説明

加熱調理器具における加熱源の出力自動調節方法及び出力自動調節機能を備えた加熱調理器具

【課題】強火のまま焼き続けてしまいがちになって、ガスを無駄使いしてしまう。
【解決手段】加熱源20の出力が通常出力より高いと、設定時間経過後に通常出力に自動的に切り替わる様に設定し、具体的には加熱源20の出力を通常出力より高くする段階を、加熱源20の立上げ時の出力とすることによって、強い出力のままでの調理時間を制限することにより、加熱源20がガスバーナーであればガス、電気加熱器具であれば電気を必要以上に使用することを確実に抑止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、焼肉店で使用する無煙ロースターの様な加熱調理器具で使用するガスや電気などのエネルギーの消費量の節約を図る様にした加熱源の出力自動調節方法及び出力自動調節機能を備えた加熱調理器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、肉類を加熱調理するロースター、特に焼肉店に設置されているガスバーナを加熱源とした無煙ロースターにあっては、焼網やロストルをガスバーナの炎により直接炙って加熱調理するか、或いは遠赤外線効果を引出す加熱調理方法として、加熱板、セラミック炭、溶岩炭をガスバーナの炎により炙って赤熱化させて行っている。
そして、上記無煙ロースターで加熱調理する場合、通常は店員の手操作によって着火操作が行われ、着火後の立上げ出力は待機時間を少なくするために“強”(強火)とし、その後は飲食客が焼網やロストルが最適温度に達する頃合いを見計らってその上に食材を載せて調理を行う様にしている。
又、炭火を加熱源とした無煙ロースターにあっては、未着火の木炭を収容しガスバーナを“強”で点火すると共に送風ファンにより送風し、必要に応じて送風ファンの出力を手操作で順次強くし、木炭への完全着火を確認すると共に、送風ファンの出力調節だけで調理可能になった頃合いを見計らって、送風ファンの出力を“中”に切り替え、ガスバーナのコックを操作して火を止め、火力を上げたい場合には、送風ファンの出力を強くして対応する様にしている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実用新案第3124870号公報(特許請求の範囲、図2〜5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来技術にあっては、飲食客の感覚に任せることになることから、最適な火力で調理しているわけではなく、而も同伴者との談笑に興じながら行うことから、特にガスバーナにより直接加熱したり、ガスバーナにより赤熱化させた加熱板、セラミック炭、溶岩炭により加熱する場合には、火力調節を行わずに“強”のままで稼働させていることが多く、食材を焼き過ぎて焦がしてしまうものが出始めた時点で、飲食客の手操作によって出力を弱めているケースが多く、食材を無駄にしてしまったり、ガスも無駄使いしてしまうなど、解決せねばならない課題があった。
つまり、“強”のままでは食材の加熱調理に最適な温度以上に上昇してしまうため、ある時点でその最適温度を維持可能な程度の通常出力、例えば“強”から“中”(中火)に切り替えること、即ち立上げ出力から該立上げ出力より弱い通常出力に切り替えることが、食材を無駄にせず、ガスも無駄使いしないことからも有益であることは言うまでもない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記従来技術に基づく、強火のまま焼き続けてしまいがちになって、ガスを無駄使いしてしまう傾向が強い課題に鑑み、加熱源の出力を調節可能な加熱調理器具において、加熱源の出力が通常出力より高いと、設定時間経過後に通常出力に自動的に切り替わる様にし、具体的には加熱源の出力を通常出力より高くする段階を、加熱源の立上げ時とすることによって、切替後の強い出力のままでの調理時間を制限することが出来て、加熱源に供給されるガス、電気を必要以上に使用することを確実に抑止することを可能にして、上記課題を解決する。
具体的には、ガスによる加熱調理器具にあっては、ガスバーナへ供給するガスを継続使用するタイプと着火時のみ一時使用するタイプがあり、前者は食材の加熱調理手段としてガスバーナを使用し、後者は主に木炭などの被燃焼物への着火手段としてガスバーナを使用しており、前者はガス供給量の調節によりガスバーナの出力を調節し、後者は着火に必要な時間だけガスをガスバーナへ供給し、その後は供給を止めることになることから、両者共に立上げ時にガスバーナへのガス供給量、即ち立上げ供給量を通常供給量より多く、望ましくは最大にし、設定時間後に通常供給量に切り替え、特に後者の場合の通常供給量は“0”にする。
