説明

化学療法剤に対し抵抗性を有する癌の処置

本発明は、すべての多形、水和物、薬学的に許容し得る塩、代謝物、溶媒和物およびそれらの組合せを含むDAST、すなわち下記式Iの4−〔4−(3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド}−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドで癌を処置する組成物および方法を提供する。
【化1】


キナーゼ阻害剤のような他の治療剤に対して獲得した抵抗性を有する癌を含む、どんな癌も処置することができる。DASTは他の化学療法剤に対して難治性になった癌を処置するために使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
癌は、二つの遺伝性性質、すなわち(1)制御されない細胞分裂と、そして(2)隣接組織中への直接の発育(浸潤)によるか、または離れた部位へ細胞の移動(転移)により他の組織を浸潤するこれらの細胞の能力によって特徴付けられる病気のクラスである。高増殖性質は最初に腫瘍または新生物を発生させる。腫瘍は、その細胞がまわりの組織を例えばルーズに破壊し、血液またはリンパ系へ侵入することにより、または体内の他の部位において二次腫瘍を形成することによって浸潤する能力を獲得する時の癌と考えられる。規制されない発育は、他の機能の中でも細胞分裂、細胞サイクルをコントロールする生存遺伝子に対して突然変異を招来する傷ついたDNAによって引起こされる。遺伝または獲得されることができる一以上のこれらの突然変異はコントロールされない細胞分裂および癌へ導くことができる。
【0002】
癌はそれらが発生する組織および細胞タイプに従って分類することができる。上皮から発達する癌は癌腫と呼ばれ、結合および筋組織からのそれらは肉腫と呼ばれる。追加の癌は造血細胞から発生する癌(例えば白血病)および神経系の癌を含む。
【0003】
一般に、癌は異常細胞の集団が継続的な突然変異および選択のサイクルを通じて一層異常な細胞に進化する過程の間に発生するように見える。突然変異する時癌を生ずる100以上の異なる遺伝子が同定されている。これらのいわゆる癌臨界遺伝子は、多数のそして並列的経路を含んでいる高度に複雑なプロセスである、細胞分裂の調節において役割を果す。これらは成長因子、サイトカイン、ホルモン等を含む。
【0004】
癌は悪性病の部位および性格と、転移があるかないかによって多くの異なる症状を引起こし得る。決定的診断は通常生検によって得た組織の顕微鏡検査を必要とする。一旦診断されると、癌は通常外科手術、化学療法および/または放射線によって処置される。
【0005】
もし処置しなければ、大部分の癌は最終的に死を引起こす。癌は先進国において主要な死因の一つである。National Cancer Instituteにより、約980万人のアメリカ人が癌の履歴を持って2001年1月に生存していたと推計されている。2005年だけで約1,372,910例の癌の新しい例が診断されるものと見込まれた。2005年には、殆ど60万人のアメリカ人が癌で死亡した。これは死亡した人4人に約1人の割合である。癌の多数の形が避けることができる環境要因に関連している。煙草の喫煙は他のどの環境要因よりも多数の癌へ導く。
【0006】
キナーゼ阻害剤が成功的に癌の処置に使用されている。しかしながら一部の患者は薬物活性に対する抵抗性を獲得する。一態様において本発明は、癌を有する対象に対しDASTの有効量を投与することを含み、ここで前記癌はキナーゼ阻害剤に対して抵抗性を獲得している、それを必要とする対象の癌を処置する方法を提供する。キナーゼ阻害剤はそのキナーゼ活性をブロックまたは減少する薬物(例えばアンチセンス、小分子;抗体等)である。これはチロシンキナーゼ、セリン−スレオニンキナーゼ、レセプターキナーゼ、非レセプターキナーゼ等を含む。一般に“キナーゼ活性”とは、一つの分子から他の分子へホスフェートの移動を触媒するポリペプチドの能力である。
【0007】
以前成功的に癌の処置に使用されてきたキナーゼ阻害剤に対し癌が抵抗性を獲得した多数の良く証明された症例が存在する。術語“獲得した抵抗性”とは、癌が薬物の効果に対し、ある期間それへ暴露された後抵抗性になることを指示する。例えば、胃腸間質腫瘍(GIST)、腸管の間葉腫瘍および慢性骨髄性白血病(CML)は、BCR−ABL,ABL,KITおよびPDGFRのキナーゼ活性を阻害するチロシンキナーゼ阻害剤である、imatinib(STI571またはGleevac)で処置される。患者は当初この処置から利益を受けることができるが、多数の患者は後にこの剤に対する抵抗性を発現することが示された。一部のケースにおいては、この獲得した抵抗性は癌に関係した遺伝子の二次的突然変異から招来することが示された。例えば、多数のGIST患者はKITまたはPDGFRA遺伝子のどちらかにおいて活性化突然変異を持っている。imatinibに対する獲得した抵抗性を有するGIST患者の研究は、KITキナーゼドメインにおける二次的突然変異を示した。例えば、Antonescu et al,Clin.Cancer Res.,11(11):4182−4190,2005およびHeinrich et al,J.Clin.Oncology,24(29),4764−4772,2006を見よ。BCR−ABLにおける第2部位突然変異はCMLにおけるimatinib抵抗性の支配的メカニズムである。例えばimatinib抵抗性に関連した突然変異T3151を記載する、Gorre et al,Science,293:876−880,2001を見よ。獲得した抵抗性は、gefitinib(iressa)またはeriotinib(Tarceva)のようなEGFRキナーゼ阻害剤で処置された患者を含む、他の癌薬物でも観察されている。例えばKobayashi et al,N.Eng.J.med.325:792,2005を見よ。Pao et al.(Plos Med.2,e73,2005)は進行性肺腫瘍を有する患者はEGFRにおける一次薬物感染受容性突然変異に加え、薬物抵抗性へ導いたキナーゼドメインにおける二次的突然変異を含んでいたことを観察した。
【0008】
抵抗性突然変異はキナーゼ触媒ドメインにおいてもしばしば起こり、その阻害剤を妨害または阻害剤との相互作用を弱める。抵抗性突然変異はBCR−ABL,KIT,PGF受容体およびEGF受容体を含む多数のキナーゼについて報告されている。これら二次的突然変異は、ATPポケットをガードし、そして阻害剤と相互作用する部位を含むことができるアミノ酸残基であるゲートキーパー残基とにおいてしばしば発生する。例えば、Noble et al,Science,303:1800−1805,2004を見よ。
【0009】
それでもなお、本発明は責任ある分子メカニズムに関係なく、あるキナーゼ阻害剤に対し抵抗性を獲得した癌を処置するためにDASTの使用に関する。
【0010】
抵抗性へ導き、そして本発明に従って処置することができる突然変異の例は、例えば、残基654,670,816,820,822,823中、A−ループ(活性化)中の残基約650−654、約670−674からの、約816−824からの、V654A,T670I,D816G,D816E,D820E,D820Y,N822KおよびY823D等の一次または二次突然変異のようなKIT突然変異を含む。そのような突然変異は、二次である時、どのような一次突然変異をも、特にV559D等のようなエクソン11中の突然変異を含むことができる。gefitinibおよびerlotinib抵抗性へ導く突然変異の例は、例えば、T790Mのような残基670における突然変異である(Carter et al,Proc.Natl.Acad.Sci.,102:11011−11016,2005をも見よ)。
【0011】
抵抗性が獲得できるキナーゼ標的の例は、限定でなく例えばPDGFR−α,PDGFR−β,EGFR,VEGFR,VEGFR1,VEGFR2,VEGFR3,HER−2,KIT,FLT3,c−MET,FGFR,FGFR1,FGFR3,c−FMS,RET,ABL,ALK,ARG,NTRK1m,NTRK3,JAK2,ROS等を含む。関連する癌は、限定でなく、CML(慢性骨髄性白血病)、ALL(急性リンパ芽球白血病)、ALCL(急性リンパ芽球細胞白血病)、EMS(8p11骨髄増殖症候群)、aCML(非定型慢性骨髄性白血病)、AML(急性骨髄性白血病)、MM(多発性黒色腫)、T−リンパ腫:MDS(骨髄形成異常症候群)、HES(高好酸球症候群)、SM(全身性肥満細胞症)、CMML(慢性骨髄単球白血病)、IMT(炎症性筋肉芽腫瘍)、NSCLC(非小細胞肺癌)、膠芽腫、SCCHN(頭頸部の鱗状細胞癌)、卵巣癌、RCC(腎細胞癌)、膵臓癌、結直腸癌、肺癌、GIST、セミノーマ、肉腫、筋骨格腫瘍、胃癌、腎乳頭癌、悪性黒色腫、DPC(乳頭状甲状腺癌)、先天性線維肉腫、中枢葉腎腫、分泌性乳癌、骨肉腫、PAIS(肺動脈内膜肉腫)、DFSP(隆起性皮膚線維肉腫)、FMTC(家族性骨髄甲状腺癌)、MEN−2B、放射線関連乳頭状甲状腺癌、星状細胞腫、乳癌、前立腺癌、腎臓癌等を含む。例えば、Krause et al,N.Engl.J.Med.,353:172−187,2005を見よ。