説明

包装用積層体及び包装袋

【課題】 良好な引裂性を有すると共に、必要な強度等を備えた包装用積層体、及び該包装用積層体をヒートシールして得られる包装袋を提供する。
【解決手段】 基材層に、ポリエチレンフィルムから成るシール層を積層して形成され、端縁に形成される切り込みからの引裂強度が0.4N以下で、衝撃強度が0.7J以上の包装用積層体を得る。
このようにして得られた包装用積層体の前記シール層を重ね合わせた状態で端縁を熱融着して製袋すると共に、この熱融着部分の端縁に、開封端となる切り込みを設けて包装袋とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装用積層体及び包装袋に関し、菓子、漬物、スープ等の食品、その他各種物品の包装に使用される、易開封性、耐熱性、寸法安定性に優れた包装袋、及び該包装袋等を製袋するに適した包装用積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
各種物品を包装するための包装袋としてヒートシール袋が食品、医療・医薬品、各種雑貨等の各種分野での包装に使用されている。
【0003】
このヒートシール袋は、重ね合わせたシートの周縁の全部又は一部を熱融着により接合して袋状に形成したもので、例えばプラスチックフィルムや紙等の基材の片面に、ヒートシール性を有する樹脂を積層してシール層を形成した積層フィルムの前記シール層を相互に重ね合わせて熱融着することにより製袋される。
【0004】
このような包装袋にあっては、開封を容易とすることを目的として包装袋の周縁に形成されたシール部にノッチ状の切り込みを入れたものもあるが、このような包装袋を構成する前述の積層フィルムが直線カット性を有しない場合には、ノッチからカット線が予期せぬ方向に曲がり、場合によっては、包装袋の表裏を構成するフィルム間でカット線の曲がる方向が異なる等して開封し難いだけでなく、このようにして曲がって形成されたカット線から内容物が飛び出して、手や衣服を汚したり、また、内容物が例えば紙製のカード(例えばトレーディングカードや写真)等のように裂けやすいもの、ビスケット等のように破損し易いものである場合には、包装袋と共に内容物を一緒に引き裂き、破損させてしまうおそれがある。
【0005】
このような問題を解消するために、直線カット性が与えられたプラスチックフィルムが各種提案されており、一例として、二軸延伸ポリエステルフィルムの少なくとも片面に易接着性のプライマー層を形成した、接着性及び引裂直進性に優れた易引裂性ポリエステルフィルム(特許文献1参照)、二軸延伸ポリエステルフィルムの少なくとも片面にポリ塩化ビニリデン共重合体層を積層した易引裂性ポリエステルフィルム(特許文献2参照)、易裂性を有する二軸延伸ポリアミドフィルム(特許文献3参照)等が開発されている。
【0006】
この発明の先行技術文献情報としては、次のものがある。
【特許文献1】特開2002−80705号公報
【特許文献2】特開平11−300916号公報
【特許文献3】特開平10−151713号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上のような直線カット性が与えられたプラスチックフィルムを使用して、前述のような包装袋を製造することにより、得られた包装袋の直進カット性を改善することができ、その結果、前述のように開封し難い、又は開封時に内容物を破損する等の問題を改善することができる。
【0008】
しかし、このような包装袋が前述のようなヒートシール袋である場合には、前述のような直線カット性が与えられたプラスチックフィルムには良好なヒートシール性を付与するためにシール層が形成されて複合フィルム(積層体)とされ、この複合フィルムをヒートシールして包装袋が製造されるために、前述のような直線カット性を有するプラスチックフィルムを使用して包装袋を製造したとしても、シール層の特性によっては得られる包装袋の開封が容易ではない場合がある。
【0009】
すなわち、かりに基材層に直線カット性に優れた材質を使用しても、シール層が引き裂き時に伸びる等して開封時に必要な荷重が増大すれば開封が困難である。
【0010】
