説明

勘定支払カード方法とシステム

【課題】銀行口座、クレジットカード、または、郵便為替の使用なく、勘定書および支払うべき他の負債の支払を可能にする。
【解決手段】勘定カード支払い方法は、勘定支払カード130を起動して、価値と少なくとも1人の第三者150を関係付け、勘定支払カード130に関係付けられた識別子を受け取り、選択された第三者150に対していくらかの価値を転送する要求を勘定支払カードユーザ125から受け取り、選択された第三者150に対していくらかの価値の転送することとを含み、要求は、支払カード130に関係付けられた識別子を受け取り、転送する価値の額の表示を受け取ることとを含む。システムは、1枚以上の支払カード130と、支払カード130に関連する情報を有する複数の記録を記憶するデータベース116と、1つ以上の通信デバイス120と、データベース116と通信し、通信デバイス120と選択的に通信するプロセッサ110とを備える。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
本発明は一般的に第三者に対して支払を行うための方法とシステムに関連する。詳細には、本発明は第三者に対して支払を行うことに向けられており、ここでは記憶値カードに関係付けられた価値が第三者に転送される。
【0002】
商品またはサービスをクレジットで購入し、支払を要求する商品またはサービスのプロバイダから、後で勘定書を受け取ることは、顧客にとって当たり前のことである。伝統的に、銀行券、為替手形(例えば、小切手)または郵便為替の形態で支払を提供することにより、顧客は勘定を返済する。代わりに、請求者に支払うべき額を毎月自動的にクレジットカードに課金させることによって、または、明細記入請求書(invoice)上にクレジットカード情報を入力して、明細記入請求書上の支払うべき額に対して請求者がクレジットカードに課金することを認可することによってのいずれかで、顧客はクレジットカードの使用により負債を返済してもよい。より最近では、インターネットを使用して、一般的には請求者のウェブサイトまたは銀行のウェブサイトを通して、顧客が支払を行ってもよい、オンライン支払方法が利用可能になった。
【0003】
これらの周知の方法およびシステムは、一般的に銀行、小切手口座、または、クレジットカードを要求する。しかしながら、何人かの顧客は、彼らの銀行口座またはクレジットカードを持っていないかもしれず、あるいは、ある支払を行うときに、彼らの銀行口座またはクレジットカードを使用することを好まないかもしれない。一般的な代替方法は、郵便為替の使用である。しかしながら、郵便為替は、不便さ、追加料金の支払、および郵便料を含む、それ自体の欠点を持っている。
【0004】
したがって、銀行口座、クレジットカード、または、郵便為替の使用なく、勘定書および支払うべき他の負債の支払を可能にするシステムおよび方法が望ましい。
【発明の概要】
【0005】
本発明の観点は、支払システムを管理するシステムおよび方法を含む。本発明のいくつかの方法は、一般的に、支払カードを起動させることと、支払カードに価値を関係付けることと、勘定支払カードに少なくとも1人の第三者を関係付けることと、選択された第三者に対して少なくともいくらかの価値を転送する要求を勘定支払カードユーザから受け取ることと、選択された第三者に対して少なくともいくらかの価値の転送することとを含み、要求は、支払カードに関係付けられた識別子を受け取ることと、転送する価値の額の表示を受け取ることとを有する。本発明のいくつかのシステムは、一般的に、1枚以上の支払カードと、支払カードに関連する情報を有する複数の記録を記憶するデータベースと、1つ以上の通信デバイスと、データベースと通信し、通信デバイスと選択的に通信するプロセッサとを具備する。
【0006】
これらおよび他の観点は、以下の図面を考慮して、以下の本発明の例示的な実施形態の説明から明らかになり、本開示の新規な観点の精神と範囲から逸脱することなく、変形および変更が可能になるだろう。
【0007】
以上の一般的な説明と、以下の詳細な説明との両方は、単に例示的および説明的なものであり、特許請求の範囲に記載した本発明を制限するものではない。添付の図面は明細書の一部を構成し、本発明のある実施形態を図示し、そして、詳細な説明とともに本発明の原則を説明するために働く。
【0008】
本発明の理解を助けるため、ここで、同じ参照番号は同じ構成要素を指す、添付の図面に対する参照が行われる。図面は単に例示的なものであり、本発明を限定するものとして考えられるべきでない。
【実施形態の詳細な説明】
【0009】
図1を参照すると、勘定支払カードシステム100は、勘定支払カード130、プロセッサ110、ユーザ125、第三者150、通信デバイス120、および通信ネットワーク140を含んでもよい。本発明のいくつかの実施形態では、ユーザ125は勘定支払カード130を取得してもよく、勘定支払カード130に価値を関係付けてもよく、通信デバイス120を使用して、通信ネットワーク140を通してプロセッサ110に情報を通信してもよく、プロセッサ110からの情報を通信してもよく、そして、第三者150に対して、勘定支払カード130に関係付けられた価値を転送するようにプロセッサ110に指示してもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、勘定支払カードシステム100は、小売業者160を含んでいてもよく、小売業者においてユーザ125は勘定支払カード130を購入してもよく、および/または勘定支払カード130を使用してトランザクションを実行してもよい。さらに、勘定支払カードシステム100は、勘定支払カード130および/または第三者150に関係付けられた金融口座を管理する銀行170を含んでもよい。勘定支払カード130は何らかの実際の価値を含まないかもしれない。代わりに、価値は、勘定支払カード130に関係付けられた口座中にあってもよい。しかしながら、議論の簡略化のために、以下で説明するトランザクションは、勘定支払カード130“上の”価値、勘定支払カード130“に対して”転送された価値、または、勘定支払カード130“から”転送された価値に言及するかもしれない。このような価値トランザクションは、勘定支払カード130に関係付けられた口座“に対する”もの、口座“からの”もの、または、口座“上の”ものを含むとして理解すべきである。
【0011】
勘定支払カード130は、任意の物理的形状および構成のものであってもよく、任意のタイプの素材も含んでもよい。本発明のいくつかの実施形態では、勘定支払カード130はプラスチックで作られた、同一のまたは類似した比率および特徴を有している、標準クレジットまたはデビットカードと同一のまたは類似した構成であってもよい。本発明のいくつかの実施形態では、勘定支払カード130は、例えば、キーチェーンカード、折りたたみ紙カード、金属カード等の、カード状であるが、標準クレジットまたはデビッドカードとは異なる比率を有するものであってもよい。さらに、勘定支払カード130は、例えば、キー・フォブ、ミニチュアフィギュア、および/または、通信デバイス等の、非カード状であってもよい。
【0012】
本発明のいくつかの実施形態では、勘定支払カード130を複数の構成で利用可能にして、ユーザ125が彼または彼女の所望の構成を選択できるようにしてもよい。例えば、勘定支払カード130は、標準クレジットカードの大きさのカードで、および/またはより小さいキーチェーンカード、および/またはキー・フォブで利用可能であってもよい。
【0013】
本発明のいくつかの実施形態では、勘定支払カード130は、電子的および/または磁気的特徴、例えば、マイクロプロセッサ、メモリ、電子的チップ、磁気ストライプ、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブ、ワイヤレス通信デバイス等を含んでもよい。例えば、勘定支払カード130は、カードの背面に位置する磁気ストライプを持っていることのような、クレジットまたはデビットカードと同一のまたは類似した特徴を持っていてもよく、したがって、標準クレジットカードリーダーと互換性があってもよい。勘定支払カード130は、また“スマートカード”と同一のまたは類似した構成であってもよい。勘定支払カード130上のメモリは、ユーザ、第三者、プロセッサ、および/または過去のトランザクションに関連する情報、とともに、勘定支払カード130に関連する他のタイプの情報を記憶するように構成されてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、勘定支払カード130は、USB、同軸ケーブル等によるようなワイヤードデバイスと、ならびに/あるいは、ブルートゥース(登録商標)および/または無線周波数識別(RFID)技術等を使用することによるようなワイヤレスデバイスと通信するように構成されてもよい。
【0014】
勘定支払カード130は、単に例として、英字、数字、英数字、画像、エンボス加工された番号、コード化された磁気ストライプ、埋込電子チップ、バーコードおよび/または当業者に周知の、他のこのような識別しるしのような、識別しるしを持っていてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、各勘定支払カード130に対する一意的な識別しるしがあってもよい。代わりに、勘定支払カード130のいくつかまたはすべてのものは、同一の識別しるしを含んでもよく、あるいはグループ内では同一の識別しるしを備えるが、他のグループからのものは異なるしるしを備える、勘定支払カード130のグループがあってもよい。
【0015】
識別しるしは、ユーザ125、第三者150、プロセッサ110、小売業者160、および/または何らかの他のエンティティに対して、勘定支払カード130を関係付けるように構成されてもよい。勘定支払カード130から遠隔に位置する、または勘定支払カード130自体に位置してもよいメモリによって、関係付けが達成されてもよい。例えば、勘定支払カード130および/またはユーザについての情報は、遠隔データベース中に記憶されてもよく、および/または勘定支払カード130上の磁気ストライプ中に埋め込まれてもよい。さらに、勘定支払カード130は、単に例として、請求者特有の電話番号および/または登録商標のようなカード上の可視のしるしを使用して、特定の第三者150と関係付けられてもよい。
