包装ロック及び表示システム
物質を収容する第一部分(1)と、第二部分(2)とを有し、第一部分及び第二部分は相互係合手段(6,7)を有し、物質を供給することを可能とするよう分離されえ、装置は、装置内に、時間制御された使用期間を開始するよう作動されえ、当該期間終了の際には、第一部分と第二部分を恒久的に係合させる制御手段を有する、限られた使用期間を有する物質の供給のための新規な装置である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に再利用可能な閉じ部を有する容器に収容されており、製造時から、または、エンドユーザーにより包装が初めて開封された時から、時間の経過及び又は、過剰な温度、湿度、光及び空気に晒されること及び又は微生物が存在することにより、品質や効力が劣化する、化粧品、スキンケア製品、日焼け対策用製品、トイレタリー製品、食料品、飲料、及び或る種の医薬品といった非耐久財、並びに、他の非耐久財の包装に関する。
【背景技術】
【0002】
非耐久財の品質と効力、場合によって安全性は、時間の経過とともに劣化するので、それらが収容されている包装に、製品の使用が不適切になる日を表す「使用期限」、「賞味期限」、「有効期限」またはその他の日付を表示する必要がある。多くの製品は、それらが収容されている包装がいったん開封されると急激に劣化し、その原因は、時間の経過、過剰な温度、湿度、光及び空気に晒されることによる物理化学的劣化、及び又は微生物汚染であり得る。例えば日焼け対策用製品の紫外線カット効果の低下やマスカラ製品の微生物汚染の可能性のように、開封後の製品劣化が消費者にとって害を及ぼすのであれば、開封後の製品が安全に使用し続けられる期間や「開封後使用期限」が製品の包装に表示されていることが多い。しかし、消費者は表示されている「使用期限」や、「開封後使用期限」の情報に対して度々無関心で見落としがちであり、また製品の包装が初めて開封された日を失念しがちであり、それが時には、製品の品質、消費者の健康安全に有害な影響をもたらすことになる。
【0003】
防腐剤の含有が少量で、品質、安全性の向上した非耐久財を求める消費者の要望が高まっていることにともない、非耐久財の包装の様々な改良が提案されている。特許文献1には賞味期限日を過ぎると開かなくなるボトルの閉じ部が開示されており、ボトルのネックを囲む凹みに位置するねじスリーブに嵌る雌ねじが設けられた従来のキャップからなる。スリーブはボトルのネックの周りを回転するのを突起により防止さられており、その突起はスリーブに形成され、生分解性のプラスチック素材で出来ていて、キャップをボトルから外すあるいは閉めるのに必要なねじり力が突起へと伝達されるよう、ボトルのネックに形成された窪み内に位置している。一度プラスチックがある程度まで劣化すると、キャップを外すのに必要な力によって突起は断ち切られ、それによりスリーブはキャップとともにボトルのネックの周囲を回転するようになり、キャップの取り外しを防ぐことが出来る。しかし、特に温度や湿度の状況の変化に晒された場合において、いつ頃突起が変形するのに充分な程度にまで生分解性素材が劣化するかの予測が不正確であるという特質のため、キャップの取り外しが許容時間内に防止されることを保証するのが難しい。従って、この装置はほとんどの製品用途について使用が現実的ではない。
【0004】
特許文献2には、流体製品分配装置に係わる包装に組み込まれた、消費者が期限切れ製品を含む装置を使用するリスクを低減する為に経過時間の視覚的表示を与える、時間表示ユニットが開示されている。時間表示ユニットは、製品の最初の使用の際にボタンを押す事で、自動的に作動するが、与えられた表示を適正に解釈し、それに従って行動することに依存することについてユーザーに頼ることになる点では不利である。
【0005】
いくつかの時間温度表示器が入手可能となっている。例えば、英国のTimestrip PIc社製のTimestrip(登録商標)は、ラベルタイプの装置であり、温度に依存した速度による微孔質素材を介した着色液体の移行に依存して経過時間の表示を行い、既に開封された又は未開封の製品の広い範囲に亘って、貯蔵寿命を監視するよう設計されており、製品が耐用年数に達した際、消費者に視覚的表示にて知らせるが、製品包装に装置を取り付け、作動させるだけことでなく、与えられる表示を適正に解釈し、それに従って行動することについてもユーザーに依存することになり不利である。米国のTemptime Corporation社製のFresh−Check(登録商標)及び、米国の3M Corporation社製のMonitorMark(商標)は、ラベルタイプの時間温度表示器であり、非耐久財の包装内に貼付されるか、配置されるよう設計されており、化学的表示薬が段階的に濃くなること、及び、時間と温度に依存した速度で着色表示薬が芯材に沿って移行することにそれぞれ依存して、製品が耐用年数に達した際にエンドユーザーに視覚的表示にて知らせるが、またしても与えられる表示を適正に解釈し、それに従って行動することについてユーザーに依存することになり不利である。
【0006】
製品の品質と効能を保証し、消費者の健康と安全を守る為、製品の耐用年数がいったん過ぎたらその非耐久財の使用を阻止する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】英国特許第2387941号明細書
【特許文献2】仏国特許出願公開第2887646号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下の記述により明らかになり、さらに請求項にも記載されているが、本発明には少なくとも三つの態様がある。第一の態様では、本発明では一定時間の経過後、二部構造の装置の分離を防止することにより、一方の部分から物質が排出されるのを防ぐ。第二の態様では、ユーザーの制御の及ばぬ機構として、装置は期間の終わりにユーザーへの警告を表示する。第三の態様では、これに準ずる方法により、装置の不正開封が明らかとなる。
【0009】
本発明によれば、製品包装に係わる、時間または時間及び保管条件に依存するロックシステムには、必要に応じて、ユーザーにロックシステムの状態についてフィードバックし、包装が開封された証拠を与える表示器が組み込まれている。本発明の表示器の態様は、時間、又は、時間及び保管条件に依存するものであろうが、包装が開封されたことを表示する為のみに提供されようが、製品包装ロックシステムとは独立に製品包装のデザインに適用され、その保管及びまたは使用の条件に左右され、または左右されない、許容できる所定の有用期間をする、供給または使用される物質を収容する第一部分と、第一部分と係合し、第一部分の開口を通じて物質を排出または使用する為に、第一部分に対して分離または変位可能な第二部分とを有し、装置における手段は、測定手段と共に作動するロック手段から構成されることを特徴とし、それにより所定の有用期間の経過後は、第一部分と第二部分は分離または変位されることはなく、必要に応じて、装置における手段の状態を示す視覚的表示が組み込まれている。
【0010】
本発明の特定の利点は、製品の包装に表示された「使用期限」や「開封後使用期限」の情報を適正に認識し、記憶し、若しくはそれに従って行動すること、又は、製品の包装に取り付けられている表示装置を、解釈し、それに従って行動し、時には作動させることについてエンドユーザーに依存するのではなく、本発明のロックシステムが物理的に、包装の保管条件によって、又はよらないで、所定期間経過後に製品が包装から排出またはその内で使用されるのを防止することにある。
【0011】
本発明では、時間制御された使用期間を開始するよう作動されることができ、その期間終了後は包装の分離を防止する、制御手段を使用する。使用期間の開始は、例えば、最初の開封時といった任意の適切な時間でよく、ユーザーの管理下にない。
【0012】
本発明の更なる利点は、いったん開封後使用期間が満了した後のその製品の使用を防止するのに用いられる際に、装置の表示器は、包装の最初の開封時に、開封後使用期間が開始された旨の表示を提供するように配置されてもよく、それにより、小売店の環境における製品の陳列と貯蔵にとって特に重要である包装が開封されたという証拠、すなわち「タンパー・エビデンス」を確保できることである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムと視覚的表示部を組み入れたスクリューキャップ付きの容器からなる製品の包装の構成部品の斜視図である。
【図2】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムが作動する前の、閉じた製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図3】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムが作動している状態の、開いた製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図4】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムによって互いにロックしている容器とスクリューキャップを、外キャップの断面とともに示す図である。
【図5】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムと表示孔を組み入れた、閉じた製品容器を示す図である。
【図6】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムの作動前に表示孔に表れる表示の図である。
【図7】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムが作動する際に表示孔に表れる表示の図である。
【図8】容器とスクリューキャップが電子タイマー・ラッチ式ロックシステムによって互いにロックしているときに表示孔に表れる表示の図である。
【図9】視覚的表示部を伴う、ばね押しピストン、シリンダー、ガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムを組み入れたスクリューキャップ付きの容器からなる製品の包装容器の構成部分の斜視図である。
【図10】ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムが作動する前の閉じた製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図11】ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムが作動している状態の開いている製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図12】ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムによって互いにロックしている容器とスクリューキャップを、外キャップの断面とともに示す図である。
【図13】表示窓とともに、ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムを組み入れた閉じた製品容器を示す図である。
【図14】ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムの作動前に、表示窓に表れる表示の図である。
【図15】ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムが作動する際に、表示窓に表れる表示の図である。
【図16】ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムによって容器とスクリューキャップが互いにロックしているときに、表示窓に表れる表示の図である。
