化学パラジウム/金めっき皮膜構造及びその製造方法、銅線またはパラジウム/銅線で接合されたパラジウム/金めっき皮膜パッケージ構造及びそのパッケージプロセス
【課題】本発明は、化学パラジウム/金めっき皮膜構造及びその製造方法、銅線またはパラジウム/銅線で接合されたパラジウム/金めっき皮膜パッケージ構造、及びそのパッケージプロセスを提供する。
【解決手段】化学パラジウム/金めっき皮膜は半田パッドの上に位置し、かつ、半田パッドの上に位置するパラジウムめっき層と、パラジウムめっき層の上に位置する金めっき層とを含む。この化学パラジウム/金めっき皮膜及びワイヤボンディングで金めっき層に接合される銅線やパラジウム/銅線はパッケージ構造となる。本発明は、化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法及びそのパッケージ構造のパッケージプロセスも提供する。本発明では、従来のニッケル層の代わりに、パラジウムめっき層を使用することで、銅線や銅パラジウム線と半田パッドのワイヤボンディング接合強度を向上させる。
【解決手段】化学パラジウム/金めっき皮膜は半田パッドの上に位置し、かつ、半田パッドの上に位置するパラジウムめっき層と、パラジウムめっき層の上に位置する金めっき層とを含む。この化学パラジウム/金めっき皮膜及びワイヤボンディングで金めっき層に接合される銅線やパラジウム/銅線はパッケージ構造となる。本発明は、化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法及びそのパッケージ構造のパッケージプロセスも提供する。本発明では、従来のニッケル層の代わりに、パラジウムめっき層を使用することで、銅線や銅パラジウム線と半田パッドのワイヤボンディング接合強度を向上させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半田パッド表面保護層、特に化学パラジウム/金めっき皮膜からなる保護層、及びその製造方法に関する。なお、本発明はパッケージプロセス及びその構造、特に銅線やパラジウム/銅線のパッケージプロセス及びその構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ウエハ、液晶ディスプレー基板、セラミック基板、アルミニウム基板、IC基板及びプリント回路板などの電子工業部品のパッケージプロセスにおいて、電気接続となる半田パッドの表面上に化学ニッケル/金層が形成されることが必要とすることにより、半田において、ワイヤと半田パッドとの接合性と耐食性を向上させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、パッドの上にニッケル層を形成し、その後無電解金めっきを行って金層を形成する時、ニッケルと金の間の置換反応によりニッケル層の中に析出した粒子の粒界部分に対し強い選択的な攻撃を行い、金層の下方にくぼみの部分が形成され、腐食ピットが生じ、一方、ニッケル層が弱化し、半田をする時は十分な半田接合強度を確保することができない。
【0004】
そこで、パラジウム層により、金がニッケルに対し強烈な攻撃を行う現象を解消するため、化学ニッケル/パラジウム/金工程が提案されている。化学ニッケル/パラジウム/金工程では上記課題を解決できるものの、ニッケル層の存在が硬度増加の原因となり、その後銅線や銅パラジウム線をうまくワイヤボンディングで接合することができなくなる。
【0005】
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、新規な化学パラジウム/金めっき皮膜構造及びその製造方法、銅線またはパラジウム/銅線で接合されたパラジウム/金めっき皮膜パッケージ構造及びそのパッケージプロセスを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の主な目的は化学パラジウム/金めっき皮膜構造及びその製造方法を提供することにあり、ローエンドでありながら回路密度の高い電子製品パッケージプロセスに適用するができる。
【0007】
本発明の別の目的は、化学パラジウム/金めっき皮膜構造及びその製造方法を提供することにある。本発明の構造及びその製造方法では、ニッケル層を使うことなく、銅線やパラジウム/銅線と半田パッドの接合信頼性を向上させることができ、コストを低減することができる。
【0008】
本発明の別の主な目的は、上記化学パラジウム/金めっき皮膜構造と銅線やパラジウム/銅線を接合するパッケージ構造及びその工程を提供することにある。本発明の構造及びその製造工程では、ニッケル層を使うことなく、銅線やパラジウム/銅線と半田パッドの接合信頼度を向上させることができ、コストを低減することができる。
【0009】
本発明のさらに別の目的は、ローエンドでありながら回路密度の高い電子製品パッケージプロセスに適用するができる銅線やパラジウム/銅線のパッケージプロセス及びその構造を提供することにある。
【0010】
本発明のさらに別の目的は、銅線やパラジウム/銅線パッケージプロセスの製品に、作業できる新規表面処理を提供することにある。
【0011】
上記目的を達するため、本発明は、半田パッドの上に位置し、かつ、半田パッドの上に位置するパラジウムめっき層と、パラジウムめっき層の上に位置する金めっき層とを含む化学パラジウム/金めっき皮膜構造を提供する。
【0012】
本発明は、化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法をさらに提供する。当該方法は、半田パッドを提供し、かつ、半田パッドの上にパラジウムめっき層を形成し、パラジウムめっき層の上に金めっき層を形成することを含む。好ましくは、パラジウムめっき層が置換反応により半田パッドの上に形成された置換型パラジウムめっき層である。より好ましくは、さらに置換型パラジウムめっき層の上に還元反応により形成された還元型パラジウムめっき層である。好ましくは、金めっき層が置換型、還元型または置換還元型反応によりパラジウムめっき層の上に形成される。
【0013】
本発明は、別の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法をさらに提供する。当該方法は、半田パッドを提供し、触媒パラジウム及び化学パラジウム効果を兼ねた溶液を使用して置換反応と還元反応を同時に行い、半田パッドの上にパラジウムめっき層を形成することを含む。最後には、置換型、還元型または置換還元型反応によりパラジウムめっき層の上に金めっき層を形成する。
