医用画像通信システム及び医用画像通信方法
【課題】ポストスキャンコマンドプロセスの最適化を図る。
【解決手段】画像保管通信システム(PACS)は、ユーザ指定の優先度に従ってポストスキャンコマンドプロセスを実質的に最適化し、CTスキャナおよびMRIスキャナ等の医用画像診断装置によって収集され、ネットワーク上に分散した蓄積ユニットに蓄積されている選択された画像データのセットをさらに処理する。ユーザ指定の優先度は、最短応答時間、最低コスト、および最小ネットワークトラフィックを含む。ユーザ指定の優先度は、いくつかの好ましい実施形態では任意選択で固定される。
【解決手段】画像保管通信システム(PACS)は、ユーザ指定の優先度に従ってポストスキャンコマンドプロセスを実質的に最適化し、CTスキャナおよびMRIスキャナ等の医用画像診断装置によって収集され、ネットワーク上に分散した蓄積ユニットに蓄積されている選択された画像データのセットをさらに処理する。ユーザ指定の優先度は、最短応答時間、最低コスト、および最小ネットワークトラフィックを含む。ユーザ指定の優先度は、いくつかの好ましい実施形態では任意選択で固定される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像診断に関し、より詳細には、画像保管通信システム(PACS:picture archiving and communication system)におけるポストスキャンコマンドプロセス(医用画像診断装置で撮影して得られた医用画像を保管・通信する処理、以下同じ)を実質的に最適化するシステム、ソフトウェア及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータ技術の進歩により、病院および診察室でのコンピュータシステムの使用が進んでいる。ほとんどの大病院には、病院情報システムが導入されている。同様に、医用画像診断(imaging)装置は広く用いられており、これにはX線コンピュータ断層撮影(CT)スキャナ、エミッションコンピュータ断層撮影スキャナ、磁気共鳴イメージング(MRI)装置、およびディジタルX線装置が含まれる。
【0003】
画像診断装置が普及しているとはいえ、多くの施設のコンピュータシステムでは、蓄積された画像データが管理されていない。むしろ、医用画像は依然として、フィルム等の従来のハードコピー媒体で見られている。従来の医用画像の管理には、以下の問題が関連する。所望のハードコピーの検索に時間がかかる。蓄積量が多いことにより、物理的に広い蓄積面積が必要となり、フィルムが紛失することが多い。
【0004】
上記の問題を解決するために、画像保管通信システム(PACS)が開発されている。例えば、TOSPACS view(TWS−2000)が東芝メディカルシステムズから市販されている。PACSは、医用画像データをファイルサーバまたは他の記憶装置のデータベースに蓄積して、オフィス、外来診察室、および病院からネットワークを介してオンラインで所望の画像にアクセスすることを可能にする。
【0005】
さらに、医用画像は、コンピュータ支援診断(CAD)と組み合わせて使用される。走査された画像の特定の部分は、異常な領域を分離するために所定のソフトウェアプログラムにより処理される。上述の使用では、PACSは、CADへの入力に備えて、ファイルサーバからネットワークを介して所望の画像データを得るために用いられる。したがって、この環境は、全ての医療施設にある、X線診断装置、CTスキャナ、およびMRIスキャナ等の医用画像診断装置から収集された画像データを蓄積するためのファイルサーバを含む。この環境は、所定のセットの処理ソフトウェアがセンターに置かれ、中央管理されている中央施設も含む。例えば、ソフトウェアは、走査した画像データを処理して、3次元画像、選択部分を組み合わせた画像、および整理された画像を生成する。最後に、この環境はさらに、許可されたユーザがネットワークを介して特定の画像データを要求して、要求した画像データをさらに処理するために所望のポストスキャンコマンドプロセスを発行する、分散した観察(viewing)端末またはコンソールのクラスタを含む。
【0006】
上述の分散環境では、システムはある特定の状況では上手く適合できない。観察コンソールからの指定された画像データセットの処理の要求に応答して、中央制御装置は、指定された画像データが蓄積されているファイルサーバを判定して、指定された画像データをセンター装置に転送する要求をファイルサーバに送信する。センター装置は、転送された画像データに対して指定されたポストスキャンコマンドプロセスを行い、処理した画像データを観察コンソールに返送する。医用画像データの容量が大きいという性質により、ファイルサーバとセンター装置との間でネットワークを介して大量のデータが転送される。画像データは、応答時間を最短にするために特定のポストスキャンコマンドプロセスに先立って転送されてもよいが、全てのポストスキャンコマンドプロセスを予測することは不可能である。ネットワークトラフィックが増加する結果として、観察コンソールにおける応答時間は望ましくない長さとなる。
【0007】
従来技術に関連して、以下の開示が上述の問題のいくつかの態様を改善するいくつかの技法を具体的に教示している。特許文献1は、画像保管通信システムを開示している。観察端末からのアクセスが画像データ蓄積施設で許可された後、観察端末は、要求した医用画像データを圧縮形式で受信するだけではなく、所定の観察プログラムも受信する。JAVA(登録商標)アプレット等のダウンロードしたソフトウェアは、許可されたユーザのみが、ダウンロードした画像データをデコードおよび解凍することにより要求した医用画像を見ることができるようにする。許可されたユーザは、報告書を作成し、符号化形式または圧縮形式でそれをアップロードすることができる。アクセスの終了後、ダウンロードされたJAVA(登録商標)アプレットは、観察端末において無効にされるかまたは削除される。
【0008】
特許文献2は、画像保管通信システムを開示している。医用画像データがクライアント装置またはモダリティにおいてローカルで収集され、ネットワークを介してファイルサーバに中央蓄積される。ユーザは、ネットワークを介してファイルサーバに接続されたローカル端末で観察するために、ファイルサーバから医用画像を取り出す。観察の間、ユーザは、X線走査画像データの雑音低減またはエッジ強調等の特定のコマンドを示すパラメータを含む、走査後処理コマンドを発行する。走査後処理コマンドに応答して、システムは、現在最も処理負荷が軽く、要求した走査後処理を行うことが可能なクライアント装置を確定する。選択されたクライアント装置は、中央ファイルサーバから指定された画像データを受け取る。クライアント装置のそれぞれは処理ソフトウェアプログラムのローカルコピーを有するため、指定された走査後処理を行う。処理済み画像データは、パラメータで要求された蓄積アドレスに送られて蓄積される。
【0009】
特許文献3は、画像保管通信システムを開示している。医用画像データがクライアント装置またはモダリティにおいてローカルで収集され、ネットワークを介してファイルサーバに中央蓄積される。中央蓄積ユニットで医用画像が重複することを避けるために、画像に付加されたID番号、画像のタイムスタンプ、または画像間の相違点等の所定の基準セットの特定の組み合わせに基づいて、蓄積のために入来する画像がチェックされる。重複画像データが実質的に減ることにより、蓄積ユニットは画像データを効率的に蓄積することができると共に、重複を伴わずに要求された画像データをネットワーク上で効率的に転送することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−230165公報
【特許文献2】特開2003−102721公報
【特許文献3】特開平8−315119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述の従来技術の試みにもかかわらず、PACSは依然として、ポストスキャンコマンドプロセスを最適化することが望まれる。PACS環境は静的ではなく、ユーザの優先度は変わるため、PACSは、ネットワークトラフィックおよび応答時間を増加させずに、柔軟性があり費用効率的な方法でポストスキャンコマンドプロセスを最適化することができねばならない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記および他の問題を解決するために、本発明の第1の態様によると、ネットワーク、ネットワーク上の処理ソフトウェアプログラムを蓄積するモバイル装置、およびネットワーク上の画像データおよび関連情報を蓄積する第1の装置を介して画像データを保管、処理、および通信する方法は、モバイル装置から関連情報を第1の装置に要求するステップと、モバイル装置で関連情報を表示するステップと、モバイル装置における関連情報に基づいて少なくとも1つの医用画像を選択するステップと、第1の装置からの選択された医用画像の画像データの一部をモバイル装置で受信するステップと、モバイル装置において、処理ソフトウェアプログラムの1つによって画像データに対して行うべき処理を選択するステップと、決定結果に応じて、第2の装置おける選択された医用画像および選択された処理に対応するソフトウェアプログラムの有無に関して、第2の装置に問い合わせるステップであって、問い合わせ結果を受信する、問い合わせるステップと、問い合わせ結果に基づいて、選択された医用画像に関する情報および選択された処理を行うソフトウェアプログラムの組み合わせを、モバイル装置から第2の装置に転送するステップと、第2の装置において、転送されたソフトウェアプログラムを実行するステップであって、選択された医用画像の画像データを処理して、処理済み画像データを生成することによって実行するステップとを含む。
【0013】
本発明の第2の態様によると、ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信する方法は、ネットワーク上に処理ソフトウェアプログラムに関する第1の情報を保持するステップと、ネットワーク上に複数の医用画像データに関する第2の情報を保持するステップと、ネットワーク上の第1の装置にある医用画像データのうちの選択された1つに関する第1の情報を要求するステップと、第2の装置にある処理ソフトウェアプログラムのうちの、選択された画像データに対して行うべき選択された1つに関する第2の情報を要求するステップと、第1の情報を第2の情報と比較するステップであって、転送すべき選択された医用画像データまたは選択された処理ソフトウェアプログラムを示す比較結果を生成する、比較するステップと、比較結果に基づいて、選択された医用画像データを第2の装置に、または選択された処理ソフトウェアプログラムを第1の装置に転送するステップと、選択された処理ソフトウェアプログラムを実行するステップであって、選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成することによって実行するステップとを含む。
【0014】
本発明の第3の態様によると、ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信する方法は、処理ソフトウェアプログラムおよび複数の医用画像データを含む静的要素に関する第1の情報をネットワーク上に保持するステップと、伝送速度を含む動的要素に関する第2の情報をネットワーク上に保持するステップと、ネットワーク上の第1の装置にある医用画像データのうち、ネットワーク上の第2の装置にある処理ソフトウェアプログラムのうちの選択された1つによって処理されるべき選択された1つ、およびユーザ定義の優先度を含む、走査後処理コマンドを発行するステップと、選択された医用画像データに関する第1の情報および選択された処理ソフトウェアプログラムに関する第2の情報を要求するステップと、第1の情報および第2の情報に基づいてユーザ定義の優先度を最適化するステップと、選択された処理ソフトウェアプログラムを実行するステップであって、最適化されたユーザ定義の優先度に従って選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成することによって実行するステップとを含む。
【0015】
本発明の第4の態様によると、ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信するシステムは、医用画像の画像データおよび関連情報を蓄積するネットワーク上の第1の装置と、医用画像の画像データおよび処理ソフトウェアプログラムを蓄積し、かつ処理ソフトウェアプログラムによって画像データを処理するネットワーク上の第2の装置と、処理ソフトウェアプログラムを蓄積するネットワーク上のモバイル装置とを備え、モバイル装置は、第1の装置に画像リスト要求を送って関連情報を受信し、少なくとも1つの医用画像の画像データと処理ソフトウェアプログラムの1つとのセットをユーザが選択するための、関連情報を表示し、第2の装置における選択された医用画像および選択された処理ソフトウェアプログラムの有無に関して、第2の装置に問い合わせて、問い合わせ結果を受信し、問い合わせ結果に基づいて、選択された画像データおよび選択された処理ソフトウェアプログラムの組み合わせを第2の装置に転送し、第2の装置は、転送された処理ソフトウェアプログラムを実行して、選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成する。
【0016】
本発明の第5の態様によると、ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信するシステムは、画像データを蓄積し、任意選択で画像データを処理するネットワーク上の第1の装置と、処理ソフトウェアプログラムを蓄積し、任意選択で画像データを処理するネットワーク上の第2の装置と、処理ソフトウェアプログラムに関する第1の情報および複数の医用画像データに関する第2の情報をネットワーク上に保持するネットワーク上のデータベースと、第1の装置にある医用画像データのうちの選択された1つに関する第1の情報、および第2の装置にある処理ソフトウェアプログラムのうちの、選択された画像データに対して行うべき選択された1つに関する第2の情報を要求するネットワーク上の第3の装置とを備え、第3の装置は、第1の情報を第2の情報と比較して、転送すべき選択された医用画像データまたは選択された処理ソフトウェアプログラムを示す比較結果を生成し、第1の装置は、比較結果に基づいて選択された医用画像データを第2の装置に転送し、第2の装置は、比較結果に基づいて選択された処理ソフトウェアプログラムを第1の装置に転送し、第1の装置または第2の装置は、比較結果に基づいて、選択された処理ソフトウェアプログラムを実行して、選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成する。
【0017】
本発明の第6の態様によると、ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信するシステムは、医用画像データを蓄積するネットワーク上の第1の装置と、処理ソフトウェアプログラムを蓄積するネットワーク上の第2の装置と、処理ソフトウェアプログラムおよび複数の医用画像データを含む静的要素に関する第1の情報をネットワーク上に保持し、伝送速度を含む動的要素に関する第2の情報をネットワーク上に保持するネットワーク上のデータベースと、ユーザ定義の優先度、および第1の装置にある医用画像データのうち、第2の装置にある処理ソフトウェアプログラムのうちの選択された1つによって処理されるべき選択された1つを含む、ポストスキャンコマンドプロセスを発行するネットワーク上の第3の装置とを備え、第3の装置は、選択された医用画像データに関する第1の情報および選択された処理ソフトウェアプログラムに関する第2の情報を要求し、第1の情報および第2の情報に基づいてユーザ定義の優先度を最適化し、選択された処理ソフトウェアプログラムが実行されて、最適化されたユーザ定義の優先度に従って選択された画像データが処理され、処理済み画像データが生成される。
【0018】
本発明を特徴付ける新規のこれらおよび種々の他の利点および特徴は、本明細書に添付されてその一部を成す特許請求の範囲において特に指摘される。しかしながら、本発明、その利点、およびそれを用いて得られる目的をより深く理解するために、本明細書のさらなる部分を成す図面と、本発明の好ましい実施形態を例示および説明する添付の記載事項とを参照する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ネットワークトラフィックおよび応答時間を増加させずに柔軟性があり、費用効率的な方法でポストスキャンコマンドプロセスを最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明による、医用画像データを保管、処理、および通信するシステムの好ましい一実施形態を示す図である。
【図2】本発明による1つの好ましいプロセスで、画像ファイルサーバ、センター装置、および端末装置の間で行われるステップを示すフローチャートである。
【図3】本発明による、医用画像データを保管、処理、および通信するシステムの第2の好ましい実施形態を示す図である。
【図4】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスに伴うステップを示すフローチャートである。
【図5】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、制御ユニットにおけるステップのセットを示すフローチャートである。
【図6】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、制御ユニットにおけるステップの別のセットを示すフローチャートである。
