説明

加熱装置

【課題】アルコール等の液体燃料を使用した加熱装置を提供する。
【解決手段】容器本体(12a,12b)は、貯留室(17a,17b)に分厚い含浸層(18a,18b)を配置し、含浸層に多孔性のセラミック体(21a,21b)を積載しており、セラミック体には上下方向に延びる複数の通路(22a,22b)を設けている。含浸層に含浸された液体燃料は、セラミック体を通過して気化され、開口部(23a,23b)から上昇する気化ガスを燃焼することにより炎を形成する。開口部には環状壁(24a,24b)を備えた拡散防止手段(13a,13b)が設けられ、炎が周囲に拡散することを防止し、収束された炎を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、五徳の加熱部に出し入れ自在に設置され、液体燃料を燃焼させることにより五徳に載置した鍋等を加熱するために使用される比較的小型の加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば旅館やレストラン等において小鍋料理等を提供する際に、比較的小型の五徳が使用されている。このような五徳の加熱装置は、通常、可燃性ワックスを円柱状に固めた固形燃料により構成されている。固形燃料は、五徳の加熱部に設置した状態で着火すると、ワックスを気化させながら燃焼する。
【0003】
【特許文献1】特開2004−166732号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の固形燃料は、燃焼時に不完全燃焼による煙や煤等の燃えかすを放出し、悪臭を発生するため、食物調理用の加熱装置に適していない。しかも、燃焼開始後、上から徐々に消費されて高さが低くなるので、次第に炎の位置が低下して鍋底に対する火力が弱くなるという問題がある。
【0005】
本発明は、従来の固形燃料に代えてアルコール等の液体燃料を用いたクリーンな加熱装置を提供することにより、上記問題を解決することを目的とする。
【0006】
ところで、液体燃料を使用した加熱装置を提供するためには、例えば、図6に示すような加熱装置を想定することができる。この想定可能な比較例の加熱装置1は、図6(A)に示すように、上部に開口部2を設けた容器3に液体燃料4を貯留する。従って、開口部2から上昇する液体燃料の気化ガスを燃焼させることができる。この際、アルコール等の液体燃料は、良好に完全燃焼するので、従来の固形燃料のような燃えかすや悪臭を放つことがない。しかも、火力が一定で、所望の加熱調理が可能であり、容器内の液体燃料が消費され欠乏したときでも、液体燃料を簡単容易に注ぎ足すことができる。
【0007】
しかしながら、本発明者らの知見によれば、従来の固形燃料が燃焼に応じて受動的に固形燃料を少量ずつ液化させ更に気化させながら燃焼するのに対して、アルコール等の液体燃料を使用した加熱装置1の場合は、液体燃料が能動的に気化しながら気化ガスを上昇させるので、図6(C)に示すように炎6が周囲に拡散し、五徳7の上部に載置した鍋8の底面に対する火力が必ずしも十分でない。そして、気化ガスの上昇量を増加させることにより火力を強化すると、鍋内の食物が早期に加熱調理された後も強い火力による加熱が続くので、食物を過剰加熱してしまうという問題がある。しかも、容器3に液体燃料4を貯留させているので、万一、燃焼時に転倒すると、液体燃料4が溢れ出し、極めて危険な状態を招来する。
【0008】
本発明は、液体燃料を使用した加熱装置において、十分に強力な火力を可能にすると共に、必要に応じて火力を弱めることにより、弱火での保温状態を可能にした加熱装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明が手段として構成したところは、五徳の加熱部に出し入れ自在に設置される加熱装置であって液体燃料を貯留する貯留室を備えた容器本体を構成し、前記容器本体の貯留室には、液体燃料を含浸させるように該貯留室の少なくとも底部に配置された分厚い含浸層と、該含浸層に積載された多孔性のセラミック体が設けられ、該セラミック体は、液体燃料の気化した燃焼ガスを通過させるように上下方向に延びる複数の通路を設けており、前記容器本体の上部には、セラミック体の上方で貯留室の開口部を形成すると共に、所定の直径で上方に延びる環状壁を備えた拡散防止手段が設けられて成る点にある。
