説明

化学プロセス

本明細書では、グルコピラノシルオキシピラゾール誘導体の製造方法が開示される。特に、本発明は、SGLT2阻害活性を有するグルコピラノシルオキシピラゾール誘導体ならびにそれらの製造方法および中間体に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピラノシル誘導体のエステルおよびカーボネートの金属触媒による化学選択的調製のための方法に関する。特に、本発明はSGLT2阻害活性を有するグルコピラノシルオキシピラゾール誘導体ならびにそれらを調製するための方法および中間体に関する。
【背景技術】
【0002】
SGLT1およびSGLT2を含むナトリウム依存性グルコース輸送体(SGLT)は、グルコースを輸送する膜タンパク質である。SGLT2は主に腎近位尿細管において活性であり、尿から血流中へのグルコースの輸送を実行する。再吸収されたグルコースはその後、全身で使用される。糖尿病患者は、典型的には異常な血糖値により特徴づけられる。結果として、SGLT2活性の阻害、よって腎臓でのグルコース再吸収の阻害が、そのような糖尿病患者において血糖値を制御するための可能な機序となると考えられる。グルコピラノシルオキシピラゾール誘導体は糖尿病患者の治療のために提案されており、いくつかは現在、臨床開発中である。米国特許第6,972,283号、同第7,084,123号、同第7,393,838号、同第6,815,428号、同第7,015,201号、同第7,247,616号、および同第7,256,209号を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第6,972,283号
【特許文献2】米国特許第7,084,123号
【特許文献3】米国特許第7,393,838号
【特許文献4】米国特許第6,815,428号
【特許文献5】米国特許第7,015,201号
【特許文献6】米国特許第7,247,616号
【特許文献7】米国特許第7,256,209号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがってグルコピラノシルオキシピラゾール誘導体ならびにそれらを製造するための中間体の大規模で実現可能でコスト効率の高い合成が、製薬業界で現在必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らはピラノシル誘導体のエステル化およびアルコキシカルボニル化のための高化学選択的金属触媒プロセスを発見した。
【0006】
本発明の1つの態様では、式(III)の化合物
【化1】

【0007】
[式中、
は−Q−Qであり、
Qはアリーレン、−O−アリーレン、ヘテロアリーレン、またはO−ヘテロアリーレンであり、各Qは1つ以上のC〜Cアルキルまたはハロで任意に置換されてもよく;かつ
はアリール、アルカリール、またはヘテロアリールであり、各Qは、1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアシル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルアミノ、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルオキシ、またはハロで任意に置換され;または
はC〜Cアルコキシであるか、−C〜Cアルキル、−NO、もしくはC(O)Hで任意に置換されたアリールであるか;または−C〜Cアルキル、−NO、もしくはC(O)Hで任意に置換された−O−アリールであり;
は−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cアルケニル、−C〜Cアルキニル、アリール、アルカリールまたはヘテロアリールである]
の製造方法が提供され、該方法は
ピラノシル誘導体(IIIa):
【化2】

を、式(IV):
【化3】

の化合物で、スカンジウムまたは銅金属触媒から選択される金属触媒の存在下、アシル化またはカーボネート化し、式(III)の化合物を提供することを含む。
【0008】
本発明の第2の態様では、式(III)
【化4】

【0009】
[式中、

【化5】

であり;
はエトキシである]
の化合物の製造方法が提供され、該方法は
(i)式(Ia)の化合物をO−スルホン化し、
【化6】

式(Ib)の化合物を生成させること
【化7】

【0010】
(式中、Aはトシルまたはメシル基である);
(ii)式(Ib)の化合物をアルキル化して、式(Ic)の化合物を生成させること
【化8】

【0011】
(iii)式(Ic)のアルキル化化合物を脱スルホン化し、式(II)の化合物を生成させること
【化9】

【0012】
(iv)式(II)の化合物をグルコース誘導体と反応させて、式(IIIa)のピラノシル誘導体を提供すること
【化10】

【0013】
(v)式(IIIa)のピラノシル誘導体を式(IV)の化合物で、ScまたはCu触媒の存在下、アシル化またはカーボネート化し、式(III)の化合物を提供すること
【化11】

