医用画像診断装置、医用画像診断システム
【課題】医用画像とともに表示される被検者に関する情報を秘匿化したい場合に、操作者に負担を強いることなく秘匿化できる医用画像診断装置及び医用画像診断システムを提供する。
【解決手段】医用画像診断装置2は、被検者の医用画像が記憶された記憶部22と、記憶部22に記憶された医用画像を表示する表示部23と、被検者に関する情報が記憶されたサーバー3とネットワーク4を介して接続するためのネットワークインターフェース21と、前記サーバー3から被検者に関する情報が送信された場合にのみ、このサーバー3から送信された被検者に関する情報を、前記記憶部22に記憶された医用画像とともに前記表示部23に表示させる表示制御部24と、を備えることを特徴とする。
【解決手段】医用画像診断装置2は、被検者の医用画像が記憶された記憶部22と、記憶部22に記憶された医用画像を表示する表示部23と、被検者に関する情報が記憶されたサーバー3とネットワーク4を介して接続するためのネットワークインターフェース21と、前記サーバー3から被検者に関する情報が送信された場合にのみ、このサーバー3から送信された被検者に関する情報を、前記記憶部22に記憶された医用画像とともに前記表示部23に表示させる表示制御部24と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検者に関する医用画像を撮影する医用画像診断装置、医用画像診断システムに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、超音波診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置などの医用画像診断装置では、被検者に関する画像を撮影し、得られた画像を、被検者の氏名、ID番号、性別、生年月日など、被検者に関する情報とともに医用画像診断装置の記憶部に記憶するようになっている(例えば、特許文献1参照)。このように、医用画像を被検者の氏名等とともに記憶することにより、記憶された画像を読み出して診断する際に、氏名等も表示され、被検者の本人確認等を行った上で診断することができるようになっている。
【特許文献1】特開2006−14780号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、前記医用画像診断装置に記憶された医用画像は、学会発表などの事例として利用されることがある。この場合、そのまま医用画像を表示させてしまうと、被検者の氏名等も表示されてしまうことから、氏名等の被検者に関する情報を消去するなど、プライバシーを保護するための処理を施す必要があり、煩雑である。従って、操作者に特別な負担を強いることなく、被検者に関する情報の秘匿化を図ることが望まれている。
【0004】
また、例えば超音波診断装置のように移動が可能な医用画像診断装置は、修理などの目的で病院外へ持ち出されることもあるため、被検者に関する情報が秘匿化されていることが望ましい。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、医用画像とともに表示される被検者に関する情報を秘匿化したい場合に、操作者に負担を強いることなく秘匿化できる医用画像診断装置及び医用画像診断システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、第1の観点の発明は、被検者の医用画像が記憶された記憶部と、該記憶部に記憶された医用画像を表示する表示部と、被検者に関する情報が記憶されたサーバーとネットワークを介して接続するためのネットワークインターフェースと、前記サーバーから被検者に関する情報が送信された場合にのみ、このサーバーから送信された被検者に関する情報を、前記記憶部に記憶された医用画像とともに前記表示部に表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0007】
第2の観点の発明は、第1の観点の発明において、前記表示制御部は、前記医用画像診断装置が前記サーバーと接続状態にある時に、被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0008】
第3の観点の発明は、第1,2の観点の発明において、前記医用画像診断装置は、前記サーバーと通信を行なって、該サーバーに記憶された特定の被検者に関する情報を送信するよう前記サーバーへ要求する制御部を備え、前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに表示させることを特徴とする医用画像診断装置。
【0009】
第4の観点の発明は、第3の観点の発明において、前記制御部は前記サーバーと通信できない状態にあるとき、被検者に関する情報を表示させないように前記表示制御部へ指示信号を出力することを特徴とする医用画像診断装置である。
【0010】
第5の観点の発明は、第1〜4のいずれか一の観点の発明において、前記記憶部には複数の被検者の医用画像が記憶されており、また、前記サーバーには複数の被検者に関する情報が記憶されており、前記医用画像診断装置は、複数の被検者のうち、前記記憶部に記憶された医用画像及び前記サーバーに記憶された情報が表示される被検者を特定するための入力を行う入力部を備え、前記表示制御部は、前記入力部による入力によって特定された被検者の医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を表示させることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0011】
第6の観点の発明は、第5の観点の発明において、前記サーバーには、被検者に関する情報として、複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報が記憶されており、前記表示制御部は、前記サーバーに記憶された複数の被検者の情報として、少なくとも氏名及び/又はIDを前記表示部に表示させた後、該表示部に表示された複数の被検者の中から、前記入力部によって特定の被検者が選択されると、選択された被検者について前記サーバーに記憶された情報を医用画像とともに表示させることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0012】
第7の観点の発明は、第6の観点の発明において、前記制御部は、前記サーバーに記憶された複数の被検者の情報のうち、少なくとも氏名及び/又はIDの情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された複数の被検者の氏名及び/又はIDを前記表示部に表示させ、この表示により、医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を表示させたい被検者の選択を可能にすることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0013】
第8の観点の発明は、第6,7の観点の発明において、前記制御部は、前記表示部に氏名及び/又はIDが表示された複数の被検者の中から特定の被検者が選択されると、この特定の被検者について前記サーバーに記憶された情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0014】
第9の観点の発明は、第6の観点の発明において、前記制御部は、前記サーバーに記憶された複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報を前記表示部に表示させた後、前記表示部に表示された複数の被検者の中から特定の被検者が選択されると、選択された被検者についての情報を医用画像とともに前記表示部に表示させることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0015】
第10の観点の発明は、第5の観点の発明において、被検者を特定するために前記入力部で入力される情報は、被検者の氏名及び/又はIDであり、前記制御部は、前記入力部によって入力された氏名及び/又はIDによって特定される被検者について前記サーバーに記憶された情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に基づいて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0016】
第11の観点の発明は、第1〜10のいずれか一の観点の発明において、前記記憶部に記憶された医用画像データに付帯して被検者のID情報が記憶されていることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0017】
第12の観点の発明は、被検者に関する情報が記憶されたサーバーと、該サーバーとネットワークを介して接続される医用画像診断装置とを備え、該医用画像診断装置は、被検者の医用画像が記憶された記憶部と、該記憶部に記憶された医用画像を表示する表示部と、前記サーバーとネットワークを介して接続するためのネットワークインターフェースと、前記サーバーから被検者に関する情報が送信された場合にのみ、このサーバーから送信された被検者に関する情報を、前記記憶部に記憶された医用画像とともに前記表示部に表示させる表示制御部とを有することを特徴とする医用画像診断システムである。
【0018】
第13の観点の発明は、第12の観点の発明において、前記表示制御部は、前記医用画像診断装置が前記サーバーと接続状態にある時に、被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させることを特徴とする医用画像診断システムである。
【0019】
第14の観点の発明は、第12,13の観点の発明において、前記医用画像診断装置は、前記サーバーと通信を行なって、該サーバーに記憶された特定の被検者に関する情報を送信するよう前記サーバーへ要求する制御部を有し、前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに表示させることを特徴とする医用画像診断システムである。
【0020】
第15の観点の発明は、第14の観点の発明において、前記制御部は前記サーバーと通信できない状態にあるとき、被検者に関する情報を表示させないように前記表示制御部へ指示信号を出力することを特徴とする医用画像診断システムである。
【0021】
第16の観点の発明は、第12〜15のいずれか一の観点の発明において、前記記憶部には複数の被検者の医用画像が記憶されており、また、前記サーバーには複数の被検者に関する情報が記憶されており、前記医用画像診断装置は、複数の被検者のうち、前記記憶部に記憶された医用画像及び前記サーバーに記憶された情報が表示される被検者を特定するための入力を行う入力部を有し、前記表示制御部は、前記入力部による入力によって特定された被検者の医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を表示させることを特徴とする医用画像診断システムである。
【0022】
第17の観点の発明は、第16の観点の発明において、前記サーバーは、該サーバーに記憶された複数の被検者に関する情報として、少なくとも氏名及び/又はIDを含む情報を前記画像診断装置側へ送信し、前記表示制御部は、前記サーバーから送信された複数の被検者の情報として、少なくとも氏名及び/又はIDを含む情報を前記表示部に表示させた後、該表示部に表示された複数の被検者の中から、前記入力部によって特定の被検者が選択されると、選択された被検者について前記サーバーに記憶された情報を医用画像とともに表示させることを特徴とする医用画像診断システムである。
【0023】
第18の観点の発明は、第17の観点の発明において、前記サーバーから前記画像診断装置側への情報送信は、前記制御部から前記サーバーへの送信要求に応じて行なわれることを特徴とする医用画像診断システムである。
【0024】
