P、流量調整弁F1、モータバルブV1、フロースイッチF2がこの順に配置され、ノズル分配管32に接続され、流量調整弁F1とフロースイッチF2側の間には、温水Hのみがバイパス流通する温水バイパス回路部41Aが形成されている。
【0036】
この温水バイパス回路部41Aの下流側にはノズル30から噴射される熱媒体Mの温度を測定するための噴射温度測定センサT3が配置され、流量調整弁F1と温水バイパス回路部41Aの間には、モータバルブ49Vを介して排水管路49が接続され、モータバルブ49Vを開放することにより熱媒体循環回路40内の熱媒体Mが外部に排出可能とされている。
【0037】
主循環回路41には、給水装置46が接続され、給水装置46は、給水配管46Aと、原水タンク46Tと、給水ポンプ46Pと、軟水装置47と、電磁バルブ46Vとを備え、給水配管46Aの上流側は給水源Aに接続され、給水ポンプ46P、軟水装置47、電磁バルブ46Vがこの順序で配置され、下流側が循環ポンプ41Pの上流側に接続されている。
【0038】
給水装置46は、前述のレベルセンサLAの検出信号が構成する給水制御部70Bにより制御され、例えば、タンク25内の液位や熱媒体循環回路40内の熱媒体Mの量が減少してレベルセンサLAにより検出される熱媒体Mの液位が設定値以下となった場合に電磁バルブ46Vが開放されるとともに給水ポンプ46Pが駆動されて熱媒体循環回路40に給水されるようになっている。
【0039】
軟水装置47は、イオン交換樹脂を用いて給水に含まれる硬度分を除去するためのものであり、イオン交換樹脂が充填され上下方向に液体が流通可能とされた樹脂筒の下部から原水を上向流として通水することにより硬水が軟水化されるようになっている。
【0040】
なお、軟水装置47は、例えば、樹脂筒と、原水タンクと、塩水タンクとを備えた構成とされることにより、塩水タンクからの飽和塩水と原水とを混合して樹脂筒内を流下させてイオン交換樹脂が再生可能とされるとともに、塩水を樹脂筒外に排出した後に樹脂筒内に原水のみを流下させてイオン交換樹脂を水洗、塩分を系外に除去してイオン交換樹脂が自動再生可能とされていることが望ましいが、給水に含まれる硬度分が除去できればこれに限るものではない。
【0041】
切替回路43は、モータバルブV1と、モータバルブV2と、モータバルブV3とを備えており、モータバルブV1は温水バイパス回路部41Aに、モータバルブV2は温水バイパス回路部41Aの上流端部と冷水循環回路42の上流端部との間に、モータバルブV3は温水バイパス回路部41Aの下流端部と冷水循環回路42の下流端部との間に設けられ、加熱部51で加熱された温水Hを熱媒体循環回路40に、冷水Cを冷水循環回路42に切り替えて循環することができるように構成されている。
【0042】
冷水循環回路42は、上流端部がモータバルブV2を介して温水バイパス回路部41Aの上流端部に接続され、冷水タンク62、冷水循環ポンプ42P、フロースイッチF3が、この順番で配置され、下流端部がモータバルブV3を介して温水バイパス回路部41Aの下流端部に接続されている。
【0043】
冷水タンク62は、加熱された1台車あたりのパック食材Wを冷却した場合の熱エネルギーによって冷水Cの水温が大きく上昇しない程度の充分な量の冷水Cが貯留可能とされており、冷水循環回路42の上流側から流入する冷水Cが底部に接続された管路から流出可能とされている。
【0044】
また、冷水タンク62は底部に接続された管路63を介して冷却装置64と接続されるとともに、冷水タンク62と冷却装置64とは冷水供給部60を構成していて、冷水供給部60は、冷水循環回路42を循環してきた冷水Cを冷却して冷水Cの水温を調整可能とされている。
また、冷水タンク62には、冷水用給水器65と、排水回路66とが接続され、冷水Cの液位を検出するためのレベルセンサLBが設けられている。
【0045】
冷水用給水器65は、給水管路65Aと、電磁バルブ65Vと、ボールタップLCとを備え、上流側が給水源Bに接続されるとともに下流側が冷水タンク62に接続されており、ボールタップLCが冷水Cの液位の低下を検出すると給水源Bから冷水タンク62に給水可能とされている。
【0046】
