加熱装置
【課題】温度制御能力が高く、かつ低コストな加熱装置を提供する。
【解決手段】亜鉛溶融メッキ槽10を加熱する加熱装置Mであって、前記亜鉛溶融メッキ槽10の側面壁10A、10Bに対してその面沿いに並べて配置された複数個の誘導加熱コイル71と、前記各誘導加熱コイル71に対してその裏面側に重ねて配置され、各誘導加熱コイル71の裏面を覆う磁気シールド部材81と、前記各誘導加熱コイル71にそれぞれ専用に設けられ前記誘導加熱コイルに高周波の交流電力を供給する電源装置30と、を備えてなると共に、前記磁気シールド部材81は、前記誘導加熱コイル71の裏面を分担して覆う複数のフェライト板片91、95により分割構成されている。
【解決手段】亜鉛溶融メッキ槽10を加熱する加熱装置Mであって、前記亜鉛溶融メッキ槽10の側面壁10A、10Bに対してその面沿いに並べて配置された複数個の誘導加熱コイル71と、前記各誘導加熱コイル71に対してその裏面側に重ねて配置され、各誘導加熱コイル71の裏面を覆う磁気シールド部材81と、前記各誘導加熱コイル71にそれぞれ専用に設けられ前記誘導加熱コイルに高周波の交流電力を供給する電源装置30と、を備えてなると共に、前記磁気シールド部材81は、前記誘導加熱コイル71の裏面を分担して覆う複数のフェライト板片91、95により分割構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、亜鉛溶融メッキ槽を加熱する加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
亜鉛溶融メッキ槽の加熱は、従来、バーナによる燃焼方式が採用されてきた。しかし、バーナによる加熱は局部的な加熱となるから、亜鉛溶融メッキ槽を均一に加熱できない。また、火力の調整が段階的であるので、緻密な温度制御には不向きである。そのため、近年では、亜鉛溶融メッキ槽を誘導加熱する試みがされている。例えば、下記特許文献1には、亜鉛溶融メッキ槽の側面壁に、高周波加熱装置を配置して、亜鉛溶融メッキ槽を誘導加熱する点が開示されている(文献中の図38参照)。また、下記特許文献2には、複数の高周波加熱装置を用いて亜鉛溶融メッキ槽を分担して誘導加熱する点が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−95207公報
【0004】
【特許文献2】特開平8−13111公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
亜鉛溶融メッキ槽を均一に加熱するには、誘導加熱コイル(高周波加熱装置)の配置間隔を狭くする必要がある。ところが、誘導加熱コイルの配置間隔を狭くすると、各誘導加熱コイルの作る磁束が干渉(具体的には漏れ磁束が、隣接する誘導加熱コイルの磁束に干渉)するという問題があり、意図するように亜鉛溶融メッキ槽及びメッキ浴を温度制御できない。
【0006】
これを解消するには、例えば、図15にて示すように、各誘導加熱コイル7に対応させて、フェライトよりなる磁気シールド板8を配置して、磁束の漏れを防ぐことが考えられる。しかし、フェライトは焼結体であるため、これを一枚の大きな板形状にしようとすると、加熱処理して焼き固めたときに、歪みや割れが発生するなどの問題があり成形し難い。そのため、コスト高となる。
【0007】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、温度制御能力が高く、かつ低コストな加熱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、亜鉛溶融メッキ槽を加熱する加熱装置であって、前記亜鉛溶融メッキ槽の側面壁に対してその面沿いに並べて配置された複数個の誘導加熱コイルと、前記各誘導加熱コイルに対してその裏面側に重ねて配置され、各誘導加熱コイルの裏面を覆う磁気シールド部材と、前記各誘導加熱コイルにそれぞれ専用に設けられ前記誘導加熱コイルに高周波の交流電圧を印加させる電源装置と、を備えてなると共に、前記磁気シールド部材は、前記誘導加熱コイルの裏面を分担して覆う複数のフェライト板片によって、分割構成されているところに特徴を有する。
【0009】
フェライトは焼結体であるため、これを板形状に成形しようとすると、加熱処理して焼き固めたときに、歪みや割れが発生する。この発明では、磁気シールド部材を、複数のフェライト板片により分割して構成した。このような構成であれば、フェライトを一枚板にする場合に比して格段に作り易いため、コストを抑えることが出来る。
【0010】
この発明の実施態様として、以下の構成とすることが好ましい。
・枠内空間を表裏に仕切る仕切り板を具備し、表面側に前記誘導加熱コイルを収容し、裏面側に前記磁気シールド部材を構成する各フェライト板片を収容する外枠体を設ける。このような構成とすれば、磁気シールド部材、誘導加熱コイル、外枠体を一のユニットとして取り扱うことが出来る。
【0011】
