説明

化粧用シート又は化粧用冊子若しくは記録媒体

【課題】化粧をする際に、顔の構成要素の何処に、どのような色彩の化粧品を施すべきかを容易に理解させることがき、ひいては自然の色彩(ナチュラルカラー)に基づいた化粧を行うことができる化粧用シート等を提供する。
【解決手段】紙又は樹脂により成形されてなるシート本体と、このシート本体に花の名前及び/又は花の写真が表示された花表示部7,8と、この花表示部7,8の近傍に配置され該花表示部7,8により特定された花を構成する複数の色によりそれぞれ着色された着色部10a〜10kからなる着色部群10と、を備えてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧を行う際に使用される化粧用シート又は化粧用冊子若しくは記録媒体(化粧用シート等という。)に関し、特に、草花等の自然色(ナチュラルカラー)に基づいて化粧を行う際に使用される化粧用シート等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
これまで化粧方法は、様々な方法が採用されてきたが、基本的には色を顔の中でどのように使用するかという問題である。こうした色の使い方に関しては、これまで「ロバート・ドア氏」がウォーム色(暖色)とクール色(寒色)なる言葉を使用しながら、それを理論立てた方法や、さらにこれを化粧に応用した化粧方法がある(「ロバート・ドアメソッドによるパーソナリティーピグメンとメイクアップ上に於けるユニバーサルカラーコーディネートとの相関性」(日本色彩学会誌 29(4),360−361,2005−12−01))。その後、こうしたロバート・ドア氏とは異なり、自然の色との調和を求めた独自の理論が、「樽本正弘氏」により展開された(この理論の一部は、特許文献1を参照)。同氏は、植物の生育に欠かせない要素を、「エアロ」、「ソル」、「アクア」という言葉を用いて特定し、「エアロの緑」、「ソルの赤」、「アクアのピンク」等というように色彩を視覚的に特定し、それぞれの色をJIS標準色票との関係で特定している(例えば、「ソルの赤がJIS標準色票5R 4/14」と言うように特定している)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3659862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、こうした樽本正弘氏による色彩の特定方法(ないし配色決定方法)を元にしながら、該方法により特定された色に基づく化粧方法を行いたいと言う要求が高い。すなわち、特定の花をイメージした自然の色彩(ナチュラルカラー)に基づいた化粧方法を行いたいとの要求が高い。
【0005】
しかしながら、上記樽本正弘氏による色彩の特定方法は存在し、また、それを理解したとしても、それに基づいて自然の色彩(ナチュラルカラー)に基づいた化粧を行うことを望む人は、頬や目その他、顔の構成要素の何処に、どのような色彩の化粧品を施すべきかを容易に理解することができない。
【0006】
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みて提案されたものであって、化粧をする際に、顔の構成要素の何処に、どのような色彩の化粧品を施すべきかを容易に理解させることがき、ひいては自然の色彩(ナチュラルカラー)に基づいた化粧を行うことができる化粧用シート等を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであって、第1の発明(請求項1記載の発明)は、化粧用シートに係るものであって、紙又は樹脂により成形されてなるシート本体と、このシート本体に花の名前及び/又は花の写真が表示された花表示部と、この花表示部の近傍に配置され該花表示部により特定された花を構成する複数の色によりそれぞれ着色された着色部からなる着色部群と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0008】
先ず、上記第1の発明に係る化粧用シートを構成する花表示部は、例えば、「白バラ」等のように、花の名前を表示するか又はその花の写真を表示するか、或いは該名前と写真とを表示するものである。また、この花表示部の近傍に配置された上記着色部は、該花表示部により特定された花を構成する複数の色によりそれぞれ着色されたものである。花は、花弁、雄しべ、雌しべ等から構成されており、それらにはそれぞれ一種類又は複数種類の色から構成されており、それらの色が上記着色部群に表示されている。
【0009】
したがって、上述した第1の発明に係る化粧用シートによれば、上記着色部群に着色された複数の色を参考に、自然の色彩(ナチュラルカラー)に基づいた化粧を行うことができる。
【0010】
