説明

医用画像提供装置、医用画像再生装置及びプログラム

【課題】医用画像データに対して質問する際のユーザの手間を軽減すること。
【解決手段】サーバ3は、メディア9の提供先のユーザのユーザIDを取得する。また、選択された医用画像のヘッダ情報から医師種別毎の医師名を抽出し、その医師名とメールアドレスとを対応付けた連絡先テーブルを生成する。そして、取得したユーザIDに基づいて照会医や読影医といった医師種別の質問先グループを選択し、ユーザIDと対応付けて質問先テーブルを生成し、連絡先テーブルと共にメディア9に記憶する。クライアント5は、ログインユーザのユーザIDを取得し、そのユーザIDに対応付けられた質問先グループを質問先テーブルから読み出し、その質問先グループで示される医師の医師名を医用画像のヘッダ情報から抽出する。次いで、その医師名に対応付けられたメールアドレスを連絡先テーブルから読み出し、メールデータに設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像データを各種媒体に出力することで当該医用画像データを外部機器にデータ移送する医用画像提供装置と、各種媒体を介して外部機器からデータ移送された医用画像データの再生表示を行うと共に外部機器に対する通信手段を有する医用画像再生装置と、プログラムとに関する。
【背景技術】
【0002】
医療の分野において、医用画像をデジタル化して取り扱うことが最近では主流となりつつある。具体的には、CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置等の医用画像生成装置(以下、「モダリティ」という)によってデジタル化され、PACS(Picture Archiving and Communication System for medical application)と呼ばれる医用画像管理システムで記憶管理されている。
【0003】
医用画像は、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠したデータ形式で患者情報や検査情報を含む医用画像データとしてデジタル化される。DICOMとは、医用画像の通信及び保存フォーマットに関する標準規格であり、この規格に準拠することで、異なる医療機器間での相互通信性が確保される。
【0004】
ところが、DICOM規格に準拠したからといって、必ずしも適正に医用画像の通信ができるとは限らないのが現況である。これは、DICOM規格に対する解釈が各ベンダー(メーカー)に委ねられ、DICOM規格のサポート範囲がベンダー毎に異なることがあるためである。従って、DICOMが標準規格とされならが、異なるベンダー同士の医療機器間では医用画像の通信ができなかったり、通信できたとしてもその医用画像を表示できなかったりする不具合が生じてしまった。
【0005】
そこで、近年は、DICOM規格や医用情報標準化規格(Health Level 7;以下「HL7」という)等の標準規格を臨床現場のワークフローに則して適用するためのIHE(Integrating Healthcare Enterprise)やIHE−J(IHE-Japan)と呼ばれるガイドラインが定められ、運用されている。以下、IHE及びIHE−Jを「IHE」と総称することとする。
【0006】
このIHEに則っとることで、医療機器間の相互通信性を高め、マルチベンダによる低コストのシステム構築が可能になる。このような医用画像の標準化により、ネットワークを介した医用画像データの提供が容易になった。また、医用画像データの提供方法としては、MOディスクやCD−R等の各種メディアを用いてデータ移送する方法もあり、メディアに医用画像データを記憶する際のデータ構造もIHEによって定められている。このため、当該メディアを用いた医用画像データの提供も容易になった。
【0007】
また、医用画像データの提供を受けた他のPACSの部門や医療機関、患者側において、その医用画像に対してユーザに質問が生じた場合、電話やファクシミリ、電子メールといった通信手段が一般には用いている。電子メールを用いた技術としては、複数の送信相手先の中から選択した送信相手先に電子メールで診療情報を含む質問を送信する技術が知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−30338号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、モダリティの多様化等によって一枚の医用画像に関わった医師や技師等の医療スタッフは、医用画像の撮影を行った撮影技師、読影を行った読影医、医用画像の照会を行った照会医といったように複雑になっている。このため、医用画像に対する質問をどの医療スタッフに行うのが適切なのかは、ユーザが適宜判断しなければならない。
【0009】
しかし、患者は照会医に、照会医は読影医に、読影医は撮影技師にといったようにユーザ毎に質問先が異なるのが通例である。このため、ある医用画像に対する質問先を単純に一人の医療スタッフに定めた場合は、その医療スタッフに質問が集中してしまい運用上現実的ではなかった。
【0010】
また、PACS内で医用画像データに関わった医療スタッフをデータベース管理することは容易ではあるが、上述のようにネットワークやメディアを介して外部のPACSや医療機関等にデータ移送した場合、その移送先で医用画像に関わった医療スタッフを判断することは困難である。
【0011】
また、特許文献1の技術では、複数の送信相手先の中から所望の送信相手先を選択できるが、その送信相手先の中のどの医療スタッフが質問先として適しているかの判断はユーザが行わなければならない。このため、医用画像の提供を受けたユーザは、質問先の医療スタッフを事前に問い合わせたり、その医療スタッフへの連絡先を調査したりしなければならなく、非常に煩雑であった。
【0012】
本発明は、上述した課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、医用画像データに対して質問する際のユーザの手間を軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
医用画像データを各種媒体に出力することで当該医用画像データを外部機器にデータ移送する医用画像提供装置において、
医療スタッフ毎の識別情報と、当該医療スタッフの連絡先情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
予め定められたユーザ種別毎のユーザ情報を取得する取得手段と、
前記医用画像データに含まれる前記医療スタッフの識別情報を当該医用画像データから抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記記憶手段から読み出し、その連絡先情報と当該識別情報とを対応付けた連絡先テーブルを生成する連絡先テーブル生成手段と、
前記取得手段により取得されたユーザ情報のユーザ種別に基づいて前記医療スタッフを分類する分類情報を選択し、その分類情報と当該ユーザ情報と対応付けた質問先テーブルを生成する質問先テーブル生成手段と、
前記連絡先テーブルと前記質問先テーブルとを前記医用画像データと共に前記各種媒体に出力する出力手段と、
を備えることを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載の発明は、
医用画像データを各種媒体に出力することで当該医用画像データを外部機器にデータ移送する医用画像提供装置において、
医療スタッフ毎の識別情報と、当該医療スタッフの連絡先情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
予め定められたユーザ種別毎のユーザ情報を取得する取得手段と、
前記医用画像データに含まれる前記医療スタッフの識別情報を当該医用画像データから抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記記憶手段から読み出し、その識別情報と当該連絡先情報とを対応付けた連絡先テーブルを生成する連絡先テーブル生成手段と、
前記取得手段により取得されたユーザ情報と、当該ユーザ情報のユーザ種別とを対応付けた質問先テーブルを生成する質問先テーブル生成手段と、