・前記フェライト板片を個々に覆い、かつ絶縁材料からなるフェライトカバーを設ける。このようにすれば、各フェライト板片の破損、ひび割れを防止できる。
【0012】
・前記誘導加熱コイルは方形型の平面コイルであると共に、前記複数のフェライト板片は十字型のフェライト板片と、L字型のフェライト板片を含んで構成され、これら十字型のフェライト板片とL字型のフェライト板片を、隣接して配置される各フェライト板片の隙間が縦横ほぼ均等になるように、前記外枠体に配置する構成にする。このようにすれば、誘導加熱コイルの作る磁束の漏れを縦、横双方とも均等にカバーできる。また、フェライト板片の間に隙間を持たせることで熱がこもり難くなり、放熱効果が高まる。
【0013】
・前記亜鉛溶融メッキ槽内に各誘導加熱コイルに対応させて温度センサをそれぞれ設け、各温度センサの出力に基づいて各誘導加熱コイルの電源装置を個別に制御する構成とする。このようにすれば、亜鉛溶融メッキ槽及びメッキ浴の緻密な温度制御が可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、温度制御能力の高く、かつ低コストな加熱装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る亜鉛溶融メッキ槽の斜視図
【図2】亜鉛溶融メッキ槽と炉体との関係を示す平面図(炉体は断面で示す)
【図3】コイルユニットの斜視図
【図4】コイルユニットの分解斜視図
【図5】コイルホルダの斜視図
【図6】コイルユニットの正面図(表面側から見た図)
【図7】フェライト板片の形状を示す図(フェライトカバーを外した状態を示す)
【図8】L字型のフェライト板片の形状を示す図(フェライトカバー装着状態を示す)
【図9】十字型のフェライト板片の形状を示す図(フェライトカバー装着状態を示す)
【図10】フェライト板片に対するフェライトカバーの組み付け構造を示す図
【図11】コイルユニットの背面図(裏面側から見た図)
【図12】フェライトホルダの形状を示す図
【図13】収容部にコイルユニットの収容させた状態を示す断面図
【図14】加熱装置の電気的構成を示すブロック図
【図15】磁気シールド板によるシールド効果を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
<一実施形態>
本発明の一実施形態を図1ないし図15によって説明する。
1.全体構造
図1に示すように、加熱容器である亜鉛溶融メッキ槽10は鉄製であって横長な浴槽型(横長ボックス型)をしている。この亜鉛溶融メッキ槽10は、図2に示すように、炉体15によって周囲4方を囲まれている。炉体15は、耐熱煉瓦や不定形キャスタブル耐火物を用いたものであり、メッキ槽10に相対する内壁面に収容部16を設けている。
【0017】
収容部16は、亜鉛溶融メッキ槽10の長手側の側面壁10A、10Bの面沿いに各5室設けられており、これら各収容部16に対してそれぞれコイルユニット50が収容されている。そして、収容部16は亜鉛溶融メッキ槽10の長手方向に距離を詰めて設けられており、亜鉛溶融メッキ槽10の側面壁10A、10Bのほぼ全面に、各コイルユニット50の誘導加熱コイル71が、均等に対面する構成となっている。
【0018】
2.コイルユニット50の構造説明
コイルユニット50は後述する電源装置30などと共に、亜鉛溶融メッキ槽10を誘導加熱する加熱装置Mを構成するものである。本コイルユニット50は、図3、図4にて示すように、外枠体61と、仕切り板65と、誘導加熱コイル71と、磁気シールド部材81と、を主体に構成されている。外枠体61は方形枠型をなし、絶縁材料(具体的には、マイカ材)よりなる。この外枠体61は、絶縁材料(具体的には、マイカ材)よりなる仕切り板65によって、表面側と裏面側に仕切られている。
【0019】
そして、外枠体61の表面側(図3、図4では下側)に、誘導加熱コイル71が取り付けられている。誘導加熱コイル71は、銅パイプを渦巻き状に加工したものである。誘導加熱コイル71は方形角型の平面コイルであり、コイルの全体が外枠体61の枠内に収まる構成となっている。そして、外枠体61の表面側には、十字型をなすコイルホルダ75が、端部を外枠体61の内面壁に形成した固定溝に嵌め合わせるようにして組み付けられる構成となっている。
【0020】
コイルホルダ75は、図5にて示すように、角状の棒材を十字型に組み合わせたものである。このコイルホルダ75は一定間隔で支持溝76を形成しており、この支持溝76に誘導加熱コイル71が嵌合する構成となっている。これにより、誘導加熱コイル71は、図6に示すように四方を均一に保持され、外枠体61にがたつきなく支持される構成となっている。
【0021】
次に、外枠体61の裏面側(図3、図4では上側)には、磁気シールド部材81が取り付けられている。磁気シールド部材81は、フェライト製であって、誘導加熱コイル71の作る磁束の漏れを防ぐものである。図7に示すように、磁気シールド部材81は、複数のフェライト板片91、95により分割構成されている。フェライト板片91、95は平板状をなし、十字型をなすフェライト板片91と、L字型をなすフェライト板片95の2種から構成されている。