【発明の効果】
【0006】
要するに本発明は、加熱源の出力を調節可能な加熱調理器具において、加熱源の出力が通常出力より高いと、設定時間経過後に通常出力に自動的に切り替わる様にし、具体的には加熱源の出力を通常出力より高くする段階を、加熱源の立上げ時としたので、着火操作を行えば、初期に定められたプログラムに従って、自動的に通常出力以上の予め設定された立上げ出力で稼働し、加熱調理が開始できる状況になると見做した設定時間が経過すると、立上げ出力から通常出力へと自動的に切り替わることで、加熱源によるエネルギー消費量を抑えることが出来る。
更に、加熱源の出力を通常出力より高くする段階を、通常出力で稼働中の加熱源の出力を高く変更した時としたので、加熱調理可能な状態に到達した後の通常出力稼働中に通常出力以上に切り替えても、設定時間経過後に通常出力に自動的に切り替わる様にし、且つその後再度切替操作しない限り消火操作されるまで通常出力が維持されるため、更にエネルギー消費量を抑えることが出来る。
【0007】
出力調節可能な加熱源と、該加熱源を制御する手段と、該制御手段からの出力信号により“ON”となり、設定時間経過後の“OFF”信号を制御手段に出力するタイマーと、上記制御手段への信号の入力手段とを備え、上記制御手段は、加熱源の出力を通常出力より高くする信号が上記入力手段から入力されると、加熱源を指定出力に切り替えると共にタイマーを“ON”とし、タイマーから出力された“OFF”信号により加熱部を通常出力に切り替える様に制御するので、エネルギー浪費対策としては予めプログラムされた自動制御によるもので、特別な手段を用いず簡易な手段で実施することが出来、店舗に設置された既製品であっても大幅に設計を変更せずに省エネルギーに貢献大な加熱調理器具を提供出来る等その実用的効果甚だ大である。
【0008】
尚、上記加熱調理器具を、例えば焼肉店の様な店舗内に設置すれば、該店舗内の空調負荷をも二次的に軽減出来ることから、空調設備の電気消費量を抑えることが出来るため、加熱調理器具及び空調設備のエネルギー消費量の両方を抑制することが出来、その効果は、通常複数台のロースターが稼働する焼肉店舗で顕著で、店舗全体での空調負荷の低減を期待出来、かかる空調負荷低減によるエネルギー消費量の削減効果は加熱調理器具のエネルギー消費削減と比較にならない程多くなり、その結果店舗全体としての省エネルギー効果甚だ大である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1(a)】本発明に係るガスバーナ加熱調理器具における加熱源の出力自動調節機能を示す構成図である。
【図1(b)】本発明に係る炭火加熱調理器具における加熱源の出力自動調節機能を示す構成図である。
【図2】本発明に係る出力自動調節機能を備えた加熱調理器具の一例としてのロースターの平面図である。
【図3(a)】入力手段としてのシートスイッチの平面図である。
【図3(b)】他の実施例のシートスイッチの平面図である。
【図4】本発明に係る加熱調理器具の基本的な自動調節過程の一例を示すフロー図である。
【図5】加熱源をガスバーナとした加熱調理器具の自動調節過程の一例を示すフロー図である。
【図6】加熱源を炭火とした加熱調理器具の他の自動調節過程を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
本発明に係る加熱調理器具における加熱源の出力自動調節機能は、被調理物を加熱調理するための火力調節可能な加熱源20と、該加熱源20を制御する制御手段21と、該制御手段22からの出力信号により“ON”となり、設定時間経過後の“OFF”信号を制御手段21に出力するタイマー22と、上記制御手段21への信号の入力手段23とを備えることで構成され、上記制御手段21は、加熱源20の出力を通常出力より高くする信号が上記入力手段23から入力されると、加熱源20が指定出力になる様に調節すると共にタイマー22を“ON”とし、タイマー22から出力された“OFF”信号により加熱源20が通常出力に切り替わる様に制御している。
【0011】
