説明

医用画像表示方法およびシステム

【課題】立体視メガネを掛けたまま読影レポートを見ても、目が疲れやすくなったり、視野が暗くなったりすることを防止する。
【解決手段】医用画像を、互いに視差の有る右目画像および左目画像として交互に切替え表示する医用画像表示手段3Bと、右目用部分を通して右目画像のみが観察され、左目用部分を通して左目画像のみが観察されるようにした立体視機能を有する立体視メガネ3Gと、医用画像表示手段3Bに表示された医用画像に関する読影レポートを作成するためのレポート作成手段3と、作成された読影レポートを通常の2次元画像として表示するレポート表示手段3Bとを備えてなる医用画像表示システムにおいて、レポート作成手段によって読影レポートが作成されている状態を検出し、この状態が検出されているときは、立体視メガネ3Gの立体視機能を停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像表示方法およびそれを実施する医用画像表示システムに関し、より詳しくは、医用画像を立体視画像として表示するとともに、その立体視画像に関する読影レポートも作成、表示するようにした医用画像表示方法およびシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の画像を組み合わせて表示することにより、視差を利用して立体視できることが知られている。このような立体視できる画像(以下、立体視画像またはステレオ画像という)は、同一の被写体を異なる位置から撮影して取得された互いに視差のある複数の画像に基づいて生成される。
【0003】
そして、このような立体視画像の生成は、デジタルカメラやテレビなどの分野だけでなく、例えば特許文献1に示されるように、放射線画像等の医用画像表示の分野においても利用されている。すなわち、被験者に対して互いに異なる方向から放射線を照射し、その被験者を透過した放射線を放射線画像検出器によりそれぞれ検出して互いに視差のある複数の放射線画像を取得し、これらの放射線画像に基づいて立体視画像を生成することが行われている。このように立体視画像を生成することによって奥行感のある放射線画像を観察することができ、より診断に適した放射線画像を観察することができる。
【0004】
上述のような複数の画像から立体視画像を観察する方法の一つとして、例えば特許文献2に示されるように、シャッタ付きの立体視メガネを用いる方法が知られている。この方法は、互いに視差の有る右目画像および左目画像を交互に切替え表示し、その表示画像を、右目用部分を通して右目画像のみが観察され、左目用部分を通して左目画像のみが観察される立体視機能を有する立体視メガネを通して見る、というものである。より具体的には、立体視メガネの右目用部分、左目用部分に各々液晶シャッタ等からなるシャッタが設けられ、それらのシャッタが、交互に切替え表示される右目画像および左目画像と同期して開閉動作されるようになっている。
【0005】
他方、例えば特許文献3に示されるように、多くの医療機関等においては放射線科の読影医等が、表示手段に表示された放射線画像等の医用画像について読影レポートを作成することが多い。そのような読影レポートは、上述したように立体視画像として表示される医用画像に関しても作成されるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−110571号公報
【特許文献2】特開平09−138384号公報
【特許文献3】特開2009−080731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の読影レポートは、一般にコンピュータシステムを適用し、作成中の状態を表示手段に表示させながら、キーボードやマウス等の入力手段を用いて作成される。その際、読影医等は、この表示された読影レポートと読影対象の医用画像とを交互に見ながら読影レポートを作成することになる。
【0008】
ところが、読影対象の医用画像が立体視画像であって、それを観察するために読影医等が前述したシャッタ付きの立体視メガネを掛けていると、読影レポート作成中に目がチカチカして疲れやすくなったり、あるいは視野が暗くなって読影レポートが見難くなったりすることがある。このような不具合を招かないためには、通常の2次元画像である読影レポートを見るときは立体視メガネを外せばよいが、読影レポートを見るときと立体視画像を観察するときとで、一々立体視メガネを外したり装着したりするのは非常に煩わしい。
【0009】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、立体視メガネを掛けたまま読影レポートを見ても、目がチカチカして疲れやすくなったり、あるいは視野が暗くなったりすることを防止できる医用画像表示方法を提供することを目的とする。
【0010】
また本発明は、そのような医用画像表示方法を実施できる医用画像表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による医用画像表示方法は、
