説明

化粧又は皮膚の手入れ方法、及びそのような方法を行うための器具

【課題】公知の方法及び装置の欠点を有さず、化粧組成物を塗布する間に冷却効果を持続できる、広い範囲の化粧組成物に適した化粧方法及び器具を提供すること。
【解決手段】本発明により、
− 容器(2)又は基材(52、62)に保持された化粧組成物又は皮膚用組成物(P)、
− 容器又は基材から分離することができ且つ皮膚の一領域を手入れするための塗布表面(9)を有する塗布具であって、皮膚に熱的な損傷を与えない程度の低温に冷却して、塗布表面(9)を皮膚と15秒間接触させ続けた場合、この塗布表面(9)の適用後の温度が15℃以下に維持されるような温度特性を有する少なくとも1つの材料を含む塗布具
を備えた器具を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却効果による化粧又は皮膚の手入れ、或いは髪等のケラチン質の手入れに関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫に入れることにより、顔に対して冷却効果を簡単に与えることができるマスクがある。特に、そのようなマスクは、COLDHOT(登録商標)の商標名で3M社から販売されている。
特許文献1には、塗布前に冷却される吸収性ポリマーを含む瞼のためのマスクが開示されている。
【0003】
特許文献2には、水を吸収して蒸発させることができるポリマー粒子が組み込まれた冷却装置が記載されている。このような装置は、化粧用組成物の塗布や皮膚のマッサージ用に設計されていない。
特許文献3には、一定の厚みを有する金属性の包装体に収容されている水のような材料を含む、冷却効果をもたらすための装置が記載されている。金属性の包装体の一部にスリーブ状の絶縁体が固定され、装置のグリップを構成している。
【0004】
特許文献4には、−20℃の温度を保つことができる混合物を収容したポリエチレン球を有する、冷却効果をもたらすための装置が記載されている。
特許文献5には、プラスチック製のグリップ部分を備えた、氷塊を形成する型が記載されている。
【0005】
特許文献6には、熱を蓄えることのできる液体を充填できるローラが記載されている。
これらの装置は、塗布される化粧製品を収容する容器を備えていない。
【0006】
互いに反応する2つの成分を混合することによって、クリームを約2℃の温度に冷却できる包装装置も提案されている。このような包装装置は比較的複雑で高価であり、しかも一度しか使用できないという制限がある。
また、マッサージ組成物及び塗布用ボールを収容している塗布装置を、使用前に冷蔵庫に入れることが知られている。この塗布用ボールは、マッサージ組成物を分配することなしに、皮膚のマッサージに使用することはできない。
【0007】
特許文献5には、傷を手当てするために冷凍状態にある組成物を塗布するための塗布具が開示されている。この塗布具は、組成物の冷凍後に把持要素として機能し得る容器を備えている。
化粧製品を塗布前に冷蔵庫に入れることができるということは、特定の配合物に関して問題を生じさせる。
【0008】
実際に、特定の化粧組成物は、例えば0℃以下の温度に冷却すると、凝固及び/又は劣化し易い。
更に、少量の組成物が局所的に使用される場合、組成物が皮膚と接触して温められるため、冷却効果は短時間しか持続しない。
【0009】
その上、特定の分配装置は、特定のレオロジー特性を有する組成物によって作動し、温度の変化により組成物の粘度が変化すると適切に機能しなくなる場合がある。
したがって、公知の方法及び装置の欠点を回避して、化粧組成物又は皮膚用組成物の塗布の際に冷却効果を持続できるようにすることが必要である。
【特許文献1】国際公開第2004/071362号パンフレット
【特許文献2】国際公開第03/055425号パンフレット
【特許文献3】米国特許第4745909号明細書
【特許文献4】米国特許第5127395号明細書
【特許文献5】米国特許第4537194号明細書
【特許文献6】米国特許出願第2003/0100936号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、冷却効果を利用できる手入れ方法、特に化粧方法であって、広い範囲の化粧組成物に適した方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
よって、本発明は、一態様において、人体の少なくとも1つの領域を手入れする方法であって、
a)塗布具を15℃以下の温度に冷却するステップ、及び
b)続いて、冷却した塗布具に、塗布具の温度よりも周囲温度に近く且つ塗布具の温度と少なくとも5℃の差がある温度の化粧製品又は皮膚用製品を充填し、塗布具を使用して組成物を塗布するステップ、又は
c)ステップa)の前に又は後で、手入れする領域に、少なくとも1つの化粧組成物又は皮膚用組成物を塗布し、ステップa)の後で、冷却した塗布具を手入れする領域に接触させるステップ
を含む方法に関する。
組成物は、例えば塗布具を接触させる直前に皮膚に塗布する。組成物は、1時間以上前に塗布しておくこともできるか、或いは行う手入れによっては、例えば前日に塗布しておくこともできる。
【0012】
本方法は、b)のみ又はc)のみを含むことができる。
本発明を使用して、化粧組成物を用いて冷却効果を適用することにより人体の1つの領域を手入れすることができ、その化粧組成物は、使用時に冷却できるものである限り、場合に応じてあらゆる種類のものであってよい。
【0013】
よって、組成物を容器から取り上げたときに容器に残った使用されない組成物が冷却作用により劣化する危険を回避することができる。
塗布具は、特に、マッサージ用具として、又はクリオパンクチャー(cryopuncture)を行うために使用することができる。
【0014】
塗布具は、美容サロンでの販売、皮膚科専門医又は医者の診療、或いは家庭において、例えば朝一番に又は夜寝る前に、使用することができる。
塗布具の、皮膚又は髪への連続的な接触時間は、例えば0.5秒〜30分である。
【0015】
一回の手入れの時間は、例えば15秒〜1時間、又はそれ以上である。
冷却効果の適用によって、化粧組成物又は皮膚用組成物の作用を増大させることができ、それは例えば、組成物の作用のために皮膚を準備すること、循環に刺激を与えること及び/又は活性剤の浸透を促進させることによって得られる。塗布具はリラックス効果をもたらすことができる。この効果は、特に、皮膚を滑らかにし、整え又は固め、目の下のたるみを減らし、及び/又はしわを減らすことを目的としたものであってよい。
【0016】
手入れする領域への組成物の分配を必ずしも同時に行うことなくその領域に塗布具を接触させることができれば、場合に応じて、手入れする領域に組成物が過剰に分配される危険なく、マッサージ作用をもたらすために塗布具を使用することができる。
低温は、例えば8℃以下、又は0℃以下とすることができる。塗布具は、例えば最初に−18〜0℃、例えば約−6〜−4℃に冷却する。
【0017】
塗布具は空洞を有することができ、この空洞は、低温に冷却すると状態を変えることのできる少なくとも1つの化合物を収容することができ、この塗布具はそのような状態の変化を生じさせるのに十分に低い温度まで冷却することができる。この化合物は、冷却されると凍結する液体であってよい。この液体は水を含んでいてよい。氷の融解の潜熱により、状態の変化は冷たさを保持する手段となる。その液体は、凝固点を降下させる添加剤、例えば塩化ナトリウム又はアルコール、例えばグリコールを含むことができる。
空洞を画定する壁部の内表面はワニスで被覆することができる。
【0018】
手入れする領域は顔の皮膚又は体の別の部分とすることができ、粘膜又は髪も含まれる。場合によっては、塗布具は、特に塗布表面が導電性の材料、例えば金属によって画定される場合、髪と接触させた時に静電荷を除去する機能を含むことができる。
本発明の一実施形態では、本方法は、手入れする領域に組成物を担持する基材を適用することを含み、適用した基材に塗布具を接触させる。基材は、織布、不織布又は発泡材料を含むことができる。
【0019】
化粧組成物を容器から取り上げ、手入れする領域に塗布することができる。組成物は、塗布具又は別の手段、例えば指又はへら、或いはポンプ等の分配装置を使用して取り上げることができる。容器は分配ノズルを含むことができる。
塗布具は、冷蔵庫又は冷凍庫に入れることによって、或いは圧縮又は液化されたガスを膨張させるか又は吸熱反応させることによって、冷却することができる。
【0020】
必要に応じて、場合によっては塗布具を周囲温度で又は高温で使用することもできる。
塗布具の使用時には、閉鎖された容器内で組成物を保持することができる。
【0021】
本発明の更なる目的は、別の態様において、
