医用画像取得装置、医用画像管理システムおよび医用画像管理方法
【課題】ワークリストで指示された内容の検査を確実に実行し、正確な付帯情報を付して画像を管理する技術を提供することを目的とする。
【解決手段】医用画像取得装置でワークリストに従って検査を実行して医用画像を取得後、画像管理サーバに送信する前に、再度ワークリストサーバにアクセスし、最新のワークリストを取得する。そして、最新のワークリストと検査を実行したワークリストとの整合性を判別し、整合している場合は取得した医用画像を付帯情報とともに画像管理サーバに送信し、整合していない場合は、その旨操作者に通知する。また、整合していない場合は、さらに、操作者の指示に従って、付帯情報を最新のワークリストから生成したものに更新してから画像管理サーバに送信してもよい。
【解決手段】医用画像取得装置でワークリストに従って検査を実行して医用画像を取得後、画像管理サーバに送信する前に、再度ワークリストサーバにアクセスし、最新のワークリストを取得する。そして、最新のワークリストと検査を実行したワークリストとの整合性を判別し、整合している場合は取得した医用画像を付帯情報とともに画像管理サーバに送信し、整合していない場合は、その旨操作者に通知する。また、整合していない場合は、さらに、操作者の指示に従って、付帯情報を最新のワークリストから生成したものに更新してから画像管理サーバに送信してもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像ネットワーク下における医用画像管理技術に関する。特に、医用画像ネットワークに接続される装置間のデータ整合技術に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波検査装置、CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging:核磁気共鳴映像法)装置、X線装置といった医用画像取得装置をネットワークで接続し、取得した画像(医用画像)を、同じくネットワークに接続される画像管理サーバで集中的に管理する医用画像ネットワークがある。医用画像ネットワークでは、医用画像は、例えば、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠した、統一したファイル形式で管理される。このファイル形式では、各医用画像が格納されるファイルに、患者を特定する患者情報、検査内容を特定する検査情報を含む付帯情報も格納される。
【0003】
また、医用画像ネットワークでは、これらの医用画像取得装置で行う検査の依頼もネットワークに接続された各端末から行う。各端末から入力された検査依頼は、医用画像取得装置毎および患者毎に検査依頼をワークリストとして管理するワークリストサーバで管理される。このワークリストには、患者情報と検査情報とが含まれる。
【0004】
検査は、医用画像取得装置からワークリストサーバにアクセスして取得したワークリストに従って行われる。検査が終了すると、医用画像取得装置は、ワークリストに含まれる患者情報と検査情報とから付帯情報を生成し、上記画像管理サーバに医用画像を送信する。
【0005】
検査が長時間に及ぶ場合や突発的な事態が発生した場合など、検査中にワークリストサーバ内のワークリストが更新されることがある。例えば、救急医療の現場では、検査開始時には、患者の氏名や年齢など患者情報が不明で、検査途中に判明してワークリストの患者情報が更新されることがある。このような事態に対応するため、画像を管理する装置側でワークリストサーバに管理されるワークリストと付帯情報との整合性を保つ技術がある(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に開示の技術では、医用画像取得装置から医用画像を受信すると、画像を管理する装置が、ワークリストサーバにアクセスしてワークリストを取得し、付帯情報との間に不整合があれば操作者に通知する。
【0006】
また、医用機器間で検査情報の受け渡しのガイドラインを規定するIHE(Integrated Healthcare Enterprise)においても、検査終了後、ワークリストサーバと画像管理サーバとの間で、患者情報の整合性をとるよう規定されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−290225号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Integrating the Healthcare Enterprise, ”IHE Radiology Technical Framework Volume I Integration Profiles”, Revision 9.0 − Final text, June 27, 2008 [平成22年7月21日検索]、インターネット<URL:http://www.ihe.net/Technical_Framework/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記特許文献1に開示の手法およびIHEの規定は、ワークリストの変更に対し、画像送信後、ワークリストサーバおよび画像管理サーバ側で対処するものである。従って、ワークリスト内の患者情報の変更には対応できる。しかし、操作者は、画像送信時にワークリストに変更があったことを把握することはできないため、検査情報が変更された場合、対応できないことがある。例えば、複数の科を受診した患者の検査が、検査開始以降に追加された場合などである。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ワークリストで指示された内容の検査を確実に実行し、正確な付帯情報を付して画像を管理する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、医用画像取得装置でワークリストに従って検査を実行して医用画像を取得後、画像管理サーバに送信する前に、再度ワークリストサーバにアクセスし、最新のワークリストを取得する。そして、最新のワークリストと検査を実行したワークリストとの整合性を判別し、整合している場合は取得した医用画像を付帯情報とともに画像管理サーバに送信し、整合していない場合は、その旨操作者に通知する。また、整合していない場合は、さらに、操作者の指示に従って、付帯情報を最新のワークリストから生成したものに更新してから画像管理サーバに送信してもよい。
【0012】
具体的には、外部機器とデータを送受信する送受信手段と、被検体の画像を医用画像として取得する画像取得手段と、操作者に情報を通知する通知手段と、前記送受信手段と前記画像取得手段と前記通知手段との動作を制御する制御手段と、を備える医用画像取得装置であって、前記制御手段は、当該医用画像取得装置と前記送受信手段を介して接続される外部機器から検査対象の被検体を特定する被検体情報と検査内容を特定する検査情報とを含むワークリストを取得するリスト取得手段と、前記リスト取得手段が取得した2つのワークリスト間の整合性を判別する判別手段と、検査開始前に、前記リスト取得手段に前記ワークリストを取得させ、取得したワークリストを実行ワークリストとして保持する検査前処理手段と、前記実行ワークリストに従って、前記画像取得手段を動作させて前記医用画像を取得するとともに、前記実行ワークリストから前記医用画像に付帯させる付帯情報を生成する検査実行手段と、終了時の処理を行う検査後処理手段と、を備え、前記検査後処理手段は、前記リスト取得手段に前記検査対象の被検体の最新のワークリストを取得させ、前記判別手段に、前記実行ワークリストと前記最新のワークリストとの整合性を判別させ、前記判別手段が整合性有りと判別した場合、前記送受信手段に、前記付帯情報とともに前記医用画像を外部機器に送信させ、前記判別手段が整合性無しと判別した場合、前記通知手段に、整合性無しとの情報を通知させることを特徴とする医用画像取得装置を提供する。
【0013】
また、被検体を特定する被検体情報と検査内容を特定する検査情報とを含むワークリストを管理するワークリストサーバと、被検体の画像を取得する医用画像取得装置と、前記医用画像取得装置が取得した画像を管理する画像管理サーバとが、ネットワークを介して接続される医用画像管理システムであって、前記医用画像取得装置は、請求項7から9いずれか1項記載の医用画像取得装置であって、前記リスト取得手段は、前記ワークリストサーバから前記ワークリストを取得し、前記検査後処理手段は、前記画像管理サーバに前記付帯情報とともに前記画像取得手段が取得した画像を送信することを特徴とする医用画像管理システムを提供する。
【0014】
さらに、医用画像取得装置で取得した医用画像を管理する医用画像管理方法であって、外部機器から検査対象の被検体のワークリストを取得し実行ワークリストとして保持する実行ワークリスト取得ステップと、前記実行ワークリストに従って、前記被検体の医用画像を取得するとともに、前記実行ワークリストから当該医用画像に付帯させる付帯情報を生成する画像取得ステップと、前記外部機器から、前記検査対象の被検体の最新のワークリストを取得する最新ワークリスト取得ステップと、前記実行ワークリストと前記最新のワークリストとの整合性を判別する判別ステップと、前記判別結果が整合性有りの場合、前記付帯情報とともに前記取得した医用画像を外部機器に送信し、前記判別結果が整合性無しの場合、整合性がないことを操作者に通知する後処理ステップと、を特徴とする医用画像管理方法を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ワークリストで指示された内容の検査を確実に実行し、正確な付帯情報を付して画像を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第一の実施形態の医用画像管理システムの構成図である。
【図2】第一の実施形態の医用画像取得装置毎のワークリストを説明するための説明図である。
【図3】第一の実施形態の医用画像取得装置の機能ブロック図である。
【図4】第一の実施形態の不整合発生時の表示例を説明するための説明図である。
【図5】第一の実施形態の検査ワークフローのフローチャートである。
【図6】第一の実施形態の検査後処理のフローチャートである。
【図7】第一の実施形態の検査ワークフローの変形例のフローチャートである。
【図8】第一の実施形態の検査ワークフローの変形例のフローチャートである。
【図9】第二の実施形態の不整合発生時の表示例を説明するための説明図である。
【図10】第二の実施形態の検査後処理のフローチャートである。
【図11】第二の実施形態の検査後処理の変形例のフローチャートである。
【図12】第二の実施形態の検査ワークフローの変形例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<<第一の実施形態>>
以下、本発明を適用する第一の実施形態について説明する。以下、本発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0018】
まず、本実施形態の医用画像管理システムについて説明する。本実施形態の医用画像管理システムは、超音波検査装置、CT(Computed Tomography)装置、磁気共鳴イメージング(MRI;Magnetic Resonance Imaging)装置、X線撮影装置といった、医用画像取得装置で取得した医用画像を管理するシステムである。例えば、病院内に構築される院内ネットワーク内の一部を構成する。また、本実施形態の医用画像管理システムでは、画像フォーマット、機器間の通信プロトコルは、DICOM規格に準拠しているものとする。図1は、本実施形態の医用画像管理システム100の構成図である。
【0019】
本図に示すように、本実施形態の医用画像管理システム100は、病院等の施設内に設置されたLAN(Local Area Network)などの通信ネットワーク110と、ワークリストサーバ120と、画像管理サーバ130と、医用画像取得装置140と、を備え、ワークリストサーバ120、画像管理サーバ130および医用画像撮影装置140は、通信ネットワーク110に接続される。接続されるワークリストサーバ120、画像管理サーバ130、医用撮影装置140の数に限定はない。また、通信ネットワーク110には、図示しない端末等も接続される。
【0020】
ワークリストサーバ120は、通信ネットワーク110に接続された端末から登録される検査オーダからワークリストを生成し、保持、管理する。検査オーダは、診療を行う医師の端末、受け付けの端末などから登録される、検査の依頼である。ワークリストは、検査機器(医用画像取得装置)ごとの実行検査リストであり、本実施形態では、被検体毎に作成される。
【0021】
本実施形態では、図2に示すように、各医用画像取得装置のワークリスト200は、患者を特定する情報(患者情報)210と、検査内容を特定する情報(検査情報)220とを備える。患者情報210には、被検体(患者)を特定する情報(患者ID)、患者名、性別、年齢などが含まれる。また、検査情報220には、検査種別、検査手法、検査部位、検査開始予定日などが含まれる。
【0022】
ワークリストサーバ120は、外部機器(本実施形態では、医用画像取得装置140)側からの要求(ワークリスト要求)に応じ、要求されたワークリスト200を要求元の外部機器に出力する。ワークリストサーバ120は、保持するワークリスト200群内から要求元の外部機器(医用画像取得装置140)のワークリスト200群を抽出し、要求元に返信する。返信されるワークリスト200は、その時点の最新のものである。