【0010】
前記拡散防止手段には、環状壁の開口部の開口径を縮径可能とする制御手段を設けることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
従来の固形燃料は、燃えかすや悪臭を放出し、しかも、次第に炎の位置を低下して火力を弱めるのに対して、本発明によれば、アルコール等の液体燃料から上昇する気化ガスを燃焼させる構成であるから、燃えかすや悪臭を放つことがなく、しかも、火力が一定であり、燃料を消費した後も、液体燃料を注ぎ足すことにより繰り返し使用できるという効果がある。
【0012】
特に、本発明によれば、容器本体12a、12bの貯留室17a、17bに内装した含浸層18a、18bに液体燃料を含浸させる構成であるから、燃焼中に万一転倒するようなことがあっても、液体燃料が容器本体12a、12bから溢れ出す危険はなく、安全に使用することができる。
【0013】
ところで、不織布製の含浸層から上昇する液体燃料の気化ガスを直接燃焼させる場合は、不織布の表面が焦げて汚損されたり異臭を発生したりする問題があるのに対して、本発明は、含浸層18a、18bに積層した多孔性のセラミック体21a、21bを通過して気化ガスを上昇させ、該セラミック体の上方に設けた開口部23a、23bを介して燃焼させる構成であるから、常に清潔であると共に、無臭のクリーンな燃焼を可能とする。そして、多孔性のセラミック体21a、21bを介装した構成であるから、該セラミック体自体にも液体燃料を含浸させることにより、適度な火力を得られるように気化ガスの発生量をコントロールすることができ、しかも、セラミック素材を抗菌性と消臭性に優れたものとする等、多くの機能と効果を付加することが可能になる。
【0014】
この際、本発明は、セラミック体21a、21bに上下方向に延びる複数の通路22a、22bを設けているので、大きな表面積により十分な量の気化ガスを生成することができ、火力の強い炎15a、15bの形成を可能とする。この際、通路22a、22bをセラミック体21a、21bの上下に貫通するように形成しておけば、上方の炎15a、15bによる負圧に伴い、通路22a、22bの内部エアーの引き上げによる液体燃料の気化を促進することができ、また、底部に位置する含浸層18a、18bからの気化ガスを通路22a、22bを通過して炎15a、15bに加えることができるので、炎の火力をより強いものとすることができる。
【0015】
しかも、本発明によれば、セラミック体21a、21bの上方で開口部23a、23bを形成する環状壁24a、24bを上方に延設し、これにより拡散防止手段13a、13bを構成しているので、上昇する液体燃料の気化ガスが周囲に拡散することを防止し、収束された強い火力の炎15a、15bを形成することができる。
【0016】
そして、開口部23a、23bの開口径を縮径可能とする制御手段16a、16bを設けているので、加熱装置10a、10bにより鍋等の被加熱体が必要十分に加熱された後は、制御手段16a、16bにより気化ガスの上昇量を抑制し、炎15a、15bを小さくして火力を弱めることができ、被加熱体の過剰加熱を防止し、保温状態での加熱が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。図1に示すように、加熱装置10は、五徳11の加熱部に出し入れ自在に設置される容器本体12を構成し、容器本体12の貯留室にアルコール等の液体燃料を貯留する。容器本体12の上部には、開口部を形成する環状壁を備えた拡散防止手段13を設けている。図1(A)は、五徳11に載置した鍋14を加熱装置10により加熱している状態を示し、容器本体12の開口部から上昇する液体燃料の気化ガスは、拡散防止手段13により周囲に拡散しないように収束され、該気化ガスの燃焼により形成される炎15を鍋14の底に向け、鍋14を好適に加熱する。
【0018】
拡散防止手段13は、前記環状壁の開口部の開口径を縮径可能とする制御手段16を設けている。従って、鍋14が必要十分なだけ加熱されて食物が加熱調理された後は、図1(B)に示すように、制御手段16により炎15を小さくして火力を弱め、鍋14を保温状態に維持することができる。
【0019】
以下、第1実施形態に係る加熱装置10aを図2及び図3に基づいて説明し、第2実施形態に係る加熱装置10bを図4及び図5に基づいて説明する。