そのため、直線カット性を有するプラスチックフィルムを基材として使用する場合であっても、前述のシール層がこのような基材層の直線カット性を阻害しないものでなければ、製造された包装袋の開封性を改善することはできない。
【0011】
一方、前述のようにして形成されたシール層は、包装袋として製袋され、使用された際に、熱融着部が剥離等を生じない接着強度を有するものであることが必要であると共に、基材層に積層されることによって得られた積層フィルムが想定される衝撃に耐え得る強度を有することが必要である。
【0012】
本発明は、上記従来技術における欠点を解消するためになされたものであり、前述のようなシール層を備えながら、良好な引裂性を有すると共に、必要な強度等を備えた包装用積層体、及び包装袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の包装用積層体は、基材層に、ポリエチレンフィルムから成るシール層を積層して形成され、端縁に形成される切り込みからの引裂強度が0.4N以下で、衝撃強度が0.7J以上であることを特徴とする(請求項1)。
【0014】
また、本発明の包装袋は、前記構成の包装用積層体により構成され、
前記積層体の前記シール層を重ね合わせた状態で端縁を熱融着して製袋されると共に、前記熱融着部分の端縁に、開封端となる切り込みを設けたことを特徴とする(請求項2)。
【0015】
前記構成の包装用積層体において、前記基材層として直線カット性を有する、二軸延伸ポリエステルフィルム又は二軸延伸ポリアミドフィルムを使用することができ、この場合における前記0.4N以下の引裂強度は、前記基材層の直線カット方向に形成される切り込みからの引裂強度である(請求項3)。
【0016】
さらに、前記包装用積層体の前記シール層は、
密度を925〜947kg/m3とし、MFRを0.1〜20g/10分とする直鎖状低密度又は中密度ポリエチレンから成り、前記基材層に積層される第1の層と、
密度を915〜930kg/m3とし、MFRを0.1〜20g/10分とする直鎖状低密度ポリエチレンから成る中間層、及び、
メタセロン系触媒を用いた、密度を910〜925kg/m3とし、MFRを0.1〜20g/10分とする直鎖状低密度ポリエチレンから成る第3の層により構成される三層構造を有するものを使用することができる(請求項4)。
【0017】
なお、シール層を前述のように三層構造とする場合にあっては、これを共押出により形成するものとしても良い(請求項5)。
【発明の効果】
【0018】
上記構成を備えた本発明の包装用積層体は、端部にノッチ等の切り込みを形成した場合において、この切り込みからの引裂強度が0.4N未満であるために、開封に必要な荷重が比較的小さく、この包装用積層体を用いることにより、例えば握力等の弱い子供や老人等であっても、容易に開封をすることができる包装袋を提供することができた。
【0019】
また、本発明の包装用積層体は、0.7J以上の衝撃強度であるために、この包装用積層体を用いることにより、内容物の充填後に衝撃等を受けた場合であっても、破断等が生じず、従って内容物の漏出等が発生することを好適に防止することができる包装袋を提供することができた。
【0020】
また、前述の包装用積層体の基材層として、いずれも直線カット性を有する、二軸延伸ポリエステルフィルム又は二軸延伸ポリアミドフィルムを使用することにより、優れた直線カット性を有する包装用積層体及び包装袋を提供することができた。
【0021】
さらに、前述した構造の直鎖状ポリエチレンの三層構造を有するシール層を設けることにより、引き裂き性が良好であると共に、熱融着強度が高く、さらに耐衝撃強度の高い包装用積層体及び包装袋を提供することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に、本発明の実施形態を以下に説明する。
【0023】
〔包装用積層体〕
本発明の包装用積層体は、基材層、好ましくは直線カット性を有する基材層に、ポリエチレンフィルムから成るシール層を積層して形成されたもので、端縁に形成される切り込みからの引裂強度が0.4N以下で、衝撃強度が0.7J以上となるように調整されたものであり、一例として下記の構成の各層を下記の方法により積層して得ることができる。
【0024】
(1)基材層
