説明

医用スプレー装置

【課題】術者等が嘴管に直接手などを触れることなくスプレー本体に嘴管を交換することができる医用スプレー装置を提供すること。
【解決手段】スプレー本体10の嘴管連結部15に取り付けた嘴管18から薬液びん11の薬液を圧搾空気で噴霧するようにした医用スプレー装置において、嘴管18は、薬液管19と、この薬液管19の外周の空気管48と、この空気管48の外周に嵌合し、外側面に係止溝50を形成した外管49とを具備し、前記嘴管連結部15の端部に、嘴管18に直接手を触れることなく嘴管18を交換するための着脱具38を取り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬液や消毒液などを患部に噴霧するときに使用され、主として、耳、鼻、咽喉に用いられる医用スプレー装置に関するもので、患部に接触する嘴管を直接手で触れることなく交換できるようにしたものある。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の医用スプレー装置は、図7及び図8に示すように、スプレー本体10の下端に薬液びん11を着脱自在に嵌合し、スプレー本体10の前端に嘴管18を着脱自在に取り付ける。グリップ兼用の薬液びん11を片手で握り、嘴管18の先端を耳、鼻、咽喉などに差し込み、噴霧口20を患部に臨ませ、親指で押釦13を押す。すると、バルブ12が開いて、エアチューブ14から圧搾空気が薬液びん11と嘴管18へ送り込まれ、薬液びん11内の薬液17が薬液チューブ16を通って薬液管19へ送られ、この薬液管19の先端部では、嘴管18からの空気によって薬液17が霧状になって噴霧口20から患部へ噴霧するものである。
【0003】
図7及び図8に示すような嘴管18の直線状のものは、耳、鼻などの患部に噴霧する場合に使用され、咽喉の場合には、嘴管18がやや長く、先端部近くをくの字に折れ曲げたものが使用される。
【0004】
従来の医用スプレー装置における嘴管18部分は、使用後に、薬液や煮沸により消毒をするため、ステンレススチールなどの錆びつかず、生体に悪影響を与えない金属で構成されている場合が多い。また、この嘴管18は、図8に示すように、基端部のねじ部21で嘴管連結部15に着脱自在に構成されている。そして、使用後は、スプレー本体10から嘴管18部分を外し、Oリング22で密着していた薬液管19をスプレー本体10から抜き取り、嘴管18の噴霧口20内部の目詰まりを掃除し、患部に接触した嘴管18の消毒をする。
【0005】
このような医用スプレー装置の嘴管18部分は、金属製であるたため、消毒、殺菌処理を施せば何回でも使用することができる。ところが、嘴管18部分をねじ部21でスプレー本体10に着脱するとき、特に、使用後に直接嘴管18に手で触れることになるので、ウイルスその他の病原菌に感染する恐れがある。
そこで、嘴管18のカバー部分のみを使い捨てとするタイプのものが知られている(特許文献1)。
これは、図6に示すように、スプレー本体10の嘴管連結部15に薬液管19を連結するとともに、この薬液管19に、前記嘴管18に代わるノズル霧先管24を被せたもので、このノズル霧先管24は、可撓性を有するプラスチックからなる使い捨てタイプとし、薬液管19を嘴管連結部15に連結したまま着脱自在に被せてなる医用スプレー装置である。
【0006】
このように構成された医用スプレー装置は、患部毎にノズル霧先管24を新たなものに取り替えて薬液や消毒液が噴霧され、使用後は、廃棄される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−155953号公報。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような使い捨てタイプの医用スプレー装置は、患者毎にノズル霧先管24を新たなものに取り換えるので、他の患者への感染は避けられる。
しかし、ノズル霧先管24の取り外しの際に、術者が手袋をしているとはいえノズル霧先管24に直接触れるので、感染の恐れを完全になくすことができないだけでなく、ノズル霧先管24の廃棄処理に手数と費用がかかるという問題があった。
【0009】