第19の観点の発明は、第16の観点の発明において、被検者を特定するために前記入力部で入力される情報は、被検者の氏名及び/又はIDであり、前記制御部は、前記入力部によって入力された氏名及び/又はIDによって特定される被検者について前記サーバーに記憶された情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、前記サーバーは、前記制御部から送信要求があった被検者について前記サーバーに記憶された情報を前記医用画像診断装置側へ送信し、前記表示制御部は、前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させることを特徴とする医用画像診断システムである。
【発明の効果】
【0025】
第1,12の観点の発明によれば、被検者に関する情報が、前記医用画像診断装置ではなく、前記サーバーに記憶されている。従って、被検者に関する情報が、前記サーバーから送信された場合にのみ、前記医用画像診断装置の表示部に、医用画像とともに被検者に関する情報を表示させることができる。一方、被検者に関する情報が、前記サーバーから送信されない状態では、前記医用画像診断装置側には被検者に関する情報を表示することができない。これにより、特別な負担を強いることなく、被検者に関する情報の秘匿化を図ることができる。
【0026】
第2,13の観点によれば、前記医用画像診断装置が前記サーバーと接続状態にある時には、被検者に関する情報が医用画像とともに前記表示部に表示される。一方、前記サーバーと接続状態にない時には、被検者に関する情報は、前記表示部に表示されない。これにより、特別な負担を強いることなく、被検者に関する情報の秘匿化を図ることができる。
【0027】
第3,14の観点の発明によれば、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから特定の被検者に関する情報が送信された場合にのみ、この被検者に関する情報が表示される。一方、前記サーバーから特定の被検者に関する情報が送信されない場合にはその表示がされないので、特別な負担を強いることなく、被検者に関する情報の秘匿化を図ることができる。
【0028】
第4,15の観点の発明によれば、前記医用画像診断装置が前記サーバーと接続状態になく、前記制御部が前記サーバーと通信できない状態にあるとき、被検者に関する情報が表示されない。これにより、特別な負担を強いることなく、被検者に関する情報の秘匿化を図ることができる。
【0029】
第5,16の観点の発明によれば、医用画像および前記サーバーに記憶された情報を表示させたい被検者を特定するための入力を前記入力部によって行なうと、この被検者についての医用画像及び前記サーバーに記憶された情報が表示される。
【0030】
第6,17の観点の発明によれば、複数の被検者の情報として、少なくとも氏名及び/又はIDが前記表示部に表示され、この表示の中から選択された被検者についての医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を、前記表示部に表示することができる。
【0031】
第7の観点の発明によれば、医用画像及び前記サーバに記憶された情報を表示させたい被検者を前記表示部において選択するために、複数の被検者の氏名及び/又はIDが、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバから送信され、前記表示部に表示される。
【0032】
第8の観点の発明によれば、前記医用画像とともに前記表示部に表示される特定の被検者に関する情報が、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバから送信され、医用画像とともに前記表示部に表示される。
【0033】
第9の観点の発明によれば、前記サーバーから送信された複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報が前記表示部に表示され、この表示の中から、特定の被検者が選択され、この特定の被検者の医用画像及び前記サーバに記憶された情報が前記表示部に表示される。
【0034】
第10,19の観点の発明によれば、前記入力部によって氏名及び/又はIDが入力された被検者について前記サーバに記憶された情報が、前記サーバから送信され、医用画像とともに前記表示部に表示される。
【0035】
第11の観点の発明によれば、ID情報により、どの被検者の医用画像であるかを特定することができる。
【0036】
第18の観点の発明によれば、前記サーバーに記憶された複数の被検者に関する少なくとも氏名及び/又はIDを含む情報の送信と、前記入力部によって選択された特定の被検者について前記サーバに記憶された情報の送信が、前記制御部から前記サーバーへの送信要求に応じて行なわれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
(第一実施形態)
先ず第一実施形態について説明する。図1は本発明に係る医用画像診断システムの実施の形態の一例を示す概略構成図、図2は図1に示す医用画像診断システムにおける医用画像診断装置の概略構成を示すブロック図、図3は、サーバーに情報が記憶されていない新たな被検者について、医用画像診断装置による医用画像の取得を行う際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図、図4は表示部に表示された登録画面の一例を示す図、図5は、医用画像の表示を行なう際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図、図6は表示部に表示された複数の被検者の氏名及びIDの一覧画面の一例を示す図、図7は被検者に関する情報と医用画像とを合成した画像の一例を示す図である。
【0038】
図に示す医用画像診断システム1は、例えば病院内などに設置され、医用画像診断装置2とサーバー(server)3とがネットワーク(network)4を介して接続されている。前記医用画像診断装置2は、超音波診断装置、X線CT装置、MRI装置などである。前記医用画像診断システム1は、前記医用画像診断装置2を複数台備えていてもよい。医用画像診断装置2を複数台備える場合、すべて同種の装置であってもよいし、異種の装置であってもよい。
【0039】
前記サーバー3は、データベース31を有する。このデータベース31には、複数の被検者に関する情報が記憶されている。本例では、この被検者に関する情報として、被検者のID、氏名、性別、生年月日が記憶されている。ここで、前記データベース31に記憶される被検者の情報は、診断以外の時などには被検者が秘匿化したいと思う情報を含む情報である。特に、氏名については、被検者が秘匿化を望む情報であり、前記データベース31には、この氏名を含む情報が記憶される。
【0040】
ちなみに、前記サーバ3に前記ネットワーク4を介して複数台の医用画像診断装置2が接続されている場合、前記データベース31には、各医用画像診断装置2において撮影された被検者に関する情報が記憶される。
【0041】
また、前記サーバー3は、前記医用画像診断装置2側からID付与の請求があったとき、前記医用画像診断装置2へID情報を送信するようになっている。
【0042】
前記医用画像診断装置2について、図2を参照して説明する。前記医用画像診断装置2は、ネットワークインタフェース21、記憶部22、表示部23、表示制御部24、制御部25、入力部26を有し、前記ネットワークインターフェース21により前記ネットワーク4に接続されている。また、前記医用画像診断装置2は、図示しないが、医用画像の撮影を行う撮影部や、撮影部で得られたデータに基づいて医用画像データを作成する医用画像データ作成部を有している。
【0043】
前記記憶部22には、複数の被検者の医用画像(超音波画像、X線CT画像、MRI画像など)が記憶されている。また、前記記憶部22には、医用画像データに付帯して被検者のID情報が記憶されている。より詳細には、被検者のID情報は、医用画像のピクセルデータ内に埋め込まれている。
【0044】
ここで、前記記憶部22には、被検者に関する情報のうち、被検者が秘匿化を望む情報は記憶されないが、秘匿化しなくてもよい情報が記憶されていてもよい。本例では、医用画像がどの被検者のものかを特定するための情報として、上述のように前記記憶部22に被検者のIDが記憶される。被検者のID自体は、数字等の羅列であり、本例では被検者が秘匿化しなくてもよい情報として挙げた。
【0045】
前記表示部23には、前記記憶部22に記憶された医用画像(ID情報を含む)が表示されるようになっている。また、前記表示部23には、前記サーバー3に記憶された被検者に関する情報も表示されるようになっている。
【0046】
前記表示制御部24は、前記表示部23に表示する画像を作成するようになっている。前記表示制御部24は、前記記憶部22に記憶された医用画像及び前記サーバー3に記憶された被検者に関する情報を表示させる場合、これら医用画像及び被検者に関する情報を合成し、前記表示部23に表示させるようになっている。
【0047】
ここで、前記表示制御部24は、前記サーバー3から被検者に関する情報が送信され、なおかつ前記医用画像診断装置2が前記サーバー3と接続状態にある時に、このサーバー3から送信された被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部23に表示させる。従って、前記表示制御部24は、前記サーバー3から被検者に関する情報が送信されない場合、及び前記医用画像診断装置2が前記サーバー3と接続状態にない時、前記表示部23に被検者に関する情報を表示させない。
【0048】
ちなみに、被検者に関する情報を表示させない時であっても、前記医用画像のみを表示させるようになっていてもよい。また、被検者に関する情報を表示させない時には、医用画像も表示させないようになっていてもよい。
【0049】
前記制御部25は、前記医用画像診断装置2の各部を制御するようになっている。また、前記制御部25は、前記ネットワークインタフェース21を介して前記サーバー3と通信を行なうための信号を出力する。そして、前記制御部25は、前記サーバー3と通信を行なえる状態にある時に、前記サーバー3と接続状態にあることを認識する。すなわち、接続状態にあるとは、前記制御部25がサーバー3と通信を行なえる状態にある時をいう。前記制御部25は、前記医用画像診断装置2が前記ネットワーク4と物理的に接続されている時には、常に前記サーバー3と通信を行なうようにしてもよいし、前記入力部26によってパスワードが入力された後に、サーバー3と通信を行うようにしてもよい。
【0050】
また、前記制御部25は、前記サーバー3のデータベース31に記憶された被検者に関する情報の送信を要求する信号を、前記サーバー3へ出力するようになっている。
【0051】
前記入力部26は、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイスとキーボードとを有している。この入力部26により、医用画像及び前記サーバー3に記憶された情報を表示させたい被検者を特定するための入力が行われるようになっている。
【0052】
さて、前記医用画像診断システム1の作用について説明する。図3は、前記サーバー3に情報が記憶されていない新たな被検者について、前記医用画像診断装置1による医用画像の取得を行う際における医用画像診断システム1の動作を示すフロー図である。図3に示すように、先ずステップS1では、前記サーバー3のデータベース31への登録を行なう。具体的には、前記表示部23には、登録を行なうためのボタン(図示省略)が表示され、操作者は、このボタンを前記入力部26のポインティングデバイスを用いて押す。これにより、前記制御部25からID付与の要求信号が前記サーバ−3へ出力され、このサーバー3から前記制御部25へ新たなIDが送信される。前記サーバー3から新たなIDが送信されると、前記表示制御部24は、図4に示すように、新たな被検者を登録するための登録画面を前記表示部23に表示させる。この登録画面は、被検者のID、氏名、性別、生年月日の項目を有しており、IDの欄には、前記サーバー3から送信されたIDが表示されている。そして、操作者が前記入力部26を用いて、被検者の氏名、性別及び生年月日を入力すると、前記制御部25は、これらの情報を前記サーバー3から送信されたIDとともに前記サーバー3へ送信する。前記サーバー3では、前記制御部25から送信されたID、氏名、性別及び生年月日を前記データベース31に記憶する。以上により、被検者の登録が終了する。