【0016】
勘定支払カードシステム100は、各勘定支払カード130に対して、1人のおよび/または複数のユーザ125を持つように構成されてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、勘定支払カードシステム100は、ユーザに依存しないように構成されてもよく、すなわち、カードを所有する者は誰でも、勘定支払カード130上の利用可能な価値を使用してもよく、利用可能な価値にアクセスを有してもよいような方法で構成されてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、単一のユーザまたは制限された数のユーザ125が各勘定支払カード130を使用することを認可してもよいように、勘定支払カードシステム100を構成してもよい。例えば、勘定支払カード130を購入するユーザ125が勘定支払カード130を使用するのを自動的に認可してもよく、ユーザ125はまた、次に同一の勘定支払カードに関係付けられる、追加の認可されたユーザ125を選択してもよい。データベース116中の記録に対して追加的なユーザ情報を加えることによって、プロセッサ110によって、特定の勘定支払カード130に追加のユーザ125を関係付けてもよい。代わりに、勘定支払カード130上に位置するメモリのような勘定支払カード130自体に追加のユーザを関係付けてもよい。
【0017】
ユーザ125は、通信ネットワーク140を通してプロセッサ110と通信することによって、勘定支払カードシステム100を利用してもよい。通信ネットワーク140は、ユーザ125がプロセッサ110と通信することを可能にする任意のタイプのネットワークであってもよい。通信ネットワーク140は、電子的ネットワーク、例えば、公衆電話交換ネットワーク(PSTN)、インターネット、自動預金支払機(ATM)ネットワーク、他の任意のタイプの公衆または私設ネットワーク、および/または任意のタイプのワイヤレスネットワーク等であってもよい。本発明のいくつかの実施形態では、通信ネットワーク140は非電子的ネットワーク、例えば、郵便サービスであってもよい。勘定支払カードシステム100は、複数のタイプの通信ネットワーク140を含んでいてもよく、例えば、勘定支払カードシステム100は電子的および非電子的ネットワークの両方を含んでもよい。
【0018】
上記のように、ユーザ125は通信デバイス120を使用して、通信ネットワーク140を通して通信してもよい。通信デバイス120は、このような通信を可能にする任意のデバイスであってもよい。例えば、通信デバイス120は電話機、ワイヤレスもしくはセルラ電話機、コンピュータ、POS、インターネットデバイス、e−メールデバイス、および/またはテキストメッセージングデバイス等であってもよい。通信デバイス120は、小売ロケーションにおけるPOSのように固定ロケーションに位置してもよく、セルラ電話機のように移動体であってもよい。
【0019】
勘定支払カードシステム100は、単一の第三者または複数の第三者150に対して、勘定支払カード130に関係付けられた価値を転送するように適合されてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、勘定支払カード130は、単一の第三者150に予め関係付けられてもよい。例えば、勘定支払カード130は、第三者の登録商標のような、関係付けられた第三者150を示す、勘定支払カード120の表面上の可視のしるしを含んでもよい。勘定支払カードシステム100はまた、複数の第三者150に対して価値を転送するように適合されてもよい。
【0020】
第三者150は、勘定支払カード130から転送される価値を受け取ってもよい、任意の人またはエンティティを含んでもよい。例えば、第三者150は、支払いを受けるべき請求者であってもよい。第三者150はまた、ユーザがそこから購入を行うことを望む、小売業者、または、商品およびサービスのプロバイダであってもよい。第三者150は、ユーザ125彼自身または彼女自身であってもよく、このことはユーザ125が勘定支払カード130からの価値を彼自身または彼女自身に支払うことを可能にしてもよい。例えば、ユーザ125は、勘定支払カード130に現金価値を関係付けてもよく、次に、勘定支払カードシステム100から現金支払を受け取るために第三者150として彼自身または彼女自身を指定してもよい。
【0021】
プロセッサ110は、勘定支払カードシステム100を管理するように構成されてもよい。プロセッサ110は、勘定支払カードシステム100のいくつかまたはすべての機能を電子的に実行するために、マイクロプロセッサ114、メモリ112、およびデータベース116を含んでもよい。プロセッサ110は、単に例として、以下のものを含む、勘定支払カードシステム100のいくつかまたはすべての機能を実行してもよい。すなわち、ユーザ125に対して勘定支払カード130を利用可能にすること;勘定支払カード130を起動させること;勘定支払カード130に価値を関係付けること;勘定支払カード130を第三者150に関係付けること、および/または勘定支払カード130と第三者150を分離させること;勘定支払カード130に関係付けられたトランザクションを実行すること、ならびに/あるいは、勘定支払カード130に関係付けられた第三者150に対して価値を転送すること。
【0022】
プロセッサ110は、勘定支払カード130に関係付けられたトランザクションを実行するステップの間にいくつかの機能を実行するように構成されてもよい。図2−8を参照して以下により詳細に説明する、このようなトランザクション機能は、これらに制限されないが、以下のものを含んでもよい。すなわち、勘定支払カード130に関係付けられた一意的な識別子を要求して、受け取ること;勘定支払カード130に関係付けられた一意的な識別子を含む勘定支払カード記録を作成し、勘定支払カード記録をデータベース中に記憶させること;第三者情報を要求して、受け取ること;勘定支払カード130を第三者情報に関係付け、勘定支払カード130と第三者情報を分離すること;勘定支払カード130から価値を受け取る第三者150を選択すること;勘定支払カード130に価値口座を関係付けること;勘定支払カード130に関係付けられた第三者情報をデータベースから検索すること;勘定支払カード130に関係付けられた残高の表示を決定し、提供すること;勘定支払カード130に関係付けられた低残高の表示を提供すること;勘定支払カード130に関係付けられた第三者150に対して支払うべき額の表示を決定し、提供すること;第三者150に対して転送する価値の額の表示を要求して、受け取ること;ユーザ125に対して自動的に繰り返し発生する支払を設定し、管理すること;支払確認を要求して、受け取ること;第三者150に対する価値の転送を開始すること;第三者150に対して勘定支払カード130から価値を転送すること;ユーザ125に対して勘定支払カード130から価値を支払うこと;勘定支払カード130、ユーザ125、小売業者160、第三者150、および/または、勘定支払カードシステム100に関係付けられた、他の任意の人、エンティティ、または物に関係付けられた記録を更新すること;トランザクション領収書を発行すること;勘定支払カードシステム100に関連する報告を作成して、配布すること;ならびに、勘定支払カード130を終了させること。
【0023】
本発明のいくつかの実施形態では、小売業者160は、勘定支払カードシステム100の機能を何ら実行しなくてもよく、勘定支払カードシステム100の機能の1つ以上を実行してもよい。これらの機能は、プロセッサ110に関して前述した機能を含んでもよい。小売業者160はまた、例えば、以下のような他の機能を実行してもよい。すなわち、ユーザ125に対して勘定支払カード130を販売すること;ユーザ125の代理でトランザクションを開始し、および/またはトランザクションを実行すること;ユーザ125から価値を受け取ること;勘定支払カード130に関係付けられた口座に対して価値を転送すること;ユーザに対して領収書を提供すること等。
【0024】
例えば、小売業者160は、在庫品の購入を通して、または、セルフサービスキオスクもしくはセルフサービスマシンを操作するユーザ125によって、勘定支払カード130をユーザ125に利用可能にするように構成されてもよい。小売業者160は、プロセッサ110および/または第三者150から勘定支払カード130を受け取るように構成されてもよく、勘定支払カード購入前、購入の間、および/または購入後に、プロセッサ130および/または第三者150と通信するように構成されてもよい。
【0025】
ユーザ125が勘定支払カード130を購入するとき、小売業者160はユーザ125の代理でトランザクションを開始し、勘定支払カード130に第三者150のうちの3分の1以上のものを関係付けし、および/または、勘定支払カード130に価値を追加するように構成されてもよい。さらに、小売業者160はまた、ユーザ125の代理で、続いて起こるトランザクションを実行するように構成されてもよい。続いて起こるトランザクションは、勘定支払カード130に対して追加する価値(例えば、現金)をユーザ125から受け取ることと、第三者150に対して価値を提供することとを含んでもよい。小売業者160は、プロセッサ110、第三者150、および/または第三者150に関係付けられた他のエンティティと通信して、勘定支払カードシステム100に関連するトランザクションまたは機能を実行してもよい。小売業者は、通信デバイス120によりプロセッサ110と通信してもよい。
【0026】