本発明は、術者等が嘴管に直接手などを触れることなくスプレー本体に嘴管を装着することができ、使用後には、嘴管に直接手などを触れることなく嘴管を外すことができる医用スプレー装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による医用スプレー装置は、スプレー本体10の嘴管連結部15に取り付けた嘴管18から薬液びん11の薬液を圧搾空気で噴霧するようにした医用スプレー装置において、前記嘴管18は、薬液管19と、この薬液管19の外周を被覆する空気管48と、この空気管48の外周に嵌合し、外側面に係止溝50を形成した外管49とを具備し、前記嘴管連結部15の端部に嘴管18を連結するための着脱具38を取り付け、この嘴管18は、ハウジング42と、このハウジング42に設けられ前記外管49を着脱自在に嵌め込むための貫通孔43と、この貫通孔43に前記外管49を圧入すると前記係止溝50に係止する係止リング46と、この係止リング46の係止状態を解除するための押釦44とを具備したことを特徴とする。
【0011】
本発明による医用スプレー装置は、空気管48と外管49との間に、前記外管49の係止溝50に係止リング46が係止したとき薬液管19と空気管48を嘴管連結部15側に付勢するコイルばね29を介在したことを特徴とする。
【0012】
本発明による医用スプレー装置は、着脱具38における略直方体のハウジング42の略中央に貫通孔43を貫通して設け、外管49の全外周に係止溝50を形成し、前記ハウジング42の切り溝59から2個のU字形の係止リング46を互いに相対する方向から嵌め込み、これらの係止リング46をそれぞれ逆方向に付勢するばね部45を有する押釦44に連結し、この押釦44で嘴管18を着脱するようにしたことを特徴とする。
【0013】
本発明による医用スプレー装置は、押釦44にばね部45を一体に形成し、この押釦44に係止リング46を係止部47で連結したことを特徴とする。
【0014】
本発明による医用スプレー装置は、着脱具38における略円筒体のハウジング42の略中央に貫通孔43を貫通して設け、外管49の全外周に係止溝50を形成し、前記ハウジング42の切り溝59から1個の楕円形の係止リング46を一方向から嵌め込み、この係止リング46を押釦44で嘴管18を着脱するようにしたことを特徴とする。
【0015】
本発明による医用スプレー装置は、嘴管18は、薬液管19の基端部に、この薬液管19を貫通し、かつ、差し込み環30を有し、前記薬液管19を嘴管連結部15の薬液チューブ16に連通する差し込み環30を連結し、空気管48の基端部に、前記差し込み環30と空気管48の内部を連通する空気溝55を有し、外管49の内孔部57内のコイルばね29を係止する係合部54を連結したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明によれば、スプレー本体の嘴管連結部に取り付けた嘴管から薬液びんの薬液を圧搾空気で噴霧するようにした医用スプレー装置において、前記嘴管は、薬液管と、この薬液管の外周を被覆する空気管と、この空気管の外周に嵌合し、外側面に係止溝を形成した外管とを具備し、前記嘴管連結部の端部に嘴管を連結するための着脱具を取り付け、この嘴管は、ハウジングと、このハウジングに設けられ前記外管を着脱自在に嵌め込むための貫通孔と、この貫通孔に前記外管を圧入すると前記係止溝に係止する係止リングと、この係止リングの係止状態を解除するための押釦とを具備したので、術者等がスプレー本体に設けた着脱具の貫通孔に嘴管を圧入するだけで嘴管に直接手などを触れることなくスプレー本体に嘴管を装着することができ、使用後には、押釦で係止リングの係止状態を解除するだけで嘴管に直接手などを触れることなく嘴管を外すことができる。したがって、特に、耳鼻咽喉科の分野でおける、鼻、咽喉の奥部に薬液を噴霧する治療における感染症発生を未然に防止できる。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、空気管と外管との間に、前記外管の係止溝に係止リングが係止したとき薬液管と空気管を嘴管連結部側に付勢するコイルばねを介在したので、着脱具の貫通孔に嘴管を圧入したとき、嘴管とスプレー本体の嘴管連結部がコイルばねで確実に密着し、また、押釦で係止リングの係止状態を解除するときに手を加えなくてもコイルばねで嘴管が飛び出してくれる。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、着脱具における略直方体のハウジングの略中央に貫通孔を貫通して設け、外管の全外周に係止溝を形成し、前記ハウジングの切り溝から2個のU字形の係止リングを互いに相対する方向から嵌め込み、これらの係止リングをそれぞれ逆方向に付勢するばね部を有する押釦に連結し、この押釦で嘴管を着脱するようにしたので、より確実に嘴管が保持される。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、押釦にばね部を一体に形成し、この押釦に係止リングを係止部で連結したので、着脱具の組み立てが簡単にできる。
