説明

化学処理用カートリッジ

【課題】マイクロアレイチップによる検査精度を向上させることができる化学処理用カートリッジを提供する。
【解決手段】支持手段は、部材とマイクロアレイチップとの間の間隙幅を外部からの力に従って可変できる状態で部材を支持する。制約手段は、部材の表面と、マイクロアレイチップの表面との間の間隙がマイクロアレイチップの表面の全体にわたって一定幅以下とならないように支持手段による間隙の可変範囲を制約する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部から与えられた力に基づく変形により内容物を移動させて化学処理を行わせる化学処理用カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
外部から与えられた力に基づく変形により内容物を移動させて化学処理を行わせる化学処理用カートリッジが知られている。この化学処理用カートリッジには、所望の化学処理の手順に即した形状、配置でウェルや流路が形成されており、カートリッジに押し付けたローラをスライドさせるなどして内容物を移動させることで、容易に上記手順に従った化学処理を実行できる。
【0003】
特開2004−226068号公報には、マイクロアレイチップを収容した化学処理用カートリッジが開示されている。このカートリッジでは、外部から力を与えることにより溶液を移動させて、マイクロアレイチップでのハイブリダイゼーションを行うことができる。また、カートリッジの外部から、シリコーンゴムで形成された窓を介してマイクロアレイチップを光学的に計測することで、ターゲット分子の測定を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−226068号公報
【特許文献2】特開2005−024516号公報
【特許文献3】特開2005−308504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来のカートリッジでは、窓として使用されているシリコーンゴムの不純物等による輝点が光学的な計測の妨害となるという問題がある。また、シリコーンゴムが変形して、マイクロアレイチップと窓との間隙を一定に保つことができないため、ハイブリダイゼーション後の排液の状態がマイクロアレイチップ全体で均一とならない。場合によっては、シリコーンゴムがチップに接触してしまう。このため、排液残りのムラが生じて計測精度を劣化させる。
【0006】
本発明の目的は、マイクロアレイチップによる検査精度を向上させることができる化学処理用カートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の化学処理用カートリッジは、外部から与えられた力に基づく変形により内容物を移動させて化学処理を行わせる化学処理用カートリッジにおいて、前記化学処理用カートリッジの内部に収容されたマイクロアレイチップと、前記マイクロアレイチップの表面に対向する表面を有する部材と、前記部材と前記マイクロアレイチップとの間の間隙幅を外部からの力に従って可変できる状態で前記部材を支持する支持手段と、前記部材の前記表面と、前記マイクロアレイチップの前記表面との間の間隙が前記マイクロアレイチップの前記表面の全体にわたって一定幅以下とならないように前記支持手段による間隙の可変範囲を制約する制約手段と、を備えることを特徴とする。
この化学処理用カートリッジによれば、部材の表面と、マイクロアレイチップの表面との間の間隙がマイクロアレイチップの表面の全体にわたって一定幅以下とならないように間隙の可変範囲を制約するので、部材の表面とマイクロアレイチップの表面との間の間隙を適切に制御でき、マイクロアレイチップによる検査精度を向上させることができる。
【0008】
前記制約手段は前記部材に設けられていてもよい。
【0009】
前記制約手段は前記部材に形成され、前記マイクロアレイチップの前記表面に当接する当接部であってもよい。
前記制約手段は前記マイクロチップに形成され、前記部材の前記表面に当接する当接部であってもよい。
【0010】
前記制約手段により前記間隙が規制されているときに、前記部材の前記表面と、前記マイクロアレイチップの前記表面との間の間隙が均一とされてもよい。
【0011】
