医用画像診断装置及び画像処理装置
【課題】サムネイルによる画像の識別を向上させることができる医用画像診断装置及び画像処理装置を提供することである。
【解決手段】実施の形態の医用画像診断装置では、モニタと、表示制御部とを備える。モニタが、所定の視差角ずつ視点位置を移動させてボリュームレンダリング処理を行なうことで生成された視差画像群を表示することで立体視可能な画像である立体視画像を表示する。そして、表示制御部が、医用画像を縮小したサムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群をモニタにて表示させる。
【解決手段】実施の形態の医用画像診断装置では、モニタと、表示制御部とを備える。モニタが、所定の視差角ずつ視点位置を移動させてボリュームレンダリング処理を行なうことで生成された視差画像群を表示することで立体視可能な画像である立体視画像を表示する。そして、表示制御部が、医用画像を縮小したサムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群をモニタにて表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、医用画像診断装置及び画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、超音波診断装置などの医用画像診断装置において、3次元のボリュームデータを用いた診断が行われている。具体的には、医用画像診断装置は、ボリュームデータを収集し、収集したボリュームデータに対して種々の画像処理(レンダリング処理)を行うことで3次元の情報を反映した2次元画像を作成し、作成した2次元画像をモニタ上に表示する。
【0003】
ここで、医用画像診断装置においては、画像全体が一目で分かるように、表示画素数を小さくした低解像度の画像見本(サムネイル)を作成し、一覧表示にすることが一般的に行われている。しかしながら、3次元データを2次元画像で表示させているため、ボリュームデータの特徴(例えば、奥行き方向の情報等)が失われ、十分に生かしきることが出来ず、サムネイルだけを見て画像識別することは難しかった。
【0004】
そこで、ボリュームデータに対して複数の視点及び視線方向から2次元画像のサムネイルを作成して、識別能を向上させる方法が知られている。しかしながら、作成枚数が多い場合等、目的のボリュームデータの識別に手間がかかってしまうことや、立体画像を2次元データで作成しているため、ボリュームデータの特徴を失ってしまっていることから、画像識別機能としては不十分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4537813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、サムネイルによる画像の識別を向上させることができる医用画像診断装置及び画像処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施の形態の医用画像診断装置は、表示部と、表示制御部とを有する。表示部は、視差画像群を表示することで立体視画像を表示する。表示制御部は、ボリュームデータに基づく医用画像を縮小した縮小医用画像を前記立体視画像として表示するための縮小視差画像群を前記表示部にて表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の全体構成の一例を示す図である。
【図2】図2は、2視差画像により立体表示を行なう立体表示モニタの一例を説明するための図である。
【図3】図3は、9視差画像により立体表示を行なう立体表示モニタの一例を説明するための図である。
【図4】図4は、第1の実施形態に係る画像生成部によるボリュームレンダリング処理の一例を説明するための図である。
【図5】図5は、第1の実施形態に係る制御部の構成の一例を示す図である。
【図6】図6は、第1の実施形態に係るサムネイル生成制御部の制御によって生成されるサムネイルの一例を示す図である。
【図7】図7は、第1の実施形態に係る表示制御部によるサムネイルの回転表示の一例を示す図である。
【図8】図8は、第1の実施形態に係る設定変更の一例を説明するための図である。
【図9】図9は、第1の実施形態に係る超音波診断装置による処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、第2の実施形態に係るワークステーションを含む画像処理システムの全体構成の一例を示す図である。
【図11】図11は、第3の実施形態に係るサムネイルを表示するGUIの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して医用画像診断装置及び画像処理装置の実施形態を詳細に説明する。最初に、以下の実施形態で用いる用語について説明すると、「視差画像群」とは、ボリュームデータに対して、所定の視差角ずつ視点位置を移動させてボリュームレンダリング処理を行なうことで生成された画像群のことである。すなわち、「視差画像群」は、「視点位置」が異なる複数の「視差画像」から構成される。また、「視差角」とは、「視差画像群」を生成するために設定された各視点位置のうち隣接する視点位置とボリュームデータによって表される空間内の所定位置(例えば、空間の中心)とにより定まる角度のことである。また、「視差数」とは、立体表示モニタにて立体視されるために必要となる「視差画像」の数のことである。また、以下で記載する「9視差画像」とは、9つの「視差画像」から構成される「視差画像群」のことである。また、以下で記載する「2視差画像」とは、2つの「視差画像」から構成される「視差画像群」のことである。また、以下で記載する「立体視画像」とは、立体視可能な表示部が視差画像群を表示出力することで、観察者によって観察される立体画像のことである。
【0010】
(第1の実施形態)
第1の実施形態においては、医用画像診断装置として超音波診断装置を用いる場合を例に挙げて説明する。まず、第1の実施形態に係る超音波診断装置の全体構成について、図1を用いて説明する。図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の全体構成の一例を示す図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、超音波プローブ11と、入力装置12と、モニタ13と、装置本体100とを有する。
【0011】
超音波プローブ11は、複数の圧電振動子を有し、これら複数の圧電振動子は、後述する装置本体100が有する送信部110から供給される駆動信号に基づき超音波を発生し、さらに、被検体Pからの反射波を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ11は、圧電振動子に設けられる整合層と、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材などを有する。
【0012】
超音波プローブ11から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として超音波プローブ11が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが移動している血流や心臓壁などの表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
【0013】
なお、本実施形態においては、1次元超音波プローブの複数の圧電振動子を機械的に揺動する超音波プローブ11や複数の圧電振動子が格子状に2次元で配置された2次元超音波プローブである超音波プローブ11により、被検体Pを3次元でスキャンする。
【0014】
入力装置12は、マウス、キーボード、ボタン、パネルスイッチ、タッチコマンドスクリーン、フットスイッチ、トラックボールなどを有し、超音波診断装置1の操作者からの各種設定要求を受け付け、装置本体100に対して受け付けた各種設定要求を転送する。例えば、入力装置12は、立体視画像として表示するサムネイルを選択するための入力操作などを受付ける。
【0015】
モニタ13は、超音波診断装置1の操作者が入力装置12を用いて各種設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体100において生成された超音波画像などを表示したりする。
【0016】
モニタ13は、立体視可能なモニタ(以下、立体表示モニタ)であり、各種情報を表示する。例えば、モニタ13は、装置本体100において生成された視差画像群や、操作者から各種指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)などを表示する。
【0017】
ここで、立体表示モニタについて説明する。現在最も普及している一般的な汎用モニタは、2次元画像を2次元で表示するものであり、2次元画像を立体表示することができない。仮に、観察者が汎用モニタにて立体視を要望する場合、汎用モニタに対して画像を出力する装置は、平行法や交差法により観察者が立体視可能な2視差画像を並列表示させる必要がある。又は、汎用モニタに対して画像を出力する装置は、例えば、左目用の部分に赤色のセロハンが取り付けられ、右目用の部分に青色のセロハンが取り付けられたメガネを用いて余色法により観察者が立体視可能な画像を表示する必要がある。
【0018】
一方、立体表示モニタとしては、立体視用メガネ等の専用機器を用いることで、2視差画像(両眼視差画像とも称する)を立体視可能とするものがある。
【0019】
図2は、2視差画像により立体表示を行なう立体表示モニタの一例を説明するための図である。図2に示す一例は、シャッター方式により立体表示を行なう立体表示モニタであり、モニタを観察する観察者が装着する立体視用メガネとしてシャッターメガネが用いられる。かかる立体表示モニタは、モニタにて2視差画像を交互に出射する。例えば、図2の(A)に示すモニタは、左目用の画像と右目用の画像を、120Hzにて交互に出射する。ここで、モニタには、図2の(A)に示すように、赤外線出射部が設置され、赤外線出射部は、画像が切り替わるタイミングに合わせて赤外線の出射を制御する。
【0020】
また、赤外線出射部から出射された赤外線は、図2の(A)に示すシャッターメガネの赤外線受光部により受光される。シャッターメガネの左右それぞれの枠には、シャッターが取り付けられており、シャッターメガネは、赤外線受光部が赤外線を受光したタイミングに合わせて左右のシャッターそれぞれの透過状態及び遮光状態を交互に切り替える。以下、シャッターにおける透過状態及び遮光状態の切り替え処理について説明する。
【0021】
各シャッターは、図2の(B)に示すように、入射側の偏光板と出射側の偏光板とを有し、更に、入射側の偏光板と出射側の偏光板との間に液晶相を有する。また、入射側の偏光板と出射側の偏光板とは、図2の(B)に示すように、互いに直交している。ここで、図2の(B)に示すように、電圧が印加されていない「OFF」の状態では、入射側の偏光板を通った光は、液晶層の作用により90度回転し、出射側の偏光板を透過する。すなわち、電圧が印加されていないシャッターは、透過状態となる。
【0022】
一方、図2の(B)に示すように、電圧が印加された「ON」の状態では、液晶層の液晶分子による偏光回転作用が消失するため、入射側の偏光板を通った光は、出射側の偏光板で遮られてしまう。すなわち、電圧が印加されたシャッターは、遮光状態となる。
【0023】
そこで、例えば、赤外線出射部は、モニタ上に左目用の画像が表示されている期間、赤外線を出射する。そして、赤外線受光部は、赤外線を受光している期間、左目のシャッターに電圧を印加せず、右目のシャッターに電圧を印加させる。これにより、図2の(A)に示すように、右目のシャッターが遮光状態となり、左目のシャッターが透過状態となるため、観察者の左目に左目用の画像が入射する。一方、赤外線出射部は、モニタ上に右目用の画像が表示されている期間、赤外線の出射を停止する。そして、赤外線受光部は、赤外線が受光されない期間、右目のシャッターに電圧を印加せず、左目のシャッターに電圧を印加させる。これにより、左目のシャッターが遮光状態となり、右目のシャッターが透過状態であるため、観察者の右目に右目用の画像が入射する。このように、図2に示す立体表示モニタは、モニタに表示される画像とシャッターの状態を連動させて切り替えることで、観察者が立体視可能な画像を表示させる。なお、2視差画像を立体視可能な立体表示モニタとしては、上記のシャッター方式以外にも、偏光メガネ方式を採用したモニタも知られている。
【0024】
更に、近年実用化された立体表示モニタとしては、レンチキュラーレンズ等の光線制御子を用いることで、例えば、9視差画像等の多視差画像を観察者が裸眼にて立体視可能とするものがある。かかる立体表示モニタは、両眼視差による立体視を可能とし、更に、観察者の視点移動に合わせて観察される映像も変化する運動視差による立体視も可能とする。
【0025】
図3は、9視差画像により立体表示を行なう立体表示モニタの一例を説明するための図である。図3に示す立体表示モニタには、液晶パネル等の平面状の表示面200の前面に、光線制御子が配置される。例えば、図3に示す立体表示モニタには、光線制御子として、光学開口が垂直方向に延びる垂直レンチキュラーシート201が表示面200の前面に貼り付けられている。なお、図3に示す一例では、垂直レンチキュラーシート201の凸部が前面となるように貼り付けられているが、垂直レンチキュラーシート201の凸部が表示面200に対向するように貼り付けられる場合であっても良い。
