説明

化粧マス製品をカラーカスタマイズするための方法およびシステム

【課題】客に販売する段階でカスタマイズされた色化粧マスを作る方法およびシステムに関する。
【解決手段】該方法は、少なくとも2つの異なる色を有する複数のペレットと最終的な色を提供するようにペレットの組み合わせを特定するプログラム可能なデバイスが最終的な色を選択すること、組み合わせた際に該最終的な色が作られるようにペレットの組み合わせを特定すること、該組み合わせたペレットを容器内で所定温度まで加熱して加熱混合物を形成すること、該加熱混合物を該容器から鋳型に移すこと、該加熱混合物が固化して化粧マスを形成するまで鋳型を冷却すること、ならびに該鋳型を解体してマスを取り出すことを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、口紅およびその他の化粧マス製品を、客に販売する段階でカラーカスタマイズするための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
化粧品の購入客は、化粧品の最適な色合いを選択することに関心を持つ場合が多い。そのため、化粧品製造会社は、多くの客のニーズに応えるために、多彩な色展開で化粧品を製造することが多い。製造会社は多彩な色展開で製造しようとする一方で、選択可能な数には限界がある。製造会社は、在庫スペースが限られていることを認識しており、あまり人気のない色による無駄を避けたいと願っている。最適色を選択する際には、在庫入手性も障害となっている。より人気のある色選択が在庫にない場合もあり、現在の「オン・デマンド」型の消費者は、選択した色が入手できるまで待つのを好まず、別のブランドに変えることもよくある。そのため、多数の消費者のニーズに応えて、カスタマイズされた色選択が開発されている。
【0003】
客は、様々な理由から特定の色合いを欲しがることがある。客特有のスキントーンに特定のファンデーション、パウダー、またはほお紅を合わせたり、特定の口紅を衣服やマニキュアの色に合わせたいかもしれない。あるいはまた、客は、ファンデーション、口紅、またはその他の化粧品を、自分のスキントーンに対してわずかに暗いまたは明るいが好ましい色合いであわせることを欲したり、化粧品を特定の髪の色またはその他の色に合わせることに関心があるかもしれない。
【0004】
いくつかの化粧品製造会社は、ファンデーションおよびパウダーなどの商品について、客が色を自由に選択できるようにしている。例えば、CliniqueおよびClarionは、客用の売り場カウンターにコンピュータを導入している。コンピュータには、色合い、スキンタイプ、およびその他の特性などの要素に関する情報が入力され、その会社の最も適した製品が決定される。
【0005】
他の会社は、カスタマイズ配合したファンデーションおよびパウダーを提供している。1つの会社であるPrescriptivesでは、対象者のスキンカラーを手動で評価してから、売り場担当者が、既存する完成済みのファンデーションおよびパウダーを、評価した対象者のスキンカラーに合うように調節している。この方法は、時間がかかり、売り場担当者の長いトレーニングを必要とすることがある。
【0006】
1つの会社であるTrish McEvoyでは、販売段階でカスタマイズされる口紅を客に提供している。Trish McEvoyカスタムパレットシステムでは、客が既製の口紅製品の中で最適なカラーを見つけられないが、既製品の色に似た色を欲している場合に、既製の口紅製品の中から最も近い二色を選択する。そして、それぞれの色から、口紅マスの一部を切り取り、四角いパレットに手動で載せる。次に、このパレットを加熱する。加熱の間、売り場担当者は、パレット内の材料を手でかき混ぜて混合する。パレットを固めた後、購入客は、ブラシを用いて口紅材料をパレットから唇に移す。
【0007】
いくつかの特許は、販売段階でカスタマイズ化粧品を配合するための装置または方法を教示している。例えば、Kraussらの米国特許第4,871,262号は、選択された化粧品添加物を化粧クリーム基剤に配合するための自動化粧材料分配システムおよび方法を記載している。化粧品添加物は、ポンプにより貯蔵ボトルから、クリーム基剤の入っている瓶に送られる。混合物を混合棒で撹拌し、分配(dispensing)ユニットから取り出し、封止し、客に提供する。
【0008】
本明細書に参考としてその内容全体を援用するRiggらの米国特許第5,622,692号は、カスタマイズされたスキンファンデーション製品を提供する方法および装置を記載している。スキン分析器を用いて、スキン特性を読み取る。プラグラム可能デバイスが、スキン分析器による読み取りを受け取り、予めプログラミングされた処方セットから最適な処方を対応させ、処方器が様々な化粧化学組成物からファンデーション製品を調製する。処方器は、最適な処方を特定する際に、プログラム可能デバイスから指示を受ける。最適な処方は、客による入力および手動変更により変更することができる。Riggらの米国特許第5,785,960号は、米国特許第5,622,692号に記載された方法および装置に類似したものを記載しており、さらに通信モデムを使用して、製品が調製されるセンターから離れた場所でその方法および装置を利用することを記載している。
【発明の開示】
【0009】