を含む。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書では、「有効量」という用語は、例えば、研究者または臨床医により求められる組織、系、動物またはヒトの生物または医学的応答を引き起こす薬物または医薬品の量を意味する。さらに、「治療的有効量」という用語は、そのような量を受けていない対応する被験体に比べて、疾患、障害、または副作用の改善された治療、治癒、予防、または寛解、あるいは疾患もしくは障害の進行速度の減少が得られる量を意味する。用語はまた、その範囲内に、正常な生理機能を増強させるのに有効な量を含む。
【0015】
本明細書では、「アルキル」という用語は、例えば、1〜12個の炭素原子の直鎖または分枝鎖炭化水素を示す。本明細書では、「アルキル」の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ペンチル、およびイソブチル、などが挙げられるが、それらに限定されない。
【0016】
本明細書では、「C〜Cアルキル」という用語は、少なくとも1、最大6個の炭素原子を含む、上記で規定されるアルキル基を示す。本発明において有用な「Cアルキル」基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イソブチルおよびn−ブチルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0017】
本明細書では、「アルキレン」という用語は、1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖二価炭化水素基を示す。本明細書では、「アルキレン」の例としては、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、などが挙げられるが、それらに限定されない。
【0018】
本明細書では、「C〜Cアルキレン」という用語は、それぞれ、少なくとも1、最大3個の炭素原子を含む、上記で規定されるアルキレン基を示す。本発明で有用な「C〜Cアルキレン」基の例としては、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、などが挙げられるが、それらに限定されない。
【0019】
本明細書では、「アルケニル」という用語は、例えば、2〜10個の炭素、および少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する炭化水素基を示す。本明細書では、「アルケニル」の例としては、ビニル(エテニル)、プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、およびイソブテニルが挙げられる。
【0020】
本明細書では、「C〜Cアルケニル」という用語は、少なくとも2、最大6個の炭素原子を含む、上記で規定されるアルケニル基を示す。本発明で有用な「C〜Cアルケニル」基としては、ビニル(エテニル)、プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、およびイソブテニルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0021】
本明細書では、「アルキニル」という用語は、例えば、2〜10個の炭素、および少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する炭化水素基を示す。本明細書では、「アルキニル」の例としては、エチニル(アセチレニル)、1−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、1−ペンチニル、および1−ヘキシニルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0022】
本明細書では、「C〜Cアルキニル」という用語は、少なくとも2、最大6個の炭素原子を含む、上記で規定されるアルキニル基を示す。本発明で有用な「C〜Cアルキニル」基としては、エチニル(アセチレニル)、1−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、1−ペンチニル、および1−ヘキシニルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0023】
本明細書では、「ハロ」という用語は、フルオロ(−F)、クロロ(−Cl)、ブロモ(−Br)、またはヨード(−I)を示す。
【0024】
本明細書では、「C〜Cハロアルキル」という用語は、少なくとも1つのハロ基で置換された、少なくとも1、最大6個の炭素原子を含む、上記で規定されるアルキル基を示し、ハロは本明細書で規定される通りである。本発明で有用な「C〜Cハロアルキル」基の例としては、1つ以上のハロ基、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードで独立して置換されたメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イソブチルおよびn−ブチルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0025】
本明細書では、「アルコキシ」という用語は、RO−基を示し、ここで、Rは、上記で規定されるアルキルであり、「C〜Cアルコキシ」という用語は、RO−基を示し、ここで、Rは上記で規定されるC〜Cアルキルである。本発明で有用な「C〜Cアルコキシ」基としてはメトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、およびイソプロピルオキシが挙げられるが、それらに限定されない。
【0026】
本明細書では、「C〜Cハロアルコキシ」という用語は、RO−基を示し、ここで、Rは、上記で規定されるC〜Cハロアルアルキルである。本発明で有用な例示的なC〜Cハロアルコキシ基としては、トリフルオロメトキシが挙げられるが、それに限定されない。
【0027】
本明細書では、「アルキルチオ」という用語はRS−基を示し、ここで、Rは、上記で規定されるアルキルであり、「C〜Cアルキルチオ」という用語は、RS−基を示し、ここで、Rは上記で規定されるC〜Cアルキルである。本発明で有用な「C〜Cアルキルチオ」の例としては、メチルチオ、エチルチオ、およびプロピルチオが挙げられるが、それに限定されない。
【0028】
本明細書では、「C〜Cハロアルキルチオ」という用語は、RS−基を示し、ここで、Rは、上記で規定されるC〜Cハロアルキルである。本発明で有用な「C〜Cハロアルキルチオ」基の例としては、メチルチオ、エチルチオ、およびプロピルチオが挙げられるが、それに限定されず、ここで、アルキルは、1つ以上のハロ基、例えばフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードで独立して置換される。
【0029】
本明細書では、「C〜Cアルキルアミノ」という用語は、−NR基を示し、ここで、Rは、−HまたはC〜Cアルキルであり、Rは−HまたはC〜Cアルキルであり、ここで、RおよびRの少なくとも1つは、C〜Cアルキルであり、C〜Cアルキルは上記で規定される通りである。本発明で有用な「C〜Cアルキルアミノ」基の例としては、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、およびジエチルアミノが挙げられるが、それに限定されない。
【0030】
本明細書では、「C〜Cシクロアルキル」という用語は3〜7個の炭素原子を有する非芳香族炭化水素環を示し、C〜Cアルキレンリンカー(これを介して結合される)を含んでも、あるいは含まなくてもよく、前記リンカーは環に直接結合される。例示的な「C〜Cシクロアルキル」基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロプロピルメチレンが挙げられるが、それらに限定されない。
【0031】
本明細書では、「C〜Cシクロアルキルオキシ」という用語は、RO−基を示し、ここで、Rは、上記で規定されるシクロアルキルである。本発明で有用な「C〜Cシクロアルキルオキシ」基の例としては、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、およびシクロペンチルオキシが挙げられるが、それらに限定されない。
【0032】
本明細書では、「アリール」という用語は、ベンゼン環、または1つ以上のベンゼンもしくはヘテロシクリル環に縮合され、例えば、アントラセン、フェナントレン、ナフタレン、もしくはベンゾジオキシン環系を形成するベンゼン環系を示す。「アリール」基の例としては、フェニル、2−ナフチル、1−ナフチル、ビフェニル、1,4−ベンゾジオキシン−6−イルならびにそれらの置換誘導体が挙げられるが、それらに限定されない。
【0033】
本明細書では、「−O−アリール」という用語は、酸素原子(O)リンカー基を有する、上記で規定されるアリール基を示し、リンカー基を介してアリール基が結合され得る。
【0034】
本明細書では、「アリーレン」という用語は、ベンゼン環ジラジカルまたはベンゼン環系ジラジカルを示し、この場合、ベンゼン環は1つ以上のベンゼンまたはヘテロシクリル環に縮合され、アントラセニル、ナフタレニル、またはベンゾジオキシニルジラジカル環系を形成する。「アリーレン」の例としては、ベンゼン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、アントラセン−1,4−ジイル、などが挙げられるが、それらに限定されない。
【0035】
本明細書では、「−O−アリーレン」という用語は、酸素原子(O)リンカー基を有する上記で規定されるアリーレン基を示し、リンカー基を介してアリーレン基が結合され得る。
【0036】
本明細書では、「ヘテロアリール」という用語は、単環5〜7員芳香族環、または2つのそのような単環5〜7員芳香族環を含む縮合二環もしくは三環芳香族環系を示す。これらのヘテロアリール環は、1つ以上の窒素、硫黄、および/または酸素ヘテロ原子を含み、ここで、N−酸化物ならびに硫黄酸化物および二酸化物は許容されるヘテロ原子置換である。本明細書で使用される「ヘテロアリール」基の例としては、フラニル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、オキソ−ピリジル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジル、ピラジニル、ピリミジル、キナゾリニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチオフェニル、インドリル、インダゾリル、およびそれらの置換バージョンが挙げられる。
【0037】
本明細書では、「−O−ヘテロアリール」という用語は、酸素原子(O)リンカー基を有する上記で規定されるヘテロアリール基を示し、リンカー基を介してヘテロアリール基が結合され得る。
【0038】
本明細書では、「ヘテロアリーレン」という用語は、1つ以上の窒素、酸素、または硫黄ヘテロ原子を含む5〜7員芳香族環ジラジカル、または多環式複素環式芳香族環ジラジカルを示し、ここで、N−酸化物ならびに一酸化硫黄および二酸化硫黄は、許容される複素芳香族置換である。多環式芳香族環系ジラジカルでは、1つ以上の環は、1つ以上のヘテロ原子を含んでもよい。本明細書で使用される「ヘテロアリーレン」の例は、フラン−2,5−ジイル、チオフェン−2,4−ジイル、1,3,4−オキサジアゾール−2,5−ジイル、1,3,4−チアジアゾール−2,5−ジイル、1,3−チアゾール−2,4−ジイル、1,3−チアゾール−2,5−ジイル、ピラゾール−3,4−ジイル、ピリジン−2,4−ジイル、ピリジン−2,3−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,4−ジイル、キノリン−2,3−ジイル、などである。
【0039】
本明細書では、「−O−ヘテロアリーレン」という用語は、酸素原子(O)リンカー基を有する上記で規定されるヘテロアリーレン基を示し、リンカー基を介してヘテロアリーレン基が結合され得る。
【0040】
本明細書では、「アラルキル」という用語は、C〜Cアルキレンリンカーを介して結合される、本明細書で規定されるアリールまたはヘテロアリール基を示し、ここで、C〜Cアルキレンは本明細書で規定される通りである。「アラルキル」の例としては、ベンジル、フェニルプロピル、2−ピリジルメチル、3−イソキサゾリルメチル、5−メチル−3−イソキサゾリルメチル、および2−イミダゾリルエチルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0041】
本明細書では、「アシル」という用語は、RC(O)−基を示し、ここで、Rは本明細書で規定されるアルキルであり、「C〜Cアシル」はRC(O)−基を示し、ここで、Rは本明細書で規定されるC〜Cアルキルである。本発明で有用な「C〜Cアシル」基の例としては、アセチルおよびプロピオニルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0042】
本明細書では、「アルコキシカルボニル」という用語は、RC(O)−基を示し、ここで、Rは本明細書で規定されるアルコキシであり、「C〜Cアルコキシカルボニル」はRC(O)−基を示し、ここで、Rは本明細書で規定されるC〜Cアルコキシである。本発明で有用な「C〜Cアルコキシカルボニル」基の例としては、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニルおよびイソプロポキシカルボニルが挙げられるが、それらに限定されない。
【0043】
本発明は式(III)の化合物
【化12】

