説明

加速度表示システム及びプログラム

【課題】好適な形で加速度を表示することが可能な加速度表示システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】制御部31には、表示装置12,設定ボタン13,選択ボタン14,切替ボタン15,リセットボタン16,警報ランプ17,電源スイッチ20,無線受信機24,マイクロ波受信機25,GPS受信機26,加速度センサ27,スピーカ30,データベース32等が接続されている。データベース30には、車両速度測定装置の位置に関わる情報の他に、自車にかかる加速度に関する加速度情報を表示する際に用いる各種情報が出荷時に記憶されている。制御部31は、加速度モードが選択されている場合、自車にかかる加速度の向きを取得し、表示装置12の取得結果と対応する位置に、加速度の大きさと対応する色彩を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加速度表示システム及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載される車載用電子機器としては、例えば車両用警報装置がある。車両用警報装置は、車両速度測定装置から送出されるマイクロ波を検知して報知するものや、GPSにより検出した自車の位置情報が予め記憶された車両速度測定装置の位置情報と接近した場合に報知するものが知られている(例えば特許文献1参照)。このような車両用警報装置は、報知が行われた場合に自車が車両速度測定装置に接近していることを意味するため、速度超過に対する注意を喚起することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−41281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記車両用警報装置では、車両速度測定装置に接近していない状況においてドライバーが気付かないうちに速度超過してしまう可能性が考えられる。そこで本発明者らは、自車にかかる加速度を車両用警報装置の表示部に表示する構成を想起するに至った。かかる構成においては、急加速や急停止、高速でカーブに侵入した場合等の危険性をドライバーに認識させ、自車が車両速度測定装置に接近していない状況であっても速度超過に対する注意を喚起できるからである。しかしながら、自車にかかる加速度を車両用警報装置の表示部に表示する構成とした場合には、その表示態様に工夫を施す必要があるのではないかと想起するに至った。例えば自車にかかる加速度の大きさを数字で表記する構成とした場合には、ドライバーに数字を認識させる必要が生じるからである。
【0005】
なお以上の問題は、車両用警報装置に限らず、車両に搭載される他の車載用電子機器にも該当する問題である。また、車載用電子機器に限らず、加速度を表示する加速度表示システム及びプログラムにも該当する問題である。
【0006】
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、好適な形で加速度を表示することが可能な加速度表示システム及びプログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明では、所定の情報を表示する表示部と、第1向きにおける加速度を取得する第1取得手段と、前記第1向きと直交する第2向きにおける加速度を取得する第2取得手段と、前記第1取得手段及び前記第2取得手段の取得結果に基づいて、前記第1向き及び前記第2向きを含む所定平面における加速度の向きを取得する第3取得手段と、前記第1取得手段及び前記第2取得手段の取得結果に基づいて、前記第3取得手段の取得した向きにおける加速度の大きさを取得する第4取得手段と、前記第3取得手段の取得結果に基づいて、加速度に関する加速度情報を前記表示部に表示する際の基点表示位置を決定する表示位置決定手段と、前記加速度情報として前記基点表示位置に前記第4取得手段の取得結果と対応する色彩を表示する色彩表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本加速度表示システムによれば、所定平面における加速度の向き及び大きさが取得される。そして、所定平面における加速度の向きに基づいて、加速度情報を表示部に表示する際の基点表示位置が決定され、基点表示位置には、所定平面における加速度の大きさと対応する色彩が表示される。かかる構成とすることにより、色彩の表示される位置を通じて加速度の向きを使用者に把握させることが可能となるとともに、その色彩を通じて加速度の大きさを使用者に把握させることが可能となる。この結果、加速度の向き及び大きさを瞬時に使用者に把握させることが可能となり、好適な形で加速度を表示することが可能となる。
【0009】
なお、「取得」する構成としては、例えば、「検出」,「導出」及び「算出」によって取得する構成がよい。また「色彩」は、例えば、色相,彩度,明度の少なくとも1つとするとよい。
【0010】
基点表示位置は、1箇所(1点)であってもよいし、複数の箇所(複数の点)であってもよい。例えば、複数の位置(点)が隣接(連続)することで線や面を形成するようにしてもよい。1箇所(1点)を基準とした場合には、処理が簡単になってリアルタイムでの処理が容易となり、且つ、使用者も基準が分かりやすくてよい。また、複数の箇所(点)を基準とした場合には、多彩な表現が可能となってよい。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の構成に加えて、前記色彩表示手段は、前記第4取得手段の取得した加速度が大きいほど前記基点表示位置に長波長の色彩を表示することを特徴とする。
【0012】
本加速度表示システムによれば、所定平面における加速度が大きいほど基点表示位置に長波長の色彩が表示される。赤外線サーモグラフィ等では温度が高い位置ほど長波長の色彩を表示することが一般的であるため、かかる構成とすることにより、色彩を通じて加速度の大きさを使用者に直感的に把握させることが可能となる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の構成に加えて、加速度と、前記表示部に表示する色彩と、の対応関係を定めた対応関係情報を予め記憶する記憶手段を備え、前記色彩表示手段は、前記対応関係情報に基づいて前記色彩を表示することを特徴とする。
【0014】
本加速度表示システムによれば、対応関係情報を予め記憶させておくことにより、対応関係情報に基づいて加速度の大きさと対応する色彩を基点表示位置に表示することが可能となる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の構成に加えて、前記対応関係情報には、前記加速度が小さい場合には青系の色相が表示され、前記加速度が大きい場合には赤系の色相が表示されるよう、対応関係を定めたことを特徴とする。
【0016】
本加速度表示システムによれば、加速度が小さい場合には基点表示位置に青系の色相が表示され、加速度が大きい場合には基点表示位置に赤系の色相が表示されるため、色彩を通じて加速度の大きさを使用者に直感的に把握させることが可能となる。
【0017】
請求項5に記載の発明では、請求項3に記載の構成に加えて、前記対応関係情報には、前記加速度が大きいほど長波長の色彩が表示されるよう、対応関係を定めたことを特徴とする。
【0018】
本加速度表示システムによれば、加速度が大きいほど長波長の色彩が基点表示位置に表示されるため、色彩を通じて加速度の大きさを使用者に直感的に把握させることが可能となる。
【0019】
請求項6に記載の発明では、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の構成に加えて、前記表示位置決定手段が決定する基点表示位置は1つの点であって、前記第4取得手段の取得結果に基づいて、前記基点表示位置を中心とする前記加速度情報の表示領域を決定する表示領域決定手段を備え、前記表示領域決定手段は、前記第4取得手段の取得した加速度が大きいほど前記表示領域が大きくなるよう前記表示領域を決定することを特徴とする。