前記連絡先テーブルと前記質問先テーブルとを前記医用画像データと共に前記各種媒体に出力する出力手段と、
を備えることを特徴としている。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記連絡先情報は、前記医療スタッフ毎のメールアドレスを含むことを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、
前記出力手段は、
前記連絡先テーブル、前記質問先テーブル及び前記医用画像データを可搬電子媒体に書き込み出力する書込手段を有することを特徴としている。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
前記書込手段は、
前記連絡先テーブル、前記質問先テーブル及び前記医用画像データをIHEに対応したデータ構造で前記可搬電子媒体に書き込むことを特徴としている。
【0018】
請求項6に記載の発明は、
各種媒体を介して外部機器からデータ移送された医用画像データの再生表示を行うと共に、外部機器に対する通信手段を有する医用画像再生装置において、
医療スタッフの識別情報と当該医療スタッフの連絡先情報とが対応付けられた連絡先テーブルと、医療スタッフを分類する分類情報とユーザ情報とが対応付けられた質問先テーブルとを前記医用画像データと共に前記各種媒体から取得する医用情報取得手段と、
ユーザ入力に従ってユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、
前記ユーザ情報取得手段により取得されたユーザ情報に対応付けられた前記分類情報を前記質問先テーブルから読み出し、その分類情報で分類される当該医療スタッフの識別情報を前記医用画像データから抽出する識別情報抽出手段と、
前記識別情報抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記連絡先テーブルから読み出し、その連絡先情報を前記通信手段の通信先として設定する設定手段と、
を備えることを特徴としている。
【0019】
請求項7に記載の発明は、
各種媒体を介して外部機器からデータ移送された医用画像データの再生表示を行うと共に、外部機器に対する通信手段を有する医用画像再生装置において、
医療スタッフの識別情報と当該医療スタッフの連絡先情報とが対応付けられた連絡先テーブルと、ユーザ情報と当該ユーザ情報のユーザ種別とが対応付けられた質問先テーブルとを前記医用画像データと共に前記各種媒体から取得する医用情報取得手段と、
ユーザ入力に従ってユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、
前記ユーザ情報取得手段により取得されたユーザ情報に対応付けられたユーザ種別を前記質問先テーブルから読み出し、前記医療スタッフを分類する分類情報をそのユーザ情報に基づいて選択する分類情報選択手段と、
前記分類情報選択手段により選択された分類情報で分類される前記医療スタッフの識別情報を前記医用画像データから抽出する識別情報抽出手段と、
前記識別情報抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記連絡先テーブルから読み出し、その連絡先情報を前記通信手段の通信先として設定する設定手段と、
を備えることを特徴としている。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項6又は7に記載の発明において、
前記通信手段は、前記外部機器に対してメールデータを送信する電子メーラを含み、
前記連絡先情報は、前記医療スタッフ毎のメールアドレスを含み、
前記設定手段は、前記連絡先テーブルから前記メールアドレスを読み出し、前記メールデータの宛先として設定するメール設定手段を有することを特徴としている。
【0021】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、
前記医用画像データに含まれる付帯情報を抽出する付帯情報抽出手段を更に備え、
前記メール設定手段は、
前記付帯情報抽出手段により抽出された付帯情報を前記メールデータの本文に設定する本文設定手段を有することを特徴としている。
【0022】
請求項10に記載の発明は、請求項6〜9の何れか一項に記載の発明において、
前記医用情報取得手段は、
前記連絡先テーブル、前記質問先テーブル及び前記医用画像データを可搬電子媒体から読み取って取得する読取手段を有することを特徴としている。
【0023】
請求項11に記載のプログラムは、
コンピュータを、
医療スタッフ毎の識別情報と、当該医療スタッフの連絡先情報とを対応付けて記憶する記憶手段、
予め定められたユーザ種別毎のユーザ情報を取得する取得手段、
医用画像データに含まれる前記医療スタッフの識別情報を当該医用画像データから抽出する抽出手段、
前記抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記記憶手段から読み出し、その連絡先情報と当該識別情報とを対応付けた連絡先テーブルを生成する連絡先テーブル生成手段、
前記取得手段により取得されたユーザ情報のユーザ種別に基づいて前記医療スタッフを分類する分類情報を選択し、その分類情報と当該ユーザ情報と対応付けた質問先テーブルを生成する質問先テーブル生成手段、
前記連絡先テーブルと前記質問先テーブルとを前記医用画像データと共に各種媒体に出力する出力手段、
として機能させることを特徴としている。
【0024】
請求項12に記載のプログラムは、
コンピュータを、
医療スタッフ毎の識別情報と、当該医療スタッフの連絡先情報とを対応付けて記憶する記憶手段、
予め定められたユーザ種別毎のユーザ情報を取得する取得手段、
医用画像データに含まれる前記医療スタッフの識別情報を当該医用画像データから抽出する抽出手段、
前記抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記記憶手段から読み出し、その識別情報と当該連絡先情報とを対応付けた連絡先テーブルを生成する連絡先テーブル生成手段、
前記取得手段により取得されたユーザ情報と、当該ユーザ情報のユーザ種別とを対応付けた質問先テーブルを生成する質問先テーブル生成手段、
前記連絡先テーブルと前記質問先テーブルとを前記医用画像データと共に各種媒体に出力する出力手段、
として機能させることを特徴としている。
【0025】
請求項13に記載のプログラムは、
コンピュータを、
医療スタッフの識別情報と当該医療スタッフの連絡先情報とが対応付けられた連絡先テーブルと、医療スタッフを分類する分類情報とユーザ情報とが対応付けられた質問先テーブルとを医用画像データと共に各種媒体から取得する医用情報取得手段、
ユーザ入力に従ってユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段、
前記ユーザ情報取得手段により取得されたユーザ情報に対応付けられた前記分類情報を前記質問先テーブルから読み出し、その分類情報で分類される当該医療スタッフの識別情報を前記医用画像データから抽出する識別情報抽出手段、
前記識別情報抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記連絡先テーブルから読み出し、その連絡先情報を通信手段の通信先として設定する設定手段、
として機能させることを特徴としている。
【0026】
請求項14に記載のプログラムは、
コンピュータを、
医療スタッフの識別情報と当該医療スタッフの連絡先情報とが対応付けられた連絡先テーブルと、ユーザ情報と当該ユーザ情報のユーザ種別とが対応付けられた質問先テーブルとを医用画像データと共に各種媒体から取得する医用情報取得手段、
ユーザ入力に従ってユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段、
前記ユーザ情報取得手段により取得されたユーザ情報に対応付けられたユーザ種別を前記質問先テーブルから読み出し、前記医療スタッフを分類する分類情報をそのユーザ情報に基づいて選択する分類情報選択手段、
前記分類情報選択手段により選択された分類情報で分類される前記医療スタッフの識別情報を前記医用画像データから抽出する識別情報抽出手段、