プロセッサ110および/または第三者150は、ユーザ125に対する勘定支払カード130の販売前、販売の間、および/または販売後に小売業者160から通信を受け取るように構成されてもよい。プロセッサ110および/または第三者150はまた、小売業者160においてユーザ125により実行される、任意の続いて起こるトランザクションに関して、小売業者160からの通信を受け取ってもよい。販売トランザクションの間、小売業者160はプロセッサ110と通信してもよく、ユーザ125および販売についての情報を送信し、勘定支払カード130についての情報および/または認可、ならびに他の何らかの関係付けられた情報、例えば請求者情報を受け取る。代わりに、小売業者160はユーザ125との販売トランザクションを実行し、プロセッサ110および/または第三者150と続いて通信するように構成されてもよい。小売業者により実行されるどのトランザクションも“オフライン”方式で実行されなくてもよく、トランザクションのいくつかまたはすべてが“オフライン”方式で実行されてもよく、“オフライン”方式では、小売業者160、プロセッサ110、および/または第三者150の間の通信が、購入またはトランザクションの後の時間において発生してもよい。
【0027】
図2を参照して、ここでプロセッサ110を説明する。プロセッサ110は、マイクロプロセッサ114、メモリ112、およびデータベース116を含んでもよい。プロセッサ110は、勘定支払カードシステム100を管理する機能のいくつかまたはすべてを実行するように構成されているいくつかのモジュールを含んでもよく、これは起動モジュール205、価値口座モジュール210、第三者モジュール215、記録モジュール220、トランザクションモジュール225、報告モジュール230、および通信モジュール235を含む。
【0028】
プロセッサ110は、ユーザ、小売業者、第三者、および/または金融機関と通信するための通信モジュール235を含んでもよい。通信モジュール235は、1つ以上のネットワーク、例えば、PSTN、インターネット、ATMネットワーク、および/または任意のタイプのワイヤレスネットワークにより通信するように構成されてもよい。例えば、通信モジュール235は、ユーザ125がトランザクションを実行するために電話機のキーパッドを使用して、および/または音声認識を使用して電話機によってプロセッサ110に通話してもよいように構成されてもよい。
【0029】
本発明のいくつかの実施形態では、インターネットを通して、例えば、ウェブブラウザ、e−メール、テキストメッセージング、ショートメッセージングサービス(SMS)、および/またはインスタントメッセージングを使用して、トランザクションを実行するために、ユーザ125がプロセッサ110と通信してもよいように、通信モジュール235は構成されてもよい。例えば、ユーザ125がインターネットウェブサイトを訪問することによって勘定支払カード130を使用してトランザクションを実行してもよいように、通信モジュール235が構成されてもよい。通信モジュール235は、支払額および/または第三者情報のような、ユーザ125からの情報を受け取るように構成されてもよく、資金残高情報、低残高情報、領収書、および/またはトランザクション履歴のようなユーザ125に対する情報を送信するように構成されてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、通信モジュール235は、任意のタイプのメール便または郵便サービスにより通信するように構成されてもよい。
【0030】
プロセッサ110はまた、勘定支払カードシステム100に関連する記録および情報、例えば、勘定支払カード記録250、第三者記録255、トランザクション記録260、および/またはユーザ記録265を記憶するデータベース116を含むように構成されてもよい。データベース116は、勘定支払カード130に関係付けられてもよい任意のタイプの記録、例えば、勘定支払カード記録250、第三者記録255、トランザクション記録260、および/またはユーザ記録265を含んでもよい。図2中のモジュールおよび記録は、単に図示的なものであり、したがって、ここで開示した方法およびシステムを実行するための、追加のまたはより少ないモジュールおよび記録、ならびに他の構成が本発明によって企図されている。
【0031】
データベース中の各記録は、勘定支払カードシステム100に関連する任意の情報、例えば、一意的な識別子(勘定支払カード番号、パスワード等)、ユーザ情報(例えば、名前、住所、ユーザ番号、認可されたユーザリスト、第三者口座情報、銀行口座情報等)、第三者情報(例えば、名前、住所、電話番号、顧客口座情報、銀行口座情報等)、小売業者情報(例えば、名称、住所、小売業者番号等)、トランザクション履歴(例えば、ユーザ、小売業者、および/または請求者等)を含んでもよい。例えば、本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサ110は、勘定支払カード130上に位置している一意的な識別子とともに、ユーザの名前および住所ならびに第三者口座情報を含む記録を作成することによって、第三者150に対して、勘定支払カード130および/または勘定支払カード130のユーザ125を関係付けるように構成されてもよい。
【0032】
プロセッサ110は、勘定支払カード130を起動させる機能を実行するように構成された、起動モジュール205をさらに含んでもよい。起動モジュール205は、勘定支払カード130に関係付けられた一意的な識別子を要求して、受け取るように構成されてもよい。起動モジュール205はまた、一意的な識別子に関係付けられた勘定支払カード記録を作成して、記憶するように構成されてもよい。勘定支払カード130の起動を示すために、勘定支払カード記録250を何らかの方法で変更してもよい。代わりに、勘定支払カード記録250の作成がそれ自体によって、さらなる何らかの変更を伴うことなく、勘定支払カード130の起動を示してもよい。
【0033】
プロセッサ110は、勘定支払カード130に関係付けられた価値口座を管理するように構成された、価値口座モジュール210をさらに含んでもよい。価値口座モジュール210は、口座に対してユーザから、またはユーザもしくは第三者に対して口座から、価値を転送するように構成されてもよい。例えば、価値口座モジュール210は、金融口座に資金を振り込むために、または、金融口座から資金を引き落すために銀行170と通信してもよい。本発明のいくつかの実施形態では、ユーザ125が支払の送金を開始するまでに、口座中の勘定支払カード130に関係付けられた価値をプロセッサ110が位置特定してもよく、この後に、価値口座モジュール210は、第三者150に対して口座からの、ユーザ125により指示された価値の額の転送を命令してもよい。単に例として、電信送金、電子的転送、郵便またはクーリエ等のような、任意の方式で価値を転送してもよい。プロセッサ110は、即座に第三者150に対して価値を転送してもよく、または、月ごとのように定期的に価値を転送してもよい。プロセッサ110は、指定された期間全体を通して、複数のユーザ125からの複数の価値の支払を集めてもよく、そして、指定された期間の最後において、第三者150に対して単一の支払を行ってもよい。
【0034】
プロセッサ110は、勘定支払カードシステム100に関係付けられた第三者150に関連する機能を実行するように構成された第三者モジュール215をさらに含んでもよい。例えば、第三者モジュール215は、第三者情報を要求して、受け取るように構成されてもよく、第三者モジュール215は、勘定支払カード130に第三者情報を関係付けてもよい。第三者モジュール215は、勘定支払カードシステム100に第三者150を登録すること、および、第三者情報、例えば、顧客口座番号、顧客口座に関連する残高情報、支払期限日等を管理することを含む、他の機能を実行してもよい。
【0035】
プロセッサ110は、データベース116に記録を記憶させ、データベース116の記録を変更し、データベース116から記録を検索するように構成されてもよい、記録モジュール220をさらに含んでもよい。記録モジュール220は、勘定支払カードシステム100に関連する任意のタイプの情報、例えば、第三者情報、カード情報、トランザクション情報、小売業者情報等を記憶させるように構成されてもよい。記録モジュール220は、各トランザクションの間にリアルタイムで、または、各トランザクションの後でデータベースが更新されるオフラインモードで、データベース116中の記録にアクセスして、記録を変更してもよい。
【0036】
勘定支払カードシステム100に伴うトランザクションの何らかのまたはすべての観点を管理するように構成された、トランザクションモジュール225がまた、プロセッサ110中に含まれてもよい。トランザクション関連の機能は、これらに制限されないが、以下のものを含んでもよい。すなわち、一意的な識別子を要求して、受け取ること;一意的な識別子に関係付けられた勘定支払カード記録を検索すること;第三者選択を要求して、受け取ること;第三者150に支払うべき額を決定すること;勘定支払カード130に関係付けられた残高の表示を送ること;支払額を要求して、受け取ること;支払確認を要求して、受け取ること;第三者150に対する価値の転送を開始すること;記録250、255、260、265を作成して、更新すること;領収書を発行すること;ならびに、ユーザがさらなるトランザクションを実行することを選択するか否かの表示を要求して、受け取ること。
【0037】
トランザクションモジュール225はまた、勘定支払カード225の使用を認可するように構成されてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサ110は、パスワード、あるいは、何らかのユーザ指定のコードワードおよび/または番号を記憶させてもよく、これを、トランザクションを開始するときに、ユーザ125により入力されるパスワードおよび/またはコードと比較してもよい。パスワードは、勘定支払カード130に関係付けられた、いくつかまたはすべての一意的な識別子であってもよい。
【0038】