【0053】
被検者の登録が終了すると、ステップS2では、前記医用画像診断装置2によって被検者の医用画像の撮影を行う。そして、このステップS2において得られた医用画像は、ステップS3において、前記医用画像診断装置2の記憶部22に、前記サーバー3から送信されたIDとともに記憶される。
【0054】
ちなみに、過去に前記医用画像診断システム1において医用画像の撮影を行った被検者について再度撮影を行う場合は、上記のステップS2の登録作業を省略し、撮影を行う。得られた医用画像は、被検者に付与されているIDとともに、前記医用画像診断装置2の記憶部22に記憶される。このとき、医用画像とともに記憶されるIDは、前記入力部26を用いて直接入力してもよい。また、前記入力部26を用いて被検者の名前を入力すると、この名前に対応するIDが前記サーバー3から送信され、このIDを医用画像とともに記憶するようにしてもよい。
【0055】
次に、前記医用画像診断装置2の記憶部22に記憶された医用画像の表示について、図5に基づいて説明する。図5は、医用画像の表示を行なう際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図である。図5に示すように、先ずステップS10では、前記入力部26において、前記表示部23に医用画像を表示させる操作を操作者が行なう。次に、ステップS11では、前記制御部25は、前記サーバー3と接続状態にあるか否か、すなわちサーバー3と通信を行なえる状態にあるか否かを判断する。ステップS11において、サーバー3と接続状態にあると判断された場合、ステップS12の処理へ移行する。一方、ステップS11において、サーバー3と通信状態にないと判断された場合、ステップS13の処理へ移行する。
【0056】
ステップS12では、前記制御部25は、前記サーバー3に記憶された複数の被検者の情報のうち、氏名及びIDの情報を送信するよう前記サーバー3へ送信要求信号を出力する。ただし、前記制御部25は、氏名及びIDの一方のみを送信するよう前記サーバー3へ送信要求信号を出力してもよい。
【0057】
一方、ステップS13では、前記制御部25は、前記表示制御部24に指示信号を出力し、前記記憶部22に記憶されたIDのみが付加された医用画像を前記表示部23に表示させる(すなわち、氏名、性別及び生年月日は表示されない)。或いは、このステップS13では、前記表示部23に何も表示させないようにしてもよい。
【0058】
ステップS12において、前記制御部25から前記サーバー3へ送信要求信号が出力されると、ステップS14において、前記サーバー3は、前記制御部25からの送信要求信号に応じて、前記データベース31に記憶された複数の被検者の氏名及びIDの情報を前記制御部25へ送信する。そして、前記制御部25は、前記サーバー3から複数の被検者の氏名及びIDの情報が送信されると、ステップS15において、これを前記表示制御部24へ出力し、この表示制御部24は、図6に示すように、前記表示部23に複数の被検者の氏名及びIDの一覧を表示させる。ただし、氏名及びIDの一方のみが前記サーバー3から送信され、これを表示させてもよい。
【0059】
次に、ステップS16では、操作者は、前記表示部23に氏名及びIDが表示された複数の被検者の中から、医用画像及び前記データベース31に記憶された情報を表示させたい被検者を選択する。本例では、前記入力部26のポインティングデバイスを用いて、前記表示部23上で所望の被検者の氏名又はIDを指定する。そして、特定の被検者が指定されると、ステップS17へ移行し、前記制御部25は、指定された被検者について、前記データベース31に記憶された情報のうち、前記医用画像診断装置2側へ送信されていない情報、すなわち性別及び生年月日の情報を送信するよう前記サーバー3へ送信要求信号を出力する。
【0060】
次に、ステップS18では、前記サーバー3は、前記制御部25から送信要求があった被検者の性別及び生年月日を検索してこれを前記制御部25へ送信する。前記制御部25は、前記サーバー3から被検者の性別及び生年月日の情報が送信されると、これらを前記表示制御部24へ出力する。そして、ステップS19では、前記表示制御部24は、性別及び生年月日の他、先に前記サーバー3から送信された氏名の情報と、前記記憶部22に記憶された医用画像のうち前記入力部26によって特定された被検者の医用画像とを合成し、図7に示すように前記表示部23に表示させる。医用画像には、付帯情報としてID情報が埋め込まれており、医用画像とともにIDも表示されている。ちなみに、この図7では、医用画像として超音波画像Uが表示されている。すなわち、ここでは前記医用画像診断装置2は超音波診断装置である。
【0061】
ここで、例えば前記記憶部22に記憶された複数の被検者についての医用画像を前記表示部23に表示させ、この中から例えば学会発表などの目的に使用する画像を選択して、これを外部記憶媒体に記憶させる場合、前記制御部25と前記サーバー3との接続を解除し、通信を行なわない状態とする。これにより、上述のステップS10の表示操作の処理を行うと、ステップS11,S12のステップへ進み、氏名、性別及び生年月日が前記表示部23に表示されず、前記記憶部22に記憶されたIDが付加された医用画像のみが表示される。従って、このIDが付加された医用画像のみを図示しない外部記憶媒体に記憶させることができる。
【0062】
また、前記医用画像診断装置2について修理を行なうなどの目的で、病院外の修理場所など前記制御部25がサーバー3と通信できないような場所に前記医用画像診断装置2が置かれた場合にあっても、氏名、性別及び生年月日は前記表示部23に表示されない。
【0063】
さらに、前記制御部25と前記サーバー3との接続が開始され、前記サーバー3から被検者に関する情報が一旦送信され、IDに加えて氏名、性別及び生年月日も医用画像とともに表示されている場合であっても、前記制御部25と前記サーバー3との接続が解除された場合、氏名、性別及び生年月日を前記表示部23に表示させないようにしてもよい。具体的には、前記制御部25は、前記サーバー3と通信できないと認識したとき、前記表示制御部24へ氏名、性別及び生年月日を非表示にするよう指示信号を出力する。
【0064】
以上説明した本例によれば、被検者に関する情報が、前記医用画像診断装置2ではなく、前記サーバー3に記憶されているので、被検者に関する情報が前記サーバー3から送信された場合にのみ、前記医用画像診断装置2の表示部23に、医用画像とともに被検者に関する情報を表示させることができる。また、前記制御部25が前記サーバー3と接続状態にある時に、前記表示部23に医用画像とともに被検者に関する情報を表示させることができる。一方、被検者に関する情報が、前記サーバー3から送信されない状態、及び前記制御部25が前記サーバー3と接続状態にない時、被検者に関する情報が表示されない。これにより、特別な負担を強いることなく、被検者に関する情報の秘匿化を図ることができる。
【0065】
次に、第一実施形態の変形例について説明する。上述のステップS15においては、医用画像及び前記サーバー3に記憶された情報を表示させたい被検者を選択するために、前記表示部23に複数の被検者の氏名及びIDが表示されるようになっているが、これら氏名及びIDを含む情報、すなわち氏名及びIDの他に性別及び生年月日も表示させるようになっていてもよい。具体的に説明すると、上述のステップS12において、前記制御部25は、前記サーバー3に記憶された複数の被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の情報を送信するよう前記サーバー3へ送信要求信号を出力する。そして、前記サーバー3は、ステップS14において、前記制御部25からの送信要求信号に応じて、前記データベース31に記憶された複数の被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の情報を前記制御部25へ送信する。前記制御部25は、前記サーバー3から複数の被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の情報が送信されると、これを前記表示制御部24へ出力する。そして、ステップS15において、前記表示制御部24は、図8に示すように、前記表示部23に複数の被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の一覧を表示させる。
【0066】
そして、ステップS16において、操作者により、前記表示部23に氏名等が表示された複数の被検者の中から、前記入力部26のポインティングデバイス等により、医用画像及び前記データベース31に記憶された情報を表示させたい被検者が選択されると、ステップS18へ移行し、前記表示制御部24は、選択された特定の被検者の氏名、性別及び生年月日の情報と、その被検者について前記記憶部22に記憶された医用画像とを合成し、前記表示部23に表示させる(図7参照)。ちなみに、ステップS17の処理は省略される。
【0067】
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について説明する。以下、第一実施形態と異なる事項について説明する。図9は、第二実施形態において、医用画像の表示を行なう際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図である。図9に示すように、先ずステップS20において、操作者が、前記表示部23に医用画像を表示させる操作を前記入力部26において行なうと、ステップS21において、前記制御部25の指令により、前記表示制御部24は、図10に示すように、氏名及びIDの入力画面を前記表示部23に表示させる。そして、操作者が、前記入力部26を用いて、氏名及びIDのうち、少なくとも一方を入力すると、ステップS22の処理へ移行し、前記制御部25は、前記サーバー3と接続状態にあるか否か、すなわち前記サーバー3と通信を行なえる状態にあるか否かを判断する。ステップS22において、前記サーバー3と接続状態にあると判断された場合、ステップS23の処理へ移行する。一方、ステップS22において、前記サーバー3と接続状態にないと判断された場合、ステップS24の処理へ移行する。
【0068】
ステップS23では、前記制御部25は、前記サーバー3に記憶された複数の被検者の情報のうち、ステップS21において入力された情報により特定される被検者について前記サーバー3に記憶された情報を送信するよう前記サーバー3へ送信要求信号を出力する。
【0069】
一方、ステップS24では、前記制御部25は、前記記憶部22に記憶されたIDのみが付加された医用画像を前記表示部23に表示させる(すなわち、氏名、性別及び生年月日は表示されない)。或いは、このステップS24では、前記表示部23に何も表示させないようにしてもよい。
【0070】
次に、ステップS25では、前記サーバー3は、前記制御部25から送信要求があった特定の被検者の氏名、ID、性別及び生年月日を検索して、これらを前記制御部25へ送信する。前記制御部25は、前記サーバー3から被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の情報が送信されると、ステップS26において、これらを前記表示制御部24へ出力し、この表示制御部24は、前記サーバー3から送信された被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の情報と、前記記憶部22に記憶された医用画像とを合成し、これを前記表示部23に表示させる(図7参照)。
【0071】
以上説明した第二実施形態によっても、第一実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0072】
以上、本発明を前記実施形態によって説明したが、この発明はその主旨を変更しない範囲で種々変更実施可能なことはもちろんである。例えば、前記サーバー3のデータベース31に記憶される被検者に関する情報は、被検者の氏名、ID、性別及び生年月日に限られるものではない。