前記識別情報抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記連絡先テーブルから読み出し、その連絡先情報を通信手段の通信先として設定する設定手段、
として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、連絡先テーブル及び質問先テーブルを医用画像データと共に医用画像再生装置が各種媒体を介して取得し、ユーザ入力されたユーザ情報と当該質問先テーブルとに基づいて医療スタッフの識別情報を医用画像データから抽出して、その識別情報に対応付けられた連絡先情報を連絡先テーブルから読み出して通信手段の通信先として設定する。
【0028】
このため、データ移送先のユーザが医用画像データに対する質問を行う際に、質問先としてどの医療スタッフが質問に適しているかの判断や問い合わせ、医療スタッフの連絡先の調査等を行う手間が省ける。従って、適切な医療スタッフの連絡先情報に対して通信して容易に質問できるため、医用画像データに対して質問する際のユーザの手間を軽減することができる。
【0029】
医用画像提供装置は、取得したユーザ情報のユーザ種別に基づいて医療スタッフを分類する分類情報を選択し、その分類情報とユーザ情報とを対応付けて質問先テーブルを生成することとしてもよい。これにより、医用画像再生装置では、ユーザ入力されたユーザ情報に対応付けられた分類情報を質問先テーブルから読み出し、その分類情報で分類される医療スタッフの識別情報を医用画像データから抽出して、連絡先テーブルにおいて当該識別情報に対応付けられた連絡先情報を通信手段の通信先として設定することができる。
【0030】
また、医用画像提供装置は、取得したユーザ情報と、そのユーザ情報のユーザ種別とを対応付けて質問先テーブルを生成することとしてもよい。これにより、医用画像再生装置では、ユーザ入力されたユーザ情報に対応付けられたユーザ種別を質問先テーブルから読み出し、そのユーザ情報に基づいた分類情報で分類される医療スタッフの識別情報を医用画像データから抽出して、連絡先テーブルにおいて当該識別情報に対応付けられた連絡先情報を通信手段の通信先として設定することができる。
【0031】
また、連絡先情報は、メールアドレスとしてもよく、医用画像再生装置では、そのメールアドレスをメールデータの宛先として設定する。これにより、電子メーラの宛先を逐次選択して設定するといったユーザの操作上の手間を省くことができる。
【0032】
また、連絡先テーブル、質問先テーブル及び医用画像データを可搬電子媒体に書き込むことで、医用画像再生装置にデータ移送することとしてもよい。これにより、ネットワークを介さないオフラインにおいても医用画像データをデータ移送し、その医用画像データに対して質問する際のデータ移送先のユーザの手間を軽減することができる。
【0033】
また、連絡先テーブル、質問先テーブル及び医用画像データをIHEに対応したデータ構造で可搬電子媒体に書き込むこととしてもよい。これにより、IHEに対応した医用画像再生装置であれば、その可搬電子媒体に書き込まれたデータを容易に読み出すことができる。
【0034】
また、医用画像再生装置では、医用画像データに含まれる付帯情報を抽出してメールデータの本文に設定することとしてもよい。これにより、医用画像データに関する付帯情報をユーザがメールデータに入力する手間を省くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明の医用画像提供装置を図2のサーバ3、医用画像再生装置を図2のクライアント5に適用した場合の実施形態について図1〜図15を参照して説明する。
【0036】
〔医用情報提供システムの概要〕
先ず、図1に示す医用情報提供システムSの概要について説明する。図1は、医用情報提供システムSのシステム構成の一例を示すブロック図である。図1によれば、医用情報提供システムSは、病院毎のPACS1と、患者用の一般PC11とが公衆回線網N1を介して各々がデータ通信可能に構成されている。図1において、PACS1Aは病院Aに、PACS1Bは病院Bに配設されている。
【0037】
PACS1で記憶管理されている医用画像データは、公衆回線網N1又はメディア9を介して他の病院のPACS1や患者の一般PC11にデータ移送される。メディア9にデータ記憶する際のデータ構造は、IHEによって予め定められており、各PACS1や一般PC11がこのデータ構造に対応していることで、医用画像データのメディア9からの読み出しが容易になる。
【0038】
また、PACS1や一般PC11がDICOM規格やIHEに対応していない場合であっても、DICOM規格やIHEに対応したアプリケーションプログラムをメディア9に書き込んでおき、このプログラムをPACS1や一般PC11が起動することで、データ移送先においても医用画像データの読み出しが可能になる。
【0039】
図2にPACS1のシステム構成の一例を示す。図2によれば、PACS1は、サーバ3とクライアント5とが院内ネットワークN3を介して通信接続されて、データ通信可能に構成されている。院内ネットワークN3は、病院内の専用ネットワークであり、各種モダリティMやフィルム出力装置7が接続されている。また、院内ネットワークN3は、公衆回線網N1との間にファイヤーウォール等を設けてセキュリティの確保が為されている。
【0040】
モダリティM(M1,M2,・・・)は、CTやCR、MRI、乳房撮影装置、超音波診断装置等であり、撮影技師の操作に従って撮影して得られた画像のデータ信号をDICOM規格に則したデジタルデータに変換して医用画像データを生成する。モダリティMは、生成した医用画像データをサーバ3に送信する。
【0041】
例えば、CRは、被写体に放射線を照射して、その被写体を透過した放射線をプレート状の輝尽性蛍光体に吸収させる。そして、この輝尽性蛍光体を例えばレーザ光で走査しながら励起することにより、この輝尽性蛍光体が蓄積している放射線エネルギを発光させ、その発光を光電変換して得られた放射線画像のデータ信号をデジタル変換して被写体の画像データを生成する。
【0042】
図3に、医用画像データD1のデータ構造の一例を示す。図3(a)によれば、医用画像データD1は、付帯情報としてのヘッダ情報D3と画像データD5とを有して構成される。ヘッダ情報D3は、図3(b)に示すように、患者情報D30、検査情報D32、シリーズ情報D34及び画像詳細情報D36を有して構成され、例えば、DICOM規格に則って記述される。
【0043】
また、ヘッダ情報D3は、HIS(病院情報システム;Hospital Information System)やRIS(放射線情報システム;Radiological Information System)から発行されるオーダー情報に基づいて、医用画像の生成時にモダリティMによって設定される。尚、図3(b)に示すヘッダ情報D3は、本実施形態において主要なデータを模式化したものであり、他のデータの図示は省略している。
【0044】
患者情報D30は、図4(a)に示すように、患者情報LID(Link Identification)と、患者の名前(ASCII、カナ、漢字)、患者ID、生年月日、性別等の患者に関する各種情報とが含まれている。LIDは、ヘッダ情報D3に含まれる各種情報を関連付けるための識別子であり、患者情報LIDは、患者情報D30を個別に識別し、当該患者情報D30と検査情報D32とを関連付ける。
【0045】
検査情報D32は、図4(b)に示すように、検査情報LIDと、画像管理のために発行された検査インスタンスUID(Unique Identification)と、検査情報D32に対応付けられた患者情報LIDと、検査日付、検査ID等の検査に関する各種情報とが含まれている。検査情報LIDは、検査情報D32を個別に識別し、当該検査情報D32とシリーズ情報D34等とを関連付ける。
【0046】
シリーズ情報D34は、図4(c)に示すように、シリーズ情報LIDと、画像管理のために発行されたシリーズインスタンスUIDと、そのシリーズ情報D34に対応付けられた検査情報LIDと、医用画像を撮影したモダリティMの種類を示す名称、そのモダリティMのシリーズ番号、検査部位等のモダリティMや撮影に関する各種情報とが含まれている。シリーズ情報LIDは、シリーズ情報D34を個別に識別し、当該シリーズ情報D34と画像詳細情報D36等とを関連付ける。