また、第2の発明(請求項2記載の発明)は、上記第1の発明において、前記着色部群は、化粧の基本となる色と、化粧のポイントとなる色と、陰影に使用される色とがそれぞれ表示されてなるとともに、これらの色が上記化粧の基本となる色、化粧のポイントとなる色、陰影に使用される色であることを示す文字が表示されてなることを特徴とするものである。
【0011】
上記第2の発明では、化粧の基本となる色と、化粧のポイントとなる色と、陰影に使用される色とがそれぞれ表示されてなるとともに、これらの色が上記化粧の基本となる色、化粧のポイントとなる色、陰影に使用される色であることを示す文字が表示されてなることから、より上述した化粧を容易に行うことができる。
【0012】
また、第3の発明(請求項3記載の発明)は、上記第1又は第2の発明の何れかにおいて、前記花表示部又は着色部群の近傍には、該着色部群を構成する着色部の色を使用して化粧をした人の顔写真が表示されていることを特徴とするものである。
【0013】
この第3の発明では、上記前記着色部の色を使用して化粧をした人の顔写真が表示されていることから、化粧を行おうとする者にとって、より一層化粧方法を良く理解できるようになる。
【0014】
また、第4の発明(請求項4記載の発明)は、前記着色部群とは別個に、第2の着色部群が配置され、この第2の着色部群は、前記着色部群を構成する色と同じ色であって該着色部群の色の数よりも少ない複数の色からなるとともに、該第2の着色部群を構成する各色には、それぞれ化粧が施される場所又は用途が明示されていることを特徴とするものである。
【0015】
上記第4の発明では、着色部群と第2の着色部群とが構成要素とされている。着色部群と第2の着色部群とは、色は共通するが、その色の数は、第2の着色部群の方が少なく、さらに、該第2の着色部群を構成する各色には、それぞれ化粧が施される場所又は用途が明示されている。例えば、第2の着色部群は、全部で4つの色(第1ないし第4の着色部)から構成され、該第2の着色部群の近傍には、化粧が施される場所としての「肌」の文字が表示され、第2の着色部群の近傍には、化粧が施される場所としての「唇」の文字が表示され、第3の着色部の近傍には、化粧が施される場所としての「目」の文字が表示され、第4の着色部の近傍には、化粧の用途としての「陰影」の文字が表示されている場合を挙げることができる。こうした第4の発明に係る化粧用シートによれば、着色部(色)の数が少ない第2の着色部群を利用することにより、簡易で迅速な化粧を行うことができる。
【0016】
また、第5の発明(請求項5記載の発明)は、化粧用冊子に係るものであって、前記第1ないし第4の発明の何れかの化粧用シートが複数ファイルされてなるか又は製本されてなることを特徴とするものである。
【0017】
また、第6の発明は、情報記録媒体に係るものであって、前記第1ないし第4の発明に係る何れかの化粧用シートを構成する前記花表示部、前記着色部群、前記化粧の基本となる色、前記化粧のポイントとなる色、前記陰影に使用される色であることを示す文字、前記着色部群を構成する着色部の色を使用して化粧をした人の顔写真、又は前記第2の着色部群が電子情報としてコンピュータにより読出し可能に記録されてなることを特徴とするものである。
【0018】
上記第6の発明に係る情報記録媒体による場合であっても、前記第1ないし第5の発明と同じ作用効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0019】
上記第1の発明(請求項1記載の発明)に係る化粧用シートでは、花表示部の近傍に配置され該花表示部により特定された花を構成する複数の色によりそれぞれ着色された着色部からなる着色部群を備えていることから、着色部群に着色された複数の色を参考に、自然の色彩(ナチュラルカラー)に基づいた化粧を行うことができる。
【0020】
また、第2の発明(請求項2記載の発明)に係る化粧用シートでは、化粧の基本となる色と、化粧のポイントとなる色と、陰影に使用される色とがそれぞれ表示されてなるとともに、これらの色が上記化粧の基本となる色、化粧のポイントとなる色、陰影に使用される色であることを示す文字が表示されてなることから、上述した化粧をより容易に行うことができる。
【0021】
また、第3の発明(請求項3記載の発明)係る化粧用シートでは、上記前記着色部の色を使用して化粧をした人の顔写真が表示されていることから、化粧を行おうとする者にとって、より一層化粧方法を良く理解できるようになる。
【0022】
また、第4の発明(請求項4記載の発明)に係る化粧用シートでは、前記着色部群とは別個に、第2の着色部群が配置され、この第2の着色部群は、前記着色部群を構成する色と同じ色であって該着色部群の色の数よりも少ない複数の色からなるとともに、該第2の着色部群を構成する各色には、それぞれ化粧が施される場所又は用途が明示されていることから、着色部(色)の数が少ない該第2の着色部群を利用することにより、簡易で迅速な化粧を行うことができる。
