説明

動画検索サーバ

【課題】インターネット上で提供された地名情報を有する動画データを検索しやすくし、地名情報を有する動画データの利用を促進できるサーバ、及び方法を提供すること。
【解決手段】動画収集部11は、ネットワーク40を巡回して地名情報を有する動画データ収集し、記憶部16に記憶する。そして、索引付与部12は、収集された動画データについて、地名情報に含まれる地域位置情報をキーとして索引を付与し、記憶させる。そして、端末30から地名情報に関連した検索要求を受信すると、その検索要求と索引情報とに基づいて動画データの検索を行い、その検索結果を当該端末30に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画検索サーバに関する。特に、地名情報を含むメタ情報を有する動画データの検索に用いられる動画検索サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネット上には、様々な形式ファイルが自由に閲覧可能に提供され、公衆に利用可能となっている。特に、近年では設備の増強により、単なるテキストデータや静止画等の画像データの提供から、動画データの提供が可能となり、動画データの提供を主とする様々なビジネスが誕生している。
【0003】
一方で、ユーザがインターネット上に提供されている視聴可能な動画データを見るには、検索により目的のデータを探す必要がある。しかし、通常画像データや動画データそのものを解析して意味内容を判別することは困難であり、クローラによりインデックスされる対象とはならない。そこで、動画データの撮影中に、センサが検知した人の動作に関する情報等を自動的にメタ情報として付与し、メタ情報に含まれる情報を検索できるようにした発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−121264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、動画データにメタ情報を自動的に付与して検索に使用することが可能であるが、センサで検知したことを自動的にメタ情報に書き込むため、センサが検知した全ての内容が検索キーとなると、情報量が多すぎて逆に検索には向かないという問題がある。さらには、一つの動画データ内において、その一部分だけに示されている情報が存在する場合には、通常ファイル名等に現れることはまれであり、メタ情報を参照して検索できたとしても、どの位置にその情報があるのかを把握することは困難である。
【0006】
本発明は、インターネット上で提供された動画データを検索しやすくし、動画データの利用を促進できるサーバ、及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)インターネットを通じて、動画データに関する検索を受け付けて検索結果を送信する動画検索サーバであって、前記インターネットに公開され、前記動画データの内容に関する地名情報及び前記地名情報に関連付けられた再生位置情報を含むメタ情報を有する動画データを収集する動画収集手段と、前記収集された動画データを前記メタ情報とともに記憶する動画データ記憶手段と、前記地名情報は、前記地名情報に対応する地域位置情報を含み、前記動画収集手段が収集した前記動画データについて、前記地域位置情報に基づいて索引情報を付与する索引付与手段と、端末から検索要求を受け付ける検索受付手段と、前記検索要求及び前記索引情報に基づいて、前記動画データ記憶手段に記憶された動画データを検索する検索手段と、前記検索手段が検索した検索結果を、前記検索要求を受け付けた端末に送信する検索結果送信手段と、を備える動画検索サーバ。
【0008】
(1)に係る発明によれば、インターネット上で収集され、地名情報を有する動画データをメタ情報と共に記憶するとともに、地名情報に対応する地域位置情報に基づいて索引情報を付与する。そして、端末から地名情報に関連した検索要求を受信すると、その検索要求と索引情報とに基づいて動画データの検索を行い、その検索結果を当該端末に送信する。
これにより、地名情報に基づいて動画データを検索することができる。
【0009】
(2)前記検索手段は、前記検索要求に含まれる地名情報に対応する前記地域位置情報に関連付けられた前記再生位置情報を検索する(1)に記載の動画検索サーバ。
【0010】
(2)に係る発明によれば、(1)に記載の発明に加えて、前記検索要求に含まれる地名情報に対応する前記地域位置情報に関連付けられた前記再生位置情報を検索する。
これにより、端末が地名情報を含む検索要求を送信した場合に、検索手段が当該地名情報に関連する動画データの再生位置情報を検索し、検索結果送信手段がその検索結果を端末に送信することができる。よって、検索要求に含まれる地名情報に関する内容が、動画データの一部分のみに含まれているような動画データを検索することができ、また、端末においては、その地名情報に関連した再生位置から動画データを再生させるようにすることができる。
【0011】
