説明

加速装置および加速装置を用いたX線発生装置

【課題】電子線の進行を妨げることなくマイクロ波を遮断する構造により分離された複数の加速部を備える加速管や、単一の加速管に他の加速手段を同軸一体に設けた構成の装置に、複数のマイクロ波源またはマイクロ波パルスを選択的に接続することにより同一または異なる性質の電子線の発生を可能にする加速装置および加速装置を用いたX線発生装置を提供する。
【解決手段】本発明によるX線発生装置は、電子銃15、加速管16、第1のマイクロ波源12、第2のマイクロ波源13、マイクロ波スイッチ14、制御回路11を含む加速装置により、X線ターゲット17を励起してX線を発生させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ビームの進行を妨げることなくマイクロ波を遮断する遮断部により分離された複数の加速部を備える加速管や、単一の加速部に他の加速手段を同軸一体に設けた構成の装置に、複数のマイクロ波源またはマイクロ波パルスを選択的に接続することにより一本の加速管から同一または異なる性質の電子線を発生することができる加速装置および加速装置を用いたX線発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
加速器は、検査対象物の状態を診断する非破壊検査や放射線診断、および放射線治療などに使用されるが、一本の加速管の出力エネルギーは固定のものが多い。
例えば、放射線治療では、治療のために用いる高エネルギーの加速管と診断または治療の成果を確認する目的で病巣部の画像を得るために用いる低エネルギーの加速管とが必要であった。すなわち必要とされるエネルギーレベルが大きく違うため、異なる加速管が用いられる(例えば、特許文献3)。
【0003】
特許文献3の放射線治療装置では、同文献の図1に示すように治療用X線3aを出射する小形電子リニアックと、診断用の弱いファンビームX線であるX線3bを照射するリアルタイム・イメージャ74のX線源77A、77Bとを備え、医師は、リアルタイム・イメージャ74で検出されたX線透過データにより治療中に生成された画像を観察しながら治療を行うことができる。
【0004】
低エネルギーのX線と高エネルギーのX線(検査またはシュミレーション用のX線と治療用のX線)間に齟齬が発生しないように、発生源の光軸を一致させようとする提案がなされている。
特許文献1記載の荷電粒子加速器の発明は、その図5において、加速器のX線放出軸にX線ターゲットを出没させることにより、荷電粒子である電子線と、X線を選択的に使用する先行例を開示している。
同文献の図1〜3および図6に示されている実施例は、高エネルギー用のX線と低エネルギー用のX線を利用する加速器を開示している。
加速器により加速された荷電粒子である電子線の軸に45度を保って配置されている高エネルギー用の透過形のターゲットと低エネルギー用の反射形のターゲットを透過したX線を高エネルギー用のX線として利用している。加速器の電子銃とは別に設けられた熱電子放射陰極を用いて低エネルギー用の反射形のターゲットより反射されたX線を高エネルギー用のX線として利用している。この実施例は低エネルギー用の熱電子線の方向が高エネルギー用電子線の走行方向と異なるので、低エネルギー用のX線と高エネルギー用のX線の同軸の度合いが正確でないという問題がある。
【0005】
特許文献2記載の加速管及び加速管使用の放射線発生装置の発明は、加速管内に第2のアノードを機械的に出没させる構造を提案している。時間的な応答が機械的な移動に依存させられるという問題がある。
【特許文献1】特開平6−54917号公報
【特許文献2】特開平9−204996号公報
【特許文献3】特開2004−97646号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
加速装置について、前述したように同軸方向に異なる特徴を備える電子線を発生したいという要請とともに、加速装置が発生する電子線の平均ビーム電力を上昇させたいという強い要請がある。
本発明の目的は、単一の加速管に同一または異なる特性を備える2以上のマイクロ波源を選択的に接続して、同一または異なる種類の電子線を得るとともに電子線の平均ビーム電力を上昇させることができる加速装置、またはそれらの加速装置を用いて同一または異なる特性のX線を同軸方向に発生することができるとともにX線のエネルギーを向上させることができるX線発生装置を提供することにある。
本発明のさらに具体的な目的は、単一の加速管を使ってエネルギー、電流量の異なる電子ビームを出力すること、または一本の加速管の平均電力を上げることにある。
そのために複数の電力源(マイクロ波源と昇圧回路)を接続し、接続した電力源から有効に給電を受けるために加速管の中を複数の領域に分けてその領域にパルスを用いて給電したり、マイクロ波スイッチで接続する加速装置および加速装置を用いたX線発生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明による請求項1記載のX線発生装置は、
複数のマイクロ波源の出力を選択的に単一の加速管に接続して電子線を加速する加速装置でX線ターゲットを励起するX線発生装置であって、
複数のマイクロ波源を前記加速管に選択的に接続するマイクロ波スイッチと、
前記マイクロ波源、および前記マイクロ波スイッチの動作を制御する制御回路と、
を具備することを特徴としている。
【0008】
本発明による請求項2記載のX線発生装置は、請求項1記載のX線発生装置において、 前記マイクロ波スイッチはフェライトを用いたマイクロ波スイッチまたは真空管を用いたマイクロ波スイッチであることを特徴としている。
【0009】
本発明による請求項3記載のX線発生装置は、
複数のマイクロ波源の出力を選択的に加速管に接続して電子線を加速し、特性が同一または異なるエネルギーの電子線を発生する加速装置を用いるX線発生装置であって、
電子線の進行を妨げることなくマイクロ波を遮断する遮断部により分離された第1および第2加速部を備える加速管と、
第1電子銃と、
前記遮断部に関連して設けられた第2電子銃と、
X線ターゲットと、
各マイクロ波源の動作と接続を制御する制御回路と、
を具備することを特徴としている。
【0010】
本発明による請求項4記載のX線発生装置は、請求項3記載のX線発生装置において、 前記制御回路は、第1加速部に第1のマイクロ波源を接続しているときは、第2加速部を不作動状態に制御することを特徴としている。
【0011】
本発明による請求項5記載のX線発生装置は、請求項3記載のX線発生装置において、 第2電子銃は、第1加速部の出力電子線を通過させるリングカソードと前記リングカソードが発生した電子を加速収束する加速収束電極を具備することを特徴としている。
【0012】
本発明による請求項6記載のX線発生装置は、
電子銃と前記電子銃からの電子を加速する加速管を含む加速器と、
他の電子銃を含み前記加速管に同軸一体に設けられた加速手段と、
前記加速管にマイクロ波を供給するマイクロ波源と、
前記加速手段を通過した電子線によりX線を発生させられるX線ターゲットと、
前記加速手段に加速電界を供給する加速電圧供給部と、
前記マイクロ波源および前記加速電圧供給部の動作を制御する制御回路と、
を具備することを特徴としている。
【0013】