【0023】
画像管理サーバ130は、各医用画像取得装置140で取得された画像、データを管理する。なお、以下、本明細書では、1の検査で取得される画像、データを、まとめて医用画像と呼ぶ。各医用画像取得装置140で取得された医用画像は、それぞれDICOM規格に従って変換され、画像管理サーバ130へ送信される。各医用画像には、当該医用画像の被検体である患者情報と検査内容を示す検査情報とを備える付帯情報が付される。
【0024】
医用画像取得装置140は、ワークリスト200の内容に従って、被検体の医用画像を取得するもので、例えば、上述の、超音波検査装置、MRI装置、CT装置、X線撮影装置などである。本実施形態の医用画像取得装置140は、ワークリストサーバ120へワークリスト要求を送信し、受信したワークリスト200に従って、患者の医用画像を取得する。また、取得した医用画像を画像管理サーバ130へ送信する。さらに、本実施形態の医用画像取得装置140は、医用画像を画像管理サーバ130へ送信する前に、その時点の最新のワークリスト200に整合した検査が行われ、整合した付帯情報が付されているか、操作者が確認することを支援する機能を備える。
【0025】
図3は、本実施形態の医用画像取得装置140の機能ブロック図である。本図に示すように、本実施形態の医用画像取得装置140は、制御部310と、画像取得部320と、送受信部330と、表示部340と、操作部350と、データ保存部360と、を備える。
【0026】
画像取得部320は、制御部310の指示に従って、医用画像を取得する。例えば、超音波診断装置であれば、生体に対して種々の信号を送信し、生体内の臓器、組織構成を超音波診断画像として取得する。取得した医用画像は、データ保存部360に記憶する。
【0027】
送受信部330は、ネットワークとのインタフェースである。制御部310からの指示に従って、通信ネットワーク110を介して、通信ネットワーク110に接続される他の機器とデータの送受信を行う。本実施形態では、ワークリストサーバ120および画像管理サーバ130とデータの送受信を行う。
【0028】
表示部340は、医用画像取得装置140での処理結果、保持または生成した情報を操作者に表示する。例えば、ディスプレイなどで構成される。
【0029】
操作部350は、操作者の入力インタフェースであり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル画面などで構成される。操作者は、操作部350を介して、医用画像取得装置140へ各種の指示を入力する。
【0030】
制御部310は、医用画像取得装置140の各部の動作を制御し、ワークリストサーバ120が保持するワークリスト200群に規定される検査を実行する。制御部310は、リスト取得部311と、判別部312と、検査前処理部313と、検査実行部314と、検査後処理部315と、を備える。
【0031】
リスト取得部311は、ワークリストサーバ120からワークリスト200を取得する。ワークリスト200の取得は、送受信部330を介してワークリストサーバ120に、予め作成されたワークリスト要求を送信することにより行う。本実施形態では、リスト取得部311は、医用画像取得装置140が通信ネットワーク110に接続されたことを契機に、あるいは、検査前処理部313および検査後処理部315からの指示に従って、ワークリスト要求を生成し、送信する。なお、ワークリスト要求は、後述の検査前処理では、送信元の医用画像取得装置140で、連続して検査を行う全被検体のワークリスト200を要求するよう構成される。また、検査後処理では、検査前処理で要求した全被検体のワークリスト200を要求するよう構成される。
【0032】
判別部312は、2つのワークリスト200の整合性を判別する。本実施形態では、検査を実行するために用いたワークリスト200と、検査により取得した医用画像を画像管理サーバ130に送信する直前に取得したワークリスト200との整合性を判別する。判別は、ワークリスト200毎に、すなわち、被検体毎に、両ワークリスト200の患者情報および検査情報それぞれを比較することにより行う。そして、その結果(整合性有り、または、整合性無し)を判別結果として出力する。
【0033】
検査前処理部313は、検査前の準備処理(検査前処理)を行う。検査前処理部313は、操作者から検査前処理開始の指示を受け付けたことを契機に検査前処理を開始する。本実施形態では、検査対象の被検体のワークリスト200を取得し、実行ワークリストとしてデータ保存部360に保存する。実行ワークリストの取得は、リスト取得部311に行わせる。検査対象の被検体が複数の場合は、複数のワークリスト200を取得する。
【0034】
検査実行部314は、実行ワークリストに従って、画像取得部320を動作させ、医用画像を取得することにより、検査を実行する。また、実行ワークリストから、取得した医用画像に付帯させる付帯情報を生成する。
【0035】
検査後処理部315は、検査終了後の処理(検査後処理)を行う。検査後処理部315は、操作者から検査後処理開始の指示を受け付けたこと、あるいは、データ保存部360に医用画像が保存されている状態で通信ネットワーク110に接続されたことを契機に検査後処理を開始する。本実施形態では、検査を実施した被検体の最新のワークリスト(最新ワークリスト)200を取得し、実行ワークリストとの整合性を判別し、判別結果に応じた処理を行う。最新ワークリストの取得は、リスト取得部311に行わせる。
【0036】
また、整合性の判別は、判別部312に行わせる。検査後処理部315は、判別部312による判別結果が、両者が整合していることを意味するものである(整合性有り)場合、付帯情報とともに取得した医用画像を画像管理サーバ130へ送信する。一方、判別結果が、患者情報および検査情報の少なくとも一方に不整合があることを意味するものである(整合性無し)場合、検査後処理部315は、ワークリスト200に変更があることを通知する表示を生成し、操作者に通知する。操作者への通知は、生成した表示を表示部340に表示することにより行う。
【0037】
図4に、このとき表示される表示例400を示す。本図に示すように、表示は、不整合があることを意味するメッセージと、不整合が発生した患者(被検体)を特定する情報(患者ID)と、を備える。また、不整合があった患者(被検体)の、実行ワークリストおよび最新ワークリストの情報をさらに表示するよう構成してもよい。また、患者情報および検査情報のいずれに不整合があるか、あるいは、具体的な不整合箇所を通知するよう構成してもよい。
【0038】
データ保存部360は、医用画像取得装置140内で生成されたデータ、取得したデータ、中間データ等を保持する。本実施形態では、画像取得部320が取得した医用画像、送受信部330を介して取得するワークリスト200、不整合の場合に通知する表示生成用データなどを保持する。
【0039】
本実施形態の医用画像取得装置140は、CPUとメモリと記憶装置とを備え、制御部310の各機能は、CPUが記憶装置に予め備えられたプログラムをメモリにロードして実行することにより実現する。また、データ保存部360は、記憶装置に構成される。
【0040】
次に、本実施形態の医用画像取得装置140における、検査前処理から検査後処理までの検査ワークフローを説明する。ここでは、医用画像取得装置140として、通信ネットワーク110から切り離して検査を行う移動型の装置を用いる場合を例にあげて説明する。図5は、本実施形態の全体の処理のフローである。
【0041】
データ保存部360に医用画像が保存されていない状態で通信ネットワーク110(N/W)に接続されると(ステップS1100)、検査前処理部313は、検査前処理を行う(ステップS1101)。ここでは、リスト取得部311にワークリストサーバ120にワークリスト要求を送信させる(ステップS1101a)。本実施形態では、通信ネットワーク110から切り離している間に検査を実行する全被検体のワークリスト200を要求させる。そして、要求に応じて送信されたワークリスト200群を受信すると(ステップS1101b)、検査前処理部313は、実行ワークリスト群としてデータ保存部360に保持する(ステップS1101c)。
【0042】
検査前処理を終えると、操作者は医用画像取得装置140を、通信ネットワーク110から切り離す。制御部310が通信ネットワーク110から切り離されたことを検出する(ステップS1102)と、検査実行部314は、通信ネットワーク110から切り離された状態で検査を実行する(ステップS1103)。
【0043】
検査においては、操作者が医用画像取得装置140を所定の位置まで移動させ、検査開始の指示を行う。検査開始の指示を受け付けると(ステップS1103a)、検査実行部314は、まず、データ保存部360に保持する実行ワークリストに従って画像取得部320を制御し、医用画像を取得させる(ステップS1103b)。そして、画像を取得する毎に、実行ワークリストから付帯情報を生成し(ステップS1103c)、付帯情報とともに取得した医用画像をデータ保存部360に格納する(ステップS1103d)。検査実行部314は、以上のステップS1103a〜ステップS1103dの処理を、被検体の向きや、例えば、超音波検査装置であれば、探触子の種類や位置を変更し、各被検体の検査毎に繰り返す(ステップS1103e)。また、検査実行部314は、ステップS1103a〜ステップS1103eの処理を、被検体毎に繰り返す(ステップS1103f)。
【0044】
実行ワークリストとしてデータ保存部360に保持される全検査を終えると、操作者は、医用画像取得装置140を通信ネットワーク110に接続する。
【0045】
データ保存部360に医用画像が保存される状態で、医用画像取得装置140が通信ネットワーク110に接続されると(ステップS1104)、検査後処理部315は、検査後処理を行い(ステップS1105)、処理を終了する。ここで、検査後処理の流れを図6に示す。
【0046】
検査後処理部315は、まず、リスト取得部311に、ワークリストサーバ120に、ワークリスト要求を送信させ(ステップS1201)、要求に応じて送信されたワークリスト200を受信する(ステップS1202)。このとき要求するのは、上記検査前処理でワークリストを要求した全被検体のワークリストであり、受信するのは、要求時点の最新のワークリスト(最新ワークリスト)である。
【0047】
最新ワークリストを受信すると、検査後処理部315は、被検体毎に、判別部312に、最新ワークリストと、データ保存部360に保持する実行ワークリストとの整合性を判別させる(ステップS1203)。
【0048】
判別結果が、当該被検体の患者情報および検査情報のいずれにも不整合がなく整合性有りの場合、検査後処理部315は、データ保存部360に保持される、当該被検体の医用画像を付帯情報とともに画像管理サーバに送信する(ステップS1204)。一方、判別結果が、患者情報および検査情報の少なくとも一方に不整合がある整合性無しの場合、検査後処理部315は、当該被検体の実行ワークリストおよび最新ワークリストを、データ保存部360に不整合ワークリストとして保持する(ステップS1205)。検査後処理部315は、ステップS1203からステップS1205の処理を全被検体について行う(ステップS1206)。
【0049】
全被検体について処理を終えると、検査後処理部315は、データ保存部360に保存した不整合ワークリストを用い、ワークリストに変更があることを通知する表示を生成し、操作者に通知する(ステップS1207)。
【0050】
以上説明したように、本実施形態によれば、検査終了後、医用画像を医用画像管理サーバ130に登録する前に、被検体毎に、最新のワークリストの内容を確認する。そして、実行時に用いたワークリストと、最新のワークリストとの間に不整合がある場合、操作者にそれを通知する。操作者は、その通知を見て、必要であれば、検査をやり直すことができる。
【0051】
従って、本実施形態によれば、被検体に対する追加検査の有無を、医用画像を画像管理サーバ130へ登録する前に把握することができる。特に、判別結果が整合性無しである場合、患者情報および検査情報のいずれに不整合があるか、あるいは、具体的な不整合箇所を通知するよう構成すると、ワークリストの変更に対し、付帯情報を更新するだけで対処できるのか、改めて検査を行う必要があるかを判断できる。従って、画像管理サーバ130へ医用画像を登録する前に、ワークリストで指示された検査を確実に実行することができる。
【0052】
従って、指示された検査を確実に実行でき、正確な付帯情報とともに医用画像を管理できる。このため、医用画像管理システム100全体の信頼性が向上する。
【0053】
なお、上記実施形態では、全被検体についてワークリストの整合性を判別後、不整合のある被検体をまとめて通知するよう構成しているが、これに限られない。例えば、上記ステップS1205において、保存する代わりに通知するよう構成してもよい。この場合、通知後、検査後処理部315は、操作者からの確認完了の指示を待ち、ステップS1206へ移行する。また、ステップS1207の処理は行わない。なお、確認完了の指示は、例えば、不整合ワークリストの通知画面に確認ボタン(OKボタン)を設け、この確認ボタンの押下などにより行う。
【0054】
なお、上記実施形態では、医用画像取得装置140を通信ネットワーク110から切り離して検査を行う場合を例にあげて説明しているが、検査の実施形態はこれに限られない。本実施形態は、医用画像取得装置140を通信ネットワーク110に接続した状態で検査を行う場合にも同様に適用できる。
【0055】
