説明

包装適用のための酸素吸収/捕捉要素としての金属錯体の使用

(I)ポリマー樹脂、(II)キレート芳香族又は非芳香族アミン、及び遷移金属錯体を基礎とする、金属有機酸化添加剤、(III)犠牲酸化可能基材、及び場合により、(IV)追加の成分を含有する、食品包装適用のための酸素捕捉組成物、及びさらに該酸素捕捉剤を含有する物品、並びに食品包装における酸素捕捉組成物の使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の詳細な説明
特に食品及び医薬産業において、しかし他の産業、例えば農業化学、電子及びヘルスケアにおいても、良好にそれらの内容物を保護する包装材料を次第に要求している。プラスチックは、これらの適用においてますます一般的になり、これらが、どのように包装製品の品質及び安全性を妥協することができるガス及び蒸気に変換させるかについて、多くの問題がある。直接の化学反応による又は害のあるバクテリアの手段としての酸素の存在は、現代の経済において、1つの土壌を他に輸送させ又は長期間貯蔵させる製品の腐敗の主な原因の1つである。結果として、包装産業は、酸素を内部包装から出し、内部ガス(調整雰囲気包装、MAP)で置換すること、及び酸素に対する低い透過を有する受動的な障壁材料を使用してかかる包装の外側から内側への酸素の透過を阻害することを長く試みている。たとえ前記技術のそれぞれが産業においてその地位を有する場合でも、包装物品の一部として酸素捕捉剤の包含が酸素を制限する最も所望される方法の一つであることがよく認識されている。
【0002】
前記問題は、特に、それ自体、酸素に対する良好な受動的な障壁であり、かつ特に飲料のために選択される包装材料であるPET(ポリエチレンテレフタレート)に関して見られる。多くの技術が、PET受動障壁を通過できる低濃度の酸素を取り除き、かつ従って包装内容物のための実際の酸素がない期間を与えることが考案されている。一般に、かかる技術は、主なポリマーに付加できる化合物の触媒酸化に基づき、又はあらゆる活性化機構に頼らない、別々に共押出された層として/別々に共押出された層である。それらは、相反する結果を有する、雰囲気酸素との反応による活性成分の消耗の問題を扱うために、製造業者から最終の産業的使用者への包装材料の十分な移動に依存する。他の機構は、代わりに、排気化学物質の酸素との反応が、包装プラスチックの製造よりも、時間における種々の点で生じ始める場合に、短時間で設定するいくつかの活性機構に依存する。Sealed Airによって解決される前記システムにおいて、例えば活性化は、このシステムを使用するために改質されるべき包装ラインに対してUV照射によって達せられる。活性及び安全性の関係も存在する。Albis(Ciba Specialty Chemicalsによって提供される)によって特徴付けられるFeを基礎とする化学添加剤は、酸素捕捉方法のためのトリガーとして包装された品目自体に存在する水に依存する。しかしながら、かかる水の要求は実質的であり、かつ十分な活性のための添加剤の量は、特に薄いプラスチックシートを不明瞭にする。かかる効果は、所望されない。それというのも、購入する消費者が、明らかに包装の内側に含まれる食品を見ることができることを好むからである。低い酸素環境に達成する又は該環境を維持することへの他のアプローチは、酸素吸収材料を含有する小包装を使用することである。小包装は、時にパウチ又はサッシェとも言われ、製品に加えて包装の内部に置かれる。Sakamoto et al.は、Japan Laid Open Patent application No.121634/81(1981)において、酸素吸収小包装を開示している。
【0003】
鉄粉末、塩化ナトリウム電解質システム及び水吸収剤、例えばシリカゲルとして、小包装において使用される酸素吸収体又は捕捉剤量が、包装中の酸素(ヘッドスペース酸素)と化学的に反応することができるが、それらは、外側の酸素を包装中への浸透から妨げない。従って、かかるタイプの包装のために、製造するために避けられない費用を追加する、追加の保護、例えばラッピング又は受動障壁フィルム(エチレンビニルアルコールコポリマーEVOH、ポリビニリデンジクロリドPVDC等)を含むことが一般的である。さらに、多くの簡単に食品を製造することに関して、酸素捕捉小包装を有する他の困難性は、消費者がそれらを誤って開封し、かつ食品と共にそれらの内容物を消費してよいことである。さらに、内容物中に小包装を置くことの余分の製造工程が、製造の費用を追加し、かつ製造を遅くしうる。さらに、酸素吸収小包装は、液体製品では有用ではない。従って、現在使用できるシステムは、新鮮な又は製造された食品の包装に関する厳しい市場の要求を満たす全ての特徴を有しない。