【0047】
また、検査情報D32は、照会医師名D320、担当医師名D322及び読影医師名D324といった医療スタッフの識別情報を、シリーズ情報D34は、実施医師名D340及び操作者氏名D342といった識別情報を含んで構成される。識別情報は、医用画像の撮影、読影、照会に関わった医師や技師等の医療スタッフを識別するための情報である。医師の種別(以下、「医師種別」という)としては、医用画像の照会を行う照会医、医用画像の読影を行う読影医、医用画像の撮影の実施を指示する実施医等がある。
【0048】
尚、本実施形態では、医用画像データD1に関わった医師の氏名をスタッフ情報として説明するが、技師や他の医療スタッフの氏名を識別情報としてもよいし、医療スタッフ毎に固有に割り振られているIDを識別情報としてもよい。
【0049】
画像詳細情報D36は、図4(d)に示すように、画像詳細情報LIDと、シリーズインスタンスUID及び医用画像のファイル保存場所を示すアドレスを組み合わせて構成されるSOP(Service Object Pair)インスタンスUIDとを含んで構成される。画像詳細情報LIDは、画像詳細情報D36を個別に識別し、当該画像詳細情報D36と他の情報とを関連付ける。
【0050】
また、画像詳細情報D36は、更に当該画像詳細情報D36に対応付けられたシリーズ情報LIDと、医用画像が生成された際に付された画像番号、画像が生成された画像時刻等の画像管理や画像生成に関する各種情報とを含んで構成される。
【0051】
サーバ3は、モダリティMから送信される医用画像データD1を受信して、後述する医用画像DB340及び基本情報DB341に蓄積記憶することで医用画像データD1をデータベース管理する。また、ユーザは、所望の医用画像データD1を選択して、メディア9に書き込ませ、そのメディア9を介して医用画像データD1を他の病院のPACS1や一般PC11にデータ移送することができる。
【0052】
クライアント5は、LCD(Liquid Crystal Display)等を備えて構成され、医用画像データD1に基づいて医用画像を再生表示する端末装置である。ユーザが、再生表示する医用画像データD1を指定すると、その医用画像データD1をサーバ3やメディア9から読み出して再生表示する。
【0053】
フィルム出力装置7は、フィルムデジタイザ等により構成され、医用画像データD1に基づいた医用画像を記録媒体上に画像形成して出力する画像形成装置である。ユーザがフィルム出力する医用画像データD1を指定すると、その医用画像データD1がサーバ3やメディア9から読み出されて、熱感光フィルム等の記録媒体上に医用画像の画像形成を行って出力する。
【0054】
〔サーバ及びクライアントの機能構成〕
次に、サーバ3及びクライアント5の機能構成について図5及び6を参照して説明する。サーバ3及びクライアント5は、汎用的なコンピュータによって構成可能であり、それぞれの各機能部の主要な構成は略同一である。このため、クライアント5側の機能構成については、サーバ3と異なる部分を中心に説明する。
【0055】
サーバ3は、図5に示すように制御部30と、入力部31と、表示部32と、通信部33と、記憶部34と、I/F部35とを備えて構成される。制御部30は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成され、各機能部の動作の制御と、機能部間のデータ入出力の制御等を行うことでサーバ3を統括的に管理・制御する制御部である。
【0056】
具体的には、入力部31から入力される操作信号に応じてROMや記憶部34に格納されたプログラムを読み出し、当該プログラムに従った処理を実行する。そして、その処理結果に基づいて、表示部32の表示画面の更新や記憶部34へのデータの記憶、通信部33を介した外部機器とのデータ通信等を行う。
【0057】
入力部31は、カーソルキーやテンキー等の各種キー群や、マウスやタッチパネル等のポインティングデバイスを備えて構成される。入力部31は、ユーザに押下されたキーに対応する操作信号や、ポインティングデバイスにより指定された画面上の座標位置に対応する操作信号を制御部30に出力する。
【0058】
表示部32は、CRT(Cathode-ray Tube)やLCD等により構成され、制御部30の制御に基づいた表示画面の表示や、医用画像データD1の再生表示等を行う。通信部33は、LANインターフェイスやモデム等により構成され、院内ネットワークN3や公衆回線網N1を介して外部の機器とデータ通信を行う機能部である。I/F部35は、メディアドライブ40との間で所定の通信方式に基づいてデータ通信を行う機能部であり、例えば、USBやSCSI等により構成される。
【0059】
メディアドライブ40は、各種メディアに対してデータの読み書きを行う装置であり、CDドライブであればCD−RやCD−RWに、MOドライブであればMOディスクに対するデータの書き込み及び読み出しを行う。尚、本実施形態においては、可搬記憶媒体としてCD−RやMOディスクを例にとって説明するが、DVD−R、DVD―RW、HDD等の他の電子メディアを採用することとしてもよい。
【0060】
メディア9を介して医用画像データD1を外部の医療機関のPACS1や患者の一般PC11にデータ移送する場合には、その医用画像データD1と共に当該医用画像データD1に関わった医師のメールアドレスもメディア9に書き込まれる。
【0061】
記憶部34は、磁気的、光学的な記憶媒体にデータの読み書きを行う機能部であり、HDD(Hard Disk Drive)等により構成される。図6(a)によれば、記憶部34は、医用画像DB340と、基本情報DB341と、認証情報DB342と、アドレス帳DB346と、連絡先テーブル349と、質問先テーブル352を記憶している。
【0062】
医用画像DB340は、モダリティMから受信した医用画像データD1に含まれる画像データD5を検索可能に記憶するデータベースである。また、基本情報DB341は、モダリティMから受信した医用画像データD1に含まれるヘッダ情報D3を検索可能に記憶するデータベースである。
【0063】
制御部30は、医用画像データD1を受信すると、ヘッダ情報D3と画像データD5とに分離し、それぞれを基本情報DB341と医用画像DB340とに記憶する。このとき、対になるヘッダ情報D3と画像データD5とを関連付けるためのアドレス情報等を付加することで、ヘッダ情報D3及び画像データD5が対応付けられる。
【0064】
認証情報DB342は、ユーザ認証に用いられるユーザ情報を記憶するデータベースであり、具体的には、ユーザID343と、パスワード344と、ユーザ種別345とを対応付けてユーザ情報として蓄積記憶する。ユーザ種別は、一般患者であるか、如何なる医療スタッフ(参照医や読影医等)であるかといったユーザの種別を示す情報である。
【0065】
アドレス帳DB346は、医療スタッフ毎の連絡先情報を記憶するデータベースであり、具体的には、医師名347と、メールアドレス348とを対応付けて蓄積記憶する。認証情報DB342及びアドレス帳DB346は、ユーザ操作により予め登録される。
【0066】
連絡先テーブル349は、図7(a)に示すように医師名350とメールアドレス351とを対応付けて記憶するデータテーブルである。制御部30は、ユーザにより指定された医用画像データD1のヘッダ情報D3から医師種別毎の医師名を抽出した際に、その医師名に対応付けられたメールアドレス351をアドレス帳DB346から読み出す。そして、読み出したメールアドレス351と医師名350とを対応付けて連絡先テーブル349に記憶する。
【0067】
質問先テーブル352は、図7(b)に示すようにユーザID354及びパスワード355を含むユーザ情報353と、質問先グループ356とを対応付けて記憶するデータテーブルである。医療スタッフの種別情報としての質問先グループ356は、ユーザID354で示されるユーザの医用画像に対する質問先としての医師種別である。
【0068】
制御部30は、医用画像データD1をメディア9に書き込む際には、メディア9を提供する相手のユーザIDの入力をユーザに要求する。そして、その入力されたユーザIDに対応付けられたパスワード344を認証情報DB342から読み出して、質問先テーブル352に記憶する。
