医用情報管理装置、医用情報管理システムおよびメディア管理装置
【課題】医用情報管理装置に挿入または接続された記録メディアに対して、医用情報の読み書きの効率を向上させ、セキュリティを向上させることにある。
【解決手段】本実施形態に係る医用情報管理装置は、操作者の認証情報を入力する入力部と、前記認証情報を記憶する記憶部と、前記認証情報を記録メディアに書き込むことと前記記録メディアから認証情報を読み込むこととを実行する読み書き部と、前記認証情報を前記記録メディアに書き込むために前記読み書き部を制御する制御部とを具備し、前記制御部は、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とが一致したとき、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とのうち少なくとも一方を前記記録メディアに書き込むために、前記読み書き部を制御すること、を特徴とする。
【解決手段】本実施形態に係る医用情報管理装置は、操作者の認証情報を入力する入力部と、前記認証情報を記憶する記憶部と、前記認証情報を記録メディアに書き込むことと前記記録メディアから認証情報を読み込むこととを実行する読み書き部と、前記認証情報を前記記録メディアに書き込むために前記読み書き部を制御する制御部とを具備し、前記制御部は、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とが一致したとき、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とのうち少なくとも一方を前記記録メディアに書き込むために、前記読み書き部を制御すること、を特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用情報を管理する医用情報管理装置と、医用情報を管理する医用情報管理装置と電気的通信回線により医用情報管理装置に接続された端末装置とを具備する医用情報管理システムと、記録メディアを管理するメディア管理装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
医療業界において、電気的通信回線(以下ネットワークと呼ぶ)を介して接続された医用情報管理装置(以下アプリケーションサーバと呼ぶ)と複数の端末装置(以下シンクライアント端末と呼ぶ)とを含む医用情報管理システム(以下シンクライアントシステムと呼ぶ)が利用されている。アプリケーションサーバは、様々な医用情報管理に関する医用アプリケーションプログラムを搭載する。アプリケーションサーバは、ネットワークを介して、シンクライアント端末にアプリケーションプログラムを提供する。シンクライアント端末は、アプリケーションサーバにログインすることにより、ネットワークを介してアプリケーションサーバに搭載された医用アプリケーションプログラムを実行する。また、アプリケーションサーバとして、医用撮像装置(例えば、X線コンピュータ断層撮影装置、磁気共鳴イメージング装置など)が利用されることもある。
【0003】
アプリケーションサーバと複数のシンクライアント端末とを有する医用情報管理システムは、医用アプリケーションの使用時間および使用場所等の制約を軽減する。しかしながら、シンクライアント端末の数より少ない数の読み書き部(例えば、光学ドライブなどの記録メディアへの医用情報の読み書き機能を有する装置)がアプリケーションサーバに接続または搭載されている場合、複数のシンクライアント端末から記録メディアへの略同時アクセスにより、記録メディアに対する医用情報の読み書きにおける効率的な運用およびセキュリティに関して、以下のような問題がある。
【0004】
記録メディアに記憶された医用情報が閲覧権限のない操作者からも閲覧可能となること、および読み書き部に挿入または接続された記録メディアが他の操作者により持ち出し可能となること、複数の操作者各々の医用情報の書き込み指示により複数の操作者ごとの医用情報が混在してひとつの記録メディアに記憶されること、医用情報の混在により記録メディアの容量が枯渇すること、一つの記録メディアを複数の操作者が取り合うことなどの問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−262592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
目的は、医用情報管理装置に挿入または接続された記録メディアに対して、医用情報の読み書きの効率を向上させ、セキュリティを向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態に係る医用情報管理装置は、操作者の認証情報を入力する入力部と、前記認証情報を記憶する記憶部と、前記認証情報を記録メディアに書き込むことと前記記録メディアから認証情報を読み込むこととを実行する読み書き部と、前記認証情報を前記記録メディアに書き込むために前記読み書き部を制御する制御部とを具備し、前記制御部は、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とが一致したとき、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とのうち少なくとも一方を前記記録メディアに書き込むために、前記読み書き部を制御すること、を特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、第1の実施形態に係る医用情報管理装置の構成の一例を示す図である。
【図2】図2は、図1の医用情報管理装置を有する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。
【図3】図3は、第1の実施形態に係り、記録メディアへ認証情報を書き込む動作の手順の一例を示す図である。
【図4】図4は、第1の実施形態に係る医用情報管理システムの概念を示す概念図である。
【図5】図5は、第1の実施形態に係り、記録メディアへ医用情報を書き込む動作の手順の一例を示す図である。
【図6】図6は、第1の実施形態に係る第1の変形例に関する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。
【図7】図7は、第1の変形例に係り、記録メディアから医用情報を読み込む動作の手順の一例を示す図である。
【図8】図8は、第2の実施形態に係る医用情報管理装置の構成の一例を示す図である。
【図9】図9は、第2の実施形態に係る医用情報管理システムの概念を示す概念図である。
【図10】図10は、第2の実施形態に係り、医用情報を関連付け記憶部に記憶させる動作の手順の一例を示す図である。
【図11】図11は、第2の実施形態に係る医用情報管理システムの概念を示す概念図である。
【図12】図12は、第2の実施形態に係り、関連付け記憶部に記憶された医用情報を記録メディアに書き込む手順の一例を示す流れ図である。
【図13】図13は、第2の実施形態に係る第2の変形例に関する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。
【図14】図14は、第2の変形例に係り、記録メディアから読み込まれた医用情報を、関連付け記憶部に記憶させる動作の手順の一例を示す図である。
【図15】図15は、複数の読み書き部を有する医用情報管理装置に関する認証情報書き込み機能の概念を示す概念図である。
【図16】図16は、複数の読み書き部を有する医用情報管理装置1に関する医用情報書込機能の概念を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本実施形態に係わる医用情報管理装置を説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して、第1の実施形態を説明する。
図1は本実施形態に係る医用情報保管装置を有する医用情報管理システムのブロック構成図を示している。図1に示すように、医用情報管理システム100は、医用情報管理装置1と複数の端末装置3とを電子的通信回線(以下、ネットワークと呼ぶ)で接続したシステムである。
【0010】
医用情報管理装置1は、インターフェース5、入力部7、記憶部9、読み書き部11、制御部13、表示部15、を有する。以下説明の便宜上、医用情報管理装置1をアプリケーションサーバと呼ぶ。なお、アプリケーションサーバ1は、複数の読み書き部を有していてもよい。
【0011】
アプリケーションサーバ1は、インターフェース5とネットワークとを介して、複数の端末装置3に接続される。なお、アプリケーションサーバ1は、図示していない医用撮像装置に組み込まれてもよい。複数の端末装置3各々(以下シンクライアント端末と呼ぶ)は、ハードディスクおよび光学ドライブなどの読み書き装置などを装備せず、データの表示および入力などの簡単な処理に限定されたクライアント専用コンピュータである。シンクライアント端末(例えば図1の31)は、例えば操作者を認証することにより、アプリケーションサーバ1にアクセスすることができる。シンクライアント端末31は、操作者の指示に従って、後述する記憶部9に記憶された医用情報の一覧を表示する。なお、シンクライアント端末は、読み書き装置を装備していてもよい。この時、シンククライアント端末に装備された読み書き装置は、アプリケーションサーバ1から制御出来ない状態にある。
【0012】
入力部7は、アプリケーションサーバ1にログインするために、操作者の認証情報を入力する。認証情報とは、例えば、パスワード、操作者名、認識番号などである。なお、認証情報は、磁気カードに登録されていてもよい。また、認証情報として、操作者の指紋、操作者の眼球の虹彩、操作者の手のひらの静脈模様などの生体情報であってもよい。入力部7は、後述する読み書き部11に複数の記録メディア15が挿入されている場合、または複数の読み書き部のうち2以上の読み書き部それぞれに記録メディア15が挿入されている場合、記録メディア15を選択する操作を入力する。
【0013】
入力部7は、操作者からの各種指示・命令・情報・選択・設定を本医用情報管理装置1に取り込む。入力部7は、図示していないトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード等の入力デバイスを有する。入力デバイスは、表示画面上に表示されるカーソルの座標を検出し、検出した座標を制御部13に出力する。なお、入力デバイスは、表示画面を覆うように設けられたタッチパネルでもよい。この場合、入力部7は、電磁誘導式、電磁歪式、感圧式等の座標読み取り原理でタッチ指示された座標を検出し、検出した座標を制御部13に出力する。
【0014】
記憶部9は、医用情報と操作者の認証情報とを記憶する。医用情報は、例えば、被検体の医用画像に代表される複数の医用データファイル、被検体の検査情報、被検体の氏名などの患者情報、医用画像を取得した装置の情報などである。
【0015】
読み書き部11は、後述する制御部13による制御に従って、挿入もしくは接続された記録メディア15への操作者の認証情報を書き込む。読み書き部11は、挿入もしくは接続された記録メディア15に記憶された操作者の認証情報を読み込む。読み書き部11は、後述する制御部13による制御に従って、挿入もしくは接続された記録メディア15に、記憶部9に記憶された医用情報を書き込む。読み書き部11が複数存在する場合、医用情報の書き込みに関する記録メディア15が挿入または接続された読み書き部11が、入力部7の選択操作の入力に従って、後述する制御部13による制御のもとで選択される。なお、記録メディア15は、リムーバブルメディア(removable media)であれば、どのようなメディアであってもよい。例えば、記録メディア15が光学メディア(CD:Compact Disc、DVD:Digital Versatile Discなど)である場合、読み書き部11には、光学ドライブが適応される。以下、説明を簡便にするため、読み書き部11は、光学ドライブとして説明する。また、記録メディア15は、光学メディアとして説明する。なお、記録メディア15として、光磁気メディア(MO:Magneto−Optical)、磁気ディスクであってもよい。
【0016】
制御部13は、認証されていない光学メディアの認証処理を制御する。具体的には、まず、光学ドライブ11に認証処理が実行されていない光学メディア15が挿入される。制御部13は、記憶部9に記憶された認証情報(以下、記憶認証情報と呼ぶ)と、入力部7により入力された操作者の認証情報(以下、入力認証情報と呼ぶ)とを照合する。制御部13は、記憶認証情報と入力認証情報との一致を契機として、記憶認証情報と入力認証情報とのうち少なくとも一方を、挿入された光学メディア15に書き込むように光学ドライブ11を制御する。記憶認証情報と入力認証情報とが不一致であるとき、制御部13は、挿入された光学メディア15に記憶認証情報と入力認証情報いずれも書き込まないように、光学ドライブ11を制御する。
【0017】
