説明

動きデータ生成装置、動きデータ生成方法及び動きデータ生成プログラム

【課題】音楽の曲調に同期した動きの動きデータを生成する。
【解決手段】所定の動きパターンに応じた動きパターンデータを記憶しておいて、音楽データを分析して当該音楽データに基づく音楽のビートを検出して、当該検出したビートに基づいて音楽データを複数の小節区間に区切ったとき、当該区切った音楽データの小節区間に対して動きパターンデータを割り当てるようにして、動きデータを生成するようにしたことにより、音楽データと共に動きデータを再生するとき、音楽データMD1に基づく音楽を楽譜で表現したときの、小節に対応する第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の切り換えに同期させて、動きパターンを切り換えることができ、かくして、音楽の曲調に同期した動きの動きデータを生成し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は動きデータ生成装置、動きデータ生成方法及び動きデータ生成プログラムに関し、例えば音楽データの再生機能を有する音楽ロボット装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来のロボット装置は、人の手の動きを撮像して動きパターンデータを生成し、当該生成した動きパターンデータを動きの速さ毎にクラスタに分類して記憶している。ロボット装置は、音楽データが与えられると、その音楽データに基づく音楽のリズム(すなわち音楽のテンポ)を検出し、当該検出したテンポが速い場合には、速い動きの動きパターンデータに分類されているクラスタから動きパターンデータを読み出すと共に、音楽データに基づく音楽が流されるのに重ねるようにして当該読出した動きパターンデータに応じて速い動きで動いていた(すなわち速い動きで踊っていた)。一方でロボット装置は、与えられた音楽データのテンポが遅い場合には、遅い動きの動きパターンデータに分類されているクラスタから動きパターンデータを読み出すと共に、音楽データMD1に基づく音楽が流されるのに重ねるようにして当該読出した動きパターンデータに応じて遅い動きで動いていた(すなわち遅い動きで踊っていた)。
(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−231012公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、ロボット装置は、音楽の曲調に合わせて動くことができれば、音楽に対して動きを違和感無く同期させることができ、あたかもロボット装置自体が音楽に合わせて踊っているように見せることができる。
【0004】
ところが、かかる構成のロボット装置は、音楽のテンポが速いか遅いかに応じて、速い或いは遅い動きの動きパターンデータを読み出しているだけであり、音楽の曲調に同期して動かすデータを作っている訳では無いという問題があった。
【0005】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、音楽の曲調に同期した動きの動きデータを生成し得る動きデータ生成装置、動きデータ生成方法及び動きデータ生成プログラムを実現する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため本発明においては、所定の動きパターンに応じた動きパターンデータを記憶する記憶部と、音楽データを分析して当該音楽データに基づく音楽のビートを検出するビート検出部と、ビート検出部により検出されたビートに基づいて音楽データを複数のビート区間に区切る区間区切り部と、区間区切り部により区切られた音楽データのビート区間に対して記憶部に記憶されている動きパターンデータを割り当てるデータ割当部と、データ割当部により音楽データのビート区間に割り当てられた動きパターンデータに応じて動きデータを生成するデータ生成部とを設けるようにした。
【発明の効果】
【0007】
従って本発明では、所定の動きパターンに応じた動きパターンデータを記憶しておいて、音楽データを分析して当該音楽データに基づく音楽のビートを検出して、当該検出したビートに基づいて音楽データを複数のビート区間に区切ったとき、当該区切った音楽データのビート区間に対して動きパターンデータを割り当てることに応じて、動きデータを生成するようにしたことにより、音楽データのビート区間に基づく音楽の曲調に合わせて動きパターンを切り換えることができる。
【0008】
本発明によれば、所定の動きパターンに応じた動きパターンデータを記憶しておいて、音楽データを分析して当該音楽データに基づく音楽のビートを検出して、当該検出したビートに基づいて音楽データを複数のビート区間に区切ったとき、当該区切った音楽データのビート区間に対して動きパターンデータを割り当てることに応じて、動きデータを生成するようにしたことにより、音楽データのビート区間に基づく音楽の曲調に合わせて動きパターンを切り換えることができ、かくして、音楽の曲調に同期した動きの動きデータを生成し得る動きデータ生成装置、動きデータ生成方法及び動きデータ生成プログラムを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0010】
(1)本実施の形態の概要
図1において、1は全体として本実施の形態による動きデータ生成装置の構成の概要を示す。動きデータ生成装置1の記憶部2は、所定の動きパターンに応じた動きパターンデータを記憶する。また、動きデータ生成装置1のビート検出部3は、音楽データを分析して、当該音楽データに基づく音楽のビートを検出する。さらに動きデータ生成装置1の区間区切り部4は、ビート検出部3により検出されたビートに基づいて音楽データを複数のビート区間に区切る。さらに動きデータ生成装置1のデータ割当部5は、区間区切り部4により区切られた音楽データのビート区間に対し、記憶部2に記憶されている動きパターンデータを割り当てる。さらに動きデータ生成装置1のデータ生成部6は、データ割当部5により音楽データのビート区間に割り当てられた動きパターンデータに応じて動きデータを生成する。かかる構成により動きデータ生成装置1は、音楽データのビート区間に基づく音楽の曲調に合わせて動きパターンを切り換えることができ、かくして、音楽の曲調に同期した動きの動きデータを生成し得る動きデータ生成装置、動きデータ生成方法及び動きデータ生成プログラムを実現できる。
【0011】
(2)音楽再生システムの構成
図2において、10は全体として音楽再生システムを示す。かかる音楽再生システム10は、本発明を適用した音楽ロボット装置11とパーソナルコンピュータ12とを、例えば、近距離無線通信技術であるBluetooth(登録商標)に準拠して無線接続し得るようになされている。
【0012】
(2−1)音楽ロボット装置の構成
まず、音楽ロボット装置11の構成について説明する。音楽ロボット装置11は、図3(A)及び(B)並びに図4に示すように、例えば全体として略楕円体状の装置筺体(以下、これを楕円体状筐体と呼ぶ)20を有している。かかる楕円体状筐体20は、その中央の略樽型形状の部分でなる筐体中央部21の互いに対向する一対の端部のうち、一方の端部(以下、これを右側端部と呼ぶ)側に略円錐台形状の部分でなる第1の筐体回動部(以下、これを筐体右側回動部と呼ぶ)22が設けられている。また楕円体状筐体20は、筐体中央部21の他方の端部(以下、これを左側端部と呼ぶ)側に、略円錐台形状の部分でなる第2の筐体回動部(以下、これを筐体左側回動部と呼ぶ)23が設けられている。
【0013】
さらに楕円体状筐体20は、筐体右側回動部22の右側に、略キャップ形状の部分でなる第1の筐体開閉部(以下、これを筺体右側開閉部と呼ぶ)24が設けられている。さらにまた楕円体状筐体20は、筐体左側回動部23の左側に、略キャップ形状の部分でなる第2の筐体開閉部(以下、これを筺体左側開閉部と呼ぶ)25が設けられている。
【0014】
そして楕円体状筐体20の中心点P1から当該楕円体状筐体20表面の最も遠い右側及び左側の両頂点P2、P3を直線で結ぶ線分(すなわち、楕円体の長軸)を水平回動軸線L1とすると、筐体右側回動部22は、筐体中央部21の右側端部に対し、当該水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及びこれとは逆の軸回り他方向に回動可能に枢支されている。また筐体左側回動部23は、筐体中央部21の左側端部に対し、水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回動可能に枢支されている。
【0015】
さらに図5に示すように、筐体右側開閉部24は、筐体右側回動部22に対し、当該筐体右側回動部22の右側縁部22Aの所定位置に設けられたヒンジ部26を介して所定角度範囲で開閉可能に取り付けられている。因みに筐体右側開閉部24は、筐体右側回動部22の右側縁部22Aに対し開口縁部24Aを当接させる位置から、右側縁部22Aと開口縁部24Aとの開き角度が略90度等となる位置までの所定角度範囲内で任意の角度に開くようになされている。一方、筐体左側開閉部25は、筐体左側回動部23に対し、当該筐体左側回動部23の左側縁部23Aの所定位置に設けられたヒンジ部27を介して所定角度範囲で開閉可能に取り付けられている。因みに筐体左側開閉部25は、筐体左側回動部23に対し、左側縁部23Aに対し開口縁部25Aを当接させる位置から、左側縁部23Aと開口縁部25Aとの開き角度が略90度等となる位置までの所定角度範囲で任意の角度に開くようになされている。
【0016】
さらに筐体右側回動部22は、筒状に形成されており、内部にステレオ用の一対の第1及び第2のスピーカ28及び29のうち右チャンネル用の第1のスピーカ(以下、これを右スピーカと呼ぶ)28が円形の振動板の正面のみを右側縁部22Aの開口から露出させて収納されている。ここで筐体右側開閉部24は、筐体左側開閉部25とは独立して開閉し得るようになされている。そして筐体右側開閉部24は、ヒンジ部26を介して回転して、開口縁部24Aを筐体右側回動部22の右側縁部22Aに当接させて閉じた場合、右スピーカ28の振動板を外部から隠すことができる。また筐体右側開閉部24は、ヒンジ部26を介して回転して、開口縁部24Aを筐体右側回動部22の右側縁部22Aから離間させるように開いた場合、右スピーカ28の振動板を外部に露出させ得るようになされている。
【0017】
一方、筐体左側回動部23も、筒状に形成されており、内部に右スピーカ28と同様構成及び同様形状の左チャンネル用の第2のスピーカ(以下、これを左スピーカと呼ぶ)29が円形の振動板の正面のみを左側縁部23Aの開口から露出させて収納されている。従って筐体左側開閉部25は、ヒンジ部27を介して回転して、開口縁部25Aを筐体左側回動部23の左側縁部23Aに当接させて閉じた場合、左スピーカ29の振動板を外部から隠すことができる。また筐体左側開閉部25は、ヒンジ部27を介して回転して、開口縁部25Aを筐体左側回動部23の左側縁部23Aから離間させるように開いた場合、左スピーカ29の振動板の正面を外部に露出させ得るようになされている。
【0018】
また図6に示すように、筐体右側回動部22は、筐体左側回動部23とは独立して回動し得るようになされている。そして筐体右側回動部22は、筐体右側開閉部24の開閉動作からも独立して回動し得るようになされている。また筐体左側回動部23も、筐体左側開閉部25の開閉動作から独立して回動し得るようになされている。
【0019】
これに加えて図3(A)及び(B)並びに図4に示すように、筐体中央部21の右側端部には、当該筐体中央部21の最大外径よりも大きい所定外径を有する円環形状の右側車輪30が水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回動可能に枢支されている。また筐体中央部21の左側端部には、右側車輪30と同様形状及び同様外形の左側車輪31が水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回動可能に枢支されている。かかる右側車輪30は、左側車輪31と共に回転して楕円体状筐体20を自走させるためのものであり、当該左側車輪31とは独立して回動し得るようになされている。
【0020】
そして筐体中央部21内には、内壁所定位置にバッテリ等でなる重り32が固定されている。また筐体中央部21は、楕円体状筐体20の中心点P1から右側端部(すなわち、右側車輪30)までの距離と、当該楕円体状筐体20の中心点P1から左側端部(すなわち、左側車輪31)までの距離とがほぼ等しい所定距離に選定されている。さらに筐体右側回動部22及び筐体左側回動部23は、互いに同じ形状でなり、互いの幅がほぼ等しい所定幅に選定されている。さらに筐体右側開閉部24及び筐体左側開閉部25も、互いに同じ形状でなり、それぞれ開口縁部24A及び25Aから表面の頂点P2及びP3までの幅がほぼ等しい所定長さに選定されている。すなわち楕円体状筐体20は、当該楕円体状筐体20の中心P1を通り、水平回動軸線L1を垂線とする仮想平面(図示せず)に対し左右が面対称に形成されている。
【0021】
このため楕円体状筐体20は、机の天板や床等(以下、これらをまとめて床と呼ぶ)に載上される場合、筐体中央部21の最大外形部分の外周面を当該床の表面から僅かに離間させ、かつ水平回動軸線L1を床の表面と並行にした姿勢で右側車輪30及び左側車輪31により支持される。これに加えて楕円体状筐体20は、筐体中央部21内の重り32により当該筐体中央部21の重心が中心点P1から内壁寄りにずれているため、床に載上された場合、当該重り32を鉛直下側に位置させた(すなわち、重り32部分でなる重心を床の表面に極力近づけた)姿勢(以下、これを基準姿勢と呼ぶ)となる。そして筐体中央部21内の重り32は、その重さが比較的重く選定されている。従って楕円体状筐体20は、右側車輪30及び左側車輪31によって支持された状態で床に載上された場合、筐体右側開閉部24及び筐体左側開閉部25がそれぞれ独立して任意の角度に開かれ、また当該筐体右側開閉部24及び筐体左側開閉部25がそれぞれ独立して開かれた状態で筐体右側回動部22及び筐体左側回動部23がそれぞれ独立して回転しても、右側及び左側等に傾くことなく基準姿勢を維持することができる。
【0022】