排水回路66は、管路66A、管路66B、バルブ66Vを備えており、管路66Aは上流側が冷水タンク62の上限液位に対応する位置に接続されていて冷水タンク62内の冷水Cが上限液位を超えた場合に冷水Cをオーバーフローさせて冷水タンク62内の冷水Cの上限液位を維持するようになっている。
また、管路66Bはバルブ66Vを介して冷水タンク62の底部に接続され、このバルブ66Vを操作することにより冷水タンク62内の液位を任意に調整できるようになっている。
【0047】
冷水用給水器65は、前述のレベルセンサLBの検出信号が構成する給水制御部70Cにより制御され、例えば、冷水タンク62内の液位が設定値以下となった場合に電磁バルブ65Vが開放されて冷水タンク62に給水されるようになっている。
【0048】
冷却装置64は、例えば、コンプレッサにより圧縮された冷媒を断熱膨張させることによって冷水Cから熱を奪い取って冷水Cを冷却させる構成とされており、冷却装置64の上流側は冷水タンク62の底部に管路63Aを介して接続され、管路63Aには、循環ポンプ63P及びフロースイッチF4がこの順に配置されている。
また、冷却装置64の下流側は冷水タンク62の底部に管路63Bを介して接続され、管路63Bには、フロースイッチF5が配置されている。
かかる構成により、冷水タンク62から冷却装置64に導かれた冷水Cは冷却されて温度調整可能とされている。
【0049】
また、冷水循環回路42の上流側と下流側との間は、凍結防止用バイパス42Bにより接続され、凍結防止用バイパス42Bには電磁バルブ42Vが設けられていて、冬季に冷水Cが凍結する虞がある場合に電磁バルブ42Vを開放して冷水循環ポンプ42Pにより冷水Cを凍結防止用バイパス42Bを介して冷水循環回路42内で循環させることにより、冷水Cの凍結が防止可能とされている。
【0050】
また、冷水供給部60は、加熱冷却装置1の保冷手段を構成しており、加熱、冷却工程が終了した後に、保冷運転の終了入力があるまで、冷水Cを冷水循環回路41に循環させるとともにノズル30から冷水Cを噴射するようになっている。
【0051】
温度調整手段71は、図4に示すように、品温センサT1と、タンク水温センサT2と、噴射温度測定センサT3と、制御部70Aと、設定条件入力部71Aと、蒸気供給バルブ51Vと、電磁バルブ46Vと、給水ポンプ46Pとを備え、タンク25内の熱媒体Mを加熱して温水Hとするとともに温水Hを温度調整するようになっている。
【0052】
加熱制御部70Aは、演算部71Cと、入力された設定条件を記憶する記憶部71Mと、タイマTM1とを備えており、品温センサT1、タンク水温センサT2、噴射温度測定センサT3から入力された信号を、演算部71Cで演算して、蒸気供給バルブ51V、電磁バルブ46V、給水ポンプ46Pを制御するようになっている。
【0053】
品温センサT1は、例えば、パック食材Wの芯温を測定するための温度センサであり、検出部をパック食材Wに差し込んで用いられ、タンク水温センサT2は、タンク25内の熱媒体Mの水温を測定するための温度センサであり、検出部がタンク25内の熱媒体Mに浸漬するように配置されており、噴射温度測定センサT3は、ノズル30から噴射される熱媒体Mの温度を測定する温度センサであり、検出部がノズル30のわずか上流側のノズル分配管32内に配置されている。
【0054】
設定条件入力部71Aは、熱媒体Mを温度調整するための加熱条件を設定可能とされ、その加熱条件は加熱制御部70Aに入力されるようになっている。
この実施の形態においては、加熱条件として、
1)複数の設定温度と加熱開始後設定温度に達するまでの経過時間とからなる複数の加熱ポイント
2)各加熱ポイントにおける設定温度への到達を検出するセンサ(品温センサT1と噴射温度測定センサT3のいずれかを選択)
3)選択されたセンサT1、T3の測定値が設定温度に到達してからセンサT1、T3の測定値を設定温度に維持する指定時間
4)加熱する際に使用する加熱段数の番号(例えば、第N段目加熱の使用の有無)
5)必要に応じて、加熱ポイントにおける設定品温
が入力されるようになっており、入力された設定データは記憶部71Mに記憶されるようになっている。
【0055】