本発明による請求項7記載のX線発生装置は、請求項6記載のX線発生装置において、 前記他の電子銃は前記加速管の出力電子線を通過させるリングカソードと前記リングカソードが発生した電子を加速収束する加速収束電極を含むことを特徴としている。
【0014】
本発明による請求項8記載のX線発生装置は、請求項6記載のX線発生装置において、 前記制御回路は前記加速管を動作させるときは前記加速手段を不作動状態に制御することを特徴としている。
【0015】
本発明による請求項9記載のX線発生装置は、
複数のマイクロ波源の出力を選択的に加速管に接続して電子線を加速し、特性が同一または異なるエネルギーの電子線を発生する加速装置を用いるX線発生装置であって、
電子銃と、
電子線の進行を妨げることなくマイクロ波を遮断する遮断部により分離された第1および第2加速部を備える加速管と、
前記第1および第2加速部にそれぞれ接続されている第1および第2のマイクロ波源と、
第2加速部を通過した電子線により励起されてX線を発生するX線ターゲットと、
第1および第2のマイクロ波源の動作を制御する制御回路と、
を具備することを特徴としている。
【0016】
本発明による請求項10記載のX線発生装置は、請求項1〜9記載のX線発生装置において、
前記制御回路は、前記電子銃の動作を前記マイクロ波源の動作に連動して制御することを特徴としている。
【0017】
本発明による請求項11記載のX線発生装置は、請求項1〜9記載のX線発生装置において、
前記複数のマイクロ波源は、同一または異なる特徴をもつマイクロ波を発生することを特徴としている。
なおこの特徴はマイクロ波源動作のパラメータ(周波数,電圧,繰り返し周波数,バーストの幅)の任意の組み合わせにより種々選択できる。
【0018】
本発明による請求項12記載の加速装置は、
複数のマイクロ波源の出力を選択的に加速管に接続して電子線を加速し、特性が同一または異なる電子線を発生する加速装置において、
高圧パルスを出力するパルス生成回路と、
前記パルス生成回路が出力した高圧パルスによってマイクロ波パルスを供給する複数のマイクロ波源と、
電子銃と、
加速管と、
前記複数のマイクロ波源がそれぞれ入力として接続される前記マイクロ波源を選択的に前記加速管に接続するマイクロ波スイッチと、
を具備することを特徴としている。
【0019】
本発明による請求項13記載の加速装置は、
複数のマイクロ波源の出力を選択的に加速部に接続して電子線を加速し、特性が同一または異なる電子線を発生する加速装置であって、
電子線の進行を妨げることなくマイクロ波を遮断する遮断部により分離された第1および第2加速部を備える加速管と、
第1電子銃と、
前記遮断部に関連して設けられた第2電子銃と、
第1および第2のマイクロ波源と、
第1および第2のマイクロ波源の動作を制御するパルス生成回路と、
を具備することを特徴としている。
【0020】
本発明による請求項14記載の加速装置は、請求項13記載の加速装置において、
前記第2電子銃は、第1加速部の出力電子線を透過させるリングカソードと前記リングカソードが発生した電子を加速収束する加速収束電極を含むことを特徴としている。
【0021】
本発明による請求項15記載の加速装置は、
高圧パルスを出力するパルス生成回路と、
前記パルス生成回路が出力した高圧パルスによってマイクロ波パルスを供給するマイクロ波源と、
前記パルス生成回路が出力した高圧パルスにより加速電界を供給する加速電圧供給部と、
電子銃と前記マイクロ波源が接続されている加速管を含む加速器と、
前記加速管に同軸一体に設けられ、他の電子銃をもち前記加速電圧供給部から電圧が供給される加速手段と、
を具備することを特徴としている。
【0022】
本発明による請求項16記載の加速装置は、請求項15記載の加速装置において、
前記他の電子銃は、前記加速管の出力電子線を通過させるリングカソードをもち、前記リングカソードが発生した電子を加速収束する加速収束電極を含むことを特徴としている。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、一つの加速管からエネルギー強度、電流量が異なる電子線を出力し、一つの加速管の平均電力を変えることができる。
この効果をさらに敷衍して説明する。マイクロ波源の出力エネルギーは、クライストロンでは5Mw(または6Kw)であり、パルス幅(pw)は6μsec 、周期は200ppsに決まっている。それを増加させることは簡単ではないが、本発明によれば、この問題は前述の構成により解決できる。
【0024】
また、一つの加速管から電子ビームの中心軸を共通にするエネルギーの異なる複数の電子線を出力することができるというさらに他の効果がある。この効果も応用例等を示しさらに敷衍して説明する。非破壊検査では、エネルギーが異なるX線を使って撮影した画像を合成することによってより詳細な画像情報を得ることができるため、非破壊検査の信頼性を高めることができる。従来照射エネルギーが異なる2つ以上のX線管(加速管によって加速した電子線をX線ターゲットに衝突させてX線を発生させる)を用いないと、詳細な画像情報を得ることができなかったが、本発明によればこれを一つの加速管によって一度で測定可能となった。
同じ加速管から出力されたX線を用いているため、エネルギーが高いX線とエネルギーが低いX線の照射ポイントが揃うので、より正確な画像情報を得ることができる。すなわち放射線治療の結果を確認しながら放射線治療を行うには、撮影用(診断用)の加速管と、治療用の加速管を別に用意する必要があったが、本発明によれば、電力の高いマイクロ波パルス源と電力の低いマイクロ波パルス源を用いることにより1本の加速管によって治療と診断をリアルタイムで行うことができる。
またマイクロ波源の出力の調整を可能に構成すれば、放射線治療時の照射線量分布の選択の自由度を増すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下図面等を参照して本発明による加速装置とX線発生装置の実施の形態を説明する。本発明は、加速装置とその加速装置を主要部とするX線発生装置に係るものであるが、まず初めにX線発生装置について説明し、続いて加速装置の構成と動作に言及する。
【0026】
(X線発生装置の第1の実施形態)図1Aは、本発明によるX線発生装置の第1の実施形態を示すブロック図である。
このX線発生装置は、複数のマイクロ波源12,13の出力を選択的に単一の加速管16に接続して電子線を加速する加速装置でX線ターゲット17を励起するものである。
マイクロ波スイッチ14は、複数のマイクロ波源12,13を加速管16に選択的に接続する。制御回路11はマイクロ波源12,13およびマイクロ波スイッチ14の動作を制御する。制御回路11は内部に電子銃制御部11A、マイクロ波源制御部11B,11D、マイクロ波スイッチ制御部11Cが設けられている。
【0027】
電子銃制御部11Aは電子銃から効率よく電子を放射するために電子銃15のヒータの電力を制御し、陰電極(図示せず)に負の高電圧を供給する。
マイクロ波源制御部11Bは第1のマイクロ波源12のマイクロ波の発振と停止を制御する。同様にマイクロ波源制御部11Dは第2のマイクロ波源13のマイクロ波の発振と停止を制御する。
マイクロ波スイッチ制御部11Cはマイクロ波スイッチ14を制御し、一定時間第1のマイクロ波源12のマイクロ波を加速管16に供給し、他の一定時間第2のマイクロ波源13のマイクロ波を加速管16に供給するタイミングを制御している。