【0022】
これら各フェライト板片91、95には、図8、図9に示すように、フェライトカバー97が被せ付けられている。このフェライトカバー97は絶縁材料、具体的には焼成マイカ材(粉末マイカをバインダで固めたもの)よりなる。係るフェライトカバー97は、図10に示すように、先端をテーパ状に切り落とした短冊型をしており、L字型のフェライト板片91に対しては、これを2個使いすることでL字の両辺をカバーし、十字型のフェライト板片95に対しては、これを4個使いすることで十字の4辺をカバーする構成となっている。
【0023】
各フェライトカバー97には、カバー中央に開口窓98が形成してあり、この開口窓98を通じてフェライト板片91、95は露出されるようになっている。すなわち、フェライトカバー97は、フェライト板片91、95の周縁部のみを被覆する構成となっている。そして、各フェライト板片91、95は、端部を外枠体61の内面壁に形成した取付溝62に嵌め合わせるようにして外枠体61に組み付けられる構成となっている。
【0024】
次に、外枠体61に対する各フェライト板片91、95の配置を説明する。図7、図11に示すように、十字型のフェライト板片91は外枠体61の中心に配置してあり、外枠体61の枠内空間を十字に横切る構成となっている。一方、L字型のフェライト板片95は、サイズの異なる3つが用意されており、外枠体61のコーナ側から十字の中心に向かってサイズ順(小さい順)に並べて配置されている。
【0025】
各L字型のフェライト板片95は、隣接するフェライト板片91、95に対して一定距離空けつつ、向きを揃えて配置してある。尚、ここで言う「向きを揃えて」とは、フェライト板片95を構成する2つの片が、それぞれ縦方向、横方向を向くように、片の方向を揃えることを意味する。そして、本実施形態では、図7にて示すように、隣接するフェライト板片間の隙間Dを縦横均等に設定してある。このようにすることで、各フェライト板片91、95により、方形型をなす誘導加熱コイル71の裏面を均等に覆うことが可能となる。そのため、誘導加熱コイル71の全面を均等にシールドすることが可能となり、磁束の漏れを生じさせない構造となる。また、フェライト板片91、95の間に隙間を持たせることで、熱がこもり難くなり、放熱効果が高まる。
【0026】
尚、図7は、外枠体61に対するフェライト板片91、95の配置説明を目的とした図であり、フェライトカバー97を省いた図となっている。
【0027】
外枠体61の裏面側には、格子型をなすフェライトホルダ85が、端部を外枠体61の内面壁に形成した固定溝63に嵌め合わせるようにして組み付けられる構成となっている。
【0028】
フェライトホルダ85は、図12にて示すように、角状の棒材を格子型に組み合わせたものである。このフェライトホルダ85は一定間隔で支持溝86を形成しており、この支持溝86に各フェライト板片91、95が嵌合する構成となっている。これにより、各フェライト板片91、95は、図11に示すように外枠体61にがたつきなく支持される構成となっている。
【0029】
上記の如く構成されたコイルユニット50は、図13にて示すように、誘導加熱コイル71が取り付けられた表面を亜鉛溶融メッキ槽10の側面壁10A、10Bに向けた状態で、炉体15の収容部16に対して取り付けられる構成となっている。
【0030】
次に、図14を参照して加熱装置Mの電気的構成を述べる。加熱装置Mは上記したコイルユニット50と、電源装置30と、温度センサ40と、制御装置20とを備えた構成となっている。
【0031】
電源装置30はいわゆるインバータ電源(周波数変換器)であって、コイルユニット50の誘導加熱コイル71に高周波の交流電圧を印加するものである。電源装置30は各コイルユニット50の誘導加熱コイル71に対応してそれぞれ個別に設けられている。
【0032】
温度センサ40は亜鉛溶融メッキ槽10の温度を検出するものであり、亜鉛溶融メッキ槽10の内壁に沿うようにして取り付けられている。温度センサ40は各誘導加熱コイル71に対応して個別に設けられており、出力ラインは制御装置20に連なっている。
【0033】
制御装置20は、各電源装置30に対して制御信号を与えて各電源装置30の出力(誘導加熱コイル71に対する通電量)を制御することにより、各誘導加熱コイル71の交番磁束の強さをコントロールする機能を担うものである。
【0034】
そして、本実施形態では、各温度センサ40の出力値に基づいて、制御装置20が各電源装置30の出力を個々に調整する結果、亜鉛溶融メッキ槽10及びメッキ浴の温度が、目標温度である670度に自動コントロールされる構成となっている。
【0035】
3.効果説明
(1)温度制御面から見た効果
