説明

化粧ブラシおよび他のブラシ用の合成フィラメント

フィラメントがクレーなどのマイルド研磨添加剤を含有し、そしてマイルドに捲縮している、化学的に先細にされた合成フィラメントを使用するフィラメント、ブラシおよびアプリケーションパッケージ。この合成フィラメントは指定表面への塗布のための製品捕捉を向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に合成フィラメントに関する。より具体的には、本発明は、クレーなどのマイルド研磨添加剤と化学的に先細にされたフィラメント端とを有する捲縮した合成フィラメントに関する。
【背景技術】
【0002】
化粧ブラシなどの現在のブラシは、天然刷毛またはナイロンもしくはポリエステルなどの合成フィラメントでできている。天然刷毛での問題は、供給業者毎およびバッチ毎の直径、長さおよび全体品質の非一貫性である。一貫した直径の天然刷毛を得るために、コストの大幅な増加がある。天然刷毛の使用での別の問題は、それらがシラミおよびシラミ卵を含有する傾向を有することである。従って、刷毛は、天然刷毛でのシラミの存在をなくすための衛生目的のために処理されなければならない。さらに、多くの人々は天然刷毛に対してアレルギー反応を有する。
【0003】
合成フィラメントは天然刷毛の問題の多くを克服できることが知られており、天然刷毛の代わりに合成品を用いる様々な試みが行われてきた。しかしながら、合成フィラメントの使用もまた困難に直面している。合成刷毛は天然刷毛のソフトさ、きめおよび全体外観を持たない。合成フィラメントが天然刷毛と同等の剛性を有するように製造される場合、フィラメントの端はブラシから望まれるソフトな感触を提供しないであろう。逆に、フィラメント剛性がソフトな感触を生み出すために下げられる場合、フィラメントは製品の十分な捕捉および沈着のために必要とされる剛性を持たないであろう。さらに、幾つかの合成刷毛ブラシ(特に、マスカラなどのメイクアップを施すためのもの)は、ブラシが十分に小さい直径の刷毛から製造されなかったときに、敏感な目に炎症をもたらすことが分かってきた。化粧ブラシでの小直径の刷毛の使用は、刷毛が余りにも少ない製品を捕捉し、化粧品を皮膚上へ単に「放出する」だけなので受け入れられないこともまた分かってきた。
【0004】
次の開示は本発明の様々な態様に関係があり、次の通り簡単にまとめられ得る。
【0005】
ブレズラー(Brezler)らに付与された米国特許公報(特許文献1)は、ケイ酸アルミニウムを含有する熱可塑性エラストマー組成物から製造され、そしてモノフィラメントを機械的に捲縮させる合成モノフィラメントを開示している。
【0006】
天然刷毛のように皮膚にソフトに感じられ、外観が良く、天然汚染物質がなくて製造前の殺菌を必要としない、化粧ブラシおよび他のブラシに使用できる刷毛を開発することが望ましい。
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,976,692号明細書
【特許文献2】米国特許第6,280,113号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
手短に言えば、そして本発明の一態様に従って、クレー添加剤を含有するポリマー材料を含むフィラメントであって、フィラメントの長さに沿って捲縮し、そして化学的に先細にされている端を有するフィラメントが提供される。
【0009】
本発明の別の態様に従って、クレー添加剤を含有するポリマー材料を含むフィラメントを有するブラシであって、前記フィラメントがフィラメントの長さに沿って捲縮し、そして化学的に先細にされている端を有するブラシが提供される。
【0010】
本発明の別の態様に従って、クレーなどのマイルド研磨添加剤を有する捲縮した化学的に先細にされた合成フィラメントを使用するアプリケーションパッケージが提供される。アプリケーションパッケージは、マスカラ、マニキュア液および頬紅などのメイクアップを施すためのものである。製品を塗るために使用されるフィラメントは、ほぼそれらの中間点でフィラメントを曲げることによってブラシアプリケーター柄に取り付けることができる。または、フィラメントは、柄への取り付けのための非先細端を用いて曲げることなくブラシアプリケーター柄に取り付けることができる。アプリケーションパッケージでのフィラメントは、繊維を締め付けるための止め金、エポキシ、ヒートセッティングまたは任意の他の公知手段によって柄に取り付けることができる。
