説明

医用情報検索システム及び医用情報検索ネットワーク

【課題】自由な検索条件の設定を確保しつつ、より効率的、実用的な時間での検索を行うことができる医用情報検索システム及び医用情報検索ネットワークを提供する。
【解決手段】検索された患者に関する詳細な診療情報と診療情報サマリからなる医用情報を検索結果ごとに符号を付して記憶する検索結果インデックス記憶手段10cと、入力された検索条件に少なくともその一部が合致する検索結果インデックスを検索結果インデックス記憶手段10cから取得する検索条件判断手段10bと、検索条件判断手段10bから送られた検索条件と検索結果インデックスとを基に医用情報を検索する検索手段10dとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の機関に跨って蓄積される膨大な量の医用情報を検索するための医用情報検索システム及び医用情報検索ネットワークに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、パソコン等の情報端末の発展により、例えば、従来は紙で保存していた患者の診療録等の電子媒体による保存、いわゆる電子カルテシステムの採用等が医療機関において進んできている。またこのような電子カルテシステムを利用しなくとも、患者や疾病に関する情報は日々更新され、情報端末内、或いは例えばデータサーバ内等に蓄積されていく。これら蓄積された様々な情報は、治療や研究等のために利用されるが、情報の検索に関して以下の特許文献に示すような方法が開示されている。
【0003】
すなわち、特許文献1では、端末から医療情報管理サーバへこの医療情報検索システムを使用する医療スタッフの種類を通知すると、医療情報管理サーバは医療スタッフの種類に基づいて、検索条件に対応する医療情報データを医療情報管理データベースから検索し端末へ送信する、という医療情報検索システムを明らかにしている。このシステムを使用することにより、医療スタッフの知識レベル毎の医療情報を適切に共有、管理することができ、かつ管理されている医療情報を効率よく検索することができるとする。
【0004】
また、疾患名が未知である症例の各種症状群を検索キーとして、過去の症例情報データベースを検索し、類似症例や診断名を検索する医療情報の検索システム及びそのシステムを実行するためのプログラムも提案されている(特許文献2参照)。
【0005】
さらに、医師の疫学研究や遺伝子解析等の研究を支援するために、医師が対話的に条件設定を行い、条件設定回数を減らして効率的にデータを収集し煩雑な操作を緩和できるような症例検索システムも開示されている(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2001−290890号公報
【特許文献2】特開2003−122845号公報
【特許文献3】特開2004−54389号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したように、医療機関においては患者や疾病等に関する医療情報が日々発生し、その情報量は膨大な量になる。上記特許文献1ないし特許文献3においては様々な検索システムが提案されており、それぞれに工夫を凝らしてはいるが、必ずしもこの膨大な情報量の中から適切な情報を検索するには、例えば時間がかかったり検索条件が限定されていたりと、なかなか実用的とは言い難い面があるのは否めない。
【0007】
特に、電子医療記録システム(EHR:Electronic Health Record)のような世界的に医療情報の地域、国家レベルでのネットワーク化、情報共有を図り、膨大な医療情報を蓄積してこの医療情報を一元管理して様々な利用に供しようとする巨大システムが稼働すると、より実用的な時間での検索を行うことが今までにも増して求められる。
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、自由な検索条件の設定を確保しつつ、より効率的、実用的な時間での検索を行うことができる医用情報検索システム及び医用情報検索ネットワークを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、医用情報検索システムにおいて、検索された患者に関する詳細な診療情報と診療情報サマリからなる医用情報を検索結果ごとに符号を付して記憶する検索結果インデックス記憶手段と、入力された検索条件に少なくともその一部が合致する検索結果インデックスを検索結果インデックス記憶手段から取得する検索条件判断手段と、検索条件判断手段から送られた検索条件と検索結果インデックスとを基に医用情報を検索する検索手段とを備える。
【0010】
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、医用情報検索ネットワークにおいて、患者に関する詳細な診療情報と診療情報サマリからなる医用情報の検索要求を発する医療機関と、医療機関とネットワークにより接続され、医療機関からの検索要求に応じて必要な前記医用情報を医療機関に回答する医用情報管理機関と、から構成され、医療機関、医用情報管理機関または医療機関若しくは医用情報管理機関のいずれにも該当しない第三者機関のいずれかが医用情報を検索する医用情報検索システムを備えている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、自由な検索条件の設定を確保しつつ、より効率的、実用的な時間での検索を行うことができる医用情報検索システム及び医用情報検索ネットワークを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態における医用情報検索ネットワーク1の全体構成を示す構成図である。この医用情報検索ネットワーク1は、複数の医療機関2Aないし2Dと、医用情報管理機関3とがネットワーク4を介して接続されている。このネットワーク4の例としては、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワークを挙げることができる。
