説明

包装システム

本発明は、使い捨て医療用具、および使い捨て医療用具を収容する複数のチャンバ(2)を含む包装帯片(1)に関し、帯片は、幅方向の折線に沿って折り畳まれて一連のループを形成しており、各々のループは対向部分(3、4)を有し、これらのループの少なくともいくつかの対向部分は、互いに密着させられて該部分のあいだにチャンバ(2)を構成している。本発明は、また、そのような包装帯片を収容するカートリッジ(10)に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨て医療用具を含む包装システムおよび使い捨て医療用具を収容する複数のチャンバを有する包装帯片に関する。また、本発明は駆動手段および包装システムに用いられるカートリッジに係る。
【背景技術】
【0002】
ランセットおよび血液などの体液の試料を化学的に定量分析する試験片のような使い捨て医療用具は、使用前に破損しないよう防護するとともに無菌状態に保持するために包装する必要がある。また、使い捨て医療用具の包装は、廉価で容易に廃棄可能であることが求められる。
【0003】
これらの要求に適合するように構成された包装帯片は、米国特許第4328184号により公知である。公知の包装帯片は、使い捨て医療用具を収容するとともに、互いに積み重ねられた複数のチャンバを有する。該帯片は、連続基部シートと連続被覆シートを有し、両連続シートは透明なポリエチレンフィルムによって形成されている。基部シートと被覆シートは互いに重ね合わされ、そのあいだに、複数の使い捨て試験要素が等間隔に挟み込まれている。基部シートと被覆シートは、各々の試験要素の周りで互いに熱融着することにより固定され、それによって内部に試験要素を配置するためのチャンバを形成する。
【0004】
公知の包装帯片の不都合な点は、使用するとき使い捨て医療用具を包装から取り出すことが比較的困難であり、また、面倒なことである。使い捨て医療用具を包装から取り出すときには、使い捨て医療用具が収容されている、包装帯片のチャンバの一部を剥がす必要がある。次いで、被覆層を、基層から剥がすまたは破り取らなければならない。これは、糖尿病患者および/または高齢者にしばしば見られるように手の器用さが低下している人にとってはとりわけ困難であるが、これらの人々は、ランセットまたは試験要素のような使い捨て医療用具を日に数回使用することが必要である。
【0005】
さらに、公知の包装帯片の使い捨て医療用具を包装から取り出す操作は、たとえば穿刺具または分析装置などの統合装置において包装帯片を使用する場合、非常に複雑なものになる。そのような自動装置用の使い捨て医療用具は、一般に自動装置に装填され使い捨て医療用具を収容する、円板形またはドラム形マガジンに保管される。そのような携帯装置は、動作時にマガジンからランセットまたは試験要素のような使い捨て医療用具を自動的に取り出し、刺傷を形成するために使い捨て医療用具の、たとえばランセットをまたは血液のような体液を分析するために試験要素を使用することができる。
【0006】
たとえば体液のグルコース濃度を検査するための医療検査装置を用いて、ランセットと試験要素を保管しかつ自動的に使用するためのいくつかの解決策については、先行技術から知ることができる。一般に、ランセットはマガジンモジュール内に配置され、試験要素はテープ上に配置されるが、試験要素はカートリッジ内に配置してもよい。両モジュールは、医療分析装置に挿着することにより、概ね統合された全体システムを構成する。
【0007】
さらに、ランセットを試験要素と同一のテープ上に配置することが知られている。しかし、曲率半径と包装容量を小さくするために、ランセットは、テープの長さ方向に直交する向きでテープに取り付けられる。しかし、たとえばランセットを使用した後に搬送して処分するためにランセットの一端をテープに固定した場合、ランセットにより皮膚に刺傷を形成するとき、テープを長さ方向に直交する向きに動かさなければならない。この場合、テープにしわが形成されるために、システムの信頼性が低下する。
【発明の開示】
【0008】
したがって、本発明の目的は、使い捨て医療用具を包装するための廉価な方法を提供することである。さらに、本発明の包装システムからの使い捨て医療用具の取り出しは、容易にできるようになっていなければならない。
【0009】
本発明のこれらのおよびその他の目的は、使い捨て医療用具を含む包装システムおよび使い捨て医療用具を収容する複数のチャンバを有する包装帯片により達成可能であり、帯片は、幅方向の折線に沿って折り畳まれて一連のループを形成しており、ループの各々は対向部分を有しており、これらのループの少なくともいくつかの対向部分は互いに密着され、該部分のあいだにチャンバを形成している。
【0010】
また、これらの目的は、そのような包装システムを収容するカートリッジにより達成可能であり、当該カートリッジは、包装帯片の一端を引き出すための長孔状の開口を有する。
【0011】
本発明による包装帯片は、紙またはプラスチックフォイルを用いて容易に作製することができる。本発明による包装帯片は基部シートに加えて被覆シートが必要とはなっていないために、製造コストが、米国特許第4328184号に記載されている公知の包装帯片のそれより低い。本発明によると、単一のシートにより、使い捨て医療用具が配置されるチャンバの底と上部の両方を形成することができる。
【0012】
本発明による包装帯片のループは、帯片の一端を引っ張ることによりループが開き、チャンバが次々と開放されるように構成して密着されていることが好ましい。ループの対向部分は、接着剤、とりわけ帯片を開いてチャンバを開放することにより密着部分を剥がすことができるよう接着剤を用いて互いに密着されていることが好ましい。好適な接着剤は、剥離紙またはその他の平滑面から容易に剥がすことができる、たとえば粘着ラベルに用いられている。
【0013】