【図7】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、画像ファイルサーバにおけるステップのセットを示すフローチャートである。
【図8】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、画像ファイルサーバにおけるステップの別のセットを示すフローチャートである。
【図9】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第3の好ましいプロセスに伴う一般的ステップを示すフローチャートである。
【図10】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第4の好ましいプロセスに伴う一般的ステップを示すフローチャートである。
【図11】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第4の好ましいプロセスにおける、図10の処理ステップに伴うさらなるステップを示すフローチャートである。
【図12】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第4の好ましいプロセスにおける、図11の実行ステップに伴うさらなるステップを示すフローチャートである。
【図13】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、種々のデータサイズに対する処理プログラムの処理速度に関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図14】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、画像データファイルのデータサイズ、走査日、および場所に関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図15】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、処理ソフトウェアのファイルサイズ、説明、標準処理速度、および場所に関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図16】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、処理エンティティにおける指定された画像データファイルおよび指定された処理プログラムファイルの有無とCPU利用率とに関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図17】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、処理エンティティの相対CPU性能レベルおよびメモリサイズに関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図18】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、ネットワークセグメントの伝送速度に関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図19】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、ネットワークセグメントの画像データ伝送時間、処理プログラム伝送時間、および処理画像データ伝送時間に関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図20】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、処理エンティティの画像データ伝送時間、第1の対応するネットワークセグメント、処理プログラム伝送時間、第2の対応するネットワークセグメント、CPU処理時間、処理済み画像データ伝送時間、および総応答時間に関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明で、プログラムとは、画像データ群を3次元処理するためのプログラム、画像データ群の中から選択された画像データ群を加算(スタック)するためのプログラム、CAD(コンピュータ診断支援システム:癌などの異常部分を自動検出)用のプログラム、FUSION(ペット画像とCT画像の合成、MR画像とCT画像の合成)用のプログラム、CPR(心臓冠動脈解析)用のプログラム、CT perfusion(脳血流解析)用のプログラム、階調変換処理用のプログラム、エッジ強調処理用のプログラムなどをいう。これらのプログラムは1つもしくは複数転換される。なお、3次元処理用のプログラムは、サーフェスレンダリング、ボリュームレンダリング、MIP(最大値投影処理)、MPR(断面変換処理)などのプログラムをいう。
【0022】
ここで図面を参照すると、図面を通して同様の参照符号は対応する構造を示している。特に図1を参照すると、図は、本発明による医用画像データを保管、処理、および通信するシステムの好ましい一実施形態を示す。システムは、コンピュータ断層撮影(CT)スキャナ14等の医用画像診断装置から発生した画像データを蓄積するための第1の制御ユニット1と、種々のタスクを処理する第2の制御ユニット2と、観察端末または表示ユニット33を制御する第3の制御ユニット3と、上記制御ユニット1、2、および3を接続する、ローカルネットワーク(LAN)、イントラネットワーク、および/またはインターネット等のネットワーク4とを含む。第1の制御ユニット1はさらに、CTスキャナ14を制御する第1の中央処理ユニット(CPU)12と、CTスキャナ14により走査された画像データを蓄積する第1の蓄積ユニット13と、第1の制御ユニット1とネットワーク4とをインタフェースする第1のネットワークインタフェース(I/F)ユニット11とを含む。例えば、第1の制御ユニット1は、CTスキャナ14等の医用画像診断装置が利用可能な医療施設にあるファイルサーバである。第1のCPU12は、蓄積ユニット13に対する画像データの読み出しおよび書き込みの命令を実行して、データベースサーバとして機能する。第1のCPU12は、ネットワークI/F11を介してネットワーク4から画像データを受信する命令も実行する。次に、CPU12は、蓄積ユニット13から読み出されたか、またはネットワークから受信された画像データに対して特定の指定された処理を行い、第1の制御ユニット1において処理済み画像データを生成する。最後に、第1のCPU12は、ネットワークI/F11を介してネットワーク4に処理済み画像データを送信するか、または処理済み画像データを蓄積ユニット13に戻して蓄積する。したがって、第1の制御ユニット1は、画像ファイルサーバ1とも呼ばれる。
【0023】
引き続き図1を参照して、第2の制御ユニット2はさらに、特定の指定された処理を行う第2の中央処理ユニット(CPU)22と、所定の処理を行うソフトウェアプログラムを蓄積する第2の蓄積ユニット23と、第2の制御ユニット2とネットワーク4とをインタフェースする第2のネットワークインタフェース(I/F)ユニット21とを含む。CPU22は、ある特定の条件下で蓄積されたソフトウェアプログラムを実行する。ある例示的なソフトウェアプログラムは、画像データをCAD処理(コンピュータ診断支援システムにおいて癌などを自動検出する処理など)を行う。他のソフトウェアプログラムは、3次元画像、選択部分を組み合わせた画像、およびある特定の部分の整理された画像を生成する。CPU22は、第2の蓄積ユニット23に対するソフトウェアプログラムの読み出しおよび書き込みの命令を実行して、データベースとしても機能する。さらに、CPU22は、蓄積ユニット23に蓄積されているソフトウェアプログラムをネットワーク4に送信する命令を実行する。ある特定の状況では、CPU22は、ネットワークI/Fユニット21を介してネットワーク4から画像データを受信する命令も実行する。ネットワーク4から画像データを受信する場合、CPU22は、第2の制御ユニット2において、受信した画像データに対して特定の指定された処理を行って、処理済み画像データを生成する。第2の制御ユニット2は通常、要求されたタスクを処理する方法および場所を確定する。図には1つのファイルサーバ(第1の制御ユニット)1および1つの端末装置(第3の制御ユニット)3が示されているが、複数のファイルサーバ1および端末装置3が制御ユニット2の制御下でネットワーク4に接続される。第2の制御ユニット2は、複数の画像ファイルサーバ1に蓄積されている画像データを管理すると共に、第3の制御ユニット3と通信する中央コマンドポストとして機能する。したがって、第2の制御ユニット2は、センター装置2とも呼ばれる。
【0024】
最後に、図1に関して、第3の制御ユニット3はさらに、表示ユニットまたはコンソール33を制御する第3の中央処理ユニット(CPU)32と、第3の制御ユニット3とネットワーク4とをインタフェースする第3のネットワークインタフェース(I/F)ユニット31とを含む。表示ユニット33は、ネットワークI/F31を介してネットワーク4から受信される医用画像を観察するのにユーザが利用する端末装置として機能する。第3の制御ユニット3はさらに、キーボードおよび/またはマウス等の入力装置を含み、走査後処理コマンドを含むコマンドを発行し、コマンドはネットワーク4を介してセンター装置2に送信される。第3の制御ユニット3はCPU32を含むが、CPU32は任意選択で、走査後コマンドで指定される特定の処理を画像データに対して行うのに十分なほど強力である必要がない安価なプロセッサである。したがって、第3の制御ユニット3は端末装置3とも呼ばれる。
【0025】
次に図2を参照すると、フローチャートは、本発明による1つの好ましいプロセスでの、第1の制御ユニットすなわち画像ファイルサーバ1、第2の制御ユニットすなわちセンター装置2、および第3の制御ユニットすなわち端末装置3の間で行われるステップを示す。好ましいプロセスを説明するために、図1のユニットまたはコンポーネントを参照するが、図2の好ましいプロセスの実施は、図1のそれらユニットまたはコンポーネントに限定されない。画像ファイルサーバ1、センター装置2、および端末装置3は、初期段階では同じネットワーク4上で独立して動作しているものとする。フローチャートでは、実線は同じユニット内のステップ間の遷移を示し、点線はユニット間のデータ伝送を示す。ステップ1において、端末装置3は、画像データIDおよび/または処理ID(また処理プログラムID)を含むパラメータセットを用いて、センター装置2に第1の画像送信要求を送信する。画像データIDは、画像データファイルのネットワークアドレスまたはその蓄積場所を特定する他の情報を含んでもよい。パラメータセットは、第1の画像送信要求を送信する端末装置3のアドレスを自動的に含んでもよく、アドレスは要求された画像の戻りアドレスとして用いられる。
【0026】
第1の画像送信要求に応答して、センター装置2は、ステップS2において、要求された画像(イメージデータ)の蓄積場所が第1の送信要求で指定されているか否かを判定する。ステップS2において、アドレスがパラメータで指定されていないと判定された場合、センター装置2は、ステップS3で、要求された画像データファイルのアドレスを画像データIDに基づいて確定する。第2の制御ユニット2は、複数の画像ファイルサーバ1に蓄積されている画像データファイルの場所に関するテーブルを管理するデータベースマネージャとして機能する。他方、ステップS2において、アドレスがパラメータで指定されていると判定された場合、センター装置2はステップS4に進む。あるいは、センター装置2は上記のデータベースマネージャの役割を果たさず、センター装置2は、画像データIDに基づいて要求された画像データファイルの有無について画像ファイルサーバ1に問い合わせる。センター装置2はさらに、ステップS4において、要求された画像データに対して処理を行わねばならないか否かを処理IDに基づいて判定する。ステップS4において、処理IDがないかまたは指定されていないと判定された場合、センター装置2はステップS9に進み、ステップS9において、第1の画像送信要求が画像ファイルサーバ1に送信されて、現在のセッションが終了する。
【0027】
他方、ステップS4において、処理IDが指定されていると判定された場合、センター装置2は、ステップS5において、第2の蓄積ユニット23から処理IDに対応するソフトウェアプログラムを取り出す。さらに、センター装置2は、処理IDに基づいて第2の画像(イメージデータ)送信要求を生成し、ステップ5において、第2の画像送信要求および取り出した処理ソフトウェアを画像ファイルサーバ1に送信する。第2の画像送信要求は、取り出した処理ソフトウェアが第1の画像送信要求で指定された画像データに対して実行されて、画像ファイルサーバ1において第2の画像データが生成されるよう指定する。第2の画像送信要求はさらに、第1の画像送信要求を発した端末装置3に第2の画像データが返送されるよう指定する。
【0028】
引き続き図2を参照して、画像ファイルサーバ1では、ステップS25において、第2の画像送信要求および処理ソフトウェアプログラムがセンター装置2から受信されたか否かが判定される。ステップ25において、第2の画像送信要求および処理ソフトウェアプログラムが受信されていないと判定された場合、好ましいプロセスはステップS26に進む。他方、ステップS25において、第2の画像送信要求および処理ソフトウェアプログラムが受信されたと判定された場合、画像ファイルサーバ1は、第2の画像送信要求に従って蓄積ユニット13から指定された画像データを取り出し、ステップS6において、取り出した画像データに対して受信された処理ソフトウェアプログラムを実行して、第2の画像データを生成する。例えば、第2の画像送信要求は複数セットの画像データを指定し、取り出された処理ソフトウェアプログラムは、その複数セットの画像データを組み合わせて、第2の画像データとして3次元画像を生成する。
【0029】
ステップS8において、処理ソフトウェアプログラムの実行が所定時間以内に確認された後、ステップS7において、画像ファイルサーバ1は、第2の画像送信要求に従ってセンター装置2を経由せずに端末装置3に第2の画像データを直接返送し、セッションが終了する。ステップS8において、処理ソフトウェアプログラムの実行が所定時間以内に確認されない場合、好ましいプロセスはステップS27に進み、ステップS27において、エラーメッセージが端末装置3に送られ、続いてステップS26に進む。最後に、ステップS26では、第1の画像送信要求が受信されたか否かが判定される。ステップS26において、第1の画像送信要求が受信されたと判定された場合、ステップS10において第1の画像データが端末装置3に返送され、好ましいプロセスは現在のセッションを終了する。他方、ステップS26において、第1の画像送信要求が受信されていないと判定された場合、好ましいプロセスは現在のセッションを終了する。
【0030】
3次元画像を生成する上記の例示的なプロセスは、ある特定の状況下でのネットワークトラフィックを軽減させる。例えば、0.5mmスライス厚で40cmの肺領域を走査した画像データの画像数が800であり、各画像が512Kバイトの画像データを含むとすると、データサイズは約400Mバイトを超える画像データとなる。処理プログラムは通常、上記の画像データよりも比較的小さい。本発明の好ましいプロセスによると、サイズが大きいオリジナルの画像データは、対応するより小さい処理画像データが要求される場合、ネットワークを介して送信される必要がないため、ネットワークトラフィックは実質的に軽減する。その結果、好ましいプロセスにより、ネットワークベースの分散形医用画像保存および通信システムでの応答時間も実質的に短縮される。
【0031】
画像データファイルの場所のデータベース管理に加えて、センター装置2の別の好ましい実施形態は、任意選択で、画像ファイルサーバ1および/またはセンター装置2における処理ソフトウェアプログラムの伝送速度および処理速度に関する動的情報も管理する。すなわち、端末装置3からの画像送信要求に応答して、センター装置2は、ユーザ指定の優先度基準またはユーザ指定の基準セットに従って処理ソフトウェアプログラムおよび伝送路を選択することにより、画像送信要求の処理を最適化するために、この情報を参照する。管理される情報は上述の情報に限定されず、端末装置3からの画像送信要求を最適化する際の他の関連情報も含む。画像ファイルサーバ1のCPU13の利用率等のいくつかの情報は動的であり、物理メモリサイズ等の他の情報は長期にわたり静的である。好ましい一実施形態では、情報はテーブル等の所定の形式で管理される。
【0032】
上述の情報管理の結果として、ある特定の状況では、要求された画像データが蓄積されていない画像ファイルサーバ1において要求された画像データを処理する方がより効率的である。言い換えると、ある特定の状況では、画像データが蓄積されている第1の画像ファイルサーバから、センター装置2から指定された処理ソフトウェアプログラムを受信した第2の画像ファイルサーバに、要求された画像データを送信する方がより効率的であり、かつ/またはユーザの優先度に従ったものである。したがって、要求された画像データは、要求元の端末装置3に返送される前に、第2の画像ファイルサーバで処理されて、第2の画像データが生成される。
【0033】
本発明による上述のシステムの代替の実施形態では、端末装置3はセンター装置2および/または画像ファイルサーバ1に直接接続される。端末装置3がネットワーク4において特定され、ネットワークI/F31を介してセンター装置2および画像ファイルサーバ1と通信可能である限り、端末装置3は他の方法でネットワーク4に接続される。
【0034】