前記部材は透明であり、前記化学処理用カートリッジの外部から前記部材を介して前記マイクロアレイチップの前記表面を光学的に測定可能とされていてもよい。
【0012】
前記マイクロアレイチップは透明であり、前記化学処理用カートリッジの外部から前記マイクロアレイチップを介して前記マイクロアレイチップの前記表面を光学的に測定可能とされていてもよい。
【0013】
前記部材には、前記部材を前記マイクロアレイチップに向けて押し付けたときに、前記マイクロアレイチップの周囲における前記化学処理用カートリッジ内の空間を押し潰す拡張部が形成されていてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の化学処理用カートリッジによれば、部材の表面と、マイクロアレイチップの表面との間の間隙がマイクロアレイチップの表面の全体にわたって一定幅以下とならないように間隙の可変範囲を制約するので、部材の表面とマイクロアレイチップの表面との間の間隙を適切に制御でき、マイクロアレイチップによる検査精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】一実施形態の化学処理用カートリッジの構成を示す図であり、(a)は化学処理用カートリッジの構成を示す断面図、(b)は(a)のIb−Ib線方向から見た平面図。
【図2】ハイブリダイゼーション時の状態を示す図であり、(a)および(b)は化学処理用カートリッジの断面図。
【図3】マイクロアレイチップと対向する部材として、異なる形状のものを用いた例を示す図であり、(a)は化学処理用カートリッジの断面図、(b)は部材の拡大断面図、(c)は部材の補強方法を示す化学処理用カートリッジの断面図。
【図4】部材の構成を示す図であり、(a)は部材に鍔状の接着部を設けた例を示す断面図、(b)は拡張部がない場合を示す断面図。
【図5】基板側からマイクロアレイチップを読み取るように構成された化学処理用カートリッジを示す図であり、(a)および(b)は化学処理用カートリッジの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明による化学処理用カートリッジの実施形態について説明する。
【0017】
図1(a)は一実施形態の化学処理用カートリッジの構成を示す断面図、図1(b)は図1(a)のIb−Ib線方向から見た平面図である。
【0018】
図1(a)および図1(b)に示すように、本実施形態の化学処理用カートリッジは、比較的硬質な樹脂からなる基板1と、シリコーンゴム等の気密性および弾性を有する材質からなるシート2とを積層して構成される。
【0019】
化学処理用カートリッジには、所定の化学処理の手順に応じた配置および形状で、ウェル(不図示)およびウェルを接続する流路(不図示)が形成されている。これらのウェルおよび流路は基板1およびシート2の非接着領域として形成される。これらのウェルおよび流路を取り囲む領域において基板1およびシート2が互いに接着されることで、化学処理用カートリッジ内部の密閉性が確保される。
【0020】
カートリッジに内容物が導入されると、その圧力によりシート2が弾性変形し、そのウェルまたは流路の領域においてシート2が基板1から引き離され、その隙間の空間に内容物が閉じ込められた状態となる。内容物がなくなれば、シート2の形状が復元してシート2が基板1に密着する。シート2の外側から押し付けられたローラ等を移動させることで、カートリッジの内容物をウェルから次のウェルへと移動させて所望の化学処理を行わせることができる(例えば、特開2005−308504号公報参照)。
【0021】
図1(a)および図1(b)に示すように、基板1には黒色の遮光領域11が設けられるとともに、遮光領域11に取り囲まれる位置に、DNAやRNA(mRNAやcDNAなど)、蛋白などの生体高分子を検査するためのマイクロアレイチップ3が取り付けられている。マイクロアレイチップ3の表面31には、ターゲット分子に対応するプローブが固定されたサイトが配列しており、ハイブリダイゼーションによってターゲット分子を各サイトに結合させる。各ターゲット分子には、ハイブリダイゼーションに前後して蛍光物質が付加され、各サイトからの蛍光を介して、各ターゲット分子を光学的に検出することができる。
【0022】