本発明の包装積層袋に用いられる基材層としては、包装袋の基材層として既知の各種のプラスチックフィルムや紙等、各種材質のものを使用することができるが、好ましくは、直線カット性を有するプラスチックフィルムを基材層として使用する。
【0025】
このような直線カット性を有するプラスチックフィルムの一例として、分子量600〜4,000のポリテトラエチレングリコール単位5〜20重量%を含有したポリエチレンテレフタレート(変性PET)と、ポリエチレンテレフタレート(PET)とを、PET/変性PBT=70/30〜95/5(重量比)で混合した原料を用いて製造した、MD方向への直線カット性が与えられた特開平11−300916号公報(前掲の特許文献2)に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム、
ナイロン6等の脂肪族ポリアミドとポリメタキシリレンアジパミドとの重量比55〜95/45〜5の混合物を二軸延伸して製造され、MD方向への直線カット性が与えられた特開平10−151713号公報(前掲の特許文献3)に記載の二軸延伸ポリアミドフィルム等を使用することができる。
【0026】
(2)シール層
前述の基材層に積層されてシール層を構成するポリエチレンフィルムとしては、低密度又は中密度ポリエチレン、好ましくは直鎖状、中・低密度ポリエチレンから成るものを使用することができる。
【0027】
より好ましくは、このポリエチレンフィルムとして、密度を925〜947kg/m3とし、MFRが0.1〜20g/10分である直鎖状低密度又は中密度ポリエチレンから成る第1の層と、密度を915〜930kg/m3とし、MFRが0.1〜20g/10分である直鎖状低密度ポリエチレンから成る中間層、及び、メタセロン系触媒を用いた、密度を910〜925kg/m3とし、MFRが0.1〜20g/10分である直鎖状低密度ポリエチレンから成る第3の層により構成される三層フィルム、好ましくは三層共押出フィルムを使用することができる。
【0028】
なお、この三層フィルムを使用する場合には、前記第1の層を基材層に積層する。
【0029】
このポリエチレンフィルムを構成する前記各層のMFR及び密度は、前記基材との組合せにより得られる包装用積層体の引裂強度と耐衝撃強度とに密接に関連し、特に前述の直線カット性を有する基材、例えば前掲の二軸延伸ポリエステルフィルム、又は二軸延伸ポリアミドフィルムとの組合せにおいては、MFR及び密度を前述した数値の範囲とすることにより、得られた包装用積層体に、端縁に形成される切り込みからの引裂強度が0.4N以下で、衝撃強度が0.7J以上という特性を与えることができる。
【0030】
このようなポリエチレンフィルムの厚みは、好ましくは20〜200μmであり、前述の三層積層構造を有するポリエチレンフィルムにあっては、各層の構成比は、中間層の厚みを総厚みに対して30〜98%とし、直線カット性及び衝撃強度の観点から、好ましくは50〜80%とすることが好ましい。
【0031】
(3)基材層とシール層との積層方法
以上説明した基材層と、シール層となるポリエチレンフィルムは、これらを積層することにより本発明の包装用積層体となる。
【0032】
この積層方法としては、既知の各種の複合化方法、例えばドライラミネート法、押出ラミネート法、無溶剤ラミネート法、ウエットラミネート法等を使用することができる。
【0033】
一例として、ドライラミネート法により本発明の包装用積層体を製造する例を説明すれば、この方法は接着剤を介して基材とポリエチレンフィルムを積層することにより包装用積層体を得るもので、例えば、基材のコロナ処理面に酢酸エチル等の有機溶剤に溶解させた接着剤をグラビアロールコータ、リバースーロールコータなどで均一に塗布し、50〜100℃の乾燥炉で有機溶剤を蒸発、乾燥させ粘着状態になった接着剤層に、シール層を成す前述のポリエチレンフィルムを重ね合わせ、常温〜80℃に調整された金属ロールとゴムロールで圧着貼り合わせ、冷却ロールにて冷却して巻き取ることにより積層される。
【0034】
または、無溶剤型接着剤を用いて接着剤を均一塗工可能な粘度まで加温し、通常4本又は5本のロールコーティング方式にて基材のコロナ処理面に接着剤を均一に塗布し、シール層となるポリエチレンフィルムを重ね合わせ、常温〜80℃に調整された金属ロールとゴムロールで圧着貼り合わせ、冷却ロールにて冷却して巻き取ることにより積層される。
