説明

加熱部材、リワーク装置、プリント回路基板上の電子部品のリワーク方法

【課題】リワークの際に、交換した電子部品を確実にはんだ付けし、生産効率、製品信頼性を高める。
【解決手段】製品基板10にプリント回路基板11に実装された特定の電子部品20を交換する場合、リワーク対象部品W、交換用電子部品W’の周囲に、加熱部材100を設ける。加熱部材100は、赤外線吸収率の高い材料からなる熱吸収層101と、熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層102とからなる2層構造を有している。加熱部材100を用いて赤外線照射を行うことで、プリント回路基板11の電極パッドと、リワーク対象部品W、交換用電子部品W’側のはんだ端子21との間で、加熱時における温度上昇の時間差を減少させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路基板上に実装された電子部品をリワークするときに用いるのに適した加熱部材、リワーク装置、プリント回路基板上の電子部品のリワーク方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話などに代表される通信、情報機器においては、急速な小型化・高機能化への動向に対応し、小型化、高性能化した電子部品がプリント回路基板上に高密度実装されている。
このような各種機器において、電子部品がプリント回路基板上に実装された製品基板は高価であるため、故障等が生じた場合、製品基板全体を交換するのではなく、原因となった電子部品のみを交換する、いわゆるリワークが行われている。
【0003】
リワークを行う際には、交換対象となる電子部品のはんだ接合部を加熱してはんだを溶かす必要がある。ところが、IC等の電子部品は熱に弱いため、交換対象となる電子部品の周囲に実装された他の電子部品には熱が過度に伝わらないようにする必要がある。このため、リワークを行う際には、交換対象となる電子部品のみを局所的に加熱することが必要となっている。
【0004】
また、携帯電話等の電子機器においては、落下衝撃時におけるはんだ接合部の信頼性を確保するため、補強用のアンダーフィル樹脂がプリント基板上の電子部品に塗布されていることがある。アンダーフィル樹脂は、パッケージ下面のはんだ接合部に浸透して硬化することで、はんだ接合部に発生するひずみを抑制している。
ところで、電子部品は、その高度化に伴い、プリント回路基板上にBGA(Ball Grid Array)を用いて表面実装されることが多くなっている。BGAは、はんだによるボール状の電極をパッケージ底面に格子状に並べた電子部品を、プリント回路基板上にリフローはんだ付けにより実装するものである。特にこのようなBGAを用いて表面実装された電子部品のリワークを行うに際しては、製品基板をリワークのため加熱すると、アンダーフィル樹脂とはんだの熱膨張のミスマッチにより、プリント回路基板やはんだ接合部にクラックが発生することがある。このような問題を回避するためにも、電子部品のリワーク時には局所加熱が必須となる。
【0005】
局所加熱を行う手法としては、高精度な温度制御が可能な赤外線照射や、集光式の加熱装置がある。例えば、赤外線照射方式のリワーク装置では、光沢のある金属で交換対象となる電子部品の周囲をマスキングすることで周囲の電子部品の温度上昇を抑制している。
また、例えば、特許文献1においては、局所加熱を効率よく行うために、ノズルを用い、赤外線照射により加熱された雰囲気を交換対象となる電子部品に集中的に当てている。
特許文献2においては、交換対象の電子部品と、その周囲の電子部品との間に、加熱部材と冷却部材からなる二重構造体を配置し、加熱部材を赤外線照射により加熱して交換対象のはんだ接合部を効率的に加熱する一方、周囲の電子部品は冷却部材を冷却することにより、交換対象の電子部品に付与される熱が伝わりにくくすることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−176253号公報
【特許文献2】特開2009−283871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記方法で局所加熱した場合、加熱される方向が部品天面のみからとなる。よって、BGAを用いた電子部品においては、基板に形成された電極パッドよりも、電子部品側のはんだ端子が先行して加熱される。その結果、交換用の電子部品を実装する際に局所加熱を行うと、電極パッドよりも先にはんだ端子がはんだ溶融温度に達するため、はんだペーストが電子部品側に這い上がってしまい、基板の電極パッドと電子部品のはんだ端子とが接合されず、生産効率、製品信頼性の面で改善の余地がある。