− 随意で、容器又は基材に保持された化粧組成物又は皮膚的組成物と、
− 容器又は基材から分離することができ且つ皮膚の一領域を手入れするための塗布表面を有する塗布具であって、皮膚に熱的な損傷を与えない低温に冷却し、塗布表面を皮膚と15秒間接触させた場合、この少なくとも15秒間の皮膚との接触の後で塗布表面が15℃未満の温度を維持できるような温度特性を有する少なくとも1つの材料を含む塗布具と
を備えた装置を提供することである。
この装置は、組成物がない場合、塗布具のみとなる。
塗布表面の温度は、非接触式の温度計を使用して測定することができる。
【0022】
本発明の更なる目的は、別の態様において、
− 随意で、容器又は基材に保持された化粧組成物又は皮膚用組成物と、
− 化粧組成物を用いた手入れの間に使用される塗布具であって、1,000Jm−2−1−1/2以上、好ましくは5,000Jm−2−1−1/2以上、更に好ましくは10,000Jm−2−1−1/2以上、更に好ましくは20,000Jm−2−1−1/2以上の熱慣性を有する材料によって少なくとも部分的に画定される塗布表面を有する塗布具と
を備えた装置を提供することである。
熱慣性は、皮膚との接触により周期的に加熱した時、塗布表面の、低温を保持する性能を特徴付けるものである。
【0023】
熱慣性は式(k・p・C)1/2で定義され、式中、kは熱伝導率、pは体積密度、Cは比熱を表わす。
例えば、アルミニウムは、p=2702、k=238、及びC=900の値(SI単位系)を有しており、よってその熱慣性は約24,000Jm−2−1−1/2である。
比較的大きな熱慣性によって、塗布表面は、皮膚との接触を繰り返しても比較的低温に保たれる。
【0024】
本発明の更なる目的は、別の態様において、
− 随意で、容器又は基材に保持された化粧組成物又は皮膚用組成物と、
− 1Wm−1−1以上、好ましくは40Wm−1−1以上、更に好ましくは180Wm−1−1以上の熱伝導率を有する材料によって少なくとも部分的に画定される塗布表面を有する塗布具と
を備えた装置を提供することである。
熱伝導率が高いことによって、塗布具と手入れする領域との間で冷たさが伝達されやすくなり、塗布具が保持する冷たさの限度内で、冷たさが容易に迅速に回復する。
有利には、同じ塗布具の熱伝導率の性質を熱慣性の性質と組み合わせる。
【0025】
組成物と塗布具は、当初同じパッケージ内に収容することができる。
容器と塗布具は、当初同じパッケージ内に収容することができる。
場合に応じて、塗布具と容器は、共通の収容装置、例えばボックス、紙パック、ブリスターパック、フィルムパック又は小袋に収容することができる。
【0026】
本発明の更なる目的は、更に別の態様において、
− 随意で、容器又は基材に保持された化粧組成物又は皮膚用組成物、及び
− 塗布表面と、少なくとも1つの化合物、例えば、周囲温度から、−18℃以上の温度、例えば−18〜0℃の温度に冷却した時に、任意で状態を変化させることができる液体を収容する少なくとも1つの空洞とを有する塗布具
を備えた装置を提供することである。この化合物は、例えば液体、特に水を含む液体である。
【0027】
本発明の更なる目的は、別の態様において、
− 1Wm−1−1以上、好ましくは40Wm−1−1以上、更に好ましくは180Wm−1−1以上の熱伝導率を有する材料によって少なくとも部分的に画定された塗布表面と、
− 1Wm−1−1以下、好ましくは0.5Wm−1−1以下、更に好ましくは0.1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料によって少なくとも部分的に画定された把持表面と、
− 液体を収容し、一部が1Wm−1−1以上の熱伝導率を有する材料によって画定され、他の一部が1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料によって画定される、塗布具内部の空洞と
を備えた塗布具を提供することである。
【0028】
本発明の更なる目的は、別の態様において、
− 1Wm−1−1以上、好ましくは40Wm−1−1以上、更に好ましくは180Wm−1−1以上の熱伝導率を有する材料によって少なくとも部分的に画定された塗布表面と、
− 1Wm−1−1以下、好ましくは0.5Wm−1−1以下、更に好ましくは0.1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料によって少なくとも部分的に画定された把持表面と、
− 液体を収容し、厚みが一定でない壁部によって画定される、塗布具内部の空洞と
を備えた塗布具を提供することである。
塗布具は、手入れする領域と接触する塗布表面を少なくとも部分的に画定する金属性の材料を含むことができる。この材料は、アルミニウム、任意でZamak(登録商標)等の合金を含むことができる。別の材料、例えばステンレス鋼、銅及びそれらの合金を使用してもよい。
【0029】
塗布具は、非金属性であるが、密な、例えば1.1g/cm以上、好ましくは1.5g/cm以上、更に好ましくは2.5g/cm以上の密度を有する材料、例えば砂、ガラス又はキンバーライトを含むこともできる。
塗布表面は、少なくとも1.5g/cmの密度を有する材料によって少なくとも部分的に画定することができる。
【0030】
塗布表面は、非金属性の材料、場合によっては例えばガラスによって少なくとも部分的に画定することができる。
上述のように、塗布具は、手入れする領域に接触する塗布表面を少なくとも部分的に画定し、且つ1Wm−1−1以上、好ましくは40Wm−1−1以上、更に好ましくは180Wm−1−1以上の熱伝導率を有する材料を含むことができる。この材料は、場合に応じて、上述の空洞内に収容されている液体と接触することができる。
【0031】
塗布具は、500Jkg−1−1以上、好ましくは1,000Jkg−1−1以上、更に好ましくは2,000Jkg−1−1以上の比熱を有する材料を含むことができる。
塗布具の熱容量は、例えば、周囲温度20℃で、−6℃に冷却してから少なくとも10分間に亘り、塗布表面の温度を15℃以下に維持するのに十分である。
【0032】
塗布具は、任意の液体を含む15g以上の質量を含むことができる。
塗布具は、空洞内に、少なくとも0.2cm、例えば1〜80cm、特に5〜70cm、例えば5〜15cm、又は5〜10cmの液体を含むことができる。
塗布具は、1Wm−1−1以下、好ましくは0.5Wm−1−1以下、更に好ましくは0.1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料、例えば非金属性又は非鉱物性の材料、例えばプラスチック又は木材によって少なくとも部分的に画定された把持表面を含むことができる。この把持表面は、セル状の材料、例えば発泡体によって画定することもできる。
【0033】
空洞の一部は、1Wm−1−1以上の熱伝導率を有する材料によって、別の一部は1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料によって画定することができる。空洞の一部は金属性材料によって、且つ他の一部はプラスチック製材料によって画定することができる。
空洞の大部分は、1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料によって部分的に画定することができる。
【0034】
塗布具は、少なくとも1つの成型部分、例えば射出成型又はブロー成型による成型部分か、又は機械加工された部分を含むことができる。
空洞は、成型及び/又は機械加工によって作成することができる。塗布具は、状態を変化させることができる液体を収容する1つ以上の空洞を含むことができる。
【0035】
塗布具は、例えば、金属性材料とプラスチック製材料、ガラスと金属性材料、ガラスとプラスチック製材料を含むことができる。
塗布表面は、滑らかで、研磨することができるか、或いは変形例として、凸凹を含むか又は隆起した点等の複数の突起を含むことができる。突起は、例えば、手入れする領域に塗布具を接触させた時に与えたい冷却効果に応じて選択することができる。突起は、皮膚との接触範囲を狭める機能を有する。
【0036】
塗布表面は、硬い材料又は硬くない材料によって画定することができる。場合に応じて、塗布表面は、弾性膜、発泡体、フロック材料、プラスチックフィルム、スポンジ、フェルト、織布又は不織布材料によって少なくとも部分的に覆われる壁部によって少なくとも部分的に画定することができる。このように覆われている壁部は、例えば少なくとも部分的に金属性の材料で形成されている。
塗布表面は、皮膚と完全に接触することができる3〜10cmの少なくとも1つの領域を有し、且つ15℃の温度で250JK−1以上の熱容量を含むことができるか、或いは塗布表面は、皮膚と完全に接触することができる0.1〜3cmの少なくとも1つの領域を有し、且つ15℃の温度で50JK−1以上の熱容量を含むことができる。