ただし、接続した状態で検査を行う場合は、検査前処理部313は、操作者から検査前処理開始の指示を受け付け、検査前処理を開始する。また、検査後処理部315は、操作者から検査後処理開始の指示を受け付け、検査後処理を開始する。さらに、リスト取得部311は、検査前処理開始の指示、または、検査後処理開始の指示を受け、ワークリスト要求を送信する。
【0056】
また、通信ネットワーク110に接続したまま、複数の被検体の検査を連続して行う場合、各被検体の検査毎に、検査後処理を行うよう構成してもよい。この場合は、1の被検体の全検査を終える毎に、検査後処理部315は検査後処理を実行する。この場合の制御部310による検査ワークフローの処理の流れを図7に示す。
【0057】
まず、検査前処理部313は、操作者から検査前処理開始の指示を受け(ステップS1300)、検査前処理を行う(ステップS1301)。検査前処理は、上記図6に示す処理と同様である。そして、制御部310は、検査実行部314および検査後処理部315に、検査対象の被検体毎に以下の処理を行わせる。
【0058】
検査開始の指示を受け付けると(ステップS1302)、検査実行部314は、当該被検体の実行ワークリストに従って画像取得部320を制御し、医用画像を取得させる(ステップS1303)。そして、実行ワークリストから付帯情報を生成し(ステップS1304)、取得した医用画像とともにデータ保存部360に保存する(ステップS1305)。検査実行部314は、ステップS1302からステップS1305の処理を、被検体の向きや、例えば、超音波検査装置であれば、探触子の種類や位置を変更し、実行ワークリストに登録される全検査について行う(ステップS1306)。
【0059】
当該被検体について、実行ワークリストに登録される全検査の処理が終了すると、検査後処理部315は、ワークリスト取得部311にワークリストサーバ120へ当該被検体のワークリスト要求を送信させ(ステップS1307)、最新ワークリストを取得する(ステップS1308)。
【0060】
そして、判別部312に実行ワークリストと最新ワークリストとを比較し、両者の整合性の有無を判別させる(ステップS1309)。検査後処理部315は、整合性があると判別された場合、付帯情報とともに医用画像を画像管理サーバ130へ送信する(ステップS1310)。一方、検査後処理部315は、整合性無しと判別された場合、不整合を通知する表示を生成し、表示部340へ表示し、操作者に通知する(ステップS1311)。
【0061】
制御部310は、検査実行部314および検査後処理部315に、上記ステップS1302からステップS1311の処理を、ステップS1301で実行ワークリストを取得した、全被検体について繰り返し実行させる(ステップS1312)。
【0062】
ステップS1311で通知を受けた操作者は、例えば、本処理を中断し、最新ワークリストを実行リストに置き換え、不足する検査を継続する。
【0063】
このように構成することにより、操作者は、各被検体の対する追加検査の有無を、当該被検体の検査終了前に把握することができる。従って、例えば、追加の検査がある場合、そのままの状態で被検体の検査を継続することができる。従って、上記効果に加え、さらに、被検体に対する検査の負荷低減に繋がるとともに、全体の検査にかかる時間が減少し、当該医用画像取得装置のスループットが向上する。
【0064】
なお、上記実施形態では、所定の期間(例えば、1日)に医用画像取得装置140で検査を実行する複数の被検体のワークリストを1度に取得し、検査を連続して実行する場合を例にあげて説明したが、これに限られない。例えば、通信ネットワーク110に接続した状態で検査を行う場合は、被検体毎に、検査前処理、検査処理、検査後処理を行うよう構成してもよい。この場合の検査ワークフローを図8に示す。
【0065】
検査前処理部313は、検査前処理開始の指示を受け付けると(ステップS1400)、検査対象の被検体に関し、検査前処理を行う(ステップS1401)。ここでは、リスト取得部311にワークリストサーバ120にワークリスト送信要求を行わせ(ステップS1401a)、折返しワークリスト200を受信すると(ステップS1401b)、実行ワークリストとしてデータ保存部360に保存する(ステップS1401c)。
【0066】
そして、検査実行部314は、検査開始指示を受け付けると(ステップS1403a)、検査を実行する(ステップS1403)。ここでは、実行ワークリストに登録される検査毎に、上記実施形態と同様の手法で、医用画像を取得し(ステップS1403b)、付帯情報を生成し(ステップS1403c)、データ保存部360に保存する(ステップS1403d)。ステップS1403a〜ステップS1403dまでの処理を全検査について繰り返す(ステップS1403e)。
【0067】
全検査について処理を終えると、検査後処理部315は、検査後処理を実行する(ステップS1405)。ここでは、まず、リスト取得部311にワークリストサーバ120に当該被検体のワークリストを要求させる(ステップS1405a)。折返し、最新ワークリストを受信すると(ステップS1405b)、判別部312に実行ワークリストとの整合性を判別させる(ステップS1405c)。そして、検査後処理部315は、整合する場合、データ保存部360に保存される医用画像を、付帯情報とともに画像管理サーバ130に送信する(ステップS1405e)。一方、整合しない場合は、不整合である旨通知する表示を生成し、操作者に通知する(ステップS1405d)。
【0068】
このように構成することにより、上記変形例同様、各被検体の対する追加検査の有無を、当該被検体の検査終了前に把握することができる。従って、例えば、追加の検査がある場合、そのままの状態で被検体の検査を継続することができる。従って、上記効果に加え、さらに、被検体に対する検査の負荷低減に繋がるとともに、全体の検査にかかる時間が減少し、当該医用画像取得装置のスループットが向上する。なお、ワークリストを検査単位で取得可能な場合は、各検査終了後、ワークリストを取得して整合性を判別し、上記同様、通知または画像管理サーバ130へ送信するよう構成してもよい。
【0069】
以上説明したように、本実施形態によれば、ワークリストサーバ120内の患者情報および検査情報と、画像管理サーバ130内の患者情報および検査情報からなる付帯情報との不一致を回避することを支援できる。また、検査中にワークリストに変更がある場合であっても、新たなハードウェアを追加することなく、また、現在のDICOM規格やIHEのガイドラインに沿った検査ワークフロー内で、医用画像取得装置の操作者が、ワークリストの変更を把握することができる。従って、操作者は、特別な負担無しに適切な対処を取ることができる。
【0070】
<<第二の実施形態>>
次に、本発明を適用する第二の実施形態について説明する。本実施形態では、実行したワークリストと、最新のワークリストとの間に不整合があった場合、通知するだけでなく、操作者からの指示に応じて、医用画像に付帯させる情報を、最新のワークリストに整合させる。以下、本実施形態について、第一の実施形態と異なる構成に主眼をおいて説明する。
【0071】
本実施形態の医用画像管理システム100の構成は、基本的に、図1に示す第一の実施形態の構成と同様である。また、本実施形態の医用画像取得装置140の機能構成も図2に示す第一の実施形態の機能構成と同様である。さらに、本実施形態の制御部310の各部による検査前処理、検査も第一の実施形態と同様である。また、検査実行部による検査は、通信ネットワーク110と切断して行ってもよいし、接続された状態で行ってもよい。ただし、検査後処理部315による検査後処理および判別部312による判別処理が異なる。
【0072】
本実施形態の判別部312は、検査情報で特定される検査毎に、すなわち、取得した医用画像毎に、最新ワークリストと実行ワークリストとの整合性を判別する。具体的には、実行ワークリストそのものではなく、各医用画像の付帯情報と最新ワークリスト内の患者情報および検査情報との整合性を判別する。ここでは、医用画像の付帯情報毎に、当該付帯情報に合致する情報が最新ワークリストに存在するか否か、判別する。まず、付帯情報の患者情報について、合致の有無を判別し、その後、付帯情報の検査情報について、該当する検査情報の有無を検索する。患者情報が合致し、かつ、検査情報に合致する検査情報が最新ワークリストにある場合、整合性有りと判別する。そして、その他の場合、整合性無しと判別する。さらに、全付帯情報について、判別処理を終えた後、いずれの付帯情報の検査情報にも合致しない検査情報が最新ワークリストにある場合、当該検査情報も、不整合データと判別し、出力する。
【0073】
また、本実施形態の検査後処理部315は、リスト取得部311に最新ワークリストを取得させ、判別部312に検査毎に、実行ワークリストと最新ワークリストとの整合性を判別させる。整合性の判別は、実行ワークリストおよび最新ワークリストの両ワークリストに含まれる全検査について行う。そして、判別結果が整合性有りの場合は、第一の実施形態同様、付帯情報とともに医用画像を画像管理サーバ130へ送信する。一方、整合性無しの場合、操作者に、患者情報および検査情報の中のいずれが不整合であるかを示す情報とともに不整合がある旨を通知する。
【0074】
さらに、本実施形態の検査後処理部315は、操作者に、付帯情報を最新ワークリストの情報に置換えてから医用画像を送信する、付帯情報を置き換えずに医用画像を送信する、および、医用画像を送信しない、の3つの選択肢から処理を選択可能な表示画面を生成し、表示する。そして、操作者に選択に応じ、選択された処理を実行する。このとき表示される画面例410を図9に示す。
【0075】
本図に示すように、画面例410は、データ表示部411と、付帯情報を最新ワークリストの情報に置換えてから医用画像を送信する指示を受け付ける第一の受付領域412と、付帯情報を置き換えずに医用画像を送信する指示を受け付ける第二の受付領域413と、医用画像を送信しない指示を受け付ける第三の受付領域414とを備える。データ表示部411には、不整合がある旨を通知するメッセージと、不整合が発生したデータとが表示される。
【0076】
また、検査後処理部315は、判別部312が、最新ワークリスト側の不整合データと判別した検査情報を、不整合データとしてデータ保存部360に保存する。これは、最新ワークリストには登録され、かつ、実行ワークリストには登録されていない検査情報であり、検査中に追加となった検査である。なお、検査後処理部315は、第三の受付領域414を介して医用画像を送信しないとの指示を受け付けた場合、当該医用画像の付帯情報を不整合データとしてデータ保存部360に保存し、全被検体の検査後処理終了後に操作者に提示するよう構成してもよい。
【0077】
以下、本実施形態の、検査後処理部315による検査後処理の処理の流れを説明する。図10は、本実施形態の検査後処理の処理フローである。本実施形態の検査後処理も、第一の実施形態同様の契機で開始する。
【0078】
検査後処理部315は、第一の実施形態同様、リスト取得部311に、ワークリストサーバ120に検査対象の被検体のワークリスト要求を送信させ(ステップS1501)、その時点の最新のワークリスト(最新ワークリスト)を受信する(ステップS1502)。
【0079】
そして、検査後処理部315は、各被検体の検査毎に、判別部312に最新ワークリストと実行ワークリスト(付帯情報)との整合性を判別させ(ステップS1503)、判別結果に応じた処理を行う。
【0080】
判別結果が、整合性有りの場合、第一の実施形態同様、検査後処理部315は、データ保存部360に保持される医用画像を、付帯情報とともに画像管理サーバ130へ送信する(ステップS1504)。
【0081】
一方、判別結果が整合性無しの場合、検査後処理部315は、画面例410を表示部340に表示させ、患者情報および検査情報のいずれに不整合があるかの情報を操作者に不整合があることを通知し(ステップS1505)、操作者からの選択を受け付ける(ステップS1506)。操作者は、この通知を受け、その後の処理を選択する。
【0082】
付帯情報を最新ワークリストの情報で更新して送信するとの指示を受け付けた場合(ステップS1507)、検査後処理部315は、最新ワークリストを用いて付帯情報を再作成し、作成した付帯情報で付帯情報を更新する(ステップS1508)。そして、ステップS1504へ移行し、更新後の付帯情報とともにデータ保存部360に保存される医用画像を画像管理サーバ130へ送信する。
【0083】
一方、更新せずに送信するとの指示を受け付けた場合(ステップS1509)、検査後処理部315は、ステップS1504へ移行し、データ保存部360に保存される付帯情報と医用画像とを管理サーバ130へ送信する。
【0084】
また、送信しないとの指示を受け付けた場合、検査後処理部315は、ステップS1503へ移行し、次の検査の処理を行う。検査後処理部315は、ステップS1503からステップS1509の処理を、1の被検体の、実行ワークリスト上の全検査について繰り返す(ステップS1510)。
【0085】
そして、いずれの検査情報にも合致しない検査情報が最新ワークリスト側にあれば、当該検査情報も患者情報とともに不整合データとして保存する(ステップS1511)。さらに、ステップS1503からステップS1511の処理を、全被検体について繰り返す(ステップS1512)。
【0086】
そして、全被検体について、上記処理を終えると、検査後処理部315は、不整合データとしてデータ保存部360に保存されている最新ワークリストの情報を表示部340に表示し、不整合データがあることを操作者に通知し(ステップS1513)、処理を終了する。
