説明

動物の認知機能及び認知関連機能を向上させるための組成物及び方法

メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物、及び動物の認知機能及び認知関連機能の向上(例えば、社会的相互作用の減退の抑制又は予防、加齢性の行動変化の抑制又は予防、訓練可能性の増加、注意力の改善、最適な脳機能の維持、学習及び記憶の促進、記憶喪失の抑制、認知症に起因する認知の低下の予防又は治療)のために該組成物を使用する方法。好ましくは、組成物は、ヒト及びコンパニオンアニマルの認知機能を向上させるのに有用な食品組成物である。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]本願は、2009年9月11日に出願された米国特許仮出願第61/276402号の優先権を主張するものであり、その出願の開示内容は、ここで参照されることにより本明細書に組み込まれる。
【発明の背景】
【0002】
発明の分野:
[0002]本発明は概して、認知機能を向上させるための組成物及び方法に関し、特に、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物、及び動物の認知機能及び認知関連機能を向上させるためのその使用に関する。
【0003】
関連技術の説明:
[0003]老齢又は加齢動物には、ある程度の認知障害があることが多い。加齢動物には、年齢とともに進行する認知機能の低下並びに脳の形態及び脳血管機能の加齢性の変化(例えば脳の加齢)が一般に見られる。加齢性又は年齢関連性認知障害は、さまざまな点で現われることがあり、例えば、短期記憶喪失、学習能力の低下、学習速度の低下、注意力の低下及び/又は認知症がある。ある場合には、そのような認知の低下の具体的な原因はわからない。他の場合には、承認された疾患、障害又は症候群(例えばアルツハイマー病(AD))の発症又は進行が原因で認知障害が起こる。しかしながら、年齢関連性の認知の低下は、ADとは異なるものであり、ADとは無関係に起こり得ることがわかっている。
【0004】
[0004]認知障害の動物モデルにより、生理学、神経学、解剖学及び病理学を含む認知障害の状態の研究が大幅に促進する。イヌは、認知課題の機能に応じて変化する、学習及び記憶における年齢関連性の認知の低下を示す有用なモデル動物である(Adams Bら、2000a;Chan ADFら、2002;Su M−Yら、1998;及びTapp PDら、2003)。コンパニオンアニマルとしてのイヌの役割からイヌの上記のような低下の研究自体が有用であると同時に、観察される低下がヒトに見られる加齢性の認知の低下を反映するという事実(Adams Bら 2000b)が研究をさらに一層有益なものにする。老齢のイヌは、加齢が上手くいったヒトとAD(例えばベータアミロイドタンパク質)を有する患者の両方に見られる神経病理状態に関連する状態を生じる(Cotman CW及びBerchtold、2002;並びにCummings BJら、1996)。しかしながら、イヌは、ADのすべての特徴を示す訳ではなく、特に、タウ包含神経原線維変化は(Dimakopoulos ACら、2002)観察されていない。したがって、イヌの状態は異なるものであり、イヌの認知障害症候群(CCDS)と称される。
【0005】
[0005]健康なイヌと不健康なイヌ(例えばCCDSと診断されたイヌ)のいずれも、臨床的に進行性の認知障害及び神経病理学的な変化を示すことがある(London EDら、1983)。さらに、加齢イヌ及びCCDSと診断されたイヌは、さまざまな認知障害関連の行動障害を呈する。例えば、動物が自分の名前や聞き慣れた命令に反応できないことがある。また、慣れ親しんだ場所でも道に迷ったり錯乱したりすることがある。また、飼い主や訪問者にもはや挨拶も反応もしないことがある。また、日中の活動が減退することがある。また、円を描いて歩くことがある。また、感情を表さなくなることがある。また、膀胱又は腸のコントロールができなくなることがある。
【0006】
[0006]進歩はしているものの、認知機能及び認知関連機能、特に、高齢者及び他の加齢動物の認知機能及び認知関連機能を向上させるのに有用な組成物及び方法を開発する必要は依然として存在する。そのような組成物及び方法は、上記のような動物及びその世話をする人の健康及びウェルネスを助長し、全般的なクオリティオブライフを改善するのに有用であろう。コンパニオンアニマルについても、こうした組成物及び方法は、飼い主の満足感の改善につながるであろうし、飼い主とコンパニオンアニマルのきずなを改善するであろう。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本発明は、動物の認知機能を向上させるのに有用な組成物及び方法を提供することを目的とする。
【0008】
[0008]本発明はまた、動物の社会的相互作用の減退の抑制又は予防、加齢性の行動変化の抑制又は予防、訓練可能性の増加、注意力の改善、最適な脳機能の維持、学習及び記憶の促進、記憶喪失の抑制、及び認知症に起因する認知の低下の予防又は治療のための方法を提供することを目的とする。
【0009】
[0009]本発明はまた、キットの形態の製品であって、動物の認知機能を向上させるのに有用な食物又は他の成分及びデバイスと組み合わせて本発明の組成物を製造するのに有用な少なくとも1種の化合物を含む製品を提供することを目的とする。。
【0010】
[0010]本発明はさらに、パッケージであって、本発明の組成物と、パッケージに添付されるラベルと、を含み、ラベルは、パッケージの内容物及び/又は動物に組成物を投与することの利益を示す、パッケージを提供することを目的とする。
【0011】
[0011]こうした他の目的の少なくとも1つは、認知機能を向上させる新規の組成物及び方法により達成される。本組成物は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む。さまざまな実施形態において、本組成物は亜鉛をさらに含む。本方法は、本組成物を、認知機能を向上させるのに有効な量動物に投与するステップを含む。
【0012】
[0012]本発明のさらなる目的、特徴及び利点は当業者に容易に理解できるであろう。
【発明の詳細な説明】
【0013】
定義:
[0013]「動物」とは、認知機能を向上させるのに有用な組成物及び方法から利益を得ることが可能な任意の動物を意味し、例えば、ヒト、鳥、ウシ、イヌ、ウマ、ネコ、ヒクリン、オオカミ、ネズミ、ヒツジ、ブタである。
【0014】
[0014]「コンパニオンアニマル」とは、飼い慣らされた任意の動物を意味し、例えば、ネコ、イヌ、ウサギ、モルモット、フェレット、ハムスター、マウス、スナネズミ、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ロバ、ブタである。
【0015】
[0015]「有効な量」とは、特定の所望の結果(例えば、認知機能の向上、社会的相互作用の減退の抑制又は予防、加齢性の行動変化の抑制又は予防、訓練可能性の増加、注意力の改善、最適な脳機能の維持、学習及び記憶の促進、記憶喪失の抑制、認知症に起因する認知の低下の予防又は治療、精神的明晰性及び敏捷性の維持、健康及びウェルネスの促進、クオリティオブライフの改善、盛期の延長)を達成するのに有効な、組成物、化合物、薬剤又は他の物質の量を意味する。
【0016】
[0016]「認知機能」とは、特別、正常又は適正な脳の生理学的活動を意味し、例えば、精神的安定性、記憶/想起能力、問題解決能力、推理能力、思考力、判断力、弁別又は選択能力、学習能力、学習の容易さ、理解、直感、注意力及び認識の少なくとも1つである。
【0017】
[0017]「認知機能を向上させる」とは、動物の認知機能及び認知関連機能を増加させること又は動物の認知機能及び認知関連機能の低下を予防、抑制又は遅延することを意味し、例えば、認知機能を増加させること、社会的相互作用の減退を抑制又は予防すること、加齢性の行動変化を抑制又は予防すること、訓練可能性を増加させること、注意力を改善すること、最適な脳機能を維持すること、学習及び記憶を促進すること、記憶喪失を抑制すること、認知症に起因する認知の低下を予防又は治療すること、精神的明晰性及び敏捷性を維持すること、健康及びウェルネスを促進すること、クオリティオブライフを改善すること、盛期を延長することの少なくとも1つである。
【0018】
[0018]「行動」とは、動物が与えられた刺激又は一連の状態に応答又は反応して行う任意のことを意味する。
【0019】
[0019]個体(表現型)における前述のカテゴリー又は特定の種類の機能の「低下」は、一般に該機能の改善又は向上と反対のものである。組成物の「有効な量」は、完全に低下を予防する又は実質的に低下を予防する(低下を「予防する」)、ある期間にわたって又はある時点において低下の程度又は速度を抑制する(低下を「抑制する」)或いは低下の発生、程度又は進行を遅延させる(低下を「遅延させる」)のに必要な量とすることができる。疾患のない加齢動物(例えば「健康な加齢動物」)を研究する場合、低下の予防、抑制又は遅延はより有用な比較基準となることが多い。低下の予防、抑制及び遅延は、処置を受けていない(例えば、対象の組成物を与えられていない)対照又はコホートと比較して検討することができる。不利益な性質若しくは状態の発生の予防、抑制又は遅延或いは特定の機能についての低下の速度の予防、抑制又は遅延は、個体ベース又は(一部の実施形態では)集団ベースで測定・検討することができる。低下の予防、抑制又は遅延の正味の効果は、単位時間当たりの又は所定のエンドポイントにおける認知機能又は行動機能の低下がより少ないことである。言い換えると、理想的には、個体について又は集団において、認知機能及び行動機能は可能な限り高いレベルで可能な限り長い時間維持される。したがって、いかなる実施形態についても認知機能又は行動機能の純増加が必要となるわけではない。本明細書の目的のために、個体は、対照個体、群又は集団と比較されることができる。同様に、集団は、適宜、実在の個体、個体について正規化された測定値、又は群若しくは集団と比較することができる。
【0020】
[0020]「加齢」とは、動物がその特定の種及び/又は品種の平均寿命の50%を超えている程度に高齢であることを意味する。例えば、ある品種のイヌの平均寿命が10歳齢である場合、5歳齢を超えるその品種のイヌは「加齢」と見なされることになる。寿命の算出は、数理計算上の表、計算値、推定値又は同種のものに基づいて行うことができる。
【0021】
[0021]「ヒトの摂取用に調製された食品」とは、ヒトが摂取することが特に意図された任意の組成物を意味する。
【0022】
[0022]「ペット用食品」又は「ペット用食品組成物」とは、動物、好ましくはコンパニオンアニマルが摂取することが意図された組成物を意味する。
【0023】
[0023]「完全で栄養的にバランスのとれたペット用食品」とは、目的のレシピエント又は摂取個体に必要なすべての既知の栄養素を、適切な量及び割合、例えばコンパニオンアニマル栄養学の分野の公認の機関の推薦に基づく量及び割合で含むペット用食品を意味する。したがって、そのようなペット用食品は、追加の栄養源を加えることなく、生命を維持し又は繁殖を促進するための単独の食餌摂取源としての役割を果たすことができる。栄養的にバランスのとれたペット用食品組成物は、当技術分野において広く知られ、使用されている。この語は、ヒトを対象とするか他の動物を対象とするかに関わりなく、任意の食物、餌、スナック、食物サプリメント、トリーツ、食事代用品又は食事代替品を包含する。動物用食品としては、任意の飼い慣らされた種又は野生種を対象とする食物又は餌が挙げられる。好適な実施形態において、動物用食品は、栄養的に完全な食品組成物、例えば、ペレット状、押出成形された又は乾燥フードである。そのような動物用食品の例としては、押出成形されたペット用食品(例えばイヌ及びネコ用フード)が挙げられる。
【0024】
[0024]「栄養補助食品」とは、通常の動物の食餌に加えて摂取されることが意図された製品を意味する。栄養補助食品はいかなる形態であってもよく、例えば、固体、液体、ゲル、錠剤、カプセル、粉末のいずれでもよい。栄養補助食品は、好ましくは使いやすい剤形で供給される。一部の実施形態において、栄養補助食品は、バルク(bulk)の消費者パッケージ(例えば、バルクの粉末、液体、ゲル又はオイル)の形で提供されてもよい。他の実施形態において、栄養補助食品は、他の食品(例えば、スナック、トリーツ、サプリメントバー、飲料)に含まれるようにバルク量で提供される。
【0025】
[0025]「長期投与」とは、1ヶ月を超える反復投与又は摂取の期間を意味する。特定の実施形態については、2、3又は4ヶ月より長い期間が好適である。5、6、7、8、9又は10ヶ月よりも長い期間を含むさらに長期間も好適である。11ヶ月又は1年を超える期間も好適である。本発明は、1、2、3年以上に及ぶさらに長期の使用を包含する。特定の加齢動物については、動物は、一生の残りの期間、定期的に消費し続けることになる。