加熱装置Mは誘導加熱方式を採用している。誘導加熱方式であれば、電源装置30の出力調整により、誘導加熱コイル71の交番磁束の強さ、すなわち発熱量を無段階で連続して調整出来る。しかも、電源装置30を個別に設けているので、各誘導加熱コイル71の交番磁束の強さを個別制御できる。以上のことから、緻密な温度制御が可能となり、亜鉛溶融メッキ槽10及びメッキ浴の温度を、所望する温度に正確にコントロール出来る。
【0036】
また、本実施形態では、誘導加熱コイル71を亜鉛溶融メッキ槽10の側面壁10A、10Bに沿って隙間なく並べて配置している。そのため、亜鉛溶融メッキ槽10の側面壁10A、10Bを、長手方向の全面に亘って均一に加熱することが可能であり、亜鉛溶融メッキ槽10及びメッキ浴の温度を全面一定にすることが可能である。
【0037】
一方、誘導加熱コイル71を並べて配置する場合、磁束の相互干渉の問題がある。仮に、誘導加熱コイル71の作る磁束が、コイル間で干渉すると、意図するような発熱量が得られず、温度制御が不安定になる。この点、本実施形態では、各誘導加熱コイル71に対応させて磁気シールド部材81を設けている。そのため、各コイル71の作る磁束の漏れを最小限に抑えることが可能であり(図15参照)、制御に影響を及ぼすようなレベルの相互干渉が起きない。以上のことから、高い温度制御能力を発揮することが可能となる。
【0038】
(2)コスト面から見た効果
本実施形態では、磁気シールド部材81を複数のフェライト板片91、95により分割している。このような構成であれば、フェライトを一枚板にする場合に比して格段に作り易い。そのため、温度制御能力の高い加熱装置Mを、低コストにて提供することが可能となり、効果的である。
【0039】
また、このものでは、各誘導加熱コイル71ごとに電源装置30を個々に設けている。このような構成であれば、誘導加熱コイル71を単一の電源装置30で駆動する場合に比べて、電源装置30は小出力のもので済む。そのため、電源装置30に、例えば、業務用電磁調理器に使用される汎用の電源装置(IH電源装置)を流用することが可能となり、設備コストを抑えることが可能である。
【0040】
(3)その他の効果
本実施形態では、誘導加熱コイル71と磁気シールド部材81とを外枠体61に固定して全体をコイルユニット50としてまとめている。そのため、取り扱いに優れた構成となる。また、本実施形態では、フェライト板片91、95をフェライトカバー97によって覆うようにしてある。そのため、フェライト板片91、95の割れ、破損を防止できる。
【0041】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0042】
(1)上記の実施形態では、コイルユニット50の並びを1段にしたものを例示したが、コイルユニット50の段数は1段に限定されるものではなく、多段(例えば、上下2段など)に配列させる構成であっても無論よい。
【符号の説明】
【0043】
10…亜鉛溶融メッキ槽
20…制御装置
30…電源装置
40…温度センサ
50…コイルユニット
61…外枠体
65…仕切り板
71…誘導加熱コイル
75…コイルホルダ
81…磁気シールド部材
85…シールド部材カバー
91、95…フェライト板片
97…フェライトカバー
【技術分野】
【0001】
本発明は、亜鉛溶融メッキ槽を加熱する加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
亜鉛溶融メッキ槽の加熱は、従来、バーナによる燃焼方式が採用されてきた。しかし、バーナによる加熱は局部的な加熱となるから、亜鉛溶融メッキ槽を均一に加熱できない。また、火力の調整が段階的であるので、緻密な温度制御には不向きである。そのため、近年では、亜鉛溶融メッキ槽を誘導加熱する試みがされている。例えば、下記特許文献1には、亜鉛溶融メッキ槽の側面壁に、高周波加熱装置を配置して、亜鉛溶融メッキ槽を誘導加熱する点が開示されている(文献中の図38参照)。また、下記特許文献2には、複数の高周波加熱装置を用いて亜鉛溶融メッキ槽を分担して誘導加熱する点が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−95207公報
【0004】
【特許文献2】特開平8−13111公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
亜鉛溶融メッキ槽を均一に加熱するには、誘導加熱コイル(高周波加熱装置)の配置間隔を狭くする必要がある。ところが、誘導加熱コイルの配置間隔を狭くすると、各誘導加熱コイルの作る磁束が干渉(具体的には漏れ磁束が、隣接する誘導加熱コイルの磁束に干渉)するという問題があり、意図するように亜鉛溶融メッキ槽及びメッキ浴を温度制御できない。
【0006】
これを解消するには、例えば、図15にて示すように、各誘導加熱コイル7に対応させて、フェライトよりなる磁気シールド板8を配置して、磁束の漏れを防ぐことが考えられる。しかし、フェライトは焼結体であるため、これを一枚の大きな板形状にしようとすると、加熱処理して焼き固めたときに、歪みや割れが発生するなどの問題があり成形し難い。そのため、コスト高となる。