本発明に従って処置することができる病気は、例えば、限定でなく、加速期慢性骨髄性白血病;急性赤血球白血病;急性リンパ芽球および急性単球白血病;緩解期急性リンパ芽球白血病;急性リンパ球白血病;急性単芽球および急性単球白血病;急性骨髄性白血病;急性骨髄白血病;前立腺腺癌;頭頸部のアデノイドのう胞性癌;進行した胃腸間質腫瘍;原因不明骨髄腫;骨幹端炎;退生稀突起膠腫;星状細胞腫;B細胞成人急性リンパ芽球白血病;芽期慢性骨髄性白血病骨転移;脳腫瘍;乳癌;中枢神経系癌;小児急性リンパ芽球白血病;緩解期小児急性リンパ芽球白血病;小児中枢神経系胚芽細胞腫瘍;小児慢性骨髄性白血病;小児軟組織肉腫;脊索腫;慢性好酸性白血病(CEL);慢性特発性骨髄線維症;慢性骨髄性白血病;慢性骨髄単球白血病;慢性期慢性骨髄性白血病;結腸癌;結直腸癌;皮膚線維肉腫;隆起性皮膚線維肉腫(DFSP);類腱腫;好酸球増加症;流行性カポジ肉腫;本質的血小板血症;Ewingファミリ腫瘍;延長段階小細胞肺癌;ファロピアンチューブ癌;家族性高好酸球増加症;線維肉腫;胃腺癌;胃腸新生物;胃腸間質腫瘍;膠芽腫;グリオーム;神経膠肉腫;グレードI髄膜腫;グレードII髄膜腫;グレードIII髄膜腫;造血リンパ癌;高グレード小児脳星状細胞腫;過多好酸性血病症候群;特発性肺線維症;L1成人急性リンパ芽球白血病、L2成人急性リンパ芽球白血病;急性リンパ球白血病L2;慢性骨髄白血病;慢性期骨髄白血病;肝障害および新生物;肺病;慢性骨髄白血病のリンパ様胚芽期;男性乳癌;悪性線維組織球腫;肥満細胞腫;髄膜血管細胞腫;髄膜腫;転移癌;転移性固形腫瘍;骨髄線維症;慢性期骨髄白血病;骨髄化生;好酸性血症を有する骨髄増殖障害;神経芽腫;非T非B小児急性リンパ芽球白血病;稀突起膠腫;骨肉腫;卵巣胚芽細胞腫瘍;卵巣低悪性可能性腫瘍;卵巣新生物;膵臓癌;骨盤新生物;腹腔癌;腹腔新生物;フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ球白血病;骨髄芽発症にあるフィラデルフィア陽性慢性骨髄白血病;多血症ベラ;肺線維症;再発成人脳腫瘍;再発性成人軟組織肉腫;再発性乳癌;再発性結腸癌;再発性食道癌;再発性胃癌;再発性多形態膠芽腫(GBM);再発性カポジ肉腫;再発性黒色腫;再発性メルケル細胞癌;再発性卵巣上皮癌;再発性膵臓癌;再発性前立腺癌;再発性直腸癌;再発性唾液腺癌;再発性小細胞肺癌;Ewingファミリの再発性腫瘍;再発性子宮肉腫;再発性慢性骨髄性白血病;リュウマチ性関節炎;唾液腺アデノイドのう胞性癌;肉腫;小細胞肺癌;ステージII黒色腫;ステージIIメルケル細胞癌;ステージIII成人軟組織肉腫;ステージIII食道癌;ステージIIIメルケル細胞カルシノーマ;ステージIII卵巣上皮癌;ステージIII膵臓癌;ステージIII唾液腺癌;ステージIIIB乳癌;ステージIIIC乳癌;ステージIV成人軟組織肉腫;ステージIV乳癌;ステージIV結腸癌;ステージIV食道癌;ステージIV胃癌;ステージIV黒色腫;ステージIV卵巣上皮癌;ステージIV前立腺癌;ステージIV直腸癌;ステージIV唾液腺癌;ステージIVA膵臓癌;ステージIVB膵臓癌;全身性肥満細胞症;T細胞小児急性リンパ芽球白血球;睾丸癌;甲状腺癌;切除不能または転移性悪性胃腸間質腫瘍(GIST);特定されない成人固形腫瘍;未処置小児脳幹膠腫;子宮癌肉腫;および子宮肉腫のような、imatinibで処置される病気を含む。
【0012】
本発明に従って処置できる病気は、例えば、限定でなく、結腸の腺癌;食道の腺癌;肺の腺癌;前立腺の腺癌;直腸の腺癌;進行した成人一次肝臓癌;進行した非鼻咽頭頸部癌;退性星状細胞腫;退性稀突起膠腫;退行甲状腺癌;ぼうこう癌;脳腫瘍;その場の乳癌;胸部新生物;気管支肺胞細胞肺癌;ファロピアンチューブ癌;上皮鱗状細胞癌;骨盤新生物、結腸癌、結直腸癌、上皮中皮腫;食道癌;食道胃癌;小胞性甲状腺癌;胃癌;胃腫瘍;胃腸カルシノイド;巨大細胞膠芽腫、膠芽腫;多型膠芽腫;頭頸部癌;肝細胞癌;下咽頭癌;手術不能な頭頸部の進行した鱗状細胞癌;インスリノーマ;導管内乳癌;小島細胞癌;大細胞肺癌;食道癌;唇口腔癌;唇癌;肝臓癌;気管支胞面を持つ肺腺癌;肺癌;男性乳癌;髄質甲状腺癌;髄膜腫瘍;転移結直腸癌;転移胃腸カルシノイド腫瘍;転移膵臓癌;混合膠芽腫;急性骨髄性白血病;鼻咽頭癌;神経芽腫;非転移性(T2−T4,NO−N3,MO;ステージIIおよびIII)および組織学的に確認された腸GC;非転移性前立腺癌;切除不能腺皮質癌;非小細胞肺癌;鼻癌;稀突起膠腫;口癌;口腔咽頭癌;骨肉腫;卵巣癌;卵巣新生物;膵臓癌;乳頭状甲状腺癌;腹腔癌;咽頭癌;肺タイプ腺癌(P−ADC);一次肝細胞癌;前立腺癌;直腸癌;再発性成人一次肝臓癌;再発性乳癌;再発性結腸癌;再発性子宮内膜癌;再発性食道癌;再発性膠芽腫;再発性直腸癌;再発性皮膚癌;難治性EGRF発現胚芽細胞腫瘍;腎細胞癌;横紋筋肉腫;中皮腫;皮膚癌;軟組織肉腫;食道の鱗状細胞癌;頭頸部の鱗状細胞癌;皮膚の鱗状細胞癌;鱗状細胞肺癌;ステージII食道癌;ステージIII食道癌;滑膜肉腫;胸郭及び呼吸器癌;咽頭癌;甲状腺癌;腎盤および尿管の移行性細胞癌;ぼうこうの移行性細胞癌;卵管癌;不特定小児固形癌;未処置小児脳幹膠腫;尿道癌のようなgefitinibで処置される病気を含む。
【0013】
本発明に従って処置できる病気は、例えば、限定でなく、腺癌;結腸腺癌;食道腺癌;肺腺癌;膵臓腺癌;胃腺癌;鱗状細胞肺癌;成人巨大膠芽腫;進行した成人一次肝臓癌;進行したNSCLC;進行した固形腫瘍;退行星状細胞腫瘍;退行稀突起膠腫;男性剥奪療法;ぼうこう癌;ブレナー腫瘍;気管支肺胞細胞肺癌;小児脳腫瘍;小児小脳星状細胞腫;小児脳星状細胞腫;小児上衣細胞腫;小児悪性胚芽細胞腫;小児稀突起膠腫;結直腸癌;ECOG;内膜腺癌;内膜腺鱗状細胞腫;食道癌;肝外胆管癌;ファロピアンチューブ癌;女性生殖器癌;胆のう癌;胃癌;胃腸癌;多型膠芽腫;膠肉腫;頭頸部癌;頭頸部新生物;高グレード小児脳星状細胞腫;ホルモン感受性転移性乳癌;下咽頭癌;腎および尿道癌;咽頭癌;局在化切除不能成人一次肝臓癌;低グレード小児脳星状細胞腫;気管支肺胞特徴を有する肺腺癌;男性乳癌;子宮内膜腫;鱗状細胞腫;混合膠芽腫;鼻咽頭癌;新生物;神経線維肉腫;非転移性前立腺癌;非小細胞肺癌;口腔癌;口腔咽頭癌;卵巣癌;卵巣上皮癌;卵巣新生物;膵臓癌;腹腔癌;咽頭癌;咽頭新生物;肺タイプ腺癌(P−ADC);一次肝細胞癌;一次肝臓癌;前立腺癌;男性ホルモン非依存性前立腺癌;肺病;再発性成人脳腫瘍;再発性成人一次肝臓癌;再発性乳癌;再発性頸部癌;再発性子宮内膜癌;再発性食道癌;再発性膵臓癌;再発性腎細胞癌;再発した/難治非小細胞肺癌;腎細胞癌;上昇した前立腺特異性抗原(PSA);軟組織肉腫;鱗状細胞癌;食道鱗状細胞癌;唇および口腔の鱗状細胞癌;口咽頭鱗状細胞癌;ステージII膵臓癌;ステージIII膵臓癌;ステージIIIA非小細胞肺癌;ステージIIIBまたはIV非小細胞肺癌;ステージIV乳癌;ステージIV結腸癌;ステージV子宮内膜癌;ステージIV直腸癌;咽頭および呼吸器癌;ぼうこうの移行性細胞癌;腫瘍脳転移;非特定化成人固形癌;上方気消化管新生物のような、tarcevaで処置される病気を含む。
【0014】
チロシンキナーゼ阻害剤および他のキナーゼ阻害剤の例は、限定でなく、例えばABX−EGF,アダフオスチン、AEE788,AG013736,AG490,AG825,AG957,AG1024,AG1296,アロイシン、アロイシンA,アルスタパウロン、アミノゲニスティン、AMG706,AMN107,API−2,AP23573,アピゲニン、ARRY−142886(AZD6244)、アルクチゲニン、AY−22989,AZD0530,AZD1152,AZD2171,ベバシズマブ、ビスインドリルマレイミドIX,BMS−354825,BMS−387032,BMS−599626,ブライオスタチン1,CCI779,CEP−701,CEP−7055,セツキシマブ、2C4,ケレリスリン、CHIR−258,CI−1033,CPT−11,CP72714,CGP52421,CP−547−632,CT52923,CYC202,D816X,DMPO,DRB,エリオチニブ(tarcevaまたはOSI774),エデルフオシン、エルブタチン類縁体、ET180CH3,エベロリムス(RAD0001)、ファスディル、EK506,ゲフィチニブ(ZD1839),GO6976,GW2974,GW572016,GW786034,イマチニブメシレート(ST157またはGleevec)、H−7,H−8,H−89,HA−100,HA−1004,HA−1077,HA−1100,ヒドロキシファスディル、Isis3521,インジルビンー3’−オキシム、5−ヨードツベルシディン、ケンパウロン、KN−62,KY12420,ラパチニブジトシレート(GSK572016),LMF−A13,リモフオシン、ルテオリン、LY294002,LY333531,LY379196,マロトキシン、ミドスタウリン、ML−9,MLN518,NSC−154020,NSC−226080,NSC−664704,NSC−680410,NV6102,オロモウシン、オキシンドールI,PD0173074,PD0325901,PD153035,PD98059,PD169316,PD184352,フロリドジン、ペリフオシン、PKC412,ピセアタノール、ピクロポドフィリン、PP1,PP2,プルバラノールA,PTK782(ZK2222584;vatalanib),ケルセチン、RAPA,ラパシューン、ラパマインシ、RO318220,RO320432,ロスコビチン、ロットレリン、SB202190,SB203580,シロリムス、SL327,SMS−354825,SP600125,スタウロスポリン、STI−571,SU101,SU1498,SU4312,SU6656,SU5402,SU5416,SU6668,SU11248,スニチニブ(sutent)、syk阻害剤、TBB,トリシリビン、Tyrphostin AG 490,Tyrphostin AG 825,Tyrphostin AG 957,Tyrphostin AG 1024,トラスツズマブ(herceptin),wortmannin XL647,XL999,Y−27632,UO126,UCN−01,VX−680,ZD6474,ZM252868,およびそれらのアナログおよび誘導体等を含む。
【0015】
