説明

加熱式圧力変換器用の熱取り付け板

センサハウジングと、センサハウジング内に配置されたヒータ殻体と、ヒータ殻体に作用可能に連結されたヒータと、ヒータ殻体内に受容されたセンサと、ヒータ殻体の外側にてセンサハウジング内に配置され且つ、センサから信号を受け取り得るようにされたエレクトロニクス組立体とを含む変換器組立体である。組立体は、また、ヒータ殻体の外側にてセンサハウジング内に配置された取り付け板400も含む。取り付け板400は、該取り付け板から伸びるアーム402と、エレクトロニクス組立体が取り付け板400に固定される箇所である少なくとも1つの取り付け箇所404とを有している。アーム402は、センサハウジングに固定され、また、取り付け板400は、アーム402と取り付け箇所404との間の熱伝導を妨害し得るようアーム402に隣接する開口406を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、圧力変換器組立体に関する。より具体的には、本発明は、熱特徴が改良された圧力変換器組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体製品の製造時に色々な蒸着過程が有用であることが知られている。これらの過程は、典型的に、導電性、半導性及び絶縁性材料を含む色々な物質の極めて薄い層を基板上に堆積させるため使用されている。蒸着過程は、典型的に、堆積させた材料の各々を気体状態又は蒸気相にて堆積室まで搬送し、その堆積室内にて、その材料は加工中の加工物上に凝結させることを必要とする。
【0003】
かかる堆積過程が効率良く作用するためには、その過程にて使用される気体又は蒸気の圧力を正確に制御する必要がある。その蒸気相にて堆積材料が比較的低い凝結温度(すなわち、室温よりも十分に低い温度)を有する場合、材料の圧力は、室温にて作動する圧力変換器を使用して制御することができる。しかし、堆積材料の気体状態又は蒸気相が凝結を防止するため、比較的高い温度、すなわち室温以上の温度を有する場合、かかる材料は、加熱され且つ、それらの凝結温度以上に維持され、従って、これらの熱した気体及び蒸気の圧力を測定するため、通常、加熱式変換器が必要とされる。加熱式圧力変換器は、固体材料の昇華又は析出を防止するために加熱されることも多々ある。例えば、周知であるように、塩化アンモニア(NHCl)は、窒化ケイ素(Si)の層を堆積させる過程の化学的副産物であり、圧力及び温度が過度に降下した場合、NHClは昇華し、このため、露出した冷たい表面上に固体塩が形成される。このようなNHClの昇華を防止するため、これらの過程は150℃にて実施されることが多々ある。
【0004】
図9には、典型的に比較的高温度の蒸着過程と関連して使用される型式の先行技術の加熱式圧力変換器組立体の一部分の断面図が示されている。変換器100は、外部殻体110、ヒータ殻体120、ヒータ130、静電容量型圧力センサ140、フロントエンドエレクトロニクス組立体160、ヒータ制御エレクトロニクス組立体170、入力/出力(I/O)エレクトロニクス組立体180のような幾つかの主要な構成要素を含む。以下により詳細に説明するように、変換器100は、センサ140により測定された圧力を表示する出力信号を発生させる。
【0005】
説明の便宜のため、図9にて、センサ140の構造、サンサ140及びエレクトロニクス組立体160、170、180の取り付けのような変換器100の多くの機械的詳細は省略されている。しかし、変換器100のような加熱式静電容量型圧力変換器は、周知であり、米国特許第5,625,152号明細書(パンドロフ(Pandorf))、米国特許第5,911,162号明細書(デナー(Denner))及び、米国特許第6,029,525号明細書(グルジエン(Grudzien))に記載されている。
【0006】