【0028】
マイクロ波スイッチ14は従来のフェライトまたはギャップ放電管を利用したマイクロ波スイッチを利用し、大電力のスイッチングを可能にしている。
【0029】
第1のマイクロ波源12と第2のマイクロ波源13において、正弦波状のマイクロ波の発振時間は5μsec と短い。この短い時間に電力を供給することにより、瞬時電力が極めて大きく取れるので、加速された電子のエネルギーは10MeVに達する。
第1のマイクロ波源の発振開始と次の発振開始までの時間間隔は3.3msecである。繰り返し周期は、1秒当たり300パルスである300ppsになる。
第1のマイクロ波源12と第2のマイクロ波源13の周波数は基本的に同じ周波数であるが、後述するように二つの加速部を用いる場合には加速の効率を上げるために、第1のマイクロ波源12と第2のマイクロ波源13の周波数は各加速部のキャビティの共振周波数に選択される。
第1のマイクロ波源12と第2のマイクロ波源13の能力がほぼ同じであっても、接続時間の差によって供給電力を変えることもできる。
加速管16は交互に第1のマイクロ波源12のマイクロ波の出力と第2のマイクロ波源13のマイクロ波の出力を受ける。これらのマイクロ波源のマイクロ波の出力により加速された加速電子はX線ターゲット室18に配置されているX線ターゲット17に衝突して、X線を発生させる。
【0030】
図1Bは、本発明によるX線発生装置の第1の実施形態における電子銃15、加速管16、X線ターゲット室18の一部の平面断面図である。
加速管16は内部に複数のキャビティが設けられている。マイクロ波スイッチ14からのマイクロ波出力がこのキャビティに供給される。各キャビティは結合キャビティ16A〜16Nから電力を受ける。よって電子銃15からの電子は各キャビティの電界により次々に加速される。このように一本の加速管16にマイクロ波スイッチ14を介して第1のマイクロ波源12および第2のマイクロ波源13の出力が順番に供給される。
【0031】
図6は、本発明による加速装置の第1の実施形態の動作を説明するための波形図である。図1Aに示すX線発生装置がこの加速装置を用いたものとして動作を説明する。
各マイクロ波源12,13の出力のタイミングは図6に示すタイミングになる。第1のマイクロ波源12のマイクロ波パルスP1 は、図6の上段に示すタイミングで発振する。マイクロ波の発振群が1秒間に繰り返す数は300pps程度になる。
一方第2のマイクロ波源13のマイクロ波パルスP2 は、図6の中段に示すタイミングで発振する。同じくマイクロ波の発振群が1秒間に繰り返す数は300pps程度になる。よって加速管16に供給されるマイクロ波パルスは、図6の下段に示す波形になる。
すなわち第1のマイクロ波源12が出力するマイクロ波パルスP1 の間に第2のマイクロ波源13が出力するマイクロ波マイクロ波パルスP2 が挿入される。すなわち、P1 とP2 が同じであれば、実効的には600ppsになる。
制御回路11は、P1 のマイクロ波の出力とP2 のマイクロ波の出力を交互に出力させる同期制御を行う。
【0032】
本発明によるX線発生装置の第1の実施形態は以上にように構成され動作させられるものであるから以下のような特徴が得られる。
1)マイクロ波源がパルス制御で、瞬時にマイクロ波源の最大の能力で動作させることができ、瞬時の電力を大きくすることができる。
2)パルス制御により、熱の消費がおさえられるために、たとえば、印加電圧が45KV、ピーク電流が6KV、5μsec の期間にパルス尖頭電力は、効率50%として16MWに達する。マイクロ波源に使われるクライストロンは、電気特性の限界までに出力電力を上げることができる。
3)複数のマイクロ波源を用いることにより一本の加速管で、強度の異なるX線を発生することができるので、応用面では、X線治療(診断用X線と治療用X線の応答の速いリアルタイム制御によって、心臓などの可動臓器部への治療が可能)や非破壊試験にも利用できる。
4)高エネルギーの電子と低エネルギー電子が同じ加速管軸を走行して加速されるので発生X線の発生軸が一致する。その結果、X線治療では精度の良い診断と治療が同時に可能となり、非破壊試験においては精度の高い非破壊試験ができる。
【0033】
(X線発生装置の第2の実施形態)図2Aは、本発明によるX線発生装置の第2の実施の形態を示すブロック図である。
この実施形態では、電子線の進行を妨げることなくマイクロ波を遮断する構造(以下単に遮断部)により分離された第1および第2加速部25,27を備える加速管を使用する。
図2Bは本発明によるX線発生装置の第2の実施形態における第1加速部25の一部、遮断部26、第2加速部27の一部の平面断面図である。
制御回路21は内部に電子銃制御部21A、マイクロ波源制御部21B,21D、遮断部26に設けられた電子銃(リングカソード262,加速収束電極263を含む)の制御部である遮断部電子銃制御部21Cを備えている。
電子銃制御部21Aは電子銃から効率よく電子を放射するために電子銃のヒータの電力を制御し、陰電極に負の高電圧を供給する。
マイクロ波源制御部21Bは第1のマイクロ波源22のマイクロ波の発振と停止を制御する。同様にマイクロ波源制御部21Dは第2のマイクロ波源23のマイクロ波の発振と停止を制御する。遮断部電子銃制御部21Cは遮断部26にあるリングカソード262と加速収束電極263間に高い負の電圧(300KV)を供給する。これによりリングカソード262から電子が放出され加速収束させられる。
【0034】
第1のマイクロ波源22は第1加速部25にマイクロ波を供給する。同様に第2のマイクロ波源22は第2加速部27にマイクロ波を供給する。
マイクロ波が供給されるタイミングは、マイクロ波源制御部21Bとマイクロ波源制御部21Dによって、一定時間第1のマイクロ波源22のマイクロ波が第1加速部25に供給され、他の一定時間第2のマイクロ波源23のマイクロ波が第2加速部27に供給されるように制御される。
第1のマイクロ波源22と第2のマイクロ波源23の周波数は基本的に同じ周波数であるが、異なる周波数に選択することもできる。第1のマイクロ波源22と第2のマイクロ波源23の出力電力は同じでもまた異なる出力電力でもよく、利用する用途で自由に選択できる。ここでは異なる電力の場合について説明する。
電子銃24から放出される電子は第1のマイクロ波源22のマイクロ波の出力によって第1加速部25で強力に加速させられる。電子エネルギーは約10Mevになる。
この期間では遮断部26と第2加速部27は第2のマイクロ波源23のマイクロ波の出力を受けないので、加速電子はそのまま走行を続けて、X線ターゲット28を励起して、X線を発生させる。
一方、第1のマイクロ波源22のマイクロ波の発振が停止している期間では、遮断部26にあるリングカソード262は負の高い電圧を受けて、電子を放出する。そして第2のマイクロ波源23の出力電力が第2加速部27に供給されるので、電子は第2加速部27によって加速される。電子エネルギーは約1Mevになる。第1のマイクロ波源22と第2のマイクロ波源23は交互に発振するので、X線ターゲット28には速度の異なる電子が衝突する。よって強度の異なるX線が交互に放射される。第1加速部25の管長を第2加速部27の管長より長くすると、まず強力なX線が放射され、次に比較的弱いX線が放射される。たとえば、X線治療用の医療機器として、比較的弱いX線は診断用に、強力なX線は治療用に利用できる。