【0026】
表示面200には、図3に示すように、縦横比が3:1であり、縦方向にサブ画素である赤(R)、緑(G)、青(B)の3つが配置された画素202がマトリクス状に配置される。図3に示す立体表示モニタは、9つの画像により構成される9視差画像を、所定フォーマット(例えば格子状)に配置した中間画像に変換したうえで、表示面200に出力する。すなわち、図3に示す立体表示モニタは、9視差画像にて同一位置にある9つの画素それぞれを、9列の画素202に割り振って出力させる。9列の画素202は、視点位置の異なる9つの画像を同時に表示する単位画素群203となる。
【0027】
表示面200において単位画素群203として同時に出力された9視差画像は、例えば、LED(Light Emitting Diode)バックライトにより平行光として放射され、更に、垂直レンチキュラーシート201により、多方向に放射される。9視差画像の各画素の光が多方向に放射されることにより、観察者の右目及び左目に入射する光は、観察者の位置(視点の位置)に連動して変化する。すなわち、観察者の見る角度により、右目に入射する視差画像と左目に入射する視差画像とは、視差角が異なる。これにより、観察者は、例えば、図3に示す9つの位置それぞれにおいて、撮影対象を立体的に視認できる。また、観察者は、例えば、図3に示す「5」の位置において、撮影対象に対して正対した状態で立体的に視認できるとともに、図3に示す「5」以外それぞれの位置において、撮影対象の向きを変化させた状態で立体的に視認できる。なお、図3に示す立体表示モニタは、あくまでも一例である。9視差画像を表示する立体表示モニタは、図3に示すように、「RRR・・・、GGG・・・、BBB・・・」の横ストライプ液晶である場合であっても良いし、「RGBRGB・・・」の縦ストライプ液晶である場合であっても良い。また、図3に示す立体表示モニタは、図3に示すように、レンチキュラーシートが垂直となる縦レンズ方式である場合であっても良いし、レンチキュラーシートが斜めとなる斜めレンズ方式である場合であっても良い。
【0028】
図1に戻って、装置本体100は、超音波プローブ11が受信した反射波に基づいて超音波画像を生成する装置であり、図1に示すように、送信部110と、受信部120と、Bモード処理部130と、ドプラ処理部140と、画像生成部150と、画像メモリ160と、内部記憶部170と、制御部180とを有する。
【0029】
送信部110は、図1に示すように、レートパルサ発生器110aと、送信遅延回路110bと、送信パルサ110cとを有し、超音波プローブ11に駆動信号を供給する。レートパルサ発生器110aは、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。レートパルスは、送信遅延回路110bを通ることで異なる送信遅延時間を有した状態で送信パルサ110cへ電圧を印加する。すなわち、送信遅延回路110bは、超音波プローブ11から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの送信遅延時間を、レートパルサ発生器110aが発生する各レートパルスに対し与える。送信パルサ110cは、かかるレートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ11に駆動信号(駆動パルス)を印加する。
【0030】
駆動パルスは、送信パルサ110cからケーブルを介して超音波プローブ11内の圧電振動子まで伝達した後に、圧電振動子において電気信号から機械的振動に変換される。この機械的振動は、生体内部で超音波として送信される。ここで、圧電振動子ごとに異なる送信遅延時間を持った超音波は、収束されて、所定方向に伝搬していく。すなわち、送信遅延回路110bは、各レートパルスに対し与える送信遅延時間を変化させることで、圧電振動子面からの送信方向を任意に調整する。
【0031】
なお、送信部110は、後述する制御部180の指示に基づいて、所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧等を瞬時に変更可能な機能を有している。特に、送信駆動電圧の変更は、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、または、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。
【0032】
超音波プローブ11が送信した超音波の反射波は、超音波プローブ11内部の圧電振動子まで到達した後、圧電振動子において、機械的振動から電気的信号(反射波信号)に変換され、受信部120に入力される。受信部120は、図1に示すように、増幅回路120aと、A/D変換器120bと、受信遅延回路120cとを有し、超音波プローブ11が受信した反射波信号に対して各種処理を行なって反射波データを生成する。
【0033】
増幅回路120aは、反射波信号をチャンネルごとに増幅してゲイン調整を行なう。A/D変換器120bは、ゲイン補正された反射波信号をA/D変換することでゲイン補正された反射波信号をデジタルデータに変換する。受信遅延回路120cは、デジタルデータに受信指向性を決定するのに必要な受信遅延時間を与える。また、受信遅延回路120cは、受信遅延時間が与えられたデジタルデータの加算処理を行なって反射波データを生成する。受信遅延回路120cの加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。
【0034】
このように、送信部110及び受信部120は、超音波の送受信における送信指向性と受信指向性とを制御する。
【0035】
Bモード処理部130は、受信部120からゲイン補正処理、A/D変換処理および加算処理が行なわれた処理済み反射波信号である反射波データを受信し、対数増幅、包絡線検波処理などを行なって、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。
【0036】
ここで、Bモード処理部130は、検波周波数を変化させることで、映像化する周波数帯域を変えることができる。また、Bモード処理部130は、1つの受信データに対して、2つの検波周波数による検波処理を並列して行うことができる。
【0037】
ドプラ処理部140は、受信部120から受信した反射波データから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワーなどの移動体情報を多点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。
【0038】
より具体的には、ドプラ処理部140は、組織ドプラ法(TDI:Tissue Doppler Imaging)及びカラードプラ法(CDI:Color Doppler Imaging)を実行可能な処理部である。すなわち、ドプラ処理部140は、走査範囲内にある組織の運動情報(組織運動情報)を取得して、組織の動態を示す組織ドプラ画像を生成するための組織ドプラデータを生成する処理部である。また、ドプラ処理部140は、走査範囲内にある血流の運動情報(血流運動情報)を取得して、血流の動態を示すカラードプラ画像を生成するためのカラードプラデータを生成する処理部である。
【0039】
なお、第1の実施形態に係るBモード処理部130およびドプラ処理部140は、2次元の反射波データおよび3次元の反射波データの両方について処理可能である。すなわち、第1の実施形態に係るBモード処理部130は、3次元の反射波データから3次元のBモードデータを生成することができる。また、第1の実施形態に係るドプラ処理部140は、3次元の反射波データから3次元のドプラデータを生成することができる。
【0040】
画像生成部150は、Bモード処理部130及びドプラ処理部140が生成したデータから超音波画像を生成する。すなわち、画像生成部150は、Bモード処理部130が生成したBモードデータから反射波の強度を輝度にて表したBモード画像を生成する。なお、画像生成部150は、Bモード処理部130が生成した3次元のBモードデータから、3次元のBモード画像を生成することも可能である。
【0041】
また、画像生成部150は、ドプラ処理部140が生成したドプラデータから移動体情報を表す平均速度画像、分散画像、パワー画像、又は、これらの組み合わせ画像としてのカラードプラ画像を生成する。なお、画像生成部150は、ドプラ処理部140が生成した3次元のドプラデータから、3次元のカラードプラ画像を生成することも可能である。
【0042】
ここで、画像生成部150は、一般的には、超音波走査の走査線信号列を、テレビなどに代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用画像としての超音波画像を生成する。具体的には、画像生成部150は、超音波プローブ1による超音波の走査形態に応じて座標変換を行なうことで、表示用画像としての超音波画像を生成する。また、画像生成部150は、スキャンコンバート以外に種々の画像処理として、例えば、スキャンコンバート後の複数の画像フレームを用いて、輝度の平均値画像を再生成する画像処理(平滑化処理)や、画像内で微分フィルタを用いる画像処理(エッジ強調処理)などを行なう。
【0043】
また、画像生成部150は、ボリュームデータをモニタ13にて表示するための各種画像を生成することができる。具体的には、画像生成部150は、ボリュームデータからMPR(Multi Planar Reconstructions)画像、レンダリング画像(ボリュームレンダリング画像やサーフェスレンダリング画像)を生成することができる。なお、ここでいうボリュームデータとは、3次元のBモード画像や、3次元のカラードプラ画像、或いは、仮想的な3次元空間に設定した仮想ボリュームデータなどである。
【0044】
ここで、画像生成部150によるボリュームレンダリング画像の生成処理の一例を説明する。図4は、第1の実施形態に係る画像生成部150によるボリュームレンダリング処理の一例を説明するための図である。例えば、画像生成部150が、図4の「9視差画像生成方式(1)」に示すように、レンダリング条件として、平行投影法を受け付け、更に、基準の視点位置(5)と視差角「1度」とを受け付けたとする。かかる場合、画像生成部150は、視差角が「1度」おきとなるように、視点の位置を(1)〜(9)に平行移動して、平行投影法により視差角(視線方向間の角度)が1度ずつ異なる9つの視差画像を生成する。なお、平行投影法を行なう場合、画像生成部150は、視線方向に沿って無限遠から平行な光線を照射する光源を設定する。
【0045】
或いは、画像生成部150が、図4の「9視差画像生成方式(2)」に示すように、レンダリング条件として、透視投影法を受け付け、更に、基準の視点位置(5)と視差角「1度」とを受け付けたとする。かかる場合、画像生成部150は、ボリュームデータの中心(重心)を中心に視差角が「1度」おきとなるように、視点の位置を(1)〜(9)に回転移動して、透視投影法により視差角が1度ずつ異なる9つの視差画像を生成する。なお、透視投影法を行なう場合、画像生成部150は、視線方向を中心に光を3次元的に放射状に照射する点光源や面光源を各視点にて設定する。また、透視投影法を行なう場合、レンダリング条件によっては、視点(1)〜(9)は、平行移動される場合であってもよい。なお、視線方向は、図4の(1)及び(2)に示すように、視点からボリュームデータの切断面の中心(重心)に向かう方向となる。
【0046】
なお、画像生成部150は、表示されるボリュームレンダリング画像の縦方向に対しては、視線方向を中心に光を2次元的に放射状に照射し、表示されるボリュームレンダリング画像の横方向に対しては、視線方向に沿って無限遠から平行な光線を照射する光源を設定することで、平行投影法と透視投影法とを併用したボリュームレンダリング処理を行なってもよい。
【0047】
なお、画像生成部150は、表示されるボリュームレンダリング画像の縦方向に対しては、視線方向を中心に光を2次元的に放射状に照射し、表示されるボリュームレンダリング画像の横方向に対しては、視線方向に沿って無限遠から平行な光線を照射する光源を設定することで、平行投影法と透視投影法とを併用したボリュームレンダリング処理を行なってもよい。
【0048】
画像生成部150により生成された視差画像群は、画像メモリ160に格納される。その後、例えば、超音波診断装置1は、視差画像群を所定フォーマット(例えば格子状)に配置した中間画像に変換した上で立体表示モニタに表示することで、利用者である医師や検査技師に、立体視画像を表示可能となる。
【0049】
図1に戻って、画像メモリ160は、Bモード処理部130及びドプラ処理部140によって生成されたRawデータ(Bモードデータ及びドプラデータ)、画像生成部150によって生成された表示用超音波画像、及び、後述する制御部180の制御の元、生成されたサムネイルデータを記憶する。なお、サムネイルデータについては、後に詳述する。さらに、画像メモリ160は、受信部120を経た直後の出力信号(RF:Radio Frequency)や画像の輝度信号、種々の生データなどを必要に応じて記憶する。
【0050】