【0014】
本発明は、半田パッドと、半田パッドの上に位置するパラジウムめっき層と、パラジウムめっき層の上に位置する金めっき層と、金めっき層の上にワイヤボンディングで接合された銅線またはパラジウム/銅線とを含む、上記化学パラジウム/金めっき皮膜構造と銅線やパラジウム/銅線が接合されたパッケージ構造をさらに提供する。
【0015】
本発明は、まず半田パッドを提供し、次いで、半田パッドの上にパラジウムめっき層を形成し、その後、パラジウムめっき層の上に金めっき層を形成し、最後に、金めっき層の上に銅線またはパラジウム/銅線をワイヤボンディングで接合することを含む銅線やパラジウム/銅線のパッケージプロセスをさらに提供する。
【0016】
上記パラジウムめっき層は、置換反応あるいは置換反応と還元反応との二段階で形成することができ、並びに単一な溶液を使用して置換反応と還元反応を同時に行って形成することもできる。
【0017】
以下、本発明の目的、技術内容、特点及び達成した効果をより一層明確にするため、具体的な実施例によって詳しく説明する。
【0018】
本発明の説明において、別段の説明がない限り、用量、割合、部数、及び比率を含む全ての量は大体の量を示すことを理解すべきであり、各数量には何らかの有効桁数を表す意図がない。
【0019】
また、別段の説明がない限り、「含む」という用語は概括した表現を意図し、明記された成分、要素以外に、別の成分、デバイスをさらに有してもよいことを示す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の化学パラジウム/金めっき皮膜の第一種製造工程のフローチャートである。
【図2】図1の工程から得られた化学パラジウム/金めっき皮膜の構造概略図である。
【図3】本発明の化学パラジウム/金めっき皮膜の第二種製造工程のフローチャートである。
【図4】図3の工程から得られた化学パラジウム/金めっき皮膜の構造概略図である。
【図5】本発明の化学パラジウム/金めっき皮膜の第三種製造工程のフローチャートである。
【図6】図5の工程から得られた化学パラジウム/金めっき皮膜の構造概略図である。
【図7】本発明の銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造の概略図である。
【図8】本発明の銅線またはパラジウム/銅線のパッケージプロセスにおける第一種工程のフローチャートである。
【図9】図8の工程から得られた銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造の概略図である。
【図10】本発明の銅線またはパラジウム/銅線のパッケージプロセスにおける第二種工程のフローチャートである。
【図11】図10の工程から得られた銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造の概略図である。
【図12】本発明の銅線またはパラジウム/銅線のパッケージプロセスにおける第三種工程のフローチャートである。
【図13】図12の工程から得られた銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、銅線や銅パラジウム線のパッケージプロセスの対象となる半田パッドの表面に対して表面処理を施す化学パラジウム/金めっき皮膜構造及びその製造方法を開示する。前記半田パッドは銅が好ましく、半田パッドの表面に直接順次に緻密性の高いパラジウムめっき層と金めっき層を形成することで、ニッケル層を使用することなく、その後の銅線や銅パラジウム線のワイヤボンディング接合強度を向上させる。
【0022】
上記パラジウムめっき層は電気化学反応により形成されたものでもよい。パラジウムめっき層の材質は、純パラジウムでもよく、パラジウム-燐合金でもよい。本発明における化学パラジウム/金めっき皮膜構造の製造方法は、下記のような三種類がある:
図1は第一種製造方法の工程フローチャートである。まず、工程S1に示すように、半田パッド10を提供する。次いで、工程S2に示すように、置換反応を行い、半田パッド10の表面に置換型パラジウムめっき層12を形成する。また、工程S3に示すように、還元反応により、置換型パラジウムめっき層12の上に位置する還元型パラジウムめっき層14を厚くしながら形成する。最後に、工程S4に示すように、置換型、還元型、または置換還元型反応により、還元型パラジウムめっき層14を覆う金めっき層16を形成し、図2に示すような構造となる。
【0023】
このように、置換型パラジウムめっき層12の厚さと還元型パラジウムめっき層14の厚さとの合計は0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。金めっき層16の厚さは、0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。
【0024】
図3は第二種製造方法の工程フローチャートである。まず、工程S1に示すように、半田パッド10を提供する。次いで、工程S12に示すように、単一な溶液を使用して作業を行い、この溶液は触媒パラジウムと化学パラジウムの効果を両方有するため、置換及び還元反応を同時に行い、半田パッドの上にパラジウムめっき層18を形成することができる。最後に、工程S13に示すように、さらに置換型、還元型または置換還元型反応によりパラジウムめっき層18の上に金めっき層16を形成し、図4に示すような構造となる。
【0025】
このように、パラジウムめっき層の厚さは0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、 0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。金めっき層の厚さは0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましい、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。
【0026】
図5は第三種製造方法の工程フローチャートである。この方法は上記の第一種方法と比べて、還元型パラジウムめっき層を形成する工程S3を省略したものである。第三種製造方法の工程は下記の工程を含む。工程S1に示すように、半田パッド10を提供する。次いで、工程S2に示すように、まず置換反応を行い、半田パッド10の表面に置換型パラジウムめっき層12を形成し、さらに工程S23に示すように、置換型、還元型または置換還元型反応により、置換型パラジウムめっき層12を覆う金めっき層16を形成し、図6に示すような構造となる。