【0037】
塗布具は、塗布される組成物を保持する容器に着脱可能に取り付けることができる。塗布具は、容器の閉鎖要素に着脱可能に取り付けることができる。容器は、例えば、非使用時に塗布具を挿入できる凹部を有するカバーを備えることができる。塗布具は、任意で、組成物を保持する容器の閉鎖要素として機能させることもできる。
塗布具は、組成物を取り上げることのできる分配装置に着脱可能に取り付けることができる。
【0038】
容器は、塗布具を受容できる凹部を有する拡張部を含むこともできる。
装置は保存位置で表面に置くことができるように構成することができ、これにより塗布表面を画定する壁部に液体が接触する。
【0039】
塗布具は、手入れする領域と接触する1つ又は複数の回転式の塗布具要素を含むことができ、この塗布具要素は、例えば塗布具を適用する際に皮膚を窪ませ、動かすことができる。
塗布具は、少なくとも部分的に磁性を有することができる。
【0040】
塗布具は、例えば吸盤の形態に構成された可撓性のリップを含むことができる。
塗布具は、塗布具が容器に装着された時に組成物の分配を可能にする通路を含むことができる。組成物は、この通路に接触することができるか、又はこの通路が、組成物が中で循環する分配ノズルを受容することができる。
【0041】
塗布具は、バイブレータ及び/又は電源に接続された、少なくとも1つ、例えば2つの電極を含むことができ、その電極間に電位差が形成される。容器は、組成物を収容する可変容積の内部空間を含むことができる。
塗布具は、着脱可能な要素によって少なくとも部分的に画定された塗布表面を提供することができる。この塗布表面は、例えば、吸収材料及び/又は繊維、又は剛毛を含み、例えば塗布具から取り外して洗浄することができる。この着脱可能な要素は、例えば手入れされる領域に塗布具によって組成物を更に良く塗り広げることができる。
【0042】
塗布具の、前述の空洞と塗布表面との間の厚み(emin)を小さくし、50mm以下、好ましくは10mm以下、更に好ましくは1mm以下、例えば0.1〜1mm、例えば0.2〜0.8mmとすることができ、これにより、塗布表面と空洞内に収容されている液体との間での熱伝達が促進される。
塗布具は、例えば色を変えることによって機能する少なくとも1つの温度計を備えることができる。温度計は、色を変化させることにより、例えば塗布表面の温度が所定のしきい値より高いか低いかを使用者に警告することができる。
【0043】
塗布具は、容器内に保持されている組成物の取上げ要素を含むことができる。この取上げ要素は、例えば、発泡体、凝集粒子材料、フェルト、織布材料、不織布材料、フロック材料又は剛毛を含む。取上げ要素は、塗布具の塗布表面とは反対側の一端に配置することができる。
本器具は、−8℃に冷却して皮膚に適用したとき、少なくとも30秒間、好ましくは1分間、更に好ましくは15分間又は30分間、温度が15℃以下に維持されるように設計することができる。
【0044】
塗布具は、吸熱反応によって互いに反応する化合物を含んでいなくともよい。
塗布具は、電源又は電源との接続手段を有していなくともよい。
【0045】
塗布具は第1の部分を有することができ、この第1の部分は、例えば、プレス嵌め、スナップ装着、ねじ止め、溶接、接着、オーバーモールド又はクリンプによって少なくとも1つの第2の部分と組み立てることができる。
第1の部分は、塗布表面を画定することができ、例えば金属性の材料を含むことができる。第2の部分は把持表面を画定することができ、非金属性の材料を含むことができる。第1の部分又は第2の部分は、場合に応じて、液体を収容する空洞の充填アパーチャを含むことができる。変形例として、第1の部分と第2の部分とを組み立てる前に空洞を充填することができる。
【0046】
容器は、組成物を収容する第1の区画と塗布具を受容する第2の区画とを有することができ、第1の区画と第2の区画とを同時に閉鎖することのできる閉鎖要素を含むことができる。
容器は、塗布具を少なくとも部分的に受容する中央凹部も含むことができる。
【0047】
本収容及び塗布具器具は、冷却される第1の塗布具と、加熱される第2の塗布具とを備えることができる。第1の塗布具は液体を含むことができ、また金属性の材料を含むことができ、第2の塗布具は、電子レンジに入れることができるように金属を含まないようにすることができる。
【0048】
本発明の別の目的は、別の態様において、
− 随意で、化粧組成物又は皮膚用組成物と、
− −8℃に冷却して皮膚に適用したとき、少なくとも30秒間、好ましくは1分間、更に好ましくは15分間又は30分間、温度が15℃以下に維持されるように設計された塗布具と
を備えた装置を提供することである。
【実施例】
【0049】
本発明は、非限定的な実施形態に関する以下の詳細な説明と、添付図面の参照により、より深く理解することができる。
図1及び2に示す収容及び塗布具器具1は、体に塗布される化粧組成物Pを保持する容器2と、組成物Pを塗布する際に使用することができる塗布具3とを備えており、容器2と塗布具3は共通の軸Xを有する。
【0050】
組成物Pは、例えば、しわ取り、引き締め、保湿、カラーリング、にきび予防、抗脂漏性作用、漂白、刺激作用、再生又は鎮静作用、及び/又は皮膚のシミ隠しといった、少なくとも1つの作用をもたらすことを目的としている。
組成物Pは、例えば、76/768/EECを改正する1993年6月14日付け指令書93/35/EEC(EU化粧品指令)に定義されたようなものである。
【0051】
組成物Pは、例えば、容器2内における0℃以上の温度での長時間の保存には耐えられない。
【0052】
考えられる実施例では、容器2は、ねじ山が設けられたネック5と、このネック5に、例えばねじ止めによって着脱可能に固定されるカバー6とが上部に設けられている本体4を備えたポットの形状である。
カバー6及びネック5は、容器2を漏れが生じないように閉鎖できるシール手段を含むことができる。
【0053】
カバー6は、上部で開いている凹部7を画定する上壁8を有し、この凹部に、使用しないときに塗布具3を嵌め込むことができる。
塗布具3は、例えば凹部7内に摩擦により保持される。
【0054】
塗布具3は、手入れを行う領域、例えば皮膚に接触する塗布表面9と、使用者が塗布具3を操作するために把持することができる把持表面10とを有している。
塗布表面9は、例えば、塗布具3が凹部7内に受容されている時には、容器2の反対側に位置する。
【0055】
把持表面10は、例えば、塗布具の底面13から、例えば塗布具の全高さの3分の1を超える高さ、例えば塗布具の全高さのほぼ半分を超える高さまで延びる側方の表面である。
考えられる実施例では、塗布具3は、冷たさを保持する液体Lを収容することができる内部空洞12を含む。
【0056】
液体Lには、有利には、塗布具3の冷却中に状態が変化するものを選択する。
液体Lは、例えば水を含むことができ、塗布具3を0℃以下の温度に冷却すると、液体状態から凍結状態に移行できる。
【0057】
液体Lの量は、例えば蓄えたい熱又は冷たさに応じて0.2〜10cmである。
液体は、その凝固点を降下させる化合物を含むことができる。
【0058】
液体Lは、例えば−12〜0℃の範囲で状態変化が可能である。
空洞12の容積は液体Lの体積よりも大きくすることができ、これにより、液体が凍結時に膨張できる。
【0059】
塗布具は、有利には、表面に置くことができるように構成され、これにより液体が塗布表面を画定する壁部に接触することができる。例えば、塗布表面9は、平坦な表面上に配置できるように、図66に示すようにほぼ平坦である。よって、塗布具は、この位置に「逆さま」にして冷蔵庫の中に置くことができ、この場合、使用と使用の間に液体は塗布表面9と接触したままとなる。
図示していない変形例では、空洞12は、粉体、例えば砂で充填される。
【0060】
考えられる実施例では、内部空洞12は、塗布表面9を画定する第1の部分16と、把持表面10を画定する第2の部分との間に形成されており、この第2の部分は第1の部分と組み立てられる。
第2の部分14は、例えば、第1の部分16の内側スカート17を覆い且つ横方向壁部19に連続する、軸Xを有する外側スカート18を有し、横方向壁部19は、外側スカート18と共に環状溝21を形成し、この環状溝21内に内側スカート17が嵌め込まれる。このような構成により、漏れを生じないアセンブリを得ることができる。
【0061】
第2の部分14は、有利には、非金属性の材料、例えばプラスチックから作成され、よって空洞12の把持表面10が熱的に絶縁される。
第2の部分14は、例えば、1Wm−1−1以下、好ましくは0.5Wm−1−1以下の熱伝導率を有するプラスチックから形成されている。
【0062】