演算部71Cは、記憶部71Mに記憶された設定データに基づいて、センサT1又はT3の測定値と対比するための加熱が開始されてからの経過時間に対応する温度を適宜演算し、センサT1又はT3の測定値と対比して、対応する温度と測定値の偏差がなくなるように蒸気供給バルブ51Vの開度を調整するようになっている。
また、演算部71Cは、蒸気供給バルブ51Vの開度を調整する際にPID制御手法等を適用してオーバシュート等を抑制させることが選択可能に構成されている。
【0056】
例えば、3つの加熱ポイント(設定温度、経過時間)P1(S1、t1)、P2(S2、t2)、P3(S3、t3)と、それぞれの加熱ポイントP1、P2、P3に対応する3つの指定時間t11、t12、t13を入力することにより、演算部71Cは、演算により例えば、図5に示すような加熱段数が3段階の加熱線図に対応するデータを適宜取得するようになっている。
この加熱ポイントの入力に際しては、経過時間t2、t3に代えて、t2−t1、t3−t2等、作業者が設定しやすい数値を入力するようにしてもよい。
【0057】
加熱線図に対応した加熱ポイントを構成する設定温度、経過温度は、調理される食材の種類による、例えば、タンパク質凝固温度(62℃)、水分発散作用温度(68℃)、セルロース破壊温度(90℃)等、調理される食材の物理的性質と、食材のサイズ等によって定められるようになっている。
【0058】
次に、加熱冷却装置1の作用について説明する。
加熱冷却装置1による加熱冷却運転は、自動運転の場合、温水運転モードによる加熱に引き続いて冷水運転モードによる冷却が自動で切り替わり行われる。
加熱は、必要に応じて行われる待機工程及び予熱工程と、加熱工程、加熱保持工程とからなり、冷却は、冷却モードによる冷却工程と保冷運転モードによる保冷工程とから構成されている。
【0059】
まず、加熱冷却装置1の電源をONにする。
〔待機工程〕
レベルセンサLAにより検出されるタンク25内の液位が設定値以下の場合には、待機状態とされて、給水装置46から給水される。
待機工程が必要ない場合及び待機工程が完了すると、予熱工程又は加熱工程に移行する。
予熱工程を経るか否かは、移行するかは、1段目加熱を使用するかどうかより異なり、以下のとおりである。
【0060】
〔1段目加熱を使用する場合〕
タンク水温センサT2により検出された熱媒体Mの温度に関わらず加熱工程に移行する。
〔1段目加熱を使用しない場合〕
タンク水温センサT2により検出された熱媒体Mの温度が設定温度以下の場合には、予熱工程に移行し、設定温度以上の温水Hが確保されている場合は加熱工程に移行する。
【0061】
〔予熱工程〕
予熱工程への移行は、手動にてスタートボタン(図示省略)を操作して行われ、加熱部51の蒸気供給バルブ51Vが開放されることによりタンク25内の温水Hに蒸気が注入されて温水Hが加熱され、温水Hが設定温度に到達することにより予熱が完了する。
予熱工程が完了したら、加熱工程に移行する。
【0062】
〔加熱工程〕
1段目加熱を使用する場合は、タンク25内の熱媒体Mの温度に関わらず、熱媒体Mがノズル30から噴射され、それ以外の場合には、タンク水温センサT2が設定値に到達してから温水Hがノズル30から噴射されるようになっている。
(1)熱媒体循環回路40が、熱媒体Mが主循環回路41を流通する構成とする。熱媒体Mが、主循環回路41を経由するためには、モータバルブV1を開放するとともに、モータバルブV2、モータバルブV3を閉鎖する。
(2)そして、循環ポンプ41Pを駆動して、熱媒体循環回路40内に熱媒体M(温水Hを含む)を循環させて、タンク25内の熱媒体Mを主循環回路41経由でノズル分配管32に送りノズル30からパック食材Wに熱媒体Mを噴射する。
(3)熱媒体Mが噴射される際、ノズル分配管32内を通過する熱媒体Mの温度が噴射温度測定センサT3により検出されて加熱制御部70Aに入力される。
(4)加熱制御部70Aに入力された検出信号は、加熱工程が開始されてからの経過時間とともに、予め記憶部71Mに記憶された加熱ポイントから算出される加熱線図に対応するデータと比較され、噴射温度測定センサT3により検出される熱媒体Mの温度と加熱線図の温度の偏差が小さくなるように蒸気供給バルブ51Vの開度が調整され、タンク25内の熱媒体Mが加熱される。
