包装箱
【課題】箱の壁面に切り込みを入れることなく、箱の内面に印刷された情報の宛先である対象を確認できるようにする。
【解決手段】前面板16の外周辺のうち、底面板12の糊代片24と貼り合わされる側の辺44から張り出し片40を延ばす。すなわち、上面板14及び左右の糊代片26a、26bという包装箱の機能を果たすための部材には連接しない、空いている辺44に対して連接するように張り出し片40を形成する。このような辺44に連接した張り出し片40は、組み立て後の包装箱の外側に張り出すこととなる。張り出し片40には、上面板14に印刷された情報32の宛先である個人を特定する情報42が印刷される。包装箱が閉じられた後は、上面板14に印刷した情報32はその箱の内側となり見ることができないが、対応する情報がその箱の外に露出する張り出し片に印刷されているので、これにより確認が可能となる。
【解決手段】前面板16の外周辺のうち、底面板12の糊代片24と貼り合わされる側の辺44から張り出し片40を延ばす。すなわち、上面板14及び左右の糊代片26a、26bという包装箱の機能を果たすための部材には連接しない、空いている辺44に対して連接するように張り出し片40を形成する。このような辺44に連接した張り出し片40は、組み立て後の包装箱の外側に張り出すこととなる。張り出し片40には、上面板14に印刷された情報32の宛先である個人を特定する情報42が印刷される。包装箱が閉じられた後は、上面板14に印刷した情報32はその箱の内側となり見ることができないが、対応する情報がその箱の外に露出する張り出し片に印刷されているので、これにより確認が可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、内面に個人宛のメッセージなどといった個人に関する情報を印刷された箱が、例えば贈答用の包装箱として提案されている。見栄え等の観点から、このような包装箱の外面には、メッセージの宛先などの個人を特定する情報は印刷されないことが多い。この包装箱を受け取った人は、箱を開くことで自分宛のメッセージ等の情報を読み取ることができる。
【0003】
このような包装箱を用いたビジネスでは、例えば発送作業などのために、包装箱の内面に印刷された情報が誰宛のものであるかを認識できるようにする必要がある。
【0004】
特許文献1には、箱の壁面に開閉可能な窓を形成し、検査時にはその窓を開いて箱の内部にある商品の識別符号が読み取れるようにし、検査後にはその窓を閉じて目立たないようにする箱構造が開示されている。
【0005】
特許文献2には、箱の壁面のうちの1つから延伸したフラップに宣伝表示の印刷が行われ、組み立てられた箱の外側にそのフラップが突出することで、宣伝表示が見える構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−80034号公報
【特許文献2】特開平10−297623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、箱の壁面に切り込みを入れることなく、箱の内面に印刷された情報の宛先である対象を確認できる、新たな構造の包装箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、一枚物の展開図のシートから組み立てられた閉じた箱体を含み、前記展開図のシートは、前記箱体の各壁面となる互いに連接した複数の壁面部であって、それら壁面部のうちの第1の壁面部の一方の面には当該箱体の宛先対象に関する第1の情報が印刷されていることを特徴とする複数の壁面部と、前記複数の壁面部のうちの少なくとも1つの壁面部の外周辺に連接して設けられ当該壁面部を当該展開図上では連接していない他の壁面部と貼り合わせるための糊代片と、前記複数の壁面部のうちの少なくとも1つの壁面部の各外周辺に対して連接した張り出し片であって、当該張り出し片の2つの面のうち、前記展開図のシートにおいて前記第1の壁面部の前記第1の情報が印刷された面と同一の面に該当する面に、前記宛先対象に関する第2の情報が印刷されていることを特徴とする張り出し片と、を有し、前記第1の壁面部の前記第1の情報が印刷された面が前記箱体の内面となり、かつ前記張り出し片が前記箱体の外側に位置するように前記展開図のシートが組み立てられることにより形成された包装箱である。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記張り出し片は、前記複数の壁面部のうちの少なくとも1つの壁面部の各外周辺のうち、他の壁面部及び糊代片のいずれとも連接せず且つ組み立てられた場合に前記箱体の外面側に露出する外周辺、に対して連接していることを特徴とする、請求項1に記載の包装箱である。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記張り出し片が前記壁面部に連接する連接部には、前記張り出し片の当該壁面部からの切り離しを容易にするためのミシン目が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装箱である。
【0011】