【0026】
[0026]「定期的」とは、少なくとも月毎の組成物の投与又は組成物の摂取を意味し、より好ましくは、週毎の投与である。特定の実施形態においては、週に2、3又は7回等のさらに頻繁な投与又は摂取が好適である。少なくとも1日1回の摂取を含む投与計画がさらに一層好適である。当業者には当然のことながら、化合物又は該化合物の特定の代謝産物又は該化合物の摂取後にもたらされる特定の代謝産物の血中濃度が投与頻度を評価又は決定するための有用な手段となることもある。本明細書中に特に例示されているかに関わらず、本発明では、測定対象化合物の所望の血中濃度を許容される範囲内に維持できる頻度が有用である。投与頻度は、摂取又は投与されている組成物の関数になり、組成物によっては測定対象化合物の所望の血中濃度を維持するためにさらに多い又は少ない頻度での投与が必要になることがあることは当業者に理解できるであろう。
【0027】
[0027]「認知関連薬物」とは、認知機能に影響を及ぼすのに有用な任意の化合物、組成物又は薬物を意味し、例えば、セレギリン等のモノアミンオキシダーゼB阻害剤;ニセロゴリン(nicerogoline)、ビンポセチン等の血管拡張剤;ホスファチジルセリン;プロペントフィリン(propentofyline);タクリン、ガランタミン、リバスチグミン、ビンポセチン、ドネペジル(アリセプト(ARICEPT)(登録商標)(塩酸ドネペジル))、メトリホネート、フィゾスチグミン等の抗コリンエステラーゼ剤(コリンエステラーゼ阻害剤);レシチン;コリン;ミラメリン、キサノメリン等のコリン様作用薬;メマンチン等のイオンチャンネル型N−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体アンタゴニスト;プレドニゾロン、ジクロフェナク、インドメタシン、プロペントフィリン、ナプロキセン、ロフェコキシン、イブルプロフェン、スルジナク等の抗炎症性薬;クリキノール等の金属キレート剤;ギンクゴ・ビロバ(Ginkgo biloba);ビスホソホネート;ラロキシフェン、エストロゲン等の選択的エストロゲン受容体修飾薬;フィトエストロゲン;ベータ及びガンマセクレターゼ阻害剤;スタチン等のコレステロール低下薬;カルシトニン;リセドロネート;アレンドロネート並びにそれらの組み合わせである。認知関連薬物としてはまた、公開された特許出願である国際公開第2009/045481号、国際公開第2010/014245号、国際公開第2007/070701号、国際公開第2007/041418号及び国際公開第2009/088433号及びさまざまな国及び地域におけるそれらの対応出願に開示されているもの等、動物の認知機能に影響を及ぼすことが知られている組成物が挙げられる。
【0028】
[0028]「併せて」とは、メラトニン、カロテノイド、亜鉛、食品組成物、認知関連薬物又は本発明の他の化合物若しくは組成物を含む組成物が、動物に、(1)食品組成物中で一緒に、或いは(2)同じ又は異なる頻度で同じ又は異なる投与経路を用いてほぼ同時又は定期的に別々に投与されることを意味する。「定期的に」は、薬剤が特定の薬剤について許容される投与スケジュールで投与されること及び食物が特定の動物に対して適切なように動物に日常的に与えられることを意味する。「ほぼ同時」は、食物及び薬剤が同時に又は互いに約72時間以内に投与されることを一般に意味する。「併せて」は、認知関連薬物が所定期間投与され、メラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛を含む組成物が無期限に投与される投与スキームを包含する。
【0029】
[0029]動物に関して、「個体」とは任意の種又は品種の個々の動物を意味する。
【0030】
[0030]「単一パッケージ」とは、キット構成要素が、少なくとも1つの容器内で又は少なくとも1つの容器と物理的に関連付けられ、製造、流通、販売又は使用に際して1つのユニットとみなされることを意味する。容器としては、これらに限定されるものではないが、袋、箱、パック、ボトル、任意の種類若しくはデザイン又は材料のパッケージ、オーバーラップ、シュリンクラップ、固定された(例えば、ホチキス留め、接着された)構成要素、又はそれらの組み合わせが挙げられる。例えば、単一パッケージのキットは、製造、流通、販売又は使用に際して1つのユニットとみなされるように物理的に関連付けられていれば、組成物及び/又は食品組成物が別々に入った複数の容器であってもよい。
【0031】
[0031]「仮想パッケージ」とは、ユーザーに他の構成要素を得る方法を伝える、少なくとも1つの物理的又は実質的なキットの構成要素についての説明書により、キットの構成要素が関連付けられていること、例えば、1つの構成要素と、ウェブサイトにアクセスするか、録音メッセージ若しくはファックス返信サービスに問い合わせるか、視覚的メッセージを見るか、又は世話人若しくはインストラクターに問い合わせて、キットの使用法に関する指示又はキットの少なくとも1つの構成要素についての安全性情報若しくは技術的情報を得るよう指示する説明書と、を含む袋又は他の容器の形で関連付けられていることを意味する。仮想のキットの一部として供給可能な情報の例としては、使用のための指示、化学物質安全データシート等の安全情報、毒物管理情報、可能性のある有害反応についての情報、臨床試験結果、食品組成物又はカロリー組成等の食餌情報、認知機能又は行動機能についての一般情報、認知機能又は行動機能を引き起こす疾患、認知機能又は行動機能の治療、又は認知機能又は行動機能の治療又は維持についての一般情報、認知機能又は行動機能に関する自助、認知機能又は行動機能に問題がある動物の世話をする人の情報、及び認知関連薬物の用途、利点、可能性のある副作用又は禁忌が挙げられる。
【0032】
[0032]「動物の健康及びウェルネス」とは、動物が全く物理的、精神的及び社会的に健全な状態であることを意味し、単に疾患又は病気がないということではない。
【0033】
[0033]「クオリティオブライフ」とは、通常の生活上の活動を享受する能力を意味する。
【0034】
[0034]「盛期を延長する」とは、単に動物が生存する年数を延長するのではなく、動物が健康的な生活を送る年数を延長することを意味する。例えば、動物は、一生の中の盛期において比較的長い期間健康である。
【0035】
[0035]本明細書中で表されるすべての百分率は、特に断らない限り、乾物ベースの組成物の重量に基づく。当業者には当然のことであるが、「乾物ベース」とは、組成物中のすべての自由水分が除去された後に、組成物中の成分の濃度又は百分率が測定又は定量されることを意味する。
【0036】
[0036]本明細書において、範囲内の1つ1つの値を列挙及び記載することを避けるため、範囲は簡略に記す。範囲の上限値、下限値又は端値として、必要に応じて範囲内の任意の適切な値を選択することができる。
【0037】
[0037]本明細書及び添付の特許請求の範囲では、文脈上明らかに他の意味に解すべき場合でない限り、単語の単数形は複数を含み、逆もまた同様である。したがって、“a”、“an”及び“the”は一般にその語の複数形を含む。例えば、“a puppy”、“a method”又は“a food”は、その“puppy”、“method”又は“food”の複数を含む。また、例えば、“an antioxidant”はその“antioxidant”の複数を含む一方、“pieces”は単数の“piece”を含む。同様に、「含む」(“comprise”、“comprises”、“comprising”)は、排他的ではなく包含的に解釈されるべきである。同様に、「含む」(“include”、“including”)、「若しくは」、「又は」、「或いは」(“or”)は、文脈上明らかに他の意味に解すべき場合でない限り包含的に解釈されるべきである。同様に、「例」は、特に用語の列挙が後に続く場合は、例示的かつ説明的なものにすぎず、排他的又は網羅的なものとみなされるべきではない。
【0038】
[0038]本明細書に開示される方法、組成物及び他の提案は、本明細書に記載の特定の方法、手順及び試薬に限定されるものではない。なぜならば、当業者には理解されるように、それらは変わり得るものだからである。さらに、本明細書で使用される用語は、専ら特定の実施形態を記載するためのものであり、開示又は請求の範囲を限定するものではない。
【0039】
[0039]特に断らない限り、本明細書で使用されるすべての技術的・科学的用語、当技術分野の用語、及び頭字語は、本発明の分野又は当該用語が使用される分野の当業者が通常理解するのと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様又は同等のすべての組成物、方法、製品又は他の手段若しくは材料は本発明の実施に際して使用することができるが、本明細書には、好ましい組成物、方法、製品又は他の手段若しくは材料が記載されている。
【0040】
[0040]本明細書で引用又は参照されるすべての特許、特許出願、出版物、技術的及び/又は学術的論文及び他の文献は、ここで参照されることにより、法律で許容される範囲でその全体が本明細書に組み込まれる。これらの文献についての議論は、単にその主張内容を要約することを意図したものである。そのような特許、特許出願、出版物又は文献又はそれらの任意の一部が関連技術又は先行技術であることを認めるものではない。そのような特許、特許出願、出版物及び他の文献が関連技術又は先行技術であるとのいかなる主張に関しても、その正確性及び妥当性について異議を申し立てる権利は特に留保されている。本明細書で完全に引用されていない刊行物についての完全な引用は本明細書末尾に記載される。
【0041】
発明:
[0041]一態様において、本発明は、動物の認知機能を向上させるのに適した組成物を提供する。本組成物は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを、動物の認知機能を向上させるのに有効な量含む。特定の実施形態において、本組成物は、動物の認知機能を向上させるのに有効な量の亜鉛をさらに含む。
【0042】
[0042]本発明は、メラトニン及びカロテノイドを含み、任意選択で亜鉛を含む組成物が動物の認知機能を向上させるのに有効であるという発見に基づくものである。本組成物は、任意の年齢の動物、例えば、若齢、成体、高齢又は老齢の動物の認知機能を向上させる。本組成物は、健康な動物或いは加齢の過程又は外傷若しくは疾患により引き起こされる認知機能の低下が起こりやすいか起きている動物の認知機能を向上させる。本組成物は、ヒト及びコンパニオンアニマル(特にイヌ、ネコ)の年齢又は疾患に関連する認知の低下の影響を抑制又は遅延するのに特に有効である。本組成物は、認知の低下が脳機能の変化、特に、脳の加齢或いは外傷又は疾患(例えば、脳卒中、認知症)による脳の損傷によって生じる場合に認知機能を向上させるのにも有用である。
【0043】
[0043]メラトニンは、動物に投与するのに適した任意のメラトニンである。メラトニンは、合成又は天然の適切な任意の供給源から得られる。好適なメラトニンの供給源は、例えば、錠剤、カプセル及び舌下錠の形態の合成メラトニンである。他の供給源としては、藻類、菌類、植物(例えば、種、クルミ)等の天然の供給源からのメラトニンが挙げられる。メラトニンは、天然か又は合成のメラトニン供給源の混合物由来のものでもよい。
【0044】
[0044]カロテノイドは、動物に投与するのに適した任意のカロテノイドである。カロテノイドは、合成又は天然の適切な任意の供給源から得られる。好適なカロテノイドの供給源は、カロテノイドを含む葉緑体、有色体、藻類、菌類、細菌等の天然の供給源である。他の好適な供給源としては、サケ、マス、マダイ、エビ、ロブスター等の海産食物、及びフラミンゴ、ウズラ等のトリが挙げられる。特に好適な供給源は、藻類、ヘマトコッカス・プルビアリス(Haematococcus pluvialis)である。カロテノイドは、合成のもの並びに任意の適切な出発材料及び当技術分野において利用可能な任意の手段を用いて製造できるようなものでもよい。カロテノイドは、任意の少なくとも1種の天然か又は合成のそのような供給源から得られる任意の少なくとも1種のカロテノイドの混合物を含んでもよい。好適な実施形態において、カロテノイドはキサントフィルである。一部の実施形態において、キサントフィルは、アスタキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、ネオキサンチン、ビオラキサンチン、α−クリプトキサンチン及びβ−クリプトキサンチンからなる群より選択される。好適な実施形態において、カロテノイド又はキサントフィルは、アスタキサンチンである。
【0045】