(5)各加熱段数における加熱は、設定温度を検出するセンサとして品温センサT1が選択されている場合は、品温センサT1により検出されるパック食材Wの温度、例えば、芯温が設定温度に到達することにより終了し、設定温度を検出するセンサとして噴射温度測定センサT3が選択されている場合は、ノズル分配管32内を通過する熱媒体Mの温度が設定温度に到達することにより終了する。
各加熱段数の加熱が終了したら、その加熱段数が終了した後の加熱保持についての指定時間が設定されている場合は、加熱保持工程に移行し、設定されていない場合には、次段の加熱工程に移行するか、又は加熱工程が完了する。
【0063】
〔加熱保持工程〕
加熱保持工程に移行されると、図示しないタイマが、選択されたセンサT2又はT3の測定値が設定温度に到達することによりカウントを開始し、予め設定された指定時間t11、t12、t13の間、設定温度に温度調整された熱媒体Mをノズル30から噴射する。
加熱保持工程の間は、その加熱段数の加熱ポイントとして設定された温度に、ノズル30から噴射される熱媒体Mの温度が維持される。
各加熱段数の加熱保持工程が完了すると、次段の加熱が設定されている場合は次段の加熱に移行し、次段の加熱が設定されていない場合には、温水運転モードが完了し、冷水運転モードに移行する。
【0064】
以下、図5を参照して、設定温度を検出するセンサとして噴射温度測定センサT3が選択されている場合について、説明する。
図5は、上述のように3つの加熱ポイントP1、P2、P3を有しており、ノズル分配管32内を通過する熱媒体Mの温度が設定温度S1、S2、S3に到達することにより各加熱段数における加熱と加熱保持が行われる。
加熱保持工程に移行されると、予め設定された指定時間t11、t12、t13の間、設定温度S1、S2、S3が保持される。
【0065】
次に、加熱ポイントに係る設定温度を検出するセンサとして品温センサT1が選択されている場合について、図6を参照して説明する。
加熱保持工程における各設定温度S1、S2、S3を保持するべき指定時間(t11)、(t12)、(t13)が、予め設定される。
この場合、噴射温度測定センサT3により検出される熱媒体Mの温度は、図5の場合と同様に設定された加熱線図と略一致可能である。
しかし、品温センサT1により検出される温度は、パック食材Wの内部における温度であるため、熱伝導による温度差が生じ、破線L1、L2、L3で示したように、熱媒体Mの温度に遅れて温度が上昇する。
【0066】
その結果、品温センサT1により各段数の加熱の設定温度への到達を検出する場合、品温センサT1が各設定温度S1、S2、S3に到達してから開始される加熱保持工程は、図6の加熱保持時間t21、t22、t23で示すように、設定された指定時間(t11)、(t12)、(t13)に比べて遅いタイミングとなり、各加熱段数における加熱保持及び2段目以降の加熱が遅れることになる。ここで、加熱保持時間t21、t22、t23は、指定時間(t11)、(t12)、(t13)と同じ長さの時間である。なお、P11、P12、P13は、品温センサT1が各設定温度S1、S2、S3に到達する加熱ポイントを示している。
【0067】
かかる品温センサT1を用いた温度調整によれば、パック食材Wの芯温等が確実に設定温度に到達し、その後、指定された時間加熱保持されるので、安定した調理が可能となり、また、食品の安全を確保することができる。
また、加熱時におけるタイムラグを監視することにより、パック食材Wの品質異常や熱媒体Mの噴射量不足等を検出することができる。
【0068】
上記加熱工程、加熱保持工程において、ノズル分配管32内の熱媒体Mの温度が演算された加熱線図に対応する温度よりも低い場合には、演算部71Cからの信号により蒸気供給バルブ51Vの開度が調整され、蒸気をタンク25内に注入して熱媒体Mの温度を調整する。
ノズル分配管32内の熱媒体Mの温度が演算された加熱線図に対応する温度よりも高い場合には、演算部71Cからの信号により給水ポンプ46Pが駆動されるとともに電磁バルブ46Vの開度が調整され、給水装置46から給水して熱媒体Mの温度を調整する。