【図17】視覚的表示部をともなう粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムを組み入れたスクリューキャップ付きの容器からなる製品包装の構成部分を示す斜視図である。
【図18】粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムが作動する前の閉じた製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図19】粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムが作動している状態の開いている製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図20】粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムによって互いにロックしている容器とスクリューキャップを、外キャップの断面とともに示す図である。
【図21】表示窓を有する、粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムを組み入れた閉じた製品容器を示す図である。
【図22】粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムに係わる、段階分けされた表示フラグを示す図である。
【図23】粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムが作動する際に、表示窓に表れる表示の図である。
【図24】粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムによって、容器とスクリューキャップが互いにロックしているときに表示窓に表れる表示の図である。
【図25】タンパーエビデンス専用タイプのロックシステムを組み入れたスクリューキャップ付き容器からなる製品包装の構成部分の斜視図である。
【図26】タンパーエビデンス専用タイプのロックシステムが作動する前の閉じた製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図27】タンパーエビデンス専用タイプのロックシステムが作動する前の、閉じた製品容器を示す斜視図である。
【図28】タンパーエビデンス専用タイプのロックシステム作動後の開いている製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図29】タンパーエビデンス専用タイプのロックシステム作動後の開いている製品容器を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の第一部分は、任意の適切な形状でよく、液体や乾燥物質の容器、または、例えば水フィルターのような他の消耗品でもよい。第一部分に収容される物質の例は、当業者にとっては周知であろう。それらには、例としてマスカラ、アイペンシル、アイライナー、アイシャドー、ファンデーション、コンシーラー、頬紅、リップライナー、リップグロス、口紅といった化粧品及びカラー化粧品、例として保湿製品、ボディオイル、化粧水、化粧落とし、及び脱毛剤といったスキンケア製品、例として日焼け止め、日焼け用ローションといった日光対策製品、例としてアイウォッシュ、目薬、コンタクトレンズ洗浄液といった目のケア製品、例としてワクチン、インスリン、耳用薬、軟膏、咳止めシロップ、風邪用シロップといった医薬品及び医療製品、並びに、食料品等が含まれている。それらの物質は、単体かばらばらの個体である。物質の性質に応じて、第一部分の開口を通って進むための手段が与えられ、これにより、ユーザーはすぐに更なる物質の供給ができ、または、物質に手が届き、物質の塗布、またはユーザーの利用が可能になるようにアプリケーターやその他の手段が与えられてもよい。
【0015】
本発明の装置の第二部分は、任意の適切な形状でよく、スクリューキャップ、蝶番式の蓋、弁やその他の再利用可能な容器用の閉じ部でもよい。第二部分がスクリューキャップや蝶番式の蓋である場合、ラチェットのような手段を備えているのが好ましい。それにより第二部分は、所定期間が経過したときに第一部分と第二部分が分離または変位する場合、再度係合されるか交換されるのが可能になる。
【0016】
装置における測定手段は、時間または、時間及び温度、湿度、光、空気及び又は微生物汚染を含む保管条件の測定に適していればいかなる性質のものでもよい。
【0017】
装置内の測定手段は、装置が作動した後の所定時間に、形状記憶合金アクチュエータ、ソレノイドやその他の電気機械装置を作動するよう構成されたバッテリー駆動の電子タイマー回路のような電気電子的性質であってもよく、電子タイマー回路は、一つかそれ以上の保管条件を監視する機能を含むかまたは含まない。
【0018】
あるいは、装置内の測定手段は、ガス透過性バリアによって閉じられた、ばね押しピストン及びシリンダー構成のような機械的性質であってもよく、ばねはシリンダー内に陽圧、または部分的減圧を生じさせるよう構成されており、シリンダー内のガス圧は、その構成に応じて、ガス透過性バリアによって徐々に透過されるガスの体積に対して増減する。ガス透過性バリアのガス透過率は、その一つ又は複数の構成材料、製造方法、厚さ、面積、温度、湿度、及びバリア越しの圧力差の関数でもよい。透過は、温度、湿度及び外部のガス圧に関連した特定の圧力差にて、シリンダーに対するピストンの時間をかけた相対的移動またはピストンのシリンダーに対する変位のいずれかを引き起こす。他のばね押しピストン及びシリンダー構成は、ピストンはシリンダーの穴に封止されておらず、シリンダー内に収容された粘性流体の中を制御された速さで移動可能に構成されている。このようにしてピストンはシリンダーに対して徐々に相対的に移動し、流体の粘度、及びそれゆえに粘性流体中をピストンが移動可能な速さは、温度の関数になっている。
【0019】
ロック手段は、第一部分の第二部分に対する分離や変位を防ぐのに適切であればいかなる形状でもよく、測定手段の状態に従って、第一環状部品が第二環状部品の周りを相対的に回転することを防止または可能にするよう構成された可動要素、または、測定手段の状態に従って、第一部品の第二部品に対する直線運動を防止または可能にするよう構成された可動要素でもよい。
【0020】
あるいは、ロック手段は包装が開封された証拠をもたらす為のみに構成されていても良い。
【0021】
装置の表示器は、作動前、作動時、及び「賞味期限」または「開封後使用期限」経過後の手段の状態について、ユーザーにフィードバックを与えるよう構成されていてもよい。または、作動にあたって、作動時からの経過時間、または「賞味期限」または「開封後使用期限」が満了するまでの残り時間について、進行する表示をもたらすように構成されていてもよい。
【0022】
あるいは、装置の表示器は、適切なロック手段と調和して、包装容器が開封された証拠をもたらす為にのみ構成されていても良い。
【0023】
概して、本発明の装置における情報の表示は、異なる状態のものであり、製造、包装、使用期間開始、有用期間、及び、その期間終了、換言すればもはやその装置を使用すべきでないということのうち、一つ以上を表示する。例えば、第二部分内の手段は、第二部分の外壁の窓または開口を通して表示を行うよう設けられていてもよい。
【0024】
任意に、ユーザーに「賞味期限」または「開封後使用期間」の終了が近づいていることを知らせるよう、装置の表示器と共にあるいは独立して、装置の測定手段の状態に従って作動する可聴式または視覚的手段が含まれていても良い。適切な可聴式手段は、電子タイマーと調和して作動し、「賞味期限」または「開封後使用期間」が終了するまでの所定期間中、録音されたメッセージを再生するか、一定の間隔で信号音または一連の信号音を発信するよう構成されている圧電サウンダまたはその他の可聴式デバイスを含む。適切な視覚的手段は、電子タイマーと調和して作動し、「賞味期限」または「開封後使用期間」が終了するまでの所定期間中、一定の間隔で点滅するよう構成されている発光ダイオードまたはその他の発光デバイスを含む。
【0025】
更に任意で、装置の測定手段の状態に従って作動する可聴式または視覚的手段が、装置の使用開始と共に「開封後使用期間」が始まったことをユーザーに知らせる為に、装置の表示器と共にまたは独立して含まれていてもよい。適切な可聴式手段は、電子タイマーと調和して作動し、録音されたメッセージを再生するか、信号音または一連の信号音を発信するよう構成されている圧電サウンダまたはその他の可聴式デバイスを含む。適切な視覚的手段は、電子タイマーと調和して作動する、発光ダイオードまたはその他の発光デバイスを含む。
【0026】
本発明の第一実施形態については、添付図面中の図1から図8を参照し、例示としてのみ説明する。
【0027】
図1から図8を参照するに、電子タイマー・ラッチ式ロックシステムと視覚的表示部を組み入れた製品包装は、容器1と、雄回転式環状スナップ嵌合部6及び雌回転式環状スナップ嵌合部7により内キャップ5にロックされるがその周りを回転自在であり表示孔4を有する外キャップ3からなるスクリューキャップアセンブリ2とを有する。外キャップ3は、端キャップ8により一端を塞がれていて、端キャップ8の位置はインデックスキー9及びインデックスキー溝穴10により定められる。内キャップ5は一端にピストン11を成し、その上にばね12とアクチュエータ13が載置され、アクチュエータ13の上側円筒形外表面には、表示フラグがプリントされる。アクチュエータ13の上部の内側には、ラッチ15、形状記憶合金アクチュエータワイヤー16、スイッチ17、バッテリー18、圧電サウンダを有する電子タイマー回路(不図示)を含むタイマー/ラッチモジュール14が置かれる。
【0028】
組立時には、アクチュエータ13のロックタブ19の上部は、ばね12によって外キャップ3内の溝付き肩部20の下側に対して押しつけられている。アクチュエータ13に対する外キャップ3の時計回りの動きは、回転制限部21により抑止されている。それにより外キャップ3及び内キャップ5が相対的に動くことなく、スクリューキャップアセンブリ2は容器1へとねじ付けられる。図1及び図2に示すとおり、アクチュエータ13は、アクチュエータガイド22とガイド用溝穴23によって、内キャップ5に対して相対的に回転しないようになっており、図6の表示が、図5に図示する表示孔4に表れる。
【0029】
図1から図5に示すように、内キャップ5の上摩擦止め24と、容器1の下摩擦止め25は、外キャップ3を内キャップ5の周りに回転させるのに必要なねじれ力が、ばね12の長さが縮んだ状態にて、キャップアセンブリ2内の雌ねじ(不図示)を容器1の雄ねじ26からまわし外すのに必要なねじれ力よりも小さくなるように均衡がとられている。
【0030】
外キャップ3が内キャップ5に対して50度反時計回りに回転すると、溝付き肩部20の溝がアクチュエータ13のロックタブ19と並び、回転制限部21はアクチュエータ13に対する外キャップ3のそれ以上の反時計回りの回転を抑止し、アクチュエータ13は、ばね12の力により、スイッチ17が外キャップ3の溝付き肩部20によって塞がれるまで(それにより電子タイマー回路が作動される)内キャップ5に対して上向きに動かされる。そしてラッチ15の上面が、外キャップ3上の溝付き肩部20の下側と接触し、アクチュエータ13の外キャップ3に対するそれ以上の上下方向の移動を防ぎ、図7の表示が図5に図示する表示孔4に表れる。これによりユーザーは容器が開封されて、開封後使用期間が開始したことを知らされる。
【0031】
ここで、ロックタブ19が溝付き肩部20の溝の中に位置しているので、アクチュエータ13、それ故に内キャップ5は、外キャップ3に対して回転できず、それにより図1、図3及び図5に図示するように、スクリューキャップアセンブリ2は普通のスクリューキャップのように、容器1と分離し、再度係合することが出来る。
【0032】
上記に従って、開封後使用期間がいったん開始すると、電子タイマー回路はあらかじめ決められた期間からカウントダウンを始める。