以下、例として図示した実施形態に基づき、本発明について説明する。本明細書に記載した特徴は、個別にまたは本発明の好適な発展例を創作するために組み合わせて用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の原理の理解を容易にするために、図示した実施形態を参照して説明するが、説明には特定の用語を用いる。しかし、それにより本発明の範囲を制限する意図はないと了解されるであろう。記載した実施形態の全ての変更例とその他の修正例、および本明細書に記載した本発明の原理のその他の全ての適用例は、本発明の当業者には通常思い付くことが可能であると想定されている。本発明の1つの実施形態について詳細に図示しているが、判りやすくするために、本発明に関連しないいくつかの特徴が示されていないことが当業者には明白であろう。
【0015】
図1は、複数のチャンバ2を有する包装帯片1の構造を模式的に示す。帯片の基材は、紙、プラスチックまたは好適な複合材であってよい。帯片1は、幅方向の折線5に沿って折り畳まれてループを形成している。ループの各々は、対向部分3、4を有する。チャンバ2を形成するために、ループの対向部分3、4は互いに密着されている。チャンバ2は、体液分析のためのランセットまたは化学的試験要素のような使い捨て医療用具(図示せず)、および好ましくは使い捨て医療用具を乾燥状態に保持するための乾燥剤を収容している。包装帯片1は、また、ランセットおよびランセットにより形成された刺傷からの体液試料を受承する手段の両方を有する一体化された使い捨て医療用具にも好適であり、該手段は、たとえば分析に用いられる試験要素である。
【0016】
接着剤6が、ループの対向部分3、4を互いに密着させてチャンバ2を形成するために用いられている。接着剤6は、帯片1を開いてチャンバ2を開放することにより、図2と図3に示したように、対向部分3、4を互いに剥離できるようになっている。好適な接着剤については、たとえば粘着ラベルと使用前に粘着ラベルが接着されている剥離紙から知ることができる。接着剤6は、チャンバ2の側壁、即ち3つの側壁12、13、14を形成するフレームを形成していることが好ましい。チャンバ2の4番目の側壁は、折線5によって構成される。
【0017】
チャンバ2に収容される使い捨て医療用具に応じて、フレームの厚さは0.5〜3.0mmのあいだ、好ましくは0.8〜1.5mmのあいだの値になる。好適なフレーム6を形成するために、接着剤が、適切な短時間内に固化する糊のように塗布される。代替として、チャンバ2の側壁を形成するフレームは、別体として形成し、ループの対向部分3、4に好適な接着剤を用いて密着させてもよい。そのようなフレームは、たとえばプラスチック、紙または板紙を用いて形成することができる。
【0018】
図2は、包装帯片1の閉鎖されたチャンバ2を模式的に示す。図3は、対向部分3、4を互いに引き剥がすことにより開放される途中にある図2のチャンバ2を示す。これは、矢印Fの方向に帯片1を引っ張ることにより起こる。帯片1のループは、たとえば帯片1の一方の端部を、他方の端部を固定しながら引っ張ることにより帯片1に引張り応力を加えたとき、応力によりループが開き、チャンバ2が次々と開放されるように配置して密着されている。帯片1に引張り応力を加えるには、原則的には次のような方法がある。即ち、(i)帯片1の後端、即ち新しい折り曲げ端部を保持した状態で前端、即ち既に開放して使用したチャンバ側の端部を前向きに引っ張る、(ii)前端を固定した状態で後端を後向きに引っ張る、および/または(iii)前端と後端の両方を固定した状態で、帯片を長さ方向に直交する向きに変位させる、もしくはこれらを組み合わせることである。全ての場合に、チャンバ2は、帯片1の引張りまたは変位により加えられた引張り応力により開かれる。
【0019】
図4は、ランセット21である使い捨て医療用具が挿着された、図1のチャンバ2を示す。接着剤フレーム6は、側壁12、13、14を有するu字形である。該u字形の4番目の開いた側部は、チャンバ2を完全に密閉するために、折線5によって閉じて密着される。
【0020】
図5は、折線5に平行かつ近接して設けられた4番目の側壁43も備える矩形の代替の実施形態の接着剤フレーム6を有する、図1のチャンバ2を示す。このような実施形態の場合、帯片1の製造に要求される精度は、折線5については余り重要ではなくなる。
【0021】
図6は、図1〜図3に示した包装帯片1を収容しているカートリッジ10の断面を示す。カートリッジ10は、包装帯片1の一方の端部が延出する長孔状の開口11を有する。包装帯片1をカートリッジ10から引き出したとき、図3に示したように、チャンバ2は自動的に開く。
【0022】
原則的には、全てのループの対向部分を密着させて、帯片1の一部分を、第1のチャンバ2の底および隣接したチャンバ2の上部として利用することができる。しかし、図6に示したように、いくつかのループ、好ましくは1つおきのループだけの対向部分を密着させる方が有利である。これにより、チャンバの底を構成する、帯片1の一部分が、隣接したチャンバの上部を形成する、帯片1の一部分に重ね合わせて配置される。図示例において、帯片1の一部分は、チャンバの底またはチャンバの上部のいずれかを形成する。これにより、包装帯片1をカートリッジ10から引き出したとき、使い捨て装置8は、いつも包装帯片1の同じ側に配置される。
【0023】
使い捨て医療用具は、剥離可能な接着剤を用いて、チャンバ2の底、即ち帯片1の上面に固定されていることが好ましい。これにより、チャンバ2を開放した後、使い捨て医療用具をいつもまったく同じ位置から取り出すことが可能になる。このことは、とりわけランセットまたは試験要素のような使い捨て医療用具を自動的に取り出して、目的の用途に用いる自動装置によって包装帯片1を使用することを容易にする。血液のような体液を分析するまたは刺傷を形成するためのそのような携帯装置は、たとえば血中グルコース濃度をモニタするために糖尿病患者が使用する。
【0024】
しかし、使い捨て医療用具は、チャンバ2の底、即ち帯片1の上面に永久的に固定することもできる。この場合の固定は、使い捨て医療用具の一部分に対してだけ行なわれ、たとえばランセット21は、皮膚に刺傷を形成するようになっている前端とは反対側の後端だけが帯片1に固定されているために、皮膚に刺傷を形成するとき、帯片1の対応する結合部分とともに移動することができる。このように、使い捨て医療用具、たとえばランセット21は、装着された帯片1とともに操作され、また、使用されるが、帯片1は、取り付けられた使い捨て医療用具を動作させるための操作手段としての役割を果たす。包装帯片1に対する使い捨て医療用具の固定は、好適な手段、たとえばスプレー式接着剤や粘着テープのような固定用接着剤を用いる、使い捨て医療用具をテープの折目に挟持させる、または使い捨て医療用具をテープにリベットにより留める、のいずれを用いても実施することができる。必要に応じて、確実な密封が行われる。
