説明

包装袋用材料の製造方法、製造装置及び包装袋

【課題】安定して均一に印刷特性に優れる包装袋用材料を簡便に製造することができる包装袋用材料の製造方法、製造装置及び包装袋を提供すること。
【解決手段】本発明に係る包装袋用材料の製造方法は、熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面を、大気圧プラズマの雰囲気に配置することで、表面処理を行う工程を有する。熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面を大気圧プラズマの雰囲気に配置する時間を、20秒未満にすることが好ましく、大気圧プラズマの雰囲気を形成するための印加電圧を、100V、50Hzの電源を使用した場合には9kV未満にすることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装袋用材料の製造方法、製造装置及び包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
包装袋はポリオレフィン等の熱可塑性樹脂フィルムから形成されているが、これらの樹脂の多くは疎水性であるため、表面に印刷を良好に施すことが困難である。そこで、従来、印刷適性を高めるため、熱可塑性樹脂フィルムをコロナ放電等で表面処理することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−296566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の表面処理では、処理された表面に優れた印刷特性が付与されるものの、プラスチック表面全体に均一な放電を生じさせることができないため、安定して均一な表面処理を行うことが困難であるという問題がある。
【0005】
これに対し、本発明者らは、紫外線照射により生成する活性酸素を介して表面処理を行うことで、印刷特性及び融着性を所望に調節できることを発見し、酸素を含む雰囲気に熱可塑性樹脂フィルムを配置し、酸素に紫外線を照射することで、包装袋用材料を製造する方法について特許出願をしている(非公知である特願2010−058694号)。しかし、この方法は、時間の長さ、熱可塑性樹脂フィルムの製造工程全体の流れ、処理装置の設計の容易さ等の点で、改善の余地を有する。
【0006】
本発明は、以上の実情に鑑みてなされてものであり、安定して均一に印刷特性に優れる包装袋用材料を簡便に製造することができる包装袋用材料の製造方法、製造装置及び包装袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面を、大気圧プラズマの雰囲気に配置することで、安定して均一に印刷特性に優れる包装袋用材料を短時間に製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
(1) 包装袋用材料の製造方法であって、
熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面を、大気圧プラズマの雰囲気に配置することで、表面処理を行う工程を有する製造方法。
【0009】
(2) 前記熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面を大気圧プラズマの雰囲気に配置する時間を、4秒未満にする(1)記載の製造方法。
【0010】
(3) 大気圧プラズマの雰囲気を形成するための印加電圧を、50Hzの電源を使用した場合には9kV未満にする(1)又は(2)記載の製造方法。
【0011】
(4) 前記電極の一方と、熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面との距離を、0.5mm以上10mm以下にする(1)から(3)いずれか記載の製造方法。
【0012】
(5) 前記表面処理された面に印刷を行う工程を更に有する(1)から(4)いずれか記載の製造方法。
【0013】
(6) 前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂である(1)から(5)いずれか記載の製造方法。
【0014】
(7) 包装袋用材料の製造装置であって、
熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面が露出する空間に大気圧プラズマを形成する大気圧プラズマ形成手段と、
前記熱可塑性樹脂フィルムを前記空間に対して相対移動させる搬送手段と、を備える製造装置。
【0015】
(8) (1)から(6)いずれか記載の製造方法で製造される包装袋用材料から形成された包装袋。
【0016】
(9) 前記表面処理された面が外側に位置する(8)記載の包装袋。
【0017】
(10) 前記表面処理された面の上に位置する印刷層を更に備える(8)又は(9)記載の包装袋。
【0018】
(11) 前記表面処理された部分同士が融着されている(8)から(10)いずれか記載の包装袋。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、すべての表面に対して起こる訳ではない電極からの放電により樹脂フィルムの表面が改質されるコロナ放電とは異なり、大気圧プラズマの雰囲気に曝された面全体が改質される。このため、安定して均一に印刷特性を短時間で付与することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を説明するが、この実施形態が本発明を限定するものではない。