請求項4に係る発明は、前記張り出し片の前記第2の情報が印刷される側の面には、剥がして再貼付可能なシールが貼付されており、そのシールに対して前記第2の情報が印刷されている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の包装箱である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明によれば、包装箱の壁面に切り込みを入れることなく、張り出し片により包装箱の内面に印刷された情報の宛先である対象を確認できる。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、張り出し片を設けない場合と同様の組み立て方で展開図のシートを組み立てれば、自然と張り出し片が閉じた包装箱の外側に露出することになる。
【0014】
請求項3に係る発明によれば、張り出し片が不要となった時に容易に包装箱の箱体から切り離すことができる。
【0015】
請求項に係る発明によれば、張り出し片に印刷した第2の情報を、シールとして他の物(例えば包装箱を収容した外箱)に貼り付けて再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】内面に個人に関する情報が印刷された従来の包装箱の展開図の一例を示す図である。
【図2】図1の展開図を組み立てた包装箱において、切り込みを開いて内面の個人に関する情報が外から見える状態としたときの外観を示す図である。
【図3】実施形態の包装箱の元になる展開図の一例を示す図である。
【図4】図3のシートから切り出した展開図を組み立てて形成した包装箱の外観を示す図である。
【図5】図3の例より張り出し片を小さくした変形例の展開図が印刷されたシートを示す図である。
【図6】実施形態の包装箱の作成からそれを用いて包装した品物の発送までのシステム・工程の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に、内面に個人に関する情報が印刷された従来の包装箱の展開図の一例を示す。この包装箱は、矩形の6つの壁面からなる閉じた箱である。図1は、包装箱の内面側を見た展開図である。
【0018】
図1に示すように、この包装箱は、底面板12、上面板14、前面板16、後面板18、左側面を構成する上フラップ20a及び下フラップ20b、右側面を構成する上フラップ22a及び下フラップ22bから構成されている。底面板12の3つの外周辺は、それぞれ後面板18、下フラップ20b及び22bと連接しており、残りの1つの外周辺には、前面板16と貼り合わせるための糊代片24が連接されている。また、上面板14の4の外周辺は、それぞれ前面板16、後面板18、上フラップ20a及び22aに連接している。また、前面板16の左右の辺には、糊代片26a及び26bがそれぞれ連接しており、後面板18の左右の辺には糊代片28a及び28bがそれぞれ連接している。
【0019】
図1の展開図は、一枚のシートに印刷される。この展開図が外周の線に沿って切り出されることにより、図1に示した展開図シートが形成される。
【0020】
図1の展開図シートの各面板12〜18及び各フラップ20a、20b、22a、22bを、他の面板又はフラップとの境界の折り目に沿って直角に折り、糊代片24を前面板16と貼り合わせ、糊代片26a及び28aを下フラップ20b及び上フラップ20aに貼り合わせ、糊代片26b及び28bを下フラップ22b及び上フラップ22aに貼り合わせることで、閉じた六面体の包装箱が形成される。
【0021】
図1に示すように、上面板14及び前面板16には、切り離しのために切れ目となる、コの字形状のミシン目30が形成されている。ミシン目30は、線に沿って断続的にシートに穴を空けることにより形成される。上面板14のミシン目30の内側の領域には、個人に関する情報32が印刷されている。図1の例では、個人に関する情報32は、この包装箱により包装した品物の宛先である当該個人に宛てたメッセージであるが、これは一例に過ぎない。例えば、氏名、住所、その個人宛に特別に作成されたウェブページへのリンクを示すバーコード等、宛先の個人に関連するメッセージ以外の情報であってもよい。この展開図は、この個人に関する情報32が包装箱の内面になるように組み立てられる。
【0022】
図1の展開図を閉じた箱へと組み立てた後で、図2に示すように、ミシン目30に沿って前面板16及び上面板14を切り開き、切り開いた部分を折り目線34に沿って当該包装箱10の外側に折り返すと、内面の個人に関連する情報32が外から読めるようになる。
【0023】
このような包装箱10を作成(すなわちその箱に品物を詰めて箱を閉じること)したり、配達したりする企業等の組織は、その包装箱10を内面の情報32に対応する個人に対して正しく発送しなければならない。しかし、包装箱10を組み立てて閉じた後は、宛先の個人がミシン目を切り開くまで、内面の情報32は読み取れないので、その情報32を参考にすることはできない。包装箱10の外面に宛先の個人を特定する情報を印刷すれば、完成した包装箱10の発送その他のための取扱の役に立つが、そのような外面の印刷は、包装箱10の外観を損ねるのみならず、展開図シートの製造にあたり、内面側の情報32と外面側の個人を特定する情報のために展開図シートの両面を印刷する必要がある。両面の印刷のためには、両面印刷用の装置を用いるか、又は片面ずつ印刷するかが必要となり、設備投資又は手間がかかってしまう。