【0020】
本加速度表示システムによれば、所定平面における加速度の大きさが大きくなるほど加速度情報の表示領域が大きくなる。かかる構成とすることにより、加速度の大きさを使用者に容易に把握させることが可能となる。
【0021】
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の構成に加えて、前記色彩表示手段は、前記基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩となるよう前記表示領域に前記色彩を表示することを特徴とする。
【0022】
本加速度表示システムによれば、基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩となるよう表示領域に色彩が表示される。かかる構成とすることにより、好適な形で加速度を表示することが可能となる。例えば単一の色彩を表示領域に表示する構成とした場合を考える。かかる構成とした場合には、大きな加速度を表示した場合において、色彩と表示領域の大きさの両面から大きな加速度がかかっていることを使用者に把握させることが可能となる一方、必要以上の危機感を使用者が抱いてしまう可能性が考えられる。これは、加速度表示システムを例えば車両用警報装置が備えていた場合、車両の運転に悪影響を及ぼし得る。一方、基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩となるよう表示領域に色彩が表示される構成においては、表示領域の大きさ及び基点表示位置の色彩から速度超過に対する注意を喚起しつつ、使用者が必要以上の危機感を抱いてしまうことを回避することが可能となる。
【0023】
請求項8に記載の発明では、請求項6に記載の構成に加えて、前記表示領域に表示する色彩パターンを予め定めた色彩パターン情報を予め記憶する色彩パターン情報記憶手段を備え、前記色彩表示手段は、前記色彩パターン情報に基づいて前記色彩を表示することを特徴とする。
【0024】
本加速度表示システムによれば、色彩パターン情報を予め記憶させておくことにより、色彩パターン情報に基づいて色彩を表示領域に表示することが可能となる。
【0025】
請求項9に記載の発明では、請求項8に記載の構成に加えて、前記色彩パターン情報には、前記表示領域が小さい場合には青系の色相が表示され、前記表示領域が大きい場合には赤系の色相が表示されるよう、前記色彩パターンを定めたことを特徴とする。
【0026】
本加速度表示システムによれば、表示領域が小さい場合には当該表示領域に青系の色相が表示され、表示領域が大きい場合には当該表示領域に赤系の色相が表示されるため、色彩を通じて加速度の大きさを使用者に直感的に把握させることが可能となる。
【0027】
請求項10に記載の発明では、請求項8に記載の構成に加えて、前記色彩パターン情報には、前記基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩が表示されるよう、前記色彩パターンを定めたことを特徴とする。
【0028】
本加速度表示システムによれば、基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩が表示されるため、表示領域の大きさ及び基点表示位置の色彩から速度超過に対する注意を喚起しつつ、使用者が必要以上の危機感を抱いてしまうことを回避することが可能となる。
【0029】
請求項11に記載の発明では、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の構成に加えて、前記表示部に所定形状を予め表示する形状表示手段を備え、前記表示位置決定手段は、前記所定形状の外形線と、前記所定形状の概略中心位置から前記第3取得手段の取得した向きに伸びる仮想線と、の交点を前記基点表示位置と決定することを特徴とする。
【0030】
本加速度表示システムによれば、表示部には所定形状が予め表示されており、所定形状の外形線と、所定平面における加速度の向きに延びる仮想線と、の交点が基点表示位置と決定される。所定形状が予め表示されている構成とすることにより、加速度情報が表示部のどのあたりに表示されるのかを使用者に事前に把握させることが可能となる。
【0031】
請求項12に記載の発明では、請求項11に記載の構成に加えて、前記形状表示手段は、前記所定形状として、前記所定平面に車両を投影した模式図を表示することを特徴とする。
【0032】
本加速度表示システムによれば、所定平面に車両を投影した模式図が表示部に表示されるため、車両のどの向きに加速度がかかっているのかを使用者に容易に把握させることが可能となる。
【0033】
請求項13に記載の発明では、請求項11又は請求項12に記載の構成に加えて、前記表示位置決定手段が決定する基点表示位置は1つの点であって、前記第4取得手段の取得結果に基づいて、前記基点表示位置を中心とする前記加速度情報の表示領域を決定する表示領域決定手段を備え、前記表示領域決定手段は、前記所定形状の内部に前記表示領域を決定するとともに、前記第4取得手段の取得した加速度が大きいほど前記表示領域が大きくなるよう前記表示領域を決定することを特徴とする。
【0034】
本加速度表示システムによれば、所定形状の内部に加速度情報の表示領域が決定されるとともに、所定平面における加速度の大きさが大きくなるほど加速度情報の表示領域が大きくなる。かかる構成とすることにより、加速度の大きさを使用者に容易に把握させることが可能となる。
【0035】
請求項14に記載の発明では、請求項13に記載の構成に加えて、前記色彩表示手段は、前記基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩となるよう前記表示領域に前記色彩を表示することを特徴とする。
【0036】
本加速度表示システムによれば、基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩となるよう表示領域に色彩が表示される。かかる構成とすることにより、好適な形で加速度を表示することが可能となる。例えば単一の色彩を表示領域に表示する構成とした場合を考える。かかる構成とした場合には、大きな加速度を表示した場合において、色彩と表示領域の大きさの両面から大きな加速度がかかっていることを使用者に把握させることが可能となる一方、必要以上の危機感を使用者が抱いてしまう可能性が考えられる。これは、加速度表示システムを例えば車両用警報装置が備えていた場合、車両の運転に悪影響を及ぼし得る。一方、基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩となるよう表示領域に色彩が表示される構成においては、表示領域の大きさ及び基点表示位置の色彩から速度超過に対する注意を喚起しつつ、使用者が必要以上の危機感を抱いてしまうことを回避することが可能となる。
【0037】
請求項15に記載の発明では、請求項13に記載の構成に加えて、前記表示領域に表示する色彩パターンを予め定めた色彩パターン情報を予め記憶する色彩パターン情報記憶手段を備え、前記色彩表示手段は、前記色彩パターン情報に基づいて前記色彩を表示することを特徴とする。
【0038】
本加速度表示システムによれば、色彩パターン情報を予め記憶させておくことにより、色彩パターン情報に基づいて色彩を表示領域に表示することが可能となる。
【0039】
請求項16に記載の発明では、請求項15に記載の構成に加えて、前記色彩パターン情報には、前記表示領域が小さい場合には青系の色相が表示され、前記表示領域が大きい場合には赤系の色相が表示されるよう、前記色彩パターンを定めたことを特徴とする。
【0040】