チロシンキナーゼ阻害剤の特定例は、例えば、AEE788,AM706,AMN107,ARRY−142886(AZD6244),AZD2171,AZD0530,ベバシズマブ、BMS−354825,BSM−599626,CC1779,CEP−7055,セツキシマブ、CHIR−258,CI−1033,CP−724714,CP−547−632,エリオチニブ(rarceveまたはOSI774)、ゲフィニチブ(イレッサ)、GW572016,GW786034,イマチニブメシレート(STI57またはGleevec)、ラパチニブジトシレート(GSK572016)、PD0173074,PD0325901,PCK412,PTK787,ラパマイシン、スニチニブ(sutent)、SU5416,SU11248,SU6668,トラスツズマブ、XL647,ZD6474,およびそれらのアナログおよび誘導体を含む。
【0016】
チロシンキナーゼのさらなる例は、例えば、17−DMAG;17−AAG;AG9;AG10;AG1;AG18;AG30;AG43;AG82;AG99;AG112;AG126;AG183;AG213;AG370;AG490;AG494;AG527;AG537;AG538;AG555;AG556;AG592;AG825;AG835;AG879;AG957;AG1024;AG1288;AG1295;AG1296;AG1387;AG1433;AG1478;AGL2043;AGL2263;アミノゲニスティン;BPDQ;BPIQ−I;BPIQ−II;4−〔(3’−ブロモ−4’−ヒドロキシフェニル)アミノ〕−6,7−ジメトキシキナゾリン(WHI−P154);4−〔(3−ブロモフェニル)アミノ〕−6,7−ジメトキシキナゾリン;ブテイン;(5−ブタノエート−1H−インドリル)(1H−2−インドリル)−メタノン;4−〔(4’−クロロ−2’−フルオロ)フェニルアミノ〕−6,7−ジメトキシキナゾリン;N−(4−クロロフェニル)−2−(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕ベンズアミド;CL−387785;Cucurbitacin I,Cucumis sativus L;Cucumin,Cucuma longa L;ダイドゼイン;ダムナカンサール;ダフネチン;5’−デオキシ−5’−メチルチオアデノシン;4−(3’,5’−ジブロモ−4’−ヒドロキシフェニル)アミノ−6,7−ジメトキシキナゾリン(WHI−P97);(Z)−5−ブロモ−3−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インドール−2−イルメチレン)−1,3−ジヒドロインドール−2−オン;2−(1,1−ジメチルエチル)−9−フルオロ−3,6−ジヒドロ−7H−ベンズ〔h〕イミダゾ〔4,5−f〕イソキノリン−7−オン;4−(6,7−ジメトキシ−4−キナゾリニル)−N−(4−フェノキシフェニル)−1−ピペラジンカルボキサマイド;3−〔(2,4−ジメチルピロール−5−イル)メチリデン〕インドリン−2−オン(SU5416);(Z)−3−〔(2,4−ジメチル−3−(エトキシカルボニル)ピロール−5−イル)メチリデニル〕インドリン−2−オン;DMBI;エモディン;エルブタチンアナログ;ゲルダナマイシン(Streptomyces hygroscopicus);ゲニスティン;ゲニスチン;GTP−14564を含む。
【0017】
チロシンキナーゼ阻害剤の他の例は、限定でなく、ヘルビマイシンA(Streptomyces sp.);1,2,3,4,5,6−ヘキサブロモシクロヘキサン;HNMPA−(AM)3;(5−ヒドロキシ−1H−2−インドリル)(1H−2−インドリル)メタノン;IGF−1R阻害剤PPP;1−OMe−AG538;(Z,E)−3−(イミダゾール−4−イルメチレン)インドリン−2−オン;〔2−(1H−2−インドリルカルボニル)−1H−5−インドリル〕ブタノエート;インディルビン誘導体E804;K−252a,Nocardiopsis sp.;Lavendustin A;Lavendustin B;LFM−A12;LFM−A13;MAZ51;3−(1−メチル−1H−インドール−3−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホンアミド;2−ナフチル−(N−イソプロピル−N−ベンジル)−β−アミノエチルケトンHCl;2−ナフチルビニルケトン;オキシインドールI;PD153035;PD156273;PD158780;PD168393;PD174265;Diceatannol;PP1アナログ;PP1アナログII(1NM−PP1);PP2;PP3;ケルセチン;Radicicol(Diheterospora Chiamydosporia);RG−13022;4−(4’−フェノキシアニリノ)−6,7−ジメトキシキナゾリン;p60v−src137−157阻害剤ペプチド(VAPSDSIQAEEWYFGKITRRE);SU11652;SU1498;SU4984;SU5402;SU5614;SU6656;(−)−テレイック酸、合成;2’−チオアデノシン;Tyren CR4;3−(3−チエニル)−6−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン;ZM323881;ZM39923;およびZM449829を含む。
【0018】
上で指示したように、本発明はキナーゼ阻害剤に対して獲得した抵抗性を有する癌を処置する方法を提供し、該方法はDASTの有効量をそれを必要とする対象へ投与することを含む。
【0019】
語句“有効量”は、癌のいかなる症状または局面をも処置するのに有効なDASTの量を指示する。有効量はルーチンに決定することができる。投与量および投与方法のさらなるガイダンスは後に提供される。
【0020】
術語“処置”は慣用的に使用される。例えば、ここで述べたすべての癌を関連した一以上の症状を撲滅、緩解、減少、緩和、改善等を行う目的のための対象の管理またはケアである。DASTの有効量の投与とは、限定でなく、腫瘍後退を起こし;細胞死滅を起こし;アポトーシスを起こし;壊死を起こし;細胞増殖の阻害;腫瘍成長の阻害;腫瘍転移の阻害;腫瘍移動の阻害;腫瘍浸潤の阻害;病気進行の減少;病気の安定化;血管新生の減少または阻害;患者生存の延長;患者クオーリティ・オブ・ライフの増強;癌に関連した副症状の減少;および上述した局面のいずれかの頻度、強度および/または期間の減少を含む、癌病の一以上の局面を処置することができる。
【0021】
癌のタイプおよび原因に関係なく、そしてそれに関連する遺伝子損傷に関係なく(例えば、infobiogen.fr/services/chroncancer/for atlas of genes involved in cancerにおけるWooldwide web上のAtlas of Genetics and Cytogenetics in Oncology and Haematoloyyを見よ。)、どんな癌も本発明に従って処置することができる。癌の処置に加えて、前癌細胞、腫瘍、新生物および非悪性腫瘍も処置することができる。
【0022】
処置することができる癌は、例えば一次癌;第2の転移部位において一次癌から発生した癌;外科手術(例えば完全除去、外科的切除等)によって処置された癌;化学療法、放射線、高周波切除、および/または薬物療法に付属する他のものによって処置された癌;薬物抵抗性を獲得した癌;化学療法剤に対して難治性の癌を含む。
【0023】
例えばイヌ、ネコ、ウマ、ラット、マウス、サルおよびヒトのような哺乳類を含むどんな対象も本発明に従って処置することができる。
【0024】
キナーゼ阻害剤に加え、本発明は−RAS−RAF−MEK−ERK経路に対し標的化されたいかなる剤に対しても抵抗性を獲得した癌を処置する方法に関する。これら剤は前記経路のすべて構成成分の阻害剤である。
【0025】
本発明は、DASTの有効量をそれを必要とする癌を有する対象へ投与することを含む対象を処置する方法を提供し、ここで前記癌は化学療法剤に対して難治性の癌である。術語“難治性”とは、少なくとも一つの化学療法剤での処置において、そのような剤による処置の後抗癌性を示さないかまたは弱い抗癌性(例えば抗増殖応答)(腫瘍発育を阻害しないかまたは僅かに弱くしか阻害しないような)癌(腫瘍および/またはその転移を含む)を意味する。このように患者が成功的に化学療法剤で処置されたが、しかしその後の処置は効果を示さないかまたは少ししか効果を示さない場合、その癌はその剤に対して難治性であると記載される。化学療法剤の例は、限定でなく、アルキル化剤(例えばシクロホスファミド、イフォスファアミド、メルファラン、クロラハブシル、アジリジン類、エポキサイド類、アルキルスルフォネート類)、シスプララチンおよびその類縁体(例えばカルボプラチン、オキサリプラチン)、抗代謝剤(例えばメトトレキセート、5−フロロウラシル、カペシタビン、シタラビン、ゲムシタビン、フルダラビン)、トポシオメラーゼ相互作用剤(例えばカムプトテシン、ノリノテカン、トポテカン、エトポシド、テニポシド、ドキソルビシン、ダウノルビシン)、抗微小管剤(例えばビンクリスチン、ビンブラスチンおよびビノレルビンのようなビンカアルカロイド;パクリタクセルのようなタクキン類)、インターフェロン、インターロイキン−2、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、モノクローナル抗体、エストロゲンモジュレーター(例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン)、メゲストロール、アロマターゼ阻害剤(例えばレトロゾール、アナストロゾール、エキセメスタン、オクトレオチド)、抗アンドローゲン(例えばフルタミド、カソデックス)等を含む。例えばCancer Principles and Practice of Oncology,7Th Edition et al,Lippincott Williams & Wilkins,2005,Chapter 15,16,17 and 63を見よ。
【0026】