[0045]一部の実施形態において、本組成物は、亜鉛を、動物の認知機能を向上させるのに有効な量さらに含む。亜鉛は、動物に投与するのに適した任意の亜鉛である。亜鉛は、動物に投与するのに適した任意の供給源、例えば、鉱物又は植物から得ることができる。亜鉛は、肉、野菜、卵、ハーブ等の食物及び当業者に公知の他の食物源から得ることができる。亜鉛は、動物による摂取に適した鉱物及び亜鉛化合物(例えば、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、グルコン酸亜鉛)からも得ることができる。
【0046】
[0046]本組成物は、メラトニン、少なくとも1種のカロテノイド及び任意選択的な亜鉛を、認知機能を向上させるのに有効な量含む。一般に、本組成物は、約0.001〜約100mg/kgのメラトニン及び約0.001〜約50mg/kgのカロテノイド、例えば、アスタキサンチンを含む。本組成物中に含まれる場合、本組成物は、約0.1〜400mg/kgの亜鉛を含む。さまざまな実施形態において、本組成物は、約0.001〜約100mg/kg、好ましくは、約0.1〜約80mg/kgのメラトニン及び約0.001〜約50mg/kg、好ましくは、約0.01〜約20mg/kg、最も好ましくは、約0.02〜約10mg/kgのカロテノイドを含む。他の実施形態において、本組成物は、約0.1〜400mg/kg、好ましくは、約1〜100mg/kgの亜鉛をさらに含む。一実施形態において、本組成物は、メラトニン、少なくとも1種のカロテノイド及び亜鉛を上記の量含む。
【0047】
[0047]さまざまな実施形態において、本組成物は、メラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛を、社会的相互作用の減退の抑制又は予防、加齢性の行動変化の抑制又は予防、訓練可能性の増加、注意力の改善、最適な脳機能の維持、学習及び記憶の促進、記憶喪失の抑制、認知症に起因する認知の低下の予防又は治療、精神的明晰性及び敏捷性の維持、健康及びウェルネスの促進、クオリティオブライフの改善及び盛期の延長のうちの少なくとも1つに有効な量含む。
【0048】
[0048]他の実施形態において、本組成物は、1日当たり約0.1〜約30mgの量のメラトニン及び1日当たり約0.2〜約20mgの量のカロテノイドを動物にもたらすよう配合される。他の実施形態において、組成物は、1日当たり約10〜約100mgの量の亜鉛を動物にさらにもたらすよう配合される。
【0049】
[0049]さまざまな実施形態において、本組成物は、さまざまな供給源又は形態のメラトニン(例えば、合成により得られるメラトニン)、カロテノイド(例えば、鉱物、植物、動物等の天然の供給源に含まれるかそれから抽出される少なくとも1種のカロテノイド)及び亜鉛を混合することによって得られる。一実施形態において、メラトニンは天然の供給源由来のものであり、カロテノイドは異なる又は同じ天然の供給源由来のものである。他の実施形態において、メラトニンは合成の供給源由来のものであり、カロテノイドは天然の供給源由来のものであり、亜鉛は鉱物供給源由来のものである。他の実施形態において、メラトニンは合成の供給源由来のものであり、カロテノイドは天然の供給源由来のものであり、亜鉛は天然の供給源由来のものである。好適な実施形態において、メラトニンは合成の供給源由来のものであり、カロテノイドは藻類(例えば、H.プルビアリス)由来のものであり、任意選択的な亜鉛は鉱物供給源由来のものである。他の実施形態において、メラトニンは藻類由来のものであり、カロテノイドは藻類由来のものであり、任意選択的な亜鉛は植物源由来のものである。他の実施形態において、メラトニンは植物源(植物メラトニン)由来のものであり、カロテノイドは藻類(例えば、H.プルビアリス)由来のものであり、任意選択的な亜鉛は食物源由来のものである。多くのそのような組み合わせが可能であり、このことは当業者に認識できるであろう。
【0050】
[0050]他の実施形態において、本組成物は、少なくとも1種の認知関連薬物を、認知機能を向上させるのに有効な量さらに含む。当業者は、本組成物に添加される認知関連薬物の量を、製造業者によって示される薬物についての推奨される投与量又は動物の体重、種、年齢、健康状態等に基づいて決定することができる。
【0051】
[0051]他の実施形態において、本組成物は、プレバイオティクス、プロバイオティクス又はそれらの組み合わせをさらに含む。プロバイオティクスは、摂取された際に特定の医学的状態の予防及び治療に対して有益な影響を与える生きた微生物である。プロバイオティクスは、定着抵抗性(colonization resistance)として知られている現象を通じて生物学的作用を及ぼすと考えられている。プロバイオティクスは、常在嫌気性細菌叢が潜在的に有害な(大部分は好気性の)細菌の消化管内濃度を制限するプロセスを促進する。他の作用形態(例えば、消化管内で酵素を供給する、或いは酵素活性に影響を及ぼす)もまた、プロバイオティクスに起因するとされる他の幾つかの機能を説明し得る。プレバイオティクスは、大腸内の細菌の増殖及び/又は活性を選択的に刺激することにより宿主の健康に有益な影響を及ぼす難消化性食物成分である。プレバイオティクスとしては、例えば、フラクトオリゴ糖(FOS)、キシロオリゴ糖(XOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)及びマンノオリゴ糖(典型的には、ペットフード等の非ヒト用食物の場合)が挙げられる。プレバイオティクスであるフラクトオリゴ糖(FOS)は、小麦、タマネギ、バナナ、蜂蜜、ニンニク、ニラ等、多くの食物中に天然に存在する。FOSはまた、チコリの根から単離することができ、或いはスクロースから酵素的に合成することができる。FOSが大腸内で発酵すると、大腸内のビフィズス菌数の増加、カルシウム吸収の増大、排便重量の増加、消化管通過時間の短縮、及び場合により血中脂質濃度の低下を含む、数多くの生理学的な効果がもたらされる。ビフィズス菌の増加は、潜在的病原体を抑制する化合物を産生すること、血中アンモニア濃度を低下させること、及びビタミン及び消化酵素を産生することによって、ヒトの健康に利益を与えると考えられている。プロバイオティクス(例えば、乳酸菌、ビフィズス菌)は、腸内微生物バランスを改善して抗体の産生及び白血球の食作用(貪食又は殺傷)活性を増進させることによって、免疫応答にプラスの影響を及ぼすと考えられている。ビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)は、高齢個体においては細胞性免疫のある側面を強化するのに有効なプロバイオティック栄養補助食品となり得る。プロバイオティクスは全身の細胞性免疫応答を強化し、他の点では健康な成体の自然免疫を増強する栄養補助食品として有用であり得る。プロバイオティクスには多くのタイプの細菌があるが、一般には、4つの細菌属:ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ビフィドバクテリウム(Bifidobacteria)、ラクトコッカス(Lactococcus)及びペディオコッカス(Pediococcus)、から選択される。有益な種としては、例えば、エンテロコッカス(Enterococcus)及びサッカロマイセス(Saccharomyces)種(例えばエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)SF68)が挙げられる。動物に投与すべきプレバイオティクス及びプロバイオティクスの量は、当業者が、プロバイオティクス及びプレバイオティクスのタイプ及び性質並びに動物のタイプ及び性質(例えば、年齢、体重、全般的な健康状態、性別、微生物減少の程度、有害細菌の存在、食餌)に基づいて決定する。一般に、腸管内微生物叢を健全に維持するために、プロバイオティクスは、1日当たり約10億〜約200億コロニー形成単位(CFU)の量、好ましくは1日当たり約50億〜約100億個の生菌が動物に投与される。一般に、プレバイオティクスは、腸内の健全な微生物叢にプラスの刺激を与え、これらの「善玉」菌を繁殖させるのに十分な量が投与される。典型的な量は、1回分当たり約1〜約10グラム、又は動物について推奨される1日の食物繊維の約5%〜約40%である。プロバイオティクス及びプレバイオティクスは、任意の適切な手段によって組成物の一部とすることもできる。一般に、そのような作用物は、組成物と混合されるか、或いは例えば散布又は噴霧により組成物表面にかけられる。作用物がキットの一部である場合、作用物は、他の材料と混合されていても別個のパッケージに入れられていてもよい。
【0052】
[0052]本組成物は、当業者に公知のビタミン、無機物、フィラー、嗜好性向上剤、結合剤、香味料、安定剤、乳化剤、甘味料、着色料、保存料、緩衝剤、塩、コーティング、アミノ酸、酵素、補酵素等の追加の成分をさらに含んでもよい。該組成物に有用な無機物としては、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、鉄、塩化物、ホウ素、銅、マグネシウム、マンガン、ヨウ素、セレン等が挙げられる。該組成物に有用なビタミンとしては、A、B、C、D、E、K等の脂溶性ビタミンが挙げられる。安定剤としては、保存料、相乗剤及び金属イオン封鎖剤、包装ガス、安定剤、乳化剤、増粘剤、ゲル化剤、湿潤剤等、組成物の保存可能期間を長くする傾向のある物質が挙げられる。乳化剤及び/又は増粘剤の例としては、ゼラチン、セルロースエーテル、デンプン、デンプンエステル、デンプンエーテル及び修飾デンプンが挙げられる。そのような成分の具体的な量は、特定の成分、意図される用途等のさまざまな要因によって決まる。
【0053】
[0053]他の実施形態において、本組成物は、栄養補助食品を製造するのに必要とされる成分をさらに含む。栄養補助食品は、高濃度のメラトニン、少なくとも1種のカロテノイド及び亜鉛を含む。これにより、栄養補助食品を動物に少量投与し、或いは動物への投与前に栄養補助食品を希釈することが可能となる。栄養補助食品は、動物への投与の前に水又は他の希釈剤と混合する必要がある場合もある。
【0054】
[0054]一部の実施形態において、本組成物は、食用に適した組成物、例えば、食品組成物及び飲料組成物を製造するのに有用な少なくとも1種の食用成分をさらに含む。特定の実施形態において、本食品組成物は、意図される食物の種類に適切な主要栄養素組成物を含む。一実施形態において、本食品組成物は、約20〜32%のタンパク質、約30〜50%の炭水化物、約5%〜20%の脂肪及び約5%〜25%の水分を含む。他の実施形態において、本食品組成物はペット用食品組成物(例えば上質又は超上質ペット用食品組成物)である。一実施形態において、本ペット用食品はイヌ用に配合され、タンパク質含有量が約20〜30%、好ましくは約24〜29%、より好ましくは約25〜28%である。他の実施形態において、本食品組成物はネコ用に配合され、タンパク質含有量が約35〜45%、好ましくは約37〜42%、より好ましくは約39〜41%である。好適な実施形態において、本組成物は、メラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛を含む食品組成物であり、約15%〜約50%のタンパク質、約5%〜約40%の脂肪、約5%〜約10%の灰分含有量をさらに含み、水分含有量が約5%〜約20%である。タンパク質は、植物タンパク質(例えば、大豆ミール、大豆タンパク質濃縮物、トウモロコシグルテンミール、小麦グルテン、綿実、ピーナッツミール)由来のものであっても、動物タンパク質(例えば、カゼイン、アルブミン、肉タンパク質)由来のものであってもよい。本発明において有用な肉タンパク質の例としては、豚肉、ラム肉、馬肉、鶏肉、魚肉、牛肉及びそれらの混合物が挙げられる。炭水化物の例としては、穀物又は穀類(例えば、米、トウモロコシ、ミロ、ソルガム、アルファルファ、大麦、大豆、カノーラ、オート麦、小麦及びそれらの混合物)が挙げられる。脂肪は、一般に獣脂等の動物性脂肪である。本食品組成物は、任意選択で他の材料(例えば、乾燥ホエー、他の乳製品の副生成物)を含んでもよい。一部の実施形態において、そのような食品組成物の灰分含有量は、1%未満〜約15%、好ましくは約5%〜約10%に及ぶ。
【0055】
[0055]好適な実施形態において、本食品組成物は、完全で栄養的にバランスのとれたペット用食品である。この実施形態において、本ペット用食品は、「ウェットフード」、「ドライフード」又は「中間水分量のフード」であってもよい。「ウェットフード」とは、一般に缶又はホイル袋に入れられて販売され、水分含有量が一般に約70%〜約90%の範囲であるペット用食品を示す。「ドライフード」とは、ウェットフードと同様の組成物からなるが、限られた、一般に約5%〜約15%又は20%の範囲の水分含有量を含むペット用食品を示す。ドライフードは、通常ビスケット又は粗挽きのものの形態である。相対的に常温保存が可能で、微生物又は真菌による変質又は汚染に強いよう、ドライフード製品にはさまざまな水分含有量のさまざまなフードが含まれる。押出成形された食品(例えば、ペット用食品、ヒト又はコンパニオンアニマル用のスナックフード)であるドライフード組成物も好適である。「中間水分量のフード」とは、水分含有量が一般に約20%〜約50%の範囲であるペット用食品を示す。