【0011】
本発明は、添付の図面に関連して解釈される次の詳細な説明からより十分に理解されるであろう。
【0012】
本発明はその好ましい実施形態に関連して記載されるであろうが、本発明を当該実施形態に限定することが意図されないことは理解されるであろう。一方、添付の特許請求の範囲によって規定されるような本発明の趣旨および範囲内に含まれ得るすべての代案、変更、および等価物を包含することが意図される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、天然刷毛の代わりとなるソフトさ、きめおよび一様でない波状外観を有する化学的に先細にされた合成モノフィラメントに関する。本発明は、それがポリマー材料、クレーなどのマイルドな研磨添加剤、マイルドな捲縮、およびシングルまたはダブルの化学的に先細にされた端の組み合わせを組み入れるという点において天然刷毛代替品として市場で現在販売されているものとは異なり、その改良である。本発明は、ブラシ用の現在入手可能な合成フィラメント(すなわち、クレー(きめのある表面)、合成の化学的に先細にされたそしてマイルド捲縮を持たないフィラメント)より優れたフィラメントの向上した「捕捉」能力を示す。
【0014】
ここで、本発明の詳細な説明のための図面について言及する。図1aは、マイルドな研磨添加剤30を有する化学的に先細にされたシングルエンド波状合成フィラメント10の略図を開示する。図1bは、マイルドな研磨添加剤30を有する化学的に先細にされたダブルエンド60、61波状合成フィラメント10の略図を開示する。
【0015】
本発明の合成モノフィラメントまたは刷毛はポリマー材料から形成される。ポリマー材料はポリエステル、ナイロン、熱可塑性エラストマーおよびポリオレフィンであることができる。本発明で用いるポリエステルには、PBT(ポリブチレンテレフタレート)またはPET(ポリエチレンテレフタレート)ならびにPET/PBTブレンドおよびコポリマーが含まれる。本発明で用いるナイロン材料には、ナイロン6、66、610、612、および11ならびにこれらの任意のブレンドまたはコポリマーが含まれる。フィラメントの好ましい実施形態はPBTポリエステルから製造され、外観をくすませるそしてフィラメントの捕捉を向上させるためのマイルドな研磨材を含有する。フィラメントはまた、ブラシの外観を改良するそしてまた捕捉を向上させるためのマイルドな捲縮を含有する。フィラメントは次に、非常に細かい先端を形成しそしてブラシで非常にソフトな感触を提供するために化学的に先細にされる。化学的に先細にされたシングルまたはダブル端60、61は望ましいソフト端を提供するだけでなく、材料の捕捉も向上させる。
【0016】
マイルドな研磨添加剤の好ましい実施形態はクレーの使用である。本発明のフィラメントは、1.5ミクロンの平均粒度の5重量%含水カオリンクレーで作り出すことができる。クレー添加剤30は、特にブラシに使用されるときに、フィラメント10の「捕捉」能力に役立つフィラメントからの極めて小さい突起を形成する。例えば、本発明のフィラメントは頬紅ブラシ80または90に使用されるときに、皮膚または所望の表面(すなわちポイントb)に移すためまたは塗布のための頬紅粉おしろい(すなわちポイントa)の向上した捕捉を可能にする。含水カオリンクレーの代わりに使用することができる他の成分には、カ焼カオリンクレー、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、および酸化アルミニウムが含まれる。粒度は0.3〜5ミクロンの範囲である。該範囲は、十分な外観インパクトを提供しそして捕捉を向上させるが、押出の間ずっと加工問題を生み出さないために2〜10重量%、好ましくは2〜5重量%である必要がある。
【0017】