【0027】
このように、置換型パラジウムめっき層12の厚さは0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。金めっき層16の厚さは0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。
【0028】
上記三種類の製造方法では、各工程の操作温度は約25℃〜95℃の範囲にあり、pH値は約 4〜9の間にある。
【0029】
上記の図2、4、6により、本発明の化学パラジウム/金めっき皮膜構造は半田パッド(10)、半田パッドの上に位置するパラジウムめっき層(12、及び選択的に14或いは18)、及びこのパラジウムめっき層の上に位置する金めっき層(16)を含むことが分かった。図7は本発明の銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造の概略図である。この図に示すように、本発明の銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造30は、材質が銅であってもよい半田パッド10と、半田パッド10の上に位置し、半田パッド10と隣接するパラジウムめっき層20と、パラジウムめっき層20の上に位置し、パラジウムめっき層20と隣接する金めっき層16と、及び金めっき層16の上に接合され、半田パッド10と電気的に接続する銅線またはパラジウム/銅線32と、を含む。
【0030】
上記パラジウムめっき層20の厚さは0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。金めっき層16の厚さは0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。
【0031】
本発明は、工程上では銅線や銅パラジウム線パッケージプロセスをしようとする半田パッド10の表面に、先ず表面処理を施すことにより、半田パッド10の表面に、直接順次に緻密性の高いパラジウムめっき層20と金めっき層16を形成することで、ニッケル層を使用することなく、金めっき層16の上に接合される銅線や銅パラジウム線のワイヤボンディング接合強度を向上させる。
【0032】
本発明では、パラジウムめっき層20と金めっき層16を形成する時の各工程の操作温度は約25℃〜95℃の範囲にあり、pH値は約4〜9の間にある。
【0033】
本発明の銅線またはパラジウム/銅線32のパッケージプロセスはパラジウムめっき層20の製造方法に従って、さらに下記の三種類に分けることができる。
【0034】
図8は第一種パッケージ方法の工程フローチャートであり、上記第一種化学パラジウム/金めっき皮膜構造の製造方法における工程S1と、工程S2と、工程S3と、工程S4とを含み、及び工程S5に示すように、半田パッド10の上の金めっき層16に銅線またはパラジウム/銅線32をワイヤボンディングで接合し、図9に示すような構造を形成することを含む。
【0035】
このように、パラジウムめっき層20は置換型パラジウムめっき層12と還元型パラジウムめっき層14とを組み合わせてなる。
【0036】
図10は第二種パッケージ方法の工程フローチャートであり、上記第二種化学パラジウム/金めっき皮膜構造の製造方法における工程S1と、工程S12と、工程S13とを含み、及び、工程S14に示すように、半田パッド10の金めっき層16の上に銅線またはパラジウム/銅線32をワイヤボンディングで接合し、図11に示すパッケージ構造を形成することを含む。
【0037】
図12は第三種パッケージ方法の工程フローチャートであり、上記第三種化学パラジウム/金めっき皮膜構造の製造方法における工程S1と、工程S2と、工程S23とを含み、及び、工程S24に示すように、半田パッド10の金めっき層16の上に銅線またはパラジウム/銅線32をワイヤボンディングで接合し、図13に示すような構造となることを含む。
【0038】
本発明では、ニッケル層の代わりに、パラジウムめっき層を用いることにより、ニッケルの存在によって生じる種々の問題を避け、銅線や銅パラジウム線パッケージプロセス製品に作業可能な新規表面処理を提供する。また、本発明の技術について最良の実施範例は、ローエンドでありながら回路密度の高い電子製品パッケージプロセスに適用することにある。それは、ローエンド電子製品に必要な半田リフローのサイクル数が少ないので、銅原子の移動する程度が少なく、パラジウムめっき層内に大幅に拡散しないためである。また、素子全体の体積が低減され、回路密度が高い場合は、半田パッドの体積も低減する。本発明において、ニッケル層を使用しない特性により、銅半田パッドと銅線やパラジウム/銅線のワイヤボンディングに有利であり、信頼度に影響を与えないだけでなく、コストを低減することもできる。
【0039】
ただ、上記は本発明の好ましい実施例のみであり、本発明の実施範囲を限定するものではない。本発明請求範囲の要旨と精神を逸脱しない限り、効果が同等な変形や修正も本発明の請求範囲に属するべきである。
【符号の説明】
【0040】
10 半田パッド
12 置換型パラジウムめっき層
14 還元型パラジウムめっき層
16 金めっき層
18 置換型/還元型パラジウムめっき層
20 パラジウムめっき層
30 パッケージ構造
32 銅線またはパラジウム/銅線
【技術分野】
【0001】
本発明は半田パッド表面保護層、特に化学パラジウム/金めっき皮膜からなる保護層、及びその製造方法に関する。なお、本発明はパッケージプロセス及びその構造、特に銅線やパラジウム/銅線のパッケージプロセス及びその構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ウエハ、液晶ディスプレー基板、セラミック基板、アルミニウム基板、IC基板及びプリント回路板などの電子工業部品のパッケージプロセスにおいて、電気接続となる半田パッドの表面上に化学ニッケル/金層が形成されることが必要とすることにより、半田において、ワイヤと半田パッドとの接合性と耐食性を向上させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、パッドの上にニッケル層を形成し、その後無電解金めっきを行って金層を形成する時、ニッケルと金の間の置換反応によりニッケル層の中に析出した粒子の粒界部分に対し強い選択的な攻撃を行い、金層の下方にくぼみの部分が形成され、腐食ピットが生じ、一方、ニッケル層が弱化し、半田をする時は十分な半田接合強度を確保することができない。