制御部13は、シンクライアント端末31を介した操作者の書き込み指示に従って、記憶部9に記憶された医用情報を光学メディア15に書き込むために、光学ドライブ11を制御する。具体的には、記憶認証情報と入力認証情報とのうち少なくとも一方が書き込まれた光学メディア(以下認証メディアと呼ぶ)が、光学ドライブ11に挿入される。制御部13は、シンクライアント端末31により入力された操作者の認証情報(以下、端末認証情報と呼ぶ)と、認証メディアに記憶された認証情報(以下メディア認証情報と呼ぶ)とを照合する。端末認証情報とメディア認証情報とが一致したとき、制御部13は、シンクライアント端末31を介した操作者の書き込み指示に従って、認証メディアへ医用情報を書き込ませるために、光学ドライブ11を制御する。
【0018】
表示部17は、制御部13による光学ドライブの制御により、認証情報が光学メディアに書き込まれたことを表示する。表示部17は、光学ドライブ11に複数の光学メディア15が挿入されている場合、この複数の光学メディアを表示する。
【0019】
以下、制御部13による光学ドライブ11の制御により、光学メディア15へ記憶認証情報と入力認証情報とのうち少なくとも一方を、書き込ませる機能(以下、認証情報書込機能と呼ぶ)について説明する。
【0020】
図2は、本医用情報管理装置1を有する医用情報管理システム100の概念を示す概念図である。図2において、光学ドライブ11は、ひとつであるとする。図3は、第1の実施形態に係り、アプリケーションサーバ1の光学ドライブ11に挿入された光学メディア15へ認証情報を書き込む動作の手順の一例を示す図である。以下、図3を参照して、アプリケーションサーバ1の光学ドライブ11に挿入された光学メディア15へ認証情報を書き込む動作の手順を説明する。
【0021】
光学メディア15に医用情報の保管処理を実施するとき、操作者(図2のDr.A)により、認証情報が書き込まれていない光学メディア15が、光学ドライブ11に挿入される。なお、光学ドライブ11に複数の光学メディアが挿入されている場合、入力部7を介した操作者の選択操作により、認証対象の光学メディアが選択される。複数の光学メディアから認証対象の光学メディアが選択されると、制御部13の認証対象選択手段により、認証対象の光学メディア15が特定される。
【0022】
続いて、操作者は、アプリケーションサーバ1における入力部7の認証情報受付手段に操作者自身の認証情報(入力認証情報)を入力する。認証情報受付手段は、制御部13の個人認証手段に個人認証を要求する。個人認証手段は、制御部13の認証情報管理手段を用いて、認証情報を記憶している記憶部9の記憶領域に対応する認証情報保管手段から、記憶認証情報を取得する。個人認証手段は、取得した記憶認証情報と入力認証情報とを照合する。記憶認証情報と入力認証情報とが一致すれば、個人認証手段は、認証対象選択手段により選択された光学メディア15に、記憶認証情報と入力認証情報とのうち少なくとも一方を書き込むように光学ドライブ11を制御する。表示部17は、光学メディア15に認証情報が書き込まれたこと(以下認証結果と呼ぶ)を表示する。なお、光学メディア15への認証情報の書き込みは、操作者ごとに実行される。
【0023】
図15は、複数の光学ドライブ11を有するアプリケーションサーバ1に関する認証情報書き込み機能の概念を示す概念図である。認証情報書き込み機能は、複数の光学ドライブ11にそれぞれ挿入された複数の光学メディア各々に、操作者の認証情報を書き込ませることが可能である。なお、図15に示すように光学ドライブ11ごとに認証が実施されることにより、光学ドライブ11を占有することができる。
【0024】
以下、シンクライアント端末31を介した操作者の書き込み指示に従って、記憶部9に記憶された医用情報を認証メディアに書き込ませる機能(以下、医用情報書込機能と呼ぶ)について説明する。
【0025】
図4は、アプリケーションサーバ1を有する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。図4において、光学ドライブ11は、ひとつであるとする。図5は、記憶部9に記憶された医用情報を認証メディア15に書き込む動作の手順の一例を示す図である。以下、図5を参照して、記憶部9に記憶された医用情報を認証メディア15に書き込む動作の手順を説明する。
【0026】
光学メディアに医用情報の保管処理を実施するとき、認証メディア15が、予め光学ドライブ11に挿入される。操作者(Dr.A)は、シンクライアント端末31から操作者自身の認証情報(端末認証情報)を入力する。シンクライアント端末31に関する制御部13の個人認証手段から出力された認証結果が、シンクライアント端末31の表示画面に表示される。シンクライアント端末31を介した操作者の指示により、医用情報の一覧表の表示要求が、シンクライアント端末31から、シンクライアント端末31に関する制御部13の医用情報表示手段に出力される。医用情報表示手段は、シンクライアント端末31に関する制御部13の処理要求選択手段に、医用情報の取得を要求する。処理要求選択手段は、シンクライアント端末31に関する制御部13の処理要求送信手段を経て、アプリケーションサーバ1における制御部13の処理要求受付手段へ医用情報の取得要求を送信する。
【0027】
処理要求受付手段は、制御部13の処理要求実行手段へ医用情報の取得を要求する。処理要求実行手段は、制御部13の医用情報管理手段を用いて、医用情報を記憶している記憶部9の記憶領域に対応する医用情報保管手段から、医用情報を取得する。医用情報表示手段は、取得された医用情報に基づいて、医用情報の一覧表を作成する。医用情報表示手段は、作成された医用情報の一覧表を、シンクライアント端末31の表示画面に表示させる。
【0028】
シンクライアント端末31に関する制御部13の医用情報選択手段は、シンクライアント端末31を介した操作者の指示に従って、認証メディア15に記憶される医用情報を、表示された医用情報の一覧表から選択する。処理要求選択手段は、シンクライアント端末31を介した操作者の指示に従って、認証メディア15への書き込み処理の要求を、複数の処理要求から選択する。なお、複数の処理要求とは、医用情報の取得要求のほかに例えば、認証メディア15への医用情報の書き込み処理の要求、操作対象となる光学メディアの選択要求などである。処理要求選択手段は、光学ドライブ11に複数の認証メディアが挿入されている場合、シンクライアント端末31を介した操作者の指示に従って選択された認証メディア15を、複数の認証メディアから特定する。なお、処理要求選択手段は、光学ドライブ11にひとつの認証メディアが挿入されている場合、この認証メディアを、医用情報が書き込まれる認証メディアとして特定する。
【0029】
医用情報が書き込まれる認証メディア15が特定されると、処理要求選択手段は、処理要求受付手段へ医用情報の書き込み要求を送信する。処理要求受付手段は、受信した処理要求に基づいて、処理要求実行手段へ医用情報の書き込みを要求する。このとき、制御部13による制御の下で、光学ドライブ11を介してメディア認証情報が読み込まれる。制御部13の操作権限確認手段は、特定された認証メディア15のメディア認証情報と、書き込み要求を指示した操作者の記憶認証情報とを照合する。なお、記憶認証情報のかわりに、端末認証情報であってもよい。この照合が一致すれば、処理要求実行手段は、選択された医用情報を、特定された認証メディア15に書き込む処理を実行する。特定された認証メディア15へ書き込む処理が終了すると、処理要求実行手段は、シンクライアント端末31の表示画面に、処理の終了を表示する。以上の動作により、シンクライアント端末33、35、37を操作する操作者は、Dr.Aの認証情報を有する認証メディア15に医用情報を書き込むことができない。
【0030】
図16は、複数の光学ドライブ11を有するアプリケーションサーバ1に関する医用情報書込機能の概念を示す概念図である。医用情報書込機能は、複数の光学ドライブ11にそれぞれ挿入された複数の光学メディア各々に、操作者ごとに医用情報を書き込ませることも可能である。図16のアプリケーションサーバ1に搭載された複数の光学ドライブ11に挿入されたDr.Aにより認証された光学メディア15には、操作者Dr.Aによる書き込み指示で特定された医用情報が書き込まれる。図16のアプリケーションサーバ1に搭載された複数の光学ドライブ11に挿入されたDr.Cにより認証された光学メディア15には、操作者Dr.Cによる書き込み指示で特定された医用情報が書き込まれる。
【0031】
(第1の変形例)
第1の変形例と第1の実施形態との相違は、認証メディア15に記憶された医用情報を読み込む処理を実行することである。具体的には、第1の変形例は、光学ドライブ11に挿入された認証メディア15の認証を実行し、その後認証メディアから医用情報を読み込む。
【0032】
第1の変形例における構成要素は、図1の第1の実施形態の構成要素と同様である。なお、第1の実施形態と重複する構成要素のうち異なる処理を実行する構成要素について説明する。
【0033】
読み書き部11は、記録メディアに記憶された医用情報の読み込みを実行する。
【0034】
制御部13は、シンクライアント端末31を介した操作者の読み込み指示に従って、認証メディア15に記憶された医用情報を読み込むために、光学ドライブ11を制御する。具体的には、まず、医用情報を記憶した認証メディア15が、光学ドライブ11に挿入される。制御部13は、挿入された認証メディア15からメディア認証情報を読み込むために、光学ドライブ11を制御する。制御部13は、記憶認証情報とメディア認証情報とを照合する。記憶認証情報とメディア認証情報とが不一致であるとき、認証メディア15は、光学ドライブ11から排出される。記憶認証情報とメディア認証情報とが一致したとき、制御部13は、シンクライアント端末31を介した操作者の読み込み指示に従って、認証メディア15に記憶された医用情報を読み込むために、光学ドライブ11を制御する。
【0035】
表示部17は、記憶認証情報とメディア認証情報との照合結果を表示する。
【0036】
以下、シンクライアント端末31を介した操作者の読み込み指示に従って、認証記録メディア15に記憶された医用情報を読み込ませる機能(以下、医用情報読込機能と呼ぶ)について説明する。
【0037】
図6は、アプリケーションサーバ1を有する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。図6において、光学ドライブ11は、ひとつであるとする。図7は、認証メディア15に記憶された医用情報を読み込む動作の手順の一例を示す図である。以下、図7を参照して、認証メディア15に記憶された医用情報を読み込む動作の手順を説明する。
【0038】
認証メディア15から医用情報を読み込む処理を実施するとき、認証メディア15が、光学ドライブ11に挿入される。認証メディア15の挿入通知が、認証情報受付手段に送信される。認証情報受付手段は、認証メディア15からメディア認証情報を取得する。個人認証手段は、取得されたメディア認証情報と記憶認証情報とを照合する。メディア認証情報と記憶認証情報とが一致しなければ、認証メディア15は光学ドライブ11から排出される。メディア認証情報と記憶認証情報とが一致すれば、アプリケーションサーバ1は、シンクライアント端末31からの指示を受けるまで待機する。メディア認証情報と記憶認証情報との照合結果は、表示部17に表示される。
【0039】
認証メディア15の認証を済ませた操作者(例えばDr.A)は、シンクライアント端末31から操作者自身の認証情報(端末認証情報)を入力する。シンクライアント端末31に関する制御部13の個人認証手段から出力された認証結果が、シンクライアント端末31の表示画面に表示される。シンクライアント端末31を介した操作者の指示に従って、シンクライアント端末31に関する制御部13の操作メディア選択手段は、光学ドライブ11に挿入されている複数の認証メディアから、特定の認証メディア15を選択する。医用情報表示手段は、上記選択により特定された認証メディア15に記憶されている医用情報の一覧表を、シンクライアント端末31の表示画面に表示させる。
【0040】
シンクライアント端末31を介した操作者の指示に従って、医用情報の表示要求が入力された医用情報表示手段は、処理要求選択手段へ医用情報の取得処理を要求する。処理要求選択手段は、処理要求送信手段を経て、処理要求受付手段へ医用情報の取得要求を送信する。処理要求受付手段は、処理要求実行手段へ、特定の認証メディア15に記憶された医用情報の取得を要求する。このとき、操作権限確認手段は、特定の認証メディア15のメディア認証情報と、読み込み要求を指示した操作者の端末認証情報とを照合する。なお、端末認証情報のかわりに記憶認証情報であってもよい。この照合が一致すれば、処理要求実行手段は、特定の認証メディア15から医用情報を読み込む処理を実行する。読み込み処理が終了すると処理要求実行手段は、読み込まれた医用情報に基づいて医用情報の一覧表を作成する。処理要求実行手段は、作成された一覧表をシンクライアント端末31の表示画面に表示させる。以上の動作により、シンクライアント端末33、35、37を操作する操作者は、Dr.Aの認証情報を有する認証メディア15から医用情報を読み込むことができない。