(3)インターネットを通じて、動画データに関する検索を受け付けて検索結果を送信する動画検索方法であって、前記動画データを記憶する動画データ記憶手段を備え、前記インターネットに公開され、前記動画データの内容に関する地名情報及び前記地名情報に関連付けられた再生位置情報を含むメタ情報を動画データを収集するステップ、前記地名情報は、前記地名情報に対応する地域位置情報を含み、前記収集された動画データを前記メタ情報とともに前記動画データ記憶手段に記憶するステップ、収集され、記憶された前記動画データについて、前記地域位置情報に基づいて索引情報を付与するステップ、端末から検索要求を受け付けるステップ、前記検索要求及び前記索引情報に基づいて、前記動画データ記憶手段に記憶された動画データを検索するステップ、検索された検索結果を、前記検索要求を受け付けた端末に送信するステップ、を有する方法。
【0012】
(3)に係る発明によれば、(1)と同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、インターネット上で提供された地名情報を有する動画データを検索しやすくし、地名情報を有する動画データの利用を促進できるサーバ、及び方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係るシステムの全体概要及び動画検索サーバの機能構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る動画データテーブルを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る動画データの記憶構造を示す概念図である。
【図4】本発明の実施形態に係る索引情報テーブルを示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るカメラ及び端末の機能構成を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る索引付与処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係る検索処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態に係る検索結果の表示例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る動画検索サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るシステム1の全体概要を示す図である。
【0016】
システム1は、動画検索サーバ10と、ネットワーク40を介して動画検索サーバ10に検索要求を行う端末30と、から構成される。また、端末30には、必要に応じて動画データを撮影するカメラ20が接続される。
【0017】
動画検索サーバ10は、ネットワーク40に接続された他のサーバ50a,50b・・・から動画データをクロールし、インデキシングして動画検索サーバ10が提供する検索エンジンに登録する。
【0018】
端末30は、動画検索サーバ10に対して動画データの検索要求を送信し、動画検索サーバ10から検索結果を受信する。また、一方で、カメラ20を接続して、カメラ20で撮影した動画データを記憶し、ネットワーク40を介して他のサーバ50a,50b・・・に登録し、公開することもできる。
【0019】
カメラ20は、動画データを撮影する。動画データには、地名情報が含まれる。この地名情報は、本実施形態では、GPS衛星60から取得した位置情報を少なくとも含む。位置情報は、地域に関連付けられる情報であり、地域位置情報を示す。また、カメラ20が地図情報を有している場合には、地域位置情報と地図情報とを照合し、当該地域位置情報の地名情報を含むようにしてもよい。カメラ20は、動画データの撮影中にGPS衛星60から所定間隔で地域位置情報としてのGPS信号を受信して、撮影中の動画データにおける当該信号を受信した時点を関連付けて記憶する。この地域位置情報を取得した時点が再生位置情報となる。そして、これらの情報は、撮影した動画データにメタ情報として埋め込まれる。
【0020】
ネットワーク40は、いわゆるインターネット等のオープンな広域ネットワークである。
【0021】
<動画検索サーバ>
図1から図4を参照して動画検索サーバ10の機能構成について説明する。
図2は、動画データテーブルを示す図である。図3は、動画データの記憶構造を示す概念図である。図4は、索引情報テーブルを示す図である。
【0022】
動画検索サーバ10は、動画収集部11と、索引付与部12と、検索受付部13と、検索部14と、検索結果送信部15と、記憶部16と、により構成される。また、記憶部16は、動画データDB161と検索用索引DB162とを含む。
【0023】
動画収集部11は、動画収集手段としてネットワーク40を巡回して、公開されている動画データを収集する。詳細には、各サーバ50a,50b・・・で開設されているホームページ等を巡回し、公開されている動画データを収集して動画データDB161に登録し、検索可能とする。この動画収集部11は、例えば、既知の検索用ロボットエンジンを使用することができる。
【0024】
動画収集部11が収集した動画データは、記憶部16の動画データDB161にデータベース化されて記憶される。例えば図2に示すようなテーブルで管理される。
【0025】
