説明

動画情報提供システム

【課題】 短時間に認識可能な動画情報を利用者に提供できる動画情報提供システムを提供する。
【解決手段】 カメラ1の撮影動画像を路側動画処理装置2a、(2b…)の動画処理機能4で符合化処理し動画像中で動くものの概形情報と総ドット数等のオブジェクト情報および動きに関する情報を生成するとともに、これら情報より道路交通状況情報作成機能5より動画像部分における道路交通情報の説明データとして交通量や平均速度、渋滞度等の情報を作成し、これら情報をネットワーク100より車載器15に伝送し、提供道路動画情報作成機能16で道路交通状況の動画像に道路交通状況を示す情報を融合し、運転者が一目で分かるように、渋滞度に応じた色マスクを施し2秒以下で認識できる情報を作成して提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば道路で撮影した交通状況などの動画情報を運転者に提供する動画情報提供システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば高速道路などの道路網にあっては、車両の流れを円滑にするための交通管制システムが種々考えられている。
【0003】
これらの交通管制システムでは、道路上の感知器により計測された交通量などの各種のデータを収集し、これらの計測データを基にして渋滞情報などの交通管制情報を生成し、路側に設けられる可変情報板に、走行所要時間や渋滞状況等の数値化データ、模式図データ等の数値、模式図により表示している。さらに、車載器のカーナビにおいても、VICS(道路交通情報通信システム)をはじめ、文字、図形表示による交通情報の提供があり、一部ではインターネットにより、動画や静止画による道路交通状況の撮影画像の提供もある。
【0004】
ところで、運転者は、これらの方法で提供される交通情報に基づいて種々の判断を下すようになるが、この場合、運転者への提供情報は、約2秒程度で内容を把握できることが必要であるとされている。このため、運転者が運転中に多くの情報を一度に得することは困難である。しかし、道路交通の状況は、刻一刻と変化しており、可能な限り最新の情報を運転者に提供することが、運転者が的確な判断を下す上で有効と考えられる。
【0005】
従来、刻一刻と変化する交通情報を運転者に提供する方法として、道路で撮影した交通状況を動画情報として提供するものが考えられている。例えば、特許文献1には、現時点で撮像されたリアルタイム画像と、過去の時点で撮像された基準画像を並べて表示部に表示し、これら画像を比較して交通状況を把握する方法が開示され、また、特許文献2には、複数の監視カメラで撮像した道路の交通状況を蓄積管理するとともに、利用者に監視カメラの情報を提供する方法が開示され、さらに特許文献3には、移動カメラからの画像データを位置情報と共に蓄積しておき、ユーザの要求に応じて選択的に画像データを読み出し要求元のユーザ端末に配信する方法が開示されている。
【特許文献1】特開平11−144192号公報
【特許文献2】特開2001−155289
【特許文献3】特開2003−153230
【非特許文献1】「動画像の高能率符号化」小野定康他著、オーム杜著
【非特許文献2】(「わかるMPEG」眉村雅人著工学者135ページ
【非特許文献3】「MPEGトランスコード技術」山口昇他著、東芝レビュー 2002年6月号p.18〜21
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、これら特許文献1〜3のものは、運転者に対し動画レベルの情報提供を実現しているが、これら動画情報は、リアルタイム画像や一旦蓄積管理された画像データであるため、運転者が短時間で情報内容を認識するのが難しく、「運転者への提供情報は、約2秒程度で内容を把握できることが必要」の要件を満たすものでなかった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、短時間に認識可能な動画情報を利用者に提供できる動画情報提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明にかかる動画情報提供システムは、
動画情報提供する動画情報提供手段と該動画情報提供手段からの動画情報が提供される端末手段を有し、
前記動画情報提供手段は、
動画を取得する動画取得手段と、前記動画取得手段より取得される動画情報とともに、動き情報及びオブジェクト情報を生成する動画処理手段と、前記動画処理手段で生成された動き情報及びオブジェクト情報に基づいて説明データを作成する手段を有し、
前記端末手段は、
前記動画情報提供手段より提供される動画情報に対し前記説明データを利用した提供情報を作成し、前記動画情報とともに前記提供情報を利用者に提供する提供情報作成手段を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、短時間に認識可能な動画情報を利用者に提供できる動画情報提供システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
【0011】
(第1の実施の形態)
図1は、交通管制システムに適用された動画情報提供システムの概略構成を示している。図1において、100はネットワークで、このネットワーク100には、動画情報提供手段としての複数の路側動画処理装置2a、2b…が接続されている。これら路側動画処理装置2a、2b…は、自動車道路の主要な個所に設置される。
【0012】
路側動画処理装置2aには、撮像手段としてカメラ1が接続されている。カメラ1は、路側動画処理装置2aが設置されている場所の道路状況を動画像で撮像する。また、路側動画処理装置2aは、動画取得機能3、動画処理機能4、道路交通状況情報作成機能5、伝送用データ作成機能6、路側動画情報伝送機能7、路側動画情報管理機能8から構成されている。