【0041】
なお、本アプリケーションサーバ1により認証されていないメディア(以下、非認証メディアと呼ぶ)に記憶された医用情報を読み込む場合、非認証メディアを認証することで、上記医用情報読込機能を実施させることも可能である。
【0042】
以上に述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態における医用情報管理装置1によれば、記録メディア15に対して、操作者の認証情報を書き込ませることができる。これにより、操作者と記録メディア15とがそれぞれ対応付けられることで、認証された操作者のみ記録メディア15を操作することができる。この結果、複数の操作者各々の医用情報の書き込み指示により、複数の操作者ごとの医用情報が混在して記録メディア15に記憶されることを防ぐことができる。医用情報の混在が防がれることにより、記録メディアへの医用情報の書き込み後の記録メディアの取り合いは発生しない。また、複数の読み書き部15が本医用情報管理装置に搭載されている場合、読み書き部11ごとに認証が実施されることにより、操作者は読み書き部11を占有することができる。加えて、記録メディアが認証して使用されることにより、操作者にとって記録メディアの記憶容量の把握が容易となる。さらに、操作者の認証情報を書き込んだ記録メディア15に医用情報を記憶させることで、閲覧権限のない他の操作者への医用情報の開示を防止することができる。
【0043】
(第2の実施形態)
以下、図面を参照して、第2の実施形態を説明する。なお、第1の実施形態における説明と同様に、読み書き部11は、光学ドライブとして説明する。また、記録メディア15は、光学メディアであるとする。加えて、第1の実施形態で定義した言葉も適宜使用する。
【0044】
第1の実施形態との相違は、操作者により認証が実施されていない認証メディアが光学ドライブ11に挿入されている場合、または光学ドライブ11に光学メディアが挿入されていない場合の医用情報書込機能に関するものである。
【0045】
図8は、本実施形態に係る医用情報管理装置1のブロック構成図を示している。
以下、第1の実施形態における構成要素と異なる構成要素、および第1の実施形態と重複する構成要素のうち異なる処理を実行する構成要素について説明する。以下説明の便宜上、医用情報管理装置1をアプリケーションサーバと呼ぶ。アプリケーションサーバ1は、インターフェース5とネットワークとを介して、複数の端末装置3(以下シンクライアント端末と呼ぶ)に接続される。
【0046】
関連付け記憶部19は、シンクライアント端末を介して操作者により書き込み指示を受けた医用情報を、この操作者の認証情報と関連付けて記憶する。関連付け記憶部19は、例えば、キャッシュメモリ(cache memory)である。なお、関連付け記憶部19は、高速でアクセス可能な他のメモリでもよい。以下説明を具体的にするために、関連付け記憶部19は、キャッシュメモリであるとする。また、説明の便宜上、書き込み指示を受けた医用情報がこの操作者の認証情報とともに記憶されるキャッシュメモリの記憶領域を、書き込みキャッシュと呼ぶ。なお、書き込みキャッシュは、制御部13の制御のもとで、操作者ごとに割り当てられる。
【0047】
制御部13は、書き込みキャッシュを操作者ごとに割り当てる。制御部13は、シンクライアント端末を介して入力された医用情報の書き込み指示に従って、書き込み指示を受けた医用情報を端末認証情報とともに、キャッシュメモリの書き込み領域に記憶させる。なお、端末認証情報は、記憶認証情報であってもよい。具体的には、制御部13は、上記書き込み指示を契機として、光学ドライブ11に挿入されている光学メディアのメディア認証情報と端末認証情報とを照合する。制御部13は、メディア認証情報と端末認証情報との照合が不一致である場合、書き込み指示を受けた医用情報を端末認証情報とともに、キャッシュメモリの書き込み領域に記憶させる。
【0048】
制御部13は、認証メディアが光学ドライブ11に挿入されたとき、書き込み領域に医用情報が記憶されているか否かをチェックする。制御部13は、光学ドライブ11に挿入された認証メディアのメディア認証情報を読み込む。制御部13は、書き込み領域に医用情報が記憶されていれば、この医用情報に関連付けられている認証情報(以下、関連認証情報と呼ぶ)を、書き込み領域から読み込む。制御部13は、読み込まれたメディア認証情報と関連認証情報とを照合する。メディア認証情報と関連認証情報との照合が一致すれば、書き込み領域に記憶された医用情報を認証メディアに書き込むために、光学ドライブ11を制御する。
【0049】
制御部13は、書き込み領域に書き込まれた医用情報が認証メディアに書き込まれたとき、書き込み領域に書き込まれた医用情報と端末認証情報とを削除する。
【0050】
以下、シンクライアント端末を介した操作者の光学メディアへの書き込み指示に従って、記憶部9に記憶された医用情報を端末認証情報とともに、キャッシュメモリの書き込み領域に記憶させる機能(以下、書込キャッシュ機能と呼ぶ)について説明する。
【0051】
図9は、アプリケーションサーバ1を有する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。図9において、光学ドライブ11は、ひとつであるとする。光学ドライブ11には、Dr.Aの認証情報を記憶した光学メディア(以下認証メディアAと呼ぶ)15が挿入されているものとする。図10は、書き込みキャッシュ機能の動作の手順の一例を示す図である。
【0052】
以下、書き込みキャッシュ機能の説明において、図10と図5の重複部分の動作については説明を省略し、図5と相違する動作について説明する。まず図10と図5とには、2つの相違点がある。1つ目の相違点は、図5の処理要求実行手段における「認証情報一致」が、図10の処理要求実行手段では「認証情報不一致」となっていることである。2つめの相違点は、図5の処理要求実行手段における「認証情報一致」以降の動作の手順と、図10の処理要求実行手段における「認証情報不一致」以降の動作の手順とである。従って、図10の処理要求実行手段における「認証情報不一致」以降の動作の手順について説明する。
【0053】
図10の操作権限確認手段は、光学ドライブ11を介して読み込まれた認証メディアA15のメディア認証情報と、書き込み要求を指示したDr.Aを除く操作者(例えばDr.B)の端末認証情報とを照合する。メディア認証情報はDr.Aに関する認証情報なので、この照合における照合結果は、不一致となる。操作権限確認手段により書き込み要求を指示したDr.Aを除く操作者に対して「操作権限無し」と判定されると、処理要求実行手段は、シンクライアント端末33、35、37を介してDr.Aを除く操作者により入力された書き込み指示の要求を、制御部13のキャッシュ管理手段へ出力する。キャッシュ管理手段は、制御部13の書き込みキャッシュ管理手段へ、書き込みキャッシュの登録を要求する。書き込みキャッシュの登録とは、書き込み指示を受けた医用情報と書き込み指示を要求した操作者の認証情報とを、関連付け記憶部19の書き込みキャッシュに対応する図10の書き込みキャッシュ保管手段に記憶させることである。書き込みキャッシュ管理手段は、書き込みキャッシュの登録の要求を受けて、書き込み指示を受けた医用情報と書き込み指示を要求した操作者の認証情報とを書き込みキャッシュに記憶させる。書き込みキャッシュへの記憶が完了すると、書き込むキャッシュ管理手段は、キャッシュ管理手段へ書き込みキャッシュの登録の完了を通知する。キャッシュ管理手段は、書き込みキャッシュの登録の完了の通知を受けて、書き込みキャッシュの登録の完了を、シンクライアント端末33、35、37の表示画面に表示させる。
【0054】
書き込みキャッシュへの記憶の完了後における医用情報書込機能の説明を、図11、図12を参照して説明する。
【0055】
図11は、第2の実施形態に係る医用情報管理システムの概念を示す概念図である。図11は、図9において、シンクライアント端末31、33、35、37を介して複数の操作者により医用情報の書き込み指示に対応する操作が実行された後の図であって、図9の光学ドライブ11に挿入されていた認証メディアA15を、認証情報が書き込まれていない光学メディア(以下、空メディアと呼ぶ)14に入れ替えた状態を示す図である。以下説明の便宜上、Dr.Aを除く操作者は、Dr.Dとして説明を行う。なお、認証情報が書き込まれていない光学メディアの替わりに、Dr.Dの認証情報が記憶された光学メディア(以下認証メディアD)16が、光学ドライブ11に挿入されてもよい。
【0056】
図12は、書き込み領域に記憶された医用情報を認証メディアD16に書き込む手順の一例を示す流れ図である。以下、図12を参照して、書き込み領域に記憶された医用情報を認証メディアD16に書き込む手順を説明する。なお、図12の「メディア挿入」から、認証情報受付手段からDr.Dへの「認証結果」の通知までの処理は、図3と同様なため省略する。
【0057】
個人認証手段から認証情報受付手段への「認証結果」の通知を契機として、認証情報受付手段は、キャッシュ管理手段へ空メディアの認証結果を通知する。この通知を契機として、キャッシュ管理手段は、Dr.Dの認証情報に関連付けられた医用情報(以下医用情報Dと呼ぶ)が書き込みキャッシュに存在するか否かをチェックする。医用情報Dが書き込みキャッシュに記憶されていれば、キャッシュ管理手段は、書き込みキャッシュ管理手段を介して書き込みキャッシュから医用情報Dと医用情報Dの関連認証情報とを取得する。キャッシュ管理手段は、取得した医用情報Dと関連認証情報とを処理要求実行手段へ出力する。処理要求実行手段は、操作権限確認手段に、関連認証情報と光学ドライブ11を介して読み込まれた認証メディアD16のメディア認証情報との照合を要求する。関連認証情報と認証メディアD16のメディア認証情報との照合が一致すると、処理要求実行手段は、認証メディアDに医用情報Dを書き込ませるように、光学ドライブ11を制御する。認証メディアD16への医用情報Dの書き込みが完了すると、処理要求実行手段は、書き込みキャッシュに記憶されている医用情報Dを削除するために、キャッシュ管理手段へ書き込みの完了を通知する。書き込みの完了が通知されたキャッシュ管理手段は、書き込みキャッシュ管理手段を用いて、書き込みキャッシュに記憶された医用情報Dと医用情報Dに関連付けられたDr.Dの認証情報とを削除する。なお、書き込みキャッシュに記憶された医用情報Dと医用情報Dに関連付けられたDr.Dの認証情報との削除は、制御部13による制御の下で所定時間の経過の後に削除されてもよい。
【0058】
なお、光学ドライブ11がアプリケーションサーバ1に複数搭載されている場合、または、ひとつの光学ドライブ11に対して複数の光学メディアを挿入することができる光学メディアチェンジャを搭載している場合、記録メディアの連続した取り扱いが可能となる。具体的には、医用情報書込機能は、光学ドライブ11に挿入された複数の認証メディア各々に対して、書き込みキャッシュに記憶された複数の操作者各々に関する医用情報を、複数の認証メディア各々に書き込ませることができる。
【0059】
(第2の変形例)
以下、図面を参照して第2の変形例を説明する。なお、第1、第2の実施形態における説明と同様に、読み書き部11は、光学ドライブとして説明する。また、記録メディア15は、光学メディアであるとする。加えて、第1、第2の実施形態で定義した言葉も適宜使用する。
【0060】
第2の変形例と第2の実施形態との相違は、以下の3点である。1点目は、認証メディアに記憶された医用情報を読み込むとき、光学ドライブに挿入された認証メディアの認証を実行することである。2点目は、読み込まれた医用情報をメディア認証情報とともに、関連付け記憶部19の読み込み記憶領域に記憶させることである。3点目は、読み込み記憶領域に記憶された認識情報とこの操作者の端末認証情報とが一致すれば、読み込み記憶領域に記憶された医用情報を、この操作者が操作するシンクライアント端末の表示画面に表示させることである。
【0061】
第2の変形例における構成要素は、図8の第2の実施形態の構成要素と同様である。なお、第2の実施形態と重複する構成要素のうち異なる処理を実行する構成要素について説明する。
【0062】
関連付け記憶部19は、後述する制御部13の制御に従って、光学ドライブ11に挿入された認証メディア15に記憶された医用情報を、メディア認証情報とともに記憶する。関連付け記憶部19は、例えば、キャッシュメモリ(cache memory)である。なお、関連付け記憶部19は、高速でアクセス可能な他のメモリでもよい。以下説明を具体的にするために、関連付け記憶部19は、キャッシュメモリであるとする。また、説明の便宜上、読み込み指示を受けた医用情報がメディア認証情報とともに記憶されるキャッシュメモリの記憶領域を、以下、読み込みキャッシュと呼ぶ。なお、読み込みキャッシュは、制御部13の制御のもとで、操作者ごとに割り当てられる。