簡単に説明すれば、外部殻体110は、下側閉塞体112と、上側エレクトロニクス閉塞体114と、閉塞体112、114を互いに保持する接続具116とを有している。ヒータ殻体120は、下側閉塞体112内に配設されており、また、下側閉塞体又は缶122と、カバー124とを含む。センサ140及びフロントエンドエレクトロニクス組立体160は、ヒータ殻体120内に配設される一方、ヒータ制御エレクトロニクス組立体170及びI/Oエレクトロニクス組立体180は、上側エレクトロニクス閉塞体114内に配設される。
【0007】
ヒータ130は、缶122の回りに巻かれた筒形ヒータ132と、缶の底部に固定され且つ、線136を介して筒形ヒータ132と電気的に接続された端部ヒータ134とを含む。温度センサ(例えば、サーミスタ)190がヒータ殻体120の内面に固定されている。
【0008】
センサ140は、金属製の可撓性隔膜142と、ヒータ殻体120及び下側センサ閉塞体112を通って隔膜の基端側の領域から伸びる圧力管144とを含む。管144の下端すなわち外端は、全体として、流体源(図示せず)と連結されている。流体源中の流体の圧力は、管144を介して隔膜142の下面に伝達され、また、隔膜142は、管144内の圧力の変化に応答して上方又は下方に撓む。隔膜142及びセンサ140の参照導電性板は、その静電容量が隔膜の動き又は撓みに従って変化するキャパシタを形成する。従って、その静電容量は管144内の圧力を表示する。フロントエンドエレクトロニクス組立体160及びI/Oエレクトロニクス組立体180は、協働して、センサ140の静電容量を表示する出力信号を発生させ、その静電容量は、勿論、管144内の圧力も表示する。I/Oエレクトロニクス組立体180は、その出力信号をエレクトロニクスコネクタ182を介して変換器100の外部環境にて利用できるようにする。
【0009】
図10には、静電容量型圧力センサ140を製造する方法の一例が示されている。図10に示した型式の静電容量型圧力センサは、米国特許第6,029,525号明細書(グルジエン)により詳細に記載されている。図10に示したセンサ140は、円形の導電性、金属製の可撓性隔膜142と、圧力管144と、電極246とを含む。電極246及び隔膜142は、ハウジング248内に取り付けられている。電極246は、セラミックブロック250と、導電性板252とを含む。セラミックブロック250は、ブロック250の底面が隔膜142に対し全体として平行で且つ隔膜142から隔てられるように、ハウジング248に堅固に取り付けられている。ブロック250の底面は、通常、平坦で且つ円形である。導電性板252は、ブロック250の底面上に配設され且つ、隔膜142に対し全体として平行であり且つ隔膜142から隔てられている。導電性板252及び隔膜142は、可変キャパシタ254の2つの板を形成する。キャパシタ254の静電容量は、一部分、隔膜142と導電性板252との間の空隙又は間隔により決まる。隔膜は、管144内の圧力の変化に応答して上方及び下方に撓み(これにより、隔膜142と導電性板252との間の間隔を変化させる)から、キャパシタ254の静電容量は管144内の圧力を表示する。
【0010】
図10には、静電容量型圧力センサ140を形成する多くの既知の方法の1つのみが示されている。しかし、静電容量型圧力センサ140は、全体として、可撓性の導電性隔膜に対し隔てた関係に保持された1つ又はより多くの導体を含む。隔膜及び導体は、その静電容量が管144内の圧力の関数に従って変化する、1つ又はより多くの可変キャパシタの板を形成する。
【0011】
図9を参照すると、理想的には、変換器100の出力信号は、管144内の流体の圧力の変化に従ってのみ変化するものとする。しかし、変換器100の温度又は変換器100内の温度勾配の変化は、出力信号に影響を与える可能性がある。これは、主として、センサ140を製造するために使用される異なる材料の熱膨張係数が相違するためである。二次的効果は、フロントエンドエレクトロニクス160の温度感受性の性能に関するものである。従って、変換器100の精度は、零囲気環境内の温度変化により悪影響を受ける可能性がある。
【0012】