【0004】
現在の発明は、この有用な技術の開発を制限する問題のいくつかを扱う。
【0005】
本発明の目的は、従って、改良した酸素捕捉組成物及び包装を提供することである。他の目的は、低費用、改良した効率の酸素捕捉組成物を提供することである。他の目的は、効率的に、さらに比較的低いレベルで、活性のある障壁包装フィルム及びシートの広い範囲で使用することができる酸素捕捉組成物を提供することである。他の目的は、容器又は浴の内部に存在する酸素を吸収することによって、外部の酸素の容器中への通過を示すことによって、酸素感受性製品の賞味期限を増加することができる、活性のある障壁包装容器を提供することである。他の目的は、当業者に明らかである。
【0006】
本発明の酸素捕捉組成物の使用が、酸素の誘引に対する包装した食品の抵抗を高めることが観察されている。
【0007】
従って、本発明は、以下を含む食品包装適用のための酸素捕捉組成物に関する:
(I)ポリマー樹脂、有利には熱可塑性ポリマー
オレフィンモノマー、例えばエチレン及びプロピレン、しかし高次1−オレフィン、例えば1−ブタン、1−ペンテン、1−ヘキセン又は1−オクタンのホモポリマー及びコポリマー。ポリエチレンLDPE及びLLDPE、HDPE及びポリプロピレンが好ましい;
オレフィンモノマーとジオレフィンモノマーとのホモポリマー及びコポリマー、例えばブタジエン、イソプレン及び環状オレフィン、例えばノルボルネン;
制限されることなく、アクリル酸及びその対応するアクリルエステル、メタクリル酸及びその対応するメタクリルエステル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ビニルケトン、スチレン、マレイン酸無水物及び塩化ビニルを含む、1つ以上の1−オレフィン及び/又はジオレフィンと、一酸化炭素と及び/又は他のビニルモノマーとのコポリマー;
ポリビニルアルコール;
(II)キレート芳香族又は非芳香族アミン、及び以下の例において定義したような遷移金属錯体を基礎とする、金属有機酸化添加剤。これらの有機金属酸化添加剤錯体は、一般的にCo、Ce、Mn、Cu、Ni、Vd、Fe、Tiを基礎とする。有利には、これら窒素リガンド酸化添加剤は、C12〜C36の範囲の炭素数を有する脂肪酸の金属塩である。パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)、オレイン酸(C18)、リノール酸(C18)及びリノレン酸(C18)の金属カルボキシレートが最も好ましい。有利には、遷移金属塩は、ポリマー樹脂に対して、合計で0.001〜10質量%、有利には0.01〜5質量%及び最も有利には0.1〜5質量%の濃度で存在してよいマンガン、銅、鉄又はコバルト、及び有利にはマンガン又は銅である。プロピオン酸(C3)、酢酸(C2)、ギ酸(C1)又は安息香酸の金属塩も可能である。金属錯体における対イオンはハロゲンであり、有利には、制限されることなく、塩化物、臭化物及びヨウ化物であることも可能である。酸化添加剤は、ポリマー樹脂に対して、合計で0.001〜10質量%、有利には0.01〜5質量%及び最も有利には0.1〜5質量%の濃度で存在してよい;
(III)犠牲酸化可能基材、例えばポリブタジエン、ポリエステル、スクアラン、スクアレン、ポリスチレン、ポリリモネン、ポリアルファピネン、ポリベータピネン、ポリノルボルネン、ポリ乳酸、直鎖及び分枝鎖状のアルキル鎖アルコール(R:C6〜C30)の混合物。有利には、これらの酸化可能基材は、ポリマー樹脂に対して、合計で0.001〜10質量%、有利には0.01〜5質量%及び最も有利には0.1〜5質量%の濃度で存在する;
及び場合により
(IV)追加の成分。
【0008】
本発明の金属酸か触媒は、式
【化1】