本加速度表示システムによれば、表示領域が小さい場合には当該表示領域に青系の色相が表示され、表示領域が大きい場合には当該表示領域に赤系の色相が表示されるため、色彩を通じて加速度の大きさを使用者に直感的に把握させることが可能となる。
【0041】
請求項17に記載の発明では、請求項15に記載の構成に加えて、前記色彩パターン情報には、前記基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩が表示されるよう、前記色彩パターンを定めたことを特徴とする。
【0042】
本加速度表示システムによれば、基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩が表示されるため、表示領域の大きさ及び基点表示位置の色彩から速度超過に対する注意を喚起しつつ、使用者が必要以上の危機感を抱いてしまうことを回避することが可能となる。
【0043】
請求項18に記載の発明では、請求項1乃至請求項17のいずれかの構成に加えて、前記色彩表示手段は、前記加速度情報をリアルタイムで表示することを特徴とする。
【0044】
本加速度表示システムによれば、加速度情報がリアルタイムで表示される。かかる構成とすることにより、どのような状況で加速度がどの向きにどのような大きさでかかるのかを使用者に把握させることが可能となる。
【0045】
リアルタイムとは、好ましくは連続的に各取得手段での取得を行いその取得結果に基づいて表示位置決定手段による表示位置を決定し色彩表示手段で表示することを連続的に行う構成とするとよい。例えばアナログ回路によってこれらを実現するようにしてもよい。しかし、コンピュータで実現する場合には、処理に所定の時間を要することから、リアルタイムとは、例えば、表示部の表示の変化がドライバーによる車両の操作や道路勾配等の道路状況による加速度の変化に追従していると認識できる間隔で繰り返し上述した処理を行う構成とするとよい。「追従していると認識できる間隔」は、例えば、1秒以下のオーダーの間隔とするとよく、特に100ms以下とすると表示が運転時の加速度の変化になめらかに追従しているように認識されるので好ましい。
【0046】
請求項19に記載の発明は、請求項1乃至請求項18のいずれかに記載の加速度表示システムにおける機能をコンピュータに実現させるためのプログラムである。
【0047】
本加速度表示システムの各手段は、その全てを車両内に備える構成が望ましいが、手段内の一部の機能を通信によってアクセス可能な車両外の機器で実施するようにしてもよい。また、本加速度表示システムは、単一の筐体に格納した機器として構成してもよいし、複数の筐体に格納した機器として構成してもよい。
【発明の効果】
【0048】
色彩によって加速度の大きさを表現するとともに、その色彩の表示される位置によって加速度の向きを表現することにより、好適な形で加速度を表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】一実施の形態における車両用警報装置を示す図である。
【図2】車両用警報装置のブロック図である。
【図3】モード選択処理を示すフローチャートである。
【図4】加速度モードにおける初期情報を示す図である。
【図5】加速度情報表示処理を示すフローチャートである。
【図6】加速度テーブルを示す図である。
【図7】加速度テーブルを示す図である。
【図8】加速度テーブルを示す図である。
【図9】加速度とRGB値との関係を示す図である。
【図10】加速度情報の具体例を示す図である。
【図11】加速度情報の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下、車載用電子機器の一種である車両用警報装置に適用した場合の実施形態を説明する。
【0051】
図1(a)は車両用警報装置10の側面図であり、図1(b)は車両用警報装置10の正面図である。車両用警報装置10は、本体部11を有している。本体部11の前面には、自車の位置情報等の各種情報を提供する表示装置12が設けられている。表示装置12は、小型液晶ディスプレイによって形成されている。表示装置12の下方には、中央部に設定ボタン13が配置されるとともに、当該設定ボタン13の四方を囲むようにして選択ボタン14が配置されている。設定ボタン13及び選択ボタン14は、表示装置12に表示される情報を設定する際に操作されるボタンである。選択ボタン14の左方には、表示装置12に表示される情報を切り替える際に操作される切替ボタン15が配置されており、選択ボタン14の右方には、リセットボタン16が配置されている。表示装置12の左右両側方には、車両速度測定装置の接近等を報知する警報ランプ17が配置されている。また、表示装置12の左方には、携帯電話機等の赤外線通信機を内蔵した外部装置とデータの送受信を行うための赤外線通信機18が配置されている。
【0052】
本体部10の上面には、中央から後部にかけてソーラーパネル19が配置されている。本体部11の右面には、電源スイッチ20とDCジャック21が配置されている。DCジャック21は、車両のシガーソケットに接続されたシガープラグコードを接続するためのものである。前記シガープラグコードをDCジャック21に接続することにより、車両用警報装置10は車両から電源供給を受けて動作を行うことができる。なお、本車両用警報装置10は、ソーラーパネル19を搭載しているため、前記シガープラグコードがDCジャック21に接続されなかった場合であってもソーラーパネル19に蓄えられた電力によって動作を行うことができる。本体部10の左面には、メモリーカードリーダ等の外部装置を接続するためのアダプタージャック22が配置されている。本体部11の下面には、例えば車両に備えられた車内LAN等に接続されたケーブルを接続可能なコネクタ部23が配置されている。
【0053】
本体部11の内部には、無線受信機24とマイクロ波受信機25が後部寄りに配置されており、GPS受信機26と加速度センサ27が上部に配置されており、スピーカ30が前部に配置されている。無線受信機24は、緊急車両等の発する無線電波を受信するためのものであり、マイクロ波受信機25は、速度測定装置から出力される周波数帯のマイクロ波を受信するためのものである。加速度センサ27は、車両用警報装置10にかかる加速度、ひいては本車両用警報装置10を搭載する自車にかかる加速度を検出するためのものである。本車両用警報装置10では、加速度センサ27として3軸の加速度センサを採用しており、自車の前後方向における加速度と、自車の左右方向における加速度と、自車の上下方向における加速度と、の直交する3方向の加速度を個別に検出するようになっている。
【0054】
次に、本車両用警報装置10の電気的構成について、図2のブロック図に基づいて説明する。
【0055】
制御部31は、車両用警報装置10の動作全般を制御する機能を有しており、CPU,ROM,RAM,I/O及びこれらを接続するバス等により構成されている。
【0056】
データベース32は、制御部31に内蔵された又は当該制御部31に外付けされた不揮発性メモリである。データベース32には、車両速度測定装置の位置に関わる情報や地図情報の他に、自車にかかる加速度に関する加速度情報を表示する際に用いる各種情報が出荷時に記憶されている。
【0057】
制御部31の入力側には、設定ボタン13,選択ボタン14,切替ボタン15,リセットボタン16,電源スイッチ20,DCジャック21,コネクタ部23,無線受信機24,マイクロ波受信機25,GPS受信機26,加速度センサ27が接続されている。なお、リモコン受信器を制御部31の入力側に接続し、リモコン(子機)を操作することで設定ボタン13等と同様の設定を行うことができる構成としても良い。制御部31の出力側には、表示装置12,警報ランプ17,スピーカ30が接続されている。また、赤外線通信機18及びアダプタージャック22は、制御部31と入出力可能に接続されている。
【0058】