【0014】
図1では、ネットワーク4に接続される医療機関として4つ(医療機関2Aないし2D。以下、まとめて「医療機関2」と表わす)記載し、医用情報管理機関3は1つ記載しているが、ネットワーク4に接続される医療機関2、医用情報管理機関3は単数或いは複数のいずれでも良い。
【0015】
後述する医用情報検索システム10は、医療機関2または医用情報管理機関3のいずれに設けられていても良い。また、これらの他に、例えば、ネットワーク4に医用情報の検索を行う第三者機関が接続され、この第三者機関が医用情報検索システム10を用いて医療機関2からの検索要求に基づいて医療情報を検索することとしても良い。この第三者機関の例としては、例えば、医療情報の検索を専門に行う民間の検索サービス会社等を挙げることができる。なお、本発明の実施の形態においては、医療機関2内の情報端末5に医用情報検索システム10が設けられていることを前提に、以下説明を行う。
【0016】
医療機関2は、患者が検査、治療或いはリハビリ等に出向く、いわゆる病院、医院等である。医療機関2内には、上述した電子カルテシステムの他、例えば、病院情報管理システム(HIS:Hospital Information System)、放射線部門情報管理システム(RIS:Radiological Information System)、医用画像管理システム(PACS:Picture Archiving Communication System)といった各種管理システムが構築されている。これらの管理システムにはネットワークを介してさらに複数の情報端末5が接続されている。
【0017】
図2に示す情報端末5は、CPU(Central Processing Unit)5aと、ROM(Read Only Memory)5bと、RAM(Random Access Memory)5c及び入出力インターフェイス5dがバス5eを介して接続されている。入出力インターフェイス5dには、入力手段5fと、表示手段5gと、通信制御手段5hと、記憶手段5iと、リムーバブルディスク5jとが接続されている。
【0018】
CPU5aは、入力手段5fからの入力信号に基づいてROM5bから情報端末5を起動するためのブートプログラムを読み出して実行し、記憶手段5iに格納されている各種オペレーティングシステムを読み出す。さらにCPU5aは、入力手段5fや入出力インターフェイス5dを介しての図1においては図示していない外部機器からの入力信号に基づいて各種装置の制御を行ったり、RAM5cや記憶手段5i等に記憶されたプログラム及びデータを読み出してRAM5cにロードするとともに、RAM5cから読み出されたプログラムのコマンドに基づいて、データの計算または加工等、一連の処理を実現する処理装置である。
【0019】
入力手段5fは、情報端末5の利用者が各種の操作を入力するキーボード、マウス等の入力デバイスにより構成されており、利用者の操作に基づいて入力信号を作成しバス5eを介してCPU5aに送信される。表示手段5gは、例えば液晶ディスプレイであり、例えばCPU5aからバス5eを介して出力信号を受信し、CPU5aの処理結果等を表示する手段である。
【0020】
通信制御手段5hは、LANカードやモデム等の手段であり、情報端末5をインターネットやLAN等の通信ネットワークに接続する手段である。通信制御手段5hを介して通信ネットワークと送受信したデータは入力信号または出力信号として、入出力インターフェイス5d及びバス5eを介してCPU5aに送受信する。
【0021】
記憶手段5iは、半導体や磁気ディスクで構成されており、CPU5aで実行されるプログラムやデータが記憶されている。リムーバブルディスク5jは、光ディスクやフレキシブルディスクのことであり、ディスクドライブによって読み書きされた信号は、入出力インターフェイス5d及びバス5eを介してCPU5aに送受信される。
【0022】
本発明の実施の形態における情報端末5の記憶手段5iには、例えば、医用情報検索プログラム、電子カルテプログラム等のプログラムやデータが格納された業務アプリケーションが記憶される。また、医用情報検索プログラム等が情報端末5のCPU5aに読み込まれ実行されることにより、医用情報検索システム10が情報端末5に実装される。
【0023】
なお、以下においては、医用情報検索プログラム等が記憶手段5iに記憶されている場合を例にとって説明するが、医用情報検索プログラム等はリムーバブルディスク5jに格納されていても、或いはWeb上のアプリケーションであっても良い。また、医用情報検索システム10を情報端末5に実装した例を挙げて説明するが、この情報端末5は据え置き型のものであっても携帯可能にされていても良い。さらに、情報端末5の代わりに例えば、X線診断装置やCT(computed tomography:コンピュータ断層撮影)装置、超音波診断装置、磁気共鳴診断装置、ガンマカメラやPET(positron-emission tomography:ポジトロン放出断層撮影)、及び診断用ワークステーション等の医用診断装置に医用情報検索システム10が実装されても良い。