また楕円体状筐体20は、床の上を右側車輪30及び左側車輪31の回転により自走する場合も、筐体中央部21内の重り32により当該筐体中央部21の重心が中心点P1から内壁寄りにずれているため、当該筐体中央部21が水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回転することを抑制し得るようになされている。さらに楕円体状筐体20は、重り32が比較的重いため、自走する際に筐体右側開閉部24及び筐体左側開閉部25がそれぞれ独立して任意の角度に開かれ、また当該筐体右側開閉部24及び筐体左側開閉部25がそれぞれ独立して開かれた状態で筐体右側回動部22及び筐体左側回動部23がそれぞれ独立して回転しても、右側及び左側等にほとんど傾くことなく基準姿勢をほぼ維持することができる。
【0023】
これに加えて筐体中央部21の表面には、基準姿勢で上側となる位置に、指や手等が接触したことを検知するための接触検知センサ部33が設けられている。かかる接触検知センサ部33は、例えば、筐体中央部21の表面における指先大の領域に接触した指や手等を検知するようになされている。また右側車輪30の右側には、光を発する環状の右側発光部34が設けられている。さらに左側車輪31の左側にも、右側発光部34と同様構成の光を発する環状の左側発光部35が設けられている。そしてかかる右側発光部34及び左側発光部35は、それぞれ全体や一部分、また発光色等のように発光状態を可変して発光し得るようになされている。
【0024】
(2−2)パーソナルコンピュータの構成
次いで図7を用いて、パーソナルコンピュータ12の構成を説明する。かかるパーソナルコンピュータ12は、例えばマイクロコンピュータ構成の制御部40が、キーボードやマウス等でなる入力部41に対するユーザ操作に応じて種々の命令が入力されると、内部のメモリ(図示せず)、又はハードディスクドライブでなる記憶部42に予め記憶されている基本プログラムやアプリケーションプログラム等の各種プログラムを読み出す。そして制御部40は、これら各種プログラムに従って全体を制御すると共に、所定の演算処理や、入力部41を介して入力される種々の命令に応じた各種処理を実行する。
【0025】
これにより制御部40は、ユーザにより入力部41を介して、CD(Compact Disk)等のメディアに記録された音楽データMD1を録音するための操作命令が入力されると、パーソナルコンピュータ12に装填されたメディアから音楽データMD1を読み出すと共に、当該読み出した音楽データMD1を記憶部42に送出して記憶する。また制御部40は、ユーザにより入力部41を介して、所望の音楽データMD1を配信要求するための操作命令が入力されると、これに応じて通信部43を介してネットワーク上の音楽提供サーバ(図示せず)にアクセスし所望の音楽データMD1をダウンロード要求する。その結果、制御部40は、音楽提供サーバから返信される音楽データMD1を、通信部43を介して受信すると、その音楽データMD1を記憶部42に送出して記憶する。このようにして制御部40は、記憶部42に対し、多数の音楽データMD1を記憶し得るようになされている。
【0026】
そして制御部40は、ユーザにより入力部41を介して記憶部42内の音楽データMD1が指定され、かつ当該指定された音楽データMD1を再生要求する操作命令が入力されると、これに応じて記憶部42から、当該指定された音楽データMD1を読み出す。また制御部40は、その記憶部42から読み出した音楽データMD1に対し所定の再生処理を施した後、アンプやスピーカ等でなる出力部44に送出する、これにより制御部40は、出力部44から、記憶部42に記憶していた音楽データMD1に基づく音楽を出力してユーザに聴かせることができる。さらに制御部40は、ユーザにより入力部41を介してメディアから音楽データMD1を再生するための操作命令が入力されると、パーソナルコンピュータ12に装填されたメディアから音楽データMD1を読み出して出力部44に送出する。これにより制御部40は、出力部44から、メディアに記録された音楽データMD1に基づく音楽を出力してユーザに聴かせることもできる。
【0027】
さらに制御部40は、ユーザにより入力部41を介して記憶部42内の音楽データMD1が指定され、かつ当該指定された音楽データMD1を音楽ロボット装置11に転送する転送要求が入力されると、これに応じて記憶部42から当該指定された音楽データMD1を読み出し、これを通信部43を介して音楽ロボット装置11に転送することもできる。
【0028】
さらに制御部40は、各種プログラムの実行結果(例えば、音楽データMD1の取得、録音及び再生等)に応じた表示用データを生成して、表示制御部やディスプレイでなる表示部45に送出する。これにより制御部40は、表示部45において表示用データに基づき、音楽データMD1の取得、録音及び再生等に関する各種画面を表示して、ユーザに視認させることができる。
【0029】
かかる構成に加えて制御部40は、記憶部42に対し、音楽ロボット装置11に設けられた可動部としての筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25、右側車輪30及び左側車輪31それぞれを予め選定された数秒の所定時間(以下、これを動き実行時間と呼ぶ)に、所望の動きパターンで動かすための動きパターンデータを記憶している。そして動きパターンデータは、筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25、右側車輪30、左側車輪31毎に複数種類用意されている。
【0030】
この場合、筐体右側回動部22や筐体左側回動部23に対応する複数種類の動きパターンデータは、それぞれ動き実行時間に1つの動きパターンに応じて動きを開始してからその動きを終了させるまでの当該筐体右側回動部22や筐体左側回動部23に対する回転方向や回転角度、回転速度、回転方向反転回数等を示すように生成されている。そして筐体右側回動部22や筐体左側回動部23に対応する動きパターンとしては、例えば比較的遅く一方向へ回転するように動く動きパターンや、比較的速く一方向へ回転するように動く動きパターン、回転方向をすばやく何度も反転させるように動く動きパターン等がある。
【0031】
また筐体右側開閉部24や筐体左側開閉部25に対応する複数種類の動きパターンデータは、それぞれ動き実行時間に1つの動きパターンに応じて動きを開始してからその動きを終了させるまでの当該筐体右側開閉部24や筐体左側開閉部25に対する開閉方向や開閉角度、開閉速度、開閉回数等を示すように生成されている。そして筐体右側開閉部24や筐体左側開閉部25に対応する動きパターンとしては、例えば比較的遅く開く又は閉じるように動く動きパターンや、比較的速く開く又は閉じるように動く動きパターン、開閉方向やすばやく何度も反転させるように動く動きパターン等がある。
【0032】
さらに右側車輪30や左側車輪31に対応する複数種類の動きパターンデータは、それぞれ動き実行時間に1つの動きパターンに応じて動きを開始してからその動きを終了させるまでの当該右側車輪30や左側車輪31に対する回転方向や回転角度、回転速度、回転回数等を示すように生成されている。そして右側車輪30や左側車輪31に対応する動きパターンとしては、例えば比較的遅く一方向へ回転するように動く動きパターンや、比較的速く一方向へ回転するように動く動きパターン、回転方向をすばやく何度も反転させるように動く動きパターン等がある。
【0033】
そして筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25、右側車輪30及び左側車輪31(以下、これらをまとめて6軸分の可動部とも呼ぶ)それぞれの複数種類の動きパターンデータは、これら6軸分の可動部それぞれの動きパターンに応じた音楽ロボット装置11全体としての動きが音楽の特徴に合うように、当該音楽の種々の特徴と対応付けた属性情報としてデータベース化されて記憶部42に記憶されている。このデータベースは、2種類の動き実行時間に応じて2種類用意されている。一方のデータベースは、図8に示すように、数秒程度の動き実行時間の動きパターンに対応した複数の動きパターンデータ(以下、これを第1の動きパターンデータと呼ぶ)ADが、6軸分の可動部のそれぞれに対して、音楽の特徴と対応付けられている(以下、このデータベースを第1の動きパターンデータベースADBと呼ぶ)。他方のデータベースは、図9に示すように、第1の動きパターンデータADよりも長い動き実行時間(例えば、第1の動きパターンデータADの2倍の動き実行時間)の動きパターンに対応した複数の動きパターンデータ(以下、これを第2の動きパターンデータと呼ぶ)BDが、6軸分の可動部のそれぞれに対して、音楽の特徴と対応付けられている(以下、このデータベースを第2の動きパターンデータベースBDBと呼ぶ)。また、これら第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBにおいて、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDは、当該第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに固有の図示しない識別子が対応付けられている。そしてこれら、第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBは、音楽の特徴に応じて、6軸分の可動部のそれぞれに複数用意された第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDの中から、6軸分の可動部のそれぞれに対して1つの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを選択できるようになされている。
【0034】
(3)パーソナルコンピュータにおける動きデータの生成
ここで、パーソナルコンピュータ12により、音楽データMD1に基づく音楽に合わせて音楽ロボット装置11全体を動かすための動きデータUD1を生成する処理について説明する。この動きデータUD1を生成する処理としては、音楽データMD1を、当該音楽データMD1に基づく音楽のビートに応じた区間(以下、これをビート区間と呼ぶ)に区切る第1の区間区切り処理と、音楽データMD1の特徴を検出する第1の特徴検出処理と、音楽データMD1の区間に対して動きパターンデータを割り当てる第1のデータ割当処理とがあり、パーソナルコンピュータ12の制御部40は、これら第1の区間区切り処理、第1の特徴検出処理及び第1のデータ割当処理を並行に行うことにより、動きデータUD1を生成するようになされている。以下、かかる第1の区間区切り処理、第1の特徴検出処理及び第1のデータ割当処理を順に説明する。
【0035】
(3−1)第1の区間区切り処理
まず、パーソナルコンピュータ12の制御部40による第1の区間区切り処理について説明する。制御部40は、ユーザにより、例えば表示部45に表示された図示しないGUI(Graphical User Interface)上での操作に応じて入力部41を介して音楽データMD1が任意に指定されると共に、当該選択された音楽データMD1に基づく音楽に合わせて音楽ロボット装置11全体を動かすための動きデータUD1を生成する命令(以下、これを動きデータ生成命令と呼ぶ)が入力されると、第1の区間区切り処理を開始する。制御部40は、かかる第1の区間区切り処理において、記憶部42から、その指定された音楽データMD1を読み出す。そして制御部40は、かかる音楽データMD1を分析して当該音楽データMD1を時間軸に沿って所定の第1の単位処理部分(例えば、数10ミリ秒の音楽に相当する部分である)に分けると共に、第1の単位処理部分に対して例えばFFT(Fast Fourier Transform)演算による変換を行うことにより、所定の周波数帯域毎のエネルギーを抽出する。そして制御部40は、抽出した第1の単位処理部分の周波数帯域毎のエネルギーの総和を算出する。その結果、制御部40は、音楽データMD1全体に亘って、第1の処理単位部分の周波数帯域毎のエネルギーの総和を得ると、当該第1の処理単位部分の周波数帯域毎のエネルギーの総和をもとに(例えば、音楽データMD1全体に亘って第1の処理単位部分の周波数帯域毎のエネルギーの総和を時間で微分処理することにより)、音楽データMD1に基づく音楽が流されたときの音楽のビートを検出する。
【0036】
制御部40は、第1の区間区切り処理時、検出したビートに応じて、音楽データMD1を、例えば音楽データMD1に基づく音楽を楽譜で表したときの1/2小節、1小節や2小節に相当するだけのビートを含むビート区間(以下、これを小節区間と呼ぶ)に区切る。この小節区間としては、当該小節区間の区切りのビートの間に所定数のビートが入るようにして形成される第1の小節区間MS1(例えば、区切りのビートの間に3個のビートが入るようにして形成される、全体として4ビート分の小節区間)と、区間の区切りのビートの間に第1の小節区間MS1のビートよりも多い所定数のビートが入るようにして形成される第2の小節区間MS2(例えば、区切りのビートの間に7個のビートが入るようにして形成される、全体として8ビート分の小節区間)とがある。そして制御部40は、第1の区間区切り処理時、音楽データMD1を、第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とのいずれかに順次区切っていき、当該音楽データMD1の後尾まで区間を区切ると第1の区間区切り処理を終了する。
【0037】
このような第1の区間区切り処理により、制御部40は、音楽データMD1の全体を、第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに順次区切るようになされている。
【0038】
この場合、制御部40は、音楽のビートに応じて、区間の長さの異なる第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに音楽データMD1を区切っていることにより、これら区切った第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2に対して第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータを割り当てることで最終的に動きデータUD1を生成し、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、小節区間が1種類しか無い場合に比して、音楽ロボット装置11に多彩な動きをさせることができる。