【0007】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、温度制御能力が高く、かつ低コストな加熱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、亜鉛溶融メッキ槽を加熱する加熱装置であって、前記亜鉛溶融メッキ槽の側面壁に対してその面沿いに並べて配置された複数個の誘導加熱コイルと、前記各誘導加熱コイルに対してその裏面側に重ねて配置され、各誘導加熱コイルの裏面を覆う磁気シールド部材と、前記各誘導加熱コイルにそれぞれ専用に設けられ前記誘導加熱コイルに高周波の交流電圧を印加させる電源装置と、を備えてなると共に、前記磁気シールド部材は、前記誘導加熱コイルの裏面を分担して覆う複数のフェライト板片によって、分割構成されているところに特徴を有する。
【0009】
フェライトは焼結体であるため、これを板形状に成形しようとすると、加熱処理して焼き固めたときに、歪みや割れが発生する。この発明では、磁気シールド部材を、複数のフェライト板片により分割して構成した。このような構成であれば、フェライトを一枚板にする場合に比して格段に作り易いため、コストを抑えることが出来る。
【0010】
この発明の実施態様として、以下の構成とすることが好ましい。
・枠内空間を表裏に仕切る仕切り板を具備し、表面側に前記誘導加熱コイルを収容し、裏面側に前記磁気シールド部材を構成する各フェライト板片を収容する外枠体を設ける。このような構成とすれば、磁気シールド部材、誘導加熱コイル、外枠体を一のユニットとして取り扱うことが出来る。
【0011】
・前記フェライト板片を個々に覆い、かつ絶縁材料からなるフェライトカバーを設ける。このようにすれば、各フェライト板片の破損、ひび割れを防止できる。
【0012】
・前記誘導加熱コイルは方形型の平面コイルであると共に、前記複数のフェライト板片は十字型のフェライト板片と、L字型のフェライト板片を含んで構成され、これら十字型のフェライト板片とL字型のフェライト板片を、隣接して配置される各フェライト板片の隙間が縦横ほぼ均等になるように、前記外枠体に配置する構成にする。このようにすれば、誘導加熱コイルの作る磁束の漏れを縦、横双方とも均等にカバーできる。また、フェライト板片の間に隙間を持たせることで熱がこもり難くなり、放熱効果が高まる。
【0013】
・前記亜鉛溶融メッキ槽内に各誘導加熱コイルに対応させて温度センサをそれぞれ設け、各温度センサの出力に基づいて各誘導加熱コイルの電源装置を個別に制御する構成とする。このようにすれば、亜鉛溶融メッキ槽及びメッキ浴の緻密な温度制御が可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、温度制御能力の高く、かつ低コストな加熱装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る亜鉛溶融メッキ槽の斜視図
【図2】亜鉛溶融メッキ槽と炉体との関係を示す平面図(炉体は断面で示す)
【図3】コイルユニットの斜視図
【図4】コイルユニットの分解斜視図
【図5】コイルホルダの斜視図
【図6】コイルユニットの正面図(表面側から見た図)
【図7】フェライト板片の形状を示す図(フェライトカバーを外した状態を示す)
【図8】L字型のフェライト板片の形状を示す図(フェライトカバー装着状態を示す)
【図9】十字型のフェライト板片の形状を示す図(フェライトカバー装着状態を示す)
【図10】フェライト板片に対するフェライトカバーの組み付け構造を示す図
【図11】コイルユニットの背面図(裏面側から見た図)
【図12】フェライトホルダの形状を示す図
【図13】収容部にコイルユニットの収容させた状態を示す断面図
【図14】加熱装置の電気的構成を示すブロック図
【図15】磁気シールド板によるシールド効果を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
<一実施形態>
本発明の一実施形態を図1ないし図15によって説明する。
1.全体構造
図1に示すように、加熱容器である亜鉛溶融メッキ槽10は鉄製であって横長な浴槽型(横長ボックス型)をしている。この亜鉛溶融メッキ槽10は、図2に示すように、炉体15によって周囲4方を囲まれている。炉体15は、耐熱煉瓦や不定形キャスタブル耐火物を用いたものであり、メッキ槽10に相対する内壁面に収容部16を設けている。
【0017】
収容部16は、亜鉛溶融メッキ槽10の長手側の側面壁10A、10Bの面沿いに各5室設けられており、これら各収容部16に対してそれぞれコイルユニット50が収容されている。そして、収容部16は亜鉛溶融メッキ槽10の長手方向に距離を詰めて設けられており、亜鉛溶融メッキ槽10の側面壁10A、10Bのほぼ全面に、各コイルユニット50の誘導加熱コイル71が、均等に対面する構成となっている。