【0020】
請求項5記載の発明によれば、着脱具における略円筒体のハウジングの略中央に貫通孔を貫通して設け、外管の全外周に係止溝を形成し、前記ハウジングの切り溝から1個の楕円形の係止リングを一方向から嵌め込み、この係止リングを押釦で嘴管を着脱するようにしたので、着脱具の構成を簡単にできる。
【0021】
請求項6記載の発明によれば、嘴管は、薬液管の基端部に、この薬液管を貫通し、かつ、差し込み環を有し、前記薬液管を嘴管連結部の薬液チューブに連通する差し込み環を連結し、空気管の基端部に、前記差し込み環と空気管の内部を連通する空気溝を有し、外管の内孔部内のコイルばねを係止する係合部を連結したので、着脱具の貫通孔に嘴管を圧入したとき、嘴管とスプレー本体の嘴管連結部が確実に密着し、かつ、空気と薬液の通過をより確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明による医用スプレー装置の一実施例を示す腰部の断面図である。
【図2】図1における着脱具38を示すもので、(a)は、A−A線断面図、(b)は、B−B線断面図である。
【図3】本発明による着脱具38で嘴管18を差し込み装着する説明図である。
【図4】本発明による着脱具38から嘴管18を取り外す説明図である。
【図5】本発明による着脱具38の他の例を示す断面図である。
【図6】従来の医用スプレー装置の断面図である。
【図7】一般的な医用スプレー装置の正面図である。
【図8】従来の嘴管18の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、スプレー本体10の嘴管連結部15に取り付けた嘴管18から薬液びん11の薬液を圧搾空気で噴霧するようにした医用スプレー装置において、前記嘴管18は、薬液管19と、この薬液管19の外周を被覆する空気管48と、この空気管48の外周に嵌合し、外側面に係止溝50を形成した外管49とを具備し、前記嘴管連結部15の端部に嘴管18を連結するための着脱具38を取り付け、この嘴管18は、ハウジング42と、このハウジング42に設けられ前記外管49を着脱自在に嵌め込むための貫通孔43と、この貫通孔43に前記外管49を圧入すると前記係止溝50に係止する係止リング46と、この係止リング46の係止状態を解除するための押釦44とを具備したものである。
【0024】
前記着脱具38の貫通孔43に嘴管18を圧入したとき、嘴管18とスプレー本体10の嘴管連結部15が確実に密着し、また、押釦44で係止リング46の係止状態を解除するときに手を加えなくても嘴管18が飛び出すように、空気管48と外管49との間に、前記外管49の係止溝50に係止リング46が係止したとき薬液管19と空気管48を嘴管連結部15側に付勢するコイルばね29を介在する。
【0025】
着脱具38は、略直方体のハウジング42の略中央に貫通孔43を貫通して設け、外管49の全外周に係止溝50を形成し、前記ハウジング42の切り溝59から2個のU字形の係止リング46を互いに相対する方向から嵌め込み、これらの係止リング46をそれぞれ逆方向に付勢するばね部45を有する押釦44に連結し、この押釦44で嘴管18を着脱するようにする。
【0026】
押釦44には、ばね部45を一体に形成し、この押釦44に係止リング46を係止部47で連結する。
【0027】
着脱具38は、前記実施例に限られるものではなく、略円筒体のハウジング42の略中央に貫通孔43を貫通して設け、外管49の全外周に係止溝50を形成し、前記ハウジング42の切り溝59から1個の楕円形の係止リング46を一方向から嵌め込み、この係止リング46を押釦44で嘴管18を着脱するようにすることができる。
【0028】
嘴管18は、より具体的には、薬液管19の基端部に、この薬液管19を貫通し、かつ、差し込み環30を有し、前記薬液管19を嘴管連結部15の薬液チューブ16に連通する差し込み環30を連結し、空気管48の基端部に、前記差し込み環30と空気管48の内部を連通する空気溝55を有し、外管49の内孔部57内のコイルばね29を係止する係合部54を連結して構成する。
【実施例1】
【0029】
以下、本発明の実施例1を図面に基づき説明する。
図3において、スプレー本体10の先端には、直接手を触れることなく嘴管18を交換するための着脱具38が固定的に取り付けられている。