【0033】
カウントダウン中の予め指定された時点から、圧電サウンダは周期的に可聴シグナルを発信し、ユーザーに開封後使用期間がまもなく終了することを警告する。
【0034】
カウントダウンがゼロに達すると、電子タイマー回路は、形状記憶合金アクチュエータワイヤー16に通電して収縮させ、ラッチ15を引っ込める。図1と図4に示すように、ラッチ15が引っ込められると、アクチュエータ13はばね12の力によって、ロックタブ19と溝付き肩部20が分離し、スイッチ17が開き、アクチュエータ13と端キャップ8が接触するまで、外キャップ3に対して上方に移動可能になる。それにより、図8の表示が、図5に図示する表示孔4に不可逆的に表れる。これによりユーザーは開封後使用期間が終了したことを知らされる。
【0035】
容器1とスクリューキャップアセンブリ2が分離している間に開封後使用期間が終了した場合には、図1、図4及び図5に示すように、ばね12による小さな加圧に助けられ、アクチュエータ13の下ラチェット歯27及び端キャップ8の上ラチェット歯28によって、スクリューキャップアセンブリ2を容器1にねじ付けることが出来る。
【0036】
図1、図4及び図5に示すように、上摩擦止め24及び下摩擦止め25がいったん接触し、スクリューキャップアセンブリ2が容器1に対して、それ以上時計回りに回転出来なくなってしまうと、どんなにスクリューキャップアセンブリ2を容器1からまわし外そうとしても、外キャップ3が内キャップ5の周りを回転するだけで、容器1に対して内キャップ5が変位することはなく、そのようにして容器1の内容物の使用は防止される。
【0037】
本発明の第二実施形態については、添付図面中の図9から図16を参照し、例示としてのみ説明する。
【0038】
図9から図16を参照するに、視覚的表示部とともに、ばね押しピストン、シリンダー、ガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムを組み入れた製品包装は、容器29と、その外表面にプリントされた環状透明表示窓32を提供し、雄回転式環状スナップ嵌合部34及び雌回転式環状スナップ嵌合部35により内キャップ33にロックされるが回転自在である透明外キャップ31からなるスクリューキャップアセンブリ30とを有する。外キャップ31は、内キャップ33の回転シールパッキン押さえ37の中に位置する回転シール36により一端を塞がれていて、インデックスキー39及びインデックスキー溝穴40によりその位置が定められる端キャップ38により他端が塞がれている。外キャップ31、内キャップ33、端キャップ38は、通気性のない、または非常に低い素材から製造される。それにより、外キャップ31と内キャップ33と端キャップ38との間の空間は、気圧と湿気の変動から隔離される。内キャップ33は、一端がピストン41を成し、その上には強力ばね42、浮動ばね保持部43、制御ばね44、及び通気性のない、または非常に低い素材から製造されたアクチュエータ45が置かれている。アクチュエータ45の孔は、ピストンシールパッキン押さえ47の中に位置するピストンシール46によりピストン41に塞がれている。アクチュエータ45の上には表示筒体48が気密に装着されており、その外側円筒面には表示フラグがプリントされており、表示筒体48の中央には開口があるシート49が備えられ、そこにはガス透過性バリア50が貼られ、ガス透過性バリア50の縁の周りの空気流を防いでいる。インデックスピン51及びインデックスピン溝穴52によって、アクチュエータ45と表示筒体48は正しく並び、互いに対して回転しないことが保証されている。
【0039】
組立時には、アクチュエータ45上のロックタブ53の上部は、強力ばね42及び制御ばね44によって、外キャップ31内の溝付き肩部54の下側に対して押しつけられている。アクチュエータ45に対する外キャップ31の時計回りの動きは、回転制限部55により抑止されており、それにより外キャップ31と内キャップ33の間の相対的な動きなしに、スクリューキャップアセンブリ30は容器29へとねじ付け可能である。図9及び図10に示すとおり、アクチュエータ45はアクチュエータガイド56及びガイド用溝穴57によって、内キャップ33に対しての相対的な回転を防止されており、図13に図示する表示窓32には、図14のように何も表示は表れない。
【0040】
図9から図12に示すように、内キャップ33の上摩擦止め58と容器29の下摩擦止め59は、外キャップ31を内キャップ33の周りに回転させるのに必要なねじれ力が、強力ばね42と制御ばね44の長さが縮んだ状態で、キャップアセンブリ30の雌ねじ60を容器29の雄ねじ61からまわし外すのに必要なねじれ力より確実に小さくなるように均衡がとられている。
【0041】
外キャップ31が内キャップ33に対して50度反時計回りに回転すると、溝付き肩部54の溝がアクチュエータ45のロックタブ53と並び、図11に示す通り、回転制限部55はアクチュエータ45に対する外キャップ31のそれ以上の反時計回りの回転を抑止し、アクチュエータ45は、浮動ばね保持部43が、外キャップ31の溝付き肩部54の下側と接触するまで強化ばね42の力で内キャップ33に対して上向きに動き、アクチュエータ45のピストン41に対する相対的な変位の結果、外キャップ31内の圧力上昇とアクチュエータ45の孔内の圧力低下を引き起こし、図15の表示が、図13に図示する表示窓32に表れる。これによりユーザーは、包装が開封されて、開封後使用期間が開始したことを知らされる。
【0042】
ここで、ロックタブ53が溝付き肩部54の溝に位置するので、アクチュエータ45、それ故に内キャップ33は、外キャップ31に対して相対的に回転できず、それにより図9、図11及び図13に図示するように、スクリューキャップアセンブリ30は普通のスクリューキャップのように、容器29と分離し、再度係合することが出来る。
【0043】
上記に従っていったん開封後使用期間が開始されると、浮動ばね保持部43とアクチュエータ45の間の制御ばね44によって与えられる力が、外キャップ31内の空間とアクチュエータ45の孔との間の圧力差によってアクチュエータ45の端に与えられる力及びピストンシール46による“ブレイクアウト”摩擦を超えるほど充分大きくなるまで、外キャップ31内の空間から空気は、ガス透過性バリア50によって表示筒体48の開口を通って、外キャップ31内の空間とアクチュエータ45の孔との間の温度及び圧力差に応じた速さで、ゆっくりとアクチュエータ45の孔へと移動し、その点において、制御ばね44は、ロックタブ53と溝付き肩部54が分離して表示筒体48と端キャップ38が接触するまでアクチュエータ45を押し上げ、そしてこの移動の結果、図12に示すように、ガイド用溝穴/圧力均等化ポート57により、外キャップ31内の空間の圧力とアクチュエータ45の孔の中の圧力が等しくなり、その結果、図16の表示を、図9及び図13に示す表示窓32に不可逆的に表示する。それによりユーザーは、開封後使用期間が経過したことを知らされる。
【0044】
容器29とスクリューキャップアセンブリ30とが分離している間に開封後使用期間が終了した場合には、図9、図12及び図13に示すように、制御ばね44による小さな加圧に助けられ、表示筒体48の下ラチェット歯62及び端キャップ38の上ラチェット歯63によって、スクリューキャップアセンブリ30を容器29にねじ付けることが出来る。
【0045】
図9、図12及び図13に示すように、上摩擦止め58及び下摩擦止め59がいったん接触し、スクリューキャップアセンブリ30が容器29に対して、それ以上時計回りに回転できなくなると、どんなにスクリューキャップアセンブリ30を容器29からねじり外そうとしても、外キャップ31が内キャップ33の周りを回転するだけで、容器29に対して内キャップ33が変位することはなく、そのようにして容器29の内容物の使用は防止される。
【0046】
本発明の第三実施形態については、添付図面中の図17から図24を参照し、例示としてのみ説明する。
【0047】
図17から図22を参照するに、粘性流体と、視覚的表示部を有する非密封ピストンタイプ時間・温度依存式ロックシステムとを組み入れた製品包装は、容器64と、環状透明表示窓67を設けるべくその外表面にプリントがなされ、雄回転式環状スナップ嵌合部69及び雌回転式環状スナップ嵌合部70により内キャップ68にロックされるが内キャップの回りに回転自在な透明外キャップ66からなるスクリューキャップアセンブリ65とを有する。外キャップ66は、端キャップ71により一端を塞がれていて、その位置はインデックスキー72及びインデックスキー溝穴73により定められる。
【0048】
内キャップ68は、一端がシリンダー74を成し、その上にはばね75とアクチュエータ76が置かれている。アクチュエータ76の中心には開口が設けられ、その開口の直径はシリンダー74の直径と等しい。アクチュエータ76の上には表示筒体77があり、その中心には開口78が設けられている。表示筒体77の外側円筒面には図22のような段階的な表示フラグがプリントされており、インデックスピン79及びインデックスピン溝穴80によって、アクチュエータ76と表示筒体77は正しく並び、互いに対して回転しないように保証されている。シリンダー74の口にはシリンダーキャップ81が設けられ、シリンダー74内に収容されている粘性流体(不図示)の流出を防いでいる。シリンダー74の中、つまりは粘性流体の中に位置するピストンロッド82は、その一端にピストンバルブ83を、その他端にピストンスナップ嵌合部84を有し、シリンダーキャップ81の開口と表示筒体77の開口78を通る。ピストンロッド82は、ピストンバルブ83がシリンダー74内の一番低い位置にあるときに、ピストンスナップ嵌合部84の肩が、表示筒体77の内表面より上部の外キャップ66内の溝付き肩部85の厚みより大きい距離に位置するよう作られている。
【0049】
組立時には、アクチュエータ76上のロックタブ86の上部分は、ばね75によって、外キャップ66内の溝付き肩部85の下側に対して押しつけられている。アクチュエータ76に対する外キャップ66の時計回りの動きは、回転制限部87により抑止されて、それにより外キャップ66及び内キャップ68が相対的に動くことなく、スクリューキャップアセンブリ65は容器64へとねじ付けられる。図17及び図18に示すとおり、アクチュエータガイド88及びガイド用溝穴89によって、アクチュエータ76は内キャップ68に対して相対的に回転しないようになっており、図21に図示する表示窓67には図23のように何も表示は表れない。
【0050】
図17から図21に示すように、内キャップ68の上摩擦止め90と容器64の下摩擦止め91は、外キャップ66を内キャップ68の周囲に回転させるのに必要なねじれ力が、ばね75の長さが縮んだ状態にて、キャップアセンブリ65の雌ねじ92を容器64の雄ねじ93からまわし外すのに必要なねじれ力より確実に小さくなるように均衡がとられている。
【0051】
外キャップ66が内キャップ68の周りを50度反時計回りに回転すると、溝付き肩部85の溝がアクチュエータ76のロックタブ86と並び、回転制限部87は、アクチュエータ76に対する外キャップ66のそれ以上の反時計回りの回転を抑止し、アクチュエータ76及び表示筒体77は、ピストンロッド82のピストンスナップ嵌合部84の肩が表示筒体77の上側の内表面と接触するまで、ばね75の力によって内キャップ68に対して上向きに動き、アクチュエータ76の内キャップ68に対する相対的な変位の結果、図23の表示が、図21に図示する表示窓67に表れる。これによりユーザーは包装が開封されて、開封後使用期間が開始したことを知らされる。
【0052】
ここで、ロックタブ86が溝付き肩部85の溝に位置するので、アクチュエータ76、故に内キャップ68は外キャップ66に対して相対的に回転できず、それによって、図17、図19及び図21に示すように、スクリューキャップアセンブリ65は普通のスクリューキャップのように、容器64と分離し、再度係合することが出来る。
【0053】