【0024】
そこで、本実施形態では、包装箱10の内面に表示する個人に関連する情報32と、発送作業等の取扱において用いる個人を特定する情報とを、片面印刷で印刷することができる箱構造を採用する。
【0025】
本実施形態の包装箱の展開図の一例を図3に示す。図3において、図1に示した構成要素と同様の構成要素には、同一符号を付して説明を省略する。
【0026】
図3に示した展開図では、前面板16の外周辺のうち、底面板12の糊代片24と貼り合わされる側の辺44から張り出し片40が延びている。前面板16の他の外周辺は、それぞれ上面板14及び左右の糊代片26a、26bという箱の機能を果たすための部材に連接しているので、空いている(連接する面板や糊代片のない)辺44に対して連接するように張り出し片40を形成するのである。別の観点からいえば、この辺44は、張り出し片40がなかったとすれば、組み立て後の包装箱10の外側に露出する辺である。このような辺44に連接した張り出し片40は、組み立て後の包装箱10の外側に張り出すこととなる。
【0027】
張り出し片40には、上面板14に印刷された情報32の宛先である個人を特定する情報42が印刷される。上面板14において情報32が印刷される面と、張り出し片40において情報42が印刷される面とは、展開図シートにおける同じ面上にある。したがって、情報32と情報42とは、1回の片面印刷で印刷され得る。
【0028】
図3の例では、張り出し片40には、情報42として個人を特定する住所及び氏名を印刷したが、印刷する情報42はこれに限らない。例えば、そのような情報の代わりに、あるいはそれに加えて、当該個人に関する他の種類の情報(例えば識別番号、あるいはその識別番号を表すバーコード等の画像コード)を印刷してもよい。また、張り出し片40には、そのような個人に関連する情報42に加えて、印刷後の(例えば発送作業までの)工程における展開図シート及び包装箱についての取扱/後処理等に関する指示の情報や、それら後工程での工程チェックのためのチェックリストなどといった、後工程の作業に関する情報を印刷してもよい。また、当該包装箱自体の識別情報を示す画像コードを印刷し、印刷後の各工程の完了チェックの際に画像コードを読取装置で読み取ってシステムに登録し、工程管理を行えるようにしてもよい。
【0029】
図3の展開図シートを組み立てると、図4に例示するような包装箱10が得られる。この包装箱10は、ミシン目30が切り開かれていない状態であり、上面板14の内面側に印刷された個人に関連する情報32は、底面板12、上面板14、前面板16、後面板18及び上下フラップ20a、20b、22a、22bからなる左右両側面により構成される閉じた箱体の内側に位置し、見えない状態である。しかし、この実施形態の包装箱10では、前面板16から延長した張り出し片40が閉じた箱体の外に出ており、その張り出し片40には、内部の情報32の宛先対象である個人と同じ個人に関連する情報42が印刷されている。したがって、包装箱10の組み立て後、例えば発送までの間にこの包装箱10を取り扱う作業員は、この張り出し片40の情報42を参照することで、その包装箱10の対象である個人を確認し、例えばその個人に対応する作業を実行する。
【0030】
張り出し片40は、発送作業までの各工程での確認のためのものであり、包装箱10の宛先の人にとっては不要であり、かつ包装箱10の目的からすればむしろないほうがよい。このために、発送の際の最終確認の後張り出し片40を切り取って、張り出し片40のない包装箱10を発送するようにしてもよい。図3及び図4に例示した包装箱10において、前面板16と張り出し片40との境界の辺44には、張り出し片40の切り離し作業を補助するために、切取線としてミシン目を形成しておいてもよい。
【0031】
また、張り出し片40は、展開図の他の面板、糊代片等と同じシートに形成されるが、この張り出し片40の印刷面側に、タックシールのように、剥がして再貼付可能なシールを貼り付けておき、このシールに宛先の個人を特定する情報42を印刷するようにしてもよい。この場合、例えば包装箱10を発送する際に、包装箱10を例えば配送用の外箱や包装紙でくるみ、その保護箱や包装紙の表面にそのシールを貼り付け、配送用の宛先情報として利用することも考えられる。
【0032】
図3及び図4の例では、張り出し片40は、前面板16と同じ横幅を持っていたが、張り出し片40の寸法は特に限定されない。例えば、図5に例示するように、前面板16よりも横幅の狭い張り出し片40aを用いてもよい。
【0033】
また、張り出し片40は前面板16以外の面に設けてもよい。閉じた包装箱10を組み立てるために必要な他の面板や糊代片と連接していない外周辺を有する面板があれば、その面板の当該外周辺から延長するように張り出し片40を設けることができる。ただし、そのような外周辺であっても、組み立て後に閉じた包装箱10の外側に露出しないものから張り出し片40を延長すると、その張り出し片40は組み立てる際に包装箱10の内部に入ってしまうので不適当である。したがって、張り出し片40を設けるのは、組み立て後に外部に露出する外周辺に対してである。例えば、図3の展開図の例では、下フラップ20bの辺50は、組み立てられた場合(図4参照)に上フラップ20aにより覆われてしまうので、この辺50に張り出し片40を設けることはしない。これに対し、上フラップ20aの辺52や54は、他の面板や糊代片と連接しておらず、且つ組み立て後に包装箱10の外部に露出するので、これらの辺に張り出し片40を連接してもよい。