ここで使用される術語“DAST”は、すべての多形、水和物、溶媒和物、薬学的に許容し得る塩またはそれらの組合せを含む、後記式Iの化合物、4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドを指称する。4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドの代謝物、および慣用技術により調製された4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドのプロドラッグも含まれる。
【0027】
好適な薬学的に許容し得る塩は当業者に良く知られており、そして塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、シュウ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、安息香酸、サリチル酸、フェニル酢酸、およびマンデル酸のような、無機および有機酸の塩を含む。加えて、薬学的に許容し得る塩は、アルカリカチオン(例えばLi,NaまたはK)、アルカリ土類カチオン(例えばMg+2,Ca+2またはBa+2)、アンモニウムカチオンを含んでいる無機塩基の塩、それに脂肪族および芳香族置換アンモニウム、トリエチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジシクロヘキシルアミン、リジン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン(DABCO),1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−エン(DBN)、および1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデ−7−セン(DBV)のプロトン化またはペルアルキル化から生ずるもののような4級アンモニウムカチオンを含んでいる塩のような有機塩基の酸塩を含む。
【0028】
本発明の目的のための溶媒和物は、溶媒分子が固相の錯体を形成した化合物の形であり、そして限定でなく、例えばエタノールまたはメタノールを含む。水和物は溶媒分子が水である溶媒和物の特定の形である。
【0029】
DASTの代謝物は、式Iに示した尿素窒素の一以上がヒドロキシル基で置換された酸化誘導体を含む。DASTの代謝物はまた、式Iに示したメチルアミド基がヒドロキシル化され、その時代謝分解によって脱メチル化されたアナログを含む。DASTの代謝物は、式Iに示したピリジン窒素がN−オキシド形にあり(例えばヒドロキシ置換基)、この分野で1−オキソピリジンおよび1−ヒドロキシピリジンと呼ばれる構造へ導く酸化された誘導体をさらに含む。
【0030】
DASTは生体内投与後親の活性剤として薬理学的な不活性な誘導体化(官能)基を供給するように分裂する不安定な官能基で修飾することができる。普通プロドラグと呼ばれるこれらの誘導体は、例えば活性剤や物理化学的性質を変えるため、活性剤を特定の組織へ標的化するため、望ましくない副作用を減らすため、および/または活性剤の薬物動態学的および薬力学的性質を変えるために(例えば溶解度、吸収性、生安定性および放出時間)(ここに参照として取り入れる“Pharmacentical Dosage Form and Drug Delivery Systems”(Sixth Edition),edited by Ansel et al,Williams & Wilkins発行、27−29頁参照)使用することができる。
【0031】
好適なのは、N−脱アルキル化、O−脱アルキル化、脂肪族ヒドロキシル化、芳香族ヒドロキシル化、N−オキシド化、S−オキシド化、脱アミノ化、加水分解反応、グルクロナイド化、サルフェート化およびアセチル化を含む。例えばGoodman and Gilman’s The Phamacolgical Basis of Therapeutics(9th Edition),editor Molinoff et al,McGraw−Hill発行、11−13頁(1996)を見よ。
【0032】
DASTの好適なプロドラグは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルまたはフェニルエステルを含むアルキルエステルのような、良く耐えられる薬学的に許容し得るエステルを含む。フェニル−C−Cアルキルエステルのような追加エステルも使用し得るが、メチルエステルが好ましい。
【0033】
プロドラグの合成方法は、ここに参照として取り入れるこの標題のレビューに記載される。
【0034】
〔文献リスト〕

式Iは以下のとおりである。
【化1】

DAST、その塩およびその薬剤組成物製造の実施例を以下に示す。
【0035】
中間体の製造:4−アミノ−3−フルオロフェノール
【化2】

【0036】
アルゴンでパージした乾燥フラスコへ、10%Pd/C(80mg)を加え、次に3−フルオロ−4−ニトロフェノール(1.2g,7.64mmol)を酢酸エチル(40mL)中の溶液として加えた。混合物をH雰囲気下4時間かぎまぜた。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、溶媒を減圧下蒸発し、所望の生成物を黄褐色固体として得た(940mg,7.39mmol:97%収率)。
H−NMR(DMSO−d)4.38(s,2H),6.29−6.35(m,1H),6.41(dd,J=2.5,12.7,1H),6.52−6.62(m,1H),8.76(s,1H)
【0037】
出発物質1の製造:4−(4−アミノ−3−フルオロフェノキシ)ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミド
【化3】

0℃へ冷却したN,N−ジメチルアセタミド(6mL)中の中間体4−アミノ−3−フルオロフェノール(500mg,3.9mmol)の溶液をカリウムt−ブロトキサイド(441mg,3.9mmol)で処理し、褐色溶液を0℃で25分かきまぜた。この混合物へ、ジメチルアセタミド(4mL)中の溶液として4−クロロ−N−メチル−2−ピリジンカルボキサマイド(516mg,3.0mmol)を加えた。混合物を100℃で16時間加熱し、室温へ冷却し、HO(20mL)を加え、酢酸エチル(4×40mL)で抽出した。合併した有機層を水(2×30mL)で洗い、乾燥し(MgSO)、蒸発した赤褐色オイルを得た。H−NMRは残留ジメチルアセタミドの存在を示したので、このオイルをジエチルエーテル(50mL)に取り、食塩水(5×30mL)でさらに洗った。有機層を乾燥し(MgSO)、そして濃縮して所望の生成物、出発物質1を赤褐色固体950mgとして得た。これを精製することなく次工程において使用した。
【0038】
実施例1:DASTの製造:4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミド
【化4】

トルエン(3mL)中の4−(4−アミノ−3−フルオロフェノキシ)ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミド(出発物質1,177mg,0.68mmol)の溶液へ、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルイソシアネート(150mg,0.68mmol)を加える。混合物を室温で72時間かきまぜた。反応液を減圧下濃縮し、残渣をジエチルエーテルとこねた。生成した固体を濾過して集め、4時間減圧乾燥し、標題化合物(155mg,0.32mmol,47%収率)を得た。
H−NMR(DMSO−d)2.78(d,J=4.9,3H),7.03−7.08(m,1H),7.16(dd,J=2.6,5.6,1H),7.32(dd,J=2.7,11.6.1H),7.39(d,J=2.5,1H),7.60(s,2H),8.07−8.18(m,2H),8.50(d,J=5.7,1H),8.72(s,1H),8.74−8.80(m,1H),9.50(s,1H),;MS(HPLC/ES)483.06m/z=(M+1)
【0039】
実施例2:塩の製造:4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミド塩酸塩
遊離塩基の形の実施例1の化合物(2.0g)を無水テトラヒドロフラン(15mL)に溶解し、そして4M HCl/ジオキサン(過剰)を加えた。溶液を次に減圧濃縮し、灰白色固体2.32gを得た。この粗製塩を熱エタノール(125mL)に溶解し、活性炭を加え、混合物を15分間還流へ加熱した。熱懸濁液をセライト521のパッドを通して濾過し、室温へ冷却した。フラスコをフリーザー中に一夜置いた。結晶性固体を吸引濾過して集め、エタノール次にヘキサンで洗い、空気乾燥した。母液を濃縮し、フリーザー中で一夜結晶化を許容した。固体の2番目のクロップを集め、最初のクロップと合併した。無色の塩を60℃でオーブン中2日間減圧乾燥した。得られた塩酸塩の収量は1.72g(79%)であった。融点215℃
元素分析:
計算値 実測値
C 48.57 48.68
H 3.11 2.76
N 10.79 10.60
Cl 13.65 13.63
F 14.63 14.88
【0040】
実施例3:塩の製造:4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トルフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドメシレート
遊離塩基としての実施例1の化合物(2.25g)をエタノール(100mL)に溶解し、メタンスルホン酸のストック溶液(過剰)を加えた。溶液を次に減圧濃縮し、黄色オイルを得た。エタノールを加え、くり返し濃縮し、灰白色固体2.41gを得た。粗製塩を熱エタノール(〜125mL)に溶解し、結晶化のためゆっくり冷却した。室温に達した後、フラスコを一夜フリーザー中に置いた。無色結晶性物質を吸引濾過により集め、フイルターケーキをエタノール、次いでヘキサンで洗い、風乾し、物質2.05gを得た。このものは60℃で一夜真空オーブン中で乾燥した。融点231℃