プロセッサ110は、勘定支払カードシステム100に関連する情報に基づいて、報告を生成するように構成された報告モジュール230を含んでもよい。これらの報告は、インターネットおよび/または電話機を使用することによるようなオンデマンド式でアクセスされてもよく、あるいは、これらの報告は、メール便もしくは郵便サービスによる、および/またはe−メールによるような、定期的ベースで配信されてもよい。報告モジュール230はユーザ125、小売業者160、第三者150、および/または勘定支払カードシステム100に関連する、他のエンティティに対して報告を発行するように構成されてもよい。例えば、プロセッサ110は、勘定支払カードシステム100に関係付けられた各第三者150に対して四半期ごとの報告を発行してもよい。他の例では、プロセッサ110は勘定支払カードシステム100のユーザ125に対して月ごとの報告を発行してもよい。プロセッサ110は勘定支払カードシステム100の各使用の後に、報告、受注確約書、領収書等を発行するように構成されてもよい。例えば、プロセッサ110は、勘定支払カードシステム100に伴う各トランザクションの後に、受注確約書をe−メールするように構成されてもよい。これらの報告の頻度および内容は、報告を受け取るエンティティによって選択されてもよい。例えば、ユーザ125は月ごとの報告を郵便で受け取ること、四半期ごとの報告をe−メールで受け取ること、各送金後に即座に領収書をe−メールにより受け取ること、ならびに/あるいは、即座の領収書をe−メールによって、および月ごとの報告を郵便で受け取ることのように、報告の何らかの組み合わせを選択してもよい。
【0039】
プロセッサ110はまた、第三者150または第三者システムの構成部品であってもよく、あるいは、第三者150または第三者システムの構成部品でなくてもよい。例えば、ユーザ125は、第三者150から勘定支払カード130を取得してもよい。ユーザ125は、第三者150に対して勘定支払カード130から価値を転送するために、後で第三者150と通信してもよい。
【0040】
図3を参照して、本発明のいくつかの実施形態にしたがった、勘定支払カードシステムを管理するための方法をここで説明する。ステップS310において、プロセッサは勘定支払カードを起動してもよい。勘定支払カードは、購入の際に起動されてもよく、または、購入前もしくは購入後に起動されてもよい。例えば、顧客は、小売ロケーションにおいて、起動されない勘定支払カードを購入してもよく、引き続いて、フリーダイヤル番号に通話すること、そして、特定の勘定支払カードを確認するために十分な情報と、通話者が勘定支払カードを起動するための認可を持っていることを確認するために十分な情報とを入力することによって、例えば、PIN番号を入力することによって、勘定支払カードを起動してもよい。
【0041】
ステップS320において、プロセッサは勘定支払カードに価値を関係付けてもよい。価値は、勘定支払カードが起動されるときに関係付けられてもよく、または、勘定支払カードが起動された後に関係付けられてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、顧客は、小売ロケーションにおいて、現金価値を使用して勘定支払カードを購入してもよく、購入現金価値のいくらかおよびすべてが、勘定支払カードに関係付けられてもよい。勘定支払カードとの価値の関係付けは、任意の形態を採用してもよく、例えば、記録が勘定支払カードに関係付けられているデータベース中の記録を変更することにより関係付けを実行してもよい。価値は勘定支払カードに関係付けられた口座に転送されてもよく、または、データベース記録および/または勘定支払カード口座が関係付けられている一意的な識別子に勘定支払カードが関係付けられてもよい。
【0042】
ステップS330において、プロセッサは勘定支払カードに第三者を関係付けてもよい。第三者は、勘定支払カードユーザが現金を支払う義務のある請求者であってもよく、その者との将来の関係を勘定支払カードユーザが予測する、商品および/またはサービスの特定のプロバイダであってもよい。記録が第三者を識別するのに十分な情報を含むように、プロセッサは、勘定支払カードに関係付けられたデータベース記録を変更してもよい。プロセッサは、勘定支払カードに単一の第三者または複数の第三者を関係付けてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、勘定支払カードにどの第三者を関係付けるかについて、プロセッサが決定してもよい。代わりに、勘定支払カードにどの第三者を関係付けるかについて、勘定支払カードユーザが決定してもよい。さらに、第三者を識別するのに十分な情報は、勘定支払カードユーザの顧客口座情報を含んでもよい。例えば、勘定支払カードユーザは口座番号を入力してもよく、この口座番号を、特定のプロバイダに関する口座番号としてプロセッサが認識する。
【0043】
ステップS340において、プロセッサは第三者に対して価値を転送する要求を受け取ってもよい。要求は、単に例として、電話機、e−メール、ファクシミリ、テキストメッセージ、SMS、インターネット、ワイヤレス、RFID等のような任意の通信形態を採用してもよい。プロセッサは勘定支払カードユーザから直接要求を受け取ってもよく、またはプロセッサは小売業者のような仲介業者を通して要求を受け取ってもよい。第三者は、勘定支払カードユーザ以外の当事者であってもよく、これは勘定支払カードユーザが価値の支払を他の当事者に命令することを可能にし、あるいは、第三者は、勘定支払カードユーザ彼自身または彼女自身であってもよく、これは、勘定支払カードユーザに対する価値の支払を可能にする。価値を転送する要求は、転送する価値の額の表示を含んでもよく、これは、支払うべき額、または最大限勘定支払カード上で利用可能な額までの他の任意の額であってもよい。
【0044】
ステップS350において、プロセッサは第三者に対して価値を転送してもよい。本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサは価値の転送を開始のみ行って、他のエンティティに転送の実行を命令してもよく、または、プロセッサが直接価値を転送してもよい。価値の転送は、例えば、Automated Clearing House(ACH)ネットワークを通して、または他の手段によって、電子的に価値を転送することによって、あるいは例えば、小切手の形態で価値を郵送することによってのような任意の形態を採用してもよい。
【0045】
図4を参照して、本発明のいくつかの実施形態にしたがった、勘定支払カードを使用して1人以上の第三者に対して価値を転送するための、勘定支払カードシステムにおける勘定支払カードの最初の使用を管理する方法をここで説明する。勘定支払カードの最初の使用は、一般的に勘定支払カードを起動させること、勘定支払カードに価値を関係付けること、勘定支払カードに第三者を関係付けること、および/または、勘定支払カードを使用してトランザクションを実行することを含んでもよい。
【0046】
ステップS410において、プロセッサは、勘定支払カードユーザ、または仲介業者、例えば小売業者から通信を受け取った際に、セッションを開始してもよい。このような通信はさまざまな形態であってもよく、その形態は通信を開始した当事者に依拠してもよい。例えば、ネットワークを通してPOSシステムより小売業者から通信を受け取ってもよく、または、電話機を通して勘定支払カードユーザから通信を受け取ってもよい。テキストメッセージング、SMS、ATMネットワーク、RFID等のような、他の通信の形態もまた企図される。
【0047】
ステップS420において、プロセッサは、勘定支払カードに関係付けられた一意的な識別子の送信を要求して、受け取ってもよい。一意的な識別子は勘定支払カードの表面上の可視の番号であってもよく、勘定支払カードに関係付けられた他の何らかの形態のしるしであってもよい。送信は、一意的な識別子、または一意的な識別子を決定するのに十分な情報を含んでもよい。
【0048】
ステップS430において、プロセッサは一意的な識別子に関係付けられた勘定支払カード記録を作成してもよく、そしてデータベース中に勘定支払カード記録を記憶させてもよい。勘定支払カード記録は、勘定支払カードの最初の使用の前、最初の使用の間、最初の使用の後に作成および記憶されてもよい。例えば、勘定支払カード記録は、小売業者に対する勘定支払カードの配布もしくはユーザに対する販売に先行して、勘定支払カードの起動に先行して、および/または、勘定支払カードの購入の間に作成されて記憶されてもよい。一意的な識別子との関係付けは、一意的な識別子を含めるように勘定支払カード記録を変更することによって、または一意的な識別子に勘定支払カード記録を関係付けるのに十分な、勘定支払カード記録の他の何らかの変更によって起こってもよい。
【0049】
ステップS440において、プロセッサは、第三者を識別するのに十分な何らかの情報を含んでいる第三者情報を要求して、受け取ってもよい。本発明のいくつかの実施形態では、第三者情報は、第三者の顧客口座番号、名前、住所、および/または電話番号を含んでもよい。第三者情報はまた、勘定支払カードユーザに関連する情報を含んでいてもよく、この情報は第三者により確認されてもよく、例えば、第三者についての記録上にある勘定支払カードユーザの電話番号、もしくは住所を含んでもよい。
【0050】
ステップS450において、プロセッサは勘定支払カードの一意的な識別子に第三者を関係付けてもよい。プロセッサは第三者を識別するのに十分な情報を含めるために、勘定支払カード記録を変更してもよい。例えば、第三者の顧客口座番号を含めるために、勘定支払カード記録を変更してもよい。
【0051】
ステップS460において、プロセッサは一意的な識別子に口座を関係付けてもよい。口座は、何らかのタイプの価値(例えば、現金、クレジット等)を受け取って、口座に保持できてもよい。例えば、プロセッサは、銀行口座に対して、一意的な識別子を関係付けてもよく、銀行口座は勘定支払カードに関係付けられた資金を受け取ることができる。
【0052】
ステップS470において、プロセッサは価値を受け取ってもよく、勘定支払カードに関係付けられた口座に価値を預けてもよい。例えば、ユーザが勘定支払カードを購入して、続いてプロセッサが購入額を受け取ってもよく、購入額のいくらかまたはすべてを勘定支払カードに関係付けられた金融口座中に預けてもよい。
