勤怠管理プログラム、勤怠管理方法および勤怠管理装置
【課題】打刻忘却の防止を図ること。
【解決手段】無線タグ検出手段1bは、識別情報が記録された無線タグ2を検出する。タイムカード検出手段1cは、当該識別情報が記録されたタイムカード3を用いた時刻の入力を受け付ける。通知手段1dは、無線タグ検出手段1bが無線タグ2を検出したタイミングの前後の所定時間内に、タイムカード検出手段1cがタイムカード3による時刻の入力を受け付けない場合、識別情報に対応付けて連絡先を記憶した記憶手段1aを参照して、識別情報に対応する連絡先にタイムカード3による時刻の入力を促すメッセージを通知する。
【解決手段】無線タグ検出手段1bは、識別情報が記録された無線タグ2を検出する。タイムカード検出手段1cは、当該識別情報が記録されたタイムカード3を用いた時刻の入力を受け付ける。通知手段1dは、無線タグ検出手段1bが無線タグ2を検出したタイミングの前後の所定時間内に、タイムカード検出手段1cがタイムカード3による時刻の入力を受け付けない場合、識別情報に対応付けて連絡先を記憶した記憶手段1aを参照して、識別情報に対応する連絡先にタイムカード3による時刻の入力を促すメッセージを通知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は勤怠管理プログラム、勤怠管理方法および勤怠管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、企業では従業員の出社や退社の状況を把握するために勤怠管理システムが用いられている。勤怠管理システムを用いることで、従業員の出社時刻や退社時刻を効率的に管理できる。
【0003】
勤怠管理システムは、例えばタイムカード、タイムカード読取装置および管理装置を備える。従業員によりタイムカードがタイムカード読取装置に接続されると、タイムカード読取装置が、接続した時刻を管理装置に送信する。管理装置は各従業員の出退社時刻を記録する。ここで、タイムカードをタイムカード読取装置に接続して時刻を入力する操作を打刻と呼ぶことがある。更に、勤怠管理システムとして次のものが知られている。
【0004】
例えば、タイムカードとして非接触型IC(Integrated Circuit)カードを利用し、当該タイムカードをリーダライタ端末にかざすことでタイムカードに時刻データを書き込んでおき、後で複数のタイムカードを回収して時刻データを一括で取得できるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、リーダライタ端末が携帯電話機に設けられた非接触ICカードを検知すると、Webサーバのアドレスや識別情報等を携帯電話機に送信し、携帯電話機からWebサーバを介して出退勤の情報を登録可能としたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
また、登録された勤怠情報を電子メールによって管理者に送信するものがある(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−233848号公報
【特許文献2】特開2009−80723号公報
【特許文献3】特開2001−249967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、タイムカードによる打刻は、リーダライタ装置に対してタイムカードを挿入する、接触させるなどの操作を伴う。このため、出社時および退社時に従業員が打刻をし忘れる場合がある。その場合、時間が経過するほど従業員の記憶は薄れるため、後で従業員に出退社時刻を申請させたとしても、出退社時刻の適正な管理が困難になる。
【0009】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、打刻忘却の防止を図る勤怠管理プログラム、勤怠管理方法および勤怠管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
コンピュータを、無線タグ検出手段、タイムカード検出手段および通知手段として機能させる勤怠管理プログラムが提供される。無線タグ検出手段は、識別情報が記録された無線タグを検出する。タイムカード検出手段は、識別情報が記録されたタイムカードを用いた時刻の入力を受け付ける。通知手段は、無線タグ検出手段が無線タグを検出したタイミングの前後の所定時間内に、タイムカード検出手段がタイムカードによる時刻の入力を受け付けない場合、識別情報に対応付けて連絡先を記憶した記憶手段を参照して、識別情報に対応する連絡先にタイムカードによる時刻の入力を促すメッセージを通知する。
【0011】
また、コンピュータの勤怠管理方法が提供される。この勤怠管理方法では、識別情報が記録された無線タグを検出し、無線タグを検出したタイミングの前後の所定時間内に、当該識別情報が記録されたタイムカードによる時刻の入力を受け付けない場合、識別情報に対応付けて連絡先を記憶した記憶手段を参照して、識別情報に対応する連絡先にタイムカードによる時刻の入力を促すメッセージを通知する。
【0012】
また、上記勤怠管理プログラムを実行するコンピュータと同様の機能を有する勤怠管理装置が提供される。
【発明の効果】
【0013】
上記勤怠管理プログラム、勤怠管理方法および勤怠管理装置によれば、打刻忘却の防止を図れる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施の形態の勤怠管理装置を示す図である。
【図2】第2の実施の形態の勤怠管理システムを示す図である。
【図3】勤怠管理装置のハードウェア例を示す図である。
【図4】勤怠管理装置の機能構成を示す図である。
【図5】会社標準勤務時刻テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図6】出退予定時間範囲テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図7】警告方法定義テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図8】警告文定義テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図9】出退社時刻テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図10】ゲート通過時刻テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図11】時刻選択画面の例を示す図である。
【図12】打刻管理処理を示すフローチャートである。
【図13】打刻忘却時の申請通知処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態の勤怠管理装置を示す図である。勤怠管理装置1は、会社の従業員の出退社時刻を管理する。勤怠管理装置1は無線タグ2と通信する。勤怠管理装置1はタイムカード3による打刻入力を受け付ける。無線タグ2およびタイムカード3は、同一の従業員が所持する。無線タグ2およびタイムカード3には、同一の識別情報が記録されている。識別情報は、例えば無線タグ2およびタイムカード3を所持する従業員を識別するための情報である。勤怠管理装置1は、記憶手段1a、無線タグ検出手段1b、タイムカード検出手段1cおよび通知手段1dを有する。
【0016】
記憶手段1aは、識別情報に対応付けて連絡先を記憶する。連絡先は、例えば無線タグ2およびタイムカード3を所持する従業員の電子メールアドレスや電話番号である。
無線タグ検出手段1bは、無線タグ2を検出する。無線タグ検出手段1bは、検出した際に無線タグ2に記録された識別情報を取得する。ここで、無線タグ検出手段1bは、非接触で無線タグ2と無線通信でき、その通信範囲を数センチメートルから数メートルとすることができる。すなわち、無線タグ検出手段1bおよび無線タグ2が通信可能な範囲内に存在すれば、無線タグ検出手段1bは無線タグ2を検出できる。なお、無線タグ検出手段1bは、無線タグ2と無線通信し、無線タグ2から識別情報を受信する通信装置を介して、無線タグ2を検出してもよい。
【0017】
タイムカード検出手段1cは、タイムカード3を用いた時刻の入力(打刻)を受け付ける。タイムカード検出手段1cは、検出した際にタイムカード3に記録された識別情報を取得する。なお、タイムカード検出手段1cは、タイムカード3による入力操作を受け付け、識別情報を読み取るタイムカード読取装置を介して、タイムカード3による打刻を受け付けてもよい。
【0018】
通知手段1dは、無線タグ検出手段1bが無線タグ2を検出したタイミングの前後の所定時間内に、タイムカード検出手段1cが同一の識別情報が記録されたタイムカード3による時刻の入力を受け付けないことを検出する。すると、記憶手段1aを参照して、無線タグ2から読み取った識別情報に対応する連絡先にタイムカード3による打刻を促すメッセージを通知する。通知手段1dは、例えば連絡先装置4にメッセージを通知する。連絡先装置4は、例えば従業員が利用する情報処理装置、携帯端末装置および電話機などである。
【0019】
勤怠管理装置1によれば、無線タグ検出手段1bが無線タグ2を検出したタイミングの前後の所定時間内に、タイムカード検出手段1cが同一の識別情報を記録したタイムカード3を用いた打刻を受け付けていないことが、通知手段1dにより検出される。すると、通知手段1dにより、記憶手段1aが参照されて、当該識別情報に対応する連絡先にタイムカード3による打刻を促すメッセージが通知される。
【0020】
これにより、従業員の打刻忘却の防止を図れる。具体的には、従業員に打刻を行うべきことを気付かせることで、その後の従業員の打刻を促せる。
一方、このように従業員への通知を行わない場合、例えば長時間経過した後に、打刻し忘れた日の出退社時刻を従業員に申請させることが考えられる。しかし、時間が経過することで従業員の記憶は薄れる。このため、出退社時刻の申請の精度が低下する。したがって、適正な出退社時刻の管理が困難になる。
【0021】
これに対して、勤怠管理装置1によれば、前述のように従業員の打刻を促せるので、出退社時刻を適正に管理できる。
なお、勤怠管理装置1は無線タグ2を検出した時間(検出時間)を記憶装置に記録しておき、メッセージ通知後の従業員による打刻時に、当該検出時間に基づいて、その従業員の出退社時刻を設定可能としてもよい。このようにすれば、出退社時刻をより適正に管理可能となる。
【0022】
以下に示す第2の実施の形態では、勤怠管理装置1を適用した勤怠管理システムを更に具体的に例示して説明する。
[第2の実施の形態]
図2は、第2の実施の形態の勤怠管理システムを示す図である。この勤怠管理システムは、会社の従業員の出退社時刻を管理する。従業員は、ICカード51、タイムカード52および携帯電話機53を所持する。
【0023】
ICカード51は無線タグ51aを有する。無線タグ51aは、従業員の従業員番号を記憶する。ICカード51は、例えば社員証である。ICカード51を所持する従業員の従業員番号を“12345678”とする。
【0024】
タイムカード52には、従業員の従業員番号が記録されている。タイムカード52に記録された従業員番号は、カード表面上にバーコードで示されている。従業員は、タイムカード52を用いた打刻により勤怠管理システムに出退社時刻を入力できる。ここで、タイムカード52に記録される従業員番号は無線タグ51aに記録される従業員番号と同一である。すなわち、無線タグ51aおよびタイムカード52には、従業員番号“12345678”が記録されている。
【0025】
携帯電話機53は、音声通話機能および電子メール送受信機能を備えた無線通信装置である。
この勤怠管理システムには、入退ゲート10および勤怠管理装置100が含まれる。
【0026】
入退ゲート10は、従業員が出退勤の際に通過するゲートである。入退ゲート10は、例えば会社の出入口に設けられる。複数の出入口(例えば、玄関や通用門)があれば、各出入口に設けられる。入退ゲート10は、タグR/W(Reader / Writer)装置11およびタイムカード読取装置12を有する。
【0027】
タグR/W装置11は、ICカード51が備える無線タグ51aと非接触で無線通信する。タグR/W装置11は、無線タグ51aから従業員番号を受信し、勤怠管理装置100に出力する。タグR/W装置11と無線タグ51aとの通信距離は、数センチメートルから数メートルとすることができる。
【0028】
タイムカード読取装置12は、従業員によるタイムカード52を用いた打刻を受け付ける。打刻は、例えばタイムカード読取装置12に設けられたカード挿入口にタイムカード52が挿入されることで行われる。その際、タイムカード読取装置12は、挿入されたタイムカード52表面上のバーコードを読み取ることで、タイムカード52から従業員番号を読み取る。タイムカード読取装置12は、読み取った従業員番号を勤怠管理装置100に出力する。
【0029】
なお、タイムカード読取装置12は、ディスプレイおよび、ディスプレイに重ねて設けられたタッチパネルを備えている。例えば、従業員は当該ディスプレイに表示された内容を参照して、タッチパネルをタッチ操作することで、タイムカード読取装置12への入力を行える。入退ゲート10がタイムカード読取装置12とは別個に、このようなディスプレイおよびタッチパネルを備えていてもよい。その場合、当該タッチパネルに対する入力がタイムカード読取装置12に入力される。