内部記憶部170は、超音波送受信、画像処理および表示処理を行なうための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見など)や、診断プロトコルなどの各種データを記憶する。例えば、内部記憶部170は、後述する制御部180の制御のもとに生成されるサムネイルの設定情報であるサムネイル設定情報を記憶する。なお、サムネイル設定情報については、後に詳述する。また、内部記憶部170は、必要に応じて、画像メモリ160が記憶する画像の保管などにも使用される。
【0051】
制御部180は、超音波診断装置1における処理全体を制御する。具体的には、制御部180は、入力装置12を介して操作者から入力された各種設定要求や、内部記憶部170から読込んだ各種制御プログラムおよび各種設定情報に基づき、送信部110、受信部120、Bモード処理部130、ドプラ処理部140および画像生成部150の処理を制御したり、画像メモリ160が記憶する超音波画像などをモニタ13にて表示するように制御したりする。
【0052】
以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の全体構成について説明した。かかる構成のもと、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、以下、詳細に説明する制御部180の制御により、サムネイルによる画像の識別を向上させることが可能となるように構成されている。
【0053】
図5は、第1の実施形態に係る制御部180の構成の一例を示す図である。制御部180は、図5に示すように、サムネイル生成制御部181と、表示制御部182とを有する。
【0054】
サムネイル生成制御部181は、ボリュームデータに基づく医用画像のサムネイル(縮小医用画像)を立体視画像として表示するための縮小視差画像群を生成するように制御する。具体的には、サムネイル生成制御部181は、内部記憶部170によって記憶されるサムネイル設定情報に基づいて、サムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群を画像生成部150に生成させる。
【0055】
ここで、サムネイル設定情報について説明する。サムネイル設定情報は、サムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群をボリュームデータから生成する際の視点位置、視線方向、視差数、視差角などの情報である。また、サムネイル設定情報は、サムネイルを静止画又は動画で表示するか、或いは、回転表示させるかなどの設定を含む情報である。なお、サムネイル設定情報は、操作者によって任意に設定される。
【0056】
図6は、第1の実施形態に係るサムネイル生成制御部181の制御によって生成されるサムネイルの一例を示す図である。図6においては、モニタ13によって表示されるGUIの一例を示す。図6のサムネイル表示領域は、サムネイルが表示される領域を示す。また、図6の表示領域は、サムネイル表示領域に表示されたサムネイルから操作者によって選択されたサムネイルの医用画像データを表示する領域を示す。
【0057】
例えば、操作者は、マウスを用いて、4分割されたサムネイル表示領域のそれぞれに表示された4つのサムネイルのいずれかをクリックすることによって、表示領域に医用画像を表示させる。なお、図6のサムネイル領域に示すサムネイルaは、Bモード画像を示し、サムネイルbは、カラードプラ画像を示し、サムネイルc及びサムネイルdは、それぞれサムネイルaとは異なる時期に撮像された同一被検体のBモード画像を示す。
【0058】
サムネイル生成制御部181は、例えば、図6に示す4分割されたサムネイル表示領域に表示されるサムネイルを生成するように画像生成部150を制御する。ここで、サムネイル生成制御部181は、入力装置12を介して操作者によって選択されたボリュームデータについて、サムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群を生成するように制御する。一例を挙げると、サムネイル生成制御部181は、図6に示す4分割されたサムネイル表示領域に表示されるすべてのサムネイルについて、各ボリュームデータから縮小視差画像群を生成するように制御する。或いは、サムネイル生成制御部181は、4分割されたサムネイル表示領域に表示されるサムネイルのうち、操作者によって選択された1つのボリュームデータのサムネイルについて縮小視差画像群を生成するように制御する。
【0059】
このとき、サムネイル生成制御部181は、サムネイル設定情報に基づいて、画像生成部150に生成させる縮小視差画像群を生成させる。例えば、サムネイル生成制御部181は、サムネイル設定情報を参照して、図6に示す4分割されたサムネイル表示領域に表示させるサムネイルそれぞれのボリュームデータに対して、9つの視点からボリュームレンダリング処理を実行させることで、9視差の視差画像群を生成させる。
【0060】
図5に戻って、表示制御部182は、サムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群をモニタ13にて表示させる。具体的には、表示制御部181は、サムネイル生成制御部181の制御によって生成された縮小視差画像群をモニタ13にて表示させる。例えば、表示制御部182は、サムネイル生成制御部181の制御によって生成された縮小視差画像群を図6に示す4分割されたサムネイル表示領域の一つの領域に表示させる。
【0061】
ここで、表示制御部182は、サムネイルを種々の方法で表示させることが可能である。例えば、表示制御部182は、動画像のサムネイルを表示させることが可能である。かかる場合には、表示制御部182は、経時的に収集された複数のボリュームデータ(4Dデータ)から生成された複数の縮小視差画像群を、時系列順にモニタ13にて表示させる。なお、サムネイルが動画像として表示される場合には、サムネイル生成制御部181の制御によって、経時的に収集された複数のボリュームデータ(4Dデータ)から複数の縮小視差画像群が生成される。
【0062】
また、表示制御部182は、サムネイルを回転表示させることも可能である。図7は、第1の実施形態に係る表示制御部182によるサムネイルの回転表示の一例を示す図である。図7においては、図6のサムネイル表示領域を示す。例えば、表示制御部182は、図7のサムネイルaに示すように、サムネイルに描出された診断対象部位を右方向に回転させて表示させる。
【0063】
ここで、サムネイルを回転表示させる場合には、サムネイル生成制御部181は、画像生成部150に、同一のボリュームデータに対して、基準の視点位置をずらしながら連続してボリュームレンダリング処理を行わせることで、複数の縮小視差画像群を生成させる。そして、表示制御部182は、画像生成部150によって生成された複数の縮小視差画像群を生成された順にモニタにて表示させる。なお、回転方向、回転速度などは、操作者によって任意に設定することが可能である。すなわち、操作者は、サムネイル設定情報に含まれる回転表示に係る設定情報において、視線方向や、視差角などを任意に設定することが可能である。
【0064】
上述したように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1では、縮小視差画像群を生成して、サムネイルを立体視画像として表示することによって、2次元画像に比べ、医用画像の奥行き方向の情報をサムネイルで表示することができ、サムネイルによる画像の識別を向上させることができる。
【0065】
なお、操作者によってサムネイルが選択されると、画像生成部150は、選択されたサムネイルに対応するボリュームデータから表示領域に表示させる医用画像を生成する。そして、表示制御部182は、生成された医用画像を表示領域に表示させる。
【0066】
ここで、第1の実施形態に係る超音波診断装置1では、サムネイルを表示したのち、操作者からの各種設定変更を受付け、受付けた設定変更を反映させたサムネイルを表示することも可能である。具体的には、超音波診断装置1においては、入力部装置12を介して視点位置の変更や、視差角の変更などを受付け、受付けた条件で縮小視差画像群を再度生成し、生成した縮小視差画像群をモニタ13にて表示させる。
【0067】
図8は、第1の実施形態に係る設定変更の一例を説明するための図である。図8においては、9視差の縮小視差画像群として生成された静止画のサムネイルをサムネイル表示領域に表示させている際の設定変更の一例を示す。例えば、9視差画像の場合には、図8に示すように、基準の視点位置が(5)で、任意の視差角おきに生成された9つの縮小視差画像によりサムネイルが表示されている。操作者は、例えば、設定変更の操作において(9)を選択することにより、基準の視点位置を図8の(9)となるように設定変更することが可能である。なお、選択方法としては、GUIに(1)〜(9)までの数字を表示させて、操作者に選択させる場合であってもよい。或いは、操作者が入力装置12を介して数字を入力する場合であってもよい。
【0068】
かかる場合には、サムネイル生成制御部181が、図8の(9)を基準の視点位置とした縮小視差画像群を新たに生成するように画像生成部150を制御する。すなわち、図8に示す心臓を紙面の右側から見た画像が生成されることとなる。そして、表示制御部182は、設定変更前のサムネイルに代えて、生成された縮小視差画像群をサムネイル表示領域に表示させる。
【0069】
なお、上述した例はあくまでも一例であり、基準の視点位置の変更は、任意の方法により変更することが可能である。例えば、トラックボールを用いて、診断対象が描出される方向を変化させる場合であってもよい。
【0070】
また、上述した第1の実施形態においては、サムネイル生成制御部181の制御のもと生成された立体視可能なサムネイル(縮小視差画像群)をモニタ13にて表示する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、過去に生成した縮小視差画像群を画像メモリ160或いは内部記憶部170に記憶しておき、それを読み出してモニタ13にて表示する場合であってもよい。或いは、例えば、他の装置によって生成された立体視可能なサムネイルを画像メモリ160或いは内部記憶部170に記憶しておき、それを読み出してモニタ13にて表示する場合であってもよい。
【0071】
次に、図9を用いて、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の処理について説明する。図9は、第1の実施形態に係る超音波診断装置1による処理の手順を示すフローチャートである。図9に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1においては、サムネイルを立体視可能に表示させるためのサムネイル立体視モードがONであると(ステップS101肯定)、入力装置12は、サムネイルを立体視表示させる画像データの選択を受付ける(ステップS102)。
【0072】
そして、サムネイル生成制御部181は、選択された全ての画像データについて縮小視差画像群があるか否かを判定する(ステップS103)。ここで、選択されたすべての画像データについて縮小視差画像群がない場合には(ステップS103否定)、サムネイル生成制御部181は、該当する画像データのサムネイルを画像生成部150に生成させる。
【0073】
すなわち、画像生成部150は、サムネイル生成制御部181の制御のもと、縮小視差画像群がない画像のボリュームデータを取得し(ステップS104)、サムネイルを立体視表示させるための縮小視差画像群を生成する(ステップS105)。そして、表示制御部182は、縮小視差画像群をサムネイル表示領域に表示させることで、立体視可能なサムネイルを表示させる(ステップS106)。
【0074】
一方、ステップS103の判定において、選択された全ての画像データについて縮小視差画像群がある場合には(ステップS103肯定)、表示制御部182は、縮小視差画像群を読み出し、読み出した縮小視差画像群をサムネイル表示領域に表示させることで、立体視可能なサムネイルを表示させる(ステップS106)。
【0075】
ここで、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、図9に示すように、任意のタイミングで割り込み処理を受付けることができる。例えば、操作者は、サムネイルを立体視表示させる画像データの選択とともに割り込み処理を行ったり、一度サムネイルを表示させた後、割り込み処理を行ったりすることができる。なお、割り込み処理とは、縮小視差画像群の各種条件を設定する処理である。
【0076】
かかる場合、サムネイル生成制御部181は、設定変更を受付けたか否かを判定する(ステップS107)。ここで、設定変更を受付けた場合には(ステップS107肯定)、サムネイル生成制御部181は、画像生成部150に縮小視差画像群を生成させる。すなわち、ステップS104に戻って、画像生成部150は、ボリュームデータを取得し(ステップS104)、縮小視差画像群を生成する(ステップS105)。
【0077】