の製造方法を含む。
【0044】
1つの実施形態では、Rは−Q−Qである。
【0045】
1つの実施形態では、Qは1つ以上のC〜Cアルキルまたはハロで任意に置換されたアリーレンである。1つの実施形態ではQは1つ以上のハロで任意に置換されたアリーレンである。1つの実施形態では、Qはハロで任意に置換されたフェニレンである。
【0046】
1つの実施形態では、Qは1つ以上のC〜Cアルキルまたはハロで任意に置換された−O−アリーレンである。1つの実施形態ではQは−O−アリーレンである。1つの実施形態では、Qは−O−フェニレンである。
【0047】
1つの実施形態では、Qは1つ以上のC〜Cアルキルまたはハロで任意に置換されたヘテロアリーレンである。1つの実施形態ではQは1つ以上のC〜Cアルキルで任意に置換されたヘテロアリーレンである。1つの実施形態では、Qは1つ以上のC〜Cアルキルで任意に置換されたピラゾールジイルである。
【0048】
1つの実施形態では、Qは1つ以上のC〜Cアルキルまたはハロで任意に置換された−O−ヘテロアリーレンである。1つの実施形態ではQは1つ以上のC〜Cアルキルで任意に置換されたヘテロアリーレンである。1つの実施形態では、Qは1つ以上のC〜Cアルキルで任意に置換されたピラゾールジイルである。
【0049】
1つの実施形態では、Qは、1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアシル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルアミノ、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルオキシ、またはハロで任意に置換されたアリールである。別の実施形態では、Qは、1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキル、またはハロで任意に置換されたアリールである。別の実施形態では、Qは1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、またはハロで任意に置換されたアリールである。別の実施形態では、Qは1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、またはハロで任意に置換されたフェニルである。
【0050】
1つの実施形態では、Qは、1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアシル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルアミノ、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルオキシ、またはハロで任意に置換されたアラルキルである。別の実施形態では、Qは、1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキル、またはハロで任意に置換されたアラルキルである。別の実施形態では、Qは1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、またはハロで任意に置換されたアラルキルである。別の実施形態では、Qは1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、またはハロで任意に置換されたベンジルである。
【0051】
1つの実施形態では、Qは、1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアシル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルアミノ、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルオキシ、またはハロで任意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、Qは、1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキル、またはハロで任意に置換されたヘテロアリールである。別の実施形態では、Qは1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、またはハロで任意に置換されたアラルキルである。
【0052】
別の実施形態では、RはC〜Cアルコキシであるか、−C〜Cアルキル、−NO、もしくはC(O)Hで任意に置換されたアリールであるか、または−C〜Cアルキル、−NOもしくはC(O)Hで任意に置換されたO−アリールである。別の実施形態では、RはC〜Cアルコキシ、または−NOもしくはC(O)Hで任意に置換されたO−アリールである。別の実施形態では、R1はメトキシ、フェノキシ、p−ニトロフェノキシ、またはオルト位でホルミルにより置換されたフェノキシである。
【0053】
1つの実施形態では、Rは式(V)の置換基:
【化13】

である。
【0054】
ならびに式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(II)、および(IIIa)の化合物は、スキーム1〜4で示される方法と同様の方法に従い調製され得る。
【0055】
スキーム1
【化14】