次に図3を参照すると、図は、本発明による医用画像データを保管、処理、および通信するシステムの第2の好ましい実施形態を示す。システムは、大病院の第1のまたは大型サーバシステムLHと、より小さい病院または附属診療室の第2のまたは小型サーバシステムSHと、第2のサーバシステムSHにアクセスするためのモバイル端末fと、上記のファイルサーバシステムLH、SH、および端末fを接続する、ローカルネットワーク(LAN)、イントラネットワーク、および/またはインターネット等のネットワーク4とを含む。第1のサーバシステムLHはさらに、第1の画像ファイルサーバaと、第2の画像ファイルサーバbと、第3の画像ファイルサーバcと、画像ファイルサーバa、b、およびcを制御する第1のコントローラすなわち制御ユニットdと、ネットワーク4に接続するネットワークインタフェース(I/F)121とを含む。画像ファイルサーバa、b、およびcは、大病院または小病院を含む他の病院で収集された大量のX線、CT、超音波、またはMRI画像データを蓄積する。蓄積された画像データは、患者名、走査日時、モダリティまたは走査装置、および他の関連情報に関連付けられる。画像ファイルサーバa、b、およびcは、磁気的、光学的、および磁気光学的記憶媒体の任意の組み合わせを含む。図示はされていないが、第1のファイルサーバシステムLHはCTスキャナに接続され、CTスキャナは画像ファイルサーバa、b、またはcに蓄積される走査画像データを生成する。制御ユニットdならびに画像ファイルサーバa、b、およびcはそれぞれ、CPU、ROM、RAM、磁気記憶装置、キーボードおよび/またはマウス等の入力装置、およびディスプレイを有する汎用コンピュータを含む。
【0035】
第1の制御ユニットdは、画像ファイルサーバa、b、およびcに対する画像データの書き込みおよび読み出しを行う命令を実行し、データベースマネージャとして機能する。第1の制御ユニットdは、ネットワーク4およびネットワークI/F121を介して第2のサーバシステムSHから蓄積する画像データを受信する命令も実行する。第1の制御ユニットdはまた、画像ファイルサーバa、b、およびcと通信して、指定された画像データの有無およびCPUの負荷状況に関して問い合わせる。第1の制御ユニットdはさらに、所定の基準またはユーザの優先度に基づいて、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの1つを選択し、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つにおいて指定された画像データに対して特定の処理プログラムを実行させる。最後に、第1の制御ユニットdは、ネットワークI/F121を介してネットワーク4に処理済み画像データを送信し、かつ/または画像ファイルサーバa、b、またはcに処理済画像データを蓄積し戻す。
【0036】
引き続き図3を参照して、小型サーバシステムSHはさらに、特定の指定された処理を行う画像ファイルサーバeと、小型サーバシステムSHとネットワーク4とをインタフェースする第2のネットワークインタフェース(I/F)ユニット131とを含む。画像ファイルサーバeは、CPU、ROM、RAM、磁気記憶装置、キーボードおよび/またはマウス等の入力装置、およびディスプレイを有する汎用コンピュータを含む。画像ファイルサーバeは、モバイル端末fおよび大型サーバシステムLHと通信するよう機能する。画像ファイルサーバeは、自らのメモリ蓄積ユニットに対する情報の書き込みおよび読み出しを行う命令を実行する。情報は、画像ファイルサーバa、b、およびcに蓄積される画像情報の少なくとも一部を含む。情報は、患者名、走査日時、モダリティまたは走査装置、および画像ファイルサーバa、b、およびcに蓄積されている画像データに関連付けられる他の関連情報も含む。画像ファイルサーバeのメモリ記憶装置は、磁気的、光学的、および磁気光学的記憶媒体の任意の組み合わせを含む。
【0037】
最後に、図3に関して、モバイル端末fはさらに、CPU、ROM、RAM、磁気記憶装置、キーボードおよび/またはマウス等の入力装置、ディスプレイ、およびモバイル端末fとネットワーク4とをインタフェースするネットワークインタフェースを含む。モバイル端末fは、無線または特定の回線でネットワーク4に接続される。モバイル端末fは、ネットワーク4を介して小型サーバシステムSHの画像ファイルサーバeに蓄積されている医用画像を観察するのにユーザが利用する端末装置として機能する。これを行うために、ユーザはモバイル端末fから特定の画像データを選択する。さらに、ユーザは、選択された画像データに対して行うべき特定の処理を指定する。モバイル端末fは、モバイル端末fにおいて選択された画像データを処理する特定の所定のソフトウェアプログラムを蓄積する。言い換えると、モバイル端末fのCPUは、画像ファイルサーバeから受信される画像データに対して処理ソフトウェアプログラムのうちの選択された1つをローカルで行うのに十分なほど強力である。ある例示的なソフトウェアプログラムは、画像データを処理して、画像データからCADへの所定の形式の入力を生成する。他の例示的なソフトウェアプログラムは、3次元画像、選択部分を組み合わせた画像、およびある特定の部分の経時的に整理された画像とを生成する。しかしながら、ある特定の条件下で、またはユーザ指定の基準に基づいて、モバイル端末fは、選択された処理が外部で行われることを確定する。外部処理の場合、モバイル端末fのCPUは、選択された処理を行う処理ソフトウェアプログラムが小型サーバシステムSHにない場合はその処理ソフトウェアプログラムを、ネットワーク4を介して制御ユニットdに送信する命令を実行する。図では、大型サーバシステムLH、小型サーバシステムSM、およびモバイル端末fが1つずつ示されているが、複数の大型サーバシステムLH、小型サーバシステムSM、および/またはモバイル端末fがネットワーク4に接続される。
【0038】
次に図4を参照すると、フローチャートは、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスに伴うステップを示す。第2の好ましいプロセスを説明するために、図3のユニットまたはコンポーネントを参照するが、図4の第2の好ましいプロセスは、図3のそれらユニットまたはコンポーネントに限定されない。ステップS12において、ユーザは、ユーザIDおよびパスワードを入力することによって、ネットワークを介してモバイル端末fから小型サーバシステムSHの画像ファイルサーバeにログインする。ログインが成功すると、ステップS13において、ユーザは複数画像のリストすなわち画像リスト(a list of the images or an image list)をモバイル端末fから要求する。要求は、任意選択で、患者名、走査日、担当医師、および他の関連情報の組み合わせに限定される。ステップS14において、画像リスト要求に応答して、画像ファイルサーバeは一致情報のリストを選択し、選択した画像リストをモバイル端末fに送信する。モバイル端末fは画像ファイルサーバeから送信された画像リストを表示し、ユーザが特定の画像を選択する。シリーズ画像または三次元画像が所望される場合、ネットワークを介して送信する画像データの量を節約するために、1枚目の画像または代表画像が選択される。S14において、モバイル端末fは選択された画像を画像ファイルサーバeに要求する。S15において、選択された画像要求に応答して、画像ファイルサーバeは選択された画像データをモバイル端末fに返送し、モバイル端末fは送信された画像を表示する。
【0039】
ステップS15において、モバイル端末fは特別な処理を表すアイコンも表示する。3次元処理は、サーフェースレンダリング、ボリュームレンダリング、MIP(maximum intensity planar)等の3次元処理、階調変換処理、エッジ強調処理、コンピュータ支援診断(CAD)を含む。CADは、画像データを処理して画像の異常部分を検出する。ユーザがアイコンの1つを選択して対応するパラメータを入力したとすると、ステップS16において、選択された処理が外部装置すなわちモバイル端末fの外部で行われるか否かが判定される。例えば、上記の3次元処理は、第2の好ましいプロセスでは外部で行われる。ステップS16において、要求された処理が外部で処理されない、すなわちモバイル端末fで内部処理されると判定された場合、ステップS17において、モバイル端末fのCPUはモバイル端末fに蓄積されている指定された処理プログラムを実行する。ステップS29において、モバイル端末fは自らのディスプレイに処理済み画像データを表示する。このようにして、第2の好ましいプロセスは現在のセッションを終了する。
【0040】
引き続き図4を参照して、ステップS16において、要求された処理がモバイル端末fの外部で外部処理されると判定された場合、ステップS18において、モバイル端末fは、対応する画像および選択されたソフトウェアプログラムがサーバシステムLHにあるか否かをコントロールユニットdに問い合わせる。コントロールユニットdはモバイル端末fに回答メッセージを送信する。ステップS19において、応答メッセージにより対応する画像データが画像ファイルサーバa、b、またはcにない場合、ステップS20において、モバイル端末fはエラーメッセージを表示し、好ましいプロセスは現在のセッションを終了する。他方、ステップS19において、対応する画像データが画像ファイルサーバa、b、またはcにあると判定されたが、ステップS21において、選択されたソフトウェアがサーバシステムLHにないと判定された場合、ステップS28において、処理ソフトウェアプログラムを転送する必要があるか否かがさらに判定される。ステップS28において、処理ソフトウェアプログラムを転送する必要がないと判定された場合、好ましいプロセスはステップS23に進む。他方、ステップS28において、処理ソフトウェアプログラムを送信する必要があると判定された場合、ステップS22において、モバイル端末fは、選択されたソフトウェアおよび関連する処理パラメータをネットワーク4を介して制御ユニットdに送信し、好ましいプロセスはステップS24に進む。最後に、ステップS21において、選択されたソフトウェアがサーバシステムLHにあると判定された場合、ステップS23において、関連する処理パラメータのみが制御ユニットdに送られる。制御ユニットdがサーバシステムLHの選択された画像データに対して指定された処理を行った後、制御ユニットdは、特殊IDを付した処理済み画像データをモバイル端末fに送信する。モバイル端末fは、ステップS24において処理済み画像データを受信し、特殊IDにより要求された画像が確認された場合、ステップS29において処理済み画像を表示する。このようにして、第2の好ましいプロセスは現在のセッションを終了する。
【0041】
次に図5を参照すると、フローチャートは、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、制御ユニットdにおけるステップのセットを示す。以下のステップは、図4のステップS18において、モバイル端末fが画像データおよび処理ソフトウェアプログラムの有無に関して制御ユニットdに問い合わせる時に行われる。モバイル端末fからの問い合わせに応答して、ステップS31において、制御ユニットdは、画像データおよび処理ソフトウェアに関する情報を受信する。ステップS32において、制御ユニットdは、画像データおよび/または処理ソフトウェアの有無に関して画像ファイルサーバa、b、およびcに問い合わせる。次に、ステップS33において、制御ユニットdは画像ファイルサーバa、b、およびcからモバイル端末fへの回答を送信し、セッションが終了する。
【0042】
図6は、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、制御ユニットdにおけるステップの別のセットを示すフローチャートである。以下のステップは、図4のステップS22において、モバイル端末fが処理ソフトウェアプログラムおよび関連パラメータを制御ユニットdに送信する時に行われる。ステップS41において、指定された処理パラメータおよび選択されたソフトウェアプログラムに関する情報をモバイル端末fから受信した後、ステップS42において、制御ユニットdは、指定された画像データおよび選択されたソフトウェアプログラムの有無に関して画像ファイルサーバa、b、およびcに問い合わせる。制御ユニットdではなく画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの1つが画像データを処理する場合、ステップS42において、制御ユニットdは、現在の利用レベルまたは処理負荷に関しても画像ファイルサーバa、b、およびcに問い合わせる。画像ファイルサーバa、b、およびcからの応答に基づいて、ステップS43において、制御ユニットdはどの画像ファイルサーバが利用されているかを判定する。ステップS44において、制御ユニットdは、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つにソフトウェアプログラムおよび/またはパラメータを送信する。必要な場合、S45において、処理すべき画像データが画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つに送信される。ステップS45において、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つで処理が成功した後、ステップS46において、制御ユニットdが処理済み画像データを受信し、モバイル端末fにそれを送信する。
【0043】
図7は、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、画像ファイルサーバa、b、またはcにおけるステップのセットを示すフローチャートである。以下のステップは、図5のステップS32において、制御ユニットdが画像データおよび処理ソフトウェアプログラムの有無に関して画像ファイルサーバa、b、およびcに問い合わせる時に行われる。画像ファイルサーバa、b、およびcのそれぞれは、ステップS51において制御ユニットdから問い合わせを受信した後、ステップS52において問い合わせを行い、制御ユニットdに応答する。応答は、指定された画像データおよび処理ソフトウェアプログラムの有無を含む。
【0044】
図8は、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、画像ファイルサーバa、b、またはcにおけるステップの別のセットを示すフローチャートである。以下のステップは、図6のステップS44において開始されるように、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つまたは複数において指定されたプログラムが外部で実行される時に行われる。以下のステップでは、画像ファイルサーバa、b、およびcの間で画像データおよび/または処理ソフトウェアプログラムを伝送する必要があるか否かを、制御ユニットdが判定したものとする。あるいは、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つに転送すべき画像データおよび/または処理ソフトウェアプログラムを、制御ユニットdが受信したものとする。画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つまたは複数は、ステップS61において処理パラメータおよび処理ソフトウェアプログラムを受信した後、ステップS62において画像データも受信する。続いて、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つまたは複数は、ステップS63において、処理パラメータに従って画像データに対してソフトウェアプログラムを実行し、ステップS64において、処理済み画像データを制御ユニットdに返送する。
【0045】
図3〜図8に関して説明したように、第2の好ましい実施形態およびプロセスは、PACSが画像データを柔軟に保存、処理、および通信することを可能にする。この柔軟性は、システム内の最も利用しやすい(best available)資源を利用して、画像データに対するユーザ指定の走査後処理の効率を最適化する。上述の最適化の他の態様は、以下の好ましいプロセスでさらに説明する。
【0046】
次に図9を参照すると、フローチャートは、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第3の好ましいプロセスに伴う一般的ステップを示す。以下のステップは、図1または図3の第1および第2の好ましい実施形態の特定の要素またはユニットを参照するのではなく、一般的に説明するが、これは、第3の好ましいプロセスが第1および第2の好ましい実施形態または他の関連システムのいずれによっても実施されるからである。ステップS100において、本発明によるシステムにログインしている許可されたユーザによって走査後処理コマンドが発行されているか否かが判定される。ステップS100において走査後処理コマンドが発行されていない場合、第3の好ましいプロセスはコマンドを待機する。他方、ステップS100において走査後処理コマンドが発行されている場合、ステップS102において走査後処理コマンドが解析される。走査後処理コマンドは、コマンドID、画像データID、およびコマンドIDに関連付けられる処理パラメータを含むものとする。コマンドIDは、コマンドIDに関連付けられる既知の場所に蓄積されている特定の処理ソフトウェアプログラムまたは処理ソフトウェアプログラム群を指定する。画像データIDは、画像データIDに関連付けられる既知の場所に蓄積されている特定の1つの画像データまたは画像データのセットを特定する。処理パラメータは、指定された処理ソフトウェアが実行される特定のモードすなわち方法を示す値のセットである。
【0047】