【0056】
[0056]本食品組成物は、少なくとも1種の繊維源も含んでもよい。「繊維」という語には、易消化性か難消化性か、溶性か不溶性か、発酵性か非発酵性かに関わらず、食物中のすべての「食物繊維」源が包含される。好適な繊維は、海洋植物等の植物源由来のものであるが、微生物供給源の繊維が使用されてもよい。当業者にはわかるように、さまざまな溶性又は不溶性の繊維が利用できる。繊維源としては、ビートパルプ(サトウダイコン由来)、アラビアゴム、タルハガム、サイリウム、米ぬか、イナゴマメガム、柑橘類の果肉、フラクトオリゴ糖、ペクチン、短鎖オリゴフルクトース、マンナンオリゴフルクトース、大豆繊維、アラビノガラクタン、ガラクトオリゴ糖、アラビノキシラン又はそれらの混合物が可能である。或いは、繊維源は、発酵性繊維であってもよい。発酵性繊維は、コンパニオンアニマルの免疫系に利益をもたらすことが以前に示さている。
【0057】
[0057]好ましくは、食品組成物は、コンパニオンアニマル、例えばイヌ又はネコ用に配合される。
【0058】
[0058]さまざまな実施形態において、メラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛は、食品組成物を製造するために使用される他の成分、例えば、ビタミン及び無機物の混合物又は嗜好性向上剤と予め混合される。他の実施形態において、メラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛は、食品組成物をコーティングするために使用される。一実施形態において、メラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛は、動物に与えられる直前に、例えば、本組成物を食品組成物に振りかけること又は本組成物を水と混合することによって食品又は飲料組成物に添加される。
【0059】
[0059]特定の実施形態において、メラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛を含む組成物は、好ましくは高品質の市販食品とともに使用される。本明細書中で使用される場合、「高品質の市販食品」とは、例えば、イヌに対するNational Research Councilの推薦又はthe Association of American Feed Control Officialsが定めるガイドラインに記載されているような重要な栄養素の消化率が80%以上になる製造された食品を指す。同様の高い栄養標準が他の動物に対しても使用されることになる。
【0060】
[0060]食品組成物及び栄養補助食品は、特に目的のレシピエント又は摂取個体(例えば、成体の動物又は高齢若しくは若齢の動物)用に調製されてもよい。例えば、子イヌ若しくは子ネコに適した又は活動的な動物、妊娠中の動物、授乳中の動物若しくは加齢動物に適した食品組成物が調製できる。一般に、専用の組成物は、異なる発育段階又は年齢の動物に適当なエネルギー及び栄養所要量を含むことになる。
【0061】
[0061]当業者は、所与の食用に適した組成物、栄養補助食品又は他の同様の組成物を製造するために使用されるのに適切なメラトニン、カロテノイド、任意選択的な亜鉛及び任意の他の成分の量を決定する方法を理解するであろう。当業者は、メラトニン、カロテノイド、亜鉛及び他の構成成分を含む特定の食品組成物、食物サプリメント又は医薬組成物の最適な配合法を決定する際に動物の種、年齢、大きさ、体重、健康等が重要だと考えることもある。配合に考慮されることもある他の要素としては、組成物の種類(例えば、ペット用食品組成物対栄養補助食品)、所望の投与量の各構成成分(メラトニン、カロテノイド及び亜鉛)、さまざまな動物による特定の種類の組成物の平均消費量(例えば、種、体重、活動/エネルギー所要量等に基づく)及び組成物が調製される製造条件が挙げられる。好ましくは、組成物に添加されるメラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛の濃度は、動物の栄養所要量に基づいて算出される。
【0062】
[0062]他の実施形態において、組成物中のメラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛の量は、動物の血液中におけるメラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛の規定の濃度又は所望の濃度範囲を確立するのに必要とされる量の関数である。血液中におけるメラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛の規定の濃度又は所望の範囲は、当業者に理解されるであろうように、上で規定した推奨される量のメラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛を与えられた動物の血中濃度を測定することによって算出することができる。
【0063】
[0063]他の態様において、本発明は、本発明の組成物及び少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む医薬組成物を提供する。一般に、医薬組成物は、化合物又は組成物を賦形剤、緩衝剤、結合剤、可塑剤、着色料、希釈剤、圧縮剤、滑沢剤、香味料、湿潤剤並びに医薬として動物に投与するのに適している医薬及び製剤組成物を製造するのに有用な当業者に公知の他の成分を含む同種のものと混合することによって調製される。
【0064】
[0064]他の態様において、本発明は、本発明の組成物及び少なくとも1種の機能性食品を含む機能性食品組成物を提供する。
【0065】
[0065]他の態様において、本発明は、動物の認知機能を向上させる方法を提供する。本方法は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、動物に動物の認知機能を向上させるのに有効な量投与するステップを含む。特定の実施形態において、本組成物は亜鉛をさらに含む。
【0066】
[0066]他の態様において、本発明は、動物の認知機能を向上させる方法を提供する。本方法は、少なくとも1種のカロテノイド及び代謝されてメラトニンを動物にもたらすことができる少なくとも1種の化合物を含む組成物を、動物の認知機能を向上させるのに有効な量動物に投与するステップを含む。補足成分は、動物の代謝過程によりメラトニンに変換され、メラトニンは、本明細書中で示されるように認知機能を向上に関与する。好適な実施形態において、補足成分は、セロトニン、トリプトファン及び5−ヒドロキシトリプトファンである。補足成分は、代謝時に本明細書中で必要とされるメラトニン量が得られるのに十分な任意の量投与できる。一般に、補足成分は、少なくとも1種のカロテノイド及び補足成分を含む組成物の形態で投与される。特定の実施形態において、本組成物は、亜鉛を、認知機能を向上させるのに有効な量さらに含む。
【0067】
[0067]メラトニン、カロテノイド及び亜鉛は、動物に一緒に又はさまざまな組み合わせで併せて投与できる。必要に応じて又は要求に応じて変化する頻度又は規則的な頻度ベースで投与できる。規則的な投与を行う目的は、動物に規則的で一貫した用量の組成物又はそのような投与の結果生じる直接的若しくは間接的な代謝産物をもたらすことである。そのような規則的で一貫した投与は、組成物又はその直接的若しくは間接的な代謝産物の一定の血中構成成分濃度を作りだす傾向がある。したがって、規則的な投与は、月に1回、週に1回、日に1回、日に2回以上とすることができる。同様に、投与は、1日おき、1週間おき若しくは1ヶ月おき、3日に1回、3週間に1回若しくは3ヶ月に1回、4日に1回、4週間に1回若しくは4ヶ月に1回、等とすることができる。投与は、1日に複数回とすることができる。通常の栄養所要量に対するサプリメントとして利用される場合、本組成物は、動物に例えば経口で直接投与されてもよい。本組成物は、日々の食物(飲用水等の液体を含む。)と接触させられるか又は混合されるかのいずれでもよい。動物に対して食餌療法の一部として投与することもできる。例えば、食餌療法は、本明細書に記載される任意の組成物を、認知機能を向上させるのに有効な量動物に規則的に摂取させることを含んでもよい。好ましくは、本組成物は、動物に夕方、例えば午後3時〜10時の間に投与され、及び/又は夕方から一晩中利用可能である。
【0068】
[0068]食餌療法の一部としての投与を含む本組成物の投与は、出産から動物の成体期にわたる期間に及んでもよい。特定の実施形態において、動物は若齢又は成長中の動物である。好適な実施形態において、動物は加齢動物である。
【0069】
[0069]認知機能を向上させるための組成物又は方法は、動物に多くの影響を与える。多くの日々の生活機能は、認知機能に左右されるか又は関連する。例えば、認知機能を向上させることは、動物の社会的相互作用の減退を予防すること、加齢性の行動変化を抑制又は予防すること、訓練可能性を増加させること、注意力を改善すること、最適な脳機能を維持すること、学習及び記憶を促進すること、記憶喪失を抑制すること並びに認知症に起因する認知の低下を予防又は治療することに関連する。同様に、認知機能を向上させることは、全般的な動物の健康及びウェルネスを促進する。さらに、認知機能を向上させることは、動物のクオリティオブライフを改善する。さらに、認知機能を向上させることは、動物の盛期を延長するのに不可欠なことである。
【0070】
[0070]一実施形態において、本組成物は、動物に少なくとも1種の認知関連薬物と併せて本明細書中で定義されるような認知機能を向上させるのに有効な量投与される。特定の実施形態において、投与される組成物は、メラトニン、少なくとも1種のカロテノイド及び任意選択的な亜鉛とともに認知関連薬物を含む医薬組成物である。好適な実施形態において、本組成物は、動物に毎日、好ましくは単回投与される。
【0071】
[0071]特定の実施形態において、動物は、健康な加齢動物である。他の実施形態において、動物は、加齢性認知障害に関連する表現型を有する。例えば、表現型がない対照動物と比較されると、動物が、想起能力の低下、短期記憶喪失、学習速度の低下、学習能力の低下、問題解決能力の低下、注意持続時間の低下、錯乱の増加又は認知症(ヒトにおけるアルツハイマー又は他の動物におけるそれと同等のもの)の少なくとも1つを含む表現型を有することもある。
【0072】
[0072]さまざまな態様において、本発明は、さまざまな認知関連機能に影響を及ぼす及び向上させる方法を提供する。一般に、本方法は、本発明の組成物を、動物に組成物及び方法について本明細書中で定義される量投与するステップを含む。
【0073】
[0073]そのような一態様において、本発明は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、社会的相互作用の減退を抑制又は予防するのに有効な量動物に投与するステップを含む、動物の社会的相互作用の減退を抑制又は予防する方法を提供する。好適な実施形態において、本組成物は、亜鉛を、動物の社会的相互作用の減退を抑制又は予防するのに有効な量さらに含む。本方法は、加齢動物が娯楽に興じ続けたり、グループ活動に参加したり、世話をする人と交流したりすることができるようにする。
【0074】
[0074]他の態様において、本発明は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを、動物の加齢性の行動変化を抑制又は予防するのに有効な量動物に投与するステップを含む、動物の加齢性の行動変化を抑制又は予防する方法を提供する。好ましくは、加齢性の行動変化は、もの忘れ、失見当識、社会的交流の減少、睡眠覚醒習慣の変化(特に、夜間の活動の増加)、排尿及び排便の場所及びパターンの変化の結果生じる「ハウストレーニング」の喪失、錯乱、欲求不満、日中の活動の増加、気性(例えば、興奮、攻撃性)の変化、歩き回ること及び徘徊の少なくとも1つである。そのような変化は、ヒト及び他の動物の認知の低下に応じて表れている。好適な実施形態において、本組成物は、亜鉛を、動物の加齢性の行動変化を抑制又は予防するのに有効な量さらに含む。
【0075】