【0013】
動画取得機能3は、カメラ1で撮像された道路の動画像を取り込む。動画処理機能4は、動画取得機能3より取り込まれた動画情報に関して符合化処理を行う。ここで、符合化に関しては、MPEG4等の符合化処理方法が適用可能である(例えば、非特許文献1)。また、MPEG4の符合化処理方法を採用する場合、動画像内の動き予測や、画面に撮影されている内容のオブジェクト化が可能であり、これらの動き情報やオブジェクト情報も生成する。つまり、カメラ1で撮像された画面上の動くものの概形情報と総ドット数等のオブジェクト情報および動きに関する情報が生成される。例えば、画面上の動作挙動部分をオブジェクト化することで、動いている部分の概形や、大きさがわかる様になる。概形に関しては、画面上の占有するドットの位置で把握が可能であるし、大きさに関しては、これらのエッジ部分の長さ等により情報化することが可能である。また、動いているものの概形や大きさが把握できれば、状況によっては、事前に設定している自動車の形態概形と比較することにより自動車のオブジェクトとして認識することも可能である(例えば、非特許文献2)。ここでは、撮影した画面上の動くものの概形情報(画面における動くものの占めるドット部分の情報)と総ドット数が時断面においてある時間間隔ごとにわかるものとする。これらのデータは、動画像を構成するドットの情報を分析することで取得可能である。この概形情報が得られると、先に示したように自動車などのオブジェクトとしての情報の作成も可能であり、また、複数の時断面の情報から動いているものの動きに関する情報も得ることができる。
【0014】
道路交通状況情報作成機能5は、動画処理機能4で生成された概形情報と総ドット数等のオブジェクト情報および動きに関する情報が入力される。道路交通状況情報作成機能5では、これらの情報を用いて、道路交通状況を表す情報として説明データを作成する。道路交通状況を表す情報としては、例えば交通量、平均速度、渋滞レベル等が上げられる。交通量に関しては、例えば、道路に対する自動車部分の占めるドット数(動いているもののドット数)より、高精度ではないが、ある程度の値が作成可能である。また、平均速度に関しては、動いている部分の概形において、エッジになる部分に注目し、複数の時断面データを分析し、時断面における時間間隔において、どの程度の移動があるかによって、高精度ではないが、演算が可能である。これらの情報は高精度ではないが、人間が認識するあいまいな情報程度の情報(例えば“ほとんど自動車が通っていいない"、“かなり渋滞している"、“渋滞しているが進んでいる"等)としての取り扱いは可能であり、この様なルールを作成することにより、渋滞度に展開することが可能である。具体的に渋滞度を作成するには、例えば、渋滞度の最小から最大までを0〜1と設定し、0の場合は自動車(動いているもの)が何もない状態とし、1の場合は、動いているものの監視範囲内に占める割合がn%以上(例えば95%以上)と設定する方法がある。この場合0〜1までの連続量の作成に関しては、動いているものの監視範囲内に占める割合に応じて連続量を設定すればよい。このようにして、該当する動画情報に対する道路交通状況の説明データ(交通量や平均速度、渋滞度等)を作成する。
【0015】
伝送用データ作成機能6は、道路交通状況情報作成機能5で作成された説明データと、動画処理機能4で符号化処理された動画像を示すデータ(時間等)が入力され、これら動画像符合化情報と、説明データをもとに、伝送用のデータを作成する。伝送用データの作成方法としては、最も簡単なもので、同じ時刻のそれぞれの情報をまとめ、タイムスタンプを添付し伝送用データとする方法がある。また、動画符合化をMPEG4で行い、説明データ作成をMPEG7で行うことで、これらの融合は、MPEGトランスコード技術で実現可能である(例えば、非特許文献3)。
【0016】
路側動画情報伝送機能7は、伝送用データ作成機能6で作成された伝送用データをネットワーク100上に伝送する。ここで、路側動画情報伝送機能7によるネットワーク100ヘの伝送は、通常のMPEG4による動画伝送や、MPEG7の伝送方法が利用される。
【0017】
路側動画情報管理機能8は、路側動画情報伝送機能7に設けられるもので、ハードリソースの制限や、処理能力的に、ある程度の動画情報の伝送用データをメモリ等に蓄積した上で伝送した方が良い場合に用いられる。つまり、路側動画情報管理機能8は、ある程度の動画情報の伝送用データを蓄積・管理し伝送を行う。場合によっては、複数設置してある路側動画処理装置2a、2b…から出力される伝送用データを、まとめて管理する構成も可能である。
【0018】
ここでは、路側動画処理装置2aについて述べたが、路側動画処理装置2b…についても同様に構成される。
ネットワーク100には、複数の路車間動画情報伝送機能9が接続されている。これら路車間動画情報伝送機能9は、自動車道路の路側に設置されており、路側動画処理装置2a、2b…にて作成された伝送用データを、ネットワーク100を経て受け取り、端末手段としての後述する車両200に搭載される車載器15に伝送する。ここでの路車間通信には、例えばDSRCや光ビーコンなどの無線通信を利用し、情報伝送する方法が用いられる。
【0019】
なお、これら路車間動画情報伝送機能9は、必ずしも路側動画処理装置2a、2b…と同数である必要はなく、また同じ箇所に設置されている必要もない。
【0020】
