説明

化粧品容器

本発明はピストンを備えた化粧品容器に関し、ピストンが無空気吐出ポンプの操作により容器の内壁に沿ってかつ内壁に当接して上方移動すると容器に充填された内容物が常に無空気吐出ポンプの内容物入口まで達するものに関する。特に本発明はこのような化粧品容器においてピストンの上方移動に連携して容器に残っている内容物の量が表示されるものに関する。
本発明による化粧品容器は容器本体と、容器本体に装着された無空気吐出ポンプと、無空気吐出ポンプの操作によりピストンが容器本体の内壁に沿ってかつ内壁に当接して上方移動すると容器本体の内容物の最上位置が無空気吐出ポンプの内容物入口まで到達するように容器本体に装着されたピストンと、ピストンの上方移動と連携して容器本体に残っている内容物の量を表示する表示器と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピストンを備えた化粧品容器に関し、無空気吐出ポンプの操作により容器の内壁に沿ってかつ内壁に当接してピストンが上方移動すると、容器に充填された内容物が常に無空気吐出ポンプの内容物入口まで達するものに関する。特に、本発明は、このような化粧品容器において容器に残っている内容物の量が、ピストンの上方移動と連携して表示されるものに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、容器に充填された液体又はゲル状態の内容物を適量で吐出するために、無空気吐出ポンプが用いられてきた。このような無空気吐出ポンプは、少量かつ正確な量で内容物を吐出可能であり、故に、効能ある通常高価である内容物を充填した効能本位の化粧品容器に用いられてきた。化粧品容器はさらに、容器に充填された内容物が、常に、無空気吐出ポンプの内容物入口に到達できるようにするピストンを具備する。すなわち、容器に装着されたピストンが容器の内壁に沿ってかつ内壁に当接して上方移動すると、容器に充填された内容物の最上位置にある部分が無空気吐出ポンプの内容物入口に近づく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】韓国実用新案登録出願公開第2008−0002044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、一般的に、化粧品容器の外周面上に化粧品の製品名や製造者等が表示されているか、又は、容器に充填された内容物が直接太陽光の影響を受けないように化粧品容器自体が不透明材料から形成されている。従って、容器に残っている内容物の量をユーザが確認することが困難である。
【0005】
従って、本発明は、上記の状況に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、容器に残っている内容物の量又は内容物の消費量が、ピストンの上方移動と連携して表示されるような化粧品容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による化粧品容器は、容器本体と、容器本体に装着された無空気吐出ポンプと、無空気吐出ポンプの操作により容器本体の内壁に沿ってかつ内壁に当接してピストンが上方移動すると容器本体に充填された内容物の最上位置が無空気吐出ポンプの内容物入口に到達するように容器本体に装着されたピストンと、ピストンの上方移動と連携して容器本体に残る内容物の量を表示する表示器と、を備えている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザが、容器中に残る内容物の量を容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の化粧品容器の展開図である。
【図2】図2は、表示器とピストンの間の接続関係、並びに図1に示した表示器の構造を示す図である。
【図3】図3は、容器が内容物で完全に充填された初期状態を示し、ピストンが容器の底部に可能な限り近く位置する図である。
【図4】図4は、内容物を使い切った状態を示し、容器中の内容物は実質的に使い尽くされ、よってピストンが無空気吐出ポンプの内容物入口に可能な限り近く位置する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施例は、例示のために、限定されることなく図面に示され、類似の構成要素な同じ参照符号で示す。
【0010】
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の好適な実施例を詳細に説明する。本発明は実施例に限定されず、当業者によって多くの変形が可能である。
図1は、本発明の化粧品容器の展開図である。
図1を参照すると、本発明の化粧品容器は、容器本体10と、本体10に装着されたピストン20と、ピストン20の上方移動に伴って容器本体に充填された内容物の消費レベルを示す表示器30と、を具備する。
【0011】
押しボタンと内容物吐出孔とを具備する無空気吐出ポンプ(図示せず)が、容器本体20の頂部の上に装着されている。無空気吐出ポンプは、当業者に自明の汎用的なすなわち通常の手法で取り付け可能であり、よってここでは詳細は省略する。
【0012】
容器本体10内の内容物が徐々に消費されるにつれて、ピストン20が容器本体10の内壁に沿ってかつ内壁に当接して上方移動する。ピストン20の上方移動は、容器本体10内の負圧に依存する。ピストン20の上方移動は、ピストン20と無空気吐出ポンプを操作する押しボタンとの間に装着されたピニオンギアを用いて駆動されてもよい。2008年6月23日公開の特許文献1は、ピストンを上昇させるこのようなピニオンギアを用いた化粧品容器を開示する。