【0087】
操作者は、通知されたデータを見ることにより、再度検査を行う等対処を行うことができる。
【0088】
以上説明したように、本実施形態によれば、検査を終え、画像管理サーバ130に取得した医用画像を送信する前に、不整合の有無を検出することができる。そして、不整合がある場合、不整合の内容を操作者に通知し、操作者の指示に従って、付帯情報を更新してから医用画像を画像管理サーバ130に送信する。
【0089】
従って、操作者は、例えば、不整合の内容を見て、不整合が患者情報だけである場合、付帯情報を最新のものに更新し、画像管理サーバ130に送信することができる。一方、検査情報にも不整合がある場合は、医用画像の送信を取りやめることができる。その後、最新の検査情報に従って、検査をやり直すことができる。
【0090】
従って、本実施形態によれば、第一の実施形態で得られる効果に加え、さらに、ワークリストサーバ120内の患者情報および検査情報と、画像管理サーバ130内の患者情報および検査情報からなる付帯情報との不一致を回避できる。
【0091】
上記実施形態では、実行ワークリストと最新ワークリストとの整合性の判別を、検査単位で行うよう構成しているが、これに限られない。例えば、被検体単位で患者情報の整合性を判別し、更新の指示に応じて更新し、その後、当該被検体について、検査単位で検査情報の整合性を判別するよう構成してもよい。この場合の処理フローを図11に示す。
【0092】
上記実施形態同様に最新ワークリストを取得すると(ステップS1601、1602)、検査後処理部315は、判別部312に、被検体毎に、実行ワークリストと最新ワークリストとを比較させ、まず、患者情報の整合性を判別させる(ステップS1603)。判別結果が整合性無しの場合、検査後処理部315は、その旨、表示部340に表示し、操作者に通知する(ステップS1604)。このとき、検査後処理部315は、更新するか否かの指示を受け付けるボタンも表示させる。操作者は、それを受け、更新するか否かの指示を行う。
【0093】
操作者から更新の指示を受け付けると(ステップS1605、S1606)、検査後処理部315は、データ保存部360に保持される、当該被検体の全医用画像の付帯情報の、患者情報部分を更新する(ステップS1607)。
【0094】
その後、検査後処理部315は、検査毎に、判別部312に検査情報の整合性を判別させる(ステップS1608)。判別結果が整合性有りの場合は、当該医用画像を画像管理サーバ130へ送信し(ステップS1609)、整合性無しの場合は、ステップS1610へ移行する。
【0095】
検査後処理部315は、ステップS1608からステップS1609の処理を、各被検体の、実行ワークリストの全検査について繰り返す(ステップS1610)。そして、全検査の処理を終えると、いずれの検査情報にも合致しない検査情報が最新ワークリスト側にあれば、当該検査情報も患者情報とともに不整合データとして保存する(ステップS1611)。
【0096】
そして、次の被検体について、ステップS1603からステップS1611の処理を繰り返す。全被検体について、これらの処理を終えると(ステップS1612)、検査後処理部315は、不整合データを表示部340に表示することにより、操作者に通知し(ステップS1613)、処理を終了する。
【0097】
このように構成することにより、本実施形態の上記効果に加え、患者情報の判別回数が減るため、処理の高速化が図れる。
【0098】
なお、本変形例において、患者情報に不整合がある場合は、操作者の指示を待たず、更新するよう構成してもよい。
【0099】
さらに、本実施形態では、不整合データがあった場合、不整合データで実行ワークリストを更新し、不整合データがなくなるまで、検査を継続するよう構成してもよい。この場合の制御部310による処理の流れを図12に示す。
【0100】
検査前処理開始の指示を受け付けると(ステップS1701)、検査前処理部313は、上記実施形態同様、検査前処理を行う(ステップS1702)。その後、検査実行部314は、上記実施形態同様、検査処理を行う(ステップS1703)。そして、全検査が終了すると、検査後処理部315は、上記実施形態のステップS1501からステップS1512の処理を行う(ステップS1704〜ステップS1715)。
【0101】
そして、制御部310は、不整合データがあるか否かを判別し(ステップS1716)。なければ、処理を終了する。一方、不整合データがある場合、データ保存部320に保持される実行ワークリストを、当該不整合データで更新し、ステップS1703へ移行する。
【0102】
このように構成することにより、画像送信時点で最新のワークリストと実行ワークリストに不整合があった場合であっても、改めて検査ワークフローを最初から実行することなく、不整合が発生した検査に関し再検査を行うことができる。従って、操作者の負担を低減できる。
【0103】
さらに、上記変形例のように、患者情報が不整合の場合は、自動的に付帯情報を最新ワークリスト内の患者情報で更新し、検査情報が不整合の場合は、不整合データとして保持し、図12に示すように、不整合データがなくなるまで、処理を繰り返すよう構成してもよい。このように構成することにより、操作者の負担は、さらに低減する。
【0104】
以上説明したように、本実施形態によれば、検査中にワークリストに変更がある場合であっても、新たなハードウェアを追加することなく、また、現在のDICOM規格やIHEのガイドラインに沿った検査ワークフロー内で、医用画像取得装置の操作者が、ワークリストの変更を把握することができる。そして、ワークリストサーバ120内の患者情報および検査情報と、画像管理サーバ130内の患者情報および検査情報からなる付帯情報との不一致を、煩雑な処理無しで回避することができる。また、操作者の新たな負担を極力抑え、ワークリストに指示された検査を正確に実行することができる。
【0105】
なお、本実施形態では、検査対象の全被検体の検査終了後、各被検体の検査毎に実行ワークリストと最新ワークリストとの整合性を判別して処理を行うよう構成しているが、これに限られない。第一の実施形態同様、被検体毎に、当該被検体の全検査終了後、検査毎に両ワークリストの整合性を判別して処理を行うよう構成してもよい。また、各被検体の検査終了毎に、両ワークリストの整合性を判別して処理を行うよう構成してもよい。
【0106】
なお、リスト取得部311、判別部312、検査前処理部313および検査後処理部315は、医用画像取得装置140とは独立した情報処理装置であって、医用画像取得装置140および通信ネットワーク110とデータの送受信が可能な情報処理装置上に構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0107】
100:医用画像管理システム、110:通信ネットワーク、120:ワークリストサーバ、130:画像管理サーバ、140:医用画像撮影装置、200:ワークリスト、210:患者情報、220:検査情報、310:制御部、311:リスト取得部、312:判別部、313:検査前処理部、314:検査実行部、315:検査後処理部、320:画像取得部、330:送受信部、340:表示部、350:操作部、360:データ保存部、400:メッセージ、410:画面例、411:メッセージ表示部、412:第一の受付領域、413:第二の受付領域、414:第三の受付領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像ネットワーク下における医用画像管理技術に関する。特に、医用画像ネットワークに接続される装置間のデータ整合技術に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波検査装置、CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging:核磁気共鳴映像法)装置、X線装置といった医用画像取得装置をネットワークで接続し、取得した画像(医用画像)を、同じくネットワークに接続される画像管理サーバで集中的に管理する医用画像ネットワークがある。医用画像ネットワークでは、医用画像は、例えば、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠した、統一したファイル形式で管理される。このファイル形式では、各医用画像が格納されるファイルに、患者を特定する患者情報、検査内容を特定する検査情報を含む付帯情報も格納される。
【0003】
また、医用画像ネットワークでは、これらの医用画像取得装置で行う検査の依頼もネットワークに接続された各端末から行う。各端末から入力された検査依頼は、医用画像取得装置毎および患者毎に検査依頼をワークリストとして管理するワークリストサーバで管理される。このワークリストには、患者情報と検査情報とが含まれる。
【0004】
検査は、医用画像取得装置からワークリストサーバにアクセスして取得したワークリストに従って行われる。検査が終了すると、医用画像取得装置は、ワークリストに含まれる患者情報と検査情報とから付帯情報を生成し、上記画像管理サーバに医用画像を送信する。
【0005】
検査が長時間に及ぶ場合や突発的な事態が発生した場合など、検査中にワークリストサーバ内のワークリストが更新されることがある。例えば、救急医療の現場では、検査開始時には、患者の氏名や年齢など患者情報が不明で、検査途中に判明してワークリストの患者情報が更新されることがある。このような事態に対応するため、画像を管理する装置側でワークリストサーバに管理されるワークリストと付帯情報との整合性を保つ技術がある(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に開示の技術では、医用画像取得装置から医用画像を受信すると、画像を管理する装置が、ワークリストサーバにアクセスしてワークリストを取得し、付帯情報との間に不整合があれば操作者に通知する。
【0006】
また、医用機器間で検査情報の受け渡しのガイドラインを規定するIHE(Integrated Healthcare Enterprise)においても、検査終了後、ワークリストサーバと画像管理サーバとの間で、患者情報の整合性をとるよう規定されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−290225号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Integrating the Healthcare Enterprise, ”IHE Radiology Technical Framework Volume I Integration Profiles”, Revision 9.0 − Final text, June 27, 2008 [平成22年7月21日検索]、インターネット<URL:http://www.ihe.net/Technical_Framework/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記特許文献1に開示の手法およびIHEの規定は、ワークリストの変更に対し、画像送信後、ワークリストサーバおよび画像管理サーバ側で対処するものである。従って、ワークリスト内の患者情報の変更には対応できる。しかし、操作者は、画像送信時にワークリストに変更があったことを把握することはできないため、検査情報が変更された場合、対応できないことがある。例えば、複数の科を受診した患者の検査が、検査開始以降に追加された場合などである。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ワークリストで指示された内容の検査を確実に実行し、正確な付帯情報を付して画像を管理する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、医用画像取得装置でワークリストに従って検査を実行して医用画像を取得後、画像管理サーバに送信する前に、再度ワークリストサーバにアクセスし、最新のワークリストを取得する。そして、最新のワークリストと検査を実行したワークリストとの整合性を判別し、整合している場合は取得した医用画像を付帯情報とともに画像管理サーバに送信し、整合していない場合は、その旨操作者に通知する。また、整合していない場合は、さらに、操作者の指示に従って、付帯情報を最新のワークリストから生成したものに更新してから画像管理サーバに送信してもよい。
【0012】
具体的には、外部機器とデータを送受信する送受信手段と、被検体の画像を医用画像として取得する画像取得手段と、操作者に情報を通知する通知手段と、前記送受信手段と前記画像取得手段と前記通知手段との動作を制御する制御手段と、を備える医用画像取得装置であって、前記制御手段は、当該医用画像取得装置と前記送受信手段を介して接続される外部機器から検査対象の被検体を特定する被検体情報と検査内容を特定する検査情報とを含むワークリストを取得するリスト取得手段と、前記リスト取得手段が取得した2つのワークリスト間の整合性を判別する判別手段と、検査開始前に、前記リスト取得手段に前記ワークリストを取得させ、取得したワークリストを実行ワークリストとして保持する検査前処理手段と、前記実行ワークリストに従って、前記画像取得手段を動作させて前記医用画像を取得するとともに、前記実行ワークリストから前記医用画像に付帯させる付帯情報を生成する検査実行手段と、終了時の処理を行う検査後処理手段と、を備え、前記検査後処理手段は、前記リスト取得手段に前記検査対象の被検体の最新のワークリストを取得させ、前記判別手段に、前記実行ワークリストと前記最新のワークリストとの整合性を判別させ、前記判別手段が整合性有りと判別した場合、前記送受信手段に、前記付帯情報とともに前記医用画像を外部機器に送信させ、前記判別手段が整合性無しと判別した場合、前記通知手段に、整合性無しとの情報を通知させることを特徴とする医用画像取得装置を提供する。