上記に従って開封後使用期間がいったん開始されると、アクチュエータ76及び表示筒体77を介してばね75からピストンスナップ嵌合部84の肩にかかる力は、図17及び図20に示すように、ロックタブ86と溝付き肩部85が分離し、表示筒体77と端キャップ71が接触するまで、シリンダー74に収容された粘性流体の中を、温度の関数である流体の粘性に応じた速さでピストンバルブ83をゆっくりと移動させる。これにより図24の表示が、図21の表示窓67に不可逆的に表れる。このようにしてユーザーは、開封後使用期間が経過したことを知らされる。
【0054】
容器64とスクリューキャップアセンブリ65が分離している間に、開封後使用期間が終了した場合には、図17、図20及び図21に示すように、ばね74による小さな加圧に助けられて、表示筒体77の下ラチェット歯94及び端キャップ71の上ラチェット歯95によって、スクリューキャップアセンブリ65を容器64にねじ付けることが出来る。
【0055】
図17、図20及び図21に示すように、上摩擦止め90と下摩擦止め91がいったん接触し、スクリューキャップアセンブリ65が容器64に対して、それ以上時計回りに回転できなくなってしまうと、どんなにスクリューキャップアセンブリ65を容器64からねじり外そうとしても、外キャップ66が内キャップ68の周りを回転するだけで、容器64に対して内キャップ68が変位することはなく、そのようにして容器64の内容物の使用は防止される。
【0056】
本発明の第四実施形態については、添付図面中の図25から図29を参照し、例示としてのみ説明する。
【0057】
添付図面を参照するに、タンパーエビデンス専用タイプのロックシステムを組み入れた包装は、容器96と、スクリューキャップアセンブリ97とを有し、スクリューキャップアセンブリ97は、雄回転式環状スナップ嵌合部100及び雌回転式環状スナップ嵌合部101によって、内キャップ99に対してロックされるが回転自在である外キャップ98を有し、更にばね102と、外表面に表示フラグ105がプリントされたロックタブと104を有するアクチュエータ103を含む。図25から図29に示すように、外キャップ98は透明性のある素材で製造され、その外表面には透明表示窓106が設けられるようプリントがされている。
【0058】
組立時には、アクチュエータ103のロックタブ104の上部は、ばね102によって外キャップ98内の溝付き肩部107に対して押しつけられている。図25、図26及び図27に示すとおり、アクチュエータ103に対する外キャップ98の時計回りの動きは、回転制限部108により抑止され、それにより外キャップ98と、内キャップ99、アクチュエータ103、及びばね102との間の相対的な動きなしに、スクリューキャップアセンブリ97は容器96へとねじ付けられ、アクチュエータ103は、アクチュエータガイド109及びガイド用溝穴110によって、内キャップ99に対して相対的に回転しないようになっている。
【0059】
図25及び図26に示すように、内キャップ99の上摩擦止め111及び容器96の下摩擦止め112は、外キャップ98を内キャップ99の周りに回転させるのに必要なねじれ力が、内キャップ99を容器96の雄ねじ113からまわし外すのに必要なねじれ力より確実に小さくなるように均衡がとられている。
【0060】
外キャップ98が内キャップ99の周りを50度反時計回りに回転すると、溝付き肩部107の溝がアクチュエータ103のロックタブ104と並び、回転制限部108は、アクチュエータ103に対する外キャップ98のそれ以上の反時計回りの回転を抑止する。アクチュエータ103は、ばね102の力によって外キャップ98の上部と接触し、外キャップ98と内キャップ99を不可逆的にロックし、表示フラグ105を表示窓106から目視できるようにして、ユーザーに対して包装が開封されたことを恒久的に表示する。図25、図28と図29に示すように、スクリューキャップアセンブリ97は普通のスクリューキャップのように、容器96と分離し、再度係合することが出来る。
【0061】
本発明の第一実施形態にもあるように形状記憶合金アクチュエータワイヤーの収縮によって、またはそれ以外の適宜な熱的形状記憶合金による影響によって、ラッチは引っ込められてもよい。
【0062】
本発明の第二実施形態にあるように、アクチュエータのシリンダーと内キャップのピストンの間の封止は、“O”リングによってなされてもよいが、それ以外の適宜な方法、例えば、“U”シール、“X”シール、または、例えば、金属ばねで付勢されたポリマージャケット、“O”リングによって付勢されたポリマージャケット、若しくは、単数または複数回の射出成型処理によってピストンの端に内キャップと一体の部分として形成された一つあるいは複数のばね要素により付勢されたポリマージャケットを含む複合シールによってなされてもよい。
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に再利用可能な閉じ部を有する容器に収容されており、製造時から、または、エンドユーザーにより包装が初めて開封された時から、時間の経過及び又は、過剰な温度、湿度、光及び空気に晒されること及び又は微生物が存在することにより、品質や効力が劣化する、化粧品、スキンケア製品、日焼け対策用製品、トイレタリー製品、食料品、飲料、及び或る種の医薬品といった非耐久財、並びに、他の非耐久財の包装に関する。
【背景技術】
【0002】
非耐久財の品質と効力、場合によって安全性は、時間の経過とともに劣化するので、それらが収容されている包装に、製品の使用が不適切になる日を表す「使用期限」、「賞味期限」、「有効期限」またはその他の日付を表示する必要がある。多くの製品は、それらが収容されている包装がいったん開封されると急激に劣化し、その原因は、時間の経過、過剰な温度、湿度、光及び空気に晒されることによる物理化学的劣化、及び又は微生物汚染であり得る。例えば日焼け対策用製品の紫外線カット効果の低下やマスカラ製品の微生物汚染の可能性のように、開封後の製品劣化が消費者にとって害を及ぼすのであれば、開封後の製品が安全に使用し続けられる期間や「開封後使用期限」が製品の包装に表示されていることが多い。しかし、消費者は表示されている「使用期限」や、「開封後使用期限」の情報に対して度々無関心で見落としがちであり、また製品の包装が初めて開封された日を失念しがちであり、それが時には、製品の品質、消費者の健康安全に有害な影響をもたらすことになる。
【0003】
防腐剤の含有が少量で、品質、安全性の向上した非耐久財を求める消費者の要望が高まっていることにともない、非耐久財の包装の様々な改良が提案されている。特許文献1には賞味期限日を過ぎると開かなくなるボトルの閉じ部が開示されており、ボトルのネックを囲む凹みに位置するねじスリーブに嵌る雌ねじが設けられた従来のキャップからなる。スリーブはボトルのネックの周りを回転するのを突起により防止さられており、その突起はスリーブに形成され、生分解性のプラスチック素材で出来ていて、キャップをボトルから外すあるいは閉めるのに必要なねじり力が突起へと伝達されるよう、ボトルのネックに形成された窪み内に位置している。一度プラスチックがある程度まで劣化すると、キャップを外すのに必要な力によって突起は断ち切られ、それによりスリーブはキャップとともにボトルのネックの周囲を回転するようになり、キャップの取り外しを防ぐことが出来る。しかし、特に温度や湿度の状況の変化に晒された場合において、いつ頃突起が変形するのに充分な程度にまで生分解性素材が劣化するかの予測が不正確であるという特質のため、キャップの取り外しが許容時間内に防止されることを保証するのが難しい。従って、この装置はほとんどの製品用途について使用が現実的ではない。
【0004】
特許文献2には、流体製品分配装置に係わる包装に組み込まれた、消費者が期限切れ製品を含む装置を使用するリスクを低減する為に経過時間の視覚的表示を与える、時間表示ユニットが開示されている。時間表示ユニットは、製品の最初の使用の際にボタンを押す事で、自動的に作動するが、与えられた表示を適正に解釈し、それに従って行動することに依存することについてユーザーに頼ることになる点では不利である。
【0005】
いくつかの時間温度表示器が入手可能となっている。例えば、英国のTimestrip PIc社製のTimestrip(登録商標)は、ラベルタイプの装置であり、温度に依存した速度による微孔質素材を介した着色液体の移行に依存して経過時間の表示を行い、既に開封された又は未開封の製品の広い範囲に亘って、貯蔵寿命を監視するよう設計されており、製品が耐用年数に達した際、消費者に視覚的表示にて知らせるが、製品包装に装置を取り付け、作動させるだけことでなく、与えられる表示を適正に解釈し、それに従って行動することについてもユーザーに依存することになり不利である。米国のTemptime Corporation社製のFresh−Check(登録商標)及び、米国の3M Corporation社製のMonitorMark(商標)は、ラベルタイプの時間温度表示器であり、非耐久財の包装内に貼付されるか、配置されるよう設計されており、化学的表示薬が段階的に濃くなること、及び、時間と温度に依存した速度で着色表示薬が芯材に沿って移行することにそれぞれ依存して、製品が耐用年数に達した際にエンドユーザーに視覚的表示にて知らせるが、またしても与えられる表示を適正に解釈し、それに従って行動することについてユーザーに依存することになり不利である。
【0006】
製品の品質と効能を保証し、消費者の健康と安全を守る為、製品の耐用年数がいったん過ぎたらその非耐久財の使用を阻止する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】英国特許第2387941号明細書
【特許文献2】仏国特許出願公開第2887646号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下の記述により明らかになり、さらに請求項にも記載されているが、本発明には少なくとも三つの態様がある。第一の態様では、本発明では一定時間の経過後、二部構造の装置の分離を防止することにより、一方の部分から物質が排出されるのを防ぐ。第二の態様では、ユーザーの制御の及ばぬ機構として、装置は期間の終わりにユーザーへの警告を表示する。第三の態様では、これに準ずる方法により、装置の不正開封が明らかとなる。
【0009】
本発明によれば、製品包装に係わる、時間または時間及び保管条件に依存するロックシステムには、必要に応じて、ユーザーにロックシステムの状態についてフィードバックし、包装が開封された証拠を与える表示器が組み込まれている。本発明の表示器の態様は、時間、又は、時間及び保管条件に依存するものであろうが、包装が開封されたことを表示する為のみに提供されようが、製品包装ロックシステムとは独立に製品包装のデザインに適用され、その保管及びまたは使用の条件に左右され、または左右されない、許容できる所定の有用期間をする、供給または使用される物質を収容する第一部分と、第一部分と係合し、第一部分の開口を通じて物質を排出または使用する為に、第一部分に対して分離または変位可能な第二部分とを有し、装置における手段は、測定手段と共に作動するロック手段から構成されることを特徴とし、それにより所定の有用期間の経過後は、第一部分と第二部分は分離または変位されることはなく、必要に応じて、装置における手段の状態を示す視覚的表示が組み込まれている。
【0010】
本発明の特定の利点は、製品の包装に表示された「使用期限」や「開封後使用期限」の情報を適正に認識し、記憶し、若しくはそれに従って行動すること、又は、製品の包装に取り付けられている表示装置を、解釈し、それに従って行動し、時には作動させることについてエンドユーザーに依存するのではなく、本発明のロックシステムが物理的に、包装の保管条件によって、又はよらないで、所定期間経過後に製品が包装から排出またはその内で使用されるのを防止することにある。
【0011】