一方、自動車道路を走行する車両200には、車載器15が設けられている。車載器15は、動画情報受信機能11、提供道路動画情報作成機能16及び道路動画情報提供機能17から構成されている。動画情報受信機能11は、路車間動画情報伝送機能9から送信された動画情報の伝送用データを受信する。この伝送用データの受信方法に関しても、先に記した例えばDSRCや光ビーコンなどの無線通信における受信方法が用いられる。
【0021】
提供道路動画情報作成機能16は、動画情報受信機能11で受信した動画情報の伝送用データに基づいて端末利用者である運転者に提供される動画情報を作成する。動画情報の作成に関しては、伝送用データには動画情報の符合化情報、この動画情報に対する説明データ(交通量、平均速度、渋滞度等)があるため、これらの情報を利用して作成する。ここで、運転者への情報提供に関しては、上述したように約2秒程度の短い時間で内容を認識できる情報である必要がある。このため、提供道路動画情報作成機能16では、道路交通状況の撮像動画に、道路交通状況を示す情報を融合し、2秒以下で認識できる情報を作成する。この情報作成の方法の詳細は後述する。
【0022】
道路動画情報提供機能17は、提供道路動画情報作成機能16で作成された提供道路動画情報を運転者に提供するためのもので、例えば表示部からなっている。
【0023】
次に、このように構成された実施の形態の作用を説明する。
【0024】
まず、カメラ1で撮像された道路状況の動画像が路側動画処理装置2a、(2b…)の動画取得機能3に取り込まれる。そして、動画取得機能3に取り込まれ動画像は、動画処理機能4により符合化処理が実施される。ここで、符合化に関しては、MPEG4等の符合化処理方法が適用され、動画像中で動くものの概形情報と総ドット数等のオブジェクト情報および動きに関する情報が生成される。
【0025】
動画処理機能4で生成された概形情報と総ドット数等のオブジェクト情報および動きに関する情報は、道路交通状況情報作成機能5に入力される。道路交通状況情報作成機能5では、動画処理機能4より入力される概形情報と総ドット数等のオブジェクト情報および動きに関する情報に基づいて、該当する動画に対する道路交通情報の説明データ(メタデータ)として交通量や平均速度、渋滞度等の情報を作成する。
【0026】
道路交通状況情報作成機能5で作成された説明データは、動画処理機能4で符号化処理された動画像を示すデータ(時間等)とともに、伝送用データ作成機能6に入力される。伝送用データ作成機能6は、これら動画符合化情報と説明データをもとに、伝送用のデータを作成する。この場合、伝送用データの作成方法としては、最も簡単な方法として、同じ時刻のそれぞれの情報をまとめ、タイムスタンプを添付し伝送用データとする方法などが用いられる。そして、伝送用データ作成機能6で作成された伝送用データは、路側動画情報伝送機能7によりネットワーク100上に伝送される。
【0027】
ネットワーク100上に伝送された伝送用データは、路車間動画情報伝送機能9によりDSRCや光ビーコンなどの無線通信を用いて自動車道路を走行する車両200の車載器15に送信される。
【0028】
車載器15は、動画情報受信機能11により路車間動画情報伝送機能9から送信された動画情報の伝送用データを受信する。この伝送用データの受信方法にも、先に記した例えばDSRCや光ビーコンなどの無線通信における受信方法が用いられる。
【0029】
動画情報受信機能11で受信した動画情報の伝送用データは、提供道路動画情報作成機能16に送られ、運転者に提供される動画情報が作成される。この場合、動画情報の作成は、伝送用データ中に符合化情報、説明データ(交通量、平均速度、渋滞度等)が存在するので、これらの情報を利用して作成する。ここで、運転者への情報提供に関しては、上述したように約2秒程度の短い時間で内容を認識できる情報である必要があるため、提供道路動画情報作成機能16は、道路交通状況の撮像動画に道路交通状況を示す情報を融合し、2秒以下で認識できる情報を作成する。
【0030】
この場合、動画処理機能4により符合化処理された動画像情報と道路交通状況情報作成機能5で作成された道路交通状況(説明データ)を表す情報からなる道路交通状況の撮影動画を、2秒以下で認識できる情報とするため、道路交通状況を理解しやすくするための情報を追加する。ここでは、追加する情報として、渋滞の度合いを表す情報を追加するが、理解しやすくする方法としては、動画像に道路交通状況(渋滞状況)を示す色のマスクを行う方法が用いられる。つまり、動画情報の自動車部分に対して渋滞の度合いに応じた色のマスクを付加することで、マスクの色と、マスクの大きさが交通状況の理解を助ける情報となり、2秒以下での理解をサポートする。この様に作成された動画情報は、道路動画情報提供機能17に送られ、運転者に提供される。
【0031】
図2は、運転者に提供される情報提供画面の表示例を示している。図2(a)は、渋滞の場合の情報提供画面例で、動画像で表示される道路301上の渋滞した自動車302の列に赤色のマスク303をかけることで、一目で渋滞がわかるようにする。また、図2(b)は、混雑の場合の情報提供画面例で、動画像で表示される道路301上の混雑した自動車302の列に黄色のマスク304をかけることで、一目で混雑がわかるようにする。さらに、また、図2(c)は、渋滞していない場合の情報提供画面例で、動画像で表示される道路301上をスムーズに走行している自動車302の列に青色のマスク305をかけることで、一目で渋滞していないことがわかるようにする。
【0032】
この場合、渋滞度を示すマスクの色に関しては、伝送されてきた情報に含まれる道路交通状況(説明データ)(交通量、平均速度、渋滞度)から渋滞度を利用する。そして、あらかじめ渋滞度に対する閾値を準備しておき、例えば、図3(a)(b)(c)に示すように渋滞の度合いを段階的に分けて、上述したように渋滞:赤、混雑:黄、非渋滞:青の段階的な情報提示で表示する。