【0013】
また、被検体を特定する被検体情報と検査内容を特定する検査情報とを含むワークリストを管理するワークリストサーバと、被検体の画像を取得する医用画像取得装置と、前記医用画像取得装置が取得した画像を管理する画像管理サーバとが、ネットワークを介して接続される医用画像管理システムであって、前記医用画像取得装置は、請求項7から9いずれか1項記載の医用画像取得装置であって、前記リスト取得手段は、前記ワークリストサーバから前記ワークリストを取得し、前記検査後処理手段は、前記画像管理サーバに前記付帯情報とともに前記画像取得手段が取得した画像を送信することを特徴とする医用画像管理システムを提供する。
【0014】
さらに、医用画像取得装置で取得した医用画像を管理する医用画像管理方法であって、外部機器から検査対象の被検体のワークリストを取得し実行ワークリストとして保持する実行ワークリスト取得ステップと、前記実行ワークリストに従って、前記被検体の医用画像を取得するとともに、前記実行ワークリストから当該医用画像に付帯させる付帯情報を生成する画像取得ステップと、前記外部機器から、前記検査対象の被検体の最新のワークリストを取得する最新ワークリスト取得ステップと、前記実行ワークリストと前記最新のワークリストとの整合性を判別する判別ステップと、前記判別結果が整合性有りの場合、前記付帯情報とともに前記取得した医用画像を外部機器に送信し、前記判別結果が整合性無しの場合、整合性がないことを操作者に通知する後処理ステップと、を特徴とする医用画像管理方法を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ワークリストで指示された内容の検査を確実に実行し、正確な付帯情報を付して画像を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第一の実施形態の医用画像管理システムの構成図である。
【図2】第一の実施形態の医用画像取得装置毎のワークリストを説明するための説明図である。
【図3】第一の実施形態の医用画像取得装置の機能ブロック図である。
【図4】第一の実施形態の不整合発生時の表示例を説明するための説明図である。
【図5】第一の実施形態の検査ワークフローのフローチャートである。
【図6】第一の実施形態の検査後処理のフローチャートである。
【図7】第一の実施形態の検査ワークフローの変形例のフローチャートである。
【図8】第一の実施形態の検査ワークフローの変形例のフローチャートである。
【図9】第二の実施形態の不整合発生時の表示例を説明するための説明図である。
【図10】第二の実施形態の検査後処理のフローチャートである。
【図11】第二の実施形態の検査後処理の変形例のフローチャートである。
【図12】第二の実施形態の検査ワークフローの変形例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<<第一の実施形態>>
以下、本発明を適用する第一の実施形態について説明する。以下、本発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0018】
まず、本実施形態の医用画像管理システムについて説明する。本実施形態の医用画像管理システムは、超音波検査装置、CT(Computed Tomography)装置、磁気共鳴イメージング(MRI;Magnetic Resonance Imaging)装置、X線撮影装置といった、医用画像取得装置で取得した医用画像を管理するシステムである。例えば、病院内に構築される院内ネットワーク内の一部を構成する。また、本実施形態の医用画像管理システムでは、画像フォーマット、機器間の通信プロトコルは、DICOM規格に準拠しているものとする。図1は、本実施形態の医用画像管理システム100の構成図である。
【0019】
本図に示すように、本実施形態の医用画像管理システム100は、病院等の施設内に設置されたLAN(Local Area Network)などの通信ネットワーク110と、ワークリストサーバ120と、画像管理サーバ130と、医用画像取得装置140と、を備え、ワークリストサーバ120、画像管理サーバ130および医用画像撮影装置140は、通信ネットワーク110に接続される。接続されるワークリストサーバ120、画像管理サーバ130、医用撮影装置140の数に限定はない。また、通信ネットワーク110には、図示しない端末等も接続される。
【0020】
ワークリストサーバ120は、通信ネットワーク110に接続された端末から登録される検査オーダからワークリストを生成し、保持、管理する。検査オーダは、診療を行う医師の端末、受け付けの端末などから登録される、検査の依頼である。ワークリストは、検査機器(医用画像取得装置)ごとの実行検査リストであり、本実施形態では、被検体毎に作成される。
【0021】
本実施形態では、図2に示すように、各医用画像取得装置のワークリスト200は、患者を特定する情報(患者情報)210と、検査内容を特定する情報(検査情報)220とを備える。患者情報210には、被検体(患者)を特定する情報(患者ID)、患者名、性別、年齢などが含まれる。また、検査情報220には、検査種別、検査手法、検査部位、検査開始予定日などが含まれる。
【0022】
ワークリストサーバ120は、外部機器(本実施形態では、医用画像取得装置140)側からの要求(ワークリスト要求)に応じ、要求されたワークリスト200を要求元の外部機器に出力する。ワークリストサーバ120は、保持するワークリスト200群内から要求元の外部機器(医用画像取得装置140)のワークリスト200群を抽出し、要求元に返信する。返信されるワークリスト200は、その時点の最新のものである。
【0023】
画像管理サーバ130は、各医用画像取得装置140で取得された画像、データを管理する。なお、以下、本明細書では、1の検査で取得される画像、データを、まとめて医用画像と呼ぶ。各医用画像取得装置140で取得された医用画像は、それぞれDICOM規格に従って変換され、画像管理サーバ130へ送信される。各医用画像には、当該医用画像の被検体である患者情報と検査内容を示す検査情報とを備える付帯情報が付される。
【0024】
医用画像取得装置140は、ワークリスト200の内容に従って、被検体の医用画像を取得するもので、例えば、上述の、超音波検査装置、MRI装置、CT装置、X線撮影装置などである。本実施形態の医用画像取得装置140は、ワークリストサーバ120へワークリスト要求を送信し、受信したワークリスト200に従って、患者の医用画像を取得する。また、取得した医用画像を画像管理サーバ130へ送信する。さらに、本実施形態の医用画像取得装置140は、医用画像を画像管理サーバ130へ送信する前に、その時点の最新のワークリスト200に整合した検査が行われ、整合した付帯情報が付されているか、操作者が確認することを支援する機能を備える。
【0025】
図3は、本実施形態の医用画像取得装置140の機能ブロック図である。本図に示すように、本実施形態の医用画像取得装置140は、制御部310と、画像取得部320と、送受信部330と、表示部340と、操作部350と、データ保存部360と、を備える。
【0026】
画像取得部320は、制御部310の指示に従って、医用画像を取得する。例えば、超音波診断装置であれば、生体に対して種々の信号を送信し、生体内の臓器、組織構成を超音波診断画像として取得する。取得した医用画像は、データ保存部360に記憶する。
【0027】
送受信部330は、ネットワークとのインタフェースである。制御部310からの指示に従って、通信ネットワーク110を介して、通信ネットワーク110に接続される他の機器とデータの送受信を行う。本実施形態では、ワークリストサーバ120および画像管理サーバ130とデータの送受信を行う。
【0028】
表示部340は、医用画像取得装置140での処理結果、保持または生成した情報を操作者に表示する。例えば、ディスプレイなどで構成される。
【0029】
操作部350は、操作者の入力インタフェースであり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル画面などで構成される。操作者は、操作部350を介して、医用画像取得装置140へ各種の指示を入力する。
【0030】
制御部310は、医用画像取得装置140の各部の動作を制御し、ワークリストサーバ120が保持するワークリスト200群に規定される検査を実行する。制御部310は、リスト取得部311と、判別部312と、検査前処理部313と、検査実行部314と、検査後処理部315と、を備える。
【0031】
リスト取得部311は、ワークリストサーバ120からワークリスト200を取得する。ワークリスト200の取得は、送受信部330を介してワークリストサーバ120に、予め作成されたワークリスト要求を送信することにより行う。本実施形態では、リスト取得部311は、医用画像取得装置140が通信ネットワーク110に接続されたことを契機に、あるいは、検査前処理部313および検査後処理部315からの指示に従って、ワークリスト要求を生成し、送信する。なお、ワークリスト要求は、後述の検査前処理では、送信元の医用画像取得装置140で、連続して検査を行う全被検体のワークリスト200を要求するよう構成される。また、検査後処理では、検査前処理で要求した全被検体のワークリスト200を要求するよう構成される。
【0032】
判別部312は、2つのワークリスト200の整合性を判別する。本実施形態では、検査を実行するために用いたワークリスト200と、検査により取得した医用画像を画像管理サーバ130に送信する直前に取得したワークリスト200との整合性を判別する。判別は、ワークリスト200毎に、すなわち、被検体毎に、両ワークリスト200の患者情報および検査情報それぞれを比較することにより行う。そして、その結果(整合性有り、または、整合性無し)を判別結果として出力する。
【0033】
検査前処理部313は、検査前の準備処理(検査前処理)を行う。検査前処理部313は、操作者から検査前処理開始の指示を受け付けたことを契機に検査前処理を開始する。本実施形態では、検査対象の被検体のワークリスト200を取得し、実行ワークリストとしてデータ保存部360に保存する。実行ワークリストの取得は、リスト取得部311に行わせる。検査対象の被検体が複数の場合は、複数のワークリスト200を取得する。
【0034】
検査実行部314は、実行ワークリストに従って、画像取得部320を動作させ、医用画像を取得することにより、検査を実行する。また、実行ワークリストから、取得した医用画像に付帯させる付帯情報を生成する。
【0035】
検査後処理部315は、検査終了後の処理(検査後処理)を行う。検査後処理部315は、操作者から検査後処理開始の指示を受け付けたこと、あるいは、データ保存部360に医用画像が保存されている状態で通信ネットワーク110に接続されたことを契機に検査後処理を開始する。本実施形態では、検査を実施した被検体の最新のワークリスト(最新ワークリスト)200を取得し、実行ワークリストとの整合性を判別し、判別結果に応じた処理を行う。最新ワークリストの取得は、リスト取得部311に行わせる。
【0036】
また、整合性の判別は、判別部312に行わせる。検査後処理部315は、判別部312による判別結果が、両者が整合していることを意味するものである(整合性有り)場合、付帯情報とともに取得した医用画像を画像管理サーバ130へ送信する。一方、判別結果が、患者情報および検査情報の少なくとも一方に不整合があることを意味するものである(整合性無し)場合、検査後処理部315は、ワークリスト200に変更があることを通知する表示を生成し、操作者に通知する。操作者への通知は、生成した表示を表示部340に表示することにより行う。
【0037】
図4に、このとき表示される表示例400を示す。本図に示すように、表示は、不整合があることを意味するメッセージと、不整合が発生した患者(被検体)を特定する情報(患者ID)と、を備える。また、不整合があった患者(被検体)の、実行ワークリストおよび最新ワークリストの情報をさらに表示するよう構成してもよい。また、患者情報および検査情報のいずれに不整合があるか、あるいは、具体的な不整合箇所を通知するよう構成してもよい。
【0038】
データ保存部360は、医用画像取得装置140内で生成されたデータ、取得したデータ、中間データ等を保持する。本実施形態では、画像取得部320が取得した医用画像、送受信部330を介して取得するワークリスト200、不整合の場合に通知する表示生成用データなどを保持する。
【0039】
本実施形態の医用画像取得装置140は、CPUとメモリと記憶装置とを備え、制御部310の各機能は、CPUが記憶装置に予め備えられたプログラムをメモリにロードして実行することにより実現する。また、データ保存部360は、記憶装置に構成される。
【0040】
次に、本実施形態の医用画像取得装置140における、検査前処理から検査後処理までの検査ワークフローを説明する。ここでは、医用画像取得装置140として、通信ネットワーク110から切り離して検査を行う移動型の装置を用いる場合を例にあげて説明する。図5は、本実施形態の全体の処理のフローである。
【0041】