【0025】
図1に示したように、隣接したチャンバ2を形成するループは、第1のチャンバの底を形成する部分4と第2のチャンバの上部を形成する第2の部分9のあいだに配置された剥離可能な接着剤、好ましくは粘着性パッチ7により互いに固定されている。このように、包装帯片1は、意図に反して決して開くことがないようにされており、また、サービスループ(止めループ)15が、連続したチャンバ2のあいだに形成されている。積層したループは、上部をカートリッジの開口11近くまで持ち上げておくために圧縮バネ16により支持されている。
【0026】
図7は、包装帯片1のチャンバ2が「互いに重なり合った」積層形態ではなく、部分的に重なり合うよう偏位して(図7の下部に示す)または重なり合うことなく(図7の他の部分に示す)配置されている代替の実施形態を示す。しかし、これらの実施形態においても、帯片1は、折線5に沿って幅方向に折り返されてループを形成し、また、帯片の対向部分は、両部分のあいだにチャンバ2を形成している。
【0027】
無菌状態に関する要件、防湿、その他の環境影響からの防護、および保管を行なうとともに試験要素やランセットのような単一の使い捨て医療用具を動作させるという要件に応えるためには、帯片1を用いて実現可能な2つの原則的な方法がある。第1の方法は、帯片1に水密性の材料または被覆材を用いることである。この場合、カートリッジ10は水密性を有する必要はない。もう1つの方法は、帯片1に非水密性のフォイルを用いることである。この場合、未使用の使い捨て医療用具8を有する帯片1が格納されている水密性のカートリッジ10を用いることが好ましい。
【0028】
本発明のいくつかの実施形態においては、使い捨て医療用具8を開いた帯片1の長さ方向に互いに近接させて配置することに替え、連続した使い捨て医療用具8を比較的大きい間隔を設けて帯片1上に配置する、即ち連続した使い捨て医療用具8間に位置する帯片1に十分に大きい長さを与えることが好ましいことに留意する必要がある。このことは、たとえばランセット21のような使い捨て医療用具8を、駆動手段20により帯片1と一緒に動作させる必要がある場合に有利である。連続した使い捨て医療用具8のあいだに位置する帯片1の自由な部分は、非常に接近して後続する別の使い捨て医療用具8を妨害することなく、使い捨て医療用具8を移動させるために用いることができる。実際的で有利な実施形態において、開いた帯片1の長さ方向の帯片1上の連続した使い捨て医療用具8の間隔、即ち帯片1の開いた部分の連続したチャンバ2の間隔は、3〜20cm、好ましくは5〜10cmの範囲である。
【0029】
勿論、連続した使い捨て医療用具8間の、帯片1の自由な部分は、小さく折り畳むことにより積層体がカートリッジ10の小さい空間を占めることになるよう、任意で粘着性パッチを用いて別のループを形成するように折り返されていてもよい。好適な実施形態において、帯片1は、2種類の医療用具を各々収容したチャンバ2を長さ方向に交互に、たとえばランセット21を収容した1つのチャンバ2と、試験要素44を収容した次のチャンバ2が交互に配置された連続チャンバ2を有する。この実施形態は、グルコース測定装置に用いることが好ましく、この場合、ユーザは、穿刺動作を実施するためのランセット21と、先のランセット21の穿刺動作により得られた血液を用いて糖尿病を判定するための試験要素44を交互に使用することができる。
【0030】
本発明による包装帯片1は、以下の工程を含む好適な製造工程により作製される。
1.使い捨て医療用具8、即ちランセット21を長い帯片1の上に配置する。任意で、それらを、たとえば接着することにより固定する。
2.ランセット21を収容するチャンバ2を形成するために帯片1を折り畳む。
3.折り畳んだ帯片1を、たとえばガンマ線を照射して滅菌する。
4.帯片1の上に試験要素44を配置し、任意で固定する。たとえば化学的試験要素である試験要素は、一般に感光性が高いために、ガンマ線の照射を行なうことができない。したがって、これらの試験要素は、帯片1の滅菌を行った後に配置される。
5.また、必要に応じ、試験要素は帯片1を折り畳むことによりチャンバ2に挿着される。この工程は、防湿のために試験要素をチャンバ2内に収容する必要があるときに実施される。帯片1が防湿カートリッジにより包装されている場合、帯片1を折り畳むことにより試験要素をチャンバ2に挿着する必要はない。
6.帯片1を複数の部分に切断し、該部分を好適なカートリッジに挿入する。
【0031】
図8は、本発明による包装システムを示し、帯片1は、チャンバ2に収容された医療用具が帯片1の同じ側に確実に配置されるようにすることにより、医療用具が帯片1の別々の側に、たとえば交互に配置されるようになっている場合との比較において、医療用具を操作する駆動手段34が、医療用具をより容易に取り出すまたは操作することができるよう、連続したチャンバ2のあいだに形成されたサービスループ15を有する。
【0032】
図9は、図8の帯片1をカートリッジ10から引き出す方法を示しており、サービスループ15が設けられているために、チャンバ2をカートリッジ10内で回転させる必要はない。この構成のために、カートリッジ10用に必要な空間を小さくすることができる。さらに、図9から分かるように、チャンバ2が引き出されたとき、カートリッジ10内に留まる帯片1が緩められカートリッジ10内の帯片1が絡み合うが、帯片1に掛かる引張り応力は容易に保持することができる。
【0033】
図10と図11は図8と図9に類似しているが、帯片1には、サービスループ15が設けられていない。帯片1をカートリッジ10から引き出したとき、チャンバ2をカートリッジ10内で回転させる必要があり、そのために、対応する装置内においてカートリッジ10用により大きい空間が必要であることが分かる。この場合、カートリッジ10内の帯片1が絡み合う可能性が高いことが、図11から分かる。