【0056】
スキーム1は式(Ia)の化合物のトシル化およびメシル化を示し、ここで、Rは上記式(V)の置換基であり、式Ib’およびIb’’のスルホン化化合物が得られる。これらのスルホン化化合物は、それぞれ、式(Ia)の特定の化合物のトシル化およびメシル化形態である。式(Ia)の化合物のトシル化は、塩化トシルを用いて、任意で塩基の存在下、好適な溶媒中で実施した。使用される典型的な温度範囲は、15〜30℃であった。好適な溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(MeCN)、ジクロロメタン(CHCl)、および酢酸エチル(EtOAc)が挙げられるが、それらに限定されない。使用され得る塩基としては、炭酸セシウム(CsCO)、炭酸カリウム(KCO)、ピリジン、およびトリエチルアミン(EtN)が挙げられるが、それらに限定されない。式(Ia)の化合物のメシル化は、任意で塩基の存在下、好適な溶媒中での塩化メタンスルホニルまたはメタンスルホン酸無水物との反応により実施した。好適な溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(MeCN)、およびn−メチルピロリジノン(NMP)が挙げられるが、それらに限定されない。使用され得る塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン(EtN)、および水酸化リチウム(LiOH)が挙げられるが、それらに限定されない。単離可能な固体が、トシルおよびメシル中間体の両方に対し入手可能である。モノ−スルホン化は、塩基を添加せず、または非常に弱い塩基、例えばピリジンを使用することにより得られる。したがって、1つの実施形態では、トシル化またはメシル化は弱塩基、例えばピリジンの存在下で起こる。別の実施形態では、トシル化またはメシル化は塩基の使用なしで起こる。式(Ib’)および(Ib’’)のO−スルホン化中間体は窒素上で、良好な位置選択性でアルキル化される。典型的には、約10:1の位置選択性が観察される。
【0057】
式(Ib)のO−スルホン化化合物、例えば式(Ib’)または(Ib’’)の化合物はその後、アルキル化され、式I(c)の化合物を形成し、その後、式I(c)の化合物は脱保護(脱スルホン化)され、式(II)の化合物が形成される。この場合Rは再び、式(V)の置換基となる。スキーム2は、式(Ib’)の化合物、すなわちトシル保護中間体のアルキル化(イソプロピル化)および脱保護を示す。
【0058】
スキーム2
【化15】

【化16】

【0059】
式(Ib’)の化合物のアルキル化は、塩基の存在下、好適な溶媒中での、ハロゲン化アルキル、例えばヨウ化イソプロピルとの反応により進行する。アルキル化反応は、典型的には、20〜30℃で実施される。使用され得る塩基としては、炭酸カリウム(KCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)、カリウムtert−ブトキシド(KOtBu)、トリエチルアミン(EtN)、水酸化リチウム(LiOH)、炭酸セシウム(CsCO)、ナトリウムtert−ブトキシド(NaOtBu)、水酸化カリウム(KOH)、およびピリジンが挙げられるが、それらに限定されない。好適な溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(MeCN)、ジクロロメタン(CHCl)が挙げられる。達成される比は、約10:1位置選択性である。エタノールアミンまたは他の求核試薬との反応を介する過剰ハロゲン化アルキルの分解は、O−スルホネートの脱保護前に実施され得る。脱保護(脱スルホン化)は、塩基、例えばNaOHとの、約60〜70℃での反応により進行し、式II’の化合物が達成される。
【0060】
スキーム3は、式(Ib’’)の化合物、すなわち、メシル保護中間体のアルキル化および脱保護を示す。
【0061】
スキーム3
【化17】

【化18】

【0062】
式(Ib’’)の化合物のアルキル化は、塩基の存在下、好適な溶媒中での、ハロゲン化アルキル、例えばヨウ化イソプロピルとの反応により進行する。アルキル化反応は、典型的には、20〜30℃で実施される。使用可能な塩基としては、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、カリウムtert−ブトキシド(KOtBu)、炭酸セシウム(CsCO)、炭酸カリウム(KCO)、ナトリウムtert−ブトキシド(NaOtBu)、リチウムtert−ブトキシド(LiOtBu)、炭酸リチウム(LiCO)、および炭酸ナトリウム(NaCO)が挙げられるが、それらに限定されない。好適な溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリジノン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)およびアセトニトリル(MeCN)が挙げられるが、それらに限定されない。脱保護前、エタノールアミンまたは他の求核試薬との反応を介する過剰ハロゲン化アルキルの分解は、O−スルホネートの脱保護前に実施され得る。脱保護(脱スルホン化)は、塩基、例えばNaOHとの、約60〜70℃での反応により進行し、式II’の化合物が達成される。
【0063】
スキーム2または3の開始化合物のアルキル化を実施するために使用され得る典型的なアルキル化剤は、ハロゲン化アルキルである。スキーム2および3の開始化合物のイソプロピル化のための特定のアルキル化剤、例えば、ハロゲン化イソプロピルは下記の通りとすることができる:
【化19】

【0064】
式中、Xは−Cl、−F、−Br、−I、または−ORであり、ここで、Rはメシル、トシルまたはノシルである。
【0065】
1つの実施形態では、アルキル化剤はヨウ化イソプロピルである。
【0066】
1つの実施形態では、アルキル化反応は、穏やかな塩基、例えば、エタノールアミンで停止され、残りのヨウ化イソプロピルが破壊され、その後に脱保護され、ビス−アルキル化に対して保護される。
【0067】
ビス-アルキル化を回避するために、アルキル化反応を停止させるために使用され得る典型的な穏やかな塩基としては、下記構造の化合物が挙げられる:
【化20】

【0068】
式中、Z、Z、ZおよびZは、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはアリールであり、
ZはCH、N、O、またはSであり、
nは0〜3である;
【化21】

【0069】
式中、ZおよびZは、独立して、−H、C〜Cアルキル、アリール、C〜Cシクロアルキル、−F、−Clおよび−Brである;
【化22】

【0070】
およびZは、独立して、−H、C〜Cアルキル、アリール、C〜Cシクロアルキル、−F、−Clおよび−Brである;
【化23】

【0071】
およびZは、独立して、−H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、およびアリールから独立して選択され、
nは0〜3である;
【化24】

【0072】
およびZは、独立して、−H、C〜Cアルキル、アリール、C〜Cシクロアルキル、−F、−Clまたは−Brから独立して選択される;
【化25】

【化26】

nは0〜3である;
および
【化27】

【0073】
式中、Z、Z、Zは、独立して、−H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはアリールから選択される。
【0074】
調製されると、式(II)の化合物はグリコシド化することができ、式(IIIa)のピラノシル誘導体が形成される。
【0075】
スキーム4はそのようなグルコシド化の1つの実施形態を示す。
【0076】
スキーム4
【化28】

【化29】

【0077】
式IIの化合物、この実施形態では式II’の化合物のグルコシド化またはグリコシル化は、典型的には、保護された、およびアノマー的に活性化されたグルコース誘導体を、塩基の存在下、好適な溶媒中で使用することにより実施され、式III’の化合物が形成される。式III’の化合物はその後、強塩基、例えば水酸化ナトリウムを用いて加水分解され、アセチル保護基が開裂され、式III’’の化合物が達成される。どちらの反応も、約35〜40℃の温度で実施される。使用され得る保護基としては、アセチルおよびピバロイルが挙げられるが、それらに限定されない。使用され得る活性化基としては、塩化物および臭化物が挙げられるが、それらに限定されない。使用され得る無機塩基としては、水素化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、および炭酸セシウムが挙げられるが、それらに限定されない。使用され得る有機塩基としては、リチウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、tert−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、およびヘキサメチルジシラザンリチウムが挙げられるが、それらに限定されない。使用され得る好適な溶媒としては、トルエン、アセトン、2−ブタノン、メチル−イソブチルケトン、エタノール、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、tert−ブタノール、ネオペンタノール、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、およびジクロロメタンが挙げられるが、それらに限定されない。グリコシド化は、化合物IIのO−位に対し非常に選択的である。
【0078】
別の実施形態では、Rは、
【化30】