元素分析:
計算値 実測値
C 45.64 45.34
H 3.31 3.08
N 9.68 9.44
Cl 6.12 6.08
F 13.13 13.42
S 5.54 5.59
【0041】
実施例4:塩の製造:4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアシドフェニルスルホン酸塩
遊離塩基として実施例1の化合物(2.25g)をエタノール(50mL)に懸濁し、エタノール(50mL)中のベンゼンスルホン酸(0.737g)を加えた。混合物を激しくかきまぜながら加熱した。すべての原料が溶解し、赤色溶液を与えた。この溶液を室温へ冷却し、フラスコをこすった。結晶形成は遅く、いくらかの種晶を溶液へ加え、フラスコをフリーザー中に一夜置いた。灰色がかった黄褐色の固体がフラスコ中に生成した。これを砕き、吸引濾過により集めた。固体をエタノール、次にヘキサンで洗い、風乾した。秤量した生成物2.05g,69%収率。融点213℃
元素分析:
計算値 実測値
C 50.59 50.24
H 3.30 3.50
N 8.74 8.54
F 11.86 11.79
Cl 5.53 5.63
S 5.00 5.16
【0042】
実施例5:4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドとポリビニルピロリドンの1+4固体分散体
キャップしてないバイアル中で、塩基として実施例1の化合物1部と、ポリビニルピロリドン(PVP−25/Kollidon 25)とを混合し、すべての粉末が溶液になるまでアセトンとエタノール1:1混合物の十分な量に溶解した。キャップしてないバイアルを40℃にセットした真空オーブン中に入れ、少なくとも24−48時間乾燥した。
【0043】
実施例6:4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドとポリビニルピロリドンの1+3固体分散体
遊離塩基として実施例1の化合物1部と、ポリビニルピロリドン(PVP−25/Kollidon 25)3部を80:20アセトン/エタノール混液(w/w)30部に溶解した。ロータリ真空エバポレーターを用い、溶媒を70℃で除去した。乾燥残渣をエバポレーターフラスコから除去し、篩分(630μm)した。
【0044】
実施例7:4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドとポリビニルピロリンドンの1+7固体分散体
塩基として実施例1の化合物1部と、PVP7部を80:20アセトン/エタノール混合物(w/w)30部に溶解した。ロータリ真空エバポレーターを用いて溶媒を70℃で除去した。乾燥した残渣をエバポレーターフラスコから取り出し、篩分(630μm)した。
【0045】
実施例8:溶融押出しにより製造した4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドとヒドロキシプロピルセルロース(HPC)の固体分散体
遊離塩基として実施例1の化合物2部をマルチトール1部およびHPC−M7部と混合した。混合物を実験室二軸スクリュー押出機を用いて160−200℃の温度において押出した。押出した材料をカットし、その後実験室衝撃ミルを用いて粉砕した。得られた粉末はそのまま、または小袋、カプセルまたは錠剤に製剤することができる。
【0046】
実施例9:PVPおよびクロスカルメロースナトリウムとの4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドの固体分散体
塩基として式Iの化合物0.4kgと、PVP25 1.2kgのアセトン6.4kgとエタノール1.6kgの混合物の溶液を調製した。流動床真空グラニュレーターを用いてこの溶液をクロスカルメロースナトリウム1.6kgの粉末ベッドに60−70℃の温度にいてスプレーした。乾燥後生成物を篩分(1mm)した。この顆粒はそのまま、または例えば小袋カプセルまたは錠剤に製剤することができる。
【0047】
実施例10:PVPとデンプングリコール酸ナトリウムでの4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トルフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドの固体分散体
この物質は、溶液がデンプングリコール酸ナトリウムタイプA(Expolatab)1.6kgの粉末床にスプレーされることを除き、実施例9に記載したのと同様に調製された。
【0048】
実施例11:PVPとクロスカルメロースナトリウムでの4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドの固体分散体
アセトン6.4kgとエタノール1.6kgの混液中の塩基として式Iの化合物0.4kgとPVP25 1.6kgの溶液を調製した。流動床真空グラニュレータを用いて、この溶液をクロスカルメロースナトリウム2kgの粉末床に60−70℃の温度においてスプレーした。乾燥後生成物を篩分(1mm)した。この顆粒はそのまま使用することができ、または例えば小袋、カプセルまたは錠剤に製剤することができる。
【0049】
実施例12:PVPと、クロスカルメロースナトリウムと、微結晶セルロースでの4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドの固体分散体
この物質は、溶液をクロスカルメロースナトリウム1kgと微結晶セルロース1kgよりなる粉末床にスプレーしたことを除き、実施例11に記載したのと同様に調製された。
【0050】
実施例13:HPC−SLとクロスカルメロースナトリウムとの4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドの固体分散体
アセトン20kg中の塩基として式Iの化合物0.4kgとHPC−SL 1.6kgの溶液を調製した。流動床真空グラニュレーターを用いて、この溶液を40−60℃の温度においてクロスカルメロース2kgの粉末床にスプレーした。乾燥後生成物を篩分(1mm)した。この顆粒はそのまま使用することができ、または例えば小袋、カプセルまたは錠剤に製剤することができる。
【0051】
実施例14:HPC−Lとクロスカルメロースナトリウムでの4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドの固体分散体
アセトン28kg中の塩基として式Iの化合物0.4kgとHPC−L 1.6kgの溶液を調製した。流動床真空グラニュレーターを用いて、この溶液を40−60℃の温度においてクロスカルメロースナトリウネ2kgの粉末床にスプレーした。乾燥後生成分を篩分(1mm)した。この顆粒はそのまま使用でき、または例えば小袋、カプセルまたは錠剤に製剤することができる。
【0052】
実施例15:4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドの固体分散体を含有する錠剤
実施例11の顆粒をローラーコンパクト化し、3および1mmにスクリーンした。その後コンパクト化した顆粒をクロスカルメロースナトリウム0.54kgと、コロイダル無水シリカ24gと、そしてステアリン酸マグネシウム36gとブレンドした。この圧縮用ブレンドを式Iの化合物20,50および100mgを含む錠剤に回転打錠機で圧縮した。錠剤は光保護のためフィルムコーティングすることができる。
【0053】
実施例16:4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドの固体分散体を含有する錠剤
実施例12の顆粒をローラーコンパクト化し、3および1mmにスクリーンした。その後コンパクト化した顆粒をクロスカルメロースナトリウム0.54kgと、コロイダル無水シリカ24gと、そしてステアリン酸マグネシウム36gとブレンドした。この圧縮用ブレンドを式Iの化合物20,50および100mgを含む錠剤に回転打錠機で圧縮した。錠剤は光保護のためフィルムコーティングすることができる。
【0054】
実施例17:4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドの固体分散体を含有する錠剤
アセトン6.4kgとエタノール1.6gの混液中の塩基として0.4kgの式Iの化合物と1.2kgのPVP25溶液を調製した。流動床真空グラニュレーターを用いて、この溶液をクロスカルメロースナトリウム0.8kgと微結晶セルロース0.8kgよりなる粉末床に60−70℃の温度においてスプレーした。乾燥後生成物を篩分(1mm)した。この顆粒をローラーコンパクト化し、そして3および1mmにスクリーンした。その後コンパクト化した顆粒をクロスカルメロースナトリウム1.34gと、コロイダル無水シリカ24gと、ステアリン酸マグネシウム36gとブレンドした。この圧縮用ブレンドを回転打錠機で式Iの化合物20,50および100mgを含む錠剤に圧縮した。錠剤は光保護のためフィルムコーティングすることができる。
【0055】
特定の投与量レベルおよび投与頻度は、活性剤の活性、その代謝安定性および活性期間、排泄速度、投与モードおよび時間、年令、体重、健康状態、性別、食事、対象のベースライン血液学的および生理学的パラメータ(例えば白血球、顆粒球、血小板、ヘモグロビン、クレアチニン、ビリルビン、アルブミン等)、および癌の重篤度、強さ、ステージ、癌の一次部位、癌病巣のサイズ、転移の存在または範囲、外科的状態、病気の進行(すなわち攻撃的)等を含む種々のファクターによって変動し得る。
【0056】