【0004】
そこで、パラジウム層により、金がニッケルに対し強烈な攻撃を行う現象を解消するため、化学ニッケル/パラジウム/金工程が提案されている。化学ニッケル/パラジウム/金工程では上記課題を解決できるものの、ニッケル層の存在が硬度増加の原因となり、その後銅線や銅パラジウム線をうまくワイヤボンディングで接合することができなくなる。
【0005】
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、新規な化学パラジウム/金めっき皮膜構造及びその製造方法、銅線またはパラジウム/銅線で接合されたパラジウム/金めっき皮膜パッケージ構造及びそのパッケージプロセスを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の主な目的は化学パラジウム/金めっき皮膜構造及びその製造方法を提供することにあり、ローエンドでありながら回路密度の高い電子製品パッケージプロセスに適用するができる。
【0007】
本発明の別の目的は、化学パラジウム/金めっき皮膜構造及びその製造方法を提供することにある。本発明の構造及びその製造方法では、ニッケル層を使うことなく、銅線やパラジウム/銅線と半田パッドの接合信頼性を向上させることができ、コストを低減することができる。
【0008】
本発明の別の主な目的は、上記化学パラジウム/金めっき皮膜構造と銅線やパラジウム/銅線を接合するパッケージ構造及びその工程を提供することにある。本発明の構造及びその製造工程では、ニッケル層を使うことなく、銅線やパラジウム/銅線と半田パッドの接合信頼度を向上させることができ、コストを低減することができる。
【0009】
本発明のさらに別の目的は、ローエンドでありながら回路密度の高い電子製品パッケージプロセスに適用するができる銅線やパラジウム/銅線のパッケージプロセス及びその構造を提供することにある。
【0010】
本発明のさらに別の目的は、銅線やパラジウム/銅線パッケージプロセスの製品に、作業できる新規表面処理を提供することにある。
【0011】
上記目的を達するため、本発明は、半田パッドの上に位置し、かつ、半田パッドの上に位置するパラジウムめっき層と、パラジウムめっき層の上に位置する金めっき層とを含む化学パラジウム/金めっき皮膜構造を提供する。
【0012】
本発明は、化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法をさらに提供する。当該方法は、半田パッドを提供し、かつ、半田パッドの上にパラジウムめっき層を形成し、パラジウムめっき層の上に金めっき層を形成することを含む。好ましくは、パラジウムめっき層が置換反応により半田パッドの上に形成された置換型パラジウムめっき層である。より好ましくは、さらに置換型パラジウムめっき層の上に還元反応により形成された還元型パラジウムめっき層である。好ましくは、金めっき層が置換型、還元型または置換還元型反応によりパラジウムめっき層の上に形成される。
【0013】
本発明は、別の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法をさらに提供する。当該方法は、半田パッドを提供し、触媒パラジウム及び化学パラジウム効果を兼ねた溶液を使用して置換反応と還元反応を同時に行い、半田パッドの上にパラジウムめっき層を形成することを含む。最後には、置換型、還元型または置換還元型反応によりパラジウムめっき層の上に金めっき層を形成する。
【0014】
本発明は、半田パッドと、半田パッドの上に位置するパラジウムめっき層と、パラジウムめっき層の上に位置する金めっき層と、金めっき層の上にワイヤボンディングで接合された銅線またはパラジウム/銅線とを含む、上記化学パラジウム/金めっき皮膜構造と銅線やパラジウム/銅線が接合されたパッケージ構造をさらに提供する。
【0015】
本発明は、まず半田パッドを提供し、次いで、半田パッドの上にパラジウムめっき層を形成し、その後、パラジウムめっき層の上に金めっき層を形成し、最後に、金めっき層の上に銅線またはパラジウム/銅線をワイヤボンディングで接合することを含む銅線やパラジウム/銅線のパッケージプロセスをさらに提供する。
【0016】
上記パラジウムめっき層は、置換反応あるいは置換反応と還元反応との二段階で形成することができ、並びに単一な溶液を使用して置換反応と還元反応を同時に行って形成することもできる。
【0017】
以下、本発明の目的、技術内容、特点及び達成した効果をより一層明確にするため、具体的な実施例によって詳しく説明する。
【0018】
本発明の説明において、別段の説明がない限り、用量、割合、部数、及び比率を含む全ての量は大体の量を示すことを理解すべきであり、各数量には何らかの有効桁数を表す意図がない。
【0019】
また、別段の説明がない限り、「含む」という用語は概括した表現を意図し、明記された成分、要素以外に、別の成分、デバイスをさらに有してもよいことを示す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の化学パラジウム/金めっき皮膜の第一種製造工程のフローチャートである。
【図2】図1の工程から得られた化学パラジウム/金めっき皮膜の構造概略図である。
【図3】本発明の化学パラジウム/金めっき皮膜の第二種製造工程のフローチャートである。
【図4】図3の工程から得られた化学パラジウム/金めっき皮膜の構造概略図である。
【図5】本発明の化学パラジウム/金めっき皮膜の第三種製造工程のフローチャートである。
【図6】図5の工程から得られた化学パラジウム/金めっき皮膜の構造概略図である。
【図7】本発明の銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造の概略図である。
【図8】本発明の銅線またはパラジウム/銅線のパッケージプロセスにおける第一種工程のフローチャートである。
【図9】図8の工程から得られた銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造の概略図である。
【図10】本発明の銅線またはパラジウム/銅線のパッケージプロセスにおける第二種工程のフローチャートである。
【図11】図10の工程から得られた銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造の概略図である。
【図12】本発明の銅線またはパラジウム/銅線のパッケージプロセスにおける第三種工程のフローチャートである。