【0069】
また、ユーザIDに対応付けられたユーザ種別345を認証情報DB342から読み出し、このユーザ種別345に基づいて質問先グループ356を選択し設定する。具体的には、ユーザ種別345が「一般患者」である場合には質問先グループ356を「照会医」を選択し、「照会医」である場合には「読影医」を選択するといったように、ユーザ種別345で示されるユーザが質問を行う際にその質問先として予め適切とされた医師種別を質問先グループ356として対応付けて記憶する。
【0070】
制御部30は、このように作成した連絡先テーブル349及び質問先テーブル352をメディア9に記憶する。尚、メディア9にデータを記憶する際のデータ構造は、図8のようなデータ構造とすることが好ましい。
【0071】
図8に示すデータ構造は、医用画像データD1をメディア9に記憶する際のデータ運用に関するPDI(Portable Data for Imaging)と呼ばれるプロファイルであり、IHEによって定められている。図8によれば、メディア9のルートディレクトリには、DICOMDIRファイル90と、DICOMディレクトリ91と、OTHERファイル92と、OTHERディレクトリ93とが記憶される。
【0072】
DICOMディレクトリ91は、DICOM規格に則った医用画像データD1を記憶するディレクトリであり、そのディレクトリの索引がDICOMDIRファイル90に記憶される。DICOMDIRファイル90とDICOMディレクトリ91とを記憶することがPDIの必須要件となる。
【0073】
OTHERディレクトリ93は、アプリケーションプログラム94やそのアプリケーションプログラム94の実行に要する設定ファイル97等を記憶するディレクトリである。OTHERファイル92には、OTHERディレクトリ93の索引やアプリケーションプログラム94の自動起動の初期設定等が記憶される。
【0074】
アプリケーションプログラム94としては、閲覧アプリ95と、簡易メーラ96とが記憶される。閲覧アプリ95は、図10及び11に示すフローチャートの処理を実行するためのアプリケーションプログラムであり、医用画像データD1の再生表示と、その医用画像データD1に対する質問先のメールアドレスの設定等を行う。
【0075】
また、簡易メーラ96は、電子メールを送受信するためのアプリケーションプログラムである。簡易メーラ96としては、一般的なパーソナルコンピュータで用いられているメーラの機能を簡略化したものであればよく、適宜公知技術を採用可能である。
【0076】
設定ファイル97としては、上述した連絡先テーブル349と、質問先テーブル352と、デフォルトアドレステーブル100とが記憶される。デフォルトアドレステーブル100は、予め設定された医師種別毎に医師のメールアドレスを対応付けたデータテーブルである。
【0077】
制御部30は、医用画像データD1をメディア9に記憶する際には、図8に示すようなデータ構造をメディア9内に生成し、各種データを記憶する。このようなIHEにより定められたデータ構造で医用画像データD1等を記憶することで、IHEに対応した他の医療機関のPACS1や患者の一般PC11であれば、容易に医用画像データD1の読み出しを行うことができるようになる。
【0078】
次に、図6(b)を参照してクライアント5の記憶部54のデータ構成について説明する。図6(b)によれば、クライアント5の記憶部54は、ユーザID540と、メールデータ541とを記憶している。
【0079】
ユーザID540は、ユーザのログイン時に入力部51の操作に従って入力される。メールデータ541は、宛先542、件名543及び本文544を含み、簡易メーラ96やクライアント5が搭載する標準メーラ等の電子メーラによって作成される。
【0080】
クライアント5の制御部50は、メディア9がメディアドライブ60に装填されたことを検知すると、OTHERファイル92のアプリケーションプログラム94の起動設定に応じて閲覧アプリ95を起動する。この起動時、ユーザID540の入力をユーザに要求して、ユーザID540を取得する。
【0081】
そして、ユーザによって選択された医用画像データD1をメディア9から読み出して再生表示し、その医用画像に対して質問を行うという指示入力が為された場合には、簡易メーラ96又は標準メーラを起動する。このとき、制御部50は、ユーザID540と、医用画像データD1のヘッダ情報D3に含まれる医師名とに基づいて、ユーザの質問先として適切な医師のメールアドレスを連絡先テーブル349から読み出して、メールデータ541の宛先542に設定する。尚、メールアドレスを読み出す工程の詳細については、後述する。
【0082】
〔サーバ及びクライアントの具体的な動作〕
次に、サーバ3及びクライアント5の具体的な動作について図9〜図14を参照して説明する。図9は、サーバ3の制御部30によって行われる処理のフローチャートであり、図10及び11は、クライアント5の制御部50によって行われる処理のフローチャートである。また、図12〜図14は、サーバ3及びクライアント5の表示画面の一例である。
【0083】
先ず、サーバ3の具体的な動作について説明する。サーバ3の制御部30は、記憶部34に記憶している基本情報DB341に基づいて、図12(a)に示すような医用画像一覧画面320を表示部32に表示させる。医用画像一覧画面320は、医用画像データD1に含まれるヘッダ情報D3の内容を一覧表示する表示画面である。この一覧表示の中から選択した医用画像の画像データD5が医用画像DB340から読み出されて再生表示される。
【0084】
また、医用画像一覧画面320には、メディア書き込みボタン321が含まれている。ユーザがこのメディア書き込みボタン321を押下・指定すると、図12(b)のようなメディア提供先選択画面322が表示部32に表示される。
【0085】
ユーザは、このメディア提供先選択画面322のユーザ種別選択ボタン323を操作して、一般患者、照会医、読影医といったユーザ種別を選択し、そのユーザ種別に対応して一覧表示されるユーザIDの中から、所望のユーザIDをメディア提供先として選択する。図12(b)のメディア提供先選択画面322は、既にメディア提供先として一般患者の「sasaki」と、照会医の「andou」が選択されている状態の一例を示している。
【0086】
制御部30は、OKボタン324が指定されるメディア提供先選択画面322において選択されたメディア提供先のユーザIDを取得し、RAMに一時的に格納する(ステップA1)。そして、医用画像一覧画面320での医用画像の選択を受け付ける(ステップA3)。
【0087】
制御部30は、選択された医用画像のヘッダ情報D3を基本情報DB341から読み出し、医師種別毎に医師名を抽出する(ステップA5)。そして、抽出した医師名のメールドレスをアドレス帳DB346から読み出して、医師名と対応付けてRAMに一時的に記憶する(ステップA7)。
【0088】
ステップA7の処理後、制御部30は、他の医用画像が選択されたか否かを判定する(ステップA9)。他の医用画像が選択されたと判定した場合には(ステップA9;Yes)、ステップA3に処理を移行して、ステップA3〜A7の処理を繰り返す。また、例えば、メディア書き込みボタン321が再度押下されて他の医用画像が選択されなかったと判定した場合には(ステップA9;No)、RAMに一時記憶した医師名とメールアドレスとを対応付けて連絡先テーブル349を生成する(ステップA11)。
【0089】
そして、制御部30は、ステップA1において取得したユーザIDに対応付けられたパスワード344を認証情報DB342から読み出し、そのユーザ情報と、質問先グループ356とを対応付けて質問先テーブル352を生成する(ステップA13)。上述したように、例えば、一般患者のユーザ情報353には質問先グループ356として照会医を対応付け、照会医のユーザ情報353には質問先グループ356として読影医を対応付けることで、図7(b)のようなデータ構成の質問先テーブル352が生成される。
【0090】
次いで、選択された医用画像のヘッダ情報D3と画像データD5とを医用画像DB340及び基本情報DB341からそれぞれ読み出して医用画像データD1を復元し、その医用画像データD1と、生成した連絡先テーブル349及び質問先テーブル352とをメディア9に書き込む(ステップA15)。また更に、制御部30は、簡易メーラ96と閲覧アプリ95とをメディア9に書き込み(ステップA17)、図9に示すフローチャートの処理を終了する。