第2の部分14は、空洞12を液体Lで充填することを可能にする開口部23を含むことができる。この開口部23は、例えば、横方向壁部19を貫通しており、プラグ24によって閉鎖することができる。
開口部23は、例えば、ねじ山部分25及び肩部26を有している。プラグ24は、ねじ山部分25にねじ込むことができ、また、漏れを生じないシール27を、プラグ24と肩部26との間に介在させることができる。
【0063】
第1の部分16は、例えば軸X方向に向かうにつれて、軸X上で測定した厚みが薄くなる上部壁29を有しており、これにより、塗布具3の中央領域において、空洞12と塗布表面9との間の熱伝達が促進される。
例えば、上部壁29の軸X方向に沿った厚みeminを小さくすることができ、1mm以下、例えば0.2〜0.5mmのオーダーとすることができる。
【0064】
第1の部分16は、例えば、良好な熱伝導体であり且つ比較的高い熱慣性を有する金属、例えばアルミニウム又はZamak(登録商標)のようなアルミニウム合金から形成される。
空洞12は、嵌め込み式プラグ以外の、漏れを生じない手段で閉鎖することができる。
【0065】
図4に示す変形例では、第2の部分14は開口部23を有しておらず、第1及び第2の部分は、例えば空洞12を液体Lで満たしてから組み立てられ、協働して漏れを生じないように空洞12を閉鎖する。
第1の部分及び第2の部分の組立ては、図3及び4の実施例では特に、様々な方法、例えばプレス嵌め、接着、スナップ装着、溶接、オーバーモールド、ねじ止め又はクリンプによって行うことができる。
【0066】
図5に示す変形例では、塗布具3は、液体Lで満たされる空洞12を有さない。
この場合、第1の部分16は、例えば中実で、所望の結果を得るのに十分な熱容量及び熱伝導率を有する材料から形成される。この材料は、例えば、金属性の材料、ガラス、高密度の石材又は充填プラスチックを含む。
【0067】
第2の部分14は、把持表面10を熱的に絶縁する上で有効なものとすることができ、例えばプラスチック又は木材から形成できる。
第2の部分14は、図65に示すように、二重壁149、149’を含むことができる。この二重壁は、把持表面の熱的な絶縁に寄与する。
【0068】
第2の部分14は、図66に示すように羽14’を備えることができ、この羽14’により、良好な把持を可能にしながら塗布具の容量を減らすことができる。
図示しない変形例では、塗布具3は、単一の材料からなる一体式部材とすることもできる。
【0069】
図61に示す変形例では、第1の部分16は、型打ち成形されたプレート、例えば金属性プレート、特にアルミニウムから形成されている。
第2の部分14は、例えば、第1の部分16をスナップ装着によって固定できるように設計されている。
【0070】
第2の部分14は、第1の部分16の内表面に接する漏れを生じないシール281を受容することができる溝280を含むことができる。第1の部分16は、空洞12を液体Lで充填した後に第2の部分14に固定することができる。
塗布具3は、手入れする領域に適した形状に作成することができる。
【0071】
図1〜5に示す塗布具3は比較的幅広であり、例えばその高さより幅の方が大きく、例えば顔以外の体の領域を手入れするために用いられる。
図6は、顔の方に適している前述より幅が狭い塗布具3を有する収容及び塗布具装置1を示す。図7には、例えばこの塗布具3の高さが幅よりも大きい構成を示す。
【0072】
図4に示す塗布具は、例えば水50mlを含んでいる。第1の部分16は、例えばアルミニウム42.9gから形成されており、第2の部分はポリアセタール(POM)13.9gから形成されている。
15℃での塗布具の熱容量は、水が液体であれば、概ね(50×10−3×.4185)+(13.9×10−3×.1460)+(42.9×10−3×.900)=268JK−1であり、氷の融解潜熱は、50×10−1×.3.34×10=16,700Jである。
【0073】
図7に示す塗布具は、例えば水9.5mlを含んでいる。第1の部分16は、例えば、アルミニウム15.1gから形成されており、第2の部分は、ポリアセタール(POM)3.6gから形成されている。
15℃における塗布具の熱容量は、水が液体であれば、概ね(9.5×10−1×.4185)+(3.6×10−3×.1460)+(15.1×10−3×.900)=58.6JK−1である。
【0074】
図8及び9は、容器2が、塗布具3を少なくとも部分的に嵌めることのできる中央凹部30を有する別の実施形態による器具を示す。
凹部30は、図示のように、例えば容器2全体に亘って延びている。
例えば、塗布具3の接触表面35は容器2のカバー上に接して止まるように設計されており、この塗布具3は、例えば概ねキノコ形状である。よって、接触表面35は環状とすることができる。
【0075】
図9に示す塗布具3は、図示のように、空洞12を有するように形成することができ、この空洞12は、塗布具3を容器2上に置いた時、例えば凹部30の少なくとも一部に延びる。
接触表面35は、第1の部分16によって画定することができる。
【0076】
図1〜9の実施例の塗布具3を使用するには、この塗布具3を冷凍庫で冷却することにより、液体Lを有する場合は液体Lを凍結させることができる。
冷凍庫から出した時、塗布表面の温度は、例えば−6〜−8℃である。
【0077】
化粧組成物Pを保持する容器2は、例えば、冷蔵庫外部の周囲温度に維持され、塗布具3よりも高い温度に保つことができる。
ここで使用者は、容器2から組成物Pを、例えば指で取り上げ、手入れする領域又は塗布具3に塗布することができる。
【0078】
次に塗布具3を手入れする領域と接触させることができる。
塗布具3は、皮膚と接触させて円状に又は直線状に動かして使用することにより、例えばマッサージ作用をもたらす及び/又は場合によっては組成物Pを広げて伸ばすことができる。使用者はまた、皮膚上で塗布具を実質的に動かさずに、連続する点に圧力をかけることによって手入れを行うことができ、これにより例えばクリオパンクチャー処理を行うことができる。塗布具3は皮膚に接触させることもできる。塗布具3を使用して、皮膚又は皮膚に適用される基材の冷アイロンに相当する効果を与えることもできる。
【0079】
塗布具3は、目の下のたるみを手入れするために使用することができる。
塗布具3は、場合に応じて、容器2から組成物Pを取り上げるために使用することができる。
【0080】
図10に示すように、容器2は、閉鎖キャップ32によって閉鎖される分配ノズルを有する管の形態を取ることができる。
塗布具3は、塗布具の本体34の内部に形成された凹部33により閉鎖キャップ32に固定できる。
【0081】
キャップ32の上に塗布具3を保持するには、例えば摩擦又は別の手段、例えばスナップ装着又はねじ止めを用いることができる。
本体34には、図示のように、液体Lを収容する空洞12を形成することができる。
【0082】
図10に示す塗布具3を使用するには、容器2から塗布具3を分離して例えば冷蔵庫に入れることができる。
次いで、容器2内に保持されている組成物を、塗布具3へ又は手入れする領域へ分配することができる。
【0083】
塗布具3を本体34の上に戻さずに、本体34を把持要素として使用することができ、又は変形例として、塗布具3を容器2に装着させた後に塗布具3を使用することができ、この場合容器2が把持表面を画定する。
図64に示す別の構成によれば、塗布具3は、例えば、凹部33を利用して摩擦により管の分配ノズルに直接固定されるように構成されており、この場合、凹部33は製品の通路を形成する。塗布具の本体34は、凹部33の周りに空洞12を有し、よって、塗布具を管に装着すると空洞が分配ノズルの周りを取り囲む。塗布具の本体34には、製品を分配する時に皮膚に接触する金属性のヘッド35が装着される。
【0084】
図11は、容器2が、ネックを備えたボトルであり、本体34がネックにねじ止めされることによって閉鎖キャップとして機能する別の実施形態を示す。
組成物Pは図12に示すように容器2内に保持することもでき、その場合、容器2は、組成物Pを受容する第1の区画36と、塗布具3を受容する第2の区画37とを有している。
【0085】
考慮される実施例では、これらの2つの区画36及び37は共通のカバー38によって閉鎖され、このカバー38は、第1の区画36を漏れが生じないように閉鎖するために、例えばシールスカート39を有している。
図12に示す実施例では、このカバー38はねじ止めされるが、図示しない変形例ではカバー38は別の手段によって装着され、例えば容器2に挿入されるか又はヒンジ止めされる。
【0086】
第2の区画37は、場合によっては、異なる形状を有し及び/又は異なる方法で使用され、例えば少なくとも1つが冷却され、少なくとも別の1つが加熱されて使用される複数の塗布具3を収容することができる。