本発明のブラシは190ksiの曲げ弾性率より大きい剛性を有する。本発明のフィラメントは天然刷毛のそれに同等の曲げ弾性率を有する。曲げ弾性率は約400〜700ksiの範囲であることが好ましい。曲げ弾性率は約500〜700ksiの範囲であることがより好ましい。
【0018】
フィラメント10は、捲縮振幅40を提供する標準または公知の捲縮法を用いて波状であるかまたは捲縮している。捲縮振幅40は所望の頻度(ウェーブ/インチ)で現れる。ウェーブ頻度は、参照番号50で図1aおよび1bに示されている。波状フィラメントは1〜2ミルの振幅およびインチ当たり4〜8ウェーブの頻度を有すると定義される。本発明の波状フィラメントまたはマイルド捲縮フィラメントは、標準方法を用いて形成することができる。マイルドな捲縮または波状フィラメントを形成する公知方法を用いることができる。かかる一方法は米国特許公報(特許文献1)に記載されており、それは幾つかの工程を含む合成モノフィラメントの一般的な製造方法を記載しており、そして参照により本明細書に援用される。第1工程は、本明細書に記載される範囲によって包含される相対割合でクレーを含有する上記ポリマー材料で形成されるモノフィラメントを押し出すことを含む。この目的のために、モノフィラメント用のいかなる一般的なポリマー押出法も用いることができ、用いられる特定の押出手順は決して本発明による方法を限定しない。かかる押出法はまた、フィラメントロープの押出、急冷、延伸および弛緩の通常の工程を含むであろう。弛緩工程は、モノフィラメントを約320°F(165℃)〜約347°F(約175℃)で10〜約20秒間、最も有利には約338°F(約170℃)で約20秒間加熱することを含む順化プロセスを含む。いったんこれらの工程が完了したら、モノフィラメントは、一様でない波状外観を実現するためにさらにポスト順化されるか捲縮されるかのどちらかであってもよい。ポスト順化および捲縮プロセスの両方とも、フィラメントロープおよび最終ブラシで非常に自然に見えるウェーブを実現する。
【0019】
フィラメントは一端でベース直径20を有する。フィラメントのベース直径は約0.001インチ〜0.010インチ直径の範囲である。この直径範囲は化粧ブラシおよび他のメイクアップブラシでの使用に好ましい。ベース直径は長さによって変わらない。
【0020】
フィラメントの化学的に先細にされた部分は0.04インチ〜0.4インチの長さを有し、0.001未満の先端直径を有するであろう。化学的に先細にされたフィラメントについて言及されるが、本発明は、フィラメントの所望の先端直径を提供するであろう機械的先細化などの先細化の任意の手段によって行うことができる。
【0021】
図2〜5は、マイルドな研磨添加剤を含有する化学的に先細にされた捲縮合成フィラメントを使用して製造されたブラシ製品の例を示す。これらには、マニキュア液ブラシ、頬紅ブラシおよびマスカラブラシが含まれる。これらのタイプのブラシおよび他のものでの本発明は、ブラシフィラメントが容器またはリザーバ(すなわちポイントa)からマニキュア液、粉おしろいおよびマスカラなどの材料を「捕捉」し、そして当該材料を爪、顔面またはまつげなどの表面(すなわちポイントb)に移す能力を向上させる。
【0022】
ここで、それはクレー添加剤を有する化学的に先細にされた合成波状フィラメントのマニキュア液ブラシの略図を示す図2について言及する。マニキュア液ブラシ70は、ステム74が取り付けられているキャップまたは柄72からなる。ステム74は通常圧入でキャップ72に固定されるか、またはそれは適所に接着することができる。フィラメント76は、一群のフィラメントをそれらの中間部分(フィラメント長さの40〜60%)で折り曲げ、そして曲がった部分をステム74の端に挿入することによってステムに取り付けられる。フィラメントは止め金で適所に保持される。
【0023】
ここで、それは化学的に先細にされた端88を継ぎ手付き(ferruled)柄中に有するクレー添加剤を含有する、波状フィラメント86の頬紅ブラシ80の略図を示す図3について言及する。ブラシは、継ぎ手84(金属またはポリマーの)が取り付けられている柄82(木製または合成の)からなる。継ぎ手84は、機械的締め具(釘)によってかエポキシによってかのどちらかで柄82に固定される。継ぎ手は本発明のフィラメントを保持し、それらは、エポキシ、ヒートセッティング、またはフィラメントを締め付けるまたは固定する他の公知方法のいずれかによって継ぎ手84に固定される。