データ保存部360に医用画像が保存されていない状態で通信ネットワーク110(N/W)に接続されると(ステップS1100)、検査前処理部313は、検査前処理を行う(ステップS1101)。ここでは、リスト取得部311にワークリストサーバ120にワークリスト要求を送信させる(ステップS1101a)。本実施形態では、通信ネットワーク110から切り離している間に検査を実行する全被検体のワークリスト200を要求させる。そして、要求に応じて送信されたワークリスト200群を受信すると(ステップS1101b)、検査前処理部313は、実行ワークリスト群としてデータ保存部360に保持する(ステップS1101c)。
【0042】
検査前処理を終えると、操作者は医用画像取得装置140を、通信ネットワーク110から切り離す。制御部310が通信ネットワーク110から切り離されたことを検出する(ステップS1102)と、検査実行部314は、通信ネットワーク110から切り離された状態で検査を実行する(ステップS1103)。
【0043】
検査においては、操作者が医用画像取得装置140を所定の位置まで移動させ、検査開始の指示を行う。検査開始の指示を受け付けると(ステップS1103a)、検査実行部314は、まず、データ保存部360に保持する実行ワークリストに従って画像取得部320を制御し、医用画像を取得させる(ステップS1103b)。そして、画像を取得する毎に、実行ワークリストから付帯情報を生成し(ステップS1103c)、付帯情報とともに取得した医用画像をデータ保存部360に格納する(ステップS1103d)。検査実行部314は、以上のステップS1103a〜ステップS1103dの処理を、被検体の向きや、例えば、超音波検査装置であれば、探触子の種類や位置を変更し、各被検体の検査毎に繰り返す(ステップS1103e)。また、検査実行部314は、ステップS1103a〜ステップS1103eの処理を、被検体毎に繰り返す(ステップS1103f)。
【0044】
実行ワークリストとしてデータ保存部360に保持される全検査を終えると、操作者は、医用画像取得装置140を通信ネットワーク110に接続する。
【0045】
データ保存部360に医用画像が保存される状態で、医用画像取得装置140が通信ネットワーク110に接続されると(ステップS1104)、検査後処理部315は、検査後処理を行い(ステップS1105)、処理を終了する。ここで、検査後処理の流れを図6に示す。
【0046】
検査後処理部315は、まず、リスト取得部311に、ワークリストサーバ120に、ワークリスト要求を送信させ(ステップS1201)、要求に応じて送信されたワークリスト200を受信する(ステップS1202)。このとき要求するのは、上記検査前処理でワークリストを要求した全被検体のワークリストであり、受信するのは、要求時点の最新のワークリスト(最新ワークリスト)である。
【0047】
最新ワークリストを受信すると、検査後処理部315は、被検体毎に、判別部312に、最新ワークリストと、データ保存部360に保持する実行ワークリストとの整合性を判別させる(ステップS1203)。
【0048】
判別結果が、当該被検体の患者情報および検査情報のいずれにも不整合がなく整合性有りの場合、検査後処理部315は、データ保存部360に保持される、当該被検体の医用画像を付帯情報とともに画像管理サーバに送信する(ステップS1204)。一方、判別結果が、患者情報および検査情報の少なくとも一方に不整合がある整合性無しの場合、検査後処理部315は、当該被検体の実行ワークリストおよび最新ワークリストを、データ保存部360に不整合ワークリストとして保持する(ステップS1205)。検査後処理部315は、ステップS1203からステップS1205の処理を全被検体について行う(ステップS1206)。
【0049】
全被検体について処理を終えると、検査後処理部315は、データ保存部360に保存した不整合ワークリストを用い、ワークリストに変更があることを通知する表示を生成し、操作者に通知する(ステップS1207)。
【0050】
以上説明したように、本実施形態によれば、検査終了後、医用画像を医用画像管理サーバ130に登録する前に、被検体毎に、最新のワークリストの内容を確認する。そして、実行時に用いたワークリストと、最新のワークリストとの間に不整合がある場合、操作者にそれを通知する。操作者は、その通知を見て、必要であれば、検査をやり直すことができる。
【0051】
従って、本実施形態によれば、被検体に対する追加検査の有無を、医用画像を画像管理サーバ130へ登録する前に把握することができる。特に、判別結果が整合性無しである場合、患者情報および検査情報のいずれに不整合があるか、あるいは、具体的な不整合箇所を通知するよう構成すると、ワークリストの変更に対し、付帯情報を更新するだけで対処できるのか、改めて検査を行う必要があるかを判断できる。従って、画像管理サーバ130へ医用画像を登録する前に、ワークリストで指示された検査を確実に実行することができる。
【0052】
従って、指示された検査を確実に実行でき、正確な付帯情報とともに医用画像を管理できる。このため、医用画像管理システム100全体の信頼性が向上する。
【0053】
なお、上記実施形態では、全被検体についてワークリストの整合性を判別後、不整合のある被検体をまとめて通知するよう構成しているが、これに限られない。例えば、上記ステップS1205において、保存する代わりに通知するよう構成してもよい。この場合、通知後、検査後処理部315は、操作者からの確認完了の指示を待ち、ステップS1206へ移行する。また、ステップS1207の処理は行わない。なお、確認完了の指示は、例えば、不整合ワークリストの通知画面に確認ボタン(OKボタン)を設け、この確認ボタンの押下などにより行う。
【0054】
なお、上記実施形態では、医用画像取得装置140を通信ネットワーク110から切り離して検査を行う場合を例にあげて説明しているが、検査の実施形態はこれに限られない。本実施形態は、医用画像取得装置140を通信ネットワーク110に接続した状態で検査を行う場合にも同様に適用できる。
【0055】
ただし、接続した状態で検査を行う場合は、検査前処理部313は、操作者から検査前処理開始の指示を受け付け、検査前処理を開始する。また、検査後処理部315は、操作者から検査後処理開始の指示を受け付け、検査後処理を開始する。さらに、リスト取得部311は、検査前処理開始の指示、または、検査後処理開始の指示を受け、ワークリスト要求を送信する。
【0056】
また、通信ネットワーク110に接続したまま、複数の被検体の検査を連続して行う場合、各被検体の検査毎に、検査後処理を行うよう構成してもよい。この場合は、1の被検体の全検査を終える毎に、検査後処理部315は検査後処理を実行する。この場合の制御部310による検査ワークフローの処理の流れを図7に示す。
【0057】
まず、検査前処理部313は、操作者から検査前処理開始の指示を受け(ステップS1300)、検査前処理を行う(ステップS1301)。検査前処理は、上記図6に示す処理と同様である。そして、制御部310は、検査実行部314および検査後処理部315に、検査対象の被検体毎に以下の処理を行わせる。
【0058】
検査開始の指示を受け付けると(ステップS1302)、検査実行部314は、当該被検体の実行ワークリストに従って画像取得部320を制御し、医用画像を取得させる(ステップS1303)。そして、実行ワークリストから付帯情報を生成し(ステップS1304)、取得した医用画像とともにデータ保存部360に保存する(ステップS1305)。検査実行部314は、ステップS1302からステップS1305の処理を、被検体の向きや、例えば、超音波検査装置であれば、探触子の種類や位置を変更し、実行ワークリストに登録される全検査について行う(ステップS1306)。
【0059】
当該被検体について、実行ワークリストに登録される全検査の処理が終了すると、検査後処理部315は、ワークリスト取得部311にワークリストサーバ120へ当該被検体のワークリスト要求を送信させ(ステップS1307)、最新ワークリストを取得する(ステップS1308)。
【0060】
そして、判別部312に実行ワークリストと最新ワークリストとを比較し、両者の整合性の有無を判別させる(ステップS1309)。検査後処理部315は、整合性があると判別された場合、付帯情報とともに医用画像を画像管理サーバ130へ送信する(ステップS1310)。一方、検査後処理部315は、整合性無しと判別された場合、不整合を通知する表示を生成し、表示部340へ表示し、操作者に通知する(ステップS1311)。
【0061】
制御部310は、検査実行部314および検査後処理部315に、上記ステップS1302からステップS1311の処理を、ステップS1301で実行ワークリストを取得した、全被検体について繰り返し実行させる(ステップS1312)。
【0062】
ステップS1311で通知を受けた操作者は、例えば、本処理を中断し、最新ワークリストを実行リストに置き換え、不足する検査を継続する。
【0063】
このように構成することにより、操作者は、各被検体の対する追加検査の有無を、当該被検体の検査終了前に把握することができる。従って、例えば、追加の検査がある場合、そのままの状態で被検体の検査を継続することができる。従って、上記効果に加え、さらに、被検体に対する検査の負荷低減に繋がるとともに、全体の検査にかかる時間が減少し、当該医用画像取得装置のスループットが向上する。
【0064】
なお、上記実施形態では、所定の期間(例えば、1日)に医用画像取得装置140で検査を実行する複数の被検体のワークリストを1度に取得し、検査を連続して実行する場合を例にあげて説明したが、これに限られない。例えば、通信ネットワーク110に接続した状態で検査を行う場合は、被検体毎に、検査前処理、検査処理、検査後処理を行うよう構成してもよい。この場合の検査ワークフローを図8に示す。
【0065】
検査前処理部313は、検査前処理開始の指示を受け付けると(ステップS1400)、検査対象の被検体に関し、検査前処理を行う(ステップS1401)。ここでは、リスト取得部311にワークリストサーバ120にワークリスト送信要求を行わせ(ステップS1401a)、折返しワークリスト200を受信すると(ステップS1401b)、実行ワークリストとしてデータ保存部360に保存する(ステップS1401c)。
【0066】
そして、検査実行部314は、検査開始指示を受け付けると(ステップS1403a)、検査を実行する(ステップS1403)。ここでは、実行ワークリストに登録される検査毎に、上記実施形態と同様の手法で、医用画像を取得し(ステップS1403b)、付帯情報を生成し(ステップS1403c)、データ保存部360に保存する(ステップS1403d)。ステップS1403a〜ステップS1403dまでの処理を全検査について繰り返す(ステップS1403e)。
【0067】
全検査について処理を終えると、検査後処理部315は、検査後処理を実行する(ステップS1405)。ここでは、まず、リスト取得部311にワークリストサーバ120に当該被検体のワークリストを要求させる(ステップS1405a)。折返し、最新ワークリストを受信すると(ステップS1405b)、判別部312に実行ワークリストとの整合性を判別させる(ステップS1405c)。そして、検査後処理部315は、整合する場合、データ保存部360に保存される医用画像を、付帯情報とともに画像管理サーバ130に送信する(ステップS1405e)。一方、整合しない場合は、不整合である旨通知する表示を生成し、操作者に通知する(ステップS1405d)。
【0068】
このように構成することにより、上記変形例同様、各被検体の対する追加検査の有無を、当該被検体の検査終了前に把握することができる。従って、例えば、追加の検査がある場合、そのままの状態で被検体の検査を継続することができる。従って、上記効果に加え、さらに、被検体に対する検査の負荷低減に繋がるとともに、全体の検査にかかる時間が減少し、当該医用画像取得装置のスループットが向上する。なお、ワークリストを検査単位で取得可能な場合は、各検査終了後、ワークリストを取得して整合性を判別し、上記同様、通知または画像管理サーバ130へ送信するよう構成してもよい。
【0069】
以上説明したように、本実施形態によれば、ワークリストサーバ120内の患者情報および検査情報と、画像管理サーバ130内の患者情報および検査情報からなる付帯情報との不一致を回避することを支援できる。また、検査中にワークリストに変更がある場合であっても、新たなハードウェアを追加することなく、また、現在のDICOM規格やIHEのガイドラインに沿った検査ワークフロー内で、医用画像取得装置の操作者が、ワークリストの変更を把握することができる。従って、操作者は、特別な負担無しに適切な対処を取ることができる。
【0070】
<<第二の実施形態>>
次に、本発明を適用する第二の実施形態について説明する。本実施形態では、実行したワークリストと、最新のワークリストとの間に不整合があった場合、通知するだけでなく、操作者からの指示に応じて、医用画像に付帯させる情報を、最新のワークリストに整合させる。以下、本実施形態について、第一の実施形態と異なる構成に主眼をおいて説明する。
【0071】
本実施形態の医用画像管理システム100の構成は、基本的に、図1に示す第一の実施形態の構成と同様である。また、本実施形態の医用画像取得装置140の機能構成も図2に示す第一の実施形態の機能構成と同様である。さらに、本実施形態の制御部310の各部による検査前処理、検査も第一の実施形態と同様である。また、検査実行部による検査は、通信ネットワーク110と切断して行ってもよいし、接続された状態で行ってもよい。ただし、検査後処理部315による検査後処理および判別部312による判別処理が異なる。
