説明

動物運動系の領域における局所使用のための消炎及び鎮痛組成物

局所使用のための消炎及び鎮痛組成物は、ヒアルロン酸ナトリウム 0,01重量%〜3重量%、アルニカグリコールエキス 0.5重量%〜7重量%、任意のヒドロゲル−可溶性非ステロイド系抗炎症剤 2重量%〜10重量%及びヒドロゲル 70重量%〜95重量%からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の背景]
本発明は、疼痛が、病変、挫傷及び外傷に起因する筋肉、関節、腱、及び靱帯から感じる表皮部位上で使用するための消炎及び鎮痛組成物に関する。
【0002】
[関連技術の詳細]
先行技術は、軟膏、クリーム、スプレー又は泡成物の形態の多くの組成物を含み、それらは、上記特定の疼痛を緩和させて、顕著又は少しの範囲でそれらの原因を処置することができる。例として、市販品は、活性成分が、それぞれ、ジクロフェナクジエチルアンモニウム、サリチル酸ジエチルアミン、ケトプロフェン、リジン塩ケトプロフェンである、ボルタレン(登録商標)、アルゲサール(Algesal)(登録商標)、ラソニル(Lasonil)(登録商標)、アルトロシレン(Artrosilene)(登録商標)の名前で販売されていることで挙げられる一方で、該目的に関連している薬局方に含まれるその他の活性成分を用いる同じ目的に使用される多くのその他の製品がある。また、文献JP 11 279 065では、一方がステロイド系及び他方が非ステロイド系である2つの水溶性抗炎症薬、並びにヒアルロン酸により構成される局所用溶液の形態の抗炎症製品を開示していることが知られている。
【0003】
公知組成物の鎮痛及び抗炎症効果の有効性は、そのような組成物が、ほとんどの場合、苦しむ身体領域中に十分に賦形されないだけの活性成分を含むという事実により影響される。その結果として、該組成物の有効性は、短時間であり、関心の領域にそれほど広がることができない。さらに、公知組成物は、1個以上の成分に対して軽いか又は顕著な知覚過敏及びアレルギー反応に起因する望ましくない効果の原因になり得る。
【0004】
[本発明の要約]
発明された組成物は、上記制限及び難点を取り除き、さらに先に記述されている利点を提供する。
【0005】
発明された組成物は、活性成分として、ヒアルロン酸の塩、アルニカエキス及びゲルに可溶性の非ステロイド系抗炎症剤(FANS−例えば、サリチル酸メチル、ジクロフェナク、リジン塩ケトプロフェンのような)、そして活性成分の賦形剤として、超音波もしくは電気的伝達を適用するために医学で使用されるタイプのヒドロゲルを含み、ゲルのタイプは組成物に最高の物理的特性を与えることが証明され、それは以下で−ヒドロゲル−と呼ばれるであろう。
【0006】
抗炎症及び走化性物質としてのヒアルロン酸は長い間知られており、一般的であり、美容外科及び美容術において、変形性関節症、膝関節症、外傷及び火傷を処置するための注射剤、そしてまた、眼科用途のための成分としても成果を挙げている。発明された組成物において、ヒアルロン酸は、組成物を調製する前に、まさに必要な精製水に溶解したヒアルロン酸ナトリウムとして好ましく使用される。
【0007】
有効性は、外傷の結果及び「外傷後」と同様の症状の処置におけるアルニカ;疼痛の処置及び消炎剤としてのFANS;表皮に適用する薬剤の賦形剤としてのヒドロゲルが長い間知られている。
【0008】
該3つの活性成分の発明された組成物及びヒドロゲルの存在、提案された割合における4つの全ての組み合わせは、流動性及び塗り込み可能な製品をもたらし、それは、表皮に迅速に吸収され、起こり得る炎症の減少及び外傷又は挫傷に起因する起こり得る漿液又は溢血の吸収において、そして関節及び骨筋肉起源の疼痛を緩和することにおいて高い有効性がある。
【0009】
そのような有効性は、実質的には抗炎症性及び走化性特性及びヒアルロン酸の顕著な親水性が原因である。後者は、基底膜孔を拡張させて、ヒドロゲルに託される高い賦形により支持され、それ自身並びにその他の2つの消炎及び鎮痛成分を苦痛領域に迅速に浸透させる。さらに、この組成物の望ましくない効果及びアレルギー反応は、長期使用の場合に記録されていない。