【0034】
図6を参照して、実施形態の包装箱10の作成からそれを用いて包装した品物の発送までのシステム・工程の例を説明する。
【0035】
このシステムにおいて、データベース60には、顧客からの注文に関連する情報が登録されている。個々の注文の情報には、顧客の識別情報、注文の品物を特定する情報、宛先の氏名及び住所、包装箱の内面に印刷するメッセージの情報などが含まれる。印刷装置62は、包装箱の材料となる厚紙等のシートの一方の面(箱の内面側となる面)に対して、図3又は図5に例示するような展開図の輪郭線及び折り目線を印刷する。このとき、印刷装置62は、データベース60から注文についての宛先及びメッセージの情報を読み出し、宛先の情報は張り出し片40の位置に、メッセージは上面板16の位置に、それぞれ印刷する。印刷結果検査装置64は、印刷されたシートに印刷誤りがないか検査する。例えば、印刷結果検査装置64は、上面板16に印刷された情報32と、張り出し片40に印刷された情報42とをそれぞれ読み取って文字認識し、認識した文字列情報をデータベース60に登録された情報と突き合わせることで、情報32及び42の印刷結果にそれぞれ誤りがないか、及び、情報32と42とが同じ注文に対応するものなのかを確認する。この確認で誤りが見つかれば、当該シートはその後の工程には流さない。なお、印刷結果の検査は、目視で行ってもよい。装置による検査でも目視検査でも、検査対象の情報32及び42はシートの同じ面に印刷されているので、シートの一方の面を検査するだけでよい。
【0036】
印刷結果検査装置64で印刷結果が正しいと判定されたシートは、後処理システム66に渡される。後処理システム66は、例えば裁断機、ミシン目カッター、製箱機などを含んでいる。後処理システム66は、展開図の輪郭線に沿ってシートを裁断し、ミシン目30、及び、張り出し片40の切り取りのための辺44に沿ったミシン目を刻み、裁断された展開図を折り込み、糊付けして箱の形に組み立てる。このとき、品物を入れるために少なくとも1つの口(例えば左又は右の側面)は糊付けせずに開けておく。このようにして作成された包装箱10の半製品は、包装工程68に回される。
【0037】
包装工程68では、その包装箱10に対して注文の品物を入れ、包装箱10を完全に閉じる。このとき、包装箱10の張り出し片40に印刷された宛先の個人に関する情報42を参照したり、バーコードリーダなどで読み取ったりすることで、その包装箱10と、それに入れる品物とが合致しているかどうかを確認する。品物が入れられて閉じられた包装箱10は、発送工程70に送られる。
【0038】
発送工程70では、その包装箱10から張り出し片40が切り取られ、切り取り後の包装箱10が配送用の外箱又は包装紙によりくるまれ、その外箱又は包装紙に対して宛先のシールが貼付される。このとき、切り取った張り出し片40と宛先のシールとを突き合わせることで、正しい宛先シールかどうかを確認してもよい。また、前述のように張り出し片40自体にシールとして宛先の情報42を印刷しておき、そのシールを剥がして外箱等に貼付してもよい。
【0039】
以上の例では、包装箱10の宛先が個人である場合を典型例として説明したが、包装箱10の宛先は会社等の組織や団体などであってももちろんよい。
【符号の説明】
【0040】
10 包装箱、12 底面板、14 上面板、16 前面板、18 後面板、20a,22a 上フラップ、20b,22b 下フラップ、24,26a,26b,28a,28b 糊代片、30 ミシン目、32 個人に関連する情報、40 張り出し片、42 個人を特定する情報、44 辺。
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、内面に個人宛のメッセージなどといった個人に関する情報を印刷された箱が、例えば贈答用の包装箱として提案されている。見栄え等の観点から、このような包装箱の外面には、メッセージの宛先などの個人を特定する情報は印刷されないことが多い。この包装箱を受け取った人は、箱を開くことで自分宛のメッセージ等の情報を読み取ることができる。
【0003】
このような包装箱を用いたビジネスでは、例えば発送作業などのために、包装箱の内面に印刷された情報が誰宛のものであるかを認識できるようにする必要がある。
【0004】
特許文献1には、箱の壁面に開閉可能な窓を形成し、検査時にはその窓を開いて箱の内部にある商品の識別符号が読み取れるようにし、検査後にはその窓を閉じて目立たないようにする箱構造が開示されている。
【0005】
特許文献2には、箱の壁面のうちの1つから延伸したフラップに宣伝表示の印刷が行われ、組み立てられた箱の外側にそのフラップが突出することで、宣伝表示が見える構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−80034号公報