前述したように医用画像を、互いに視差の有る右目画像および左目画像として交互に切替え表示する医用画像表示手段と、
右目用部分を通して前記右目画像のみが観察され、左目用部分を通して前記左目画像のみが観察されるようにした立体視機能を有する立体視メガネと、
前記医用画像表示手段に表示された医用画像に関する読影レポートを作成するためのレポート作成手段と、
作成された前記読影レポートを通常の2次元画像として表示するレポート表示手段とを備えてなる医用画像表示システムにおいて、
前記レポート作成手段によって読影レポートが作成されている状態を検出し、
この状態が検出されているときは、前記立体視メガネの立体視機能を停止させることを特徴とするものである。
【0012】
一方、上記の医用画像表示方法を実施するための本発明による医用画像表示システムは、
医用画像を、互いに視差の有る右目画像および左目画像として交互に切替え表示する医用画像表示手段と、
右目用部分を通して前記右目画像のみが観察され、左目用部分を通して前記左目画像のみが観察されるようにした立体視機能を有する立体視メガネと、
前記医用画像表示手段に表示された医用画像に関する読影レポートを作成するためのレポート作成手段と、
作成された前記読影レポートを通常の2次元画像として表示するレポート表示手段とを備えてなる医用画像表示システムにおいて、
前記立体視メガネの立体視機能をON-OFFする切替手段と、
前記レポート作成手段によって読影レポートが作成されている状態を検出する検出手段と、
この検出手段が、前記読影レポートが作成されている状態を検出したとき、前記切替手段を立体視機能OFF状態に設定する制御手段とが設けられたことを特徴とするものである。
【0013】
なお、この本発明による医用画像表示システムにおいては、
前記医用画像表示手段およびレポート表示手段として共通の表示手段が用いられ、
前記レポート作成手段が、前記共通の表示手段を含むコンピュータシステムにおいて所定のプログラムによって作動するものであり、
前記検出手段が、前記プログラムにより前記共通の表示手段に表示されたレポート作成用領域上にコンピュータシステムのポインタが有ることを検出することにより、前記読影レポートが作成されている状態を検出するように構成されていることが望ましい。
【0014】
また本発明による医用画像表示システムにおいては、
前記医用画像表示手段およびレポート表示手段として共通の表示手段が用いられ、
前記レポート作成手段が、前記共通の表示手段を含むコンピュータシステムにおいて所定のプログラムによって作動するものであり、
前記検出手段が、前記プログラムがアクティブ状態にあることを検出することにより、前記読影レポートが作成されている状態を検出するように構成されていることが望ましい。
【0015】
また、本発明による医用画像表示システムにおいては、
前記医用画像表示手段およびレポート表示手段として互いに別個の表示手段が用いられ、
前記医用画像表示手段およびレポート表示手段の少なくとも一方の近辺から、それらの表示手段を互いに識別するための信号を発する手段が設けられ、
前記検出手段が、前記立体視メガネに取り付けられた受信部による前記信号の受信状態に基づいて、前記読影レポートが作成されている状態を検出するように構成されていることが望ましい。
【0016】
さらに本発明による医用画像表示システムにおいては、
前記医用画像表示手段を含むコンピュータシステムと独立して、前記レポート作成手段および前記レポート表示手段を含む別のコンピュータシステムが設けられ、
前記検出手段が、前記別のコンピュータシステムにおいて入力が有ったことを検出することにより、前記読影レポートが作成されている状態を検出するように構成されていることが望ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の医用画像表示方法によれば、レポート作成手段によって読影レポートが作成されている状態を検出し、この状態が検出されているときは、立体視メガネの立体視機能を停止させるようにしたので、前述したように読影レポート作成中に観察者の目が疲れやすくなったり、あるいは観察者の視野が暗くなったりすることを防止できる。
【0018】
また本発明の医用画像表示システムは、立体視メガネの立体視機能をON-OFFする切替手段と、レポート作成手段によって読影レポートが作成されている状態を検出する検出手段と、この検出手段が、読影レポートが作成されている状態を検出したとき、上記切替手段を立体視機能OFF状態に設定する制御手段とを備えたものであるので、このシステムによれば、上述した本発明の医用画像表示方法を実施可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態による医用画像表示システムを備えた医用画像情報システムを示す概略構成図
【図2】上記医用画像情報システムに用いられた乳房画像撮影装置を示す側面図
【図3】上記乳房画像撮影装置を示す正面図
【図4】上記乳房画像撮影装置の一部と、それらの作動制御用の構成を示すブロック図
【図5】上記医用画像表示システムに用いられた表示装置の表示状態を示す概略図
【図6】図5の表示装置に表示された読影レポート表示領域を示す概略図