アダプタージャック22は、データベース32に記憶された地図情報等の各種情報を更新したり、制御部31やデータベース32のメモリに記憶された情報を外部に取り出したりする場合に用いられる接続部である。すなわち、アダプタージャック22にメモリーカードリーダ等の読み書き可能な外部装置を接続することにより、制御部31が、メモリーカードリーダに装着されたメモリーカード内のデータをデータベース32に取り込んだり、データベース32や制御部31のメモリに記憶されたデータをメモリーカードに書き込んだりする。なお、メモリーカードリーダを車両用警報装置10が備える構成としても良い。また、本車両用警報装置10は、赤外線通信機18によって上記データの送受信を行うことも可能である。
【0059】
制御部31は、周知のGPS警報機能,マイクロ波警報機能,無線警報機能の他に、自車にかかる加速度に関する加速度情報を自車の走行状況にあわせてリアルタイムで表示する加速度表示機能を備えている。そこで以下では、加速度情報を表示するにあたって制御部31が行う各種処理を、図3以降のフローチャート等に基づいて説明する。
【0060】
図3は、モード選択処理を示すフローチャートである。
【0061】
ステップS101では、切替ボタン15が操作されたか否かを判定する。切替ボタン15が操作されていない場合には、そのまま本処理を終了する。切替ボタン15が操作された場合には、ステップS102に進み、表示装置12に加速度情報を表示する加速度モードが選択されたか否かを判定する。加速度モードが選択された場合には、ステップS103にて表示装置12に加速度モード用の初期情報を表示し、本処理を終了する。ステップS103の処理を行うことにより、表示装置12には、図4に示すように車両を模した模式図101を表示する。ここで模式図101の外郭形状についてより詳しく説明すると、表示装置12の表示画面には予め座標が設定されており、(50,200)と、(50,−200)と、(−50,−200)と、(−50,200)と、を頂点とする長方形を模式図101の外郭形状として表示する。換言すれば、表示装置12の表示画面には、模式図101の外郭形状の中心位置(すなわち対角線の交点位置)が原点位置となるよう座標が予め設定されている、ともいえる。座標の1メモリは1ピクセルと対応しているため、表示装置12には、短辺方向の長さが100ピクセル、長辺方向の長さが400ピクセルの長方形が模式図101の外郭形状として表示される。
【0062】
ステップS102にて加速度モードが選択されていないと判定した場合には、ステップS104に進み、選択されたモードと対応する初期情報を表示装置12に表示し、本処理を終了する。なお、他のモードについては、本発明と無関係であるため説明を省略する。
【0063】
次に、加速度モードが選択されている状況で制御部31が行う加速度情報表示処理を、図5のフローチャートに基づいて説明する。
【0064】
ステップS201では、加速度の計測時期であるか否かを判定する。具体的には、後述する加速度計測処理を実行してから所定時間(本実施の形態では30分の1秒)が経過したか否かを判定する。加速度の計測時期である場合には、ステップS202及びステップS203に示す加速度計測処理を行う。加速度計測処理では、先ずステップS202において、加速度センサ27から入力されている3つの検出結果のうち自車の左右方向における検出結果を、x軸方向における加速度の大きさとして取得する。続くステップS203では、加速度センサ27から入力されている3つの検出結果のうち自車の前後方向における検出結果を、y軸方向における加速度の大きさとして取得する。
【0065】
加速度計測処理が終了した後、又はステップS201にて加速度の計測時期でないと判定した場合には、ステップS204にて加速度情報の更新時期であるか否かを判定する。具体的には、後述する加速度情報更新処理を実行してから所定時間(本実施の形態では10分の1秒)が経過したか否かを判定する。加速度情報の更新時期である場合には、ステップS205〜ステップS212に示す加速度情報更新処理を実行した後に本処理を終了し、加速度情報の更新時期でない場合には、ステップS201に戻る。
【0066】
加速度情報更新処理では、ステップS205及びステップS206において、xy平面における加速度の向き及び大きさを取得する。具体的には、ステップS202にて取得したx軸方向における加速度の大きさと、ステップS203にて取得したy軸方向における加速度の大きさと、を合成し、当該合成結果からxy平面における加速度の向き及び大きさを取得する。その後、ステップS207では、加速度情報を表示する際の表示中心位置を取得する。具体的には、模式図101の外郭形状と、表示画面12の原点位置からxy平面における加速度の向きに延びる仮想線と、の交点座標を導出する。続くステップS208では、加速度テーブルを参照する。
【0067】
図6〜図8は、データベース32に予め記憶されている加速度テーブルを示す図であり、図9は、図6〜図8に示す加速度テーブルに設定された、加速度と、色彩を表示するためのRGB値と、の関係を示す図である。
【0068】
加速度テーブルには、加速度と、加速度情報を表示する際の表示領域及びその色彩と、の対応関係が定められている。より具体的に説明すると、加速度テーブルには、0.000G〜0.483Gまでの加速度が0.003G間隔で設定されており、各加速度には、ピクセル数及びRGB値が設定されている。ピクセル数は、加速度が大きくなるほどその値が大きくなるように設定されている。R値は、0.000G〜0.186Gまで0とされており、0.189Gから加速度が大きくなるにつれてその値が徐々に増加し、0.228Gにて最大の255となる。0.231G〜0.483GにおけるR値は255のままである。G値は、0.000G〜0.072Gまで0とされており、0.075G〜0.141Gの範囲でその値が徐々に増加し、0.144Gにて最大の255となる。0.147G〜0.228GにおけるG値は255のままである。0.231G〜0.297Gの範囲ではG値が徐々に減少し、0.300GにてG値が0となる。0.303G〜0.483GにおけるG値は0のままである。B値は、0.000Gが0とされており、0.003G〜0.069Gの範囲でその値が徐々に増加し、0.072Gにて最大の255となる。0.075G〜0.144GにおけるB値は255のままである。0.147G〜0.183Gの範囲ではB値が徐々に減少し、0.186GにてB値が0となる。0.189G〜0.483GにおけるB値は0のままである。
【0069】
以上のRGB値に従って色彩を表示した場合には、加速度と色相の関係は次のとおりとなる。0.000Gの色相は黒色となり、0.003G〜0.072Gでは色相が青色となり、0.075G〜0.141Gでは色相が水色となり、0.144G〜0.183Gでは色相が緑色となり、0.186G〜0.225Gでは色相が黄色となり、0.228G〜0.297Gでは色相が橙色となり、0.300G〜0.483Gでは色相が赤色となる。また、0.003G〜0.072G,0.075G〜0.141G,0.144G〜0.183G,0.186G〜0.225G,0.228G〜0.297Gの各区間では、同一の区間であっても色彩が変化する。例えば、0.003G〜0.072Gの区間では、色相は青色であるものの加速度の大きさが大きくなるほど彩度及び明度が高くなる。また、0.075G〜0.141Gの区間では、加速度の大きさが大きいほど色相が水色から緑色に近くなる。このように、加速度テーブルには、0.000G〜0.300Gの区間において、加速度の大きさが大きいほど長波長の色彩が表示されるようにRGB値が設定されており、0.303G〜0.483Gの区間において、加速度の大きさに関わらず赤色が表示されるようにRGB値が設定されている。ちなみに、公道を走行する一般的な車両にかかる加速度は、急ブレーキをかけた場合等の危険な状況であっても0.300G程度である。そこで加速度テーブルには、0.300Gにおいて赤色が表示され、0.300Gより大きい加速度についてその大きさに関わらず赤色が表示されるよう、RGB値を設定している。