DASTは、例えば経口、非経口、経腸、腹腔内、局所、経皮(例えばいかなる標準的パッチを用いて)、眼内、経鼻、エロゾル、スプレー、吸入、皮下、静脈内、筋肉内、口腔、舌下、経直腸、経膣、動脈内、硬膜下腔内または腫瘍内を含む、任意の有効ルートによる任意の形で投与することができる。DASTは腫瘍の部位へ手術前または手術後直接投与することができる。それは活性または不活性のいかなる成分と組合せて投与することができる。
【0057】
DASTは本発明の薬剤組成物を用いて経口ルートによって投与することができる。投与量は一般に体重を標準にして、約0.01mg/kgないし約50mg/kg;約1mg/kgないし約40mg/kg;約5mg/kgないし約30mg/kg;約10mg/kgないし約25mg/kg,約10mg/kgないし約20mg/kg;約25mg/kgないし約30mg/kg等の範囲であろう。
【0058】
本発明に従ってどのような投与間隔も使用することができる。例えば、DASTは1日1回、2回、3回、4回等投与することができる。例えば、約100mg,約200mg,約400mg,約500mg,約600mg,または約800mgを1日1回、2回または3回投与することができる。
【0059】
DASTは任意の適当な時に投与することができる。例えば、それは他の化学療法剤と同様にルーチンに投与することができる。それは外科介入の前に、放射線の前または後に、高周波切断または他のエネルギー処置の前または後に、手術後または手術前にボーラスとして投与することができる。
【0060】
DASTはどのような他の適当な添加剤または薬学的に許容し得る担体とも組合せることができる。そのような添加剤は、Remington;The Science and Practice of Pharmacy(Gennaro and Gennaro,eda,20 the edition,Lippincott Williams & Wilkins,2000);Theory and Practice of Inditstrial Pharmacy(Lachman et al,eds,3rd edition,Lippincott Williams & Wilkins,1966);Encyclopedia of Pharmacentical Technology(Swarbrick and Boylan,eds,Marcel Dekker,2002)に記載されているような慣用的に使用されているものを含む。
【0061】
DASTおよび本発明の薬剤組成物は、限定なしにどのような適当な形にあることができる。経口使用に適当な形は、限定でなく、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性または油性懸濁液、分散し得る粉剤または顆粒、エマルジョン、硬または軟カプセル、溶液、シロップおよびエリキサーを含む。経口使用を意図する組成物は薬剤組成物の製造のためのこの分野で知られたどのような方法に従っても製造することができる。
【0062】
DASTは、他の成分、例えば薬学的に許容し得る担体または補助剤と製剤化することができる。それらは活性薬物と混合され、そして治療目的で対象へ安全に投与することができる。これらは、限定でなく、抗酸化剤、保存剤、染料、錠剤被覆組成物、可塑剤、不活性担体、賦形剤、ポリマー、被覆材料、浸透圧バリアー、溶解度を遅延または阻害するデバイスおよび剤等を含む。
【0063】
経口使用を意図した薬剤組成物は、薬剤組成物製造のためのこの分野で知られたどんな適当な方法に従っても製造することができる。そのような組成物は、服用し得る製剤を提供するために、希釈剤、甘味剤、矯味剤、着色剤および保存剤からなる群から選ばれた一以上の剤を含有し得る。
【0064】
錠剤の製造に適した補助剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムのような不活性希釈剤、顆粒化および崩壊剤、例えばコーンスターチまたはアルギン酸、および結合剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクでよい。
【0065】
経口使用のための薬剤組成物は硬ゼラチンカプセルとして提供してもよく、その場合活性成分は不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合され、または活性成分が水または油性媒体、例えばピーナッツオイル、液体パラフィンまたはオリーブオイルと混合される軟ゼラチンカプセルとして提供してもよい。
【0066】
水性懸濁液の製造のために適した補助剤と混合した活性成分を含有する水性懸濁液も使用することができる。そのような補助剤は、懸濁剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、タラガントガムおよびアカシアガムである。分散剤または湿潤剤は、天然ホスファチド、例えばレシチン、またはエチレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアレート、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪アルコールとの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、またはエチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトールから誘導された部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、またはエチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導された部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであることができる。水性懸濁液は一以上の保存剤、例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはn−プロピルエステル、一以上の着色剤、一以上の矯味剤、およびショ糖またはサッカリンのような甘味剤を含むこともできる。
【0067】
水の添加によって水性分散液の調製のために適した分散し得る粉剤および顆粒は、分散剤または湿潤剤、懸濁剤および一以上の保存剤との混合物に活性成分を提供する。好適な分散剤または湿潤剤および懸濁剤は既に上で言及したものによって例示される。追加的補助剤、例えば甘味剤、矯味剤および着色剤も存在し得る。
【0068】
DASTおよび本発明の薬剤組成物は非水性液剤、例えば活性成分を植物油、例えばアラキス油、オリーブ油、ゴマ油またはピーナッツ油、または液体パラフィンのような鉱物油に分散することによって製剤化することができる油性懸濁液の形でもよい。油性懸濁液は増粘剤、例えば蜜ロウ、ハードパラフィンまたはセチルアルコールを含んでもよい。上で述べた甘味剤および矯味剤を服用し易い製剤を提供するために添加することができる。これら組成物はアスコルビン酸のような抗酸化剤の添加によって保存することができる。
【0069】
DASTおよび本発明の薬剤組成物は水中油型エマルジョンの形にあることもできる。油相は植物油、例えばオリーブ油またはアラキス油、鉱油、例えば液体パラフィンまたはこれらの混合物であることができる。好適な乳化剤は天然ガム、例えばアカシアガムまたはトラガントガム、天然ホスファチド、例えば大豆レシチン、および脂肪酸とヘキシトール無水物から誘導されたエステルまたは部分エステル、例えばソルビタンモノオレエート、および前記部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートでよい。エマルジョンは甘味剤および矯味剤を含有し得る。
【0070】
シロップおよびエリキサーは甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはショ糖と共に処方することができる。そのような処方は緩和剤、保存剤および着色料を含むことができる。
【0071】
DASTおよび本発明の薬剤組成物は、薬物の経直腸または経膣投与のための坐剤の形でも投与することができる。これらの組成物は、常温では固体であるが直腸または膣温度では液体であり、そしてそのため直腸または膣内で薬物を放出するように溶融する適当な非刺激性補助剤と薬物とを混合することによって製造することができる。そのような材料はココアバターおよびポリエチレングリコールを含む。
【0072】
DASTおよび本発明の薬剤組成物は、当業者に知られた方法を使用して経皮投与することができる。例えば、Chien:“Transdermal Controlled Systemic Medications”;Marcel Decker,Inc;1987;Lipp et al,WO94/04157を見よ。例えば、任意に浸透促進剤を含んでいる揮発性溶剤中の式Iの化合物の溶液または懸濁液はマトリックス材料および殺バクテリア剤のような当業者に知られた追加の添加剤と混合することができる。滅菌後、得られた混合物は既知の操作に従って投与形に製剤することができる。加えて、乳化剤および水との処理により、式Iの化合物の溶液または懸濁液はローションまたはザルベに処方することができる。
【0073】
経皮送達システムに加工するための好適な溶剤は当業者に知られており、そしてエタノールまたはイソプロピルアルコールのような低級アルコール、アセトンのような低級ケトン、酢酸エチルのような低級カルボキシル酸エステル、テトラヒドロフランのような極性エーテル、ヘキサン、シクロヘキサンまたはベンゼンのような低級炭化水素、ジクロルメタン、クロロホルム、トリクロロトリフロロエタンまたはトリクロロフロロエタンのようなハロゲン化炭化水素を含む。好適な溶剤は、低級アルコール、低級ケトン、低級カルボキシル酸エステル、極性エーテル、低級炭化水素、ハロゲン化炭化水素から選ばれた一以上の材料の混合物を含む。
【0074】