【0023】
また、第5の発明(請求項5記載の発明)に係る化粧用冊子では、第1ないし第4の発明の何れかの化粧用シートが複数ファイルされてなるか又は製本されてなることから、複数の化粧用シートの中から特定の花に関する化粧用シートを選択し、その花に対応した化粧を行うことができる。
【0024】
また、第6の発明(請求項6記載の発明)に係る情報記録媒体では、パーソナルコンピュータ等を使用することにより、花表示部や着色部群等を読出し、モニター等の表示装置にそれらを写し出して化粧をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】複数の化粧用シートがファイルされた冊子が開かれた状態を示す斜視図である。
【図2】化粧用シートの一例を示す平面図である。
【図3】化粧用シートが製本された状態を示す斜視図である。
【図4】パーソナルコンピュータやモニター等を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。先ず、第1の実施の形態に係る化粧用冊子1について説明する。
【0027】
この実施の形態に係る化粧用冊子1は、図1に示すように、リングファイル2と、このリングファイル2にファイルされている化粧用シート3とから構成されている。上記リングファイル2は、長方形状に成形された表表紙2aと、背表紙2bと、上記表表紙2aと同じ面積とされた裏表紙2cと、上記背表紙2bの近傍に固定された(4つの)リング4とから構成されている。上記各リング4は、文字通りリング状に成形されているが、円弧状にそれぞれ成形された部材の端部が支軸を介して連結されてなるものであり、該連結された部位とは反対側の端部同士が離間及び連結自在とされている。
【0028】
一方、上記化粧用シート3は、長方形状をなしたシート状に成形されてなるものであり、図示しない紙のシート本体(符号は省略する。)の表面に熱可塑性樹脂(符号は省略する。)によりより全体がラミネートされてなるものである。そして、この化粧用シート3は、図2に示すように、略A4版の面積からなるものであり、左側には、上記4つのリング4が挿通される挿通穴3aが開設されている。そして、この化粧用シート3の左上には、「バラメイク」の文字6が印刷(表示)され、この文字6の下方には、「黄金色の黄色い薔薇」の文字7が印刷(表示)されている。そして、上記「黄金色の黄色い薔薇」の文字7の下方には、後述する「しっかりメイクの色彩」の文字8が印刷され、その下側には、バラの花表示写真9が印刷されている。上記「バラメイク」の文字6、「黄金色の黄色い薔薇」の文字7及びバラの花表示写真9は、本発明を構成する花表示部である。
【0029】
そして、上記花表示部としてのバラの花表示写真9の近傍(左側)には、第1の着色部群10が表示(印刷)されている。この第1の着色部群10は、概ね3行4列からなる表として構成されてなり、最も左側に形成された列には、4つの着色部10a〜10dが形成されている。また、この列に形成された4つの着色部10a〜10dの右隣には、4つの着色部10e〜10hが形成されている。また、上記着色部10e,10fの右隣には、着色部10i,10jが形成され、上記着色部10hの右隣には、着色部10kが形成されている。
【0030】
上記各着色部10a〜10kに着色された色は、上記「黄金色の黄色い薔薇」に備えられた色である。そして、上記着色部10aの上方には、「基本色」の文字10mが印刷され、その右隣であって上記着色部10eの上方には、「ポイント色」の文字10nが印刷されている。またさらに、上記「ポイント色」の文字10nの左隣であって上記着色部10iの上方には、「陰影色」の文字10pが印刷されている。また、上記着色部10jと着色部10kとの間には、「ポイントスパイス色」の文字10qが印刷されている。
なお、上記「基本色」の文字10mは、本発明を構成する「化粧の基本となる色」であることを示す文字であり、上記「ポイント色」の文字10nは、本発明を構成する「化粧のポイントとなる色」であることを示す文字であり、上記「陰影色」の文字10pは、「陰影に使用される色」であることを示す文字である。
【0031】
すなわち、この実施の形態に係る化粧用冊子1を構成する化粧用シート3では、上記「基本色」の文字10mの下方に、複数の着色部10a〜10dが配置され、上記「ポイント色」の文字10nの下方にも、複数の着色部10e〜10hが配置され、上記「陰影色」の文字10pの下方にも、複数の着色部10i,10jが配置されている。上記各着色部(符号は省略する。)には、上述したように、花(この実施の形態の場合は、黄金色の黄色い薔薇)を構成する色が表示されている。但し、全てに着色されている必要なない。
【0032】