【0010】
[好適実施態様の詳細]
多くの人で実施された試験を通して相当な有効性であることを証明したこの組成物の最初の処方にしたがうと、組成物の100グラムは、
−ヒアルロン酸ナトリウム 0.01重量%〜3.00重量%、
−アルニカグリコールエキス 0.5重量%〜7.0重量%、
−任意のヒドロゲル−可溶性非ステロイド系抗炎症剤 2重量%〜10重量%、
−ヒドロゲル 70重量%〜95重量%、
−精製水 0.2重量%
を含む。
【0011】
知られているように、多くの非ステロイド系抗炎症剤があり、発明者は、ヒドロゲルに可溶性であるならば、それらの各々を、所望の有効性を有する組成物を提供するために2%〜10%の割合で本組成物において使用し得ることを証明した。発明された組成物において最も有効な抗炎症薬は、サリチル酸メチルであることが立証されている。
【0012】
多くの人で実施された試験を通して最も有効であることを証明したこの組成物の処方及び4つの成分に対する多くの百分率代替案にしたがって、重量における以下の処方は所望の目的を達成する:
−ヒアルロン酸ナトリウム 約0.2重量%、
−精製水 約0.2重量%
−アルニカグリコールエキス 約2重量%、
−サリチル酸メチル 約5重量%、
−ヒドロゲル 約92.6重量%。
【0013】
上記処方で示される百分率は、請求された組成物から逸脱することなしにわずかに変動し得ることがわかる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物が、ヒアルロン酸の塩、アルニカグリコールエキス及びヒドロゲル−可溶性非ステロイド系抗炎症剤及び活性成分の賦形剤としてのヒドロゲルの混合物であることを特徴とする、活性成分を賦形するために適した製品において混合された非ステロイド系抗炎症剤及びヒアルロン酸並びにアルニカを活性成分として含む動物運動系の領域における使用のための消炎及び鎮痛組成物。
【請求項2】
下記、
−ヒアルロン酸ナトリウム 0.01重量%〜3.0重量%、
−アルニカグリコールエキス 0.5重量%〜7.0重量%、
−任意のヒドロゲル−可溶性非ステロイド系抗炎症剤 2重量%〜10重量%、
−ヒドロゲル 70重量%〜95重量%、
−精製水 0.2重量%
を含むことを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
ヒドロゲル−可溶性非ステロイド系抗炎症剤が、サリチル酸メチルであることを特徴とする、請求項1又は2記載の組成物。
【請求項4】
組成物が、
−ヒアルロン酸ナトリウム 0.2重量%、
−精製水 0.2重量%
−アルニカグリコールエキス 2%
−サリチル酸メチル 5重量%、
−ヒドロゲル 92,6重量%
から成ることを特徴とする、活性成分を賦形するために適した製品において混合された非ステロイド系抗炎症剤及びヒアルロン酸並びにアルニカを活性成分として含む動物運動系の領域における使用のための消炎及び鎮痛組成物。

【公表番号】特表2010−528065(P2010−528065A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−509684(P2010−509684)
【出願日】平成19年5月28日(2007.5.28)
【国際出願番号】PCT/EP2007/004713
【国際公開番号】WO2008/145149
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(509328227)
【氏名又は名称原語表記】LOMBARDO,Vincenzo,Massimo
【出願人】(509328238)
【氏名又は名称原語表記】MOLINARI,Alberto,Antonio
【出願人】(509328249)
【氏名又は名称原語表記】FERRAIOLO,Ruggero
【Fターム(参考)】