【0018】
2.コイルユニット50の構造説明
コイルユニット50は後述する電源装置30などと共に、亜鉛溶融メッキ槽10を誘導加熱する加熱装置Mを構成するものである。本コイルユニット50は、図3、図4にて示すように、外枠体61と、仕切り板65と、誘導加熱コイル71と、磁気シールド部材81と、を主体に構成されている。外枠体61は方形枠型をなし、絶縁材料(具体的には、マイカ材)よりなる。この外枠体61は、絶縁材料(具体的には、マイカ材)よりなる仕切り板65によって、表面側と裏面側に仕切られている。
【0019】
そして、外枠体61の表面側(図3、図4では下側)に、誘導加熱コイル71が取り付けられている。誘導加熱コイル71は、銅パイプを渦巻き状に加工したものである。誘導加熱コイル71は方形角型の平面コイルであり、コイルの全体が外枠体61の枠内に収まる構成となっている。そして、外枠体61の表面側には、十字型をなすコイルホルダ75が、端部を外枠体61の内面壁に形成した固定溝に嵌め合わせるようにして組み付けられる構成となっている。
【0020】
コイルホルダ75は、図5にて示すように、角状の棒材を十字型に組み合わせたものである。このコイルホルダ75は一定間隔で支持溝76を形成しており、この支持溝76に誘導加熱コイル71が嵌合する構成となっている。これにより、誘導加熱コイル71は、図6に示すように四方を均一に保持され、外枠体61にがたつきなく支持される構成となっている。
【0021】
次に、外枠体61の裏面側(図3、図4では上側)には、磁気シールド部材81が取り付けられている。磁気シールド部材81は、フェライト製であって、誘導加熱コイル71の作る磁束の漏れを防ぐものである。図7に示すように、磁気シールド部材81は、複数のフェライト板片91、95により分割構成されている。フェライト板片91、95は平板状をなし、十字型をなすフェライト板片91と、L字型をなすフェライト板片95の2種から構成されている。
【0022】
これら各フェライト板片91、95には、図8、図9に示すように、フェライトカバー97が被せ付けられている。このフェライトカバー97は絶縁材料、具体的には焼成マイカ材(粉末マイカをバインダで固めたもの)よりなる。係るフェライトカバー97は、図10に示すように、先端をテーパ状に切り落とした短冊型をしており、L字型のフェライト板片91に対しては、これを2個使いすることでL字の両辺をカバーし、十字型のフェライト板片95に対しては、これを4個使いすることで十字の4辺をカバーする構成となっている。
【0023】
各フェライトカバー97には、カバー中央に開口窓98が形成してあり、この開口窓98を通じてフェライト板片91、95は露出されるようになっている。すなわち、フェライトカバー97は、フェライト板片91、95の周縁部のみを被覆する構成となっている。そして、各フェライト板片91、95は、端部を外枠体61の内面壁に形成した取付溝62に嵌め合わせるようにして外枠体61に組み付けられる構成となっている。
【0024】
次に、外枠体61に対する各フェライト板片91、95の配置を説明する。図7、図11に示すように、十字型のフェライト板片91は外枠体61の中心に配置してあり、外枠体61の枠内空間を十字に横切る構成となっている。一方、L字型のフェライト板片95は、サイズの異なる3つが用意されており、外枠体61のコーナ側から十字の中心に向かってサイズ順(小さい順)に並べて配置されている。
【0025】
各L字型のフェライト板片95は、隣接するフェライト板片91、95に対して一定距離空けつつ、向きを揃えて配置してある。尚、ここで言う「向きを揃えて」とは、フェライト板片95を構成する2つの片が、それぞれ縦方向、横方向を向くように、片の方向を揃えることを意味する。そして、本実施形態では、図7にて示すように、隣接するフェライト板片間の隙間Dを縦横均等に設定してある。このようにすることで、各フェライト板片91、95により、方形型をなす誘導加熱コイル71の裏面を均等に覆うことが可能となる。そのため、誘導加熱コイル71の全面を均等にシールドすることが可能となり、磁束の漏れを生じさせない構造となる。また、フェライト板片91、95の間に隙間を持たせることで、熱がこもり難くなり、放熱効果が高まる。
【0026】
尚、図7は、外枠体61に対するフェライト板片91、95の配置説明を目的とした図であり、フェライトカバー97を省いた図となっている。
【0027】
外枠体61の裏面側には、格子型をなすフェライトホルダ85が、端部を外枠体61の内面壁に形成した固定溝63に嵌め合わせるようにして組み付けられる構成となっている。
【0028】
フェライトホルダ85は、図12にて示すように、角状の棒材を格子型に組み合わせたものである。このフェライトホルダ85は一定間隔で支持溝86を形成しており、この支持溝86に各フェライト板片91、95が嵌合する構成となっている。これにより、各フェライト板片91、95は、図11に示すように外枠体61にがたつきなく支持される構成となっている。