一方、設定変更を受付けない場合には(ステップS107否定)、超音波診断装置1は、割り込み処理にかかる処理を行わない。なお、サムネイル立体視表示モードがOFFの場合には(ステップS101否定)、処理に関係する各部は、待機状態となる。ここで、サムネイルを表示する旨のコマンドを受付けており、かつ、サムネイル立体視モードがOFFの場合には、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、2次元のサムネイル画像を生成してモニタに表示する。
【0078】
上述したように、第1の実施形態によれば、表示制御部182が、医用画像の立体画像を縮小したサムネイルを縮小視差画像群として構築し、モニタ13が、縮小視差画像群を表示することで立体視画像を表示する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、2次元画像に比べ、医用画像の奥行き方向の情報をサムネイルで表示することができ、サムネイルによる画像の識別を向上させることを可能にする。
【0079】
例えば、第1の実施形態に係る超音波診断装置1を用いることで、サムネイルで複数の心臓の画像が表示されている中から、心筋梗塞などが起こっている心臓の画像を識別することができる。その結果、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、診断効率も向上させることが可能である。また、低解像度で表示されるサムネイルによる画像の識別を向上させることが可能であることから、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、処理負荷を低減することも可能である。
【0080】
また、第1の実施形態によれば、表示制御部182は、経時的に収集された複数のボリュームデータから生成された複数の縮小視差画像群を、時系列順にモニタ13にて表示させる。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、サムネイルによる画像の識別をさらに向上させることを可能にする。
【0081】
また、第1の実施形態によれば、サムネイル生成制御部181は、サムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群を生成するように制御する。そして、表示制御部182は、サムネイル生成制御部181の制御によって生成された縮小視差画像群をモニタ13にて表示させる。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、操作者が所望するサムネイルを適宜生成することができ、サムネイルによる画像の識別をより向上させることを可能にする。
【0082】
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、超音波診断装置においてサムネイルを生成して表示する場合について説明した。第2の実施形態では、画像処理装置においてサムネイルを生成して表示する場合について説明する。なお、第2の実施形態では、画像処理装置として、ワークステーションを用いる場合について説明する。図10は、第2の実施形態に係るワークステーション330を含む画像処理システムの全体構成の一例を示す図である。
【0083】
図10に示すように、第2の実施形態に係る画像処理システム2は、医用画像診断装置310と、画像保管装置320と、ワークステーション330と、端末装置340とを有する。図10に例示する各装置は、例えば、病院内に設置された院内LAN(Local Area Network)3により、直接的、又は間接的に相互に通信可能な状態となっている。例えば、画像処理システム2にPACS(Picture Archiving and Communication System)が導入されている場合、各装置は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格に則って、医用画像等を相互に送受信する。
【0084】
かかる画像処理システム2は、医用画像診断装置310により生成された3次元の医用画像データであるボリュームデータから視差画像群を生成し、この視差画像群を立体視可能なモニタに表示することで、病院内に勤務する医師や検査技師に立体視可能な医用画像を提供する。具体的には、第2の実施形態においては、ワークステーション330が、ボリュームデータに対して種々の画像処理を行ない、視差画像群を生成する。また、ワークステーション330及び端末装置340が、立体視可能なモニタを有し、ワークステーション330にて生成された視差画像群をこのモニタに表示する。また、画像保管装置320は、医用画像診断装置310にて生成されたボリュームデータや、ワークステーション330にて生成された視差画像群を保管する。すなわち、ワークステーション330や端末装置340は、この画像保管装置320からボリュームデータや視差画像群を取得し、これを処理したり、モニタに表示したりする。以下、各装置を順に説明する。
【0085】
医用画像診断装置310は、X線診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、超音波診断装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET(Positron Emission computed Tomography)装置、SPECT装置とX線CT装置とが一体化されたSPECT−CT装置、PET装置とX線CT装置とが一体化されたPET−CT装置、又はこれらの装置群等である。また、第2の実施形態に係る医用画像診断装置310は、3次元の医用画像データ(ボリュームデータ)を生成可能である。
【0086】
具体的には、医用画像診断装置310は、被検体を撮影することによりボリュームデータを生成する。例えば、医用画像診断装置310は、被検体を撮影することにより投影データやMR信号等のデータを収集し、収集したデータから、被検体の体軸方向に沿った複数のアキシャル面の医用画像データを再構成することで、ボリュームデータを生成する。例えば、医用画像診断装置310は、500枚のアキシャル面の医用画像データを再構成する。この500枚のアキシャル面の医用画像データ群が、ボリュームデータである。なお、医用画像診断装置310により撮影された被検体の投影データやMR信号等自体をボリュームデータとしても良い。
【0087】
また、医用画像診断装置310は、生成したボリュームデータを画像保管装置320に送信する。なお、医用画像診断装置310は、ボリュームデータを画像保管装置320に送信する際に、付帯情報として、例えば、患者を識別する患者ID、検査を識別する検査ID、医用画像診断装置310を識別する装置ID、医用画像診断装置310による1回の撮影を識別するシリーズID等を送信する。
【0088】
画像保管装置320は、医用画像を保管するデータベースである。具体的には、第2の実施形態に係る画像保管装置320は、医用画像診断装置310から送信されたボリュームデータを記憶部に格納し、これを保管する。なお、本実施形態は、大容量の画像を保管可能なワークステーション330を用いることで、図10に例示するワークステーション330と画像保管装置320とが統合される場合であっても良い。すなわち、本実施形態は、ワークステーション330そのものにボリュームデータを記憶させる場合であっても良い。
【0089】
ワークステーション330は、医用画像に対して画像処理を行なう画像処理装置である。具体的には、第2の実施形態に係るワークステーション330は、医用画像診断装置310、或いは、画像保管装置320から取得したボリュームデータに対して種々のレンダリング処理を行ない、視差画像群を生成する。すなわち、ワークステーション330は、図5に示す制御部180を有し、医用画像診断装置310、或いは、画像保管装置320から取得したボリュームデータから縮小視差画像を生成することで、立体視可能なサムネイルを生成する。
【0090】
そして、ワークステーション330は、表示部として、立体視可能なモニタを有する。ワークステーション330は、立体視可能なサムネイルを立体表示モニタに表示する。この結果、ワークステーション330の操作者は、画像の識別が向上されたサムネイルを閲覧することができる。
【0091】
端末装置340は、病院内に勤務する医師や検査技師に医用画像を閲覧させるための装置である。例えば、端末装置340は、病院内に勤務する医師や検査技師により操作されるPC(Personal Computer)やタブレット式PC、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話等である。また、端末装置340は、ワークステーション330によって生成されたサムネイルを、院内LAN3を介して取得し、モニタに表示する。この結果、観察者である医師や検査技師は、画像の識別が向上されたサムネイルを閲覧することができる。
【0092】
上述したように、第2の実施形態によれば、ワークステーション330が有する制御部が、医用画像を縮小したサムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群をモニタにて表示させる。従って、第2の実施形態に係るワークステーション330は、医用画像の奥行き方向の情報をサムネイルで表示することができ、サムネイルによる画像の識別を向上させることを可能にする。
【0093】
(第3の実施形態)
さて、これまで第1及び第2の実施形態について説明したが、上記した第1及び第2の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
【0094】
上述した第1の実施形態にて説明したサムネイルを表示するGUIは、図6に示すものに限定されるものではなく、どのようなものが用いられてもよい。図11は、第3の実施形態に係るサムネイルを表示するGUIの一例を示す図である。
【0095】
図11においては、モニタ13によって表示されるGUIの一例を示す。図11のサムネイル表示領域は、サムネイルが表示される領域を示す。また、図11の表示領域A及びBは、サムネイル表示領域に表示されたサムネイルから操作者によって選択されたサムネイルの医用画像データを表示する領域を示す。例えば、操作者は、マウスを用いて、サムネイル表示領域に表示された4つのサムネイルのいずれかを表示領域A又はBにドラッグ&ドロップ (drag and drop)することで、表示領域A又はBに画像を表示させる。例えば、サムネイルを表示するGUIは、図11に示すようなGUIが用いられる場合であってもよい。
【0096】
上述した実施形態においては、医用画像診断装置としての超音波診断装置1又はワークステーション330が、ボリュームデータに対してレンダリング処理を実行して、生成したサムネイルを表示する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、医用画像診断装置310又はワークステーション330がボリュームデータに対してレンダリング処理を実行し、端末装置340が、画像を表示する場合であってもよい。
【0097】
また、上述した実施形態においては、端末装置340は、画像保管装置320から取得した医用画像等を表示等するものとして説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、端末装置340は、医用画像診断装置310又はワークステーション330に直接接続される場合であってもよい。
【0098】
また、上述した実施形態においては、ワークステーション330は、画像保管装置320からボリュームデータを取得し、このボリュームデータに対してレンダリング処理を実行して、サムネイルを生成する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、ワークステーション330は、医用画像診断装置310からボリュームデータを取得し、このボリュームデータに対してレンダリング処理を実行して、サムネイルを生成する場合であってもよい。
【0099】
以上説明したとおり、第1、第2及び第3の実施形態によれば、サムネイルによる画像の識別を向上させることを可能にする。
【0100】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0101】
1 超音波診断装置
100 装置本体
180 制御部
181 サムネイル生成制御部
182 表示制御部
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、医用画像診断装置及び画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、超音波診断装置などの医用画像診断装置において、3次元のボリュームデータを用いた診断が行われている。具体的には、医用画像診断装置は、ボリュームデータを収集し、収集したボリュームデータに対して種々の画像処理(レンダリング処理)を行うことで3次元の情報を反映した2次元画像を作成し、作成した2次元画像をモニタ上に表示する。
【0003】
ここで、医用画像診断装置においては、画像全体が一目で分かるように、表示画素数を小さくした低解像度の画像見本(サムネイル)を作成し、一覧表示にすることが一般的に行われている。しかしながら、3次元データを2次元画像で表示させているため、ボリュームデータの特徴(例えば、奥行き方向の情報等)が失われ、十分に生かしきることが出来ず、サムネイルだけを見て画像識別することは難しかった。
【0004】