【0035】
なお、このように巻き取られたラミネートフィルムは接着剤の化学反応による硬化促進のため35〜55℃で1〜7日間キュアリングを行う。
【0036】
別の例として、押出ラミネート法(サンドイッチラミネート法)によって本発明の包装用積層体を製造する場合には、一例として、基材のコロナ処理面に酢酸エチル、メタノールなどの有機溶剤に溶解させたアンカーコート剤をロールコート法、又はグラビアロールコート法などで均一に塗布し、50〜100℃の乾燥炉で有機溶剤を蒸発乾燥させ、基材のアンカーコート面と、シール層となるポリエチレンフィルムとの間に、Tダイより溶融したポリオレフィン系樹脂を押出し、冷却ロールとニップロールで圧着貼り合わせと冷却を行い巻き取ることにより積層する。
【0037】
そして、このようにして巻き取った後、アンカーコート剤の化学反応による硬化促進のため通常35〜55℃で1〜3日間キュアリングを行う。
【0038】
〔包装袋〕
以上のようにして得られた本発明の包装用積層体は、前記シール面同士を重ね合わせて熱融着することにより、その周縁の全部又は一部に、前記熱融着により形成されたシール部が形成された三方袋、四方袋、スタンディングパウチ、ピロー袋、ガゼット袋、スティック袋等に製袋され、前記シール部にノッチ等の切り込みが形成されて本発明の包装袋となる。
【0039】
前述のシール部に形成される切り込みは、前記基材層を成す基材が、所定方向への直線カット性を有する場合には、このような直線カット性を有する方向に形成し、基材として、前述した特許文献2として挙げた二軸延伸ポリエステルフィルム、又は、特許文献3として挙げた二軸延伸ポリアミドフィルムを使用する場合には、これら基材層を成すプラスチックフィルムのMD方向に前述の切り込みを形成する。
【実施例】
【0040】
以下、下記の基材層及びシール層を有する本発明(実施例1及び2)の包装用積層体と、比較例(比較例1〜3)の包装用積層体とを使用して得られた包装袋について、引裂試験及び耐衝撃試験を行った結果を示す。
【0041】
なお、実施例及び比較例の包装用積層体は、いずれもドライラミネート法により得られたもので、各層の構成はそれぞれ下記の通りである。
【0042】
〔包装用積層体〕
(1)実施例1
(1-1) 基材層
直線カット性を有する二軸延伸ポリエステルフィルム(ユニチカ社製PC;厚み12μm)
(1-2) シール層
第1層;密度941kg/m3、MFR3g/10分の直鎖状中密度ポリエチレン、
中間層;密度923kg/m3、MFR2g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン、
第3層;メタセロン系触媒を用いた密度919kg/m3、MFR2g10/分の直鎖状低密度ポリエチレンの三層構造を有する直鎖状ポリエチレン(サーモ社製CNMS250C;50μm)。
【0043】
(2)実施例2
(2-1) 基材層
直線カット性を有する二軸延伸ポリアミドフィルム(ユニチカ社製NC;厚み15μm)
(2-2) シール層
実施例1と同じ。
【0044】
(3) 比較例1
(3-1) 基材層
直線カット性を有する二軸延伸ポリエステルフィルム(ユニチカ社製PC;厚み12μm)
(3-2) シール層
直鎖状低密度ポリエチレンの積層フィルム(東セロ社製 TCS−NP;厚み50μm)。
【0045】
(4) 比較例2
(4-1) 基材層
直線カット性を有する二軸延伸ポリアミドフィルム(ユニチカ社製NC;厚み15μm)
(4-2) シール層
直鎖状低密度ポリエチレンの積層フィルム(東セロ社製 TCS−NP;厚み50μm)。
【0046】
(5) 比較例3
(5-1) 基材層
汎用の二軸延伸ポリアミドフィルム(東洋紡績社製 N1102;厚み15μm)
(5-2) シール層
直鎖状低密度ポリエチレンの積層フィルム(二村化学工業社製MTN;厚み50μm)。
【0047】
〔試験に使用した包装袋の構成〕
前記各積層構造体を用い、MD方向に160mm、TD方向に230mm、シール幅各10mmのシール部を形成した横取三方袋を製造し、TD方向に形成されたシール部に、MD方向にノッチ状の切り込みを形成した包装袋。