【0030】
勤怠管理装置100は、タグR/W装置11およびタイムカード読取装置12が出力した従業員番号を受信する。勤怠管理装置100は、従業員番号を受信した時刻を記録してその従業員の出退社時刻を管理する。
【0031】
勤怠管理装置100は、ネットワーク20を介して基地局30と接続されている。基地局30は、携帯電話機53と通信する無線通信装置である。勤怠管理装置100は、ネットワーク20および基地局30を介して、音声または電子メールによるメッセージを携帯電話機53などに通知する。
【0032】
図3は、勤怠管理装置のハードウェア例を示す図である。勤怠管理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HDD(Hard Disk Drive)104、R/W装置用インタフェース105、グラフィック処理装置106、入力インタフェース107、記録媒体読取装置108および通信インタフェース109を有する。
【0033】
CPU101は、勤怠管理装置100全体を制御する。
ROM102は、勤怠管理装置100の起動時に実行されるBIOS(Basic Input / Output System)プログラムなどの所定のプログラムを記憶する。ROM102は、書き換え可能な不揮発性メモリであってもよい。
【0034】
RAM103は、CPU101に実行させるOS(Operating System)プログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部を一時的に記憶する。また、RAM103は、CPU101による処理に必要な各種データを記憶する。
【0035】
HDD104は、OSプログラムやアプリケーションプログラムを記憶する。また、HDD104はCPU101による処理に必要な各種データを記憶する。なお、HDD104に代えて(または、HDD104と併せて)、SSD(Solid State Drive)など他の種類の記憶装置を用いてもよい。
【0036】
R/W装置用インタフェース105は、タグR/W装置11およびタイムカード読取装置12と接続される。R/W装置用インタフェース105は、タグR/W装置11およびタイムカード読取装置12から送られてくる信号をCPU101に送信する。
【0037】
グラフィック処理装置106は、モニタ21と接続される。グラフィック処理装置106は、CPU101からの命令に従って画像をモニタ21の画面に表示させる。
入力インタフェース107は、キーボード22とマウス23と接続される。入力インタフェース107は、キーボード22やマウス23から送られてくる信号をCPU101に送信する。
【0038】
記録媒体読取装置108は、記録媒体24に記録されたデータを読み取る読取装置である。例えば、勤怠管理装置100が有すべき機能は、その機能の処理内容を記述したプログラムをコンピュータが実行することで実現できる。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体24に記録して配布できる。
【0039】
記録媒体24としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリを使用できる。磁気記録装置には、HDD、フレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)、磁気テープなどがある。光ディスクには、CD(Compact Disc)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−R/RW/RAMなどがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)などがある。半導体メモリには、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのフラッシュメモリがある。
【0040】
また、ネットワーク20に接続されたプログラム配信サーバ(図示せず)にプログラムを格納してもよい。この場合、勤怠管理装置100は、ネットワーク20を介してプログラム配信サーバからプログラムをダウンロードできる。
【0041】
通信インタフェース109は、ネットワーク20と接続される。通信インタフェース109は、ネットワーク20を介して他の情報処理装置とデータ通信する。また、通信インタフェース109は、ネットワーク20および基地局30を介して携帯電話機53とデータ通信する。
【0042】
図4は、勤怠管理装置の機能構成を示す図である。勤怠管理装置100は、制御情報記憶部110、勤怠情報記憶部120、無線タグ検出部130、タイムカード検出部140、通知部150および出退社時刻管理部160を有する。これらのユニットの機能は、CPU101が所定のプログラムを実行することにより勤怠管理装置100上に実現される。ただし、これらのユニットの機能の全部または一部を専用のハードウェアで実現してもよい。
【0043】
制御情報記憶部110は、制御情報を記憶する。制御情報には、会社標準勤務時刻テーブル、出退予定時間範囲テーブル、警告方法定義テーブルおよび警告文定義テーブルが含まれる。会社標準勤務時刻テーブルは、会社の出退社の標準時刻を定義するテーブルである。出退予定時間範囲テーブルは、会社の出退社の標準時刻近辺であるかを判断するための時間範囲を定義するテーブルである。警告方法定義テーブルは、従業員ごとのメッセージの連絡方法を定義するテーブルである。警告文定義テーブルは、メッセージの内容を定義するテーブルである。各テーブルの詳細は後述する。
【0044】
勤怠情報記憶部120は、勤怠情報を記憶する。勤怠情報には、出退社時刻テーブルおよびゲート通過時刻テーブルが含まれる。出退社時刻テーブルは、従業員ごとの出退社時刻の実績を記録するテーブルである。ゲート通過時刻テーブルは、入退ゲート10を通過した時刻(ゲート通過時刻)を従業員ごとに記録するテーブルである。各テーブルの詳細は後述する。
【0045】
無線タグ検出部130は、無線タグ51aから読み取られた従業員番号をタグR/W装置11から受信する。これによって、無線タグ検出部130は無線タグ51aが付近に存在することを検知する。無線タグ検出部130は、当該検知した旨を通知部150に通知する。この通知には、無線タグ検出部130から受信した従業員番号が含まれる。また、無線タグ検出部130は、従業員番号を受信した時刻を勤怠情報記憶部120(ゲート通過時刻テーブル)に記録する。
【0046】
タイムカード検出部140は、タイムカード52から読み取られた従業員番号をタイムカード読取装置12から受信する。これによって、タイムカード検出部140はタイムカード52による打刻が行われたことを検知する。タイムカード検出部140は、当該検知した旨を通知部150に通知する。この通知には、タイムカード検出部140から受信した従業員番号が含まれる。また、タイムカード検出部140は、従業員番号を受信した時刻を勤怠情報記憶部120(出退社時刻テーブル)に記録する。
【0047】
通知部150は、無線タグ検出部130から無線タグ51aを検知した旨の通知があると、タイムカード検出部140からタイムカード52を検知した旨の通知が所定の打刻受付時間内にあるかを判定する。打刻受付時間は、無線タグ51aを検知した旨の通知を受信したタイミングの前後の所定時間範囲である。タイムカード検出部140からの通知が打刻受付時間内にない場合には、通知部150は制御情報記憶部110を参照して所定のメッセージを生成し、携帯電話機53などに通知する(警告という)。タイムカード検出部140からの通知が打刻受付時間内にある場合には、メッセージの通知は行わない。また、打刻受付時間は、例えば無線タグ51aを検知した旨の通知を受け付けたタイミング前後の数秒(例えば当該タイミング前の15秒と後の15秒の計30秒)から数分(例えば当該タイミング前の5分と後の5分の計10分)とすることが考えられる。打刻受付時間の範囲は、制御情報記憶部110に予め格納される。なお、タイムカード検出部140からの通知が打刻受付時間内にない場合、直ちに警告を行ってもよいが、所定の警告待機時間が更に経過した後に警告を行ってもよい。
【0048】
出退社時刻管理部160は、勤怠情報記憶部120に記憶されたゲート通過時刻テーブルに基づき、同記憶部に記憶された出退社時刻テーブルを訂正・補完する。ここで、訂正(打刻訂正)とは、従業員が実際にゲートを通過してから所定の打刻訂正許容時間内に打刻をする場合に、ゲート通過時刻テーブルに記録されたゲート通過時刻を用いて、出退社時刻テーブルに打刻時刻を設定可能にすることをいう。また、補完とは、当該打刻訂正許容時間内に打刻を行えなかった場合に、ゲート通過時刻テーブルに記録されたゲート通過時刻を用いて、出退社時刻テーブルに打刻時刻を設定可能にすることをいう。
【0049】
次に、上述した各テーブルのデータ構造例を説明する。
図5は、会社標準勤務時刻テーブルのデータ構造例を示す図である。会社標準勤務時刻テーブル111には、年月日、勤務、標準時刻および打刻訂正許容時間の項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、1つの日付の標準的な出退社時刻を示す。
【0050】
年月日の項目には、年月日が設定される。勤務の項目には、その日が休日なのか、通常の勤務日なのかなどを示す情報が設定される。標準時刻の項目には、標準の出社時刻および退社時刻が設定される。打刻訂正許容時間の項目には、警告後に打刻訂正を許容する時間が設定される。
【0051】
例えば、会社標準勤務時刻テーブル111には、年月日が“2011/1/4”、勤務が“通常”、標準時刻(出社)が“08:00:00”、標準時刻(退社)が“17:00:00”、打刻訂正許容時間(出社)が“30分”、打刻訂正許容時間(退社)が“60分”という情報が設定されている。
【0052】
これは、2011年1月4日が通常勤務の日であり、その日の標準の出社時刻が8時、標準の退社時刻が17時であり、出社時には警告後30分だけ打刻訂正を許容し、退社時には警告後60分だけ打刻訂正を許容することを示す。
【0053】
また、勤務の項目が“休日”の場合、当該日が会社の休業日であることを示す。勤務の項目が“定時退社日”の場合、当該日が通常勤務の日であるが定時退社すべき日であることを示す。勤務の項目が“創立記念日”の場合、当該日が創立記念日であり休業日であることを示す。
【0054】
更に、標準時刻の項目が“−”(ハイフン)の項目は、休日のため標準時刻が設定なしであることを示す。
図6は、出退予定時間範囲テーブルのデータ構造例を示す図である。出退予定時間範囲テーブル112には、入退ゲート設置箇所、出社および退社の項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、1つの入退ゲートで標準時刻と判断する時間範囲を示す。
【0055】
入退ゲート設置箇所の項目には、入退ゲートを設置する場所が設定される。出社の項目には、後述の出社予定時刻(あるいは標準出社時刻)前後の時間幅が設定される。退社の項目には、後述の退社予定時刻(あるいは標準退社時刻)前後の時間幅が設定される。
【0056】
例えば、出退予定時間範囲テーブル112には、入退ゲート設置箇所が“1階玄関”、出社(予定時刻前)が“10分”、出社(予定時刻後)が“10分”、退社(予定時刻前)が“20分”、退社(予定時刻後)が“20分”という情報が設定される。
【0057】
これは、1階玄関に設置された入退ゲートでは、出社予定時刻(あるいは標準出社時刻)の前後10分の間を予定出社時間とすることを示す。例えば、会社標準勤務時刻テーブル111によれば、2011年1月4日の標準出社時刻は8時である。よって、7時50分から8時10分を予定出社時間とすることを示す。更に、当該入退ゲートでは、標準退社時刻の前後20分の間を予定退社時間とすることを示す。例えば、会社標準勤務時刻テーブル111によれば、2011年1月4日の標準退社時刻は17時である。よって、16時40分から17時20分を予定退社時間とすることを示す。
【0058】
なお、ここでは、会社標準勤務時刻テーブル111の例で説明したが、後述の出退社時刻テーブルには各従業員の出退社予定時刻が設定される。出退社時刻テーブルに予定時刻が設定されている場合には、標準時刻よりも予定時刻を優先して用いて、出退社予定時間の範囲を求める。出退社予定時間の範囲の求め方は、標準時刻に関する上述の計算方法と同様である。
【0059】
図7は、警告方法定義テーブルのデータ構造例を示す図である。警告方法定義テーブル113には、従業員番号、警告方法、警告先、用途、警告待機時間および通知済フラグの項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、1人の従業員に対する警告方法を示す。
【0060】
従業員番号の項目には、従業員番号が設定される。警告方法の項目には、警告方法が設定される。警告先の項目には、警告先のアドレスや番号が設定される。用途の項目には、警告の用途が設定される。警告待機時間の項目には、上述の警告待機時間が設定される。通知済フラグの項目には、当該警告方法による警告を行ったか否かを示すフラグが設定される。通知済フラグは、“1”が通知済を、“0”が未通知を示すとする。