そこで、ボリュームデータに対して複数の視点及び視線方向から2次元画像のサムネイルを作成して、識別能を向上させる方法が知られている。しかしながら、作成枚数が多い場合等、目的のボリュームデータの識別に手間がかかってしまうことや、立体画像を2次元データで作成しているため、ボリュームデータの特徴を失ってしまっていることから、画像識別機能としては不十分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4537813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、サムネイルによる画像の識別を向上させることができる医用画像診断装置及び画像処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施の形態の医用画像診断装置は、表示部と、表示制御部とを有する。表示部は、視差画像群を表示することで立体視画像を表示する。表示制御部は、ボリュームデータに基づく医用画像を縮小した縮小医用画像を前記立体視画像として表示するための縮小視差画像群を前記表示部にて表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の全体構成の一例を示す図である。
【図2】図2は、2視差画像により立体表示を行なう立体表示モニタの一例を説明するための図である。
【図3】図3は、9視差画像により立体表示を行なう立体表示モニタの一例を説明するための図である。
【図4】図4は、第1の実施形態に係る画像生成部によるボリュームレンダリング処理の一例を説明するための図である。
【図5】図5は、第1の実施形態に係る制御部の構成の一例を示す図である。
【図6】図6は、第1の実施形態に係るサムネイル生成制御部の制御によって生成されるサムネイルの一例を示す図である。
【図7】図7は、第1の実施形態に係る表示制御部によるサムネイルの回転表示の一例を示す図である。
【図8】図8は、第1の実施形態に係る設定変更の一例を説明するための図である。
【図9】図9は、第1の実施形態に係る超音波診断装置による処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、第2の実施形態に係るワークステーションを含む画像処理システムの全体構成の一例を示す図である。
【図11】図11は、第3の実施形態に係るサムネイルを表示するGUIの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して医用画像診断装置及び画像処理装置の実施形態を詳細に説明する。最初に、以下の実施形態で用いる用語について説明すると、「視差画像群」とは、ボリュームデータに対して、所定の視差角ずつ視点位置を移動させてボリュームレンダリング処理を行なうことで生成された画像群のことである。すなわち、「視差画像群」は、「視点位置」が異なる複数の「視差画像」から構成される。また、「視差角」とは、「視差画像群」を生成するために設定された各視点位置のうち隣接する視点位置とボリュームデータによって表される空間内の所定位置(例えば、空間の中心)とにより定まる角度のことである。また、「視差数」とは、立体表示モニタにて立体視されるために必要となる「視差画像」の数のことである。また、以下で記載する「9視差画像」とは、9つの「視差画像」から構成される「視差画像群」のことである。また、以下で記載する「2視差画像」とは、2つの「視差画像」から構成される「視差画像群」のことである。また、以下で記載する「立体視画像」とは、立体視可能な表示部が視差画像群を表示出力することで、観察者によって観察される立体画像のことである。
【0010】
(第1の実施形態)
第1の実施形態においては、医用画像診断装置として超音波診断装置を用いる場合を例に挙げて説明する。まず、第1の実施形態に係る超音波診断装置の全体構成について、図1を用いて説明する。図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の全体構成の一例を示す図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、超音波プローブ11と、入力装置12と、モニタ13と、装置本体100とを有する。
【0011】
超音波プローブ11は、複数の圧電振動子を有し、これら複数の圧電振動子は、後述する装置本体100が有する送信部110から供給される駆動信号に基づき超音波を発生し、さらに、被検体Pからの反射波を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ11は、圧電振動子に設けられる整合層と、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材などを有する。
【0012】
超音波プローブ11から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として超音波プローブ11が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが移動している血流や心臓壁などの表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
【0013】
なお、本実施形態においては、1次元超音波プローブの複数の圧電振動子を機械的に揺動する超音波プローブ11や複数の圧電振動子が格子状に2次元で配置された2次元超音波プローブである超音波プローブ11により、被検体Pを3次元でスキャンする。
【0014】
入力装置12は、マウス、キーボード、ボタン、パネルスイッチ、タッチコマンドスクリーン、フットスイッチ、トラックボールなどを有し、超音波診断装置1の操作者からの各種設定要求を受け付け、装置本体100に対して受け付けた各種設定要求を転送する。例えば、入力装置12は、立体視画像として表示するサムネイルを選択するための入力操作などを受付ける。
【0015】
モニタ13は、超音波診断装置1の操作者が入力装置12を用いて各種設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体100において生成された超音波画像などを表示したりする。
【0016】
モニタ13は、立体視可能なモニタ(以下、立体表示モニタ)であり、各種情報を表示する。例えば、モニタ13は、装置本体100において生成された視差画像群や、操作者から各種指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)などを表示する。
【0017】
ここで、立体表示モニタについて説明する。現在最も普及している一般的な汎用モニタは、2次元画像を2次元で表示するものであり、2次元画像を立体表示することができない。仮に、観察者が汎用モニタにて立体視を要望する場合、汎用モニタに対して画像を出力する装置は、平行法や交差法により観察者が立体視可能な2視差画像を並列表示させる必要がある。又は、汎用モニタに対して画像を出力する装置は、例えば、左目用の部分に赤色のセロハンが取り付けられ、右目用の部分に青色のセロハンが取り付けられたメガネを用いて余色法により観察者が立体視可能な画像を表示する必要がある。
【0018】
一方、立体表示モニタとしては、立体視用メガネ等の専用機器を用いることで、2視差画像(両眼視差画像とも称する)を立体視可能とするものがある。
【0019】
図2は、2視差画像により立体表示を行なう立体表示モニタの一例を説明するための図である。図2に示す一例は、シャッター方式により立体表示を行なう立体表示モニタであり、モニタを観察する観察者が装着する立体視用メガネとしてシャッターメガネが用いられる。かかる立体表示モニタは、モニタにて2視差画像を交互に出射する。例えば、図2の(A)に示すモニタは、左目用の画像と右目用の画像を、120Hzにて交互に出射する。ここで、モニタには、図2の(A)に示すように、赤外線出射部が設置され、赤外線出射部は、画像が切り替わるタイミングに合わせて赤外線の出射を制御する。
【0020】
また、赤外線出射部から出射された赤外線は、図2の(A)に示すシャッターメガネの赤外線受光部により受光される。シャッターメガネの左右それぞれの枠には、シャッターが取り付けられており、シャッターメガネは、赤外線受光部が赤外線を受光したタイミングに合わせて左右のシャッターそれぞれの透過状態及び遮光状態を交互に切り替える。以下、シャッターにおける透過状態及び遮光状態の切り替え処理について説明する。
【0021】
各シャッターは、図2の(B)に示すように、入射側の偏光板と出射側の偏光板とを有し、更に、入射側の偏光板と出射側の偏光板との間に液晶相を有する。また、入射側の偏光板と出射側の偏光板とは、図2の(B)に示すように、互いに直交している。ここで、図2の(B)に示すように、電圧が印加されていない「OFF」の状態では、入射側の偏光板を通った光は、液晶層の作用により90度回転し、出射側の偏光板を透過する。すなわち、電圧が印加されていないシャッターは、透過状態となる。
【0022】
一方、図2の(B)に示すように、電圧が印加された「ON」の状態では、液晶層の液晶分子による偏光回転作用が消失するため、入射側の偏光板を通った光は、出射側の偏光板で遮られてしまう。すなわち、電圧が印加されたシャッターは、遮光状態となる。
【0023】
そこで、例えば、赤外線出射部は、モニタ上に左目用の画像が表示されている期間、赤外線を出射する。そして、赤外線受光部は、赤外線を受光している期間、左目のシャッターに電圧を印加せず、右目のシャッターに電圧を印加させる。これにより、図2の(A)に示すように、右目のシャッターが遮光状態となり、左目のシャッターが透過状態となるため、観察者の左目に左目用の画像が入射する。一方、赤外線出射部は、モニタ上に右目用の画像が表示されている期間、赤外線の出射を停止する。そして、赤外線受光部は、赤外線が受光されない期間、右目のシャッターに電圧を印加せず、左目のシャッターに電圧を印加させる。これにより、左目のシャッターが遮光状態となり、右目のシャッターが透過状態であるため、観察者の右目に右目用の画像が入射する。このように、図2に示す立体表示モニタは、モニタに表示される画像とシャッターの状態を連動させて切り替えることで、観察者が立体視可能な画像を表示させる。なお、2視差画像を立体視可能な立体表示モニタとしては、上記のシャッター方式以外にも、偏光メガネ方式を採用したモニタも知られている。
【0024】
更に、近年実用化された立体表示モニタとしては、レンチキュラーレンズ等の光線制御子を用いることで、例えば、9視差画像等の多視差画像を観察者が裸眼にて立体視可能とするものがある。かかる立体表示モニタは、両眼視差による立体視を可能とし、更に、観察者の視点移動に合わせて観察される映像も変化する運動視差による立体視も可能とする。
【0025】
図3は、9視差画像により立体表示を行なう立体表示モニタの一例を説明するための図である。図3に示す立体表示モニタには、液晶パネル等の平面状の表示面200の前面に、光線制御子が配置される。例えば、図3に示す立体表示モニタには、光線制御子として、光学開口が垂直方向に延びる垂直レンチキュラーシート201が表示面200の前面に貼り付けられている。なお、図3に示す一例では、垂直レンチキュラーシート201の凸部が前面となるように貼り付けられているが、垂直レンチキュラーシート201の凸部が表示面200に対向するように貼り付けられる場合であっても良い。
【0026】
表示面200には、図3に示すように、縦横比が3:1であり、縦方向にサブ画素である赤(R)、緑(G)、青(B)の3つが配置された画素202がマトリクス状に配置される。図3に示す立体表示モニタは、9つの画像により構成される9視差画像を、所定フォーマット(例えば格子状)に配置した中間画像に変換したうえで、表示面200に出力する。すなわち、図3に示す立体表示モニタは、9視差画像にて同一位置にある9つの画素それぞれを、9列の画素202に割り振って出力させる。9列の画素202は、視点位置の異なる9つの画像を同時に表示する単位画素群203となる。
【0027】
表示面200において単位画素群203として同時に出力された9視差画像は、例えば、LED(Light Emitting Diode)バックライトにより平行光として放射され、更に、垂直レンチキュラーシート201により、多方向に放射される。9視差画像の各画素の光が多方向に放射されることにより、観察者の右目及び左目に入射する光は、観察者の位置(視点の位置)に連動して変化する。すなわち、観察者の見る角度により、右目に入射する視差画像と左目に入射する視差画像とは、視差角が異なる。これにより、観察者は、例えば、図3に示す9つの位置それぞれにおいて、撮影対象を立体的に視認できる。また、観察者は、例えば、図3に示す「5」の位置において、撮影対象に対して正対した状態で立体的に視認できるとともに、図3に示す「5」以外それぞれの位置において、撮影対象の向きを変化させた状態で立体的に視認できる。なお、図3に示す立体表示モニタは、あくまでも一例である。9視差画像を表示する立体表示モニタは、図3に示すように、「RRR・・・、GGG・・・、BBB・・・」の横ストライプ液晶である場合であっても良いし、「RGBRGB・・・」の縦ストライプ液晶である場合であっても良い。また、図3に示す立体表示モニタは、図3に示すように、レンチキュラーシートが垂直となる縦レンズ方式である場合であっても良いし、レンチキュラーシートが斜めとなる斜めレンズ方式である場合であっても良い。