【0070】
加速度情報更新処理の説明に戻り、ステップS209では、加速度テーブルからステップS206にて取得した加速度の大きさと対応するピクセル数を取得し、当該値を制御部31に設けられた距離カウンタ(図示略)にセットする。なお、ステップS206にて取得した加速度の大きさは例えば0.005Gのように0.003Gの整数倍とならない状況が発生するが、かかる場合には、加速度テーブルに設定された加速度の大きさのうち、上記取得した加速度の大きさを超えるものであって最も近い加速度の大きさと対応するピクセル数を取得する。例えばステップS206にて取得した加速度の大きさが0.005Gであった場合には、0.006Gと対応するピクセル数を取得する。ステップS210では、表示装置12に色彩を表示する色彩表示処理を実行する。ステップS209の処理を行った直後の色彩表示処理では、加速度テーブルからステップS206にて取得した加速度の大きさと対応するRGB値を取得し、表示中心位置に色彩を表示する。かかる処理においても、ステップS209と同様、ステップS206にて取得した加速度の大きさが0.003Gの整数倍でなかった場合には、加速度テーブルに設定された加速度の大きさのうち、上記取得した加速度の大きさを超えるものであって最も近い加速度の大きさと対応するRGB値を取得する。色彩表示処理が終了した場合には、ステップS211にて距離カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS212にて制御部31に設けられた減算カウンタ(図示略)の値に1を加算する。その後、ステップS213では、距離カウンタの値が0となったか否かを判定する。距離カウンタの値が0となった場合には、ステップS214にて減算カウンタの値を0とした後に本処理を終了し、距離カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS210に戻って色彩表示処理を実行する。ここで、ステップS213にて否定判定した後の色彩表示処理を説明する。かかる色彩表示処理では、先ず加速度テーブルからそのときの距離カウンタの値と対応するRGB値を取得する。その後、模式図101の外郭形状より内周側であって表示中心位置から減算カウンタの値と対応する距離にある位置に、取得したRGB値を用いて色彩を表示する。例えば、距離カウンタの値が4、減算カウンタの値が15である場合には、模式図101の外郭形状より内周側に、R値0,G値0,B値32の色彩によって表示中心位置を中心とした半径15ピクセルの円弧を表示する。
【0071】
上記加速度情報表示処理は定期的に実行されるものであり、制御部31は、1秒間に30回加速度計測処理を実行し、1秒間に10回加速度情報更新処理を実行する。かかる場合、加速度情報更新処理を実行してから次に加速度情報更新処理を実行するまでの間に加速度計測処理を3回実行することとなるが、本車両用警報装置10では、3回目の加速度計測処理にて取得した加速度の大きさを用いて加速度情報更新処理を実行するようになっている。
【0072】
次に、加速度モードにて表示される加速度情報の具体例を、図10及び図11を用いて説明する。
【0073】
図10(a)は、自車に左後ろ70度の向きに0.075Gがかかった場合の加速度情報を示す図である。かかる場合、制御部31は、表示中心位置として(−50,−150)の位置を取得するとともに、加速度テーブル(図6参照)を参照して距離カウンタに26をセットする。その後、制御部31は、距離カウンタの値が0となるまで色彩表示処理を繰り返し実行する。より具体的には、先ず表示中心位置に、加速度テーブルのピクセル数「26」と対応するRGB値(R値0,G値11,B値255)の色彩を表示する。次に、加速度テーブルのピクセル数「25」と対応するRGB値(R値0,G値0,B値255)の色彩で半径1ピクセルの円弧を模式図101の内周側に表示する。次に、加速度テーブルのピクセル数「24」と対応するRGB値(R値0,G値0,B値244)の色彩で半径2ピクセルの円弧を模式図101の内周側に表示する。このように制御部31は、表示中心位置に色彩を表示した後、半径1ピクセルの円弧から半径26ピクセルの円弧を昇順に順次表示する。このとき制御部31は、円弧を描く色彩として加速度テーブルに設定されたRGB値を降順に順次使用する。なお、表示装置12の背景色は黒色であるため、半径26ピクセルの円弧は視認不可の状態となる。この結果、自車に左後ろ70度の向きに0.075Gがかかった場合には、(−50,−150)を中心とする半径25ピクセルの半円の加速度情報が表示され、半円の内部領域の色彩は、表示中心位置が水色、表示中心位置から距離1ピクセル〜25ピクセルの範囲が青色となり、中心から円弧に向かってすなわち中心から遠ざかるにつれて、青色の明度及び彩度が低くなる。
【0074】
図10(b)は、自車に左後ろ70度の向きに0.150Gがかかった場合の加速度情報を示す図である。かかる場合、制御部31は、表示中心位置として(−50,−150)の位置を取得するとともに、加速度テーブル(図6参照)を参照して距離カウンタに51をセットする。その後、制御部31は、距離カウンタの値が0となるまで色彩表示処理を繰り返し実行する。より具体的には、先ず表示中心位置に、加速度テーブルのピクセル数「51」と対応するRGB値(R値0,G値255,B値219)の色彩を表示する。次に、加速度テーブルのピクセル数「50」と対応するRGB値(R値0,G値255,B値237)の色彩で半径1ピクセルの円弧を模式図101の内周側に表示する。次に、加速度テーブルのピクセル数「49」と対応するRGB値(R値0,G値255,B値255)の色彩で半径2ピクセルの円弧を模式図101の内周側に表示する。このように制御部31は、表示中心位置に色彩を表示した後、半径1ピクセルの円弧から半径51ピクセルの円弧を昇順に順次表示する。このとき制御部31は、円弧を描く色彩として加速度テーブルに設定されたRGB値を降順に順次使用する。なお、表示装置12の背景色は黒色であるため、半径51ピクセルの円弧は視認不可の状態となる。この結果、自車に左後ろ70度の向きに0.150Gがかかった場合には、(−50,−150)を中心とする半径50ピクセルの半円の加速度情報が表示される。半円の内部領域の色彩は、表示中心位置及び当該表示中心位置から距離2ピクセルの範囲が緑色、表示中心位置から距離3ピクセル〜25ピクセルの範囲が水色、表示中心位置から距離26ピクセル〜50ピクセルの範囲が青色となり、中心から円弧に向かってすなわち中心から遠ざかるにつれて、色彩が短波長の色彩となるように連続的に変化する。
【0075】
図10(c)は、自車に左後ろ70度の向きに0.225Gがかかった場合の加速度情報を示す図である。かかる場合、制御部31は、表示中心位置として(−50,−150)の位置を取得するとともに、加速度テーブル(図7参照)を参照して距離カウンタに76をセットする。その後、制御部31は、距離カウンタの値が0となるまで色彩表示処理を繰り返し実行する。より具体的には、先ず表示中心位置に、加速度テーブルのピクセル数「76」と対応するRGB値(R値237,G値255,B値0)の色彩を表示する。次に、加速度テーブルのピクセル数「75」と対応するRGB値(R値219,G値255,B値0)の色彩で半径1ピクセルの円弧を模式図101の内周側に表示する。次に、加速度テーブルのピクセル数「74」と対応するRGB値(R値200,G値255,B値0)の色彩で半径2ピクセルの円弧を模式図101の内周側に表示する。このように制御部31は、表示中心位置に色彩を表示した後、半径1ピクセルの円弧から半径76ピクセルの円弧を昇順に順次表示する。このとき制御部31は、円弧を描く色彩として加速度テーブルに設定されたRGB値を降順に順次使用する。なお、表示装置12の背景色は黒色であるため、半径76ピクセルの円弧は視認不可の状態となる。この結果、自車に左後ろ70度の向きに0.225Gがかかった場合には、(−50,−150)を中心とする半径75ピクセルの半円であってその一部が欠落した形状(より具体的には、(−50,−150)を中心とする半径75ピクセルの半円から(−50,−200)を中心とした半径25ピクセルの扇形が欠落した形状)の加速度情報が表示される。前記半円一部欠落形状の内部領域の色彩は、表示中心位置から距離13ピクセルの範囲が黄色、表示中心位置から距離14ピクセル〜27ピクセルの範囲が緑色、表示中心位置から距離28ピクセル〜50ピクセルの範囲が水色、表示中心位置から距離51ピクセル〜75ピクセルの範囲が青色となり、中心から円弧に向かってすなわち中心から遠ざかるにつれて、色彩が短波長の色彩となるように連続的に変化する。