【0061】
例えば、警告方法定義テーブル113には、従業員番号“12345678”、警告方法が“電子メール”、警告先が“xxx@xxx.com”、用途が“忘却警告”、警告待機時間(出社)が“0分”、警告待機時間(退社)が“10分”通知済フラグが“1”という情報が設定される。
【0062】
これは、従業員番号“12345678”の従業員に対して、打刻忘却の警告をするために、電子メールを用いること、その際のメールアドレスを“xxx@xxx.com”に送信することを示す。更に、当該警告を行う際の警告待機時間が出社時で0分、退社時で10分であることを示す。ここで、警告待機時間0分は、打刻受付時間の経過後、直ちに警告を行うことを示す。また、通知済フラグが“1”なので、当該電子メールによる警告を既に行っていることを示す。
【0063】
また、従業員番号“12345678”の従業員に対し打刻忘却の警告をするための方法として、携帯電話および内線電話も設定されている。このように複数の警告方法を定義しておけば、複数の警告方法で従業員への警告を行える。警告方法定義テーブル113の例では、警告方法で上に設定されている方法ほど、警告の優先度が高いとする。そして、優先度の高い順に電子メール、携帯電話、内線電話、・・・などと警告の方法を変更していく。このようにすれば、従業員本人によって警告が受け取られる可能性を高めることができる。通知済フラグは、このように警告方法を変更して順番に警告を行うために有用である。なお、警告方法定義テーブル113では、上に設定されている警告方法ほど優先度が高いとしたが、各警告方法に対して、優先度を設定する項目を設けてもよい。
【0064】
なお、内線電話につき、退社時の警告待機時間が設定なし“−”(ハイフン)となっているのは、退社後は社内にいないと考えられ、内線に連絡しても本人に直接通知できる可能性が低いからである。
【0065】
更に、用途“申請要連絡”とは、警告を行った後、打刻訂正許容時間内に打刻がなされなかった場合、事後的な出退社時刻の申請が必要な旨の連絡に用いることを示す。出退社時刻の申請は、例えば、従業員が出退社時刻を申請用のシステムに入力することで行われる。その後、例えば承認者の承認を経て従業員の出退社時刻として登録される。
【0066】
申請要連絡は、打刻を行うべき旨の警告とは異なり、打刻忘却に対して事後的に行われるものであるので、警告待機は行われない。よって、申請要連絡の場合、警告待機時刻は設定なし“−”(ハイフン)となる。
【0067】
図8は、警告文定義テーブルのデータ構造例を示す図である。警告文定義テーブル114には、警告方法、用途、形式および文言の項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、1つの警告文に関する情報を示す。
【0068】
警告方法の項目は、警告方法が設定される。用途の項目には、警告の用途が設定される。形式の項目には、データ形式が設定される。文言の項目には、メッセージのテンプレートが設定される。
【0069】
例えば、警告文定義テーブル114には、警告方法が“電子メール”、用途が“忘却警告(出社)”、形式が“テキスト”、文言が“xxxx年xx月xx日 出社予定時刻xx:xx タイムカードによる打刻を忘却しています。nn分以内に打刻してください。”(この文言を便宜的に文言M1と称する)という情報が設定される。
【0070】
これは、電子メールにより、出社時の打刻忘却の警告を行う際には、データ形式をテキスト形式として、上記文言M1の“xx”や“nn”の部分に具体的な年月日などの情報を設定して送信することを示す。設定する情報は、会社標準勤務時刻テーブル111やゲート通過時刻テーブル(後述する)を参照することで取得できる。例えば、2011年1月4日の出社時の打刻をし忘れた場合には、“2011年1月4日 出社予定時刻08:00 タイムカードによる打刻を忘却しています。30分以内に打刻してください。”というメッセージが送信される。すなわち、“xxxx年xx月xx日”には、会社標準勤務時刻テーブル111の年月日の項目に設定された値が設定される。“出社予定時刻xx:xx”には、同テーブルの標準時刻(出社)の項目の値が設定される。本例では、分までとしているが、秒まで通知してもよい。“nn分以内に打刻してください。”には、会社標準勤務時刻テーブル111の打刻訂正許容時間(出社)の項目の値が設定される。
【0071】
なお、電子メールで通知する場合を説明したが、音声で通知する場合も同様である。具体的には、文言の項目に設定されたテンプレートに具体的な数値を設定してメッセージを生成し、更に当該メッセージを読み上げた音声を生成して通知する。
【0072】
図9は、出退社時刻テーブルのデータ構造例を示す図である。出退社時刻テーブル121には、従業員番号、年月日、勤務予定、予定時刻および打刻時刻の項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、1人の従業員の1日の出退社時刻の情報を示す。
【0073】
従業員番号の項目には、従業員番号が設定される。年月日の項目には、年月日が設定される。勤務予定の項目には、その従業員の勤務予定が設定される。予定時刻は、その従業員のその日の出退社の予定時刻が設定される。打刻時刻の項目には、その従業員のその日の出退社時の打刻時刻が設定される。
【0074】
例えば、出退社時刻テーブル121には、従業員番号が“12345678”、年月日が“2011/1/4”、勤務予定が“通常”、予定時刻(出社)が“08:00:00”、予定時刻(退社)が“17:05:00”、打刻時刻(出社)が“07:59:00”、打刻時刻(退社)が“18:30:00”という情報が設定される。
【0075】
これは、従業員番号“12345678”の従業員について2011年1月4日は通常勤務の日であり、出社予定時刻が8時、退社予定時刻が17時5分であること示している。また、出社時の打刻時刻が7時59分、退社時の打刻時刻が18時30分であることを示している。
【0076】
また、打刻時刻に“打刻忘却”と設定された項目もある。具体的には、従業員番号“12345678”、年月日“2011/1/5”が設定されたレコードの打刻時刻(退社)の項目や、従業員番号“78901234”、年月日“2011/1/5”が設定されたレコードの打刻時刻(出社)の項目である。これは、当該日付の出社時または退社時に、従業員が打刻をし忘れていることを示す。
【0077】
図10は、ゲート通過時刻テーブルのデータ構造例を示す図である。ゲート通過時刻テーブル122には、通過年月日、通過時刻、従業員番号および通過場所の項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、1つの通過時刻の情報を示す。
【0078】
通過年月日の項目には、無線タグを検出した日付が設定される。通過時刻の項目には、無線タグを検出した時刻が設定される。従業員番号の項目には、無線タグから読み取った従業員番号が設定される。通過場所の項目には、通過した入退ゲートの場所が設定される。
【0079】
例えば、ゲート通過時刻テーブル122には、通過年月日が“2011/1/2”、通過時刻が“07:54:00”、従業員番号が“78901234”、通過場所が“1階玄関”という情報が設定される。
【0080】
これは、2011年1月2日の7時54分に、1階玄関の入退ゲートが、無線タグを検知して、従業員番号“78901234”を取得したことを示している。
図11は、時刻選択画面の例を示す図である。時刻選択画面300は、打刻訂正のための入力を受け付ける際に、出退社時刻管理部160により生成され、タイムカード読取装置12に出力される。そして、時刻選択画面300は、タイムカード読取装置12が備えるディスプレイに表示される。なお、時刻選択画面300を表示するディスプレイはタイムカード読取装置12とは別個に入退ゲート10に設けてもよい。前述したように当該ディスプレイに重ねてタイムカード読取装置12に入力を行うためのタッチパネルが設けられる。
【0081】
時刻選択画面300には、打刻時刻ボタン310およびゲート通過時刻ボタン320が表示される。打刻時刻ボタン310は、打刻時刻を選択するためのボタンである。ゲート通過時刻ボタン320は、ゲート通過時刻を選択するためのボタンである。
【0082】
従業員は、打刻時刻ボタン310またはゲート通過時刻ボタン320をタッチ操作して、何れかの時刻をタイムカード読取装置12に入力できる。
例えば、打刻時刻ボタン310に重畳して、打刻時刻“19:50:55”という情報が表示されている。これは、従業員が打刻を行った時刻が19時50分55秒であることを示す。すなわち、従業員は打刻時刻ボタン310をタッチ操作すれば、当該打刻時刻を出退社の時刻として入力できる。
【0083】
また、例えばゲート通過時刻ボタン320に重畳して、ゲート通過時刻“19:30:10”という情報が表示されている。これは、従業員が何れかの入退ゲートを通過した時刻が19時30分10秒であることを示す。すなわち、従業員はゲート通過時刻ボタン320をタッチ操作すれば、当該ゲート通過時刻を出退社の時刻として入力できる。
【0084】
次に、以上の構成の勤怠管理装置100の処理手順を説明する。ここで、以下の説明では、ICカード51およびタイムカード52を所持する従業員を想定して、出退社時刻の管理の処理を説明する。
【0085】
なお、次に示す打刻管理処理と並行して、タイムカード検出部140の処理が行われる。具体的には、タイムカード検出部140はタイムカード52による打刻がなされると、勤怠情報記憶部120に記憶された出退社時刻テーブル121に打刻時刻を記録する。その際、年月日・時刻については、例えば勤怠管理装置100のOSなどが管理するシステム日付・時刻から取得して設定できる。打刻時刻を出社時のものとするか、退社時のものとするかについては、例えば次のように判断して設定できる。すなわち、当該日付につき出社時の打刻時刻が未設定の場合には、出社時として打刻時刻を設定する。また、当該日付につき出社時の打刻時刻が既設定(打刻時刻を設定済、または、打刻忘却が設定されている)の場合には、退社時として打刻時刻を設定する。
【0086】
次に、打刻管理処理の手順を説明する。
図12は、打刻管理処理を示すフローチャートである。以下、図12に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0087】
[ステップS11]無線タグ検出部130は、無線タグ51aを検出する。すなわち、タグR/W装置11から無線タグ51aが記憶する従業員番号を取得する。無線タグ検出部130は、無線タグ51aを検出した時刻をゲート通過時刻とする。当日の日付や時間は、例えば勤怠管理装置100のOSなどが管理するシステム日付・時刻などから取得できる。
【0088】
[ステップS12]無線タグ検出部130は、勤怠情報記憶部120に記憶されたゲート通過時刻テーブル122にゲート通過時刻を記録する。
[ステップS13]通知部150は、タイムカード52による打刻が無線タグ51aの検出タイミング前後の打刻受付時間内にあったか否かを判定する。タイムカード52による打刻が打刻受付時間内にあった場合、処理を終了する。タイムカード52による打刻が打刻受付時間内になかった場合、処理をステップS14に進める。なお、無線タグ51aの検出タイミング前後に打刻があったか否かは、勤怠情報記憶部120に記憶された出退社時刻テーブル121を参照することで判断できる。
【0089】
[ステップS14]通知部150は、ステップS12で取得したゲート通過時刻が出退社予定時間の範囲内(出退社予定時刻近辺)であるか否かを判定する。ゲート通過時刻が出退社予定時間の範囲内である場合、処理をステップS15に進める。ゲート通過時刻が出退社予定時間の範囲内でない場合、処理を終了する。ここで、通知部150は出退社時刻テーブル121に設定された予定時刻(出社、退社)や出退予定時間範囲テーブル112を参照することで、当該従業員につきゲート通過時刻が出退社予定時間の範囲内であるか否かを判断できる。例えば、2011年1月4日を例に採ると、従業員番号“12345678”の従業員の出社予定時刻は8時であり、予定時間範囲は8時前後の10分(7時50分〜8時10分)である。よって、例えばゲート通過時刻が7時48分である場合、これは出退社予定時間の範囲内でないと判断できる。一方、例えばゲート通過時刻が8時5分である場合、これは出退社予定時間の範囲内であると判断できる。なお、出退社時刻テーブル121に予定時刻の設定がなければ、会社標準勤務時刻テーブル111に設定された標準時刻(出社、退社)を予定時刻の代わりに用いることで、当ステップS14の処理を行える。
【0090】
[ステップS15]通知部150は、警告方法定義テーブル113を参照して、次に行う警告方法に対応する警告待機時間だけ待機する。待機後、処理をステップS16に進める。警告待機時間が0分であれば、待機時間は0となり、実質的には待機なしで処理をステップS16に進める。次に行う警告方法は、以下のようにして特定できる。すなわち、通知部150は警告方法定義テーブル113において、通知済フラグが“0”である警告方法のうち、最高の優先度のもの(最も上に定義されているもの)を次の警告方法とする。
【0091】