【0063】
制御部13は、読み込みキャッシュを操作者ごとに割り当てる。制御部13は、光学ドライブ11への認証メディア15の挿入を契機として、光学ドライブ11を介して認証メディア15に記憶されたメディア認証情報を読み込む。制御部13は、読み込まれたメディア認証情報と記憶認証情報とを照合する。なお、記憶認証情報は、入力認証情報であってもよい。制御部13は、メディア認証情報と記憶認証情報とが一致したとき、認証メディア15に記憶された医用情報とメディア認証情報とを関連付けて、読み込みキャッシュに記憶させる。なお、メディア認証情報と記憶認証情報とが一致しないとき、制御部13は、光学ドライブ11から認証メディア15を排出する。
【0064】
制御部13は、シンクライアント端末31を介した操作者による医用情報の表示指示を契機として、読み込みキャッシュに記憶されたメディア認証情報と端末認証情報とを照合する。なお、端末認証情報は、記憶認証情報であってもよい。制御部13は、読み込みキャッシュに記憶されたメディア認証情報と端末認証情報とが一致したとき、読み込みキャッシュに記憶された医用情報を、シンクライアント端末31の表示画面に表示させる。
【0065】
以下、光学ドライブ11に挿入された認証メディア15に記憶された医用情報を、メディア認証情報とともに読み込みキャッシュに記憶させる機能(以下読込キャッシュ機能と呼ぶ)について説明する。
【0066】
図13は、アプリケーションサーバ1を有する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。図13において、光学ドライブ11は、ひとつであるとする。光学ドライブ11には、医用情報を記憶した認証メディアA15が挿入されているものとする。図14は、読み込みキャッシュ機能の動作の手順の一例を示す図である。
【0067】
以下、読み込みキャッシュ機能の説明において、図14と図7の重複部分の動作については説明を省略し、図7と相違する動作について説明する。図14と図7との相違点は、図14の個人認証手段から認証情報受付手段へ「認証結果」が出力された以降の動作である。
【0068】
図14において個人認証手段から認証情報受付手段へ認証結果が出力されると、アプリケーションサーバ1の表示部17に認証結果が表示される。加えて、認証情報受付手段は、認証メディアA15が光学ドライブ11に挿入されていることを、キャッシュ管理手段へ送信する。キャッシュ管理手段は、制御部13の読込みキャッシュ管理手段へ読み込みキャッシュの登録を要求する。読み込みキャッシュの登録とは、認証メディアA15に記憶された医用情報を、認証メディアA15のメディア認証情報とともに、関連付け記憶部19の読み込みキャッシュに対応する図14の読込みキャッシュ保管手段に記憶させることである。具体的には、読込みキャッシュ管理手段は、読み込みキャッシュの登録の要求を受けて、認証メディアA15に記憶されているメディア認証情報と医用情報とを、読み込みキャッシュに記憶させる。読み込みキャッシュへの記憶が完了すると、読込みキャッシュ管理手段は、キャッシュ管理手段へ読み込みキャッシュの登録の完了を通知する。キャッシュ管理手段は、読み込みキャッシュの登録の完了の通知を受けて、認証メディアA15が排出可能であることをアプリケーションサーバ1の表示部17に表示させる。
【0069】
読み込みキャッシュへの記憶の完了からシンクライアント端末31への医用情報の読み込みまでの処理の説明のうち、第1の変形例の医用情報読込機能における動作と同じ動作については省略する。第1の変形例の医用情報読込機能との相違点は、第1の変形例では認証メディアから医用情報が読み込まれるのに対し、本変形例は、読み込みキャッシュから医用情報が読み込まれることにある。
【0070】
シンクライアント端末31を介した操作者の指示に従って、医用情報の表示要求が入力された医用情報表示手段は、処理要求選択手段へ医用情報の取得処理を要求する。処理要求選択手段は、処理要求送信手段を経て、処理要求受付手段へ医用情報の取得要求を送信する。処理要求受付手段は、処理要求実行手段へ、読み込みキャッシュに記憶された医用情報の取得を要求する。このとき、操作権限確認手段は、読み込みキャッシュに記憶された認証情報と、読み込み要求を指示した操作者の端末認証情報とを照合する。なお、端末認証情報は、記憶認証情報であってもよい。この照合が一致すれば、処理要求実行手段は、読み込みキャッシュから医用情報を読み込む処理を実行する。読み込み処理が終了すると処理要求実行手段は、読み込まれた医用情報に基づいて医用情報の一覧表を作成し、作成された一覧表をシンクライアント端末31の表示画面に表示する。
【0071】
なお、光学ドライブ11がアプリケーションサーバ1に複数搭載されている場合、または、ひとつの光学ドライブ11に対して複数の光学メディアを挿入することができる光学メディアチェンジャを搭載している場合、記録メディアの連続した取り扱いが可能となる。具体的には、読込キャッシュ機能は、光学ドライブ11に挿入された複数の認証メディア各々に記憶された医用情報を、読込キャッシュに記憶させることができる。
【0072】
また、操作者により認証されていないメディアに記憶された医用情報を読み込むとき、
メディアの認証を実行することで、読込キャッシュ機能を実施させることも可能である。
【0073】
以上に述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態における医用情報管理装置1によれば、他の操作者により認証された記録メディアが読み書き部11に挿入されている場合、または認証された記録メディアが読み書き部11に挿入されていない場合において、記録メディアに書き込ませる医用情報を、関連付け記憶部19に記憶させることができる。これにより、操作者にとって都合のよいとき、または読み書き部11が空いているときに、操作者が認証した記録メディアへ、関連付け記憶部19に記憶された医用情報を書き込むことができる。以上のことから、記録メディアに対する個人認証により、記録メディアへの医用情報の書き込みを操作者ごとに制限することができ、かつ記録メディアへの医用情報の書き込みを阻害せずに効率のよい本医用情報管理装置1の運用が可能となる。
【0074】
また、記録メディアから医用情報を読み込むとき関連付け記憶部19を用いることで、記録メディアが読み書き部11へ挿入されている時間を低減させることができる。これにより、読み書き部11に挿入された記録メディアが他の操作者により持ち出し可能となることを低減させることができ、セキュリティを向上させることができる。以上のことから、本医用情報管理装置1を効率よく運用することができる。
【0075】
なお、第1、第2の実施形態の医用情報管理装置1の技術的思想を医用情報管理システムで実現する場合には、例えば図1、図8の構成図において、破線内の構成要素を有する。認証情報書込機能、医用情報書込機能、医用情報読込機能、書込キャッシュ機能、および読込キャッシュ機能に関する処理が実行される動作に関する各処理は、第1、第2の実施形態および第1、第2の変形例と同様である。
【0076】
また、第1、第2の実施形態の医用情報管理装置1の技術的思想を、アプリケーションプログラムを搭載していないメディア管理装置で実現する場合には、例えば図1、図8の構成図において、点線内の構成要素を有する。認証情報書込機能、医用情報書込機能、医用情報読込機能、書込キャッシュ機能、および読込キャッシュ機能に関する処理が実行される動作に関する各処理は、第1、第2の実施形態および第1、第2の変形例と同様である。
【0077】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0078】
1…医用情報管理装置、3…複数の端末装置、5…インターフェース、7…入力部、9…記憶部、11…読み書き部、13…制御部、14…空メディア、15…記録メディア、16…認証メディアD、17…表示部、18…、19…関連付け記憶部、31…端末装置、33…端末装置、35…端末装置、37…端末装置、100…医用情報管理システム
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用情報を管理する医用情報管理装置と、医用情報を管理する医用情報管理装置と電気的通信回線により医用情報管理装置に接続された端末装置とを具備する医用情報管理システムと、記録メディアを管理するメディア管理装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
医療業界において、電気的通信回線(以下ネットワークと呼ぶ)を介して接続された医用情報管理装置(以下アプリケーションサーバと呼ぶ)と複数の端末装置(以下シンクライアント端末と呼ぶ)とを含む医用情報管理システム(以下シンクライアントシステムと呼ぶ)が利用されている。アプリケーションサーバは、様々な医用情報管理に関する医用アプリケーションプログラムを搭載する。アプリケーションサーバは、ネットワークを介して、シンクライアント端末にアプリケーションプログラムを提供する。シンクライアント端末は、アプリケーションサーバにログインすることにより、ネットワークを介してアプリケーションサーバに搭載された医用アプリケーションプログラムを実行する。また、アプリケーションサーバとして、医用撮像装置(例えば、X線コンピュータ断層撮影装置、磁気共鳴イメージング装置など)が利用されることもある。
【0003】
アプリケーションサーバと複数のシンクライアント端末とを有する医用情報管理システムは、医用アプリケーションの使用時間および使用場所等の制約を軽減する。しかしながら、シンクライアント端末の数より少ない数の読み書き部(例えば、光学ドライブなどの記録メディアへの医用情報の読み書き機能を有する装置)がアプリケーションサーバに接続または搭載されている場合、複数のシンクライアント端末から記録メディアへの略同時アクセスにより、記録メディアに対する医用情報の読み書きにおける効率的な運用およびセキュリティに関して、以下のような問題がある。
【0004】
記録メディアに記憶された医用情報が閲覧権限のない操作者からも閲覧可能となること、および読み書き部に挿入または接続された記録メディアが他の操作者により持ち出し可能となること、複数の操作者各々の医用情報の書き込み指示により複数の操作者ごとの医用情報が混在してひとつの記録メディアに記憶されること、医用情報の混在により記録メディアの容量が枯渇すること、一つの記録メディアを複数の操作者が取り合うことなどの問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−262592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
目的は、医用情報管理装置に挿入または接続された記録メディアに対して、医用情報の読み書きの効率を向上させ、セキュリティを向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態に係る医用情報管理装置は、操作者の認証情報を入力する入力部と、前記認証情報を記憶する記憶部と、前記認証情報を記録メディアに書き込むことと前記記録メディアから認証情報を読み込むこととを実行する読み書き部と、前記認証情報を前記記録メディアに書き込むために前記読み書き部を制御する制御部とを具備し、前記制御部は、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とが一致したとき、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とのうち少なくとも一方を前記記録メディアに書き込むために、前記読み書き部を制御すること、を特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、第1の実施形態に係る医用情報管理装置の構成の一例を示す図である。
【図2】図2は、図1の医用情報管理装置を有する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。
【図3】図3は、第1の実施形態に係り、記録メディアへ認証情報を書き込む動作の手順の一例を示す図である。
【図4】図4は、第1の実施形態に係る医用情報管理システムの概念を示す概念図である。
【図5】図5は、第1の実施形態に係り、記録メディアへ医用情報を書き込む動作の手順の一例を示す図である。
【図6】図6は、第1の実施形態に係る第1の変形例に関する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。
【図7】図7は、第1の変形例に係り、記録メディアから医用情報を読み込む動作の手順の一例を示す図である。
【図8】図8は、第2の実施形態に係る医用情報管理装置の構成の一例を示す図である。
【図9】図9は、第2の実施形態に係る医用情報管理システムの概念を示す概念図である。