[0075]他の態様において、本発明は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、訓練可能性を増加させるのに有効な量動物に投与するステップを含む、動物の訓練可能性を増加させる方法を提供する。例えば、乳児、子犬及び子猫の「トイレトレーニング」中に本組成物を投与することにより、本組成物を使用せずにトレーニングが行われた場合に比べて速く動物が課題を学習することを可能にする。同様に、イヌ又はネコを言葉による、合図による又は他の命令に従って行動するようトレーニングすることにより、本組成物を使用せずにトレーニングが行われた場合に比べて速く動物が課題を学習することを可能にする。同様に、本組成物は、野生化した(feral)又は野生の(wild)動物(例えば、サーカスで使用される動物、野生で育ったペット)を訓練するのに有用である。好適な実施形態において、本組成物は、亜鉛を、動物の訓練可能性を増加させるのに有効な量さらに含む。
【0076】
[0076]他の態様において、本発明は、動物の最適な脳機能を維持する方法を提供する。本方法は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を動物に、特に、経時的な脳機能の低下を予防又は遅延するのに有効な量投与するステップを含む。好適な実施形態において、本組成物は、亜鉛を、動物の最適な脳機能を維持するのに有効な量さらに含む。一般に、本方法は、加齢動物が生涯を通じて健康で最適な脳機能を維持する及び、特に高齢動物のクオリティオブライフをより良好にすることができるようにする。本方法は、加齢動物(イヌ等)における知力の低下の進行も遅くする。
【0077】
[0077]他の態様において、本発明は、動物の学習及び記憶を促進する方法を提供する。本方法は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、動物の学習及び記憶を促進するのに有効な量動物に投与するステップを含む。一実施形態において、動物は加齢動物である。他の実施形態において、動物は平均余命の約60%〜約90%、好ましくは、平均余命の約75%に達している。本方法は、加齢動物が事実を覚えている及び指示を理解するのを助ける。好適な実施形態において、本組成物は、亜鉛を、動物の学習及び記憶を促進するのに有効な量さらに含む。
【0078】
[0078]他の態様において、本発明は、動物の記憶喪失を抑制するのに方法を提供する。本方法は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、経時的な記憶喪失を抑制するのに有効な量動物に投与するステップを含む。好適な実施形態において、本組成物は、亜鉛を、動物の記憶喪失を抑制するのに有効な量さらに含む。
【0079】
[0079]他の態様において、本発明は、認知症に起因する動物の認知の低下を予防又は治療する方法を提供する。本方法は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、認知症に起因する認知の低下を予防又は治療するのに有効な量動物に投与するステップを含む。好適な実施形態において、本組成物は、亜鉛を、認知症に起因する動物の認知の低下を予防又は治療するのに有効な量さらに含む。認知症は、ヒトにおけるアルツハイマー病(AD)、イヌ科動物におけるイヌの認知障害症候群(CCDS)又は他の動物における同様の疾患であり得る。本方法は、本発明の組成物及び方法が、認知症、例えば、アミロイドの沈着又は動脈機能の悪化が原因で起こる認知のダメージの影響を抑制することによって認知症に起因する認知の低下を予防又は抑制するという発見に基づくものである。
【0080】
[0080]他の態様において、本発明は、動物の精神的明晰性及び敏捷性を維持する方法を提供する。本方法は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、精神的明晰性及び敏捷性を維持するのに有効な量動物に投与するステップを含む。好適な実施形態において、本組成物は、亜鉛を、動物の精神的明晰性及び敏捷性を維持するのに有効な量さらに含む。
【0081】
[0081]一態様において、本発明は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、健康及びウェルネスを促進するのに有効な量動物に投与するステップを含む、動物の健康及びウェルネスを促進する方法を提供する。好適な実施形態において、本組成物は、亜鉛を、健康及びウェルネスを促進するのに有効な量さらに含む。
【0082】
[0082]一態様において、本発明は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、動物のクオリティオブライフを改善するのに有効な量動物に投与するステップを含む、動物のクオリティオブライフを改善する方法を提供する。好適な実施形態において、本組成物は、亜鉛を、クオリティオブライフを改善するのに有効な量さらに含む。
【0083】
[0083]他の態様において、本発明は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、動物の盛期を延長するのに有効な量動物に投与するステップを含む、動物の盛期を延長する方法を提供する。好適な実施形態において、本組成物は、亜鉛を、動物の盛期を延長するのに有効な量さらに含む。
【0084】
[0084]社会的相互作用の減退を抑制又は予防する、加齢性の行動変化を抑制又は予防する、訓練可能性を増加させる、注意力を改善する、最適な脳機能を維持する、学習及び記憶を促進する、記憶喪失を抑制する、認知症に起因する認知の低下を予防又は治療する、精神的明晰性及び敏捷性を維持する、健康及びウェルネスを促進する、クオリティオブライフを改善する並びに盛期を延長するための方法において、動物は、好ましくはヒト又はコンパニオンアニマル、最も好ましくはイヌ又はネコである。こうした方法に使用されるメラトニン、カロテノイド、任意選択的な亜鉛及び他の成分の量は、認知機能を向上させるために本明細書中で示した量又は範囲内と同じである。
【0085】
[0085]他の態様において、本発明は、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を動物に投与するのに適したキットであって、キット構成要素に応じて、単一パッケージ内の別々の容器又は仮想パッケージ内の別々の容器に、(a)天然又は合成の供給源に由来する少なくとも1種のメラトニンと、(b)少なくとも1種のカロテノイドと、(1)少なくとも1種の食用成分、(2)亜鉛、(3)少なくとも1種の認知関連薬物、(4)少なくとも1種のプレバイオティクス、(5)少なくとも1種のプロバイオティクス、(6)認知機能を向上させるための組成物及び方法により動物が利益を享受できるか否かを判断するのに適した少なくとも1種の診断用デバイス、(7)動物への投与用にキットに提供されたメラトニン、カロテノイド及び任意の他の成分をどのように組み合わせ又は調製するかに関する指示、(8)組み合わされたキット構成要素、調製されたキット構成要素又はその他のキット構成要素をどのように動物の利益のために使用するかに関する指示、及び(9)組み合わされ又は調製されたキット構成要素を動物に投与するためのデバイス、の少なくとも1つと、を含むキットを提供する。上記構成要素は各々、単一パッケージ内の別々の容器に入った状態で、又は異なるパッケージに入っていた様々な構成要素の混合物の形態で提供される。好適な実施形態において、本キットは、メラトニン、アスタキサンチン及び亜鉛を含む。本キットは、成分をさまざまな組み合わせで含んでもよい。例えば、本キットは、1つの容器中に少なくとも1種のメラトニン供給源と少なくとも1種のカロテノイドとの混合物を含み、少なくとも1つの他の容器中に少なくとも1種の他の成分(例えば亜鉛サプリメント)を含んでもよい。同様に、本キットは、1つの容器中に合成メラトニンと亜鉛との混合物を含み、少なくとも1つの他の容器中に少なくとも1種の他の成分を含んでもよい。当業者は、他のそのような組み合わせを成分の特徴、成分の物理的・化学的な特性・適合性に基づいて作り出せる。
【0086】
[0086]他の態様において、本発明は、(1)認知機能を向上させるために本発明の組成物を使用すること、(2)メラトニン、カロテノイド、亜鉛及び他の構成成分を混合して、認知機能を向上させるのに適した組成物を製造すること、(3)認知機能を向上させるために本発明のキットを使用すること、(4)認知機能を向上させるために本発明の組成物を使用することの利点、及び(5)本発明の組成物を動物に投与すること、のうちの少なくとも1つに関する情報又は指示を伝達する手段であって、該情報又は指示を含む物理的若しくは電子的文書、デジタル記憶媒体、光学記憶媒体、オーディオプレゼンテーション、オーディオビジュアルディスプレイ又はビジュアルディスプレイの少なくとも1つを含む手段を提供する。好ましくは、本手段は、表示されたウェブサイト、ビジュアルディスプレイキオスク、パンフレット、製品ラベル、添付文書、広告、チラシ、広報、オーディオテープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピュータ可読チップ、コンピュータ可読カード、コンピュータ可読ディスク、USBデバイス、ファイアワイアデバイス、コンピュータメモリ及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される。
【0087】
[0087]他の態様において、本発明は、メラトニン、カロテノイド、任意選択的な亜鉛及び動物による摂取に適した少なくとも1種の他の成分(例えば、タンパク質、脂肪、炭水化物、繊維、無機物、ビタミン)を含む食品組成物を製造する方法を提供する。本方法は、動物による摂取に適した少なくとも1種の成分を、メラトニン、カロテノイド、任意選択的な亜鉛及び場合により他の成分と混合するステップを含む。或いは、本方法は、メラトニン、カロテノイド、亜鉛及び必要に応じて他の成分を別々に又は任意の組み合わせで、食品組成物に例えばコーティング又はトッピングとしてかけるステップを含む。メラトニン、カロテノイド及び亜鉛は、食品組成物の製造及び/又は加工過程の間の任意の時点で添加できる。この添加には、例えば、メラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛を食品組成物の「主要部分」のコア配合物の一部として混合すること、又はメラトニン、カロテノイド及び任意選択的な亜鉛をコーティングとして、すなわち主に製造後の食品組成物の表面にかけることが含まれる。本組成物は、当技術分野において適切な任意の方法により調製することができる。
【0088】
[0088]他の態様において、本発明は、パッケージであって、該パッケージは、本発明の組成物と、該パッケージに貼られたラベルと、を含み、該ラベルは、動物(特に加齢動物)の認知機能及び認知関連機能の向上(例えば、社会的相互作用の減退の抑制又は予防、加齢性の行動変化の抑制又は予防、訓練可能性の増加、注意力の改善、最適な脳機能の維持、学習及び記憶の促進、記憶喪失の抑制、認知症に起因する認知の低下の予防又は治療、精神的明晰性及び敏捷性の維持、健康及びウェルネスの促進、クオリティオブライフの改善、盛期の延長)に適した組成物が該パッケージ内に含まれることを示す単語、絵、図案、頭字語、キャッチフレーズ、語句又は他の図案又はそれらの組み合わせを有する、パッケージを提供する。一般に、そのような図案は、パッケージ上に印刷された形で、「認知機能を向上させる」、「記憶を改善する」、「加齢動物の記憶喪失を抑制する」、「精神的明晰性及び敏捷性を維持する」という文言又は同等の表現を備える。本組成物を入れるのに適した任意のパッケージ又はパッケージング材料(例えば、紙、プラスチック、ホイル、金属等から製造された袋、箱、ボトル、缶、小袋等)は本発明において有用である。好適な実施形態において、パッケージには、ラベルに応じて、特定の動物(例えば、ヒト、イヌ、ネコ)用の食品組成物、好ましくはコンパニオンアニマル用の食品組成物が含まれる。
【0089】
[0089]他の態様において、本発明は、動物の認知機能及び認知関連機能の向上(例えば、社会的相互作用の減退の抑制又は予防、加齢性の行動変化の抑制又は予防、訓練可能性の増加、注意力の改善、最適な脳機能の維持、学習及び記憶の促進、記憶喪失の抑制、精神的明晰性及び敏捷性の維持)のための薬剤を調製するための、メラトニン、少なくとも1種のカロテノイド及び任意選択的な亜鉛の使用を提供する。一般に、薬剤は、化合物又は組成物を、賦形剤、緩衝剤、結合剤、可塑剤、着色料、希釈剤、圧縮剤、滑沢剤、香味料、湿潤剤、又は動物に投与するのに適していて薬剤を製造・配合するのに有用な当業者に公知の他の成分と混合することによって調製される。
【0090】
[0090]食用に適した組成物、機能性食品組成物、医薬組成物及び薬剤を含む本発明の組成物は、さまざまな投与経路を用いて動物に投与される。そのような経路としては、特定の組成物に応じて、経口、鼻腔内、静脈内、筋肉内、胃内、幽門後、皮下、直腸等が挙げられる。好ましくは、組成物は経口投与される。