組成物Pは、図13に示すように、塗布具3を収容する拡張部40が組み込まれた容器2内に保持することができる。
【0087】
この拡張部40は例えば側方に延び、塗布具3を受容するのに適した形状の凹部41を含むことができる。
塗布される組成物Pは、少なくとも2つの塗布具3と共に使用者に提供することができ、その場合、例えば一方の塗布具は冷却され、他方の塗布具は加熱される。
【0088】
これらの2つの塗布具3は、組成物Pを保持する容器2を備えたキットの形態で使用者に提供することができる。
このキットは、例えば、図14に示すように、非使用時に容器2及び塗布具3を収容することのできるホルダ45を有している。
【0089】
このホルダ45は、例えば、組成物Pを保持する容器2を受容する凹部46、並びにそれぞれ1つの塗布具3を受容する2つの凹部47及び48を含むことができる。
図示しない一変形例では、容器2は、ホルダ45と一体部材に形成される。
【0090】
容器2は、例えば図15に示すボックス50のようなパッケージ内に入れられて少なくとも1つの塗布具3と共に使用者に提供することもできる。
組成物Pは、パウダー、クリーム、ペースト、ジェル又は液体の状態を取ることができるか、又は例えば織布材料、不織布材料、発泡体又はフェルトのような基材に含浸させる及び/又はそのような基材を被覆することができる。
【0091】
図17に示すように、例えばマスク又はパッチの形態の基材52を皮膚に適用することができ、その後冷却した塗布具3をその基材52に接触させる。
基材52は、個々のパック53に収容し、少なくとも1つの塗布具3と併せてキットの形態で使用者に提供することができ、そのセットは、図16に示すように例えばパッケージ54内に収容される。
【0092】
図示しない一変形例では、複数の基材を、個々のパックではなく1つの共通のパッケージに入れて提供することもできる。
組成物を含浸させた基材は、任意で実質的に無水とすることができ、使用時に水等の溶媒で湿らすことが可能である。
【0093】
図18は、本発明を実施するためのキットの別の実施例を示す。
塗布具3は、塗布される組成物を含む基材62を受容するか、又は凹部60に嵌合可能な形状を有するブロックの形態の組成物自体を受容する凹部60を含む。
【0094】
基材62又は組成物のブロックは、例えば個々のパック64に収容することができる。
基材62に含まれるか又はブロックを構成する組成物の量は、一回の使用量に相当する量とすることができる。
【0095】
使用の際は、基材62又は組成物のブロックをパック64から取り出し、塗布具の凹部60内に挿入する。
凹部60の深さは例えば基材62よりも浅く、これにより、使用者は手入れを行う領域に組成物を塗布することができる。
【0096】
凹部60は、例えば、塗布具3の金属部分内に形成されており、これにより、基材62又は組成物のブロックと塗布具3との間の熱交換が促進される。
基材62又は組成物のブロックの塗布具への配置は、塗布具を冷却又は加熱した時に行うことができる。
【0097】
塗布後、基材62は、凹部60から引き出すことができる。
塗布具3はまた、他の様々な方式で作成することができる。
特に、液体Lを収容する空洞12は、異なる方法で閉鎖することができる。
【0098】
図20に、第1の部分16及び第2の部分14がねじ止めによって協働する実施形態を示す。第2の部分14は、第1の部分16の内周面に接触するシールリップ70を有しており、これにより、空洞12は漏れがないように閉鎖される。
第2の部分14は、ねじ山付きスカート71を含み、このスカート71は第1の部分16を部分的に覆い、且つ把持表面10を画定する。
【0099】
図21に示す別の実施形態では、第1の部分16と第2の部分14とは、漏れを防ぐシール72を中間に挿入した形で組み立てられる。
第2の部分14の、例えば第1の部分16の側にはねじ山が切られていて、第1の部分16を第2の部分14にねじ止めすることができる。
【0100】
塗布具3は、図22に示すように、把持表面10及び塗布表面9を画定する本体76を有することもできる。この本体には、液体Lが充填される空洞12を画定する凹部を形成することができる。
空洞12は、例えばプラグ78によって閉鎖することができ、プラグ78は様々な手段によって、例えばスナップ装着によって、本体76に固定することができる。プラグ78は、空洞12を画定する本体76の表面に接触する環状のシールリップ79を含むことができる。
【0101】
図60に示す別の実施形態は、図20に示す実施形態に極めて類似している。しかしながら、第2の部分14は、第1の部分より側方に大きく延びるスカート71を有している。更に、第1の部分16の、空洞12と塗布表面との間の厚みは、図20に示す実施形態と比較して小さい。
【0102】
図23に示す塗布具3は、空洞12が、空洞12を充填するために使用される開口部の周りで本体76に例えば溶接された底部80により閉鎖されているという点で、図22に示すものと異なる。
底部80は、例えば、液体Lに対して不浸透性の材料からなるシートであり、場合によっては透明であってよい。
【0103】
塗布具3は、様々な外側形状、例えば図24に示すように広がったヘッドを有する細長い形状を有するように作成することができる。
空洞12の長さは、塗布具の高さに相当する大きさとすることができる。
【0104】
図24の実施例では、空洞12は、塗布具3の長さの半分を超える長さに亘って延びており、この場合、特に塗布具3の全長に亘って延びている。
【0105】
図25に示す実施形態では、塗布具3のヘッドは丸い。
この図に示すように、塗布具は、空洞12を画定する壁部301を覆う被覆材300によって画定される塗布表面9を有することができる。被覆材300は、例えば、弾性膜、織布又は不織布材料である。
【0106】
塗布具3の塗布表面9は、突起85、例えば図26に示すような隆起点を含むことができる。
突起85は、例えば、弾性の材料又は金属性の材料から形成することができる。
【0107】
突起85により冷たさの伝わり方を変更することができ、突起85の形状は、行う手入れに応じて選択することができる。
場合によっては、突起85は、図示のように着脱可能な要素86上に形成することができ、よって使用者は、行う手入れに応じて突起85を選択することができる。要素86の装着は、例えばねじ止めによって行うことができる。
【0108】
塗布具3は、図27に示すような平らな部分を有する塗布表面9を備えることができ、この塗布表面9は、例えば塗布具3の長軸Xに対して斜めに延びていてよい。
また、図27に示すように、空洞12は、空洞12を液体Lで満たすことを可能にする開口部を有することができ、この開口部は、例えば少量の接着剤によって形成されるプラグ88により閉鎖することができる。
【0109】
図28は、液体Lによって満たされる空洞12を画定する第1の部分16と、図示のように空洞12を含まなくともよい細長い取っ手の形態の第2の部分14とを有する塗布具3を示す。別の構成では、図62に示すように第2の部分14は空洞12を含む。
塗布表面は、図29に示すように、幅狭の部分91により塗布具の残りの部分に連続するヘッド90によって画定されていてもよい。この図では、幅狭の部分91を含む第1の部分16は、例えば金属性の材料から形成されている。幅狭の部分91は、場合によっては可撓性とすることができ、使用時に曲げることができる。
【0110】
第1の部分16は、第2の部分14内に例えばスナップ結合されており、空洞12が第1の部分16の内部に形成され、その一方の端部は第2の部分14によって閉鎖されている。
塗布具3の塗布表面9は、図30及び31に示すように、例えば弾性的に変形可能な材料、例えば発泡体からなる嵌合部分95によって少なくとも部分的に画定することができる。
嵌合部分95の形状は環状とすることができ、塗布具本体98の拡張部96に装着することができる。場合によっては、拡張部96の上部99を、塗布表面として機能させることもできる。部品95は使用後に掃除することができる。
【0111】
図30に示すように、塗布具3は温度計305を有することができ、この温度計305が色を変えて、塗布表面9が手入れを行うのに許容可能な温度であることを示す。
塗布表面9は、図32に示すように、製品を蓄えることのできる少なくとも1つの窪み100、又は図33に示すようなスロット101を有することができる。
【0112】
塗布表面9は、図34に示すように一端を一点によって画定することができるか、又は図35に示すように斜めに面取りされた端面によって画定することができる。
図34はまた、塗布表面9がフロックのカバー310を有することができることを示す。
【0113】
