説明

効率良く遠赤外線を放射する白色平板型放熱器

【課題】ガラス発熱体を用いた遠赤外線暖房機の放熱器は、160℃と言う温度域では耐熱強化ガラスでも、破損する等拭い難い欠点があり、浴場、機械浴設備室、サウナ、プール及び採暖室、岩盤浴場等には不適切であり又金属製の放熱器もあるが、近黒色を呈し現代の白色系施設には衣装上不適である。
【解決手段】金属板の表面から放射される遠赤外線の放射はガラスに比べ大きく劣る、金属表面を白色セメントとエポキシ樹脂系の繋材を配合した耐熱塗料で加工処理することにより、白色を呈して長波長の理想的な遠赤外線を放射する金属製白色平板型放熱器が上がる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の金属製白色平板形放熱器の表面温度を170℃〜200℃に昇温させ6〜8μm(ミクロン)の長波長の遠赤外線を放射して、人体等の被放射体を快適に加温する放熱板放熱器で、図1に示す形状をしていて主に平面形状の遠赤外線放射(輻射)暖房機の放熱器として搭載される、
該金属製白色平板型放熱器は一般的に鉱石類製(ガラスを含む)ほど放射効率がよくない、効率良く遠赤外線を放射させるには、表面に耐熱塗装を施す等の他に、特許出願済み(IC−13)の鉱石類の微分沫を塗市する手段もあるが、先ず耐熱塗装は黒色又は濃灰色に限られていて、白色系の現代の建物、内装には適合し難い、今回発明の特殊耐熱塗料を焼付け塗装した白色の平板型放熱器は、長波長の遠赤外線を効率よく放射し、しかも白色を呈しているので意匠上もいろいろな建物、居室に適合できる特徴を有する放熱板である。
【背景技術】
【0002】
従来類似形状の グラスヒート と呼ばれる平板形遠赤外線放射加温装置として特許文献1に開示されている放熱器がある、
【特許文献1】 特許第2987354号 公報
このグラスヒートは耐熱強化ガラス発熱体であり表面が、エンボス状に加工されたガラス製放熱器を搭載した暖房機で、この暖房機のガラス製放熱器の変わりに該金属製白色平板型放熱器を搭載する事が出来、略同等の輻射効果を得て表面が白色である事を特徴とする、
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の該ガラス発熱体は、取付場所によりガラスの特性として衝撃等に弱く破損すると言う拭い難い欠点がある、効率よく遠赤外線を放射する発熱体放熱器であっても、破損による危険性のある取付場所には設置出来ず、また金属に鉱石類の粉末を塗布した物もあるが、発熱体表面の色彩が濃鼠色で輻射効率の良い物ほど黒色に近い色彩で現在の白系の多い建物には意匠上採用されない等の課題があり白色系の放熱器が出来ないものかを、解決する事を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題を解決する為の請求項1の発明は、遠赤外線を効率良く放射させる金属板の表面処理を、アルミ材ではアルマイト処理、アルミ材を含む他の金属では遠赤外線放射耐熱塗装が一般的であるが、何れも濃灰色、又は黒色で白色系の現代の建物に衣装上適合し難い、この発明は耐熱温度300℃でホワイトセメント材とエポキシ系繋材を配合した耐熱塗料を下地処理して200℃位で焼付け塗装すると、白色を呈した遠赤外線放熱板となり課題を解決できる、
【0005】
また請求項2の発明は、金属板の表面から放射される遠赤外線の直線性から、放射範囲が狭く、放射角度を広くする目的で平板放熱器の表面をゴルフボールの表面のようにリンプル加工、エンボス加工し平板放熱器から遠赤外線を拡散放射する効率の良い金属製白色平板型放射体である事を特徴とする。
【0006】
また請求項3の発明は、該白色平板型放熱器は180℃〜200℃の温度帯域で長期間使用されることが前提の加温装置であるから、長方形の比較的長細い(約1.5m)平板で、水平に吊下げられた状態で使用される事が多く中央部分の弛みが問題になる、これを防止し水平が保たれ、安定した温度で効率よく遠赤外線を放射出来るように、長辺の端面をコの字状に加工し更に耐熱シリコーン樹脂製の保持材で固定した弛まない、金属製白色平板型放射器である事を特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明により該白色平板型放熱器を搭載した暖房、加温装置はガラス製放熱器では適切では無かった、プールサイド、採暖室、浴場、機械浴室、サウナ室、岩盤浴場、高温乾燥室等の天井取付、一般居室のコーナー、壁の設置等、また意匠上白色系の建物の内部には、あまり採用されなっかたが、白色を呈する平板放熱器なので、どの様な施設、場所にも採用が適切で、また弛みや、変色が無く、長期間安定した遠赤外線の放射が可能な放熱器となり、膨大な普及が期待出来る。
【実施例1】
【0008】
該金属製白色平板型放熱器は主として浴室、特に特別養護老人施設の機械浴室の洗い場等に取付けられる暖房機に搭載され、お年寄りの人の加温(暖房)に共される、この浴室の天井、天井と壁のコーナーに斜傾に取付け、暖をとる、特に老人は気温の急な変化で養護事故を起こす事があるので、該放熱器を搭載した、暖房、加温装置は極めて重要である、プール、サウナ採暖室の暖房、加温にも最適で遠赤外線の輻射効果で空気を暖めず直接人や他の有機物を暖めるので大きな省エネルギーとなる、また寒冷地では凍結防止に高速道路のサービスエリアの便所、普通の建物の便所、流し場、洗濯場等の水場と言われる場所にも最適で、利用される場所は飛躍的に増大すると推測される。
【図面の簡単な説明】
【0009】

【図1】遠赤外線を放射する金属製白色平板型放熱器の斜視図である。
【符号の説明】
【0010】
1.金属製白色平板型放熱器の表面を示す
2.リンプル加工された突起状を示す
3.放熱器の端面のコの字加工を示す
4.放熱器の側面高さ5mmを示す

【特許請求の範囲】
【請求項1】
この発明の白色平板型放熱器は表面温度を、170℃〜200℃に保つ時、人体の表皮に最も良く吸収されやすい6〜8μm(ミクロン)の長波長遠赤外線を効率よく放射する金属製平板型放熱器で、特殊耐熱塗料を焼付け塗装すると表面は白色を呈した状態で理想的な長波長の遠赤外線を放射する、この白色を呈するを特長とした金属製白色平板型放熱器。
【請求項2】
該金属製白色平板型放熱器は平面状の発熱体である事から直線状に放射し拡散しにくい特性がある、従って放射角度を広く拡散させるには、エンボス加工またはリンプル加工し、平板型放熱器の表面を規則的又は不規則的に複雑な凹凸に加工し、放熱放射角度を大きくして拡散放射すると、天井面に水平に取付けた場合でも、広い放射角度で放射、放熱する事から、人体表面に柔らかく、身体内部から暖めるため、極めて快適な体感が得られる、この金属製白色平板型放熱器の表面加工処理等の全て。
【請求項3】
該金属製白色平板型放熱器は正角形及び長方形の形状である事から実用上天井面から平面に吊り下げられて、使用される事が多く中央部分が弛み、不恰好になるので長辺の端面を 90°折り曲げ又は二度折り曲げて、コの字に曲げ加工すると、弛まなく水平が保てるこの加工を伴った該金属製白色平板型放熱器。

【図1】
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【公開番号】特開2010−164289(P2010−164289A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−27859(P2009−27859)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(592147790)株式会社インターセントラル (11)