[ステップS16]通知部150は、制御情報記憶部110に記憶された警告方法定義テーブル113および警告文定義テーブル114を参照して、打刻忘却を警告するメッセージを生成し、警告先(例えば、携帯電話機53)に送信する。警告方法は、ステップS15で特定した方法を用いる。
【0092】
[ステップS17]通知部150は、ステップS16で用いた警告方法につき、警告方法定義テーブル113の通知済フラグを“0”から“1”に変更する。
[ステップS18]出退社時刻管理部160は、現時点が打刻訂正許容時間内であるか否かを判定する。打刻訂正許容時間内である場合、処理をステップS20に進める。打刻訂正許容時間内でない場合、処理をステップS19に進める。ここで、打刻訂正許容時間とは、会社標準勤務時刻テーブル111に設定される時間である。カウントの開始時点は、ステップS15の警告待機時間を最初に経過した直後である。あるいは、ステップS16で打刻忘却の警告を最初に行った時点をカウントの開始時点としてもよい。“最初に”としたのは、警告が複数回行われることがあるからである。すなわち、複数回のうちの“最初”を意味する。
【0093】
[ステップS19]出退社時刻管理部160は、出退社時刻テーブル121に打刻忘却を設定する。設定箇所は、当該テーブルの打刻時刻の項目のうち、ステップS14で判定した日付および出社または退社の区分に対応する箇所である。例えば、ステップS14で2011年1月5日の退社時であると判断していれば、当ステップS19において、出退社時刻テーブル121の2011年1月5日の打刻時刻(退社)の項目に、“打刻忘却”を設定する。そして、処理をステップS23に進める。
【0094】
[ステップS20]出退社時刻管理部160は、タイムカード52による打刻があったか否かを判定する。打刻があった場合、処理をステップS21に進める。打刻がない場合、処理をステップS15に進める。
【0095】
[ステップS21]出退社時刻管理部160は、時刻選択画面300の画面情報を生成して、当該画面をタイムカード読取装置12に表示させる。このとき、出退社時刻管理部160は、ステップS12で取得したゲート通過時刻と、ステップS20で受け付けた打刻時刻とを画面情報に含める。タイムカード読取装置12は、時刻選択画面300に対する従業員の選択入力を受け付けると、その内容を勤怠管理装置100に出力する。出退社時刻管理部160は、従業員による時刻の選択入力をタイムカード読取装置12から取得する。
【0096】
[ステップS22]出退社時刻管理部160は、従業員により選択された時刻を出退社時刻テーブル121の打刻時刻(出社、退社)に記録する。
[ステップS23]出退社時刻管理部160は、当該従業員について、警告方法定義テーブル113に設定された通知済フラグ“1”を“0”にリセットする。
【0097】
このようにして、勤怠管理装置100による出退社時刻の管理が行われる。
勤怠管理装置100によれば、無線タグ51aが検出されると、当該検出されたタイミング前後の打刻受付時間内にタイムカード52による打刻が行われたかが判断される。そして、打刻受付時間内に打刻が行われない場合には、ICカード51およびタイムカード52を所持する従業員に打刻忘却の警告が行われる。
【0098】
これにより、打刻忘却の防止を図れる。すなわち、打刻受付時間内に打刻がない場合、当該従業員が打刻を忘却しているおそれがあると判断して、当該従業員に対して打刻を行う旨を警告するので、従業員に打刻を行うべきことを自覚させて打刻を促せる。その結果、従業員の打刻忘却の低減を図れ、出退勤時間を適正に管理できるようになる。
【0099】
ここで、ゲート通過時刻が出退社予定時間の範囲内にある場合にだけ警告を行うようにしたので、出退社予定時間の範囲外(例えば、昼休みなど)に従業員が入退ゲート10あるいは入退ゲート10付近を通過したとしても、無駄に警告を行うことがない。
【0100】
また、無線タグ51aの検出タイミング前後の打刻受付時間内に打刻があったか否かを判断する。これにより、無線タグ51aの検出よりも前にタイムカード52の打刻が行われていた場合、および、無線タグ51aの検出よりも後にタイムカード52の打刻が行われる場合の両方に適切に対応できる。例えば、入退ゲート10におけるタグR/W装置11およびタイムカード読取装置12の配置によっては、出社時や退社時などで各装置の無線タグ51aおよびタイムカード52の検出タイミングが前後することが考えられる。より具体的には、(1)タイムカード52による打刻よりも早くタグR/W装置11が無線タグ51aを検出するような場合、(2)タグR/W装置11による無線タグ51aの検知よりも早くタイムカード52による打刻が行われる場合、の両方に対応可能である。
【0101】
また、複数の警告方法を登録しておき、優先度の高い警告方法から順次用いて警告を行うようにすることで、従業員に直接通知できる可能性を向上できる。
また、警告を行った後、打刻訂正許容時間内に打刻を受け付けた場合には、実際の打刻時刻およびゲート通過時刻の何れかを選択して入力できる。これにより、従業員の出退社時刻をより適正に管理できるようになる。
【0102】
更に、警告方法に応じて、警告待機時間を設定することで、複数の警告が頻発して行われることを防止できる。他方、警告待機時間を短く設定すれば、複数の警告方法(例えば、電子メールおよび内線電話など)を短期間のうちに行って、より確実に従業員が警告を受け取れるようにすることもできる。警告方法定義テーブル113の例でいえば、従業員番号“12345678”に対して、出社時の携帯電話による忘却警告の警告待機時間を“0分”にした場合、電子メールによる警告と携帯電話による警告とをほぼ同時に行える。このように、警告待機時間により、警告を行うタイミングを容易に調整可能となる。
【0103】
また、打刻訂正許容時間内に打刻したかによって、入力された時刻の受け付け方法を変更することが考えられる。すなわち、打刻訂正許容時間内か打刻訂正許容時間外かによって、従業員による事後的な出退社時刻の入力を許容する条件を変更する。具体的には、打刻訂正許容時間内であれば、従業員によって入力された時刻をそのまま受け付ける。一方、例えば打刻訂正許容時間外であれば、従業員の入力した時刻につき承認者による承認がなされた後に、当該時刻を受け付ける。このようにすれば、事後的な出退社時刻の入力につき承認者の承認を必要とした場合に、全ての入力に対して承認を行うよりも、承認者の承認操作の負担を軽減できる。その結果、出退勤管理の運用の効率化を図れる。
【0104】
次に、打刻忘却時の申請通知処理の手順について説明する。打刻忘却時の申請とは、打刻訂正許容時間内に打刻が行われなかった際に、従業員により事後的に行われる出退社時刻の申請をいう。出退社時刻管理部160は、申請された時刻により出退社時刻テーブル121の打刻忘却が設定された箇所を更新することで、当該従業員の出退社時刻を補完する。勤怠管理装置100は、以下に示す打刻忘却時の申請通知処理を例えば定期的に実行する。
【0105】
図13は、打刻忘却時の申請通知処理を示すフローチャートである。以下、図13に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS31]通知部150は、勤怠情報記憶部120に記憶された出退社時刻テーブル121を参照して、打刻忘却が設定されている箇所があるか否かを判定する。打刻忘却が設定されている箇所がある場合、処理をステップS32に進める。打刻忘却が設定されている箇所がない場合、処理を終了する。
【0106】
[ステップS32]通知部150は、ステップS31において打刻忘却が設定されている従業員番号に対応する制御情報記憶部110に記憶された警告方法定義テーブル113および警告文定義テーブル114を参照して、出退社時刻の申請を行う旨を通知するメッセージを生成し、警告先に送信する。例えば、警告方法定義テーブル113によれば、従業員番号“12345678”の従業員に対しては、電子メールで当該通知を行う。また、通知部150は、警告文定義テーブル114に設定されたテンプレートに基づいてメッセージを生成できる。テンプレートに入力するゲート通過時刻や通過場所の情報は、勤怠情報記憶部120に記憶されたゲート通過時刻テーブル122を参照することで取得できる。
【0107】
[ステップS33]出退社時刻管理部160は、従業員による出退社時刻の申請を受け付ける。従業員は、例えば、勤怠管理装置100が提供する所定の操作画面を社内の端末装置に表示させ、当該操作画面を端末装置に接続された入力デバイスで操作することで、出退社時刻の申請を行える。その際、出退社時刻管理部160はゲート通過時刻テーブル122を参照して、打刻忘却が設定された日時に対応するゲート通過時刻を取得して、上記操作画面に含め、当該ゲート通過時刻を従業員により選択可能とする。
【0108】
このようにして、勤怠管理装置100は、打刻忘却時に申請通知を行い、事後的な出退社時刻の申請を受け付ける。従業員による出退社時刻の入力の際に、ゲート通過時刻を選択可能とすることで、従業員の入力操作を容易化できる。また、従業員が実際の出退社時刻を記憶していなかったとしても、ゲート通過時刻を提示して選択可能とすることで、不正確な時刻が入力される可能性を低減できる。よって、より適正に出退社時刻を管理できるようになる。
【0109】
なお、出退社時刻管理部160は、打刻忘却時の申請(事後的な出退社時刻の申請)を受け付けると、例えば承認者に対する承認依頼を行う。そして、承認されると入力された時刻を打刻忘却が設定された日時の出退社時刻として登録する。これにより、打刻忘却が設定された日時の出退社時刻を適正に補完できる。
【0110】
以上、本発明の勤怠管理プログラム、勤怠管理方法および勤怠管理装置を図示の実施の形態に基づいて説明したが、これらに限定されるものではなく、各部の構成は同様の機能を有する任意の項目のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。更に、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0111】
1 勤怠管理装置
1a 記憶手段
1b 無線タグ検出手段
1c タイムカード検出手段
1d 通知手段
2 無線タグ
3 タイムカード
4 連絡先装置
【技術分野】
【0001】
本発明は勤怠管理プログラム、勤怠管理方法および勤怠管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、企業では従業員の出社や退社の状況を把握するために勤怠管理システムが用いられている。勤怠管理システムを用いることで、従業員の出社時刻や退社時刻を効率的に管理できる。
【0003】
勤怠管理システムは、例えばタイムカード、タイムカード読取装置および管理装置を備える。従業員によりタイムカードがタイムカード読取装置に接続されると、タイムカード読取装置が、接続した時刻を管理装置に送信する。管理装置は各従業員の出退社時刻を記録する。ここで、タイムカードをタイムカード読取装置に接続して時刻を入力する操作を打刻と呼ぶことがある。更に、勤怠管理システムとして次のものが知られている。
【0004】
例えば、タイムカードとして非接触型IC(Integrated Circuit)カードを利用し、当該タイムカードをリーダライタ端末にかざすことでタイムカードに時刻データを書き込んでおき、後で複数のタイムカードを回収して時刻データを一括で取得できるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、リーダライタ端末が携帯電話機に設けられた非接触ICカードを検知すると、Webサーバのアドレスや識別情報等を携帯電話機に送信し、携帯電話機からWebサーバを介して出退勤の情報を登録可能としたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
また、登録された勤怠情報を電子メールによって管理者に送信するものがある(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−233848号公報
【特許文献2】特開2009−80723号公報
【特許文献3】特開2001−249967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、タイムカードによる打刻は、リーダライタ装置に対してタイムカードを挿入する、接触させるなどの操作を伴う。このため、出社時および退社時に従業員が打刻をし忘れる場合がある。その場合、時間が経過するほど従業員の記憶は薄れるため、後で従業員に出退社時刻を申請させたとしても、出退社時刻の適正な管理が困難になる。
【0009】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、打刻忘却の防止を図る勤怠管理プログラム、勤怠管理方法および勤怠管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
コンピュータを、無線タグ検出手段、タイムカード検出手段および通知手段として機能させる勤怠管理プログラムが提供される。無線タグ検出手段は、識別情報が記録された無線タグを検出する。タイムカード検出手段は、識別情報が記録されたタイムカードを用いた時刻の入力を受け付ける。通知手段は、無線タグ検出手段が無線タグを検出したタイミングの前後の所定時間内に、タイムカード検出手段がタイムカードによる時刻の入力を受け付けない場合、識別情報に対応付けて連絡先を記憶した記憶手段を参照して、識別情報に対応する連絡先にタイムカードによる時刻の入力を促すメッセージを通知する。