そして、上記バラの花表示写真9の上方には、「しっかりメイクの色彩」の文字8が印刷され、該バラの花表示写真9の下方には、「スピードポイントメイクの色彩」の文字13が印刷されている。そして、上記「スピードポイントメイクの色彩」の文字13の左側には、長方形状の4つの着色部14a〜14dからなる第2の着色部群14が印刷(表示)されている。上記着色部14aは、先に説明した着色部10bと同一の色が表示され、上記着色部14bは、先に説明した着色部10aと同一の色が表示され、上記着色部14cは、先に説明した着色部10iと同一の色が表示され、さらに、上記着色部14dは、先に説明した着色部10eと同一の色が表示されている。
【0033】
そして、上記着色部14aの上方には、「アイメイク」の文字14eが、上記着色部14bの上方には、「肌」の文字14fが、そして、上記着色部14cの上方には「陰影」の文字14gが、また、上記着色部14dの上方には「唇」の文字14hが、それぞれ印刷されている。
【0034】
またさらに、上記第1の着色部群10の近傍には、第1の女性の顔写真15が印刷されている。この第1の女性の顔写真15は、上記第1の着色部群10を構成する着色部(に表示された色)に基づいて化粧を行った女性の写真である。すなわち、この第1の女性の顔写真15は、上記基本色の文字10mの下方に配置された各着色部10a〜10dの何れか1つ又は複数の色を基本色として使用し、ポイント色の文字10nの下方に配置された幾つかの着色部10e〜10hの何れか1つ又は複数の色をポイント色として使用し、陰影色の文字10pの下方に配置された着色部10i,10jの何れかの色を陰影色として使用し、さらにポイントスパイス色の文字10qの下方に配置された着色部10kの色を部分的に使用して化粧を行った後の写真である。
【0035】
また、上記第2の着色部群14の近傍には、第2の女性の顔写真16が印刷されている。この第2の女性の顔写真16は、上記第2の着色部群14を構成する着色部(に表示された色)に基づいて化粧を行った女性の写真である。すなわち、この第2の女性の顔写真16は、着色部14aの色を使用してアイメイク(目の周辺の化粧)を行い、着色部14bの色を使用して肌の化粧(ファンデーション)を行い、陰影は着色部14cの色を行い、唇は着色部14dの色を用いて行った後の写真である。
【0036】
また、この化粧用シート3では、上記第2の着色部群14の下方には、「樽本正弘氏」により展開された理論に従った「ソル」の文字21、「エアロ」の文字22及び「アクア」の文字23と、がそれぞれ印刷されており、上記「ソル」の文字21の近傍には、「黄金色の黄色い薔薇」に対応した「ソル」の下地(ファンデーション)の色の着色部26が表示され、上記「エアロ」の文字22の近傍には、「黄金色の黄色い薔薇」に対応した「エアロ」の下地(ファンデーション)の色の着色部27が表示され、「アクア」の文字23の近傍には、「黄金色の黄色い薔薇」に対応した「アクア」の下地(ファンデーション)の色の着色部28が表示されている。
【0037】
また、上記第1の女性の顔写真15の下方には、「黄金色の黄色い薔薇」に対応したアイライン(目の化粧)の仕方を説明する文書31と、その説明に基づいて化粧が行われた2つの写真32,33が表示され、また、上記文章31の下方には、化粧を行った後の唇の写真34と、唇の化粧方法を説明する文章35が表示されている。
【0038】
なお、上記化粧用シート3は、上述した文字や写真等(符号は省略する。)が表示ないし印刷されているが、上記リングファイル2にファイルされた化粧用シート3は、それぞれ全て同一ではなく、花の種類によってそれぞれ異なる。
【0039】
したがって、草花等の自然色(ナチュラルカラー)に基づいて化粧を行うことを希望する者は、上記実施の形態に係る化粧用冊子1にファイルされた複数の化粧用シート3から(特定の草花に係る)特定の化粧用シート3を選択し、上記第1又は第2の着色部群10,14や第1又は第2の女性の顔写真15,16等を参考としながら、自分で化粧を行うことが可能となる。特に、この実施の形態に係る化粧用冊子1にファイルされた複数の化粧用シート3では、特定の花を構成する色が、第1の着色部群10として特定されてなるばかりか、「基本色」の文字10mや、「ポイント色」の文字10n、或いは「陰影色」の文字10pがそれぞれ特定の色(着色部)との関係で明示されていることから、顔のどの部分にどのような色の化粧を行えばよいかを明確に理解することができる。
【0040】
さらに、上記化粧用シート3では、第1の着色部群10以外に、第2の着色部群14が形成され、この第2の着色部群14を構成する各着色部(符号は省略する。)は、化粧を行う顔の部分との関係では単一の色であることから、簡易且つ迅速に化粧を行うことができる。換言すれば、この実施の形態で説明した化粧用シート3は、入念に化粧をする場合と、簡易に化粧をする場合との両方の使用者に対して、それを選択可能としている。また、上記実施の形態に係る化粧用冊子1は、リングファイル2に化粧用シート3がファイルされているものであることから、適宜必要に応じて化粧用シート3を加えたり除いたりする(又は交換する)ことが可能であるし、また、使用者にとって必要な化粧用シート3のみをファイルすることも可能となる。