【0091】
[0091]食用に適した組成物、機能性食品組成物、医薬組成物及び薬剤を含む本発明の組成物は、本発明の目的、例えば、動物の認知機能の向上、社会的相互作用の減退の抑制又は予防、加齢性の行動変化の抑制又は予防、訓練可能性の増加、注意力の改善、最適な脳機能の維持、学習及び記憶の促進、記憶喪失の抑制、認知症に起因する認知の低下の予防又は治療、精神的明晰性及び敏捷性の維持、健康及びウェルネスの促進、クオリティオブライフの改善、盛期の延長のうちの少なくとも1つを達成するのに必要とされる期間、動物に投与される。本組成物は、長期投与又は組成物及び目的に適合した任意のスケジュールで投与するのに適している。
【実施例】
【0092】
[0092]本発明は、さらに以下の実施例により具体的に説明される。ただし、これらの実施例は単に説明のために記載されたものであり、特に断らない限り、本発明の範囲を限定することを意図したものでないことは理解されよう。
【0093】
実施例1:
動物及び試験群:
[0093]少なくとも9歳齢の六十(60)匹のイヌを可変遅延型の遅延非位置合わせ(DNMP)分析についての記憶力に基づいて選択した。次に、記憶力が低い(LPM)、N=24;記憶力が中程度(MPM)、N=24;及び記憶力が高い(HPM)、N=12と定義される重複しない3つの群にイヌを入れた。LPM及びMPM群を処置群及び対照群にさらに分類して合計5つの処置群(下記)を作った。
MPM−対照組成物AM/PM(N=12)
MPM−対照組成物AM/試験組成物PM(N=12)
LPM−対照組成物AM/PM(N=12)
LPM−対照組成物AM/試験組成物PM(N=12)
HPM−対照組成物AM/PM(N=12)
【0094】
[0094]動物に対照組成物(CC)及び試験組成物(TC)を与えた。CCは完全でバランスのとれたドッグフードとした。TCは、1kg当たり13.5mg(mg/kg)のメラトニン、8.2mg/kgのアスタキサンチン及び208mg/kgの亜鉛を含むCCとした。組成物の栄養素濃度は、粗タンパク質28.0%、粗脂肪12.0%及び粗繊維3.0%であった。動物にはCC及びTCを1日に2回、77日間与えた。給餌は午前9時(±30分間)及び午後6時(±30分間)に行った。TCを与えた動物にはCCを午前9時に、TCを午後6時に与えた。
【0095】
[0095]6日のウォッシュイン後、次の3つの認知関連評価課題について動物を試験した。注意課題(30日間にわたる)、varDNMP(14日間にわたる)及び運動学習課題(10日間にわたる)。
【0096】
[0096]動物を7〜36日目の間、「注意課題」手順を用いて試験した。注意課題手順は、孤立項の弁別学習課題を改変したものであり、この弁別学習課題ではイヌが3個の物から異なる物を選択するよう訓練される。この変更の目的は、イヌの注意力をさらに促すことであった。この課題では、4つのフードウェルを備える特別に変更された試験トレーを採用する必要があった。嗜好試験を通して特定された各動物の好む物を試験の習得段階に対して褒美として与える物とした。
【0097】
[0097]習得段階について、2つの選択物の弁別問題について動物をまず訓練した。この弁別問題は、特定の物を選択すると、フードの褒美と常に関連づけられると動物が学習する必要があった。習得基準は、2段階に分けられた。第1の段階では、動物が1日に90%を超える正確さを遂行するか、又は連続的な2試験日にわたって80%を超える正確さを遂行する必要があった。第2の段階では、第1の段階の基準に合格した後、動物が連続的に3日にわたって70%を超える正確さを遂行する必要があった。各試験セッションは、10回の実験からなった。最大20回のセッションを行った(1回の嗜好試験及び19回の習得セッション)。
【0098】
[0098]動物が習得段階に合格したら、注意課題の試験段階について動物を試験した。試験段階では、習得段階において褒美として与えた物を常に褒美として与えた。動物を1、2、3又は4個の物により試験した。各試験セッションは、12回の実験からなった。物の数は、擬似乱数的に変動し、12回の実験にわたって等しく生じた。最初の5セッション(1〜5)について、習得段階において使用された負の刺激は、注意課題について「同じ」負の刺激としての役割を果たした(「同じ」課題と称される)。セッション6〜10について、正の刺激を変更しないままとした。しかしながら、負の刺激は、褒美として与えられる物により似ている「異なる」物に変更した(「異なる」課題と称される)。
【0099】
認知の評価:
認知関連グループ分けに応じた2選択弁別の習得:
[0099]ベースラインのグループ分けが2選択弁別についての遂行に一般化されるかを確証するために、3群のそれぞれからの対照動物を一元配置分散分析を用いて比較した。表1に結果を示す。
【0100】
【表1】

【0101】
[0100]表1を参照すると、結果は、LPM動物が他の2群よりも遂行が不完全であった(P=0.428)ことを示している。さらに、認知に関してMPMとして分類された動物は、HPMと分類された動物よりも遂行が全般的に良好であった。
【0102】
2選択弁別課題の習得に対するTCの効果:
対照群と処置群の比較:
[0101]最初の分析では、t−検定を用いて、群の分類とは無関係にTCを与えられた動物の習得の正確さとCCを与えられた動物の習得の正確さとを比較した。表2に結果を示す。
【0103】
【表2】

【0104】
[0102]表2を参照すると、片側検定を使用した分析の結果は、有意な効果(p=0.097)及び有意な差(p=0.0485)を示した。このデータは、TCを与えられた動物よりもCCを与えられた動物の方が課題学習の際に誤りを犯したことを示している。
【0105】
認知関連分類及び処置の影響:
[0103]処置及び認知関連分類を被験体間変数とする要因分散分析を用いてグループ分け及びフードの影響を調べた。表3に結果を示す。
【0106】
【表3】

【0107】
[0104]表3を参照すると、分析は、認知関連分類の主な影響が有意であったことを示した(p=0.039)。処置の効果は統計的に有意ではなかった(p=0.1318)。データは、MPM群よりもLPM群の方が不完全な遂行であり、TCを与えられた動物と比較すると、CCを与えられた動物の方が不完全な遂行であったことを示している。これは、CCを与えられた動物よりもTCを与えられた動物の方が正確に学習したことを意味する。
【0108】
[0105]2選択弁別課題の学習に影響を及ぼす要因をさらに理解するために、年齢及び処置を考慮して追加の分析を行った。群を3つの年齢群に分けた;8〜9.99歳齢(N=19)、10〜11.99歳齢(N=18)及び12歳齢以上(N=22)。基準までの誤りを従属変数とし、年齢群及び処置条件の両方を要因とする要因分散分析を行った。表4に結果を示す。
【0109】
【表4】

【0110】
[0106]表4を参照すると、データは、年齢の影響が有意であり(p=0.0185)、処置の効果が有意である(p=0.082)ことを示している。年齢が増加するにつれ遂行がより不完全になった。各年齢群内では、CCを摂取している動物よりもTCを摂取している動物の方が少ない誤りで学習した。
【0111】
注意課題:
不正解の選択肢、食餌及び認知関連グループ分けの影響:
[0107]最初の分析では、TC及びCC摂取しているLPM及びMPM群の不正解の選択肢の数に応じた遂行を比較した。単一の不正解の選択肢を提示されると、ほぼすべての場合において動物が誤りを犯すことなく遂行したため、分析は、1、2又は3個の不正解の選択肢によるケースのみを考慮した。
【0112】
[0108]多変量反復測定分散分析を行った。この分析では、課題(同じ対異なる)及び不正解の選択肢の数(1〜3個)を被験体内変数とし、ベースラインのグループ分け(LPM、MPM又は成功した年齢層)及び処置を被験体間変数とした。
【0113】
[0109]表5に「同じ」及び「異なる」物の両試験のデータの組み合わせについての結果を示す。
【0114】
【表5】

【0115】
[0110]表5を参照すると、分析は、処置(p=0.032)、課題(p=0.000)及び不正解の選択肢(p=0.000)の主な影響が有意であることを示した。課題と不正解の選択肢との間の相互作用も有意であり(p=0.0478)、不正解の選択肢の数と処置との間の相互作用がわずかに有意であった(p=0.083)。この結果は、CCを与えられた動物よりもTCを与えられた動物の方が誤りを犯すことが少ないこと及び不正解の選択肢の数が増加するにつれ両群ともに遂行が悪くなることを示している。データは、2又は3個の不正解の選択肢があるときの正確さの差が組成物の効果を大きく左右し、これが不正解の選択肢の数と処置との間の相互作用がわずかに有意であることの理由であることも示している。
【0116】
ベースラインの認知関連特徴づけに応じた3群の比較:
[0111]次の分析では、認知関連分類の影響を調べた。この分析は、CCを与えられた動物の遂行にのみ基づくものとした。認知関連分類(MPM、LPM、HPM)を被験体間変数とし、不正解の選択肢を被験体内変数とする反復測定分散分析によりデータを分析した。表6に結果を示す。
【0117】
【表6】

【0118】
[0112]表6を参照すると、不正解の選択肢に有意な影響があったが、分類には有意な影響はなかった。
【0119】
注意課題の遂行に対する年齢の影響:
[0113]年齢が注意課題の遂行に寄与するかを調べるために、不正解の選択肢の数を被験体内変数とし、年齢群及びフードの両方を被験体間変数とする反復測定分散分析を用いて、「同じ」及び「異なる」課題の分析を別々に行った。表7に結果を示す。
【0120】
【表7】

【0121】
[0114]表7を参照すると、「同じ」条件の結果は、不正解の選択肢の主な影響(p=0.000)及び処置の主な効果(p=0.0343)が有意であることを示した。年齢の影響の有意性はp=0.0510であった。「異なる」課題についての同じ分析は、不正解の選択肢の影響が有意であることのみを示した。この分析では、不正解の選択肢と処置との間の相互作用が有意であった(p=0.094)。表8に結果を示す。
【0122】
【表8】

【0123】
「同じ」物の課題による年齢と注意力のデータとの相関関係:
[0115]同じ課題についての年齢の影響の発生が、年齢に応じて誤りが増加したこと及び不正解の選択肢が3個よりも1及び2個のときに相関関係がより高いことを示している。不正解の選択肢が1個の場合、相関関係はr=0.32、p<0.05であり、不正解の選択肢が2個の場合、相関関係は0.4、p<0.05であった。不正解の選択肢が3個の場合、相関関係はr=0.22であった。
【0124】
「異なる」物の課題による年齢と注意力のデータとの相関関係:
[0116]異なる課題の結果は、年齢との小さな正の相関関係を示し、年齢が増加するにつれ誤りが増加する。
【0125】
注意課題における応答潜時に対する処置、不正解の選択肢の数及び認知関連分類の影響:
[0117]大半のイヌは、すべての実験に対して速やかに反応した。応答潜時の分析では、数匹の動物が残りの動物よりも大幅に長い平均応答潜時を示した。こうした動物のデータが含まれると、グループ分けしたデータが著しくゆがめられることになるであろう。したがって、合わせた群の平均のSDが2単位を超える平均潜時を有するすべての動物を分析から除いた。各群から1匹の動物が外された。除かれた動物には、Sealia(LPM;TC)、Nettie(LPM;CC)、Chilli(MPM;TC)、Cherry(HMP;CC)が含まれた。課題及び不正解の選択肢(0〜3個)を被験体内変数とし、認知関連分類及び処置を被験体間変数とする反復測定分散分析によりデータをまず分析した。表9に結果を示す。
【0126】
【表9】

【0127】
[0118]表9を参照すると、データは、不正解の選択肢の主な影響が有意であり(p=0.000)、他の有意な影響又は相互作用はないことを示している。不正解の選択肢の有意な影響が、不正解の選択肢の数の増加に伴い潜時に全般的な増加をもたらした。両課題についての結果は類似していた。
【0128】
注意課題における応答潜時に対する処置の効果:
[0119]認知関連分類のいかなる影響もないため、認知関連分類とは無関係に各処置群を比較する分析を別々に行った。課題及び不正解の選択肢の数の両方を被験体内変数とし、食餌を被験体間変数とする反復測定分散分析によりデータを分析した。この結果は、不正解の選択肢の数の影響が有意であり(p=0.000)、食餌(p=0.0879)、不正解の選択肢の数別の食餌(p=0.088)及び不正解の選択肢の数別の課題(p=0.059)の効果がわずかに有意であることを示した。表10に結果を示す。この結果は、(1)TCを与えられた動物よりもCCを与えられた動物の方が平均でゆっくりと反応したこと、(2)不正解の選択肢の数を増加するにつれて群間の差が大きくなること、及び(3)異なる課題よりも同じ課題の方が群間の差が大きくなることを示している。