【0008】
特許文献2に記載の方法では、はんだ接合部は、電子部品に直接照射される赤外線に加え、赤外線照射によって加熱された加熱部材からプリント回路基板に伝わる熱によっても加熱されるが、この場合も、生産効率、製品信頼性をさらに高めることが望まれている。
さらに、特許文献2に記載の方法では、加熱部材を赤外線で加熱するのに加え、冷却部材を冷却する必要があり、装置が複雑化してコストがかかるという問題がある。
そこでなされた本発明の目的は、リワークの際に、交換した電子部品を確実にはんだ付けし、低コストで生産効率、製品信頼性を高めることのできる加熱部材、リワーク装置、プリント回路基板上の電子部品のリワーク方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明は、プリント回路基板上に実装された電子部品を交換するときに用いる加熱部材であって、プリント回路基板上の電子部品を囲うように配置され、その一端がプリント回路基板に突き当てられる周囲壁部と、周囲壁部の他端から外周側に広がり、電子部品の周囲の他の電子部品を覆うカバープレート部と、を有し、カバープレート部は、プリント回路基板に向けて赤外線を照射する赤外線照射源に対向する第一の層と、プリント回路基板に対向する第二の層とを有する二層構造とされ、周囲壁部は、少なくとも第二の層を有し、第一の層は、第二の層よりも赤外線吸収性が高い材料で形成され、第二の層は、第一の層よりも熱伝導性の高い材料で形成されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、プリント回路基板に向けて赤外線を照射する赤外線照射源と、プリント回路基板上に実装された電子部品を囲むようにプリント回路基板に装着される、上記の加熱部材と、を備えることを特徴とするリワーク装置とすることもできる。
【0011】
また、本発明は、プリント回路基板上に実装された電子部品を囲むように、上記の加熱部材を装着する工程と、電子部品および加熱部材に赤外線を照射して、プリント回路基板と電子部品とのはんだ接合部のはんだを溶かし、電子部品をプリント回路基板から取り外す工程と、電子部品に代えて新たに装着する交換用電子部品をプリント回路基板上にセットする工程と、交換用電子部品および加熱部材に赤外線を照射して、プリント回路基板と交換用電子部品とのはんだ接合部のはんだを溶かし、交換用電子部品をプリント回路基板にはんだ付けする工程と、を有することを特徴とするプリント回路基板上の電子部品のリワーク方法とすることもできる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電子部品および加熱部材に赤外線を照射して、プリント回路基板と電子部品とのはんだ接合部のはんだを溶かし、電子部品をプリント回路基板から取り外したり、交換用電子部品をプリント回路基板にはんだ付けする。このとき、加熱部材が、第一の層と第二の層とからなる二層構造であるので、第一の層に照射された赤外線を第一の層で吸収し、吸収された熱を第二の層を介してプリント回路基板に伝導する。第一の層は赤外線吸収性が高く、第二の層は熱伝導性が高いため、第一の層で吸収した赤外線による熱を、第二の層を介して電子部品の周囲のプリント回路基板に効率よく伝導できる。
これにより、電子部品に直接照射された赤外線による熱と、加熱部材を介してプリント回路基板に伝導された熱とにより、電子部品とプリント回路基板とを加熱することができる。その結果、プリント回路基板の電極パッドと、電子部品側のはんだ端子との間で、加熱時における温度上昇の時間差を減少させることができる。
よって、はんだ接合部のはんだが電子部品側に這い上がることなくプリント回路基板の電極パッドにも濡れ広がり、はんだ付け不良を抑制することが可能となる。これにより、交換用電子部品を確実にはんだ付けし、生産効率、製品信頼性を高めることができる。また、加熱部材は簡易な構成であるため、低コストで前記効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態にかかる製品基板の断面図である。
【図2】図1に示した製品基板の平面図である。
【図3】他の実施形態に係る製品基板の断面図である。