ファンデーションなどに利用されてきた既存のカスタマイズシステムは、数々の問題で苦労している。これらのシステムは、コンピュータアルゴリズムにより生成された処方に合うように非常に少量の材料を正確に測定することを必要とすることが多い。大量の静的材料が利用され、これらは調製場所に保管されていなければならない。多数の異なるファンデーションの調製過程において、同じ材料のマスから、通常ポンプまたはノズルを介して連続的に分配することが必要とされる。分配が繰り返されるため、出発材料の汚染の可能性が高くなり、従って、材料が実質的に無駄に終わるかもしれない。また、特定の原料の計量において要求される精度も、高度にトレーニングされた担当者を必要とせずに同じ色を正確に再現する可能性を低くしている。
【0010】
本発明は、上記問題を回避し、口紅およびスティックファンデーションなどのカラーカスタマイズされた化粧マス製品を作成する技術を提供する。出発材料は、個別の小さいユニットで、たった1回で調合され、無駄がほとんどない。既製の口紅を組み合わせることに依存する従来のシステムとは異なり、口紅の在庫品を手元に保管する必要さえもない。そのため、返品が極めて少なくなり、無駄な構成要素(即ち、不人気となった色合いの口紅のケースおよび包装など)が減る。また、本発明は、客の好みによる色合いの変更を許容し易い。測定は単純だが非常に精度が高く、色の再現が可能である。また、個々の出発成分は少量であり、カウンターの後ろに保管しておくことが比較的容易である。上記およびその他の利点は、以下の記載から容易に理解されるであろう。
【0011】
つまり、化粧品カウンター、またはそのような売り場において利用し易い改善された口紅カスタマイズプロセスが、カスタマイズされた口紅を提供するために必要とされている。ほお紅、スティックファンデーション、またはその他の同様の色化粧品などのその他の種類の化粧マス製品も、改善されたカスタマイズ技術により製造できる。
【0012】
発明の概要
従って、本発明は、客に販売する段階で、複数の色を有する複数のペレットから、カスタマイズされた色化粧品マスを作るための方法およびシステムに関する。この方法は、最終的な色を選択し、ペレットを組み合わせて最終的な色を作るように、複数のペレットから、ペレット重量およびペレットの色に基づいてペレットの組合せを特定することを含む。次に、組み合わせたペレットを容器内で加熱し、加熱材料を形成する。加熱材料を、容器から、少なくとも1つの化粧品マスの形状を画定する、少なくとも1つの開口部を有する鋳型に移す。そして、加熱材料が少なくとも1つの化粧品マスに固化するまで鋳型を冷却する。次いで、鋳型を解体し、少なくとも1つの化粧品マスを鋳型から取り出す。
【0013】
最終的な色を選択するステップは、標準カラーパレットから最終的な色を選択することを含み得る。この実施形態はまた、客の入力に基づいて最終的な色を改変し、改変された最終的な色が最終的な色として選択されるまで改変ステップを繰り返すことを含み得る。別の実施形態では、最終的な色を選択するステップは、未知の(unknown)色を読み取り、未知の色を標準カラーパレットと比較して、マッチングする(matching)色を最終的な色として選択することを含む。また、この方法は、ディスプレイユニット上に、該マッチングする色および未知の色を表示することも含み得る。この実施形態は、客の入力に基づいて該マッチングする色を改変することをさらに含んでもよい。前記表示ステップおよび前記改変ステップは、前記マッチングする色が最終的な色として選択されるまで繰り返し得る。
【0014】
また、上記方法は、客のデジタル画像を受け取り、ディスプレイユニット上で客のデジタル画像に前記マッチングする色を表示し、客の入力に基づいて該マッチングする色を改変し、該マッチングする色が最終的な色として選択されるまで表示および改変ステップを繰り返すことを含み得る。
【0015】
別の実施形態においては、最終的な色を選択するステップが、客のデジタル画像を受け取り、ディスプレイユニット上で客のデジタル画像上に最終的な色を表示することを含み得る。この実施形態では、前記ステップは、未知の色を読み取り、未知の色を標準カラーパレットと比較し、マッチングする色を選択することも含み得る。該マッチングする色は客のデジタル画像上に未知の色と共に表示するのが好ましく、客の入力に基づいて該マッチングする色を改変することができる。表示および改変ステップは、該マッチングする色が最終的な色として選択されるまで繰り返し得る。
【0016】
また、上記方法は、化粧マスを分配ユニットに入れることも含み得る。一実施形態では、混合物を加熱の間撹拌することにより均質な加熱混合物の形成を促進することが好ましい。上記方法は、最終的な色をデータベースに格納することをさらに含み得る。
【0017】
本発明のシステムは、少なくとも2つの異なる色を有する複数のペレット、ならびに複数のペレットの重量および色組み合わせに基づいてペレットの組合せを特定するためのプログラム可能デバイスを備え、組み合わせたペレットが均質なマスに形成された場合に組み合わせたペレットが化粧品マスの最終的な色を提供するものであることが好ましい。このシステムはまた、組み合わせたペレットを収容する容器、加熱ユニット、鋳型、および冷却ユニットを備える。加熱ユニットは、組み合わせたペレットを容器内で加熱して、均質な加熱混合物を形成するためのものである。鋳型は、化粧品マスの形状を画定し、均質な加熱混合物を収容するための鋳型キャビティを少なくとも1つ含み得る。冷却ユニットは、加熱混合物が固化するまで、鋳型中の加熱混合物を冷却するために使用し得る。