【0024】
図3は、医用情報管理機関3の内部構成を示すブロック図である。医用情報管理機関3は、医療機関2から送られてくる各種医用情報を管理するとともに、医療機関2からの医用情報の検索要求に応じて適切な医用情報を収集して回答する。この医用情報管理機関3は、例えば、公的な機関やグループを構成する複数の医療機関の中で基幹となる医療施設が該当する。
【0025】
この医用情報管理機関3は、受信手段3aと、判断手段3bと、医用情報所在データベース(DB)3cと、診療情報サマリデータベース(DB)3dと、送信手段3eとから構成される。
【0026】
受信手段3aは、医療機関2から送信されてきた医用情報や検索要求を受信し、判断手段3bに送る。判断手段3bでは、医療機関2から送られてきた情報がどのような種類の情報であるかを判断し、適切な対応を取る。例えば、医用情報が送信されてきたと判断した場合には、その医用情報がどの医療機関2に存在する情報であるかを確認してその所在を医用情報所在データベース3cに記憶させる。また、医用情報のうち診療情報サマリについては、診療情報サマリデータベース3dに記憶させる。この診療情報サマリには、例えば、患者の症状や診断名、治療経過等をまとめたものが記載されており、患者に関する詳細な診療情報のサマリ(要約)としての役割を果たす。また、判断手段3bが医療機関2からの検索要求に基づいて収集した医用情報等は送信手段3fを介して医療機関2に送信(回答)される。
【0027】
図4は、本発明の実施の形態においては医療機関2内の情報端末5に実装される医用情報検索システム10の内部構成を示すブロック図である。ここに示されているように、医用情報検索システム10は、受信手段10aと、検索条件判断手段10bと、検索結果インデックス記憶手段10cと、検索手段10dと、検索結果インデックス管理手段10eと、送信手段10fとから構成される。以下、図4に示す医用情報検索システムの内部構成の働きを示しつつ、併せて図5ないし図8の図面を利用して本発明の実施の形態における医用情報の検索の流れについて説明する。
【0028】
まず、医師、看護師等所定の医療情報を検索したい者(以下、「検索者」という。)が検索条件を設定する(図6のフローチャートに示すST1)。この検索条件の設定は、表示手段5gに表わされる、例えば図5に示す画面に入力手段5fを用いて行われる。なお、この検索条件の設定画面はあくまでも例に過ぎず、ここに示された項目やそのレイアウトは自由に設定、配置することができる。
【0029】
設定画面Pの右下には「検索ボタン」と「中止ボタン」が設けられている。これらのボタンを例えばクリックすることで、検索が開始されたり、検索が中止されたりする。このボタンの他には、設定画面Pを大きく検索条件設定領域P1と表示項目設定領域P2の2つの領域に分けることができる。
【0030】
検索条件設定領域P1は、検索条件を設定するための領域であり、左右2つのフレームをそれぞれ指し示す矢印を中央に、左側のフレームには「検索条件ツリー」が表示され、右側のフレームには検索条件を設定するための「検索条件」が表示されている。
【0031】
この「検索条件」の部分には本発明の実施の形態においては「医療」、「健康」、「福祉」の3つの領域を示すタブが設けられており、検索者が検索を行いたい内容を含む領域のタブを選択した上で「検索条件項目」を指定する。なお、この領域タブは設けず、直接「検索条件項目」から検索条件を選択できるようにしてもよい。
【0032】
この「検索条件項目」の入力欄にはさらにプルダウンメニューが設けられており、入力の簡易化が図られている。図5では、「習慣」という検索条件項目の下に「喫煙」「飲酒」の2つの項目がさらに示されている。「検索条件項目」の下には、選択した検索条件に対してさらに値(検索条件値)を入力することのできる領域が設けられている(「検索条件値」)。ここで「あり」を選択すると、図5の画面例には図示しない別のウィンドゥが開き、例えば、数値の限定等さらに詳細な検索条件の設定を行うことができるようにされている。
【0033】
検索条件の設定が終了し、中央上段に設けられている「検索条件」から「検索条件ツリー」へ向けた矢印を押すと、「検索条件ツリー」に設定した検索条件がツリー構造で表示される。検索条件ツリーは、同一の幹については論理積(and)で評価され、同一レベルの枝については論理和(or)で評価される。例えば、図5の設定画面Pに示す検索条件ツリーの場合は、「過去1年のデータ(データ期間=‘過去1年’)」を検索対象として、「男性で1日の喫煙本数が20本未満の人(性別=‘男’、喫煙/日<‘20’)」または「性別に関わりなく飲酒習慣がある人(性別=‘ALL’、飲酒習慣=‘あり’)」が検索対象となる。
【0034】
検索条件ツリーを表示させた後で、さらに検索条件を設定する場合には、中央下段に設けられている「検索条件ツリー」から「検索条件」へ向けた矢印を押して、再度検索条件を設定する。
【0035】
表示項目設定領域P2は、表示項目を設定するための領域であり、左右2つのフレームをそれぞれ指し示す矢印を中央に、左側のフレームには「表示方法」が表示され、右側のフレームには検索条件を設定するための「表示項目」が表示されている。
【0036】