本発明では、時間制御された使用期間を開始するよう作動されることができ、その期間終了後は包装の分離を防止する、制御手段を使用する。使用期間の開始は、例えば、最初の開封時といった任意の適切な時間でよく、ユーザーの管理下にない。
【0012】
本発明の更なる利点は、いったん開封後使用期間が満了した後のその製品の使用を防止するのに用いられる際に、装置の表示器は、包装の最初の開封時に、開封後使用期間が開始された旨の表示を提供するように配置されてもよく、それにより、小売店の環境における製品の陳列と貯蔵にとって特に重要である包装が開封されたという証拠、すなわち「タンパー・エビデンス」を確保できることである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムと視覚的表示部を組み入れたスクリューキャップ付きの容器からなる製品の包装の構成部品の斜視図である。
【図2】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムが作動する前の、閉じた製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図3】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムが作動している状態の、開いた製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図4】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムによって互いにロックしている容器とスクリューキャップを、外キャップの断面とともに示す図である。
【図5】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムと表示孔を組み入れた、閉じた製品容器を示す図である。
【図6】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムの作動前に表示孔に表れる表示の図である。
【図7】電子タイマー・ラッチ式ロックシステムが作動する際に表示孔に表れる表示の図である。
【図8】容器とスクリューキャップが電子タイマー・ラッチ式ロックシステムによって互いにロックしているときに表示孔に表れる表示の図である。
【図9】視覚的表示部を伴う、ばね押しピストン、シリンダー、ガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムを組み入れたスクリューキャップ付きの容器からなる製品の包装容器の構成部分の斜視図である。
【図10】ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムが作動する前の閉じた製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図11】ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムが作動している状態の開いている製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図12】ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムによって互いにロックしている容器とスクリューキャップを、外キャップの断面とともに示す図である。
【図13】表示窓とともに、ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムを組み入れた閉じた製品容器を示す図である。
【図14】ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムの作動前に、表示窓に表れる表示の図である。
【図15】ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムが作動する際に、表示窓に表れる表示の図である。
【図16】ばね押しピストン、シリンダー、及びガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムによって容器とスクリューキャップが互いにロックしているときに、表示窓に表れる表示の図である。
【図17】視覚的表示部をともなう粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムを組み入れたスクリューキャップ付きの容器からなる製品包装の構成部分を示す斜視図である。
【図18】粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムが作動する前の閉じた製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図19】粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムが作動している状態の開いている製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図20】粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムによって互いにロックしている容器とスクリューキャップを、外キャップの断面とともに示す図である。
【図21】表示窓を有する、粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムを組み入れた閉じた製品容器を示す図である。
【図22】粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムに係わる、段階分けされた表示フラグを示す図である。
【図23】粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムが作動する際に、表示窓に表れる表示の図である。
【図24】粘性流体、非密封ピストンタイプの時間・温度依存式ロックシステムによって、容器とスクリューキャップが互いにロックしているときに表示窓に表れる表示の図である。
【図25】タンパーエビデンス専用タイプのロックシステムを組み入れたスクリューキャップ付き容器からなる製品包装の構成部分の斜視図である。
【図26】タンパーエビデンス専用タイプのロックシステムが作動する前の閉じた製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図27】タンパーエビデンス専用タイプのロックシステムが作動する前の、閉じた製品容器を示す斜視図である。
【図28】タンパーエビデンス専用タイプのロックシステム作動後の開いている製品容器を、外キャップの断面とともに示す図である。
【図29】タンパーエビデンス専用タイプのロックシステム作動後の開いている製品容器を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の第一部分は、任意の適切な形状でよく、液体や乾燥物質の容器、または、例えば水フィルターのような他の消耗品でもよい。第一部分に収容される物質の例は、当業者にとっては周知であろう。それらには、例としてマスカラ、アイペンシル、アイライナー、アイシャドー、ファンデーション、コンシーラー、頬紅、リップライナー、リップグロス、口紅といった化粧品及びカラー化粧品、例として保湿製品、ボディオイル、化粧水、化粧落とし、及び脱毛剤といったスキンケア製品、例として日焼け止め、日焼け用ローションといった日光対策製品、例としてアイウォッシュ、目薬、コンタクトレンズ洗浄液といった目のケア製品、例としてワクチン、インスリン、耳用薬、軟膏、咳止めシロップ、風邪用シロップといった医薬品及び医療製品、並びに、食料品等が含まれている。それらの物質は、単体かばらばらの個体である。物質の性質に応じて、第一部分の開口を通って進むための手段が与えられ、これにより、ユーザーはすぐに更なる物質の供給ができ、または、物質に手が届き、物質の塗布、またはユーザーの利用が可能になるようにアプリケーターやその他の手段が与えられてもよい。
【0015】
本発明の装置の第二部分は、任意の適切な形状でよく、スクリューキャップ、蝶番式の蓋、弁やその他の再利用可能な容器用の閉じ部でもよい。第二部分がスクリューキャップや蝶番式の蓋である場合、ラチェットのような手段を備えているのが好ましい。それにより第二部分は、所定期間が経過したときに第一部分と第二部分が分離または変位する場合、再度係合されるか交換されるのが可能になる。
【0016】
装置における測定手段は、時間または、時間及び温度、湿度、光、空気及び又は微生物汚染を含む保管条件の測定に適していればいかなる性質のものでもよい。
【0017】
装置内の測定手段は、装置が作動した後の所定時間に、形状記憶合金アクチュエータ、ソレノイドやその他の電気機械装置を作動するよう構成されたバッテリー駆動の電子タイマー回路のような電気電子的性質であってもよく、電子タイマー回路は、一つかそれ以上の保管条件を監視する機能を含むかまたは含まない。
【0018】
あるいは、装置内の測定手段は、ガス透過性バリアによって閉じられた、ばね押しピストン及びシリンダー構成のような機械的性質であってもよく、ばねはシリンダー内に陽圧、または部分的減圧を生じさせるよう構成されており、シリンダー内のガス圧は、その構成に応じて、ガス透過性バリアによって徐々に透過されるガスの体積に対して増減する。ガス透過性バリアのガス透過率は、その一つ又は複数の構成材料、製造方法、厚さ、面積、温度、湿度、及びバリア越しの圧力差の関数でもよい。透過は、温度、湿度及び外部のガス圧に関連した特定の圧力差にて、シリンダーに対するピストンの時間をかけた相対的移動またはピストンのシリンダーに対する変位のいずれかを引き起こす。他のばね押しピストン及びシリンダー構成は、ピストンはシリンダーの穴に封止されておらず、シリンダー内に収容された粘性流体の中を制御された速さで移動可能に構成されている。このようにしてピストンはシリンダーに対して徐々に相対的に移動し、流体の粘度、及びそれゆえに粘性流体中をピストンが移動可能な速さは、温度の関数になっている。
【0019】
ロック手段は、第一部分の第二部分に対する分離や変位を防ぐのに適切であればいかなる形状でもよく、測定手段の状態に従って、第一環状部品が第二環状部品の周りを相対的に回転することを防止または可能にするよう構成された可動要素、または、測定手段の状態に従って、第一部品の第二部品に対する直線運動を防止または可能にするよう構成された可動要素でもよい。
【0020】
あるいは、ロック手段は包装が開封された証拠をもたらす為のみに構成されていても良い。
【0021】
装置の表示器は、作動前、作動時、及び「賞味期限」または「開封後使用期限」経過後の手段の状態について、ユーザーにフィードバックを与えるよう構成されていてもよい。または、作動にあたって、作動時からの経過時間、または「賞味期限」または「開封後使用期限」が満了するまでの残り時間について、進行する表示をもたらすように構成されていてもよい。
【0022】
あるいは、装置の表示器は、適切なロック手段と調和して、包装容器が開封された証拠をもたらす為にのみ構成されていても良い。
【0023】
概して、本発明の装置における情報の表示は、異なる状態のものであり、製造、包装、使用期間開始、有用期間、及び、その期間終了、換言すればもはやその装置を使用すべきでないということのうち、一つ以上を表示する。例えば、第二部分内の手段は、第二部分の外壁の窓または開口を通して表示を行うよう設けられていてもよい。
【0024】
任意に、ユーザーに「賞味期限」または「開封後使用期間」の終了が近づいていることを知らせるよう、装置の表示器と共にあるいは独立して、装置の測定手段の状態に従って作動する可聴式または視覚的手段が含まれていても良い。適切な可聴式手段は、電子タイマーと調和して作動し、「賞味期限」または「開封後使用期間」が終了するまでの所定期間中、録音されたメッセージを再生するか、一定の間隔で信号音または一連の信号音を発信するよう構成されている圧電サウンダまたはその他の可聴式デバイスを含む。適切な視覚的手段は、電子タイマーと調和して作動し、「賞味期限」または「開封後使用期間」が終了するまでの所定期間中、一定の間隔で点滅するよう構成されている発光ダイオードまたはその他の発光デバイスを含む。