【0069】
また、上記加熱工程、加熱保持工程のように循環ポンプ41Pを駆動している場合には、噴射温度測定センサT3により検出される熱媒体Mの温度と熱媒体Mの設定温度とを比較して、熱媒体Mの温度を調整する。
上記予熱工程のように循環ポンプ41Pを駆動しない場合には、タンク水温センサT2により検出される熱媒体Mの温度と熱媒体Mの設定温度とを比較して熱媒体Mの温度を調整する。
【0070】
上記予熱工程、加熱工程、加熱保持工程において、蒸気が凝縮して温水Hの液位が上昇した場合、温水Hが排出配管29を経由してオーバーフローし、タンク25から排出されることにより温水Hの液位が維持される。また、レベルセンサLAにより検出される温水Hの液位が、設定下限以下になった場合には、給水ポンプ46Pが駆動されるとともに電磁バルブ46Vが開放されて、給水源Aから軟水装置47を経由して軟水化された水が熱媒体循環回路40に供給され、液位が所定の範囲内に到達したら、電磁バルブ46Vが閉鎖されて熱媒体循環回路40への給水が停止される。このとき、電磁バルブ46Vは、タンク25内の温水Hの水温が大きく変化しないようにPID制御により給水される。
【0071】
〔冷却工程〕
(1)冷却工程前に冷水タンク62内の冷水Cは、循環ポンプ63Pを駆動して冷水タン ク62と冷却装置64との間で循環し、冷却装置64の設定温度まで冷却される。
(2)冷却工程は、冷水供給部60を使用し、冷水循環回路42を経由した冷水Cが熱媒体循環回路40を循環することにより行われるため、まず、モータバルブV1を閉鎖するとともに、モータバルブV2、モータバルブV3を開放して、熱媒体循環回路40が冷水循環回路42を経由する構成とする。
(3)次に、循環ポンプ41P及び循環ポンプ42Pを駆動して、熱媒体循環回路40内に冷水Cを循環させて、タンク25内の冷水Cを冷水循環回路42経由でノズル分配管32に移動しノズル30から冷水Cを噴射してパック食材Wを冷却する。
【0072】
冷水循環回路42に冷水Cを循環させる際に、冷水タンク62の水位が変動して冷水循環回路42への給水が必要な場合は、電磁バルブ65Vを開いて、冷水タンク62に給水する。
冷水タンク62への給水は、ボールタップLCにより液位が制御されており、冷水Cの液位がボールタップLCの設定液位を超えると停止され、冷水Cの液位の低下を検出すると給水される。
【0073】
なお、冷却工程に移行する際に、タンク25内の熱媒体Mが温水Hの場合には、必要に応じてモータバルブ49Vを開放するとともにモータバルブV2を閉鎖した状態で、循環ポンプ41P及び循環ポンプ42Pを運転し、タンク25内の温水Hを排水するとともに、冷水タンク62内の冷水Cをノズル分配管32に送りノズル30から噴射する。
そして、タンク25内の水温が設定温度まで下がったら、モータバルブ49Vを閉鎖するとともにモータバルブV2を開放して、冷水Cが冷水循環回路42を経由するようにする。
【0074】
この実施の形態における冷却工程では、冷水供給部60を使用することにより、冷水Cが有する冷却能力の範囲内でパック食材Wを最大限冷却する構成とされているが、パック食材Wを常温域までしか冷却する必要がない場合は、冷水供給部60を使用せず冷却することが可能である。
【0075】
冷水供給部60を使用しない場合における作用は以下のとおりである。
冷水供給部60を不使用とする場合の冷却工程は、電磁バルブ46Vを開放して、給水ポンプ46Pを駆動して給水をおこないつつ、モータバルブV2、モータバルブV3は閉じた状態で、循環ポンプ41Pを運転し、主循環回路41を循環させる。水位は上昇するが、25Aオーバーフローより排出させることで、タンク25の水位を維持する。タンク水温は、徐々に給水温度に近づき、パック食材Wを給水温度付近、すなわち常温域まで冷却する。
【0076】
〔保冷工程〕
保冷工程は、保冷運転モードが選択されている場合に、タイマの設定時間に関わりなく、冷水供給部60からノズル30に冷水Cを供給しパック食材Wに冷水Cが噴射される。
保冷工程は、保冷運転の終了入力があるまで継続される。
【0077】