【0021】
本発明に係る包装袋用材料の製造装置は、大気圧プラズマ形成手段及び搬送手段を備える。
【0022】
大気圧プラズマ形成手段は、対向して配置された一対の電極と、一方の電極を被覆する絶縁シート(例えば、アクリル系のシート)とを備え、一対の電極の間には、ガス源からのアルゴンガス及び酸素ガスが供給される。この状態で電極に電圧を印加すると、電極間の空間に大気圧プラズマが発生する。大気圧プラズマの雰囲気に、熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面を配置することで、当該面の表面処理を行うことができる。なお、大気圧プラズマ形成手段自体の構成は従来周知であるため、詳細な説明は省略する。
【0023】
本実施形態における大気圧プラズマ形成手段は、一対の電極を囲む筐体を有してもよく、これにより大気圧プラズマの拡散が抑制され、空間中に大気圧プラズマを効率的に蓄積することができる。また、筐体は電極を包囲し、周囲の安全性をより向上できる点でも有利である。
【0024】
電極から熱可塑性樹脂フィルムまでの距離は、電極間の距離にも当然に影響し、電極間の距離が大きくなると、アーキング(放電現象)が起こり、熱可塑性樹脂フィルムが受けるエネルギーが増大し、強い処理に曝される。このため、強い処理が必要な場合、アーキングの兆候が見られる距離まで、電極から熱可塑性樹脂フィルムを離してもよい。例えば、ポリプロピレン製フィルムは、電極から5mm以上離してよい。この距離(最短距離)は、電極に印加する電圧によって適宜選択されてよいが、一般的には0.5mm〜10mm程度であってよい。
【0025】
搬送手段は、熱可塑性樹脂フィルムを空間に対して相対移動させる。その移動を調節することにより、熱可塑性樹脂フィルムが大気圧プラズマに曝される時間を適宜設定することができる。なお、搬送部は熱可塑性樹脂フィルムを搬送してもよく、大気圧プラズマ形成手段を移動させてもよい。
【0026】
熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面を大気圧プラズマの雰囲気に配置する時間は、過大であると、熱可塑性樹脂フィルムの融着性能が低下しやすく、印刷特性も十分に向上しにくくなる。このため、当該時間は20秒未満であることが好ましく、より好ましくは15秒以下、10秒以下、7.5秒以下である。一方、当該時間の下限は、所望の印刷特性が得られる範囲で、熱可塑性樹脂フィルムの素材、電極へ印加する電圧等に応じて適宜設定されてよく、例えば1秒、2秒、又は3秒であってよい。なお、本発明において大気圧プラズマの雰囲気に配置する工程は、一般的に1回で十分ではあるが、複数回行う態様も本発明に包含される。
【0027】
このように短時間で熱可塑性樹脂フィルムの表面処理が終了するため、上記空間がそれ程大きくなくても、ある程度の速度で熱可塑性樹脂フィルムを空間内で通過させながら、表面処理を十分に行うことができる。このため、原料から熱可塑性樹脂フィルムを生成し上記空間へと搬入する速度と、表面処理が終了し上記空間から熱可塑性樹脂フィルムを搬出する速度とを同期させることが容易であり、原料から包装袋用材料までの一貫製造を容易に行うことができる。
【0028】
電極に電流を提供する電源は、直流電源又は交流電源のいずれであってもよいが、直流電源の場合、絶縁破壊を起こした後に放電現象が継続してしまい、連続的に大気圧プラズマを発生できないため、交流電源が好ましい。大気圧プラズマの雰囲気を形成するための印加電圧は、過大であると、熱可塑性樹脂フィルムの融着性能が低下しやすく、印刷特性も十分に向上しにくくなる。このため、印加電圧は、交流パルスの大きさを考慮して適宜設定されてよいが、50Hzの電源(例えば、100V電源や130V電源)を使用した場合には、9kV未満であることが好ましく、より好ましくは8.5kV以下である。一方、印加電圧の下限は、所望の印刷特性が得られる範囲で、熱可塑性樹脂フィルムの素材、熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面を大気圧プラズマの雰囲気に配置する時間等に応じて適宜設定されてよく、例えば50Hzの電源を使用した場合には、5kV、6kV、又は7kVであってよい。
【0029】
本発明で用いる熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等のエチレン系樹脂、プロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチル−1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやその共重合体、ポリエチレンナフタレート、脂肪族ポリエステル等の熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、アタクティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド等の熱可塑性樹脂等の1種又は2種以上が挙げられる。中でも、本発明がより有用である点で、非極性であるポリオレフィン系樹脂が好ましく、より具体的にはエチレン系樹脂である。
【0030】