【図13】図12の工程から得られた銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、銅線や銅パラジウム線のパッケージプロセスの対象となる半田パッドの表面に対して表面処理を施す化学パラジウム/金めっき皮膜構造及びその製造方法を開示する。前記半田パッドは銅が好ましく、半田パッドの表面に直接順次に緻密性の高いパラジウムめっき層と金めっき層を形成することで、ニッケル層を使用することなく、その後の銅線や銅パラジウム線のワイヤボンディング接合強度を向上させる。
【0022】
上記パラジウムめっき層は電気化学反応により形成されたものでもよい。パラジウムめっき層の材質は、純パラジウムでもよく、パラジウム-燐合金でもよい。本発明における化学パラジウム/金めっき皮膜構造の製造方法は、下記のような三種類がある:
図1は第一種製造方法の工程フローチャートである。まず、工程S1に示すように、半田パッド10を提供する。次いで、工程S2に示すように、置換反応を行い、半田パッド10の表面に置換型パラジウムめっき層12を形成する。また、工程S3に示すように、還元反応により、置換型パラジウムめっき層12の上に位置する還元型パラジウムめっき層14を厚くしながら形成する。最後に、工程S4に示すように、置換型、還元型、または置換還元型反応により、還元型パラジウムめっき層14を覆う金めっき層16を形成し、図2に示すような構造となる。
【0023】
このように、置換型パラジウムめっき層12の厚さと還元型パラジウムめっき層14の厚さとの合計は0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。金めっき層16の厚さは、0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。
【0024】
図3は第二種製造方法の工程フローチャートである。まず、工程S1に示すように、半田パッド10を提供する。次いで、工程S12に示すように、単一な溶液を使用して作業を行い、この溶液は触媒パラジウムと化学パラジウムの効果を両方有するため、置換及び還元反応を同時に行い、半田パッドの上にパラジウムめっき層18を形成することができる。最後に、工程S13に示すように、さらに置換型、還元型または置換還元型反応によりパラジウムめっき層18の上に金めっき層16を形成し、図4に示すような構造となる。
【0025】
このように、パラジウムめっき層の厚さは0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、 0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。金めっき層の厚さは0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましい、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。
【0026】
図5は第三種製造方法の工程フローチャートである。この方法は上記の第一種方法と比べて、還元型パラジウムめっき層を形成する工程S3を省略したものである。第三種製造方法の工程は下記の工程を含む。工程S1に示すように、半田パッド10を提供する。次いで、工程S2に示すように、まず置換反応を行い、半田パッド10の表面に置換型パラジウムめっき層12を形成し、さらに工程S23に示すように、置換型、還元型または置換還元型反応により、置換型パラジウムめっき層12を覆う金めっき層16を形成し、図6に示すような構造となる。
【0027】
このように、置換型パラジウムめっき層12の厚さは0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。金めっき層16の厚さは0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。
【0028】
上記三種類の製造方法では、各工程の操作温度は約25℃〜95℃の範囲にあり、pH値は約 4〜9の間にある。
【0029】
上記の図2、4、6により、本発明の化学パラジウム/金めっき皮膜構造は半田パッド(10)、半田パッドの上に位置するパラジウムめっき層(12、及び選択的に14或いは18)、及びこのパラジウムめっき層の上に位置する金めっき層(16)を含むことが分かった。図7は本発明の銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造の概略図である。この図に示すように、本発明の銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造30は、材質が銅であってもよい半田パッド10と、半田パッド10の上に位置し、半田パッド10と隣接するパラジウムめっき層20と、パラジウムめっき層20の上に位置し、パラジウムめっき層20と隣接する金めっき層16と、及び金めっき層16の上に接合され、半田パッド10と電気的に接続する銅線またはパラジウム/銅線32と、を含む。
【0030】
上記パラジウムめっき層20の厚さは0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。金めっき層16の厚さは0.03〜0.2マイクロメートルであり、0.03〜0.07マイクロメートルであってもよく、0.06〜0.12マイクロメートルであることが好ましく、0.09〜0.2マイクロメートルであっても好ましい。
【0031】
本発明は、工程上では銅線や銅パラジウム線パッケージプロセスをしようとする半田パッド10の表面に、先ず表面処理を施すことにより、半田パッド10の表面に、直接順次に緻密性の高いパラジウムめっき層20と金めっき層16を形成することで、ニッケル層を使用することなく、金めっき層16の上に接合される銅線や銅パラジウム線のワイヤボンディング接合強度を向上させる。
【0032】
本発明では、パラジウムめっき層20と金めっき層16を形成する時の各工程の操作温度は約25℃〜95℃の範囲にあり、pH値は約4〜9の間にある。
【0033】
本発明の銅線またはパラジウム/銅線32のパッケージプロセスはパラジウムめっき層20の製造方法に従って、さらに下記の三種類に分けることができる。
【0034】
図8は第一種パッケージ方法の工程フローチャートであり、上記第一種化学パラジウム/金めっき皮膜構造の製造方法における工程S1と、工程S2と、工程S3と、工程S4とを含み、及び工程S5に示すように、半田パッド10の上の金めっき層16に銅線またはパラジウム/銅線32をワイヤボンディングで接合し、図9に示すような構造を形成することを含む。