【0033】
このようなマスクの色による渋滞度の情報提供に関しては、上述した段階的な表示のほかに、渋滞の度合いを連続的な色の変化で表示する方法もある。この場合、図4(a)(b)(c)(d)…(i)に示すように渋滞度に合わせて動画像に対するマスクの色を連続に変化させる。例えば、路側動画処理装置2aの道路交通状況情報作成機能5で作成された説明データ中の渋滞度が0〜1までの連続値で表現されている場合、この連続値に応じて0:青〜1:赤までの連続な色で表現する。色に関してはRGBで定義する方法があるため、渋滞度の値と関連付けることで、渋滞度に応じた色を使うことは可能である。
【0034】
一方、運転者に提供される情報提供画面中の情報理解のための情報は、異なる色のマスクを用いる方法の他に、動画像以外の部分に理解情報を付加することも考えられる。例えば、図5(a)に示すように道路401上の渋滞した自動車402の列を映し出した動画情報画面403と並べて渋滞が一目で分かるような赤色の図形404と「渋滞」の文宇情報405を表示し、また、図5(b)に示すように道路401上の混雑した自動車402の列を映し出した動画情報画面403と並べて混雑が一目で分かるような黄色の図形406と「混雑」の文宇情報407を表示し、さらに、図5(c)に示すように道路401上をスムーズに走行している自動車402の列を映し出した動画情報画面403と並べて非渋滞が一目で分かるような青色の図形408と「非渋滞」の文宇情報409を表示する。このような方法でも、図4で述べたような連続的な色の変化を提供する方法もある。この場合は、図形の色を渋滞度に合わせて連続に変化させる。
【0035】
したがって、このようにすれば、道路の路側に設けられるカメラ1の撮影動画像を路側動画処理装置2a、(2b…)の動画処理機能4により符合化処理し、動画像中で動くものの概形情報と総ドット数等のオブジェクト情報および動きに関する情報を生成するとともに、これら情報に基づいて道路交通状況情報作成機能5により動画像部分における道路交通情報の説明データとして交通量や平均速度、渋滞度等の情報を作成し、これら情報をネットワーク100より無線通信を用いて自動車道路を走行する車両200の車載器15に送信し、提供道路動画情報作成機能16により道路交通状況の動画像に道路交通状況を示す情報を融合し、運転者が一目で分かるように、渋滞度に応じた色のマスクを施した2秒以下で認識できる情報を作成し、これを提供するようにした。これにより運転者は、車載器15の道路動画情報提供機能17に表示される動画像情報の自動車部分に対して渋滞状況を示す色のマスクの色と、マスクの大きさから即座に渋滞状況を認識することができるようになり、これら提供される交通情報に基づいて速やかな判断を下すことにより効果的に渋滞を回避しながら短い時間で目的とする地点に到着することが可能となる。
【0036】
また、運転者へ2秒で提供できる情報として、渋滞状況を示す色のマスクを表示する他、渋滞度に合わせて動画像に対するマスクの色を連続に変化させたり、動画像以外の部分に理解情報を付加するなど種々の方法を工夫して採用することにより、運転者に対して更に分かりやすい情報提供が可能である。
【0037】
さらに、カメラ1で撮像された動画像を符合化処理し、動画像中で動くものの概形情報と総ドット数等のオブジェクト情報および動きに関する情報とともに、動画情報を特徴付ける説明データ(メタデータ)を作成し、これらをそれぞれ圧縮融合して伝送用データとしてネットワーク100に伝送するようにしたので、データ伝送量を抑えることもでき、ネットワーク100を有効に利用でき大量の情報を高速に運転者に提供することができる。
【0038】
(変形例1)
第1の実施の形態では、動画取得機能3で取得したカメラ1で撮像された動画像を全て動画処理機能4に入力し符合化処理を行うようにしたが、この変形例1では、動画取得機能3で取得した動画像に対して監視範囲とそれ以外に分けて処理を進めるようにしている。
【0039】
図6は、変形例1の概略構成を示すもので、ここでは、路側動画処理装置2a、(2b…)のみを示している。この場合、路側動画処理装置2a、(2b…)は、図1で述べた動画処理機能4、伝送用データ作成機能6に代えて監視範囲抽出機能18、監視範囲外動画処理機能19、監視範囲動画処理機能20、監視範囲特化型伝送用データ作成機能21が設けられている。その他は、図1と同一部分には同符号を付している。
【0040】
監視範囲抽出機能18は、動画取得機能3に取り込まれた道路の動画像を監視範囲とそれ以外に分割する。この分割の方法としては、例えば、カメラ1を設置した状況を固定する場合、カメラ1で撮影される動画像内にて、事前に明らかに道路部分と、明らかに道路以外の部分の判断が可能であるため、これをもとに、監視範囲を設定しておき、分割する方法が考えられる。この場合、道路交通を監視することを考えると、監視範囲は明らかに道路部分であると判断できる部分とその周辺程度を指定しておけばよい。これ以外は監視範囲外となる。
【0041】
監視範囲外動画処理機能19は、監視範囲抽出機能18にて監視範囲外として出力された動画像が入力され、監視範囲外部分のみとして処理する。この監視範囲外部分に関しては、単に符合化するのみでよい。つまり、この部分は監視範囲外であるため、複合時に高精度に複合する必要もなく、監視範囲部分に比較し、劣化を気にすることなく処理が可能である(複合精度よりも圧縮率を高く、また伝送データ量を小さく処理することができる)。監視範囲動画処理機能20は、監視範囲抽出機能18にて監視範囲として出力された動画像が入力され、この監視範囲部分のみの動画像を処理する。監視範囲動画処理機能20では、監視範囲の動画に関して符合化処理を実施する。ここで、符合化に関しては、第1の実施の形態で述べた動画処理機能4と同様である。監視範囲特化型伝送用データ作成機能21は、監視範囲動画処理機能20からの監視範囲の動画像符合化情報、監視範囲外動画処理機能19からの監視範囲外の動画像符合化情報と、道路交通状況情報作成機能5の説明データをもとに伝送用のデータを作成する。