変化する零囲気温度による悪影響を最小にするため、変換器100の温度感受性の構成要素(すなわち、センサ140及びフロントエンドエレクトロニクス160)は、ヒータ殻体120内に配設され、また、作動時、ヒータ130は、ヒータ殻体120を制御された一定の温度まで加熱する。ヒータ130及びヒータ殻体120は、実質的に、温度感受性構成要素の温度を一定の予め選んだ値に維持する温度制御式加熱炉を形成する。
【0013】
作動時、ヒータ制御のエレクトロニクス組立体170は、線172を介してヒータ130に電気信号を付与する。ヒータ制御のエレクトロニクス組立体170は、通常、温度センサ190を介してヒータ殻体120の温度を監視し且つ、殻体120を一定の温度に維持し得るようヒータ130に付与される信号を調節する構成要素を含む。
【0014】
センサ140を加熱する必要がある一方、エレクトロニクス組立体160、170、180の全てではないにしてもその幾つかを比較的低温度に維持して、それらの故障率を低くすることが好ましい。図9に示した実施例において、ヒータ制御のエレクトロニクス組立体170及びI/Oエレクトロニクス組立体180は、比較的低温度に維持される。このため、下側閉塞体112を上側閉塞体114に対し保持する接続具116は、アルミニウムのような熱伝導性材料にて出来ており、ヒータ130及びヒータ殻体120から且つ、ヒータ制御のエレクトロニクス組立体170及びI/Oエレクトロニクス組立体から熱を発散させる。これと代替的に、又はこれに加えて、変換器には、下側閉塞体112と上側閉塞体114との間にて対流冷却を可能にし得るよう換気口及び熱分路が設けられている。換気口及び熱分路の例は、米国特許第5,625,152号明細書(パンドロフその他の者)に示されている。上側閉塞体114を冷却する別の例は、上側閉塞体114を下側閉塞体112から物理的に隔て又は分離するステップを含む。ファン又は熱電冷却器を使用するアクティブな冷却方法を採用することもできる。
【特許文献1】米国特許第5,625,152号明細書
【特許文献2】米国特許第5,911,162号明細書
【特許文献3】米国特許第6,029,525号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
エレクトロニクス組立体を比較的低温度に維持してそれらの故障率を低くすることを許容する改良された熱特徴を有する新規な加熱式圧力変換器が依然として望まれる。好ましくは、変換器は、比較的小型であり、ハウジング閉塞体は緊密に連結されるものとする。更に、変換器は、アクティブな冷却装置又は換気口を使用することを必要とせずに、ハウジング閉塞体内に保持されたエレクトロニクス組立体上にて直接的な空気流を許容することが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、センサハウジングと、センサハウジング内に配置されたヒータ殻体と、ヒータ殻体に作用可能に連結されたヒータ殻体と、ヒータ殻体内に受容されたセンサと、センサ殻体の外側にてセンサハウジング内に配設され、且つセンサから信号を受信し得るようにされたエレクトロニクス組立体とを含む変換器組立体を提供する。組立体は、また、ヒータ殻体の外側にて、センサハウジング内に配置された取り付け板も含む。取り付け板は、該取り付け板から伸びるアームと、エレクトロニクス組立体が取り付け板に固定される箇所である少なくとも1つの取り付け点とを有している。アームは、センサハウジングに固定され、また、取り付け板は、アームと取り付け板との間の熱伝導を妨害するためアームに隣接する開口を含む。
【0017】
その他の形態及び有利な効果の内、新規且つ改良された変換器組立体は、改良された熱特徴を有しており、エレクトロニクス組立体は、取り付け板により加熱されたセンサから熱的に隔離されて、エレクトロニクス組立体が比較的低温度に維持されるようにする。
【0018】
本発明の1つの形態に従い、センサは、静電容量型圧力センサを備え、また、組立体は、圧力センサと接続され且つヒータ殻体から伸びる管と、流体源と接続されるセンサハウジングとを更に含む。
【0019】
本発明の上記及びその他の特徴並びに有利な点は、添付図面に示した、一例としての実施の形態に関する以下の詳細な説明を読むことにより、当該技術の当業者により明らかになるであろう。