【0035】
図2Bに示すように、第1加速部25と第2加速部27を遮断する部分に遮断部26が設けられている。
セラミック円管壁よりなる絶縁材261が遮断部26を構成している。この遮断部26には電子銃が設けられている。
この電子銃は、管軸の部分が開口している加速収束電極263と管軸の部分が同様に開口しているリングカソード262で構成されている。
電子銃24から放射された電子とリングカソード262から放出された電子が各加速部により交互に加速される構造になっている。
このように接続された各加速部25,27に第1のマイクロ波源22および第2のマイクロ波源23の出力が順番に供給される。
【0036】
図9は、本発明による加速装置の第2の実施形態の動作を説明するための波形図である。図2Aに示すX線発生装置がこの加速装置を用いたものとして動作を説明する。
各マイクロ波源22,23の出力のタイミングは図9に示すタイミングになる。すなわち第1のマイクロ波源22が出力するマイクロ波パルスP1 の間に第2のマイクロ波源23が出力するマイクロ波パルスP2 が出力される。ただしこの制御の場合は、前述したとおり、P1 とP2 のマイクロ波出力は異なる。よって強度の異なるX線が交互に出力されることになる。
制御回路21は、P1 のマイクロ波の出力とP2 のマイクロ波の出力を交互に出力させるように同期制御を行う。
【0037】
本発明によるX線発生装置の第2の実施形態は以上のように構成されているので、次の動作の特徴が得られる。
1)複数のマイクロ波源を用いることにより1本の加速管で、強度の異なるX線を発生することができるので、応用面では、X線治療(診断用X線と治療用X線の応答の速いリアルタイム制御によって、心臓などの可動臓器部への治療が可能)や非破壊試験にも利用できる。
2)この装置の動作の一例を次に示す。
マイクロ波源22 周波数 2856MHz
ピーク電力 6Mw
平均電力 6Kw
パルス幅 6μsec
繰り返し 180pps
マイクロ波源23 周波数 2856MHz
ピーク電力 100Kw
平均電力 1Kw
パルス幅 60μsec
繰り返し 180pps
【0038】
(X線発生装置の第3の実施形態)図3Aに、本発明によるX線発生装置の第3の実施形態を示すブロック図、図3Bに、本発明によるX線発生装置の第3の実施形態における加速管の一部と加速手段とX線ターゲット室の一部の平面断面図を示す。
加速器は、電子銃34と電子銃34からの電子を加速する加速管35を含んでいる。加速手段36は他の電子銃を含み、加速管35に管軸一体に設けられている。
マイクロ波源32は加速管35にマイクロ波を供給する。X線ターゲット38は、加速手段36を透過した電子線によりX線を発生する。加速電圧供給部33は、加速手段36に加速電界を供給する。制御回路31はマイクロ波源32および加速電圧供給部33の動作を制御する。
【0039】
制御回路31は内部に電子銃制御部31A、マイクロ波源制御部31B、加速電圧供給部制御部31Cを備えて構成されている。
電子銃制御部31Aは電子銃34から効率よく電子を放射するために電子銃のヒータの電力を制御し、陰電極(図示せず)に負の高電圧を供給する。
マイクロ波源制御部31Bはマイクロ波源32のマイクロ波の発振と停止を制御する。同様に加速電圧供給部制御部31Cは加速電圧供給部33のパルス電圧の発生と停止を制御する。加速電圧供給部制御部31Cは加速電圧供給部33により、加速手段36にあるリングカソード362と加速収束電極363間にパルス状の負の高電圧(300KV)を供給させる。
これによりリングカソード362から電子が放出され加速収束され、X線ターゲット室39内に配置されたX線ターゲット38を励起し、X線を発生させる。
マイクロ波源32は加速管35にマイクロ波を供給する。同様に加速電圧供給部33は加速手段36にパルス状の負の高電圧を供給する。
【0040】
マイクロ波とパルス状の電圧が供給されるタイミングは、マイクロ波源制御部31Bと加速電圧供給部制御部31Cによって、一定時間マイクロ波源32のマイクロ波が加速管35に供給され、他の一定時間加速電圧供給部33からの300KVのパルス状の電圧が加速手段36に供給されるように制御される。
電子銃34から放出される電子はマイクロ波源32のマイクロ波の出力によって加速管35で強力に加速させられる。この期間では加速手段36は加速電圧供給部33からパルス状の電圧を受けないので、加速電子はそのまま走行を続けて、X線ターゲット38を励起して、X線を発生させる。
一方、マイクロ波源32のマイクロ波の発振が停止している期間では、加速手段36にあるリングカソード362は負の高いパルス電圧を受けて、電子を放出する。そして放出された電子がX線ターゲット38に衝突し、X線が発生する。
マイクロ波源32と加速電圧供給部33は交互に動作するので、X線ターゲット38には速度の異なる電子が交互に衝突する。よって強度の異なる強力なX線と比較的弱いX線が交互に放射される。たとえばX線治療用の医療機器として、弱いX線は診断用に、強力なX線は治療用に利用できる。
【0041】
図3Bに示すように、加速手段36は、セラミック円管壁よりなる絶縁材361と、管軸の部分が開口している加速収束電極363と管軸の部分が同様に開口しているリングカソード362で構成されている電子銃を含んでいる。加速手段36は、加速収束電極363に対してリングカソード362に負のパルス状高電圧が印加されると、リングカソード362から電子が放射されX線ターゲット室39に配置されたX線ターゲット38を励起する。
制御回路31は、マイクロ波源32の出力と加速電圧供給部33のパルス状電圧を交互に出力させるように同期制御を行う。
図10は、本発明による加速装置の第3の実施形態の動作を説明するための波形図である。この波形図を利用して、本発明によるX線発生装置の第3の実施形態の制御のタイミングを説明する。すなわち、マイクロ波源32の出力Pの間に加速電圧供給部33のパルス状電圧Qを出力させる。
【0042】
本発明によるX線発生装置の第3の実施形態の動作の特徴は次の通りである。
1)加速管と加速手段により強度の異なるX線を発生することができるので、応用面では、X線治療(診断用X線と治療用X線の応答の速いリアルタイム制御によって、心臓などの可動臓器部への治療が可能)や非破壊試験にも利用できる。
2)前述の第3の実施形態の動作例を次に示す。
マイクロ波源32 周波数 2856MHz
ピーク電力 6Mw
平均電力 6Kw
パルス幅 6μsec
繰り返し 180pps
パルス電源33 パルス幅 60μsec〜3msec
電圧 120KV
ピーク電流 10mA
繰り返し 180pps
【0043】
(X線発生装置の第4の実施形態)図4Aは、本発明によるX線発生装置の第4の実施形態を示すブロック図、図4Bは、本発明によるX線発生装置の第4の実施形態における電子銃と第1加速部と遮断部と第2加速部とX線ターゲット室の平面断面図を示す。
加速管は、電子線の進行を妨げることなくマイクロ波を遮断する構造(遮断部43)により分離された第1および第2加速部45,46を備えている。