【0073】
また、前記表示制御部24は、前記サーバー3から被検者に関する情報が一旦送信された後は、前記医用画像診断装置2が前記サーバー3と接続状態にない時であっても、前記サーバー3から送信された被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部23に表示させるようにしてもよい。例えば、前記医用画像診断装置2が前記サーバー3と接続状態になくても、前記サーバー3から被検者に関する情報が送信された後、前記医用画像診断装置2の主電源がオン状態にある時に、前記サーバー3から送信された被検者に関する情報を前記表示部23に表示させるようにしてもよい。また、前記サーバー3から被検者に関する情報が送信されて、この情報が医用画像とともに表示されている時に、前記医用画像診断装置2と前記サーバー3との接続とは関係なく、操作者による前記入力部26の操作により、前記表示制御部24が、被検者に関する情報を表示させないようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明に係る医用画像診断システムの実施の形態の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す医用画像診断システムにおける医用画像診断装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】サーバーに情報が記憶されていない新たな被検者について、医用画像診断装置による医用画像の取得を行う際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図である。
【図4】表示部に表示された登録画面の一例を示す図である。
【図5】医用画像の表示を行なう際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図である。
【図6】表示部に表示された複数の被検者の氏名及びIDの一覧画面の一例を示す図である。
【図7】被検者に関する情報と医用画像とを合成した画像の一例を示す図である。
【図8】第一実施形態の変形例において、表示部に表示された複数の被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の一覧画面の一例を示す図である。
【図9】第二実施形態において、医用画像の表示を行なう際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図である。
【図10】第二実施形態において、表示部に表示された氏名及びIDの入力画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
1 医用画像診断システム
2 医用画像診断装置
3 サーバー
4 ネットワーク
21 ネットワークインタフェース
22 記憶部
23 表示部
24 表示制御部
25 制御部
26 入力部
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検者に関する医用画像を撮影する医用画像診断装置、医用画像診断システムに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、超音波診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置などの医用画像診断装置では、被検者に関する画像を撮影し、得られた画像を、被検者の氏名、ID番号、性別、生年月日など、被検者に関する情報とともに医用画像診断装置の記憶部に記憶するようになっている(例えば、特許文献1参照)。このように、医用画像を被検者の氏名等とともに記憶することにより、記憶された画像を読み出して診断する際に、氏名等も表示され、被検者の本人確認等を行った上で診断することができるようになっている。
【特許文献1】特開2006−14780号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、前記医用画像診断装置に記憶された医用画像は、学会発表などの事例として利用されることがある。この場合、そのまま医用画像を表示させてしまうと、被検者の氏名等も表示されてしまうことから、氏名等の被検者に関する情報を消去するなど、プライバシーを保護するための処理を施す必要があり、煩雑である。従って、操作者に特別な負担を強いることなく、被検者に関する情報の秘匿化を図ることが望まれている。
【0004】
また、例えば超音波診断装置のように移動が可能な医用画像診断装置は、修理などの目的で病院外へ持ち出されることもあるため、被検者に関する情報が秘匿化されていることが望ましい。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、医用画像とともに表示される被検者に関する情報を秘匿化したい場合に、操作者に負担を強いることなく秘匿化できる医用画像診断装置及び医用画像診断システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、第1の観点の発明は、被検者の医用画像が記憶された記憶部と、該記憶部に記憶された医用画像を表示する表示部と、被検者に関する情報が記憶されたサーバーとネットワークを介して接続するためのネットワークインターフェースと、前記サーバーから被検者に関する情報が送信された場合にのみ、このサーバーから送信された被検者に関する情報を、前記記憶部に記憶された医用画像とともに前記表示部に表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0007】
第2の観点の発明は、第1の観点の発明において、前記表示制御部は、前記医用画像診断装置が前記サーバーと接続状態にある時に、被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0008】
第3の観点の発明は、第1,2の観点の発明において、前記医用画像診断装置は、前記サーバーと通信を行なって、該サーバーに記憶された特定の被検者に関する情報を送信するよう前記サーバーへ要求する制御部を備え、前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに表示させることを特徴とする医用画像診断装置。
【0009】
第4の観点の発明は、第3の観点の発明において、前記制御部は前記サーバーと通信できない状態にあるとき、被検者に関する情報を表示させないように前記表示制御部へ指示信号を出力することを特徴とする医用画像診断装置である。
【0010】
第5の観点の発明は、第1〜4のいずれか一の観点の発明において、前記記憶部には複数の被検者の医用画像が記憶されており、また、前記サーバーには複数の被検者に関する情報が記憶されており、前記医用画像診断装置は、複数の被検者のうち、前記記憶部に記憶された医用画像及び前記サーバーに記憶された情報が表示される被検者を特定するための入力を行う入力部を備え、前記表示制御部は、前記入力部による入力によって特定された被検者の医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を表示させることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0011】
第6の観点の発明は、第5の観点の発明において、前記サーバーには、被検者に関する情報として、複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報が記憶されており、前記表示制御部は、前記サーバーに記憶された複数の被検者の情報として、少なくとも氏名及び/又はIDを前記表示部に表示させた後、該表示部に表示された複数の被検者の中から、前記入力部によって特定の被検者が選択されると、選択された被検者について前記サーバーに記憶された情報を医用画像とともに表示させることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0012】
第7の観点の発明は、第6の観点の発明において、前記制御部は、前記サーバーに記憶された複数の被検者の情報のうち、少なくとも氏名及び/又はIDの情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された複数の被検者の氏名及び/又はIDを前記表示部に表示させ、この表示により、医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を表示させたい被検者の選択を可能にすることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0013】
第8の観点の発明は、第6,7の観点の発明において、前記制御部は、前記表示部に氏名及び/又はIDが表示された複数の被検者の中から特定の被検者が選択されると、この特定の被検者について前記サーバーに記憶された情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0014】
第9の観点の発明は、第6の観点の発明において、前記制御部は、前記サーバーに記憶された複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報を前記表示部に表示させた後、前記表示部に表示された複数の被検者の中から特定の被検者が選択されると、選択された被検者についての情報を医用画像とともに前記表示部に表示させることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0015】
第10の観点の発明は、第5の観点の発明において、被検者を特定するために前記入力部で入力される情報は、被検者の氏名及び/又はIDであり、前記制御部は、前記入力部によって入力された氏名及び/又はIDによって特定される被検者について前記サーバーに記憶された情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に基づいて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0016】
第11の観点の発明は、第1〜10のいずれか一の観点の発明において、前記記憶部に記憶された医用画像データに付帯して被検者のID情報が記憶されていることを特徴とする医用画像診断装置である。
【0017】
第12の観点の発明は、被検者に関する情報が記憶されたサーバーと、該サーバーとネットワークを介して接続される医用画像診断装置とを備え、該医用画像診断装置は、被検者の医用画像が記憶された記憶部と、該記憶部に記憶された医用画像を表示する表示部と、前記サーバーとネットワークを介して接続するためのネットワークインターフェースと、前記サーバーから被検者に関する情報が送信された場合にのみ、このサーバーから送信された被検者に関する情報を、前記記憶部に記憶された医用画像とともに前記表示部に表示させる表示制御部とを有することを特徴とする医用画像診断システムである。
【0018】
第13の観点の発明は、第12の観点の発明において、前記表示制御部は、前記医用画像診断装置が前記サーバーと接続状態にある時に、被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させることを特徴とする医用画像診断システムである。
【0019】
第14の観点の発明は、第12,13の観点の発明において、前記医用画像診断装置は、前記サーバーと通信を行なって、該サーバーに記憶された特定の被検者に関する情報を送信するよう前記サーバーへ要求する制御部を有し、前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに表示させることを特徴とする医用画像診断システムである。
【0020】
第15の観点の発明は、第14の観点の発明において、前記制御部は前記サーバーと通信できない状態にあるとき、被検者に関する情報を表示させないように前記表示制御部へ指示信号を出力することを特徴とする医用画像診断システムである。
【0021】