【図7】本発明の別の実施形態による医用画像表示システムの一部を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による医用画像表示システムが導入された医用画像情報システムの概略構成を示すものである。この医用画像情報システムは、診療科の医師からの検査オーダーに基づいて、被検体の検査対象部位の撮影および保管、放射線科の読影医による撮影画像の読影および読影レポートの作成、依頼元の診療科医師による読影レポートの閲覧および放射線画像の詳細観察を行うためのシステムである。
【0021】
この医用画像情報システムは図示の通り、医用画像の撮影装置(モダリティ)1、この撮影装置1による放射線画像撮影を制御するためのコンピュータシステム2、放射線科用ワークステーション3、診療科用ワークステーション4、画像情報管理サーバ5、画像情報データベース6、読影レポートサーバ7、読影レポートデータベース8が、ネットワーク9を介して互いに通信可能な状態で接続されて構成されたものである。各装置は、CD−ROM等の記録媒体からインストールされたプログラムによって制御される。
【0022】
放射線科用ワークステーション3は、放射線科の読影医が画像の読影や読影レポートの作成に利用するコンピュータであり、CPU、主記憶装置、補助記憶装置、入出力インターフェイス、通信インターフェイス、入力装置、データバス等の周知のハードウェア構成を備え、周知のオペレーションシステム等がインストールされたものである。より具体的にこの放射線科用ワークステーション3は、コンピュータ本体3A、2台のディスプレイ(表示手段)3B、3C、入力装置としてのキーボード3D、3E並びにマウス3F、およびコンピュータ本体3Aに接続された立体視メガネ3G等を有している。
【0023】
この放射線科用ワークステーション3は本実施形態の医用画像表示システムを構成するものであり、ここでは、画像情報管理サーバ5に対する画像の閲覧要求や、画像情報管理サーバ5から受信した画像の表示、画像中の病変らしき部分の自動検出・強調表示、読影レポートの作成の支援、読影レポートサーバ7に対する読影レポートの登録要求や閲覧要求、読影レポートサーバ7から受信した読影レポートの表示等の各処理が、所定のソフトウェアプログラムに基づいて行われる。
【0024】
診療科用ワークステーション4は、診療科の医師が画像の詳細観察や読影レポートの閲覧、電子カルテの閲覧・入力等に利用するコンピュータであり、放射線科用ワークステーション3と同様にコンピュータ本体4A、2台のディスプレイ(表示手段)4B、4C等から構成されている。
【0025】
画像情報管理サーバ5は、汎用の比較的処理能力の高いコンピュータにデータベース管理システム(DataBase Management System: DBMS)の機能を提供するソフトウェアプログラムを組み込んだものである。この画像情報管理サーバ5は、画像情報データベース6を構成する大容量ストレージを備えている。
【0026】
画像情報データベース6には、被写体画像を表す画像データと付帯情報とが登録される。付帯情報には、例えば、個々の画像を識別するための画像ID、被写体を識別するための患者ID、患者情報、撮影部位、撮影条件などの情報が含まれる。
【0027】
画像情報管理サーバ5は、撮影制御用コンピュータシステム2から画像情報の登録要求を受け付けると、その画像情報をデータベース用のフォーマットに整えて画像情報データベース6に登録する。また、この画像情報管理サーバ5は、ワークステーション3あるいは4からの閲覧要求をネットワーク9経由で受信すると、上記画像情報データベース6に登録されている画像情報を検索し、抽出された画像情報を要求元のワークステーション3あるいは4に送信する。
【0028】
放射線科用ワークステーション3や診療科用ワークステーション4は、画像診断医や診療科医等のユーザによって読影・観察対象画像の閲覧を要求する操作が行われると、画像情報管理サーバ5に対して閲覧要求を送信し、必要な画像情報を取得する。そして、その画像情報をモニタ画面に表示し、ユーザからの要求に応じて病変の自動検出処理などを実行する。
【0029】
放射線科用ワークステーション3は、読影レポートの作成を支援するレポート作成画面を例えばディスプレイ3Bに表示し、放射線科医によって読影所見などを示すテキストがキーボード3Dやマウス3Fを用いて入力されると、その入力情報と読影対象画像を記録した読影レポートを生成する。そして放射線科用ワークステーション3は、生成された読影レポートを、ネットワーク9を介して読影レポートサーバ7に転送し、該レポートを読影レポートデータベース8に登録する要求を発する。なお、読影レポートについては後に詳しく説明する。
【0030】
読影レポートサーバ7は、放射線科用ワークステーション3から読影レポートの登録要求を受け付けると、その読影レポートをデータベース用のフォーマットに整えて読影レポートデータベース8に登録する。読影レポートデータベース8には、例えば、読影対象画像もしくは代表画像を識別する画像IDや、読影を行った画像診断医を識別するための読影者ID、関心領域の位置情報、所見、所見の確信度といった情報が登録される。