【0042】
その他は、図1と同様である。
【0043】
このような構成において、カメラ1にて撮影された道路の動画像は、路側動画処理装置2a(2b)内の動画取得機能3に取り込まれ、監視範囲抽出機能18にて監視範囲とそれ以外に分割される。この分割の方法としては、例えば、カメラ1を設置した状況を固定する場合、カメラ撮影の動画像内にて、事前に明らかに道路部分と、明らかに道路以外の部分の判断が可能であるため、これをもとに、監視範囲を設定しておき、分割する方法が考えられる。この場合、道路交通を監視すると考えると、監視範囲は明らかに道路部分であると判断できる部分とその周辺程度を指定しておけばよい。これ以外は監視範囲外となる。監視範囲抽出機能18で監視範囲外とされた動画像は、監視範囲外動画処理機能19で監視範囲外部分として処理され、また、監視範囲内とされた動画像は、監視範囲動画処理機能20で監視範囲内部分として処理される。
【0044】
監視範囲動画処理機能20で生成された監視範囲内の概形情報と総ドット数等のオブジェクト情報および動きに関する情報は、道路交通状況情報作成機能5に入力される。道路交通状況情報作成機能5では、監視範囲動画処理機能20より入力される概形情報と総ドット数等のオブジェクト情報および動きに関する情報に基づいて、該当する動画像部分における道路交通情報の説明データとして交通量や平均速度、渋滞度等の情報を作成する。
【0045】
そして、監視範囲動画処理機能20の監視範囲の動画像符合化情報、監視範囲外動画処理機能19の監視範囲外の動画像符合化情報及び道路交通状況情報作成機能5の説明データは、監視範囲特化型伝送用データ作成機能21に入力され、ここで伝送用のデータが作成される。これ以降の動作については、第1の実施の形態で述べた動作と同様である。
【0046】
したがって、このようにしても、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。さらに、監視範囲を設定し、動画像の処理範囲を特定することにより、監視範囲と、それ以外の部分を別処理することができるので、演算負荷を低減することでき、運転手が要求する情報さらに短時間で提供することができる。
【0047】
(変形例2)
この変形例2では、過去の提供情報の履歴を保存手段に蓄積しておき、この蓄積しておいた情報を用いて、過去の履歴を含む情報を提供することを可能とし、更には、統計的手法により、多変量解析等で、予測用多項式モデルを作成し、これを利用して予測値を演算することで、過去の履歴のみでなく、将来の予測情報を提供することも可能としている。
【0048】
図7は、変形例2の概略構成を示すもので、ここでは、路側に設置されている道路交通状況を撮影するカメラ1と、カメラ撮影画像を処理する路側動画処理装置2a、(2b…)、路側動画処理装置2a、(2b…)で処理された動画情報を車載器15へ伝送するための路車間動画情報伝送機能9及び運転手に動画情報を提供するための車両200に搭載された車載器15を特徴的な構成としている。その他は、図1と同様である。
【0049】
路側動画処理装置2a、(2b…)は、カメラ動画取込装置201、CPU202、メモリ/ストレージ(HDDなど)203、データ送信装置204を有し、カメラ1で撮影された動画像をカメラ動画取込装置201で取得し、CPU202で演算を行う。この場合、演算途中に発生した情報は、メモリ/ストレージ203に保持、蓄積し、演算を続ける。そして、最後に、作成された情報をデータ送信装置204によりネットワーク100に出力する。
【0050】
路車間動画情報伝送機能9は、データ受信装置901、CPU902、メモリ/ストレージ(HDDなど)903、データ送信装置204を有し、ネットワーク100を経由された路側動画処理装置2a、(2b…)からの情報は、データ受信装置901で受信され、この受信された情報は、CPU902により処理される。この場合、演算途中に発生した情報は、メモリ/ストレージ903に保持、蓄積し、続けて演算を行う。そして、最後に、作成された情報をデータ送信装置204の路車問通信により車載器15に伝送する。
【0051】
車載器15は、データ受信装置1501、CPU1502、メモリ/ストレージ(HDDなど)1503、入力装置1504、出力装置1505を有し、データ受信装置1501で、データ送信装置904から送信される情報を受信し、CPU1502で情報作成などの演算を行う。この場合も、演算途中に発生した情報は、メモリ/ストレージ1503に保持、蓄積し、続けて演算を行う。そして、最後に作成された情報を出力装置1505により運転者に向けて出力する。また、運転者からの操作指令を受け取ることもできる。この場合は、入力装置1504から運転者が操作指令(リクエスト)を入力することで、この操作指令に応じた情報を得られるようにしている。
【0052】
このように車載器15のメモリ/ストレージ1503に過去の情報履歴を含めて情報を蓄積しておくことで、これら蓄積された履歴を用いて、過去の履歴を含む情報を提供することができる。さらには、統計的手法により、多変量解析等で、予測用多項式モデルを作成し、これを利用して予測値を演算することで、過去の履歴のみでなく、将来の予測情報を提供することも可能である。
【0053】