上記第1の実施の形態に係る加熱冷却装置1によれば、ノズル30から噴射される温水Hの温度が設定された加熱ポイントを通過しながら加熱可能とされるので、パック食材Wの内容物である、例えば、肉、魚、野菜等食材の種類、又肉の場合に牛、豚、鳥等の肉の種類、さらには、ステーキ、ハンバーグ等の形態に対応して加熱条件による加熱をして、適切に調味され良好な食感を確保することができる。
また、多段での加熱が可能とされるので、例えば、タンパク質凝固温度(62℃)等の調理される食材の物理的性質に対応する温度よりわずかに低い温度で充分に加熱保持し、その後、急速に加熱することにより、変質を抑えた調理を行うことが可能である。
【0078】
また、第1の実施の形態に係る加熱冷却装置1によれば、熱媒体Mを加熱する加熱部51と、熱媒体Mを冷却する冷水供給部60とを備えているので、熱媒体Mを温水Hと冷水Cとに切り替えてパック食材Wを加熱及び冷却することができ、加熱、冷却工程を無人の自動運転により行うことができる。
また、保冷手段により無人のオーバナイトクッキングが容易に可能となり生産性を向上させることができる。
【0079】
また、上記第1の実施の形態の加熱冷却装置1によれば、ノズル30から噴射された熱媒体Mを加熱冷却装置本体20の下部に設けたタンク25で受けて循環させるので、水および熱エネルギーの損失を抑制することができる。
また、タンク25内の熱媒体Mに蒸気を直接注入するので、熱媒体Mの有する熱エネルギーが系外に持ち去ることがなくすべて熱媒体循環回路40の熱媒体Mの加熱に用いられるので高い熱効率を確保することができる。
【0080】
また、熱媒体Mとして給水源Aから供給される水が、軟水装置47を経由して軟水化されて熱媒体循環回路40に供給されるので硬水成分による析出物の発生が抑制され、加熱冷却装置本体20内に収納されたパック食材Wへの析出物による汚れが抑制される。また、
長期間の使用に際してもタンク25や熱媒体循環回路40を構成する配管への析出物の堆積及び経路縮小の発生が抑制される。
【0081】
また、加熱部51で用いられる蒸気がリボイラにより加熱されたクリーン蒸気とされるので、蒸気をタンク25内に直接注入し熱媒体循環回路40を循環させても、パック食材W、タンク25内および熱媒体循環回路40への析出物の発生を抑制することができる。
【0082】
次に、この発明の第2の実施形態について説明する。
図7、図8は、この発明の第2の実施形態に係る加熱冷却装置2を示す図である。
加熱冷却装置2が、第1の実施形態に係る加熱冷却装置1と異なるのは、加熱部52が、蒸気供給管52Aと、第1の実施形態の蒸気供給バルブ51Vに代えて設けられた蒸気供給バルブ52Vと、熱交換器52Bとを備え、熱交換器52Bがタンク25内の熱媒体Mに浸漬可能に配置されている点であり、熱交換器52Bへの蒸気の供給は、第1の実施形態に係る加熱冷却装置1と同様に制御されるようになっている。
【0083】
熱交換器52B内に供給された蒸気は熱交換器52B内で潜熱、顕熱を放出して凝縮されて熱交換器52Bの排出口から系外に排出されるようになっており、凝縮された蒸気が熱媒体M内に混入して容積を増大させることなく熱媒体Mを加熱することができる。
【0084】
次に、この発明の第3の実施形態について説明する。
図9は、この発明の第3の実施形態に係る加熱冷却装置3を示す図である。
加熱冷却装置3が、第1、第2の実施形態に係る加熱冷却装置1と異なるのは、加熱部53が、ヒータ電源53PSと、加熱ヒータ53Hとを備え、加熱ヒータ53Hがタンク25内の熱媒体Mに浸漬可能に配置されている点であり、加熱ヒータ53Hへの電力の供給は、タンク水温センサT2、噴射温度測定センサT3からの信号が図示しない加熱制御部に入力され、加熱制御部がヒータ電源53PSの出力を演算してヒータ電源53PSを駆動して行われるようになっている。
加熱制御部によりヒータ電源53PSが駆動されると加熱ヒータ53Hが通電、加熱して熱媒体Mを加熱、温度調整するようになっている。
第3の実施形態に係る加熱冷却装置3によれば、加熱部53の構成に配管が必要とされないので構造が簡単であり、熱媒体Mの容積を増加させることなく熱媒体Mを容易に温度調整するができる。
【0085】
次に、この発明の第4の実施形態について説明する。