【0028】
図1に戻って、装置本体100は、超音波プローブ11が受信した反射波に基づいて超音波画像を生成する装置であり、図1に示すように、送信部110と、受信部120と、Bモード処理部130と、ドプラ処理部140と、画像生成部150と、画像メモリ160と、内部記憶部170と、制御部180とを有する。
【0029】
送信部110は、図1に示すように、レートパルサ発生器110aと、送信遅延回路110bと、送信パルサ110cとを有し、超音波プローブ11に駆動信号を供給する。レートパルサ発生器110aは、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。レートパルスは、送信遅延回路110bを通ることで異なる送信遅延時間を有した状態で送信パルサ110cへ電圧を印加する。すなわち、送信遅延回路110bは、超音波プローブ11から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの送信遅延時間を、レートパルサ発生器110aが発生する各レートパルスに対し与える。送信パルサ110cは、かかるレートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ11に駆動信号(駆動パルス)を印加する。
【0030】
駆動パルスは、送信パルサ110cからケーブルを介して超音波プローブ11内の圧電振動子まで伝達した後に、圧電振動子において電気信号から機械的振動に変換される。この機械的振動は、生体内部で超音波として送信される。ここで、圧電振動子ごとに異なる送信遅延時間を持った超音波は、収束されて、所定方向に伝搬していく。すなわち、送信遅延回路110bは、各レートパルスに対し与える送信遅延時間を変化させることで、圧電振動子面からの送信方向を任意に調整する。
【0031】
なお、送信部110は、後述する制御部180の指示に基づいて、所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧等を瞬時に変更可能な機能を有している。特に、送信駆動電圧の変更は、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、または、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。
【0032】
超音波プローブ11が送信した超音波の反射波は、超音波プローブ11内部の圧電振動子まで到達した後、圧電振動子において、機械的振動から電気的信号(反射波信号)に変換され、受信部120に入力される。受信部120は、図1に示すように、増幅回路120aと、A/D変換器120bと、受信遅延回路120cとを有し、超音波プローブ11が受信した反射波信号に対して各種処理を行なって反射波データを生成する。
【0033】
増幅回路120aは、反射波信号をチャンネルごとに増幅してゲイン調整を行なう。A/D変換器120bは、ゲイン補正された反射波信号をA/D変換することでゲイン補正された反射波信号をデジタルデータに変換する。受信遅延回路120cは、デジタルデータに受信指向性を決定するのに必要な受信遅延時間を与える。また、受信遅延回路120cは、受信遅延時間が与えられたデジタルデータの加算処理を行なって反射波データを生成する。受信遅延回路120cの加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。
【0034】
このように、送信部110及び受信部120は、超音波の送受信における送信指向性と受信指向性とを制御する。
【0035】
Bモード処理部130は、受信部120からゲイン補正処理、A/D変換処理および加算処理が行なわれた処理済み反射波信号である反射波データを受信し、対数増幅、包絡線検波処理などを行なって、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。
【0036】
ここで、Bモード処理部130は、検波周波数を変化させることで、映像化する周波数帯域を変えることができる。また、Bモード処理部130は、1つの受信データに対して、2つの検波周波数による検波処理を並列して行うことができる。
【0037】
ドプラ処理部140は、受信部120から受信した反射波データから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワーなどの移動体情報を多点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。
【0038】
より具体的には、ドプラ処理部140は、組織ドプラ法(TDI:Tissue Doppler Imaging)及びカラードプラ法(CDI:Color Doppler Imaging)を実行可能な処理部である。すなわち、ドプラ処理部140は、走査範囲内にある組織の運動情報(組織運動情報)を取得して、組織の動態を示す組織ドプラ画像を生成するための組織ドプラデータを生成する処理部である。また、ドプラ処理部140は、走査範囲内にある血流の運動情報(血流運動情報)を取得して、血流の動態を示すカラードプラ画像を生成するためのカラードプラデータを生成する処理部である。
【0039】
なお、第1の実施形態に係るBモード処理部130およびドプラ処理部140は、2次元の反射波データおよび3次元の反射波データの両方について処理可能である。すなわち、第1の実施形態に係るBモード処理部130は、3次元の反射波データから3次元のBモードデータを生成することができる。また、第1の実施形態に係るドプラ処理部140は、3次元の反射波データから3次元のドプラデータを生成することができる。
【0040】
画像生成部150は、Bモード処理部130及びドプラ処理部140が生成したデータから超音波画像を生成する。すなわち、画像生成部150は、Bモード処理部130が生成したBモードデータから反射波の強度を輝度にて表したBモード画像を生成する。なお、画像生成部150は、Bモード処理部130が生成した3次元のBモードデータから、3次元のBモード画像を生成することも可能である。
【0041】
また、画像生成部150は、ドプラ処理部140が生成したドプラデータから移動体情報を表す平均速度画像、分散画像、パワー画像、又は、これらの組み合わせ画像としてのカラードプラ画像を生成する。なお、画像生成部150は、ドプラ処理部140が生成した3次元のドプラデータから、3次元のカラードプラ画像を生成することも可能である。
【0042】
ここで、画像生成部150は、一般的には、超音波走査の走査線信号列を、テレビなどに代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用画像としての超音波画像を生成する。具体的には、画像生成部150は、超音波プローブ1による超音波の走査形態に応じて座標変換を行なうことで、表示用画像としての超音波画像を生成する。また、画像生成部150は、スキャンコンバート以外に種々の画像処理として、例えば、スキャンコンバート後の複数の画像フレームを用いて、輝度の平均値画像を再生成する画像処理(平滑化処理)や、画像内で微分フィルタを用いる画像処理(エッジ強調処理)などを行なう。
【0043】
また、画像生成部150は、ボリュームデータをモニタ13にて表示するための各種画像を生成することができる。具体的には、画像生成部150は、ボリュームデータからMPR(Multi Planar Reconstructions)画像、レンダリング画像(ボリュームレンダリング画像やサーフェスレンダリング画像)を生成することができる。なお、ここでいうボリュームデータとは、3次元のBモード画像や、3次元のカラードプラ画像、或いは、仮想的な3次元空間に設定した仮想ボリュームデータなどである。
【0044】
ここで、画像生成部150によるボリュームレンダリング画像の生成処理の一例を説明する。図4は、第1の実施形態に係る画像生成部150によるボリュームレンダリング処理の一例を説明するための図である。例えば、画像生成部150が、図4の「9視差画像生成方式(1)」に示すように、レンダリング条件として、平行投影法を受け付け、更に、基準の視点位置(5)と視差角「1度」とを受け付けたとする。かかる場合、画像生成部150は、視差角が「1度」おきとなるように、視点の位置を(1)〜(9)に平行移動して、平行投影法により視差角(視線方向間の角度)が1度ずつ異なる9つの視差画像を生成する。なお、平行投影法を行なう場合、画像生成部150は、視線方向に沿って無限遠から平行な光線を照射する光源を設定する。
【0045】
或いは、画像生成部150が、図4の「9視差画像生成方式(2)」に示すように、レンダリング条件として、透視投影法を受け付け、更に、基準の視点位置(5)と視差角「1度」とを受け付けたとする。かかる場合、画像生成部150は、ボリュームデータの中心(重心)を中心に視差角が「1度」おきとなるように、視点の位置を(1)〜(9)に回転移動して、透視投影法により視差角が1度ずつ異なる9つの視差画像を生成する。なお、透視投影法を行なう場合、画像生成部150は、視線方向を中心に光を3次元的に放射状に照射する点光源や面光源を各視点にて設定する。また、透視投影法を行なう場合、レンダリング条件によっては、視点(1)〜(9)は、平行移動される場合であってもよい。なお、視線方向は、図4の(1)及び(2)に示すように、視点からボリュームデータの切断面の中心(重心)に向かう方向となる。
【0046】
なお、画像生成部150は、表示されるボリュームレンダリング画像の縦方向に対しては、視線方向を中心に光を2次元的に放射状に照射し、表示されるボリュームレンダリング画像の横方向に対しては、視線方向に沿って無限遠から平行な光線を照射する光源を設定することで、平行投影法と透視投影法とを併用したボリュームレンダリング処理を行なってもよい。
【0047】
なお、画像生成部150は、表示されるボリュームレンダリング画像の縦方向に対しては、視線方向を中心に光を2次元的に放射状に照射し、表示されるボリュームレンダリング画像の横方向に対しては、視線方向に沿って無限遠から平行な光線を照射する光源を設定することで、平行投影法と透視投影法とを併用したボリュームレンダリング処理を行なってもよい。
【0048】
画像生成部150により生成された視差画像群は、画像メモリ160に格納される。その後、例えば、超音波診断装置1は、視差画像群を所定フォーマット(例えば格子状)に配置した中間画像に変換した上で立体表示モニタに表示することで、利用者である医師や検査技師に、立体視画像を表示可能となる。
【0049】
図1に戻って、画像メモリ160は、Bモード処理部130及びドプラ処理部140によって生成されたRawデータ(Bモードデータ及びドプラデータ)、画像生成部150によって生成された表示用超音波画像、及び、後述する制御部180の制御の元、生成されたサムネイルデータを記憶する。なお、サムネイルデータについては、後に詳述する。さらに、画像メモリ160は、受信部120を経た直後の出力信号(RF:Radio Frequency)や画像の輝度信号、種々の生データなどを必要に応じて記憶する。
【0050】
内部記憶部170は、超音波送受信、画像処理および表示処理を行なうための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見など)や、診断プロトコルなどの各種データを記憶する。例えば、内部記憶部170は、後述する制御部180の制御のもとに生成されるサムネイルの設定情報であるサムネイル設定情報を記憶する。なお、サムネイル設定情報については、後に詳述する。また、内部記憶部170は、必要に応じて、画像メモリ160が記憶する画像の保管などにも使用される。
【0051】
制御部180は、超音波診断装置1における処理全体を制御する。具体的には、制御部180は、入力装置12を介して操作者から入力された各種設定要求や、内部記憶部170から読込んだ各種制御プログラムおよび各種設定情報に基づき、送信部110、受信部120、Bモード処理部130、ドプラ処理部140および画像生成部150の処理を制御したり、画像メモリ160が記憶する超音波画像などをモニタ13にて表示するように制御したりする。
【0052】
以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の全体構成について説明した。かかる構成のもと、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、以下、詳細に説明する制御部180の制御により、サムネイルによる画像の識別を向上させることが可能となるように構成されている。
【0053】
図5は、第1の実施形態に係る制御部180の構成の一例を示す図である。制御部180は、図5に示すように、サムネイル生成制御部181と、表示制御部182とを有する。
【0054】
サムネイル生成制御部181は、ボリュームデータに基づく医用画像のサムネイル(縮小医用画像)を立体視画像として表示するための縮小視差画像群を生成するように制御する。具体的には、サムネイル生成制御部181は、内部記憶部170によって記憶されるサムネイル設定情報に基づいて、サムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群を画像生成部150に生成させる。
【0055】