【0129】
【表10】

【0130】
[0120]得られたすべての結果、データは、TCが、新しい物の弁別課題中の学習の改善、物の弁別時の潜時の改善及び注意力遂行の改善によって評価される認知関連遂行を改善したことを示している。
【0131】
[0121]本明細書では、本発明の代表的な好適な実施形態が開示されている。特定の用語が使用されているが、それらは単に一般的かつ説明的な意味で使用したものであり、限定を意図したものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲に記載の通りである。上述の教示内容に照らせば、本発明の多くの修正及び改変が可能であることは明らかである。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲内で、特に記載されている以外の形態でも実施可能であることが理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物の認知機能を向上させるのに適した組成物であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを、該動物の認知機能を向上させるのに有効な量含む組成物。
【請求項2】
前記メラトニンは合成メラトニンである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記カロテノイドはキサントフィルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記キサントフィルは、アスタキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、ネオキサンチン、ビオラキサンチン、α−クリプトキサンチン及びβ−クリプトキサンチンからなる群より選択される、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記キサントフィルはアスタキサンチンである、請求項3に記載の組成物。
【請求項6】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記コンパニオンアニマルはイヌ又はネコである、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記動物は加齢動物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記動物は、加齢の過程又は外傷若しくは疾患により引き起こされる認知機能の低下が起こりやすいか起きている動物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
約0.001〜約100mg/kgのメラトニン及び約0.001〜約50mg/kgの少なくとも1種のカロテノイドを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
亜鉛を、認知機能を向上させるのに有効な量さらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
約0.1〜400mg/kgの亜鉛を含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
少なくとも1種の認知関連薬物を、認知機能を向上させるのに有効な量さらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
前記認知関連薬物は、認知に影響を及ぼすのに有効な量の、セレギリン、ニセルゴリン、ホスファチジルセリン、プロペントフィリン、ガランタミン、ビンポセチン、ドネペジル、ギンクゴ・ビロバ抽出物、ビスホソホネート、ラロキシフェン、エストロゲン、フィトエストロゲン、カルシトニン、リセドロネート又はアレンドロネートの少なくとも1種である、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
少なくとも1種のプレバイオティクス、プロバイオティクス又はそれらの組み合わせをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
ヒト用食品組成物、ペット用食品組成物、機能性食品組成物、医薬組成物又は栄養補助食品として調製されたものである、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
動物の認知機能を向上させるための方法であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、該動物の認知機能を向上させるのに有効な量該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項18】
前記メラトニンは合成メラトニンである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記カロテノイドはキサントフィルである、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記キサントフィルは、アスタキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、ネオキサンチン、ビオラキサンチン、α−クリプトキサンチン及びβ−クリプトキサンチンからなる群より選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記キサントフィルはアスタキサンチンである、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記動物はイヌ又はネコである、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記動物は加齢動物である、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
前記動物は、加齢の過程又は外傷若しくは疾患により引き起こされる認知機能の低下が起こりやすいか起きている動物である、請求項17に記載の方法。
【請求項26】
前記組成物は、約0.001〜約100mg/kgのメラトニン及び約0.001〜約50mg/kgの少なくとも1種のカロテノイドを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項27】
前記組成物は、亜鉛を、認知機能を向上させるのに有効な量さらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項28】
前記組成物は約0.1〜400mg/kgの亜鉛を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記組成物は、少なくとも1種の認知関連薬物と併せて、認知機能を向上させるのに有効な量該動物に投与される、請求項17に記載の方法。
【請求項30】
前記認知関連薬物は、セレギリン、ニセルゴリン、ホスファチジルセリン、プロペントフィリン、ガランタミン、ビンポセチン、ドネペジル、ギンクゴ・ビロバ抽出物、ビスホソホネート、ラロキシフェン、エストロゲン、フィトエストロゲン、カルシトニン、リセドロネート又はアレンドロネートの少なくとも1種である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記組成物は、少なくとも1種のプレバイオティクス、プロバイオティクス又はそれらの組み合わせをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項32】
前記組成物は、ヒト用食品組成物、ペット用食品組成物、機能性食品組成物、医薬組成物又は栄養補助食品として調製されたものである、請求項17に記載の方法。
【請求項33】
前記組成物は長期間定期的に動物に投与される、請求項17に記載の方法。
【請求項34】
前記組成物は毎日動物に投与される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記動物は加齢動物である、請求項17に記載の方法。
【請求項36】
前記動物は、加齢性認知障害に関連する表現型を有する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記表現型は、該表現型を有しない対照動物と比較して、想起能力の低下、短期記憶喪失、学習速度の低下、学習能力の低下、問題解決能力の低下、注意持続時間の低下、錯乱の増加又は認知症の少なくとも1つを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記動物は健康な加齢動物である、請求項17に記載の方法。
【請求項39】
前記組成物は夕方に投与される、請求項17に記載の方法。
【請求項40】
請求項1に記載の組成物と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤と、を含む医薬組成物。
【請求項41】
請求項1に記載の組成物と、少なくとも1種の機能性食品と、を含む機能性食品組成物。
【請求項42】
メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を動物に投与するのに適したキットであって、キット構成要素に応じて、単一パッケージ内の別々の容器又は仮想パッケージ内の別々の容器に、(a)天然又は合成の供給源に由来する少なくとも1種のメラトニンと、(b)少なくとも1種のカロテノイドと、(1)少なくとも1種の食用成分、(2)亜鉛、(3)少なくとも1種の認知関連薬物、(4)少なくとも1種のプレバイオティクス、(5)少なくとも1種のプロバイオティクス、(6)認知機能を向上させるための組成物及び方法により動物が利益を享受できるか否かを判断するのに適した少なくとも1種の診断用デバイス、(7)動物への投与用にキットに提供されたメラトニン、カロテノイド及び任意の他の成分をどのように組み合わせ又は調製するかに関する指示、(8)組み合わされたキット構成要素、調製されたキット構成要素又はその他のキット構成要素をどのように動物の利益のために使用するかに関する指示、及び(9)組み合わされ又は調製されたキット構成要素を動物に投与するためのデバイス、の少なくとも1つと、を含むキット。
【請求項43】
(1)認知機能を向上させるために本発明の組成物を使用すること、(2)メラトニン、カロテノイド、亜鉛及び他の構成成分を混合して、認知機能を向上させるのに適した組成物を製造すること、(3)認知機能を向上させるために本発明のキットを使用すること、(4)認知機能を向上させるために本発明の組成物を使用することの利点、及び(5)本発明の組成物を動物に投与すること、のうちの少なくとも1つに関する情報又は指示を伝達する手段であって、該情報又は指示を含む物理的若しくは電子的文書、デジタル記憶媒体、光学記憶媒体、オーディオプレゼンテーション、オーディオビジュアルディスプレイ又はビジュアルディスプレイの少なくとも1つを含む手段。
【請求項44】
表示されたウェブサイト、ビジュアルディスプレイキオスク、パンフレット、製品ラベル、添付文書、広告、チラシ、広報、オーディオテープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピュータ可読チップ、コンピュータ可読カード、コンピュータ可読ディスク、USBデバイス、ファイアワイアデバイス、コンピュータメモリ及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される、請求項43に記載の手段。
【請求項45】
メラトニン、カロテノイド及び動物による摂取に適した少なくとも1種の成分を含む食品組成物を製造する方法であって、少なくとも1種の食用成分をメラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドと混合するステップ、又はメラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを別々に若しくは一緒に食品組成物に添加するステップを含む方法。
【請求項46】
食品組成物に亜鉛を混合するステップ、又は食品組成物に亜鉛を添加するステップをさらに含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