前記嘴管18と着脱具38以外のスプレー本体10、薬液びん11、バルブ12、押釦13、エアチューブ14は、図7に示した従来例の構造のものをそのまま利用することができる。
【0030】
図1において、前記スプレー本体10の先端部の嘴管連結部15には、この嘴管連結部15の開口した内側に、薬液管差し込み孔32、空気孔34を形成した支持円板37が固定的に取り付けられ、前記薬液管差し込み孔32には、薬液びん11の薬液チューブ16の端部が連結される。
【0031】
前記嘴管連結部15の先端外周部には、前記着脱具38が固定的に連結される。この着脱具38は、図1及び図2(a)(b)に示すように、略直方体のハウジング42の中心に貫通孔43が貫通され、この貫通孔43の一方端に前記ハウジング42が固定的に嵌合固着される。
前記ハウジング42には、上下両面に凹部58が形成され、これら凹部58の略中央を連通して切り溝59が形成されている。
【0032】
この切り溝59には、上下からU字形の係止リング46が互いに逆向きに差し込まれ、これらの係止リング46の端部は、それぞれ前記凹部58内に嵌合した押釦44の係止部47にて連結されている。また、前記押釦44の内側には、ばね部45が一体に設けられ、このばね部45は、前記凹部58の底面に接して押釦44を外側に付勢することによって係止リング46の他端部を互いに逆向きに付勢している。
【0033】
前記嘴管18は、中心に細い薬液管19を有し、この薬液管19外周に空気管48を被せ、さらにこの空気管48の外側に外管49が進退自在に嵌合される。詳しくは、外套の空気管48の基端部に 係合部54が固着され、この係合部54の段部と外管49の内孔部57の間にOリング51、ワッシャ53及びコイルばね29を介在し、外管49に対し、空気管48が図1の右方向に付勢されている。
前記外管49は、ハウジング42の貫通孔43に着脱自在に嵌合するように構成されている。前記外管49の外側全周囲に係止溝50が形成され、この係止溝50に、前記2個の係止リング46の一端部が図2(a)に示すように互いに逆向きに係止している。
【0034】
次に本発明の作用を説明する。
予め図3に示すように、消毒された未使用の複数本の嘴管18を薬液管19の差し込み孔40に差し込んでおく。
また、スプレー本体10の嘴管連結部15には、着脱具38のハウジング42が固定的に取り付けられている。
【0035】
この状態で、薬液びん11をグリップとして握り、着脱具38を下向きにしてハウジング42の貫通孔43に嘴管18の外管49を嵌合圧入する。すると、貫通孔43の内側に突出している2個の係止リング46が外管49の先端部のテーパー部分を滑りながら、ばね部45に抗して互いに反対方向に押し広げられて外管49の外周囲を摺動し、係止溝50の位置にくると、2個の係止リング46がばね部45の力で戻されて係止される。このとき、コイルばね29の力により支持円板37と差し込み環30がOリング51を介在して密着し、嘴管連結部15と外管49がOリング22を介在して密着し、さらに薬液管19の基端部が支持円板37の薬液管差し込み孔32に挿入されて薬液チューブ16と連通する。このとき、薬液管19の先端部の空気取り込み溝36が噴霧口20に嵌合される。
なお、このように密着した状態では、空気管48に固着したストッパ56は、外管49との間に隙間が生じた状態となる。
【0036】
このようにして、嘴管18に直接手を触れることなくスプレー本体10に着脱具38を嵌合することができ、その後で、患者毎に薬液や消毒液が噴霧される。
噴霧処理後は、薬液びん11を握ったまま図4に示すように、嘴管18を収容ボックス41の上まで持ち込み、着脱具38の2個の押釦44をばね部45に抗して押し込むと、2個の係止リング46が押し込まれて係止溝50から外れる。すると、コイルばね29の力により外管49が突出してその勢いで薬液管19が薬液管差し込み孔32から抜け出し、嘴管18が収容ボックス41に収納される。また、コイルばね29の力で外管49は、ストッパ56に密着して停止する。
以下同様にしてスプレー本体10の着脱具38に嘴管立て39の新たな嘴管18に交換して新たな噴霧処理を行う。
【実施例2】
【0037】
前記実施例では、ハウジング42内に2個の係止リング46をそれぞれの押釦44で逆向きに押圧するようにしたが、これに限られるものではなく、1個の押釦44で着脱することもできる。