図1(a)および図1(b)に示すように、マイクロアレイチップ3に対向する位置には、シート2に接着された硬質の透明樹脂製の部材5が配置される。部材5は、化学処理用カートリッジの密閉性が保たれる状態で、接着性ポリマーを介してシート2に接着される。
【0023】
また、部材5の中心部には凹部51が、周辺部には鍔状の接着部52が、それぞれ形成され、部材5は接着部52の接着面52aを介してシート2と接着されている。さらに、図1(a)において部材5の底面には、部材5とマイクロアレイチップ3の表面31との間の間隙を規定するための突起53が形成されている。部材5の底面およびマイクロアレイチップ3の表面31は平面状であり、部材5は実質的にその変形が無視できる程度に硬いため、突起53がマイクロアレイチップ3の表面31に当接しているとき、部材5とマイクロアレイチップ3の表面31の間の間隙が均一に保持される。この間隙は、例えば、20μm程度とされる。
【0024】
マイクロアレイチップ3が取り付けられた領域には、ハイブリダイゼーションが行われる場としてのウェルが構成されており、マイクロアレイチップ3と部材5の間の空間には、他のウェルおよび流路を介してハイブリダイゼーション液が供給される。
【0025】
図2(a)および図2(b)は、ハイブリダイゼーション時の状態を示す断面図である。
【0026】
図2(a)の例では、部材5が治具71に挟み込まれて機械的に固定される。治具71を図2(a)において上下方向に往復移動させることにより部材5を振動させ、マイクロアレイチップ3と部材5の間に供給されたハイブリダイゼーション液や洗浄液を攪拌する。またこのとき、熱伝導体81を部材5の凹部51に押し当てることによりカートリッジ内部の温度を制御することができる。凹部51の領域で部材5の厚みを薄くしているので、熱伝導体81による温度変化を速めることができる。
【0027】
また、図2(b)の例では、治具71に代えて、部材5を吸引装置72により吸引し、図2(a)の場合と同様に振動させており、同様にハイブリダイゼーションを行わせることができる。
【0028】
ハイブリダイゼーションの後、図1(a)に示すように、部材5の突起53をマイクロアレイチップ3の表面31に当接させた状態で、光学系6を介してマイクロアレイチップ3にレーザ光を照射し、蛍光を検出する。このとき、部材5はレーザ光および蛍光を透過させ、カートリッジの外部からマイクロアレイチップ3を光学的に読み取ることを可能とする窓として機能する。このため、部材5を構成する透明樹脂としては、ポリカーボネート樹脂やポリオレフィン樹脂など、光学的均一性の高いグレードのものを使用することが望ましい。本実施形態の化学処理用カートリッジでは、部材5を介して光学的な読み取りを行うため、シート2に起因する測定精度の劣化を防止できる。部材5を硬質な透明樹脂で構成し、これを窓として使用することにより、シリコーンゴムを窓として使用する場合の不都合を回避できる。
【0029】
また、上記のように、本実施形態の化学処理用カートリッジでは部材5とマイクロアレイチップ3の表面31の間の間隙が均一に保持されるため、排液残りに起因する不都合が発生せず、マイクロアレイチップ3の全体にわたり高精度な読み取りが可能となる。なお、部材5とマイクロアレイチップ3の表面31の間の間隙には、洗浄液、その他の所定の溶液が満たされた状態で光学的な読み取りが行われる。
【0030】
また、本実施形態の化学処理用カートリッジでは、遮光領域11によりカートリッジの裏面側からの背景光やカートリッジ内での散乱光が低減されるため、測定精度を向上させることができる。
【0031】
なお、部材5の突起53に代えて、マイクロアレイチップと部材の間に均一の間隙を形成するための突起ないしスペーサーをマイクロアレイチップあるいは基板の側あるいは両方の側に設けてもよい。これは、例えば、図1(a)における突起53が部材5側ではなく、マイクロアレイチップ3側に結合していると見なす例などである。
【0032】
図3はマイクロアレイチップと対向する部材として、異なる形状のものを用いた例を示しており、図3(a)は化学処理用カートリッジの断面図、図3(b)は部材の拡大断面図である。
【0033】
図3(a)および図3(b)に示すように、ポリカーボネート樹脂製の部材5Aは、その外周面50aでシート2の端面に接着されている。部材5Aにはマイクロアレイチップ3との間の間隙を均一に確保するための突起53Aが形成されている。突起53Aをマイクロアレイチップ3に当接させたとき、部材5Aの底面54とマイクロアレイチップ3の表面31との間の間隙が均一に保持される。