【0024】
ここで、それはクレー添加剤を有する化学的に先細にされた波状フィラメント94の代替頬紅ブラシ90の略図を示す図4について言及する。フィラメントはエポキシまたはヒートセッティングによって柄92に固定される。
【0025】
ここで、クレー添加剤を有する化学的に先細にされた波状フィラメントのマスカラブラシ100の略図を示す、図5について言及する。ブラシはプラスチックステム104中に挿入される。プラスチックステムは圧入を用いてキャップ102に取り付けられる。ブラシは、2本の金属ワイヤーを、フィラメント108がねじれたワイヤーによって捕捉されそして固定されるような方法で一緒に撚ることによって形成される。フィラメントのフィラメント自由端はねじれた金属芯106から外側へ放射状に広がっている。
【0026】
図6〜7は、マイルドな研磨材入りの化学的に先細にされた捲縮合成フィラメントを使用したブラシパッケージを示す。本発明のこれらのブラシパッケージには、図6に示されるようなマスカラブラシパッケージおよび図7に示されるマニキュア液ブラシパッケージが含まれる。
【0027】
ここで、マスカラブラシパッケージまたは塗布システムの実施形態の断面図を示す、図6について言及する。マスカラブラシパッケージは、マイルドな研磨材入りの化学的に先細にされた捲縮合成フィラメントのブラシ、リザーバ103、および塗布前にマスカラブラシから過剰の製品を除去するためのワイパーメカニズム118を含む。
【0028】
マスカラブラシパッケージ110または図1の塗布システムは、リザーバ103中に含有されるマスカラ塗布装置100を有する。塗布装置は図5に示される。塗布装置100は、例えばキャップ102をリザーバ103のネック105上へねじ込むことによって取り付けることができる。ネックは、キャップ102の内面の下方部分に形成された補完的なねじ山と協働することができる外側ねじ山107を有する。ネック105は、開口部111を画定する自由な円形エッジ113を有する。弾性変形可能な材料で形成されたワイパー118がこの開口部に取り付けられる。ワイパーまたは絞り取り(wring−out)部材118は、チューブ形状のリザーバ103に面する端を有する、指ぬきの形態にある。端は、塗布装置100がリザーバから引き出されるときに、過剰の製品101(例えばマスカラ)をステム104および塗布フィラメント108から除去することができる円形のワイピングリップを形成するように開いている。貯蔵場所において、ワイパー118はそれを通過するステム104を有する。マニキュア液パッケージ実施形態のより詳細な説明については、参照により本明細書に援用される米国特許公報(特許文献2)を参照されたい。
【0029】
ここで、マニキュア液パッケージまたは塗布システム120の実施形態の断面図を示す、図7について言及する。マニキュア液塗布システム120は、リザーバ124と握りカラー、または柄72を備えたマニキュア液アプリケーター70とを含む。好ましくはガラスでできているリザーバ124は、表面領域に塗布されるべきである液体または粘稠な製品125(例えばマニキュア液)を含有する。リザーバ124は開口部126を画定するネック121を有する。ネック121は、カラー72の内側で補完的なねじ山109と協働することができるねじ山122を有する。カラー72の外側は柄と理解することができる。
【0030】
図7について引き続き言及すると、カラー72はステム74の一端に取り付けられ、ステム74の反対端は、本発明のフィラメント76を有する塗布要素に連結される。塗布システム120がカラー72をリザーバ124上へねじ込むことによって閉じられるとき、フィラメントの房76は製品125中へつかる。ユーザーが幾らかの製品125を表面領域に塗布したいとき、ユーザーはキャップ72を回して外し、塗布装置70をリザーバから引き出す。塗布装置が過剰の製品125を保持しているとき、ユーザーはそれをネック121の自由エッジで拭って過剰の製品を絞り取る。塗布要素は好ましくは多数の絞り取りパス後でさえ十分に液を含んだままであり、滴を形成することなくマニキュア液を落ちないように留める良好な能力を有することに留意されたい。マニキュア液パッケージ実施形態のより詳細な説明については、参照により本明細書に援用される米国特許公報(特許文献2)を参照されたい。