【0025】
更に任意で、装置の測定手段の状態に従って作動する可聴式または視覚的手段が、装置の使用開始と共に「開封後使用期間」が始まったことをユーザーに知らせる為に、装置の表示器と共にまたは独立して含まれていてもよい。適切な可聴式手段は、電子タイマーと調和して作動し、録音されたメッセージを再生するか、信号音または一連の信号音を発信するよう構成されている圧電サウンダまたはその他の可聴式デバイスを含む。適切な視覚的手段は、電子タイマーと調和して作動する、発光ダイオードまたはその他の発光デバイスを含む。
【0026】
本発明の第一実施形態については、添付図面中の図1から図8を参照し、例示としてのみ説明する。
【0027】
図1から図8を参照するに、電子タイマー・ラッチ式ロックシステムと視覚的表示部を組み入れた製品包装は、容器1と、雄回転式環状スナップ嵌合部6及び雌回転式環状スナップ嵌合部7により内キャップ5にロックされるがその周りを回転自在であり表示孔4を有する外キャップ3からなるスクリューキャップアセンブリ2とを有する。外キャップ3は、端キャップ8により一端を塞がれていて、端キャップ8の位置はインデックスキー9及びインデックスキー溝穴10により定められる。内キャップ5は一端にピストン11を成し、その上にばね12とアクチュエータ13が載置され、アクチュエータ13の上側円筒形外表面には、表示フラグがプリントされる。アクチュエータ13の上部の内側には、ラッチ15、形状記憶合金アクチュエータワイヤー16、スイッチ17、バッテリー18、圧電サウンダを有する電子タイマー回路(不図示)を含むタイマー/ラッチモジュール14が置かれる。
【0028】
組立時には、アクチュエータ13のロックタブ19の上部は、ばね12によって外キャップ3内の溝付き肩部20の下側に対して押しつけられている。アクチュエータ13に対する外キャップ3の時計回りの動きは、回転制限部21により抑止されている。それにより外キャップ3及び内キャップ5が相対的に動くことなく、スクリューキャップアセンブリ2は容器1へとねじ付けられる。図1及び図2に示すとおり、アクチュエータ13は、アクチュエータガイド22とガイド用溝穴23によって、内キャップ5に対して相対的に回転しないようになっており、図6の表示が、図5に図示する表示孔4に表れる。
【0029】
図1から図5に示すように、内キャップ5の上摩擦止め24と、容器1の下摩擦止め25は、外キャップ3を内キャップ5の周りに回転させるのに必要なねじれ力が、ばね12の長さが縮んだ状態にて、キャップアセンブリ2内の雌ねじ(不図示)を容器1の雄ねじ26からまわし外すのに必要なねじれ力よりも小さくなるように均衡がとられている。
【0030】
外キャップ3が内キャップ5に対して50度反時計回りに回転すると、溝付き肩部20の溝がアクチュエータ13のロックタブ19と並び、回転制限部21はアクチュエータ13に対する外キャップ3のそれ以上の反時計回りの回転を抑止し、アクチュエータ13は、ばね12の力により、スイッチ17が外キャップ3の溝付き肩部20によって塞がれるまで(それにより電子タイマー回路が作動される)内キャップ5に対して上向きに動かされる。そしてラッチ15の上面が、外キャップ3上の溝付き肩部20の下側と接触し、アクチュエータ13の外キャップ3に対するそれ以上の上下方向の移動を防ぎ、図7の表示が図5に図示する表示孔4に表れる。これによりユーザーは容器が開封されて、開封後使用期間が開始したことを知らされる。
【0031】
ここで、ロックタブ19が溝付き肩部20の溝の中に位置しているので、アクチュエータ13、それ故に内キャップ5は、外キャップ3に対して回転できず、それにより図1、図3及び図5に図示するように、スクリューキャップアセンブリ2は普通のスクリューキャップのように、容器1と分離し、再度係合することが出来る。
【0032】
上記に従って、開封後使用期間がいったん開始すると、電子タイマー回路はあらかじめ決められた期間からカウントダウンを始める。
【0033】
カウントダウン中の予め指定された時点から、圧電サウンダは周期的に可聴シグナルを発信し、ユーザーに開封後使用期間がまもなく終了することを警告する。
【0034】
カウントダウンがゼロに達すると、電子タイマー回路は、形状記憶合金アクチュエータワイヤー16に通電して収縮させ、ラッチ15を引っ込める。図1と図4に示すように、ラッチ15が引っ込められると、アクチュエータ13はばね12の力によって、ロックタブ19と溝付き肩部20が分離し、スイッチ17が開き、アクチュエータ13と端キャップ8が接触するまで、外キャップ3に対して上方に移動可能になる。それにより、図8の表示が、図5に図示する表示孔4に不可逆的に表れる。これによりユーザーは開封後使用期間が終了したことを知らされる。
【0035】
容器1とスクリューキャップアセンブリ2が分離している間に開封後使用期間が終了した場合には、図1、図4及び図5に示すように、ばね12による小さな加圧に助けられ、アクチュエータ13の下ラチェット歯27及び端キャップ8の上ラチェット歯28によって、スクリューキャップアセンブリ2を容器1にねじ付けることが出来る。
【0036】
図1、図4及び図5に示すように、上摩擦止め24及び下摩擦止め25がいったん接触し、スクリューキャップアセンブリ2が容器1に対して、それ以上時計回りに回転出来なくなってしまうと、どんなにスクリューキャップアセンブリ2を容器1からまわし外そうとしても、外キャップ3が内キャップ5の周りを回転するだけで、容器1に対して内キャップ5が変位することはなく、そのようにして容器1の内容物の使用は防止される。
【0037】
本発明の第二実施形態については、添付図面中の図9から図16を参照し、例示としてのみ説明する。
【0038】
図9から図16を参照するに、視覚的表示部とともに、ばね押しピストン、シリンダー、ガス透過性バリアタイプの時間・温度依存式ロックシステムを組み入れた製品包装は、容器29と、その外表面にプリントされた環状透明表示窓32を提供し、雄回転式環状スナップ嵌合部34及び雌回転式環状スナップ嵌合部35により内キャップ33にロックされるが回転自在である透明外キャップ31からなるスクリューキャップアセンブリ30とを有する。外キャップ31は、内キャップ33の回転シールパッキン押さえ37の中に位置する回転シール36により一端を塞がれていて、インデックスキー39及びインデックスキー溝穴40によりその位置が定められる端キャップ38により他端が塞がれている。外キャップ31、内キャップ33、端キャップ38は、通気性のない、または非常に低い素材から製造される。それにより、外キャップ31と内キャップ33と端キャップ38との間の空間は、気圧と湿気の変動から隔離される。内キャップ33は、一端がピストン41を成し、その上には強力ばね42、浮動ばね保持部43、制御ばね44、及び通気性のない、または非常に低い素材から製造されたアクチュエータ45が置かれている。アクチュエータ45の孔は、ピストンシールパッキン押さえ47の中に位置するピストンシール46によりピストン41に塞がれている。アクチュエータ45の上には表示筒体48が気密に装着されており、その外側円筒面には表示フラグがプリントされており、表示筒体48の中央には開口があるシート49が備えられ、そこにはガス透過性バリア50が貼られ、ガス透過性バリア50の縁の周りの空気流を防いでいる。インデックスピン51及びインデックスピン溝穴52によって、アクチュエータ45と表示筒体48は正しく並び、互いに対して回転しないことが保証されている。
【0039】
組立時には、アクチュエータ45上のロックタブ53の上部は、強力ばね42及び制御ばね44によって、外キャップ31内の溝付き肩部54の下側に対して押しつけられている。アクチュエータ45に対する外キャップ31の時計回りの動きは、回転制限部55により抑止されており、それにより外キャップ31と内キャップ33の間の相対的な動きなしに、スクリューキャップアセンブリ30は容器29へとねじ付け可能である。図9及び図10に示すとおり、アクチュエータ45はアクチュエータガイド56及びガイド用溝穴57によって、内キャップ33に対しての相対的な回転を防止されており、図13に図示する表示窓32には、図14のように何も表示は表れない。
【0040】
図9から図12に示すように、内キャップ33の上摩擦止め58と容器29の下摩擦止め59は、外キャップ31を内キャップ33の周りに回転させるのに必要なねじれ力が、強力ばね42と制御ばね44の長さが縮んだ状態で、キャップアセンブリ30の雌ねじ60を容器29の雄ねじ61からまわし外すのに必要なねじれ力より確実に小さくなるように均衡がとられている。
【0041】
外キャップ31が内キャップ33に対して50度反時計回りに回転すると、溝付き肩部54の溝がアクチュエータ45のロックタブ53と並び、図11に示す通り、回転制限部55はアクチュエータ45に対する外キャップ31のそれ以上の反時計回りの回転を抑止し、アクチュエータ45は、浮動ばね保持部43が、外キャップ31の溝付き肩部54の下側と接触するまで強化ばね42の力で内キャップ33に対して上向きに動き、アクチュエータ45のピストン41に対する相対的な変位の結果、外キャップ31内の圧力上昇とアクチュエータ45の孔内の圧力低下を引き起こし、図15の表示が、図13に図示する表示窓32に表れる。これによりユーザーは、包装が開封されて、開封後使用期間が開始したことを知らされる。
【0042】
ここで、ロックタブ53が溝付き肩部54の溝に位置するので、アクチュエータ45、それ故に内キャップ33は、外キャップ31に対して相対的に回転できず、それにより図9、図11及び図13に図示するように、スクリューキャップアセンブリ30は普通のスクリューキャップのように、容器29と分離し、再度係合することが出来る。
【0043】
上記に従っていったん開封後使用期間が開始されると、浮動ばね保持部43とアクチュエータ45の間の制御ばね44によって与えられる力が、外キャップ31内の空間とアクチュエータ45の孔との間の圧力差によってアクチュエータ45の端に与えられる力及びピストンシール46による“ブレイクアウト”摩擦を超えるほど充分大きくなるまで、外キャップ31内の空間から空気は、ガス透過性バリア50によって表示筒体48の開口を通って、外キャップ31内の空間とアクチュエータ45の孔との間の温度及び圧力差に応じた速さで、ゆっくりとアクチュエータ45の孔へと移動し、その点において、制御ばね44は、ロックタブ53と溝付き肩部54が分離して表示筒体48と端キャップ38が接触するまでアクチュエータ45を押し上げ、そしてこの移動の結果、図12に示すように、ガイド用溝穴/圧力均等化ポート57により、外キャップ31内の空間の圧力とアクチュエータ45の孔の中の圧力が等しくなり、その結果、図16の表示を、図9及び図13に示す表示窓32に不可逆的に表示する。それによりユーザーは、開封後使用期間が経過したことを知らされる。
【0044】
容器29とスクリューキャップアセンブリ30とが分離している間に開封後使用期間が終了した場合には、図9、図12及び図13に示すように、制御ばね44による小さな加圧に助けられ、表示筒体48の下ラチェット歯62及び端キャップ38の上ラチェット歯63によって、スクリューキャップアセンブリ30を容器29にねじ付けることが出来る。
【0045】
図9、図12及び図13に示すように、上摩擦止め58及び下摩擦止め59がいったん接触し、スクリューキャップアセンブリ30が容器29に対して、それ以上時計回りに回転できなくなると、どんなにスクリューキャップアセンブリ30を容器29からねじり外そうとしても、外キャップ31が内キャップ33の周りを回転するだけで、容器29に対して内キャップ33が変位することはなく、そのようにして容器29の内容物の使用は防止される。