【0035】
このように、パラジウムめっき層20は置換型パラジウムめっき層12と還元型パラジウムめっき層14とを組み合わせてなる。
【0036】
図10は第二種パッケージ方法の工程フローチャートであり、上記第二種化学パラジウム/金めっき皮膜構造の製造方法における工程S1と、工程S12と、工程S13とを含み、及び、工程S14に示すように、半田パッド10の金めっき層16の上に銅線またはパラジウム/銅線32をワイヤボンディングで接合し、図11に示すパッケージ構造を形成することを含む。
【0037】
図12は第三種パッケージ方法の工程フローチャートであり、上記第三種化学パラジウム/金めっき皮膜構造の製造方法における工程S1と、工程S2と、工程S23とを含み、及び、工程S24に示すように、半田パッド10の金めっき層16の上に銅線またはパラジウム/銅線32をワイヤボンディングで接合し、図13に示すような構造となることを含む。
【0038】
本発明では、ニッケル層の代わりに、パラジウムめっき層を用いることにより、ニッケルの存在によって生じる種々の問題を避け、銅線や銅パラジウム線パッケージプロセス製品に作業可能な新規表面処理を提供する。また、本発明の技術について最良の実施範例は、ローエンドでありながら回路密度の高い電子製品パッケージプロセスに適用することにある。それは、ローエンド電子製品に必要な半田リフローのサイクル数が少ないので、銅原子の移動する程度が少なく、パラジウムめっき層内に大幅に拡散しないためである。また、素子全体の体積が低減され、回路密度が高い場合は、半田パッドの体積も低減する。本発明において、ニッケル層を使用しない特性により、銅半田パッドと銅線やパラジウム/銅線のワイヤボンディングに有利であり、信頼度に影響を与えないだけでなく、コストを低減することもできる。
【0039】
ただ、上記は本発明の好ましい実施例のみであり、本発明の実施範囲を限定するものではない。本発明請求範囲の要旨と精神を逸脱しない限り、効果が同等な変形や修正も本発明の請求範囲に属するべきである。
【符号の説明】
【0040】
10 半田パッド
12 置換型パラジウムめっき層
14 還元型パラジウムめっき層
16 金めっき層
18 置換型/還元型パラジウムめっき層
20 パラジウムめっき層
30 パッケージ構造
32 銅線またはパラジウム/銅線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半田パッドの上に位置する化学パラジウム/金めっき皮膜構造であって、
半田パッドの上に位置するパラジウムめっき層と、
パラジウムめっき層の上に位置する金めっき層と、
を含む化学パラジウム/金めっき皮膜構造。
【請求項2】
前記パラジウムめっき層が置換反応、または置換反応と還元反応との組み合わせにより形成され、前記金めっき層が置換型、還元型または置換還元型反応により形成されることを特徴とする請求項1に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜構造。
【請求項3】
化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法であって、その工程は、
半田パッドを提供し、
置換反応により前記半田パッドの上に置換型パラジウムめっき層を形成し、及び
置換型、還元型または置換還元型反応により前記置換型パラジウムめっき層の上に金めっき層を形成することを含む化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項4】
前記半田パッドの材質が銅であり、前記置換型パラジウムめっき層の材質が純パラジウムまたはパラジウム-燐合金である請求項3に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項5】
25℃〜95℃の範囲内の温度で、4〜9の範囲内のpH値で行われる請求項3に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項6】
前記置換型パラジウムめっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルであり、前記金めっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルである請求項3に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項7】
ローエンドでありながら回路密度の高い電子製品パッケージプロセスに適用される請求項3に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項8】
前記金めっき層を形成する前に、還元反応により前記置換型パラジウムめっき層の上に還元型パラジウムめっき層を形成する工程をさらに含む請求項3に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項9】
前記置換型パラジウムめっき層の厚さと前記還元型パラジウムめっき層の厚さとの合計が0.03〜0.2マイクロメートルであり、前記金めっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルである請求項8に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項10】
化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法であって、その工程は、
半田パッドを提供し、
触媒パラジウムと化学パラジウム効果を兼ねた溶液を使用し、置換反応と還元反応を同時に行い、前記半田パッドの上にパラジウムめっき層を形成し、及び
置換型、還元型または置換還元型反応により前記パラジウムめっき層の上に金めっき層を形成することを含む化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項11】
前記半田パッドの材質が銅であり、前記パラジウムめっき層の材質が純パラジウムまたはパラジウム-燐合金である請求項10に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項12】
25℃〜95℃の範囲内の温度で、4〜9の範囲内のpH値で行われる請求項10に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項13】