【0034】
図12と図13は、図6の帯片1をチャンバ10から引き出すときの連続的な工程を示す。カートリッジの開口11は、閉じることによりテープ1を挟持してその位置を固定するまたは開くことによりテープ1の移動を自由にすることができる能動ドア35を有する。能動ドア35には、帯片1のチャンバ2の開放を容易にするために、引張りに抗して帯片1を保持する保持手段が設けられている。テープ1は巻取り装置36により引っ張られるが、巻取り装置は、使用した医療用具を含む使用済みテープ1を巻き取って処分する役割も果たす。図12において、チャンバ2はカートリッジ10から完全に引き出され、能動ドア35は閉じられ、帯片は巻取り装置36によりさらに引っ張られる。これにより、チャンバ2は右側から開かれることになるが、まず、テープ1を水平に真直ぐ引っ張ることにより、剥離過程で中間程度まで開かれ、また粘着性パッチ7が破壊される。
【0035】
能動ドア35が閉じている状態で、テープ1を巻取り装置36によりさらに引っ張ることにより、チャンバ2の開放は、チャンバ2が完全に開放されて医療用具、たとえばランセット21がチャンバ2から取り出されてテープ1の上に使用可能な状態で配置される図13に示した状態に達するまで継続される。剥離過程を経てチャンバ2が開放されたとき、全ての医療用具がテープ1の上に配置されるよう帯片1、折線5およびチャンバ2は構成されていることが有利である。この位置において、医療用具を、手により把持するまたは好ましくは自動駆動手段により握持することができる。
【0036】
図14と図15は、能動ドア35に替えて、カートリッジの開口11に近接して配置された帯片保持機構の代替の実施形態を示す。この実施形態は、密封された帯片1が用いられているために、能動ドア35のときのようにカートリッジ10自体とその開口を密閉する必要がない場合に好適である。それは、円形ローラ41と偏心ローラ42を有し、偏心ローラ42は、たとえばトランスミッションを含むモータまたはバネにより駆動されるが、バネは、たとえばニチノールの形状記憶合金を用いて形成されたアクチュエータにより解除されて動作する。図14において、該機構は、閉鎖位置にある状態が示されているが、この場合、帯片1を引っ張ることにより把持力が増大する。図15において、該機構は、開放状態にある状態が示されているが、この場合、帯片1をカートリッジ10から引き出すことが可能である。
【0037】
帯片1を止めるブレーキには、2つの方法がある。第1の方法は、能動ドア35を備えないカートリッジ10を用いることであり、この場合、帯片1を止めるための追加の外部ブレーキが用いられる。別の方法は、図12と図13に示したような能動ドア35を用いることであり、能動ドアは、カートリッジ10を閉鎖することおよびブレーキとして帯片1の動きを止めることの両方の機能を果たす。
【0038】
図16〜図25は、図6に示したランセット21を収容する第1のチャンバ2をカートリッジ10から引き出し、指45から血液試料を採取するために駆動手段20を用いてランセット21による穿刺工程を実行し、試験要素44を収容する第2のチャンバ2を箱10からさらに引き出し、さらに、血液を捕集するために指45の皮膚に試験要素44を押圧するという一連の動作を示す。図16〜図25において、カートリッジ10内の帯片1は、ローラ46に巻装されている。カートリッジ10は能動ドア35を備える。
【0039】
図16は開始位置を示す。能動ドア35は閉じられ、帯片1には、巻取り装置36により張力が掛けられている。
【0040】
図17において、能動ドア35を開き、巻取り装置36を用いて巻き取ることによって、ランセット21を収容するチャンバ2がカートリッジ10から引き出される。
【0041】
図18において、ランセット21をチャンバ2から取り出すために、チャンバ2が開放される。このために、能動ドア35は、閉じられて、帯片1がカートリッジ10からさらに引き出されないようにする。巻取り装置36が回転を続けるために、ランセット21を収容するチャンバ2が開放される。ランセット21は帯片1の上に配置されるが、その後端は、接着剤47により帯片1に固定されている。
【0042】
図19において、ランセット21は、ローラ28を備える駆動手段20を使用し、帯片1の長さ方向に平行な向きから約90°立ち上げられる。この過程の、たとえば接着剤により一端が帯片1に固定されたランセット21を立ち上がらせるために、帯片1の可撓性が利用される。ランセット21の向きを変えるとき帯片1の張りを十分に緩めるために、巻取り装置36を反転させてもよい。駆動手段20とローラ28の機能については、図26と図27を用いてより詳細に説明する。それは、ループ48が形成されるよう帯片1を折り返して、ランセット21の向きを変えるためにローラ28を動かすレバー機構を有する。しかし、別の種類の駆動手段も好適に用いることができる。
【0043】
図20において、載置面49は、指の下方に配置されている。このために、駆動手段20の全体またはレバー機構が、刺傷が形成される指45を上に配置するための、装置の開口50の方に動かされる。駆動手段20は、ランセット21による穿刺工程の実施の前に、刺傷が形成される皮膚まで完全に動かされる。このとき、帯片1は、皮膚に接触するまで動かされる。しかし、皮膚は、帯片1にだけ接触し、駆動手段20の他の部分には接触しないことが好ましい。このことは、無菌状態維持の要件および材料の次の計測過程への搬送という観点において有利である。
【0044】
帯片1を介して皮膚が当接される載置面49は、皮膚に対する穿刺を実施したとき、ランセット21の突出長さが、穿刺対象の皮膚にできるランセット21による穿刺深さと同一にすることができるという利点を有する。このためには、皮膚を載置面49に対して押圧しておくことが、さらに有利である。
【0045】
図21において、指45は開口50に対して押圧されている。
【0046】
図22において、指45に対するランセット21による皮膚穿刺動作が実施される。帯片1の引張り応力を維持しつつその動作を実施できるようにするために、ローラ28が、バネ51の力に抗して移動する。