または
【化31】

である。
【0079】
これらのR置換基およびこれを含む化合物は、米国特許第6,815,428号において開示されている手順と同様の手順に従い、調製され得る。
【0080】
別の実施形態では、R
【化32】

または
【化33】

である。
【0081】
これらのR置換基およびこれを含む化合物は、米国特許第6,515,117号またはWO05/092877号において開示されている手順と同様の手順に従い、調製され得る。
【0082】
は、式(III)のピラノース誘導体のアノマー炭素に結合されてもよく、αまたはβアノマーが得られる。1つの実施形態では、Rはαアノマーが得られるように結合される。別の実施形態では、Rは、βアノマーが得られるように結合される。
【0083】
式(III)のピラノース誘導体は、DまたはL立体配置であってもよく、C〜Cで結合される置換基はそれぞれ、(R)または(S)立体配置であってもよい。式(III)のピラノース誘導体の特定の例としては、下記が挙げられる:
【化34】

【0084】
式(IIIa)の化合物:
【化35】

はその後、式(IV)の化合物:
【化36】

によりアシル化またはカーボネート化される。
【0085】
1つの実施形態では、Rは−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cアルケニル、−C〜Cアルキニル、アリール、アルカリールまたはヘテロアリールである。別の実施形態では、Rは−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、またはアリールである。1つの実施形態では、Rは−C−Cアルコキシである。1つの実施形態では、Rは−メチル、エトキシ、メトキシ、1,1−ジメチルエチルオキシ、またはフェニルである。別の実施形態では、Rはエトキシである。
【0086】
上記のように、本発明のプロセスは、スカンジウムまたは銅金属触媒である金属触媒の存在下で実施される。好適な触媒としては、Sc(OTf)、ScCl、ScBr、CuOTf、Cu(OTf)2、CuBr、CuBr、Cu(BFが挙げられるが、それらに限定されない。反応は典型的には、20〜70℃で実施される。好適な溶媒としてはトルエン、エタノール、メタノール、2−プロパノール、t−ブタノール、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、メチル−tert−ブチルエーテル(MTBE)、アセトン、およびメチルイソブチルケトンが挙げられるが、それらに限定されない。
【0087】
1つの実施形態では、金属触媒はスカンジウム金属触媒である。別の実施形態では、金属触媒は銅金属触媒である。1つの実施形態では、金属触媒はSc(OTf)である。スキーム5は、そのようなカーボネート化反応の1つの実施形態を示す。
【0088】
スキーム5
【化37】

【0089】
以下、本発明のある実施形態について、ほんの一例として説明する。例示される化合物に対する物理データは、それらの化合物の有する構造と一致する。
【実施例】
【0090】
本明細書では、これらのプロセス、スキームおよび実施例において使用される記号および取り決めは、現代の科学文献、例えば、Journal of the American Chemical Society or the Journal of Biological Chemistryにおいて使用されているものと一致する。標準の一文字または3文字略語は、一般に、アミノ酸残基を指定するのに使用され、これらは、別記されない限りL−立体配置で存在すると仮定される。別記されない限り、すべての開始材料は商業的供給源から入手され、さらに精製せずに使用された。特定的には、下記略語が、実施例において、かつ明細書全体を通して使用され得る。
【0091】
g(グラム);mg(ミリグラム);
L(リットル);mL(ミリリットル);
μL(マイクロリットル);psi(ポンド/平方インチ);
M(モル濃度);mM(ミリモル濃度);
N(規定);Hz(ヘルツ);
Vol(体積) MHz(メガヘルツ);
mol(モル);mmol(ミリモル);
RT(室温);RP(逆相);
min(分);h(時間);
mp(融点);TLC(薄層クロマトグラフィー);
Tr(保持時間);MeOH(メタノール)
I−PrOH(イソプロパノール);HOAc(酢酸);
TEA(トリエチルアミン);TFA(トリフルオロ酢酸);
THF(テトラヒドロフラン);NMP(n−メチルピロリジノン)
DMSO(ジメチルスルホキシド);EtOAc(酢酸エチル);
DME(1,2−ジメトキシエタン);DCM(ジクロロメタン);
DCE(ジクロロエタン);DMF(N,N−ジメチルホルムアミド);
atm(気圧);
HPLC(高圧液体クロマトグラフィー);
別記されない限り、温度はすべて℃(摂氏度)で表される。別記されない限り、反応はすべて、不活性雰囲気下、室温で実施した。
【0092】
H NMRスペクトルは、Varian VXR−300、Varian Unity−300、Varian Unity−400機器、Varian VNMRS−500、またはGeneral Electric QE−300で記録した。化学シフトは百万分率(ppm、δ単位)で表される。結合定数はヘルツ単位(Hz)である。分裂パターンは見かけの多重度を示し、s(1重線)、d(2重線)、t(3重線)、h(7重線)、q(4重線)、m(多重線)、br(ブロード)として指定される。
【0093】
低分解能質量スペクトル(MS)は、JOEL JMS−AX505HA、JOEL SX−102、Agilentシリーズ1100MSD、またはSCIEX−APIiii分光計で記録し、高分解能MSはJOEL SX−102A分光計を用いて獲得した。質量スペクトルはすべて、エレクトロスプレーイオン化(ESI)、化学イオン化(CI)、電子衝撃(EI)下で、または急速原子衝撃(FAB)法により得た。赤外(IR)スペクトルは、Nicolet 510 FT−IR分光計で、1−mm NaClセルを用いて獲得した。すべての反応は、薄層クロマトグラフィーにより、0.25mm E.Merckシリカゲルプレート(60F−254)上で、UV光、5%エタノールリンモリブデン酸またはp−アニスアルデヒド溶液で可視化させ、モニタした。フラッシュカラムクロマトグラフィーを、シリカゲル(230−400メッシュ、Merck)上で実施した。旋光度は、Perkin Elmer Model 241旋光計を用いて得た。融点は、Mel−Temp II装置を用いて決定し、較正しない。
【0094】
実施例1
5−メチル−1−(1−メチルエチル)−4−({4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル6−O−[(エチルオキシ)カルボニル]−β−D−グルコピラノシド(2)の調製
【化38】