【0048】
〔試験方法〕
(1)引裂試験
前記包装袋の切り込み部分から、MD方向に100mm引き裂き、下記の評価を行った。
【0049】
(1-1) 直線カット性
三方袋を構成する表裏のフィルム(包装用積層体)のずれ幅を測定し、ずれ幅3mm未満を「○」、3mm以上を「×」と評価。
【0050】
(1-2) 引き裂き強度
JISK7128に従い引裂強度を測定。
【0051】
(1-3) 開封部の外観
開封部にシール層の伸びた跡が残っているかを確認して、0.5mm以上の伸び跡がない場合を「○」、0.5mm以上の伸び跡が残っている場合を「×」として評価。
【0052】
(2)耐衝撃試験
振り子型で直径1/2インチの半球を使用して測定。
【0053】
〔測定結果〕
前述した各試験結果は、表1に示す通りである。
【0054】
【表1】

【0055】
〔評価〕
以上の比較試験の結果、基材として直線カット性を有するプラスチックフィルムを使用した場合であっても、形成されるシール層によっては引裂強度が向上してしまい、包装袋の開封性が阻害されていることが確認された。
【0056】
このような引裂強度の向上している包装用積層体(比較例1,比較例2)にあっては、いずれも開封部の外観においてシール層に0.5mm以上の伸びが確認されていることから、このシール層の伸びが引き裂き強度を高めているものと考えられる。
【0057】
このように、単に基材層として直線カット性を有するプラスチックフィルムを使用するのみでは、得られた包装用積層体及び包装袋に、好適な引裂性を付与することができないことが確認されると共に、実施例1,2の包装用積層体を製袋して得られた包装袋は、前掲の比較例1,2と同一の基材層を使用するものでありながら、良好な引裂強度を有すると共に、必要な衝撃強度をも有し、易開封性と耐衝撃性とを兼ね備えたものであることが確認できた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材層に、ポリエチレンフィルムから成るシール層を積層して形成され、端縁に形成される切り込みからの引裂強度が0.4N以下で、衝撃強度が0.7J以上である包装用積層体。
【請求項2】
基材層に、ポリエチレンフィルムから成るシール層を積層し、端縁に形成される切り込みからの引裂強度が0.4N以下で、衝撃強度が0.7J以上に形成された積層体により構成され、
前記積層体の前記シール層を重ね合わせた状態で端縁を熱融着して製袋されると共に、前記熱融着部分の端縁に、開封端となる切り込みを設けたことを特徴とする包装袋。
【請求項3】
前記基材層が、直線カット性を有する、二軸延伸ポリエステルフィルム又は二軸延伸ポリアミドフィルムであり、前記0.4N以下の引裂強度が、前記基材層の直線カット方向に形成される切り込みからの引裂強度である請求項1記載の包装用積層体又は請求項2記載の包装袋。
【請求項4】
前記シール層が、
密度を925〜947kg/m3とし、MFRを0.1〜20g/10分とする直鎖状低密度又は中密度ポリエチレンから成り、前記基材層に積層される第1の層と、
密度を915〜930kg/m3とし、MFRを0.1〜20g/10分とする直鎖状低密度ポリエチレンから成る中間層、及び、
メタセロン系触媒を用いた、密度を910〜925kg/m3とし、MFRを0.1〜20g/10分とする直鎖状低密度ポリエチレンから成る第3の層により構成される三層構造を有することを特徴とする請求項1又は3記載の包装用積層体、又は請求項2又は3記載の包装袋。
【請求項5】
前記シール層が、共押出により形成された前記三層構造を有することを特徴とする請求項4記載の包装用積層体又は包装袋。

【公開番号】特開2006−51995(P2006−51995A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−236132(P2004−236132)
【出願日】平成16年8月13日(2004.8.13)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【出願人】(390004709)カイト化学工業株式会社 (15)
【Fターム(参考)】