【0020】
幾つかの図面の全体を通じて同様の参照番号は同一の又は相応する構成要素及びユニットを示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明は、新規且つ改良された加熱式圧力変換器組立体10に関する。組立体10の一例としての実施の形態が図1ないし図5に示されている。組立体10は、全体として、センサハウジング12と、センサハウジング12内に配置されたヒータ殻体14と、ヒータ殻体14に作用可能に連結されたヒータ16と、ヒータ殻体14内に受容されたセンサ18と、ヒータ殻体14の外側にてセンサハウジング12内に配置され且つ、センサ18から信号を受け取り得るようにされたエレクトロニクス組立体20とを含む。組立体は、また、ヒータ殻体14の外側にて、センサハウジング12内に配置された取り付け板400も含む。取り付け板400は、該取り付け板から伸びるアーム402と、エレクトロニクス組立体20が取り付け板400に固定される箇所である、少なくとも1つの取り付け箇所404とを有している。アーム402は、センサハウジング12に固定され、また、取り付け板400は、アーム402と取り付け箇所404との間の熱伝導を妨害する開口406を有している。
【0022】
本発明のその他の形態及び有利な効果の内、新規且つ改良された変換器組立体10は、改良された熱特徴を有し、エレクトロニクス組立体20は、取り付け板400及び絶縁体60により加熱式センサ18から熱的に絶縁されており、このため、エレクトロニクス組立体20は比較的低温度に維持される。このことは、エレクトロニクス組立体20及びその構成要素の寿命及び信頼性を向上させるのに役立つ。
【0023】
図1ないし、図5に示した一例としての実施の形態において、センサは、静電容量型圧力センサ18であり、また、組立体10は、圧力センサ18と接続され且つ、流体源と接続し得るようにヒータ殻体14及びセンサハウジング12から伸びる管22を更に含む。しかし、本発明は、圧力センサ18と共に使用することにのみ限定されず、その他の型式の加熱式センサ内のエレクトロニクスを熱的に隔離するため使用することができることを理解すべきである。
【0024】
図6及び図7には、変換器組立体10から除去した取り付け板400の斜視図も示されている。取り付け板400は、取り付けられたエレクトロニクス組立体20の振動を減少させ得るように、適した材料にて、及び適した寸法、剛性及び強度にて製造されている。一例としての実施の形態に従い、取り付け板400は、ステンレス鋼にて出来ており且つ、円形である。しかし、本発明の取り付け板400は、その他の形状及びその他の材料にて提供することができる。
【0025】
図5ないし図8に示したように、取り付け板400は、3つのアーム402を含むが、また、2つのアームのみ、又は3つ以上のアームを含むことができる。図示した一例としての実施の形態において、アーム402は円形の取り付け板400から半径方向外方に伸び且つ曲げられ、このため、アームの各々は、曲がり部の前方の第一の部分408と、曲がり部の後方の第二の部分410とを含む。アームの各々は直角に曲げられている。取り付け板400のアーム402は、センサハウジング12の側壁に固定され、これにより、取り付け板400を変換器組立体10内にて固定する。図示した一例としての実施の形態において、アーム402の各々の第二の部分410は、ねじ付き穴412を有し、アーム402は、ハウジングの穴を通って伸び且つ、アーム402のねじ付き穴412内に螺着可能に受け入れられたねじ24によりハウジング12に固定されている。
【0026】