【0029】
上記の如く構成されたコイルユニット50は、図13にて示すように、誘導加熱コイル71が取り付けられた表面を亜鉛溶融メッキ槽10の側面壁10A、10Bに向けた状態で、炉体15の収容部16に対して取り付けられる構成となっている。
【0030】
次に、図14を参照して加熱装置Mの電気的構成を述べる。加熱装置Mは上記したコイルユニット50と、電源装置30と、温度センサ40と、制御装置20とを備えた構成となっている。
【0031】
電源装置30はいわゆるインバータ電源(周波数変換器)であって、コイルユニット50の誘導加熱コイル71に高周波の交流電圧を印加するものである。電源装置30は各コイルユニット50の誘導加熱コイル71に対応してそれぞれ個別に設けられている。
【0032】
温度センサ40は亜鉛溶融メッキ槽10の温度を検出するものであり、亜鉛溶融メッキ槽10の内壁に沿うようにして取り付けられている。温度センサ40は各誘導加熱コイル71に対応して個別に設けられており、出力ラインは制御装置20に連なっている。
【0033】
制御装置20は、各電源装置30に対して制御信号を与えて各電源装置30の出力(誘導加熱コイル71に対する通電量)を制御することにより、各誘導加熱コイル71の交番磁束の強さをコントロールする機能を担うものである。
【0034】
そして、本実施形態では、各温度センサ40の出力値に基づいて、制御装置20が各電源装置30の出力を個々に調整する結果、亜鉛溶融メッキ槽10及びメッキ浴の温度が、目標温度である670度に自動コントロールされる構成となっている。
【0035】
3.効果説明
(1)温度制御面から見た効果
加熱装置Mは誘導加熱方式を採用している。誘導加熱方式であれば、電源装置30の出力調整により、誘導加熱コイル71の交番磁束の強さ、すなわち発熱量を無段階で連続して調整出来る。しかも、電源装置30を個別に設けているので、各誘導加熱コイル71の交番磁束の強さを個別制御できる。以上のことから、緻密な温度制御が可能となり、亜鉛溶融メッキ槽10及びメッキ浴の温度を、所望する温度に正確にコントロール出来る。
【0036】
また、本実施形態では、誘導加熱コイル71を亜鉛溶融メッキ槽10の側面壁10A、10Bに沿って隙間なく並べて配置している。そのため、亜鉛溶融メッキ槽10の側面壁10A、10Bを、長手方向の全面に亘って均一に加熱することが可能であり、亜鉛溶融メッキ槽10及びメッキ浴の温度を全面一定にすることが可能である。
【0037】
一方、誘導加熱コイル71を並べて配置する場合、磁束の相互干渉の問題がある。仮に、誘導加熱コイル71の作る磁束が、コイル間で干渉すると、意図するような発熱量が得られず、温度制御が不安定になる。この点、本実施形態では、各誘導加熱コイル71に対応させて磁気シールド部材81を設けている。そのため、各コイル71の作る磁束の漏れを最小限に抑えることが可能であり(図15参照)、制御に影響を及ぼすようなレベルの相互干渉が起きない。以上のことから、高い温度制御能力を発揮することが可能となる。
【0038】
(2)コスト面から見た効果
本実施形態では、磁気シールド部材81を複数のフェライト板片91、95により分割している。このような構成であれば、フェライトを一枚板にする場合に比して格段に作り易い。そのため、温度制御能力の高い加熱装置Mを、低コストにて提供することが可能となり、効果的である。
【0039】
また、このものでは、各誘導加熱コイル71ごとに電源装置30を個々に設けている。このような構成であれば、誘導加熱コイル71を単一の電源装置30で駆動する場合に比べて、電源装置30は小出力のもので済む。そのため、電源装置30に、例えば、業務用電磁調理器に使用される汎用の電源装置(IH電源装置)を流用することが可能となり、設備コストを抑えることが可能である。
【0040】
(3)その他の効果
本実施形態では、誘導加熱コイル71と磁気シールド部材81とを外枠体61に固定して全体をコイルユニット50としてまとめている。そのため、取り扱いに優れた構成となる。また、本実施形態では、フェライト板片91、95をフェライトカバー97によって覆うようにしてある。そのため、フェライト板片91、95の割れ、破損を防止できる。
【0041】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0042】
(1)上記の実施形態では、コイルユニット50の並びを1段にしたものを例示したが、コイルユニット50の段数は1段に限定されるものではなく、多段(例えば、上下2段など)に配列させる構成であっても無論よい。
【符号の説明】
【0043】
10…亜鉛溶融メッキ槽
20…制御装置
30…電源装置
40…温度センサ
50…コイルユニット
61…外枠体
65…仕切り板
71…誘導加熱コイル
75…コイルホルダ
81…磁気シールド部材
85…シールド部材カバー
91、95…フェライト板片