図36に示すように、塗布表面9は、塗布具3の第1の部分105の凹部104内に固定されている熱伝導性材料の塊状部分103によって画定することもできる。この第1の部分は、液体Lを含む空洞12を画定することができ、第1の部分105よりも熱伝導性の低い材料からなる把持部分106によって支持されていてよい。塊状部分103は、例えば、セラミック、ガラス、高密度の石材又は金属性の材料である。
図37に示すように、塗布表面9は、空洞12に収容される液体Lと直接接触する部分110によって形成することができる。
【0114】
この部分110は例えば金属性で、空洞12は、例えば絶縁プラスチックからなる本体111の内部に形成される。
プラグ112を本体111にねじ止めすることにより、空洞12の底部を閉鎖することができる。
【0115】
塗布具3は、図38に示すように、形状の異なる2つの塗布表面9、例えば丸い形状の塗布表面と、先端が面取りされた形状の塗布表面とを有することができる。
塗布具3の中央の領域には把持表面10を画定する絶縁リング118を設けることができる。
【0116】
異なる形状の塗布表面9は、例えば塗布具3の両端部に配置される。
塗布具3の両端部はまた、異なる形状又は同じ形状の、図39に示すように同じ側に配置された塗布表面9を有していてもよい。
【0117】
塗布具3は例えばU字型とすることができ、この場合、U字の両端部が塗布表面9を画定し、U字の底部分が、把持表面10を画定する。
塗布具3は、図40に示すように、平坦な表面S上に載せたとき、空洞12に収容されている液体Lが、塗布表面9を画定する壁部120と接触することができるように設計することができる。
【0118】
これにより、液体Lと壁部120との間に熱的な接触が確立される。このことは、液体Lの温度を十分に下げたときに液体Lの状態が変化して固体になる場合、特に有利である。
使用の間、固体状態の液体Lは、融解するまで壁部120と接触したままでいることができる。
【0119】
場合によっては、図41に示すように、液体Lの凍結に必要な時間に亘って塗布具3を逆さまにして冷凍庫に入れるとき、ホルダ130に配置することができる。
図42に示すように、塗布具3の少なくとも一部は弾性的に変形可能とし、塗布表面9を少なくとも部分的に可撓性のリップ135によって画定することができる。これにより、吸盤の効果を生じさせることができる。
【0120】
塗布表面9は可動部材によって画定することができ、特に図43に示すように、例えば長軸Xに対して垂直な回転軸Yを中心に回転する、例えばローラ140によって画定することができる。
図43に示すように、容器2には、ポンプ又はバルブ等の分配器具141を設けることができ、これにより、手入れを行う領域に、又は皮膚に接触させる前の塗布表面9に、組成物を分配することが可能となる。
【0121】
塗布表面9は、図44に示すように、ボール145等の回転する部材によって画定することができる。
ボールは、着脱可能に容器2に装着可能なホルダ146によって担持することができる。これによって、使用者は、ホルダ146を取り外すことにより、容器内に保持された組成物Pをマイクロ波に曝すことなくホルダを冷却することができる。ボールは、場合によっては、空洞12及び液体Lを含む。
【0122】
冷却後、ホルダ146は容器2に再び装着することができ、この容器2は把持要素として使用される。
一変形例では、塗布具3上のスカート148により、容器2への装着が可能となり、このスカート148は把持表面10を画定することができる。
【0123】
図45は、塗布表面9が、ほぼ環状の塗布具3によって画定される別の実施形態を示す。この塗布具は容器2上の直立部150の周りに配置することができ、この直立部を通って組成物Pが分配される。
容器2には、非使用時に直立部150を閉鎖するための閉鎖要素151を嵌めることができる。塗布具3を使用するため、使用者は容器2から塗布具3を取り外し、例えば冷凍庫に入れる。
次いで冷却後に、塗布具3を再び直立部150の周りに嵌めると、容器2を把持要素として使用して、手入れを行う領域に塗布表面9を接触させることができる。
【0124】
図46に示す実施例では、塗布具3は、手入れを行う領域に冷たさを適用するための塗布表面9と、容器2内に保持された製品を取り上げるための要素155とを有している。
この取上げ要素155は、塗布具3の、例えば塗布表面9とは反対側に配置される。
【0125】
容器2は、例えば、取上げ要素155を受容するための凹部156を有し、この凹部156は、組成物Pを収容するスペース157から、穴の空けられた壁部158によって分離されており、この壁部158により、取上げ要素155が含むことができる量が制限されている。場合によっては、取上げ要素155を使用して、手入れを行う領域に組成物Pを塗布することができる。
塗布具3は、容器2の、例えば容器2にねじ止めされる閉鎖要素160と一体式にすることができる。
【0126】
図46に示す器具1を使用する場合、使用者は、塗布具3を容器から分離して冷蔵庫又は冷凍庫に入れる。次に、例えば器具1を振った後で、凹部156から塗布具3により組成物Pを取り上げ、取上げ要素155内及び/又は上に含まれる組成物を、この取上げ要素155を使用して塗布することができる。組成物を塗布した後、使用者は、塗布具3を回転させ、塗布表面9を使用して冷やすことができる。
【0127】
図47に示す実施例では、塗布表面9は、容器2内部の製品組成物と接触している。容器2は、塗布具3に付着し得る余分な製品を除去できるワイパエレメント165を有することができる。
塗布具3は、塗布具に担持させる製品の量を増大することができる及び/又は手入れを行う領域に塗布具を適用する際の塗布具3の可撓性を高めることができる突起170を有することができる。
【0128】
塗布具3は、ポンプ又はバルブ等の分配器具175上に搭載することができ、この分配器具175は、押し下げる及び/又は傾けると組成物を分配するステム176を有している。
塗布具3は、ステム176によって製品を運ぶことのできる、塗布表面9に達する内部チャネル177を有することができる。
【0129】
図48の実施例では、塗布具3がカバースカート179を有し、よって分配器具175の全体又は一部を隠すことができ、把持表面を画定することもできる。
図48に示す器具1は、まず塗布具3を分配器具175から分離し、次いで塗布具3を分配器具175から独立して冷却することにより使用される。
【0130】
次いで、塗布具3を分配器具175に再び装着し、塗布具3を作動することによって、チャネル177を通して製品を分配することができる。
図49は、分配器具175が、浸水管180によって供給が行われるポンプを有する一変形例を示す。
【0131】
図50の実施例では、塗布具3は、容器のネックにねじ止めすることができ、例えば外側に向かって凹んだ塗布表面9を有しており、この塗布表面9の底部に組成物Pを運ぶためのアパーチャ183が設けられている。塗布具の本体184は、塗布具3の熱慣性を増大させるためのインサート186を有することができる。
塗布具3の形状に関係なく、塗布具3には図51に示すようなバイブレータ190を設けることができる。
【0132】
このようなバイブレータ190は、例えば偏心重量体192を回転駆動させて振動を生じさせるモータ191を有する。モータ191は、場合によっては充電可能な、1つ以上の電池193によって電力供給することができる。
バイブレータ190は、例えば、塗布具3の、塗布表面9を有する部分195に着脱可能に装着され、よって同じバイブレータ190を異なる別の塗布表面9と共に使用することができる。
【0133】
塗布具3はまた、塗布の際に手入れされる領域に電気的な刺激を与えるため、少なくとも1つの電極、例えば2つの電極200を有することができる。これらの電極は、例えば、把持表面10を画定する電池202に電気的に接続されている。
空洞12は、例えば電極200の周囲に延び、電極は、場合に応じて空洞12に収容されている液体Lと熱交換することができる。
【0134】
図52に示す塗布具3を使用するときは、塗布具3を電池202から分離して冷蔵庫に入れる。
所望の温度に達したら、塗布具3を電池202に再び装着し、電池202を把持要素として使用して、手入れを行う領域に電極200を接触させることができる。場合に応じて電極200は手入れを行う領域を冷やすことができる。
【0135】
別態様では、電池202を冷却することもできる。
塗布具3は、磁気特性を含むことができる。
【0136】
例として、図53に、磁気粒子を充填した本体220を有する塗布具3を示す。
ここに示す実施例では、本体220は、液体Lを収容する空洞12を少なくとも部分的に画定することができる。場合によっては、磁界の存在により、塗布具3の熱容量を増大させることができる。
【0137】