ここで、サムネイル設定情報について説明する。サムネイル設定情報は、サムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群をボリュームデータから生成する際の視点位置、視線方向、視差数、視差角などの情報である。また、サムネイル設定情報は、サムネイルを静止画又は動画で表示するか、或いは、回転表示させるかなどの設定を含む情報である。なお、サムネイル設定情報は、操作者によって任意に設定される。
【0056】
図6は、第1の実施形態に係るサムネイル生成制御部181の制御によって生成されるサムネイルの一例を示す図である。図6においては、モニタ13によって表示されるGUIの一例を示す。図6のサムネイル表示領域は、サムネイルが表示される領域を示す。また、図6の表示領域は、サムネイル表示領域に表示されたサムネイルから操作者によって選択されたサムネイルの医用画像データを表示する領域を示す。
【0057】
例えば、操作者は、マウスを用いて、4分割されたサムネイル表示領域のそれぞれに表示された4つのサムネイルのいずれかをクリックすることによって、表示領域に医用画像を表示させる。なお、図6のサムネイル領域に示すサムネイルaは、Bモード画像を示し、サムネイルbは、カラードプラ画像を示し、サムネイルc及びサムネイルdは、それぞれサムネイルaとは異なる時期に撮像された同一被検体のBモード画像を示す。
【0058】
サムネイル生成制御部181は、例えば、図6に示す4分割されたサムネイル表示領域に表示されるサムネイルを生成するように画像生成部150を制御する。ここで、サムネイル生成制御部181は、入力装置12を介して操作者によって選択されたボリュームデータについて、サムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群を生成するように制御する。一例を挙げると、サムネイル生成制御部181は、図6に示す4分割されたサムネイル表示領域に表示されるすべてのサムネイルについて、各ボリュームデータから縮小視差画像群を生成するように制御する。或いは、サムネイル生成制御部181は、4分割されたサムネイル表示領域に表示されるサムネイルのうち、操作者によって選択された1つのボリュームデータのサムネイルについて縮小視差画像群を生成するように制御する。
【0059】
このとき、サムネイル生成制御部181は、サムネイル設定情報に基づいて、画像生成部150に生成させる縮小視差画像群を生成させる。例えば、サムネイル生成制御部181は、サムネイル設定情報を参照して、図6に示す4分割されたサムネイル表示領域に表示させるサムネイルそれぞれのボリュームデータに対して、9つの視点からボリュームレンダリング処理を実行させることで、9視差の視差画像群を生成させる。
【0060】
図5に戻って、表示制御部182は、サムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群をモニタ13にて表示させる。具体的には、表示制御部181は、サムネイル生成制御部181の制御によって生成された縮小視差画像群をモニタ13にて表示させる。例えば、表示制御部182は、サムネイル生成制御部181の制御によって生成された縮小視差画像群を図6に示す4分割されたサムネイル表示領域の一つの領域に表示させる。
【0061】
ここで、表示制御部182は、サムネイルを種々の方法で表示させることが可能である。例えば、表示制御部182は、動画像のサムネイルを表示させることが可能である。かかる場合には、表示制御部182は、経時的に収集された複数のボリュームデータ(4Dデータ)から生成された複数の縮小視差画像群を、時系列順にモニタ13にて表示させる。なお、サムネイルが動画像として表示される場合には、サムネイル生成制御部181の制御によって、経時的に収集された複数のボリュームデータ(4Dデータ)から複数の縮小視差画像群が生成される。
【0062】
また、表示制御部182は、サムネイルを回転表示させることも可能である。図7は、第1の実施形態に係る表示制御部182によるサムネイルの回転表示の一例を示す図である。図7においては、図6のサムネイル表示領域を示す。例えば、表示制御部182は、図7のサムネイルaに示すように、サムネイルに描出された診断対象部位を右方向に回転させて表示させる。
【0063】
ここで、サムネイルを回転表示させる場合には、サムネイル生成制御部181は、画像生成部150に、同一のボリュームデータに対して、基準の視点位置をずらしながら連続してボリュームレンダリング処理を行わせることで、複数の縮小視差画像群を生成させる。そして、表示制御部182は、画像生成部150によって生成された複数の縮小視差画像群を生成された順にモニタにて表示させる。なお、回転方向、回転速度などは、操作者によって任意に設定することが可能である。すなわち、操作者は、サムネイル設定情報に含まれる回転表示に係る設定情報において、視線方向や、視差角などを任意に設定することが可能である。
【0064】
上述したように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1では、縮小視差画像群を生成して、サムネイルを立体視画像として表示することによって、2次元画像に比べ、医用画像の奥行き方向の情報をサムネイルで表示することができ、サムネイルによる画像の識別を向上させることができる。
【0065】
なお、操作者によってサムネイルが選択されると、画像生成部150は、選択されたサムネイルに対応するボリュームデータから表示領域に表示させる医用画像を生成する。そして、表示制御部182は、生成された医用画像を表示領域に表示させる。
【0066】
ここで、第1の実施形態に係る超音波診断装置1では、サムネイルを表示したのち、操作者からの各種設定変更を受付け、受付けた設定変更を反映させたサムネイルを表示することも可能である。具体的には、超音波診断装置1においては、入力部装置12を介して視点位置の変更や、視差角の変更などを受付け、受付けた条件で縮小視差画像群を再度生成し、生成した縮小視差画像群をモニタ13にて表示させる。
【0067】
図8は、第1の実施形態に係る設定変更の一例を説明するための図である。図8においては、9視差の縮小視差画像群として生成された静止画のサムネイルをサムネイル表示領域に表示させている際の設定変更の一例を示す。例えば、9視差画像の場合には、図8に示すように、基準の視点位置が(5)で、任意の視差角おきに生成された9つの縮小視差画像によりサムネイルが表示されている。操作者は、例えば、設定変更の操作において(9)を選択することにより、基準の視点位置を図8の(9)となるように設定変更することが可能である。なお、選択方法としては、GUIに(1)〜(9)までの数字を表示させて、操作者に選択させる場合であってもよい。或いは、操作者が入力装置12を介して数字を入力する場合であってもよい。
【0068】
かかる場合には、サムネイル生成制御部181が、図8の(9)を基準の視点位置とした縮小視差画像群を新たに生成するように画像生成部150を制御する。すなわち、図8に示す心臓を紙面の右側から見た画像が生成されることとなる。そして、表示制御部182は、設定変更前のサムネイルに代えて、生成された縮小視差画像群をサムネイル表示領域に表示させる。
【0069】
なお、上述した例はあくまでも一例であり、基準の視点位置の変更は、任意の方法により変更することが可能である。例えば、トラックボールを用いて、診断対象が描出される方向を変化させる場合であってもよい。
【0070】
また、上述した第1の実施形態においては、サムネイル生成制御部181の制御のもと生成された立体視可能なサムネイル(縮小視差画像群)をモニタ13にて表示する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、過去に生成した縮小視差画像群を画像メモリ160或いは内部記憶部170に記憶しておき、それを読み出してモニタ13にて表示する場合であってもよい。或いは、例えば、他の装置によって生成された立体視可能なサムネイルを画像メモリ160或いは内部記憶部170に記憶しておき、それを読み出してモニタ13にて表示する場合であってもよい。
【0071】
次に、図9を用いて、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の処理について説明する。図9は、第1の実施形態に係る超音波診断装置1による処理の手順を示すフローチャートである。図9に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1においては、サムネイルを立体視可能に表示させるためのサムネイル立体視モードがONであると(ステップS101肯定)、入力装置12は、サムネイルを立体視表示させる画像データの選択を受付ける(ステップS102)。
【0072】
そして、サムネイル生成制御部181は、選択された全ての画像データについて縮小視差画像群があるか否かを判定する(ステップS103)。ここで、選択されたすべての画像データについて縮小視差画像群がない場合には(ステップS103否定)、サムネイル生成制御部181は、該当する画像データのサムネイルを画像生成部150に生成させる。
【0073】
すなわち、画像生成部150は、サムネイル生成制御部181の制御のもと、縮小視差画像群がない画像のボリュームデータを取得し(ステップS104)、サムネイルを立体視表示させるための縮小視差画像群を生成する(ステップS105)。そして、表示制御部182は、縮小視差画像群をサムネイル表示領域に表示させることで、立体視可能なサムネイルを表示させる(ステップS106)。
【0074】
一方、ステップS103の判定において、選択された全ての画像データについて縮小視差画像群がある場合には(ステップS103肯定)、表示制御部182は、縮小視差画像群を読み出し、読み出した縮小視差画像群をサムネイル表示領域に表示させることで、立体視可能なサムネイルを表示させる(ステップS106)。
【0075】
ここで、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、図9に示すように、任意のタイミングで割り込み処理を受付けることができる。例えば、操作者は、サムネイルを立体視表示させる画像データの選択とともに割り込み処理を行ったり、一度サムネイルを表示させた後、割り込み処理を行ったりすることができる。なお、割り込み処理とは、縮小視差画像群の各種条件を設定する処理である。
【0076】
かかる場合、サムネイル生成制御部181は、設定変更を受付けたか否かを判定する(ステップS107)。ここで、設定変更を受付けた場合には(ステップS107肯定)、サムネイル生成制御部181は、画像生成部150に縮小視差画像群を生成させる。すなわち、ステップS104に戻って、画像生成部150は、ボリュームデータを取得し(ステップS104)、縮小視差画像群を生成する(ステップS105)。
【0077】
一方、設定変更を受付けない場合には(ステップS107否定)、超音波診断装置1は、割り込み処理にかかる処理を行わない。なお、サムネイル立体視表示モードがOFFの場合には(ステップS101否定)、処理に関係する各部は、待機状態となる。ここで、サムネイルを表示する旨のコマンドを受付けており、かつ、サムネイル立体視モードがOFFの場合には、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、2次元のサムネイル画像を生成してモニタに表示する。
【0078】
上述したように、第1の実施形態によれば、表示制御部182が、医用画像の立体画像を縮小したサムネイルを縮小視差画像群として構築し、モニタ13が、縮小視差画像群を表示することで立体視画像を表示する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、2次元画像に比べ、医用画像の奥行き方向の情報をサムネイルで表示することができ、サムネイルによる画像の識別を向上させることを可能にする。
【0079】
例えば、第1の実施形態に係る超音波診断装置1を用いることで、サムネイルで複数の心臓の画像が表示されている中から、心筋梗塞などが起こっている心臓の画像を識別することができる。その結果、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、診断効率も向上させることが可能である。また、低解像度で表示されるサムネイルによる画像の識別を向上させることが可能であることから、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、処理負荷を低減することも可能である。
【0080】
また、第1の実施形態によれば、表示制御部182は、経時的に収集された複数のボリュームデータから生成された複数の縮小視差画像群を、時系列順にモニタ13にて表示させる。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、サムネイルによる画像の識別をさらに向上させることを可能にする。
【0081】
また、第1の実施形態によれば、サムネイル生成制御部181は、サムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群を生成するように制御する。そして、表示制御部182は、サムネイル生成制御部181の制御によって生成された縮小視差画像群をモニタ13にて表示させる。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、操作者が所望するサムネイルを適宜生成することができ、サムネイルによる画像の識別をより向上させることを可能にする。