97…フェライトカバー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
亜鉛溶融メッキ槽を加熱する加熱装置であって、
前記亜鉛溶融メッキ槽の側面壁に対してその面沿いに並べて配置された複数個の誘導加熱コイルと、
前記各誘導加熱コイルに対してその裏面側に重ねて配置され、各誘導加熱コイルの裏面を覆う磁気シールド部材と、
前記各誘導加熱コイルにそれぞれ専用に設けられ前記誘導加熱コイルに高周波の交流電圧を印加させる電源装置と、を備えてなると共に、
前記磁気シールド部材は、前記誘導加熱コイルの裏面を分担して覆う複数のフェライト板片によって、分割構成されていることを特徴とする加熱装置。
【請求項2】
枠内空間を表裏に仕切る仕切り板を具備し、表面側に前記誘導加熱コイルを収容し、裏面側に前記磁気シールド部材を構成する各フェライト板片を収容する外枠体を備えることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
【請求項3】
前記各フェライト板片を個々に覆い、かつ絶縁材料からなるフェライトカバーを備えることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
【請求項4】
前記誘導加熱コイルは方形型の平面コイルであると共に、
前記複数のフェライト板片は十字型のフェライト板片と、L字型のフェライト板片を含んで構成され、これら十字型のフェライト板片とL字型のフェライト板片を、隣接して配置される各フェライト板片の隙間が縦横ほぼ均等になるように、前記外枠体に配置していることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の加熱装置。
【請求項5】
前記亜鉛溶融メッキ槽内に前記各誘導加熱コイルに対応させて温度センサをそれぞれ設け、前記各温度センサの出力に基づいて前記各誘導加熱コイルの電源装置を個別に制御する構成としたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の加熱装置。
【請求項1】
亜鉛溶融メッキ槽を加熱する加熱装置であって、
前記亜鉛溶融メッキ槽の側面壁に対してその面沿いに並べて配置された複数個の誘導加熱コイルと、
前記各誘導加熱コイルに対してその裏面側に重ねて配置され、各誘導加熱コイルの裏面を覆う磁気シールド部材と、
前記各誘導加熱コイルにそれぞれ専用に設けられ前記誘導加熱コイルに高周波の交流電圧を印加させる電源装置と、を備えてなると共に、
前記磁気シールド部材は、前記誘導加熱コイルの裏面を分担して覆う複数のフェライト板片によって、分割構成されていることを特徴とする加熱装置。
【請求項2】
枠内空間を表裏に仕切る仕切り板を具備し、表面側に前記誘導加熱コイルを収容し、裏面側に前記磁気シールド部材を構成する各フェライト板片を収容する外枠体を備えることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
【請求項3】
前記各フェライト板片を個々に覆い、かつ絶縁材料からなるフェライトカバーを備えることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
【請求項4】
前記誘導加熱コイルは方形型の平面コイルであると共に、
前記複数のフェライト板片は十字型のフェライト板片と、L字型のフェライト板片を含んで構成され、これら十字型のフェライト板片とL字型のフェライト板片を、隣接して配置される各フェライト板片の隙間が縦横ほぼ均等になるように、前記外枠体に配置していることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の加熱装置。
【請求項5】
前記亜鉛溶融メッキ槽内に前記各誘導加熱コイルに対応させて温度センサをそれぞれ設け、前記各温度センサの出力に基づいて前記各誘導加熱コイルの電源装置を個別に制御する構成としたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の加熱装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−222402(P2011−222402A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−92214(P2010−92214)
【出願日】平成22年4月13日(2010.4.13)
【出願人】(000213297)中部電力株式会社 (811)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月13日(2010.4.13)
【出願人】(000213297)中部電力株式会社 (811)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】
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