【0031】
次に撮影装置1について、その側面形状および正面形状を各々示す図2および3を参照して説明する。この撮影装置1は一例として乳房画像(マンモグラフ)撮影装置、特に立体視画像(ステレオ画像)を構成する複数の画像を撮影可能とした装置であり、そこには図1に示したネットワーク9を介してコンピュータシステム2の本体2Aが接続されている。
【0032】
この乳房画像撮影装置1は図2に側面形状を示すように、基台11と、基台11に対し上下方向(Z方向)に移動可能でかつ回転可能な回転軸12と、回転軸12により基台11と連結されたアーム部13とを備えている。なお図3には、図1の右方向から見たアーム部13の正面形状を示している。
【0033】
アーム部13はアルファベットのCの形をしており、その一端には撮影台14が、その他端には撮影台14と対向するように放射線照射部16が取り付けられている。アーム部13の回転および上下方向の移動は、基台11に組み込まれたアームコントローラ31によって制御される。
【0034】
撮影台14の内部には、フラットパネルディテクタ等の放射線画像検出器15と、この放射線画像検出器15からの電荷信号の読み出しを制御する検出器コントローラ33とが設けられている。また撮影台14の内部には、放射線画像検出器15から読み出された電荷信号を電圧信号に変換するチャージアンプや、チャージアンプから出力された電圧信号をサンプリングする相関2重サンプリング回路や、電圧信号をデジタル信号に変換するAD変換部などが設けられた回路基板等も設置されているが、それらの詳しい説明は省略する。
【0035】
この撮影台14はアーム部13に対して回転可能に構成されており、それにより、基台11に対してアーム部13が回転軸12を中心に回転したときでも、撮影台14が基台11に対して一定の向きに維持されるようになっている。
【0036】
放射線画像検出器15は、放射線画像の記録と読出しを繰り返して行うことができるものであり、放射線の照射を直接受けて電荷を発生する、いわゆる直接型の放射線画像検出器を用いてもよいし、放射線を一旦可視光に変換し、その可視光を電荷信号に変換する、いわゆる間接型の放射線画像検出器を用いるようにしてもよい。また、放射線画像信号の読出方式としては、TFT(thin film transistor)スイッチをオン・オフされることによって放射線画像信号が読み出される、いわゆるTFT読出方式のものや、読取光を照射することによって放射線画像信号が読み出される、いわゆる光読出方式のものを用いることが望ましいが、これに限らずその他のものを用いるようにしてもよい。
【0037】
放射線照射部16には放射線源17と、放射線源コントローラ32とが配設されている。放射線源コントローラ32は、放射線源17から放射線を照射するタイミングと、放射線源17における放射線発生条件(管電流、時間、管電流時間積等)を制御するものである。
【0038】
アーム部13の中央部には、撮影台14の上方に配置されて乳房Mを押さえつけて圧迫する圧迫板18と、その圧迫板18を支持する支持部20と、支持部20を上下方向(Z方向)に移動させる移動機構19とが設けられている。圧迫板18の位置、圧迫圧は、圧迫板コントローラ34により制御される。
【0039】
次に、この乳房画像撮影装置1の動作を制御する前述のコンピュータシステム2について、図4を参照して説明する。このコンピュータシステム2は、中央処理装置(CPU)および半導体メモリやハードディスクやSSD等のストレージデバイスなどを備えており、より具体的にはコンピュータ本体2A、それに接続されたキーボード等の入力部2B、同じくコンピュータ本体2Aに接続されたモニタ2C等から構成されている。
【0040】
そしてコンピュータ本体2Aにより、同図に示す制御部2aおよび放射線画像記憶部2bが構成されている。制御部2aは、前述した各種コントローラ31〜34に対して所定の制御信号を出力し、撮影装置全体の制御を行うものである。具体的な制御については後に詳述する。放射線画像記憶部2bは、放射線画像検出器15によって取得された撮影角度毎の放射線画像信号を記憶する。
【0041】
入力部2Bは、例えばキーボードや、マウスなどのポインティングデバイスから構成されて、撮影者による撮影条件などの入力や、操作指示の入力などを受け付けるものである。一方モニタ2Cは、被写体の撮影範囲の確認や、場合によっては後述する立体視画像の再生表示に利用されるものである。
【0042】
次に、この乳房画像撮影装置1における撮影処理について説明する。まず、図2に示すように撮影台14の上に乳房Mが配置され、圧迫板18により乳房Mが所定の圧力で圧迫される。なおこの時点でアーム部13は、撮影台14に垂直な方向を向く初期位置、すなわち図3に実線で示す位置に設定されている。
【0043】
次に入力部2Bにより、撮影者毎の種々の撮影条件が入力されるとともに、乳房の立体視画像表示のための放射線画像を撮影するか、もしくは通常の放射線画像を撮影するかを指示する入力がなされる。前者の撮影を行う指示入力があった場合、制御部2aは、予め設定された撮影角度θ1(放射線検出面法線に対して放射線照射軸がなす角度:図3参照)を内部メモリから読み出し、その撮影角度θ1の情報をアームコントローラ31に出力する。