引き続き図9を参照して、ステップS102において解析されたパラメータに基づいて、ステップS104において、画像データのファイルサイズが指定されたソフトウェアプログラムのファイルサイズと比較される。画像データおよび指定されたソフトウェアプログラムのファイルサイズは、実際の画像データおよびソフトウェアプログラムファイルにアクセスする前に、特定の記憶場所またはテーブルから得られる。例えば、テーブルは、画像データファイルおよびソフトウェアプログラムファイルのファイルサイズを含む情報を含み、テーブルの場所はシステムに既知である。走査後コマンドで指定されたソフトウェアプログラムが、共通のネットワークに接続されているが処理すべき画像データを含む第2の装置とは異なる第1の装置にあるとする。また、第1および第2の装置が、画像データを処理するようソフトウェアプログラムを独立して実行可能であるとする。ステップS104における比較に基づいて、ソフトウェアプログラムファイルサイズが画像データファイルサイズよりも大きいか否かが判定される。ステップS104において、プログラムファイルが画像データファイルよりも大きいと判定された場合、ステップS106において、画像データがソフトウェアプログラムを含む装置に転送される。他方、ステップS104において、プログラムファイルが画像データファイルよりも大きくないと判定された場合、ステップS108において、ソフトウェアプログラムが画像データを含む装置に転送される。最後に、ステップS110において、画像データに対して走査後処理を行うようソフトウェアプログラムが実行される。第3の好ましいプロセスでは、ステップS104における比較結果に基づいて、ステップS110において画像データが処理される前に、ステップS106またはS108において、最少量の情報がネットワークを介して転送される。
【0048】
次に図10を参照すると、フローチャートは、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第4の好ましいプロセスに伴う一般的ステップを示す。以下のステップは、図1または図3の第1および第2の好ましい実施形態の特定の要素またはユニットを参照するのではなく、一般的に説明するが、これは、第4の好ましいプロセスが第1および第2の好ましい実施形態または他の関連システムのいずれによっても実施されるからである。ステップS200において、本発明によるシステムにログインしている許可されたユーザによって走査後処理コマンドが発行されているか否かが判定される。ステップS200において走査後処理コマンドが発行されていない場合、第4の好ましいプロセスはコマンドを待機する。他方、ステップS200において走査後処理コマンドが発行されている場合、ステップS202において走査後処理コマンドが解析される。走査後処理コマンドは、コマンドID、画像データID、およびコマンドIDに関連付けられる処理パラメータを含むものとする。コマンドIDは、コマンドIDに関連付けられる既知の場所に蓄積されている特定の処理ソフトウェアプログラムまたは処理ソフトウェアプログラム群を指定する。画像データIDは、画像データIDに関連付けられる既知の場所に蓄積されている特定の1つの画像データまたは画像データのセットを特定する。処理パラメータは、指定された処理ソフトウェアが実行される特定のモードすなわち方法を示す値のセットである。
【0049】
引き続き図10を参照して、ステップS202において解析されたパラメータに基づいて、ステップS204において、優先度または処理基準が確定される。優先度または処理基準は、指定された処理ソフトウェアプログラムを実行すべき方法を示すよう処理パラメータにおいてユーザが指定した値のセットである。例えば、ユーザは、走査後コマンドが最短時間内に実行および終了するよう指定する。この優先度は、処理ソフトウェアプログラムの実行に関連するコストに関係なく、できるだけ早く比較結果を受信することをユーザが望んでいることを意味する。別の例では、ユーザは、走査後コマンドが最も安価に実行および終了するよう指定する。この優先度は、CPU時間の使用等の各種ネットワーク資源の使用がユーザに課せられている場合、指定された走査後処理の実行に関連してかかる費用が最小となることをユーザが望んでいることを意味する。さらに別の例では、ユーザは、走査後コマンドが最小限のネットワークトラフィックで実行および終了するよう指定する。この優先度は、プログラム実行に関連するネットワークトラフィック量が最も少ないためネットワークに対する悪影響が最も少ないことを意味する。上述の優先度は単に例示であり、本発明の実施を網羅しているわけではない。最後に、第4の好ましいプロセスは、ステップS204における優先度確定結果に従って、ステップS206において特定の画像データに対して指定されたソフトウェアプログラムの処理を行う。第4の好ましいプロセスでは、上記の優先度の特定の組み合わせが使用される。
【0050】
次に図11を参照すると、フローチャートは、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第4の好ましいプロセスにおける、図10の処理ステップS206に伴うさらなるステップを示す。ステップS300において、図10のステップS204において確定されたユーザ指定の優先度に従って関連情報が収集される。例えば、ユーザは、走査後コマンドが最短時間内に実行および終了するよう指定する。最初に、画像データIDに基づいて、指定された画像データのファイルサイズが判定される。後述するように、既存の画像データ全てに関して、データファイルサイズを含む所定の情報セットがテーブル等の特定の形式で所定の場所に中央保持される(centrally maintained)。したがって、ファイルサイズまたはデータサイズは、画像データ自体を実際に見つけなくても得られる。同様に、所定の走査後処理コマンド全てに関しても、所定の情報セットがテーブル等の特定の形式で所定の場所に中央保持される。情報は、コマンドIDにより識別される実質的に同一な処理を行う種々のソフトウェアプログラムの識別情報を含む。情報は、種々のソフトウェアプログラムに対応する実行速度すなわち時間も含む。実行速度が画像データ量に対して非線形である場合、実行速度は所定範囲のデータ量に関して示される。
【0051】
画像データファイルサイズおよび処理実行速度は、頻繁に変化しない比較的静的な情報である。情報が所定の場所に蓄積されると、その値はプログラム実行期間等の比較的短期間にわたって変化しない。上記の比較的静的な情報と比較して、他のいくつかの情報はより動的である。例えば、装置間の伝送速度は、ネットワークトラフィックに応じてより急速かつ頻繁に変化する。装置間の情報伝送速度がテーブルに中央保持されている(centrally kept)場合、伝送速度は必要に応じてテーブルにおいて更新される。
【0052】
上述の情報収集ステップS300の別法として、関連情報がオンザフライで収集される。テーブル等の所定の形式で事前に関連情報を蓄積する代わりに、情報収集ステップS300の代替的な実施態様では、ユーザ指定の優先度に従って、データベースマネージャまたはユーティライゼーションマネージャに対して関連する問い合わせが行われ、情報が収集される。例えば、ユーザが優先度として最短実行を指定する場合、装置間の現在の伝送速度を収集するためにユーティライゼーションに対して一連の問い合わせが行われる。オンデマンドの情報収集は、伝送速度等の特定の情報には効率的である。実行速度およびファイルサイズ等の比較的静的な情報も、画像データファイルおよび処理ソフトウェアプログラムの処理に関連するデータベースマネージャに問い合わせを送ることによって、オンデマンドで収集することができるが、ネットワークを介した頻繁な問い合わせは不要なトラフィックを増加させ、何らかの望ましくない影響を引き起こす。
【0053】
引き続き図11を参照すると、上記の収集された情報に基づいて、ステップS302において最適化が行われる。ステップS300に関して説明したように優先度が実行時間を最短にすることである場合、時間最適化の1つの態様は、ステップS302において、指定された画像データのデータサイズにとって最速の実行速度を有する関連ソフトウェアプログラムのソフトウェアプログラム識別を選択することによって達成される。時間最適化の別の態様は、ステップS302において、プロセス中にネットワークを介して選択されたソフトウェアプログラムおよび/または選択された画像データを伝送する伝送時間を最短化することによっても達成される。選択されたソフトウェアプログラムおよび画像データの識別に基づいて、場所が特定される。選択されたソフトウェアプログラムおよび/または画像データをネットワークを介して伝送する必要がある場合、伝送路は伝送時間の最短化に利用可能な経路の中から選択される。同様に、画像データが処理された後、処理済み画像データを処理パラメータで指定された宛先にネットワークを介して送信する必要がある場合、配信(deliver)伝送路も伝送時間を最短化するために選択される。プロセスのサブステップの最適化を判定するために、走査後コマンド実行の全態様からの時間が合計される。
【0054】
最後に、ステップS304において、上述の最適化された処理が、ユーザ指定の優先度に従ってステップS302の選択された情報に基づいて行われる。最短実行時間の例に関して上述したように、ステップS302においてサブステップが選択されている。例えば、ステップS302において、最短コマンド実行時間が、同じコマンドIDに関連付けられる第Nのソフトウェアプログラムを実行することによって達成されると判定された場合、ステップS304では、第Nのソフトウェアプログラムが実行されて指定された画像データが処理される。すでに選択されているサブステップの実行に対する例外は、すでに選択されているサブステップで最適化された処理を行うことができないような特定の状況を含む。例えば、ステップS302とステップS304との間にかなりのタイムラグがある場合、選択された伝送路の伝送速度は実質的に変化している。このような同様の状況では、最適化ステップS302は、ユーザ指定の優先度がより良好に満たされている(better served)場合に繰り返される。
【0055】
次に図12を参照すると、フローチャートは、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第4の好ましいプロセスにおける、図11の実行ステップS304に伴うさらなるステップを示す。概して、上述のように、実行ステップはすでに確定しているものに従う。ステップS400において、選択された画像データおよび/またはソフトウェアプログラムが装置間でネットワークを介して伝送されるべきであるとすでに判定されている場合、ファイル転送が行われる。ステップS400において選択された画像データおよび/またはソフトウェアプログラムのファイル転送が終了した後、ステップS402において、選択された中央処理ユニット(CPU)および/または選択された表示処理ユニット(DPU)によってソフトウェアプログラムがメモリ内で実行される。ステップS402において、処理済み画像データが生成された後、ステップS404において、すでに選択されている伝送路を介して、処理済み画像データが処理パラメータで指定された宛先に配信される。サブステップS400、S402、およびS404は単に例示であり、実行ステップS304を網羅しているわけではない。
【0056】
図13を参照すると、例示的なテーブルは、本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる所定のテーブル形式の情報を示す。テーブル1は、ネットワークで利用可能な所定のプロセッサAによる実行時間を含むものとする。さらに、実行時間を確定する際、プロセッサAは指定された処理ソフトウェアプログラムを実行するのに専用である、すなわち完全に利用可能であるものとする。テーブル1は、既知のサイズのデータを処理する処理ソフトウェアプログラムそれぞれのおおよその実行時間に関する情報を含む。例えば、プロセッサAが完全に専用である場合、プロセッサAがプログラムBの命令を実行して512キロバイトのデータを処理するには0.15ミリ秒かかる。実際には、同じネットワーク上で利用可能な他のプロセッサが同様のテーブルを利用可能である場合、上記で仮定した実行時間は、プロセッサA〜プロセッサCがネットワーク資源を共有しており、いずれのプロセッサも指定されたタスク専用ではない場合、最短実行時間を示す優先度に従ってプロセッサを選択するには現実的ではない。他方、画像データサイズがあれば(given)、テーブル1はプロセッサAの最速処理プログラムを選択するのに有用である。さらに、処理ソフトウェアプログラムがあれば、テーブル1はプロセッサAが処理するのに最適な画像データサイズを判定するのに有用である。テーブル1の情報は比較的静的であるため、情報は頻繁に更新されない。
【0057】
図14を参照すると、例示的なテーブルは、本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる所定のテーブル形式の情報を示す。テーブル2は、ファイルサーバAにおける画像データファイルに関する情報を含む。情報は、画像データID、対応するデータサイズまたはファイルサイズ、走査日、物理メモリファイルの場所、またはネットワークファイルの場所等を含む。テーブル2の情報は、本発明による画像データを保管、処理、および通信するシステムによって様々な方法で用いられる。例えば、画像データID=1の転送すべきデータ量を判定するために、テーブル2のデータサイズを参照すると400メガバイトであることがわかる。テーブル2の情報も比較的静的であるが、情報は時折更新することができる。例えば、画像データの場所は経時的に変えることができる。
【0058】
上述のテーブル1およびテーブル2は、本発明による画像データを保管、処理、および通信するシステムの一部として所定のネットワーク上の場所に蓄積される。好ましい一実施形態では、テーブルの内容はデータベースマネージャを介してアクセスおよび保持される。別の好ましい実施形態では、テーブルの内容は、ある特定の所定のオフセット値を有する特定の記憶場所を読み出すことによって、直接アクセスされる。いずれの場合も、テーブルは、本発明に従って他の方法で実施することができる中央情報管理の形態の1つである。
【0059】
図15〜図20に関して、以下のテーブル3〜8を用いて、本発明による図5および図6に関して説明した上記の好ましいプロセスにおける特定のステップをさらに詳細に説明する。テーブル3で示すように、図6のステップS41において、制御ユニットdが処理ソフトウェアに関する情報を受信すると、情報は、処理ソフトウェアプログラムのファイルサイズおよび処理ソフトウェアの処理速度を含む。処理ソフトウェアサイズは、図15に示すテーブル3から得られる。テーブル3は、処理の説明および標準処理時間に関する付加的な情報も含む。標準処理時間は、プログラムIDにより識別される所定の処理ソフトウェアプログラムを用いた既知の画像データの処理のみを所定のCPUが行う場合の、10メガバイト(MB)等の所定サイズの標準画像データを処理するための秒数として規定される。したがって、ステップS41において受信された情報は、処理ソフトウェアプログラムの標準処理時間を含む。図示のステップの以下の説明では、画像データのデータIDがD、そのデータサイズが300MB、「3D_MPR」を行うプログラムIDが2、そのプログラムサイズが10MB、標準処理時間が30秒であるものとする。
【0060】
次に図16を参照すると、ファイルの場所等の静的情報およびCPU利用率等の動的情報に基づいて、テーブル4に示すようなサーバ情報が生成される。図6のステップS42において、制御ユニットdは、負荷またはCPU利用率のパーセンテージと、指定された画像データのファイルサイズとを、画像ファイルサーバa、b、c、およびeに問い合わせる。画像データサイズは、図14に示すテーブル2から得られる。ステップS42において、制御ユニットdは、指定された画像データおよび選択されたソフトウェアプログラムの有無に関しても、画像ファイルサーバa、b、c、およびeに問い合わせる。テーブル4はモバイル端末fのエントリも含む。上記の情報に加えて、制御ユニットdは以下の情報も受信する。この例では、テーブル4は、指定された画像データDが画像サーバbおよびeにあり、処理ソフトウェアプログラム2が画像ファイルサーバaおよびモバイル端末fにあることを示す。CPU利用率は、ファイルサーバaおよびcで最高であり、モバイル端末fで最低である。
【0061】
次に図17および図18を参照すると、さらなる静的および動的情報が制御ユニットdにおいて受信される。テーブル5は、画像ファイルサーバa、b、c、およびe、ならびにモバイル端末fの間の相対的なCPU性能レベルおよびメモリサイズを示す。画像ファイルサーバaおよびeが値100で表される同じ性能レベルを有するとすると、最高性能レベルは100を超える数で示され、最低性能レベルは100未満で表される。メモリサイズはMBで示される。テーブル6は、ネットワークの種々のセグメントにおけるメガビット/秒(Mbps)での伝送速度等の動的情報を示す。各種伝送速度のセグメントは、大病院内(LH)、大病院・小病院間(LH−SH)、小病院内(SH)、大病院・モバイル端末間(LH−M)、および小病院・モバイル端末間(SH−M)の伝送速度を含む。上記の伝送速度は経時的に変わる。
【0062】
次に図19を参照すると、テーブル4、5、および6の情報に基づいて、本発明によるテーブル7に示す以下の伝送時間が概算される。テーブル6に関して説明したセグメントのそれぞれについて、画像データ伝送時間、プログラム伝送時間、および処理済み画像データ伝送時間が示される。画像データ伝送時間は以下の式により規定される。
画像データサイズ(MB)/(伝送速度(Mbps)/8)
同様に、プログラムデータ伝送時間は以下の式により規定される。
処理ソフトウェアプログラムサイズ(MB)/(伝送速度(Mbps)/8)
最後に、画像処理時間は以下の式により規定される。