「表示項目」については、「検索条件」の領域と同様、「医療」、「健康」、「福祉」の3つの領域を示すタブが設けられており、検索者が表示させたい内容を含む領域のタブを選択して「表示項目」を設定する。この「表示項目」は、設定した検索条件に基づいて検索されてきた検索結果(患者の医用情報)から検索者が表示をさせたい項目を設定するもので再度検索条件を設定するものであるとも言える。その意味でこの表示項目の設定領域には「検索条件副項目」との項目が設けられている。ここでは、「医療」の分野において「血圧高」、「血圧低」、「血糖値」の3つの項目が表示できるとされている。
【0037】
表示させる項目を設定した後、中央上段に設けられている「表示項目」から「表示方法」へ向けた矢印を押して、具体的にどのように表示させるかが示される。ここでは、表示項目で選択された項目が選択された順序でリスト表示され、図5に示す設定画面Pでは、患者毎に「平均の血圧高」と「平均の血圧低」を表示させるように設定されていることがわかる。なお、さらにこの「表示方法」の領域で演算子を用いて演算結果を表示させるように編集可能な状態とできるようにしても良い。
【0038】
このような検索条件設定領域P1及び表示項目設定領域P2をそれぞれ設定して「検索ボタン」を押すことにより設定された検索条件が医用情報検索システム10に送られ医用情報の検索が開始される。
【0039】
受信手段10aが設定された検索条件を受信するとともに、受信手段10aはさらにこの検索条件を検索条件判断手段10bに送る(ST2)。検索条件判断手段10bは、まず受信した検索条件が複数の検索条件群として抽出することができるか判断する。これは、検索条件に論理和(or)が含まれているか否かを基準とする(ST3)。なお、以下、個々の検索条件が複数集まって論理積(and)や論理和(or)の状態にある検索条件を検索条件群と表わす。
【0040】
例えば、図5に示す設定画面Pに示されている検索条件は、「過去1年のデータ(データ期間=‘過去1年’)」and「男性(性別=‘男’)」and「1日の喫煙本数が20本未満の人(喫煙/日<‘20’)」or「過去1年のデータ(データ期間=‘過去1年’)」and「性別に関わりなく(性別=‘ALL’)」and「 飲酒習慣がある人(飲酒習慣=‘あり’)」のように展開されている。この検索条件には、論理和(or)が含まれているので、論理和(or)を含まない検索条件群として、「過去1年のデータ(データ期間=‘過去1年’)」and「男性(性別=‘男’)」and「1日の喫煙本数が20本未満の人(喫煙/日<‘20’)」(以下、「検索条件群A」と表わす。)と「過去1年のデータ(データ期間=‘過去1年’)」and「性別に関わりなく(性別=‘ALL’)」and「 飲酒習慣がある人(飲酒習慣=‘あり’)」 (以下、「検索条件群B」と表わす。)との2つに分けることができる。この個々の検索条件群にはこれ以上論理和(or)を含まないので、2つの検索条件群が抽出されたことになる(ST4)。一方、この例ではこれ以上論理和(or)を含まないが、検索条件群を抽出しても論理和(or)を含んでいる場合は、さらに論理和(or)を含まない検索条件群が抽出されるまで何度でも抽出が行われる。
【0041】
次に、検索条件判断手段10bは、抽出された検索条件群に含まれる検索条件の組み合わせを抽出する(ST5)。例えば、上述の検索条件群Aの場合、3つの検索条件「過去1年のデータ(データ期間=‘過去1年’)」と、「男性(性別=‘男’)」と、「1日の喫煙本数が20本未満の人(喫煙/日<‘20’)」とが一つの検索条件群を構成している。そこでこれら個々の検索条件の組み合わせを抽出して、この抽出された検索条件の組み合わせに基づいて検索結果インデックス記憶手段10cから検査結果を取得する(ST6)。
【0042】
検索結果インデックス記憶手段10cには、例えば、図7に示すような検索結果インデックスが記憶されている。図7は記憶されている検索結果インデックスを表形式にして表わしたもので、左欄から右欄に向けて「検索条件」、「検索条件識別番号」、「結果インデックス」の3つの欄が設けられている。「検索条件」は過去に検索者が設定した検索条件を示すものであり、ここでは、「過去1年のデータ」、「性別=男性」、「過去1年のデータ」と「性別=男性」との組み合わせの3つの検索条件が記憶されているものとする。個々の検索条件(群)には「検索条件識別番号」が付与されており、1ないし3の番号が振られている。なお、ここでは、検索結果インデックスに検索条件識別番号を付与してるが、検索結果インデックスを識別することのできる符号であればどのような符号を付与しても良い。
【0043】
また、検索条件に合わせて医用情報検索システム10を使用して検索をした結果が「結果インデックス」として表わされている。例えば、検索条件が「過去1年のデータ」である場合には、「90,93,100,102,103,104,105,106,107,108,109」というカルテIDがこの検索条件に該当する結果として記憶されている。なお、「結果インデックス」としてここではカルテIDを使用しているが、どのような識別符号を用いて記憶させても良い。
【0044】
例えば、上述の検索条件群Aを例に取ると、検索結果インデックス記憶手段10cには「過去1年のデータ」、「性別=男性」、「過去1年のデータ」と「性別=男性」との組み合わせの3つの検索条件が記憶されている。従って、検索条件判断手段10bは「過去1年のデータ」と「性別=男性」との組み合わせを検索結果インデックスとして検索結果インデックス記憶手段10cから抽出する(ST6)。