【0044】
なお本実施形態においては、この撮影角度θ1の情報としてθ1=±2°が予め記憶されているものとする。しかしこれに限らず、撮影角度θ1には±2°〜±5°程度のその他の角度が適用されてもよい。また本実施形態では、アーム部13が回転軸12を中心に回転するように構成され、そしてこの回転軸12は放射線画像検出器15と略同じ高さ位置に配設されている。そのため、図3に示されるように相異なる回転位置にある放射線源17の放射線照射軸は、互いに放射線画像検出器15の近辺で交差する状態となるが、これに限らず、被写体である乳房Mの中においてそれらの放射線照射軸が交差するような状態にアーム部13を回転させるようにしても構わない。
【0045】
次にアームコントローラ31は、制御部2aから出力された上記撮影角度θ1の情報を受け、この撮影角度θ1の情報に基づいて、アーム部13を前記初期位置から+θ1=+2°回転させる制御信号を出力する。そこで、この制御信号に応じてアーム部13が+2°回転する。
【0046】
続いて制御部2aは、放射線源コントローラ32および検出器コントローラ33に対して、放射線の照射と放射線画像信号の読出しを行うよう制御信号を出力する。そこで、この制御信号に応じて放射線源17から放射線が射出され、乳房を+2°方向から撮影した放射線画像が放射線画像検出器15によって検出される。次いで検出器コントローラ33によって放射線画像検出器15から放射線画像信号が読み出され、その放射線画像信号に対して所定の信号処理が施されて放射線画像データとされ、そのデータがコンピュータ本体2Aの放射線画像記憶部2bに記憶される。
【0047】
次にアームコントローラ31は、アーム部13を一旦初期位置に戻した後、アーム部13をその初期位置から−θ1=−2°回転させる制御信号を出力する。それにより、アーム部13が初期位置から−2°回転する。
【0048】
続いて制御部2aは、放射線源コントローラ32および検出器コントローラ33に対して、放射線の照射と放射線画像信号の読出しを行うよう制御信号を出力する。そこで、この制御信号に応じて放射線源17から放射線が射出され、乳房を−2°方向から撮影した放射線画像が放射線画像検出器15によって検出される。次いで検出器コントローラ33によって放射線画像検出器15から放射線画像信号が読み出され、その放射線画像信号に対して所定の信号処理が施されて放射線画像データとされ、そのデータがコンピュータ本体2Aの放射線画像記憶部2bに記憶される。
【0049】
以上のようにして放射線画像記憶部2bに一時記憶された2組の放射線画像データは、図1に示す画像情報データベース6に、被写体画像を表す画像データとして付帯情報と共に蓄積される。これら2組の放射線画像データは、互いに視差の有る放射線画像をそれぞれ担持するものであり、図1に示す放射線科用ワークステーション3や診療科用ワークステーション4において、被写体の立体視画像(ステレオ画像)を表示するために供せられる。なお、このような立体視画像を表示する機能を、コンピュータシステム2に持たせておいてもよい。
【0050】
次に、放射線科用ワークステーション3における立体視画像の表示について説明する。この放射線科用ワークステーション3からネットワーク9経由で画像情報管理サーバ5に、所望の放射線画像に対する閲覧要求が送信されると、画像情報管理サーバ5は画像情報データベース6に登録されている画像情報を検索し、抽出された画像情報を要求元の放射線科用ワークステーション3に送信する。閲覧要求が、上述した2組の放射線画像データに対するものである場合は、その2組の放射線画像データが放射線科用ワークステーション3に送られる。
【0051】
放射線科用ワークステーション3のコンピュータ本体3Aは、送られて来た上記2組の放射線画像データを一旦内部メモリに記憶させた後、それらのデータが各々示す乳房Mの放射線画像をディスプレイ3Bにおいて、互いに視差の有る右目画像MRおよび左目画像MLとして表示させる(図5参照)。これらの右目画像MRおよび左目画像MLは、例えば(1/数十)秒程度の周期で交互に切替表示される。
【0052】
一方、放射線科用ワークステーション3に接続された立体視メガネ3Gは、右目用部分および左目用部分に、互いに独立して開閉する液晶シャッタ等からなるシャッタが組み込まれたものである。それらのシャッタは放射線科用ワークステーション3のコンピュータ本体3Aにより、上記右目画像MRが表示されている期間は右目用部分が開で左目用部分が閉、反対に左目画像MLが表示されている期間は左目用部分が開で右目用部分が閉となるように、右目画像MRおよび左目画像MLの切替表示と同期させて開閉制御される。
【0053】
そこで、放射線科の読影医がこの立体視メガネ3Gを掛けてディスプレイ3Bを観察すると、右目には右目画像MRのみが見え、左目には左目画像MLのみが見える状態となるので、乳房画像が奥行きの有る立体視画像として表示されるようになる。