【0091】
次に、クライアント5の具体的な動作について説明する。先ず、クライアント5の制御部50は、I/F部55を介してメディアドライブ60へのメディア9の装填を検知すると(ステップB1)、メディア9に記憶されたOTHERファイル92に基づいて閲覧アプリ95を起動して、ステップB3〜B45の処理を行う。
【0092】
制御部50は、閲覧アプリ95を起動すると、図13(a)のようなログイン画面520を表示部52に表示させる(ステップB3)。そして、ログイン画面520に入力されるユーザID及びパスワードを取得する(ステップB7)。このとき、取得したユーザIDを記憶部54に記憶する。
【0093】
次いで、制御部50は、入力されたユーザIDとパスワードとをメディア9に記憶された質問先テーブル352のユーザ情報と比較することで、ユーザ認証を行い(ステップB7)、ユーザ認証がOKであった場合には(ステップB7;Yes)、メディア9に記憶された医用画像データD1のヘッダ情報D3に基づいて、図13(b)のような医用画像選択画面522を表示部52に表示させる。
【0094】
この医用画像選択画面522は、閲覧アプリ95に基づいて表示される医用画像を選択する表示画面であり、患者情報及び検査情報の表示領域523と、シリーズ情報の表示領域524とにより構成される。また、シリーズ情報の表示領域524には、シリーズ毎のシリーズインスタンスIDやモダリティの種別等が表示されると共に、そのシリーズに属する医用画像の画像番号525が表示される。
【0095】
制御部50は、画像番号525がユーザにより選択されると、その画像番号525で示される医用画像データD1をメディア9から読み出し、図14(a)の再生画面526のように医用画像を表示部52に表示させる(ステップB9)。再生画面526は、医用画像を再生表示する画面であり、医用画像527と、付帯情報528と、メーラ起動ボタン529とを含む。
【0096】
制御部50は、そのメーラ起動ボタン529が入力部51の操作により指定・押下されたことを検知した場合(ステップB11;Yes)、クライアント5に予めインストールされているプログラムから、標準メーラが搭載されているか否かを判定する(ステップB13)。ここで、標準メーラが搭載されていると判定した場合には(ステップB13;Yes)、その標準メーラを起動し(ステップB15)、搭載されていないと判定した場合には(ステップB13;No)、メディア9内に記憶された簡易メーラ96を読み出して起動する(ステップB17)。
【0097】
そして、制御部50は、その起動した電子メーラにメールデータ541を作成させると共に図14(b)のようなメール作成画面530を表示部52に表示させる(ステップB19)。次いで、ユーザID540に対応付けられた質問先グループ356を質問先テーブル352から読み出し(ステップB21)、その読み出した質問先グループ356が「照会医」であった場合は(ステップB23;Yes)、表示中の医用画像のヘッダ情報D3から照会医師名D320抽出する(ステップB25)。
【0098】
このとき、抽出した照会医師名D320が無効データであった場合、医師名が設定されていなかったと判別し(ステップB27;No)、照会医のデフォルトのメールアドレスをデフォルトアドレステーブル100から読み出す(ステップB31)。また、その照会医師名D320が有効なデータであった場合は(ステップB27;Yes)、その医師名に対応するメールアドレスを連絡先テーブル349から読み出す(ステップB29)。
【0099】
一方、ステップB21において読み出した質問先グループ356が「読影医」であった場合は(ステップB23;No)、表示中の医用画像のヘッダ情報D3から読影医師名D324を抽出する(ステップB33)。
【0100】
このとき、抽出した読影医師名D324が無効データであった場合、医師名が設定されていなかったと判別し(ステップB35;No)、読影医のデフォルトのメールアドレスをデフォルトアドレステーブル100から読み出す(ステップB39)。また、その読影医師名D324が有効なデータであった場合は(ステップB37;Yes)、その医師名に対応するメールアドレス351を連絡先テーブル349から読み出す(ステップB29)。
【0101】
制御部50は、ステップB29,B31,B37又はB39においてメールアドレス351を読み出すと、そのメールアドレス351をメールデータ541の宛先542として設定する(ステップB41)。
【0102】
例えば、ログインユーザのユーザIDが「sasaki」であった場合、図7(b)の質問先テーブル352において「sasaki」に対応付けられた質問先グループ356は「照会医」であるから、ヘッダ情報D3からは照会医師名D320が抽出される。その照会医師名D320が「hayashi」であるとすると、その医師名に対応付けられたメールアドレス351が連絡先テーブル349から読み出されて、図14(b)のメール作成画面530の宛先欄531に設定される。
【0103】
ステップB41の処理後、制御部50は、表示中の医用画像のヘッダ情報D3予め定められた定型文に当てはめてメールデータ541の本文544中に設定する(ステップA43)。例えば、
【0104】
=‘患者氏名’(‘患者ID’)の‘モダリティ’画像についての質問=
生年月日:‘生年月日’
性別:‘性別’
検査日付:‘検査日付’
検査時刻:‘検査時刻’
<質問>
【0105】
という定型文を予め設定しておき、この定型文の‘及び’で囲まれた欄に患者氏名や患者ID等のヘッダ情報D3を当てはめる。これにより、図14(b)のメール作成画面530の本文欄534にヘッダ情報D3を含む定型文が設定される。
【0106】
そして、メール作成画面530におけるユーザの編集操作に応じてメールデータ541の件名543及び本文544を更新して、宛先542に設定されたメールアドレスにメールデータ541を送信する(ステップB45)。
【0107】
以上、本実施形態によれば、サーバ3がメディア9に医用画像データD1を記憶する際には、メディア提供先のユーザのユーザ種別に基づいた質問先グループ356をユーザID354毎に記憶した質問先テーブル352と、連絡先テーブル349とを記憶する。
【0108】
一方、クライアント5側では、メディア9に記憶された医用画像データD1の再生表示中に電子メーラが起動されると、ログインユーザのユーザIDに対応付けられた質問先テーブル352で示される医師種別の医師名をヘッダ情報D3から抽出し、その医師名に対応するメールアドレスを連絡先テーブル349から読み出して、メールデータ541の宛先542に設定する。
【0109】
このため、例えば、一般患者がログインした場合には、医用画像を照会した照会医のメールアドレスが設定され、照会医がログインした場合には、医用画像を読影した読影医のメールアドレスが設定される。従って、ログインユーザは、医用画像に対する質問のメールを、どの医師宛に送信すべきか問い合わせたり、医師のメールアドレスを検索したりといった煩わしい操作を行わなくてもよいため、ユーザの手間を軽減することができる。
【0110】
また、ヘッダ情報D3に含まれる基本情報を予め定められた定型文に当てはめてメールデータ541の本文544に設定するため、医用画像に関する情報をユーザがわざわざメールの本文に入力するといった操作を行わなくてもよい。従って、メール作成時のユーザの手間を省くことができる。
【0111】
〔変形例〕
尚、上述した実施形態は本発明を適用した一例であり、その適用可能な範囲は上述例に限られない。例えば、また、ユーザID354に質問先グループ356を対応付けた質問先テーブル352を用いて適切な質問先の医師のメールアドレスを設定することとして説明したが、図15に示すような質問先テーブル352aを用いることとしてもよい。
【0112】
図15に示す質問先テーブル352aは、ユーザ情報353とユーザ種別357とを対応付けて記憶するデータテーブルである。サーバ3の制御部30は、メディア提供先として入力されたユーザIDに対応付けられたユーザ種別345を認証情報DB342から読み出して、ユーザID354と対応付けて質問先テーブル352aに記憶する。