標準処理時間×(処理済み画像データサイズ/標準画像データサイズ)/{(1−CPU利用率)×相対CPU性能レベル}
上記の各種伝送時間を計算するために、画像データサイズは標準画像データサイズと同じであるものとする。さらに、処理済み画像データサイズは5MBであるものとする。
【0063】
次に図20を参照すると、テーブル3〜7の情報に基づいて画像データID=Dに対してプログラムID=2すなわち「3D_MPR」を実行するために、各処理エンティティのターンアラウンドタイムすなわち全応答時間が計算される。画像ファイルサーバa、b、c、およびe、ならびにモバイル端末fのそれぞれについて、テーブル8は、画像データ伝送時間、ソフトウェアプログラム伝送時間、画像処理のCPU処理時間、処理済み画像データ伝送時間、および上記4つの時間を含む応答時間を示す。上記の処理エンティティの中で、画像ファイルサーバcは最短の全応答時間、すなわち36.48秒を有する。したがって、図6のステップS43において、制御ユニットdは最短の全応答時間に基づいて、画像ファイルサーバcが処理タスクを行うことを決定する。
【0064】
テーブル4に示すように、画像ファイルサーバcは、画像データDも処理ソフトウェアプログラム2も蓄積していない。画像ファイルサーバcが処理を行うために、制御ユニットdは、画像ファイルサーバbから画像ファイルサーバcに画像データDを転送するようコマンドを送信する。画像データDは画像ファイルサーバbおよびeにあるが、画像ファイルサーバbから画像ファイルサーバcへの伝送時間の方が短いため、画像ファイルサーバbが選択された。同様に、制御ユニットdは、画像ファイルサーバaから画像ファイルサーバcに処理ソフトウェアプログラム2を転送するようコマンドを送信する。処理ソフトウェアプログラム2は画像ファイルサーバaおよびモバイル端末fにあるが、画像ファイルサーバaから画像ファイルサーバcへの伝送時間の方が短いため、画像ファイルサーバaが選択された。制御ユニットdが画像ファイルサーバcに処理パラメータを送信した後、画像ファイルサーバcは、処理パラメータに従って画像データDに対して処理ソフトウェアプログラム2を実行する。プログラム実行後、画像ファイルサーバcは次に、図8のステップS64において制御ユニットdに処理済み画像データを送信する。モバイルユニットmが指定された画像データに対して上記の画像処理を要求した場合、図5のステップS33において、制御ユニットdは、指定された画像データおよび処理プログラムの両方が画像処理エンティティにあるとモバイルユニットmに応答する。最後に、制御ユニットdはモバイルユニットmに処理済み画像データを送信する。
【0065】
上述の画像処理プロセスに関して、大病院LHおよび小病院SHはある特定の画像データを共有している。2つのグループの病院LHおよびSHが協力すなわち提携しているとすると、両者間では患者を治療および参照する関係が築かれている。例えば、医学的問題が小病院SHで処置するには高度な症例の場合、患者は、検査や大手術を含む治療を受けるために、提携する大病院LHに紹介される。検査結果は大病院LHから小病院SHに返送される。大病院LHでの検査および治療後、患者は本来の担当である小病院SHに戻り、さらなる継続治療またはリハビリテーションを受ける。この際、大病院LHから返送された情報が、上記継続治療又はリハビリテーション期間(follow-through period)中に小病院SHで用いられる。
【0066】
PACSは、本発明による何らかの冗長データ蓄積装置を有する。上述の状況では、画像データを含む臨床データが大病院LHおよび小病院SHに蓄積されている。小病院SHは通常、小さいデータ蓄積容量しか有さないため、大病院の画像データの完全な複製を有することは不可能である。例えば、小病院SHの画像データ容量は限られている場合があり、最新の画像データセットしか含まない場合がある。テーブル3〜8に関して説明した上記の例では、画像データDは大病院LHの画像ファイルサーバbおよび小病院SHの画像ファイルサーバeに重複して蓄積される。小病院SHの主治医がモバイル端末fから自身の患者の画像データDを要求すると、上記の例では、小病院SHの画像ファイルサーバeの画像データDとモバイル端末fの処理プログラム2とが利用可能であるにもかかわらず、大病院LHの画像ファイルサーバcにおいて画像処理が最適な応答時間で行われることが判定されている。
【0067】
しかしながら、本発明の多くの特徴および利点を、本発明の構造および機能の詳細と共に上記の説明に記載したが、この開示は例示にすぎず、特に部品の形状、サイズ、および構成、ならびにソフトウェア、ハードウェア、またはそれら両方の組み合わせの実施に関して、細部の変更を行うことができるが、このような変更は、添付の特許請求項を表す用語の広義で示される限り本発明の原理内にあることを理解するべきである。
【0068】
尚、本明細書及び図面に記載した発明の要旨を以下に付記する。
医用画像診断装置から発生した画像データを格納する複数の格納手段と、前記画像データを表示可能とした表示手段とが通信手段により接続されている画像処理システムにおいて、前記複数の格納手段に格納された画像の格納場所、その画像のデータ量、前記画像データを画像処理するプログラムの格納場所、前記プログラムを用いて前記画像処理可能な格納手段、当該格納手段の処理能力、及び前記通信手段の通信能力を管理し、前記表示手段による画像データの処理要求に応じて、当該処理要求の画像データ及び前記処理要求のプログラムの少なくとも一方を、前記複数の格納手段のいずれかに転送する管理手段を備えることを特徴とする画像処理システム。
【0069】
医用画像診断装置から発生した第1の画像情報を蓄積する第1の蓄積手段とを備え、その第1の蓄積手段に前記第1の画像情報を読み書きする画像サーバと、前記画像サーバとネットワーク接続され、前記第1の画像情報を所定の第2の画像情報に画像処理するプログラムを蓄積した第2の蓄積手段、及び前記第2の画像情報を表示するための表示手段を有する画像ビューワとを備えた医用画像通信システムであって、前記画像ビューワは、前記画像サーバへ送信要求と共に前記プログラムを送信し、前記画像サーバは、前記送信要求に応じて、受信したプログラムにより前記第1の画像情報を画像処理して前記第2の画像を作成し、作成した前記第2の画像を前記画像ビューワに返信することを特徴とする医用画像通信システム。
上記において、前記画像ビューワは、前記処理対象の画像情報のデータ量、前記プログラムのデータ量、前記ネットワークの通信能力、及び前記画像ビューワの処理能力に応じて、前記プログラムによる画像処理を前記画像ビューワで実行するか前記画像サーバで実行するかを判断する判断手段を備えたことを特徴とするもの。
【0070】
医用画像診断装置から発生した画像データを格納する第1の格納手段と、前記画像データを画像処理可能なプログラムを格納した第2の格納手段と、前記プログラムを実行する実行手段及び前記画像データを表示可能とした表示手段と、が通信手段により接続されている画像処理システムにおいて、前記表示手段による画像データの処理要求に応じて、前記実行手段に画像データ及び前記プログラムを配置し、前記実行手段による処理結果を前記表示手段に出力することを特徴とする画像処理システム。
【0071】
医用画像診断装置から発生した画像データを格納する第1の格納手段と、前記画像データを画像処理可能なプログラムを格納した第2の格納手段と、及び前記画像データを表示可能とした表示手段と、が通信手段により接続されている画像処理システムにおいて、前記表示手段による画像データの処理要求に応じて、前記画像データ及び前記プログラムを、前記表示手段に前記処理要求に応じた結果が最短で得られる場所に配置することを特徴とする画像処理システム。
【符号の説明】
【0072】
1 第1の制御ユニット
2 第2の制御ユニット
3 第3の制御ユニット
4 ネットワーク
11 第1のネットワークインターフェース(I/F)ユニット
21 第2のネットワークインターフェース(I/F)ユニット
31 第3のネットワークインターフェース(I/F)ユニット
12 第1の中央処理ユニット(CPU)
22 第2の中央処理ユニット(CPU)
32 第3の中央処理ユニット(CPU)
13 第1の蓄積ユニット
23 第2の蓄積ユニット
33 表示ユニット
14 コンピュータ断層撮影(CT)スキャナ
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像診断に関し、より詳細には、画像保管通信システム(PACS:picture archiving and communication system)におけるポストスキャンコマンドプロセス(医用画像診断装置で撮影して得られた医用画像を保管・通信する処理、以下同じ)を実質的に最適化するシステム、ソフトウェア及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータ技術の進歩により、病院および診察室でのコンピュータシステムの使用が進んでいる。ほとんどの大病院には、病院情報システムが導入されている。同様に、医用画像診断(imaging)装置は広く用いられており、これにはX線コンピュータ断層撮影(CT)スキャナ、エミッションコンピュータ断層撮影スキャナ、磁気共鳴イメージング(MRI)装置、およびディジタルX線装置が含まれる。
【0003】
画像診断装置が普及しているとはいえ、多くの施設のコンピュータシステムでは、蓄積された画像データが管理されていない。むしろ、医用画像は依然として、フィルム等の従来のハードコピー媒体で見られている。従来の医用画像の管理には、以下の問題が関連する。所望のハードコピーの検索に時間がかかる。蓄積量が多いことにより、物理的に広い蓄積面積が必要となり、フィルムが紛失することが多い。
【0004】
上記の問題を解決するために、画像保管通信システム(PACS)が開発されている。例えば、TOSPACS view(TWS−2000)が東芝メディカルシステムズから市販されている。PACSは、医用画像データをファイルサーバまたは他の記憶装置のデータベースに蓄積して、オフィス、外来診察室、および病院からネットワークを介してオンラインで所望の画像にアクセスすることを可能にする。
【0005】
さらに、医用画像は、コンピュータ支援診断(CAD)と組み合わせて使用される。走査された画像の特定の部分は、異常な領域を分離するために所定のソフトウェアプログラムにより処理される。上述の使用では、PACSは、CADへの入力に備えて、ファイルサーバからネットワークを介して所望の画像データを得るために用いられる。したがって、この環境は、全ての医療施設にある、X線診断装置、CTスキャナ、およびMRIスキャナ等の医用画像診断装置から収集された画像データを蓄積するためのファイルサーバを含む。この環境は、所定のセットの処理ソフトウェアがセンターに置かれ、中央管理されている中央施設も含む。例えば、ソフトウェアは、走査した画像データを処理して、3次元画像、選択部分を組み合わせた画像、および整理された画像を生成する。最後に、この環境はさらに、許可されたユーザがネットワークを介して特定の画像データを要求して、要求した画像データをさらに処理するために所望のポストスキャンコマンドプロセスを発行する、分散した観察(viewing)端末またはコンソールのクラスタを含む。
【0006】
上述の分散環境では、システムはある特定の状況では上手く適合できない。観察コンソールからの指定された画像データセットの処理の要求に応答して、中央制御装置は、指定された画像データが蓄積されているファイルサーバを判定して、指定された画像データをセンター装置に転送する要求をファイルサーバに送信する。センター装置は、転送された画像データに対して指定されたポストスキャンコマンドプロセスを行い、処理した画像データを観察コンソールに返送する。医用画像データの容量が大きいという性質により、ファイルサーバとセンター装置との間でネットワークを介して大量のデータが転送される。画像データは、応答時間を最短にするために特定のポストスキャンコマンドプロセスに先立って転送されてもよいが、全てのポストスキャンコマンドプロセスを予測することは不可能である。ネットワークトラフィックが増加する結果として、観察コンソールにおける応答時間は望ましくない長さとなる。
【0007】
従来技術に関連して、以下の開示が上述の問題のいくつかの態様を改善するいくつかの技法を具体的に教示している。特許文献1は、画像保管通信システムを開示している。観察端末からのアクセスが画像データ蓄積施設で許可された後、観察端末は、要求した医用画像データを圧縮形式で受信するだけではなく、所定の観察プログラムも受信する。JAVA(登録商標)アプレット等のダウンロードしたソフトウェアは、許可されたユーザのみが、ダウンロードした画像データをデコードおよび解凍することにより要求した医用画像を見ることができるようにする。許可されたユーザは、報告書を作成し、符号化形式または圧縮形式でそれをアップロードすることができる。アクセスの終了後、ダウンロードされたJAVA(登録商標)アプレットは、観察端末において無効にされるかまたは削除される。
【0008】
特許文献2は、画像保管通信システムを開示している。医用画像データがクライアント装置またはモダリティにおいてローカルで収集され、ネットワークを介してファイルサーバに中央蓄積される。ユーザは、ネットワークを介してファイルサーバに接続されたローカル端末で観察するために、ファイルサーバから医用画像を取り出す。観察の間、ユーザは、X線走査画像データの雑音低減またはエッジ強調等の特定のコマンドを示すパラメータを含む、走査後処理コマンドを発行する。走査後処理コマンドに応答して、システムは、現在最も処理負荷が軽く、要求した走査後処理を行うことが可能なクライアント装置を確定する。選択されたクライアント装置は、中央ファイルサーバから指定された画像データを受け取る。クライアント装置のそれぞれは処理ソフトウェアプログラムのローカルコピーを有するため、指定された走査後処理を行う。処理済み画像データは、パラメータで要求された蓄積アドレスに送られて蓄積される。
【0009】
特許文献3は、画像保管通信システムを開示している。医用画像データがクライアント装置またはモダリティにおいてローカルで収集され、ネットワークを介してファイルサーバに中央蓄積される。中央蓄積ユニットで医用画像が重複することを避けるために、画像に付加されたID番号、画像のタイムスタンプ、または画像間の相違点等の所定の基準セットの特定の組み合わせに基づいて、蓄積のために入来する画像がチェックされる。重複画像データが実質的に減ることにより、蓄積ユニットは画像データを効率的に蓄積することができると共に、重複を伴わずに要求された画像データをネットワーク上で効率的に転送することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−230165公報
【特許文献2】特開2003−102721公報
【特許文献3】特開平8−315119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述の従来技術の試みにもかかわらず、PACSは依然として、ポストスキャンコマンドプロセスを最適化することが望まれる。PACS環境は静的ではなく、ユーザの優先度は変わるため、PACSは、ネットワークトラフィックおよび応答時間を増加させずに、柔軟性があり費用効率的な方法でポストスキャンコマンドプロセスを最適化することができねばならない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記および他の問題を解決するために、本発明の第1の態様によると、ネットワーク、ネットワーク上の処理ソフトウェアプログラムを蓄積するモバイル装置、およびネットワーク上の画像データおよび関連情報を蓄積する第1の装置を介して画像データを保管、処理、および通信する方法は、モバイル装置から関連情報を第1の装置に要求するステップと、モバイル装置で関連情報を表示するステップと、モバイル装置における関連情報に基づいて少なくとも1つの医用画像を選択するステップと、第1の装置からの選択された医用画像の画像データの一部をモバイル装置で受信するステップと、モバイル装置において、処理ソフトウェアプログラムの1つによって画像データに対して行うべき処理を選択するステップと、決定結果に応じて、第2の装置おける選択された医用画像および選択された処理に対応するソフトウェアプログラムの有無に関して、第2の装置に問い合わせるステップであって、問い合わせ結果を受信する、問い合わせるステップと、問い合わせ結果に基づいて、選択された医用画像に関する情報および選択された処理を行うソフトウェアプログラムの組み合わせを、モバイル装置から第2の装置に転送するステップと、第2の装置において、転送されたソフトウェアプログラムを実行するステップであって、選択された医用画像の画像データを処理して、処理済み画像データを生成することによって実行するステップとを含む。
【0013】
本発明の第2の態様によると、ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信する方法は、ネットワーク上に処理ソフトウェアプログラムに関する第1の情報を保持するステップと、ネットワーク上に複数の医用画像データに関する第2の情報を保持するステップと、ネットワーク上の第1の装置にある医用画像データのうちの選択された1つに関する第1の情報を要求するステップと、第2の装置にある処理ソフトウェアプログラムのうちの、選択された画像データに対して行うべき選択された1つに関する第2の情報を要求するステップと、第1の情報を第2の情報と比較するステップであって、転送すべき選択された医用画像データまたは選択された処理ソフトウェアプログラムを示す比較結果を生成する、比較するステップと、比較結果に基づいて、選択された医用画像データを第2の装置に、または選択された処理ソフトウェアプログラムを第1の装置に転送するステップと、選択された処理ソフトウェアプログラムを実行するステップであって、選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成することによって実行するステップとを含む。