[式中、
Meは、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、鉄、セリウム、バナジウム又はチタンであり、
Xは、配位基又は架橋基であり、
n及びmは、それぞれ独立して、互いに1〜8の値を有する整数であり、
pは、0〜32の値を有する整数であり、
zは、金属錯体の電荷であり、
Yは、対イオンであり、
q=z(電荷Y)であり、かつ
Lは、式:
【化2】

[式中、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は、それぞれ独立して、互いに水素、非置換又は置換されたC1〜C18アルキル又はアリール、シアノ、ハロゲン、窒素、−COOR10又は−SO310 [式中、R10はそれぞれ水素、カチオン、又は非置換もしくは置換されたC1〜C18アルキル又はアリールである]、−SR11、−SO211又は−OR11 [式中、R11は、水素、又は非置換もしくは置換されたC1〜C18アルキル又はアリールである]、−(R11)−NR’11R’’11 [式中、R11、R’11及びR’’11は、前記のR11に関する定義と同様である]、−NR1213又は−N+121314 [式中、R12、R13及びR14は、互いに独立して、他の水素又は非置換もしくは置換されたC1〜C18アルキル又はアリールであり、R12及びR13は、窒素原子と共に結合して、場合により他のヘテロ原子を有してよい非置換又は置換された5員環、6員環又は7員環を形成する]であり、
及びGは、フェニル又はナフチルで非置換もしくは置換されたC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロゲン、シアノ、窒素カルボキシル、スルホ、ヒドロキシル、アミノ、非置換もしくはヒドロキシルによってアルキル部分で置換したN−アミノ−又はN,N−ジ−C1〜C6アルキルアミノ、N−フェニルアミノ、N−ナフチルアミノ、フェニル、フェノキシ又はナフトキシである]のリガンドである]で示される化合物の金属錯体化合物に関する。好ましい置換基は、ピリジル基、イミダゾール基又はピペリジン基である。
【0009】
以下の表において得られる化合物が特に好ましい。
【表1】

【0010】
前記例の酸化添加剤に関する特に好ましい出発材料は、市販の化合物、例えば以下のものである。
ステアリン酸マンガン
ステアリン酸銅
塩化マンガン
2,2’−ビピリジン
1,10−フェナントロリン
4’−(p−トリル)−2,2’:6’、2’’−テルピリジン
4,4’−ジノニル−2,2’−ジピリジル
ポリ−アルファ−ピネン
ポリ−ベータ−ピネン
ポリリモネン。
【0011】
任意の追加の成分は、以下を含む:
− 充填剤及び補強剤、例えば炭酸カルシウム、シリカ、グラスファイバー、ガラス球、タルク、カオリン、雲母、硫酸バリウム、金属酸化物及び金属水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉、他の天然成分の粉、合成繊維、充填剤、例えばステアリン酸亜鉛に対するステアリン酸カルシウムとして使用されるステアリン酸塩;
− 顔料、例えばカーボンブラック、ルチル又はアナターゼ型での二酸化チタン、及び他の色顔料;
− 光安定剤、抗酸化剤及び/又はさらなる光安定剤、例えば:
1. アルキル化モノフェノール、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、ノニルフェノール(側鎖内で直鎖又は分枝鎖であってよい)、例えば、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデカ−1’−イル)フェノール、及びそれらの混合物。
2. アルキルチオメチルフェノール、例えば2,4−ジオクチルチオメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
3. ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
4. トコフェロール、例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、及びそれらの混合物(ビタミンE)。
5. ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、2,2’−チオビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−sec−アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−ジスルフィド。
6. アルキリデンビスフェノール、例えば、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコール ビス−[3,3−ビス−(3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
7. O−、N−、及びS−ベンジル化合物、例えば、3,5,3’,5’−テトラ−tert−ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
8. ヒドロキシベンジル化マロネート、例えば、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジオクタデシル−2−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
9. 芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
10. トリアジン化合物、例えば2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
11. ベンジルホスホネート、例えば、ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
12. アシルアミノフェノール、例えば、4−ヒドロキシラウルアニリド(hydroxylauranilide)、4−ヒドロキシステアルアニリド、オクチル N−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート。
13. β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と、一価又は多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
14. β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と下記とのエステル、一価又は多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン;3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−ウンデカン。
15. β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と、一価又は多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
16. 3,5−ジシクロ−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と、一価又は多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
17. β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド (Naugard(登録商標)XL−1、供給元Uniroyal)。
18. アスコルビン酸(ビタミンC)。
19. アミン系酸化防止剤、例えば、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−tert−オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−tert−オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチル−アミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert−オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノアルキル化及びジアルキル化tert−ブチル/tert−オクチルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化及びジアルキル化tert−ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノアルキル化及びジアルキル化tert−ブチル/tert−オクチルフェノチアジンの混合物、モノアルキル化及びジアルキル化tert−オクチル−フェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブト−2−エン。
20. 2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−sec−ブチル−5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシ−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソ−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン−ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イルフェノール]; 2−[3’−tert−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールと、ポリエチレングリコール300とのエステル交換反応生成物;
【化3】