電子銃44は第1加速部45に接続されている。第1および第2のマイクロ波源41,42が用いられる。X線ターゲット47は第2加速部46に連接されたX線ターゲット室48に設けられている。X線ターゲット47は第2加速部46を通過した電子線により励起されてX線を発生する。制御回路40は、第1および第2のマイクロ波源41,42の動作を制御する。
制御回路40は、内部に電子銃制御部、マイクロ波源制御部を含んでいる。
特に本実施形態では、第1加速部45と第2加速部46の間に遮断部43が設けられている。
電子銃制御部は電子銃44から効率よく電子を放射するために電子銃のヒータの電力を制御し、陰電極に負の高電圧を供給する(なお図4Aにおいて接続線を省略してある)。
マイクロ波源制御部は第1のマイクロ波源41のマイクロ波の発振と停止を制御する。同様に第2のマイクロ波源42のマイクロ波の発振と停止を制御する。
第1のマイクロ波源41は第1加速部45にマイクロ波を供給する。同様に第2のマイクロ波源42は第2加速部46にマイクロ波を供給する。
マイクロ波が供給されるタイミングは、マイクロ波源制御部によって、一定時間第1のマイクロ波源41のマイクロ波が第1加速部45に供給し、他の一定時間第2のマイクロ波源42のマイクロ波が第2加速部46に供給されるように制御される。
【0044】
第1のマイクロ波源41と第2のマイクロ波源42の周波数は基本的に同じ周波数であるが、異なる周波数でも選択できる。第1のマイクロ波源41と第2のマイクロ波源42の出力電力は同じでも、また、異なる出力電力でもよく、利用する用途で自由に選択できる。
電子銃44から放出される電子は第1のマイクロ波源41のマイクロ波の出力によって第1加速部45で加速される。
この実施形態では、第1加速部45の管長を10cm程度、第2加速管46の管長を80cm程度に設定する。
第1加速部45で加速される電子エネルギーは約1MeVになる。加速された電子線は、遮断部43を通過し、さらに電気的に励起されていない第2加速部46を通過して、X線ターゲット室48に配置されているX線ターゲット47に衝突する。
一方、第2加速部46が励起されている期間では、第1加速部45は励起されていないので、電子銃44から放出される電子はそのまま加速されずに遮断部43を通過して、第2加速管46に入る。第2加速部46の管長は80cm程度であるので、電子は強力に加速されて、電子エネルギーが10Mevのレベルに達する。この電子がX線ターゲット47を励起して、高いエネルギーのX線を発生する。
【0045】
図4Bに示すように、第1加速部45と第2加速部46を接続する部分に遮断部43が配置されている。遮断部43は左右の加速部45,46を電気的に絶縁している。
第1加速部45と第2加速部46のマイクロ波を励起するタイミングは時間的に分離されている。遮断部43の両端の加速キャビティの形状は、結合キャビティ45A,45B、46A〜46Nの応答性を配慮して決める。マイクロ波の通り道である加速キャビティの電位的連続性をなくし、第1マイクロ波源41が接続される第1加速部45と第2マイクロ波源42が接続される第2加速部46の電気的分離を図っている。電子銃44からの電子が第1加速部45で加速された電子線により比較的弱いX線を、第2加速部46で加速された電子線により強いX線を発生する構造になっている。第2の電子銃は設けられていない。
図9に示すような励振動波形により、発生させられるX線は、時間的に分割された比較的弱いX線と強力なX線の組み合わせで発生させられる。X線治療用の医療機器として、弱いX線は診断用に、強いX線は治療用に利用できる。
【0046】
本発明によるX線発生装置の第4の実施形態の動作の特徴は次の通りである。
1)複数のマイクロ波源を用いることにより二本の加速部をもつ一本の加速管で、強度の異なるX線を発生することができるので、応用面では、X線治療(診断用X線と治療用X線の応答の速いリアルタイム制御によって、心臓などの可動臓器部への治療が可能)や非破壊試験にも利用できる点は前述の実施形態の場合と同様である。
2)第4の実施形態の動作例を次に示す。
マイクロ波源41 周波数 2856MHz
ピーク電力 200Kw
平均電力 2Kw
パルス幅 60μsec
繰り返し 180pps
マイクロ波源42 周波数 2856MHz
ピーク電力 6Mw
平均電力 6Kw
繰り返し 180pps
【0047】
本発明による加速装置は前述したX線発生装置に利用できるだけではなく、さらに他の応用が可能である。基本的には、一つの加速部または複数の加速部に同一の特性または異なる特性(周波数、バーストの間隔、繰り返し周波数、平均電力、ピーク電力の組み合わせ)の励振マイクロ波を印加することにより、異なる特性の加速電子の出力を得ることができる。
【0048】
(加速装置の第1の実施形態)図5に、本発明による加速装置の第1の実施形態のブロック図を示す。
複数のマイクロ波源51,52の出力を選択的に加速管55に接続して電子線を加速して特性が同一または異なるエネルギーの電子線を発生する加速装置である。
パルス生成回路50は高圧パルスを出力する。複数のマイクロ波源51,52はパルス生成回路50が出力した高圧パルスによってマイクロ波パルスを供給する。
電子銃54は加速管55に接続されている。マイクロ波スイッチ53には複数のマイクロ波源51,52がそれぞれ入力として接続され、マイクロ波源51,52を選択的に加速管55に接続する。
パルス生成回路50には、マイクロ波源51,52から加速管55に給電を行う電力源および前記電力源による給電時間を指定したタイムスケジュールテーブル、前記タイムスケジュールテーブルに基づいてマイクロ波スイッチ53の切り換え、電力源の接続の選択、電子銃の制御を行う制御部が設けられている。パルス生成回路50の制御部は、加速管55に給電すべき第1のマイクロ波源51,第2のマイクロ波源52から選択する。制御部は、電子銃54が電子線を出力するタイミングおよび加速管55にいずれかのマイクロ波源51,52を接続するタイミングを制御する。
【0049】
パルス生成回路50は、例えば、X線診断または治療、非破壊検査等を目的とするときには、図1Aに示すブロック図における構成すなわち、電子銃制御部、マイクロ波源制御部、マイクロ波スイッチ制御部を含む構成とすることもできる。電子銃制御部は電子銃54から効率よく電子を放射するために電子銃のヒータの電力を制御し、電子銃54の陰電極に負の高電圧を供給する(なお接続線の図示を省略してある)。
マイクロ波源制御部は第1のマイクロ波源51のマイクロ波の発振と停止と、同様に第2のマイクロ波源52のマイクロ波の発振と停止を制御する。マイクロ波スイッチ制御部はマイクロ波スイッチ53を制御し、一定時間第1のマイクロ波源51のマイクロ波を加速管55に供給し、他の一定時間第2のマイクロ波源52のマイクロ波を加速管55に供給するタイミングを制御している。
マイクロ波スイッチ53としてX線発生装置のマイクロ波スイッチ14と同様なものを利用できる。
【0050】
第1のマイクロ波源51と第2のマイクロ波源52において、正弦波状のマイクロ波の発振時間は5μsec と短い。この短い時間に電力を供給することにより、瞬時電力が極めて大きく取れるので、加速された電子のエネルギーは10MeVに達する。第1のマイクロ波源51の発振開始と第2のマイクロ波源52の発振開始までの時間間隔は3.3msecである。繰り返し周期は、1秒当たり300パルスである300ppsになる。