【0047】
図23において、皮膚の刺傷から血液52が流出し、駆動手段20とランセット21は、指45の位置から後退させられる。
【0048】
図24において、化学的試験要素44が、図17に示した工程と同様に、能動ドア35を開いて、巻取り装置36を用いて巻き取ることによりカートリッジ10から取り出される。試験要素44が帯片1のチャンバ2に収容されている場合、チャンバ2は、図18に示した引張りの工程と同様に、能動ドア35を閉じて、巻取り装置36を用いて帯片1を巻き取ることにより開かれる。最後に、試験要素44は、検査対象の血液52の下に配置される。
【0049】
図25において、化学的試験要素44は、指45から流出した血液52と接触させられる。このために、駆動手段20は指45に向けて動かされる。その工程の後に、試験要素44は、帯片1により分析装置、たとえば光学式グルコース濃度測定装置に送られる。図16から開始した全工程が、帯片1の次のランセット21と試験要素44を用いて実施される。
【0050】
図26は、開放されたチャンバ2の医療用具を帯片1から上昇させるためのレバー機構を備える駆動手段20を示す。駆動手段は、カートリッジ10から引き出された帯片1上に配置されたランセット21を使用するが、この場合、図6に示したように、チャンバ2は既に開放されている。チャンバ2に収容されたランセット21は、帯片1の長さ方向、即ち幅方向の折線5に対して直交する方向を向いている。このことは、後の図27に示すように、ランセット21を血液試料採取に使用した後、テープ1を駆動手段20によりテープ1の長さ方向に直交する向きに変位させる必要がないために、ランセット21とテープ1をさらに操作するという観点において有利である。ランセット21は、皮膚に刺傷を形成するための前端とは反対側の後端が帯片1に固定されていることが好ましい。しかし、駆動手段20が適合するように構成されている場合には、ランセット21をテープ1の長さ方向に対して横向きに配置することも可能である。
【0051】
ランセット21は、帯片1により所定の位置に搬送される。それは、次いで短い連結棒23により第2のレバー24に連結されている第1のレバー22の上に配置される。2つのレバー22、24の動きは、2つのセグメント歯車25、26により同期させられる。レバー22は、そのほぼ全長にわたり、長さ方向の長孔を有する。
【0052】
第1のレバー22は、端部がクランク状に少し曲げられ、その位置で第3のレバー27にピンにより連結されている。この第3のレバー27は、右方向に摺動できるローラ28を支持している。さらに、第3のレバー27は、駆動手段20のハウジング30に回転可能に支持された揺動リンク29に連結されている。第1のレバー22または揺動リンク29は、装置の旋回式駆動ユニット(図示せず)に連結されている。旋回式駆動ユニットが作動しているとき、レバー機構は折り返される。折り返し動作を行うとき、第1のレバー22、揺動リンク29および連結棒23は、ハウジング30とともに4節機構を構成する。第2のレバー24は、セグメント歯車25、26の噛合により強制的に動かされる。補助的に、第2のレバー24の右側端部も、マガジンの溝の中に引き込んでもよいが、この場合、引っ掛かりを起こさないよう十分な余裕を持たせなければならない。テープ案内ローラ28は、この折り返し動作中にテープ1を確実に引き下げる。
【0053】
最後の段階において、カム31がランセットの長孔に係合するが、この場合、鋭く研磨されたカムは、基材を切開してランセット21の長孔に嵌入する。この時点で、帯片1は、第1のレバー22と第2のレバー24とともに、ランセット21を用いて刺傷を形成する皮膚を安定させるための基準面としての役割を果たす接触面を形成する。このために、該機構の全体が、皮膚に基準面32が必要な力で押し付けられるまで駆動装置(図示せず)により前進させられる。
【0054】
ここで、カム31が、ランセット21を前進させることにより皮膚に刺傷を形成し、次いで図27に示したように、それを後退させる、即ち駆動手段20のレバー機構は、ランセット21を用いて穿刺動作を実施するように設計されており、この場合、レバー機構は、図26に示した、医療用具の向きを当初の位置および帯片1から90°変えるように設計されている。ランセット21をカム31により動かした後、ローラ28は、位置33に躍動し、また復帰するために、穿刺動作に対する妨害が確実に排除される。さらに、ランセット21を支持するテープ1の引張り応力は、ランセット21が調節のための適切な自由度を保持できるようにする。ランセット21と、皮膚が押圧する第1のレバー22の固定ヒンジとのあいだの短いテープ部分だけが、穿刺動作中に緩く垂れ下がるが、該テープ部分は、ランセット21を邪魔することなく進ませる進路が確保できる位置に移動する。
【0055】
ランセット21は、カム31の上を案内されて移動するための縦方向の長孔53を有する。帯片1には引張り応力が掛けられているために、ランセット21を直線状に案内することができるが、そうでない場合には、別の案内装置をランセット21の先端に設けることが必要である。ランセット21は、たとえば平坦または円形のような任意の好適な形状であってよい。
【0056】
駆動手段20を動作させるには、2つのモードがある。第1のモードの場合、機構全体は、ランセット21を皮膚に浅く刺した後直ちに後退させられる。次いで、該機構は再度開かれ、試験要素が、保管場所、たとえば包装帯片1の別のチャンバから取り出され、取り出された試験要素は、血液を吸着させるために開かれた折り返し機構により皮膚にまで搬送される。
【0057】
第2の動作モードによると、試験要素は、第2のレバー24と第3のレバー27のあいだで既に待機しているが、依然、第1のレバー22と第2のレバー24のあいだの隘路の下方にある。この場合、穿刺動作は、少し異なったものになる。ランセット21は、穿刺後、残り0.5mmまで抜き出される。次いで、該機構の全体が、皮膚から離れるように非常にゆっくりと移動し、その間に、ランセット21は右側に開いた毛管状溝により血液を採取する。
【0058】