前記R=3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾール−2−イルフェニル、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(α,α−ジメチルベンジル)−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェニル]ベンゾトリアゾール; 2−[2’−ヒドロキシ−3’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−5’−(α,α−ジメチルベンジル)−フェニル]ベンゾトリアゾール。
21. 2−ヒドロキシベンゾフェノン、例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ及び2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
22. 置換された、及び置換されていない安息香酸のエステル、例えば、4−tert−ブチル−フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレソルシノール、ビス(4−tert−ブチルベンゾイル)レソルシノール、ベンゾイルレソルシノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4,6−ジ−tert−ブチルフェニル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート。
23. アクリレート、例えばエチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル α−カルボメトキシシンナメート、メチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチル α−カルボメトキシ−p−メトキシシンナメート、N−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン、ネオペンチルテトラ(α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート。
24. 立体障害アミン、例えばカルボン酸ビス(1−ウンデシルオキシ−2,2,6,6−テトラ−メチル−4−ピペリジル)エステル、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバセート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバセート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバセート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの直鎖又は環状縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7、7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバセート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの直鎖又は環状縮合物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、2−クロロ−4,6−di−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−及び4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2、4、6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(CAS Reg.No.[136504−96−6])との縮合物;1,6−ヘキサンジアミンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びにN,N−ジブチルアミンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(CAS Reg. No.[192268−64−7])との縮合物;N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4,5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ−[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エタン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物−α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジン又は1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物、2,4−ビス[N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N−ブチルアミノ]−6−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、5−(2−エチルヘキサノイル)オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、Sanduvor(Clariant;CAS Reg. No. 106917−31−1]、5−(2−エチルヘキサノイル)オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−ピペリジン−4−イル)ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジンとN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン)との反応生成物、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン。
25. オキサミド、例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド(butoxanilide)、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2’−エトキサニリド(ethoxanilide)、及びその2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−tert−ブトキサニリドとの混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドとの混合物、及びo−及びp−エトキシ−二置換オキサニリドとの混合物。
26. 2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−[2−エチルヘキシルオキシ]−2−ヒドロキシフェニル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン。
− 加工添加剤、例えば滑り防止剤/粘着防止剤、可塑剤、蛍光増白剤、静電防止剤及び膨張剤。
【0012】
抗酸化剤は、加工及び形成工程中にポリマーを安定化する量で存在するが、しかしながら多くの量は、分解を妨げないために所望されない。
【0013】
本発明は、包装の全ての範囲において適用されることができ、酸素捕捉活性が所望される。
【0014】
最終生成物は、酸素捕捉活性を高める必要がある食品包装適用のためのあらゆるタイプのプラスチック製品であってよい。
【0015】
例えば、ポリマー成分を、単層又は多層のプラスチックフィルム、シート、ラミネート、バッグ、ボトル、スタイロフォームカップ、台所用品、ブリスタ包装、箱、包装ラッピングを製造するために使用してよい。前記物品は、当業者が利用可能な任意の方法によって製造でき、前記方法は限定されずに押出成形、押出ブロー成形、フィルムキャスティング、フィルムブロー成形、圧延、射出成形、ブロー成形、圧縮成形、熱成形、紡績、インフレーション法、及び回転成形を含む。特に、これは、改質した雰囲気(CO2、N2)食品包装の範囲において興味深い。酸素の取り込みの割合は、添加剤の濃度を変化することによって簡単に調整されうる。すなわち、高い酸素捕捉性能が所望される場合に、より多い量の添加剤を添加する。
【0016】
有機酸化添加剤、犠牲酸化可能基材及び場合により他の追加成分は、同時にもしくは連続して、又は実際の加工工程の直前に、ポリマー樹脂と混合されうる。
【0017】
従って、本発明は、さらに、前記のようなポリマー樹脂、前記のようなキレート芳香族又は非芳香族アミン及び遷移金属錯体を基礎とする金属有機酸化添加剤、前記のような犠牲酸化可能基材、並びに場合により前記のような追加の成分を含有する組成物からなる、又はそれらを含む物品に関する。
【0018】
例示した合成は、次の実施例において記載されているように、良好に実施される。種々の添加剤の組み込みは、熱配合工程、完全に酸化添加剤及び任意の添加剤の混合、続く高温で物理的なブレンドの押出で良好に実施される。典型的に、適したスクリュー構成を有する押出機が、この工程のために使用される。添加剤は、種々の方法で製造された予め構成したマスターバッチの形で添加することもできる。乾燥させた物品の製造のために、物品の最終形状に依存して、あらゆる適した機械、例えば、フィルムの場合においてブロー押出機、シートの場合においてキャスト押出機械、又は射出成形機械を使用できる。
【0019】
下記の実施例で本発明をより詳細に説明する。特別明記されない限り、全てのパーセンテージ及び部は、質量であり、かつ全ての反応を、窒素下で実施する。Riblene GP20(登録商標)低密度ポリエチレンは、Polimeri Europaから得られ、Dercolyte(登録商標)は、Les Derives Resiniques & Terpeniquesから得られるポリテルペン生成物であり;ステアリン酸マンガン、Mn(C18352xは、Shepherd Chemicalから購入され;ステアリン酸銅、Cu(C18352xは、H.L. Blachford Ltdから購入され、かつShelfplus O2 2400(登録商標)は、ALBIS Chemicalsから得られる。
【0020】
実施例1:1,10フェナントロリンステアリン酸銅金属錯体の合成
【化4】