第1のマイクロ波源51と第2のマイクロ波源52の周波数は基本的に同じ周波数であるが、加速管の効率を上げるために、第1のマイクロ波源51と第2のマイクロ波源52の周波数は加速管のキャビティの共振周波数に選択される。
この例では、第1のマイクロ波源51と第2のマイクロ波源52の出力電力はほぼ同じである。
【0051】
また各マイクロ波の出力のタイミングは図6に示すタイミングになる。
第1のマイクロ波源51の出力P1 と第2のマイクロ波源52の出力P2 が図示のタイミングで一本の加速管55にマイクロ波スイッチ53を介して順番に供給される。これにより加速管55は交互に第1のマイクロ波源51のマイクロ波の出力P1 と第2のマイクロ波源52のマイクロ波の出力P2 を受ける。
これらマイクロ波源のマイクロ波の出力により加速された加速電子は窓を透過し、または他の真空室内に放射される。
パルス生成回路50は、P1 のマイクロ波の出力とP2 のマイクロ波の出力を交互に出力させるように同期制御を行う。
【0052】
本発明による加速装置の第1の実施形態の動作には次の特徴がある。
1)マイクロ波源がパルス制御されるので、瞬時の電力が大きい。
2)パルス制御により、熱の消費がおさえられるために、たとえば、印加電圧が45KV、ピーク電流が6KV、5μsec の期間にパルス尖頭電力は、効率50%として16MWに達する。マイクロ波源に使われるクライストロンは、電気特性の限界までに出力電力を上げることができる。
3)複数のマイクロ波源を用いることにより一本の加速管で、強度の異なる電子線を発生することができる。
4)高エネルギーの電子と低エネルギーの電子が同じ加速管軸を走行させて加速するので高エネルギーの電子と低エネルギーの電子の電子線の発生軸が一致する。
【0053】
(加速装置の第2の実施形態)図7に、本発明による加速装置の第2の実施形態のブロック図を示す。
第1加速部74と第2加速部76は、遮断部75によりマイクロ波的に遮断されている。第1加速部74は、電子銃73が出力した電子線を、マイクロ波電力により加速する。
第2加速部76は、遮断部75に設けられた電子銃が出力した電子線を、マイクロ波電力により加速する。なお、遮断部75に設けられた電子銃は、第1加速部74で加速された電子の経路の妨げにならないように電子を供給する。
遮断部75に設けられた電子銃は、リングカソード形電子銃と加速収束電極を含んでいる。
複数のマイクロ波電力源、この例では第1のマイクロ波源71,第2のマイクロ波源72が加速部74,76に電力を供給する。
パルス生成回路70には、第1のマイクロ波源71,第2のマイクロ波源72から加速部74,76に給電を行う電力源および前記電力源による給電時間を指定したタイムスケジュールテーブル、選択部および制御部が設けられている。パルス生成回路70の選択部は、給電すべきマイクロ波源71,72を選択する。
制御部は、電子銃73と遮断部75に設けられた電子銃が電子線を出力するタイミングおよび電力源が電力を供給すべきマイクロ波源71,72を選択するタイミングが合うように制御する。
【0054】
パルス生成回路70は、例えば、X線診断または治療、非破壊検査等を目的とするときには、図2Aに示すブロック図における構成に類似する構成すなわち、電子銃(遮断部の電子銃を含む)制御部、マイクロ波源制御部を含む構成とすることもできる。
電子銃制御部は電子銃73と遮断部75に設けられた電子銃から効率よく電子を放射するために電子銃のヒータの電力を制御し、電子銃73と遮断部75に設けられた電子銃の陰電極に負の高電圧を供給する(なお接続線の図示を省略してある) 。マイクロ波源制御部は第1のマイクロ波源71のマイクロ波の発振と停止と、第2のマイクロ波源72のマイクロ波の発振と停止を制御する。また電子銃制御部は遮断部75に設けられた電子銃にあるリングカソード(図示せず、ただし図2Bに示した262と同等の構成)に高い負の電圧を供給する。これによりリングカソードから電子が放出される。
第1のマイクロ波源71は第1加速部74にマイクロ波を供給する。同様に第2のマイクロ波源72は第2加速部76にマイクロ波を供給する。
マイクロ波の供給するタイミングは、パルス生成回路70によって、一定時間第1のマイクロ波源71のマイクロ波が第1加速部74に供給され、他の一定時間第2のマイクロ波源72のマイクロ波が第2加速部76に供給されるタイミングになる。そのタイミングを、図9に示す。
第1のマイクロ波源71の出力P1 と第2のマイクロ波源72の出力P2 が図示のタイミングで加速部74と76に順番に供給される。これにより加速部74と76はそれぞれ第1のマイクロ波源71のマイクロ波の出力P1 と第2のマイクロ波源72のマイクロ波の出力P2 を受ける。
これらマイクロ波源のマイクロ波の出力により加速された加速電子は窓を透過し、または他の真空室内に放射される。
パルス生成回路70は、P1 のマイクロ波の出力とP2 のマイクロ波の出力を交互に出力させるように同期制御を行う。
第1のマイクロ波源71の出力P1 と第2のマイクロ波源72の出力P2 の周波数は基本的に同じ周波数であるが、また、異なる周波数でも選択できる。第1のマイクロ波源71と第2のマイクロ波源72の出力電力は同じでも、また、異なる出力電力でもよく、利用する用途で自由に選択できる。ここでは異なる電力の場合について説明する。
【0055】
電子銃73から放出する電子は第1のマイクロ波源71のマイクロ波の出力によって第1加速部74で強力に加速される。電子エネルギーは約10Mevになる。
この期間では遮断部75に設けられた電子銃と第2加速部76は第2のマイクロ波源72のマイクロ波の出力を受けないので、加速電子はそのまま走行を続けて、外部に放出される。
一方、第1のマイクロ波源71のマイクロ波の発振が停止している期間では、遮断部75に設けられた電子銃にあるリングカソードは負の高い電圧を受けて、電子を放出する。電子銃制御部は遮断部75に設けられた電子銃にあるリングカソード(図示せず、ただし図2Bに示した262と同等の構成)に高い負の電圧を供給する。これによりリングカソードから電子が放出される。
そして第2のマイクロ波源72の出力電力が第2加速部76に供給されるので、電子は第2加速部76によって加速される。電子エネルギーは約1Mevになる。第1のマイクロ波源71と第2のマイクロ波源72は交互に発振するので、速度の異なる電子が外部に放出される。
【0056】
本発明による加速装置の第2の実施形態の動作には次の特徴がある。
1)複数のマイクロ波源を用いることによりそれぞれの加速部で、異なる電子線を発生することができる。また同じ電子線も発生できるので、殺菌、X治療、診断、非破壊検査等応用範囲が広がる。
2)この実施形態の動作例を次に示す。
マイクロ波源71 周波数 2856MHz
ピーク電力 6Mw
平均電力 6Kw
パルス幅 6μsec
繰り返し 180pps
マイクロ波源72 周波数 2856MHz
ピーク電力 100Kw
平均電力 1Kw
パルス幅 60μsec
繰り返し 180pps
【0057】
(加速装置の第3の実施形態)図8に、本発明による加速装置の第3の実施形態のブロック図を示す。
加速部84は、電子銃83が出力した電子線を、接続されたマイクロ波電力により加速する。加速手段86は、遮断部85に設けられている電子銃が出力した電子線を、接続された加速電圧供給部82からのパルス電圧により加速する。