【0072】
本実施形態の判別部312は、検査情報で特定される検査毎に、すなわち、取得した医用画像毎に、最新ワークリストと実行ワークリストとの整合性を判別する。具体的には、実行ワークリストそのものではなく、各医用画像の付帯情報と最新ワークリスト内の患者情報および検査情報との整合性を判別する。ここでは、医用画像の付帯情報毎に、当該付帯情報に合致する情報が最新ワークリストに存在するか否か、判別する。まず、付帯情報の患者情報について、合致の有無を判別し、その後、付帯情報の検査情報について、該当する検査情報の有無を検索する。患者情報が合致し、かつ、検査情報に合致する検査情報が最新ワークリストにある場合、整合性有りと判別する。そして、その他の場合、整合性無しと判別する。さらに、全付帯情報について、判別処理を終えた後、いずれの付帯情報の検査情報にも合致しない検査情報が最新ワークリストにある場合、当該検査情報も、不整合データと判別し、出力する。
【0073】
また、本実施形態の検査後処理部315は、リスト取得部311に最新ワークリストを取得させ、判別部312に検査毎に、実行ワークリストと最新ワークリストとの整合性を判別させる。整合性の判別は、実行ワークリストおよび最新ワークリストの両ワークリストに含まれる全検査について行う。そして、判別結果が整合性有りの場合は、第一の実施形態同様、付帯情報とともに医用画像を画像管理サーバ130へ送信する。一方、整合性無しの場合、操作者に、患者情報および検査情報の中のいずれが不整合であるかを示す情報とともに不整合がある旨を通知する。
【0074】
さらに、本実施形態の検査後処理部315は、操作者に、付帯情報を最新ワークリストの情報に置換えてから医用画像を送信する、付帯情報を置き換えずに医用画像を送信する、および、医用画像を送信しない、の3つの選択肢から処理を選択可能な表示画面を生成し、表示する。そして、操作者に選択に応じ、選択された処理を実行する。このとき表示される画面例410を図9に示す。
【0075】
本図に示すように、画面例410は、データ表示部411と、付帯情報を最新ワークリストの情報に置換えてから医用画像を送信する指示を受け付ける第一の受付領域412と、付帯情報を置き換えずに医用画像を送信する指示を受け付ける第二の受付領域413と、医用画像を送信しない指示を受け付ける第三の受付領域414とを備える。データ表示部411には、不整合がある旨を通知するメッセージと、不整合が発生したデータとが表示される。
【0076】
また、検査後処理部315は、判別部312が、最新ワークリスト側の不整合データと判別した検査情報を、不整合データとしてデータ保存部360に保存する。これは、最新ワークリストには登録され、かつ、実行ワークリストには登録されていない検査情報であり、検査中に追加となった検査である。なお、検査後処理部315は、第三の受付領域414を介して医用画像を送信しないとの指示を受け付けた場合、当該医用画像の付帯情報を不整合データとしてデータ保存部360に保存し、全被検体の検査後処理終了後に操作者に提示するよう構成してもよい。
【0077】
以下、本実施形態の、検査後処理部315による検査後処理の処理の流れを説明する。図10は、本実施形態の検査後処理の処理フローである。本実施形態の検査後処理も、第一の実施形態同様の契機で開始する。
【0078】
検査後処理部315は、第一の実施形態同様、リスト取得部311に、ワークリストサーバ120に検査対象の被検体のワークリスト要求を送信させ(ステップS1501)、その時点の最新のワークリスト(最新ワークリスト)を受信する(ステップS1502)。
【0079】
そして、検査後処理部315は、各被検体の検査毎に、判別部312に最新ワークリストと実行ワークリスト(付帯情報)との整合性を判別させ(ステップS1503)、判別結果に応じた処理を行う。
【0080】
判別結果が、整合性有りの場合、第一の実施形態同様、検査後処理部315は、データ保存部360に保持される医用画像を、付帯情報とともに画像管理サーバ130へ送信する(ステップS1504)。
【0081】
一方、判別結果が整合性無しの場合、検査後処理部315は、画面例410を表示部340に表示させ、患者情報および検査情報のいずれに不整合があるかの情報を操作者に不整合があることを通知し(ステップS1505)、操作者からの選択を受け付ける(ステップS1506)。操作者は、この通知を受け、その後の処理を選択する。
【0082】
付帯情報を最新ワークリストの情報で更新して送信するとの指示を受け付けた場合(ステップS1507)、検査後処理部315は、最新ワークリストを用いて付帯情報を再作成し、作成した付帯情報で付帯情報を更新する(ステップS1508)。そして、ステップS1504へ移行し、更新後の付帯情報とともにデータ保存部360に保存される医用画像を画像管理サーバ130へ送信する。
【0083】
一方、更新せずに送信するとの指示を受け付けた場合(ステップS1509)、検査後処理部315は、ステップS1504へ移行し、データ保存部360に保存される付帯情報と医用画像とを管理サーバ130へ送信する。
【0084】
また、送信しないとの指示を受け付けた場合、検査後処理部315は、ステップS1503へ移行し、次の検査の処理を行う。検査後処理部315は、ステップS1503からステップS1509の処理を、1の被検体の、実行ワークリスト上の全検査について繰り返す(ステップS1510)。
【0085】
そして、いずれの検査情報にも合致しない検査情報が最新ワークリスト側にあれば、当該検査情報も患者情報とともに不整合データとして保存する(ステップS1511)。さらに、ステップS1503からステップS1511の処理を、全被検体について繰り返す(ステップS1512)。
【0086】
そして、全被検体について、上記処理を終えると、検査後処理部315は、不整合データとしてデータ保存部360に保存されている最新ワークリストの情報を表示部340に表示し、不整合データがあることを操作者に通知し(ステップS1513)、処理を終了する。
【0087】
操作者は、通知されたデータを見ることにより、再度検査を行う等対処を行うことができる。
【0088】
以上説明したように、本実施形態によれば、検査を終え、画像管理サーバ130に取得した医用画像を送信する前に、不整合の有無を検出することができる。そして、不整合がある場合、不整合の内容を操作者に通知し、操作者の指示に従って、付帯情報を更新してから医用画像を画像管理サーバ130に送信する。
【0089】
従って、操作者は、例えば、不整合の内容を見て、不整合が患者情報だけである場合、付帯情報を最新のものに更新し、画像管理サーバ130に送信することができる。一方、検査情報にも不整合がある場合は、医用画像の送信を取りやめることができる。その後、最新の検査情報に従って、検査をやり直すことができる。
【0090】
従って、本実施形態によれば、第一の実施形態で得られる効果に加え、さらに、ワークリストサーバ120内の患者情報および検査情報と、画像管理サーバ130内の患者情報および検査情報からなる付帯情報との不一致を回避できる。
【0091】
上記実施形態では、実行ワークリストと最新ワークリストとの整合性の判別を、検査単位で行うよう構成しているが、これに限られない。例えば、被検体単位で患者情報の整合性を判別し、更新の指示に応じて更新し、その後、当該被検体について、検査単位で検査情報の整合性を判別するよう構成してもよい。この場合の処理フローを図11に示す。
【0092】
上記実施形態同様に最新ワークリストを取得すると(ステップS1601、1602)、検査後処理部315は、判別部312に、被検体毎に、実行ワークリストと最新ワークリストとを比較させ、まず、患者情報の整合性を判別させる(ステップS1603)。判別結果が整合性無しの場合、検査後処理部315は、その旨、表示部340に表示し、操作者に通知する(ステップS1604)。このとき、検査後処理部315は、更新するか否かの指示を受け付けるボタンも表示させる。操作者は、それを受け、更新するか否かの指示を行う。
【0093】
操作者から更新の指示を受け付けると(ステップS1605、S1606)、検査後処理部315は、データ保存部360に保持される、当該被検体の全医用画像の付帯情報の、患者情報部分を更新する(ステップS1607)。
【0094】
その後、検査後処理部315は、検査毎に、判別部312に検査情報の整合性を判別させる(ステップS1608)。判別結果が整合性有りの場合は、当該医用画像を画像管理サーバ130へ送信し(ステップS1609)、整合性無しの場合は、ステップS1610へ移行する。
【0095】
検査後処理部315は、ステップS1608からステップS1609の処理を、各被検体の、実行ワークリストの全検査について繰り返す(ステップS1610)。そして、全検査の処理を終えると、いずれの検査情報にも合致しない検査情報が最新ワークリスト側にあれば、当該検査情報も患者情報とともに不整合データとして保存する(ステップS1611)。
【0096】
そして、次の被検体について、ステップS1603からステップS1611の処理を繰り返す。全被検体について、これらの処理を終えると(ステップS1612)、検査後処理部315は、不整合データを表示部340に表示することにより、操作者に通知し(ステップS1613)、処理を終了する。
【0097】
このように構成することにより、本実施形態の上記効果に加え、患者情報の判別回数が減るため、処理の高速化が図れる。
【0098】
なお、本変形例において、患者情報に不整合がある場合は、操作者の指示を待たず、更新するよう構成してもよい。
【0099】
さらに、本実施形態では、不整合データがあった場合、不整合データで実行ワークリストを更新し、不整合データがなくなるまで、検査を継続するよう構成してもよい。この場合の制御部310による処理の流れを図12に示す。
【0100】
検査前処理開始の指示を受け付けると(ステップS1701)、検査前処理部313は、上記実施形態同様、検査前処理を行う(ステップS1702)。その後、検査実行部314は、上記実施形態同様、検査処理を行う(ステップS1703)。そして、全検査が終了すると、検査後処理部315は、上記実施形態のステップS1501からステップS1512の処理を行う(ステップS1704〜ステップS1715)。
【0101】
そして、制御部310は、不整合データがあるか否かを判別し(ステップS1716)。なければ、処理を終了する。一方、不整合データがある場合、データ保存部320に保持される実行ワークリストを、当該不整合データで更新し、ステップS1703へ移行する。
【0102】
このように構成することにより、画像送信時点で最新のワークリストと実行ワークリストに不整合があった場合であっても、改めて検査ワークフローを最初から実行することなく、不整合が発生した検査に関し再検査を行うことができる。従って、操作者の負担を低減できる。
【0103】
さらに、上記変形例のように、患者情報が不整合の場合は、自動的に付帯情報を最新ワークリスト内の患者情報で更新し、検査情報が不整合の場合は、不整合データとして保持し、図12に示すように、不整合データがなくなるまで、処理を繰り返すよう構成してもよい。このように構成することにより、操作者の負担は、さらに低減する。
【0104】
以上説明したように、本実施形態によれば、検査中にワークリストに変更がある場合であっても、新たなハードウェアを追加することなく、また、現在のDICOM規格やIHEのガイドラインに沿った検査ワークフロー内で、医用画像取得装置の操作者が、ワークリストの変更を把握することができる。そして、ワークリストサーバ120内の患者情報および検査情報と、画像管理サーバ130内の患者情報および検査情報からなる付帯情報との不一致を、煩雑な処理無しで回避することができる。また、操作者の新たな負担を極力抑え、ワークリストに指示された検査を正確に実行することができる。
【0105】
なお、本実施形態では、検査対象の全被検体の検査終了後、各被検体の検査毎に実行ワークリストと最新ワークリストとの整合性を判別して処理を行うよう構成しているが、これに限られない。第一の実施形態同様、被検体毎に、当該被検体の全検査終了後、検査毎に両ワークリストの整合性を判別して処理を行うよう構成してもよい。また、各被検体の検査終了毎に、両ワークリストの整合性を判別して処理を行うよう構成してもよい。
【0106】
なお、リスト取得部311、判別部312、検査前処理部313および検査後処理部315は、医用画像取得装置140とは独立した情報処理装置であって、医用画像取得装置140および通信ネットワーク110とデータの送受信が可能な情報処理装置上に構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0107】
100:医用画像管理システム、110:通信ネットワーク、120:ワークリストサーバ、130:画像管理サーバ、140:医用画像撮影装置、200:ワークリスト、210:患者情報、220:検査情報、310:制御部、311:リスト取得部、312:判別部、313:検査前処理部、314:検査実行部、315:検査後処理部、320:画像取得部、330:送受信部、340:表示部、350:操作部、360:データ保存部、400:メッセージ、410:画面例、411:メッセージ表示部、412:第一の受付領域、413:第二の受付領域、414:第三の受付領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器とデータを送受信する送受信手段と、被検体の画像を医用画像として取得する画像取得手段と、操作者に情報を通知する通知手段と、前記送受信手段と前記画像取得手段と前記通知手段との動作を制御する制御手段と、を備える医用画像取得装置であって、