【0095】
トルエン(6.4L)およびIMS(1.6L)に溶解した化合物1(1Kg、1.0eq、2.1mol)の溶液に、スカンジウムトリフラート(1.6g、0.0015eq)およびジエチルピロカーボネート(398g、1.15eq)を添加する。溶液を45〜55℃まで1〜6時間加熱し、その後、希酢酸(3.0L、2.5vol%)で反応停止させる。混合物を20℃まで冷却し、層を分離させる。底層(水性)を廃棄する。有機層を希酢酸水溶液(3L)で再び洗浄し、水層を廃棄する。最終有機層をその後、減圧下で約2.25体積まで濃縮する。MIBK(2.75L)、水(31mL)、およびヘプタン(8.5L)を添加し、所望の化合物を結晶化により単離し、白色固体を得る。ケーキを25%MIBKを含むヘプタンで洗浄し、その後、減圧下(30℃)で乾燥させ、標題化合物2を白色固体として得る(1.03kg、収率92%)。H NMR (DMSO−d, 500 MHz, 25 ℃) 1.17 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.22 (d, J = 6.1 Hz, 6H), 1.27 (dd, J = 6.7 Hz, J = 8.3 Hz, 6H), 2.06 (s, 3H), 3.12−3.29 (m, 3H), 3.38 (ddd, J = 1.8 Hz, J =6.1 Hz, J = 10.0 Hz, 1H), 3.51 (s, 2H), 4.08 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.10 (dd, J = 6.1 Hz, J = 11.7 Hz, 1H), 4.29 (dd, J = 1.8 Hz, J = 11.7 Hz, 1H), 4.34 (sp, J = 6.4 Hz, 1H), 4.50 (sp, J = 6.0 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.14 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 5.25 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.08 (d, J = 8.6 Hz, 2H)。13C NMR (DMSO− d, 125 MHz, 25 ℃) 9.1, 13.9, 21.8, 21.9, 22.2, 26.2, 48.3, 63.4, 66.6, 68.9, 69.5, 73.2, 73.8, 76.3, 100.6, 102.8, 115.3, 129.0, 133.2, 135.5, 154.4, 155.3, 157.8。
【0096】
実施例2
5−メチル−1−(1−メチルエチル)−4−({4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル6−O−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−β−D−グルコピラノシド(3)の調製
【化39】

【0097】
アセトン(25mL)に溶解した化合物1(5g、1.0eq、10.7mmol)の溶液に、スカンジウムトリフラート(53mg、0.01eq)およびジ-tert-ブチルジカーボネート(2.68g、1.15eq)を添加する。溶液を45〜55℃まで6時間加熱する。溶媒を真空蒸留により除去し、油状残渣を得る。エタノール(50mL)およびヘプタン(25mL)を入れ、バッチを50℃まで加熱する。加熱中に固体が形成する。バッチを25℃まで冷却し、濾過する。固体をエタノール:ヘプタン2:1(25mL)で洗浄し、30℃の真空オーブンで乾燥させ、標題化合物3を白色固体として得る(5.43g、収率92%)。H NMR (500 MHz, DMSO−d) δ ppm 1.22 (d, J=6.05 Hz, 6 H) 1.28 (dd, J=11.68, 6.54 Hz, 6 H) 1.38 (s, 9 H) 2.06 (s, 3 H) 3.14 (td, J=9.11, 5.75 Hz, 1 H) 3.20 (ddd, J=8.80, 5.38 Hz, 1 H) 3.25 (dt, J=8.86, 5.14 Hz, 1 H) 3.34 − 3.40 (m, 1 H) 3.51 (s, 2 H) 4.01 (dd, J=11.62, 6.05 Hz, 1 H) 4.23 (dd, J=11.34, 1.25 Hz, 1 H) 4.28 − 4.39 (m, 1 H) 4.50 (m, J=12.04, 6.02, 6.02, 6.02, 6.02 Hz, 1 H) 5.11 (d, J=5.01 Hz, 1 H) 5.14 (d, J=7.76 Hz, 1 H) 5.21 (d, J=5.69 Hz, 1 H) 5.29 (d, J=5.20 Hz, 1 H) 6.75 (d, J=8.56 Hz, 2 H) 7.08 (d, J=8.50 Hz, 2 H), エタノール δ ppm 1.06 (t, J=7.00 Hz, 3 H) 3.45 (qd, J=6.95, 5.20 Hz, 2 H)13C NMR (126 MHz, CDCl)δ ppm 9.07, 21.78, 21.79, 22.00, 22.25, 26.23, 27.23, 48.28, 65.92, 68.86, 69.53, 73.21, 73.87, 76.33,81.22, 100.52, 102.76, 115.25, 128.99, 133.14, 135.53, 152.84, 155.29, 157.73, エタノール δ ppm 18.46, 55.94。
【0098】
実施例3
5−メチル−1−(1−メチルエチル)−4−({4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル6−O−アセチル−β−D−グルコピラノシド(4)の調製
【化40】