なお、遮断部85に設けられている電子銃は、加速部84で加速された電子の経路の妨げにならないように電子を供給するリングカソード形の電子源と加速収束電極を含んでいる。
マイクロ波源81と加速電圧供給部82が加速部84と加速手段86に電力を供給する。パルス生成回路80には、マイクロ波源81と加速電圧供給部82から加速部84と加速手段86に給電を行う電力源および前記電力源による給電時間を指定したタイムスケジュールテーブル、選択部および制御部が設けられている。パルス生成回路80の選択部は、給電すべきマイクロ波源81と加速電圧供給部82を選択する。
制御部は、電子銃83と遮断部85に設けられている電子銃が電子線を出力するタイミングおよび電力源が電力を供給すべきマイクロ波源81,加速電圧供給部82を選択するタイミングが合うように制御する。
【0058】
パルス生成回路80は、例えば、X線診断または治療、非破壊検査等を目的とするときには、図3Aに示すブロック図における構成に類似する構成とすることができる。すなわち、図8の電子銃83,遮断部85と加速手段86に含まれる電子銃の制御部、マイクロ波源81の制御部、加速電圧供給部82の制御部を含む構成とすることができる。
電子銃制御部は電子銃83と遮断部85に設けられている電子銃から効率よく電子を放出するために電子銃のヒータの電力を制御し、電子銃83と遮断部85に設けられている電子銃の陰電極に負の高電圧を供給する(接続線の図示を省略)。マイクロ波源制御部はマイクロ波源81のマイクロ波の発振と停止を制御する。同様に加速電圧供給部制御部は加速電圧供給部82の高電圧パルス電圧の発生と停止を制御する。
加速電圧供給部82は加速手段86にあるリングカソード(図示せず、ただし図3Bに示すリングカソード362と同一の構成)にパルス状の負の高電圧(300KV)を供給する。
【0059】
マイクロ波源81は加速部84にマイクロ波を供給する。同様に加速電圧供給部82は加速手段86にパルス状の負の高電圧を供給する。
マイクロ波とパルス状の電圧を供給するタイミングは、パルス生成回路80に設けられたマイクロ波源制御部と加速電圧供給部制御部によって、一定時間マイクロ波源81のマイクロ波が加速部84に供給し、他の一定時間、加速電圧供給部82において300KVのパルス状の電圧を加速手段86に供給するタイミングになる。
電子銃83から放出される電子はマイクロ波源81のマイクロ波の出力によって加速部84で強力に加速される。この期間では加速手段86は加速電圧供給部82からパルス状の電圧を受けないので、加速電子はそのまま走行を続けて、外部に放出される。
一方、マイクロ波源81のマイクロ波の発振が停止している期間では、加速手段86にあるリングカソードは負の高いパルス電圧を受けて、電子が放出され加速収束されて外部に放出放射される。
【0060】
マイクロ波源81と加速電圧供給部82は交互に動作するので、外部にエネルギーの異なる電子が交互に放出される。
パルス生成回路80は、マイクロ波の出力とパルス状電圧が交互に出力するための同期を維持する重要な動作制御を行う。
制御のタイミングを図10に示す。
マイクロ波源81の出力Pと加速電圧供給部82の出力Qが図示のタイミングで加速部84と加速手段86に順番に供給される。これにより加速部84と加速手段86はそれぞれマイクロ波源81のマイクロ波の出力Pと加速電圧供給部82のマイクロ波の出力Qを受ける。
これらマイクロ波源のマイクロ波の出力と加速電圧供給部の加速電圧により加速された加速電子は窓を通過し、または他の真空室内に放出される。
パルス生成回路80は、Pのマイクロ波の出力とQの加速電圧の出力を交互に出力させるように同期制御を行う。
マイクロ波源81の出力Pはマイクロ波であるのに対し、加速電圧供給部82の出力Qはパルス直流波形である。
【0061】
本発明による加速装置の第3の実施形態の動作には次の特徴がある。
1)マイクロ波源と加速電圧供給部からの出力が一本の加速管とこれに同軸一体に設けられた加速手段により、強度の異なる2種類の電子線を発生することができる。
2)特に加速手段による弱いパルス波形の電子線が得られる点に特徴があり、前述の実施形態と同様に殺菌、X治療、診断、非破壊検査等応用範囲が広がる。小形化することができるから、携帯用の装置としての利用が可能になった。
3)この装置の動作の一例を次に示す。
マイクロ波源81 周波数 2856MHz
ピーク電力 6Mw
平均電力 6Kw
パルス幅 6μsec
繰り返し 180pps
パルス電源82 パルス幅 60μsec〜3msec
電圧 120KV
ピーク電流 10mA
繰り返し 180pps
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1A】本発明によるX線発生装置の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図1B】本発明によるX線発生装置の第1の実施形態における電子銃、加速管、X線ターゲット室の一部の平面断面図である。
【図2A】本発明によるX線発生装置の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図2B】本発明によるX線発生装置の第2の実施形態における第1加速部の一部、遮断部、第2加速部の一部の平面断面図である。
【図3A】本発明によるX線発生装置の第3の実施形態を示すブロック図である。
【図3B】本発明によるX線発生装置の第3の実施形態における加速管、加速手段、X線ターゲット室の一部の平面断面図である。
【図4A】本発明によるX線発生装置の第4の実施形態を示すブロック図である。
【図4B】本発明によるX線発生装置の第4の実施形態における電子銃、第1加速部、遮断部、第2加速部、X線ターゲット室の一部の平面断面図である。
【図5】本発明による加速装置の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図6】本発明による加速装置の第1の実施形態の動作を説明するための加速管に加えられるマイクロ波電圧を示す波形図である。
【図7】本発明による加速装置の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図8】本発明による加速装置の第3の実施形態を示すブロック図である。
【図9】本発明による加速装置の第2の実施形態の動作を説明するための加速部に加わるマイクロ波電圧波形図である。
【図10】本発明による加速装置の第3の実施形態の動作を説明するための加速管(加速部)と加速手段に加わる電圧波形図である。
【符号の説明】
【0063】
11 制御回路
11A 電子銃制御部
11B,11D マイクロ波源制御部
11C マイクロ波スイッチ制御部
12 第1のマイクロ波源
13 第2のマイクロ波源
14 マイクロ波スイッチ
15 電子銃
16 加速管
16A〜16N 結合キャビティ
17 X線ターゲット
18 X線ターゲット室
21 制御回路
21A 電子銃制御部
21B,21D マイクロ波源制御部
21C 遮断部電子銃制御部
22 第1のマイクロ波源
23 第2のマイクロ波源
24 電子銃
25 第1加速部
26 遮断部(電子銃を含む)
27 第2加速部
28 X線ターゲット
29 X線ターゲット室
261 絶縁材
262 リングカソード
263 加速収束電極
31 制御回路
31A 電子銃制御部
31B マイクロ波源制御部