【0046】
本発明の第三実施形態については、添付図面中の図17から図24を参照し、例示としてのみ説明する。
【0047】
図17から図22を参照するに、粘性流体と、視覚的表示部を有する非密封ピストンタイプ時間・温度依存式ロックシステムとを組み入れた製品包装は、容器64と、環状透明表示窓67を設けるべくその外表面にプリントがなされ、雄回転式環状スナップ嵌合部69及び雌回転式環状スナップ嵌合部70により内キャップ68にロックされるが内キャップの回りに回転自在な透明外キャップ66からなるスクリューキャップアセンブリ65とを有する。外キャップ66は、端キャップ71により一端を塞がれていて、その位置はインデックスキー72及びインデックスキー溝穴73により定められる。
【0048】
内キャップ68は、一端がシリンダー74を成し、その上にはばね75とアクチュエータ76が置かれている。アクチュエータ76の中心には開口が設けられ、その開口の直径はシリンダー74の直径と等しい。アクチュエータ76の上には表示筒体77があり、その中心には開口78が設けられている。表示筒体77の外側円筒面には図22のような段階的な表示フラグがプリントされており、インデックスピン79及びインデックスピン溝穴80によって、アクチュエータ76と表示筒体77は正しく並び、互いに対して回転しないように保証されている。シリンダー74の口にはシリンダーキャップ81が設けられ、シリンダー74内に収容されている粘性流体(不図示)の流出を防いでいる。シリンダー74の中、つまりは粘性流体の中に位置するピストンロッド82は、その一端にピストンバルブ83を、その他端にピストンスナップ嵌合部84を有し、シリンダーキャップ81の開口と表示筒体77の開口78を通る。ピストンロッド82は、ピストンバルブ83がシリンダー74内の一番低い位置にあるときに、ピストンスナップ嵌合部84の肩が、表示筒体77の内表面より上部の外キャップ66内の溝付き肩部85の厚みより大きい距離に位置するよう作られている。
【0049】
組立時には、アクチュエータ76上のロックタブ86の上部分は、ばね75によって、外キャップ66内の溝付き肩部85の下側に対して押しつけられている。アクチュエータ76に対する外キャップ66の時計回りの動きは、回転制限部87により抑止されて、それにより外キャップ66及び内キャップ68が相対的に動くことなく、スクリューキャップアセンブリ65は容器64へとねじ付けられる。図17及び図18に示すとおり、アクチュエータガイド88及びガイド用溝穴89によって、アクチュエータ76は内キャップ68に対して相対的に回転しないようになっており、図21に図示する表示窓67には図23のように何も表示は表れない。
【0050】
図17から図21に示すように、内キャップ68の上摩擦止め90と容器64の下摩擦止め91は、外キャップ66を内キャップ68の周囲に回転させるのに必要なねじれ力が、ばね75の長さが縮んだ状態にて、キャップアセンブリ65の雌ねじ92を容器64の雄ねじ93からまわし外すのに必要なねじれ力より確実に小さくなるように均衡がとられている。
【0051】
外キャップ66が内キャップ68の周りを50度反時計回りに回転すると、溝付き肩部85の溝がアクチュエータ76のロックタブ86と並び、回転制限部87は、アクチュエータ76に対する外キャップ66のそれ以上の反時計回りの回転を抑止し、アクチュエータ76及び表示筒体77は、ピストンロッド82のピストンスナップ嵌合部84の肩が表示筒体77の上側の内表面と接触するまで、ばね75の力によって内キャップ68に対して上向きに動き、アクチュエータ76の内キャップ68に対する相対的な変位の結果、図23の表示が、図21に図示する表示窓67に表れる。これによりユーザーは包装が開封されて、開封後使用期間が開始したことを知らされる。
【0052】
ここで、ロックタブ86が溝付き肩部85の溝に位置するので、アクチュエータ76、故に内キャップ68は外キャップ66に対して相対的に回転できず、それによって、図17、図19及び図21に示すように、スクリューキャップアセンブリ65は普通のスクリューキャップのように、容器64と分離し、再度係合することが出来る。
【0053】
上記に従って開封後使用期間がいったん開始されると、アクチュエータ76及び表示筒体77を介してばね75からピストンスナップ嵌合部84の肩にかかる力は、図17及び図20に示すように、ロックタブ86と溝付き肩部85が分離し、表示筒体77と端キャップ71が接触するまで、シリンダー74に収容された粘性流体の中を、温度の関数である流体の粘性に応じた速さでピストンバルブ83をゆっくりと移動させる。これにより図24の表示が、図21の表示窓67に不可逆的に表れる。このようにしてユーザーは、開封後使用期間が経過したことを知らされる。
【0054】
容器64とスクリューキャップアセンブリ65が分離している間に、開封後使用期間が終了した場合には、図17、図20及び図21に示すように、ばね74による小さな加圧に助けられて、表示筒体77の下ラチェット歯94及び端キャップ71の上ラチェット歯95によって、スクリューキャップアセンブリ65を容器64にねじ付けることが出来る。
【0055】
図17、図20及び図21に示すように、上摩擦止め90と下摩擦止め91がいったん接触し、スクリューキャップアセンブリ65が容器64に対して、それ以上時計回りに回転できなくなってしまうと、どんなにスクリューキャップアセンブリ65を容器64からねじり外そうとしても、外キャップ66が内キャップ68の周りを回転するだけで、容器64に対して内キャップ68が変位することはなく、そのようにして容器64の内容物の使用は防止される。
【0056】
本発明の第四実施形態については、添付図面中の図25から図29を参照し、例示としてのみ説明する。
【0057】
添付図面を参照するに、タンパーエビデンス専用タイプのロックシステムを組み入れた包装は、容器96と、スクリューキャップアセンブリ97とを有し、スクリューキャップアセンブリ97は、雄回転式環状スナップ嵌合部100及び雌回転式環状スナップ嵌合部101によって、内キャップ99に対してロックされるが回転自在である外キャップ98を有し、更にばね102と、外表面に表示フラグ105がプリントされたロックタブと104を有するアクチュエータ103を含む。図25から図29に示すように、外キャップ98は透明性のある素材で製造され、その外表面には透明表示窓106が設けられるようプリントがされている。
【0058】
組立時には、アクチュエータ103のロックタブ104の上部は、ばね102によって外キャップ98内の溝付き肩部107に対して押しつけられている。図25、図26及び図27に示すとおり、アクチュエータ103に対する外キャップ98の時計回りの動きは、回転制限部108により抑止され、それにより外キャップ98と、内キャップ99、アクチュエータ103、及びばね102との間の相対的な動きなしに、スクリューキャップアセンブリ97は容器96へとねじ付けられ、アクチュエータ103は、アクチュエータガイド109及びガイド用溝穴110によって、内キャップ99に対して相対的に回転しないようになっている。
【0059】
図25及び図26に示すように、内キャップ99の上摩擦止め111及び容器96の下摩擦止め112は、外キャップ98を内キャップ99の周りに回転させるのに必要なねじれ力が、内キャップ99を容器96の雄ねじ113からまわし外すのに必要なねじれ力より確実に小さくなるように均衡がとられている。
【0060】
外キャップ98が内キャップ99の周りを50度反時計回りに回転すると、溝付き肩部107の溝がアクチュエータ103のロックタブ104と並び、回転制限部108は、アクチュエータ103に対する外キャップ98のそれ以上の反時計回りの回転を抑止する。アクチュエータ103は、ばね102の力によって外キャップ98の上部と接触し、外キャップ98と内キャップ99を不可逆的にロックし、表示フラグ105を表示窓106から目視できるようにして、ユーザーに対して包装が開封されたことを恒久的に表示する。図25、図28と図29に示すように、スクリューキャップアセンブリ97は普通のスクリューキャップのように、容器96と分離し、再度係合することが出来る。
【0061】
本発明の第一実施形態にもあるように形状記憶合金アクチュエータワイヤーの収縮によって、またはそれ以外の適宜な熱的形状記憶合金による影響によって、ラッチは引っ込められてもよい。
【0062】
本発明の第二実施形態にあるように、アクチュエータのシリンダーと内キャップのピストンの間の封止は、“O”リングによってなされてもよいが、それ以外の適宜な方法、例えば、“U”シール、“X”シール、または、例えば、金属ばねで付勢されたポリマージャケット、“O”リングによって付勢されたポリマージャケット、若しくは、単数または複数回の射出成型処理によってピストンの端に内キャップと一体の部分として形成された一つあるいは複数のばね要素により付勢されたポリマージャケットを含む複合シールによってなされてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
限られた有効期間を有する物質を供給する装置であって、
物質を収容する第一部分と、
第二部分とを有し、
前記第一部分と前記第二部分とは、相互係合手段を有し、前記物質が供給されることを可能とするよう分離可能であり、
前記装置は、時間制御された使用期間を開始するよう作動可能であり、前記期間終了の際には前記第一部分と前記第二部分とを恒久的に係合させる制御手段を、前記装置内に含む、装置。
【請求項2】
前記第二部分は、外側部材、内側部材、及びこれらの部材を相対的な移動がされないようにロックまたはバイアスさせ、前記外側部材の操作で前記装置の前記第一部分と前記第二部分とが係合されるようにする手段を含み、
前記第一部分と前記第二部分が係合されているときの、前記内側部材と前記外側部材の相対的な移動により、前記第二部分内の性質の変化が始まり、
前記第二部分は、前記性質が所定の程度変化すると前記内側部材と前記外側部材の相対的な移動を可能とする手段をさらに有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第二部分の前記内側部材と前記外側部材とは、主軸の周りを相対的に回転可能である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第二部分の前記内側部材と前記外側部材は、互いに相対的に直線運動が可能である、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記第二部分は空洞を有し、前記性質は前記空洞内の流体の圧力である、請求項2乃至4の何れかに記載の装置。
【請求項6】
前記第二部分は空洞を有し、前記性質は前記空洞内の前記流体内を通る部材の前記移動である、請求項2乃至5の何れかに記載の装置。
【請求項7】
前記性質が前記所定の程度変化すると前記内側部材と前記外側部材の相対的な移動を可能とする手段は、本質上は電気機械的である、請求項2乃至6の何れかに記載の装置。
【請求項8】
前記性質が前記所定の程度変化すると前記内側部材と前記外側部材の相対的な移動を可能とする手段は、ソレノイドである、請求項2乃至7の何れかに記載の装置。
【請求項9】
前記性質が前記所定の程度変化すると前記内側部材と前記外側部材の相対的な移動を可能とする手段は、形状記憶合金アクチュエータである、請求項2乃至8の何れかに記載の装置。
【請求項10】
前記装置の手段の制御下で、製造時、包装時、最初の使用及び使用終了のうちの一つまたはそれ以上に応じて作動する視覚的ディスプレイを有する、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項11】
前記視覚的ディスプレイは、前記性質の変化の開始に応じて作動する、請求項2乃至9の何れかに従属する場合の請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ディスプレイは電子式である、請求項10又は11に記載の装置。