その後、試験要素は、帯片1の駆動ユニットにより待機位置から少し高い位置に引き出され、折り返し機構は力を掛けて完全に閉鎖され、さらに、薬品層が、ランセット21先端の毛管状溝の開口側に対して押圧される。このようにして、血液が、ランセット21から試験要素に転送される。その後に折り返し機構を開き、検査領域は、光学式評価装置に搬入される。
【0059】
この機構の有利な点は、開いた状態のとき帯片が搬送される高さより上に突出する全ての部分が、穿刺動作の中心軸から大きく離れているために、帯片1を血液採取部の真下に配置することができるということである。
【0060】
別の実施形態においては、検査要素が不使用であり、駆動手段20は、ランセット21を用いて穿刺動作を行なうためにだけ用いられ、血液の試験要素への転送には用いられない。
【0061】
図26と図27に示した駆動手段20は、本発明による包装システムに用いることが好ましいが、帯片により供給される医療用具を操作するための別の医療機器の用いることもできる。
【0062】
一般的に言って、図16〜図27に示した駆動手段は、次のような有利な特徴を有する。駆動手段20は長さ方向に延在する包装帯片1の使い捨て医療用具を動作させるためのレバー機構を備え、医療用具は、駆動手段20により、とりわけ折り畳まれた帯片1を含む包装システムに用いられると本出願に記載した駆動手段20により動作させられる前には、帯片1の長さ方向と平行に包装帯片1の上に配置されており、駆動手段20は、医療用具は、一方の端部が、たとえば接着剤により包装帯片1に固定されており、レバー機構は、前記帯片1を移動させることにより、医療用具をそれらが取り付けられている、帯片1の部分とともに動かすように構成されており、さらに、帯片1は、医療用具を動かすために、駆動手段20によりループ48を形成するように折り返されることを特徴とする。
【0063】
別の好適な実施形態によると、医療用具はランセット21であり、また、レバー機構は、ランセット21に穿刺動作をさせるように構成されている。
【0064】
さらに別の好適な実施形態によると、レバー機構は、医療用具の向きを約90°変えることにより、帯片1をしわが発生しない位置に配置するように設計されている。このために、レバー機構は、帯片1または帯片1に対する医療用具の取付け部に対して剥離する負荷を加えることなく、また、医療用具を屈曲させることもなく医療用具の向きを変えるために、張力を長さ方向に加える帯片1を巻回して案内するローラ28を有することが好ましい。さらに別の好ましい特徴は、駆動手段20は、帯片1が巻き取られる、巻取り装置36のリール55を反転させることなく医療用具の向きを変えるために、長さ方向に張力が掛けられた包装帯片1を供給するためのバネ付き帯片保管装置54を有することである。
【0065】
図示したように、レバー機構は、駆動手段20により刺傷が形成される皮膚から所定の距離に駆動手段20を配置するための基準面32を含む載置面49を有することが好ましい。また、この実施形態において、帯片1は、載置面49と駆動手段20により刺傷が形成される皮膚とのあいだに配置することが好ましい。
【0066】
さらに別の好適な実施形態によると、駆動手段20は、ランセット21の穿刺動作が実施される前に、駆動手段20を包装帯片1のランセット21により刺傷が形成される皮膚に向けて、刺傷が形成される皮膚に包装帯片1が接触するまで動かすことができる移動機構を有する。
【0067】
図28は、包装帯片1に収容された未使用の医療用具を含む、たとえば図6に示したカートリッジ10のような供給モジュール38、供給モジュールから引き出された医療用具を動作させるための駆動手段を含む、たとえば図26と図27に示した駆動手段34のような駆動モジュール39、および使用済み医療用具および帯片の対応する部分を収容する廃棄物モジュール40を有するカートリッジ37を備える包装システムを示しており、廃棄物モジュール40は、また、供給モジュール38から駆動モジュール39を介して廃棄物モジュール40まで帯片1を搬送するための巻取り装置36を有する。巻取り装置36は、たとえば一方クラッチを設けることにより巻戻しが発生しないようになっている。
【0068】
カートリッジ37は、たとえば皮膚に刺傷を形成し、血中グルコース濃度測定を実施するために用いられる血中グルコース濃度測定器のような対応する分析装置に容易に挿着することができる。たとえばランセット21および/または血液試料を受承する分析手段のような必要な医療用具は、供給モジュール38内の帯片のチャンバ2に収容されている。それらは、分析装置で使用するために駆動モジュール39に向けて次々と搬送された後、廃棄物モジュール40の中へと処分される。帯片1の全長は5cm程度である。チャンバ2に収容された医療用具が全て使用されたとき、カートリッジ37全体は、分析装置から取り外して廃棄される。
【0069】
図29は、使用済みランセット21と任意で使用済み試験要素44を含む帯片1を巻き取るためのリール55を有する巻取り装置36を示す。しかし、たとえばリール55のような巻取り装置36は、必ずしも円形である必要はなく、多角形であってもよい。図30は、そのような多角形の形態のリール55の例を示す。勿論、新しくて未使用の使い捨て医療用具は、必ずしも図6に示したように、カートリッジ10内に折り畳んで積層するまたは図16に示したように、ローラ46に巻き取る必要はなく、多角形のローラに巻き取ってもよい。ローラが円形である実施形態においては、ローラの径は、帯片1の長さ方向に配置されたランセット21がローラ上で曲がり過ぎないよう大きいことが好ましい。多角形の実施形態においては、リール55の径は、帯片1上の使い捨て医療用具の間隔に応じて調節する必要がある。
【0070】
図31は、巻取り装置36の代替の実施形態を示す。それは、帯片1上に配置された医療用具の向きを、帯片1が巻き取られている、巻取り装置36のリール55を反転させることなく変えることができるよう、その長さ方向に張力を掛けて包装帯片1を供給するためのバネ付き帯片保管装置54である。このために、バネ付き帯片保管装置54は、バネ58により付勢されたレバー57に装着されたローラ56を有する。装置54は、リール55を反転させることなく、巻取り装置36から帯片1を少し引き出すことを可能にする。この実施形態は、使用済みランセット21がリール55に巻き取られた状態で保持されるために、衛生的であるという観点において有利である。また、同様のバネ付き帯片保管装置を、新しい未使用の帯片1側に設けてもよい。