【0054】
なお本実施形態においては、立体視画像を構成する2枚の放射線画像を、図3に示すX−Z面内での放射線照射方向を変えることによって撮影しているが、その他の方向に放射線照射方向を変えて複数の放射線画像を撮影してもよい。すなわち、例えば図2に示すY−Z面内での放射線照射方向を変えることによって複数の放射線画像を撮影してもよく、そのようにして得られた複数の放射線画像から立体視画像を表示させることも可能である。
【0055】
放射線科の読影医は、上述のように表示された立体視画像を観察しながら、読影レポートを作成する。本実施形態においてこの読影レポートは、読影レポート作成用の所定のプログラムを実行する放射線科用ワークステーション3を用い、キーボード3Dやマウス3Fにより入力を行い、そして上記ディスプレイ3Bに作成途中の状態を表示させながら作成されるようになっている。つまり本実施形態ではディスプレイ3Bが、医用画像表示手段およびレポート表示手段として共用されている。
【0056】
図5には、ディスプレイ3Bにウィンドウとして開かれた読影レポートの表示領域130を併せて示してある。この表示領域130は図6に拡大して示す通り、例えば患者IDを表示する領域131、検査IDを表示する領域132、検査日を表示する領域133、読影対象画像の所見を表示する領域134、読影対象画像または代表画像の縮小画像136を表示する領域135、詳細観察ボタン137等から構成されている。なお本例では、上記ウィンドウと読影レポート表示領域130とが同じサイズとされているが、ディスプレイ3Bにおける医用画像の表示領域を大きく損なわない範囲で、ウィンドウは読影レポート表示領域130より大きいサイズとされてもよい。
【0057】
ここで、上記表示領域130に表示される読影レポートは通常の2次元画像である。読影レポートは、このような表示領域130と、乳房の立体視画像とを交互に観察しながら作成される。その場合、前述のようにシャッタが動作する立体視メガネ3Gを掛けたまま、通常の2次元画像である表示領域130を見ると、目がチカチカして疲れやすくなったり、あるいは視野が暗くなって表示領域130が見難くなったりすることがある。このような不具合を招かないためには、表示領域130を見るときは立体視メガネ3Gを外せばよいが、表示領域130を見るときと乳房の立体視画像を観察するときとで、一々立体視メガネ3Gを外したり装着したりするのは非常に煩わしい。
【0058】
以下、この問題を解決するための構成について説明する。前述したように立体視メガネ3Gの右目用部分、左目用部分の各シャッタを開閉動作させるコンピュータ本体3Aは、図5に示すようにディスプレイ3Bの読影レポート表示領域130内に、マウス3Fによって動かされるポインタ3Pが存在するときは、右目用部分および左目用部分の各シャッタを開いたままの状態に設定する。立体視メガネ3Gがこの状態になると、その立体視機能は停止する。なお、読影レポート表示領域130内にポインタ3Pが存在することは、例えば放射線科用ワークステーション3のOS(オペレーティングシステム)や読影レポート作成用プログラム等に基づいて判別することができる。
【0059】
読影レポートが作成されている期間には、上記のように読影レポート表示領域130内にポインタ3Pが存在する確率が高い。そこで、このように読影レポート表示領域130内にポインタ3Pが存在しているときに立体視メガネ3Gの立体視機能を停止させれば、立体視メガネ3Gを掛けたまま読影レポート表示領域130を見ても、目がチカチカして疲れやすくなったり、あるいは視野が暗くなって表示領域130が見難くなったりすることを防止できる。
【0060】
また、読影レポートを作成するときと乳房の立体視画像を観察するときとで、一々立体視メガネ3Gを外したり装着したりする必要がないので、そのような煩わしさを招くこともない。さらには、読影レポートを作成しているときに不必要に立体視メガネ3Gを開閉動作させることがなくなるので、その消費電力を抑える効果も得られる。また、読影レポート用のモニタの輝度を高くする必要がないので、モニタの消費電力および寿命も延ばすことができる。
【0061】
以上の説明から明らかな通り本実施形態では、コンピュータ本体3Aが、立体視メガネ3Gの立体視機能をON-OFFする切替手段と、読影レポートが作成されている状態を検出する検出手段と、この状態を検出したとき切替手段を立体視機能OFF状態に設定する制御手段とを構成している。
【0062】
なお、読影レポート作成用のプログラムがアクティブ状態にあることをコンピュータ本体3Aにて検出することにより、読影レポートが作成されている状態を検出することも可能である。
【0063】
また、以上説明した実施形態においては、医用画像表示手段およびレポート表示手段として共通のディスプレイ3Bが用いられているが、医用画像表示手段およびレポート表示手段として互いに別個の表示手段が用いられる場合にも本発明は適用可能である。以下図7を参照して、そのような場合において、読影レポートが作成されている状態を検出する手段について説明する。なおこの図7において、図1中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらについての説明は特に必要のない限り省略する。