【実施例】
【0031】
本発明での合成フィラメントを、PBTポリエステル(本願特許出願人によって供給されるクラスチン(Crastin)(登録商標))で製造し、モノフィラメント用の典型的な押出法を用いて押し出した。PBT樹脂を1.2ミクロンの平均粒度の5%のカオリンクレーとブレンドし、ブレンドを二軸スクリュー押出機(ワーナー・アンド・フライデラー(Werner & Pfleiderer)によって製造された43mm二軸スクリュー押出機)を用いて溶融させた。フィラメントを、メルトポンプ(ゼニス・ポンプス(Zenith pumps)によって製造された)を用いて235℃の温度で0.018インチ直径毛細管を含有する紡糸口金プレートを通して押し出した。生じたモノフィラメントを次に急冷し、0.003インチ(3ミル)または0.004インチ(4ミル)の最終直径に延伸した。生じたフィラメントを次に順化させ、捲縮させ、約2インチの直径および約96インチの長さのかせにした。捲縮プロセスは、個々のフィラメントを2つの捲縮ギア間に通してマイルドな波状外観をフィラメントに形成することからなった。捲縮プロセスのより詳細な説明については、参照により本明細書に援用される米国特許公報(特許文献1)を参照されたい。かせを次にラップして約92インチ長さへカットした。約92インチ長さのかせを次に約2.5インチカット片へカットした。カット片を次に次の方法を用いて化学的に先細にした。フィラメントを40%濃度のNaOHの苛性溶液中120℃で15分間化学的に先細にした。フィラメント束周りの紙を除去し、束を非先細端または中間部分のどちらかでゴムバンドで固定した。束端を、所望の先端長さを達成するために必要される深さまで溶液中へ沈めた。15分の終わりに、束を溶液から取り出し、7の表面PHを達成するためにきれいな水で5分間リンスした。リンス後に、束を遠心分離機で3分間乾燥させた。フィラメントを次に紙およびゴムバンドで再ラップし、出荷のために包装した。(フィラメントの両端が化学的に先細にされるべきである場合には、上記方法をフィラメントの他端について繰り返す)。化学的に先細にされる方法は0.001インチ未満の最終先端直径を生み出した。
【0032】
PBTポリエステルを本実施例で使用したが、ナイロン、ナイロンブレンド、ナイロンコポリマー、熱可塑性エラストマーおよびポリオレフィンだけでなく他のポリエステル、ポリエステルブレンドおよびコポリマーもまた受け入れられる。さらに、参照により本明細書に援用される米国特許公報(特許文献1)に記載されているものなどの、他の化学的に先細にする方法を用いることができる。
【0033】
それ故、本発明に従って、本明細書で上に述べられた目的および利点を完全に満たすクレー添加剤入りの化学的に先細にされた捲縮合成フィラメントが提供されたことは明らかである。本発明は、その具体的な実施形態とともに記載されてきたが、多くの代案、変更、および変形が当業者に明らかであらうことは明白である。従って、添付の特許請求の範囲の趣旨および広い範囲内に入るすべてのかかる代案、変更および変形を包含することが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1a】マイルドな研磨添加剤を有する化学的に先細にされた波状フィラメントの略図である。
【図1b】マイルドな研磨添加剤を有する化学的に先細にされたダブルエンド波状フィラメントの略図である。
【図2】マイルドな研磨添加剤を有する化学的に先細にされた波状フィラメントのマニキュア液ブラシの略図である。
【図3】継ぎ手付き柄中のマイルドな研磨添加剤を有する化学的に先細にされた波状フィラメントの頬紅ブラシの略図である。
【図4】マイルドな研磨添加剤を有する化学的に先細にされた波状フィラメントの頬紅ブラシの略図である。