【0053】
ステップS480において、プロセッサは、ユーザが勘定支払カードでトランザクションを実行することを望むか否かを決定するためにユーザに問い合せてもよい。ユーザがトランザクションを実行することを選ばない場合、ステップS490において、プロセッサはセッションを終了させてもよい。ユーザがトランザクションを実行することを選ぶ場合、次にステップS530において、プロセッサはトランザクションを開始してもよい。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態にしたがった、勘定支払カードを使用して、1人以上の第三者に対して価値を転送するための勘定支払カードシステムに伴うトランザクションを管理する方法をここで説明し、図5に図示する。
【0055】
上に説明したステップS410およびS420に類似して、ステップS510およびS520において、プロセッサはセッションを開始して、勘定支払カードに関係付けられた一意的な識別子を要求して、受け取ってもよい。ステップS525において、プロセッサは一意的な識別子に関係付けられた勘定支払カード記録をデータベースから検索してもよい。プロセッサは、勘定支払カード記録中に位置しているいくつかまたはすべてのデータ、例えば、勘定支払カードに関係付けられた第三者のリストを検索してもよい。
【0056】
ステップS530において、プロセッサはどの第三者をトランザクションに関係付けるか、すなわち、どの第三者に価値を転送するかについて選択することをユーザに要求して、ユーザから選択を受け取ってもよい。例えば、電話機トランザクションの間に、プロセッサは第三者のリストをユーザに対して通信してもよく、ユーザは望ましい第三者を選択するための数字を押下できてもよい。次に、プロセッサがユーザの選択を受け取る際に、プロセッサは選択に基づいて選択された第三者を決定してもよい。本発明のいくつかの実施形態では、勘定支払カードに関係付けられた第三者が1人しかいないような場合には、ステップS530を省略してもよい。
【0057】
オプション的なステップS540において、プロセッサは第三者に支払うべき額を決定してもよい。例えば、本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサは、請求者に対する顧客ごとに支払を管理してもよく、請求者は提供されたサービスに対してユーザに請求書作成した請求者である。このような例において、プロセッサが決定してもよい、請求者に対する特定の支払額があってもよい。プロセッサは、第三者と通信することにより、および/または勘定支払カードユーザと通信することにより、支払うべき額を決定してもよい。通信はトランザクションの間に起こってもよく、またはトランザクションが発生する前もしくは発生した後に起こってもよい。
【0058】
ステップS545において、プロセッサは、勘定支払カードに関係付けられた残高の表示を送ってもよく、第三者に支払うべき額の表示を送ってもよい。残高は、勘定支払カードに関係付けられた利用可能なドル額を含んでもよく、または、カード残高は、利用可能な何らかの他の価値の単位(例えば、クレジット)を含んでもよい。本発明のいくつかの実施形態では、カード残高が支払うべき額よりも少ないとき、プロセッサはユーザに警告してもよい。
【0059】
ステップS550において、プロセッサは、第三者に転送する価値の額の表示をユーザに要求して、ユーザから受け取ってもよい。本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサがオプションをユーザに与えてもよく、これは、ユーザが支払額を支払うことを望むことをプロセッサに対して示す。例えば、プロセッサは、支払額を支払うために、電話機キーパッド上の“1”を押下するオプションをユーザに与えてもよい。
【0060】
オプション的なステップS555において、プロセッサは支払確認を要求して、受け取ってもよい。支払確認は、トランザクションの集計を含んでもよく、これは、例えば、第三者の名前と転送されることになる価値の額とをユーザに提示することである。支払確認はまた、情報が正確であることと、価値の転送がさらに望ましいこととを確認するように、ユーザに要求することを含んでもよい。
【0061】
ステップS560において、プロセッサは第三者に対する価値の転送を開始してもよく、例えば、勘定支払カードに関係付けられた価値をユーザに対して利用不可能にすること、勘定支払カードに関係付けられた記録を変更すること、価値を転送するように銀行に要求すること等を開始してもよい。転送を開始することは、第三者に対して価値を実際に転送することを含んでもよく、または含まなくてもよい。例えば、価値の転送は、プロセッサとは別のエンティティによって実行されてもよく、または、価値の転送はトランザクションの後の時間において起こってもよい。
【0062】
ステップS570において、プロセッサは、勘定支払カードトランザクションに関係付けられた記録を更新してもよい。例えば、プロセッサはトランザクションに関連する任意のタイプの情報を含むトランザクション記録を作成して、記憶してもよい。他の例では、プロセッサは、例えば、勘定支払カード記録、第三者記録、ユーザ記録等の既存の記録を変更して、トランザクションに関連する任意のタイプの情報を含ませてもよい。トランザクションに関連する情報は、価値の転送を受けた第三者、価値がいくら転送されたか、トランザクションの時間および場所等を含んでもよい。
【0063】
ステップS580において、プロセッサはユーザに対して領収書を発行してもよい。領収書は、任意の形態、例えば、印刷された紙の領収書、e−メール、ユーザにより印刷されてもよいウェブページ上に示された領収書、および/または郵便レターで発行されてもよい。領収書はトランザクションに関連する任意のタイプの情報、および/または勘定支払カードに関連する追加の情報、例えば、カード残高情報を含んでもよい。
【0064】
ステップS585において、ステップS480と同様に、プロセッサは、セッションの間に追加のトランザクションを実行するオプションをユーザに与えてもよい。ユーザが追加のトランザクションを実行することを選ぶ場合、例えば、ステップS530において開始する、いくつかまたはすべてのトランザクションステップが繰り返されてもよい。ユーザがセッションを終了させることを選ぶ場合、プロセッサはステップS590においてセッションを終了させてもよい。
【0065】
他の場所で説明した、図5に図示しないトランザクションを管理することの中に、追加のステップを含めてもよい。プロセッサは、トランザクションの間に、例えば以下のような、図4に図示した1つの、いくつかの、またはすべてのステップを実行してもよい。すなわち、勘定支払カードに関係付けられている状態に第三者を追加することと、勘定支払カードに関係付けられている状態から第三者を分離させること;勘定支払カードに価値(または追加の価値)を関係付けること;価値を受け取って、価値を勘定支払カードに関係付けられた口座中に預けること等。
【0066】
図6−8は、本発明のさまざまな実施形態を図示するフローチャートである。単に図示的な目的で、図6−8は、適切に小売業者から勘定支払カードを購入し、勘定支払カードを使用して請求者に金銭支払を行うユーザのための方法を例示する。本発明は、図6−8に図示したものを超える実施形態、例えば、第三者が請求者ではない場合や、請求者に転送された価値が現金支払ではなく、むしろ他の何らかの価値の形態である場合を企図している。
【0067】
図6は、本発明のいくつかの実施形態にしたがった、小売業者から購入された勘定支払カードのユーザによって、1人以上の請求者に対して支払を行う方法を図示する。
【0068】
ステップS610において、ユーザは小売業者において勘定支払カードを購入してもよい。ステップS620において、小売業者はユーザから価値を受け取ってもよく、プロセッサに対して、いくらかまたはすべての価値を転送してもよい。価値を転送することの代わりに、または価値を転送することに加えて、小売業者は請求者に対して、トランザクションについての情報、例えば、ユーザ情報およびカード情報を送ってもよい。さらに、起こったトランザクションに続いて、後の時間において小売業者によって価値が転送されてもよい。ステップS630において、プロセッサは、価値を受け取って、勘定支払カードを起動させて、勘定支払カードに価値を関係付けてもよい。例えば、プロセッサは、起動プロセスの間に勘定支払カードに口座を関係付けて、次に口座中に価値を預けてもよい。ステップS640において、小売業者は、ユーザに対して起動された勘定支払カード、とともに、領収書を提供してもよい。領収書は使用できる価値の額を示してもよい。
【0069】
ステップS650において、例えば、フリーダイヤル電話番号にダイヤルすることにより、または小売業者と対話することにより、ユーザは勘定支払カードを使用するためのセッションを開始してもよい。ステップS660において、プロセッサは、カード情報および請求者情報を入力することをユーザに要求して、ユーザとのセッションを開始してもよい。例えば、プロセッサは、カード番号および/またはパスワードのような、カードに関係付けられた一意的な識別子を入力するようにユーザに求めてもよい。さらに、プロセッサはカードに関係付けられた請求者のリストを提供してもよく、ユーザは請求者のリストから請求者を選択して、転送された資金を受け取ってもよい。ステップS662において、ユーザはカードおよび請求者情報を入力して、ステップS664において、カードおよび請求者情報を受け取る。
【0070】