前記制御手段は、
当該医用画像取得装置と前記送受信手段を介して接続される外部機器から検査対象の被検体を特定する被検体情報と検査内容を特定する検査情報とを含むワークリストを取得するリスト取得手段と、
前記リスト取得手段が取得した2つのワークリスト間の整合性を判別する判別手段と、
検査開始前に、前記リスト取得手段に前記ワークリストを取得させ、取得したワークリストを実行ワークリストとして保持する検査前処理手段と、
前記実行ワークリストに従って、前記画像取得手段を動作させて前記医用画像を取得するとともに、前記実行ワークリストから前記医用画像に付帯させる付帯情報を生成する検査実行手段と、
検査終了時の処理を行う検査後処理手段と、を備え、
前記検査後処理手段は、
前記リスト取得手段に前記検査対象の被検体の最新のワークリストを取得させ、
前記判別手段に、前記実行ワークリストと前記最新のワークリストとの整合性を判別させ、
前記判別手段が整合性有りと判別した場合、前記送受信手段に、前記付帯情報とともに前記医用画像を外部機器に送信させ、
前記判別手段が整合性無しと判別した場合、前記通知手段に、整合性無しとの情報を通知させること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項2】
請求項1記載の医用画像取得装置であって、
操作者からの指示を受け付ける受付手段をさらに備え、
前記判別手段は、前記検査情報毎に、前記整合性を判別し、
前記検査後処理手段は、前記判別手段が整合性無しと判別した場合、前記受付手段を介して、操作者からの指示を受け付け、受け付けた指示に従って処理を行うこと
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項3】
請求項2記載の医用画像取得装置であって、
前記検査後処理手段は、前記判別手段が整合性無しと判別した場合、前記付帯情報とともに前記医用画像を送信する、前記最新のワークリストから新たな付帯情報を生成し、当該付帯情報とともに前記医用画像を送信する、および、前記医用画像を送信しない、のいずれかの指示を受け付ける表示を行い、当該表示を介して前記操作者からの指示を受け付けること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項4】
請求項1記載の医用画像取得装置であって、
操作者からの指示を受け付ける受付手段をさらに備え、
前記判別手段は、前記被検体情報および前記検査情報のそれぞれについて、被検体情報、検査情報の順に不整合の有無を判別し、
前記検査後処理手段は、
前記被検体情報に不整合があると判別された場合、操作者に前記付帯情報を前記最新のワークリストから生成する新たな付帯情報で更新するか否かの選択を受け付け、
前記検査情報に不整合があると判別された場合、当該検査情報を不整合データとして操作者に通知すること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項5】
請求項1から4いずれか1項記載の医用画像取得装置であって、
前記リスト取得手段は、当該医用画像取得装置が前記送受信手段を介して前記外部機器に接続されたことを受け、前記ワークリストを取得すること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項6】
請求項1から4いずれか1項記載の医用画像取得装置であって、
前記リスト取得手段は、操作者からの指示に従って、前記ワークリストを取得すること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項7】
請求項1から6いずれか1項記載の医用画像取得装置であって、
前記送受信手段は、ネットワークを介して前記外部機器と前記データの送受信を行うこと
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項8】
請求項7記載の医用画像取得装置であって、
前記ネットワークは、DICOMネットワークであること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項9】
請求項1から6いずれか1項記載の医用画像取得装置であって、
当該医用画像取得装置は、超音波検査装置であること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項10】
被検体を特定する被検体情報と検査内容を特定する検査情報とを含むワークリストを管理するワークリストサーバと、被検体の画像を取得する医用画像取得装置と、前記医用画像取得装置が取得した画像を管理する画像管理サーバとが、ネットワークを介して接続される医用画像管理システムであって、
前記医用画像取得装置は、請求項7から9いずれか1項記載の医用画像取得装置であって、
前記リスト取得手段は、前記ワークリストサーバから前記ワークリストを取得し、
前記検査後処理手段は、前記画像管理サーバに前記付帯情報とともに前記画像取得手段が取得した画像を送信すること
を特徴とする医用画像管理システム。
【請求項11】
医用画像取得装置で取得した医用画像を管理する医用画像管理方法であって、
外部機器から検査対象の被検体のワークリストを取得し実行ワークリストとして保持する実行ワークリスト取得ステップと、
前記実行ワークリストに従って、前記被検体の医用画像を取得するとともに、前記実行ワークリストから当該医用画像に付帯させる付帯情報を生成する画像取得ステップと、
前記外部機器から、前記検査対象の被検体の最新のワークリストを取得する最新ワークリスト取得ステップと、
前記実行ワークリストと前記最新のワークリストとの整合性を判別する判別ステップと、
前記判別結果が整合性有りの場合、前記付帯情報とともに前記取得した医用画像を外部機器に送信し、前記判別結果が整合性無しの場合、整合性がないことを操作者に通知する後処理ステップと、
を特徴とする医用画像管理方法。
【請求項12】
請求項11記載の医用画像管理方法であって、
前記後処理ステップは、前記通知に応じて操作者から更新の指示を受け付けると、前記最新のワークリストから前記付帯情報を生成し、当該付帯情報とともに前記医用画像を前記外部機器に送信すること
を特徴とする医用画像管理方法。
【請求項1】
外部機器とデータを送受信する送受信手段と、被検体の画像を医用画像として取得する画像取得手段と、操作者に情報を通知する通知手段と、前記送受信手段と前記画像取得手段と前記通知手段との動作を制御する制御手段と、を備える医用画像取得装置であって、
前記制御手段は、
当該医用画像取得装置と前記送受信手段を介して接続される外部機器から検査対象の被検体を特定する被検体情報と検査内容を特定する検査情報とを含むワークリストを取得するリスト取得手段と、
前記リスト取得手段が取得した2つのワークリスト間の整合性を判別する判別手段と、
検査開始前に、前記リスト取得手段に前記ワークリストを取得させ、取得したワークリストを実行ワークリストとして保持する検査前処理手段と、
前記実行ワークリストに従って、前記画像取得手段を動作させて前記医用画像を取得するとともに、前記実行ワークリストから前記医用画像に付帯させる付帯情報を生成する検査実行手段と、
検査終了時の処理を行う検査後処理手段と、を備え、
前記検査後処理手段は、
前記リスト取得手段に前記検査対象の被検体の最新のワークリストを取得させ、
前記判別手段に、前記実行ワークリストと前記最新のワークリストとの整合性を判別させ、
前記判別手段が整合性有りと判別した場合、前記送受信手段に、前記付帯情報とともに前記医用画像を外部機器に送信させ、
前記判別手段が整合性無しと判別した場合、前記通知手段に、整合性無しとの情報を通知させること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項2】
請求項1記載の医用画像取得装置であって、
操作者からの指示を受け付ける受付手段をさらに備え、
前記判別手段は、前記検査情報毎に、前記整合性を判別し、
前記検査後処理手段は、前記判別手段が整合性無しと判別した場合、前記受付手段を介して、操作者からの指示を受け付け、受け付けた指示に従って処理を行うこと
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項3】
請求項2記載の医用画像取得装置であって、
前記検査後処理手段は、前記判別手段が整合性無しと判別した場合、前記付帯情報とともに前記医用画像を送信する、前記最新のワークリストから新たな付帯情報を生成し、当該付帯情報とともに前記医用画像を送信する、および、前記医用画像を送信しない、のいずれかの指示を受け付ける表示を行い、当該表示を介して前記操作者からの指示を受け付けること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項4】
請求項1記載の医用画像取得装置であって、
操作者からの指示を受け付ける受付手段をさらに備え、
前記判別手段は、前記被検体情報および前記検査情報のそれぞれについて、被検体情報、検査情報の順に不整合の有無を判別し、
前記検査後処理手段は、
前記被検体情報に不整合があると判別された場合、操作者に前記付帯情報を前記最新のワークリストから生成する新たな付帯情報で更新するか否かの選択を受け付け、
前記検査情報に不整合があると判別された場合、当該検査情報を不整合データとして操作者に通知すること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項5】
請求項1から4いずれか1項記載の医用画像取得装置であって、
前記リスト取得手段は、当該医用画像取得装置が前記送受信手段を介して前記外部機器に接続されたことを受け、前記ワークリストを取得すること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項6】
請求項1から4いずれか1項記載の医用画像取得装置であって、
前記リスト取得手段は、操作者からの指示に従って、前記ワークリストを取得すること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項7】
請求項1から6いずれか1項記載の医用画像取得装置であって、
前記送受信手段は、ネットワークを介して前記外部機器と前記データの送受信を行うこと
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項8】
請求項7記載の医用画像取得装置であって、
前記ネットワークは、DICOMネットワークであること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項9】
請求項1から6いずれか1項記載の医用画像取得装置であって、
当該医用画像取得装置は、超音波検査装置であること
を特徴とする医用画像取得装置。
【請求項10】
被検体を特定する被検体情報と検査内容を特定する検査情報とを含むワークリストを管理するワークリストサーバと、被検体の画像を取得する医用画像取得装置と、前記医用画像取得装置が取得した画像を管理する画像管理サーバとが、ネットワークを介して接続される医用画像管理システムであって、
前記医用画像取得装置は、請求項7から9いずれか1項記載の医用画像取得装置であって、
前記リスト取得手段は、前記ワークリストサーバから前記ワークリストを取得し、
前記検査後処理手段は、前記画像管理サーバに前記付帯情報とともに前記画像取得手段が取得した画像を送信すること
を特徴とする医用画像管理システム。
【請求項11】
医用画像取得装置で取得した医用画像を管理する医用画像管理方法であって、
外部機器から検査対象の被検体のワークリストを取得し実行ワークリストとして保持する実行ワークリスト取得ステップと、
前記実行ワークリストに従って、前記被検体の医用画像を取得するとともに、前記実行ワークリストから当該医用画像に付帯させる付帯情報を生成する画像取得ステップと、
前記外部機器から、前記検査対象の被検体の最新のワークリストを取得する最新ワークリスト取得ステップと、
前記実行ワークリストと前記最新のワークリストとの整合性を判別する判別ステップと、
前記判別結果が整合性有りの場合、前記付帯情報とともに前記取得した医用画像を外部機器に送信し、前記判別結果が整合性無しの場合、整合性がないことを操作者に通知する後処理ステップと、
を特徴とする医用画像管理方法。
【請求項12】
請求項11記載の医用画像管理方法であって、
前記後処理ステップは、前記通知に応じて操作者から更新の指示を受け付けると、前記最新のワークリストから前記付帯情報を生成し、当該付帯情報とともに前記医用画像を前記外部機器に送信すること
を特徴とする医用画像管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−24204(P2012−24204A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−164225(P2010−164225)
【出願日】平成22年7月21日(2010.7.21)
【出願人】(000153498)株式会社日立メディコ (1,613)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月21日(2010.7.21)
【出願人】(000153498)株式会社日立メディコ (1,613)
【Fターム(参考)】
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