前記パラジウムめっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルであり、前記金めっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルである請求項10に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項14】
ローエンドでありながら回路密度の高い電子製品パッケージプロセスに適用される請求項10に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項15】
半田パッドと、
前記半田パッドの上に位置するパラジウムめっき層と、
前記パラジウムめっき層の上に位置する金めっき層と、及び
前記金めっき層の上にワイヤボンディングで接合された銅線またはパラジウム/銅線と、
を含む銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造。
【請求項16】
前記半田パッドの材質が銅であり、前記パラジウムめっき層の材質が純パラジウムまたはパラジウム-燐合金である請求項15に記載のパッケージ構造。
【請求項17】
前記パラジウムめっき層は、置換型パラジウムめっき層と還元型パラジウムめっき層とを含む請求項15に記載のパッケージ構造。
【請求項18】
前記パラジウムめっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルであり、前記金めっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルである請求項15に記載のパッケージ構造。
【請求項19】
半田パッドを提供する工程と、
前記半田パッドの上にパラジウムめっき層を形成する工程と、
前記パラジウムめっき層に金めっき層を形成する工程、及び
前記金めっき層の上に銅線またはパラジウム/銅線をワイヤボンディングで接合する工程を含む、銅線またはパラジウム/銅線のパッケージプロセスの方法。
【請求項20】
前記半田パッドの上に前記パラジウムめっき層を形成する工程は、
置換反応により前記半田パッドの上にまず置換型パラジウムめっき層を形成し、及び
還元反応により前記置換型パラジウムめっき層の上に還元型パラジウムめっき層を形成することをさらに含む請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記半田パッドの材質が銅であり、前記パラジウムめっき層の材質が純パラジウムまたはパラジウム-燐合金である請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記パラジウムめっき層及び前記金めっき層を形成する工程は、25℃〜95℃の範囲内の温度で、4〜9の範囲内のpH値で行われる請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記パラジウムめっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルであり、前記金めっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルである請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記半田パッドの上にパラジウムめっき層を形成する工程は、触媒パラジウムと化学パラジウム効果を兼ねた溶液を使用し、置換反応と還元反応を同時に行って達成することを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記金めっき層は置換型、還元型または置換還元型反応により形成されることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項26】
前記半田パッドの上に前記パラジウムめっき層を形成する工程は、置換反応により達成することを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項1】
半田パッドの上に位置する化学パラジウム/金めっき皮膜構造であって、
半田パッドの上に位置するパラジウムめっき層と、
パラジウムめっき層の上に位置する金めっき層と、
を含む化学パラジウム/金めっき皮膜構造。
【請求項2】
前記パラジウムめっき層が置換反応、または置換反応と還元反応との組み合わせにより形成され、前記金めっき層が置換型、還元型または置換還元型反応により形成されることを特徴とする請求項1に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜構造。
【請求項3】
化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法であって、その工程は、
半田パッドを提供し、
置換反応により前記半田パッドの上に置換型パラジウムめっき層を形成し、及び
置換型、還元型または置換還元型反応により前記置換型パラジウムめっき層の上に金めっき層を形成することを含む化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項4】
前記半田パッドの材質が銅であり、前記置換型パラジウムめっき層の材質が純パラジウムまたはパラジウム-燐合金である請求項3に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項5】
25℃〜95℃の範囲内の温度で、4〜9の範囲内のpH値で行われる請求項3に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項6】
前記置換型パラジウムめっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルであり、前記金めっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルである請求項3に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項7】
ローエンドでありながら回路密度の高い電子製品パッケージプロセスに適用される請求項3に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項8】