ステップS670において、プロセッサは、勘定支払カードに関係付けられた、利用可能な価値の残高を決定して、選択された請求者に対して提供する額を決定してもよい。プロセッサは、勘定支払カードに関係付けられているデータベース記録を検索することによって、利用可能な残高を決定してもよい。ステップS672において、請求者は、ユーザによって支払われるべき額の表示を提供してもよい。請求者は、例えば、インターネットまたは他のネットワークによりプロセッサと通信することによって、トランザクションの間に、リアルタイムでこのような表示を提供してもよい。代わりに、請求者はトランザクションが発生する前にこのような表示を提供してもよい。ステップS674において、勘定支払カードに関係付けられている残高の表示、および請求者に対して支払うべき額の表示がユーザに対して送信される。本発明のいくつかの実施形態では、支払うべき額を決定および送信するステップと、支払うべき額を提供する請求者とを省略してもよい。
【0071】
ステップS680において、ユーザは、請求者に対して転送する価値の額を入力してもよい。本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサは、選択を行うようにユーザに求めてもよく、請求者に支払うべき額を自動的に支払ってもよい。ユーザはまた、支払うべき額に等しい、支払うべき額よりも大きい、または支払うべき額よりも少ない、指定の支払額を入力してもよい。プロセッサは、ユーザによって入力された額の確認を要求してもよく、例えば、プロセッサは、入力された額を繰り返して、支払を確認するようにユーザに求めてもよい。
【0072】
ステップS690において、プロセッサは、ユーザによって要求された価値の額を請求者に対して転送してもよい。プロセッサは、銀行のような他のエンティティに価値の実際の転送を実行するように命令して、転送を開始してもよく、または、プロセッサ自体が価値の実際の転送を実行してもよい。価値の転送は、トランザクションが発生している間に、またはトランザクションが発生した直後に起こってもよい。代わりに、価値の転送は、トランザクションが発生したしばらく後に起こってもよく、例えば、転送は定期的に、例えば、日ごと、または月ごとにバッチ形態で行われてもよい。ステップS695において、請求者は価値を受け取ってもよい。
【0073】
図7を参照して、本発明のいくつかの実施形態にしたがった、勘定支払カードシステムに伴うトランザクションを実行する方法をここで説明する。
【0074】
ステップS710において、ユーザは勘定支払カードを使用してセッションを開始してもよい。例えば、ユーザはフリーダイヤル電話番号にダイヤルしてもよく、インスタントメッセージを送ってもよく、および/または特定のウェブサイトを訪問してもよい。ステップS715において、プロセッサはユーザからセッションを開始する要求を受け取って、勘定支払カードに関係付けられた一意的な識別子、例えば、カード番号および/またはパスワードを要求することにより応答してもよい。ステップS720およびS725において、それぞれ、ユーザは勘定支払カードに関係付けられた一意的な識別子を入力してもよく、プロセッサは勘定支払カードに関係付けられた一意的な識別子を受け取ってもよい。ステップS725において、プロセッサはまた、勘定支払カードに関係付けられた請求者情報を検索してもよい。請求者情報は、勘定支払カードに関係付けられた請求者のリストを含んでもよい。
【0075】
ステップS730において、プロセッサは、勘定支払カードに複数の請求者が関係付けられているか否かを決定してもよく、そうである場合、次に、ステップS735において、プロセッサは、顧客に対して関係付けられた請求者のリストを送ってもよい。ステップS740において、ユーザは、請求者のリストを受け取って、価値の転送を受け取る特定の請求者を選択してもよい。例えば、電話機トランザクションにおいて、プロセッサは請求者を列挙してもよく、ユーザは望ましい請求者を選択するように命令されてもよい。
【0076】
ステップS745において、プロセッサは、勘定支払カードに関係付けられた残高と、選択された請求者に支払うべき額とを決定してもよく、ユーザに対してこの情報の表示を送ってもよい。プロセッサは、請求者に支払うべき額を支払うために電話機キーパッド上の単一の数字を押下するようにユーザに命令してもよく、または、ユーザは選択された請求者に対して転送するために指定される価値の額を入力するように命令されてもよい。ステップS750において、ユーザは、勘定支払カードに関係付けられた資金の残高の表示、特定の請求者に支払うべき額の表示を受け取ってもよく、進めるための命令を要求してもよい。ステップS755において、ユーザは、転送する価値の額を含む、進めるための表示を送ってもよい。
【0077】
ステップS760において、プロセッサは、支払額の表示を受け取ってもよく、オプション的にこのような額の確認を要求してもよい。例えば、プロセッサは、選択された支払額をユーザに提示して、選択された支払額が正確な額であることと、ユーザがトランザクションを進めることをさらに望んでいることとを確認してもよい。ステップS765において、トランザクションを認可すること、またはトランザクションをキャンセルすることのいずれかを選ぶことで、ユーザは支払を確認してもよい。
【0078】
ステップS770において、プロセッサは、支払の確認を受け取って、請求者に対する価値の転送を開始してもよい。プロセッサは、例えば以下のような、いくつかの方法で価値の転送を開始してもよい。すなわち、顧客に対して価値を利用不可能にすること;勘定支払カードに関係付けられた記録を変更すること;および/または、勘定支払カードに関係付けられた口座から価値を転送すること。
【0079】
ステップS775において、プロセッサは、トランザクションの内容を示す領収書をユーザに発行してもよく、ユーザが追加のトランザクションを実行することを望むか否かユーザに聞いてもよい。ステップS780において、ユーザは、追加のトランザクションを実行するか否かを選択してもよく、“はい”に対して電話機キーパッド上の1つのボタンを押下すること、または“いいえ” に対して電話機キーパッド上の他のボタンを押下することによって、あるいは電話機中に単語を話すことによって選択してもよい。ユーザが追加のトランザクションを実行することを選ぶ場合、例えばステップS730において開始する、トランザクションプロセス自体を繰り返してもよい。ステップS785において、プロセッサは、セッションを終了させてもよい。
【0080】
図8を参照して、本発明のいくつかの実施形態にしたがった、勘定支払カードシステムを使用して、請求者に対して支払を行う方法をここで説明する。
【0081】
ステップS800において、ユーザは勘定支払カードを取得してもよい。ユーザは、任意の方法で勘定支払カードを取得してもよく、小売ロケーションにおいて、請求者からのメール便により、または郵便、電話機もしくはインターネットによりカードを注文することによって取得してもよい。
【0082】
ステップS805において、ユーザは、セッションを開始することによってカードの使用を開始してもよい。本発明のいくつかの実施形態では、ユーザはカードに関係付けられたフリーダイヤル番号にダイヤルしてもよい。代わりに、ユーザはまた、以下のような数多くの他の方法でセッションを開始してもよい。すなわち、小売ロケーションにおいて、店員と対話すること;ならびに/あるいは、セルフサービスPOSもしくはキオスク、コンピュータ、テキストメッセージングシステム、インスタントメッセージングシステム、またはワイヤレスデバイスを使用すること。例えば、磁気ストライプを有する勘定支払カードを読み取り機に通してもよく、または、可視のしるし、例えばバーコードを有する勘定支払カードをスキャンしてもよい。ブルートゥースおよび/またはRFIDのようなワイヤレス技術により勘定支払カードを使用可能にしてもよく、別のワイヤレスデバイスと通信している勘定支払カードを配置することによって、ユーザがセッションを開始してもよい。
【0083】
ステップS810において、ユーザは、勘定支払カードに関係付けられた一意的な識別子、例えば、カード番号をプロセッサに提供してもよい。一意的な識別子は、英字、数字、英数字、および/または他のタイプのシンボルを含んでもよい。本発明のいくつかの実施形態では、フリーダイヤル番号をダイヤルすることによってトランザクションを開始した後、ユーザは、電話機キーパッド上の番号を押下することによって、および/または、電話機中に番号を話すことによって、一意的な識別子を提供してもよい。代わりに、勘定支払カードを店員に提示してもよく、店員がプロセッサに対して一意的な識別子を提供してもよい。ユーザが、勘定支払カードをスキャンすることによって、および/または勘定支払カードを読み取り機に通すことによって、あるいは、ワイヤレス使用可能な勘定支払カードを使用することによってトランザクションを開始する場合、ユーザがセッションを開始した後にさらなる入力を要求することなく、一意的な識別子が自動的に入力されてもよく、または送信されてもよい。ユーザはまた、コンピュータ、セルラ電話機、テキストメッセージングシステム、SMS、および/またはインスタントメッセージングシステムによりインターネットを使用することによって、キーボードおよび/またはキーパッドを使用して一意的な識別子を入力してもよい。
【0084】
ステップS815において、請求者情報は勘定支払カードに関係付けられてもよい。この関係付けは、ユーザが請求者を選択できるようにしてもよく、この請求者はユーザにより勘定支払カードを使用して行われる支払を受け取る。ユーザが勘定支払カードを取得する前、取得している間、および/または取得した後に、勘定支払カードに請求者情報を関係付けてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、勘定支払カードに既に関係付けられた請求者に対する現在のおよび/または将来の支払を行う目的で、ユーザに勘定支払カードを購入させるために、ユーザが勘定支払カードを取得するのに先行して、勘定支払カードを1人以上の請求者に関係付けてもよい。さらに、どの請求者が勘定支払カードに関係付けられているかについて、勘定支払カードが購入されるときにユーザに知らせる勘定支払カード上のしるしがあってもよい。例えば、勘定支払カードは、商品またはサービスの特定のプロバイダの登録商標またはロゴとともにブランド付けされていてもよく、これによって、商品またはサービスのその特定のプロバイダに支払うために勘定支払カードを使用してもよいことをユーザに示してもよい。