【0113】
メディア9が装填されたクライアント5の制御部50は、ステップB21においてログインユーザのユーザID540に対応付けられたユーザ種別357を質問先テーブル352aから読み出し、ログインユーザが一般患者であるか照会医であるかを識別する。このとき、ログインユーザが一般患者であると識別した場合には、質問先の医師種別を照会医として選択して(ステップB23;Yes)、ヘッダ情報D3から照会医師名D320を抽出し、メールアドレス351を連絡先テーブル349から読み出す。
【0114】
また、ログインユーザが照会医であると識別した場合には、質問先の医師種別を読影医として選択し(ステップB23;No)、ヘッダ情報D3から読影医師名D324を抽出し、メールアドレス351を連絡先テーブル349から読み出す。このようにして、ユーザ情報353にユーザ種別357を対応付けた質問先テーブル352aを生成し、この質問先テーブル352aにも基づいて質問先の医師のメールアドレス351を設定することとしても、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
【0115】
また、メディア9を介して医用画像データD1をデータ移送することとして説明したが、公衆回線網N1を介してデータ移送することとしてもよい。この場合は、データ移送する医用画像データD1と共に連絡先テーブル349及び質問先テーブル352等のデータを送信することで、クライアント5側では上述した実施形態と同様にメールアドレス351を読み出してメールデータ541に設定することができる。
【0116】
また、図10及び11に示すフローチャートに従った処理をクライアント5が行うことで、メディア9からメールアドレス351を読み出して設定することとして説明したが、例えば、一般PC11で同様の処理を行ってメールアドレスを設定することとしてもよいし、同一のPACS1内のサーバ3側で行うこととしてもよい。
【0117】
また、閲覧アプリ95をメディア9に記憶して、メディア9の装填先で逐次その閲覧アプリ95を読み込んで図10及び11のフローチャートの処理を行うこととしたが、予めクライアント5や一般PC11、サーバ3に閲覧アプリ95をインストールしておくこととしてもよい。
【0118】
また、予め定められた定型文にヘッダ情報D3を設定して本文544に設定することとして説明したが、例えば、件名543の定型文を予め定めてその定型文に基本情報を当てはめることとしてもよい。これにより、ユーザの件名543の入力の手間も省ける。
【0119】
また、件名543や本文544に当てはめるヘッダ情報D3は、上述したものに限られず、例えば、図4に示す患者情報D30の患者コメントや検査情報D32の検査インスタンスUID、検査コメント、患者の身長、体重、画像詳細情報D36のSOPインスタンスUID等の他の項目を設定することとしてもよく、これらの項目をユーザが適宜変更可能なようにしてもよい。
【0120】
また、連絡先情報としてメールアドレスを適用することとして説明したが、電話番号やFAX番号を適用することとしてもよい。例えば、連絡先情報としてFAX番号を適用した場合は、サーバ3が、医師名350にFAX番号を対応付けた連絡先テーブル349を生成してメディア9に記憶し、クライアント5がログインユーザのユーザIDに基づいて上述した実施形態と同様の手法でFAX番号を連絡先テーブル349から読み出す。
【0121】
また、文書作成ソフトを起動して、上述したようにヘッダ情報D3を当てはめた定型文を文書データ内に設定し、その文書データをFAX番号宛に通信部53を介して送信することとしてもよい。尚、FAX番号を適用する場合には、公知のFAXモデムを通信部53に適用する。また、電話番号を適用する場合には、通信部53にモデムを適用し、そのモデムに電話機を接続する。このようにすることで、医用画像に対する質問をファクシミリや電話といった他の通信手段を介して行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】医用情報提供システムのシステム構成図の一例。
【図2】PACSのシステム構成図の一例。
【図3】医用画像データのデータ構成例を示す図。
【図4】ヘッダ情報のデータ構成例を示す図。
【図5】サーバ及びクライアントの機能構成の一例を示すブロック図。
【図6】(a)はサーバの記憶部、(b)はクライアントの記憶部のデータ構成例を示す図。
【図7】(a)は連絡先テーブル、(b)は質問先テーブルのデータ構成例を示す図。
【図8】IHEに対応したメディアのデータ構造の一例を示す図。
【図9】サーバの具体的な動作を説明するためのフローチャート。
【図10】クライアントの具体的な動作を説明するための第1のフローチャート。
【図11】クライアントの具体的な動作を説明するための第2のフローチャート。
【図12】サーバの表示画面の一例。
【図13】クライアントの表示画面の一例。
【図14】クライアントの表示画面の一例。
【図15】変形例における質問先テーブルのデータ構成例を示す図。
【符号の説明】
【0123】
S 医用情報提供システム
1 PACS
3 サーバ
5 クライアント
9 メディア
11 一般PC
30,50 制御部
34,54 記憶部
40,60 メディアドライブ
95 閲覧アプリ
96 簡易メーラ
342 認証情報DB
346 アドレス帳DB
349 連絡先テーブル
350 医師名
351 メールアドレス
352 質問先テーブル
353 ユーザ情報
356 質問先グループ
D1 医用画像データ
D3 ヘッダ情報
D320 照会医師名
D324 読影医師名
D5 画像データ
541 メールデータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像データを各種媒体に出力することで当該医用画像データを外部機器にデータ移送する医用画像提供装置において、
医療スタッフ毎の識別情報と、当該医療スタッフの連絡先情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
予め定められたユーザ種別毎のユーザ情報を取得する取得手段と、
前記医用画像データに含まれる前記医療スタッフの識別情報を当該医用画像データから抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記記憶手段から読み出し、その連絡先情報と当該識別情報とを対応付けた連絡先テーブルを生成する連絡先テーブル生成手段と、
前記取得手段により取得されたユーザ情報のユーザ種別に基づいて前記医療スタッフを分類する分類情報を選択し、その分類情報と当該ユーザ情報と対応付けた質問先テーブルを生成する質問先テーブル生成手段と、
前記連絡先テーブルと前記質問先テーブルとを前記医用画像データと共に前記各種媒体に出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする医用画像提供装置。
【請求項2】
医用画像データを各種媒体に出力することで当該医用画像データを外部機器にデータ移送する医用画像提供装置において、
医療スタッフ毎の識別情報と、当該医療スタッフの連絡先情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
予め定められたユーザ種別毎のユーザ情報を取得する取得手段と、
前記医用画像データに含まれる前記医療スタッフの識別情報を当該医用画像データから抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記記憶手段から読み出し、その連絡先情報と当該識別情報とを対応付けた連絡先テーブルを生成する連絡先テーブル生成手段と、
前記取得手段により取得されたユーザ情報と、そのユーザ情報のユーザ種別とを対応付けて質問先テーブルを生成する質問先テーブル生成手段と、
前記連絡先テーブルと前記質問先テーブルとを前記医用画像データと共に前記各種媒体に出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする医用画像提供装置。
【請求項3】
前記連絡先情報は、前記医療スタッフ毎のメールアドレスを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の医用画像提供装置。