【0039】
またこの場合、制御部40は、音楽データMD1に基づく音楽の曲調の変化の周期が音楽データMD1の第1の小節区間MS1よりも長い場合に、第1の小節区間MS1よりも区間が長い第2の小節区間MS2で音楽データMD1を区切って第2の動きパターンデータBDを割り当てるようにすれば、最終的に動きデータUD1を生成し、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、例えば、音楽データMD1に基づく音楽の先頭において静かな曲調が長く続く場合に、音楽ロボット装置11に対して動きパターンを頻繁に変更させてユーザに違和感を抱かせることなく、音楽の曲調に同期した動きパターンで動作させることができる。さらに制御部40は、音楽データMD1に基づく音楽の曲調の変化の周期が音楽データMD1の第2の小節区間MS2よりも短い場合に、第2の小節区間MS2よりも区間が短い第1の小節区間MS1で音楽データMD1を区切って第1の動きパターンデータADを割り当てるようにすれば、最終的に動きデータUD1を生成し、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、例えば、音楽のテンポが速いことに応じて曲調が頻繁に変化する場合に、音楽の曲調が変化しているにも関わらず同じ動きパターンで動作させてユーザに違和感を抱かせることなく、音楽の曲調に同期した動きパターンで動作させることができる。
【0040】
(3−2)第1の特徴検出処理
次に、パーソナルコンピュータ12の制御部40による第1の特徴検出処理について説明する。制御部40は、動きデータ生成命令が入力されると、第1の特徴検出処理を開始する。そして制御部40は、かかる第1の特徴検出処理において、記憶部42から、その指定された音楽データMD1を読み出すと、かかる音楽データMD1を音楽の時間軸に沿って所定の第2の単位処理部分(例えば、1秒分の音楽に相当する部分である)に分けると共に、第2の単位処理部分から1オクターブの12音階それぞれに相当する周波数帯域毎のエネルギーを抽出する。その結果、制御部40は、音楽データMD1の全体に亘って周波数帯域毎のエネルギーを抽出すると、当該周波数帯域毎のエネルギーをもとに、音楽の演奏に利用されている楽器、音楽の和音に基づくコード及び音楽のフレーズ等の種々の情報を検出すると共に音楽の特徴を検出し、かかる検出結果を数値化して表す特徴数値化情報を生成する。そして制御部40は、第1の特徴検出処理時、音楽データMD1の先頭から特徴数値化情報を順次生成していき、当該音楽データMD1の後尾まで特徴数値化情報を生成すると第1の特徴検出処理を終了する。
【0041】
このような第1の特徴検出処理により、制御部40は、音楽データMD1全体の特徴数値化情報を得るようになされている。また制御部40は、第1の区間区切り処理と第1の特徴検出処理とを並行に行っていることにより、音楽データMD1の第1の小節区間MS1毎、及び第2の小節区間MS2毎の特徴数値化情報を得ることができる。
【0042】
(3−3)第1のデータ割当処理
さらに、パーソナルコンピュータ12の制御部40による第1のデータ割当処理について説明する。制御部40は、動きデータ生成命令が入力されると、第1のデータ割当処理を開始する。そして制御部40は、上述した第1の区間区切り処理により区切られた、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対し、記憶部42に記憶する第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを順次割り当てていく。以下、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して、記憶部42に記憶する第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てる手法について詳述する。
【0043】
制御部40は、第1のデータ割当処理時、音楽データMD1の第1の小節区間MS1に対して、当該音楽データMD1の第1の小節区間MS1の特徴数値化情報に対応する音楽の部分の特徴に応じて、当該特徴に対応付けられている、記憶部42に記憶されている第1の動きパターンデータベースADBの6軸分の可動部のそれぞれに複数用意された第1の動きパターンデータADの中から、6軸分の可動部のそれぞれに対して1つの第1の動きパターンデータADをランダムに読み出す(図8)。すなわち制御部40は、音楽データMD1の第1の小節区間MS1の特徴数値化情報に、例えば当該音楽データMD1の第1の小節区間MS1に基づく音楽の部分のテンポが速いことが示されている場合には、第1の動きパターンデータベースADBの中の速いテンポ用の特徴に対応付けられている6軸分の可動部のそれぞれに複数用意された第1の動きパターンデータADの中から、6軸分の可動部のそれぞれに対して1つの第1の動きパターンデータADをランダムに読み出す。一方で制御部40は、音楽データMD1の第1の小節区間MS1の特徴数値化情報に、例えば当該音楽データMD1の第1の小節区間MS1に基づく音楽の部分のテンポが遅いことが示されている場合には、第1の動きパターンデータベースADBの中の遅いテンポ用の特徴に対応付けられている6軸分の可動部のそれぞれに複数用意された第1の動きパターンデータADの中から、6軸分の可動部のそれぞれに対して1つの第1の動きパターンデータADをランダムに読み出す。
【0044】
これに対し制御部40は、第1のデータ割当処理時、音楽データMD1の第2の小節区間MS2に対して、当該音楽データMD1の第2の小節区間MS2の特徴数値化情報に対応する音楽の部分の特徴に応じて、当該特徴に対応付けられている、記憶部42に記憶されている第2の動きパターンデータベースBDBの6軸分の可動部のそれぞれに複数用意された第2の動きパターンデータBDの中から、6軸分の可動部のそれぞれに対して1つの第2の動きパターンデータBDをランダムに読み出す(図9)。すなわち制御部40は、音楽データMD1の第2の小節区間MS2の特徴数値化情報に、例えば当該音楽データMD1の第2の小節区間MS2に基づく音楽の部分のテンポが速いことが示されている場合には、第2の動きパターンデータベースBDBの中の速いテンポ用の特徴に対応付けられている6軸分の可動部のそれぞれに複数用意された第2の動きパターンデータBDの中から、6軸分の可動部のそれぞれに対して1つの第2の動きパターンデータBDをランダムに読み出す。一方で制御部40は、音楽データMD1の第2の小節区間MS2の特徴数値化情報に、例えば当該音楽データMD1の第2の小節区間MS2に基づく音楽の部分のテンポが遅いことが示されている場合には、第2の動きパターンデータベースBDBの中の遅いテンポ用の特徴に対応付けられている6軸分の可動部のそれぞれに複数用意された第2の動きパターンデータBDの中から、6軸分の可動部のそれぞれに対して1つの第2の動きパターンデータBDをランダムに読み出す。
【0045】
このようにして制御部40は、第1のデータ割当処理時、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対応する音楽の部分の特徴に合った6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを、第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBから読み出す。したがって制御部40は、このようにして読み出した音楽の部分の特徴に合った第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータに応じて最終的に動きデータUD1を生成し、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、音楽データMD1に基づく音楽のイメージや雰囲気に合った動きをさせることができる。
【0046】
またこの場合、制御部40は、6軸分の可動部のそれぞれに複数用意された第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDの中から、6軸分の可動部のそれぞれに対して1つの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDをランダムに読み出していることにより、第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の音楽の特徴(すなわち音楽のテンポが速い又は遅い)が同じ場合であっても、6軸分の可動部の動きとして多彩な動きパターンの組み合わせの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを読み出すことができ、これら読み出した第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに応じて最終的に動きデータUD1を生成し、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、動きパターンの組み合わせの分だけ多彩な動きをさせることができる。
【0047】
さらにこの場合、制御部40は、音楽データMD1の第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに対して、第1の動きパターンデータADと、当該第1の動きパターンデータADとは動き実行時間の異なる第2の動きパターンデータとを読み出していることにより、このようにして読み出した第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータに応じて最終的に動きデータUD1を生成し、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、1種類の動き実行時間の動きパターンに基づいた動きパターンデータしか無い場合に比して、多彩な動きをさせることができる。
【0048】
さらにこの場合、制御部40は、第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBの中で、音楽の特徴に応じて、6軸分の可動部のそれぞれに複数用意された第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを特定するものの、かかる特定した6軸分の可動部のそれぞれに複数用意された第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDの中からは、6軸分の可動部のそれぞれに対して1つの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDをランダムに読み出していることにより、6軸分の可動部のそれぞれに複数用意された第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDの全てを選別してから読み出す場合に比して、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDの読み出しに関連する処理の負荷を減らすことができる。
【0049】
これに加え制御部40は、第1のデータ割当処理時、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の特徴数値化情報に対応する特徴に応じた6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを、第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBから読み出すとき、特徴数値化情報に応じて、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2それぞれの音楽のコードを検出している。そして制御部40は、動きデータ生成命令が入力された時点から現時点までの間に区切った音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2それぞれの音楽のコードと対応付けて、その時点までに区切った音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して読み出した、6軸分の可動部のそれぞれに対する第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDの識別子を、履歴情報として記憶部42に対して記憶している。
【0050】
これにより制御部40は、第1のデータ割当処理時、特徴数値化情報に応じて、音楽データMD1の第1の小節区間MS1のコードを検出したとき(以下、このようにして検出したコードを検出コードと呼ぶ)、動きデータ生成命令が入力された時点から現時点までの間に記憶部42に記憶した第1の小節区間MS1のコード(以下、これを記憶コードと呼ぶ)の中に検出コードと同じ記憶コードがある場合には、かかる記憶部42から、検出コードと同じ記憶コードに対応付けられている6軸分の可動部のそれぞれに対する第1の動きパターンデータADの識別子を読み出す。そして制御部40は、かかる読み出した6軸分の可動部のそれぞれに対する第1の動きパターンデータADの識別子に応じて、第1の動きパターンデータベースADBから対応する6軸分の第1の動きパターンデータADを読み出す。
【0051】
また制御部40は、第1のデータ割当処理時、特徴数値化情報に応じて、第2の小節区間MS2のコードを検出したとき(すなわち、検出コードを検出したとき)、動きデータ生成命令が入力された時点から現時点までの間に記憶部42に記憶した第2の小節区間MS2の記憶コードの中に検出コードと同じ記憶コードがある場合には、かかる記憶部42から、検出コードと同じ記憶コードに対応付けられている6軸分の可動部のそれぞれに対する第2の動きパターンデータBDの識別子を読み出す。そして制御部40は、かかる読み出した6軸分の可動部のそれぞれに対する第2の動きパターンデータBDの識別子に応じて、第2の動きパターンデータベースBDBから対応する6軸分の第2の動きパターンデータBDを読み出す。