前記金めっき層を形成する前に、還元反応により前記置換型パラジウムめっき層の上に還元型パラジウムめっき層を形成する工程をさらに含む請求項3に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項9】
前記置換型パラジウムめっき層の厚さと前記還元型パラジウムめっき層の厚さとの合計が0.03〜0.2マイクロメートルであり、前記金めっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルである請求項8に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項10】
化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法であって、その工程は、
半田パッドを提供し、
触媒パラジウムと化学パラジウム効果を兼ねた溶液を使用し、置換反応と還元反応を同時に行い、前記半田パッドの上にパラジウムめっき層を形成し、及び
置換型、還元型または置換還元型反応により前記パラジウムめっき層の上に金めっき層を形成することを含む化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項11】
前記半田パッドの材質が銅であり、前記パラジウムめっき層の材質が純パラジウムまたはパラジウム-燐合金である請求項10に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項12】
25℃〜95℃の範囲内の温度で、4〜9の範囲内のpH値で行われる請求項10に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項13】
前記パラジウムめっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルであり、前記金めっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルである請求項10に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項14】
ローエンドでありながら回路密度の高い電子製品パッケージプロセスに適用される請求項10に記載の化学パラジウム/金めっき皮膜の製造方法。
【請求項15】
半田パッドと、
前記半田パッドの上に位置するパラジウムめっき層と、
前記パラジウムめっき層の上に位置する金めっき層と、及び
前記金めっき層の上にワイヤボンディングで接合された銅線またはパラジウム/銅線と、
を含む銅線またはパラジウム/銅線のパッケージ構造。
【請求項16】
前記半田パッドの材質が銅であり、前記パラジウムめっき層の材質が純パラジウムまたはパラジウム-燐合金である請求項15に記載のパッケージ構造。
【請求項17】
前記パラジウムめっき層は、置換型パラジウムめっき層と還元型パラジウムめっき層とを含む請求項15に記載のパッケージ構造。
【請求項18】
前記パラジウムめっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルであり、前記金めっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルである請求項15に記載のパッケージ構造。
【請求項19】
半田パッドを提供する工程と、
前記半田パッドの上にパラジウムめっき層を形成する工程と、
前記パラジウムめっき層に金めっき層を形成する工程、及び
前記金めっき層の上に銅線またはパラジウム/銅線をワイヤボンディングで接合する工程を含む、銅線またはパラジウム/銅線のパッケージプロセスの方法。
【請求項20】
前記半田パッドの上に前記パラジウムめっき層を形成する工程は、
置換反応により前記半田パッドの上にまず置換型パラジウムめっき層を形成し、及び
還元反応により前記置換型パラジウムめっき層の上に還元型パラジウムめっき層を形成することをさらに含む請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記半田パッドの材質が銅であり、前記パラジウムめっき層の材質が純パラジウムまたはパラジウム-燐合金である請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記パラジウムめっき層及び前記金めっき層を形成する工程は、25℃〜95℃の範囲内の温度で、4〜9の範囲内のpH値で行われる請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記パラジウムめっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルであり、前記金めっき層の厚さが0.03〜0.2マイクロメートルである請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記半田パッドの上にパラジウムめっき層を形成する工程は、触媒パラジウムと化学パラジウム効果を兼ねた溶液を使用し、置換反応と還元反応を同時に行って達成することを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記金めっき層は置換型、還元型または置換還元型反応により形成されることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項26】
前記半田パッドの上に前記パラジウムめっき層を形成する工程は、置換反応により達成することを特徴とする請求項19に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−153974(P2012−153974A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229483(P2011−229483)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(511252936)台湾上村股▲分▼有限公司 (1)
【氏名又は名称原語表記】TAIWAN UYEMURA CO., LTD.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(511252936)台湾上村股▲分▼有限公司 (1)
【氏名又は名称原語表記】TAIWAN UYEMURA CO., LTD.
【Fターム(参考)】
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