【0014】
本発明の第3の態様によると、ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信する方法は、処理ソフトウェアプログラムおよび複数の医用画像データを含む静的要素に関する第1の情報をネットワーク上に保持するステップと、伝送速度を含む動的要素に関する第2の情報をネットワーク上に保持するステップと、ネットワーク上の第1の装置にある医用画像データのうち、ネットワーク上の第2の装置にある処理ソフトウェアプログラムのうちの選択された1つによって処理されるべき選択された1つ、およびユーザ定義の優先度を含む、走査後処理コマンドを発行するステップと、選択された医用画像データに関する第1の情報および選択された処理ソフトウェアプログラムに関する第2の情報を要求するステップと、第1の情報および第2の情報に基づいてユーザ定義の優先度を最適化するステップと、選択された処理ソフトウェアプログラムを実行するステップであって、最適化されたユーザ定義の優先度に従って選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成することによって実行するステップとを含む。
【0015】
本発明の第4の態様によると、ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信するシステムは、医用画像の画像データおよび関連情報を蓄積するネットワーク上の第1の装置と、医用画像の画像データおよび処理ソフトウェアプログラムを蓄積し、かつ処理ソフトウェアプログラムによって画像データを処理するネットワーク上の第2の装置と、処理ソフトウェアプログラムを蓄積するネットワーク上のモバイル装置とを備え、モバイル装置は、第1の装置に画像リスト要求を送って関連情報を受信し、少なくとも1つの医用画像の画像データと処理ソフトウェアプログラムの1つとのセットをユーザが選択するための、関連情報を表示し、第2の装置における選択された医用画像および選択された処理ソフトウェアプログラムの有無に関して、第2の装置に問い合わせて、問い合わせ結果を受信し、問い合わせ結果に基づいて、選択された画像データおよび選択された処理ソフトウェアプログラムの組み合わせを第2の装置に転送し、第2の装置は、転送された処理ソフトウェアプログラムを実行して、選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成する。
【0016】
本発明の第5の態様によると、ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信するシステムは、画像データを蓄積し、任意選択で画像データを処理するネットワーク上の第1の装置と、処理ソフトウェアプログラムを蓄積し、任意選択で画像データを処理するネットワーク上の第2の装置と、処理ソフトウェアプログラムに関する第1の情報および複数の医用画像データに関する第2の情報をネットワーク上に保持するネットワーク上のデータベースと、第1の装置にある医用画像データのうちの選択された1つに関する第1の情報、および第2の装置にある処理ソフトウェアプログラムのうちの、選択された画像データに対して行うべき選択された1つに関する第2の情報を要求するネットワーク上の第3の装置とを備え、第3の装置は、第1の情報を第2の情報と比較して、転送すべき選択された医用画像データまたは選択された処理ソフトウェアプログラムを示す比較結果を生成し、第1の装置は、比較結果に基づいて選択された医用画像データを第2の装置に転送し、第2の装置は、比較結果に基づいて選択された処理ソフトウェアプログラムを第1の装置に転送し、第1の装置または第2の装置は、比較結果に基づいて、選択された処理ソフトウェアプログラムを実行して、選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成する。
【0017】
本発明の第6の態様によると、ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信するシステムは、医用画像データを蓄積するネットワーク上の第1の装置と、処理ソフトウェアプログラムを蓄積するネットワーク上の第2の装置と、処理ソフトウェアプログラムおよび複数の医用画像データを含む静的要素に関する第1の情報をネットワーク上に保持し、伝送速度を含む動的要素に関する第2の情報をネットワーク上に保持するネットワーク上のデータベースと、ユーザ定義の優先度、および第1の装置にある医用画像データのうち、第2の装置にある処理ソフトウェアプログラムのうちの選択された1つによって処理されるべき選択された1つを含む、ポストスキャンコマンドプロセスを発行するネットワーク上の第3の装置とを備え、第3の装置は、選択された医用画像データに関する第1の情報および選択された処理ソフトウェアプログラムに関する第2の情報を要求し、第1の情報および第2の情報に基づいてユーザ定義の優先度を最適化し、選択された処理ソフトウェアプログラムが実行されて、最適化されたユーザ定義の優先度に従って選択された画像データが処理され、処理済み画像データが生成される。
【0018】
本発明を特徴付ける新規のこれらおよび種々の他の利点および特徴は、本明細書に添付されてその一部を成す特許請求の範囲において特に指摘される。しかしながら、本発明、その利点、およびそれを用いて得られる目的をより深く理解するために、本明細書のさらなる部分を成す図面と、本発明の好ましい実施形態を例示および説明する添付の記載事項とを参照する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ネットワークトラフィックおよび応答時間を増加させずに柔軟性があり、費用効率的な方法でポストスキャンコマンドプロセスを最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明による、医用画像データを保管、処理、および通信するシステムの好ましい一実施形態を示す図である。
【図2】本発明による1つの好ましいプロセスで、画像ファイルサーバ、センター装置、および端末装置の間で行われるステップを示すフローチャートである。
【図3】本発明による、医用画像データを保管、処理、および通信するシステムの第2の好ましい実施形態を示す図である。
【図4】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスに伴うステップを示すフローチャートである。
【図5】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、制御ユニットにおけるステップのセットを示すフローチャートである。
【図6】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、制御ユニットにおけるステップの別のセットを示すフローチャートである。
【図7】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、画像ファイルサーバにおけるステップのセットを示すフローチャートである。
【図8】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、画像ファイルサーバにおけるステップの別のセットを示すフローチャートである。
【図9】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第3の好ましいプロセスに伴う一般的ステップを示すフローチャートである。
【図10】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第4の好ましいプロセスに伴う一般的ステップを示すフローチャートである。
【図11】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第4の好ましいプロセスにおける、図10の処理ステップに伴うさらなるステップを示すフローチャートである。
【図12】本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第4の好ましいプロセスにおける、図11の実行ステップに伴うさらなるステップを示すフローチャートである。
【図13】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、種々のデータサイズに対する処理プログラムの処理速度に関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図14】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、画像データファイルのデータサイズ、走査日、および場所に関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図15】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、処理ソフトウェアのファイルサイズ、説明、標準処理速度、および場所に関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図16】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、処理エンティティにおける指定された画像データファイルおよび指定された処理プログラムファイルの有無とCPU利用率とに関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図17】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、処理エンティティの相対CPU性能レベルおよびメモリサイズに関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図18】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、ネットワークセグメントの伝送速度に関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図19】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、ネットワークセグメントの画像データ伝送時間、処理プログラム伝送時間、および処理画像データ伝送時間に関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【図20】本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる、処理エンティティの画像データ伝送時間、第1の対応するネットワークセグメント、処理プログラム伝送時間、第2の対応するネットワークセグメント、CPU処理時間、処理済み画像データ伝送時間、および総応答時間に関する所定のテーブル形式の情報を示す例示的なテーブルである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明で、プログラムとは、画像データ群を3次元処理するためのプログラム、画像データ群の中から選択された画像データ群を加算(スタック)するためのプログラム、CAD(コンピュータ診断支援システム:癌などの異常部分を自動検出)用のプログラム、FUSION(ペット画像とCT画像の合成、MR画像とCT画像の合成)用のプログラム、CPR(心臓冠動脈解析)用のプログラム、CT perfusion(脳血流解析)用のプログラム、階調変換処理用のプログラム、エッジ強調処理用のプログラムなどをいう。これらのプログラムは1つもしくは複数転換される。なお、3次元処理用のプログラムは、サーフェスレンダリング、ボリュームレンダリング、MIP(最大値投影処理)、MPR(断面変換処理)などのプログラムをいう。
【0022】
ここで図面を参照すると、図面を通して同様の参照符号は対応する構造を示している。特に図1を参照すると、図は、本発明による医用画像データを保管、処理、および通信するシステムの好ましい一実施形態を示す。システムは、コンピュータ断層撮影(CT)スキャナ14等の医用画像診断装置から発生した画像データを蓄積するための第1の制御ユニット1と、種々のタスクを処理する第2の制御ユニット2と、観察端末または表示ユニット33を制御する第3の制御ユニット3と、上記制御ユニット1、2、および3を接続する、ローカルネットワーク(LAN)、イントラネットワーク、および/またはインターネット等のネットワーク4とを含む。第1の制御ユニット1はさらに、CTスキャナ14を制御する第1の中央処理ユニット(CPU)12と、CTスキャナ14により走査された画像データを蓄積する第1の蓄積ユニット13と、第1の制御ユニット1とネットワーク4とをインタフェースする第1のネットワークインタフェース(I/F)ユニット11とを含む。例えば、第1の制御ユニット1は、CTスキャナ14等の医用画像診断装置が利用可能な医療施設にあるファイルサーバである。第1のCPU12は、蓄積ユニット13に対する画像データの読み出しおよび書き込みの命令を実行して、データベースサーバとして機能する。第1のCPU12は、ネットワークI/F11を介してネットワーク4から画像データを受信する命令も実行する。次に、CPU12は、蓄積ユニット13から読み出されたか、またはネットワークから受信された画像データに対して特定の指定された処理を行い、第1の制御ユニット1において処理済み画像データを生成する。最後に、第1のCPU12は、ネットワークI/F11を介してネットワーク4に処理済み画像データを送信するか、または処理済み画像データを蓄積ユニット13に戻して蓄積する。したがって、第1の制御ユニット1は、画像ファイルサーバ1とも呼ばれる。
【0023】
引き続き図1を参照して、第2の制御ユニット2はさらに、特定の指定された処理を行う第2の中央処理ユニット(CPU)22と、所定の処理を行うソフトウェアプログラムを蓄積する第2の蓄積ユニット23と、第2の制御ユニット2とネットワーク4とをインタフェースする第2のネットワークインタフェース(I/F)ユニット21とを含む。CPU22は、ある特定の条件下で蓄積されたソフトウェアプログラムを実行する。ある例示的なソフトウェアプログラムは、画像データをCAD処理(コンピュータ診断支援システムにおいて癌などを自動検出する処理など)を行う。他のソフトウェアプログラムは、3次元画像、選択部分を組み合わせた画像、およびある特定の部分の整理された画像を生成する。CPU22は、第2の蓄積ユニット23に対するソフトウェアプログラムの読み出しおよび書き込みの命令を実行して、データベースとしても機能する。さらに、CPU22は、蓄積ユニット23に蓄積されているソフトウェアプログラムをネットワーク4に送信する命令を実行する。ある特定の状況では、CPU22は、ネットワークI/Fユニット21を介してネットワーク4から画像データを受信する命令も実行する。ネットワーク4から画像データを受信する場合、CPU22は、第2の制御ユニット2において、受信した画像データに対して特定の指定された処理を行って、処理済み画像データを生成する。第2の制御ユニット2は通常、要求されたタスクを処理する方法および場所を確定する。図には1つのファイルサーバ(第1の制御ユニット)1および1つの端末装置(第3の制御ユニット)3が示されているが、複数のファイルサーバ1および端末装置3が制御ユニット2の制御下でネットワーク4に接続される。第2の制御ユニット2は、複数の画像ファイルサーバ1に蓄積されている画像データを管理すると共に、第3の制御ユニット3と通信する中央コマンドポストとして機能する。したがって、第2の制御ユニット2は、センター装置2とも呼ばれる。
【0024】
最後に、図1に関して、第3の制御ユニット3はさらに、表示ユニットまたはコンソール33を制御する第3の中央処理ユニット(CPU)32と、第3の制御ユニット3とネットワーク4とをインタフェースする第3のネットワークインタフェース(I/F)ユニット31とを含む。表示ユニット33は、ネットワークI/F31を介してネットワーク4から受信される医用画像を観察するのにユーザが利用する端末装置として機能する。第3の制御ユニット3はさらに、キーボードおよび/またはマウス等の入力装置を含み、走査後処理コマンドを含むコマンドを発行し、コマンドはネットワーク4を介してセンター装置2に送信される。第3の制御ユニット3はCPU32を含むが、CPU32は任意選択で、走査後コマンドで指定される特定の処理を画像データに対して行うのに十分なほど強力である必要がない安価なプロセッサである。したがって、第3の制御ユニット3は端末装置3とも呼ばれる。
【0025】
次に図2を参照すると、フローチャートは、本発明による1つの好ましいプロセスでの、第1の制御ユニットすなわち画像ファイルサーバ1、第2の制御ユニットすなわちセンター装置2、および第3の制御ユニットすなわち端末装置3の間で行われるステップを示す。好ましいプロセスを説明するために、図1のユニットまたはコンポーネントを参照するが、図2の好ましいプロセスの実施は、図1のそれらユニットまたはコンポーネントに限定されない。画像ファイルサーバ1、センター装置2、および端末装置3は、初期段階では同じネットワーク4上で独立して動作しているものとする。フローチャートでは、実線は同じユニット内のステップ間の遷移を示し、点線はユニット間のデータ伝送を示す。ステップ1において、端末装置3は、画像データIDおよび/または処理ID(また処理プログラムID)を含むパラメータセットを用いて、センター装置2に第1の画像送信要求を送信する。画像データIDは、画像データファイルのネットワークアドレスまたはその蓄積場所を特定する他の情報を含んでもよい。パラメータセットは、第1の画像送信要求を送信する端末装置3のアドレスを自動的に含んでもよく、アドレスは要求された画像の戻りアドレスとして用いられる。