【0052】
このようにして制御部40は、図10に示すように、第1のデータ割当処理時、音楽データMD1の複数の第1の小節区間MS1の中で同じコードを検出した第1の小節区間MS1に対しては、6軸分の可動部のそれぞれに対して同じ第1の動きパターンデータADを読み出すと共に、音楽データMD1の複数の第2の小節区間MS2の中で同じコードを検出した第2の小節区間MS2に対しては、6軸分の可動部のそれぞれに対する同じ第2の動きパターンデータBDを読み出す。すなわち制御部40は、これら読み出した第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに応じて最終的に動きデータUD1を生成したときに、音楽データMD1の中で同じコードの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して同じ動きパターンの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てることができる。これにより制御部40は、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、例えば、音楽データMD1に基づく音楽の中のさびの部分などの同じコードで形成されている部分において同じ動きをさせることができ、あたかも知性を持って動いているかのように見せることができる。
【0053】
ここで、音楽のビートは、音楽のテンポが速くなると当該ビート同士の間隔は狭くなり、音楽のテンポが遅くなると当該ビート同士の間隔は広くなる関係にある。また音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2は、音楽のビートに応じて区切られている。すなわち、制御部40により区切られた音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の長さは、音楽データMD1に基づく音楽のテンポの違いに伴って変化する。従って、第1のデータ割当処理時、制御部40により音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の特徴に合った6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを読み出したとき、かかる音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に基づく音楽の部分が流される時間と、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに基づく動きパターンを実行するのに必要な動き実行時間とは、必ずしも一致しない。
【0054】
これにより制御部40は、図11に示すように、第1のデータ割当処理時、音楽データMD1の第1の小節区間MS1に対応する6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータADを読み出すと、当該第1の小節区間MS1の区間の先頭及び後尾に対し、当該読み出した6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータADに基づく動きパターンの開始と終了とが合うように当該動きパターンの動き実行時間を伸縮させるようにして、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータADを修正すると共に、当該修正した6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータADを第1の小節区間MS1に割り当てる。また制御部40は、第1のデータ割当処理時、音楽データMD1の第2の小節区間MS2に対応する6軸分の可動部のそれぞれの第2の動きパターンデータBDを読み出すと、当該第2の小節区間MS2の区間の先頭及び後尾に対し、当該読み出した6軸分の可動部のそれぞれの第2の動きパターンデータBDに基づく動きパターンの開始と終了とが合うように当該動きパターンの動き実行時間を伸縮させるようにして、6軸分の可動部のそれぞれの第2の動きパターンデータBDを修正すると共に、当該修正した6軸分の可動部のそれぞれの第2の動きパターンデータADを第2の小節区間MS2に割り当てる。そして制御部40は、第1のデータ割当処理時、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを順次修正して割り当てていき、当該音楽データMD1の後尾の第1の小節区間MS1または第2の小節区間MS2まで、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てると、かかる第1のデータ割当処理を終了する。
【0055】
このような第1のデータ割当処理により制御部40は、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対し、音楽の特徴に対応する6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを読み出して割り当てる。従って制御部40は、これら割り当てた6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに応じて最終的に動きデータUD1を生成し、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、音楽データMD1に基づく音楽を楽譜で表現したときの、小節に対応する第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の切り換えに同期させて、動きパターンを切り換えることができ、あたかも再生中の音楽の曲調に同期して踊っているかのように動作させることができる。
【0056】
また制御部40は、第1のデータ割当処理時、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対応する6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを読み出し、当該読み出した6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに基づくそれぞれに動きパターンの開始及び終了と、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2のそれぞれの先頭及び後尾とが一致するように、6軸分の可動部のそれぞれの当該第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを修正して割り当てている。従って制御部40は、これら割り当てた6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに応じて最終的に動きデータUD1を生成し、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、音楽データMD1に基づく音楽を楽譜で表現したときの、小節に対応する第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の切り換え時に、動きパターンデータに応じた動きパターンが不自然に途切れることなく、再生中の音楽の曲調に合わせて連続的な動きをさせることができる。
【0057】
このようにしてパーソナルコンピュータ12の制御部40は、上述した第1の区間区切り処理、第1の特徴検出処理及び第1のデータ割当処理を並行して行うことにより、図12に示すような、音楽データMD1の各第1の小節区間MS1及び各第2の小節区間MS2に対して、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを再生時間軸tに沿って割り当てて動きデータUD1を生成する。
【0058】
また制御部40は、ユーザにより動きデータ生成命令が入力される毎に、上述した第1の区間区切り処理、第1の特徴検出処理及び第1のデータ割当処理を並行して繰り返し行うことで、動きデータUD1を新たに生成し直す。すなわち制御部40は、同じ音楽データMD1であっても、動きデータ生成命令が入力される毎に異なる動きデータUD1を生成することができる。従って制御部40は、このようにして生成した動きデータUD1を音楽データMD1と共に音楽ロボット装置11に再生させることにより、同じ音楽データMD1であっても、動きデータ生成命令を入力する毎に異なる動きパターンの組み合わせに応じた動きをさせることができ、エンターテイメント性を向上できる。
【0059】
そして制御部40は、音楽ロボット装置11に対し、このようにして生成した動きデータUD1を音楽データMD1と共に所定の単位処理データ毎に通信部43を介して順次送出し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させることで、再生中の音楽の曲調に同期した動きをさせるようになされている。
【0060】
(4)処理手順の説明
(4−1)第1の区間区切り処理手順
ここで、上述した第1の区間区切り処理の手順について説明する。パーソナルコンピュータ12は、ユーザにより動きデータ生成命令を入力されると、図13に示すような第1の区間区切り処理手順RT1を開始する。パーソナルコンピュータ12の制御部40は、かかる第1の区間区切り処理手順RT1を開始すると、ステップSP1において、記憶部42より読み出した音楽データMD1のビートを検出し、次のステップSP2に移る。
【0061】
ステップSP2において制御部40は、検出したビートに応じ、音楽データMD1の全体を、第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに順次区切り、次のステップSP3に移る。
【0062】
ステップSP3において制御部40は、音楽データMD1の後尾まで第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに区切ったか否かを判別する。このステップSP3において否定結果が得られると、このことは、未だ音楽データMD1の全体を第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに区切っていないことを示している。従って制御部40は、このときステップSP1に戻り、かかるステップSP3で肯定結果が得られるまで上述したステップSP1〜ステップSP3の手順を繰り返す。
【0063】
これに対しステップSP3において肯定結果が得られると、このことは、音楽データMD1の全体を第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに区切ったことを示している。従って制御部40は、次のステップSP4に移り、かかる第1の区間区切り処理手順RT1を終了する。
【0064】
このような第1の区間区切り処理手順RT1により、制御部40は、音楽データMD1を第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに区切るようになされている。
【0065】
(4−2)第1の特徴検出処理手順
次いで、上述した第1の特徴検出処理の手順について説明する。パーソナルコンピュータ12は、ユーザにより動きデータ生成命令を入力されると、図14に示すような第1の特徴検出処理手順RT2を開始する。パーソナルコンピュータ12の制御部40は、かかる第1の特徴検出処理手順RT2を開始すると、ステップSP11において、記憶部42より読み出した音楽データMD1の特徴を検出して特徴数値化情報を生成し、次のステップSP12に移る。
【0066】
ステップSP12において制御部40は、音楽データMD1の後尾まで当該音楽データMD1の特徴を検出したか否かを判別する。このステップSP12において否定結果が得られると、このことは、未だ音楽データMD1の全体の特徴を検出していないことを示している。従って制御部40は、このときステップSP11に戻り、かかるステップSP12で肯定結果が得られるまで上述したステップSP11〜ステップSP12の手順を繰り返す。
【0067】
これに対しステップSP12において肯定結果が得られると、このことは、音楽データMD1の全体の特徴を検出したことを示している。従って制御部40は、次のステップSP13に移り、かかる第1の特徴検出処理手順RT2を終了する。
【0068】
このような第1の特徴検出処理手順RT2により、制御部40は、音楽データMD1の特徴を検出して特徴数値化情報を生成するようになされている。
【0069】
(4−3)第1のデータ割当処理手順
さらに、上述した第1のデータ割当処理の手順について説明する。パーソナルコンピュータ12は、ユーザにより動きデータ生成命令を入力されると、図15に示すような第1のデータ割当処理手順RT3を開始する。パーソナルコンピュータ12の制御部40は、かかる第1のデータ割当処理手順RT3を開始すると、ステップSP21において、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2のそれぞれに対応する特徴数値化情報に応じて、当該音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の特徴に合った6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを、第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBから読み出し、次のステップSP22に移る。
【0070】
ステップSP22において制御部40は、これら読み出した6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを、音楽データMD1の第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに順次割り当てて、次のステップSP23に移る。
【0071】