【0076】
図11(a)は、自車に左後ろ70度の向きに0.300Gがかかった場合の加速度情報を示す図である。かかる場合、制御部31は、表示中心位置として(−50,−150)の位置を取得するとともに、加速度テーブル(図7参照)を参照して距離カウンタに101をセットする。その後、制御部31は、距離カウンタの値が0となるまで色彩表示処理を繰り返し実行する。より具体的には、先ず表示中心位置に、加速度テーブルのピクセル数「101」と対応するRGB値(R値255,G値0,B値0)の色彩を表示する。次に、加速度テーブルのピクセル数「100」と対応するRGB値(R値255,G値11,B値0)の色彩で半径1ピクセルの円弧を模式図101の内周側に表示する。次に、加速度テーブルのピクセル数「99」と対応するRGB値(R値255,G値21,B値0)の色彩で半径2ピクセルの円弧を模式図101の内周側に表示する。このように制御部31は、表示中心位置に色彩を表示した後、半径1ピクセルの円弧から半径101ピクセルの円弧を昇順に順次表示する。このとき制御部31は、円弧を描く色彩として加速度テーブルに設定されたRGB値を降順に順次使用する。なお、表示装置12の背景色は黒色であるため、半径101ピクセルの円弧は視認不可の状態となる。この結果、自車に左後ろ70度の向きに0.300Gがかかった場合には、(−50,−150)を中心とする半径100ピクセルの半円一部欠落形状の加速度情報が表示される。前記半円一部欠落形状の内部領域の色彩は、表示中心位置が赤色、表示中心位置から距離1ピクセル〜24ピクセルの範囲が橙色、表示中心位置から距離25ピクセル〜38ピクセルの範囲が黄色、表示中心位置から距離39ピクセル〜52ピクセルの範囲が緑色、表示中心位置から距離53ピクセル〜75ピクセルの範囲が水色、表示中心位置から距離76ピクセル〜100ピクセルの範囲が青色となり、中心から円弧に向かってすなわち中心から遠ざかるにつれて、色彩が短波長の色彩となるように連続的に変化する。
【0077】
図11(b)は、自車に左後ろ70度の向きに0.375Gがかかった場合の加速度情報を示す図である。かかる場合、制御部31は、表示中心位置として(−50,−150)の位置を取得するとともに、加速度テーブル(図8参照)を参照して距離カウンタに126をセットする。その後、制御部31は、距離カウンタの値が0となるまで色彩表示処理を繰り返し実行する。より具体的には、先ず表示中心位置に、加速度テーブルのピクセル数「126」と対応するRGB値(R値255,G値0,B値0)の色彩を表示する。次に、加速度テーブルのピクセル数「125」と対応するRGB値(R値255,G値0,B値0)の色彩で半径1ピクセルの円弧を模式図101の内周側に表示する。次に、加速度テーブルのピクセル数「124」と対応するRGB値(R値255,G値0,B値0)の色彩で半径2ピクセルの円弧を模式図101の内周側に表示する。このように制御部31は、表示中心位置に色彩を表示した後、半径1ピクセルの円弧から半径126ピクセルの円弧を昇順に順次表示する。このとき制御部31は、円弧を描く色彩として加速度テーブルに設定されたRGB値を降順に順次使用する。なお、表示装置12の背景色は黒色であるため、半径126ピクセルの円弧は視認不可の状態となる。この結果、自車に左後ろ70度の向きに0.375Gがかかった場合には、(−50,−150)を中心とする半径125ピクセルの半円一部欠落形状の加速度情報が表示される。前記半円一部欠落形状の内部領域の色彩は、表示中心位置及び当該表示中心位置から距離25ピクセルの範囲が赤色、表示中心位置から距離26ピクセル〜49ピクセルの範囲が橙色、表示中心位置から距離50ピクセル〜63ピクセルの範囲が黄色、表示中心位置から距離64ピクセル〜77ピクセルの範囲が緑色、表示中心位置から距離78ピクセル〜100ピクセルの範囲が水色、表示中心位置から距離101ピクセル〜125ピクセルの範囲が青色となる。つまり、自車にかかる加速度の大きさが0.300Gを超えた場合には、加速度の大きさにあわせて赤色の表示領域が大きくなり、その後、円弧に向かって色彩が短波長の色彩となるように連続的に変化する。
【0078】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0079】
加速度情報更新処理では、自車の左右方向にかかる加速度と、自車の前後方向にかかる加速度と、を合成し、当該合成結果からxy平面における加速度の向き及び大きさを取得する構成とした。そして、当該取得結果に基づいて、表示中心位置を決定するとともに当該表示中心位置に加速度の大きさと対応する色彩を表示する構成とした。かかる構成とすることにより、色彩の表示される位置を通じて加速度の向きを使用者に把握させることが可能となるとともに、その色彩を通じて加速度の大きさを使用者に把握させることが可能となる。この結果、加速度の向き及び大きさを瞬時に使用者に把握させることが可能となり、好適な形で加速度を表示することが可能となる。
【0080】
確かに、加速度の向きを矢印等の記号で表示するとともに加速度の大きさを数値で表示する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、以下のことが懸念される。例えば、加速度の向き及び大きさを車両の走行状況にあわせて表示する、すなわち加速度の向き及び大きさをリアルタイムで表示する構成とした場合には、ドライバーの注意が散漫なものとなる可能性が懸念される。数値を読み取ろうとした場合、瞬時に把握することが困難だからである。かかる懸念を解消すべく、例えば表示する数値の桁数を少なくすることで加速度の大きさを把握し易くする構成も考えられるが、かかる構成においては、正確な加速度の大きさを提供することができない。また上述したとおり、公道を走行する一般的な車両にかかる加速度は最大で0.300G程度であるため、例えば加速度の大きさの表示を0.0G,0.1G,0.2G,0.3Gのいずれかとした場合には、加速度の大きさに関する表示態様が単調化してしまうという新たな問題も生じる。一方、色彩の表示される位置を通じて加速度の向きを使用者に把握させるとともに、その色彩を通じて加速度の大きさを使用者に把握させる構成においては、上記各懸念を好適に解消することが可能となり、好適な形で加速度を表示することが可能となる。
【0081】
加速度テーブルには、0.000G〜0.300Gの区間において、加速度の大きさが大きいほど長波長の色彩が表示されるようにRGB値を設定した。赤外線サーモグラフィ等では温度が高い位置ほど長波長の色彩を表示することが一般的であるため、かかる構成とすることにより、色彩を通じて加速度の大きさを使用者に直感的に把握させることが可能となる。
【0082】