また、情報提供時点に、走行所要時間を提供することも可能である。ここでの走行所要時間は、平均速度と区間長より平均的な走行所要時間を演算することが可能である。この走行所要時間は、システムの演算負荷などの都合で、情報送信側で渋滞度が演算できないような場合、しきい値による判断基準などを利用すれば、渋滞の度合いを演算することも可能である。
【0054】
さらに、動画処理機能4での符号化の際に、道路上の静止物(障害物)を認識することができるので、この認識結果から道路交通状況情報作成機能5で説明データとして、その位置や時刻を表すデータを作成し、これをデータ伝送するようにすれば、静止物(障害物)を車載器15の出力装置1505により運転者に向けて出力することもできる。
【0055】
図8は、このようにして運転者に提供される情報提供画面の表示例を示している。この場合、動画像で表示される道路501と、この道路501上を走行する自動車502を映し出した、ある路側地点のカメラ撮影動画503とともに、その地点付近の過去の渋滞に関する情報の履歴および予測情報など渋滞の推移が一目で分かるような渋滞状況の時系列変化を表す渋滞推移情報504、動画像表示されている個所に関連する区間の所要時間、例えばA地点からB地点までの走行所要時間などの時間情報505を表示可能とし、さらに道路501上の静止物(障害物)を特殊の図形506を重ね表示し運転者に分かり易くするなどして運転者へ各種の情報を提供している。なお、506は、渋滞状況を色分けで示すマスクである。かかるマスク506については上述したと同様である。
【0056】
したがって、このようにすれば、車載器15にメモリやHDDなどのデータを蓄積するストレージを有する場合、このストレージに蓄積される過去の提供情報を用いることにより、過去の履歴を含む情報を提供すると同時に、将来の予測情報も提供可能で、さらに平均的な走行所要時間、道路501上の静止物(障害物)などの情報も提供することができるので、運転者に対し更に分かりやすい情報提供が可能となり、これら提供される情報を有効に活用することで、効率よく渋滞を回避してさらに短い時間で目的地に到着することができるようになる。
【0057】
(変形例3)
上述した実施の形態では、交通管制システムに適用された動画情報提供システムについて述べたが、交通管制に限定されず、例えばイベント会場などの入場者に対してイベント施設の動画情報を提供するシステムなど、さらに広い分野に適用できる。
【0058】
図9は、イベント会場の入場者に対して動画情報とともに混雑情報を提供するシステムの一例を示すもので、図1と同一部分には同符号を付している。
【0059】
この場合、路側動画処理装置2a、2b…は、道路交通状況情報作成機能5に代えて説明データ作成機能14が用いられている。説明データ作成機能14は、図1で述べた道路交通状況情報作成機能5と同様な機能を備えている。また、車載器15に代えてイベント入場者が携帯する情報提供用端末10が用いられている。この情報提供用端末10は、動画情報受信機能11、提供情報作成機能12及び情報提供機能13を有している。ここでの提供情報作成機能12は、図1で述べた提供道路動画情報作成機能16と、情報提供機能13は、図1で述べた道路動画情報提供機能17と同様な機能を備えている。
【0060】
その他は、図1と同様である。
【0061】
このような構成とすれば、路側動画処理装置2a、2b…を、例えば、イベント会場の各イベント施設に設置し、入場者が情報提供用端末10を携帯することにより、入場者は、各イベント施設の混雑状況を動画情報とともに、色情報などから速やかに把握することができるようになり、効率よくイベント会場を見て回ることができるようになる。
【0062】
この変形例3は、一例であって、その他の例として、ビル内通路での動画情報の監視や、屋外歩道などでの動画情報の監視などにも応用可能である。
【0063】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0064】
図10は、本発明の第2の実施の形態の概略構成を示すもので、図1と同一部分には同符号を付している。
【0065】
この場合、ネットワーク100には、運転手要求受信機能25が接続され、また、車載器15には、動画情報受信機能11、提供道路動画情報作成機能16及び道路動画情報提供機能17に加えて、運転手要求入力機能23と運転手要求入力伝送機能24が設けられている。運転手要求入力機能23は、端末利用者の運転手の要求を入力する。この場合、運転手要求入力機能23は、車両200に搭載される車載器15にタッチパネルを導入し、このタッチパネルを利用して運転手要求を入力する方法や、音声認識による方法などが可能である。運転手要求入力伝送機能24は、運転手要求入力機能23に入力された運転手要求を運転手要求受信機能25に伝送する。運転手要求受信機能25は、ネットワーク100を介して道路交通管制センター内動画情報管理装置26に運転手要求を伝送する。
【0066】
道路交通管制センター内動画情報管理装置26は、動画情報管理手段を構成するもので、センター側運転手要求受信機能27、センター側動画情報受信機能28、動画情報蓄積機能29、動画DB(データベース)30、動画管理情報入出力機能31、動画DB管理機能32、センター側道路交通提供情報作成機能33及びセンター側動画情報送信機能34が設けられている。
【0067】
センター側運転手要求受信機能27は、ネットワーク100を介して運転手要求受信機能25より伝送されてくる運転手要求を受信する。センター側動画情報受信機能28は、第1の実施の形態で述べた路側動画情報伝送機能7がネットワーク100を介して路車間動画情報伝送機能9に動画情報(利用データを含む)を送信する際に、同じ動画情報を受信する。動画情報蓄積機能29は、センター側動画情報受信機能28で受信した動画情報を記憶手段の動画DB30に動画情報として蓄積する。