ステップSP23において制御部40は、音楽データMD1の後尾の第1の小節区間MS1または第2の小節区間MS2まで、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てたか否かを判別する。このステップSP23において否定結果が得られると、このことは、未だ音楽データMD1の全体に対して第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てていないことを示している。従って制御部40は、このときステップSP21に戻り、かかるステップSP23で肯定結果が得られるまで上述したステップSP21〜ステップSP23の手順を繰り返す。
【0072】
これに対しステップSP23において肯定結果が得られると、このことは、音楽データMD1の全体に対して第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てたことを示している。従って制御部40は、次のステップSP24に移り、かかる第1のデータ割当処理手順RT3を終了する。
【0073】
このような第1のデータ割当処理手順RT3により、制御部40は、音楽データMD1に対して第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てるようになされている。
【0074】
(5)音楽ロボット装置の回路構成
次いで図16を用いて音楽ロボット装置11の回路構成について説明する。かかる音楽ロボット装置11は、各回路が楕円体状筐体20内に収納されており、当該回路として音楽ロボット装置11全体を統括的に制御する主制御部50を有している。そして主制御部50は、例えばフラッシュメモリでなる記憶部53に予め記憶している制御プログラム等の各種プログラムに従って各種処理を実行する。これにより主制御部50は、パーソナルコンピュータ12から送出される単位処理データ毎の音楽データMD1とこの音楽データMD1に対応する動きデータUD1を通信部51を介して受け取ると、これら音楽データMD1と動きデータUD1との全体を順に再生する音楽再生処理を開始する。
【0075】
主制御部50は、かかる音楽再生処理を開始すると、通信部51を介して受け取った音楽データMD1に対し所定の再生処理を施して、右スピーカ28及び左スピーカ29に送出する。これにより主制御部50は、右スピーカ28及び左スピーカ29から、音楽データMD1に基づく音楽を出力してユーザに聴かせることができる。
【0076】
また主制御部50は、音楽再生処理時、通信部51を介して受け取った音楽データMD1に対応する動きデータUD1を駆動制御部52に送出する。駆動制御部52は、動きデータUD1に応じて、6軸分の可動部それぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBD(図12)を得ると、右スピーカ28及び左スピーカ29からの音楽データMD1に基づく音楽の出力の開始に同期させるようにして、6軸分の可動部それぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに応じ、可動部としての筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25、右側車輪30及び左側車輪31それぞれの駆動制御を開始する。
【0077】
これにより駆動制御部52は、再生処理中の音楽データMD1に基づく音楽の曲調に応じて、筐体右側回動部22及び筐体左側回動部23を回動駆動する。また駆動制御部52は、再生処理中の音楽データMD1に基づく音楽の曲調に応じて、筐体右側開閉部24及び筐体左側開閉部25を開閉駆動する。すなわち駆動制御部52は、右スピーカ28及び左スピーカ29から出力させている音楽の曲調に同期させるようにして、筐体右側回動部22及び筐体左側回動部23を回転させながら筐体右側開閉部24及び筐体左側開閉部25を開閉させる。さらに駆動制御部52は、再生処理中の音楽データMD1に基づく音楽の曲調に応じて、右側車輪30及び左側車輪31を回動駆動する。すなわち駆動制御部52は、右スピーカ28及び左スピーカ29から出力させている音楽の曲調に同期させるようにして、右側車輪30及び左側車輪31を回転させる。そして主制御部50は、パーソナルコンピュータ12からの音楽データMD1及び動きデータUD1の送出が終了することに応じて、音楽データMD1に基づく音楽の出力と6軸分の可動部それぞれの駆動制御とを終了し、かかる音楽再生処理を終了する。ついで主制御部50は、例えば、右側発光部34及び左側発光部35を所定の発光パターンで発光させることにより、音楽再生処理が終了したことをユーザに通知する。
【0078】
このようにして音楽ロボット装置11は、音楽再生処理時、再生中の音楽の曲調に同期して、あたかも音楽ロボット装置11自体が踊っているかのように動作することができる。
【0079】
また主制御部50は、パーソナルコンピュータ12から転送される音楽データMD1を通信部51を介して受信すると、その音楽データMD1を記憶部53に送出して記憶する。このようにして主制御部50は、記憶部53に対し、複数の音楽データMD1を記憶し得るようになされている(以下、このようにして音楽ロボット装置11の記憶部53に記憶した音楽データMD1を、音楽データMD2と呼ぶ)。
【0080】
かかる構成に加えて主制御部50は、記憶部53に対し、パーソナルコンピュータ12の記憶部42に記憶している第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBと同じデータベース(すなわち第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDB)を記憶している。
【0081】
(6)音楽ロボット装置における動きデータの生成
ここで、音楽ロボット装置11により、記憶部53に記憶する音楽データMD2に基づく音楽を再生するときに、かかる音楽の再生と並行して音楽ロボット装置11全体を動かすための動きデータUD2を生成する処理について説明する。この動きデータUD2を生成する処理としては、上述した第1の区間区切り処理に比して精度は低いものの簡易な処理により音楽データMD2をビート区間(すなわち第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2)に区切る第2の区間区切り処理と、上述した第1の特徴検出処理に比して精度は低いものの簡易な処理により音楽データMD2の特徴を検出する第2の特徴検出処理と、音楽データMD2の区間に対して動きパターンデータを割り当てる第2のデータ割当処理とがあり、音楽ロボット装置11の主制御部50は、これら第2の区間区切り処理、第2の特徴検出処理及び第2のデータ割当処理を並行して行うことにより、動きデータUD2を生成するようになされている。以下、かかる第2の区間区切り処理、第2の特徴検出処理及び第2のデータ割当処理を順に説明する。
【0082】
(6−1)第1の区間区切り処理
まず、音楽ロボット装置11の主制御部50による第2の区間区切り処理について説明する。主制御部50は、例えば、筐体中央部21の表面に設けられた接触検知センサ部33にユーザの指や手が接触したことを検知することにより、記憶部53に記憶する音楽データMD2を再生する命令(以下、これを記憶音楽再生命令と呼ぶ)が入力されると、音楽データMD2の再生を開始すると共に、かかる音楽の再生と並行して第2の区間区切り処理を開始する。主制御部50は、かかる第2の区間区切り処理において、音楽データMD2の音量レベルを検出する。そして主制御部50は、例えば、閾値により音量レベルのピークを検出することにより、音楽データMD2に基づく音楽が流されたときの音楽のビートを検出する。
【0083】
制御部記憶部53は、第2の区間区切り処理時、検出した音楽のビートに応じて、上述した第1の区間区切り処理と同様にして、音楽データMD2を、第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とのいずれかに順次区切っていき、当該音楽データMD2の後尾まで区切ると第2の区間区切り処理を終了する。
【0084】
このような第2の区間区切り処理により、主制御部50は、音楽データMD2を、第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに順次区切るようになされている。この場合主制御部50は、パーソナルコンピュータ12の制御部40による第1の区間区切り処理に比して簡易に処理可能な第2の区間区切り処理により、音楽データMD2を第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに区切るようにしたことにより、音楽データMD2の再生にリアルタイムに追随するようにして、音楽データMD2を第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに区切ることができる。
【0085】
(6−2)第2の特徴検出処理
次に、音楽ロボット装置11の主制御部50による第2の特徴検出処理について説明する。主制御部50は、記憶音楽再生命令が入力されると、音楽データMD2の再生を開始すると共に、かかる音楽の再生と並行して第2の特徴検出処理を開始する。主制御部50は、かかる第2の特徴検出処理において、音楽データMD2の音量レベルを検出する。そして主制御部50は、例えば、閾値に応じて検出される音量レベルの高い状態及び低い状態が継続する時間を計時することにより、音楽データMD2に基づく音楽の特徴を検出し、その検出結果を数値化して表す特徴数値化情報を生成する。
【0086】
そして主制御部50は、第2の特徴検出処理時、上述した第1の特徴検出処理と同様にして、音楽データMD2の先頭から特徴数値化情報を順次生成していき、当該音楽データMD2の後尾まで特徴数値化情報を生成すると第2の特徴検出処理を終了する。
【0087】
このような第2の特徴検出処理により、主制御部50は、音楽データMD2の特徴数値化情報を順次得るようになされている。この場合主制御部50は、パーソナルコンピュータ12の制御部40による第1の特徴検出処理に比して簡易に処理可能な第2の特徴検出処理により、音楽データMD2の特徴を検出して特徴数値化情報を生成するようにしたことにより、音楽データMD2の再生にリアルタイムに追随するようにして、音楽データMD2の特徴を検出して特徴数値化情報を生成することができる。
【0088】
(6−3)第2のデータ割当処理
さらに、音楽ロボット装置11の主制御部50による第2のデータ割当処理について説明する。主制御部50は、記憶音楽再生命令が入力されると、音楽データMD2の再生を開始すると共に、かかる音楽の再生と並行して第2のデータ割当処理を開始する。そして主制御部50は、かかる第2のデータ割当処理時、上述した第1のデータ割当処理と同様にして、音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを順次割り当てていき、当該音楽データMD2の後尾の第1の小節区間MS1または第2の小節区間MS2まで、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てると、かかる第2のデータ割当処理を終了する。
【0089】
このような第2のデータ割当処理により、主制御部50は、音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを順次割り当てていくようになされている。
【0090】
このようにして音楽ロボット装置11の主制御部50は、音楽データMD2を再生しているときに、上述した第2の区間区切り処理、第2の特徴検出処理及び第2のデータ割当処理を並行して行うことにより、例えば音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2毎の動きデータUD2を順次生成していく。そして主制御部50は、このようにして順次生成する動きデータUD2に応じて、上述した音楽再生処理時と同様の処理を行うことにより、再生中の音楽データMD2に基づく音楽の曲調に同期して、あたかも音楽ロボット装置11自体が踊っているかのように動作することができる。
【0091】
この場合主制御部50は、パーソナルコンピュータ12の制御部40による第1の区間区切り処理及び第1の特徴検出処理に比して簡易に処理可能な第2の区間区切り処理及び第2の特徴検出処理により、音楽データMD2を第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに区切ると共に音楽データMD2の特徴を検出して特徴数値化情報を生成するようにしたことにより、音楽データMD2の再生にリアルタイムに追随するようにして、音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てて、動きデータUD2を生成し得る。
【0092】
これに加え、音楽ロボット装置11の主制御部50は、パーソナルコンピュータ12から転送される音楽データMD1を通信部51を介して受信したとき、かかる音楽データMD1に対し所定の再生処理を施して、右スピーカ28及び左スピーカ29に送出することで音楽データMD1に基づく音楽を出力してユーザに聴かせることができる。そして主制御部50は、かかる音楽データMD1の再生の処理と並行して、上述した第2の区間区切り処理、第2の特徴検出処理及び第2のデータ割当処理を行うことにより、動きデータUD2を順次生成していくこともできる。すなわち主制御部50は、パーソナルコンピュータ12から転送される音楽データMD1をそのまま再生するときに、かかる音楽データMD1に対して上述した第2の区間区切り処理、第2の特徴検出処理及び第2のデータ割当処理を並行して行うことにより、当該音楽データMD1の第1の小節区間及び第2の小節区間毎の動きデータUD2を順次生成し、このようにして生成する動きデータUD2に応じて、上述した音楽再生処理時と同様の処理を行うことにより、再生中の音楽データMD1に基づく音楽の曲調にリアルタイムに追随して動作することができる。
【0093】
かかる構成に加え、音楽ロボット装置11には集音部54が設けられている。集音部54は、音楽ロボット装置11の外部の音楽を集音してアナログデジタル変換等の所定の処理を行うことにより、外部の音楽に基づく音楽データMD3を生成するようになされている。そして集音部54は、このようにして生成した音楽データMD3を、主制御部50に送出する。