【0034】
図3(c)は部材の補強方法を示す断面図である。
【0035】
図3(c)の例では、部材5Bの外周部に剛性の高いリング状の補強材55を嵌め込んでいる。補強材55はポリカーボネート樹脂よりも剛性の高い材質(例えば金属)で形成されており、部材5Bのモールド形成時にポリカーボネート樹脂と一体成形される。このように、補強材55により部材5Bの強度を高めることで、部材5Bとマイクロアレイチップ3の間の間隙の均一性を高めることができる。
【0036】
図4(a)は、鍔状の拡張部を設けた部材を示す断面図である。
【0037】
図4(a)に示すように、部材5Cには鍔状の拡張部52Cが設けられ、部材5Cは拡張部52Cの接着面52bを介してシート2Aに接着されている。図4(a)に示すように、部材5Cでは拡張部52Cが接着面52bの外側まで拡張されているため、部材5Cをマイクロアレイチップ3に押し付けた際に拡張部52Cがシート2Aを押さえ込み、カートリッジ内の余分な空間を解消することができる。
【0038】
これに対し、図4(b)は拡張部がない場合を示している。図4(b)に示すように、部材5Dでは接着部52Dに接着面52bを超える拡張部分が存在しない。この場合には、部材5Dによってシート2Aを押さえ込むことができないため、カートリッジ内の内容物の圧力により部材5Dの周囲においてシート2Aが持ち上げられ、ハイブリダイゼーション後の排液の排出が阻害される。このように、部材5Cにシート2Aを押さえ込むような拡張部52C(図4(a))を設けることで、ハイブリダイゼーション後の排液を促進できる。
【0039】
図5(a)および図5(b)は、基板側からマイクロアレイチップを読み取るように構成された化学処理用カートリッジを示す断面図である。
【0040】
図5(a)および図5(b)に示すように、この化学処理用カートリッジは、比較的硬質な樹脂からなる遮光性の基板1Aと、シリコーンゴム等の気密性および弾性を有する材質からなるシート2Bとを積層して構成される。
【0041】
図5(a)および図5(b)に示すように、基板1Aには透明な材質で形成されたマイクロアレイチップ3Aが取り付けられている。マイクロアレイチップ3Aの表面31Aに各ターゲット分子に対応するサイトが配列されている。基板1Aには基板1Aの底面(図5(a)において下面)からマイクロアレイチップ3Aに向かって貫通する貫通孔12が形成されている。
【0042】
また、シート2Bの内面(図5(a)において下面)には、シート2Bよりも剛性の高い材質により形成された遮光性の部材5Eが接着されている。部材5Eはマイクロアレイチップ3Aに対向する位置にあり、図5(b)に示すように、部材5Eにはマイクロアレイチップ3Aの表面31Aに当接する突起53Eが形成されている。突起53Eがマイクロアレイチップ3Aの表面31Aに当接しているとき、表面31Aと、部材5Eの底面54Eとの間の間隙が均一に保たれる。
【0043】
図5(b)に示すように、ハイブリダイゼーション時には、シート2Aを吸引した吸引装置73を図5(b)において上下方向に往復移動させることにより部材5Eを振動させ、マイクロアレイチップ3Aと部材5Eの間に供給されたハイブリダイゼーション液や洗浄液を攪拌する。またこのとき、熱伝導体82を部材5Eに押し当てることによりカートリッジ内部の温度を制御することができる。
【0044】
図5(a)に示すように、ハイブリダイゼーションの後、部材5Eの突起53Eをマイクロアレイチップ3Aの表面31Aに当接させた状態で、光学系6を介してマイクロアレイチップ3Aにレーザ光を照射し、表面31Aからの蛍光を検出する。このとき、マイクロアレイチップ3Aはレーザ光および蛍光を透過させ、カートリッジの外部からマイクロアレイチップ3A上のサイトを光学的に読み取ることを可能とする窓として機能する。マイクロアレイチップ3Aは、例えば、ポリオレフィン樹脂等により作成することができる。なお、突起53Eは、マイクロアレイチップ3Aの表面31A側に設けてもよい。
【0045】
また、本実施形態の化学処理用カートリッジでは部材5Eとマイクロアレイチップ3Aの表面31Aの間の間隙が均一に保持されるため、排液残りに起因する不均一が発生せず、マイクロアレイチップ3Aの全体にわたり高精度な読み取りが可能となる。