【0026】
第1の画像送信要求に応答して、センター装置2は、ステップS2において、要求された画像(イメージデータ)の蓄積場所が第1の送信要求で指定されているか否かを判定する。ステップS2において、アドレスがパラメータで指定されていないと判定された場合、センター装置2は、ステップS3で、要求された画像データファイルのアドレスを画像データIDに基づいて確定する。第2の制御ユニット2は、複数の画像ファイルサーバ1に蓄積されている画像データファイルの場所に関するテーブルを管理するデータベースマネージャとして機能する。他方、ステップS2において、アドレスがパラメータで指定されていると判定された場合、センター装置2はステップS4に進む。あるいは、センター装置2は上記のデータベースマネージャの役割を果たさず、センター装置2は、画像データIDに基づいて要求された画像データファイルの有無について画像ファイルサーバ1に問い合わせる。センター装置2はさらに、ステップS4において、要求された画像データに対して処理を行わねばならないか否かを処理IDに基づいて判定する。ステップS4において、処理IDがないかまたは指定されていないと判定された場合、センター装置2はステップS9に進み、ステップS9において、第1の画像送信要求が画像ファイルサーバ1に送信されて、現在のセッションが終了する。
【0027】
他方、ステップS4において、処理IDが指定されていると判定された場合、センター装置2は、ステップS5において、第2の蓄積ユニット23から処理IDに対応するソフトウェアプログラムを取り出す。さらに、センター装置2は、処理IDに基づいて第2の画像(イメージデータ)送信要求を生成し、ステップ5において、第2の画像送信要求および取り出した処理ソフトウェアを画像ファイルサーバ1に送信する。第2の画像送信要求は、取り出した処理ソフトウェアが第1の画像送信要求で指定された画像データに対して実行されて、画像ファイルサーバ1において第2の画像データが生成されるよう指定する。第2の画像送信要求はさらに、第1の画像送信要求を発した端末装置3に第2の画像データが返送されるよう指定する。
【0028】
引き続き図2を参照して、画像ファイルサーバ1では、ステップS25において、第2の画像送信要求および処理ソフトウェアプログラムがセンター装置2から受信されたか否かが判定される。ステップ25において、第2の画像送信要求および処理ソフトウェアプログラムが受信されていないと判定された場合、好ましいプロセスはステップS26に進む。他方、ステップS25において、第2の画像送信要求および処理ソフトウェアプログラムが受信されたと判定された場合、画像ファイルサーバ1は、第2の画像送信要求に従って蓄積ユニット13から指定された画像データを取り出し、ステップS6において、取り出した画像データに対して受信された処理ソフトウェアプログラムを実行して、第2の画像データを生成する。例えば、第2の画像送信要求は複数セットの画像データを指定し、取り出された処理ソフトウェアプログラムは、その複数セットの画像データを組み合わせて、第2の画像データとして3次元画像を生成する。
【0029】
ステップS8において、処理ソフトウェアプログラムの実行が所定時間以内に確認された後、ステップS7において、画像ファイルサーバ1は、第2の画像送信要求に従ってセンター装置2を経由せずに端末装置3に第2の画像データを直接返送し、セッションが終了する。ステップS8において、処理ソフトウェアプログラムの実行が所定時間以内に確認されない場合、好ましいプロセスはステップS27に進み、ステップS27において、エラーメッセージが端末装置3に送られ、続いてステップS26に進む。最後に、ステップS26では、第1の画像送信要求が受信されたか否かが判定される。ステップS26において、第1の画像送信要求が受信されたと判定された場合、ステップS10において第1の画像データが端末装置3に返送され、好ましいプロセスは現在のセッションを終了する。他方、ステップS26において、第1の画像送信要求が受信されていないと判定された場合、好ましいプロセスは現在のセッションを終了する。
【0030】
3次元画像を生成する上記の例示的なプロセスは、ある特定の状況下でのネットワークトラフィックを軽減させる。例えば、0.5mmスライス厚で40cmの肺領域を走査した画像データの画像数が800であり、各画像が512Kバイトの画像データを含むとすると、データサイズは約400Mバイトを超える画像データとなる。処理プログラムは通常、上記の画像データよりも比較的小さい。本発明の好ましいプロセスによると、サイズが大きいオリジナルの画像データは、対応するより小さい処理画像データが要求される場合、ネットワークを介して送信される必要がないため、ネットワークトラフィックは実質的に軽減する。その結果、好ましいプロセスにより、ネットワークベースの分散形医用画像保存および通信システムでの応答時間も実質的に短縮される。
【0031】
画像データファイルの場所のデータベース管理に加えて、センター装置2の別の好ましい実施形態は、任意選択で、画像ファイルサーバ1および/またはセンター装置2における処理ソフトウェアプログラムの伝送速度および処理速度に関する動的情報も管理する。すなわち、端末装置3からの画像送信要求に応答して、センター装置2は、ユーザ指定の優先度基準またはユーザ指定の基準セットに従って処理ソフトウェアプログラムおよび伝送路を選択することにより、画像送信要求の処理を最適化するために、この情報を参照する。管理される情報は上述の情報に限定されず、端末装置3からの画像送信要求を最適化する際の他の関連情報も含む。画像ファイルサーバ1のCPU13の利用率等のいくつかの情報は動的であり、物理メモリサイズ等の他の情報は長期にわたり静的である。好ましい一実施形態では、情報はテーブル等の所定の形式で管理される。
【0032】
上述の情報管理の結果として、ある特定の状況では、要求された画像データが蓄積されていない画像ファイルサーバ1において要求された画像データを処理する方がより効率的である。言い換えると、ある特定の状況では、画像データが蓄積されている第1の画像ファイルサーバから、センター装置2から指定された処理ソフトウェアプログラムを受信した第2の画像ファイルサーバに、要求された画像データを送信する方がより効率的であり、かつ/またはユーザの優先度に従ったものである。したがって、要求された画像データは、要求元の端末装置3に返送される前に、第2の画像ファイルサーバで処理されて、第2の画像データが生成される。
【0033】
本発明による上述のシステムの代替の実施形態では、端末装置3はセンター装置2および/または画像ファイルサーバ1に直接接続される。端末装置3がネットワーク4において特定され、ネットワークI/F31を介してセンター装置2および画像ファイルサーバ1と通信可能である限り、端末装置3は他の方法でネットワーク4に接続される。
【0034】
次に図3を参照すると、図は、本発明による医用画像データを保管、処理、および通信するシステムの第2の好ましい実施形態を示す。システムは、大病院の第1のまたは大型サーバシステムLHと、より小さい病院または附属診療室の第2のまたは小型サーバシステムSHと、第2のサーバシステムSHにアクセスするためのモバイル端末fと、上記のファイルサーバシステムLH、SH、および端末fを接続する、ローカルネットワーク(LAN)、イントラネットワーク、および/またはインターネット等のネットワーク4とを含む。第1のサーバシステムLHはさらに、第1の画像ファイルサーバaと、第2の画像ファイルサーバbと、第3の画像ファイルサーバcと、画像ファイルサーバa、b、およびcを制御する第1のコントローラすなわち制御ユニットdと、ネットワーク4に接続するネットワークインタフェース(I/F)121とを含む。画像ファイルサーバa、b、およびcは、大病院または小病院を含む他の病院で収集された大量のX線、CT、超音波、またはMRI画像データを蓄積する。蓄積された画像データは、患者名、走査日時、モダリティまたは走査装置、および他の関連情報に関連付けられる。画像ファイルサーバa、b、およびcは、磁気的、光学的、および磁気光学的記憶媒体の任意の組み合わせを含む。図示はされていないが、第1のファイルサーバシステムLHはCTスキャナに接続され、CTスキャナは画像ファイルサーバa、b、またはcに蓄積される走査画像データを生成する。制御ユニットdならびに画像ファイルサーバa、b、およびcはそれぞれ、CPU、ROM、RAM、磁気記憶装置、キーボードおよび/またはマウス等の入力装置、およびディスプレイを有する汎用コンピュータを含む。
【0035】
第1の制御ユニットdは、画像ファイルサーバa、b、およびcに対する画像データの書き込みおよび読み出しを行う命令を実行し、データベースマネージャとして機能する。第1の制御ユニットdは、ネットワーク4およびネットワークI/F121を介して第2のサーバシステムSHから蓄積する画像データを受信する命令も実行する。第1の制御ユニットdはまた、画像ファイルサーバa、b、およびcと通信して、指定された画像データの有無およびCPUの負荷状況に関して問い合わせる。第1の制御ユニットdはさらに、所定の基準またはユーザの優先度に基づいて、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの1つを選択し、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つにおいて指定された画像データに対して特定の処理プログラムを実行させる。最後に、第1の制御ユニットdは、ネットワークI/F121を介してネットワーク4に処理済み画像データを送信し、かつ/または画像ファイルサーバa、b、またはcに処理済画像データを蓄積し戻す。
【0036】
引き続き図3を参照して、小型サーバシステムSHはさらに、特定の指定された処理を行う画像ファイルサーバeと、小型サーバシステムSHとネットワーク4とをインタフェースする第2のネットワークインタフェース(I/F)ユニット131とを含む。画像ファイルサーバeは、CPU、ROM、RAM、磁気記憶装置、キーボードおよび/またはマウス等の入力装置、およびディスプレイを有する汎用コンピュータを含む。画像ファイルサーバeは、モバイル端末fおよび大型サーバシステムLHと通信するよう機能する。画像ファイルサーバeは、自らのメモリ蓄積ユニットに対する情報の書き込みおよび読み出しを行う命令を実行する。情報は、画像ファイルサーバa、b、およびcに蓄積される画像情報の少なくとも一部を含む。情報は、患者名、走査日時、モダリティまたは走査装置、および画像ファイルサーバa、b、およびcに蓄積されている画像データに関連付けられる他の関連情報も含む。画像ファイルサーバeのメモリ記憶装置は、磁気的、光学的、および磁気光学的記憶媒体の任意の組み合わせを含む。
【0037】
最後に、図3に関して、モバイル端末fはさらに、CPU、ROM、RAM、磁気記憶装置、キーボードおよび/またはマウス等の入力装置、ディスプレイ、およびモバイル端末fとネットワーク4とをインタフェースするネットワークインタフェースを含む。モバイル端末fは、無線または特定の回線でネットワーク4に接続される。モバイル端末fは、ネットワーク4を介して小型サーバシステムSHの画像ファイルサーバeに蓄積されている医用画像を観察するのにユーザが利用する端末装置として機能する。これを行うために、ユーザはモバイル端末fから特定の画像データを選択する。さらに、ユーザは、選択された画像データに対して行うべき特定の処理を指定する。モバイル端末fは、モバイル端末fにおいて選択された画像データを処理する特定の所定のソフトウェアプログラムを蓄積する。言い換えると、モバイル端末fのCPUは、画像ファイルサーバeから受信される画像データに対して処理ソフトウェアプログラムのうちの選択された1つをローカルで行うのに十分なほど強力である。ある例示的なソフトウェアプログラムは、画像データを処理して、画像データからCADへの所定の形式の入力を生成する。他の例示的なソフトウェアプログラムは、3次元画像、選択部分を組み合わせた画像、およびある特定の部分の経時的に整理された画像とを生成する。しかしながら、ある特定の条件下で、またはユーザ指定の基準に基づいて、モバイル端末fは、選択された処理が外部で行われることを確定する。外部処理の場合、モバイル端末fのCPUは、選択された処理を行う処理ソフトウェアプログラムが小型サーバシステムSHにない場合はその処理ソフトウェアプログラムを、ネットワーク4を介して制御ユニットdに送信する命令を実行する。図では、大型サーバシステムLH、小型サーバシステムSM、およびモバイル端末fが1つずつ示されているが、複数の大型サーバシステムLH、小型サーバシステムSM、および/またはモバイル端末fがネットワーク4に接続される。
【0038】
次に図4を参照すると、フローチャートは、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスに伴うステップを示す。第2の好ましいプロセスを説明するために、図3のユニットまたはコンポーネントを参照するが、図4の第2の好ましいプロセスは、図3のそれらユニットまたはコンポーネントに限定されない。ステップS12において、ユーザは、ユーザIDおよびパスワードを入力することによって、ネットワークを介してモバイル端末fから小型サーバシステムSHの画像ファイルサーバeにログインする。ログインが成功すると、ステップS13において、ユーザは複数画像のリストすなわち画像リスト(a list of the images or an image list)をモバイル端末fから要求する。要求は、任意選択で、患者名、走査日、担当医師、および他の関連情報の組み合わせに限定される。ステップS14において、画像リスト要求に応答して、画像ファイルサーバeは一致情報のリストを選択し、選択した画像リストをモバイル端末fに送信する。モバイル端末fは画像ファイルサーバeから送信された画像リストを表示し、ユーザが特定の画像を選択する。シリーズ画像または三次元画像が所望される場合、ネットワークを介して送信する画像データの量を節約するために、1枚目の画像または代表画像が選択される。S14において、モバイル端末fは選択された画像を画像ファイルサーバeに要求する。S15において、選択された画像要求に応答して、画像ファイルサーバeは選択された画像データをモバイル端末fに返送し、モバイル端末fは送信された画像を表示する。
【0039】
ステップS15において、モバイル端末fは特別な処理を表すアイコンも表示する。3次元処理は、サーフェースレンダリング、ボリュームレンダリング、MIP(maximum intensity planar)等の3次元処理、階調変換処理、エッジ強調処理、コンピュータ支援診断(CAD)を含む。CADは、画像データを処理して画像の異常部分を検出する。ユーザがアイコンの1つを選択して対応するパラメータを入力したとすると、ステップS16において、選択された処理が外部装置すなわちモバイル端末fの外部で行われるか否かが判定される。例えば、上記の3次元処理は、第2の好ましいプロセスでは外部で行われる。ステップS16において、要求された処理が外部で処理されない、すなわちモバイル端末fで内部処理されると判定された場合、ステップS17において、モバイル端末fのCPUはモバイル端末fに蓄積されている指定された処理プログラムを実行する。ステップS29において、モバイル端末fは自らのディスプレイに処理済み画像データを表示する。このようにして、第2の好ましいプロセスは現在のセッションを終了する。
【0040】
引き続き図4を参照して、ステップS16において、要求された処理がモバイル端末fの外部で外部処理されると判定された場合、ステップS18において、モバイル端末fは、対応する画像および選択されたソフトウェアプログラムがサーバシステムLHにあるか否かをコントロールユニットdに問い合わせる。コントロールユニットdはモバイル端末fに回答メッセージを送信する。ステップS19において、応答メッセージにより対応する画像データが画像ファイルサーバa、b、またはcにない場合、ステップS20において、モバイル端末fはエラーメッセージを表示し、好ましいプロセスは現在のセッションを終了する。他方、ステップS19において、対応する画像データが画像ファイルサーバa、b、またはcにあると判定されたが、ステップS21において、選択されたソフトウェアがサーバシステムLHにないと判定された場合、ステップS28において、処理ソフトウェアプログラムを転送する必要があるか否かがさらに判定される。ステップS28において、処理ソフトウェアプログラムを転送する必要がないと判定された場合、好ましいプロセスはステップS23に進む。他方、ステップS28において、処理ソフトウェアプログラムを送信する必要があると判定された場合、ステップS22において、モバイル端末fは、選択されたソフトウェアおよび関連する処理パラメータをネットワーク4を介して制御ユニットdに送信し、好ましいプロセスはステップS24に進む。最後に、ステップS21において、選択されたソフトウェアがサーバシステムLHにあると判定された場合、ステップS23において、関連する処理パラメータのみが制御ユニットdに送られる。制御ユニットdがサーバシステムLHの選択された画像データに対して指定された処理を行った後、制御ユニットdは、特殊IDを付した処理済み画像データをモバイル端末fに送信する。モバイル端末fは、ステップS24において処理済み画像データを受信し、特殊IDにより要求された画像が確認された場合、ステップS29において処理済み画像を表示する。このようにして、第2の好ましいプロセスは現在のセッションを終了する。
【0041】