【図4】図3に示した製品基板の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明による加熱部材、リワーク装置、プリント回路基板上の電子部品のリワーク方法を実施するための最良の形態を説明する。しかし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0015】
(第1の実施形態)
図1に示すように、携帯電話等の電子機器の製品基板10は、プリント回路基板11の表面や裏面に、複数の電子部品20や、チップ部品30、シールドケース40等が実装されている。
【0016】
ここで、電子部品20は、BGAにより表面実装されており、電子部品20のパッケージ底面には、はんだによるボール状のはんだ端子21が格子状に並べて設けられており、プリント回路基板11に形成された電極パッドに、リフローはんだ付けによりはんだづけされている。
また、電子部品20のパッケージ底面とプリント回路基板11との間には、アンダーフィル樹脂23を充填することもできる。
【0017】
このような製品基板10にプリント回路基板11に実装された特定の電子部品20を交換する場合、交換対象となる電子部品20(以下、これをリワーク対象部品Wと称する)の周囲に、加熱部材100を設ける。
加熱部材100は、熱吸収層(第一の層)101と熱伝導層(第二の層)102の2層構造を有している。熱吸収層101は、熱伝導層102よりも赤外線吸収率の高い材料からなり、熱伝導層102は熱吸収層101よりも熱伝導率の高い材料からなる。
加熱部材100の熱吸収層101には、赤外線吸収率の高い、例えば表面酸化させたCuやモリブデンを用いるのが好ましい。ここで、Cuやモリブデンからなる熱吸収層101の酸化面は、赤外線が照射される側に向けるのが好ましい。また、熱吸収層101の表面を着色(黒色)したり、粗化させて表面積を増大させると、さらに赤外線吸収率が向上する。
また、加熱部材100の熱伝導層102には、熱伝導性に優れるCu等で形成するのが好ましい。
【0018】
図1、図2に示すように、このような加熱部材100は、リワーク対象部品Wの周囲全周を囲むよう、プリント回路基板11の表面に直交する方向に立ち上がる周囲壁部103と、周囲壁部103から外周側に広がり、リワーク対象部品Wの周囲の他の電子部品20やチップ部品30等を覆うカバープレート部104とが一体に形成されている。
加熱部材100は、周囲壁部103の先端部(一端)103aをプリント回路基板11の表面に突き当て、両面テープ等の粘着材により着脱可能な状態で固定され、少なくとも熱伝導層102がプリント回路基板11に接触している。ここで、周囲壁部103は、リワーク対象部品Wになるべく近接するよう設けるのが好ましい。
この状態で、周囲壁部103の他端から外周側に延びるカバープレート部104は、プリント回路基板11の表面と平行に位置し、リワーク対象部品Wの周囲の他の電子部品20やチップ部品30との間にクリアランスを隔てて位置するようになっている。カバープレート部104において、熱吸収層101はリワーク装置200の赤外線照射源201側に対向し、熱伝導層102はプリント回路基板11側に対向している。
【0019】
上記のような加熱部材100を取り付けた製品基板10は、リワーク装置200により、リワーク対象部品Wのリワークが行われる。リワーク装置200は、製品基板10上のリワーク対象部品Wおよび加熱部材100に赤外線を照射する赤外線照射源201を備え、加熱部材100を用いてプリント回路基板11とリワーク対象部品Wとのはんだ接合部のはんだを溶かす。
具体的には、まず、加熱部材100を取り付けた製品基板10を、リワーク装置200にセットする。
【0020】
次いで、赤外線照射源201から、赤外線をリワーク対象部品Wおよびその周辺に照射する。すると、照射された赤外線により、リワーク対象部品Wが加熱される。
それと同時に、照射された赤外線により、加熱部材100も加熱される。加熱部材100の熱吸収層101が赤外線吸収率の高い材料から形成されているので、照射された赤外線を効率よく吸収し、その熱は熱伝導層102に伝達される。しかも、加熱部材100のカバープレート部104は、リワーク対象部品Wの周囲に広がって形成されているので、広い面積で赤外線を効率よく吸収できる。
熱伝導率の高い材料からなる熱伝導層102は、プリント回路基板11の表面に接触しているので、熱吸収層101で吸収した熱は、プリント回路基板11の表面に効率よく伝達される。