図5ないし図7に図示したように、取り付け板400の開口406は、円形である。更に、円形の開口406は、アーム402の各々の前方にて変位した2列に配置されている。図示した一例としての実施の形態において、取り付け板400は、アーム402の各々に対し合計5つの開口406を含む。上述したように、開口406は、アーム402と取り付け板400の取り付け箇所404との間にて熱伝導を妨害し又は熱抵抗を増大させ、取り付け箇所404を通じて取り付け板400と接続された温度感受性構成要素が熱的に絶縁されるようにする。開口406の位置及び分配は、取り付け板400における取り付け箇所404の位置に依存する。すなわち、取り付け箇所404の位置は、随意的であり、熱抵抗開口406の分配及び設計を決定することになろう。しかし、熱抵抗開口406の分配及び設計は、また、取り付け板400に望まれる剛性にも依存する。大きい連続的な開口406は、また、より大きい熱抵抗を提供するものとして望ましいであろうが、かかる大きい開口406は、取り付け板400の安定性を低下させることになろう。
【0027】
取り付け板400の増大した熱抵抗は、エレクトロニクス組立体20が零囲気温度の変化に反応する時間を長くするため使用される。1つの特定の用途において、温度補償するエレクトロニクスがエレクトロニクス組立体20上に配置されている。取り付け板400の熱抵抗、従って、補償回路の零囲気の変化に対する応答時間の増大は、零囲気温度の変化に対するセンサ出力の変化の時間的補償を改良することになる。
【0028】
図8には、図1の変換器組立体10と共に使用される、本発明に従った構造とした取り付け板500の別の一例としての実施の形態が示されている。図8の取り付け板500は、図5ないし図7の取り付け板400と同様であり、このため、同様の要素は、同一の参照番号を有する。しかし、図8の取り付け板500は、細長で且つ取り付け板500の中心の回りにて同心円状に配置された熱抵抗開口506を有している。更に、細長い熱抵抗開口506は、連続的な円にて変位され、取り付け板500に対しより大きい強度及び剛性を提供する。
【0029】
何れかのイベントにて、本発明の熱抵抗開口は、該開口が板の強度及び剛性を許容し得ない程、低下させない限り、多くの形態をとることができる。熱抵抗開口は、取り付け板を製造する通常の押抜き過程の間、形成して、開口を追加することが板のコストの増加とならないようにすることができる。アーム402と取り付け箇所404との間の熱伝導率を低下させるため開口を追加することは、アーム402を長く且つ(又は)より狭小に形成するため好ましく、それは、より長く且つ狭小なアーム402は、増大した量の衝撃及び振動が接続されたエレクトロニクス組立体に伝導されることを許容することができるからである。
【0030】
図3ないし図5及び図7を再度、参照すると、エレクトロニクス組立体20と取り付け板400の間に熱絶縁性の分離板26が設けられている。締結具28は、取り付け板400の取り付け箇所404の穴を通って伸びて、エレクトロニクス組立体20及び取り付け板400を固定する。図示した実施例において、取り付け板400には、2つの取り付け箇所404が設けられており、締結具は、図3に最も良く示したように、分離板26内に螺着可能に受容されるねじ28を備えている。
【0031】
図示した、一例としての実施の形態において、エレクトロニクス組立体は、センサ18から信号を受け取るため少なくとも1本の線30を介してセンサ18と電気的に接続された構成要素を有するセンサエレクトロニクス組立体20を備えている。図4及び図5に図示したように、2本の線30は、センサ18から取り付け板400を通って伸び且つ、センサエレクトロニクス組立体20と接続される。
【0032】
図3及び図4に最も良く示したように、変換器組立体10は、センサハウジング12に固定されていて、例えば線46を介してヒータ殻体14のヒータ16に連結され且つヒータ16を制御する構成要素を含むヒータエレクトロニクス組立体42を保持する、エレクトロニクスハウジング40と、エレクトロニクスハウジング40内に配置され且つ、センサエレクトロニクス組立体20と電気的に接続された入力−出力エレクトロニクス組立体44と、を含む。センサエレクトロニクス組立体20は、圧力センサ18から信号を受け取り且つ、管22を通して圧力センサ18に加えられた圧力に基づいて、例えば、線48を介してエレクトロニクスハウジング40内の入力−出力エレクトロニクス組立体44に測定信号を提供する。温度センサ(図示せず)は、ヒータ殻体14内に配置され且つ、例えば、線(図示せず)を介してエレクトロニクスハウジング40内のヒータエレクトロニクス組立体42と接続されており、このため、ヒータエレクトロニクス組立体42は、ヒータ殻体14を適正に加熱することができる。入力−出力エレクトロニクス組立体44は、コネクタポート62と、エレクトロニクスハウジング40から伸びる状況ライト64とを含む。