本発明の製造方法は、表面処理された面に印刷を行う工程を更に有してもよい。前述のようにして表面処理された面は優れた印刷特性を有するため、強固な印刷層を形成することができる。印刷の方法は、特に限定されず、グラビア印刷等であってよい。
【0031】
本発明は、前述の包装袋用材料から形成された包装袋を包含する。この包装袋は、一般的には包装袋用材料が部分的に融着されて形成されている。表面処理された面の融着性悪化が抑制されているため、融着される部分は、表面処理された面同士の間、表面処理されていない面同士の間、又は表面処理された面と表面処理されていない面との間のいずれであってもよく、袋の形状(包装袋用材料の折りたたみ方)や融着部分の用途に応じて適宜選択されてよい。
【0032】
表面処理された部分同士で融着された部分は、袋の底部のように一般的に開封されない非開封用開口を塞ぐものであってよく、もしくは袋の上辺のように一般的に開封される開封用開口を塞ぐものであってよい。前者の場合、表面処理された部分同士は強い融着力で接合することが望ましく、後者の場合、表面処理された部分同士は適度の融着力で接合することが望ましい。
【0033】
印刷層が通常外側に形成されるため、印刷特性に優れる表面処理された面が外側に位置することが好ましいが、内側に位置してもよい。また、印刷層は表面処理された面の上に形成されることが好ましいが、表面処理されていない面の上であってもよい。なお、印刷層の形成は、前述のように包装袋用材料の製造過程で行ってもよく、包装袋に対して行ってもよい。
【実施例】
【0034】
プラズマ発生手段として、100V、50Hzの大気圧プラズマ発生装置「KIP−101」(ケイテックリサーチ社製)を用い、上下に対向して配置した電極として、熱可塑性樹脂フィルムの搬送方向に関して20mmの長さを有するものを用い、下の電極の上面に、絶縁体としてのアクリル系シート(厚み0.5mm)を敷いた。
【0035】
<実施例1>
熱可塑性樹脂フィルムとして低密度ポリエチレンフィルムを使用した。大気圧プラズマは、電極の間の空間に、アルゴンガスを放電ガスとして10リットル/分の流量で供給し、プロセスガスとして酸素ガスを0.3リットル/分の流量で供給し、電極に電圧8kVを印加することで行った。このとき、プラズマを発生させるための上の電極から低密度ポリエチレンフィルムまでの距離を3.5mmとした。このような条件の下、電極間の空間を1秒で通過する速度で、低密度ポリエチレンフィルムを搬送し、包装袋用材料を製造した。
【0036】
<実施例2>
熱可塑性樹脂フィルムとして低密度ポリエチレンフィルムを使用し、上の電極から高密度ポリエチレンフィルムまでの距離を2.0mmとした点を除き、実施例1と同様の手順で包装袋用材料を製造した。
【0037】
<実施例3>
電極に印加する電圧を9kVとし、上の電極から高密度ポリエチレンフィルムまでの距離を2.0mmとした点を除き、実施例1と同様の手順で包装袋用材料を製造した。
【0038】
<実施例4>
電極間の空間を4秒で通過する速度で、低密度ポリエチレンフィルムを搬送した点を除き、実施例3と同様の手順で包装袋用材料を製造した。
【0039】
<実施例5>
電極に印加する電圧を9kVとした点を除き、実施例2と同様の手順で包装袋用材料を製造した。
【0040】
<実施例6>
電極間の空間を4秒で通過する速度で、低密度ポリエチレンフィルムを搬送した点を除き、実施例2と同様の手順で包装袋用材料を製造した。
【0041】
(比較例1)
プラスチックフィルム基材として、高密度ポリエチレンフィルムを使用し、放電ワット数400W、放電ワイヤーの長さ300mmでコロナ放電を行った。プラスチックフィルムを電極から1mm離れたところに置き、プラスチックフィルムの送り速度33m/分の条件で表面処理をし、包装袋用材料を製造した。
【0042】
(比較例2)
プラスチックフィルム基材として、低密度ポリエチレンフィルムを使用し、放電ワット数を300Wとした点を除き、比較例1と同様の手順で包装袋用材料を製造した。
【0043】
(比較例3)
光源として「SUV110GS−36」(セン特殊光源社製)を用い、光源の出力を安定させるために、30分〜1時間程度の予備照射を行ってから、プラスチックフィルムの表面処理を行った。処理長さは100mmとし、100mmを表面処理するためにかかった処理時間を以下記載する。
【0044】
熱可塑性樹脂フィルムとして高密度ポリエチレンフィルムを使用し、光源から3cm離れた位置において、185nm及び254nmの波長の紫外線をフィルムに向けて60秒間に亘り照射し、包装袋用材料を製造した。
【0045】
(比較例4)
熱可塑性樹脂フィルムとして低密度ポリエチレンフィルムを使用し、13秒間の照射、13秒間の非照射(光源の消灯)、13秒間の照射、13秒間の非照射、13秒間の照射を順次行った点を除き、比較例3と同様の手順で包装袋用材料を製造した。
【0046】
(比較例5)
10秒間の照射、10秒間の非照射(光源の消灯)、10秒間の照射、10秒間の非照射、10秒間の照射、10秒間の非照射、10秒間の照射を順次行った点を除き、比較例4と同様の手順で包装袋用材料を製造した。
【0047】
[評価]
実施例及び比較例で製造した包装袋用材料にグラビア印刷機によりポリアミド樹脂系のグラビアインクの印刷層を形成した。この印刷層を、「キムワイプ」により457gの過重をかけながら1000回往復して擦り、その後の状態を以下の基準で評価した。その結果を表1に示す。
◎:印刷層に損傷が全く確認されなかった
○:印刷層に擦り傷が確認された
△:印刷層がわずかに剥離した