【0099】
2−メチル−テトラヒドロフラン(40mL)に溶解した化合物1(5g、1.0eq、10.7mmol)の溶液に、スカンジウムトリフラート(53mg、0.01eq)および無水酢酸(1.42g、1.3eq)を添加する。溶液を45〜55℃まで2時間加熱する。溶媒を真空蒸留により除去し、油状残渣を得る。エタノール(30mL)およびヘプタン(50mL)を入れ、バッチを50℃まで加熱する。冷却すると固体が形成する。バッチを25℃まで冷却し、濾過する。固体を10%エタノール/ヘプタン(40mL)で洗浄し、30℃の真空オーブンで乾燥させ、標題化合物4を白色固体として得る(3.7g、収率68%)。H NMR (500 MHz, DMSO−d) δ ppm 1.22 (d, J=6.05 Hz, 6 H) 1.28 (t, J=5.99 Hz, 6 H) 1.95 (s, 3 H) 2.06 (s, 3 H) 3.15 (td, J=8.96, 5.81 Hz, 1 H) 3.17 − 3.29 (m, 2 H) 3.37 (td, J=9.11, 1.22 Hz, 1 H) 3.52 (s, 2 H) 4.02 (dd, J=11.83, 6.51 Hz, 1 H) 4.24 (dd, J=11.80, 1.34 Hz, 1 H) 4.34 (m, J=12.99, 6.49, 6.49, 6.49, 6.49 Hz, 1 H) 4.50 (m, J=12.04, 5.99, 5.99, 5.99, 5.99 Hz, 1 H) 5.05 − 5.15 (m, 2 H) 5.19 (d, J=5.62 Hz, 1 H) 5.28 (d, J=5.07 Hz, 1 H) 6.75 (m, J=8.56 Hz, 2 H) 7.07 (m, J=8.50 Hz, 2 H) エタノール δ ppm 1.06 (t, J=7.00 Hz, 3 H) 3.45 (qd, J=6.95, 5.20 Hz, 2 H)13C NMR (126 MHz, DMSO−d) δ ppm 9.06, 20.51, 21.78, 21.78, 22.01, 22.18, 26.17, 48.22, 63.53, 68.88, 69.80, 73.21, 73.88, 76.35, 100.54, 102.66, 115.24, 115.24, 128.96, 128.96, 133.17, 135.52, 155.28, 157.77, 170.13。
【0100】
実施例4
5−メチル−1−(1−メチルエチル)−4−({4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル6−O−(フェニルカルボニル)−β−D−グルコピラノシド(5)の調製
【化41】

【0101】
2−メチル−テトラヒドロフラン(25mL)に溶解した化合物1(5g、1.0eq、10.7mmol)の溶液に、スカンジウムトリフラート(53mg、0.01eq)および安息香酸無水物(3.62g、1.5eq)を添加する。溶液を45〜55℃まで24時間加熱する。溶媒を真空蒸留により除去し、油状残渣を得る。エタノール(50mL)を入れ、バッチを50℃まで加熱する。室温でエタノールを添加すると、固体が形成する。バッチを25℃まで冷却し、濾過する。固体をエタノール(15mL)で洗浄し、30℃の真空オーブンで乾燥させ、標題化合物5を白色固体として得る(4.6g、収率75%)。H NMR (500 MHz, DMSO−d6) δ ppm 1.14 − 1.22 (m, 9 H) 1.25 (d, J=6.48 Hz, 3 H) 2.02 (s, 3 H) 3.24 − 3.37 (m, 3 H) 3.51 (s, 2 H) 3.55 (t, J=7.83 Hz, 1 H) 4.23 − 4.35 (m, 2 H) 4.40 (spt, J=6.02 Hz, 1 H) 4.56 (d, J=11.62 Hz, 1 H) 5.20 (d, J=7.70 Hz, 1 H) 5.32 (br. s., 3 H) 6.67 (m, J=8.44 Hz, 2 H) 7.06 (m, J=8.19 Hz, 2 H) 7.48 (t, J=7.79 Hz, 2 H) 7.64 (t, J=7.46 Hz, 1 H) 7.92 (d, J=8.01 Hz, 2 H)13C NMR (126 MHz, DMSO−d) δ ppm 9.02, 21.72, 21.75, 21.86, 22.11, 26.19, 48.20, 64.26, 68.83, 69.96, 73.25, 73.99, 76.37, 100.79, 102.91, 115.15, 115.15, 128.48, 128.92, 128.92, 129.00, 129.60, 133.11, 133.17, 135.42, 155.22, 157.81, 165.53。
【0102】
実施例5
6−O−[(エチルオキシ)カルボニル]−α−D−フェニルグルコピラノシド(7)の調製
【化42】

【0103】
トルエン(1.1mL)およびエタノール(0.4mL)に溶解した化合物6(150mg、1.0eq、0.57mmol)の溶液に、スカンジウムトリフラート(3mg、0.1eq)およびジエチルピロカーボネート(104mg、1.1eq)を添加する。溶液を45〜55℃まで1〜6時間加熱し、その後、濃縮して乾燥させる。残渣をシリカクロマトグラフィー(1:1ヘプタン:酢酸エチル)にかけ、標題化合物7を白色固体として得る(168mg、収率87%)。
【0104】
H NMR (DMSO−d, 500 MHz, 25 ℃) 1.17 (t, J = 7.1, 3H), 3.16−3.22 (m, 1H), 3.38−3.43 (m, 1H), 3.61−3.67 (m, 1H), 3.72 (ddd, J = 2.0 Hz, J =6.2 Hz, J = 10.0 Hz, 1H), 3.97−4.10 (m, 2H), 4.14 (dd, J = 6.1 Hz, J =11.6 Hz, 1H),4.26 (dd, J = 2.1 Hz, J =11.7 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 5.2Hz, 1H), 5.13 (d, J = 6.3Hz, 1H), 5.29 (d, J = 5.9Hz, 1H), 5.40 (d, J = 3.7Hz, 1H), 7.01 (t, J = 7.3Hz, 1H), 7.06 (d, J = 8.2Hz, 2H), 7.30 (t, J = 7.8Hz, 2H)。13C NMR (DMSO− d, 125 MHz, 25 ℃) 14.0, 63.4, 66.6, 69.8, 70.4, 71.3, 72.8, 97.6, 116.8, 121.9, 129.3, 154.3, 156.9。
【0105】
実施例6
6−O−[(エチルオキシ)カルボニル]−β−D−メチルグルコピラノシド(9)の調製
【化43】

【0106】
標題化合物をメチル−β−D−グルコピラノース8(10g、51.5mmol)、エタノール(100mL、10体積)、スカンジウムトリフラート(253mg、0.51mmol)、およびジエチルピロカーボネート(8.35g、51.5mmol)の不均一混合物を50℃まで加熱することにより調製した。反応混合物を2時間保持し、その間、固体は完全に溶解し無色溶液となり、著しいガス放出が観察された。溶液を冷却し、溶媒を真空蒸留により除去し、定量的収率の95%を超える純度の単一生成物を無色油として得、これを放置すると白色固体、9となった。キャラクタリゼーション目的のために、物質を、希釈剤として5%メタノール/ジクロロメタンを使用してシリカクロマトグラフィーにかけた。H NMR (500 MHz, DMSO−d) デルタ ppm 1.21 (t, J = 7.09 Hz, 3 H) 3.02 − 3.10 (m, J = 9.78, 8.93, 5.81 Hz, 1 H) 3.17 − 3.23 (m, J = 9.84, 6.36, 3.67 Hz, 1 H) 3.25 (s, 3 H) 3.34 − 3.41 (m, J = 9.17, 9.17, 4.95 Hz, 1 H) 3.50 − 3.56 (m, J = 9.78, 6.11, 1.65 Hz, 1 H) 4.11 (t, J = 7.21 Hz, 2 H) 4.13 (dd, J = 6.17, 3.97 Hz, 1 H) 4.31 (dd, J = 11.43, 1.83 Hz, 1 H) 4.54 (d, J = 3.61 Hz, 1 H) 4.78 (d, J = 6.42 Hz, 1 H) 4.86 (d, J = 5.01 Hz, 1 H) 5.16 (d, J = 5.81 Hz, 1 H); 13C NMR (125 MHz, DMSO−d) δ ppm: 14.01, 54.33, 63.43, 66.88, 69.29, 69.99, 71.67, 73.04, 99.65, 154.46。
【0107】
実施例7
6−O−アセトキシ−β−D−フェニルグルコピラノシド(10)の調製
【化44】