【0046】
さらに、本実施形態の化学処理用カートリッジでは、基板1Aおよび部材5Eに遮光性を与えているので、光学的な読み取り時にカートリッジの表面側からの背景光やカートリッジ内での散乱光が低減される。このため測定精度を向上させることができる。
【0047】
以上説明したように、本発明の化学処理用カートリッジによれば、部材の表面と、マイクロアレイチップの表面との間の間隙がマイクロアレイチップの表面の全体にわたって一定幅以下とならないように間隙の可変範囲を制約するので、部材の表面とマイクロアレイチップの表面との間の間隙を適切に制御でき、マイクロアレイチップによる検査精度を向上させることができる。
【0048】
本発明の適用範囲は上記実施形態に限定されることはない。本発明は、外部から与えられた力に基づく変形により内容物を移動させて化学処理を行わせる化学処理用カートリッジに対し、広く適用することができる。
【符号の説明】
【0049】
2 シート(支持手段)
2A シート(支持手段)
2B シート(支持手段)
3 マイクロアレイチップ
3A マイクロアレイチップ
5 部材(制約手段)
5A 部材(制約手段)
5B 部材(制約手段)
5C 部材(制約手段)
5E 部材(制約手段)
52C 拡張部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から与えられた力に基づく変形により内容物を移動させて化学処理を行わせる化学処理用カートリッジにおいて、
前記化学処理用カートリッジの内部に収容されたマイクロアレイチップと、
前記マイクロアレイチップの表面に対向する表面を有する部材と、
前記部材と前記マイクロアレイチップとの間の間隙幅を外部からの力に従って可変できる状態で前記部材を支持する支持手段と、
前記部材の前記表面と、前記マイクロアレイチップの前記表面との間の間隙が前記マイクロアレイチップの前記表面の全体にわたって一定幅以下とならないように前記支持手段による間隙の可変範囲を制約する制約手段と、
を備えることを特徴とする化学処理用カートリッジ。
【請求項2】
前記制約手段は前記部材に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の化学処理用カートリッジ。
【請求項3】
前記制約手段は前記部材に形成され、前記マイクロアレイチップの前記表面に当接する当接部であることを特徴とする請求項2に記載の化学処理用カートリッジ。
【請求項4】
前記制約手段により前記間隙が規制されているときに、前記部材の前記表面と、前記マイクロアレイチップの前記表面との間の間隙が均一とされることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の化学処理用カートリッジ。
【請求項5】
前記部材は透明であり、前記化学処理用カートリッジの外部から前記部材を介して前記マイクロアレイチップの前記表面を光学的に測定可能とされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の化学処理用カートリッジ。
【請求項6】
前記マイクロアレイチップは透明であり、前記化学処理用カートリッジの外部から前記マイクロアレイチップを介して前記マイクロアレイチップの前記表面を光学的に測定可能とされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の化学処理用カートリッジ。
【請求項7】
前記部材には、前記部材を前記マイクロアレイチップに向けて押し付けたときに、前記マイクロアレイチップの周囲における前記化学処理用カートリッジ内の空間を押し潰す拡張部が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の化学処理用カートリッジ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−149703(P2011−149703A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−8717(P2010−8717)
【出願日】平成22年1月19日(2010.1.19)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】