その結果、リワーク対象部品Wとプリント回路基板11とが加熱され、はんだが溶融し、リワーク対象部品Wを取りはずすことができる。
【0021】
リワーク対象部品Wを新たな交換用電子部品W’に交換してプリント回路基板11に実装するときも、加熱部材100を上記と同様にして用い、赤外線照射によりはんだ付けを行う。
すなわち、新たな交換用電子部品W’の周囲に加熱部材100を取り付けた製品基板10を、リワーク装置200にセットする。このとき、はんだペーストは、プリント回路基板11の電極パッドまたは、交換用電子部品W’のはんだ端子21に予め塗布しておく。
【0022】
次いで、赤外線照射源201から、赤外線を交換用電子部品W’およびその周辺に照射する。すると、交換用電子部品W’とプリント回路基板11とが加熱され、これらのはんだ接合部のはんだが溶融し、交換用電子部品W’がプリント回路基板11にはんだ付けされる。
【0023】
このようにして、リワーク対象部品Wの交換用電子部品W’への交換が完了した後、加熱部材100をプリント回路基板11から取り外す。このとき、加熱部材100は、プリント回路基板11に両面テープ等の粘着材で粘着されているため、プリント回路基板11から容易に取り外すことができる。
【0024】
なお、上記のように加熱を行うに際し、プリント回路基板11の裏面側から、温風を当てたり赤外線を照射して、裏面側からも加熱を行うこともできる。
ただし、リワーク対象部品Wとプリント回路基板11との間にアンダーフィル樹脂23が充填されている場合、アンダーフィル樹脂23の熱膨張によるクラックを抑制するため、プリント回路基板11の裏面側からの加熱は行わない。
【0025】
上述したように、加熱部材100を用いることで、プリント回路基板11の電極パッドと、リワーク対象部品W、交換用電子部品W’側のはんだ端子21との間で、加熱時における温度上昇の時間差を減少させることができる。よって、はんだペーストがリワーク対象部品Wに這い上がることなく、プリント回路基板11の電極パッドにも濡れ広がり、未はんだを抑制することが可能となる。これにより、リワークした交換用電子部品W’を確実にはんだ付けし、生産効率、製品信頼性を高めることができる。
このとき、加熱部材100の熱吸収層101が赤外線吸収率の高い材料から形成されているので、照射された赤外線を効率よく吸収し、熱伝導層102が熱伝導率の高い材料で形成されているので、熱吸収層101で吸収した熱を、プリント回路基板11の表面に効率よく伝達することができ、生産効率および製品信頼性はさらに高まる。
【0026】
また、加熱部材100のカバープレート部104は、リワーク対象部品Wの周囲に広がって形成されているので、広い面積で赤外線を効率よく吸収できる。しかも、このカバープレート部104により、リワーク対象部品W以外の周辺の電子部品20やチップ部品30の温度上昇を抑制することが可能となる。
【0027】
さらに、熱吸収層101の表面に酸化膜を形成したり、黒色等の濃色に着色したり、表面を粗化して表面積を増大させることにより、赤外線吸収率をさらに高めることができ、上記効果は一層顕著なものとなる。
【0028】
(その他の実施形態)
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、図3に示すように、加熱部材100の周囲壁部103の先端部に、プリント回路基板11の表面に沿って内周側のリワーク対象部品Wに向けて延びる延長プレート部105を設けるようにしてもよい。この延長プレート部105は、リワーク対象部品Wとプリント回路基板11の隙間に挿入できるようにする。これにより、熱吸収層101で吸収した熱は熱伝導層102を介してはんだ接合部に一層効率よく伝導され、上記効果は一層顕著なものとなる。
【0029】
この場合、図4に示すように、加熱部材100は、周方向に複数、例えば4つの分割体106に分割化のとするのが好ましい。これにより、各分割体106の先端部を、リワーク対象部品Wとプリント回路基板11の隙間に挿入しやすくなる。
【0030】
また、上記実施形態において、周囲壁部103は、カバープレート部104と同様に、熱吸収層101と熱伝導層102とを有した二層構造としたが、周囲壁部103を熱伝導層102のみからなる構成とすることもできる。