具体的には、図1(a)に示すガスバーナ加熱調理器具の場合、加熱源20はガスバーナ24及びガス供給量調節手段25で構成し、制御手段21によりガス供給量調節手段25を制御してガスバーナ24の出力を調節し、図1(b)に示す炭火加熱調理器具の場合、加熱源20は着火状態へ木炭26及び出力調節可能な送風ファン27の他、図1(a)と同様のガスバーナ24及びガス供給量調節手段25を有し、未着火状態の木炭26をガスバーナ24及び送風ファン27で着火させ、着火後、制御手段21によりガス供給量調節手段25を閉じてガスバーナ24へのガス供給を止めることで、ガスバーナ24の通常出力を“0”にし、制御手段21により送風ファン27を制御して炭火(着火状態の木炭26)の出力を調整しする様にしている。
よって、炭火加熱調理器具の場合、例えば、立上げ運転ではガスバーナ24の出力“強”、木炭26“未着火”、送風ファン27の出力“中”、となって、加熱源20の出力調節はガスバーナ24及び送風ファン27で可能となり、通常運転では、ガスバーナ24の出力“0”、木炭26“完全着火”、送風ファン27の出力“中”、となって、加熱源20の出力調節はガスバーナ24及び送風ファン27でのみ可能であり、全体として加熱源20は立上げ出力が通常出力より強くなっている。
【0012】
図2に示す加熱調理器具1は、主に焼肉店などに設置されている無煙ロースターであり、テーブル2の略中央位置に形成した開口部内に調理部3を配設し、テーブル2の上面に、上記入力手段23であるシートスイッチ4を取り付けており、該シートスイッチ4は、調理部3に備えられたガスバーナ24や送風ファン27の出力を上記制御手段21を介して主に操作する様にしている。
【0013】
尚、上記無煙ロースター(加熱調理器具1)にあっては、ガスバーナ24の出力で加熱調理すると共にガス供給量を調節することにより出力調節するガスバーナ加熱タイプと、炭火の出力で加熱調理し、ガスバーナ24は木炭26を着火させるためにだけ使用し、着火後送風ファン27の出力を調節することにより出力調節する炭火加熱タイプとがある。
【0014】
上記シートスイッチ4には、主にロースター操作用のスイッチ類及びロースターの状況の表示手段が備わっており、例えば図3(a)に示す様に、スイッチ類として、『点火』スイッチ5、『消』スイッチ6、『火力調節』スイッチ7、7aを備え、状況の表示手段にあっては、少なくとも上記『火力調節』スイッチ7、7a間に列設した複数個の『火力表示』ランプ9、9a…を備え、図3(b)に示す炭火加熱対応のロースター用のシートスイッチ4には、図3(a)に示すシートスイッチ4と同様の『点火』スイッチ5、『消』スイッチ6、『火力調節』スイッチ7、7a及び『火力表示』ランプ9、9a…の他に、バーナ/送風の『切替』スイッチ8を備え、上記『切替』スイッチ8に『バーナ』ランプ10及び『送風』ランプ11を付設している。
そして、上記各種ランプにより、無煙ロースター(加熱調理器具1)の正常稼働確認と出力又は風量の表示とを行う様にしている。
【0015】
上記『点火』スイッチ5にあっては、これを押して“点火”操作すると、ガスバーナ24にガス供給されて着火させる様にしているが、単に『点火』スイッチ5だけで”点火”操作すると、誤って押してしまう可能性を否定出来ないため、他のスイッチを同時に押して“点火”操作する様にしても良い。
【0016】
上記『消』スイッチ6にあっては、これを押して“切”操作すると、ガスバーナ24へのガス供給が停止されてガスバーナ24の火を消す様にしている。しかし、単に『消』スイッチ6だけで“点火”操作すると、誤って押してしまう可能性を否定出来ないため、他のスイッチを同時に押して“切”操作する様にしても良い。
【0017】
上記『火力調節』スイッチ7、7aにあっては、一方(図面上、左側)の『火力調節』スイッチ7を「弱」調節用、他方(図面上、右側)の『火力調節』スイッチ7aを「強」調節用とし、どちらか一方の『火力調節』スイッチ7、7aを押すことでガスバーナ24へのガス供給量又は送風ファン27の出力を調節し出力を調節可能にしている。
【0018】
上記『切替』スイッチ8にあっては、加熱源20をガスバーナ24又は着火状態の木炭26のどちらかに選択する際に押すもので、その選択はガスバーナ加熱を示す『バーナ』ランプ10、炭火加熱を示す『送風』ランプ11の点灯により確認可能にしている。
【0019】
以下、無煙ロースター(加熱調理器具1)の稼働時における稼働状態とシートスイッチ4の表示状況等の関連について説明する。