【0041】
なお、上記実施の形態で説明した化粧用シート3は、化粧用冊子1として、リングファイル2にファイルされているものを図示して説明したが、必ずしもこうしたリングファイル2にファイルされている必要性はなく、図3に示すように、書籍41として綴じられているものであっても良い。この書籍41は、表表紙42と背表紙43と裏表紙44と、上記表表紙42と裏表紙44との間に複数綴じられている化粧用シート45とから構成されている。こうした形態に係るものであっても、使用者は、複数の化粧用シート45の中から自己に適合した特定の化粧用シート45を選び、適宜化粧をすることができる。
【0042】
さらに、上記化粧用冊子1又は書籍41とは異なり、上記化粧用シート3(45)に表示(印刷)された各種の情報が、図4に示すように、例えばコンパクトディスク56のような記録媒体に電子情報として記録されたものであっても良い。すなわち、この記録媒体であるコンパクトディスク56は、パーソナルコンピュータ51を構成するパーソナルコンピュータ本体52に形成された光学ドライブ52aを用いて(操作部であるキーボード54及びマウス55を用いて)読出し可能とされてなるものである。上記コンパクトディスク56から読み出された電子情報を、上記パーソナルコンピュータ本体52に接続されたディスプレイ(表示装置)53に表示させることにより、前述した化粧をすることが可能となる。言うまでもなく、本発明において、記録媒体とは、上記コンパクトディスクに限定されることなく、コンピュータにより読出し可能に記録されてなるものであれば、他の媒体であっても良い。
【符号の説明】
【0043】
1 化粧用冊子
3 化粧用シート
6 「バラメイク」の文字
7 「黄金色の黄色い薔薇」の文字
9 花表示写真
10 第1の着色部群
10m 「基本色」の文字
10n 「ポイント色」の文字
10p 「陰影色」の文字
14 第2の着色部群
14e 「アイメイク」の文字
14f 「肌」の文字
14g 「陰影」の文字
14h 「唇」の文字
15 第1の女性の顔写真
16 第2の女性の顔写真

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙又は樹脂により成形されてなるシート本体と、このシート本体に花の名前及び/又は花の写真が表示された花表示部と、この花表示部の近傍に配置され該花表示部により特定された花を構成する複数の色によりそれぞれ着色された着色部からなる着色部群と、を備えてなることを特徴とする化粧用シート。
【請求項2】
前記着色部群は、化粧の基本となる色と、化粧のポイントとなる色と、陰影に使用される色とがそれぞれ表示されてなるとともに、これらの色が上記化粧の基本となる色、化粧のポイントとなる色、陰影に使用される色であることを示す文字が表示されてなることを特徴とする請求項1記載の化粧用シート。
【請求項3】
前記花表示部又は着色部群の近傍には、該着色部群を構成する着色部の色を使用して化粧をした人の顔写真が表示されていることを特徴とする請求項1又は2記載の何れかの化粧用シート。
【請求項4】
前記着色部群とは別個に、第2の着色部群が配置され、この第2の着色部群は、前記着色部群を構成する色と同じ色であって該着色部群の色の数よりも少ない複数の色からなるとともに、該第2の着色部群を構成する各色には、それぞれ化粧が施される場所又は用途が明示されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の化粧用シート。
【請求項5】
前記請求項1ないし4記載の何れかの化粧用シートが複数ファイルされてなるか又は製本されてなることを特徴とする化粧用冊子。
【請求項6】
前記請求項1ないし4記載の何れかの化粧用シートを構成する前記花表示部、前記着色部群、前記化粧の基本となる色、前記化粧のポイントとなる色、前記陰影に使用される色であることを示す文字、前記着色部群を構成する着色部の色を使用して化粧をした人の顔写真、又は前記第2の着色部群が電子情報としてコンピュータにより読出し可能に記録されてなることを特徴とする情報記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−22763(P2013−22763A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157025(P2011−157025)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【出願人】(511173734)