【図10】図10は、第2の実施形態に係り、医用情報を関連付け記憶部に記憶させる動作の手順の一例を示す図である。
【図11】図11は、第2の実施形態に係る医用情報管理システムの概念を示す概念図である。
【図12】図12は、第2の実施形態に係り、関連付け記憶部に記憶された医用情報を記録メディアに書き込む手順の一例を示す流れ図である。
【図13】図13は、第2の実施形態に係る第2の変形例に関する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。
【図14】図14は、第2の変形例に係り、記録メディアから読み込まれた医用情報を、関連付け記憶部に記憶させる動作の手順の一例を示す図である。
【図15】図15は、複数の読み書き部を有する医用情報管理装置に関する認証情報書き込み機能の概念を示す概念図である。
【図16】図16は、複数の読み書き部を有する医用情報管理装置1に関する医用情報書込機能の概念を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本実施形態に係わる医用情報管理装置を説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して、第1の実施形態を説明する。
図1は本実施形態に係る医用情報保管装置を有する医用情報管理システムのブロック構成図を示している。図1に示すように、医用情報管理システム100は、医用情報管理装置1と複数の端末装置3とを電子的通信回線(以下、ネットワークと呼ぶ)で接続したシステムである。
【0010】
医用情報管理装置1は、インターフェース5、入力部7、記憶部9、読み書き部11、制御部13、表示部15、を有する。以下説明の便宜上、医用情報管理装置1をアプリケーションサーバと呼ぶ。なお、アプリケーションサーバ1は、複数の読み書き部を有していてもよい。
【0011】
アプリケーションサーバ1は、インターフェース5とネットワークとを介して、複数の端末装置3に接続される。なお、アプリケーションサーバ1は、図示していない医用撮像装置に組み込まれてもよい。複数の端末装置3各々(以下シンクライアント端末と呼ぶ)は、ハードディスクおよび光学ドライブなどの読み書き装置などを装備せず、データの表示および入力などの簡単な処理に限定されたクライアント専用コンピュータである。シンクライアント端末(例えば図1の31)は、例えば操作者を認証することにより、アプリケーションサーバ1にアクセスすることができる。シンクライアント端末31は、操作者の指示に従って、後述する記憶部9に記憶された医用情報の一覧を表示する。なお、シンクライアント端末は、読み書き装置を装備していてもよい。この時、シンククライアント端末に装備された読み書き装置は、アプリケーションサーバ1から制御出来ない状態にある。
【0012】
入力部7は、アプリケーションサーバ1にログインするために、操作者の認証情報を入力する。認証情報とは、例えば、パスワード、操作者名、認識番号などである。なお、認証情報は、磁気カードに登録されていてもよい。また、認証情報として、操作者の指紋、操作者の眼球の虹彩、操作者の手のひらの静脈模様などの生体情報であってもよい。入力部7は、後述する読み書き部11に複数の記録メディア15が挿入されている場合、または複数の読み書き部のうち2以上の読み書き部それぞれに記録メディア15が挿入されている場合、記録メディア15を選択する操作を入力する。
【0013】
入力部7は、操作者からの各種指示・命令・情報・選択・設定を本医用情報管理装置1に取り込む。入力部7は、図示していないトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード等の入力デバイスを有する。入力デバイスは、表示画面上に表示されるカーソルの座標を検出し、検出した座標を制御部13に出力する。なお、入力デバイスは、表示画面を覆うように設けられたタッチパネルでもよい。この場合、入力部7は、電磁誘導式、電磁歪式、感圧式等の座標読み取り原理でタッチ指示された座標を検出し、検出した座標を制御部13に出力する。
【0014】
記憶部9は、医用情報と操作者の認証情報とを記憶する。医用情報は、例えば、被検体の医用画像に代表される複数の医用データファイル、被検体の検査情報、被検体の氏名などの患者情報、医用画像を取得した装置の情報などである。
【0015】
読み書き部11は、後述する制御部13による制御に従って、挿入もしくは接続された記録メディア15への操作者の認証情報を書き込む。読み書き部11は、挿入もしくは接続された記録メディア15に記憶された操作者の認証情報を読み込む。読み書き部11は、後述する制御部13による制御に従って、挿入もしくは接続された記録メディア15に、記憶部9に記憶された医用情報を書き込む。読み書き部11が複数存在する場合、医用情報の書き込みに関する記録メディア15が挿入または接続された読み書き部11が、入力部7の選択操作の入力に従って、後述する制御部13による制御のもとで選択される。なお、記録メディア15は、リムーバブルメディア(removable media)であれば、どのようなメディアであってもよい。例えば、記録メディア15が光学メディア(CD:Compact Disc、DVD:Digital Versatile Discなど)である場合、読み書き部11には、光学ドライブが適応される。以下、説明を簡便にするため、読み書き部11は、光学ドライブとして説明する。また、記録メディア15は、光学メディアとして説明する。なお、記録メディア15として、光磁気メディア(MO:Magneto−Optical)、磁気ディスクであってもよい。
【0016】
制御部13は、認証されていない光学メディアの認証処理を制御する。具体的には、まず、光学ドライブ11に認証処理が実行されていない光学メディア15が挿入される。制御部13は、記憶部9に記憶された認証情報(以下、記憶認証情報と呼ぶ)と、入力部7により入力された操作者の認証情報(以下、入力認証情報と呼ぶ)とを照合する。制御部13は、記憶認証情報と入力認証情報との一致を契機として、記憶認証情報と入力認証情報とのうち少なくとも一方を、挿入された光学メディア15に書き込むように光学ドライブ11を制御する。記憶認証情報と入力認証情報とが不一致であるとき、制御部13は、挿入された光学メディア15に記憶認証情報と入力認証情報いずれも書き込まないように、光学ドライブ11を制御する。
【0017】
制御部13は、シンクライアント端末31を介した操作者の書き込み指示に従って、記憶部9に記憶された医用情報を光学メディア15に書き込むために、光学ドライブ11を制御する。具体的には、記憶認証情報と入力認証情報とのうち少なくとも一方が書き込まれた光学メディア(以下認証メディアと呼ぶ)が、光学ドライブ11に挿入される。制御部13は、シンクライアント端末31により入力された操作者の認証情報(以下、端末認証情報と呼ぶ)と、認証メディアに記憶された認証情報(以下メディア認証情報と呼ぶ)とを照合する。端末認証情報とメディア認証情報とが一致したとき、制御部13は、シンクライアント端末31を介した操作者の書き込み指示に従って、認証メディアへ医用情報を書き込ませるために、光学ドライブ11を制御する。
【0018】
表示部17は、制御部13による光学ドライブの制御により、認証情報が光学メディアに書き込まれたことを表示する。表示部17は、光学ドライブ11に複数の光学メディア15が挿入されている場合、この複数の光学メディアを表示する。
【0019】
以下、制御部13による光学ドライブ11の制御により、光学メディア15へ記憶認証情報と入力認証情報とのうち少なくとも一方を、書き込ませる機能(以下、認証情報書込機能と呼ぶ)について説明する。
【0020】
図2は、本医用情報管理装置1を有する医用情報管理システム100の概念を示す概念図である。図2において、光学ドライブ11は、ひとつであるとする。図3は、第1の実施形態に係り、アプリケーションサーバ1の光学ドライブ11に挿入された光学メディア15へ認証情報を書き込む動作の手順の一例を示す図である。以下、図3を参照して、アプリケーションサーバ1の光学ドライブ11に挿入された光学メディア15へ認証情報を書き込む動作の手順を説明する。
【0021】
光学メディア15に医用情報の保管処理を実施するとき、操作者(図2のDr.A)により、認証情報が書き込まれていない光学メディア15が、光学ドライブ11に挿入される。なお、光学ドライブ11に複数の光学メディアが挿入されている場合、入力部7を介した操作者の選択操作により、認証対象の光学メディアが選択される。複数の光学メディアから認証対象の光学メディアが選択されると、制御部13の認証対象選択手段により、認証対象の光学メディア15が特定される。
【0022】
続いて、操作者は、アプリケーションサーバ1における入力部7の認証情報受付手段に操作者自身の認証情報(入力認証情報)を入力する。認証情報受付手段は、制御部13の個人認証手段に個人認証を要求する。個人認証手段は、制御部13の認証情報管理手段を用いて、認証情報を記憶している記憶部9の記憶領域に対応する認証情報保管手段から、記憶認証情報を取得する。個人認証手段は、取得した記憶認証情報と入力認証情報とを照合する。記憶認証情報と入力認証情報とが一致すれば、個人認証手段は、認証対象選択手段により選択された光学メディア15に、記憶認証情報と入力認証情報とのうち少なくとも一方を書き込むように光学ドライブ11を制御する。表示部17は、光学メディア15に認証情報が書き込まれたこと(以下認証結果と呼ぶ)を表示する。なお、光学メディア15への認証情報の書き込みは、操作者ごとに実行される。
【0023】
図15は、複数の光学ドライブ11を有するアプリケーションサーバ1に関する認証情報書き込み機能の概念を示す概念図である。認証情報書き込み機能は、複数の光学ドライブ11にそれぞれ挿入された複数の光学メディア各々に、操作者の認証情報を書き込ませることが可能である。なお、図15に示すように光学ドライブ11ごとに認証が実施されることにより、光学ドライブ11を占有することができる。
【0024】
以下、シンクライアント端末31を介した操作者の書き込み指示に従って、記憶部9に記憶された医用情報を認証メディアに書き込ませる機能(以下、医用情報書込機能と呼ぶ)について説明する。
【0025】
図4は、アプリケーションサーバ1を有する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。図4において、光学ドライブ11は、ひとつであるとする。図5は、記憶部9に記憶された医用情報を認証メディア15に書き込む動作の手順の一例を示す図である。以下、図5を参照して、記憶部9に記憶された医用情報を認証メディア15に書き込む動作の手順を説明する。
【0026】
光学メディアに医用情報の保管処理を実施するとき、認証メディア15が、予め光学ドライブ11に挿入される。操作者(Dr.A)は、シンクライアント端末31から操作者自身の認証情報(端末認証情報)を入力する。シンクライアント端末31に関する制御部13の個人認証手段から出力された認証結果が、シンクライアント端末31の表示画面に表示される。シンクライアント端末31を介した操作者の指示により、医用情報の一覧表の表示要求が、シンクライアント端末31から、シンクライアント端末31に関する制御部13の医用情報表示手段に出力される。医用情報表示手段は、シンクライアント端末31に関する制御部13の処理要求選択手段に、医用情報の取得を要求する。処理要求選択手段は、シンクライアント端末31に関する制御部13の処理要求送信手段を経て、アプリケーションサーバ1における制御部13の処理要求受付手段へ医用情報の取得要求を送信する。
【0027】
処理要求受付手段は、制御部13の処理要求実行手段へ医用情報の取得を要求する。処理要求実行手段は、制御部13の医用情報管理手段を用いて、医用情報を記憶している記憶部9の記憶領域に対応する医用情報保管手段から、医用情報を取得する。医用情報表示手段は、取得された医用情報に基づいて、医用情報の一覧表を作成する。医用情報表示手段は、作成された医用情報の一覧表を、シンクライアント端末31の表示画面に表示させる。
【0028】
シンクライアント端末31に関する制御部13の医用情報選択手段は、シンクライアント端末31を介した操作者の指示に従って、認証メディア15に記憶される医用情報を、表示された医用情報の一覧表から選択する。処理要求選択手段は、シンクライアント端末31を介した操作者の指示に従って、認証メディア15への書き込み処理の要求を、複数の処理要求から選択する。なお、複数の処理要求とは、医用情報の取得要求のほかに例えば、認証メディア15への医用情報の書き込み処理の要求、操作対象となる光学メディアの選択要求などである。処理要求選択手段は、光学ドライブ11に複数の認証メディアが挿入されている場合、シンクライアント端末31を介した操作者の指示に従って選択された認証メディア15を、複数の認証メディアから特定する。なお、処理要求選択手段は、光学ドライブ11にひとつの認証メディアが挿入されている場合、この認証メディアを、医用情報が書き込まれる認証メディアとして特定する。