【0085】
本発明のいくつかの実施形態では、勘定支払カードを取得する間および/または取得した後に、ユーザは勘定支払カードに関係付けられた請求者を追加し、分離することができてもよい。ユーザが請求者を追加し、分離できる数多くの方法があってもよい。本発明のいくつかの実施形態では、初回のユーザがフリーダイヤル番号をダイヤルし、一意的な識別子を入力することにより、トランザクションを開始したような場合、口座番号および/または電話番号を含む請求書作成情報の入力をユーザに促してもよく、そしてユーザが入力してもよい。加えて、POS端末、もしくはセルフサービスキオスクを使用することによって、および/または、代わりにPOS端末を操作する店員に要求することによって、ユーザは請求者を追加および/または分離してもよい。ユーザはまた、インターネットもしくは他の何らかの通信形態を使用して、プロセッサで、請求者を追加および/または分離してもよい。
【0086】
ステップS820において、勘定支払カードに価値が追加されてもよい。ユーザが勘定支払カードを購入するときに小売ロケーションにおいて、価値が勘定支払カード上にロードされてもよく、ならびに/あるいは、勘定支払カードを取得または購入した後の時間において、小売ロケーションに戻ることによって、および/またはセルフサービスキオスク、電話機、もしくはインターネットを使用することによるように、価値が追加されてもよい。価値はマニュアルで、または自動的にロードされてもよい。例えば、POS端末において、勘定支払カードを挿入することまたは読み取り機に通すことにより、次に、勘定リーダもしくは預金用封筒を使用して支払を提供することによって、ユーザは価値をマニュアルでロードしてもよく、支払は、その価値が次に勘定支払カード上にロードされ、または勘定支払カードに関係付けられた口座中に転送される。さらに、ユーザは小切手もしくは預金口座に勘定支払カードを関係付けることにより、自動的に価値をロードしてもよく、ユーザの要求によっていつでも、小切手もしくは預金口座から、勘定支払カードまたは勘定支払カードに関係付けられた口座に価値を転送してもよい。価値のロードは、完全に自動的であってもよく、定期的に−日ごと、週ごと、月ごと、もしくは他の何らかの時間期間に−勘定支払カードに関係付けられた口座に対して、ある価値の額をユーザの口座から転送してもよい。
【0087】
オプション的なステップS825において、勘定支払カード、または勘定支払カードに関係付けられた口座が、プロセッサによりおよび/またはユーザにより予め定められた額に設定されてもよい低残高に達したときに、ユーザは通知されてもよい。電話、郵便メール、e−メール、テキストメッセージ、SMS、インスタントメッセージ等により、通知が起こってもよい。通知はまた、単に例として、領収書上の通知のように、勘定支払カードの使用に応答して起ってもよい。
【0088】
ステップS830において、1人より多い請求者が、勘定支払カードに関係付けられている場合、ユーザは、ユーザが支払を行うことを望む特定の請求者を選択してもよい。本発明のいくつかの実施形態では、ユーザがトランザクションを開始するために電話機または他のキーパッド使用可能なデバイスを使用するようなとき、特定の請求者を選択するために押下する対応番号とともに、音声での請求者のリストが、ユーザに与えられてもよい。あるいは、請求者のリストを与えられる代わりに、ユーザは、選択された請求者を識別する、請求者番号、口座番号、電話番号および/またはパスワードの入力を促されて、入力してもよい。インターネット接続されたコンピュータ、POS端末、セルラ電話機のような、視覚表示の可能なデバイスを使用するとき、ユーザは、勘定支払カードに関係付けられた現在の請求者のリストから請求者を選択してもよく、あるいは、請求者を表すアイコンまたはシンボル上をクリックしてもよい。
【0089】
ステップS835において、ユーザは、勘定支払カード、および/または、勘定支払カードに関係付けられた口座上で利用可能な価値の額に関する情報を受け取ってもよい。本発明のいくつかの実施形態では、ユーザがトランザクションを開始し、請求者を選択し、および/または、トランザクションを完了するとき、システムは利用可能な残高をユーザに対して自動的に提供してもよい。例えば、残高は領収書の形態で提供されてもよい。あるいは、ユーザはトランザクションを開始した後に、マニュアルで利用可能な残高を要求してもよく、キーパッド、コンピュータもしくはPOS上のポインティングデバイス、および/またはタッチスクリーン等を使用することによって、あるいは、言語的に領収書を要求することによって要求してもよい。
【0090】
ステップS840において、請求者に支払うべき額がユーザに対して通信されてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、ユーザに対して利用可能な価値の額を通信した後、および/またはユーザが請求者を選択した後で、選択された請求者に支払うべき額が、ユーザに対して自動的に通信されてもよい。ユーザが、コンピュータ、POS、キオスク、および/または、セルラ電話機のような、視覚表示デバイスでトランザクションを実行している場合、視覚表示デバイスは請求者の名称、請求者に支払うべき額、および/または、請求者の名称と各請求者に支払うべき額のリストを表示してもよい。支払うべき額、利用可能な価値の残高、および/または、すべての請求者への合計支払額を、ユーザに対して同時に通信してもよい。このことは、利用可能な残高、請求者の名前と各請求者に支払うべき額とのリスト、および/または、合計支払額を、ユーザが1つのスクリーン上で閲覧するのを可能にしてもよい。
【0091】
ステップS845において、ユーザは、選択された請求者に提供する額を入力してもよい。本発明のいくつかの実施形態では、ユーザは単一のボタンを押下して、支払うべき額に等しい額を請求者に提供することを選択してもよい。例えば、ユーザが利用可能な価値の額と、請求者に支払うべき額とに関する情報を受け取った後、ユーザはキーパッド上の“1”のようなボタンを押下するように命令されて、支払うべき額を提供してもよい。ユーザはまた、指定額を入力するオプションを与えられてもよく、指定額とは、すなわち、支払うべき額を上回る、支払うべき額を下回る、もしくは支払うべき額に等しい額である。このようなケースでは、ユーザは、キーパッドデバイスを使用して、および/または、電話機のような入力デバイス中に話すことによって、指定額を入力してもよい。
【0092】
オプション的なステップS850において、単一の支払を行うオプションを持つことに加えて、ユーザは、請求者に対して自動的に繰り返し発生する支払を設定するオプションを与えられてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、ユーザは、プロセッサまたは請求者に対して、勘定支払カードに位置している価値、または勘定支払カードに関係付けられた口座中の価値から、毎月同じ日に固定額を転送させることを選んでもよい。勘定支払カードが複数の請求者に関係付けられている場合、ユーザは、各請求者に対して、異なる自動的支払条件−各支払の額、頻度、日付等−を選択してもよい。さらに、ユーザは何人かの請求者に対しては自動的に繰り返し発生する支払を行いつつ、他の請求者に対してはマニュアルで支払を行ってもよい。
【0093】
ステップS855において、請求者に対する支払が開始されてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、請求者名、支払うべき額、支払うことを選択された額がユーザに通信されてもよく、次にユーザは支払を確認および開始するように命令されてもよい。ユーザは任意の手段、例えば、キーパッド上の数もしくは一連の数を押下すること、またはスクリーン上のボタンを選択することを通して支払を確認してもよい。さらに、確認は、支払を開始するためにパスワードを入力することをユーザに要求してもよい。代わりに、支払うべき額を支払うことをユーザが選択するような場合、支払うべき額を支払うことをユーザが選択した後に、確認なしで支払が自動的に開始されてもよく、ユーザは、電話機キーパッド上で単一の数字を押下すること、および/または支払額を入力することによって、支払うべき額を支払うことを選択する。
【0094】
ステップS860において、請求者に対して、勘定支払カード、または勘定支払カードに関係付けられた口座から価値が転送されてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、ユーザが支払確認を入力したしばらく後に、価値が即座に転送されてもよい。代わりに、価値は、勘定支払カード所持者に対して即座に利用不可能にされて、次に請求者に対して後の時間に転送されてもよい。価値は、請求者に対して直接および/またはプロセッサを通して転送されてもよい。例えば、プロセッサは、月ごとに単一のトランザクションで、請求者に対して複数のユーザからの価値を転送してもよい。
【0095】
利用可能な価値はまた、勘定支払カードユーザに対して、勘定支払カード、または勘定支払カードに関係付けられた口座から支払われてもよい。利用可能な価値は、勘定支払カード、または勘定支払カードに関係付けられた口座上にロードされて、このような価値の請求者に対する転送を開始することのようなことによって、利用不可能にはまだなっていない価値であってもよい。
【0096】
ステップS865において、ユーザは、他のトランザクションを実行すること、またはトランザクションを終了させることを選んでもよい。本発明のいくつかの実施形態では、請求者に対する支払を開始した後、同一のおよび/または異なる請求者に対する他の支払を行うために、ユーザは、ボタンを押下するように、または“はい”と言うように命令されてもよい。
【0097】