【0045】
検索結果インデックスを抽出した後、検索条件判断手段10bはその抽出された検索結果インデックスが所望の検索条件に合致するか否かを判断する(ST7)。この段階で検索条件に合致する検索結果インデックスが取得できれば、所望の医用情報が入手できることになる。従って、検索結果インデックスが所望の検索条件に合致した場合には、医用情報管理機関3に医用情報を検索要求を行う必要はなく、ここで医用情報の検索は終了する(ST7のYES)。
【0046】
一方で上述の検索条件群Aの場合、図7に示す検索結果インデックスにも明らかなように「喫煙/日<‘20’」に関する検索結果インデックスを含む検索結果インデックスは検索結果インデックス記憶手段10c内には記憶されていないことから、所望の検索条件に合致した検索結果インデックスを取得することはできない(ST7のNO)。この場合、検索条件判断手段10bは、取得された検索結果インデックスに基づいて、改めて検索条件群を作成する(ST8)。上述の例の場合、{「過去1年のデータ」と「性別=男性」との組み合わせ}と「喫煙/日<‘20’」との組み合わせからなる検索条件群が改めて作成される。
【0047】
検索手段10dは、検索条件判断手段10bが作成した検索条件群を基に医用情報の検索を開始する(ST9)。検索手段10dは、送信手段10fを介して医用情報管理機関3にこれらの検索条件群を検索要求として送信する(ST10)。医用情報管理機関3では受信手段3aで受信した検索要求を基に医用情報の検索を行う(ST11)。
【0048】
医用情報管理機関3内の判断手段3bは、自身の内部に設けられている診療情報サマリデータベース3d内に記憶されている診療情報サマリを検索する。或いは、医用情報所在データベース3cを検索して検索要求に合致する医用情報がどの医療機関2に記憶されているか、その所在を検索した上で、該当する医療機関2に検索要求に合致する医用情報の送信を依頼して医用情報の収集に務める。
【0049】
医療機関2からの検索要求に合致した医用情報が収集できると、医用情報管理機関3は収集した医用情報を検索要求を出した医療機関2に回答する。この医用情報(検索結果)を受信した医用情報検索システム10(受信手段10a)は、検索条件判断手段10bを介して検索手段10dに検索結果を送る(ST12)。検索手段10dは、受信した検索結果に新たな検索条件識別番号を付与して、検索結果インデックス記憶手段10c及び検索結果インデックス管理手段10eに登録する(ST13)。
【0050】
上述した医用情報の検索の流れでは検索条件群Aを例に取って説明をした。この検索結果は図8の「検索条件」に示すような{「過去1年のデータ」と「性別=男性」との組み合わせ}と「喫煙/日<‘20’」との組み合わせからなる検索条件群に対するものである。ステップ13で検索結果インデックス記憶手段10cに記憶される検索結果インデックスは、検索条件識別番号として「4」が付与され、結果インデックスは「105,108」である。その結果、検索者が検索して得た結果は、カルテIDが105と108の患者に関する医用情報となる。そして、検索手段10dが受信した検索結果を予め設定された表示方法に従って表示手段5gに表示させる(ST14)ことによって医用情報の検索は終了する。
【0051】
次に、本発明の実施の形態における検索結果インデックスの更新の流れについて、以下、図9に示すフローチャートを利用して説明する。
【0052】
医用情報の検索の流れについては上述したが、検索手段10dが医用情報管理機関3からの検索結果を受信すると(ST12)、その受信した検索結果に検索条件識別番号を付して検索結果インデックス記憶手段10c及び検索結果インデックス管理手段10eに登録する(ST13)。
【0053】
ここで、検索結果インデックス記憶手段10c以外に検索結果インデックス管理手段10eにも登録するのは、検索結果インデックスの更新対象を把握するためである。ここでは検索結果として戻ってきた医用情報を検索結果インデックス記憶手段10cに記憶する状態のまま検索結果インデックス管理手段10eにも登録させているが、例えば、検索結果(検索条件識別番号)をリストにしてこのリスト上にある検索結果を更新の対象と捉えても良い。
【0054】
検索結果インデックス管理手段10eでは、図4の医用情報検索システム10には図示していない、例えばタイマによって時間を計測している。検索結果インデックス管理手段10eが任意に設定可能な所定の時間が経過したと判断した場合には(ST21のYES)、検索結果インデックス管理手段10e内に登録されている検索結果インデックスの更新手続が開始される(ST22)。なお、更新手続の開始に当たっては、このように所定の時間経過後に開始しても良く、また、例えば、所定の件数検索結果インデックスが登録されたとき、或いは、各検索結果インデックスの利用頻度を計測しておき、その利用頻度が一定の回数に達したとき等をきっかけにすることができる。
【0055】
検索手段10dは、検索結果インデックス管理手段10e内に登録されている検索結果インデックスに基づいて検索要求を作成し、再度医用情報管理機関3に送信する(ST23)。医用情報管理機関3では、送信された検索要求に基づいて医用情報の検索、収集を行い(ST24)、検索要求に合致した医用情報が収集されたら検索結果として医療機関2に回答する。
【0056】