【0068】
センター側道路交通提供情報作成機能33は、センター側運転手要求受信機能27で受信した運転者要求に基づいて動画DB30から必要な動画情報を読み出す。そして、この読み出した動画情報をセンター側動画情報送信機能34に出力する。センター側動画情報送信機能34は、運転者要求に基づいて動画DB30から読み出した動画情報をネットワーク100に向け出力する。ここで、ネットワーク100に向け出力された動画情報は、運転者要求のあった車両に対して提供する必要があり、このため、ここでの情報のやりとりは運転者要求している運転手の自動車位置の特定が可能なデータを含むものとする。例えば、各車載器15ごとにIDを付加しておき、この車載器IDと上述した運転要求を受信した運転手要求受信機能25の存在位置を表すIDにより、この運転手要求受信機能25の周辺から該当する自動車を発見し、ネットワーク100に接続された路車間動画情報伝送機能9を介して該当する車両に情報を提供する。この場合、ネットワーク100を流れる情報量が多くない場合は、運転要求を受信した運転手要求受信機能25周辺の路車間動画情報伝送機能9に対して一斉に同じ情報を送信するようにもできる。
【0069】
動画DB管理機能32は、動画管理情報入出力機能31に入力された指示にしたがい動画DB30に蓄積された動画情報を管理する。例えば、管理者である道路交通管制官より動画管理情報入出力機能31に対し「×月×日の渋滞度最高」の動画情報の検索指示が入力されると、動画DB管理機能32は、このときの検索指示にしたがって動画DB30を検索し、検索結果の動画情報を動画管理情報入出力機能31に出力する。この場合、動画情報内の説明データとして、例えば事故が発生した場合や大型車が多い場合などの状況が含まれていれば、検索時に利用可能である。
【0070】
このような構成によれば、カメラ1にて撮影された動画像は路側動画処理装置2a(2b)で処理され、伝送用のデータ情報としてネットワーク100より路車間動画情報伝送機能9を介して走行中の車両200の車載器15に伝送され、運転者に対して動画情報を提供する第1の実施の形態と同様な動作が得られる。
【0071】
一方、車載器15の運転手要求入力機能23から運転者要求が入力されると、この運転者要求が運転手要求受信機能25で受信されネットワーク100より道路交通管制センター内動画情報管理装置26のセンター側運転手要求受信機能27で受信される。これによりセンター側道路交通提供情報作成機能33は、センター側運転手要求受信機能27で受信した運転者要求に基づいて動画DB30から必要な動画情報を読み出し、動画情報をセンター側動画情報送信機能34に出力する。センター側動画情報送信機能34は、運転者要求に基づいた動画情報をネットワーク100より路車間動画情報伝送機能9を介して走行中の車載器15に送られ、運転者に対して動画情報を提供する。つまり、運転者の入力要求に基づいて道路交通管制センター内動画情報管理装置26で管理している動画DB30の情報の運転手への提供が可能となる。
【0072】
これにより運転手が、例えば、ある地点の動画情報を選択して、その地点の前日、同時刻の状況を見たいような場合、その要求を入力するのみで道路交通管制センター内動画情報管理装置26の動画DB30より対応する動画情報を読み出して運転者に提供することができる。
【0073】
したがって、このようにすれば道路交通管制センターの動画DB30に過去の動画情報をデータとして蓄積するとともし、運転者側からの要求によりこれら蓄積された情報を検索、参照可能とし、データベースとして管理できるようにしたので、運転手の要求に応じた動画情報を簡単に動画DB30から提供することが可能となり、幅広く、運転手に有効な動画情報の提供が可能となる。
【0074】
なお、この第2の実施の形態では、運転手の要求に応じた動画情報を動画DB30から提供することを主として述べたが、情報提供の方法(渋滞度に応じた色のマスク等)に関しては、上述した第1の実施の形態で述べたと同様に、運転手等への情報提供時において、運転手の認識が容易なように、情報加工して情報提供することで、2秒で把握できる情報として情報提供することが可能である。また、道路交通管制センター内の管制官への情報提供や、パーキングエリア等での道路交通状況の動画像情報の提供にも応用可能である。
【0075】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
【0076】
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる動画情報提供システムの概略構成を示す図。
【図2】第1の実施の形態の情報提供画面の表示例を示す図。
【図3】第1の実施の形態の情報提供画面の他の表示例を示す図。
【図4】第1の実施の形態の情報提供画面の他の表示例を示す図。
【図5】第1の実施の形態の情報提供画面の他の表示例を示す図。
【図6】本発明の第1の実施の形態の変形例1の概略構成を示す図。
【図7】本発明の第1の実施の形態の変形例2の概略構成を示す図。
【図8】第1の実施の形態の変形例2の情報提供画面の表示例を示す図。
【図9】本発明の第1の実施の形態の変形例3の概略構成を示す図。
【図10】本発明の第2の実施の形態にかかる動画情報提供システムの概略構成を示す図。
【符号の説明】
【0078】
100…ネットワーク、200…車両、1…カメラ
2a.2b…路側動画処理装置、3…動画取得機能
4…動画処理機能、5…道路交通状況情報作成機能
6…伝送用データ作成機能、7…路側動画情報伝送機能