【0094】
主制御部50は、集音部54から音楽データMD3を得ると、上述した第2の区間区切り処理、第2の特徴検出処理及び第2のデータ割当処理を並行して行うことにより、動きデータUD2を順次生成していくこともできる。すなわち主制御部50は、外部で音楽が流されているときに、当該音楽を集音したことに基づいて生成した音楽データMD3に対して、上述した第2の区間区切り処理、第2の特徴検出処理及び第2のデータ割当処理を並行して行うことにより、当該音楽データMD3の第1の小節区間及び第2の小節区間毎の動きデータUD2を順次生成し、このようにして生成する動きデータUD2に応じて、上述した音楽再生処理時と同様の処理を行うことにより、外部で流されている音楽の曲調にリアルタイムに追随して動作することができる。
【0095】
(7)処理手順の説明
(7−1)第2の区間区切り処理手順
ここで、上述した第2の区間区切り処理の手順について説明する。音楽ロボット装置11は、ユーザにより記憶音楽再生命令が入力されると、音楽データMD2の再生を開始すると共に、図17に示すような第2の区間区切り処理手順RT4を開始する。音楽ロボット装置11の主制御部50は、かかる第2の区間区切り処理手順RT4を開始すると、ステップSP31において、再生中の音楽データMD2のビートを検出し、次のステップSP32に移る。
【0096】
ステップSP32において主制御部50は、検出したビートに応じ、音楽データMD2を、第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに順次区切り、次のステップSP33に移る。
【0097】
ステップSP33において主制御部50は、音楽データMD2の後尾まで第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに区切ったか否かを判別する。このステップSP33において否定結果が得られると、このことは、音楽データMD2が未だ再生中であることを示している。従って主制御部50は、このときステップSP31に戻り、かかるステップSP33で肯定結果が得られるまで上述したステップSP31〜ステップSP33の手順を繰り返す。
【0098】
これに対しステップSP33において肯定結果が得られると、このことは、音楽データMD2の再生が終了したことを示している。従って主制御部50は、次のステップSP34に移り、かかる第2の区間区切り処理手順RT4を終了する。
【0099】
このような第2の区間区切り処理手順RT4により、主制御部50は、音楽データMD2の再生にリアルタイムに追随するようにして、音楽データMD2を第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに区切るようになされている。
【0100】
(7−2)第2の特徴検出処理手順
次いで、上述した第2の特徴検出処理の手順について説明する。音楽ロボット装置11は、ユーザにより記憶音楽再生命令が入力されると、音楽データMD2の再生を開始すると共に、図18に示すような第2の特徴検出処理手順RT5を開始する。音楽ロボット装置11の主制御部50は、かかる第2の特徴検出処理手順RT5を開始すると、ステップSP41において、再生中の音楽データMD2の特徴を検出して特徴数値化情報を生成し、次のステップSP42に移る。
【0101】
ステップSP42において主制御部50は、音楽データMD2の後尾まで当該音楽データMD2の特徴を検出したか否かを判別する。このステップSP42において否定結果が得られると、このことは、音楽データMD2が未だ再生中であることを示している。従って主制御部50は、このときステップSP41に戻り、かかるステップSP42で肯定結果が得られるまで上述したステップSP41〜ステップSP42の手順を繰り返す。
【0102】
これに対しステップSP42において肯定結果が得られると、このことは、音楽データMD2の再生が終了したことを示している。従って主制御部50は、次のステップSP43に移り、かかる第2の特徴検出処理手順RT5を終了する。
【0103】
このような第2の特徴検出処理手順RT5により、主制御部50は、音楽データMD2の再生にリアルタイムに追随するようにして、音楽データMD2の特徴を検出して特徴数値化情報を生成するようになされている。
【0104】
(7−3)第2のデータ割当処理手順
さらに、上述した第2のデータ割当処理の手順について説明する。音楽ロボット装置11は、ユーザにより記憶音楽再生命令が入力されると、音楽データMD2の再生を開始すると共に、図19に示すような第2のデータ割当処理手順RT6を開始する。音楽ロボット装置11の主制御部50は、かかる第2のデータ割当処理手順RT6を開始すると、ステップSP51において、音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2のそれぞれに対応する特徴数値化情報に応じて、当該音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の特徴に合った6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを、第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBから読み出し、次のステップSP52に移る。
【0105】
ステップSP52において主制御部50は、これら読み出した6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを、音楽データMD2の第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに順次割り当てて、次のステップSP53に移る。
【0106】
ステップSP53において主制御部50は、音楽データMD2の後尾の第1の小節区間MS1または第2の小節区間MS2まで、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てたか否かを判別する。このステップSP53において否定結果が得られると、このことは、音楽データMD2が未だ再生中であることを示している。従って主制御部50は、このときステップSP51に戻り、かかるステップSP53で肯定結果が得られるまで上述したステップSP51〜ステップSP53の手順を繰り返す。
【0107】
これに対しステップSP53において肯定結果が得られると、このことは、音楽データMD2の再生が終了したことを示している。従って主制御部50は、次のステップSP54に移り、かかる第2のデータ割当処理手順RT6を終了する。
【0108】
このような第2のデータ割当処理手順RT6により、主制御部50は、音楽データMD2に対して動きパターンデータを割り当てるようになされている。
【0109】
(8)動作及び効果
以上の構成においてパーソナルコンピュータ12の制御部40は、音楽データMD1に基づく音楽のビートを検出して、当該音楽データMD1を第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに区切ると共に、音楽データMD1に基づく音楽の特徴を検出する。そして制御部40は、音楽の特徴に応じて、音楽データMD1の第1の小節区間MS1に対応する6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータADを読み出すと、当該第1の小節区間MS1の区間の先頭及び後尾に対し、当該読み出した6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータADに基づく動きパターンの開始と終了とが合うように当該動きパターンの動き実行時間を伸縮させるようにして、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータADを修正すると共に、当該修正した6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータADを第1の小節区間MS1に割り当てるようにした。また制御部40は、第1のデータ割当処理時、音楽データMD1の第2の小節区間MS2に対応する6軸分の可動部のそれぞれの第2の動きパターンデータBDを読み出すと、当該第2の小節区間MS2の区間の先頭及び後尾に対し、当該読み出した6軸分の可動部のそれぞれの第2の動きパターンデータBDに基づく動きパターンの開始と終了とが合うように当該動きパターンの動き実行時間を伸縮させるようにして、6軸分の可動部のそれぞれの第2の動きパターンデータBDを修正すると共に、当該修正した6軸分の可動部のそれぞれの第2の動きパターンデータADを第2の小節区間MS2に割り当てるようにした。
【0110】
従って制御部40は、これら割り当てた6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに応じて最終的に動きデータUD1を生成し、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、音楽データMD1に基づく音楽を楽譜で表現したときの小節に対応する第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の先頭から開始して後尾で終了するような動きパターンで動作させることができ、動きパターンデータに応じた動きパターンが不自然に途切れることなく、再生中の音楽の曲調に合わせて連続的な動きをさせることができる。
【0111】
以上の構成によれば、パーソナルコンピュータ12は、所定の動きパターンに応じた第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを記憶部42に記憶しておいて、音楽データMD1を分析して当該音楽データMD1に基づく音楽のビートを検出して、当該検出したビートに基づいて音楽データMD1を複数の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に区切ったとき、当該区切った音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てるようにして、音楽データMD1に基づく音楽に合わせた動きデータUD1を生成するようにした。これによりパーソナルコンピュータ12は、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に相当する音楽の部分が再生されているときに、音楽データMD1に基づく音楽を楽譜で表現したときの、小節に対応する第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の切り換えに同期させて、動きパターンを切り換えることができ、かくして、音楽の曲調に同期した動きの動きデータを生成し得る。
【0112】
また音楽ロボット装置11は、所定の動きパターンに応じた第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを記憶部53に記憶しておいて、音楽データMD2を分析して当該音楽データMD2に基づく音楽のビートを検出して、当該検出したビートに基づいて音楽データMD2を複数の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に区切ったとき、当該区切った音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てるようにして、音楽データMD2に基づく音楽に合わせた動きデータUD2を生成するようにした。これにより音楽ロボット装置11は、音楽データMD2と共に動きデータUD2を再生するとき、音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に相当する音楽の部分を再生するときに、音楽データMD1に基づく音楽を楽譜で表現したときの、小節に対応する第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の切り換えに同期させて、動きパターンを切り換えることができ、かくして、音楽の曲調に同期した動きの動きデータを生成し得る。
【0113】
さらにパーソナルコンピュータ12は、ビートに応じて区切った音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てるとき、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対応する音楽の部分の特徴に合った、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを、第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBから読み出して割り当てることで、動きデータUD1を生成するようにした。これによりパーソナルコンピュータ12は、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に相当する音楽の部分の特徴に合った動きパターンで動作させることができ、かくして、音楽のイメージや雰囲気に合った動きの動きデータを生成し得る。
【0114】
さらに音楽ロボット装置11は、ビートに応じて区切った音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てるとき、音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対応する音楽の部分の特徴に合った、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを、第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBから読み出して割り当てることで、動きデータUD2を生成するようにした。これにより音楽ロボット装置11は、音楽データMD2と共に動きデータUD2を再生するとき、音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に相当する音楽の部分の特徴に合った動きパターンで動作することができ、かくして、音楽のイメージや雰囲気に合った動きの動きデータを生成し得る。