基本的には、図4に示す様に、加熱源20の“点火”操作を終了すると、タイマー22は“ON”、加熱源20の出力は自動的に通常出力より高い立上げ出力で稼働し、設定時間経過となった後、タイマー22は“OFF”、加熱源20の出力が自動的に通常出力に切り替わる。
その後、加熱源20の出力を所望出力にすることが可能で、望ましくは通常出力より強側に切り替えた場合、タイマー22は“ON”となって切替後の出力のまま設定時間維持され、設定時間経過後、タイマー22は“OFF”、加熱源20の出力は通常出力に自動的に切り替わり、通常出力より弱側に切り替えた場合には、切替後の出力のまま維持される様に制御する。
調理終了後には、加熱源20の“切”操作をする。
尚、通常出力より強側に切り替えた後、設定時間経過前に加熱源20の出力を調節する場合、切替え後の出力が通常出力より強であれば、その出力を維持したままとなって、設定時間経過後に通常出力に自動的に切り替わり、通常出力より弱であれば、タイマー22は“OFF”となって、切り替え後の出力のまま維持される。
【0020】
〔加熱源をガスバーナとしたロースター〕(図5参照)
ガスバーナ24の立上げ出力A0:強
ガスバーナ24の通常出力A1:中
先ず、シートスイッチ4の『点火』スイッチ5を押して“点火”操作し、目視でガスバーナの点火確認した後、『点火』スイッチ5から手を放して“点火”操作を終了すると、タイマー22は“ON”、ガスバーナ24の出力は自動的に“強”で稼働し、図面上最右の『火力表示』ランプ9dが点灯し、経過時間T>設定時間T0となった後、タイマー22は“OFF”、ガスバーナ24の出力が自動的に“中”に切り替わり、図面上中央の『火力表示』ランプ9bが点灯する。
その後、加熱源20の出力を調節したい場合、ガスバーナ24の出力を、点灯させたい『火力表示』ランプ9、9a…が点灯するまで『火力調節』スイッチ7、7aを押すことで所望出力にするが、望ましくは“中”より強側に切り替えた場合、即ち『強』スイッチ7aを押した場合、タイマー22は“ON”となって切替後の出力のまま設定時間T0維持され、経過時間T>設定時間T0となった後、タイマー22は“OFF”、ガスバーナー24の出力は“中”に自動的に切り替わり、“中”より弱側に切り替えた、即ち『弱』スイッチ7を押した場合には、『火力調節』スイッチ7、7aによる切替を行わない限り、切替後の出力のまま維持される様に制御する。
尚、“中”より強側に切り替えた後、設定時間T0経過前にガスバーナ24の出力を調節する場合、切替え後の出力が“中”より強であれば、その出力を維持したままとなって設定時間T0経過後に“中”に自動的に切り替わり、“中”より弱であれば、タイマー22は“OFF”となって、『火力調節』スイッチ7、7aによる切り替えを行わない限りそのまま維持される。
調理終了後には、『消』スイッチ6を押してガス供給を止める“切”操作をし、最後にメインスイッチ(図示せず)を“OFF”操作する。
【0021】
〔加熱源を炭火としたロースター〕(図6参照)
ガスバーナ24の立上げ出力A0:強
ガスバーナ24の通常出力A1:0
送風ファン27の立上げ出力B0:中
送風ファン27の通常出力B1:中
先ず、シートスイッチ4の『点火』スイッチ5を押して“点火”操作し、目視でガスバーナ24の点火確認した後、『点火』スイッチ5から手を放して“点火”操作を終了すると、タイマー22は“ON”、ガスバーナ24の出力は自動的に“強”、送風ファン27の出力は自動的に“中”となって木炭を着火させる様にし、図面上中央の『火力表示』ランプ9bが点灯し、経過時間T>設定時間T0となった後、タイマー22は“OFF”、ガスバーナ24の出力が自動的に“0”、送風ファン27の出力が自動的に“中”に切り替わり、図面上最右の『火力表示』ランプ9dが点灯する。
尚、設定時間T0経過前にガスバーナ24の出力を調節する場合、切替え後の出力が“0”でなければ、その出力を維持したままとなって設定時間T1経過後に“0”に自動的に切り替わり、“0”であれば、タイマー22は“OFF”となって、送風ファン27の出力が自動的に“中”に切り替わる。