×:印刷層が重度に剥離した
【0048】
実施例及び比較例で製造した包装袋用材料のうち、表面処理された面における処理の均一性のテストを行うため、各実施例及び比較例の処理サンプルを長さ10cm、幅10cmの正方形に切り取り、接触角測定装置を用いて1サンプルにつき9点の接触角を測定し、そのバラツキの状態を以下の基準で評価した。その結果を表1に示す。
◎:9点の接触角の平均値と各測定値との間にほとんどバラツキがなく、処理が均一であった
○:9点の接触角の平均値と各測定値との間に多少バラツキがみられたが、処理はほぼ均一であった
×:9点の接触角の平均値と各測定値についてその半数以上にバラツキがみられ、処理が不均一であった
【0049】
実施例及び比較例で製造した包装袋用材料のうち、表面処理された面同士を200℃で1秒間貼りあわせ、熱融着させた。この融着部分を互いに離間させる方向に同じ力で引っ張り、そのときの状態を以下の基準で評価した。その結果を表1に示す。
◎:融着部分には変化がなく、フィルムが破断した
○:融着部分が剥離し、フィルムが破断した
△:フィルムが伸び破断する前に融着部分が剥離した
×:抵抗なく融着部分が剥離した
【0050】
【表1】

【0051】
表1に示されるように、未処理品では印刷特性が不良であり、比較例1及び2では融着性が不良であったのに対し、実施例では良好な印刷性能が得られた。また、比較例3〜5では、表面処理に40秒以上の時間を要したのに対し、実施例では5〜20秒程度の短時間しか要しなかった。これにより、プラズマを介して表面処理を行うことで、印刷特性に優れる包装袋用材料を簡便に製造できることが確認された。これは、コロナ放電はフィルムに過大なエネルギーを与え、分子を破壊している一方、大気圧プラズマは、フィルムに与えるエネルギーが小さく、分子が被る損傷が小さいため、本来の融着性が保持される一方、紫外線照射と比べると、フィルムに与えるエネルギーが大きく、印加電圧、電極からフィルムまでの距離、処理時間を調節することで、表面処理に要する時間を短縮できることによると推測される。なお、評価結果上では区別できないが、比較例3〜5に比べ、実施例1〜5の方が、印刷後のインクの密着性がより向上していた。
【0052】
実施例1及び3、実施例2及び5を対比することで、電極への印加電圧を、100V、50Hzの電源を使用した場合には9kV未満にすることが融着性を維持する観点で好ましいことが分かった。また、実施例3及び4、実施例2及び6を対比することで、熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面を大気圧プラズマの雰囲気に配置する時間を、20秒未満にすることが、融着性を維持する観点、及び印刷性能を最大化する観点で好ましいことも分かった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装袋用材料の製造方法であって、
熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面を、大気圧プラズマの雰囲気に配置することで、表面処理を行う工程を有する製造方法。
【請求項2】
前記熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面を大気圧プラズマの雰囲気に配置する時間を、4秒未満にする請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
大気圧プラズマの雰囲気を形成するための印加電圧を、50Hzの電源を使用した場合には9kV未満にする請求項1又は2記載の製造方法。
【請求項4】
前記電極の一方と、熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面との距離を、0.5mm以上10mm以下にする請求項1から3いずれか記載の製造方法。
【請求項5】
前記表面処理された面に印刷を行う工程を更に有する請求項1から4いずれか記載の製造方法。
【請求項6】
前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂である請求項1から5いずれか記載の製造方法。
【請求項7】
包装袋用材料の製造装置であって、
熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面が露出する空間に大気圧プラズマを形成する大気圧プラズマ形成手段と、
前記熱可塑性樹脂フィルムを前記空間に対して相対移動させる搬送手段と、を備える製造装置。
【請求項8】
請求項1から6いずれか記載の製造方法で製造される包装袋用材料から形成された包装袋。
【請求項9】
前記表面処理された面が外側に位置する請求項8記載の包装袋。
【請求項10】
前記表面処理された面の上に位置する印刷層を更に備える請求項8又は9記載の包装袋。
【請求項11】
前記表面処理された部分同士が融着されている請求項8から10いずれか記載の包装袋。

【公開番号】特開2012−140171(P2012−140171A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−966(P2011−966)
【出願日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(592167411)香川県 (40)
【出願人】(591085916)丸善工業株式会社 (3)
【Fターム(参考)】