【0018】
化粧マスは、口紅、ファンデーション、またはほお紅であり得る。一実施形態では、複数のペレットは、金属酸化物、二酸化チタン、FD&C有機顔料、D&C有機顔料、天然顔料、および真珠光沢顔料からなる群より選択される少なくとも1種の着色剤を含むことが好ましい。
【0019】
別の実施形態では、加熱ユニットはブロックヒータであり、冷却ユニットは冷却プレートである。組み合わせたペレットを容器内で攪拌して均質な加熱混合物を作るために攪拌具を備える。鋳型は、該鋳型から化粧マスを取り出すために解体可能であることが好ましい。
【0020】
本システムのプログラム可能デバイスは、第1の入力ユニットを備え得るものであり、標準カラーパレットを格納するようにプログラミングされる。第1の入力ユニットが未知の色をサンプリングし、プログラム可能デバイスが未知の色を標準カラーパレットと比較してマッチングする色を特定する。該マッチングする色を最終色として選択するか、該マッチングする色を改変して最終色を得るための客からの入力を受け取るために、第2の入力デバイスを備えることが好ましい。デジタルカメラを備えて、デジタル画像を生成して、プログラム可能デバイスに入力してもよい。プログラム可能デバイスは、デジタル画像を受け取り、デジタル画像を操作し、デジタル画像を最終色と共に表示するようにプログラミングされることが好ましい。
本発明の好ましい特徴は、添付の図面に開示されており、図中、同様の参照符号は、複数ある図面を通じて同様の構成要素を指す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
好適な実施形態の詳細な説明
本発明による、客に販売する段階でカスタマイズされた色化粧マスを作る方法を、図1および図2に図式的に示す。本方法が、口紅、ほお紅、ファンデーションまたはその他の種類の固形色化粧品などのあらゆる種類のカラーカスタマイズされた化粧マスを提供するために利用できることが理解された上で、話の簡潔化のために、以下の記載では口紅に焦点を当てるものとする。これは、いかなる意味においても本発明を口紅技術に限定するものではない。
【0022】
本発明の方法は、概して2つの段階に分けることができる。第一段階は色選択段階であり、第二段階はマス調製段階である。図1に示すように、本方法は、まず最終的な色を選択することを必要とする。最終的な色は、多くの異なる方法によって選択できる。最終的な色を選択する一つの方法では、カウンター上ディスプレイ、コンピュータ化ディスプレイユニット、またはその他のディスプレイ手段のいずれかに示される標準カラーパレットなどのカラーチャートを見る。この方法では、客は、複数ある標準色から一色を選択するだけである。あるいはまた、類似した方法では、客は、パレット、チャート、ディスプレイユニットなどに示された標準色のうちの二色の中間色を選択してもよい。そして、アルゴリズムまたは類似した計算方法を格納したコンピュータプログラムを利用して、選択された色に対する適切な処方を特定する。さらに別の方法では、客は、衣服またはその他の何かなどの未知の色を眺めて、標準カラーパレットまたはカラーチャートから、手作業で未知の色にマッチングする色を選択してもよい。
【0023】
最終的な色を選択するためのいくつかのその他の方法を図2に図式的に示す。第1の方法は実線で示し、それに変わる方法は一部実線および一部点線で図示している。図2を参照すると、最終的な色を選択するための方法の1つは、未知の色を読み取ることから始める。未知の色は、生地の一部、カラーチャート、客の皮膚、ネイルカラー、またはその他のあらゆる情報源から読み取ってよい。本プロセスのこの工程は、以下により詳細に記載する。次いで、未知の色を、コンピュータなどのプログラム可能デバイスに格納されうる標準カラーパレットと比較することが好ましい。比較終了後、未知の色と実質的にマッチングするマッチング色(matching color)を選択する。このマッチング色は、カラーパレットの中の最も近い標準色であってもよいし、またはより好ましくは、未知の色と実質的に同等であるようにマッチングする標準色の中間色に相当するものでもよい。次に、マッチング色および未知の色を客のために表示する。この表示機能は、コンピュータ画面上または他の類似したディスプレイユニット上で実行される。次に、客は、マッチング色を最終的な色として選択するか、マッチング色を改変するか選択できる。もし客がマッチング色を改変すると決めた場合、新たに改変されたマッチング色を客が見られるように再度表示することが好ましい。客は、色階調またはその他の色の特性を変化させることによって、マッチング色を改変することを望むかもしれない。この場合も、客は、色の選択に満足するまでマッチング色を改変する選択権がある。客がマッチング色を決定した時点で、その最終的なマッチング色が最終的な色となる。
【0024】