【0011】
また、コンピュータの勤怠管理方法が提供される。この勤怠管理方法では、識別情報が記録された無線タグを検出し、無線タグを検出したタイミングの前後の所定時間内に、当該識別情報が記録されたタイムカードによる時刻の入力を受け付けない場合、識別情報に対応付けて連絡先を記憶した記憶手段を参照して、識別情報に対応する連絡先にタイムカードによる時刻の入力を促すメッセージを通知する。
【0012】
また、上記勤怠管理プログラムを実行するコンピュータと同様の機能を有する勤怠管理装置が提供される。
【発明の効果】
【0013】
上記勤怠管理プログラム、勤怠管理方法および勤怠管理装置によれば、打刻忘却の防止を図れる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施の形態の勤怠管理装置を示す図である。
【図2】第2の実施の形態の勤怠管理システムを示す図である。
【図3】勤怠管理装置のハードウェア例を示す図である。
【図4】勤怠管理装置の機能構成を示す図である。
【図5】会社標準勤務時刻テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図6】出退予定時間範囲テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図7】警告方法定義テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図8】警告文定義テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図9】出退社時刻テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図10】ゲート通過時刻テーブルのデータ構造例を示す図である。
【図11】時刻選択画面の例を示す図である。
【図12】打刻管理処理を示すフローチャートである。
【図13】打刻忘却時の申請通知処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態の勤怠管理装置を示す図である。勤怠管理装置1は、会社の従業員の出退社時刻を管理する。勤怠管理装置1は無線タグ2と通信する。勤怠管理装置1はタイムカード3による打刻入力を受け付ける。無線タグ2およびタイムカード3は、同一の従業員が所持する。無線タグ2およびタイムカード3には、同一の識別情報が記録されている。識別情報は、例えば無線タグ2およびタイムカード3を所持する従業員を識別するための情報である。勤怠管理装置1は、記憶手段1a、無線タグ検出手段1b、タイムカード検出手段1cおよび通知手段1dを有する。
【0016】
記憶手段1aは、識別情報に対応付けて連絡先を記憶する。連絡先は、例えば無線タグ2およびタイムカード3を所持する従業員の電子メールアドレスや電話番号である。
無線タグ検出手段1bは、無線タグ2を検出する。無線タグ検出手段1bは、検出した際に無線タグ2に記録された識別情報を取得する。ここで、無線タグ検出手段1bは、非接触で無線タグ2と無線通信でき、その通信範囲を数センチメートルから数メートルとすることができる。すなわち、無線タグ検出手段1bおよび無線タグ2が通信可能な範囲内に存在すれば、無線タグ検出手段1bは無線タグ2を検出できる。なお、無線タグ検出手段1bは、無線タグ2と無線通信し、無線タグ2から識別情報を受信する通信装置を介して、無線タグ2を検出してもよい。
【0017】
タイムカード検出手段1cは、タイムカード3を用いた時刻の入力(打刻)を受け付ける。タイムカード検出手段1cは、検出した際にタイムカード3に記録された識別情報を取得する。なお、タイムカード検出手段1cは、タイムカード3による入力操作を受け付け、識別情報を読み取るタイムカード読取装置を介して、タイムカード3による打刻を受け付けてもよい。
【0018】
通知手段1dは、無線タグ検出手段1bが無線タグ2を検出したタイミングの前後の所定時間内に、タイムカード検出手段1cが同一の識別情報が記録されたタイムカード3による時刻の入力を受け付けないことを検出する。すると、記憶手段1aを参照して、無線タグ2から読み取った識別情報に対応する連絡先にタイムカード3による打刻を促すメッセージを通知する。通知手段1dは、例えば連絡先装置4にメッセージを通知する。連絡先装置4は、例えば従業員が利用する情報処理装置、携帯端末装置および電話機などである。
【0019】
勤怠管理装置1によれば、無線タグ検出手段1bが無線タグ2を検出したタイミングの前後の所定時間内に、タイムカード検出手段1cが同一の識別情報を記録したタイムカード3を用いた打刻を受け付けていないことが、通知手段1dにより検出される。すると、通知手段1dにより、記憶手段1aが参照されて、当該識別情報に対応する連絡先にタイムカード3による打刻を促すメッセージが通知される。
【0020】
これにより、従業員の打刻忘却の防止を図れる。具体的には、従業員に打刻を行うべきことを気付かせることで、その後の従業員の打刻を促せる。
一方、このように従業員への通知を行わない場合、例えば長時間経過した後に、打刻し忘れた日の出退社時刻を従業員に申請させることが考えられる。しかし、時間が経過することで従業員の記憶は薄れる。このため、出退社時刻の申請の精度が低下する。したがって、適正な出退社時刻の管理が困難になる。
【0021】
これに対して、勤怠管理装置1によれば、前述のように従業員の打刻を促せるので、出退社時刻を適正に管理できる。
なお、勤怠管理装置1は無線タグ2を検出した時間(検出時間)を記憶装置に記録しておき、メッセージ通知後の従業員による打刻時に、当該検出時間に基づいて、その従業員の出退社時刻を設定可能としてもよい。このようにすれば、出退社時刻をより適正に管理可能となる。
【0022】
以下に示す第2の実施の形態では、勤怠管理装置1を適用した勤怠管理システムを更に具体的に例示して説明する。
[第2の実施の形態]
図2は、第2の実施の形態の勤怠管理システムを示す図である。この勤怠管理システムは、会社の従業員の出退社時刻を管理する。従業員は、ICカード51、タイムカード52および携帯電話機53を所持する。
【0023】
ICカード51は無線タグ51aを有する。無線タグ51aは、従業員の従業員番号を記憶する。ICカード51は、例えば社員証である。ICカード51を所持する従業員の従業員番号を“12345678”とする。
【0024】
タイムカード52には、従業員の従業員番号が記録されている。タイムカード52に記録された従業員番号は、カード表面上にバーコードで示されている。従業員は、タイムカード52を用いた打刻により勤怠管理システムに出退社時刻を入力できる。ここで、タイムカード52に記録される従業員番号は無線タグ51aに記録される従業員番号と同一である。すなわち、無線タグ51aおよびタイムカード52には、従業員番号“12345678”が記録されている。
【0025】
携帯電話機53は、音声通話機能および電子メール送受信機能を備えた無線通信装置である。
この勤怠管理システムには、入退ゲート10および勤怠管理装置100が含まれる。
【0026】
入退ゲート10は、従業員が出退勤の際に通過するゲートである。入退ゲート10は、例えば会社の出入口に設けられる。複数の出入口(例えば、玄関や通用門)があれば、各出入口に設けられる。入退ゲート10は、タグR/W(Reader / Writer)装置11およびタイムカード読取装置12を有する。
【0027】
タグR/W装置11は、ICカード51が備える無線タグ51aと非接触で無線通信する。タグR/W装置11は、無線タグ51aから従業員番号を受信し、勤怠管理装置100に出力する。タグR/W装置11と無線タグ51aとの通信距離は、数センチメートルから数メートルとすることができる。
【0028】
タイムカード読取装置12は、従業員によるタイムカード52を用いた打刻を受け付ける。打刻は、例えばタイムカード読取装置12に設けられたカード挿入口にタイムカード52が挿入されることで行われる。その際、タイムカード読取装置12は、挿入されたタイムカード52表面上のバーコードを読み取ることで、タイムカード52から従業員番号を読み取る。タイムカード読取装置12は、読み取った従業員番号を勤怠管理装置100に出力する。
【0029】
なお、タイムカード読取装置12は、ディスプレイおよび、ディスプレイに重ねて設けられたタッチパネルを備えている。例えば、従業員は当該ディスプレイに表示された内容を参照して、タッチパネルをタッチ操作することで、タイムカード読取装置12への入力を行える。入退ゲート10がタイムカード読取装置12とは別個に、このようなディスプレイおよびタッチパネルを備えていてもよい。その場合、当該タッチパネルに対する入力がタイムカード読取装置12に入力される。
【0030】
勤怠管理装置100は、タグR/W装置11およびタイムカード読取装置12が出力した従業員番号を受信する。勤怠管理装置100は、従業員番号を受信した時刻を記録してその従業員の出退社時刻を管理する。
【0031】
勤怠管理装置100は、ネットワーク20を介して基地局30と接続されている。基地局30は、携帯電話機53と通信する無線通信装置である。勤怠管理装置100は、ネットワーク20および基地局30を介して、音声または電子メールによるメッセージを携帯電話機53などに通知する。
【0032】
図3は、勤怠管理装置のハードウェア例を示す図である。勤怠管理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HDD(Hard Disk Drive)104、R/W装置用インタフェース105、グラフィック処理装置106、入力インタフェース107、記録媒体読取装置108および通信インタフェース109を有する。
【0033】
CPU101は、勤怠管理装置100全体を制御する。
ROM102は、勤怠管理装置100の起動時に実行されるBIOS(Basic Input / Output System)プログラムなどの所定のプログラムを記憶する。ROM102は、書き換え可能な不揮発性メモリであってもよい。
【0034】
RAM103は、CPU101に実行させるOS(Operating System)プログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部を一時的に記憶する。また、RAM103は、CPU101による処理に必要な各種データを記憶する。
【0035】
HDD104は、OSプログラムやアプリケーションプログラムを記憶する。また、HDD104はCPU101による処理に必要な各種データを記憶する。なお、HDD104に代えて(または、HDD104と併せて)、SSD(Solid State Drive)など他の種類の記憶装置を用いてもよい。
【0036】
R/W装置用インタフェース105は、タグR/W装置11およびタイムカード読取装置12と接続される。R/W装置用インタフェース105は、タグR/W装置11およびタイムカード読取装置12から送られてくる信号をCPU101に送信する。
【0037】
グラフィック処理装置106は、モニタ21と接続される。グラフィック処理装置106は、CPU101からの命令に従って画像をモニタ21の画面に表示させる。
入力インタフェース107は、キーボード22とマウス23と接続される。入力インタフェース107は、キーボード22やマウス23から送られてくる信号をCPU101に送信する。
【0038】
記録媒体読取装置108は、記録媒体24に記録されたデータを読み取る読取装置である。例えば、勤怠管理装置100が有すべき機能は、その機能の処理内容を記述したプログラムをコンピュータが実行することで実現できる。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体24に記録して配布できる。
【0039】
記録媒体24としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリを使用できる。磁気記録装置には、HDD、フレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)、磁気テープなどがある。光ディスクには、CD(Compact Disc)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−R/RW/RAMなどがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)などがある。半導体メモリには、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのフラッシュメモリがある。
【0040】
また、ネットワーク20に接続されたプログラム配信サーバ(図示せず)にプログラムを格納してもよい。この場合、勤怠管理装置100は、ネットワーク20を介してプログラム配信サーバからプログラムをダウンロードできる。
【0041】
通信インタフェース109は、ネットワーク20と接続される。通信インタフェース109は、ネットワーク20を介して他の情報処理装置とデータ通信する。また、通信インタフェース109は、ネットワーク20および基地局30を介して携帯電話機53とデータ通信する。