【0115】
さらにパーソナルコンピュータ12は、ビートに応じて区切った音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てるとき、音楽データMD1の複数の第1の小節区間MS1の中で同じコードを検出した第1の小節区間MS1に対しては、6軸分の可動部のそれぞれに対して同じ第1の動きパターンデータADを割り当てると共に、音楽データMD1の複数の第2の小節区間MS2の中で同じコードを検出した第2の小節区間MS2に対しては、6軸分の可動部のそれぞれに対する同じ第2の動きパターンデータBDを割り当てることで、動きデータUD1を生成するようにした。これによりパーソナルコンピュータ12は、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、例えば、音楽データMD1に基づく音楽の中のさびの部分などの同じコードで形成されている部分において同じ動きパターンで動作させることができ、かくして、音楽ロボット装置11自体があたかも知性をもって動いているかのように見せることができる。
【0116】
さらに音楽ロボット装置11は、ビートに応じて区切った音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てるとき、音楽データMD2の複数の第1の小節区間MS1の中で同じコードを検出した第1の小節区間MS1に対しては、6軸分の可動部のそれぞれに対して同じ第1の動きパターンデータADを割り当てると共に、音楽データMD2の複数の第2の小節区間MS2の中で同じコードを検出した第2の小節区間MS2に対しては、6軸分の可動部のそれぞれに対する同じ第2の動きパターンデータBDを割り当てることで、動きデータUD2を生成するようにした。これにより音楽ロボット装置11は、音楽データMD2と共に動きデータUD2を再生するとき、例えば、音楽データMD2に基づく音楽の中のさびの部分などの同じコードで形成されている部分において、同じ動きパターンで動作することができ、かくして、音楽ロボット装置11自体があたかも知性をもって動いているかのように見せることができる。
【0117】
さらにパーソナルコンピュータ12は、ビートに応じて区切った音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てるとき、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに基づくそれぞれの動きパターンの開始及び終了が、音楽データMD1の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2のそれぞれの先頭及び後尾に合うように6軸分の可動部のそれぞれの当該第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを修正して割り当てることで、動きデータUD1を生成するようにした。これによりパーソナルコンピュータ12は、音楽ロボット装置11に対し、音楽データMD1と共に動きデータUD1を再生させるとき、音楽データMD1に基づく音楽を楽譜で表現したときの、小節に対応する第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の先頭から開始して後尾で終了する動きパターンで動作させることができ、動きパターンデータに応じた動きパターンが不自然に途切れることなく、再生中の音楽の曲調に合わせて連続的な動きをさせることができる。
【0118】
さらに音楽ロボット装置11は、ビートに応じて区切った音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てるとき、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに基づくそれぞれの動きパターンの開始及び終了が、音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2のそれぞれの先頭及び後尾に合うように6軸分の可動部のそれぞれの当該第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを修正して割り当てることで、動きデータUD2を生成するようにした。これにより音楽ロボット装置11は、音楽データMD2と共に動きデータUD2を再生するとき、音楽データMD2に基づく音楽を楽譜で表現したときの、小節に対応する第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の先頭から開始して後尾で終了する動きパターンで動作することができ、動きパターンデータに応じた動きパターンが不自然に途切れることなく、再生中の音楽の曲調に合わせて連続的な動きをすることができる。
【0119】
(9)他の実施例
なお上述した実施の形態においては、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに基づくそれぞれの動きパターンの開始及び終了が、音楽データMD1または音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2のそれぞれの先頭及び後尾に合うように第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを修正して割り当てるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに基づく動きパターンが、音楽データMD1または音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の中で完結するように動くのであれば、その割り当て方は特に限定しない。
【0120】
また上述した実施の形態においては、動きデータUD1及び動きデータUD2を生成するとき、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを組み合わせるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、6軸分の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを、各可動部毎に単独に組み合わせたり、選別して複数の可動部毎に組み合わせたりしても良い。また、可動部の数は6軸に限らず、特に限定しない。さらにその場合、右側発光部34及び左側発光部35を所定の発光パターンで発光させる第1の発光パターンデータ及び第2の発光パターンデータを記憶するようにしておいて、動きデータUD1及び動きデータUD2を生成するときにこれら第1の発光パターンデータ及び第2の発光パターンデータも組み合わせるようにすれば、音楽ロボット装置11に対し、音楽に同期して所定の発光パターンで右側発光部34及び左側発光部35を発光させることもでき、さらに多彩な表現をさせることができる。
【0121】
さらに上述した実施の形態においては、パーソナルコンピュータ12から転送される音楽データMD1をそのまま再生すると共に動きデータUD2を生成し、かかる動きデータUD2に応じて、音楽ロボット装置11を再生中の音楽データMD1に基づく音楽に追随して動作させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、動きデータUD2を生成するのに必要な時間だけ、パーソナルコンピュータ12から転送される音楽データMD1をバッファに一時記憶しておいて、かかる音楽データMD1と動きデータUD2との再生の開始を同期させるようにしても良い。そうすることで、再生中の音楽データMD1に基づく音楽に高精度に同期して音楽ロボット装置11を動作させることができる。
【0122】
さらに上述した実施の形態においては、音楽ロボット装置11において、パーソナルコンピュータ12用の第1の区間区切り処理及び第1の特徴検出処理に比して簡易に処理可能な第2の区間区切り処理及び第2の特徴検出処理により、音楽データMD2を第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに区切ると共に音楽データMD2の特徴を検出して特徴数値化情報を生成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽ロボット装置11の主制御部50に十分な処理能力があるならば、パーソナルコンピュータ12用の第1の区間区切り処理及び第1の特徴検出処理により、音楽データMD2を第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに区切ると共に音楽データMD2の特徴を検出して特徴数値化情報を生成するようにしても良い。そうすることで、パーソナルコンピュータ12で生成したときと同程度に音楽に高精度に同期し得る動きの動きデータを音楽ロボット装置11に生成させることができる。
【0123】
さらに上述した実施の形態においては、区切りのビートの間に3個のビートが入るようにして形成される、全体として4ビート分の区間を第1の小節区間MS1とし、区切りのビートの間に7個のビートが入るようにして形成される、全体として8ビート分の区間を第2の小節区間MS2とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、かかる第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の区間の長さ(すなわちビートがいくつ入るか)は限定しないし、小節区間は2種類以上あっても良い。そうすることで、例えばクラシック等に頻繁に用いられる3拍子や5拍子等に応じた、全体として3ビート分の音楽の区間(すなわち3拍子に応じた音楽の小節)や5ビート分の音楽の区間(すなわち5拍子に応じた音楽の小節)に対しても、動きパターンデータを割り当てることができ、そのようにして割り当てた動きパターンデータにより動きデータを生成するようにすることで、音楽ロボット装置11をさらに音楽に同期して動かすことができる。
【0124】
さらに上述した実施の形態においては、音楽のビートに応じて音楽データの小節区間を区切り、音楽の特徴に応じて音楽の小節区間毎の動きパターンデータを読み出すようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽の特徴に応じて音楽データの小節区間を区切ったり、音楽のビートに応じて音楽の小節区間毎の動きパターンデータを読み出すようにしても良く、音楽データの小節区間の区切り方や、音楽の小節区間毎の動きパターンデータの読み出し方については限定しない。
【0125】
さらに上述した実施の形態においては、音楽の特徴を検出した結果生成する特徴数値化情報により音楽のテンポの情報を得るようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽のビートにより音楽のテンポの情報を得るようにしても良い。
【0126】
さらに上述した実施の形態においては、音楽の特徴の分類として音楽のテンポ及び音楽のコードを適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、クラシックやジャズ等の音楽のジャンル、明るい音楽や暗い音楽等の音楽の雰囲気、ピアノソロやアカペラ等の音楽に使用されている楽器や声、主旋律や対旋律等の音楽のフレーズ、のように、音楽の特徴として検出可能な分類は全て適用することができる。
【0127】
また上述した実施の形態においては、第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の音楽のコードと、当該音楽のコードに対応する6軸分の可動部のそれぞれに対する第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDの識別子とを、履歴情報として記憶するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、履歴情報として記憶するのは、クラシックやジャズ等の音楽のジャンル、明るい音楽や暗い音楽等の音楽の雰囲気、ピアノソロやアカペラ等の音楽に使用されている楽器や声、主旋律や対旋律等の音楽のフレーズ、などと、これらに対応する6軸分の可動部のそれぞれに対する第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDの識別子であっても良い。またこの場合、複数の履歴情報をまとめて記憶するようにしても良い。さらにこの場合、パーソナルコンピュータ12及び音楽ロボット装置11に時計部を設けて時刻を計時するようにすれば、音楽データを再生した時刻に応じた朝昼夜の情報と、これに対応する6軸分の可動部のそれぞれに対する第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDの識別子とを、履歴情報として記憶することもできる。そしてこのようにして記憶した履歴情報は、音楽データの再生の終了の時点で削除するようにしても良いし、音楽ロボット装置11の電源が切断される時点で削除するようにしても良いし、データベースに追加して残すようにしても良い。
【0128】
さらに上述した実施の形態においては、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを音楽の特徴と対応付けて属性情報としてデータベース化した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに対して、属性情報としての音楽の特徴を付加するようにしても良い。
【0129】
さらに上述した実施の形態においては、音楽データに応じて生成した動きデータを、当該音楽データと共に再生するものの、音楽データと対応付けて残さないようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽データと対応付けて、当該音楽データと共に記憶しておくようにしても良い。そうすることで、音楽データを再生する毎に動きデータを生成する手間を省くことができ、使い勝手を向上することができる。
【0130】