第16の観点の発明は、第12〜15のいずれか一の観点の発明において、前記記憶部には複数の被検者の医用画像が記憶されており、また、前記サーバーには複数の被検者に関する情報が記憶されており、前記医用画像診断装置は、複数の被検者のうち、前記記憶部に記憶された医用画像及び前記サーバーに記憶された情報が表示される被検者を特定するための入力を行う入力部を有し、前記表示制御部は、前記入力部による入力によって特定された被検者の医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を表示させることを特徴とする医用画像診断システムである。
【0022】
第17の観点の発明は、第16の観点の発明において、前記サーバーは、該サーバーに記憶された複数の被検者に関する情報として、少なくとも氏名及び/又はIDを含む情報を前記画像診断装置側へ送信し、前記表示制御部は、前記サーバーから送信された複数の被検者の情報として、少なくとも氏名及び/又はIDを含む情報を前記表示部に表示させた後、該表示部に表示された複数の被検者の中から、前記入力部によって特定の被検者が選択されると、選択された被検者について前記サーバーに記憶された情報を医用画像とともに表示させることを特徴とする医用画像診断システムである。
【0023】
第18の観点の発明は、第17の観点の発明において、前記サーバーから前記画像診断装置側への情報送信は、前記制御部から前記サーバーへの送信要求に応じて行なわれることを特徴とする医用画像診断システムである。
【0024】
第19の観点の発明は、第16の観点の発明において、被検者を特定するために前記入力部で入力される情報は、被検者の氏名及び/又はIDであり、前記制御部は、前記入力部によって入力された氏名及び/又はIDによって特定される被検者について前記サーバーに記憶された情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、前記サーバーは、前記制御部から送信要求があった被検者について前記サーバーに記憶された情報を前記医用画像診断装置側へ送信し、前記表示制御部は、前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させることを特徴とする医用画像診断システムである。
【発明の効果】
【0025】
第1,12の観点の発明によれば、被検者に関する情報が、前記医用画像診断装置ではなく、前記サーバーに記憶されている。従って、被検者に関する情報が、前記サーバーから送信された場合にのみ、前記医用画像診断装置の表示部に、医用画像とともに被検者に関する情報を表示させることができる。一方、被検者に関する情報が、前記サーバーから送信されない状態では、前記医用画像診断装置側には被検者に関する情報を表示することができない。これにより、特別な負担を強いることなく、被検者に関する情報の秘匿化を図ることができる。
【0026】
第2,13の観点によれば、前記医用画像診断装置が前記サーバーと接続状態にある時には、被検者に関する情報が医用画像とともに前記表示部に表示される。一方、前記サーバーと接続状態にない時には、被検者に関する情報は、前記表示部に表示されない。これにより、特別な負担を強いることなく、被検者に関する情報の秘匿化を図ることができる。
【0027】
第3,14の観点の発明によれば、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから特定の被検者に関する情報が送信された場合にのみ、この被検者に関する情報が表示される。一方、前記サーバーから特定の被検者に関する情報が送信されない場合にはその表示がされないので、特別な負担を強いることなく、被検者に関する情報の秘匿化を図ることができる。
【0028】
第4,15の観点の発明によれば、前記医用画像診断装置が前記サーバーと接続状態になく、前記制御部が前記サーバーと通信できない状態にあるとき、被検者に関する情報が表示されない。これにより、特別な負担を強いることなく、被検者に関する情報の秘匿化を図ることができる。
【0029】
第5,16の観点の発明によれば、医用画像および前記サーバーに記憶された情報を表示させたい被検者を特定するための入力を前記入力部によって行なうと、この被検者についての医用画像及び前記サーバーに記憶された情報が表示される。
【0030】
第6,17の観点の発明によれば、複数の被検者の情報として、少なくとも氏名及び/又はIDが前記表示部に表示され、この表示の中から選択された被検者についての医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を、前記表示部に表示することができる。
【0031】
第7の観点の発明によれば、医用画像及び前記サーバに記憶された情報を表示させたい被検者を前記表示部において選択するために、複数の被検者の氏名及び/又はIDが、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバから送信され、前記表示部に表示される。
【0032】
第8の観点の発明によれば、前記医用画像とともに前記表示部に表示される特定の被検者に関する情報が、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバから送信され、医用画像とともに前記表示部に表示される。
【0033】
第9の観点の発明によれば、前記サーバーから送信された複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報が前記表示部に表示され、この表示の中から、特定の被検者が選択され、この特定の被検者の医用画像及び前記サーバに記憶された情報が前記表示部に表示される。
【0034】
第10,19の観点の発明によれば、前記入力部によって氏名及び/又はIDが入力された被検者について前記サーバに記憶された情報が、前記サーバから送信され、医用画像とともに前記表示部に表示される。
【0035】
第11の観点の発明によれば、ID情報により、どの被検者の医用画像であるかを特定することができる。
【0036】
第18の観点の発明によれば、前記サーバーに記憶された複数の被検者に関する少なくとも氏名及び/又はIDを含む情報の送信と、前記入力部によって選択された特定の被検者について前記サーバに記憶された情報の送信が、前記制御部から前記サーバーへの送信要求に応じて行なわれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
(第一実施形態)
先ず第一実施形態について説明する。図1は本発明に係る医用画像診断システムの実施の形態の一例を示す概略構成図、図2は図1に示す医用画像診断システムにおける医用画像診断装置の概略構成を示すブロック図、図3は、サーバーに情報が記憶されていない新たな被検者について、医用画像診断装置による医用画像の取得を行う際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図、図4は表示部に表示された登録画面の一例を示す図、図5は、医用画像の表示を行なう際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図、図6は表示部に表示された複数の被検者の氏名及びIDの一覧画面の一例を示す図、図7は被検者に関する情報と医用画像とを合成した画像の一例を示す図である。
【0038】
図に示す医用画像診断システム1は、例えば病院内などに設置され、医用画像診断装置2とサーバー(server)3とがネットワーク(network)4を介して接続されている。前記医用画像診断装置2は、超音波診断装置、X線CT装置、MRI装置などである。前記医用画像診断システム1は、前記医用画像診断装置2を複数台備えていてもよい。医用画像診断装置2を複数台備える場合、すべて同種の装置であってもよいし、異種の装置であってもよい。
【0039】
前記サーバー3は、データベース31を有する。このデータベース31には、複数の被検者に関する情報が記憶されている。本例では、この被検者に関する情報として、被検者のID、氏名、性別、生年月日が記憶されている。ここで、前記データベース31に記憶される被検者の情報は、診断以外の時などには被検者が秘匿化したいと思う情報を含む情報である。特に、氏名については、被検者が秘匿化を望む情報であり、前記データベース31には、この氏名を含む情報が記憶される。
【0040】
ちなみに、前記サーバ3に前記ネットワーク4を介して複数台の医用画像診断装置2が接続されている場合、前記データベース31には、各医用画像診断装置2において撮影された被検者に関する情報が記憶される。
【0041】
また、前記サーバー3は、前記医用画像診断装置2側からID付与の請求があったとき、前記医用画像診断装置2へID情報を送信するようになっている。
【0042】
前記医用画像診断装置2について、図2を参照して説明する。前記医用画像診断装置2は、ネットワークインタフェース21、記憶部22、表示部23、表示制御部24、制御部25、入力部26を有し、前記ネットワークインターフェース21により前記ネットワーク4に接続されている。また、前記医用画像診断装置2は、図示しないが、医用画像の撮影を行う撮影部や、撮影部で得られたデータに基づいて医用画像データを作成する医用画像データ作成部を有している。
【0043】
前記記憶部22には、複数の被検者の医用画像(超音波画像、X線CT画像、MRI画像など)が記憶されている。また、前記記憶部22には、医用画像データに付帯して被検者のID情報が記憶されている。より詳細には、被検者のID情報は、医用画像のピクセルデータ内に埋め込まれている。
【0044】
ここで、前記記憶部22には、被検者に関する情報のうち、被検者が秘匿化を望む情報は記憶されないが、秘匿化しなくてもよい情報が記憶されていてもよい。本例では、医用画像がどの被検者のものかを特定するための情報として、上述のように前記記憶部22に被検者のIDが記憶される。被検者のID自体は、数字等の羅列であり、本例では被検者が秘匿化しなくてもよい情報として挙げた。
【0045】
前記表示部23には、前記記憶部22に記憶された医用画像(ID情報を含む)が表示されるようになっている。また、前記表示部23には、前記サーバー3に記憶された被検者に関する情報も表示されるようになっている。
【0046】
前記表示制御部24は、前記表示部23に表示する画像を作成するようになっている。前記表示制御部24は、前記記憶部22に記憶された医用画像及び前記サーバー3に記憶された被検者に関する情報を表示させる場合、これら医用画像及び被検者に関する情報を合成し、前記表示部23に表示させるようになっている。
【0047】
ここで、前記表示制御部24は、前記サーバー3から被検者に関する情報が送信され、なおかつ前記医用画像診断装置2が前記サーバー3と接続状態にある時に、このサーバー3から送信された被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部23に表示させる。従って、前記表示制御部24は、前記サーバー3から被検者に関する情報が送信されない場合、及び前記医用画像診断装置2が前記サーバー3と接続状態にない時、前記表示部23に被検者に関する情報を表示させない。
【0048】
ちなみに、被検者に関する情報を表示させない時であっても、前記医用画像のみを表示させるようになっていてもよい。また、被検者に関する情報を表示させない時には、医用画像も表示させないようになっていてもよい。
【0049】
前記制御部25は、前記医用画像診断装置2の各部を制御するようになっている。また、前記制御部25は、前記ネットワークインタフェース21を介して前記サーバー3と通信を行なうための信号を出力する。そして、前記制御部25は、前記サーバー3と通信を行なえる状態にある時に、前記サーバー3と接続状態にあることを認識する。すなわち、接続状態にあるとは、前記制御部25がサーバー3と通信を行なえる状態にある時をいう。前記制御部25は、前記医用画像診断装置2が前記ネットワーク4と物理的に接続されている時には、常に前記サーバー3と通信を行なうようにしてもよいし、前記入力部26によってパスワードが入力された後に、サーバー3と通信を行うようにしてもよい。