【図5】マイルドな研磨添加剤を有する化学的に先細にされた波状フィラメントのマスカラブラシの略図である。
【図6】マイルドな研磨添加剤を有する化学的に先細にされた波状フィラメントを使用するワイパーシステムおよびリザーバを示す本発明のマスカラブラシパッケージ実施形態の断面図である。
【図7】マイルドな研磨添加剤を有する化学的に先細にされた波状フィラメントを使用する本発明のマニキュア液パッケージ実施形態の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレー添加剤を含有するポリマー材料を含むフィラメントであって、前記フィラメントの長さに沿って捲縮し、そして化学的に先細にされている端を有することを特徴とするフィラメント。
【請求項2】
化学的に先細にされた両端を有することを特徴とする請求項1に記載のフィラメント。
【請求項3】
ポイントaからポイントbに製品を移すために製品を捕捉する改良された能力を有することを特徴とする請求項1に記載のフィラメント。
【請求項4】
前記フィラメントポリマーがポリエステル、ナイロン、熱可塑性エラストマーおよびポリオレフィンからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のフィラメント。
【請求項5】
前記フィラメントポリマーがPBTであることを特徴とする請求項4に記載のフィラメント。
【請求項6】
前記フィラメントポリマーがPETであることを特徴とする請求項4に記載のフィラメント。
【請求項7】
前記ナイロンが6、66、610、612および11からなる群から選択されることを特徴とする請求項4に記載のフィラメント。
【請求項8】
約0.001インチ〜0.010インチの範囲のベース直径を有することを特徴とする請求項1に記載のフィラメント。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に従って製造したフィラメントを有することを特徴とするブラシ。
【請求項10】
メイクアップを施すための、請求項9に記載のブラシ。
【請求項11】
継ぎ手および柄を含み、前記フィラメントが継ぎ手に固定され、そして前記継ぎ手が柄に連結されることを特徴とする請求項10に記載のブラシ。
【請求項12】
頬紅をつけるための、請求項11に記載のブラシ。
【請求項13】
前記フィラメントが、複数のフィラメントをそれらの中間点で曲げ、そして前記中間点を柄に締め付けることによってブラシを形成することを特徴とする請求項11に記載のブラシ。
【請求項14】
前記フィラメントが止め金で柄に固定されることを特徴とする請求項13に記載のブラシ。
【請求項15】
化学的に先細にされた端の反対側に自由端を有する複数のフィラメントを含み、前記自由端が前記ブラシの柄中に挿入され、そしてヒートセッティングまたはエポキシによって固定されることを特徴とする請求項9に記載のブラシ。
【請求項16】
マニキュア液をつけるための、請求項13〜15のいずれか一項に記載のブラシ。
【請求項17】
前記ブラシが前記フィラメントを固定するための芯を形成する2本のねじれたワイヤーを有し、そして前記フィラメントがねじれたワイヤー芯から外側へ放射状に広がっていることを特徴とする請求項10に記載のブラシ。
【請求項18】
マスカラを塗るための、請求項17に記載のブラシ。
【請求項19】
請求項18に記載のブラシを含み、そしてリザーバ、およびマスカラブラシパッケージを形成するブラシから過剰のマスカラを除去するためのメカニズムをさらに含むことを特徴とする化粧品パッケージ。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−527198(P2008−527198A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551309(P2007−551309)
【出願日】平成18年1月6日(2006.1.6)
【国際出願番号】PCT/US2006/000685
【国際公開番号】WO2006/076293
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】