【0042】
図4は、勤怠管理装置の機能構成を示す図である。勤怠管理装置100は、制御情報記憶部110、勤怠情報記憶部120、無線タグ検出部130、タイムカード検出部140、通知部150および出退社時刻管理部160を有する。これらのユニットの機能は、CPU101が所定のプログラムを実行することにより勤怠管理装置100上に実現される。ただし、これらのユニットの機能の全部または一部を専用のハードウェアで実現してもよい。
【0043】
制御情報記憶部110は、制御情報を記憶する。制御情報には、会社標準勤務時刻テーブル、出退予定時間範囲テーブル、警告方法定義テーブルおよび警告文定義テーブルが含まれる。会社標準勤務時刻テーブルは、会社の出退社の標準時刻を定義するテーブルである。出退予定時間範囲テーブルは、会社の出退社の標準時刻近辺であるかを判断するための時間範囲を定義するテーブルである。警告方法定義テーブルは、従業員ごとのメッセージの連絡方法を定義するテーブルである。警告文定義テーブルは、メッセージの内容を定義するテーブルである。各テーブルの詳細は後述する。
【0044】
勤怠情報記憶部120は、勤怠情報を記憶する。勤怠情報には、出退社時刻テーブルおよびゲート通過時刻テーブルが含まれる。出退社時刻テーブルは、従業員ごとの出退社時刻の実績を記録するテーブルである。ゲート通過時刻テーブルは、入退ゲート10を通過した時刻(ゲート通過時刻)を従業員ごとに記録するテーブルである。各テーブルの詳細は後述する。
【0045】
無線タグ検出部130は、無線タグ51aから読み取られた従業員番号をタグR/W装置11から受信する。これによって、無線タグ検出部130は無線タグ51aが付近に存在することを検知する。無線タグ検出部130は、当該検知した旨を通知部150に通知する。この通知には、無線タグ検出部130から受信した従業員番号が含まれる。また、無線タグ検出部130は、従業員番号を受信した時刻を勤怠情報記憶部120(ゲート通過時刻テーブル)に記録する。
【0046】
タイムカード検出部140は、タイムカード52から読み取られた従業員番号をタイムカード読取装置12から受信する。これによって、タイムカード検出部140はタイムカード52による打刻が行われたことを検知する。タイムカード検出部140は、当該検知した旨を通知部150に通知する。この通知には、タイムカード検出部140から受信した従業員番号が含まれる。また、タイムカード検出部140は、従業員番号を受信した時刻を勤怠情報記憶部120(出退社時刻テーブル)に記録する。
【0047】
通知部150は、無線タグ検出部130から無線タグ51aを検知した旨の通知があると、タイムカード検出部140からタイムカード52を検知した旨の通知が所定の打刻受付時間内にあるかを判定する。打刻受付時間は、無線タグ51aを検知した旨の通知を受信したタイミングの前後の所定時間範囲である。タイムカード検出部140からの通知が打刻受付時間内にない場合には、通知部150は制御情報記憶部110を参照して所定のメッセージを生成し、携帯電話機53などに通知する(警告という)。タイムカード検出部140からの通知が打刻受付時間内にある場合には、メッセージの通知は行わない。また、打刻受付時間は、例えば無線タグ51aを検知した旨の通知を受け付けたタイミング前後の数秒(例えば当該タイミング前の15秒と後の15秒の計30秒)から数分(例えば当該タイミング前の5分と後の5分の計10分)とすることが考えられる。打刻受付時間の範囲は、制御情報記憶部110に予め格納される。なお、タイムカード検出部140からの通知が打刻受付時間内にない場合、直ちに警告を行ってもよいが、所定の警告待機時間が更に経過した後に警告を行ってもよい。
【0048】
出退社時刻管理部160は、勤怠情報記憶部120に記憶されたゲート通過時刻テーブルに基づき、同記憶部に記憶された出退社時刻テーブルを訂正・補完する。ここで、訂正(打刻訂正)とは、従業員が実際にゲートを通過してから所定の打刻訂正許容時間内に打刻をする場合に、ゲート通過時刻テーブルに記録されたゲート通過時刻を用いて、出退社時刻テーブルに打刻時刻を設定可能にすることをいう。また、補完とは、当該打刻訂正許容時間内に打刻を行えなかった場合に、ゲート通過時刻テーブルに記録されたゲート通過時刻を用いて、出退社時刻テーブルに打刻時刻を設定可能にすることをいう。
【0049】
次に、上述した各テーブルのデータ構造例を説明する。
図5は、会社標準勤務時刻テーブルのデータ構造例を示す図である。会社標準勤務時刻テーブル111には、年月日、勤務、標準時刻および打刻訂正許容時間の項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、1つの日付の標準的な出退社時刻を示す。
【0050】
年月日の項目には、年月日が設定される。勤務の項目には、その日が休日なのか、通常の勤務日なのかなどを示す情報が設定される。標準時刻の項目には、標準の出社時刻および退社時刻が設定される。打刻訂正許容時間の項目には、警告後に打刻訂正を許容する時間が設定される。
【0051】
例えば、会社標準勤務時刻テーブル111には、年月日が“2011/1/4”、勤務が“通常”、標準時刻(出社)が“08:00:00”、標準時刻(退社)が“17:00:00”、打刻訂正許容時間(出社)が“30分”、打刻訂正許容時間(退社)が“60分”という情報が設定されている。
【0052】
これは、2011年1月4日が通常勤務の日であり、その日の標準の出社時刻が8時、標準の退社時刻が17時であり、出社時には警告後30分だけ打刻訂正を許容し、退社時には警告後60分だけ打刻訂正を許容することを示す。
【0053】
また、勤務の項目が“休日”の場合、当該日が会社の休業日であることを示す。勤務の項目が“定時退社日”の場合、当該日が通常勤務の日であるが定時退社すべき日であることを示す。勤務の項目が“創立記念日”の場合、当該日が創立記念日であり休業日であることを示す。
【0054】
更に、標準時刻の項目が“−”(ハイフン)の項目は、休日のため標準時刻が設定なしであることを示す。
図6は、出退予定時間範囲テーブルのデータ構造例を示す図である。出退予定時間範囲テーブル112には、入退ゲート設置箇所、出社および退社の項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、1つの入退ゲートで標準時刻と判断する時間範囲を示す。
【0055】
入退ゲート設置箇所の項目には、入退ゲートを設置する場所が設定される。出社の項目には、後述の出社予定時刻(あるいは標準出社時刻)前後の時間幅が設定される。退社の項目には、後述の退社予定時刻(あるいは標準退社時刻)前後の時間幅が設定される。
【0056】
例えば、出退予定時間範囲テーブル112には、入退ゲート設置箇所が“1階玄関”、出社(予定時刻前)が“10分”、出社(予定時刻後)が“10分”、退社(予定時刻前)が“20分”、退社(予定時刻後)が“20分”という情報が設定される。
【0057】
これは、1階玄関に設置された入退ゲートでは、出社予定時刻(あるいは標準出社時刻)の前後10分の間を予定出社時間とすることを示す。例えば、会社標準勤務時刻テーブル111によれば、2011年1月4日の標準出社時刻は8時である。よって、7時50分から8時10分を予定出社時間とすることを示す。更に、当該入退ゲートでは、標準退社時刻の前後20分の間を予定退社時間とすることを示す。例えば、会社標準勤務時刻テーブル111によれば、2011年1月4日の標準退社時刻は17時である。よって、16時40分から17時20分を予定退社時間とすることを示す。
【0058】
なお、ここでは、会社標準勤務時刻テーブル111の例で説明したが、後述の出退社時刻テーブルには各従業員の出退社予定時刻が設定される。出退社時刻テーブルに予定時刻が設定されている場合には、標準時刻よりも予定時刻を優先して用いて、出退社予定時間の範囲を求める。出退社予定時間の範囲の求め方は、標準時刻に関する上述の計算方法と同様である。
【0059】
図7は、警告方法定義テーブルのデータ構造例を示す図である。警告方法定義テーブル113には、従業員番号、警告方法、警告先、用途、警告待機時間および通知済フラグの項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、1人の従業員に対する警告方法を示す。
【0060】
従業員番号の項目には、従業員番号が設定される。警告方法の項目には、警告方法が設定される。警告先の項目には、警告先のアドレスや番号が設定される。用途の項目には、警告の用途が設定される。警告待機時間の項目には、上述の警告待機時間が設定される。通知済フラグの項目には、当該警告方法による警告を行ったか否かを示すフラグが設定される。通知済フラグは、“1”が通知済を、“0”が未通知を示すとする。
【0061】
例えば、警告方法定義テーブル113には、従業員番号“12345678”、警告方法が“電子メール”、警告先が“xxx@xxx.com”、用途が“忘却警告”、警告待機時間(出社)が“0分”、警告待機時間(退社)が“10分”通知済フラグが“1”という情報が設定される。
【0062】
これは、従業員番号“12345678”の従業員に対して、打刻忘却の警告をするために、電子メールを用いること、その際のメールアドレスを“xxx@xxx.com”に送信することを示す。更に、当該警告を行う際の警告待機時間が出社時で0分、退社時で10分であることを示す。ここで、警告待機時間0分は、打刻受付時間の経過後、直ちに警告を行うことを示す。また、通知済フラグが“1”なので、当該電子メールによる警告を既に行っていることを示す。
【0063】
また、従業員番号“12345678”の従業員に対し打刻忘却の警告をするための方法として、携帯電話および内線電話も設定されている。このように複数の警告方法を定義しておけば、複数の警告方法で従業員への警告を行える。警告方法定義テーブル113の例では、警告方法で上に設定されている方法ほど、警告の優先度が高いとする。そして、優先度の高い順に電子メール、携帯電話、内線電話、・・・などと警告の方法を変更していく。このようにすれば、従業員本人によって警告が受け取られる可能性を高めることができる。通知済フラグは、このように警告方法を変更して順番に警告を行うために有用である。なお、警告方法定義テーブル113では、上に設定されている警告方法ほど優先度が高いとしたが、各警告方法に対して、優先度を設定する項目を設けてもよい。
【0064】
なお、内線電話につき、退社時の警告待機時間が設定なし“−”(ハイフン)となっているのは、退社後は社内にいないと考えられ、内線に連絡しても本人に直接通知できる可能性が低いからである。
【0065】
更に、用途“申請要連絡”とは、警告を行った後、打刻訂正許容時間内に打刻がなされなかった場合、事後的な出退社時刻の申請が必要な旨の連絡に用いることを示す。出退社時刻の申請は、例えば、従業員が出退社時刻を申請用のシステムに入力することで行われる。その後、例えば承認者の承認を経て従業員の出退社時刻として登録される。
【0066】
申請要連絡は、打刻を行うべき旨の警告とは異なり、打刻忘却に対して事後的に行われるものであるので、警告待機は行われない。よって、申請要連絡の場合、警告待機時刻は設定なし“−”(ハイフン)となる。
【0067】
図8は、警告文定義テーブルのデータ構造例を示す図である。警告文定義テーブル114には、警告方法、用途、形式および文言の項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、1つの警告文に関する情報を示す。
【0068】
警告方法の項目は、警告方法が設定される。用途の項目には、警告の用途が設定される。形式の項目には、データ形式が設定される。文言の項目には、メッセージのテンプレートが設定される。
【0069】
例えば、警告文定義テーブル114には、警告方法が“電子メール”、用途が“忘却警告(出社)”、形式が“テキスト”、文言が“xxxx年xx月xx日 出社予定時刻xx:xx タイムカードによる打刻を忘却しています。nn分以内に打刻してください。”(この文言を便宜的に文言M1と称する)という情報が設定される。
【0070】
これは、電子メールにより、出社時の打刻忘却の警告を行う際には、データ形式をテキスト形式として、上記文言M1の“xx”や“nn”の部分に具体的な年月日などの情報を設定して送信することを示す。設定する情報は、会社標準勤務時刻テーブル111やゲート通過時刻テーブル(後述する)を参照することで取得できる。例えば、2011年1月4日の出社時の打刻をし忘れた場合には、“2011年1月4日 出社予定時刻08:00 タイムカードによる打刻を忘却しています。30分以内に打刻してください。”というメッセージが送信される。すなわち、“xxxx年xx月xx日”には、会社標準勤務時刻テーブル111の年月日の項目に設定された値が設定される。“出社予定時刻xx:xx”には、同テーブルの標準時刻(出社)の項目の値が設定される。本例では、分までとしているが、秒まで通知してもよい。“nn分以内に打刻してください。”には、会社標準勤務時刻テーブル111の打刻訂正許容時間(出社)の項目の値が設定される。
【0071】
なお、電子メールで通知する場合を説明したが、音声で通知する場合も同様である。具体的には、文言の項目に設定されたテンプレートに具体的な数値を設定してメッセージを生成し、更に当該メッセージを読み上げた音声を生成して通知する。