【0082】
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、超音波診断装置においてサムネイルを生成して表示する場合について説明した。第2の実施形態では、画像処理装置においてサムネイルを生成して表示する場合について説明する。なお、第2の実施形態では、画像処理装置として、ワークステーションを用いる場合について説明する。図10は、第2の実施形態に係るワークステーション330を含む画像処理システムの全体構成の一例を示す図である。
【0083】
図10に示すように、第2の実施形態に係る画像処理システム2は、医用画像診断装置310と、画像保管装置320と、ワークステーション330と、端末装置340とを有する。図10に例示する各装置は、例えば、病院内に設置された院内LAN(Local Area Network)3により、直接的、又は間接的に相互に通信可能な状態となっている。例えば、画像処理システム2にPACS(Picture Archiving and Communication System)が導入されている場合、各装置は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格に則って、医用画像等を相互に送受信する。
【0084】
かかる画像処理システム2は、医用画像診断装置310により生成された3次元の医用画像データであるボリュームデータから視差画像群を生成し、この視差画像群を立体視可能なモニタに表示することで、病院内に勤務する医師や検査技師に立体視可能な医用画像を提供する。具体的には、第2の実施形態においては、ワークステーション330が、ボリュームデータに対して種々の画像処理を行ない、視差画像群を生成する。また、ワークステーション330及び端末装置340が、立体視可能なモニタを有し、ワークステーション330にて生成された視差画像群をこのモニタに表示する。また、画像保管装置320は、医用画像診断装置310にて生成されたボリュームデータや、ワークステーション330にて生成された視差画像群を保管する。すなわち、ワークステーション330や端末装置340は、この画像保管装置320からボリュームデータや視差画像群を取得し、これを処理したり、モニタに表示したりする。以下、各装置を順に説明する。
【0085】
医用画像診断装置310は、X線診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、超音波診断装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET(Positron Emission computed Tomography)装置、SPECT装置とX線CT装置とが一体化されたSPECT−CT装置、PET装置とX線CT装置とが一体化されたPET−CT装置、又はこれらの装置群等である。また、第2の実施形態に係る医用画像診断装置310は、3次元の医用画像データ(ボリュームデータ)を生成可能である。
【0086】
具体的には、医用画像診断装置310は、被検体を撮影することによりボリュームデータを生成する。例えば、医用画像診断装置310は、被検体を撮影することにより投影データやMR信号等のデータを収集し、収集したデータから、被検体の体軸方向に沿った複数のアキシャル面の医用画像データを再構成することで、ボリュームデータを生成する。例えば、医用画像診断装置310は、500枚のアキシャル面の医用画像データを再構成する。この500枚のアキシャル面の医用画像データ群が、ボリュームデータである。なお、医用画像診断装置310により撮影された被検体の投影データやMR信号等自体をボリュームデータとしても良い。
【0087】
また、医用画像診断装置310は、生成したボリュームデータを画像保管装置320に送信する。なお、医用画像診断装置310は、ボリュームデータを画像保管装置320に送信する際に、付帯情報として、例えば、患者を識別する患者ID、検査を識別する検査ID、医用画像診断装置310を識別する装置ID、医用画像診断装置310による1回の撮影を識別するシリーズID等を送信する。
【0088】
画像保管装置320は、医用画像を保管するデータベースである。具体的には、第2の実施形態に係る画像保管装置320は、医用画像診断装置310から送信されたボリュームデータを記憶部に格納し、これを保管する。なお、本実施形態は、大容量の画像を保管可能なワークステーション330を用いることで、図10に例示するワークステーション330と画像保管装置320とが統合される場合であっても良い。すなわち、本実施形態は、ワークステーション330そのものにボリュームデータを記憶させる場合であっても良い。
【0089】
ワークステーション330は、医用画像に対して画像処理を行なう画像処理装置である。具体的には、第2の実施形態に係るワークステーション330は、医用画像診断装置310、或いは、画像保管装置320から取得したボリュームデータに対して種々のレンダリング処理を行ない、視差画像群を生成する。すなわち、ワークステーション330は、図5に示す制御部180を有し、医用画像診断装置310、或いは、画像保管装置320から取得したボリュームデータから縮小視差画像を生成することで、立体視可能なサムネイルを生成する。
【0090】
そして、ワークステーション330は、表示部として、立体視可能なモニタを有する。ワークステーション330は、立体視可能なサムネイルを立体表示モニタに表示する。この結果、ワークステーション330の操作者は、画像の識別が向上されたサムネイルを閲覧することができる。
【0091】
端末装置340は、病院内に勤務する医師や検査技師に医用画像を閲覧させるための装置である。例えば、端末装置340は、病院内に勤務する医師や検査技師により操作されるPC(Personal Computer)やタブレット式PC、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話等である。また、端末装置340は、ワークステーション330によって生成されたサムネイルを、院内LAN3を介して取得し、モニタに表示する。この結果、観察者である医師や検査技師は、画像の識別が向上されたサムネイルを閲覧することができる。
【0092】
上述したように、第2の実施形態によれば、ワークステーション330が有する制御部が、医用画像を縮小したサムネイルを立体視画像として表示するための縮小視差画像群をモニタにて表示させる。従って、第2の実施形態に係るワークステーション330は、医用画像の奥行き方向の情報をサムネイルで表示することができ、サムネイルによる画像の識別を向上させることを可能にする。
【0093】
(第3の実施形態)
さて、これまで第1及び第2の実施形態について説明したが、上記した第1及び第2の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
【0094】
上述した第1の実施形態にて説明したサムネイルを表示するGUIは、図6に示すものに限定されるものではなく、どのようなものが用いられてもよい。図11は、第3の実施形態に係るサムネイルを表示するGUIの一例を示す図である。
【0095】
図11においては、モニタ13によって表示されるGUIの一例を示す。図11のサムネイル表示領域は、サムネイルが表示される領域を示す。また、図11の表示領域A及びBは、サムネイル表示領域に表示されたサムネイルから操作者によって選択されたサムネイルの医用画像データを表示する領域を示す。例えば、操作者は、マウスを用いて、サムネイル表示領域に表示された4つのサムネイルのいずれかを表示領域A又はBにドラッグ&ドロップ (drag and drop)することで、表示領域A又はBに画像を表示させる。例えば、サムネイルを表示するGUIは、図11に示すようなGUIが用いられる場合であってもよい。
【0096】
上述した実施形態においては、医用画像診断装置としての超音波診断装置1又はワークステーション330が、ボリュームデータに対してレンダリング処理を実行して、生成したサムネイルを表示する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、医用画像診断装置310又はワークステーション330がボリュームデータに対してレンダリング処理を実行し、端末装置340が、画像を表示する場合であってもよい。
【0097】
また、上述した実施形態においては、端末装置340は、画像保管装置320から取得した医用画像等を表示等するものとして説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、端末装置340は、医用画像診断装置310又はワークステーション330に直接接続される場合であってもよい。
【0098】
また、上述した実施形態においては、ワークステーション330は、画像保管装置320からボリュームデータを取得し、このボリュームデータに対してレンダリング処理を実行して、サムネイルを生成する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、ワークステーション330は、医用画像診断装置310からボリュームデータを取得し、このボリュームデータに対してレンダリング処理を実行して、サムネイルを生成する場合であってもよい。
【0099】
以上説明したとおり、第1、第2及び第3の実施形態によれば、サムネイルによる画像の識別を向上させることを可能にする。
【0100】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0101】
1 超音波診断装置
100 装置本体
180 制御部
181 サムネイル生成制御部
182 表示制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視差画像群を表示することで立体視画像を表示可能な表示部と、
ボリュームデータに基づく医用画像を縮小した縮小医用画像を前記立体視画像として表示するための縮小視差画像群を前記表示部にて表示させる表示制御部と、
を備えたことを特徴とする医用画像診断装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、経時的に収集された複数のボリュームデータから生成された複数の縮小視差画像群を、時系列順に前記表示部にて表示させることを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置。
【請求項3】
前記縮小視差画像群を生成するように制御する画像生成制御部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記画像生成制御部の制御によって生成された縮小視差画像群を前記表示部にて表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の医用画像診断装置。
【請求項4】
視差画像群を表示することで立体視画像を表示可能な表示部と、
ボリュームデータに基づく医用画像を縮小した縮小医用画像を前記立体視画像として表示するための縮小視差画像群を前記表示部にて表示させる表示制御部と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項1】
視差画像群を表示することで立体視画像を表示可能な表示部と、
ボリュームデータに基づく医用画像を縮小した縮小医用画像を前記立体視画像として表示するための縮小視差画像群を前記表示部にて表示させる表示制御部と、
を備えたことを特徴とする医用画像診断装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、経時的に収集された複数のボリュームデータから生成された複数の縮小視差画像群を、時系列順に前記表示部にて表示させることを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置。
【請求項3】
前記縮小視差画像群を生成するように制御する画像生成制御部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記画像生成制御部の制御によって生成された縮小視差画像群を前記表示部にて表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の医用画像診断装置。
【請求項4】
視差画像群を表示することで立体視画像を表示可能な表示部と、
ボリュームデータに基づく医用画像を縮小した縮小医用画像を前記立体視画像として表示するための縮小視差画像群を前記表示部にて表示させる表示制御部と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−97772(P2013−97772A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−243389(P2011−243389)
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
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