【0050】
また、前記制御部25は、前記サーバー3のデータベース31に記憶された被検者に関する情報の送信を要求する信号を、前記サーバー3へ出力するようになっている。
【0051】
前記入力部26は、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイスとキーボードとを有している。この入力部26により、医用画像及び前記サーバー3に記憶された情報を表示させたい被検者を特定するための入力が行われるようになっている。
【0052】
さて、前記医用画像診断システム1の作用について説明する。図3は、前記サーバー3に情報が記憶されていない新たな被検者について、前記医用画像診断装置1による医用画像の取得を行う際における医用画像診断システム1の動作を示すフロー図である。図3に示すように、先ずステップS1では、前記サーバー3のデータベース31への登録を行なう。具体的には、前記表示部23には、登録を行なうためのボタン(図示省略)が表示され、操作者は、このボタンを前記入力部26のポインティングデバイスを用いて押す。これにより、前記制御部25からID付与の要求信号が前記サーバ−3へ出力され、このサーバー3から前記制御部25へ新たなIDが送信される。前記サーバー3から新たなIDが送信されると、前記表示制御部24は、図4に示すように、新たな被検者を登録するための登録画面を前記表示部23に表示させる。この登録画面は、被検者のID、氏名、性別、生年月日の項目を有しており、IDの欄には、前記サーバー3から送信されたIDが表示されている。そして、操作者が前記入力部26を用いて、被検者の氏名、性別及び生年月日を入力すると、前記制御部25は、これらの情報を前記サーバー3から送信されたIDとともに前記サーバー3へ送信する。前記サーバー3では、前記制御部25から送信されたID、氏名、性別及び生年月日を前記データベース31に記憶する。以上により、被検者の登録が終了する。
【0053】
被検者の登録が終了すると、ステップS2では、前記医用画像診断装置2によって被検者の医用画像の撮影を行う。そして、このステップS2において得られた医用画像は、ステップS3において、前記医用画像診断装置2の記憶部22に、前記サーバー3から送信されたIDとともに記憶される。
【0054】
ちなみに、過去に前記医用画像診断システム1において医用画像の撮影を行った被検者について再度撮影を行う場合は、上記のステップS2の登録作業を省略し、撮影を行う。得られた医用画像は、被検者に付与されているIDとともに、前記医用画像診断装置2の記憶部22に記憶される。このとき、医用画像とともに記憶されるIDは、前記入力部26を用いて直接入力してもよい。また、前記入力部26を用いて被検者の名前を入力すると、この名前に対応するIDが前記サーバー3から送信され、このIDを医用画像とともに記憶するようにしてもよい。
【0055】
次に、前記医用画像診断装置2の記憶部22に記憶された医用画像の表示について、図5に基づいて説明する。図5は、医用画像の表示を行なう際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図である。図5に示すように、先ずステップS10では、前記入力部26において、前記表示部23に医用画像を表示させる操作を操作者が行なう。次に、ステップS11では、前記制御部25は、前記サーバー3と接続状態にあるか否か、すなわちサーバー3と通信を行なえる状態にあるか否かを判断する。ステップS11において、サーバー3と接続状態にあると判断された場合、ステップS12の処理へ移行する。一方、ステップS11において、サーバー3と通信状態にないと判断された場合、ステップS13の処理へ移行する。
【0056】
ステップS12では、前記制御部25は、前記サーバー3に記憶された複数の被検者の情報のうち、氏名及びIDの情報を送信するよう前記サーバー3へ送信要求信号を出力する。ただし、前記制御部25は、氏名及びIDの一方のみを送信するよう前記サーバー3へ送信要求信号を出力してもよい。
【0057】
一方、ステップS13では、前記制御部25は、前記表示制御部24に指示信号を出力し、前記記憶部22に記憶されたIDのみが付加された医用画像を前記表示部23に表示させる(すなわち、氏名、性別及び生年月日は表示されない)。或いは、このステップS13では、前記表示部23に何も表示させないようにしてもよい。
【0058】
ステップS12において、前記制御部25から前記サーバー3へ送信要求信号が出力されると、ステップS14において、前記サーバー3は、前記制御部25からの送信要求信号に応じて、前記データベース31に記憶された複数の被検者の氏名及びIDの情報を前記制御部25へ送信する。そして、前記制御部25は、前記サーバー3から複数の被検者の氏名及びIDの情報が送信されると、ステップS15において、これを前記表示制御部24へ出力し、この表示制御部24は、図6に示すように、前記表示部23に複数の被検者の氏名及びIDの一覧を表示させる。ただし、氏名及びIDの一方のみが前記サーバー3から送信され、これを表示させてもよい。
【0059】
次に、ステップS16では、操作者は、前記表示部23に氏名及びIDが表示された複数の被検者の中から、医用画像及び前記データベース31に記憶された情報を表示させたい被検者を選択する。本例では、前記入力部26のポインティングデバイスを用いて、前記表示部23上で所望の被検者の氏名又はIDを指定する。そして、特定の被検者が指定されると、ステップS17へ移行し、前記制御部25は、指定された被検者について、前記データベース31に記憶された情報のうち、前記医用画像診断装置2側へ送信されていない情報、すなわち性別及び生年月日の情報を送信するよう前記サーバー3へ送信要求信号を出力する。
【0060】
次に、ステップS18では、前記サーバー3は、前記制御部25から送信要求があった被検者の性別及び生年月日を検索してこれを前記制御部25へ送信する。前記制御部25は、前記サーバー3から被検者の性別及び生年月日の情報が送信されると、これらを前記表示制御部24へ出力する。そして、ステップS19では、前記表示制御部24は、性別及び生年月日の他、先に前記サーバー3から送信された氏名の情報と、前記記憶部22に記憶された医用画像のうち前記入力部26によって特定された被検者の医用画像とを合成し、図7に示すように前記表示部23に表示させる。医用画像には、付帯情報としてID情報が埋め込まれており、医用画像とともにIDも表示されている。ちなみに、この図7では、医用画像として超音波画像Uが表示されている。すなわち、ここでは前記医用画像診断装置2は超音波診断装置である。
【0061】
ここで、例えば前記記憶部22に記憶された複数の被検者についての医用画像を前記表示部23に表示させ、この中から例えば学会発表などの目的に使用する画像を選択して、これを外部記憶媒体に記憶させる場合、前記制御部25と前記サーバー3との接続を解除し、通信を行なわない状態とする。これにより、上述のステップS10の表示操作の処理を行うと、ステップS11,S12のステップへ進み、氏名、性別及び生年月日が前記表示部23に表示されず、前記記憶部22に記憶されたIDが付加された医用画像のみが表示される。従って、このIDが付加された医用画像のみを図示しない外部記憶媒体に記憶させることができる。
【0062】
また、前記医用画像診断装置2について修理を行なうなどの目的で、病院外の修理場所など前記制御部25がサーバー3と通信できないような場所に前記医用画像診断装置2が置かれた場合にあっても、氏名、性別及び生年月日は前記表示部23に表示されない。
【0063】
さらに、前記制御部25と前記サーバー3との接続が開始され、前記サーバー3から被検者に関する情報が一旦送信され、IDに加えて氏名、性別及び生年月日も医用画像とともに表示されている場合であっても、前記制御部25と前記サーバー3との接続が解除された場合、氏名、性別及び生年月日を前記表示部23に表示させないようにしてもよい。具体的には、前記制御部25は、前記サーバー3と通信できないと認識したとき、前記表示制御部24へ氏名、性別及び生年月日を非表示にするよう指示信号を出力する。
【0064】
以上説明した本例によれば、被検者に関する情報が、前記医用画像診断装置2ではなく、前記サーバー3に記憶されているので、被検者に関する情報が前記サーバー3から送信された場合にのみ、前記医用画像診断装置2の表示部23に、医用画像とともに被検者に関する情報を表示させることができる。また、前記制御部25が前記サーバー3と接続状態にある時に、前記表示部23に医用画像とともに被検者に関する情報を表示させることができる。一方、被検者に関する情報が、前記サーバー3から送信されない状態、及び前記制御部25が前記サーバー3と接続状態にない時、被検者に関する情報が表示されない。これにより、特別な負担を強いることなく、被検者に関する情報の秘匿化を図ることができる。
【0065】
次に、第一実施形態の変形例について説明する。上述のステップS15においては、医用画像及び前記サーバー3に記憶された情報を表示させたい被検者を選択するために、前記表示部23に複数の被検者の氏名及びIDが表示されるようになっているが、これら氏名及びIDを含む情報、すなわち氏名及びIDの他に性別及び生年月日も表示させるようになっていてもよい。具体的に説明すると、上述のステップS12において、前記制御部25は、前記サーバー3に記憶された複数の被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の情報を送信するよう前記サーバー3へ送信要求信号を出力する。そして、前記サーバー3は、ステップS14において、前記制御部25からの送信要求信号に応じて、前記データベース31に記憶された複数の被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の情報を前記制御部25へ送信する。前記制御部25は、前記サーバー3から複数の被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の情報が送信されると、これを前記表示制御部24へ出力する。そして、ステップS15において、前記表示制御部24は、図8に示すように、前記表示部23に複数の被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の一覧を表示させる。
【0066】
そして、ステップS16において、操作者により、前記表示部23に氏名等が表示された複数の被検者の中から、前記入力部26のポインティングデバイス等により、医用画像及び前記データベース31に記憶された情報を表示させたい被検者が選択されると、ステップS18へ移行し、前記表示制御部24は、選択された特定の被検者の氏名、性別及び生年月日の情報と、その被検者について前記記憶部22に記憶された医用画像とを合成し、前記表示部23に表示させる(図7参照)。ちなみに、ステップS17の処理は省略される。
【0067】
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について説明する。以下、第一実施形態と異なる事項について説明する。図9は、第二実施形態において、医用画像の表示を行なう際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図である。図9に示すように、先ずステップS20において、操作者が、前記表示部23に医用画像を表示させる操作を前記入力部26において行なうと、ステップS21において、前記制御部25の指令により、前記表示制御部24は、図10に示すように、氏名及びIDの入力画面を前記表示部23に表示させる。そして、操作者が、前記入力部26を用いて、氏名及びIDのうち、少なくとも一方を入力すると、ステップS22の処理へ移行し、前記制御部25は、前記サーバー3と接続状態にあるか否か、すなわち前記サーバー3と通信を行なえる状態にあるか否かを判断する。ステップS22において、前記サーバー3と接続状態にあると判断された場合、ステップS23の処理へ移行する。一方、ステップS22において、前記サーバー3と接続状態にないと判断された場合、ステップS24の処理へ移行する。
【0068】