【0021】
ステアリン酸銅20.0gを、MeOH300mk中に70℃で懸濁した。1,10フェナントロリン7.6gを、その溶液に添加し、そしてその反応物を、2時間還流で加熱した。その溶液を、室温で冷却し、そしてその生成物を、冷却したMeOHから沈澱させ、濾過し、そして真空下で乾燥して、錯体(1)12.2gを得た(収率47.6%)。
融点:180〜193℃
元素分析:実測値:C:70.71%;H:9.62%;N:3.47%。理論値:C:71.11%;H:9.70%;N:3.46%。ICP銅:7.75%。
【0022】
実施例2:1,10フェナントロリンステアリン酸マンガン金属錯体の合成
【化5】

【0023】
ステアリン酸マンガン20.0gを、ブタノール1.5l中に70℃で溶解した。1,10フェナントロリン7.6gを、その溶液に添加し、そしてその反応物を、2時間還流で加熱した。溶液を室温で冷却した場合に沈澱した生成物を、濾過し、MeOHで洗浄し、そして真空下で乾燥して、錯体(2)15.6gを得た(収率60.5%)。
融点:120〜123℃
元素分析:実測値:C:70.35%;H:9.93%;N:3.49%。理論値:C:71.88%;H:9.80%;N:3.49%。ICPマンガン:6.65%。
【0024】
実施例3:ビピリジルステアリン酸マグネシウム金属錯体
【化6】

【0025】
ステアリン酸マンガン20.0gを、DMA150ml中に70℃で溶解した。2,2’−ビピリジン5.0gを、その溶液に添加し、そしてその反応物を、4時間撹拌したその生成物を水で沈澱させ、濾過し、そして真空下で乾燥して、錯体(3)14.4gを得た(収率57.6%)。
融点:185〜189℃
元素分析:実測値:C:69.10%;H:10.29%;N:3.52%。理論値:C:71.01%;H:10.10%;N:3.60%。ICPマンガン:7.17%。
【0026】
実施例4:ビピリジルステアリン酸銅金属錯体
【化7】