医用情報管理機関3から送られてきた検索結果(医用情報)を受信した検索手段10dは(ST25)、この検索結果を改めて検索結果インデックス記憶手段10cに記憶する(ST26)。なお、この際、更新前の検索結果インデックスとは異なる検索条件識別番号を付与するようにしても良い。
【0057】
このような更新手順を採用することにより、検索結果インデックス管理手段10e内に登録されていた検索結果について、再度同じ検索条件を利用して複数回検索を行っていることになる。従って、1回目の検索後に新たな医用情報が追加されたとしても検索結果インデックスの更新を行うことにより、この新たに追加された医用情報も検索結果インデックスに反映させることができる。更新が終了すると、更新が終了したか否かを明確にするために、検索結果インデックス管理手段10e内に登録されていた検索結果インデックスは削除される(ST27)。
【0058】
このように一旦検索を行った検索条件に該当する検索結果に関しては常に最新の医用情報を備えつつ記憶されているので、医用情報の検索を行うにあたってこれら記憶されている検索結果インデックスを使用することにより、自由な検索条件の設定を確保しつつ、より効率的、実用的な時間での検索を行うことができる医用情報検索システム及び医用情報検索ネットワークを提供することができる。
【0059】
(第2の実施の形態)
次に本発明における第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態において、上述の第1の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、同一の構成要素の説明は重複するので省略する。
【0060】
第2の実施の形態においては、図10に示すように、第1の実施の形態において説明した医用情報検索ネットワークに医用情報蓄積機関6が接続されている点に特徴がある。すなわち、医用情報検索ネットワーク20には、医療機関2と医用情報管理機関3、及び医用情報蓄積機関6とが接続されている。
【0061】
この医用情報蓄積機関6は、本発明の第1の実施の形態においては医療機関2が行っていた医用情報の蓄積を、医療機関2に代わって行う機関である。図11は、医用情報蓄積機関6の内部構成を示すブロック図である。医用情報蓄積機関6は、受信手段6aと、分類手段6bと、医用情報データベース6cと、判断手段6dと、送信手段6eとから構成される。
【0062】
図12は、医療機関2から送信された医用情報の蓄積及び検索に関する流れを示すフローチャートである。フローチャート左側に医療機関2の例として、「医療機関A」ないし「医療機関C」があり、その右側に医用情報管理機関3、医用情報蓄積機関6が示されている。個々に示す医療機関Aないし医療機関Cは図10に示す医療機関2Aないし医療機関2Cをそれぞれ示している。
【0063】
医療機関Aと医療機関Bは医用情報を医用情報管理機関3と医用情報蓄積機関6とに自らの機関で発生した詳細な医用情報及び診療情報サマリからなる医用情報を送信する(ST41ないしST44)。このうち、診療情報サマリは医用情報管理機関3へ、詳細な医用情報は医用情報蓄積機関6へ送信される。医用情報管理機関3へ送信された診療情報サマリは、診療情報サマリデータベース3dに記憶される。一方、詳細な医用情報は、医用情報蓄積機関6内の受信手段6aで受信した後、分類手段6bで医用情報の内容を分類した上で医用情報データベース6cに記憶する。この医用情報データベース6cにどのように医用情報を分類して記憶するかは自由に規定することができる。
【0064】
医用情報蓄積機関6は、医療機関2から詳細な医用情報を受信した場合は、詳細な医用情報を受信したことを医用情報管理機関3へ報告する(ST45、ST47)。図10または図12においては、医用情報蓄積機関6は単数のみを示しているが、例えばEHR等の巨大なシステムが構築される場合には、医用情報蓄積機関6も複数設置される可能性がある。この場合には、どの医用情報蓄積機関6にどの医療機関2から送信されてきた詳細な医用情報が存在するかが不明であるので、医用情報蓄積機関6は自らが蓄積している詳細な医用情報がどこの医療機関2から送信されてきた情報であるか及び、その詳細な医用情報を蓄積する自らの所在を示す情報(以下、これらの情報をまとめて「所在情報」という。)を明らかにしておく必要がある。そこで、医用情報蓄積機関6は、この所在情報を受信報告として医用情報管理機関3へ送信する。
【0065】
この所在情報を受け付けた医用情報管理機関3は、医用情報所在データベース3cにこの所在情報を登録する(ST46、ST48)。医用情報に関する検索要求が医療機関2から医用情報管理機関3へなされた場合には、医用情報管理機関3はこの所在情報を基に検索要求のあった医用情報を検索する。
【0066】
図12のフローチャートにおいては、医療機関Cが医用情報の検索を行うため、設定された検索条件に基づいて医用情報管理機関3へ検索要求を送信している(ST50)。検索要求を受信した医用情報管理機関3は、検索条件に基づいて対象となる医用情報を検索する(ST51)。まず、医用情報管理機関3内の診療情報サマリデータベース3dを検索して該当する診療情報サマリを収集するとともに、医用情報所在データベース3cに記憶されている所在情報を基に、詳細な医用情報を蓄積している医用情報蓄積機関6に対して医用情報の検索を行う(ST53)。この医用情報所在データベース3cには上述したように検索の対象となる医用情報を蓄積している医用情報蓄積機関6の所在情報が記憶されているため、この所在情報を基に該当する医用情報蓄積機関6に検索要求を出す。