図10は、この発明の第4の実施形態を示す図であり、第4の実施形態が第1の実施形態と異なるのは、モータバルブV3の上流側に給水源Bを直接接続するとともにモータバルブV2の下流側を冷水Cの排出口として、冷水供給部61が冷水Cを循環しない構成とした点である。
この場合、モータバルブV2及びモータバルブV3を開放するとともにモータバルブV1を閉塞して給水源Bから給水された冷水Cをノズル30で噴射した後にモータバルブV2を経由して排出口から冷水Cを排出させることによりパック食材Wが冷却される。
かかる構成は、第2の実施形態、第3の実施形態に係る加熱冷却装置2、3に適用することも可能である。
【0086】
なお、この発明は、上記第1〜4の実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
例えば、上記実施形態においては、加熱段数が3つの場合について説明したが、加熱段数については、任意に設定することが可能である。また、第1段加熱を使用するかどうかは、任意に選択することができる。
また、設定時間に到達した後に、加熱保持工程を設定するかどうかは、自由に設定することができ、各加熱段数のいずれに適用するかは、任意に設定することができる。
【0087】
また、上記実施の形態においては、設定温度に到達したことを検出する温度センサが、それぞれの加熱線図において、品温センサT1か、噴射温度測定センサT3のいずれか一方のみを用いて温度調整する場合について説明したが、加熱段数ごとに任意の温度センサを選択して温度調整してもよい。
【0088】
また、加熱部51、52を構成する蒸気供給バルブ51V、52Vが、比例制御バルブとされる場合について説明したが、開閉により蒸気が流通する電磁バルブ等を用いることも可能である。
【0089】
また、上記実施の形態においては、冷水供給部60が、冷水タンク62と冷却装置64を備える場合について説明したが、冷水供給部60が冷却装置64を備えていない構成とし、又は冷水供給部60を他の構成とすることも可能である。
また、上記実施の形態においては、加熱冷却装置1、2、3、4がタンク25内の熱媒体Mを蒸気又はヒータにより加熱する場合について説明したが、熱媒体Mを加熱する手段として他の手段を採用することも可能である。
【0090】
また、上記第1、第2の実施の形態においては、加熱部51、52に供給される蒸気がリボイラにより加熱されたクリーン蒸気であり、熱媒体循環回路40に供給される熱媒体Mが軟水装置47で軟水化された軟水である場合について説明したが、これらは任意に選択可能な事項であってクリーン蒸気と軟水化された水のいずれか一方を用い、又はこれら双方を用いない構成とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る加熱冷却装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る加熱冷却装置の内部を正面から見た図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る加熱冷却装置の図2におけるX−X視した横断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る加熱冷却装置の制御部の概略を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る加熱冷却装置の温度制御の第1の例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る加熱冷却装置の温度制御の第2の例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る加熱冷却装置の概略構成を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る加熱冷却装置の内部を正面から見た図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る加熱冷却装置の概略構成を示す図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る加熱冷却装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