【特許文献2】特開平10−297623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、箱の壁面に切り込みを入れることなく、箱の内面に印刷された情報の宛先である対象を確認できる、新たな構造の包装箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、一枚物の展開図のシートから組み立てられた閉じた箱体を含み、前記展開図のシートは、前記箱体の各壁面となる互いに連接した複数の壁面部であって、それら壁面部のうちの第1の壁面部の一方の面には当該箱体の宛先対象に関する第1の情報が印刷されていることを特徴とする複数の壁面部と、前記複数の壁面部のうちの少なくとも1つの壁面部の外周辺に連接して設けられ当該壁面部を当該展開図上では連接していない他の壁面部と貼り合わせるための糊代片と、前記複数の壁面部のうちの少なくとも1つの壁面部の各外周辺に対して連接した張り出し片であって、当該張り出し片の2つの面のうち、前記展開図のシートにおいて前記第1の壁面部の前記第1の情報が印刷された面と同一の面に該当する面に、前記宛先対象に関する第2の情報が印刷されていることを特徴とする張り出し片と、を有し、前記第1の壁面部の前記第1の情報が印刷された面が前記箱体の内面となり、かつ前記張り出し片が前記箱体の外側に位置するように前記展開図のシートが組み立てられることにより形成された包装箱である。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記張り出し片は、前記複数の壁面部のうちの少なくとも1つの壁面部の各外周辺のうち、他の壁面部及び糊代片のいずれとも連接せず且つ組み立てられた場合に前記箱体の外面側に露出する外周辺、に対して連接していることを特徴とする、請求項1に記載の包装箱である。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記張り出し片が前記壁面部に連接する連接部には、前記張り出し片の当該壁面部からの切り離しを容易にするためのミシン目が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装箱である。
【0011】
請求項4に係る発明は、前記張り出し片の前記第2の情報が印刷される側の面には、剥がして再貼付可能なシールが貼付されており、そのシールに対して前記第2の情報が印刷されている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の包装箱である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明によれば、包装箱の壁面に切り込みを入れることなく、張り出し片により包装箱の内面に印刷された情報の宛先である対象を確認できる。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、張り出し片を設けない場合と同様の組み立て方で展開図のシートを組み立てれば、自然と張り出し片が閉じた包装箱の外側に露出することになる。
【0014】
請求項3に係る発明によれば、張り出し片が不要となった時に容易に包装箱の箱体から切り離すことができる。
【0015】
請求項に係る発明によれば、張り出し片に印刷した第2の情報を、シールとして他の物(例えば包装箱を収容した外箱)に貼り付けて再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】内面に個人に関する情報が印刷された従来の包装箱の展開図の一例を示す図である。
【図2】図1の展開図を組み立てた包装箱において、切り込みを開いて内面の個人に関する情報が外から見える状態としたときの外観を示す図である。
【図3】実施形態の包装箱の元になる展開図の一例を示す図である。
【図4】図3のシートから切り出した展開図を組み立てて形成した包装箱の外観を示す図である。
【図5】図3の例より張り出し片を小さくした変形例の展開図が印刷されたシートを示す図である。
【図6】実施形態の包装箱の作成からそれを用いて包装した品物の発送までのシステム・工程の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に、内面に個人に関する情報が印刷された従来の包装箱の展開図の一例を示す。この包装箱は、矩形の6つの壁面からなる閉じた箱である。図1は、包装箱の内面側を見た展開図である。
【0018】
図1に示すように、この包装箱は、底面板12、上面板14、前面板16、後面板18、左側面を構成する上フラップ20a及び下フラップ20b、右側面を構成する上フラップ22a及び下フラップ22bから構成されている。底面板12の3つの外周辺は、それぞれ後面板18、下フラップ20b及び22bと連接しており、残りの1つの外周辺には、前面板16と貼り合わせるための糊代片24が連接されている。また、上面板14の4の外周辺は、それぞれ前面板16、後面板18、上フラップ20a及び22aに連接している。また、前面板16の左右の辺には、糊代片26a及び26bがそれぞれ連接しており、後面板18の左右の辺には糊代片28a及び28bがそれぞれ連接している。
【0019】
図1の展開図は、一枚のシートに印刷される。この展開図が外周の線に沿って切り出されることにより、図1に示した展開図シートが形成される。
【0020】