【0020】
(第1実施形態)
図2及び図3に示す加熱装置10aにおいて、容器本体12aは、貯留室17aの底部と周部に分厚い含浸層18aを配置し、該含浸層18aにアルコール等の液体燃料を含浸させるように構成している。含浸層18aは、例えば不織布により形成され、必要十分な量の液体燃料を含浸状態で貯留する。図例の場合、不織布により貯留室17aの底部と周部に配置されるように底壁19aと周壁20aを形成しているが、底壁19aだけを備えた盤状体に構成しても良い。尚、含浸層18aを構成する不織布は、フェルトの廃棄物をリサイクルして使用すれば安価である。
【0021】
前記含浸層18aにはセラミック体21aが積載されている。セラミック体21aは、多孔性のセラミックにより形成され、液体燃料を含浸する。この際、所定体積あたりの含浸量は、含浸層18aをM量、セラミック体21aをm量とすると、M量>m量となるように設計されている。図例の場合、セラミック体21aの底部と外周部が含浸層18aにより抱持されるので、含浸層18aに含浸し貯留された液体燃料の適量がセラミック体21aの底部と外周部から内部に向けて含浸される。そして、セラミック体21aは、上下方向に延びる多数の通路22aを設けている。図例の場合、通路22aは、セラミック体21aの上下に貫通して形成されるが、底部を盲状に形成しても良い。また、通路22aの本数は問わないが、少なくとも2本以上の複数が形成される。
【0022】
セラミック体21aのセラミック素材は、酸化チタン(TiO2)等の光触媒を含有することにより抗菌性と消臭性に優れており、硬過ぎず軟らか過ぎないように焼成された特殊な多孔性のセラミックを構成する。
【0023】
含浸層18a及びセラミック体21aを内装した容器本体12aの上部には、セラミック体21aの上方で貯留室17aの開口部23aを形成すると共に、所定の直径で上方に延びる環状壁24aを備えた拡散防止手段13aが設けられている。図例の場合、容器本体12aの上部開口縁に固着される環状板26aに環状壁24aを立設することにより拡散防止手段13aが形成されている。この際、開口部23aの内径は、セラミック体21aの外径とほぼ同径に形成するか、又は図例のように、セラミック体21aの外径よりもやや小さく形成することが好ましい。尚、容器本体12aと環状板26a及び環状壁24aは、全体を金属製とするのが良い。
【0024】
図2(A)に示すように、環状壁24aには着脱自在なキャップ27aが装着され、開口部23aを施蓋している。キャップ27aは、可撓性合成樹脂により形成され、開口部23aに嵌入される栓部の外周にフランジ28aを備えており、上面にプルリング29aを設けている。
【0025】
加熱装置10aは、容器本体12aとは別体の制御手段16aを設けている。制御手段16aは、環状壁24aの上方から被冠自在とされた下向き椀状の冠部31aと、該冠部31aから外方に延びる把手30aを設けており、冠部31aの頂面に小径開口部32aを開設している。小径開口部32aの内径は、環状壁24aの開口部23aの内径よりも小径とされており、例えば、開口部23aの直径に対する小径開口部32aの直径は、40%〜60%の範囲内、好ましくは約45%〜55%の範囲内となるように形成される。尚、制御手段15aは、チェーン等の繋留手段33aにより容器本体12aに繋いでおくのが良い。
【0026】
第1実施形態に係る加熱装置10aは、開口部23aから貯留室17aにアルコール等の液体燃料を注入し、含浸層18aに十分含浸させた状態で、図2(A)に示すように、キャップ27aを装着することにより保管される。
【0027】
そこで、加熱装置10aを使用するに際しては、図2(B)に示すように、キャップ27aを取り外して開口部23aを開口させ、図1に示したように五徳11の加熱部に設置した状態で、開口部23aから上昇する液体燃料の気化ガスを着火することにより燃焼させ、炎15aを形成する。含浸層18aに含浸された液体燃料は、多孔性のセラミック体21aに含浸されると共に、該セラミック体21aの表面で生成される気化ガスを開口部23aから上昇させる。この際、セラミック体21aには多数の通路22aが形成されているので、大きな表面積により十分な量の気化ガスが生成され、火力の強い炎15aを形成する。特に、炎15aの部分に生じる負圧により、多数の通路22aから内部のエアーが引き上げられるので、液体燃料の気化と吸い上げを促進する。この点に関して、図例のように通路22aを上下に貫通形成しておけば、含浸層18aに含浸された液体燃料のうち通路22aに臨む部分の燃料が通路22aに向けて気化し、該通路22aを通過して炎15aに加わるので、火力がより強くなる。