【0071】
以上、本発明について図示し、また、詳細に説明を行なったが、それらは、例示であって、性格上制限するものではないと見なされるものとし、また、好適な実施形態だけが図示して説明されており、以下の特許請求の範囲により規定される本発明の精神の範囲に含まれる全ての変更例、等価物および修正例は、保護を求めていると了解されるものとする。ここに引用した全ての出版物、特許、および特許出願の全記載内容を、本明細書の記載として援用する。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明による包装システムの組立体を示す。
【図2】図1に示した包装帯片の閉じたチャンバを示す。
【図3】剥離による開放の途中にある図2のチャンバを示す。
【図4】使い捨て医療用具が挿着されている図1のチャンバを示す。
【図5】図1のチャンバの、接着剤フレームを有する代替の実施形態を示す。
【図6】本発明による包装帯片を収容するカートリッジを示す。
【図7】本発明による包装帯片の別の実施形態を示す。
【図8】使い捨て医療用具が引き出される前の図6のカートリッジを示す。
【図9】使い捨て医療用具が引き出された状態の図8のカートリッジを示す。
【図10】使い捨て医療用具が引き出される前の、代替実施形態の使い捨て帯片を収容する図8のカートリッジを示す。
【図11】使い捨て医療用具が引き出されたときの図10のカートリッジを示す。
【図12】包装帯片をカートリッジから引き出すときの第1の工程、およびループを開いてチャンバを開放する工程を示す。
【図13】図12の工程に続く第2の工程を示す。
【図14】図6、図12および図13の代替の詳細図で、閉じた状態を示す。
【図15】図14の代替の詳細図で、開いた状態を示す。
【図16】図12と図13の第1の工程を示す。
【図17】図12と図13の第2の工程を示す。
【図18】図12と図13の第3の工程を示す。
【図19】図12と図13の第4の工程を示す。
【図20】図12と図13の第5の工程を示す。
【図21】図12と図13の第6の工程を示す。
【図22】図12と図13の第7の工程を示す。
【図23】図12と図13の第8の工程を示す。
【図24】図12と図13の第9の工程を示す。
【図25】図12と図13の第10の工程を示す。
【図26】第1の状態の第1の駆動手段を示す。
【図27】第2の状態にある図26の駆動手段を示す。
【図28】3つのモジュールを有する包装システムを示す。
【図29】図28に示した巻取り装置を示す。
【図30】代替の巻取り装置を示す。
【図31】別の代替の巻き取り装置を示す。
【符号の説明】
【0073】
1 包装帯片
2 チャンバ
3 部分
4 部分
5 折線
6 接着剤フレーム
7 粘着性パッチ
8 使い捨て医療用具
9 部分
10 カートリッジ
11 カートリッジ開口
12 側壁
13 側壁
14 側壁
15 サービスループ
16 圧縮バネ
20 駆動手段
21 ランセット
22 第1のレバー
23 連結棒
24 第2のレバー
25 セグメント歯車
26 セグメント歯車
27 第3のレバー
28 ローラ(テープ案内ローラ)
29 揺動リンク
30 ハウジング
31 カム
32 基準面
33 位置
34 駆動手段
35 能動ドア
36 巻取り装置
37 カートリッジ
38 供給モジュール
39 駆動モジュール
40 廃棄物モジュール
41 円形ローラ
42 偏心ローラ
43 側壁
44 試験要素
45 指
46 ローラ
47 接着剤
48 ループ
49 載置面
50 開口
51 バネ
52 血液
53 長孔
54 バネ付き帯片保管装置
55 リール
56 ローラ
57 レバー
58 バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使い捨て医療用具および該使い捨て医療用具を収容する複数のチャンバを含む包装帯片を有する包装システムであって、
前記帯片は、幅方向の折線に沿って折り畳まれて一連のループを形成し、該ループの各々は対向部分を有し、
前記ループの少なくともいくつかの前記対向部分は、互いに密着されて、前記部分のあいだにチャンバを構成していることを特徴とする包装システム。
【請求項2】
前記帯片の前記部分が、接着剤により密封されることを特徴とする請求項1記載の包装システム。
【請求項3】
前記接着剤が、前記対向部分を引き剥がすことによりチャンバを開放できるようにされていることを特徴とする請求項2記載の包装システム。
【請求項4】
前記帯片が、剥離紙により形成されていることを特徴とする請求項1記載の包装システム。
【請求項5】
チャンバの底を形成している、前記帯片の部分が、隣接するチャンバの上部を形成している、前記帯片の部分の上に重ね合わされていることを特徴とする請求項1記載の包装システム。
【請求項6】
隣接するチャンバを形成するループが、第1のチャンバの底を形成する部分と第2のチャンバの上部を形成する部分とのあいだに配置された剥離可能な接着剤、好ましくは粘着性パッチにより互いに固着されていることを特徴とする請求項5記載の包装システム。
【請求項7】
前記帯片の前記チャンバが、前記チャンバの側壁を形成するフレームを有することを特徴とする請求項1記載の包装システム。
【請求項8】
前記帯片の前記チャンバが、互いに積み重ねられて配置されていることを特徴とする請求項1記載の包装システム。
【請求項9】
前記帯片の前記ループが、一方の端部を固定して他方の端部を引っ張ることにより前記帯片に引張り応力を加えたとき、前記ループが開いて、前記チャンバが次々と開放されるように配置かつ密着されていることを特徴とする請求項1記載の包装システム。
【請求項10】
前記帯片のチャンバを開放するために役立つよう、引張りの方向に抗して前記帯片を保持するための保持手段を有することを特徴とする請求項9記載の包装システム。
【請求項11】