【0029】
医用情報が書き込まれる認証メディア15が特定されると、処理要求選択手段は、処理要求受付手段へ医用情報の書き込み要求を送信する。処理要求受付手段は、受信した処理要求に基づいて、処理要求実行手段へ医用情報の書き込みを要求する。このとき、制御部13による制御の下で、光学ドライブ11を介してメディア認証情報が読み込まれる。制御部13の操作権限確認手段は、特定された認証メディア15のメディア認証情報と、書き込み要求を指示した操作者の記憶認証情報とを照合する。なお、記憶認証情報のかわりに、端末認証情報であってもよい。この照合が一致すれば、処理要求実行手段は、選択された医用情報を、特定された認証メディア15に書き込む処理を実行する。特定された認証メディア15へ書き込む処理が終了すると、処理要求実行手段は、シンクライアント端末31の表示画面に、処理の終了を表示する。以上の動作により、シンクライアント端末33、35、37を操作する操作者は、Dr.Aの認証情報を有する認証メディア15に医用情報を書き込むことができない。
【0030】
図16は、複数の光学ドライブ11を有するアプリケーションサーバ1に関する医用情報書込機能の概念を示す概念図である。医用情報書込機能は、複数の光学ドライブ11にそれぞれ挿入された複数の光学メディア各々に、操作者ごとに医用情報を書き込ませることも可能である。図16のアプリケーションサーバ1に搭載された複数の光学ドライブ11に挿入されたDr.Aにより認証された光学メディア15には、操作者Dr.Aによる書き込み指示で特定された医用情報が書き込まれる。図16のアプリケーションサーバ1に搭載された複数の光学ドライブ11に挿入されたDr.Cにより認証された光学メディア15には、操作者Dr.Cによる書き込み指示で特定された医用情報が書き込まれる。
【0031】
(第1の変形例)
第1の変形例と第1の実施形態との相違は、認証メディア15に記憶された医用情報を読み込む処理を実行することである。具体的には、第1の変形例は、光学ドライブ11に挿入された認証メディア15の認証を実行し、その後認証メディアから医用情報を読み込む。
【0032】
第1の変形例における構成要素は、図1の第1の実施形態の構成要素と同様である。なお、第1の実施形態と重複する構成要素のうち異なる処理を実行する構成要素について説明する。
【0033】
読み書き部11は、記録メディアに記憶された医用情報の読み込みを実行する。
【0034】
制御部13は、シンクライアント端末31を介した操作者の読み込み指示に従って、認証メディア15に記憶された医用情報を読み込むために、光学ドライブ11を制御する。具体的には、まず、医用情報を記憶した認証メディア15が、光学ドライブ11に挿入される。制御部13は、挿入された認証メディア15からメディア認証情報を読み込むために、光学ドライブ11を制御する。制御部13は、記憶認証情報とメディア認証情報とを照合する。記憶認証情報とメディア認証情報とが不一致であるとき、認証メディア15は、光学ドライブ11から排出される。記憶認証情報とメディア認証情報とが一致したとき、制御部13は、シンクライアント端末31を介した操作者の読み込み指示に従って、認証メディア15に記憶された医用情報を読み込むために、光学ドライブ11を制御する。
【0035】
表示部17は、記憶認証情報とメディア認証情報との照合結果を表示する。
【0036】
以下、シンクライアント端末31を介した操作者の読み込み指示に従って、認証記録メディア15に記憶された医用情報を読み込ませる機能(以下、医用情報読込機能と呼ぶ)について説明する。
【0037】
図6は、アプリケーションサーバ1を有する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。図6において、光学ドライブ11は、ひとつであるとする。図7は、認証メディア15に記憶された医用情報を読み込む動作の手順の一例を示す図である。以下、図7を参照して、認証メディア15に記憶された医用情報を読み込む動作の手順を説明する。
【0038】
認証メディア15から医用情報を読み込む処理を実施するとき、認証メディア15が、光学ドライブ11に挿入される。認証メディア15の挿入通知が、認証情報受付手段に送信される。認証情報受付手段は、認証メディア15からメディア認証情報を取得する。個人認証手段は、取得されたメディア認証情報と記憶認証情報とを照合する。メディア認証情報と記憶認証情報とが一致しなければ、認証メディア15は光学ドライブ11から排出される。メディア認証情報と記憶認証情報とが一致すれば、アプリケーションサーバ1は、シンクライアント端末31からの指示を受けるまで待機する。メディア認証情報と記憶認証情報との照合結果は、表示部17に表示される。
【0039】
認証メディア15の認証を済ませた操作者(例えばDr.A)は、シンクライアント端末31から操作者自身の認証情報(端末認証情報)を入力する。シンクライアント端末31に関する制御部13の個人認証手段から出力された認証結果が、シンクライアント端末31の表示画面に表示される。シンクライアント端末31を介した操作者の指示に従って、シンクライアント端末31に関する制御部13の操作メディア選択手段は、光学ドライブ11に挿入されている複数の認証メディアから、特定の認証メディア15を選択する。医用情報表示手段は、上記選択により特定された認証メディア15に記憶されている医用情報の一覧表を、シンクライアント端末31の表示画面に表示させる。
【0040】
シンクライアント端末31を介した操作者の指示に従って、医用情報の表示要求が入力された医用情報表示手段は、処理要求選択手段へ医用情報の取得処理を要求する。処理要求選択手段は、処理要求送信手段を経て、処理要求受付手段へ医用情報の取得要求を送信する。処理要求受付手段は、処理要求実行手段へ、特定の認証メディア15に記憶された医用情報の取得を要求する。このとき、操作権限確認手段は、特定の認証メディア15のメディア認証情報と、読み込み要求を指示した操作者の端末認証情報とを照合する。なお、端末認証情報のかわりに記憶認証情報であってもよい。この照合が一致すれば、処理要求実行手段は、特定の認証メディア15から医用情報を読み込む処理を実行する。読み込み処理が終了すると処理要求実行手段は、読み込まれた医用情報に基づいて医用情報の一覧表を作成する。処理要求実行手段は、作成された一覧表をシンクライアント端末31の表示画面に表示させる。以上の動作により、シンクライアント端末33、35、37を操作する操作者は、Dr.Aの認証情報を有する認証メディア15から医用情報を読み込むことができない。
【0041】
なお、本アプリケーションサーバ1により認証されていないメディア(以下、非認証メディアと呼ぶ)に記憶された医用情報を読み込む場合、非認証メディアを認証することで、上記医用情報読込機能を実施させることも可能である。
【0042】
以上に述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態における医用情報管理装置1によれば、記録メディア15に対して、操作者の認証情報を書き込ませることができる。これにより、操作者と記録メディア15とがそれぞれ対応付けられることで、認証された操作者のみ記録メディア15を操作することができる。この結果、複数の操作者各々の医用情報の書き込み指示により、複数の操作者ごとの医用情報が混在して記録メディア15に記憶されることを防ぐことができる。医用情報の混在が防がれることにより、記録メディアへの医用情報の書き込み後の記録メディアの取り合いは発生しない。また、複数の読み書き部15が本医用情報管理装置に搭載されている場合、読み書き部11ごとに認証が実施されることにより、操作者は読み書き部11を占有することができる。加えて、記録メディアが認証して使用されることにより、操作者にとって記録メディアの記憶容量の把握が容易となる。さらに、操作者の認証情報を書き込んだ記録メディア15に医用情報を記憶させることで、閲覧権限のない他の操作者への医用情報の開示を防止することができる。
【0043】
(第2の実施形態)
以下、図面を参照して、第2の実施形態を説明する。なお、第1の実施形態における説明と同様に、読み書き部11は、光学ドライブとして説明する。また、記録メディア15は、光学メディアであるとする。加えて、第1の実施形態で定義した言葉も適宜使用する。
【0044】
第1の実施形態との相違は、操作者により認証が実施されていない認証メディアが光学ドライブ11に挿入されている場合、または光学ドライブ11に光学メディアが挿入されていない場合の医用情報書込機能に関するものである。
【0045】
図8は、本実施形態に係る医用情報管理装置1のブロック構成図を示している。
以下、第1の実施形態における構成要素と異なる構成要素、および第1の実施形態と重複する構成要素のうち異なる処理を実行する構成要素について説明する。以下説明の便宜上、医用情報管理装置1をアプリケーションサーバと呼ぶ。アプリケーションサーバ1は、インターフェース5とネットワークとを介して、複数の端末装置3(以下シンクライアント端末と呼ぶ)に接続される。
【0046】
関連付け記憶部19は、シンクライアント端末を介して操作者により書き込み指示を受けた医用情報を、この操作者の認証情報と関連付けて記憶する。関連付け記憶部19は、例えば、キャッシュメモリ(cache memory)である。なお、関連付け記憶部19は、高速でアクセス可能な他のメモリでもよい。以下説明を具体的にするために、関連付け記憶部19は、キャッシュメモリであるとする。また、説明の便宜上、書き込み指示を受けた医用情報がこの操作者の認証情報とともに記憶されるキャッシュメモリの記憶領域を、書き込みキャッシュと呼ぶ。なお、書き込みキャッシュは、制御部13の制御のもとで、操作者ごとに割り当てられる。
【0047】
制御部13は、書き込みキャッシュを操作者ごとに割り当てる。制御部13は、シンクライアント端末を介して入力された医用情報の書き込み指示に従って、書き込み指示を受けた医用情報を端末認証情報とともに、キャッシュメモリの書き込み領域に記憶させる。なお、端末認証情報は、記憶認証情報であってもよい。具体的には、制御部13は、上記書き込み指示を契機として、光学ドライブ11に挿入されている光学メディアのメディア認証情報と端末認証情報とを照合する。制御部13は、メディア認証情報と端末認証情報との照合が不一致である場合、書き込み指示を受けた医用情報を端末認証情報とともに、キャッシュメモリの書き込み領域に記憶させる。
【0048】
制御部13は、認証メディアが光学ドライブ11に挿入されたとき、書き込み領域に医用情報が記憶されているか否かをチェックする。制御部13は、光学ドライブ11に挿入された認証メディアのメディア認証情報を読み込む。制御部13は、書き込み領域に医用情報が記憶されていれば、この医用情報に関連付けられている認証情報(以下、関連認証情報と呼ぶ)を、書き込み領域から読み込む。制御部13は、読み込まれたメディア認証情報と関連認証情報とを照合する。メディア認証情報と関連認証情報との照合が一致すれば、書き込み領域に記憶された医用情報を認証メディアに書き込むために、光学ドライブ11を制御する。
【0049】
制御部13は、書き込み領域に書き込まれた医用情報が認証メディアに書き込まれたとき、書き込み領域に書き込まれた医用情報と端末認証情報とを削除する。
【0050】
以下、シンクライアント端末を介した操作者の光学メディアへの書き込み指示に従って、記憶部9に記憶された医用情報を端末認証情報とともに、キャッシュメモリの書き込み領域に記憶させる機能(以下、書込キャッシュ機能と呼ぶ)について説明する。
【0051】
図9は、アプリケーションサーバ1を有する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。図9において、光学ドライブ11は、ひとつであるとする。光学ドライブ11には、Dr.Aの認証情報を記憶した光学メディア(以下認証メディアAと呼ぶ)15が挿入されているものとする。図10は、書き込みキャッシュ機能の動作の手順の一例を示す図である。
【0052】
以下、書き込みキャッシュ機能の説明において、図10と図5の重複部分の動作については説明を省略し、図5と相違する動作について説明する。まず図10と図5とには、2つの相違点がある。1つ目の相違点は、図5の処理要求実行手段における「認証情報一致」が、図10の処理要求実行手段では「認証情報不一致」となっていることである。2つめの相違点は、図5の処理要求実行手段における「認証情報一致」以降の動作の手順と、図10の処理要求実行手段における「認証情報不一致」以降の動作の手順とである。従って、図10の処理要求実行手段における「認証情報不一致」以降の動作の手順について説明する。
【0053】