図54、55及び63に示す収容及び塗布具器具の塗布具3は2つのローラ240を含み、これらのローラは、塗布具3と容器2との一体化を可能にするベース242に接続された可撓性のロッド241に搭載されている。
例えば、容器2の一方の端部は、容器2に塗布具3を装着するためのねじ山243を含み、他方の端部は分配アパーチャ245を閉鎖するカバー244を備えている。
ローラ240は、所望の熱容量を提供するように設計されており、液体Lで充填される空洞を有することができる。
【0138】
図63に示す別の構成では、ローラは、プラスチックから作成された2つの部分からなっており、それらの部分は金属ディスク250を両側にそれぞれ包み込んでいる。よって、液体Lを収容している2つの空洞12は、このディスクの両側に形成されている。ディスクの端部は塗布表面9を画定している。空洞の大部分はプラスチック製の壁部によって画定されている。
【0139】
図56に示す変形例では、容器2には、ポンプ又はバルブ等の分配器具248が設けられている。組成物は、例えば容器2内において加圧下で保持されている。
図示のように、塗布具3は、非使用時に塗布表面9を保護する保護キャップ249を有することができる。
【0140】
図57〜59に示す変形例では、塗布具3の冷却は、圧縮又は液化されたガスの膨張によって行われる。
図57に示す実施例では、塗布表面9は、エアロゾル容器231から供給されるガスの膨張に曝される多孔質のブロック230に接触する。場合によっては、塗布具3は、膨張したガスを塗布具3内で循環させ、よってその冷却速度を増大させることが可能なチャネル232を含むことができる。
【0141】
図58に示す実施例では、圧縮又は液化したガスの膨張が塗布具3内部で行われ、この場合、塗布具3は、例えば膨張した冷たいガスを循環させるための内部チャネル234を有している。
場合によっては、図59に示すように、エアロゾル容器231が、塗布具3の内部に少なくとも部分的に収容される。
【0142】
本発明は、上述の実施例に限定されるものではない。
また、特に、開示された様々な実施形態の特定の特徴を組み合わせることが可能である。
上述のいずれか1つの塗布具にバイブレータを装着することが可能である。
特に断らない限り、「1つの〜を含む」という表現及びそれと同じ意味の表現は、「少なくとも1つの〜を含む」という表現と同義であると理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0143】
【図1】本発明の一実施形態によって作成された器具の正面図である
【図2】図1の器具の概略的な縦断面図である。
【図3】図1及び2の塗布具のまた別の図である。
【図4】塗布具の別の実施形態の態様の、図3と同様のまた別の図である。
【図5】塗布具の別の実施形態の態様の、図3と同様のまた別の図である。
【図6】本器具の別の実施形態の正面図である。
【図7】図6の塗布具を独立して示す正面図である。
【図8】本器具の別の実施形態の斜視図である。
【図9】図8の器具の縦断面図である。
【図10】本発明の別の実施形態による器具の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図11】本発明の別の実施形態による器具の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図12】本発明の別の実施形態による器具の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図13】本発明の別の実施形態による器具の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図14】本発明の別の実施形態による器具の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図15】本発明を実施するためのキットの実施例の概略的な斜視図である。
【図16】本発明を実施するためのキットの実施例の概略的な斜視図である。
【図17】図16に示すキットの使用法を示す。
【図18】本発明を実施するためのキットの別の実施例の概略図である。
【図19】使用中の図18の塗布具を示す。
【図20】塗布具の別の実施形態の概略的な縦断面図である。
【図21】塗布具の更に別の実施形態の概略的な縦断面図である。
【図22】塗布具の更に別の実施形態の概略的な縦断面図である。
【図23】塗布具の更に別の実施形態の概略的な縦断面図である。
【図24】塗布具の更に別の実施形態の概略的な縦断面図である。
【図25】塗布具の更に別の実施形態の概略的な縦断面図である。
【図26】塗布具の別の実施形態を示す。
【図27】塗布具の更に別の実施形態の概略的な縦断面図である。
【図28】塗布具の更に別の実施形態の概略的な縦断面図である。
【図29】塗布具の更に別の実施形態の概略的な縦断面図である。
【図30】塗布具の別の実施形態の概略的な斜視図である。
【図31】図30の塗布具の部分的な縦断面図である。
【図32】塗布具の別の実施形態の正面図である。
【図33】塗布具の更に別の実施形態の正面図である。
【図34】塗布具の更に別の実施形態の正面図である。
【図35】塗布具の更に別の実施形態の正面図である。
【図36】塗布具の別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図37】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図38】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図39】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図40】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図41】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図42】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図43】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図44】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図45】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図46】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図47】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図48】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図49】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図50】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図51】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図52】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図53】塗布具の更に別の実施形態の概略的且つ部分的な縦断面図である。
【図54】収容及び塗布器具の別の実施例の斜視図である。
【図55】塗布具の概略的且つ部分的な断面図である。
【図56】別の実施形態の、図54と同様の図である。
【図57】本発明の別の実施形態を示す。
【図58】本発明の更に別の実施形態を示す。
【図59】本発明の更に別の実施形態を示す。
【図60】本発明の更に別の実施形態を示す。
【図61】本発明の更に別の実施形態を示す。
【図62】本発明の更に別の実施形態を示す。
【図63】本発明の更に別の実施形態を示す。
【図64】本発明の更に別の実施形態を示す。
【図65】本発明の更に別の実施形態を示す。
【図66】本発明の更に別の実施形態を示す。
【符号の説明】
【0144】
1 収容及び塗布(具)器具
2 容器
3 塗布具
4 本体
5 ネック
6 カバー
7 凹部
8 上壁
9 塗布表面
10 把持表面
12 空洞
13 底面
14 第2の部分
14’ 羽
16 第1の部分
17 内側スカート17
18 外側スカート
19 横方向壁部
23 開口部
24 プラグ
25 ねじ山部分
26 肩部
27 シール
29 上壁部
30 中央凹部
32 閉鎖キャップ
33 凹部
34 本体
35 接触表面
36 第1の区画
37 第2の区画
38 カバー
39 シールスカート
40 拡張部
41 凹部
45 ホルダ