C 冷水
H 温水
M 熱媒体
T1 品温センサ
T2 タンク水温センサ
T3 噴射温度測定センサ
P1、P2、P3 加熱ポイント
S1、S2、S3 設定温度
t1、t2、t3 経過時間
t11、t12、t13 指定時間(指定された時間)
t21、t22、t23 指定時間(指定された時間)
1、2、3、4 加熱冷却装置
20 加熱冷却装置本体
21 筐体
25 タンク
30 ノズル
40 熱媒体循環回路
41 主循環回路
42 冷水循環回路
43 切替回路
51、52、53 加熱部
60 冷水供給部
70 制御部
70A 加熱制御部
71 温度調整手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物が収納可能とされた筐体と、
前記筐体内部に配置され、前記対象物に熱媒体を噴射するノズルと、
前記筐体の下部に配置され、前記ノズルから噴射された前記熱媒体を受けるとともに貯留可能とされたタンクと、
前記タンクから前記ノズルに前記熱媒体を循環自在とする熱媒体循環回路と、
前記タンク内の熱媒体を加熱して温水とする加熱部と、
前記ノズルに熱媒体として冷水を供給する冷水供給部と、
前記ノズルに前記温水を供給する温水運転モードと、前記ノズルに前記冷水を供給する冷水運転モードとを切り替える運転切替手段と、
前記温水の温度を調整する温度調整手段とを備え、
前記温度調整手段は、
前記噴射される熱媒体の温度を測定する噴射温度測定センサと、
前記温水が複数の加熱ポイントを通過するように温度調整する加熱制御部とを備え、
前記加熱ポイントは、複数の設定温度と加熱開始後前記設定温度に達するまでの経過時間とから構成されていることを特徴とする加熱冷却装置。
【請求項2】
前記温度調整手段は、
前記噴射温度測定センサの測定値が前記設定温度に到達した後、指定された時間前記測定値が前記設定温度に維持されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の加熱冷却装置。
【請求項3】
前記温度調整手段は、
前記対象物の温度を測定する品温センサを備え、
前記品温センサの測定値が前記設定温度に到達した後、指定された時間前記測定値が前記設定温度に維持されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の加熱冷却装置。
【請求項4】
前記温度調整手段は、
前記対象物の温度を測定する品温センサを備え、
前記噴射温度測定センサと前記品温センサのうち選択されたいずれかのセンサの測定値が前記設定温度に到達した後、指定された時間前記選択されたセンサの測定値が前記設定温度に維持されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の加熱冷却装置。
【請求項5】
前記熱媒体循環回路は、
前記温水を循環させる主循環回路と、前記冷水を循環させるとともに冷却装置が接続された冷水循環回路とを備え、
前記熱媒体循環回路に循環させる前記熱媒体を、前記温水と前記冷水とに切替可能な切替回路を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱冷却装置。
【請求項6】
前記対象物をタイマにより設定された時間冷却する冷却モードと、連続して冷却する保冷運転モードとを選択可能な冷却切替手段を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱冷却装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−295411(P2008−295411A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−147334(P2007−147334)
【出願日】平成19年6月1日(2007.6.1)
【出願人】(000175272)三浦工業株式会社 (1,055)
【出願人】(504143522)株式会社三浦プロテック (488)
【Fターム(参考)】