加速度の大きさが大きくなるほど加速度情報の表示される領域が大きくなる構成とした。かかる構成とすることにより、加速度の大きさを使用者に容易に把握させることが可能となる。また、加速度情報の内部領域の色彩を、表示中心位置から遠ざかるにつれて短波長の色彩となるように連続的に変化する構成とすることにより、好適な形で加速度の大きさを表示することが可能となる。確かに、加速度情報の内部領域の色彩を全て表示中心位置と同一の色彩とすることも可能である。かかる構成とした場合には、加速度の大きさと対応する色彩の表示される範囲が広くなるため、加速度の大きさを使用者に容易に把握させることが可能となる。しかしながら、例えば0.300G等の加速度を表示した場合において、必要以上の危機感を使用者が抱いてしまう可能性が考えられる。これは、車両の運転に悪影響を及ぼし得る。一方、表示中心位置から遠ざかるにつれて短波長の色彩となるように連続的に色彩を変化させる構成においては、表示領域の大きさ及び表示中心位置の色彩から速度超過に対する注意を喚起しつつ、使用者が必要以上の危機感を抱いてしまうことを回避することが可能となる。
【0083】
加速度モードでは、初期情報として車両を模した模式図101を表示する構成としたため、加速度情報が表示装置12のどのあたりに表示されるのかを使用者に事前に把握させることが可能となる。また、表示中心位置の決定に際しては、模式図101の外郭形状と、表示画面12の原点位置からxy平面における加速度の向きに延びる仮想線と、の交点座標を導出する構成とした。かかる構成とすることにより、加速度情報を実際に表示した場合にどの向きに加速度がかかっているのかを容易に把握させることが可能となる。
【0084】
加速度モードでは、加速度の向き及び大きさを車両の走行状況にあわせて表示する、すなわち加速度の向き及び大きさをリアルタイムで表示する構成とした。かかる構成とすることにより、どのような状況で加速度がどの向きにどのような大きさでかかるのかを使用者に把握させることが可能となる。
【0085】
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0086】
(1)上記実施の形態では、加速度の大きさが大きくなるにつれて加速度情報の表示領域が大きくなる構成としたが、加速度情報の表示領域が変化しない構成としてもよい。例えば、加速度の大きさに関わらず、表示中心位置から距離10ピクセルの範囲を加速度情報の表示領域とし、当該表示領域に加速度の大きさと対応する色彩を表示する構成としてもよい。
【0087】
(2)上記実施の形態では、表示中心位置に加速度の大きさと対応する色彩を表示する構成としたが、かかる構成を変更する。
【0088】
例えば、表示中心位置には加速度の大きさと対応する色彩を表示せず、表示中心位置の周囲に加速度の大きさと対応する色彩を表示する構成とする。
【0089】
例えば、上記実施の形態において減算カウンタの初期値を5とする。そして、色彩表示処理では、ステップS209の処理を行った直後であっても、ステップS213にて否定判定した後と同一の処理を行う構成とする。すなわち、色彩表示処理では、加速度テーブルからそのときの距離カウンタの値と対応するRGB値を取得し、模式図101の外郭形状より内周側であって表示中心位置から減算カウンタの値と対応する距離にある位置に、取得したRGB値を用いて色彩を表示する構成とする。かかる構成とした場合には、表示中心位置及び当該表示中心位置から距離4ピクセルの範囲には色彩が表示されず、表示中心位置から距離5ピクセルの位置に加速度の大きさと対応する色彩で円弧が表示されることとなる。また、加速度情報の表示領域は、表示中心位置から最終的な減算カウンタの値と対応するピクセル距離までの範囲から、表示中心位置から距離4ピクセルの範囲を除いた領域となる。
【0090】
かかる構成とした場合であっても、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。なお、上記構成においては、表示中心位置が基点表示位置に相当するのではなく、表示中心位置から距離5ピクセルの各位置が基点表示位置に相当することとなる。また、表示位置決定手段は、ステップS207の表示中心位置取得機能と、色彩表示処理における表示中心位置及び減算カウンタの初期値から色彩表示位置を決定する機能と、が相当することとなる。
【0091】
(3)上記実施の形態では、加速度の大きさが大きくなるほど長波長の色彩を表示する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、加速度の大きさと対応する所定の色彩を表示する構成であればよい。したがって、加速度の大きさが大きくなるほど短波長の色彩を表示する構成としてもよいし、0.000G〜0.100GではR値0,G値0,B値255の青色、0.100G〜0.200GではR値0,G値255,B値0の緑色、0.200G〜0.300GではR値255,G値0,B値0の青色というように、加速度の大きさが所定の閾値を超えた場合に色彩が変化する構成としてもよい。
【0092】
(4)上記実施の形態では、色彩表示処理において円弧を表示することで加速度情報が円形状に表示される構成としたが、加速度情報の表示される形状は任意である。矩形枠を表示することで加速度情報が矩形状に表示される構成としてもよいし、加速度情報が三角形状に表示されるよう色彩表示処理を実行する構成としてもよい。
【0093】
(5)上記実施の形態では、加速度テーブルに0.000G〜0.483Gまでの加速度を0.003G間隔で設定する構成としたが、設定する加速度の範囲及びその間隔は任意である。但し、上記したとおり車両にかかる加速度は0.300G程度まで想定されるため、少なくとも0.3000Gまでは設定することが望ましい。
【0094】
(6)上記実施の形態では、自車の前後方向にかかる加速度と、自車の左右方向にかかる加速度と、を用いて加速度情報の表示位置及び色彩を決定する構成としたが、かかる構成に限定されるものではない。したがって、自車の前後方向にかかる加速度と、自車の上下方向にかかる加速度と、を用いる構成としてもよいし、自車の左右方向にかかる加速度と、自車の上下方向にかかる加速度と、を用いる構成としてもよい。また、自車の前後方向にかかる加速度と、自車の左右方向にかかる加速度と、自車の上下方向にかかる加速度と、を用いて加速度情報の表示位置及び色彩を決定する構成としてもよい。かかる場合には、表示装置12に立体的な車両の模式図を表示することが望ましい。
【0095】
(7)上記実施の形態では、30分の1秒周期で加速度計測処理を実行するとともに10分の1秒周期で加速度情報更新処理を実行する構成としたが、加速度情報更新処理の実行周期と等しい又はそれより短い周期で加速度計測処理を実行するのであれば、上記各処理の実行周期は任意である。
【0096】
(8)上記実施の形態では、3回目の加速度計測処理にて取得した加速度の大きさを用いて加速度情報更新処理を実行する構成としたが、1回目の加速度計測処理にて取得した加速度の大きさを用いる構成としてもよいし、2回目の加速度計測処理にて取得した加速度の大きさを用いる構成としてもよい。また、3回の加速度計測処理の計測結果の平均を用いて加速度情報更新処理を実行する構成としてもよい。
【0097】
(9)上記実施の形態では、加速度の向き及び大きさを車両の走行状況にあわせてリアルタイムで表示する構成としたが、リアルタイムで表示しない構成としてもよい。例えば、車両が走行している状況では加速度の向き及び大きさを逐次記憶する一方で加速度情報を表示せず、車両の停止後に前記記憶結果に基づいて加速度情報を表示する構成とする。かかる構成とする場合には、加速度の向き及び大きさを逐次記憶する機能に加えて、車載カメラ等で車両の走行状況を録画する機能を備えることが望ましい。録画結果の再生にあわせて加速度情報を表示した方が、どのような走行状況でどのような加速度がかかっていたのかを容易に把握できるからである。換言すれば、上記実施の形態のように車両の走行状況にあわせてリアルタイムで加速度情報を表示することにより、車両の走行状況を録画する機能等が不要となり、車両用警報装置10のコストアップを抑制することが可能となる。
【0098】