47、48 凹部
50 ボックス
52 基材
53 個々のパック
54 パッケージ
60 凹部
62 基材
64 個々のパッケージ
70 シールリップ
71 スカート
72 シール
76 本体
78 プラグ
79 シールリップ
80 底部
85 突起
86 着脱可能な要素
88 プラグ
90 ヘッド
91 幅狭の部分
95 嵌合された部分
96 拡張部
98 本体
99 上部
100 窪み
101 スロット
103 材料塊
104 凹部
105 第1の部分
106 把持部分
110 部分
111 本体
112 プラグ
118 絶縁リング
120 壁部
130 ホルダ
134 ヘッド
135 リップ
140 ローラ
141 分配装置
145 ボール
146 ホルダ
148 スカート
149 二重壁
150 直立部
155 取上げ要素
156 凹部
157 スペース
158 壁部
160 閉鎖要素
165 ワイパ要素
170 突起
175 分配装置
176 ステム
177 内部チャネル
179 カバースカート
180 浸水管
183 アパーチャ
184 本体
186 インサート
190 バイブレータ
191 モータ
192 偏心重量体
193 電池
195 塗布表面9を有する部分
200 電極
202 電池
220 本体
230 ブロック
231 エアロゾル容器
232 チャネル
240 ローラ
241 ロッド
242 ベース
243 ねじ山
244 カバー
245 分配アパーチャ
248 分配装置
249 保護キャップ
250 金属ディスク
280 溝
281 シール
300 被覆材、安全カプセル
301 壁部、温度計
305 温度計
310 カバー
min 厚み
L 液体
P 組成物
S 平坦な表面
X 長軸
Y 回転軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
− 容器(2)又は基材(52、62)に保持された化粧組成物又は皮膚用組成物(P)と、
− 化粧組成物による手入れの際に使用される塗布具(3)であって、1,000Jm−2−1−1/2以上、好ましくは5,000Jm−2−1−1/2以上、更に好ましくは10,000Jm−2−1−1/2以上、更に好ましくは20,000Jm−2−1−1/2以上の熱慣性を有する材料及び/又は1W−1−1以上、好ましくは40W−1−1以上、更に好ましくは180W−1−1以上の熱伝導率を有する材料によって少なくとも部分的に画定された塗布表面(9)を有する塗布具と
を備え、塗布具及び容器又は基材が共通の収容器具内に収容されている、器具。
【請求項2】
材料が、金属、石材又はガラスである、請求項1に記載の器具。
【請求項3】
塗布具が、1Wm−1−1以下、好ましくは0.5Wm−1−1以下、更に好ましくは0.1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料によって少なくとも部分的に画定された把持表面(10)を有する、請求項1又は2に記載の器具。
【請求項4】
塗布具が空洞(12)を有し、該空洞(12)が特に化合物(L)を収容している、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の器具。
【請求項5】
周囲温度から−18℃を下回らない温度に冷却した時に、化合物が状態を変化させることができる、請求項4に記載の器具。
【請求項6】
空洞の一部が1Wm−1−1以上の熱伝導率を有する材料によって画定されており、別の一部が1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料によって画定されている、請求項4又は5に記載の器具。
【請求項7】
空洞の一部が金属材料によって画定されており、別の一部がプラスチック材料によって部分的に画定されている、請求項6に記載の器具。
【請求項8】
空洞の大部分が、1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料によって部分的に画定されている、請求項4に記載の器具。
【請求項9】
塗布具が、空洞(12)と塗布表面(9)との間に、50mm以下、特に0.1〜50mm、好ましくは1mm以下、更に好ましくは0.5mm以下の小さな厚み(emin)の壁を有する、請求項4ないし8のいずれか1項に記載の器具。
【請求項10】
塗布表面(9)が、弾性膜、発泡体、フロック材料、プラスチックフィルム、スポンジ、フェルト、織布又は不織布材料によって少なくとも部分的に覆われている、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の器具。
【請求項11】
− 1Wm−1−1以上、好ましくは40Wm−1−1以上、更に好ましくは180Wm−1−1以上の熱伝導率を有する材料によって少なくとも部分的に画定された塗布表面(9)と、
− 1Wm−1−1以下、好ましくは0.5Wm−1−1以下、更に好ましくは0.1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料によって少なくとも部分的に画定された把持表面(10)と、
− 特に塗布具を−18℃の温度に冷却した時に状態を変化させることができる、少なくとも0.2ml、好ましくは少なくとも5mlの液体を収容する内部の空洞(12)と
を備えた塗布具。
【請求項12】
− 1Wm−1−1以上、好ましくは40Wm−1−1以上、更に好ましくは180Wm−1−1以上の熱伝導率を有する材料によって少なくとも部分的に画定された塗布表面(9)と、
− 1Wm−1−1以下、好ましくは0.5Wm−1−1以下、更に好ましくは0.1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料によって少なくとも部分的に画定された把持表面(10)と、
− 液体を収容する内部の空洞であって、一部が1Wm−1−1以上の熱伝導率を有する材料によって画定されており、別の一部が1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料によって画定されている空洞(12)と
を備えた塗布具。
【請求項13】
− 1Wm−1−1以上、好ましくは40Wm−1−1以上、更に好ましくは180Wm−1−1以上の熱伝導率を有する材料によって少なくとも部分的に画定された塗布表面(9)と、
− 1Wm−1−1以下、好ましくは0.5Wm−1−1以下、更に好ましくは0.1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料によって少なくとも部分的に画定された把持表面(10)と、
− 液体を収容し、厚みが一定でない壁部によって画定されている、内部の空洞(12)と
を備えた塗布具。
【請求項14】
空洞(12)と塗布表面(9)との間に、50mm以下、特に0.1〜50mm、好ましくは1mm以下、更に好ましくは0.5mm以下の小さな厚み(emin)の壁を有する、請求項11ないし13のいずれか1項に記載の塗布具。
【請求項15】
空洞の一部が金属材料によって画定され、別の一部がプラスチック材料によって画定されている、請求項11ないし14のいずれか1項に記載の器具。
【請求項16】
空洞の大部分が、1Wm−1−1以下の熱伝導率を有する材料によって部分的に画定されている、請求項12に記載の塗布具。
【請求項17】
保存位置で所定の表面に置くことができ、それにより塗布表面を画定している壁部に液体が接触するように構成されている、請求項11ないし16のいずれか1項に記載の塗布具。
【請求項18】
塗布表面(9)が、弾性膜、発泡体、フロック材料、プラスチックフィルム、スポンジ、フェルト、織布又は不織布材料によって少なくとも部分的に覆われている、請求項11ないし16のいずれか1項に記載の塗布具。
【請求項19】
人体の少なくとも1つの領域を手入れする化粧のための非治療的方法であって、
a)請求項1ないし19のいずれか1項に記載の塗布具(3)を、15℃以下の温度に冷却するステップ、続いて
b)ステップa)で冷却された塗布具に、当該塗布具の温度よりも周囲温度に近く且つ当該塗布具の温度と少なくとも5℃の差がある温度の化粧組成物(P)を充填し、塗布具を使用して組成物を塗布するステップ、又は
c)ステップa)の前に又は後で、手入れする領域に、少なくとも1つの化粧組成物を塗布し、ステップa)の後で、ステップa)で冷却された塗布具(3)を手入れする領域に接触させるステップ
を含む方法。
【請求項20】
冷蔵庫又は冷凍庫に入れることによって塗布具を冷却する、請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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