別の代替的な最終色選択方法では、図2において一部点線および一部実線で示すように、未知の色を読み取ることから始める。次に、この未知の色を、コンピュータなどのプログラム可能デバイスに格納されうる標準カラーパレットと比較することが好ましい。比較終了後、未知の色と実質的にマッチングするマッチング色を選択する。このマッチング色は、カラーパレットの中の標準色の中で最も近いものであってもよいし、より好ましくは未知の色と実質的に同等であるようにマッチングする中間色に相当するものでもよい。以下の方法は、対象者のデジタル画像を受け取ることを含む。デジタル画像は、デジタルカメラを利用して得ることができる。デジタルカメラはデジタル画像データをプログラム可能デバイスに伝送し、該デバイスはデジタル画像処理プログラムを利用してデジタル画像を表示する。次いで、客が見られるように、マッチング色を対象者のデジタル画像上に表示してもよい。この表示機能は、コンピュータ画面またはその他の類似したディスプレイユニット上で実行することができる。次に客は、マッチング色を最終的な色として選択するか、マッチング色を改変するか選択できる。客がマッチング色を改変すると決定した場合、客が見られるように、新たに改変されたマッチング色が対象者のデジタル画像上に再度表示されることが好ましい。ここでも、客は、色選択に満足するまでマッチング色を改変する選択権を有する。客がマッチング色を決定した時点で、その最終的なマッチング色が最終的な色となる。
【0025】
当業者には、この最終色選択方法が、改変を経ても本発明に同等に適用可能であることが明らかであろう。最終的な色を選択するために、様々な特徴のあらゆる組み合わせを単独または組み合わせて使用できる。
【0026】
最終的な色は、その後客が使用するために、または色のデータベースを編纂するのに使用するために、プログラム可能デバイスに格納されてもよい。最終的な色をプログラム可能デバイスに格納することによって、客は、後日、同じ色の化粧品を確実に入手することができる。顧客情報(名前および住所など)も、最終的な色選択と共にデータベースに格納できる。
【0027】
本発明では手作業での色選択を想定しているが、コンピュータ処理色分析および描画システムを利用して、最終的な色を選択してもよい。この目的において好ましい既製の色分析プログラムは、Colortec社のAccu-Findである。その他の色分析プログラムも、Data Color、X-Rite、Minolta、SchylinおよびB.Y.K. Gardinerなどの会社から入手可能である。コンピュータ処理色分析および描画システムでは、格納された標準色を利用し、さらに入力装置によって未知の色をサンプリングして、標準色からマッチングするものを検索できることが好ましい。
【0028】
入力装置を使用する場合、色彩計、分光測光器などを備えてもよい。上記各会社は、それぞれの色分析プログラムとあわせた入力型ハードウェアを市販している。色彩計は、色を測定するための装置であり、発光ダイオードを光源として使用し、反射光を検出するためにセンサアレイ検出技術を使用する。分光測光器は、対象物からの反射光を、(通常、ブレーズ・ハログラフィック型の)回折格子を使用して分析することによって色を測定する。検出器は、アレイセンサ型または単一センサ型のものである。色は、L*a*b値を用いた数値色表記により正確に表現されうる。色彩計および分光測光器の両方とも、コンピュータプログラムによってL*a*b値に変換できる情報を生成する。
【0029】
L*a*b値は、サンプルの反射率および色の標準的な尺度である。「L」値は、色の明暗の度合いを表し、0(黒)から100(白)におよぶ。「a」および「b」値は、色の実際の色相を表す。「a」は赤から緑の色範囲を表し、「b」は黄色から青の色範囲を表す。純粋な赤は「a」値が100で表され、純粋な緑は「a」値が-100で表される。同様に、純粋な黄色は「b」値が100で表され、純粋な青は「b」値が-100で表される。この表記システムでは、典型的な赤リンゴ色は、L=42.8、a=45.0およびb=9.5である。L*a*b色表記システムについてのより詳細な情報は、Minoltaの”Precise Color Communication”と称するパンフレットから得ることができる。この開示内容全体を本明細書に参考により組み入れる。
【0030】
色分析プログラムを使用することが好ましいが、その代わりに色彩計または分光測光器を、選択可能な色に対応した一連のL*a*b値(その色についての所定のペレット処方にそれぞれマッチングしている)を設定できるExcel表計算ソフトなどのように高性能でないプログラム出力と共に使用することができる。入力装置は、L*a*b値を測定し、表計算ソフト上のL*a*b値、および適切な処方とマッチングさせる。
【0031】
次いでマッチング色および未知の色を、ビデオモニタ/プリンタまたは液晶パネルなどの較正済み出力装置上に表示できる。描画およびデジタル画像操作に利用できる既製のソフトウェアの例として、Adobe SystemsのPhotoShop5.0が挙げられる。Accu-Find Plug-in to PhotoShop5.0を利用して、色選択プログラムと表示プログラムを連結してもよい。Accuracy MicrosystemsのPCM色彩計をAccu-Findと共に利用して、未知の色の色測定を行っても良い。その他の既製システムも、上記と同様の機能を実行するために利用できる。
【0032】