31C 加速電圧供給部制御部
32 マイクロ波源
33 加速電圧供給部
34 電子銃
35 加速管
36 加速手段(電子銃を含む)
38 X線ターゲット
39 X線ターゲット室
361 絶縁材
362 リングカソード
363 加速収束電極
40 制御回路
41 第1のマイクロ波源
42 第2のマイクロ波源
43 遮断部
44 電子銃
45 第1加速部
45A,45B 結合キャビティ
46 第2加速部
46A〜46N 結合キャビティ
47 X線ターゲット
48 X線ターゲット室
50 パルス生成回路
51 第1のマイクロ波源
52 第2のマイクロ波源
53 マイクロ波スイッチ
54 電子銃
55 加速管
70 パルス生成回路
71 第1のマイクロ波源
72 第2のマイクロ波源
73 電子銃
74 第1加速部
75 遮断部(電子銃を含む)
76 第2加速部
80 パルス生成回路
81 マイクロ波源
82 加速電圧供給部
83 電子銃
84 加速管
85 遮断部(電子銃を含む)
86 加速手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のマイクロ波源の出力を選択的に単一の加速管に接続して電子線を加速する加速装置でX線ターゲットを励起するX線発生装置であって、
複数のマイクロ波源を前記加速管に選択的に接続するマイクロ波スイッチと、
前記マイクロ波源、および前記マイクロ波スイッチの動作を制御する制御回路と、
を具備することを特徴とするX線発生装置。
【請求項2】
請求項1記載のX線発生装置において、
前記マイクロ波スイッチはフェライトを用いたマイクロ波スイッチまたは真空管を用いたマイクロ波スイッチであることを特徴とするX線発生装置。
【請求項3】
複数のマイクロ波源の出力を選択的に加速管に接続して電子線を加速し、特性が同一または異なるエネルギーの電子線を発生する加速装置を用いるX線発生装置であって、
電子線の進行を妨げることなくマイクロ波を遮断する遮断部により分離された第1および第2加速部を備える加速管と、
第1電子銃と、
前記遮断部に関連して設けられた第2電子銃と、
X線ターゲットと、
各マイクロ波源の動作と接続を制御する制御回路と、
を具備することを特徴とするX線発生装置。
【請求項4】
請求項3記載のX線発生装置において、
前記制御回路は、第1加速部に第1のマイクロ波源を接続しているときは、第2加速部を不作動状態に制御することを特徴とするX線発生装置。
【請求項5】
請求項3記載のX線発生装置において、
第2電子銃は、第1加速部の出力電子線を通過させるリングカソードと前記リングカソードが発生した電子を加速収束する加速収束電極を具備することを特徴とするX線発生装置。
【請求項6】
電子銃と前記電子銃からの電子を加速する加速管を含む加速器と、
他の電子銃を含み前記加速管に同軸一体に設けられた加速手段と、
前記加速管にマイクロ波を供給するマイクロ波源と、
前記加速手段を通過した電子線によりX線を発生させられるX線ターゲットと、
前記加速手段に加速電界を供給する加速電圧供給部と、
前記マイクロ波源および前記加速電圧供給部の動作を制御する制御回路と、
を具備することを特徴とするX線発生装置。
【請求項7】
請求項6記載のX線発生装置において、
前記他の電子銃は前記加速管の出力電子線を通過させるリングカソードと前記リングカソードが発生した電子を加速収束する加速収束電極を含むことを特徴とするX線発生装置。
【請求項8】
請求項6記載のX線発生装置において、
前記制御回路は前記加速管を動作させるときは前記加速手段を不作動状態に制御することを特徴とするX線発生装置。
【請求項9】
複数のマイクロ波源の出力を選択的に加速管に接続して電子線を加速し、特性が同一または異なるエネルギーの電子線を発生する加速装置を用いるX線発生装置であって、
電子銃と、
電子線の進行を妨げることなくマイクロ波を遮断する遮断部により分離された第1および第2加速部を備える加速管と、
前記第1および第2加速部にそれぞれ接続されている第1および第2のマイクロ波源と、
第2加速部を通過した電子線により励起されてX線を発生するX線ターゲットと、
第1および第2のマイクロ波源の動作を制御する制御回路と、
を具備することを特徴とするX線発生装置。
【請求項10】
請求項1〜9記載のX線発生装置において、
前記制御回路は、前記電子銃の動作を前記マイクロ波源の動作に連動して制御することを特徴とするX線発生装置。
【請求項11】
請求項1〜9記載のX線発生装置において、
前記複数のマイクロ波源は、同一または異なる特徴をもつマイクロ波を発生することを特徴とするX線発生装置。
【請求項12】
複数のマイクロ波源の出力を選択的に加速管に接続して電子線を加速し、特性が同一または異なる電子線を発生する加速装置において、
高圧パルスを出力するパルス生成回路と、
前記パルス生成回路が出力した高圧パルスによってマイクロ波パルスを供給する複数のマイクロ波源と、
電子銃と、
加速管と、
前記複数のマイクロ波源がそれぞれ入力として接続される前記マイクロ波源を選択的に前記加速管に接続するマイクロ波スイッチと、
を具備することを特徴とする加速装置。
【請求項13】
複数のマイクロ波源の出力を選択的に加速部に接続して電子線を加速し、特性が同一または異なる電子線を発生する加速装置であって、
電子線の進行を妨げることなくマイクロ波を遮断する遮断部により分離された第1および第2加速部を備える加速管と、
第1電子銃と、
前記遮断部に関連して設けられた第2電子銃と、
第1および第2のマイクロ波源と、
第1および第2のマイクロ波源の動作を制御するパルス生成回路と、
を具備することを特徴とする加速装置。
【請求項14】
請求項13記載の加速装置において、
前記第2電子銃は、第1加速部の出力電子線を透過させるリングカソードと前記リングカソードが発生した電子を加速収束する加速収束電極を含むことを特徴とする加速装置。
【請求項15】
高圧パルスを出力するパルス生成回路と、
前記パルス生成回路が出力した高圧パルスによってマイクロ波パルスを供給するマイクロ波源と、
前記パルス生成回路が出力した高圧パルスにより加速電界を供給する加速電圧供給部と、
電子銃と前記マイクロ波源が接続されている加速管を含む加速器と、
前記加速管に同軸一体に設けられ、他の電子銃をもち前記加速電圧供給部から電圧が供給される加速手段と、
を具備することを特徴とする加速装置。
【請求項16】
請求項15記載の加速装置において、
前記他の電子銃は、前記加速管の出力電子線を通過させるリングカソードをもち、前記リングカソードが発生した電子を加速収束する加速収束電極を含むことを特徴とする加速装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−218053(P2008−218053A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−50584(P2007−50584)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成18年度、経済産業省、平成18.06.06関東第6号 地域新生コンソーシアム研究開発事業「可搬型高エネルギーリニアックX線源の開発」、産業再生法第30条の適用を受ける特許出願
【出願人】(506118216)株式会社アキュセラ (5)
【Fターム(参考)】