図2を参照して動画データテーブルについて説明する。動画データテーブルは、記憶部16の動画データDB161に格納されているテーブルである。動画データテーブルは、「ファイル名」欄、「再生位置」欄及び「地域位置情報」欄で少なくとも構成され、それぞれ関連付けられている。
【0026】
「ファイル名」欄には、動画収集部11が収集した動画データのファイル名がそれぞれ格納される。
【0027】
「再生位置」欄には、動画データに含まれる再生位置情報が格納される。この再生位置情報は、カメラ20により撮影された動画データに付与されたメタ情報に含まれる情報であり、地域位置情報に関連付けられて記憶されている。再生位置情報は、本実施形態では動画データの再生可能位置を示し、動画データの全再生時間中の任意の時間で示される。端末30において当該画像データを再生する場合に、再生位置情報で指定された時間から再生可能となる位置を示す。
【0028】
例えば、図3に示すように、動画データの撮影開始時点を“0:00”とすると、撮影開始から“3:05”の時点で地域位置情報(X1,Y1)が付与されている。これは、すなわち、撮影開始から3分5秒から地域位置情報(X1,Y1)の位置の画像が撮影されていることを示す。そして、さらに“6:47”の時点で(X2,Y2)の地域位置情報が付与されている。これは、撮影開始から6分47秒の時点から地域位置情報(X2,Y2)の画像が撮影されていることを示す。したがって、地域位置情報(X1,Y1)の画像が撮影されているのは、3分05秒から6分47秒までであることがわかる。そして、これらの時間を示す情報(3:05や6:47)が再生可能位置(すなわち、再生位置)を示し、当該ファイルAの動画データを再生する場合に、(X1,Y1)の位置の動画を再生した場合は、“3:05”の再生位置を指定することで、その位置から再生が可能となる。
【0029】
図2に戻って、「地域位置情報」欄には、動画データに付与されたメタ情報に格納されている地域位置情報が格納される。この地域位置情報は、カメラ20において動画データを撮影したときに取得されたGPS信号に基づいて地域位置情報を算出されたものであり、動画データに付与されたメタ情報に記憶されている。
【0030】
図1に戻って、索引付与部12は、インデキシングを行う。詳細には、動画収集部11が収集し、動画データDB161に記憶された動画データについて索引情報を付与し、検索用索引DB162に記憶する。この索引情報は、後述の検索部14が検索処理を行う際に使用される情報である。
【0031】
ここで、図4を参照して、検索用索引DB162に記憶されている索引情報テーブルについて説明する。索引情報テーブルは、索引付与部12がインデキシングを行った結果が格納されるテーブルであり、「地域位置情報」欄と「動画情報」欄とで少なくとも構成される。
【0032】
「地域位置情報」欄には、動画収集部11が収集した動画データのメタ情報に含まれる地域位置情報がそれぞれ格納される。そして、このそれぞれの地域位置情報を有する動画ファイルの情報が「動画情報」欄に格納される。
【0033】
「動画情報」欄に格納される動画ファイルの情報は、本実施形態では、動画データのファイル名と、当該動画データにおいて地域位置情報に関連付けられた再生位置情報とが組み合わされて格納されている。例えば、図4によると、「地域位置情報」欄に(X1,Y1)が格納されている行の「動画情報」欄には、A(3:05)及びE(6:21)が格納されている。A及びEは、動画データのファイル名を示し、(3:05)及び(6:21)は各動画ファイルの再生位置を示す。すなわち、ファイルAは、そのファイル内の3分05秒の位置から地域位置情報(X1,Y1)で撮影された情報(画像データ)が記録されていることを示す。
【0034】
図1に戻って、検索受付部13は、端末30から動画検索サーバ10に対してネットワーク40を介して送信された検索要求を受け付ける。この検索要求には地名情報を含む。検索受付部13は検索要求を受け付けると、検索部14に受信した検索要求を出力する。そして検索部14は、検索用索引DB162を参照して検索要求に含まれる地名情報から該当する地域位置情報を検索し、該当する動画データを動画データDB161から読み出し、検索結果送信部15に出力する。このとき、検索部14は、検索した地域位置情報に基づいて、記憶部16の所定領域に記憶された地図情報と対照し、地域位置情報が示す地名や周辺地図等の情報についても検索するようにしてもよい。
【0035】
検索結果送信部15は、検索受付部13が検索要求を受け付けた端末30に、検索部14が検索した検索結果を送信する。
【0036】
記憶部16は、動画検索サーバ10が行う処理の各種プログラムや、データ類が格納される。また、記憶部16の所定領域には、動画データDB161や検索用索引DB162の領域が設けられているが、これらのデータベース類は別サーバに配置されていてもよい。また、データベース類はこれに限らず、例えば、地図情報を格納したデータベースや、動画検索サーバ10が提供するサービスを利用するために登録が必要な場合の利用ID等を格納したデータベース等があってよい。
【0037】
<カメラ及び端末>
図5を参照してカメラ20及び端末30の機能構成について説明する。図5はカメラ20及び端末30の機能構成を示す図である。
【0038】