【0064】
図7に示すディスプレイ3Bは読影レポートを表示する手段として、またディスプレイ3Cは立体視画像を表示する医用画像表示手段として、各々専用に用いられるものである。なおこの場合、読影レポートを作成するコンピュータと、立体視画像を構成するコンピュータとしては、互いに独立した2つのものが用いられてもよいし、形の上では2つに独立していて互いに同期して作動するものが用いられてもよいし、さらには、共通のものが用いられてもよい。
【0065】
ディスプレイ3Bの右端部近傍には発信器201が設置され、ディスプレイ3Cの左端部近傍には別の発信器202が設置されている。これらの発信器201および202は各々、両者の中間方向に向けて電波203、204を発するものとされている。一方、放射線科の読影医等の操作者200が掛ける立体視メガネ3Gには、その中央部分において指向性の高い受信器3Rが取り付けられている。上記電波203、204は互いに周波数が異なるものであり、受信器3Rはこれらの電波203、204を共に受信可能とされている。
【0066】
ここで、操作者200が読影レポートを作成するために図示のようにディスプレイ3Bの方を向いている場合は、電波204と比べて、電波203の方がより高レベルで受信器3Rに受信されるようになる。反対に、操作者200が立体視画像を観察するためにディスプレイ3Cの方を向いている場合は、電波203と比べて、電波204の方がより高レベルで受信器3Rに受信されるようになる。したがって、この受信器3Rにおける電波203、204の受信状態に基づいて、読影レポートが作成されている状態を検出することが可能になる。
【0067】
より具体的には、受信器3Rが受信した電波を所定の電気信号に変換し、その電気信号を所定のインターフェイスを介して放射線科用ワークステーション3に送り、該ワークステーション3において信号処理をして読影レポートが作成されている状態を検出することができる。あるいは、上記信号処理を行う信号処理回路を立体視メガネ3Gに組み込み、その信号処理回路から、読影レポートが作成されている状態を示す信号を放射線科用ワークステーション3に送るようにしてもよい。さらには上記信号処理回路に加えて、立体視メガネ3Gの各シャッタを開状態のままに維持する手段も該立体視メガネ3Gに組み込み、この立体視メガネ3Gのみでその立体視機能を停止させることも可能である。
【0068】
なお、上述したような発信器201および202の一方のみを設けておいても、読影レポートが作成されている状態を検出可能である。すなわち、例えば電波203を発する発信器201のみが設けられた構成を考えると、操作者200が読影レポートを作成するためにディスプレイ3Bの方を向いている場合は、電波203が比較的高レベルで受信器3Rに受信され、操作者200が立体視画像を観察するためにディスプレイ3Cの方を向いている場合は、電波203が比較的低レベルで受信器3Rに受信されるようになる。したがってこの場合は、受信器3Rにおける電波203の受信状態に基づいて、読影レポートが作成されている状態を検出可能となる。
【0069】
また、例えば図1に示した医用画像表示手段としてのディスプレイ3B、3Cを含む放射線科用ワークステーション3とは独立して、読影レポート作成手段およびレポート表示手段を含む別のコンピュータシステムが設けられるような場合は、その別のコンピュータシステムにおいて入力(例えばマウスの動きや、キーボードによるデータ入力等)が有ったことを検出することにより、読影レポートが作成されている状態を検出することも可能である。
【0070】
さらに、読影レポートが作成されている状態を検出したときと同様に、モニタのスクリーンセイバーが作動したことをコンピュータ本体3Aにて検出することにより立体視機能をOFFにしてもよい。
【0071】
また、過検出により不要に立体視機能をOFFにすることを避けるために、読影レポートが作成されている状態を検出してから、一定時間経過後に立体視機能をOFFにするようにしてもよい。
【0072】
また、立体視機能を上述のようにしてOFFにする一方、医用画像を観察している状態を検出して立体視機能をONにするようにしてもよい。
【0073】
以上、本発明を医用画像表示システムの一例である乳房画像撮影表示システムに適用した実施形態について説明したが、本発明は乳房以外の被写体の画像を表示する医用画像表示システムに適用することも勿論可能である。
【0074】
また、立体視メガネ3Gの立体視機能を作業性良く停止させるには、以上述べた方法の他に、読影レポートを記述するためのスタイラスペンに上記立体視機能をON-OFFする手動スイッチを設けるのも効果的である。さらには、読影レポート表示手段や医用画像表示手段に表示されているポインタをマウス等によって所定の軌跡、例えば円形に動かすと、それを読影レポート作成用コンピュータが検出して立体視メガネ3Gの立体視機能をOFFに設定する、という構成を適用することもできる。
【符号の説明】
【0075】
1 乳房画像撮影装置