さらに上述した実施の形態においては、パーソナルコンピュータ12の記憶部42に記憶する第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBと同じデータベースを、音楽ロボット装置11の記憶部53に記憶するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽ロボット装置11の記憶部53に記憶するデータベースは、第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBに比して、対応付けている第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDの数が少ないものであっても良い。そうすることで、音楽ロボット装置11に搭載するメモリの容量を少なくすることができ、音楽ロボット装置11の筐体内のスペース確保や、コスト削減を行うことができる。
【0131】
さらに上述した実施の形態においては、本発明による動きデータ生成装置を、図1乃至図19について上述した音楽ロボット装置11及びパーソナルコンピュータ12に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽データに応じて動きデータを生成可能なものであれば、ハードディスク型のオーディオプレイヤ、携帯型オーディオプレイヤ、携帯型電話機などのように、この他種々の形態の動きデータ生成装置に広く適用することができる。
【0132】
さらに上述した実施の形態においては、所定の動きパターンに応じた動きパターンデータを記憶する記憶部として、図1乃至図19について上述した記憶部42及び記憶部53を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、外部取付型の不揮発性メモリ、CDやDVD(Digital Versatile Disc)といった光ディスク記録媒体など、この他種々の構成でなる記憶部を広く適用することができる。
【0133】
さらに上述した実施の形態においては、音楽データを分析して、当該音楽データに基づく音楽のビートを検出するビート検出部として、図1乃至図19について上述した制御部40及び主制御部50を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽データを分析して、当該音楽データに基づく音楽のビートを検出するハードウェア構成のビート検出回路等のように、この他種々の構成でなるビート検出部を広く適用することができる。
【0134】
さらに上述した実施の形態においては、ビート検出部により検出されたビートに基づいて音楽データを複数のビート区間に区切る区間区切り部として、図1乃至図19について上述した制御部40及び主制御部50を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ビート検出部により検出されたビートに基づいて音楽データを複数のビート区間に区切るハードウェア構成の区間区切り回路等のように、この他種々の構成でなる区間区切り部を広く適用することができる。
【0135】
さらに上述した実施の形態においては、区間区切り部により区切られた音楽データのビート区間に対し、記憶部に記憶されている動きパターンデータを割り当てるデータ割当部として、図1乃至図19について上述した制御部40及び主制御部50を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、区間区切り部により区切られた音楽データのビート区間に対し、記憶部に記憶されている動きパターンデータを割り当てるハードウェア構成のデータ割当回路等のように、この他種々の構成でなるデータ割当部を広く適用することができる。
【0136】
さらに上述した実施の形態においては、データ割当部により音楽データのビート区間に割り当てられた動きパターンデータに応じて動きデータを生成するデータ生成部として、図1乃至図19について上述した制御部40及び主制御部50を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、データ割当部により音楽データのビート区間に割り当てられた動きパターンデータに応じて動きデータを生成するハードウェア構成のデータ生成回路等のように、この他種々の構成でなるデータ生成部を広く適用することができる。
【0137】
さらに上述した実施の形態においては、音楽の特徴を検出する特徴検出部として、図1乃至図19について上述した制御部40及び主制御部50を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽の特徴を検出するハードウェア構成の特徴検出回路等のように、この他種々の構成でなる特徴検出部を広く適用することができる。
【0138】
さらに上述した実施の形態においては、動きパターンで可動する可動部として、図1乃至図19について上述した筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25、右側車輪30及び左側車輪31を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、右側発光部28や左側発光部29等のように、この他種々の構成でなる可動部を広く適用することができる。
【0139】
さらに上述した実施の形態においては、可動部を駆動制御する駆動制御部として、図1乃至図19について上述した駆動制御部52を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、CPU(Central Processing Unit )やマイクロコンピュータ、可動部を駆動制御するハードウェア構成の駆動制御回路等のように、この他種々の構成でなる駆動制御部を広く適用することができる。
【0140】
さらに上述した実施の形態においては、基本プログラムやアプリケーションプログラム、制御プログラム、動きデータ生成プログラム等の各種プログラムを、内部のメモリや記憶部42、記憶部53に記憶しておくようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、基本プログラムやアプリケーションプログラム、制御プログラム、動きデータ生成プログラム等の各種プログラムを、CDやDVD等の光ディスク記録媒体、パーソナルコンピュータ内のハードディスク型記録媒体、携帯型のハードディスクやフラッシュメモリでなる記録媒体等のように、各種記録媒体に記録しておくようにして、かかる記録媒体から読み出して実行しても良いし、かかる記録媒体から、内部のメモリや記憶部42、記憶部53にインストールするようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0141】
本発明は、音楽データの再生機能を有する音楽ロボット装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】本実施の形態による動きデータ生成装置の概要を示すブロック図である。
【図2】音楽再生システムの構成を示す略線図である。
【図3】音楽ロボット装置の外観構成を示す略線的斜視図である。
【図4】音楽ロボット装置の背面構成を示す略線図である。
【図5】筐体右側開閉部及び筐体左側開閉部の開閉の様子の説明に供する略線図である。
【図6】筐体右側回動部及び筐体左側回動部の回動の様子の説明に供する略線図である。
【図7】パーソナルコンピュータの回路構成を示すブロック図である。
【図8】第1の動きパターンデータベースの構成を示すテーブルである。
【図9】第2の動きパターンデータベースの構成を示すテーブルである。
【図10】動きパターンデータの読み出しの様子の説明に供する略線図である。
【図11】動きパターンデータの割り当ての様子の説明に供する略線図である。
【図12】動きデータの生成の様子の説明に供する略線図である。
【図13】第1の区間区切り処理手順を示すフローチャートである。
【図14】第1の特徴検出処理手順を示すフローチャートである。
【図15】第1のデータ割当処理手順を示すフローチャートである。
【図16】音楽ロボット装置の回路構成を示すブロック図である。
【図17】第2の区間区切り処理手順を示すフローチャートである。
【図18】第2の特徴検出処理手順を示すフローチャートである。
【図19】第2のデータ割当処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0143】
1……動きデータ生成装置、2、42、53……記憶部、3……ビート検出部、4……区間区切り部、5……データ割当部、6…データ生成部、10……音楽再生システム、11……音楽ロボット装置、12……パーソナルコンピュータ、40……制御部、50……主制御部、52……駆動制御部、22、23、24、25、30、31……可動部、34……右側発光部、35……左側発光部、54……集音部、MD1、MD2……音楽データ、UD1、UD2……動きデータ、MS1……第1の小節区間、MS2……第2の小節区間、AD……第1の動きパターンデータ、ADB……第1の動きパターンデータベース、BD……第2の動きパターンデータ、BDB……第2の動きパターンデータベース、RT1…第1の区間区切り処理手順、RT2……第1の特徴検出処理手順、RT3……第1のデータ割当処理手順、RT4……第2の区間区切り処理手順、RT5……第1の特徴検出処理手順、RT6……第2のデータ割当処理手順。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の動きパターンに応じた動きパターンデータを記憶する記憶部と、
音楽データを分析して、当該音楽データに基づく音楽のビートを検出するビート検出部と、
上記ビート検出部により検出された上記ビートに基づいて上記音楽データを複数のビート区間に区切る区間区切り部と、
上記区間区切り部により区切られた上記音楽データの上記ビート区間に対し、上記記憶部に記憶されている上記動きパターンデータを割り当てるデータ割当部と、
上記データ割当部により上記音楽データの上記ビート区間に割り当てられた上記動きパターンデータに応じて動きデータを生成するデータ生成部と
を具えることを特徴とする動きデータ生成装置。
【請求項2】
上記音楽の特徴を検出する特徴検出部
を具え、
上記記憶部は、
上記動きパターンデータの属性情報を予め記憶し、
上記データ割当部は、
上記特徴検出部により検出された上記音楽の上記特徴と上記記憶部に記憶された上記動きパターンデータの上記属性情報とに基づいて、上記区間区切り部により区切られた上記音楽データの上記ビート区間に対し、上記記憶部に記憶されている上記動きパターンデータを割り当てる
ことを特徴とする請求項1に記載の動きデータ生成装置。
【請求項3】
上記特徴検出部は、
上記音楽のテンポに応じて、当該音楽の上記ビート区間の上記特徴を検出する
ことを特徴とする請求項2に記載の動きデータ生成装置。
【請求項4】
上記動きパターンデータの使用に応じて当該動きパターンデータの履歴情報を生成する履歴情報生成部
を具え、
上記記憶部は、
上記履歴情報生成部が生成した、上記動きパターンデータの上記履歴情報を記憶し、
上記データ割当部は、
上記特徴検出部により検出された上記音楽の上記特徴と、上記記憶部に記憶された上記動きパターンデータの上記属性情報及び上記履歴情報とに基づいて、上記区間区切り部により区切られた上記音楽データの上記ビート区間に対し、上記記憶部に記憶されている上記動きパターンデータを割り当てる
ことを特徴とする請求項2に記載の動きデータ生成装置。
【請求項5】
上記特徴検出部は、
上記音楽の上記特徴としてのコードを検出し、
上記データ割当部は、
上記区間区切り部により区切られた上記音楽データの上記ビート区間の中で、上記特徴検出部により同じ上記コードが検出された当該ビート区間に対して、同じ上記動きパターンデータを割り当てる
ことを特徴とする請求項2に記載の動きデータ生成装置。
【請求項6】
上記動きパターンで可動する可動部と、
上記可動部を駆動制御する駆動制御部と
を具え、
上記駆動制御部は、
上記データ生成部が生成した上記動きデータに応じ、上記音楽に合わせて上記可動部を駆動制御し、
上記可動部は、
上記駆動制御部の駆動制御により、上記動きデータに応じた上記動きパターンで上記音楽に合わせて可動する
ことを特徴とする請求項1に記載の動きデータ生成装置。
【請求項7】
上記可動部として、車輪部、開閉部及び回動部のうちの少なくとも1つが設けられている
ことを特徴とする請求項6に記載の動きデータ生成装置。
【請求項8】
外部の音楽を集音して音楽データを生成する集音部
を具え、
上記ビート検出部は、
上記集音部により集音された上記音楽データを分析して、当該音楽データに基づく音楽のビートを検出する
ことを特徴とする請求項7に記載の動きデータ生成装置。
【請求項9】
上記データ割当部は、
上記動きパターンデータに応じた上記動きパターンの開始と終了とが、上記音楽データの上記ビート区間の先頭と後尾とに一致するように、上記動きパターンを伸縮させる
ことを特徴とする請求項1に記載の動きデータ生成装置。
【請求項10】
音楽データを分析して、当該音楽データに基づく音楽のビートを検出し、検出した上記ビートに基づいて上記音楽データを複数のビート区間に区切ると共に、区切った上記音楽データの上記ビート区間に対して所定の動きパターンに応じた動きパターンデータを割り当てることに応じて、動きデータを生成するデータ生成ステップ
を具えることを特徴とする動きデータ生成方法。
【請求項11】
コンピュータに対し、
音楽データを分析して、当該音楽データに基づく音楽のビートを検出し、検出した上記ビートに基づいて上記音楽データを複数のビート区間に区切ると共に、区切った上記音楽データの上記ビート区間に対して所定の動きパターンに応じた動きパターンデータを割り当てることに応じて、動きデータを生成するデータ生成ステップ
を実行させるための動きデータ生成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2008−90633(P2008−90633A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−271330(P2006−271330)
【出願日】平成18年10月2日(2006.10.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】