カメラ20は、動画データを撮影する撮影部21と、撮影された動画データに地域位置情報を付与する地域位置情報付与部22と、端末30等に接続するための外部接続部23と、記憶部24と、で構成される。
【0039】
撮影部21は、主として動画データを撮影する。いわゆる既知のビデオカメラや動画データを撮影可能なカメラにおける撮影手段であってよい。
【0040】
地域位置情報付与部22は、動画データの撮影中にGPS衛星60からGPS信号を受信して、受信したGPS信号から地域位置情報を算出する。また、GPS衛星からGPS信号を受信した時間、地域位置情報及び当該動画データを関連付けて記憶部24に記憶する。ここでは、GPS衛星からGPS信号を受信した時間とは、撮影中の動画データにおける経過時間を示す。例えば、撮影部21が動画データの撮影を開始してから2分後にGPS衛星60からGPS信号を受信した場合には、2:00という再生位置情報が付与される。
【0041】
また、地域位置情報付与部22が再生位置情報を付与するタイミングは、同一動画データにおいて、所定距離以上の距離を移動した場合であることが好ましい。具体的には、最初に地域位置情報と再生位置情報とを記憶してから、動画データの撮影中も継続してGPS衛星60からの信号を受信するとともに、前回再生位置情報を付与した地点からの距離の差を計測する。そして前回再生位置情報を付与した地点から所定距離移動した場合、その時点の地域位置情報と共に再生位置情報を記憶する。
どのくらい移動した場合に、地域位置情報と再生位置とを記憶するかは、カメラ20に入力手段(図示せず)を設け、任意に設定可能としてもよい。
【0042】
外部接続部23は、カメラ20と外部機器とを接続するための接続部であり、既知の接続手段を使用することができる。例えば、USBや、赤外線通信、シリアルポート、フラッシュ型メモリカード、その他光ディスク等の記憶媒体、LAN等のネットワークへの接続手段を挙げることができる。
【0043】
端末30は、カメラ20と接続する外部接続部31と、各種処理を行う制御部32と、端末のユーザが入力を行う入力手段としての入力部33と、ネットワーク40に接続するための通信部34と、端末30の動作プログラムや動画データを始めとする種々のデータが記憶される記憶部35及び、動画データを再生表示する表示部36で構成される。
【0044】
外部接続部31は、カメラ20と通信する接続部である。少なくともカメラ20と接続することができれば、カメラ20の外部接続部23に合わせた接続手段を備えることができる。
【0045】
制御部32は、入力部33からの入力を受け付ける入力受付部321と、通信部34を制御する通信制御部322と、カメラ20から読み出した動画データを編集したり、ネットワーク40を介してサーバ50a,50bに登録可能なように編集する動画編集部323とを有する。
【0046】
動画編集部323は、動画データをサーバ50a,50b・・・その他Web上に登録するために必要な編集を行うための手段を構成する。例えば、解像度や圧縮率等の調整やファイルの種別等の変更であり、既知の手段を使用することができる。また、動画編集部323は、動画データの地域位置情報に対応する地名情報を編集するようにしてもよい。例えば、地域位置情報についてそれぞれ入力部33から入力を受け付けてもよく、また、記憶部35に記憶し、又はネットワーク40を介して取得した地図情報に基づいて、地図情報に含まれる座標データと動画データの地域位置情報とを照合し、合致する地名情報を付与するようにしてもよい。
【0047】
図6を参照して、動画検索サーバ10における索引付与を行う処理について説明する。図6は、索引付与処理を示すフローチャートである。
【0048】
ステップS11では、動画収集部11がネットワーク40を巡回して動画データを収集する。そして、収集した動画データを、動画データに付与されているメタ情報とともに動画データDB161に記憶する(ステップS12)。
【0049】
動画データDB161には、図2に示す動画データテーブルのように、データベース化された状態で収集された動画データが記憶される。詳細には、動画データのメタ情報に記憶されている情報のうち、ファイル名、再生可能位置を示す再生位置、及びその地域位置情報がそれぞれ関連付けられて記憶される。
【0050】
ステップS13では、索引付与部12が動画データDB161に記憶されている動画データについて索引情報を付与する。詳細には、図4に示す索引情報テーブルのように、地域位置情報をキーとして、当該地域位置情報を有する動画データ名、及び当該地域位置情報を有する再生位置情報が関連付けられ、検索用索引DB162に記憶される(ステップS14)。
【0051】
図7を参照して、動画データの検索処理について説明する。図7は、検索処理を示すフローチャートである。
【0052】
ステップS21では、端末30において、入力部33を介して入力された検索語が入力受付部321により受け付けられる。そして、入力された検索語は、検索要求として通信部34からネットワーク40を介して動画検索サーバ10に送信される(ステップS22)。この場合、検索語は、いわゆる地図上の地名を示す地名情報を含むものとする。
【0053】
ステップS23では、端末30から送信された検索要求を動画検索サーバ10の検索受付部13が受信し、検索部14に送る。そして、検索部14は、検索要求に基づいて検索処理を行う(ステップS24)。