【0013】
表示器30は、容器本体10の底壁の下面に装着され、指示ポインタすなわち指針30aを具備することにより、ユーザに対して容器本体10に現在残っている内容物の量を知らせる。指示ポインタ30aは、ピストン20の上方移動と連携して回動することができる。
【0014】
図2は、図1に示した表示器30とピストン20の接続関係と、表示器30の構造とを示した図である。
図2を参照すると、表示器30は、残っている内容物の量をユーザに知らせる指示ポインタすなわち指針30aと、螺旋状溝30bと、ねじりばね30cとを具備する。一方、糸固定部20aが、ピストン20の底面に取り付けられている。
【0015】
指示ポインタ30aは、動きに抗するようにねじりばね30cにより弾性的に抑止されている。指示ポインタ30aと糸固定部20aは、糸40を介して互いに接続されている。指示ポインタ30aに結合された糸40は、螺旋状溝30bの溝内に巻かれてから螺旋状溝30bの他端にて孔を貫通し、ピストン20の底面に取り付けられた糸固定部20aに繋がっている。図2に示すように、螺旋状溝30bは、中空のダクトの形態で表示器30のプレートに形成してもよい。
【0016】
ピストン20が上昇すると、糸40は上方に引っ張られ、それにより、糸40に結合した指示ポインタ30aは、回動するように引っ張られる。
【0017】
図3は、容器本体10が完全に内容物で充填され、よってピストン20が可能な限り容器本体10の底壁近傍に位置している初期状態を示す図である。
図3を参照すると、ピストン20はその最下位置にあり、よって、糸40はピストン20により上方に引っ張られていない。この状態にて、指示ポインタ30aは、回動動作に抗するようにねじりばね30cにより弾性的に抑止されている。よって、指示ポインタ30aは、容器本体10の満充填状態を示している。
【0018】
図4は、容器本体10内の内容物が実質的に使い尽くされ、よってピストン20が可能な限り無空気吐出ポンプの内容物入口(図示せず)近傍に位置する内容物消尽状態を示す図である。
図4を参照すると、ピストン20はその最上位置にあり、よって糸40はピストン20により最大力で上方に引っ張られてる。この状態では、指示ポインタ30aもまた、それに結合された糸40により最大力で、回動するように引っ張られる。それにより、容器本体10の空の状態を示す。
【0019】
充填状態と空の状態の中間状態では、指示ポインタ30aの回動量は、ピストン20の上昇高さ、すなわち内容物の使用量に比例する。この結果、ユーザは、指示ポインタ30aの位置を調べることにより、容器本体10内に残っている内容物の量を容易に確認できる。
【0020】
以上では、本発明を特定の実施例を参照して説明したが、当業者であれば本発明の原理及び主旨から逸脱することなくこの実施例における変更が可能であることは自明であろう。本発明の範囲は添付の請求の範囲により規定される。
【符号の説明】
【0021】
10 容器本体
20 ピストン
20a ねじ固定部
30 表示器
30a 指示ポインタ
30b 螺旋状溝
30c ねじりばね
40 糸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体(10)と、
前記容器本体(10)に装着された無空気吐出ポンプと、
前記無空気吐出ポンプの操作によりピストン(20)が前記容器本体(20)の内壁に沿ってかつ内壁に当接して上方移動すると、前記容器本体(10)に充填された内容物の最上位置が無空気吐出ポンプの内容物入口まで到達するように前記容器本体(10)に装着された、前記ピストン(20)と、
前記ピストン(20)の上方移動と連携して前記容器本体(10)に残っている内容物の量を示す表示器(30)と、を備えた化粧品容器。
【請求項2】
前記ピストン(20)の底面に取り付けられた糸固定部(20a)と、
前記糸固定部(20a)と前記表示器(30)とを互いに接続する糸(40)と、を備え、
前記ピストン(20)の上方移動により前記糸(40)が上方に引っ張られるとき、前記表示器(30)が動作する、請求項1に記載の化粧品容器。
【請求項3】
前記表示器(30)は、前記糸(40)により回動するように引っ張られる指示ポインタ(30a)と、前記指示ポインタ(30a)に結合した前記糸(40)が溝内に巻かれている螺旋状溝30bと、前記指示ポインタ(30a)を動きに抗して弾性的に抑止するねじりばね(30c)と、を有する、請求項2に記載の化粧品容器。
【請求項4】
前記表示器(30)は、前記容器本体(10)の底壁に装着されている、請求項1に記載の化粧品容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−515511(P2013−515511A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543028(P2012−543028)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【国際出願番号】PCT/KR2010/008873
【国際公開番号】WO2011/071349
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(506213681)株式会社アモーレパシフィック (24)
【氏名又は名称原語表記】AMOREPACIFIC CORPORATION
【住所又は居所原語表記】181,2−ga,Hangang−ro,Yongsan−gu,Seoul,Republic of Korea