経皮送達システムのための好適な浸透促進剤は当業者に知られており、例えばエタノール、プロピレングリコールまたはベンジルアルコールのようなモノヒドロキシまたはポリヒドロキシアルコール、ラウリルアルコールまたはセチルアルコールのような飽和または不飽和C−C18脂肪アルコール、ステアリン酸のような飽和または不飽和C−C18脂肪酸、酢酸、カプロン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸またはパルミチン酸のメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチルまたはモノグリセリンエステルのような24炭素原子までの飽和または不飽和脂肪酸エステル、ジイソプロピルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジイソプロピルセバケート、ジイソプロピルマレエートまたはジイソプロピルフマレートのような24総炭素数までの飽和または不飽和ジカルボキシル酸のジエステルを含む。追加の浸透促進剤はレシチンまたはセファリンのようなホスファチジル誘導体、テルペン、アミド、ケトン、尿素およびその誘導体、およびジメチルイソソルビッドおよびジエチレングリコールモノエチルエーテルのようなエーテルを含む。好適な浸透促進処方は、モノヒドロキシまたはポリヒドロキシアルコール、飽和または不飽和C−C18脂肪アルコール、飽和または不飽和C−C18脂肪酸、24炭素原子までの飽和または不飽和脂肪酸エステル、総炭素数24までの飽和または不飽和ジカルボキシル酸のジエステル、ホスファチジル誘導体、テルペン、アミド、ケトン、尿素およびその誘導体、およびエーテルから選ばれた一以上の混合物を含む。
【0075】
経皮送達システムのための好適な結合剤は当業者に知られており、そしてポリアクリレート、シリコーン、ポリウレタン、ブロックコポリマー、スチレン−ブタジエンコポリマー、および天然および合成ゴムを含む。セルロースエーテル、誘導体化ポリエチレンおよびシリケートもマトリックス成分として使用し得る。粘稠樹脂またはオイルのような追加の添加剤をマトリックスの粘度を増大するために添加することができる。
【0076】
前駆体を含んでいる組成物も制御された放出のために処方することができ、この場合活性成分の放出は全身循環中への所望の送達速度を達成するように調節または変調される。制御された放出製剤はパルス遅延、延長、スロー、即時、急速等とすることができる。それは一以上の放出処方、例えば延長および即時放出成分を含むことができる。延長送達システムは24時間毎に1回、12時間毎に1回、8時間毎に1回、6時間毎に1回等の投与間隔を達成するために使用することができる。投与形/送達システムは延長放出に適した錠剤またはカプセルであることができるが、持続放出液または懸濁液も使用し得る。制御された放出製剤はDASTの放出および/またはピーク血漿レベルを維持する製剤として製造することができる。
【0077】
本発明に従って好ましい固形経口薬剤においては、DASTの少なくとも25%、もっと好ましくはDASTの少なくとも40%が共沈として存在する。
【0078】
微粉化は当業者に知られた標準的粉砕方法、好ましくは空気チャット粉砕によって達成することができる。微粉化した形は0.5ないし10μm、好ましくは1ないし6μm、もっと好ましくは1ないし3μmの平均粒子寸法を持つことができる。指示した粒子寸法は当業者に知られたレーザー回折によって測定した粒子サイズ分布の平均値である(測定装置HELOS,Sympatec)。
【0079】
好ましい薬剤組成物は、組成物重量の少なくとも25%、好ましくは少なくとも45%、もっと好ましくは少なくとも50%、さらにもっと好ましくは少なくとも55%の割合でDASTを含んでいる。ある状況においては、組成物重量の少なくとも62%、または少なくとも69%、または少なくとも75%との量を使用することができる。そのような製剤の製造方法は2005年2月3日発行のWO05/009961および2006年3月9日発行のWO06/026500に開示されている。
【0080】
これ以上考究することなく、当業者はこれまでの記載およびこの分野で利用可能な情報を使用して本発明のその範囲まで利用できるものと信じられる。当業者は本発明の本質的特徴を容易に確かめることができ、そしてその精神および範囲から逸脱することなく、種々の用途および範囲に適応させるため本発明の種々の変更および修飾をなすことができる。例えば、上記の実施例は、本発明の一般的または特定的に記載した反応剤および作業条件をこれら実施例で使用したものに置き換えることによって同様の成功度をもって繰り返すことができる。それ故前出の実施例は単に例証であり、開示の残部の限定ではないと解すべきである。
【0081】
当業者には、ここに記載した本発明の精神および範囲を逸脱することなく本発明に変更および修飾をなすことができることが明らかである。
【0082】
上記および実施例において、すべての温度は未補正の摂氏で与えられ、そしてすべての部およびパーセントは特記しない限り重量による。
【0083】
上で述べたトピック標題は本出願中ある情報を見出すことができる場合のガイダンスを意味し、そのようなトピックの情報を見出すことができる場合、本出願中の唯一のソースであることを意図しない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チロシンキナーゼ阻害剤に対して抵抗性を獲得した癌の処置を必要とする対象の前記癌を処置する方法であって、
前記対象へ、すべての多形、水和物、薬学的に許容し得る塩、代謝物、プロドラグ、溶媒和物、またはそれらの組合せを含む、下記式Iの4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドの有効量を投与することを含む前記方法。
【化1】

【請求項2】
前記癌が当初チロシンキナーゼ阻害剤に対して感受性であり、そして前記チロシンキナーゼ阻害剤に対して抵抗性を獲得した請求項1のそれを必要とする対象中の癌を処置する方法であって、
前記対象へ、すべての多形、水和物、薬学的に許容し得る塩、代謝物、プロドラグ、溶媒和物、またはそれらの組合せを含む下記式Iの4−{4−〔3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド〕−3−フルオロフェノキシ}ピリジン−2−カルボキシル酸メチルアミドの有効量を投与することを含む前記方法。
【化2】

【請求項3】
前記癌の獲得した抵抗性は、一次腫瘍中で突然変異した遺伝子中の二次突然変異に関連している請求項1の方法。
【請求項4】
癌細胞中の下記キナーゼ標的の一つが遺伝子突然変異を通じて阻害に対して抵抗性を獲得した請求項1の方法:
PDGFR−α,PDGFR−β,EGFR,VEGFR,VEGFR1,VEGFR2,VEGFR3,HER−2,KTI,FLT3,c−MET,FGFR1,FGFR3,c−FMS,RET,ABL,ALK,ARG,NTRK1m,NTRK3,JAK2またはROS。
【請求項5】
癌細胞中の下記キナーゼ標的の一つがキナーゼ触媒ドメインにおいて遺伝子突然変異を通じて阻害に対して抵抗性を獲得した請求項1の方法:
BCR−ABL,KIT受容体、PDGF受容体およびEGF受容体。
【請求項6】
癌が下記のチロシンキナーゼ阻害剤の1種類以上に対して抵抗性を獲得している請求項1の方法:
AEE788,AMG706,AMN107,ARRY−142886(AZD6244),AZD2171,AZD0530,ベバシズマブ、BMS−354825,BMS−599626,CC1779,CEP−7055,セツシキマグ、CHIR−258,CI−1033,CP−724714,CP−547632,エルロチニブ(tercevaまたはOS1774),ゲフィティニブ(イレッサ),GW572016,GW786034,イミティニブメシレート(ST157またはGleenvec),ラパティニブジトシレート(GSK572016),PD0173074,PD0325901,PKC412,PTK787,ラパマイシン、スニティニブ(ステント)、SU5416,SU11248,SU6668,トラスツズマブ、XL647,ZD6474およびそれらの類縁体および誘導体。
【請求項7】
癌が下記のチロシンキナーゼ阻害剤の1種以上に対して抵抗性を獲得している請求項1の方法:
17−DMAG;17−AAG;AG9;AG10;AG1;AG18;AG30;AG43;AG82;AG99;AG112;AG126;AG183;AG213;AG370;AG490;AG494;AG527;AG537;AG538;AG555;AG556;AG592;AG825;AG835;AG879;AG957;AG1024;AG1288;AG1295;AG1296;AG1387;AG1433;AG1478;AGL2043;AGL2263;アミノゲニスティン;BPDG;BPIQ−I;BPIQ−II;4−〔(3’−ブロモ−4’−ヒドロキシフェニル)アミノ〕−6,7−ジメトキシキナゾリン(WHI−P154);4−〔(3−ブロモフェニル)アミノ〕−6,7−ジメトキシキナゾリン;ブティン;(5−ブタノエート−1H−2−インドリル)(1H−2−インドリル)−メタノン;4−〔(4’−クロロ−2’−フルオロ)フェニルアミノ〕−6,7−ジメトキシキナゾリン;N−(4−クロロフェニル)−2−〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕ベンズアミド;CL−387785;ククルビタシンI,Cucumis sativus L;クルクミン,Curcuma longa L;ダイドゼイン;ダムナカンサール;ダフネチン;5’−デオキ−5’−メチルチオアデノシン;4−(3’,5’−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)アミノ−6,7−ジメトキシキナゾリン(WHI−P97);(Z)−5−ブロモ−3−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インドール−2−イルメチレン)−1,3−ジヒドロインドール−2−オン;2−(1,1−ジメチルエチル)−9−フルオロ−3,6−ジヒドロ−7H−ベンズ〔h〕イミダゾ〔4,5−f〕イソキノリン−7−オン;4−(6,7−ジメトキシ−4−キナゾリニル)−N−(4−フェノキシフェニル)−1−ピペラジンカルボキサマイド;3−〔(2,4−ジメチルピロール−5−イル)メチリデン〕インドリン−2−オン(SU5416);(Z)−3−〔(2,4−ジメチル−3−(エトキシカルボニル)ピロール−5−イル)メチリデン〕インドリン−2−オン;BMBI;エモディン;エルブスタチン類縁体;ゲルダナマイシン(Streptomyces hygroscopicus);ゲネスティン;ゲネスチンまたはGTP−14564。