【0033】
入力−出力エレクトロニクス組立体44は、ねじ50のような締結具によりヒータエレクトロニクス組立体42に固定され、また、入力−出力エレクトロニクス組立体44とヒータエレクトロニクス組立体42との間に分離板52が設けられる。エレクトロニクスハウジング40は、エレクトロニクスハウジング40とセンサハウジング12との間に配置された壁56を有する接続具54によりセンサハウジング12に固定されている。ねじ55のような締結具は、ハウジング12、40を接続具54に固定する。熱絶縁層58が接続具54の壁56とヒータエレクトロニクス組立体42との間に配置されている。
【0034】
図3及び図4に最も良く示したように、変換器組立体10は、ヒータ16及びヒータ殻体14を取り囲む熱絶縁性ブランケット60を更に含む。エレクトロニクス組立体20及び取り付け板400は、熱絶縁性ブランケット60の外側に配置されている。
【0035】
本発明の特定の実施の形態に関して図示し且つ説明したが、当該技術の当業者には多数の変更及び改変例が案出可能であることが理解されよう。従って、特許請求の範囲は、本発明の範囲に属するこうした変更及び改変例の全てを包含することを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に従って製造された変換器組立体の一例としての実施の形態を示す側面図である。
【図2】図1の変換器組立体の頂面図である。
【図3】図2の線3−3に沿った図1の変換器組立体の断面図である。
【図4】図2の線4−4に沿った図1の変換器組立体の断面図である。
【図5】本発明に従って製造された取り付け板の一例としての実施の形態の頂面図を示す、図3の線5−5に沿った図1の変換器組立体の断面図である。
【図6】図1の変換器組立体の取り付け板の頂面及び側面斜視図である。
【図7】図1の変換器組立体のエレクトロニクス組立体及び取り付け板の分解頂面及び側面斜視図である。
【図8】図1の変換器組立体と共に使用し得るよう本発明に従って製造された取り付け板の別の一例としての実施の形態を示す頂面及び側面斜視図である。
【図9】先行技術に従って製造された圧力変換器組立体の一例としての実施の形態を示す断面図である。
【図10】図9の組立体用の静電容量型圧力センサの断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変換器組立体において、
センサハウジングと、
センサハウジング内に配置されたヒータ殻体と、
ヒータ殻体に作用可能に連結されたヒータと、
ヒータ殻体内に受容されたセンサと、
ヒータ殻体の外側にてセンサハウジング内に配置され且つ、センサから信号を受け取り得るようにされたエレクトロニクス組立体と、
ヒータ殻体の外側にてセンサハウジング内に配置された取り付け板であって、前記取り付け板から伸びるアームと、エレクトロニクス組立体が取り付け板に固定される箇所である少なくとも1つの取り付け箇所とを有し、アームは、センサハウジングに固定され、取り付け板は、アームと取り付け箇所との間の熱伝導を防害し得るようにアームに隣接する開口を含む前記取り付け板とを備える、変換器組立体。
【請求項2】
請求項1に記載の変換器組立体において、センサハウジングは、側壁を有し、ねじは、取り付け板のアームをセンサハウジングの側壁に固定する、変換器組立体。
【請求項3】
請求項2に記載の変換器組立体において、取り付け板は3つのアームを有する、変換器組立体。
【請求項4】
請求項1に記載の変換器組立体において、取り付け板の開口は円形である、変換器組立体。
【請求項5】
請求項1に記載の変換器組立体において、取り付け板の開口は細長である、変換器組立体。
【請求項6】