上記に別実施形態として記載したようにデジタル画像処理が望ましい場合、写真撮影および顔画像操作機能を備えるために付加機器を利用する。デジタルカメラを、デジタル画像ファイルを作成するのに適した画像捕捉ソフトウェアと共に利用することが好ましい。適切なデジタルカメラの例として、Kodak DC260またはCoolpix 700が挙げられる。次に、対象者の顔画像を捕捉するように設計されたソフトウェアを有するデジタル画像処理操作システムを用い、メイクアップを加えて画像強調するように設計されたツールを用いて画像を操作する。メイクアップ強調機能は、メイクアップファイルに格納し、アウトラインツール、ブラシ、ペンシルまたはその他の任意のバーチャルメイクアップアプリケーターを用いて、画像を操作するために使用してもよい。デジタル画像処理が望ましい場合、適切なコンピュータ、モニタおよびプリンタを利用して、見やすい対象者デジタル画像を得ることができる。
【0033】
図1を再度参照する。本方法は、いったん最終的な色が選択されると、本システムに使用する原材料製品の適切量が特定されることを含む。原材料製品は、標準化された色およびペレット重量を有する完全に処方された口紅マスを含んでなる個別の口紅色ペレットの形態であることが好ましい。通常、その処方、およびつまり該ペレットは、ロウを基剤としたのものである。しかし、ペレットは、熱流し込み型の色化粧品に適したいかなる材料からも選択できる。例えば、種々の脂肪アルコール、脂肪酸、脂肪エステル、ポリエチレン、ポリエチレングリコールおよびステロールなどの(ただし、これらに限定されない)従来にないロウ様材料、ならびにシリコンロウなどのロウ様(即ち、硬く、脆く、比較的非油脂性)の材質をした合成樹脂製品などが挙げられる。複数の異なるペレット色が得られる。ペレットは、単色であってもよいし、色の組み合わせを含んでいても良い。ペレットを着色するための着色剤は、色化粧品に通常使用される任意のものであってよい。これには、例えば赤、黄色、黒または茶色酸化鉄、または白色二酸化チタンなどの金属酸化物;FD&C有機顔料、またはD&C有機顔料;アンナット、クロロフィル、カーミンなどの天然顔料;ならびに雲母チタン、シリカ、魚鱗箔、薄片アルミナ、コレステリック含気液晶またはキラル含気液晶などの真珠光沢顔料が挙げられるが、ただしこれらに限定されない。化粧品に有用な着色剤の一覧は、例えば、International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, Volume 2, 7th Edition, 1997(1628-30頁を参照)に示されている。この開示内容全体を本明細書に参考として援用する。
【0034】
カラーパレットの中のそれぞれの色をマッチングの供給源とするために、各色を生み出すペレットの処方を予め決定しておく。化粧品の特定の色を再現するのに必要な色成分の決定は、色化粧品業界の当業者個人の技量内である。個々の色それぞれの処方を、パレットの中の色と連係させる。好ましい実施形態では、例えば、色マッチングおよび描画プログラムを標準カラーパレットの供給源として用いる場合、このプログラムはプログラムの一部として個別の処方を入力することができる。より好ましくは、このプログラムは、標準的なパレットカラーの中間色に対する中間的な処方を作成することが可能である。しかし、別の実施形態では、カラーパレットおよびペレット処方は、別々に保管され、手作業またはコンピュータを介して相互参照される。
【0035】
好ましい実施形態では、ペレットは全て実質的に同じ重量であり、最も好ましくはそれぞれ約1/2または1/4グラムで、口紅1本の合計重量は約5グラムである。別の実施形態では、ペレットは、異なる重量または大きさであってもよく、この構成要素は本発明において決定的なものではない。コンピュータプログラムを利用して、最終的に選択された色に基づいて適切なペレットの色および重量の組み合わせを特定することが好ましい。ペレットの組み合わせは、最終的な色を選択する際に上述したコンピュータ色分析システムから特定されることが好ましい。このプログラムは、標準的なカラーパレットファイルを利用し、パレットファイルから最も近い色を選択し、標準カラーパレットファイルの中で最も近い色の中間のマッチング色に対する適切な処方を適切なコンピュータアルゴリズムを利用して特定する。
【0036】
本方法の次のステップは、ペレットの組み合わせを容器内に入れることを含む。容器は、口紅ペレットを溶かすのに必要な熱に耐えうるいかなる型の容器でもよい。好ましい容器は、コンパクトで、プラスチック製で、使い捨て用のものである。容器内のペレットを加熱し、ペレットが溶けて混合物となるまで攪拌する。ペレットは、好ましくはペレット中のロウの融点をちょうど超えた指定温度まで加熱する。温度は、基剤処方に使われるロウの種類に応じて変化する。容器を、ブロックヒータなどの加熱ユニットに載置して、ペレットを加熱する。本方法は販売段階、すなわち通常は化粧品カウンターで利用されるため、ここでもコンパクトさが重要となる。つまり、コンパクトな加熱ユニットが最も好ましい。ペレットは、均質な加熱混合物とするために、例えば木製の使い捨てかき混ぜ棒を用いて手で攪拌してもよい。
【0037】