(10)上記実施の形態における加速度モードに加えて、自車にかかる加速度の大きさを数字で表示装置12に表示するモードを備える構成としてもよい。このようにすれば、数値で加速度の値を確認できるモードと、色彩で直感的に加速度を把握できるモードと、を使用者に選択させることが可能となる。両モードを1つの画面に同時に表示する構成としてもよい。このようにすれば、使用者が状況に応じて数値で加速度を把握したり色彩で加速度を把握したりすることや、同時に両者を把握したりすることが可能となる。
【0099】
(11)上記実施の形態では、車両用警報装置10がデータベース32を備える構成としたが、車両用警報装置10ではなく外部サーバが有する構成としても良い。また、制御部31の機能の少なくとも一部を外部サーバにおいて実現する構成としても良い。
【0100】
(12)上記実施の形態では、車両用警報装置10が自車位置表示機能を有する場合を例として説明したが、ETCやナビゲーション装置、ドライブレコーダ等の他の車載用電子機器に加速度表示機能を設けることも可能である。
【符号の説明】
【0101】
10…車両用警報装置、11…本体部、12…表示装置、13…設定ボタン、14…選択ボタン、15…切替ボタン、16…リセットボタン、17…警報ランプ、18…赤外線通信機、19…ソーラーパネル、20…電源スイッチ、21…DCジャック、22…アダプタージャック、23…コネクタ部、24…無線受信機、25…マイクロ波受信機、26…GPS受信機、27…加速度センサ、30…スピーカ、31…制御部、32…データベース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の情報を表示する表示部と、
第1向きにおける加速度を取得する第1取得手段と、
前記第1向きと直交する第2向きにおける加速度を取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段及び前記第2取得手段の取得結果に基づいて、前記第1向き及び前記第2向きを含む所定平面における加速度の向きを取得する第3取得手段と、
前記第1取得手段及び前記第2取得手段の取得結果に基づいて、前記第3取得手段の取得した向きにおける加速度の大きさを取得する第4取得手段と、
前記第3取得手段の取得結果に基づいて、加速度に関する加速度情報を前記表示部に表示する際の基点表示位置を決定する表示位置決定手段と、
前記加速度情報として前記基点表示位置に前記第4取得手段の取得結果と対応する色彩を表示する色彩表示手段と
を備えたことを特徴とする加速度表示システム。
【請求項2】
前記色彩表示手段は、前記第4取得手段の取得した加速度が大きいほど前記基点表示位置に長波長の色彩を表示することを特徴とする請求項1に記載の加速度表示システム。
【請求項3】
加速度と、前記表示部に表示する色彩と、の対応関係を定めた対応関係情報を予め記憶する記憶手段を備え、前記色彩表示手段は、前記対応関係情報に基づいて前記色彩を表示することを特徴とする請求項1に記載の加速度表示システム。
【請求項4】
前記対応関係情報には、前記加速度が小さい場合には青系の色相が表示され、前記加速度が大きい場合には赤系の色相が表示されるよう、対応関係を定めたことを特徴とする請求項3に記載の加速度表示システム。
【請求項5】
前記対応関係情報には、前記加速度が大きいほど長波長の色彩が表示されるよう、対応関係を定めたことを特徴とする請求項3に記載の加速度表示システム。
【請求項6】
前記表示位置決定手段が決定する基点表示位置は1つの点であって、前記第4取得手段の取得結果に基づいて、前記基点表示位置を中心とする前記加速度情報の表示領域を決定する表示領域決定手段を備え、前記表示領域決定手段は、前記第4取得手段の取得した加速度が大きいほど前記表示領域が大きくなるよう前記表示領域を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の加速度表示システム。
【請求項7】
前記色彩表示手段は、前記基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩となるよう前記表示領域に前記色彩を表示することを特徴とする請求項6に記載の加速度表示システム。
【請求項8】
前記表示領域に表示する色彩パターンを予め定めた色彩パターン情報を予め記憶する色彩パターン情報記憶手段を備え、前記色彩表示手段は、前記色彩パターン情報に基づいて前記色彩を表示することを特徴とする請求項6に記載の加速度表示システム。
【請求項9】
前記色彩パターン情報には、前記表示領域が小さい場合には青系の色相が表示され、前記表示領域が大きい場合には赤系の色相が表示されるよう、前記色彩パターンを定めたことを特徴とする請求項8に記載の加速度表示システム。
【請求項10】
前記色彩パターン情報には、前記基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩が表示されるよう、前記色彩パターンを定めたことを特徴とする請求項8に記載の加速度表示システム。
【請求項11】
前記表示部に所定形状を予め表示する形状表示手段を備え、前記表示位置決定手段は、前記所定形状の外形線と、前記所定形状の概略中心位置から前記第3取得手段の取得した向きに伸びる仮想線と、の交点を前記基点表示位置と決定することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の加速度表示システム。
【請求項12】
前記形状表示手段は、前記所定形状として、前記所定平面に車両を投影した模式図を表示することを特徴とする請求項11に記載の加速度表示システム。
【請求項13】
前記表示位置決定手段が決定する基点表示位置は1つの点であって、前記第4取得手段の取得結果に基づいて、前記基点表示位置を中心とする前記加速度情報の表示領域を決定する表示領域決定手段を備え、前記表示領域決定手段は、前記所定形状の内部に前記表示領域を決定するとともに、前記第4取得手段の取得した加速度が大きいほど前記表示領域が大きくなるよう前記表示領域を決定することを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の加速度表示システム。
【請求項14】
前記色彩表示手段は、前記基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩となるよう前記表示領域に前記色彩を表示することを特徴とする請求項13に記載の加速度表示システム。
【請求項15】
前記表示領域に表示する色彩パターンを予め定めた色彩パターン情報を予め記憶する色彩パターン情報記憶手段を備え、前記色彩表示手段は、前記色彩パターン情報に基づいて前記色彩を表示することを特徴とする請求項13に記載の加速度表示システム。
【請求項16】
前記色彩パターン情報には、前記表示領域が小さい場合には青系の色相が表示され、前記表示領域が大きい場合には赤系の色相が表示されるよう、前記色彩パターンを定めたことを特徴とする請求項15に記載の加速度表示システム。
【請求項17】
前記色彩パターン情報には、前記基点表示位置から離れるにしたがって徐々に短波長の色彩が表示されるよう、前記色彩パターンを定めたことを特徴とする請求項15に記載の加速度表示システム。
【請求項18】
前記色彩表示手段は、前記加速度情報をリアルタイムで表示することを特徴とする請求項1乃至請求項17のいずれかに記載の加速度表示システム。
【請求項19】
請求項1乃至請求項18のいずれかに記載の加速度表示システムにおける機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−220430(P2012−220430A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88837(P2011−88837)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(391001848)株式会社ユピテル (238)
【Fターム(参考)】