【請求項8】
癌が下記のチロシンキナーゼ阻害剤の1種以上に対し抵抗性を獲得している請求項1の方法:
ヘルビマイシンA(Streptomyces sp.);1,2,3,4,5,6−ヘキサブロモシクロヘキサン;HNMPA−(AM)3;(5−ヒドロキシ−1H−2−インドリル)(1H−2−インドリル)メタノン;4−(4’−ヒドロキシフェニル)アミノ−6,7−ジメトキシキナゾリン(WHI−P131);IGF−1R阻害剤PPP;1−OMe−AG538;(Z,E)−3−(イミダゾール−4−イルメチレン)インドリン−2−オン;〔2−(1H−インドリルカルボニル)−1H−インドリル〕ブタノエート;インディルビン誘導体E804;K−252a,Nocarbiopsis sp.;ラベンダスチンA;ラベンダスチンB;LFM−A11;LFM−A12;LFM−A13;MAZ251;3−(1−メチル−1H−インドール−3−イルメチレン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホンアミド;2−ナフチル−(N−イソプロピル−N−ベンジル)−β−アミノエチルケトンHCl;2−ナフチルビニルケトン;オキシインドールI;PD153035;PD156273;PD158780;PD168393;PD174265;ピセアタノール;PP1類縁体;PP1類縁体II(1NM−PP1);PP2;PP3;ケルセチン;ラジシコル(Diheterospora Chiamydosporia);RG−13022;4−(4’−フエノキシアニリノ)−6,7−ジメトキシキナゾリン;p60v−src137−157阻害剤ペプチド(VAPSDSIQAEEWYFGKITRRE);ST638;SU11652;SU1498;SU4984;SU5402;SU5614;SU6656;(−)−テレイック酸,合成;2’−チオアデノシン;タイシンCR4;3−(3−チエニル)−6−(4−メトキシフェニル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン;ZM323881;ZM39923;またはZM449829。
【請求項9】
癌がゲフィチニブ(イレッサ)に対して抵抗性を獲得している請求項1の方法。
【請求項10】
癌がイマチニブに対して抵抗を獲得している請求項1の方法。
【請求項11】
癌がタルセバに対して抵抗性を獲得している請求項1の方法。
【請求項12】
癌がエリオチニブに対して抵抗性を獲得している請求項1の方法。
【請求項13】
処置される癌は、
CML(慢性骨髄性白血病)、
ALL(急性リンパ芽球白血病)、
AML(急性骨髄性白血病)、
T−ALL(T−細胞急性リンパ芽球白血病)、
ALCL(急性リンパ芽球細胞白血病)、
EMS(8p11骨髄増殖症候群)、
aCML(非定型慢性骨髄性白血病)、
MM(多発性黒色腫)、
T−リンパ腫、
MDS(骨髄形成異常症候群)、
HES(高好酸球症候群)、
SM(全身性肥満細胞症)、
CMML(慢性骨髄単球白血病)、
IMT(炎症性筋線維芽腫瘍)、
NSCLC(非小細胞肺癌)、
膠芽腫、
SCCHN(頭頸部鱗状細胞癌)、
卵巣癌、
RCC(腎細胞癌)、
膵臓癌、
結直腸癌、
乳癌、
肺癌、
セミノーマ、
肉腫、
筋骨格腫瘍、
腎乳頭癌、
悪性黒色腫、
PTC(乳頭状甲状腺癌)、
先天性線維肉腫、
中杯葉腎腫、
分泌性乳癌、
骨肉腫、
PAIS(肺動脈内膜肉種)、
DFSP(隆起性皮膚線維内腫)、
FMTC(家族性骨髄甲状腺癌)、
MEN−2B、
放射線関連乳頭状甲状腺癌、
星状細胞腫、
乳癌、
前立腺癌、または
腎臓癌、
である請求項1の方法。
【請求項14】
処置される癌は、
結腸の腺癌、
食道の腺癌、
肺の腺癌、
前立腺の腺癌、
直腸の腺癌、
進行した成人一次肝臓癌、
進行した非鼻咽頭頭頸部癌、
退性星状細胞腫、
退性稀突起膠腫、
退性甲状腺癌、
ぼうこう癌、
脳腫瘍、
その場の乳癌、
胸部新生物、
気管支肺胞細胞肺癌、
ファロピアンチューブ癌、
上皮鱗状細胞癌、
骨盤新生物、
結腸癌、
結直腸癌、
上皮中皮腫、
食道癌、
食道胃癌、
小胞性甲状腺癌、
胃癌、
胃腫瘍、
胃腸カルシノイド、
巨大細胞膠芽腫、
多型膠芽腫、
頭頸部癌、
肝細胞癌、
下咽頭癌、
手術不能な頭頸部の鱗状細胞癌、
インスリノーマ、
導管内乳癌、
小島細胞癌、
大細胞肺癌、
食道癌、
唇口腔癌、
唇癌、
肝臓癌、
気管支胞面を持った肺腺癌、
肺癌、
男性乳癌、
髄質甲状腺癌、
髄膜腫瘍、
転移性結直腸癌、
転移性胃腸カルシノイド腫瘍、
転移性膵臓癌、
混合膠芽腫、
急性骨髄性白血病、
鼻咽頭癌、
神経芽腫、
非転移性(T2−T4,NO−N3,MO:ステージIIおよびIII)および組織学的に確認された腸GC、非転移性前立腺癌、
切除不能腺皮質癌、
非小細胞肺癌、
鼻癌、
稀突起膠腫、
口癌、
口腔咽頭癌、
骨肉腫、
卵巣癌、
卵巣新生物、
膵臓癌、
乳頭状甲状腺癌、
腹腔癌、
咽頭癌、
肺タイプ腺癌(P−ADC)、
一次肺細胞癌、
前立腺癌、
直腸癌、
再発性成人一次肝臓癌、
再発性乳癌、
再発性結腸癌、
再発性子宮内膜癌、
再発性食道癌、
再発性膠芽腫、
再発生直腸癌、
再発生皮膚癌、
難治性EGRF発現胚芽細胞腫瘍、
腎細胞癌、
横紋筋肉腫、
肉腫性中皮腫、
軟組織肉腫、
食道鱗状細胞腫、
頭頸部鱗状細胞腫、
皮膚鱗状細胞腫、
鱗状細胞肺癌、
ステージII食道癌、
ステージIII食道癌、
滑膜肉腫、
胸部および呼吸器癌、
胸部癌、
甲状腺癌、
腎盤および尿道の移行性細胞癌、
ぼうこうの移行性細胞癌、
卵管癌、
非特定小児固形腫瘍、
未処置小児脳幹膠腫、または
尿道癌、
である請求項2の方法。
【請求項15】
処置される癌は、
腺癌、
結腸の腺癌、
食道の腺癌、
肺の腺癌、
膵臓の腺癌、
前立腺の腺癌、
胃の腺癌、
鱗状細胞肺癌、
成人巨大細胞膠腫、
進行した成人一次肝臓癌、
進行したNSCLC、
進行した固形腫瘍、
退性星状細胞腫、
退性稀突起膠腫、
アンドロゲン剥奪療法、
ぼうこう癌、
ブレナー癌、
気管支肺胞細胞肺癌、
小児脳腫瘍、
小児脳星状細胞腫、
小児小脳星状細胞腫、
小児上衣細胞腫、
小児悪性胚芽細胞腫瘍、
小児稀突起膠腫、
結直腸癌、
ECOG、
子宮内膜腺癌、
子宮内膜鱗状細胞腫、
食道癌、
肝臓外胆管癌、
ファロピアンチューブ癌、
女性生殖器癌、
胆のうぼうこう癌、
胃癌、
胃腸癌、
多型膠芽腫、
膠肉腫、
頭頸部癌、
頭頸部新生物、
高グレード小児脳星状細胞腫、
ホルモン感受性転移性乳癌、
下食道癌、
腎尿道癌、
咽頭癌、
局在化切除不能成人一次肝臓癌、
低グレード小児脳星状細胞腫、
気管支胞面を持つ肺腺癌、
男性乳癌、
子宮内膜腫、
中上皮腫、
混合膠芽腫、
鼻咽頭癌、
新生物、
神経線維肉腫、
非転移性前立腺癌、
非小細胞肺癌、
口腔癌、
口食道癌、
卵巣癌、
卵巣上皮癌、
卵巣新生物、
膵臓癌、
腹腔癌、
咽頭癌、
咽頭新生物、
肺タイプ腺癌(P−ADC)、
一次肝細胞癌、
一次肝臓癌、
アンドロゲン非依存性前立腺癌、
肺癌、
再発性成人脳腫瘍、
再発性成人一次肝臓癌、
再発性乳癌、
再発性頸部癌、
再発性子宮内膜癌、
再発性食道癌、
再発性膵臓癌、
再発性腎細胞癌、
再発した/難治性非小細胞肺癌、
腎細胞癌、
上昇する前立腺特異性抗原(PSA)、
軟組織肉腫、
鱗状細胞癌、
食道の鱗状細胞癌、
唇および口腔の鱗状細胞癌、
口咽頭鱗状細胞癌、
ステージII膵臓癌、
ステージIII膵臓癌、
ステージIIIA非小細胞肺癌、
ステージIIIBまたはIV非小細胞肺癌、
ステージIV乳癌、
ステージIV結腸癌、
ステージIV子宮内膜癌、
ステージIV直腸癌、
咽頭および呼吸器癌、
ぼうこう移行性細胞癌、
脳への腫瘍移転、
非特定成人固形腫瘍、または
上部気消化管新生物、
である請求項2の方法。
【請求項16】
チロシンキナーゼ阻害剤に対する抵抗性に関連した、または抵抗性を獲得した一次および/または二次遺伝子突然変異を有する癌の処置方法であって、処置を必要とする対象へ、すべての多形、水和物、薬学的に許容し得る塩、代謝物、プロドラグ、溶媒和物、またはそれらの組合せを含む、下記式Iの4{4−(3−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)ウレイド}3−フルオロフェノキシ}ピリジンカルボキシキル酸メチルアミドの有効量を投与することを含む前記方法。
【化3】

【請求項17】
チロシンキナーゼ阻害剤に対して抵抗性を獲得した癌を有する対象へ、DASTの有効量を投与することを含む、それを必要とする対象の癌を処置する方法。

【公表番号】特表2010−516692(P2010−516692A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−546527(P2009−546527)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/051405
【国際公開番号】WO2008/089388
【国際公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(503106111)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (154)
【Fターム(参考)】