8…路側動画情報管理機能、9…路車間動画情報伝送機能
10…情報提供用端末、11…動画情報受信機能
12…提供情報作成機能、13…情報提供機能
14…説明データ作成機能、15…車載器
16…提供道路動画情報作成機能、17…道路動画情報提供機能
18…監視範囲抽出機能、19…監視範囲外動画処理機能
20…監視範囲動画処理機能、21…監視範囲特化型伝送用データ作成機能
23…運転手要求入力機能、24…運転手要求入力伝送機能
25…運転手要求受信機能、26…道路交通管制センター内動画情報管理装置
27…センター側運転手要求受信機能、28…センター側動画情報受信機能
29…動画情報蓄積機能、30…動画DB
31…動画管理情報入出力機能、32…DB管理機能
33…センター側道路交通提供情報作成機能
34…センター側動画情報送信機能、201…カメラ動画取込装置
202…CPU、203…ストレージ、204…データ送信装置
901…データ受信装置、902…CPU、903…ストレージ
904…データ送信装置、1501…データ受信装置
1502…CPU、1503…ストレージ、1504…入力装置
1505…出力装置、301…道路、302…自動車
303〜305…マスク、401…道路、402…自動車
403…動画情報画面、404、406、408…図形
405、407、409…文宇情報、501…道路
502…自動車、503…カメラ撮影動画、504…渋滞推移情報
505…時間情報、506…マスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画情報提供する動画情報提供手段と該動画情報提供手段からの動画情報が提供される端末手段を有する動画情報提供システムにおいて、
前記動画情報提供手段は、
動画を取得する動画取得手段と、前記動画取得手段より取得される動画情報とともに、動き情報及びオブジェクト情報を生成する動画処理手段と、前記動画処理手段で生成された動き情報及びオブジェクト情報に基づいて説明データを作成する手段を有し、
前記端末手段は、
前記動画情報提供手段より提供される動画情報に対し前記説明データを利用した提供情報を作成し、前記動画情報とともに前記提供情報を利用者に提供する提供情報作成手段を有する
ことを特徴とする動画情報提供システム。
【請求項2】
前記説明データは、前記動画情報に対する道路交通状況であることを特徴とする請求項1記載の動画情報提供システム。
【請求項3】
前記端末手段は、車両に搭載される車載器であり、該車載器は、前記動画情報提供手段より提供される動画情報に対し前記説明データの道路交通状況から渋滞状況を表す提供情報を作成し、前記動画情報とともに前記渋滞状況を利用者に提供する提供情報作成手段を有することを特徴とする請求項2記載の動画情報提供システム。
【請求項4】
さらに、動画情報管理手段を有し、
該動画情報管理手段は、前記動画情報提供手段から提供される動画情報及び説明データを記憶する記憶手段を有し、該記憶手段に記憶された動画情報及び説明データを必要により検索・参照可能にしたことを特徴とする請求項2記載の動画情報提供システム。
【請求項5】
前記記憶手段に記憶された情報は、前記車載器の利用者又は前記動画情報管理手段の管理者からの要求に応じて検索・参照可能にしたことを特徴とする請求項4記載の動画情報提供システム。
【請求項6】
前記動画処理手段は、前記動画取得手段より取得される動画情報のうち所定の監視範囲の動画情報に対応する動き情報及びオブジェクト情報を生成し、前記説明データを作成する手段は、前記動画処理手段で生成された動き情報及びオブジェクト情報に基づいて説明データを作成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一記載の動画情報提供システム。
【請求項7】
前記提供情報作成手段は、前記説明データを利用した提供情報として渋滞の度合い応じた色のマスク又は図形を作成し、動画情報とともに利用者に提供することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一記載の動画情報提供システム。
【請求項8】
前記マスク又は図形は、渋滞の度合い応じた段階的な色分けで表示することを特徴とする請求項7記載の動画情報提供システム。
【請求項9】
前記マスク又は図形は、渋滞の度合を連続的な色の変化で表示することを特徴とする請求項7記載の動画情報提供システム。
【請求項10】
前記端末手段は、過去の提供情報の履歴を保存する保存手段を有し、該保存手段に保存された提供情報を読み出し可能にしたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一記載の動画情報提供システム。
【請求項11】
前記保存手段に保存された過去の提供情報の履歴に基づいて作成される渋滞状況の時系列変化を表す情報及び走行所要時間の少なくとも一方を、動画情報とともに提供することを特徴とする請求項10記載の動画情報提供システム。
【請求項12】
前記動画処理手段は、動画情報とともに静止物を抽出し、前記説明データを作成する手段は、前記動画処理手段で抽出された静止物の説明データを作成し、
前記端末手段は、動画情報とともに前記静止物を提供情報として利用者に提供することを特徴とする請求項6記載の動画情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−299799(P2008−299799A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−148208(P2007−148208)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】