ペレットが完全に溶け、均質な加熱混合物になるようにかき混ぜたら、混合物を鋳型に流し込む。鋳型は、口紅マスの形をしたキャビティーを少なくとも1つ有することが好ましい。一実施形態では、2つのキャビティーを有する。鋳型は、コンパクトな大きさで、手で組み合わせたり解体したりできることが好ましい。混合物を鋳型に流し込んだ後、該鋳型を、口紅の固化温度以下の設定温度まで鋳型を冷却できる伝熱装置に入れる。任意の種類の冷却装置を利用できる。ペルティエ冷却プレートは、圧縮機を必要としないため、好ましい冷却ユニットの1つである。別の実施形態では、1本の口紅マスを流し込み、残りの混合物は、皿またはその他の適切な容器に注いでマッチング色のほお紅を形成するようにする。
【0038】
混合物を固化温度まで冷却した後、鋳型を冷却プレートから取り、鋳型を解体してマスを鋳型から取り出す。次いでそれぞれのマスを、客が使用できるように、口紅ケースやコンパクトなどの分配ユニットに入れる。
【0039】
以下、図3〜図9を参照する。コンピュータ11などのプログラム可能デバイス10、少なくとも2つの異なる色を有する複数の口紅ペレット22、容器24、加熱ユニット20、鋳型30および冷却ユニット40を備える本発明のシステムが図示されている。プログラム可能デバイス10は図3に示している。プログラム可能デバイス10は、入力12を受け取り、コンピュータプログラム14を用いて出力16を与える。上述したように、入力12は、とりわけ、未知の色、選択された色、またはマッチング色の改変に関するデータを含んでいても良い。プログラム14は、とりわけ、標準カラーパレットについて格納されたデータ、色分析および描画プログラム、デジタル画像処理プログラム、ならびに最終的な色が選択された後に適切な口紅ペレットの組み合わせを特定するために利用するコンピュータアルゴリズムおよび関連プログラムを含んでいてもよい。
【0040】
プログラム可能デバイス10はまた、コンピュータ11のプログラム14に対する入力を行うために使用されるキーボード18、ならびにプログラム14の結果を見るためのコンピュータ画面13を備えることが好ましい。本発明の一実施形態では、コンピュータ11は、300MHz以上の処理速度のIntel PentiumIIプロセッサと共にWindows95および高速ビデオグラフィックカード、ならびに高品質モニタを備えている。
【0041】
本発明のシステムはまた、容器内のペレットを加熱するための加熱ユニットを備える。図4は、本発明の加熱ユニットの一実施形態を加熱プレート20として示す。複数のペレット22を容器24内に入れ、容器24を加熱プレート20上に載置して容器24内のペレット22を溶かす。容器24は、プラスチック製で使い捨て用であることが好ましいが、ペレット22を溶かすために必要な熱に耐えうるものであれば任意の種類の容器を利用できる。従来の木製使い捨てかき混ぜ棒などの攪拌具26を使って、容器24内の組み合わせたペレット22を加熱の間攪拌してもよい。組み合わせたペレット22は、全てのペレットが溶けて均質な加熱混合物となるまで加熱および攪拌することが好ましい。加熱プレート20は、容器24内の組み合わせたペレット22の融点を超える温度までペレットを加熱できるものでなくてはならない。電子レンジまたはその他の加熱ユニットなどの任意の種類の加熱ユニットが利用できることを記しておく。化粧品カウンターの後ろでシステムを利用するため、小型の加熱ユニットの方が大型のユニットよりも好ましい。
【0042】
次に、溶融混合物を図5に示すような口紅鋳型30に流し込む。鋳型30は、口紅マス36の形に成形された2つのキャビティー(32、34)を有する。鋳型30は、再利用可能で、簡単に組み合わせたり解体できるものであることが好ましい。あるいはまた、鋳型30は使い捨てのものでもよい。鋳型30は、カウンターの後ろのスペースを大きく占めないようにコンパクトな大きさであり、冷却ユニットと共に簡単に利用できるものであることが好ましい。図5に示すように鋳型30は2つのパーツに分けられるが、鋳型に対するパーツの数は本発明にとって決定的なものではない。
【0043】
加熱混合物を鋳型30に流し込んだ後、伝熱装置を利用して鋳型を冷却する。伝熱装置の一実施形態を図6に冷却プレート40として示す。本目的のためには、圧縮機を必要とせず、それゆえその大きさがよりコンパクトであるため、ペルティエ冷却プレートが有用である。冷却プレート40は、鋳型30を冷却して、加熱材料を固化させて成形マスを作ることができることが好ましい。
【0044】
成形マスが固化した後、鋳型30を解体して鋳型30からマスを取り出す。該マスを図7および図8に示すような分配ユニットに入れることができる。口紅の場合、マスをまずカップ状の受け皿に入れる。次いで、マス56およびカップ状受け皿50を、従来の口紅ケースなどのディスペンサ60 (図8において点線で示す)に入れて、客に渡す。本発明のマス56用には、任意の種類の分配システムを利用できる。図8に示すディスペンサ60は、あくまで図示するためのものである。
【0045】
図9を参照する。本発明のプログラム可能デバイスの別の実施形態が示されている。本実施形態では、デジタルカメラ70などのデジタル画像処理装置を使用して、好ましくは客である対象者のデジタル画像を撮影する。画像処理ソフトウェア72をコンピュータ74にインストールする。コンピュータ74は、デジタルカメラ70からデジタル画像を受け取り、コンピュータ画面76上に画像を形成する。コンピュータ74はまた、入力装置80を用いて読み取ることのできる未知の色を分析し、それを標準カラーパレットと比較して、マッチング色を特定するための色分析プログラム78も備える。あるいはまた、コンピュータ画面上にカラーパレットを配し、客がパレットから色を選択したり、改変を施したパレットから色を選択するようにしてもよい。