2 コンピュータシステム
2A、3A、4A コンピュータ本体
2B 入力部
2C モニタ
2a 制御部
2b 放射線画像記憶部
3、4 ワークステーション
3B、3C、4B、4C ディスプレイ
3D、3E キーボード
3F マウス
3G 立体視メガネ
3R 受信器
13 アーム部
14 撮影部
15 放射線画像検出器
16 放射線照射部
17 放射線源
18 圧迫板
31 アームコントローラ
32 放射線源コントローラ
33 検出器コントローラ
34 圧迫板コントローラ
130 読影レポート表示領域
201、202 発信器
203,204 電波
M 乳房(被写体)
MR 右目画像
ML 左目画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像を、互いに視差の有る右目画像および左目画像として交互に切替え表示する医用画像表示手段と、
右目用部分を通して前記右目画像のみが観察され、左目用部分を通して前記左目画像のみが観察されるようにした立体視機能を有する立体視メガネと、
前記医用画像表示手段に表示された医用画像に関する読影レポートを作成するためのレポート作成手段と、
作成された前記読影レポートを通常の2次元画像として表示するレポート表示手段とを備えてなる医用画像表示システムにおいて、
前記レポート作成手段によって読影レポートが作成されている状態を検出し、
この状態が検出されているときは、前記立体視メガネの立体視機能を停止させることを特徴とする医用画像表示方法。
【請求項2】
医用画像を、互いに視差の有る右目画像および左目画像として交互に切替え表示する医用画像表示手段と、
右目用部分を通して前記右目画像のみが観察され、左目用部分を通して前記左目画像のみが観察されるようにした立体視機能を有する立体視メガネと、
前記医用画像表示手段に表示された医用画像に関する読影レポートを作成するためのレポート作成手段と、
作成された前記読影レポートを通常の2次元画像として表示するレポート表示手段とを備えてなる医用画像表示システムにおいて、
前記立体視メガネの立体視機能をON-OFFする切替手段と、
前記レポート作成手段によって読影レポートが作成されている状態を検出する検出手段と、
この検出手段が、前記読影レポートが作成されている状態を検出したとき、前記切替手段を立体視機能OFF状態に設定する制御手段とが設けられたことを特徴とする医用画像表示システム。
【請求項3】
前記医用画像表示手段およびレポート表示手段として共通の表示手段が用いられ、
前記レポート作成手段が、前記共通の表示手段を含むコンピュータシステムにおいて所定のプログラムによって作動するものであり、
前記検出手段が、前記プログラムにより前記共通の表示手段に表示されたレポート作成用領域上にコンピュータシステムのポインタが有ることを検出することにより、前記読影レポートが作成されている状態を検出するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の医用画像表示システム。
【請求項4】
前記医用画像表示手段およびレポート表示手段として共通の表示手段が用いられ、
前記レポート作成手段が、前記共通の表示手段を含むコンピュータシステムにおいて所定のプログラムによって作動するものであり、
前記検出手段が、前記プログラムがアクティブ状態にあることを検出することにより、前記読影レポートが作成されている状態を検出するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の医用画像表示システム。
【請求項5】
前記医用画像表示手段およびレポート表示手段として互いに別個の表示手段が用いられ、
前記医用画像表示手段およびレポート表示手段の少なくとも一方の近辺から、それらの表示手段を互いに識別するための信号を発する手段が設けられ、
前記検出手段が、前記立体視メガネに取り付けられた受信部による前記信号の受信状態に基づいて、前記読影レポートが作成されている状態を検出するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の医用画像表示システム。
【請求項6】
前記医用画像表示手段を含むコンピュータシステムと独立して、前記レポート作成手段および前記レポート表示手段を含む別のコンピュータシステムが設けられ、
前記検出手段が、前記別のコンピュータシステムにおいて入力が有ったことを検出することにより、前記読影レポートが作成されている状態を検出するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の医用画像表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−45185(P2012−45185A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−190349(P2010−190349)
【出願日】平成22年8月27日(2010.8.27)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】