【0072】
図9は、出退社時刻テーブルのデータ構造例を示す図である。出退社時刻テーブル121には、従業員番号、年月日、勤務予定、予定時刻および打刻時刻の項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、1人の従業員の1日の出退社時刻の情報を示す。
【0073】
従業員番号の項目には、従業員番号が設定される。年月日の項目には、年月日が設定される。勤務予定の項目には、その従業員の勤務予定が設定される。予定時刻は、その従業員のその日の出退社の予定時刻が設定される。打刻時刻の項目には、その従業員のその日の出退社時の打刻時刻が設定される。
【0074】
例えば、出退社時刻テーブル121には、従業員番号が“12345678”、年月日が“2011/1/4”、勤務予定が“通常”、予定時刻(出社)が“08:00:00”、予定時刻(退社)が“17:05:00”、打刻時刻(出社)が“07:59:00”、打刻時刻(退社)が“18:30:00”という情報が設定される。
【0075】
これは、従業員番号“12345678”の従業員について2011年1月4日は通常勤務の日であり、出社予定時刻が8時、退社予定時刻が17時5分であること示している。また、出社時の打刻時刻が7時59分、退社時の打刻時刻が18時30分であることを示している。
【0076】
また、打刻時刻に“打刻忘却”と設定された項目もある。具体的には、従業員番号“12345678”、年月日“2011/1/5”が設定されたレコードの打刻時刻(退社)の項目や、従業員番号“78901234”、年月日“2011/1/5”が設定されたレコードの打刻時刻(出社)の項目である。これは、当該日付の出社時または退社時に、従業員が打刻をし忘れていることを示す。
【0077】
図10は、ゲート通過時刻テーブルのデータ構造例を示す図である。ゲート通過時刻テーブル122には、通過年月日、通過時刻、従業員番号および通過場所の項目が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、1つの通過時刻の情報を示す。
【0078】
通過年月日の項目には、無線タグを検出した日付が設定される。通過時刻の項目には、無線タグを検出した時刻が設定される。従業員番号の項目には、無線タグから読み取った従業員番号が設定される。通過場所の項目には、通過した入退ゲートの場所が設定される。
【0079】
例えば、ゲート通過時刻テーブル122には、通過年月日が“2011/1/2”、通過時刻が“07:54:00”、従業員番号が“78901234”、通過場所が“1階玄関”という情報が設定される。
【0080】
これは、2011年1月2日の7時54分に、1階玄関の入退ゲートが、無線タグを検知して、従業員番号“78901234”を取得したことを示している。
図11は、時刻選択画面の例を示す図である。時刻選択画面300は、打刻訂正のための入力を受け付ける際に、出退社時刻管理部160により生成され、タイムカード読取装置12に出力される。そして、時刻選択画面300は、タイムカード読取装置12が備えるディスプレイに表示される。なお、時刻選択画面300を表示するディスプレイはタイムカード読取装置12とは別個に入退ゲート10に設けてもよい。前述したように当該ディスプレイに重ねてタイムカード読取装置12に入力を行うためのタッチパネルが設けられる。
【0081】
時刻選択画面300には、打刻時刻ボタン310およびゲート通過時刻ボタン320が表示される。打刻時刻ボタン310は、打刻時刻を選択するためのボタンである。ゲート通過時刻ボタン320は、ゲート通過時刻を選択するためのボタンである。
【0082】
従業員は、打刻時刻ボタン310またはゲート通過時刻ボタン320をタッチ操作して、何れかの時刻をタイムカード読取装置12に入力できる。
例えば、打刻時刻ボタン310に重畳して、打刻時刻“19:50:55”という情報が表示されている。これは、従業員が打刻を行った時刻が19時50分55秒であることを示す。すなわち、従業員は打刻時刻ボタン310をタッチ操作すれば、当該打刻時刻を出退社の時刻として入力できる。
【0083】
また、例えばゲート通過時刻ボタン320に重畳して、ゲート通過時刻“19:30:10”という情報が表示されている。これは、従業員が何れかの入退ゲートを通過した時刻が19時30分10秒であることを示す。すなわち、従業員はゲート通過時刻ボタン320をタッチ操作すれば、当該ゲート通過時刻を出退社の時刻として入力できる。
【0084】
次に、以上の構成の勤怠管理装置100の処理手順を説明する。ここで、以下の説明では、ICカード51およびタイムカード52を所持する従業員を想定して、出退社時刻の管理の処理を説明する。
【0085】
なお、次に示す打刻管理処理と並行して、タイムカード検出部140の処理が行われる。具体的には、タイムカード検出部140はタイムカード52による打刻がなされると、勤怠情報記憶部120に記憶された出退社時刻テーブル121に打刻時刻を記録する。その際、年月日・時刻については、例えば勤怠管理装置100のOSなどが管理するシステム日付・時刻から取得して設定できる。打刻時刻を出社時のものとするか、退社時のものとするかについては、例えば次のように判断して設定できる。すなわち、当該日付につき出社時の打刻時刻が未設定の場合には、出社時として打刻時刻を設定する。また、当該日付につき出社時の打刻時刻が既設定(打刻時刻を設定済、または、打刻忘却が設定されている)の場合には、退社時として打刻時刻を設定する。
【0086】
次に、打刻管理処理の手順を説明する。
図12は、打刻管理処理を示すフローチャートである。以下、図12に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0087】
[ステップS11]無線タグ検出部130は、無線タグ51aを検出する。すなわち、タグR/W装置11から無線タグ51aが記憶する従業員番号を取得する。無線タグ検出部130は、無線タグ51aを検出した時刻をゲート通過時刻とする。当日の日付や時間は、例えば勤怠管理装置100のOSなどが管理するシステム日付・時刻などから取得できる。
【0088】
[ステップS12]無線タグ検出部130は、勤怠情報記憶部120に記憶されたゲート通過時刻テーブル122にゲート通過時刻を記録する。
[ステップS13]通知部150は、タイムカード52による打刻が無線タグ51aの検出タイミング前後の打刻受付時間内にあったか否かを判定する。タイムカード52による打刻が打刻受付時間内にあった場合、処理を終了する。タイムカード52による打刻が打刻受付時間内になかった場合、処理をステップS14に進める。なお、無線タグ51aの検出タイミング前後に打刻があったか否かは、勤怠情報記憶部120に記憶された出退社時刻テーブル121を参照することで判断できる。
【0089】
[ステップS14]通知部150は、ステップS12で取得したゲート通過時刻が出退社予定時間の範囲内(出退社予定時刻近辺)であるか否かを判定する。ゲート通過時刻が出退社予定時間の範囲内である場合、処理をステップS15に進める。ゲート通過時刻が出退社予定時間の範囲内でない場合、処理を終了する。ここで、通知部150は出退社時刻テーブル121に設定された予定時刻(出社、退社)や出退予定時間範囲テーブル112を参照することで、当該従業員につきゲート通過時刻が出退社予定時間の範囲内であるか否かを判断できる。例えば、2011年1月4日を例に採ると、従業員番号“12345678”の従業員の出社予定時刻は8時であり、予定時間範囲は8時前後の10分(7時50分〜8時10分)である。よって、例えばゲート通過時刻が7時48分である場合、これは出退社予定時間の範囲内でないと判断できる。一方、例えばゲート通過時刻が8時5分である場合、これは出退社予定時間の範囲内であると判断できる。なお、出退社時刻テーブル121に予定時刻の設定がなければ、会社標準勤務時刻テーブル111に設定された標準時刻(出社、退社)を予定時刻の代わりに用いることで、当ステップS14の処理を行える。
【0090】
[ステップS15]通知部150は、警告方法定義テーブル113を参照して、次に行う警告方法に対応する警告待機時間だけ待機する。待機後、処理をステップS16に進める。警告待機時間が0分であれば、待機時間は0となり、実質的には待機なしで処理をステップS16に進める。次に行う警告方法は、以下のようにして特定できる。すなわち、通知部150は警告方法定義テーブル113において、通知済フラグが“0”である警告方法のうち、最高の優先度のもの(最も上に定義されているもの)を次の警告方法とする。
【0091】
[ステップS16]通知部150は、制御情報記憶部110に記憶された警告方法定義テーブル113および警告文定義テーブル114を参照して、打刻忘却を警告するメッセージを生成し、警告先(例えば、携帯電話機53)に送信する。警告方法は、ステップS15で特定した方法を用いる。
【0092】
[ステップS17]通知部150は、ステップS16で用いた警告方法につき、警告方法定義テーブル113の通知済フラグを“0”から“1”に変更する。
[ステップS18]出退社時刻管理部160は、現時点が打刻訂正許容時間内であるか否かを判定する。打刻訂正許容時間内である場合、処理をステップS20に進める。打刻訂正許容時間内でない場合、処理をステップS19に進める。ここで、打刻訂正許容時間とは、会社標準勤務時刻テーブル111に設定される時間である。カウントの開始時点は、ステップS15の警告待機時間を最初に経過した直後である。あるいは、ステップS16で打刻忘却の警告を最初に行った時点をカウントの開始時点としてもよい。“最初に”としたのは、警告が複数回行われることがあるからである。すなわち、複数回のうちの“最初”を意味する。
【0093】
[ステップS19]出退社時刻管理部160は、出退社時刻テーブル121に打刻忘却を設定する。設定箇所は、当該テーブルの打刻時刻の項目のうち、ステップS14で判定した日付および出社または退社の区分に対応する箇所である。例えば、ステップS14で2011年1月5日の退社時であると判断していれば、当ステップS19において、出退社時刻テーブル121の2011年1月5日の打刻時刻(退社)の項目に、“打刻忘却”を設定する。そして、処理をステップS23に進める。
【0094】
[ステップS20]出退社時刻管理部160は、タイムカード52による打刻があったか否かを判定する。打刻があった場合、処理をステップS21に進める。打刻がない場合、処理をステップS15に進める。
【0095】
[ステップS21]出退社時刻管理部160は、時刻選択画面300の画面情報を生成して、当該画面をタイムカード読取装置12に表示させる。このとき、出退社時刻管理部160は、ステップS12で取得したゲート通過時刻と、ステップS20で受け付けた打刻時刻とを画面情報に含める。タイムカード読取装置12は、時刻選択画面300に対する従業員の選択入力を受け付けると、その内容を勤怠管理装置100に出力する。出退社時刻管理部160は、従業員による時刻の選択入力をタイムカード読取装置12から取得する。
【0096】
[ステップS22]出退社時刻管理部160は、従業員により選択された時刻を出退社時刻テーブル121の打刻時刻(出社、退社)に記録する。
[ステップS23]出退社時刻管理部160は、当該従業員について、警告方法定義テーブル113に設定された通知済フラグ“1”を“0”にリセットする。
【0097】
このようにして、勤怠管理装置100による出退社時刻の管理が行われる。
勤怠管理装置100によれば、無線タグ51aが検出されると、当該検出されたタイミング前後の打刻受付時間内にタイムカード52による打刻が行われたかが判断される。そして、打刻受付時間内に打刻が行われない場合には、ICカード51およびタイムカード52を所持する従業員に打刻忘却の警告が行われる。
【0098】
これにより、打刻忘却の防止を図れる。すなわち、打刻受付時間内に打刻がない場合、当該従業員が打刻を忘却しているおそれがあると判断して、当該従業員に対して打刻を行う旨を警告するので、従業員に打刻を行うべきことを自覚させて打刻を促せる。その結果、従業員の打刻忘却の低減を図れ、出退勤時間を適正に管理できるようになる。
【0099】
ここで、ゲート通過時刻が出退社予定時間の範囲内にある場合にだけ警告を行うようにしたので、出退社予定時間の範囲外(例えば、昼休みなど)に従業員が入退ゲート10あるいは入退ゲート10付近を通過したとしても、無駄に警告を行うことがない。
【0100】
また、無線タグ51aの検出タイミング前後の打刻受付時間内に打刻があったか否かを判断する。これにより、無線タグ51aの検出よりも前にタイムカード52の打刻が行われていた場合、および、無線タグ51aの検出よりも後にタイムカード52の打刻が行われる場合の両方に適切に対応できる。例えば、入退ゲート10におけるタグR/W装置11およびタイムカード読取装置12の配置によっては、出社時や退社時などで各装置の無線タグ51aおよびタイムカード52の検出タイミングが前後することが考えられる。より具体的には、(1)タイムカード52による打刻よりも早くタグR/W装置11が無線タグ51aを検出するような場合、(2)タグR/W装置11による無線タグ51aの検知よりも早くタイムカード52による打刻が行われる場合、の両方に対応可能である。