図10の操作権限確認手段は、光学ドライブ11を介して読み込まれた認証メディアA15のメディア認証情報と、書き込み要求を指示したDr.Aを除く操作者(例えばDr.B)の端末認証情報とを照合する。メディア認証情報はDr.Aに関する認証情報なので、この照合における照合結果は、不一致となる。操作権限確認手段により書き込み要求を指示したDr.Aを除く操作者に対して「操作権限無し」と判定されると、処理要求実行手段は、シンクライアント端末33、35、37を介してDr.Aを除く操作者により入力された書き込み指示の要求を、制御部13のキャッシュ管理手段へ出力する。キャッシュ管理手段は、制御部13の書き込みキャッシュ管理手段へ、書き込みキャッシュの登録を要求する。書き込みキャッシュの登録とは、書き込み指示を受けた医用情報と書き込み指示を要求した操作者の認証情報とを、関連付け記憶部19の書き込みキャッシュに対応する図10の書き込みキャッシュ保管手段に記憶させることである。書き込みキャッシュ管理手段は、書き込みキャッシュの登録の要求を受けて、書き込み指示を受けた医用情報と書き込み指示を要求した操作者の認証情報とを書き込みキャッシュに記憶させる。書き込みキャッシュへの記憶が完了すると、書き込むキャッシュ管理手段は、キャッシュ管理手段へ書き込みキャッシュの登録の完了を通知する。キャッシュ管理手段は、書き込みキャッシュの登録の完了の通知を受けて、書き込みキャッシュの登録の完了を、シンクライアント端末33、35、37の表示画面に表示させる。
【0054】
書き込みキャッシュへの記憶の完了後における医用情報書込機能の説明を、図11、図12を参照して説明する。
【0055】
図11は、第2の実施形態に係る医用情報管理システムの概念を示す概念図である。図11は、図9において、シンクライアント端末31、33、35、37を介して複数の操作者により医用情報の書き込み指示に対応する操作が実行された後の図であって、図9の光学ドライブ11に挿入されていた認証メディアA15を、認証情報が書き込まれていない光学メディア(以下、空メディアと呼ぶ)14に入れ替えた状態を示す図である。以下説明の便宜上、Dr.Aを除く操作者は、Dr.Dとして説明を行う。なお、認証情報が書き込まれていない光学メディアの替わりに、Dr.Dの認証情報が記憶された光学メディア(以下認証メディアD)16が、光学ドライブ11に挿入されてもよい。
【0056】
図12は、書き込み領域に記憶された医用情報を認証メディアD16に書き込む手順の一例を示す流れ図である。以下、図12を参照して、書き込み領域に記憶された医用情報を認証メディアD16に書き込む手順を説明する。なお、図12の「メディア挿入」から、認証情報受付手段からDr.Dへの「認証結果」の通知までの処理は、図3と同様なため省略する。
【0057】
個人認証手段から認証情報受付手段への「認証結果」の通知を契機として、認証情報受付手段は、キャッシュ管理手段へ空メディアの認証結果を通知する。この通知を契機として、キャッシュ管理手段は、Dr.Dの認証情報に関連付けられた医用情報(以下医用情報Dと呼ぶ)が書き込みキャッシュに存在するか否かをチェックする。医用情報Dが書き込みキャッシュに記憶されていれば、キャッシュ管理手段は、書き込みキャッシュ管理手段を介して書き込みキャッシュから医用情報Dと医用情報Dの関連認証情報とを取得する。キャッシュ管理手段は、取得した医用情報Dと関連認証情報とを処理要求実行手段へ出力する。処理要求実行手段は、操作権限確認手段に、関連認証情報と光学ドライブ11を介して読み込まれた認証メディアD16のメディア認証情報との照合を要求する。関連認証情報と認証メディアD16のメディア認証情報との照合が一致すると、処理要求実行手段は、認証メディアDに医用情報Dを書き込ませるように、光学ドライブ11を制御する。認証メディアD16への医用情報Dの書き込みが完了すると、処理要求実行手段は、書き込みキャッシュに記憶されている医用情報Dを削除するために、キャッシュ管理手段へ書き込みの完了を通知する。書き込みの完了が通知されたキャッシュ管理手段は、書き込みキャッシュ管理手段を用いて、書き込みキャッシュに記憶された医用情報Dと医用情報Dに関連付けられたDr.Dの認証情報とを削除する。なお、書き込みキャッシュに記憶された医用情報Dと医用情報Dに関連付けられたDr.Dの認証情報との削除は、制御部13による制御の下で所定時間の経過の後に削除されてもよい。
【0058】
なお、光学ドライブ11がアプリケーションサーバ1に複数搭載されている場合、または、ひとつの光学ドライブ11に対して複数の光学メディアを挿入することができる光学メディアチェンジャを搭載している場合、記録メディアの連続した取り扱いが可能となる。具体的には、医用情報書込機能は、光学ドライブ11に挿入された複数の認証メディア各々に対して、書き込みキャッシュに記憶された複数の操作者各々に関する医用情報を、複数の認証メディア各々に書き込ませることができる。
【0059】
(第2の変形例)
以下、図面を参照して第2の変形例を説明する。なお、第1、第2の実施形態における説明と同様に、読み書き部11は、光学ドライブとして説明する。また、記録メディア15は、光学メディアであるとする。加えて、第1、第2の実施形態で定義した言葉も適宜使用する。
【0060】
第2の変形例と第2の実施形態との相違は、以下の3点である。1点目は、認証メディアに記憶された医用情報を読み込むとき、光学ドライブに挿入された認証メディアの認証を実行することである。2点目は、読み込まれた医用情報をメディア認証情報とともに、関連付け記憶部19の読み込み記憶領域に記憶させることである。3点目は、読み込み記憶領域に記憶された認識情報とこの操作者の端末認証情報とが一致すれば、読み込み記憶領域に記憶された医用情報を、この操作者が操作するシンクライアント端末の表示画面に表示させることである。
【0061】
第2の変形例における構成要素は、図8の第2の実施形態の構成要素と同様である。なお、第2の実施形態と重複する構成要素のうち異なる処理を実行する構成要素について説明する。
【0062】
関連付け記憶部19は、後述する制御部13の制御に従って、光学ドライブ11に挿入された認証メディア15に記憶された医用情報を、メディア認証情報とともに記憶する。関連付け記憶部19は、例えば、キャッシュメモリ(cache memory)である。なお、関連付け記憶部19は、高速でアクセス可能な他のメモリでもよい。以下説明を具体的にするために、関連付け記憶部19は、キャッシュメモリであるとする。また、説明の便宜上、読み込み指示を受けた医用情報がメディア認証情報とともに記憶されるキャッシュメモリの記憶領域を、以下、読み込みキャッシュと呼ぶ。なお、読み込みキャッシュは、制御部13の制御のもとで、操作者ごとに割り当てられる。
【0063】
制御部13は、読み込みキャッシュを操作者ごとに割り当てる。制御部13は、光学ドライブ11への認証メディア15の挿入を契機として、光学ドライブ11を介して認証メディア15に記憶されたメディア認証情報を読み込む。制御部13は、読み込まれたメディア認証情報と記憶認証情報とを照合する。なお、記憶認証情報は、入力認証情報であってもよい。制御部13は、メディア認証情報と記憶認証情報とが一致したとき、認証メディア15に記憶された医用情報とメディア認証情報とを関連付けて、読み込みキャッシュに記憶させる。なお、メディア認証情報と記憶認証情報とが一致しないとき、制御部13は、光学ドライブ11から認証メディア15を排出する。
【0064】
制御部13は、シンクライアント端末31を介した操作者による医用情報の表示指示を契機として、読み込みキャッシュに記憶されたメディア認証情報と端末認証情報とを照合する。なお、端末認証情報は、記憶認証情報であってもよい。制御部13は、読み込みキャッシュに記憶されたメディア認証情報と端末認証情報とが一致したとき、読み込みキャッシュに記憶された医用情報を、シンクライアント端末31の表示画面に表示させる。
【0065】
以下、光学ドライブ11に挿入された認証メディア15に記憶された医用情報を、メディア認証情報とともに読み込みキャッシュに記憶させる機能(以下読込キャッシュ機能と呼ぶ)について説明する。
【0066】
図13は、アプリケーションサーバ1を有する医用情報管理システムの概念を示す概念図である。図13において、光学ドライブ11は、ひとつであるとする。光学ドライブ11には、医用情報を記憶した認証メディアA15が挿入されているものとする。図14は、読み込みキャッシュ機能の動作の手順の一例を示す図である。
【0067】
以下、読み込みキャッシュ機能の説明において、図14と図7の重複部分の動作については説明を省略し、図7と相違する動作について説明する。図14と図7との相違点は、図14の個人認証手段から認証情報受付手段へ「認証結果」が出力された以降の動作である。
【0068】
図14において個人認証手段から認証情報受付手段へ認証結果が出力されると、アプリケーションサーバ1の表示部17に認証結果が表示される。加えて、認証情報受付手段は、認証メディアA15が光学ドライブ11に挿入されていることを、キャッシュ管理手段へ送信する。キャッシュ管理手段は、制御部13の読込みキャッシュ管理手段へ読み込みキャッシュの登録を要求する。読み込みキャッシュの登録とは、認証メディアA15に記憶された医用情報を、認証メディアA15のメディア認証情報とともに、関連付け記憶部19の読み込みキャッシュに対応する図14の読込みキャッシュ保管手段に記憶させることである。具体的には、読込みキャッシュ管理手段は、読み込みキャッシュの登録の要求を受けて、認証メディアA15に記憶されているメディア認証情報と医用情報とを、読み込みキャッシュに記憶させる。読み込みキャッシュへの記憶が完了すると、読込みキャッシュ管理手段は、キャッシュ管理手段へ読み込みキャッシュの登録の完了を通知する。キャッシュ管理手段は、読み込みキャッシュの登録の完了の通知を受けて、認証メディアA15が排出可能であることをアプリケーションサーバ1の表示部17に表示させる。
【0069】
読み込みキャッシュへの記憶の完了からシンクライアント端末31への医用情報の読み込みまでの処理の説明のうち、第1の変形例の医用情報読込機能における動作と同じ動作については省略する。第1の変形例の医用情報読込機能との相違点は、第1の変形例では認証メディアから医用情報が読み込まれるのに対し、本変形例は、読み込みキャッシュから医用情報が読み込まれることにある。
【0070】
シンクライアント端末31を介した操作者の指示に従って、医用情報の表示要求が入力された医用情報表示手段は、処理要求選択手段へ医用情報の取得処理を要求する。処理要求選択手段は、処理要求送信手段を経て、処理要求受付手段へ医用情報の取得要求を送信する。処理要求受付手段は、処理要求実行手段へ、読み込みキャッシュに記憶された医用情報の取得を要求する。このとき、操作権限確認手段は、読み込みキャッシュに記憶された認証情報と、読み込み要求を指示した操作者の端末認証情報とを照合する。なお、端末認証情報は、記憶認証情報であってもよい。この照合が一致すれば、処理要求実行手段は、読み込みキャッシュから医用情報を読み込む処理を実行する。読み込み処理が終了すると処理要求実行手段は、読み込まれた医用情報に基づいて医用情報の一覧表を作成し、作成された一覧表をシンクライアント端末31の表示画面に表示する。
【0071】
なお、光学ドライブ11がアプリケーションサーバ1に複数搭載されている場合、または、ひとつの光学ドライブ11に対して複数の光学メディアを挿入することができる光学メディアチェンジャを搭載している場合、記録メディアの連続した取り扱いが可能となる。具体的には、読込キャッシュ機能は、光学ドライブ11に挿入された複数の認証メディア各々に記憶された医用情報を、読込キャッシュに記憶させることができる。
【0072】
また、操作者により認証されていないメディアに記憶された医用情報を読み込むとき、
メディアの認証を実行することで、読込キャッシュ機能を実施させることも可能である。
【0073】
以上に述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態における医用情報管理装置1によれば、他の操作者により認証された記録メディアが読み書き部11に挿入されている場合、または認証された記録メディアが読み書き部11に挿入されていない場合において、記録メディアに書き込ませる医用情報を、関連付け記憶部19に記憶させることができる。これにより、操作者にとって都合のよいとき、または読み書き部11が空いているときに、操作者が認証した記録メディアへ、関連付け記憶部19に記憶された医用情報を書き込むことができる。以上のことから、記録メディアに対する個人認証により、記録メディアへの医用情報の書き込みを操作者ごとに制限することができ、かつ記録メディアへの医用情報の書き込みを阻害せずに効率のよい本医用情報管理装置1の運用が可能となる。
【0074】
また、記録メディアから医用情報を読み込むとき関連付け記憶部19を用いることで、記録メディアが読み書き部11へ挿入されている時間を低減させることができる。これにより、読み書き部11に挿入された記録メディアが他の操作者により持ち出し可能となることを低減させることができ、セキュリティを向上させることができる。以上のことから、本医用情報管理装置1を効率よく運用することができる。