さらに、図3、図4に示した形態において、加熱部材100を複数の分割体106からなる構成としたが、図1、図2に示した形態においても、同様の構成を適用することが可能である。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0031】
10 製品基板
11 プリント回路基板
20 電子部品
21 端子
23 アンダーフィル樹脂
30 チップ部品
40 シールドケース
100 加熱部材
101 熱吸収層(第一の層)
102 熱伝導層(第二の層)
103 周囲壁部
103a 先端部(一端)
104 カバープレート部
105 延長プレート部
106 分割体
200 リワーク装置
201 赤外線照射源
W リワーク対象部品
W’ 交換用電子部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント回路基板上に実装された電子部品を交換するときに用いる加熱部材であって、
前記プリント回路基板上の前記電子部品を囲うように配置され、その一端が前記プリント回路基板に突き当てられる周囲壁部と、
前記周囲壁部の他端から外周側に広がり、前記電子部品の周囲の他の電子部品を覆うカバープレート部と、を有し、
前記カバープレート部は、前記プリント回路基板に向けて赤外線を照射する赤外線照射源に対向する側の第一の層と、
前記プリント回路基板に対向する側の第二の層とを有する二層構造とされ、
前記周囲壁部は、少なくとも前記第二の層を有し、
前記第一の層は、前記第二の層よりも赤外線吸収性が高い材料で形成され、
前記第二の層は、前記第一の層よりも熱伝導性の高い材料で形成されていることを特徴とする加熱部材。
【請求項2】
前記第一の層は、前記赤外線照射源に対向する側に酸化膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の加熱部材。
【請求項3】
前記第一の層は、前記赤外線照射源に対向する側が濃色に着色されていることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱部材。
【請求項4】
前記第一の層は、前記赤外線照射源に対向する側の表面が粗化されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の加熱部材。
【請求項5】
前記周囲壁部の前記一端に連続して前記周囲壁部の内周側に延び、先端部が前記プリント回路基板と前記電子部品との隙間に挿入される延長プレート部がさらに形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の加熱部材。
【請求項6】
周方向に複数に分割されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の加熱部材。
【請求項7】
前記周囲壁部の前記一端は、前記プリント回路基板に粘着材により着脱可能に装着されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の加熱部材。
【請求項8】
プリント回路基板に赤外線を照射する赤外線照射源と、
前記プリント回路基板上に実装された電子部品を囲むように前記プリント回路基板に装着される、請求項1から7のいずれか一項に記載の加熱部材と、
を備えることを特徴とするリワーク装置。
【請求項9】
プリント回路基板上に実装された電子部品を囲むように、請求項1から7のいずれか一項に記載の加熱部材を装着する工程と、
前記電子部品および前記加熱部材に赤外線を照射して、前記プリント回路基板と前記電子部品とのはんだ接合部のはんだを溶かし、前記電子部品を前記プリント回路基板から取り外す工程と、
前記電子部品に代えて新たに装着する交換用電子部品を前記プリント回路基板上にセットする工程と、
前記交換用電子部品および前記加熱部材に赤外線を照射して、前記プリント回路基板と前記交換用電子部品とのはんだ接合部のはんだを溶かし、前記交換用電子部品を前記プリント回路基板にはんだ付けする工程と、
を有することを特徴とするプリント回路基板上の電子部品のリワーク方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−124251(P2012−124251A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272374(P2010−272374)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】