【0054】
検索要求に含まれる地名情報に基づいて、索引情報テーブルで検索可能な地域位置情報に変換し、検索用索引DB162の索引情報テーブルを参照して検索する。地名情報を地域位置情報に変換するには、例えば、記憶部16の所定領域に地図情報を記憶しておき、地名情報と対応する地域位置情報とを対応付けたテーブルを記憶しておくことが好ましい。そして、このテーブルにより地名情報から、当該地名情報に対応して格納された地域位置情報を検索することで変換することができる。
【0055】
また、検索部14が検索用索引DB162の検索情報テーブルを参照して地域位置情報に対応するファイル名及び再生位置情報を得ると、検索部14は、次に動画データDB161を参照して該当する動画データを読み出し、検索情報テーブルでの検索結果と共に検索結果送信部15に送る。
【0056】
ステップS25では、検索結果送信部15は、検索部14から検索結果と動画データを受け取ると、検索要求を送信した端末30に対してこれらのデータを送信する。
【0057】
ステップS26では、端末30の通信部34は、動画検索サーバ10から検索結果及び動画データを受信すると、制御部32は、これらの情報を表示部36に表示させる。表示結果としては、図8に示すように、複数の動画データを示す画像やそのファイル名等を示すタイトル74と共に、検索語に対応した地域位置情報を含む部分を示す再生位置情報が再生位置75として表示される。
【0058】
ここで、図8を参照して、端末30の表示部36に表示された検索結果の表示例について説明する。図8は、端末30の表示部36に表示された検索結果の表示例を示す図である。
【0059】
検索語入力部71には、検索語が入力されており、その下側の結果表示エリア72に検索結果が表示されている。本実施形態では、動画データを示す画像73とそのタイトル74、及び再生位置75が表示される。図8で示す表示例では、「東京」が検索語として入力されている。したがって、「東京」の地域位置情報を含む動画データが検索結果として結果表示エリア72に表示されている。
【0060】
再生位置75は、時間で表示されており、再生位置75に示される時間から検索語に対応する地名の画像が再生されることを示す。
【0061】
図7に戻って、端末30のユーザにより、表示部36に表示された検索結果から、任意の動画データを入力部33から受け付けると(ステップS27)、制御部32は、選択された動画データを再生位置情報に合わせて表示部36に再生表示する(ステップS28)。このとき、制御部32は、再生位置情報に示された時間から再生表示を行う。
【0062】
<ハードウェア構成>
図9を参照して動画検索サーバ10のハードウェア構成について説明する。図9は、本発明の実施形態に係る動画検索サーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0063】
動画検索サーバ10は、上記の各機能を構成するCPU_A(Central Processing Unit)1010(マルチプロセッサ構成ではCPU_B(1012)等複数のCPUが追加されてもよい)、バスライン1005、通信I/F1040、メインメモリ1050、BIOS(Basic Input Output System)1060、USBポート1090、I/Oコントローラ1070、ならびにキーボード及びマウス1100等の入力手段や表示装置1022を備える。
【0064】
I/Oコントローラ1070には、テープドライブ1072、ハードディスク1074、光ディスクドライブ1076、半導体メモリ1078、等の記憶手段を接続することができる。
【0065】
BIOS1060は、各サーバの起動時にCPU_A(1010)が実行するブートプログラムや、各サーバのハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0066】
記憶部を構成するハードディスク1074は、動画検索サーバ10がサーバとして機能するための各種プログラム及び本発明の機能を実行するプログラムを記憶しており、さらに必要に応じて各種データベース(動画データDB161、検索用索引DB162等)を構成可能である。
【0067】
光ディスクドライブ1076としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ、CD−RAMドライブを使用することができる。この場合は各ドライブに対応した光ディスク1077を使用する。光ディスク1077から光ディスクドライブ1076によりプログラムまたはデータを読み取り、I/Oコントローラ1070を介してメインメモリ1050またはハードディスク1074に提供することもできる。
【0068】
動画検索サーバ10に提供されるプログラムは、ハードディスク1074、光ディスク1077、またはメモリーカード等の記録媒体に格納されて提供される。このプログラムは、I/Oコントローラ1070を介して、記録媒体から読み出され、または通信I/F1040を介してダウンロードされることによって、動画検索サーバ10にインストールされ実行されてもよい。
【0069】