その後、加熱源20の出力を調節したい場合、送風ファン27の出力を、点灯させたい『火力表示』ランプ9、9a…が点灯するまで『火力調節』スイッチ7、7aを押すことで、所望出力に調節するが、望ましくは“中”より強側に切り替えた場合、即ち『強』スイッチ7aを押した場合、タイマー22は“ON”となって切替後の出力のまま設定時間T0維持され、経過時間T>設定時間T1となった後、タイマー22は“OFF”、送風ファン27の出力は“中”に自動的に切り替わり、“中”より弱側に切り替えた、即ち『弱』スイッチ7を押した場合には、『火力調節』スイッチ7、7aによる切替を行わない限り、切替後の出力のまま維持される様に制御する。
尚、“中”より強側に切り替えた後、設定時間T1経過前に送風ファン27の出力を調節する場合、切替え後の出力が“中”より強であれば、その出力を維持したままとなって設定時間T1経過後に“中”に自動的に切り替わり、“中”より弱であれば、タイマー22は“OFF”となって、『火力調節』スイッチ7、7aによる切り替えを行わない限りそのまま維持される。
調理終了後には、『消』スイッチ6を押して送風ファン27を止める“切”操作をし、最後にメインスイッチ(図示せず)を“OFF”操作する。
【0022】
次に、ガスバーナ加熱又は炭火加熱のどちらか一方を選択可能なロースターの場合、先ず図3(b)に示すシートスイッチ4における『切替』スイッチ8を押し、ガスバーナ加熱の場合には『バーナ』ランプ10の点灯、炭火加熱の場合には『送風』ランプ11の点灯を確認した後、バーナー加熱の場合には段落番号〔0020〕、炭火加熱の場合には段落番号〔0021〕と同様に操作する。
【0023】
尚、上記実施例にあっては、加熱源20をガスバーナとしているが、電熱器、電磁誘導加熱用コイルの様に電気を利用した加熱器具であっても良く、このタイプは炭火調理機能を有したロースターには適用されない。
しかし、熱量や管理上の問題から、ガスバーナーとするのが好ましい。
【0024】
上記タイマー23による設定時間T0、T1は変更可能であっても良く、上記シートスイッチ4で変更操作可能にしても良いが、望ましくは客の目につかない箇所に変更操作手段(図示せず)を設ける様にしている。
又、バーナー炭火兼用ロースターにおける加熱源切替も上記シートスイッチ4で変更操作可能にしても良いが、望ましくは客の目につかない箇所に変更操作手段(図示せず)を設ける様にしている。
又、バーナ加熱におけるバーナ出力A0、A1、炭火加熱におけるバーナ出力A0及び送風ファン出力B0、B1も変更可能であっても良く、上記シートスイッチ4で変更操作可能にしても良いが、望ましくは客の目につかない箇所に変更操作手段(図示せず)を設ける様にしている。
【符号の説明】
【0025】
1 加熱調理器具
20 加熱源
21 制御手段
22 タイマー
23 入力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱源の出力を調節可能な加熱調理器具において、加熱源の出力が通常出力より高いと、設定時間経過後に通常出力に自動的に切り替わる様にしたことを特徴とする加熱調理器具における加熱源の出力自動調節方法。
【請求項2】
請求項1における加熱源の出力を通常出力より高くする段階を、加熱源の立上げ時としたことを特徴とする加熱調理器具における加熱源の出力自動調節方法。
【請求項3】
請求項1における加熱源の出力を通常出力より高くする段階を、通常出力で稼働中の加熱源の出力を高く変更した時としたことを特徴とする加熱調理器具における加熱源の出力自動調節方法。
【請求項4】
出力調節可能な加熱源と、該加熱源を制御する手段と、該制御手段からの出力信号により“ON”となり、設定時間経過後の“OFF”信号を制御手段に出力するタイマーと、上記制御手段への信号の入力手段とを備え、上記制御手段は、加熱源の出力を通常出力より高くする信号が上記入力手段から入力されると、加熱源を指定出力に切り替えると共にタイマーを“ON”とし、タイマーから出力された“OFF”信号により加熱部を通常出力に切り替える様に制御することを特徴とする出力自動調節機能を備えた加熱調理器具。

【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図2】
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【図3(a)】
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【図3(b)】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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