前記帯片が、前記チャンバに収容された医療用具を前記帯片の同じ側に確実に配置するために、連続したチャンバのあいだに形成されたサービスループを有することを特徴とする請求項1記載の包装システム。
【請求項12】
前記帯片が開いた状態において、該帯片の隣り合うチャンバとの距離が、3〜20cmの範囲、好ましくは5〜10cmの範囲であることを特徴とする請求項1記載の包装システム。
【請求項13】
前記帯片が、長さ方向に、2種類の医療用具を交互に収容するチャンバ、ランセットを収容するチャンバと、試験要素を収容する次のチャンバとを交互に有することを特徴とする請求項1記載の包装システム。
【請求項14】
前記帯片の前記チャンバが、前記使い捨て医療用具に加えて乾燥剤を収容していることを特徴とする請求項1記載の包装システム。
【請求項15】
前記医療用具が、ランセットとして構成されていることを特徴とする請求項1記載の包装システム。
【請求項16】
チャンバに収容された前記ランセットが、前記帯片の長さ方向に向けられていることを特徴とする請求項15記載の包装システム。
【請求項17】
前記ランセットが、皮膚に刺傷を形成するための前端とは反対側の後端が前記帯片に固定されてなることを特徴とする請求項15記載の包装システム。
【請求項18】
前記医療用具が、ランセットと、前記ランセットを用いて形成した刺傷からの体液試料を受承する手段とを有する統合装置として構成されていることを特徴とする請求項1記載の包装システム。
【請求項19】
請求項1記載の包装システムを収容するカートリッジであって、前記帯片の端部を引き出すための長孔状の開口を有することを特徴とするカートリッジ。
【請求項20】
前記帯片の前記端部が、前記開口を通って延出していることを特徴とする請求項19記載のカートリッジ。
【請求項21】
前記帯片のチャンバを開放するために、引張りの方向に抗して前記帯片を保持するための保持手段を有することを特徴とする請求項19記載のカートリッジ。
【請求項22】
前記長孔状の開口が、能動ドアとして構成されているとともに、請求項18記載の保持手段を備えることを特徴とする請求項21記載のカートリッジ。
【請求項23】
前記帯片の開放されたチャンバの医療用具を動作させるための、レバー機構を備える駆動手段を有することを特徴とする請求項1記載の包装システム。
【請求項24】
長さ方向に延在する包装帯片の使い捨て医療用具を動作させるための、レバー機構を備える駆動手段であって、前記医療用具が、前記駆動手段により、とりわけ請求項1記載の包装システムに用いられる請求項23記載の駆動手段により動作させられる前には、前記帯片の長さ方向と平行に前記包装帯片上に配置されている駆動手段において、
前記医療用具が、一方の端部が、たとえば接着剤により前記包装帯片に固定されており、
前記レバー機構が、前記帯片を移動させることにより、前記医療用具をそれらが取り付けられている、前記帯片の部分とともに動かすように構成されており、
前記帯片が、前記医療用具を動かすために、前記駆動手段によりループを形成するように折り返されることを特徴とする駆動手段。
【請求項25】
前記医療用具がランセットであり、前記レバー機構が、前記ランセットに穿刺動作をさせるように設計されていることを特徴とする請求項24記載の駆動手段。
【請求項26】
前記レバー機構が、前記医療用具の向きを約90°変えることにより、前記帯片をしわが発生しない位置に配置するように設計されていることを特徴とする請求項24記載の駆動手段。
【請求項27】
前記レバー機構が、前記帯片または前記帯片に対する前記医療用具の取付け部に対して剥離する大きさの負荷を加えることなく、また、前記医療用具を屈曲させることもなく前記医療用具の向きを変えるために、張力を長さ方向に加える帯片を巻回して案内するローラを有することを特徴とする請求項26記載の駆動手段。
【請求項28】
前記帯片が巻き取られる、巻取り装置のリールを反転させることなく前記医療用具の向きを変えるために、長さ方向に張力が掛けられた包装帯片を供給するためのバネ付き帯片保管装置を有することを特徴とする請求項26記載の駆動手段。
【請求項29】
前記レバー機構が、前記駆動手段により刺傷が形成される皮膚から所定の距離に前記駆動手段を配置するための基準面を含む載置面を有することを特徴とする請求項24記載の駆動手段。
【請求項30】
前記帯片が、前記載置面と、前記駆動手段により刺傷が形成される皮膚とのあいだに配置されることを特徴とする請求項29記載の駆動手段。
【請求項31】
前記駆動手段が、ランセットの穿刺動作が実施される前に、前記駆動手段を前記包装帯片の前記ランセットにより刺傷が形成される皮膚に向けて、前記刺傷が形成される皮膚に前記包装帯片が接触するまで動かすことができる移動機構を有することを特徴とする請求項24記載の駆動手段。
【請求項32】
請求項1記載の包装帯片の未使用医療用具を収容する供給モジュールと、請求項23または24記載の駆動手段を収容する駆動モジュールと、使用済み医療用具および前記帯片の対応する部分を収容する廃棄物モジュールとを有するカートリッジを備えることを特徴とする請求項1記載の包装システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8−9】
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【図10−11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公表番号】特表2009−541148(P2009−541148A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−515733(P2009−515733)
【出願日】平成19年6月9日(2007.6.9)
【国際出願番号】PCT/EP2007/005112
【国際公開番号】WO2007/147494
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(501205108)エフ ホフマン−ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト (285)
【Fターム(参考)】