【0027】
ステアリン酸銅20.0gを、MeOH1000ml中に還流で溶解した。2,2’−ビピリジン5.8gを、その溶液に添加し、そしてその反応物を、6時間撹拌したその冷却溶液から沈澱した生成物を、濾過し、そして真空下で乾燥して、錯体(4)20.1gを得た(収率80.1%)。
融点:152〜154℃
元素分析:実測値:C:69.45%;H:9.99%;N:3.60%。理論値:C:70.23%;H:9.99%;N:3.56%。ICP銅:8.02%。
【0028】
実施例5:ビピリジル塩化マグネシウム金属錯体
【化8】

【0029】
MnCl212.1gを、EtOH100ml中に60℃で溶解した。2,2’−ビピリジン15.0gを、その溶液に添加し、そしてその反応物を、3時間撹拌したその沈殿物を濾過し、EtOHで洗浄し、そして真空下で乾燥して、錯体(5)25.9gを得た(収率95.9%)。
融点:>300℃
元素分析:実測値:C:43.02%;H:2.91%;Cl:25.19%;N:10.02%。理論値:C:42.59%;H:2.86%;Cl:25.14%;N:9.93%。ICPマンガン:19.56%。
【0030】
実施例6:4,4’−ジノニル−2,2’−ジピリジル塩化マンガン金属錯体
【化9】

【0031】
MnCl23.1gを、EtOH250ml中に60℃で溶解した。4,4’−ジノニル−2,2’−ジピリジル10.0gを、その溶液に添加し、そしてその反応物を、2時間撹拌した溶剤を除去し、そして生成物をジエチルエーテルから沈澱した。錯体(6)11.2gを得た(収率85.7%)。
融点:270〜274℃
元素分析:実測値:C:62.66%;H:8.21%;Cl:13.12%;N:5.16%。理論値:C:62.92%;H:8.30%;Cl:13.27%;N:5.24%。IPCマンガン11.12%。
【0032】
実施例7:4’−(p−トリル)−2,2’:6’、2’’−テルピリジンステアリン酸マンガン金属錯体
【化10】

【0033】
ステアリン酸マンガン3.0gを、ブタノール30ml中で70℃で懸濁した。4’−(p−トリル)−2,2’:6’、2’’−テルピリジン3.1gを、その溶液に添加し、そしてその反応物を、2時間還流で撹拌した。その溶剤を除去し、そして生成物をアセトンから沈澱し、濾過し、そして真空下で乾燥して、錯体(7)1.6gを得た(収率35.8g)。
融点:161〜167℃
元素分析:実測値:C:72.38%;H:8.81%;N:4.49%。理論値:C:73.70%;H:9.28%;N:4.45%。ICPマンガン:5.91%。
【0034】
実施例8:4’−(p−トリル)−2,2’:6’、2’’−テルピリジンステアリン酸銅金属錯体
【化11】