図1の展開図シートの各面板12〜18及び各フラップ20a、20b、22a、22bを、他の面板又はフラップとの境界の折り目に沿って直角に折り、糊代片24を前面板16と貼り合わせ、糊代片26a及び28aを下フラップ20b及び上フラップ20aに貼り合わせ、糊代片26b及び28bを下フラップ22b及び上フラップ22aに貼り合わせることで、閉じた六面体の包装箱が形成される。
【0021】
図1に示すように、上面板14及び前面板16には、切り離しのために切れ目となる、コの字形状のミシン目30が形成されている。ミシン目30は、線に沿って断続的にシートに穴を空けることにより形成される。上面板14のミシン目30の内側の領域には、個人に関する情報32が印刷されている。図1の例では、個人に関する情報32は、この包装箱により包装した品物の宛先である当該個人に宛てたメッセージであるが、これは一例に過ぎない。例えば、氏名、住所、その個人宛に特別に作成されたウェブページへのリンクを示すバーコード等、宛先の個人に関連するメッセージ以外の情報であってもよい。この展開図は、この個人に関する情報32が包装箱の内面になるように組み立てられる。
【0022】
図1の展開図を閉じた箱へと組み立てた後で、図2に示すように、ミシン目30に沿って前面板16及び上面板14を切り開き、切り開いた部分を折り目線34に沿って当該包装箱10の外側に折り返すと、内面の個人に関連する情報32が外から読めるようになる。
【0023】
このような包装箱10を作成(すなわちその箱に品物を詰めて箱を閉じること)したり、配達したりする企業等の組織は、その包装箱10を内面の情報32に対応する個人に対して正しく発送しなければならない。しかし、包装箱10を組み立てて閉じた後は、宛先の個人がミシン目を切り開くまで、内面の情報32は読み取れないので、その情報32を参考にすることはできない。包装箱10の外面に宛先の個人を特定する情報を印刷すれば、完成した包装箱10の発送その他のための取扱の役に立つが、そのような外面の印刷は、包装箱10の外観を損ねるのみならず、展開図シートの製造にあたり、内面側の情報32と外面側の個人を特定する情報のために展開図シートの両面を印刷する必要がある。両面の印刷のためには、両面印刷用の装置を用いるか、又は片面ずつ印刷するかが必要となり、設備投資又は手間がかかってしまう。
【0024】
そこで、本実施形態では、包装箱10の内面に表示する個人に関連する情報32と、発送作業等の取扱において用いる個人を特定する情報とを、片面印刷で印刷することができる箱構造を採用する。
【0025】
本実施形態の包装箱の展開図の一例を図3に示す。図3において、図1に示した構成要素と同様の構成要素には、同一符号を付して説明を省略する。
【0026】
図3に示した展開図では、前面板16の外周辺のうち、底面板12の糊代片24と貼り合わされる側の辺44から張り出し片40が延びている。前面板16の他の外周辺は、それぞれ上面板14及び左右の糊代片26a、26bという箱の機能を果たすための部材に連接しているので、空いている(連接する面板や糊代片のない)辺44に対して連接するように張り出し片40を形成するのである。別の観点からいえば、この辺44は、張り出し片40がなかったとすれば、組み立て後の包装箱10の外側に露出する辺である。このような辺44に連接した張り出し片40は、組み立て後の包装箱10の外側に張り出すこととなる。
【0027】
張り出し片40には、上面板14に印刷された情報32の宛先である個人を特定する情報42が印刷される。上面板14において情報32が印刷される面と、張り出し片40において情報42が印刷される面とは、展開図シートにおける同じ面上にある。したがって、情報32と情報42とは、1回の片面印刷で印刷され得る。
【0028】
図3の例では、張り出し片40には、情報42として個人を特定する住所及び氏名を印刷したが、印刷する情報42はこれに限らない。例えば、そのような情報の代わりに、あるいはそれに加えて、当該個人に関する他の種類の情報(例えば識別番号、あるいはその識別番号を表すバーコード等の画像コード)を印刷してもよい。また、張り出し片40には、そのような個人に関連する情報42に加えて、印刷後の(例えば発送作業までの)工程における展開図シート及び包装箱についての取扱/後処理等に関する指示の情報や、それら後工程での工程チェックのためのチェックリストなどといった、後工程の作業に関する情報を印刷してもよい。また、当該包装箱自体の識別情報を示す画像コードを印刷し、印刷後の各工程の完了チェックの際に画像コードを読取装置で読み取ってシステムに登録し、工程管理を行えるようにしてもよい。
【0029】
図3の展開図シートを組み立てると、図4に例示するような包装箱10が得られる。この包装箱10は、ミシン目30が切り開かれていない状態であり、上面板14の内面側に印刷された個人に関連する情報32は、底面板12、上面板14、前面板16、後面板18及び上下フラップ20a、20b、22a、22bからなる左右両側面により構成される閉じた箱体の内側に位置し、見えない状態である。しかし、この実施形態の包装箱10では、前面板16から延長した張り出し片40が閉じた箱体の外に出ており、その張り出し片40には、内部の情報32の宛先対象である個人と同じ個人に関連する情報42が印刷されている。したがって、包装箱10の組み立て後、例えば発送までの間にこの包装箱10を取り扱う作業員は、この張り出し片40の情報42を参照することで、その包装箱10の対象である個人を確認し、例えばその個人に対応する作業を実行する。