動物の社会的相互作用の減退を抑制又は予防する方法であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、社会的相互作用の減退を抑制又は予防するのに有効な量該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項48】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記動物は加齢動物である、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記組成物は亜鉛をさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項51】
動物の加齢性の行動変化を抑制又は予防する方法であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを、該動物の加齢性の行動変化を抑制又は予防するのに有効な量該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項52】
前記加齢性の行動変化が、もの忘れ、失見当識、社会的相互作用の減少、睡眠覚醒習慣の変化、「ハウストレーニング」の喪失、錯乱、欲求不満又は気性の変化の少なくとも1つである、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記動物は加齢動物である、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記組成物は亜鉛をさらに含む、請求項51に記載の方法。
【請求項56】
動物の訓練可能性を増加させる方法であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、訓練可能性を増加させるのに有効な量該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項57】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記動物は若齢又は成体の動物である、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記動物は加齢動物である、請求項56に記載の方法。
【請求項60】
前記動物は野生化した又は野生の動物である、請求項56に記載の方法。
【請求項61】
前記組成物は亜鉛をさらに含む、請求項56に記載の方法。
【請求項62】
動物の最適な脳機能を維持する方法であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、脳機能の低下を予防又は遅延するのに有効な量該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項63】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記動物は若齢又は成体の動物である、請求項62に記載の方法。
【請求項65】
前記動物は加齢動物である、請求項62に記載の方法。
【請求項66】
前記組成物は亜鉛をさらに含む、請求項62に記載の方法。
【請求項67】
動物の学習及び記憶を促進する方法であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、学習及び記憶を促進するのに有効な量該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項68】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記動物は若齢又は成体の動物である、請求項67に記載の方法。
【請求項70】
前記動物は加齢動物である、請求項67に記載の方法。
【請求項71】
前記組成物は亜鉛をさらに含む、請求項67に記載の方法。
【請求項72】
動物の記憶喪失を抑制する方法であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、経時的な記憶喪失を抑制するのに有効な量該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項73】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記動物は加齢動物である、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
前記組成物は亜鉛をさらに含む、請求項72に記載の方法。
【請求項76】
認知症に起因する動物の認知の低下を予防又は治療する方法であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、認知症に起因する認知の低下を予防又は治療するのに有効な量該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項77】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記動物は加齢動物である、請求項76に記載の方法。
【請求項79】
前記組成物は亜鉛をさらに含む、請求項76に記載の方法。
【請求項80】
アルツハイマー病に罹患しているか又は罹患しやすい動物の認知機能を向上させる方法であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、認知機能を向上させるのに有効な量該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項81】
前記動物はヒトである、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記組成物は亜鉛をさらに含む、請求項80に記載の方法。
【請求項83】
動物の精神的明晰性及び敏捷性を維持する方法であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、精神的明晰性及び敏捷性を維持するのに有効な量該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項84】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記組成物は亜鉛をさらに含む、請求項83に記載の方法。
【請求項86】
パッケージであって、該パッケージは、本発明の組成物と、該パッケージに貼られたラベルと、を含み、該ラベルは、動物の認知機能の向上、認知機能又は行動機能の改善、社会的相互作用の減退の抑制又は予防、加齢性の行動変化の抑制又は予防、訓練可能性の増加、最適な脳機能の維持、学習及び記憶の促進及び/又は記憶喪失の抑制に適した組成物が該パッケージ内に含まれることを示す単語、絵、図案、頭字語、キャッチフレーズ、語句又は他の図案又はそれらの組み合わせを有する、パッケージ。
【請求項87】
動物の認知機能の向上、認知機能又は行動機能の改善、社会的相互作用の減退の抑制又は予防、加齢性の行動変化の抑制又は予防、訓練可能性の増加、最適な脳機能の維持、学習及び記憶の促進及び/又は記憶喪失の抑制のための薬剤を調製するための、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドの使用。
【請求項88】
アルツハイマー病に罹患しているか又は罹患しやすい動物の認知機能を向上させるための、請求項87に記載の薬剤の使用。
【請求項89】
前記動物はヒトである、請求項87に記載の薬剤の使用。
【請求項90】
前記薬剤は亜鉛をさらに含む、請求項87に記載の薬剤の使用。
【請求項91】
動物の認知機能を向上させるのに適した組成物であって、約0.001〜約100mg/kgのメラトニン、約0.001〜約50mg/kgのアスタキサンチン及び約0.1〜400mg/kgの亜鉛を含む組成物。
【請求項92】
動物の認知機能を向上させる方法であって、約0.001〜約100mg/kgのメラトニン、約1〜約50mg/kgのアスタキサンチン及び約0.1〜400mg/kgの亜鉛を含む組成物を該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項93】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
前記動物はイヌ又はネコである、請求項92に記載の方法。
【請求項95】
前記動物は加齢動物である、請求項92に記載の方法。
【請求項96】
前記組成物は、ヒト用食品組成物、ペット用食品組成物又は栄養補助食品として調製されたものである、請求項92に記載の方法。
【請求項97】
前記組成物は、少なくとも1種の認知関連薬物と併せて、認知機能を向上させるのに有効な量該動物に投与される、請求項92に記載の方法。
【請求項98】
前記認知関連薬物は、セレギリン、ニセルゴリン、ホスファチジルセリン、プロペントフィリン、ガランタミン、ビンポセチン、ドネペジル、ギンクゴ・ビロバ抽出物、ビスホソホネート、ラロキシフェン、エストロゲン、フィトエストロゲン、カルシトニン、リセドロネート又はアレンドロネートの少なくとも1種である、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
投与される組成物は、少なくとも1種の認知関連薬物を任意選択で含む医薬組成物又は機能性食品組成物である、請求項92に記載の方法。
【請求項100】
前記組成物は長期間定期的に投与される、請求項92に記載の方法。
【請求項101】
前記組成物は毎日動物に投与される、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記動物は加齢動物である、請求項97に記載の方法。
【請求項103】
前記動物は、加齢性認知障害に関連する表現型を有する、請求項97に記載の方法。
【請求項104】
前記表現型は、該表現型を有しない対照動物と比較して、想起能力の低下、短期記憶喪失、学習速度の低下、学習能力の低下、問題解決能力の低下、注意持続時間の低下、錯乱の増加又は認知症の少なくとも1つを含む、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記動物は健康な加齢動物である、請求項97に記載の方法。
【請求項106】
前記動物はコンパニオンアニマルである、請求項105に記載の方法。
【請求項107】
動物の健康及びウェルネスを促進する方法であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、動物の健康及びウェルネスを促進するのに有効な量該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項108】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項107に記載の方法。
【請求項109】
前記動物は若齢又は成体の動物である、請求項107に記載の方法。
【請求項110】
前記動物は加齢動物である、請求項107に記載の方法。
【請求項111】
前記組成物は亜鉛をさらに含む、請求項107に記載の方法。
【請求項112】
動物のクオリティオブライフを改善する方法であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、クオリティオブライフを改善するのに有効な量該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項113】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記動物は若齢又は成体の動物である、請求項112に記載の方法。
【請求項115】
前記動物は加齢動物である、請求項112に記載の方法。
【請求項116】
前記組成物は亜鉛をさらに含む、請求項112に記載の方法。
【請求項117】
動物の盛期を延長する方法であって、メラトニン及び少なくとも1種のカロテノイドを含む組成物を、該動物の盛期を延長するのに有効な量該動物に投与するステップを含む方法。
【請求項118】
前記動物はヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
前記動物は加齢動物である、請求項117に記載の方法。
【請求項120】
前記組成物は亜鉛をさらに含む、請求項117に記載の方法。

【公表番号】特表2013−510076(P2013−510076A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528790(P2012−528790)
【出願日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/002440
【国際公開番号】WO2011/031304
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】