【0035】
ステアリン酸銅7.7gを、MeOH100ml中で70℃で懸濁した。4’−(p−トリル)−2,2’:6’、2’’−テルピリジン4.0gを、その溶液に添加し、そしてその反応物を、2時間還流で撹拌した。その生成物を水で沈澱させ、濾過し、アセトンで洗浄し、そして真空下で乾燥して、錯体(8)11.2gを得た(収率95.6%)。
融点:143〜148℃
元素分析:実測値:C:71.63%;H:9.24%;N:4.14%。理論値:C:73.03%;H:9.19%;N:4.41%。ICP銅:6.28%。
【0036】
比較試料1:
Shelfplus O2 2400(登録商標)を、1:1の比で低密度ポリエチレン、Riblene(登録商標)と混合して、最終の鉄濃度を5.0質量%にした。化合物を、OMCパイロットダブルスクリュー押出機(19mmのスクリュー直径を有するモデルEBV 19/25、及び1:25の比)で製造し、そして50ミクロン厚さのフィルムを、Collin Cast Flat−die Extruderモデル30 x 25 L/D(30mmのスクリュー直径、1:25の直径/長さの比)を使用して製造した。
【0037】
比較試料2:
2.0%のポリテルペン樹脂Dercolyte S125、及び0.35%のステアリン酸マンガンを、低密度ポリエチレン、Riblene(登録商標)と混合した。化合物及びフィルムを、比較試料1において記載されたように製造した。
【0038】
比較試料3:
2.0%のポリテルペン樹脂Dercolyte S125、及び0.35%のステアリン酸銅を、低密度ポリエチレン、Riblene(登録商標)と混合した。化合物及びフィルムを、比較試料1において記載されたように製造した。
【0039】
比較試料4:
2.0%のポリテルペン樹脂Dercolyte S125を、低密度ポリエチレン、Riblene(登録商標)と混合した。化合物及びフィルムを、比較試料1において記載されたように製造した。
【0040】
本発明の試料5:
2.0%のポリテルペン樹脂Dercolyte S125、及び0.35%の実施例1の化合物を、低密度ポリエチレン、Riblene(登録商標)と混合した。化合物及びフィルムを、比較試料1において記載されたように製造した。
【0041】
本発明の試料6:
2.0%のポリテルペン樹脂Dercolyte S125、及び0.35%の実施例2の化合物を、低密度ポリエチレン、Riblene(登録商標)と混合した。化合物及びフィルムを、比較試料1において記載されたように製造した。
【0042】
本発明の試料7:
2.0%のポリテルペン樹脂Dercolyte S125、及び0.35%の実施例3の化合物を、低密度ポリエチレン、Riblene(登録商標)と混合した。化合物及びフィルムを、比較試料1において記載されたように製造した。
【0043】
本発明の試料8:
2.0%のポリテルペン樹脂Dercolyte S125、及び0.35%の実施例4の化合物を、低密度ポリエチレン、Riblene(登録商標)と混合した。化合物及びフィルムを、比較試料1において記載されたように製造した。
【0044】
本発明の試料9:
2.0%のポリテルペン樹脂Dercolyte S125、及び0.35%の実施例5の化合物を、低密度ポリエチレン、Riblene(登録商標)と混合した。化合物及びフィルムを、比較試料1において記載されたように製造した。
【0045】
本発明の試料10:
2.0%のポリテルペン樹脂Dercolyte S125、及び0.35%の実施例6の化合物を、低密度ポリエチレン、Riblene(登録商標)と混合した。化合物及びフィルムを、比較試料1において記載されたように製造した。
【0046】
本発明の試料11:
2.0%のポリテルペン樹脂Dercolyte S125、及び0.35%の実施例7の化合物を、低密度ポリエチレン、Riblene(登録商標)と混合した。化合物及びフィルムを、比較試料1において記載されたように製造した。
【0047】
それぞれの試料に関するフィルムのいくつかのアリコートを、内部雰囲気の一部を、種々の時間でシリンジを使用して解析のための抜き取りを可能にするスペクトルを提供した500mlのシールしたフラスコ中の空気(20.7%のO2)に晒す。酸素濃度の測定を、Mocon Pac Check450ヘッドスペース分析器を使用して28日間にわたって実施した。実施例1〜7における、比較試料1〜4における、及び本発明の試料5、7、8、9、10における実際の金属濃度(鉄、銅、マンガン)を、ICP−OES(Inductively Coupled Plasma−Optical Emission Spectrometer、Perkin ElmerOptima Series 4200DV)によって測定した。活性捕捉剤のml O2/gに関する結果を第1表に示す。
【0048】
平均した酸素捕捉活性(ml O2/g 捕捉剤)は、6種類のLPDEフィルムに関して、28日後に測定した。比較試料1*の場合において:活性捕捉剤(g)=フィルム中の鉄(g)、全ての他の場合において:活性捕捉剤(g)=Dercolyte(g)+金属錯体(g)
第1表:
【表2】