【0101】
また、複数の警告方法を登録しておき、優先度の高い警告方法から順次用いて警告を行うようにすることで、従業員に直接通知できる可能性を向上できる。
また、警告を行った後、打刻訂正許容時間内に打刻を受け付けた場合には、実際の打刻時刻およびゲート通過時刻の何れかを選択して入力できる。これにより、従業員の出退社時刻をより適正に管理できるようになる。
【0102】
更に、警告方法に応じて、警告待機時間を設定することで、複数の警告が頻発して行われることを防止できる。他方、警告待機時間を短く設定すれば、複数の警告方法(例えば、電子メールおよび内線電話など)を短期間のうちに行って、より確実に従業員が警告を受け取れるようにすることもできる。警告方法定義テーブル113の例でいえば、従業員番号“12345678”に対して、出社時の携帯電話による忘却警告の警告待機時間を“0分”にした場合、電子メールによる警告と携帯電話による警告とをほぼ同時に行える。このように、警告待機時間により、警告を行うタイミングを容易に調整可能となる。
【0103】
また、打刻訂正許容時間内に打刻したかによって、入力された時刻の受け付け方法を変更することが考えられる。すなわち、打刻訂正許容時間内か打刻訂正許容時間外かによって、従業員による事後的な出退社時刻の入力を許容する条件を変更する。具体的には、打刻訂正許容時間内であれば、従業員によって入力された時刻をそのまま受け付ける。一方、例えば打刻訂正許容時間外であれば、従業員の入力した時刻につき承認者による承認がなされた後に、当該時刻を受け付ける。このようにすれば、事後的な出退社時刻の入力につき承認者の承認を必要とした場合に、全ての入力に対して承認を行うよりも、承認者の承認操作の負担を軽減できる。その結果、出退勤管理の運用の効率化を図れる。
【0104】
次に、打刻忘却時の申請通知処理の手順について説明する。打刻忘却時の申請とは、打刻訂正許容時間内に打刻が行われなかった際に、従業員により事後的に行われる出退社時刻の申請をいう。出退社時刻管理部160は、申請された時刻により出退社時刻テーブル121の打刻忘却が設定された箇所を更新することで、当該従業員の出退社時刻を補完する。勤怠管理装置100は、以下に示す打刻忘却時の申請通知処理を例えば定期的に実行する。
【0105】
図13は、打刻忘却時の申請通知処理を示すフローチャートである。以下、図13に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS31]通知部150は、勤怠情報記憶部120に記憶された出退社時刻テーブル121を参照して、打刻忘却が設定されている箇所があるか否かを判定する。打刻忘却が設定されている箇所がある場合、処理をステップS32に進める。打刻忘却が設定されている箇所がない場合、処理を終了する。
【0106】
[ステップS32]通知部150は、ステップS31において打刻忘却が設定されている従業員番号に対応する制御情報記憶部110に記憶された警告方法定義テーブル113および警告文定義テーブル114を参照して、出退社時刻の申請を行う旨を通知するメッセージを生成し、警告先に送信する。例えば、警告方法定義テーブル113によれば、従業員番号“12345678”の従業員に対しては、電子メールで当該通知を行う。また、通知部150は、警告文定義テーブル114に設定されたテンプレートに基づいてメッセージを生成できる。テンプレートに入力するゲート通過時刻や通過場所の情報は、勤怠情報記憶部120に記憶されたゲート通過時刻テーブル122を参照することで取得できる。
【0107】
[ステップS33]出退社時刻管理部160は、従業員による出退社時刻の申請を受け付ける。従業員は、例えば、勤怠管理装置100が提供する所定の操作画面を社内の端末装置に表示させ、当該操作画面を端末装置に接続された入力デバイスで操作することで、出退社時刻の申請を行える。その際、出退社時刻管理部160はゲート通過時刻テーブル122を参照して、打刻忘却が設定された日時に対応するゲート通過時刻を取得して、上記操作画面に含め、当該ゲート通過時刻を従業員により選択可能とする。
【0108】
このようにして、勤怠管理装置100は、打刻忘却時に申請通知を行い、事後的な出退社時刻の申請を受け付ける。従業員による出退社時刻の入力の際に、ゲート通過時刻を選択可能とすることで、従業員の入力操作を容易化できる。また、従業員が実際の出退社時刻を記憶していなかったとしても、ゲート通過時刻を提示して選択可能とすることで、不正確な時刻が入力される可能性を低減できる。よって、より適正に出退社時刻を管理できるようになる。
【0109】
なお、出退社時刻管理部160は、打刻忘却時の申請(事後的な出退社時刻の申請)を受け付けると、例えば承認者に対する承認依頼を行う。そして、承認されると入力された時刻を打刻忘却が設定された日時の出退社時刻として登録する。これにより、打刻忘却が設定された日時の出退社時刻を適正に補完できる。
【0110】
以上、本発明の勤怠管理プログラム、勤怠管理方法および勤怠管理装置を図示の実施の形態に基づいて説明したが、これらに限定されるものではなく、各部の構成は同様の機能を有する任意の項目のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。更に、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0111】
1 勤怠管理装置
1a 記憶手段
1b 無線タグ検出手段
1c タイムカード検出手段
1d 通知手段
2 無線タグ
3 タイムカード
4 連絡先装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
識別情報が記録された無線タグを検出する無線タグ検出手段、
前記識別情報が記録されたタイムカードを用いた時刻の入力を受け付けるタイムカード検出手段、
前記無線タグ検出手段が前記無線タグを検出したタイミングの前後の所定時間内に、前記タイムカード検出手段が前記タイムカードによる時刻の入力を受け付けない場合、前記識別情報に対応付けて連絡先を記憶した記憶手段を参照して、前記識別情報に対応する前記連絡先に前記タイムカードによる時刻の入力を促すメッセージを通知する通知手段、
として機能させることを特徴とする勤怠管理プログラム。
【請求項2】
前記通知手段は、前記タイムカード検出手段が前記タイムカードによる時刻の入力を前記所定時間内に受け付けない場合、前記識別情報に対応付けて出退社予定時間の範囲を記憶する制御情報記憶手段を参照して、前記無線タグ検出手段が前記無線タグを検出した時刻が前記出退社予定時間の範囲内であるかを判定し、前記出退社予定時間の範囲内であると判定した場合に、前記メッセージを通知する、
ことを特徴とする請求項1記載の勤怠管理プログラム。
【請求項3】
前記記憶手段には、前記識別情報に対応付けて、複数の連絡先および前記複数の連絡先それぞれの優先度が定義されており、
前記通知手段は、前記メッセージを通知後、前記タイムカードによる時刻の入力を許容する許容時間が経過するまで、前記複数の連絡先から前記優先度に基づいて連絡先を順次特定し、特定した連絡先に前記メッセージを通知する、
ことを特徴とする請求項1または2の何れか一項に記載の勤怠管理プログラム。
【請求項4】
前記記憶手段には、前記複数の連絡先それぞれにつき通知を行うまでの待機時間が定義されており、
前記通知手段は、前記複数の連絡先それぞれに前記メッセージを通知する前に前記複数の連絡先それぞれに対応する前記待機時間だけ待機する、
ことを特徴とする請求項3記載の勤怠管理プログラム。
【請求項5】
前記無線タグ検出手段は、前記無線タグを検出した検出時刻を前記記憶手段に記録し、
前記タイムカード検出手段は、前記タイムカードを用いて入力された実績時刻を前記記憶手段に記録し、
前記タイムカード検出手段が前記タイムカードによる時刻の入力を前記所定時間内に受け付けない場合、前記記憶手段を参照して、前記検出時刻に基づき前記実績時刻を設定する管理手段、
として前記コンピュータを更に機能させることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の勤怠管理プログラム。
【請求項6】
コンピュータの勤怠管理方法であって、
識別情報が記録された無線タグを検出し、
前記無線タグを検出したタイミングの前後の所定時間内に、前記識別情報が記録されたタイムカードによる時刻の入力を受け付けない場合、前記識別情報に対応付けて連絡先を記憶した記憶手段を参照して、前記識別情報に対応する前記連絡先に前記タイムカードによる時刻の入力を促すメッセージを通知する、
ことを特徴とする勤怠管理方法。
【請求項7】
識別情報が記録された無線タグを検出する無線タグ検出手段と、
前記識別情報が記録されたタイムカードを用いた時刻の入力を受け付けるタイムカード検出手段と、
前記無線タグ検出手段が前記無線タグを検出したタイミングの前後の所定時間内に、前記タイムカード検出手段が前記タイムカードによる時刻の入力を受け付けない場合、前記識別情報に対応付けて連絡先を記憶した記憶手段を参照して、前記識別情報に対応する前記連絡先に前記タイムカードによる時刻の入力を促すメッセージを通知する通知手段と、
を有することを特徴とする勤怠管理装置。
【請求項1】
コンピュータを、
識別情報が記録された無線タグを検出する無線タグ検出手段、
前記識別情報が記録されたタイムカードを用いた時刻の入力を受け付けるタイムカード検出手段、
前記無線タグ検出手段が前記無線タグを検出したタイミングの前後の所定時間内に、前記タイムカード検出手段が前記タイムカードによる時刻の入力を受け付けない場合、前記識別情報に対応付けて連絡先を記憶した記憶手段を参照して、前記識別情報に対応する前記連絡先に前記タイムカードによる時刻の入力を促すメッセージを通知する通知手段、
として機能させることを特徴とする勤怠管理プログラム。
【請求項2】
前記通知手段は、前記タイムカード検出手段が前記タイムカードによる時刻の入力を前記所定時間内に受け付けない場合、前記識別情報に対応付けて出退社予定時間の範囲を記憶する制御情報記憶手段を参照して、前記無線タグ検出手段が前記無線タグを検出した時刻が前記出退社予定時間の範囲内であるかを判定し、前記出退社予定時間の範囲内であると判定した場合に、前記メッセージを通知する、
ことを特徴とする請求項1記載の勤怠管理プログラム。
【請求項3】
前記記憶手段には、前記識別情報に対応付けて、複数の連絡先および前記複数の連絡先それぞれの優先度が定義されており、
前記通知手段は、前記メッセージを通知後、前記タイムカードによる時刻の入力を許容する許容時間が経過するまで、前記複数の連絡先から前記優先度に基づいて連絡先を順次特定し、特定した連絡先に前記メッセージを通知する、
ことを特徴とする請求項1または2の何れか一項に記載の勤怠管理プログラム。
【請求項4】
前記記憶手段には、前記複数の連絡先それぞれにつき通知を行うまでの待機時間が定義されており、
前記通知手段は、前記複数の連絡先それぞれに前記メッセージを通知する前に前記複数の連絡先それぞれに対応する前記待機時間だけ待機する、
ことを特徴とする請求項3記載の勤怠管理プログラム。
【請求項5】
前記無線タグ検出手段は、前記無線タグを検出した検出時刻を前記記憶手段に記録し、
前記タイムカード検出手段は、前記タイムカードを用いて入力された実績時刻を前記記憶手段に記録し、
前記タイムカード検出手段が前記タイムカードによる時刻の入力を前記所定時間内に受け付けない場合、前記記憶手段を参照して、前記検出時刻に基づき前記実績時刻を設定する管理手段、
として前記コンピュータを更に機能させることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の勤怠管理プログラム。
【請求項6】
コンピュータの勤怠管理方法であって、
識別情報が記録された無線タグを検出し、
前記無線タグを検出したタイミングの前後の所定時間内に、前記識別情報が記録されたタイムカードによる時刻の入力を受け付けない場合、前記識別情報に対応付けて連絡先を記憶した記憶手段を参照して、前記識別情報に対応する前記連絡先に前記タイムカードによる時刻の入力を促すメッセージを通知する、
ことを特徴とする勤怠管理方法。
【請求項7】
識別情報が記録された無線タグを検出する無線タグ検出手段と、
前記識別情報が記録されたタイムカードを用いた時刻の入力を受け付けるタイムカード検出手段と、
前記無線タグ検出手段が前記無線タグを検出したタイミングの前後の所定時間内に、前記タイムカード検出手段が前記タイムカードによる時刻の入力を受け付けない場合、前記識別情報に対応付けて連絡先を記憶した記憶手段を参照して、前記識別情報に対応する前記連絡先に前記タイムカードによる時刻の入力を促すメッセージを通知する通知手段と、
を有することを特徴とする勤怠管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−177993(P2012−177993A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−39691(P2011−39691)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】
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