【0028】
この際、上述のようにセラミック体21aは、抗菌性と消臭性に優れているので、清潔であると共に、無臭でクリーンな炎15aが形成される。
【0029】
燃焼時、セラミック体21aから開口部23aを通過して上昇する液体燃料の気化ガスは、拡散防止手段13aの環状壁24aにより拘束されているので、周囲に拡散することが防止され、これにより、図1(A)に示したような収束された強い火力の炎15aを形成する。そして、燃焼開始後、火力は一定であり、固形燃料のように次第に火力を低下することはない。
【0030】
また、万一、燃焼時に転倒するようなことがあっても、液体燃料は、含浸層18aに含浸されており、容器本体12aから溢れ出すことはないので、安全である。尚、使用中又は使用後に、液体燃料が消費され欠乏したときは、開口部23aから貯留室17aに液体燃料を簡単容易に注ぎ足し、繰り返し使用することができる。
【0031】
ところで、加熱装置10aにより鍋14等の被加熱体が必要十分に加熱された後は、図2(C)に示すように、制御手段16aの冠部31aを環状壁24aに被冠する。これにより、開口部23aが小径開口部32aにより縮径されるので、液体燃料の気化ガスの上昇量を抑制し、炎15aを小さくして火力を弱め、図1(B)に示したような保温状態を可能とする。このような制御手段16aの被冠作業は、把手30aにより五徳11の外部から行うことができる。
【0032】
(第2実施形態)
図4及び図5に示す加熱装置10bにおいて、容器本体12bは、貯留室17bの底部と周部に分厚い含浸層18bを配置し、該含浸層18bにアルコール等の液体燃料を含浸させるように構成し、含浸層18bにセラミック体21bを積載しており、この点に関する構成は上述した第1実施形態と同様であるから、共通する構成部分には、上述の符号の末尾aをbに置換して図示し、上述の説明を援用する。
【0033】
含浸層18b及びセラミック体21bを内装した容器本体12bの上部には、セラミック体21bの上方で貯留室17bの開口部23bを形成すると共に、所定の直径で上方に延びる環状壁24bを備えた拡散防止手段13bが設けられており、環状壁24bの外周にはフランジ状の支持部材34bが設けられている。
【0034】
そこで、前記支持部材34bの上に制御手段16bが配置され、該制御手段30bの上からカバー部材35bが装着されており、カバー部材35bの上面には開口部23bとほぼ同径の上側開口部36bが開設されており、上側開口部36bの開口縁から起立する環状リブ37bを設けている。
【0035】
制御手段16bは、一対の板状のアーム38b、38bを交差させて配置すると共に、交差部分を枢軸39bで枢結した構成とされ、両アームの尾端に設けた摘み部40b、40bを相互に近接方向又は離反方向に作動することにより、両アーム38b、38bを近接又は離反する方向に回動する。この際、両アーム38b、38bは相互に対向する円弧縁を形成しており、円弧縁の間に形成される変動開口部41bを縮径可能かつ拡径可能とする。この変動開口部41bの直径Dは、アーム38b、38bを開いたときに開口部23b及び上側開口部36bの直径dと同径又はそれより大径とされ、アーム38b、38bを閉じたときに開口部23b及び上側開口部36bの直径dよりも小径、つまり、直径dに対する直径Dが40%〜60%の範囲内、好ましくは約45%〜55%の範囲内となるように形成されている。尚、アーム38b、38bを相互に重なり合うように完全に閉じることにより、開口部23bを閉じるように構成しても良い。
【0036】
図例の場合、アーム38b、38bは、支持部材34bとカバー部材35bの間に介装され、カバー部材35bのスリット42bから外部に挿出された交差部分を枢結する枢軸39bを容器本体12bに設けた枢支台43bに取付けており、摘み部40bを五徳の外側から操作できるように長く延設している。
【0037】