この例を図5により説明すると、係止リング46を楕円形の1個のリングとしてハウジング42内の略円形の凹部58内に収納させる。そして、嘴管18をハウジング42の貫通孔43に圧入すると、外管49の先端のテーパー部分を滑りながら係止リング46を押し広げて、係止溝50の位置で係止リング46の持つ弾性で元に戻り、係止リング46が係止溝50に係止する。嘴管18を外すときは、押釦44を押し込んで、楕円形の1個の係止リング46を略円形に拡開すると、係止溝50との係止が解かれ、嘴管18がコイルばね29の力で飛び出させる。
【0038】
実施例1及び2において、嘴管18は、熱湯や薬剤による消毒のためには、ステンレススチールなどの金属であることが望ましいが、耐熱性、耐薬品性などを有するものであれば、プラスチックなどの他の材料とすることもできる。
【符号の説明】
【0039】
10…スプレー本体、11…薬液びん、12…バルブ、13…押釦、14…エアチューブ、15…嘴管連結部、16…薬液チューブ、17…薬液、18…嘴管、19…薬液管、20…噴霧口、21…ねじ部、22…Oリング、24…ノズル霧先管、26…嘴管基部、27…霧先係合部、28…係止突部、29…コイルばね、30…差し込み環、31…空気孔、32…薬液管差し込み孔、33…薬液チューブ連結部、34…空気孔、35…嵌合端部、36…空気取り込み溝、37…支持円板、38…着脱具、39…嘴管立て、40…差し込み孔、41…収容ボックス、42…ハウジング、43…貫通孔、44…押釦、45…ばね部、46…係止リング、47…係止部、48…空気管、49…外管、50…係止溝、51…Oリング、52…Oリング、53…ワッシャ、54… 係合部、55…空気溝、56…ストッパ、57…内孔部、58…凹部、59…切り溝。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スプレー本体の嘴管連結部に取り付けた嘴管から薬液びんの薬液を圧搾空気で噴霧するようにした医用スプレー装置において、前記嘴管は、薬液管と、この薬液管の外周を被覆する空気管と、この空気管の外周に嵌合し、外側面に係止溝を形成した外管とを具備し、前記嘴管連結部の端部に嘴管を連結するための着脱具を取り付け、この嘴管は、ハウジングと、このハウジングに設けられ前記外管を着脱自在に嵌め込むための貫通孔と、この貫通孔に前記外管を圧入すると前記係止溝に係止する係止リングと、この係止リングの係止状態を解除するための押釦とを具備したことを特徴とする医用スプレー装置。
【請求項2】
空気管と外管との間に、前記外管の係止溝に係止リングが係止したとき薬液管と空気管を嘴管連結部側に付勢するコイルばねを介在したことを特徴とする請求項1記載の医用スプレー装置。
【請求項3】
着脱具における略直方体のハウジングの略中央に貫通孔を貫通して設け、外管の全外周に係止溝を形成し、前記ハウジングの切り溝から2個のU字形の係止リングを互いに相対する方向から嵌め込み、これらの係止リングをそれぞれ逆方向に付勢するばね部を有する押釦に連結し、この押釦で嘴管を着脱するようにしたことを特徴とする請求項1記載の医用スプレー装置。
【請求項4】
押釦にばね部を一体に形成し、この押釦に係止リングを係止部で連結したことを特徴とする請求項3記載の医用スプレー装置。
【請求項5】
着脱具における略円筒体のハウジングの略中央に貫通孔を貫通して設け、外管の全外周に係止溝を形成し、前記ハウジングの切り溝から1個の楕円形の係止リングを一方向から嵌め込み、この係止リングを押釦で嘴管を着脱するようにしたことを特徴とする請求項1記載の医用スプレー装置。
【請求項6】
嘴管は、薬液管の基端部に、この薬液管を貫通し、かつ、差し込み環を有し、前記薬液管を嘴管連結部の薬液チューブに連通する差し込み環を連結し、空気管の基端部に、前記差し込み環と空気管の内部を連通する空気溝を有し、外管の内孔部内のコイルばねを係止する係合部を連結したことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の医用スプレー装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−104187(P2011−104187A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−263710(P2009−263710)
【出願日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(592146900)永島医科器械株式会社 (5)
【Fターム(参考)】