【0067】
医用情報管理機関3からの検索要求を基に医用情報蓄積機関6では判断手段6dが必要な詳細な医用情報を検索する。判断手段6dが医用情報データベース6cから対象となる詳細な医用情報を取得し、送信手段6eを介して医用情報管理機関3へ送信する。このようにして医用情報管理機関3は医用情報を収集し(ST54)、検索条件に合致する医用情報が全て収集できたらその医用情報を医療機関Cへ回答する(ST55)。なお、各医療機関が取得した検索結果は、本発明の第1の実施の形態において説明したように、検索結果インデックス記憶手段10cに検索結果インデックスとして記憶され、以後の検索において利用される。
【0068】
このように各医療機関において蓄積していた医用情報を、医用情報蓄積機関に集約して蓄積することでより適切な分類等がなされることになり、医用情報の効率的な利用を図れる。それとともに、一旦検索を行った検索条件に該当する検索結果に関しては常に最新の医用情報を備えつつ記憶されているので、医用情報の検索を行うにあたってこれら記憶されている検索結果インデックスを使用することにより、自由な検索条件の設定を確保しつつ、より効率的、実用的な時間での検索を行うことができる医用情報検索システム及び医用情報検索ネットワークを提供することができる。
【0069】
(第3の実施の形態)
次に本発明における第3の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態において、上述の第1または第2の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、同一の構成要素の説明は重複するので省略する。
【0070】
第3の実施の形態においては、検索結果インデックスの更新方法が図9に示すような手順によって行われる上述した第1及び第2の実施の形態とは相違する。すなわち、上述した各実施の形態においては、検索結果インデックス管理手段10eに登録されている検索結果インデックスをその検索結果インデックスごとに更新する。一方、第3の実施の形態においては、検索結果インデックス管理手段10eに登録されている検索結果インデックスの検索条件を基に病気を推定し、その推定された病気に関係する検索条件を有する全ての検索結果インデックスを抽出して更新する点に特徴がある。
【0071】
図13は、第3の実施の形態における更新手順を示すフローチャートである。所定の時間が経過した後、更新手続が開始されるのは上述した通りである(ST12ないしST21)。所定の時間が経過すると、検索結果インデックス管理手段10eは、登録されている検索結果インデックスに示す検索条件を把握する(ST61)。検索者が医用情報の検索を行う場合の一例として、ある病気に関する統計を調べるということが考えられる。この場合は、ある病気に関する医用情報を検索することから、その検索条件は似たものになりやすい。この点から推定条件を見ることによってある病気を推定することが可能となる。このようなことから、検索結果インデックス管理手段10eは検索条件を把握して該当する(しそうな)病名を推定する(ST62)。
【0072】
その後、推定された病名に合致する検索条件を備える検索結果インデックスを検索手段10dを介して検索結果インデックス記憶手段10cから抽出する。(ST63)。この抽出された検索結果インデックスの全てについて更新手続を開始し、検索要求を医用情報管理機関3に送信する(ST64、ST65)。そして、この検索要求に基づいて上述したような流れに従って検索結果インデックスの更新手続が進められる。
【0073】
このようにすることで、同じ病名に関する検索結果インデックスをまとめて更新することが可能となるため、より最新の精度の高い検索結果インデックスを備えておくことができる。併せて、一旦検索を行った検索条件に該当する検索結果に関しては常に最新の医用情報を備えつつ記憶されているので、医用情報の検索を行うにあたってこれら記憶されている検索結果インデックスを使用することにより、自由な検索条件の設定を確保しつつ、より効率的、実用的な時間での検索を行うことができる医用情報検索システム及び医用情報検索ネットワークを提供することができる。
【0074】
なお、この発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる医用情報検索ネットワークの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる医療機関における情報端末の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる医用情報管理機関の内部構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかる医用情報検索システムの内部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかる医用情報検索システムにおいて使用される設定画面の画面例を示す説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態にかかる医用情報検索システムにおける検索手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態にかかる記憶されている検索結果インデックスを表わした表である。
【図8】本発明の実施の形態にかかる記憶されている検索結果インデックスを表わした表である。