第2実施形態によれば、加熱装置10aを使用する場合、図1に示したように五徳11の加熱部に設置した状態で、アーム38b、38bを開いて変動開口部41bを開放させ、開口部23b及び上側開口部36bから上昇する液体燃料の気化ガスを着火することにより燃焼させ、図4(B)に示すように炎15bを形成する。
【0038】
燃焼時、セラミック体21bから開口部23bを通過して上昇する液体燃料の気化ガスは、拡散防止手段13bの環状壁24bにより拘束されているので、周囲に拡散することが防止され、これにより、図1(A)に示したような収束された強い火力の炎15bを形成する。
【0039】
ところで、加熱装置10bにより鍋14等の被加熱体が必要十分に加熱された後は、制御手段16bのアーム38b、38bを閉じることにより変動開口部41bを小径化すれば、これにより、開口部23bが変動開口部41bにより縮径されるので、液体燃料の気化ガスの上昇量を抑制し、炎15bを小さくして火力を弱め、図1(B)に示したような保温状態を可能とする。このような制御手段16bの操作は、摘み部40b、40bにより五徳11の外部から行うことができる。尚、アーム38b、38bにより変動開口部41bを完全に閉じることができるように構成しておけば、摘み部40b、40bを操作するだけで気化ガスの上昇を遮断することにより消火可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の加熱装置の使用例を示しており、(A)は加熱中の状態を示す外観図、(B)は保温中の状態を示す外観図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示しており、(A)はキャップにより施蓋した状態を示す断面図、(B)は加熱燃焼中の状態を示す断面図、(C)は保温燃焼中の状態を示す断面図である。
【図3】第1実施形態の分解斜視図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示しており、(A)は外観を示す斜視図、(B)は断面図である。
【図5】第2実施形態の分解斜視図である。
【図6】本発明に対する比較例を示しており、(A)は比較例の断面図、(B)は比較例の使用例を示す外観図である。
【符号の説明】
【0041】
10(10a、10b) 加熱装置
11 五徳
12(12a、12b) 容器本体
13(13a、13b) 拡散防止手段
15(15a、15b) 炎
16(16a、16b) 制御手段
17a、17b 貯留室
18a、18b 含浸層
21a、21b セラミック体
22a、22b 通路
23a、23b 開口部
24a、24b 環状壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
五徳の加熱部に出し入れ自在に設置される加熱装置であって液体燃料を貯留する貯留室を備えた容器本体(12a,12b)を構成し、
前記容器本体の貯留室(17a,17b)には、液体燃料を含浸させるように該貯留室の少なくとも底部に配置された分厚い含浸層(18a,18b)と、該含浸層に積載された多孔性のセラミック体(21a,21b)が設けられ、該セラミック体は、液体燃料の気化した燃焼ガスを通過させるように上下方向に延びる複数の通路(22a,22b)を設けており、
前記容器本体(12a,12b)の上部には、セラミック体(21a,21b)の上方で貯留室(17a,17b)の開口部(23a,23b)を形成すると共に、所定の直径で上方に延びる環状壁(24a,24b)を備えた拡散防止手段(13a,13b)が設けられて成ることを特徴とする加熱装置。
【請求項2】
前記環状壁(24a,24b)の開口部(23a,23b)の開口径を縮径可能とする制御手段(16a,16b)を設けて成ることを特徴とする請求項1に記載の小型加熱装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−8545(P2008−8545A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−178876(P2006−178876)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(300088968)
【出願人】(505423737)
【出願人】(505423748)
【Fターム(参考)】