【0049】
第1表は、明らかに、本発明の試料7〜10の酸素捕捉活性が、比較試料1〜4の酸素捕捉活性よりも大きいことを示す。
【0050】
試験試料によって吸収された酸素の量を、シールしたガラス製容器のヘッドスペース内の酸素濃度における変化から測定した。試験容器は約500mlのヘッドスペース容量を有し、かつ大気を約100mlの酸素が反応のために利用可能であるように含有した。全ての実施例において、酸素捕捉成分のパーセンテージは、フィルム組成物の合計質量に対する質量パーセントである。
【0051】
酸素取り込み方法の詳細な説明
膜厚を測定し、そして4.0グラムのフィルムを計量する。押し出されたフィルムを折りたたみ、そして清浄な500mlのシールしたガラス製容器内に置く。15mlの脱イオン水を含有するバイアルを追加して、ガラス製容器内部で100%の相対湿度を生じさせる(比較試料1のみ)。
【0052】
0日目の大気中の酸素含有量(すなわち、シールしたガラス製容器内の初期の酸素含有量に等しい)を試験し、そしてMocon Oxygen Analyzerを使用して記録する。
【0053】
試験フィルム及び水のバイアルを有するガラス製容器を、22℃(一般に室温)で28日間貯蔵する。
【0054】
シールしたガラス製容器内の酸素含有量を、Mocon Oxygen Analyzerを使用して28日目に試験し、そして記録する。
【0055】
シールしたガラス製容器内に残留する、測定された酸素濃度に基づいて、酸素捕捉剤1g毎の吸収された酸素の量を、式:
吸収された酸素(ml/g)={(%O2i−(%O2f*0.01*j/(WF*S/WB
[式中、
(%O2i:シールした容器内の初期の酸素濃度(%)
(%O2f:シールした容器内の初期の酸素濃度(%)
0.01:変換係数
j:シールしたガラス製容器の自由空気容積(ml)(シールしたガラス製容器の総容積からバイアル及びフィルムによって占有された空間を除いたもの、典型的には440ml)
F:ガラス製容器内に置かれたフィルムの質量(g)(典型的には4.0g)
S:配合物を作製するために使用された酸素捕捉剤の質量(g)
B:配合物の総質量(g)]
を使用して測定した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下、
(I)ポリマー樹脂、
(II)キレート芳香族又は非芳香族アミン、及び遷移金属錯体を基礎とする、金属有機酸化添加剤、
(III)犠牲酸化可能基材、
及び場合により、
(IV)追加の成分
を含有する、食品包装適用のための酸素捕捉組成物。
【請求項2】
前記ポリマー樹脂が、オレフィンモノマーのホモポリマー及びコポリマー、オレフィンモノマーとジオレフィンモノマーとのホモポリマー及びコポリマー、環状オレフィン、1つ以上の1−オレフィン及び/又はジオレフィンと一酸化炭素との及び/又は他のビニルモノマー及びポリビニルアルコールとのコポリマーからなる群から選択される熱可塑性ポリマーである、請求項1に記載の酸素捕捉組成物。
【請求項3】
前記キレート芳香族又は非芳香族アミン、及び遷移金属錯体を基礎とする、金属有機酸化添加剤が、Co、Ce、Mn、Cu、Ni、Vd、Fe及び/又はTiを含む、請求項1又は2に記載の酸素捕捉組成物。
【請求項4】
前記犠牲酸化可能基材が、ポリブタジエン、ポリエステル、スクアラン、スクアレン、ポリスチレン、ポリリモネン、ポリアルファピネン、ポリベータピネン、ポリノルボルネン、ポリ乳酸、並びに直鎖及び分枝鎖状のアルキル鎖C6〜C30アルコールの混合物からなる群から選択される、請求項1から3までのいずれか1項に記載の酸素捕捉組成物。
【請求項5】
前記酸素捕捉組成物が、さらに、充填剤、補強剤、顔料、光安定剤、抗酸化剤、滑り防止剤及び粘着防止剤、可塑剤、蛍光増白剤、静電防止剤、並びに膨張剤を含む群から選択される1つ以上の追加の成分を含有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の酸素捕捉組成物。
【請求項6】
但し、前記成分(I)及び(III)が異なる、請求項1から5までのいずれか1項に記載の酸素捕捉組成物。
【請求項7】
前記成分(III)がポリテルペン樹脂である、請求項1から6までのいずれか1項に記載の酸素捕捉組成物。
【請求項8】
請求項1から7までのいずれか1項に記載の組成物を含有する物品。
【請求項9】
フィルム、シート又はラミネートである、請求項8に記載の物品。
【請求項10】
共押出された多層フィルムである、請求項9に記載の物品。
【請求項11】
食品包装である、請求項9に記載の物品。
【請求項12】
食品包装における、請求項1に記載の酸素捕捉組成物の使用。

【公表番号】特表2013−512978(P2013−512978A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541433(P2012−541433)
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【国際出願番号】PCT/EP2010/068374
【国際公開番号】WO2011/067198
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】