【0108】
標題化合物をフェニル−β−D−グルコピラノース6(1g、3.6mmol)、2−メチルテトラヒドロフラン(100mL、100体積)およびエタノール(10mL、10体積)の不均一混合物を、固体が溶解する50℃まで加熱することにより調製した。スカンジウムトリフラート(19mg、0.04mmol)、および無水酢酸(0.74g、7.3mmol)を入れ、反応物を50℃で2時間保持した。溶液を冷却し、固体が溶液から結晶化した。固体を濾過し、エタノールで洗浄し、真空下で乾燥させた。濾液を濃縮し、0.6gの油とし、これはNMRにより85%生成物を示した。結晶固体10をNMRにより分析した。H NMR (300 MHz, DMSO −d) δ ppm 2.00 (s, 3 H) 3.09 − 3.32 (m, 3 H) 3.60 (ddd, J=9.46, 7.02, 2.08 Hz, 1 H) 4.07 (dd, J=11.84, 6.71 Hz, 1 H) 4.27 (dd, J=11.84, 2.08 Hz, 1 H) 4.90 (d, J=7.57 Hz, 1 H) 5.20 (d, J=4.64 Hz, 1 H) 5.29 (d, J=5.37 Hz, 1 H) 5.39 (d, J=4.88 Hz, 1 H) 6.93 − 7.05 (m, 3 H) 7.23 − 7.36 (m, 2 H)。
【化45】

【0109】
実施例8
5−メチル−1−(1−メチルエチル)−4−({4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}メチル)−1H−ピラゾール−3−イル6−O−{[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}−β−D−グルコピラノシド(3)の調製
【化46】

【0110】
銅(II)トリフラート触媒:t−ブタノール(80ml)に溶解した化合物1(15.6g、1.0eq、34.6mmol)の溶液に、銅IIトリフラート(0.125g、0.01eq)およびジエチルピロカーボネート(6.2g、1.1eq)を添加する。溶液を45〜55℃まで1〜7時間加熱し、その後、濃縮して乾燥させる。残渣をトルエンで希釈し、水で洗浄する。トルエン溶液を上記のように結晶化させ、標題化合物2を白色固体として得る(収率85%)。
【0111】
H NMR (DMSO−d, 500 MHz, 25 ℃) 1.17 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.22 (d, J = 6.1 Hz, 6H), 1.27 (dd, J = 6.7 Hz, J = 8.3 Hz, 6H), 2.06 (s, 3H), 3.12−3.29 (m, 3H), 3.38 (ddd, J = 1.8 Hz, J =6.1 Hz, J = 10.0 Hz, 1H), 3.51 (s, 2H), 4.08 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.10 (dd, J = 6.1 Hz, J = 11.7 Hz, 1H), 4.29 (dd, J = 1.8 Hz, J = 11.7 Hz, 1H), 4.34 (sp, J = 6.4 Hz, 1H), 4.50 (sp, J = 6.0 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.14 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 5.25 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.08 (d, J = 8.6 Hz, 2H)。13C NMR (DMSO− d, 125 MHz, 25 ℃) 9.1, 13.9, 21.8, 21.9, 22.2, 26.2, 48.3, 63.4。
【0112】
下記表1は、実施例1〜8で調製した化合物のいくつかならびに実施例1〜8の方法に類似する方法に従い調製した追加の化合物に対する収率および選択性をまとめて示したものである。
【化47】

【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(III)の化合物の製造方法であって、
【化1】

(式中、
は−Q−Qであり、
Qはアリーレン、−O−アリーレン、ヘテロアリーレン、またはO−ヘテロアリーレンであり、各Qは1つ以上のC〜Cアルキルまたはハロで任意に置換されてもよく;かつ
はアリール、アルカリール、またはヘテロアリールであり、各Qは、1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアシル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルアミノ、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルオキシ、またはハロで任意に置換され;または
はC〜Cアルコキシ;−C〜Cアルキル、−NO、もしくはC(O)Hで任意に置換されたアリール;または−C〜Cアルキル、−NO、もしくはC(O)Hで任意に置換された−O−アリールであり;
は−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cアルケニル、−C〜Cアルキニル、アリール、アルカリールまたはヘテロアリールである)
ピラノシル誘導体(IIIa):
【化2】

を、式(IV):
【化3】

の化合物で、スカンジウムまたは銅金属触媒から選択される金属触媒の存在下、アシル化またはカーボネート化し、式(III)の化合物を提供することを含む、前記製造方法。
【請求項2】
式(III)の化合物の製造方法であって、
【化4】

(式中、

【化5】

であり、
はエトキシである)
(i)式(Ia)の化合物をO−スルホン化し、
【化6】

式(Ib)の化合物を生成させること
【化7】

(式中、Aはトシルまたはメシル基である)
(ii)式(Ib)の化合物をアルキル化して、式(Ic)の化合物を生成させること
【化8】

(iii)式(Ic)のアルキル化化合物を脱スルホン化し、式(II)の化合物を生成させること
【化9】

(iv)式(II)の化合物をグルコース誘導体と反応させて、式(IIIa)のピラノシル誘導体を提供すること;
【化10】

(v)式(IIIa)のピラノシル誘導体を式(IV)の化合物で、ScまたはCu触媒の存在下、アシル化またはカーボネート化し、式(III)の化合物を提供すること
【化11】

を含む、前記製造方法。

【公表番号】特表2012−525419(P2012−525419A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508675(P2012−508675)
【出願日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/032893
【国際公開番号】WO2010/127067
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(509329523)グラクソスミスクライン エルエルシー (38)
【Fターム(参考)】