【0075】
なお、第1、第2の実施形態の医用情報管理装置1の技術的思想を医用情報管理システムで実現する場合には、例えば図1、図8の構成図において、破線内の構成要素を有する。認証情報書込機能、医用情報書込機能、医用情報読込機能、書込キャッシュ機能、および読込キャッシュ機能に関する処理が実行される動作に関する各処理は、第1、第2の実施形態および第1、第2の変形例と同様である。
【0076】
また、第1、第2の実施形態の医用情報管理装置1の技術的思想を、アプリケーションプログラムを搭載していないメディア管理装置で実現する場合には、例えば図1、図8の構成図において、点線内の構成要素を有する。認証情報書込機能、医用情報書込機能、医用情報読込機能、書込キャッシュ機能、および読込キャッシュ機能に関する処理が実行される動作に関する各処理は、第1、第2の実施形態および第1、第2の変形例と同様である。
【0077】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0078】
1…医用情報管理装置、3…複数の端末装置、5…インターフェース、7…入力部、9…記憶部、11…読み書き部、13…制御部、14…空メディア、15…記録メディア、16…認証メディアD、17…表示部、18…、19…関連付け記憶部、31…端末装置、33…端末装置、35…端末装置、37…端末装置、100…医用情報管理システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者の認証情報を入力する入力部と、
前記認証情報を記憶する記憶部と、
前記認証情報の記録メディアへの書き込みと前記記録メディアからの認証情報の読み込みとを実行する読み書き部と、
前記認証情報を前記記録メディアに書き込むために前記読み書き部を制御する制御部とを具備し、
前記制御部は、
前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とが一致したとき、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とのうち少なくとも一方を前記記録メディアに書き込むために、前記読み書き部を制御すること、
を特徴とする医用情報管理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、医用情報をさらに記憶し、
前記読み書き部は、前記記録メディアへの前記医用情報の書き込みと、前記記録メディアからの医用情報の読み込みとをさらに実行し
前記制御部は、
前記記録メディアから読み込まれた認証情報と電気的通信回線を介して前記制御部に接続された端末装置を操作する操作者の認証情報とが一致したとき、前記端末装置を介した前記操作者の指示に従って、前記医用情報の書き込みと前記医用情報の読み込みとの少なくとも一方を実行するために、前記読み書き部をさらに制御すること、
を特徴とする請求項1記載の医用情報管理装置。
【請求項3】
前記医用情報と前記操作者の認証情報とを関連付けて記憶する関連付け記憶部をさらに具備し、
前記制御部は、
前記端末装置を介して入力された操作者の認証情報と前記記録メディアから読み込まれた認証情報とが不一致であって、前記操作者による前記医用情報の書き込みの指示に対応する操作が前記端末装置を介してなされたとき、前記書き込みの指示を受けた医用情報を、前記操作者の認証情報と関連付けて前記関連付け記憶部に記憶させること、
を特徴とする請求項2記載の医用情報管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記関連付け記憶部に記憶された操作者の認証情報に一致する認証情報を記憶した記録メディアが前記読み書き部に挿入または接続されたとき、前記関連付け記憶部に記憶された医用情報を前記挿入または接続された記録メディアに書き込むために前記読み書き部をさらに制御すること、
を特徴とする請求項3記載の医用情報管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記入力部を介して入力された操作者の認証情報に一致する認証情報を記憶した記録メディアが前記読み書き部に挿入または接続されたとき、前記挿入された記録メディアに記憶された医用情報を、前記操作者の認証情報と関連付けて前記関連付け記憶部に記憶させること、
を特徴とする請求項3または請求項4に記載の医用情報管理装置。
【請求項6】
医用情報を管理する医用情報管理装置と、電気的通信回線により前記医用情報管理装置に接続された端末装置とを具備する医用情報管理システムであって、
前記医用情報管理装置は、
前記端末装置を操作する操作者の認証情報と前記医用情報とを記憶する記憶部と、
前記操作者の認証情報を入力する入力部と、
前記認証情報と前記医用情報とのうち少なくとも一方の記録メディアへの書き込みと、前記記録メディアから認証情報と医用情報とのうち少なくとも一方の読み込みとを実行する読み書き部と、
前記書き込みと前記読み込みとを実行させるために、前記読み書き部を制御する制御部とを具備し、
前記制御部は、
前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とが一致したとき、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とのうち少なくとも一方を前記記録メディアに書き込むために、前記読み書き部を制御し、
前記端末装置を操作する操作者の認証情報と前記記録メディアから読み込まれた認証情報とが一致したとき、前記端末装置を介した前記操作者の指示に従って、前記医用情報の書き込みと前記医用情報の読み込みとのうち少なくとも一方を実行するために、前記読み書き部を制御すること、
を特徴とする医用情報管理システム。
【請求項7】
操作者の認証情報を入力する入力部と、
前記認証情報と医用情報を記憶する記憶部と、
前記認証情報と前記医用情報とのうち少なくとも一方の記録メディアへの書き込みと、前記記録メディアから認証情報と医用情報とのうち少なくとも一方の読み込みとを実行する読み書き部と、
前記書き込みと前記読み込みとを実行させるために、前記読み書き部を制御する制御部とを具備し、
前記制御部は、
前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とが一致したとき、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とのうち少なくとも一方を前記記録メディアに書き込むために、前記読み書き部を制御し、
前記記録メディアから読み込まれた認証情報と電気的通信回線を介して前記制御部に接続された端末装置を操作する操作者の認証情報とが一致したとき、前記端末装置を介した前記操作者の指示に従って、前記医用情報の書き込みと前記医用情報の読み込みとの少なくとも一方を実行するために、前記読み書き部をさらに制御すること、
を特徴とするメディア管理装置。
【請求項1】
操作者の認証情報を入力する入力部と、
前記認証情報を記憶する記憶部と、
前記認証情報の記録メディアへの書き込みと前記記録メディアからの認証情報の読み込みとを実行する読み書き部と、
前記認証情報を前記記録メディアに書き込むために前記読み書き部を制御する制御部とを具備し、
前記制御部は、
前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とが一致したとき、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とのうち少なくとも一方を前記記録メディアに書き込むために、前記読み書き部を制御すること、
を特徴とする医用情報管理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、医用情報をさらに記憶し、
前記読み書き部は、前記記録メディアへの前記医用情報の書き込みと、前記記録メディアからの医用情報の読み込みとをさらに実行し
前記制御部は、
前記記録メディアから読み込まれた認証情報と電気的通信回線を介して前記制御部に接続された端末装置を操作する操作者の認証情報とが一致したとき、前記端末装置を介した前記操作者の指示に従って、前記医用情報の書き込みと前記医用情報の読み込みとの少なくとも一方を実行するために、前記読み書き部をさらに制御すること、
を特徴とする請求項1記載の医用情報管理装置。
【請求項3】
前記医用情報と前記操作者の認証情報とを関連付けて記憶する関連付け記憶部をさらに具備し、
前記制御部は、
前記端末装置を介して入力された操作者の認証情報と前記記録メディアから読み込まれた認証情報とが不一致であって、前記操作者による前記医用情報の書き込みの指示に対応する操作が前記端末装置を介してなされたとき、前記書き込みの指示を受けた医用情報を、前記操作者の認証情報と関連付けて前記関連付け記憶部に記憶させること、
を特徴とする請求項2記載の医用情報管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記関連付け記憶部に記憶された操作者の認証情報に一致する認証情報を記憶した記録メディアが前記読み書き部に挿入または接続されたとき、前記関連付け記憶部に記憶された医用情報を前記挿入または接続された記録メディアに書き込むために前記読み書き部をさらに制御すること、
を特徴とする請求項3記載の医用情報管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記入力部を介して入力された操作者の認証情報に一致する認証情報を記憶した記録メディアが前記読み書き部に挿入または接続されたとき、前記挿入された記録メディアに記憶された医用情報を、前記操作者の認証情報と関連付けて前記関連付け記憶部に記憶させること、
を特徴とする請求項3または請求項4に記載の医用情報管理装置。
【請求項6】
医用情報を管理する医用情報管理装置と、電気的通信回線により前記医用情報管理装置に接続された端末装置とを具備する医用情報管理システムであって、
前記医用情報管理装置は、
前記端末装置を操作する操作者の認証情報と前記医用情報とを記憶する記憶部と、
前記操作者の認証情報を入力する入力部と、
前記認証情報と前記医用情報とのうち少なくとも一方の記録メディアへの書き込みと、前記記録メディアから認証情報と医用情報とのうち少なくとも一方の読み込みとを実行する読み書き部と、
前記書き込みと前記読み込みとを実行させるために、前記読み書き部を制御する制御部とを具備し、
前記制御部は、
前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とが一致したとき、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とのうち少なくとも一方を前記記録メディアに書き込むために、前記読み書き部を制御し、
前記端末装置を操作する操作者の認証情報と前記記録メディアから読み込まれた認証情報とが一致したとき、前記端末装置を介した前記操作者の指示に従って、前記医用情報の書き込みと前記医用情報の読み込みとのうち少なくとも一方を実行するために、前記読み書き部を制御すること、
を特徴とする医用情報管理システム。
【請求項7】
操作者の認証情報を入力する入力部と、
前記認証情報と医用情報を記憶する記憶部と、
前記認証情報と前記医用情報とのうち少なくとも一方の記録メディアへの書き込みと、前記記録メディアから認証情報と医用情報とのうち少なくとも一方の読み込みとを実行する読み書き部と、
前記書き込みと前記読み込みとを実行させるために、前記読み書き部を制御する制御部とを具備し、
前記制御部は、
前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とが一致したとき、前記記憶された認証情報と前記入力された認証情報とのうち少なくとも一方を前記記録メディアに書き込むために、前記読み書き部を制御し、
前記記録メディアから読み込まれた認証情報と電気的通信回線を介して前記制御部に接続された端末装置を操作する操作者の認証情報とが一致したとき、前記端末装置を介した前記操作者の指示に従って、前記医用情報の書き込みと前記医用情報の読み込みとの少なくとも一方を実行するために、前記読み書き部をさらに制御すること、
を特徴とするメディア管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−155390(P2012−155390A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11848(P2011−11848)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
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