【図9】本発明の第1の実施の形態にかかる医用情報検索システムにおける検索結果インデックスの更新手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態にかかる医用情報検索ネットワークの全体構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態にかかる医用情報蓄積機関の内部構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態にかかる医用情報検索システムにおける検索手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施の形態にかかる医用情報検索システムにおける検索結果インデックスの更新手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0076】
1 医用情報検索ネットワーク
2 医療機関
3 医用情報管理機関
4 ネットワーク
10 医用情報検索システム
10a 受信手段
10b 検索条件判断手段
10c 検索結果インデックス記憶手段
10d 検索手段
10e 検索結果インデックス管理手段
10f 送信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索された患者に関する詳細な診療情報と診療情報サマリからなる医用情報を検索結果ごとに符号を付して記憶する検索結果インデックス記憶手段と、
入力された検索条件に少なくともその一部が合致する検索結果インデックスを前記検索結果インデックス記憶手段から取得する検索条件判断手段と、
前記検索条件判断手段から送られた前記検索条件と前記検索結果インデックスとを基に医用情報を検索する検索手段と、
を備えることを特徴とする医用情報検索システム。
【請求項2】
前記検索条件判断手段は、論理和を含む前記検索条件については論理和を含まないように複数の検索条件に分解し、その分解された検索条件に少なくともその一部が合致する検索結果インデックスを前記検索結果インデックス記憶手段から取得することを特徴とする請求項1に記載の医用情報検索システム。
【請求項3】
前記検索手段は、取得した医用情報を入力された表示項目に合わせて表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医用情報検索システム。
【請求項4】
前記医用情報検索システムは、さらに前記検索結果インデックス記憶手段に記憶される前記検索結果インデックスを更新する検索結果インデックス更新手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の医用情報検索システム。
【請求項5】
前記検索結果インデックス更新手段は、所定の期間ごとに前記検索結果インデックスを更新することを特徴とする請求項4に記載の医用情報検索システム。
【請求項6】
前記検索結果インデックス更新手段は、前記検索結果インデックスの利用頻度を考慮して前記検索結果インデックスを更新することを特徴とする請求項4に記載の医用情報検索システム。
【請求項7】
前記検索結果インデックス更新手段は、前記検索条件から該当する病名を推測し、この推測された病名に関連する検索結果インデックスを全て更新することを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の医用情報検索システム。
【請求項8】
患者に関する詳細な診療情報と診療情報サマリからなる医用情報の検索要求を発する医療機関と、
前記医療機関とネットワークにより接続され、前記医療機関からの検索要求に応じて必要な前記医用情報を前記医療機関に回答する医用情報管理機関と、から構成され、
前記医療機関、前記医用情報管理機関または前記医療機関若しくは前記医用情報管理機関のいずれにも該当しない第三者機関のいずれかが前記医用情報を検索する医用情報検索システムを備えていることを特徴とする医用情報検索ネットワーク。
【請求項9】
前記医用情報管理機関は、前記医療機関から送信される前記診療情報サマリを記憶するデータベースと、前記詳細な診療情報がネットワーク上のいずれの場所に存在するかの医用情報の所在に関する情報を記憶する医用情報所在データベースとを備えていることを特徴とする請求項8に記載の医用情報検索ネットワーク。
【請求項10】
前記医用情報検索ネットワークには、さらに、前記医療機関で生じた前記詳細な医用情報を蓄積する医用情報蓄積機関が接続されていることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の医用情報検索ネットワーク。
【請求項11】
前記医用情報蓄積機関は、前記詳細な医用情報を送信した前記医療機関に関する情報及び前記詳細な医用情報を蓄積する前記医用情報蓄積機関自身の情報を合わせて前記医用情報管理機関へ送信することを特徴とする請求項8ないし請求項10のいずれかに記載の医用情報検索ネットワーク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−269168(P2008−269168A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−109598(P2007−109598)
【出願日】平成19年4月18日(2007.4.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】