ステップS870において、トランザクションを完了した後、および/または、ユーザが複数のトランザクションを完了する場合はセッションを完了した後、ユーザに対して領収書が表示または発行されてもよい。さらに、ユーザは郵便、あるいは、電話機、e−メール、テキストメッセージングシステム、および/またはインスタントメッセージングシステムのような他の何らかの通信により、領収書を受け取ってもよい。本発明のいくつかの実施形態では、所定の期間に対する勘定支払カードに関係付けられたトランザクションを集計する計算書が、定期的ベースで、例えば、月ごと、四半期ごと、および/または年ごとにユーザに対して送られてもよい。例えば、ユーザは、トランザクションの後即座にe−メールにより領収書を受け取ってもよく、次に、期間の間の複数のトランザクションを集計する定期的な計算書を後に受け取ってもよい。
【0098】
ステップS875において、勘定支払カードの使用は終了されてもよい。終了は数多くの方法で起ってもよく、方法はこれらに限定されないが、勘定支払カードの活動停止および/または期限切れを含む。
【0099】
本発明から逸脱することなく、さまざまな他の実施形態があってもよい。例えば、勘定支払カードが特定の請求者またはプロバイダと予め関係付けられている方法に関するシステムが企図されている。このような予め関係付けられたカードは、購入されてもよく、または、特定の請求者またはプロバイダによって顧客に提供されてもよい。このような予め関係付けられたカードのユーザは、したがって、仲介業者の使用を通して特定の請求者またはプロバイダに対して資金を送金してもよい。この仲介業者は電話機、インターネット、または他のネットワークシステムと交信してもよい。このような予め関係付けられた勘定支払カードのユーザは、第三者マーチャントに対して、勘定支払カードおよび支払を提供してもよく、第三者マーチャントは中央プロセッサと交信して、中央プロセッサに対して勘定支払カード上にエンコードされた情報を提供してもよい。ユーザは、彼または彼女が請求者またはプロバイダに支払うことを望む額を第三者マーチャントによって、中央プロセッサに知らせてもよい。中央プロセッサは第三者マーチャントと交信して、ユーザの口座中にユーザにより選択された価値を挿入してもよい。中央プロセッサと請求者またはプロバイダとの間の交信は、リアルタイムで起ってもよく、または、定期的に、すなわちバッチ転送で起ってもよい。第三者マーチャントは、ユーザから支払を受け取ってもよく、そして、中央プロセッサおよび第三者マーチャントは、ACHもしくは他のこのような支払システムにより清算してもよい。
【0100】
本発明の範囲または精神から逸脱することなく、本発明の方法、製造、構成、および使用において、さまざまな変更および変形を行うことができることが当業者に明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】図1は、本発明のいくつかの実施形態にしたがった、勘定支払カードシステムの図である。
【図2】図2は、本発明のいくつかの実施形態にしたがった、勘定支払カードシステムを管理するように構成されたプロセッサの図である。
【図3】図3は、本発明のいくつかの実施形態にしたがった、勘定支払カードシステムを管理する方法を図示するフローチャートである。
【図4】図4は、本発明のいくつかの実施形態にしたがった、勘定支払カードシステムにおける勘定支払カードの最初の使用を管理する方法を図示する図である。
【図5】図5は、本発明のいくつかの実施形態にしたがった、勘定支払カードシステムに伴うトランザクションを管理する方法を図示するフローチャートである。
【図6】図6は、本発明のいくつかの実施形態にしたがった、小売業者から購入された勘定支払カードを使用する顧客によって、1人以上の請求者に対して支払を行う方法を図示するフローチャートである。
【図7】図7は、本発明のいくつかの実施形態にしたがった、勘定支払カードシステムに伴うトランザクションを実行する方法を図示するフローチャートである。
【図8】図8は、本発明のいくつかの実施形態にしたがった、勘定支払カードシステムを使用して、請求者に対して支払を行う方法を図示するフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支払システムを管理する方法において、
支払カードを起動させるステップと、
前記支払カードに価値を関係付けるステップと、
前記勘定支払カードに第三者を関係付けるステップと、
前記支払カードに関係付けられた識別子を受け取るステップと、
前記支払カードに関係付けられた価値の額を決定するステップと、
前記支払カードユーザに対して、前記勘定支払カードに関係付けられた価値の額の表示を提供するステップと、
前記第三者に対して少なくともいくらかの価値を転送する要求を勘定支払カードユーザから受け取るステップと、
前記第三者に対して前記少なくともいくらかの価値の転送を開始するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記第三者に対して前記少なくともいくらかの価値を転送するステップをさらに含む、請求項1記載の支払カードシステムを管理する方法。
【請求項3】
前記勘定支払カードを起動させるステップは、
前記支払カードに関係付けられた識別子を受け取ることと、
支払カード記録を作成し、データベース中に前記支払カード記録を記憶させることと、
前記一意的な識別子に価値口座を関係付けることと
を有し、
前記支払カード記録は前記識別子を識別するのに十分な情報を有する、請求項1記載の支払カードシステムを管理する方法。
【請求項4】
前記支払カードに価値を関係付けるステップは、
価値を受け取ることと、
前記支払カードに関係付けられた識別子を受け取ることと、
前記識別子に関係付けられた価値口座を識別することと、
前記識別子に関係付けられた前記価値口座中に前記少なくともいくらかの価値を置くことと
を有する、請求項1記載の支払カードシステムを管理する方法。
【請求項5】
前記価値を受け取るステップは、前記支払カードユーザから価値を受け取ることを有する、請求項4記載の支払カードシステムを管理する方法。
【請求項6】
前記価値を受け取るステップは、小売業者から価値を受け取ることを有する、請求項4記載の支払カードシステムを管理する方法。
【請求項7】
前記支払カードに前記第三者を関係付けるステップは、
前記第三者を識別するのに十分な情報を受け取ることと、
前記第三者を識別するのに十分な情報に基づいて、支払カード記録を変更することと
を有する、請求項1記載の支払カードシステムを管理する方法。
【請求項8】
前記第三者を識別するのに十分な情報は、前記第三者の顧客口座を識別するのに十分な情報を含む、請求項7記載の支払カードシステムを管理する方法。
【請求項9】
前記第三者に対して前記少なくともいくらかの価値を転送する要求を支払カードユーザから受け取るステップは、
転送する価値の額の表示を受け取ること
を有する、請求項1記載の支払カードシステムを管理する方法。
【請求項10】
前記第三者に支払うべき額を決定することと、
前記第三者に支払うべき額の表示を前記支払カードユーザに提供することと
をさらに含む、請求項9記載の支払カードシステムを管理する方法。
【請求項11】
前記第三者は前記支払カードユーザである、請求項1記載の支払カードシステムを管理する方法。
【請求項12】
少なくとも第2の第三者が前記支払カードに関係付けられている、請求項1記載の支払カードシステムを管理する方法。
【請求項13】
前記第三者に対して前記少なくともいくらかの価値を転送する要求を支払カードユーザから受け取るステップは、
前記支払カードに関係付けられた識別子を受け取ることと、
前記支払カードに関係付けられた前記第三者の表示を提供することと、
前記第三者のうちの少なくとも1人の選択を受け取ることと、
転送する価値の額の表示を受け取ることと
を有する、請求項11記載の支払カードシステムを管理する方法。
【請求項14】
支払カードシステムを管理するシステムにおいて、
少なくとも1枚の支払カードと、
前記少なくとも1枚の支払カードに関連する情報を有する複数の記録を含むデータベースと、
少なくとも1つの通信デバイスと、
前記データベースと通信し、前記少なくとも1つの通信デバイスと選択的に通信するプロセッサと
を具備し、
前記プロセッサは、
前記少なくとも1枚の支払カードを起動させ、
前記少なくとも1枚の支払カードに価値を関係付けし、
前記少なくとも1枚の支払カードに第三者を関係付けし、
前記支払カードに関係付けられた識別子を受け取り、
前記支払カードに関係付けられた価値の額を決定し、
前記支払カードユーザに対して、前記勘定支払カードに関係付けられた前記価値の額の表示を提供し、
前記第三者に対して少なくともいくらかの価値を転送する要求を受け取り、
前記第三者に対して前記少なくともいくらかの価値の転送を開始する
ように構成されているシステム。
【請求項15】
支払カードを使用して、第三者に対する価値の転送を管理する方法において、
ユーザに対して前記支払カードを提供することと、
前記支払カードを起動させることと、
前記支払カードに関係付けられたトランザクションを開始することと、
前記支払カードに関係付けられた識別子を受け取ることと、
前記支払カードに価値を関係付けることと、
前記支払カードに関係付けられた価値の額を決定することと、
前記支払カードユーザに対して、前記勘定支払カードに関係付けられた前記価値の額の表示を提供することと、
前記支払カードに少なくとも1人の第三者を関係付けることと、
前記トランザクションに関係付けるべき第三者を選択することと、
前記第三者に対して転送する価値の額を前記ユーザから受け取ることと、
前記価値の額を前記第三者に転送することと、
前記トランザクションを終了させることと
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−243186(P2008−243186A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−5291(P2008−5291)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【出願人】(505161378)イー2インタラクティブ,インコーポレーテッド・ディー/ビー/エー・イー2インタラクティブ,インコーポレーテッド (20)