ステップS23では、前記制御部25は、前記サーバー3に記憶された複数の被検者の情報のうち、ステップS21において入力された情報により特定される被検者について前記サーバー3に記憶された情報を送信するよう前記サーバー3へ送信要求信号を出力する。
【0069】
一方、ステップS24では、前記制御部25は、前記記憶部22に記憶されたIDのみが付加された医用画像を前記表示部23に表示させる(すなわち、氏名、性別及び生年月日は表示されない)。或いは、このステップS24では、前記表示部23に何も表示させないようにしてもよい。
【0070】
次に、ステップS25では、前記サーバー3は、前記制御部25から送信要求があった特定の被検者の氏名、ID、性別及び生年月日を検索して、これらを前記制御部25へ送信する。前記制御部25は、前記サーバー3から被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の情報が送信されると、ステップS26において、これらを前記表示制御部24へ出力し、この表示制御部24は、前記サーバー3から送信された被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の情報と、前記記憶部22に記憶された医用画像とを合成し、これを前記表示部23に表示させる(図7参照)。
【0071】
以上説明した第二実施形態によっても、第一実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0072】
以上、本発明を前記実施形態によって説明したが、この発明はその主旨を変更しない範囲で種々変更実施可能なことはもちろんである。例えば、前記サーバー3のデータベース31に記憶される被検者に関する情報は、被検者の氏名、ID、性別及び生年月日に限られるものではない。
【0073】
また、前記表示制御部24は、前記サーバー3から被検者に関する情報が一旦送信された後は、前記医用画像診断装置2が前記サーバー3と接続状態にない時であっても、前記サーバー3から送信された被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部23に表示させるようにしてもよい。例えば、前記医用画像診断装置2が前記サーバー3と接続状態になくても、前記サーバー3から被検者に関する情報が送信された後、前記医用画像診断装置2の主電源がオン状態にある時に、前記サーバー3から送信された被検者に関する情報を前記表示部23に表示させるようにしてもよい。また、前記サーバー3から被検者に関する情報が送信されて、この情報が医用画像とともに表示されている時に、前記医用画像診断装置2と前記サーバー3との接続とは関係なく、操作者による前記入力部26の操作により、前記表示制御部24が、被検者に関する情報を表示させないようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明に係る医用画像診断システムの実施の形態の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す医用画像診断システムにおける医用画像診断装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】サーバーに情報が記憶されていない新たな被検者について、医用画像診断装置による医用画像の取得を行う際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図である。
【図4】表示部に表示された登録画面の一例を示す図である。
【図5】医用画像の表示を行なう際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図である。
【図6】表示部に表示された複数の被検者の氏名及びIDの一覧画面の一例を示す図である。
【図7】被検者に関する情報と医用画像とを合成した画像の一例を示す図である。
【図8】第一実施形態の変形例において、表示部に表示された複数の被検者の氏名、ID、性別及び生年月日の一覧画面の一例を示す図である。
【図9】第二実施形態において、医用画像の表示を行なう際における医用画像診断システムの動作を示すフロー図である。
【図10】第二実施形態において、表示部に表示された氏名及びIDの入力画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
1 医用画像診断システム
2 医用画像診断装置
3 サーバー
4 ネットワーク
21 ネットワークインタフェース
22 記憶部
23 表示部
24 表示制御部
25 制御部
26 入力部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検者の医用画像が記憶された記憶部と、
該記憶部に記憶された医用画像を表示する表示部と、
被検者に関する情報が記憶されたサーバーとネットワークを介して接続するためのネットワークインターフェースと、
前記サーバーから被検者に関する情報が送信された場合にのみ、このサーバーから送信された被検者に関する情報を、前記記憶部に記憶された医用画像とともに前記表示部に表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする医用画像診断装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記医用画像診断装置が前記サーバーと接続状態にある時に、被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置。
【請求項3】
前記医用画像診断装置は、前記サーバーと通信を行なって、該サーバーに記憶された特定の被検者に関する情報を送信するよう前記サーバーへ要求する制御部を備え、
前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに表示させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の医用画像診断装置。
【請求項4】
前記制御部は前記サーバーと通信できない状態にあるとき、被検者に関する情報を表示させないように前記表示制御部へ指示信号を出力する
ことを特徴とする請求項3に記載の医用画像診断装置。
【請求項5】
前記記憶部には複数の被検者の医用画像が記憶されており、
また、前記サーバーには複数の被検者に関する情報が記憶されており、
前記医用画像診断装置は、複数の被検者のうち、前記記憶部に記憶された医用画像及び前記サーバーに記憶された情報が表示される被検者を特定するための入力を行う入力部を備え、
前記表示制御部は、前記入力部による入力によって特定された被検者の医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を表示させる
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
【請求項6】
前記サーバーには、被検者に関する情報として、複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報が記憶されており、
前記表示制御部は、前記サーバーに記憶された複数の被検者の情報として、少なくとも氏名及び/又はIDを前記表示部に表示させた後、該表示部に表示された複数の被検者の中から、前記入力部によって特定の被検者が選択されると、選択された被検者について前記サーバーに記憶された情報を医用画像とともに表示させる
ことを特徴とする請求項5に記載の医用画像診断装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記サーバーに記憶された複数の被検者の情報のうち、少なくとも氏名及び/又はIDの情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、
前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された複数の被検者の氏名及び/又はIDを前記表示部に表示させ、この表示により、医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を表示させたい被検者の選択を可能にする
ことを特徴とする請求項6に記載の医用画像診断装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記表示部に氏名及び/又はIDが表示された複数の被検者の中から特定の被検者が選択されると、この特定の被検者について前記サーバーに記憶された情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、
前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項6又は7に記載の医用画像診断装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記サーバーに記憶された複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、
前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報を前記表示部に表示させた後、前記表示部に表示された複数の被検者の中から特定の被検者が選択されると、選択された被検者についての情報を医用画像とともに前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項6に記載の医用画像診断装置。
【請求項10】
被検者を特定するために前記入力部で入力される情報は、被検者の氏名及び/又はIDであり、前記制御部は、前記入力部によって入力された氏名及び/又はIDによって特定される被検者について前記サーバーに記憶された情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、
前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に基づいて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項5に記載の医用画像診断装置。
【請求項11】
前記記憶部に記憶された医用画像データに付帯して被検者のID情報が記憶されている
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
【請求項12】
被検者に関する情報が記憶されたサーバーと、該サーバーとネットワークを介して接続される医用画像診断装置とを備え、
該医用画像診断装置は、被検者の医用画像が記憶された記憶部と、該記憶部に記憶された医用画像を表示する表示部と、前記サーバーとネットワークを介して接続するためのネットワークインターフェースと、前記サーバーから被検者に関する情報が送信された場合にのみ、このサーバーから送信された被検者に関する情報を、前記記憶部に記憶された医用画像とともに前記表示部に表示させる表示制御部とを有する
ことを特徴とする医用画像診断システム。
【請求項13】
前記表示制御部は、前記医用画像診断装置が前記サーバーと接続状態にある時に、被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項12に記載の医用画像診断システム。
【請求項14】
前記医用画像診断装置は、前記サーバーと通信を行なって、該サーバーに記憶された特定の被検者に関する情報を送信するよう前記サーバーへ要求する制御部を有し、
前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに表示させる
ことを特徴とする請求項12又は13に記載の医用画像診断システム。
【請求項15】
前記制御部は前記サーバーと通信できない状態にあるとき、被検者に関する情報を表示させないように前記表示制御部へ指示信号を出力する
ことを特徴とする請求項14に記載の医用画像診断システム。
【請求項16】
前記記憶部には複数の被検者の医用画像が記憶されており、
また、前記サーバーには複数の被検者に関する情報が記憶されており、