【0046】
プログラム可能デバイス10はまた、キーボード82の形態で別の入力装置を備える。キーボード82は、画像処理プログラム72および色分析プログラム78に対する入力を行うために使用される。例えば、客の画像がコンピュータ画面76に表示され、マッチング色が決定されると、客は、マッチング色に関する明度、色階調またはその他の要素を変えることでマッチング色を改変して、より望ましい色を選択できる。プログラム可能デバイス10はまた、客が最終的に色を選択した後にマッチング色を作るために必要な口紅ペレット22の重量および色の組み合わせを特定するためのソフトウェアを備える。
【0047】
本発明の様々な説明を記載してきたが、様々な特徴を単独または組み合わせて使用できることは理解されるであろう。従って、本発明は、本明細書中に記載した特に好ましい実施形態に限定されるものではない。本発明の関連分野の当業者は、本明細書の記載範囲を越えた、本発明の思想および範囲内での変更および改変を思いつくかもしれない。例えば、本発明は、カラーカスタマイズに関するが、本明細書に記載した方法およびシステムは、他の種類の消耗マス製品にも同等に適用できる。従って、本明細書に記載した開示から当業者が容易に行うことのできる便宜上の改変の全ては、本発明のさらなる実施形態として含まれる。従って、本発明の範囲は、添付の請求の範囲の記載により定義される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明のカスタマイズされた色化粧マス製品を提供するための方法を説明するための図である。
【図2】本発明の方法の色選択段階のいくつかの実施形態を説明するための図である。
【図3】本発明のプログラム可能デバイスの一実施形態の概略図である。
【図4】加熱部に口紅ペレットが入っている、本システムの加熱ユニットの側面図である。
【図5】本システムの鋳型の立面図である。
【図6】鋳型を冷却位置に示した、本システムの冷却ユニットの側面図である。
【図7】本システムに使用する分配デバイスの一部の立面図である。
【図8】点線で示す分配デバイスに入れた状態の、本発明の方法およびシステムの化粧マスの立面図である。
【図9】デジタル画像処理装置と組み合わせた、本システムのプログラム可能デバイスの別の実施形態の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
客に販売する段階で、複数の色の複数の完全処方ペレットからカスタマイズされた色化粧マスを作る方法であって、
プログラム可能デバイスが最終的な色を選択するステップ、
該複数の完全処方ペレットから、ペレットを組み合わせた際に該最終的な色が作られるように、プログラム可能デバイスがペレットの重量およびペレットの色に基づいてペレットの組み合わせを特定するステップ、
該組み合わせたペレットを容器内で加熱して、加熱材料を形成するステップ、
該加熱材料を、該容器から、開口部を少なくとも1つ有し、少なくとも1つの化粧品マスの形状を画定する鋳型に移すステップ、
該加熱材料が少なくとも1つの化粧品マスに固化するまで、鋳型を冷却するステップ、ならびに
該鋳型を解体して該少なくとも1つの化粧品マスをそこから取り出すステップ、
を含む上記方法。
【請求項2】
前記最終的な色をデータベースに格納するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記最終的な色を選択するステップが、標準カラーパレットから最終的な色を選択するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記最終的な色を選択するステップが、
該標準カラーパレットから得た該最終的な色を、客の入力に基づいて改変するステップ、ならびに
該改変された最終的な色が最終的な色として選択されるまで、該改変ステップを繰り返すステップ
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記最終的な色を選択するステップが、
未知の色を読み取るステップ、ならびに
該未知の色を標準カラーパレットと比較して、最終的な色とマッチングする色を選択するステップ、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記最終的な色を選択するステップが、
前記マッチングする色および前記未知の色を、ディスプレイユニットに表示するステップ、
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記最終的な色を選択するステップが、
未知の色を読み取るステップ、
該未知の色を標準カラーパレットと比較して、マッチングする色を選択するステップ、
該マッチングする色および該未知の色を、ディスプレイユニットに表示するステップ、
客の入力に基づいて、該マッチングする色を改変するステップ、ならびに
該マッチングする色が最終的な色として選択されるまで、該表示ステップおよび該改変ステップを繰り返すステップ、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記最終的な色を選択するステップが、
客のデジタル画像を受け取るステップ、