請求項1に記載の変換器組立体において、エレクトロニクス組立体と取り付け板との間に熱絶縁性分離板が設けられる、変換器組立体。
【請求項7】
請求項1に記載の変換器組立体において、ヒータ及びヒータ殻体を取り囲む熱絶縁性ブランケットを更に備え、エレクトロニクス組立体及び取り付け板は、熱絶縁性ブランケットの外側に配置される、変換器組立体。
【請求項8】
請求項1に記載の変換器組立体において、エレクトロニクス組立体は、センサから信号を受け取るよう少なくとも1本の線を介してセンサと電気的に接続された構成要素を有するセンサエレクトロニクス組立体である、変換器組立体。
【請求項9】
請求項8に記載の変換器組立体において、センサハウジングに固定されたエレクトロニクスハウジングであって、ヒータを制御し得るようヒータ殻体のヒータに連結された構成要素を含むヒータエレクトロニクス組立体を保持する前記エレクトロニクスハウジングを更に備える、変換器組立体。
【請求項10】
請求項9に記載の変換器組立体において、エレクトロニクスハウジング内に配置され且つ、ヒータエレクトロニクス組立体及びセンサエレクトロニクス組立体と電気的に接続された入力−出力エレクトロニクス組立体を更に備え、入力−出力エレクトロニクス組立体は、エレクトロニクスハウジングから伸びるコネクタポートを含む、変換器組立体。
【請求項11】
請求項10に記載の変換器組立体において、エレクトロニクスハウジングは、エレクトロニクスハウジングとセンサハウジングとの間に配置された壁を有する接続具によりセンサハウジングに固定される、変換器組立体。
【請求項12】
請求項11に記載の変換器組立体において、接続具の壁とヒータエレクトロニクス組立体との間に配置された熱絶縁層を更に備える、変換器組立体。
【請求項13】
請求項1に記載の変換器組立体において、センサは、静電容量型圧力センサであり、組立体は、圧力センサと接続され且つ、ヒータ殻体及びセンサハウジングから伸びて流体源と接続される管を更に含む、変換器組立体。
【請求項14】
請求項1に記載の変換器組立体において、アームは、取り付け板から半径方向外方に伸び且つ曲げられて、アームの各々は、曲がり部の前方の第一の部分と、曲がり部の後方の第二の部分とを含む、変換器組立体。
【請求項15】
請求項14に記載の変換器組立体において、アームは、直角に曲げられる、変換器組立体。
【請求項16】
請求項14に記載の変換器組立体において、アームの各々の第二の部分は、ねじ付き穴を有し、アームは、側壁の穴を通って伸び且つアームのねじ付き穴内に螺着可能に受容されたねじによりセンサハウジングの側壁に固定される、変換器組立体。
【請求項17】
請求項1に記載の変換器組立体において、取り付け板の開口は、円形であり且つ、アームの各々の前方にて変位した2列に配置される、変換器組立体。
【請求項18】
請求項1に記載の変換器組立体において、開口は、細長であり、取り付け板の中心の回りにて同心円に配置され且つ、連続的な円にて変位される、変換器組立体。
【請求項19】
請求項1に記載の変換器組立体において、取り付け板は円形である、変換器組立体。
【請求項20】
請求項1に記載の変換器組立体において、取り付け板はステンレス鋼にて出来ている、変換器組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2009−501338(P2009−501338A)
【公表日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−521411(P2008−521411)
【出願日】平成18年6月23日(2006.6.23)
【国際出願番号】PCT/US2006/024767
【国際公開番号】WO2007/008388
【国際公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(592053963)エム ケー エス インストルメンツ インコーポレーテッド (114)
【氏名又は名称原語表記】MKS INSTRUMENTS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】