前記医用画像診断装置は、複数の被検者のうち、前記記憶部に記憶された医用画像及び前記サーバーに記憶された情報が表示される被検者を特定するための入力を行う入力部を有し、
前記表示制御部は、前記入力部による入力によって特定された被検者の医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を表示させる
ことを特徴とする請求項12〜15のいずれか一項に記載の医用画像診断システム。
【請求項17】
前記サーバーは、該サーバーに記憶された複数の被検者に関する情報として、少なくとも氏名及び/又はIDを含む情報を前記画像診断装置側へ送信し、
前記表示制御部は、前記サーバーから送信された複数の被検者の情報として、少なくとも氏名及び/又はIDを含む情報を前記表示部に表示させた後、該表示部に表示された複数の被検者の中から、前記入力部によって特定の被検者が選択されると、選択された被検者について前記サーバーに記憶された情報を医用画像とともに表示させる
ことを特徴とする請求項16に記載の医用画像診断システム。
【請求項18】
前記サーバーから前記画像診断装置側への情報送信は、前記制御部から前記サーバーへの送信要求に応じて行なわれる
ことを特徴とする請求項17に記載の医用画像診断システム。
【請求項19】
被検者を特定するために前記入力部で入力される情報は、被検者の氏名及び/又はIDであり、前記制御部は、前記入力部によって入力された氏名及び/又はIDによって特定される被検者について前記サーバーに記憶された情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、
前記サーバーは、前記制御部から送信要求があった被検者について前記サーバーに記憶された情報を前記医用画像診断装置側へ送信し、
前記表示制御部は、前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項16に記載の医用画像診断システム。
【請求項1】
被検者の医用画像が記憶された記憶部と、
該記憶部に記憶された医用画像を表示する表示部と、
被検者に関する情報が記憶されたサーバーとネットワークを介して接続するためのネットワークインターフェースと、
前記サーバーから被検者に関する情報が送信された場合にのみ、このサーバーから送信された被検者に関する情報を、前記記憶部に記憶された医用画像とともに前記表示部に表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする医用画像診断装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記医用画像診断装置が前記サーバーと接続状態にある時に、被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置。
【請求項3】
前記医用画像診断装置は、前記サーバーと通信を行なって、該サーバーに記憶された特定の被検者に関する情報を送信するよう前記サーバーへ要求する制御部を備え、
前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに表示させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の医用画像診断装置。
【請求項4】
前記制御部は前記サーバーと通信できない状態にあるとき、被検者に関する情報を表示させないように前記表示制御部へ指示信号を出力する
ことを特徴とする請求項3に記載の医用画像診断装置。
【請求項5】
前記記憶部には複数の被検者の医用画像が記憶されており、
また、前記サーバーには複数の被検者に関する情報が記憶されており、
前記医用画像診断装置は、複数の被検者のうち、前記記憶部に記憶された医用画像及び前記サーバーに記憶された情報が表示される被検者を特定するための入力を行う入力部を備え、
前記表示制御部は、前記入力部による入力によって特定された被検者の医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を表示させる
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
【請求項6】
前記サーバーには、被検者に関する情報として、複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報が記憶されており、
前記表示制御部は、前記サーバーに記憶された複数の被検者の情報として、少なくとも氏名及び/又はIDを前記表示部に表示させた後、該表示部に表示された複数の被検者の中から、前記入力部によって特定の被検者が選択されると、選択された被検者について前記サーバーに記憶された情報を医用画像とともに表示させる
ことを特徴とする請求項5に記載の医用画像診断装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記サーバーに記憶された複数の被検者の情報のうち、少なくとも氏名及び/又はIDの情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、
前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された複数の被検者の氏名及び/又はIDを前記表示部に表示させ、この表示により、医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を表示させたい被検者の選択を可能にする
ことを特徴とする請求項6に記載の医用画像診断装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記表示部に氏名及び/又はIDが表示された複数の被検者の中から特定の被検者が選択されると、この特定の被検者について前記サーバーに記憶された情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、
前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項6又は7に記載の医用画像診断装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記サーバーに記憶された複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、
前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された複数の被検者の氏名及び/又はIDを含む情報を前記表示部に表示させた後、前記表示部に表示された複数の被検者の中から特定の被検者が選択されると、選択された被検者についての情報を医用画像とともに前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項6に記載の医用画像診断装置。
【請求項10】
被検者を特定するために前記入力部で入力される情報は、被検者の氏名及び/又はIDであり、前記制御部は、前記入力部によって入力された氏名及び/又はIDによって特定される被検者について前記サーバーに記憶された情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、
前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に基づいて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項5に記載の医用画像診断装置。
【請求項11】
前記記憶部に記憶された医用画像データに付帯して被検者のID情報が記憶されている
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
【請求項12】
被検者に関する情報が記憶されたサーバーと、該サーバーとネットワークを介して接続される医用画像診断装置とを備え、
該医用画像診断装置は、被検者の医用画像が記憶された記憶部と、該記憶部に記憶された医用画像を表示する表示部と、前記サーバーとネットワークを介して接続するためのネットワークインターフェースと、前記サーバーから被検者に関する情報が送信された場合にのみ、このサーバーから送信された被検者に関する情報を、前記記憶部に記憶された医用画像とともに前記表示部に表示させる表示制御部とを有する
ことを特徴とする医用画像診断システム。
【請求項13】
前記表示制御部は、前記医用画像診断装置が前記サーバーと接続状態にある時に、被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項12に記載の医用画像診断システム。
【請求項14】
前記医用画像診断装置は、前記サーバーと通信を行なって、該サーバーに記憶された特定の被検者に関する情報を送信するよう前記サーバーへ要求する制御部を有し、
前記表示制御部は、前記制御部の送信要求に応じて前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに表示させる
ことを特徴とする請求項12又は13に記載の医用画像診断システム。
【請求項15】
前記制御部は前記サーバーと通信できない状態にあるとき、被検者に関する情報を表示させないように前記表示制御部へ指示信号を出力する
ことを特徴とする請求項14に記載の医用画像診断システム。
【請求項16】
前記記憶部には複数の被検者の医用画像が記憶されており、
また、前記サーバーには複数の被検者に関する情報が記憶されており、
前記医用画像診断装置は、複数の被検者のうち、前記記憶部に記憶された医用画像及び前記サーバーに記憶された情報が表示される被検者を特定するための入力を行う入力部を有し、
前記表示制御部は、前記入力部による入力によって特定された被検者の医用画像及び前記サーバーに記憶された情報を表示させる
ことを特徴とする請求項12〜15のいずれか一項に記載の医用画像診断システム。
【請求項17】
前記サーバーは、該サーバーに記憶された複数の被検者に関する情報として、少なくとも氏名及び/又はIDを含む情報を前記画像診断装置側へ送信し、
前記表示制御部は、前記サーバーから送信された複数の被検者の情報として、少なくとも氏名及び/又はIDを含む情報を前記表示部に表示させた後、該表示部に表示された複数の被検者の中から、前記入力部によって特定の被検者が選択されると、選択された被検者について前記サーバーに記憶された情報を医用画像とともに表示させる
ことを特徴とする請求項16に記載の医用画像診断システム。
【請求項18】
前記サーバーから前記画像診断装置側への情報送信は、前記制御部から前記サーバーへの送信要求に応じて行なわれる
ことを特徴とする請求項17に記載の医用画像診断システム。
【請求項19】
被検者を特定するために前記入力部で入力される情報は、被検者の氏名及び/又はIDであり、前記制御部は、前記入力部によって入力された氏名及び/又はIDによって特定される被検者について前記サーバーに記憶された情報を送信するよう前記サーバーへ要求し、
前記サーバーは、前記制御部から送信要求があった被検者について前記サーバーに記憶された情報を前記医用画像診断装置側へ送信し、
前記表示制御部は、前記サーバーから送信された特定の被検者に関する情報を医用画像とともに前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項16に記載の医用画像診断システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2010−22678(P2010−22678A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−189346(P2008−189346)
【出願日】平成20年7月23日(2008.7.23)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月23日(2008.7.23)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】
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