【請求項4】
前記出力手段は、
前記連絡先テーブル、前記質問先テーブル及び前記医用画像データを可搬電子媒体に書き込み出力する書込手段を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の医用画像提供装置。
【請求項5】
前記書込手段は、
前記連絡先テーブル、前記質問先テーブル及び前記医用画像データをIHEに対応したデータ構造で前記可搬電子媒体に書き込むことを特徴とする請求項4に記載の医用画像提供装置。
【請求項6】
各種媒体を介して外部機器からデータ移送された医用画像データの再生表示を行うと共に、外部機器に対する通信手段を有する医用画像再生装置において、
医療スタッフの識別情報と当該医療スタッフの連絡先情報とが対応付けられた連絡先テーブルと、当該医療スタッフを分類する分類情報とユーザ情報とが対応付けられた質問先テーブルとを前記医用画像データと共に前記各種媒体から取得する医用情報取得手段と、
ユーザ入力に従ってユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、
前記ユーザ情報取得手段により取得されたユーザ情報に対応付けられた前記分類情報を前記質問先テーブルから読み出し、その分類情報で分類される当該医療スタッフの識別情報を前記医用画像データから抽出する識別情報抽出手段と、
前記識別情報抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記連絡先テーブルから読み出し、その連絡先情報を前記通信手段の通信先として設定する設定手段と、
を備えることを特徴とする医用画像再生装置。
【請求項7】
各種媒体を介して外部機器からデータ移送された医用画像データの再生表示を行うと共に、外部機器に対する通信手段を有する医用画像再生装置において、
医療スタッフの識別情報と当該医療スタッフの連絡先情報とが対応付けられた連絡先テーブルと、ユーザ情報と当該ユーザ情報のユーザ種別とが対応付けられた質問先テーブルとを前記医用画像データと共に前記各種媒体から取得する医用情報取得手段と、
ユーザ入力に従ってユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、
前記ユーザ情報取得手段により取得されたユーザ情報に対応付けられたユーザ種別を前記質問先テーブルから読み出し、そのユーザ情報に基づいて前記医療スタッフを分類する分類情報を選択する分類情報選択手段と、
前記分類情報選択手段により選択された分類情報で分類される前記医療スタッフの識別情報を前記医用画像データから抽出する識別情報抽出手段と、
前記識別情報抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記連絡先テーブルから読み出し、その連絡先情報を前記通信手段の通信先として設定する設定手段と、
を備えることを特徴とする医用画像再生装置。
【請求項8】
前記通信手段は、前記外部機器に対してメールデータを送信する電子メーラを含み、
前記連絡先情報は、前記医療スタッフ毎のメールアドレスを含み、
前記設定手段は、前記連絡先テーブルから前記メールアドレスを読み出して前記メールデータの宛先として設定するメール設定手段を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の医用画像再生装置。
【請求項9】
前記医用画像データに含まれる付帯情報を抽出する付帯情報抽出手段を更に備え、
前記メール設定手段は、
前記付帯情報抽出手段により抽出された付帯情報を前記メールデータの本文に設定する本文設定手段を有することを特徴とする請求項8に記載の医用画像再生装置。
【請求項10】
前記医用情報取得手段は、
前記連絡先テーブル、前記質問先テーブル及び前記医用画像データを可搬電子媒体から読み取って取得する読取手段を有することを特徴とする請求項6〜9の何れか一項に記載の医用画像再生装置。
【請求項11】
コンピュータを、
医療スタッフ毎の識別情報と、当該医療スタッフの連絡先情報とを対応付けて記憶する記憶手段、
予め定められたユーザ種別毎のユーザ情報を取得する取得手段、
医用画像データに含まれる前記医療スタッフの識別情報を当該医用画像データから抽出する抽出手段、
前記抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記記憶手段から読み出し、その連絡先情報と当該識別情報とを対応付けた連絡先テーブルを生成する連絡先テーブル生成手段、
前記取得手段により取得されたユーザ情報のユーザ種別に基づいて前記医療スタッフを分類する分類情報を選択し、その分類情報とユーザ情報と対応付けた質問先テーブルを生成する質問先テーブル生成手段、
前記連絡先テーブルと前記質問先テーブルとを前記医用画像データと共に各種媒体に出力する出力手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータを、
医療スタッフ毎の識別情報と、当該医療スタッフの連絡先情報とを対応付けて記憶する記憶手段、
予め定められたユーザ種別毎のユーザ情報を取得する取得手段、
医用画像データに含まれる前記医療スタッフの識別情報を当該医用画像データから抽出する抽出手段、
前記抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記記憶手段から読み出し、その連絡先情報と当該識別情報とを対応付けた連絡先テーブルを生成する連絡先テーブル生成手段、
前記取得手段により取得されたユーザ情報と、当該ユーザ情報のユーザ種別とを対応付けた質問先テーブルを生成する質問先テーブル生成手段、
前記連絡先テーブルと前記質問先テーブルとを前記医用画像データと共に各種媒体に出力する出力手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータを、
医療スタッフの識別情報と当該医療スタッフの連絡先情報とが対応付けられた連絡先テーブルと、医療スタッフを分類する分類情報とユーザ情報とが対応付けられた質問先テーブルとを医用画像データと共に各種媒体から取得する医用情報取得手段、
ユーザ入力に従ってユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段、
前記ユーザ情報取得手段により取得されたユーザ情報に対応付けられた前記分類情報を前記質問先テーブルから読み出し、その分類情報で分類される当該医療スタッフの識別情報を前記医用画像データから抽出する識別情報抽出手段、
前記識別情報抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記連絡先テーブルから読み出し、その連絡先情報を通信手段の通信先として設定する設定手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータを、
医療スタッフの識別情報と当該医療スタッフの連絡先情報とが対応付けられた連絡先テーブルと、ユーザ情報と当該ユーザ情報のユーザ種別とが対応付けられた質問先テーブルとを医用画像データと共に各種媒体から取得する医用情報取得手段、
ユーザ入力に従ってユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段、
前記ユーザ情報取得手段により取得されたユーザ情報に対応付けられたユーザ種別を前記質問先テーブルから読み出し、前記医療スタッフを分類する分類情報をそのユーザ情報に基づいて選択する分類情報選択手段、
前記分類情報選択手段により選択された分類情報で分類される前記医療スタッフの識別情報を前記医用画像データから抽出する識別情報抽出手段、
前記識別情報抽出手段により抽出された識別情報に対応付けられた連絡先情報を前記連絡先テーブルから読み出し、その連絡先情報を通信手段の通信先として設定する設定手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−77610(P2008−77610A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−259454(P2006−259454)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】