前記ディスプレイユニット上で、該客のデジタル画像上に該マッチングする色を表示するステップ、
客の入力に基づいて、該マッチングする色を改変するステップ、ならびに
該マッチングする色が最終的な色として選択されるまで、該表示ステップおよび該改変ステップを繰り返すステップ、
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記最終的な色を選択するステップが、
客のデジタル画像を受け取るステップ、ならびに
ディスプレイユニット上で、該客のデジタル画像上に該最終的な色を表示するステップ、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記最終的な色を選択するステップが、
客のデジタル画像を受け取るステップ、
未知の色を読み取るステップ、
該未知の色を標準カラーパレットと比較して、マッチングする色を選択するステップ、
該客のデジタル画像上に該マッチングする色および該未知の色を表示するステップ、
客の入力に基づいて、該マッチングする色を改変するステップ、ならびに
該マッチングする色が最終的な色として選択されるまで、該表示ステップおよび該改変ステップを繰り返すステップ、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの化粧マスを、分配ユニットに入れるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
加熱の間、前記混合物を撹拌して、均質な加熱混合物の形成を促進するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
販売段階でカスタマイズされた色化粧マス製品を客に提供するためのシステムであって、
少なくとも2つの異なる色を有する複数の完全処方ペレットと、
組み合わされたペレットが均質なマスに形成された際に化粧マスの最終的な色を提供するように、該複数のペレットの重量および色の組み合わせに基づいてペレットの組み合わせを特定するためのプログラム可能デバイスと、
該組み合わせたペレットを収容する容器と、
該容器内の該組み合わせたペレットを加熱して、均質な加熱混合物を形成するための加熱ユニットと、
化粧マスの形状を画定し、該均質な加熱混合物を収容するための鋳型キャビティを少なくとも1つ有する鋳型と、
該加熱混合物が固化して化粧マスを形成するまで、該鋳型の中の該加熱混合物を冷却するための冷却ユニットと、
を備える、上記システム。
【請求項14】
前記化粧マスが口紅、ファンデーション、またはほお紅である、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記加熱ユニットがブロックヒータであり、前記冷却ユニットが冷却プレートであり、前記システムが前記容器内の前記組み合わされたペレットを撹拌して均質な加熱混合物を作るための攪拌具をさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記鋳型が、前記少なくとも1つの化粧マスを取り出すために解体可能である、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記プログラム可能デバイスが、第1の入力ユニットを備え、標準カラーパレットを格納するようにプログラミングされており、該プログラム可能デバイスの該第1の入力ユニットが未知の色をサンプリングし、該プログラム可能デバイスが該未知の色を該標準カラーパレットと比較してマッチングする色を特定する、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記プログラム可能デバイスが、前記マッチングする色を最終的な色として選択するため、または該マッチングする色を改変して最終的な色を得るための客からの入力を受け取る第2の入力装置をさらに備える、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記プログラム可能デバイスに入力するためのデジタル画像を生成するデジタルカメラをさらに備えるシステムであって、該プログラム可能デバイスは、該デジタル画像を受け取り、該デジタル画像を操作し、該デジタル画像を前記最終的な色と組み合わせて表示するようにプログラミングされている、請求項13に記載のシステム。
【請求項20】
前記複数のペレットが、金属酸化物、二酸化チタン、FD&C有機顔料、D&C有機顔料、天然顔料、および真珠光沢顔料からなる群より選択される着色料を少なくとも1つ含む、請求項13に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−68517(P2006−68517A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−241454(P2005−241454)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【分割の表示】特願2000−604814(P2000−604814)の分割
【原出願日】平成12年3月16日(2000.3.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(598173764)カラー アクセス,インコーポレイティド (14)
【Fターム(参考)】