【0030】
張り出し片40は、発送作業までの各工程での確認のためのものであり、包装箱10の宛先の人にとっては不要であり、かつ包装箱10の目的からすればむしろないほうがよい。このために、発送の際の最終確認の後張り出し片40を切り取って、張り出し片40のない包装箱10を発送するようにしてもよい。図3及び図4に例示した包装箱10において、前面板16と張り出し片40との境界の辺44には、張り出し片40の切り離し作業を補助するために、切取線としてミシン目を形成しておいてもよい。
【0031】
また、張り出し片40は、展開図の他の面板、糊代片等と同じシートに形成されるが、この張り出し片40の印刷面側に、タックシールのように、剥がして再貼付可能なシールを貼り付けておき、このシールに宛先の個人を特定する情報42を印刷するようにしてもよい。この場合、例えば包装箱10を発送する際に、包装箱10を例えば配送用の外箱や包装紙でくるみ、その保護箱や包装紙の表面にそのシールを貼り付け、配送用の宛先情報として利用することも考えられる。
【0032】
図3及び図4の例では、張り出し片40は、前面板16と同じ横幅を持っていたが、張り出し片40の寸法は特に限定されない。例えば、図5に例示するように、前面板16よりも横幅の狭い張り出し片40aを用いてもよい。
【0033】
また、張り出し片40は前面板16以外の面に設けてもよい。閉じた包装箱10を組み立てるために必要な他の面板や糊代片と連接していない外周辺を有する面板があれば、その面板の当該外周辺から延長するように張り出し片40を設けることができる。ただし、そのような外周辺であっても、組み立て後に閉じた包装箱10の外側に露出しないものから張り出し片40を延長すると、その張り出し片40は組み立てる際に包装箱10の内部に入ってしまうので不適当である。したがって、張り出し片40を設けるのは、組み立て後に外部に露出する外周辺に対してである。例えば、図3の展開図の例では、下フラップ20bの辺50は、組み立てられた場合(図4参照)に上フラップ20aにより覆われてしまうので、この辺50に張り出し片40を設けることはしない。これに対し、上フラップ20aの辺52や54は、他の面板や糊代片と連接しておらず、且つ組み立て後に包装箱10の外部に露出するので、これらの辺に張り出し片40を連接してもよい。
【0034】
図6を参照して、実施形態の包装箱10の作成からそれを用いて包装した品物の発送までのシステム・工程の例を説明する。
【0035】
このシステムにおいて、データベース60には、顧客からの注文に関連する情報が登録されている。個々の注文の情報には、顧客の識別情報、注文の品物を特定する情報、宛先の氏名及び住所、包装箱の内面に印刷するメッセージの情報などが含まれる。印刷装置62は、包装箱の材料となる厚紙等のシートの一方の面(箱の内面側となる面)に対して、図3又は図5に例示するような展開図の輪郭線及び折り目線を印刷する。このとき、印刷装置62は、データベース60から注文についての宛先及びメッセージの情報を読み出し、宛先の情報は張り出し片40の位置に、メッセージは上面板16の位置に、それぞれ印刷する。印刷結果検査装置64は、印刷されたシートに印刷誤りがないか検査する。例えば、印刷結果検査装置64は、上面板16に印刷された情報32と、張り出し片40に印刷された情報42とをそれぞれ読み取って文字認識し、認識した文字列情報をデータベース60に登録された情報と突き合わせることで、情報32及び42の印刷結果にそれぞれ誤りがないか、及び、情報32と42とが同じ注文に対応するものなのかを確認する。この確認で誤りが見つかれば、当該シートはその後の工程には流さない。なお、印刷結果の検査は、目視で行ってもよい。装置による検査でも目視検査でも、検査対象の情報32及び42はシートの同じ面に印刷されているので、シートの一方の面を検査するだけでよい。
【0036】
印刷結果検査装置64で印刷結果が正しいと判定されたシートは、後処理システム66に渡される。後処理システム66は、例えば裁断機、ミシン目カッター、製箱機などを含んでいる。後処理システム66は、展開図の輪郭線に沿ってシートを裁断し、ミシン目30、及び、張り出し片40の切り取りのための辺44に沿ったミシン目を刻み、裁断された展開図を折り込み、糊付けして箱の形に組み立てる。このとき、品物を入れるために少なくとも1つの口(例えば左又は右の側面)は糊付けせずに開けておく。このようにして作成された包装箱10の半製品は、包装工程68に回される。
【0037】
包装工程68では、その包装箱10に対して注文の品物を入れ、包装箱10を完全に閉じる。このとき、包装箱10の張り出し片40に印刷された宛先の個人に関する情報42を参照したり、バーコードリーダなどで読み取ったりすることで、その包装箱10と、それに入れる品物とが合致しているかどうかを確認する。品物が入れられて閉じられた包装箱10は、発送工程70に送られる。
【0038】
発送工程70では、その包装箱10から張り出し片40が切り取られ、切り取り後の包装箱10が配送用の外箱又は包装紙によりくるまれ、その外箱又は包装紙に対して宛先のシールが貼付される。このとき、切り取った張り出し片40と宛先のシールとを突き合わせることで、正しい宛先シールかどうかを確認してもよい。また、前述のように張り出し片40自体にシールとして宛先の情報42を印刷しておき、そのシールを剥がして外箱等に貼付してもよい。