【請求項13】
前記ディスプレイは、不連続的であっても逐次的であっても状態の変化を示す、請求項10乃至12の何れかに記載の装置。
【請求項14】
前記ディスプレイは、グラフィック及び/又はカラーである、請求項10乃至13の何れかに記載の装置。
【請求項15】
前記所定期間は、前記第一部分と前記第二部分を初めて分離することによって開始される、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項16】
前記所定期間は電子制御タイマーによって定められた持続時間を有する、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項17】
外的要因またはそれへの露出に応じ、それにより前記所定期間の終了を判断する手段を有する、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項18】
前記要因は温度である、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記要因は湿度である、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記要因は光である、請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記要因は微生物汚染である、請求項17に記載の装置。
【請求項22】
前記所定期間の終了が近付くと、それをユーザーに警告する信号を伝送する手段を有する、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項23】
前記信号は可聴である、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記信号は視覚的である、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記第一部分と前記第二部分は、ねじ山によって係合される、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項26】
前記物質は、化粧品、薬用化粧品、またはメイクアップ用配合物である、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項27】
前記第二部分は、睫毛、瞼、眉毛、肌、唇及び爪のうちの一つに、前記配合物を施すのに適したアプリケーターを有する、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記第二部分は、前記所定期間の経過時に前記第一部分と前記第二部分が分離または変位している場合に、前記第二部分を再度係合させ、または取替えられることを可能とする手段を備えている、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項29】
所定の有効期間を有する物質を供給する装置であって、
物質を収容する第一部分と、
前記第一部分と係合し、前記物質が供給されることを可能とするよう前記第一部分から分離されうる第二部分とを有し、
視覚的ディスプレイ及び前記装置内の手段を備え、前記手段により前記ディスプレイは、製造時、包装時、最初の使用及び使用終了のうちの一つまたはそれ以上に応じて作動することを特徴とする装置。
【請求項30】
請求項2乃至26の何れかに記載の特徴のうちの一つまたはそれ以上を有する、請求項29に記載の装置。
【請求項1】
限られた有効期間を有する物質を供給する装置であって、
物質を収容する第一部分と、
第二部分とを有し、
前記第一部分と前記第二部分とは、相互係合手段を有し、前記物質が供給されることを可能とするよう分離可能であり、
前記装置は、時間制御された使用期間を開始するよう作動可能であり、前記期間終了の際には前記第一部分と前記第二部分とを恒久的に係合させる制御手段を、前記装置内に含む、装置。
【請求項2】
前記第二部分は、外側部材、内側部材、及びこれらの部材を相対的な移動がされないようにロックまたはバイアスさせ、前記外側部材の操作で前記装置の前記第一部分と前記第二部分とが係合されるようにする手段を含み、
前記第一部分と前記第二部分が係合されているときの、前記内側部材と前記外側部材の相対的な移動により、前記第二部分内の性質の変化が始まり、
前記第二部分は、前記性質が所定の程度変化すると前記内側部材と前記外側部材の相対的な移動を可能とする手段をさらに有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第二部分の前記内側部材と前記外側部材とは、主軸の周りを相対的に回転可能である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第二部分の前記内側部材と前記外側部材は、互いに相対的に直線運動が可能である、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記第二部分は空洞を有し、前記性質は前記空洞内の流体の圧力である、請求項2乃至4の何れかに記載の装置。
【請求項6】
前記第二部分は空洞を有し、前記性質は前記空洞内の前記流体内を通る部材の前記移動である、請求項2乃至5の何れかに記載の装置。
【請求項7】
前記性質が前記所定の程度変化すると前記内側部材と前記外側部材の相対的な移動を可能とする手段は、本質上は電気機械的である、請求項2乃至6の何れかに記載の装置。
【請求項8】
前記性質が前記所定の程度変化すると前記内側部材と前記外側部材の相対的な移動を可能とする手段は、ソレノイドである、請求項2乃至7の何れかに記載の装置。
【請求項9】
前記性質が前記所定の程度変化すると前記内側部材と前記外側部材の相対的な移動を可能とする手段は、形状記憶合金アクチュエータである、請求項2乃至8の何れかに記載の装置。
【請求項10】
前記装置の手段の制御下で、製造時、包装時、最初の使用及び使用終了のうちの一つまたはそれ以上に応じて作動する視覚的ディスプレイを有する、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項11】
前記視覚的ディスプレイは、前記性質の変化の開始に応じて作動する、請求項2乃至9の何れかに従属する場合の請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ディスプレイは電子式である、請求項10又は11に記載の装置。
【請求項13】
前記ディスプレイは、不連続的であっても逐次的であっても状態の変化を示す、請求項10乃至12の何れかに記載の装置。
【請求項14】
前記ディスプレイは、グラフィック及び/又はカラーである、請求項10乃至13の何れかに記載の装置。
【請求項15】
前記所定期間は、前記第一部分と前記第二部分を初めて分離することによって開始される、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項16】
前記所定期間は電子制御タイマーによって定められた持続時間を有する、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項17】
外的要因またはそれへの露出に応じ、それにより前記所定期間の終了を判断する手段を有する、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項18】
前記要因は温度である、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記要因は湿度である、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記要因は光である、請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記要因は微生物汚染である、請求項17に記載の装置。
【請求項22】
前記所定期間の終了が近付くと、それをユーザーに警告する信号を伝送する手段を有する、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項23】
前記信号は可聴である、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記信号は視覚的である、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記第一部分と前記第二部分は、ねじ山によって係合される、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項26】
前記物質は、化粧品、薬用化粧品、またはメイクアップ用配合物である、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項27】
前記第二部分は、睫毛、瞼、眉毛、肌、唇及び爪のうちの一つに、前記配合物を施すのに適したアプリケーターを有する、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記第二部分は、前記所定期間の経過時に前記第一部分と前記第二部分が分離または変位している場合に、前記第二部分を再度係合させ、または取替えられることを可能とする手段を備えている、上述の請求項の何れかに記載の装置。
【請求項29】
所定の有効期間を有する物質を供給する装置であって、
物質を収容する第一部分と、
前記第一部分と係合し、前記物質が供給されることを可能とするよう前記第一部分から分離されうる第二部分とを有し、
視覚的ディスプレイ及び前記装置内の手段を備え、前記手段により前記ディスプレイは、製造時、包装時、最初の使用及び使用終了のうちの一つまたはそれ以上に応じて作動することを特徴とする装置。
【請求項30】
請求項2乃至26の何れかに記載の特徴のうちの一つまたはそれ以上を有する、請求項29に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
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【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【公表番号】特表2011−518081(P2011−518081A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−504539(P2011−504539)
【出願日】平成21年4月15日(2009.4.15)
【国際出願番号】PCT/GB2009/050368
【国際公開番号】WO2009/127867
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(510276788)ミラン イノベーション エルティーディー (1)
【氏名又は名称原語表記】MILAN INNOVATION LTD.
【住所又は居所原語表記】7 Redstone Mews Woodbridge Suffolk IP12 1DA United Kingdom
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月15日(2009.4.15)
【国際出願番号】PCT/GB2009/050368
【国際公開番号】WO2009/127867
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(510276788)ミラン イノベーション エルティーディー (1)
【氏名又は名称原語表記】MILAN INNOVATION LTD.
【住所又は居所原語表記】7 Redstone Mews Woodbridge Suffolk IP12 1DA United Kingdom
【Fターム(参考)】
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