前述のプログラムは、内部または外部の記憶媒体に格納されてもよい。ここで、記憶部107を構成する記憶媒体としては、ハードディスク1074、光ディスク1077、またはメモリーカードの他に、MD等の光磁気記録媒体、テープ媒体を用いることができる。また、専用通信回線やインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク1074または光ディスクライブラリ等の記憶装置を記録媒体として使用し、通信回線を介してプログラムを動画検索サーバ10に提供してもよい。
【0070】
ここで、表示装置1022は、ユーザにデータの入力を受け付ける画面を表示したり、動画検索サーバ10による演算処理結果の画面を表示したりするものであり、ブラウン管表示装置(Cathode Ray Tube Display)、液晶表示装置(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ装置を含む。
【0071】
ここで、入力手段は、ユーザによる入力の受付を行うものであり、キーボード及びマウス1100等により構成してよい。
【0072】
また、通信I/F1040は、各サーバをネットワーク40を介して端末と接続できるようにするためのネットワーク・アダプタである。通信I/F1040は、モデム、ケーブル・モデム及びイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0073】
以上の例は、動画検索サーバ10について主に説明したが、コンピュータに、プログラムをインストールして、そのコンピュータをサーバ装置として動作させることにより各機能を実現することもできる。したがって、本実施形態の動画検索サーバ10により実現される機能は、前述の方法を当該コンピュータにより実行することにより、あるいは、前述のプログラムを当該コンピュータに導入して実行することによっても実現可能である。
【0074】
端末30も、前述の動画検索サーバ10と同様な構成であってよい。また、端末30について、本実施形態ではいわゆるPC(Personal Computer)で実現した例について説明したが、さらに、本発明の原理が適用可能である限り、携帯電話、PDA(Personal Data Assistant)、ゲーム機等の様々な端末で実現してよい。
【0075】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0076】
10 動画検索サーバ
11 動画収集部
12 索引付与部
13 検索受付部
14 検索部
15 検索結果送信部
16 記憶部
20 カメラ
30 端末
40 ネットワーク
50a,50b サーバ
60 GPS衛星
161 動画データDB
162 検索用索引DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットを通じて、動画データに関する検索を受け付けて検索結果を送信する動画検索サーバであって、
前記インターネットに公開され、前記動画データの内容に関する地名情報及び前記地名情報に関連付けられた再生位置情報を含むメタ情報を有する動画データを収集する動画収集手段と、
前記収集された動画データを前記メタ情報とともに記憶する動画データ記憶手段と、
前記地名情報は、前記地名情報に対応する地域位置情報を含み、
前記動画収集手段が収集した前記動画データについて、前記地域位置情報に基づいて索引情報を付与する索引付与手段と、
端末から検索要求を受け付ける検索受付手段と、
前記検索要求及び前記索引情報に基づいて、前記動画データ記憶手段に記憶された動画データを検索する検索手段と、
前記検索手段が検索した検索結果を、前記検索要求を受け付けた端末に送信する検索結果送信手段と、を備える動画検索サーバ。
【請求項2】
前記検索手段は、前記検索要求に含まれる地名情報に対応する前記地域位置情報に関連付けられた前記再生位置情報を検索する請求項1に記載の動画検索サーバ。
【請求項3】
インターネットを通じて、動画データに関する検索を受け付けて検索結果を送信する動画検索方法であって、
前記動画データを記憶する動画データ記憶手段を備え、
前記インターネットに公開され、前記動画データの内容に関する地名情報及び前記地名情報に関連付けられた再生位置情報を含むメタ情報を動画データを収集するステップ、
前記地名情報は、前記地名情報に対応する地域位置情報を含み、
前記収集された動画データを前記メタ情報とともに前記動画データ記憶手段に記憶するステップ、
収集され、記憶された前記動画データについて、前記地域位置情報に基づいて索引情報を付与するステップ、
端末から検索要求を受け付けるステップ、
前記検索要求及び前記索引情報に基づいて、前記動画データ記憶手段に記憶された動画データを検索するステップ、
検索された検索結果を、前記検索要求を受け付けた端末に送信するステップ、を有する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−13785(P2011−13785A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−155422(P2009−155422)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】