【0039】
以上の例では、包装箱10の宛先が個人である場合を典型例として説明したが、包装箱10の宛先は会社等の組織や団体などであってももちろんよい。
【符号の説明】
【0040】
10 包装箱、12 底面板、14 上面板、16 前面板、18 後面板、20a,22a 上フラップ、20b,22b 下フラップ、24,26a,26b,28a,28b 糊代片、30 ミシン目、32 個人に関連する情報、40 張り出し片、42 個人を特定する情報、44 辺。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一枚物の展開図のシートから組み立てられた閉じた箱体を含み、
前記展開図のシートは、
前記箱体の各壁面となる互いに連接した複数の壁面部であって、それら壁面部のうちの第1の壁面部の一方の面には当該箱体の宛先対象に関する第1の情報が印刷されていることを特徴とする複数の壁面部と、
前記複数の壁面部のうちの少なくとも1つの壁面部の外周辺に連接して設けられ当該壁面部を当該展開図上では連接していない他の壁面部と貼り合わせるための糊代片と、
前記複数の壁面部のうちの少なくとも1つの壁面部の各外周辺に対して連接した張り出し片であって、当該張り出し片の2つの面のうち、前記展開図のシートにおいて前記第1の壁面部の前記第1の情報が印刷された面と同一の面に該当する面に、前記宛先対象に関する第2の情報が印刷されていることを特徴とする張り出し片と、
を有し、
前記第1の壁面部の前記第1の情報が印刷された面が前記箱体の内面となり、かつ前記張り出し片が前記箱体の外側に位置するように前記展開図のシートが組み立てられることにより形成された包装箱。
【請求項2】
前記張り出し片は、前記複数の壁面部のうちの少なくとも1つの壁面部の各外周辺のうち、他の壁面部及び糊代片のいずれとも連接せず且つ組み立てられた場合に前記箱体の外面側に露出する外周辺、に対して連接していることを特徴とする、請求項1に記載の包装箱。
【請求項3】
前記張り出し片が前記壁面部に連接する連接部には、前記張り出し片の当該壁面部からの切り離しを容易にするためのミシン目が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装箱。
【請求項4】
前記張り出し片の前記第2の情報が印刷される側の面には、剥がして再貼付可能なシールが貼付されており、そのシールに対して前記第2の情報が印刷されている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の包装箱。
【請求項1】
一枚物の展開図のシートから組み立てられた閉じた箱体を含み、
前記展開図のシートは、
前記箱体の各壁面となる互いに連接した複数の壁面部であって、それら壁面部のうちの第1の壁面部の一方の面には当該箱体の宛先対象に関する第1の情報が印刷されていることを特徴とする複数の壁面部と、
前記複数の壁面部のうちの少なくとも1つの壁面部の外周辺に連接して設けられ当該壁面部を当該展開図上では連接していない他の壁面部と貼り合わせるための糊代片と、
前記複数の壁面部のうちの少なくとも1つの壁面部の各外周辺に対して連接した張り出し片であって、当該張り出し片の2つの面のうち、前記展開図のシートにおいて前記第1の壁面部の前記第1の情報が印刷された面と同一の面に該当する面に、前記宛先対象に関する第2の情報が印刷されていることを特徴とする張り出し片と、
を有し、
前記第1の壁面部の前記第1の情報が印刷された面が前記箱体の内面となり、かつ前記張り出し片が前記箱体の外側に位置するように前記展開図のシートが組み立てられることにより形成された包装箱。
【請求項2】
前記張り出し片は、前記複数の壁面部のうちの少なくとも1つの壁面部の各外周辺のうち、他の壁面部及び糊代片のいずれとも連接せず且つ組み立てられた場合に前記箱体の外面側に露出する外周辺、に対して連接していることを特徴とする、請求項1に記載の包装箱。
【請求項3】
前記張り出し片が前記壁面部に連接する連接部には、前記張り出し片の当該壁面部からの切り離しを容易にするためのミシン目が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装箱。
【請求項4】
前記張り出し片の前記第2の情報が印刷される側の面には、剥がして再貼付可能なシールが貼付されており、そのシールに対して前記第2の情報が印刷されている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の包装箱。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2012−46241(P2012−46241A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−192528(P2010−192528)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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