次に図5を参照すると、フローチャートは、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、制御ユニットdにおけるステップのセットを示す。以下のステップは、図4のステップS18において、モバイル端末fが画像データおよび処理ソフトウェアプログラムの有無に関して制御ユニットdに問い合わせる時に行われる。モバイル端末fからの問い合わせに応答して、ステップS31において、制御ユニットdは、画像データおよび処理ソフトウェアに関する情報を受信する。ステップS32において、制御ユニットdは、画像データおよび/または処理ソフトウェアの有無に関して画像ファイルサーバa、b、およびcに問い合わせる。次に、ステップS33において、制御ユニットdは画像ファイルサーバa、b、およびcからモバイル端末fへの回答を送信し、セッションが終了する。
【0042】
図6は、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、制御ユニットdにおけるステップの別のセットを示すフローチャートである。以下のステップは、図4のステップS22において、モバイル端末fが処理ソフトウェアプログラムおよび関連パラメータを制御ユニットdに送信する時に行われる。ステップS41において、指定された処理パラメータおよび選択されたソフトウェアプログラムに関する情報をモバイル端末fから受信した後、ステップS42において、制御ユニットdは、指定された画像データおよび選択されたソフトウェアプログラムの有無に関して画像ファイルサーバa、b、およびcに問い合わせる。制御ユニットdではなく画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの1つが画像データを処理する場合、ステップS42において、制御ユニットdは、現在の利用レベルまたは処理負荷に関しても画像ファイルサーバa、b、およびcに問い合わせる。画像ファイルサーバa、b、およびcからの応答に基づいて、ステップS43において、制御ユニットdはどの画像ファイルサーバが利用されているかを判定する。ステップS44において、制御ユニットdは、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つにソフトウェアプログラムおよび/またはパラメータを送信する。必要な場合、S45において、処理すべき画像データが画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つに送信される。ステップS45において、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つで処理が成功した後、ステップS46において、制御ユニットdが処理済み画像データを受信し、モバイル端末fにそれを送信する。
【0043】
図7は、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、画像ファイルサーバa、b、またはcにおけるステップのセットを示すフローチャートである。以下のステップは、図5のステップS32において、制御ユニットdが画像データおよび処理ソフトウェアプログラムの有無に関して画像ファイルサーバa、b、およびcに問い合わせる時に行われる。画像ファイルサーバa、b、およびcのそれぞれは、ステップS51において制御ユニットdから問い合わせを受信した後、ステップS52において問い合わせを行い、制御ユニットdに応答する。応答は、指定された画像データおよび処理ソフトウェアプログラムの有無を含む。
【0044】
図8は、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第2の好ましいプロセスでの、画像ファイルサーバa、b、またはcにおけるステップの別のセットを示すフローチャートである。以下のステップは、図6のステップS44において開始されるように、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つまたは複数において指定されたプログラムが外部で実行される時に行われる。以下のステップでは、画像ファイルサーバa、b、およびcの間で画像データおよび/または処理ソフトウェアプログラムを伝送する必要があるか否かを、制御ユニットdが判定したものとする。あるいは、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つに転送すべき画像データおよび/または処理ソフトウェアプログラムを、制御ユニットdが受信したものとする。画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つまたは複数は、ステップS61において処理パラメータおよび処理ソフトウェアプログラムを受信した後、ステップS62において画像データも受信する。続いて、画像ファイルサーバa、b、およびcのうちの選択された1つまたは複数は、ステップS63において、処理パラメータに従って画像データに対してソフトウェアプログラムを実行し、ステップS64において、処理済み画像データを制御ユニットdに返送する。
【0045】
図3〜図8に関して説明したように、第2の好ましい実施形態およびプロセスは、PACSが画像データを柔軟に保存、処理、および通信することを可能にする。この柔軟性は、システム内の最も利用しやすい(best available)資源を利用して、画像データに対するユーザ指定の走査後処理の効率を最適化する。上述の最適化の他の態様は、以下の好ましいプロセスでさらに説明する。
【0046】
次に図9を参照すると、フローチャートは、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第3の好ましいプロセスに伴う一般的ステップを示す。以下のステップは、図1または図3の第1および第2の好ましい実施形態の特定の要素またはユニットを参照するのではなく、一般的に説明するが、これは、第3の好ましいプロセスが第1および第2の好ましい実施形態または他の関連システムのいずれによっても実施されるからである。ステップS100において、本発明によるシステムにログインしている許可されたユーザによって走査後処理コマンドが発行されているか否かが判定される。ステップS100において走査後処理コマンドが発行されていない場合、第3の好ましいプロセスはコマンドを待機する。他方、ステップS100において走査後処理コマンドが発行されている場合、ステップS102において走査後処理コマンドが解析される。走査後処理コマンドは、コマンドID、画像データID、およびコマンドIDに関連付けられる処理パラメータを含むものとする。コマンドIDは、コマンドIDに関連付けられる既知の場所に蓄積されている特定の処理ソフトウェアプログラムまたは処理ソフトウェアプログラム群を指定する。画像データIDは、画像データIDに関連付けられる既知の場所に蓄積されている特定の1つの画像データまたは画像データのセットを特定する。処理パラメータは、指定された処理ソフトウェアが実行される特定のモードすなわち方法を示す値のセットである。
【0047】
引き続き図9を参照して、ステップS102において解析されたパラメータに基づいて、ステップS104において、画像データのファイルサイズが指定されたソフトウェアプログラムのファイルサイズと比較される。画像データおよび指定されたソフトウェアプログラムのファイルサイズは、実際の画像データおよびソフトウェアプログラムファイルにアクセスする前に、特定の記憶場所またはテーブルから得られる。例えば、テーブルは、画像データファイルおよびソフトウェアプログラムファイルのファイルサイズを含む情報を含み、テーブルの場所はシステムに既知である。走査後コマンドで指定されたソフトウェアプログラムが、共通のネットワークに接続されているが処理すべき画像データを含む第2の装置とは異なる第1の装置にあるとする。また、第1および第2の装置が、画像データを処理するようソフトウェアプログラムを独立して実行可能であるとする。ステップS104における比較に基づいて、ソフトウェアプログラムファイルサイズが画像データファイルサイズよりも大きいか否かが判定される。ステップS104において、プログラムファイルが画像データファイルよりも大きいと判定された場合、ステップS106において、画像データがソフトウェアプログラムを含む装置に転送される。他方、ステップS104において、プログラムファイルが画像データファイルよりも大きくないと判定された場合、ステップS108において、ソフトウェアプログラムが画像データを含む装置に転送される。最後に、ステップS110において、画像データに対して走査後処理を行うようソフトウェアプログラムが実行される。第3の好ましいプロセスでは、ステップS104における比較結果に基づいて、ステップS110において画像データが処理される前に、ステップS106またはS108において、最少量の情報がネットワークを介して転送される。
【0048】
次に図10を参照すると、フローチャートは、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第4の好ましいプロセスに伴う一般的ステップを示す。以下のステップは、図1または図3の第1および第2の好ましい実施形態の特定の要素またはユニットを参照するのではなく、一般的に説明するが、これは、第4の好ましいプロセスが第1および第2の好ましい実施形態または他の関連システムのいずれによっても実施されるからである。ステップS200において、本発明によるシステムにログインしている許可されたユーザによって走査後処理コマンドが発行されているか否かが判定される。ステップS200において走査後処理コマンドが発行されていない場合、第4の好ましいプロセスはコマンドを待機する。他方、ステップS200において走査後処理コマンドが発行されている場合、ステップS202において走査後処理コマンドが解析される。走査後処理コマンドは、コマンドID、画像データID、およびコマンドIDに関連付けられる処理パラメータを含むものとする。コマンドIDは、コマンドIDに関連付けられる既知の場所に蓄積されている特定の処理ソフトウェアプログラムまたは処理ソフトウェアプログラム群を指定する。画像データIDは、画像データIDに関連付けられる既知の場所に蓄積されている特定の1つの画像データまたは画像データのセットを特定する。処理パラメータは、指定された処理ソフトウェアが実行される特定のモードすなわち方法を示す値のセットである。
【0049】
引き続き図10を参照して、ステップS202において解析されたパラメータに基づいて、ステップS204において、優先度または処理基準が確定される。優先度または処理基準は、指定された処理ソフトウェアプログラムを実行すべき方法を示すよう処理パラメータにおいてユーザが指定した値のセットである。例えば、ユーザは、走査後コマンドが最短時間内に実行および終了するよう指定する。この優先度は、処理ソフトウェアプログラムの実行に関連するコストに関係なく、できるだけ早く比較結果を受信することをユーザが望んでいることを意味する。別の例では、ユーザは、走査後コマンドが最も安価に実行および終了するよう指定する。この優先度は、CPU時間の使用等の各種ネットワーク資源の使用がユーザに課せられている場合、指定された走査後処理の実行に関連してかかる費用が最小となることをユーザが望んでいることを意味する。さらに別の例では、ユーザは、走査後コマンドが最小限のネットワークトラフィックで実行および終了するよう指定する。この優先度は、プログラム実行に関連するネットワークトラフィック量が最も少ないためネットワークに対する悪影響が最も少ないことを意味する。上述の優先度は単に例示であり、本発明の実施を網羅しているわけではない。最後に、第4の好ましいプロセスは、ステップS204における優先度確定結果に従って、ステップS206において特定の画像データに対して指定されたソフトウェアプログラムの処理を行う。第4の好ましいプロセスでは、上記の優先度の特定の組み合わせが使用される。
【0050】
次に図11を参照すると、フローチャートは、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第4の好ましいプロセスにおける、図10の処理ステップS206に伴うさらなるステップを示す。ステップS300において、図10のステップS204において確定されたユーザ指定の優先度に従って関連情報が収集される。例えば、ユーザは、走査後コマンドが最短時間内に実行および終了するよう指定する。最初に、画像データIDに基づいて、指定された画像データのファイルサイズが判定される。後述するように、既存の画像データ全てに関して、データファイルサイズを含む所定の情報セットがテーブル等の特定の形式で所定の場所に中央保持される(centrally maintained)。したがって、ファイルサイズまたはデータサイズは、画像データ自体を実際に見つけなくても得られる。同様に、所定の走査後処理コマンド全てに関しても、所定の情報セットがテーブル等の特定の形式で所定の場所に中央保持される。情報は、コマンドIDにより識別される実質的に同一な処理を行う種々のソフトウェアプログラムの識別情報を含む。情報は、種々のソフトウェアプログラムに対応する実行速度すなわち時間も含む。実行速度が画像データ量に対して非線形である場合、実行速度は所定範囲のデータ量に関して示される。
【0051】
画像データファイルサイズおよび処理実行速度は、頻繁に変化しない比較的静的な情報である。情報が所定の場所に蓄積されると、その値はプログラム実行期間等の比較的短期間にわたって変化しない。上記の比較的静的な情報と比較して、他のいくつかの情報はより動的である。例えば、装置間の伝送速度は、ネットワークトラフィックに応じてより急速かつ頻繁に変化する。装置間の情報伝送速度がテーブルに中央保持されている(centrally kept)場合、伝送速度は必要に応じてテーブルにおいて更新される。
【0052】
上述の情報収集ステップS300の別法として、関連情報がオンザフライで収集される。テーブル等の所定の形式で事前に関連情報を蓄積する代わりに、情報収集ステップS300の代替的な実施態様では、ユーザ指定の優先度に従って、データベースマネージャまたはユーティライゼーションマネージャに対して関連する問い合わせが行われ、情報が収集される。例えば、ユーザが優先度として最短実行を指定する場合、装置間の現在の伝送速度を収集するためにユーティライゼーションに対して一連の問い合わせが行われる。オンデマンドの情報収集は、伝送速度等の特定の情報には効率的である。実行速度およびファイルサイズ等の比較的静的な情報も、画像データファイルおよび処理ソフトウェアプログラムの処理に関連するデータベースマネージャに問い合わせを送ることによって、オンデマンドで収集することができるが、ネットワークを介した頻繁な問い合わせは不要なトラフィックを増加させ、何らかの望ましくない影響を引き起こす。
【0053】
引き続き図11を参照すると、上記の収集された情報に基づいて、ステップS302において最適化が行われる。ステップS300に関して説明したように優先度が実行時間を最短にすることである場合、時間最適化の1つの態様は、ステップS302において、指定された画像データのデータサイズにとって最速の実行速度を有する関連ソフトウェアプログラムのソフトウェアプログラム識別を選択することによって達成される。時間最適化の別の態様は、ステップS302において、プロセス中にネットワークを介して選択されたソフトウェアプログラムおよび/または選択された画像データを伝送する伝送時間を最短化することによっても達成される。選択されたソフトウェアプログラムおよび画像データの識別に基づいて、場所が特定される。選択されたソフトウェアプログラムおよび/または画像データをネットワークを介して伝送する必要がある場合、伝送路は伝送時間の最短化に利用可能な経路の中から選択される。同様に、画像データが処理された後、処理済み画像データを処理パラメータで指定された宛先にネットワークを介して送信する必要がある場合、配信(deliver)伝送路も伝送時間を最短化するために選択される。プロセスのサブステップの最適化を判定するために、走査後コマンド実行の全態様からの時間が合計される。
【0054】
最後に、ステップS304において、上述の最適化された処理が、ユーザ指定の優先度に従ってステップS302の選択された情報に基づいて行われる。最短実行時間の例に関して上述したように、ステップS302においてサブステップが選択されている。例えば、ステップS302において、最短コマンド実行時間が、同じコマンドIDに関連付けられる第Nのソフトウェアプログラムを実行することによって達成されると判定された場合、ステップS304では、第Nのソフトウェアプログラムが実行されて指定された画像データが処理される。すでに選択されているサブステップの実行に対する例外は、すでに選択されているサブステップで最適化された処理を行うことができないような特定の状況を含む。例えば、ステップS302とステップS304との間にかなりのタイムラグがある場合、選択された伝送路の伝送速度は実質的に変化している。このような同様の状況では、最適化ステップS302は、ユーザ指定の優先度がより良好に満たされている(better served)場合に繰り返される。
【0055】
次に図12を参照すると、フローチャートは、本発明による、画像データを保管、処理、および通信する第4の好ましいプロセスにおける、図11の実行ステップS304に伴うさらなるステップを示す。概して、上述のように、実行ステップはすでに確定しているものに従う。ステップS400において、選択された画像データおよび/またはソフトウェアプログラムが装置間でネットワークを介して伝送されるべきであるとすでに判定されている場合、ファイル転送が行われる。ステップS400において選択された画像データおよび/またはソフトウェアプログラムのファイル転送が終了した後、ステップS402において、選択された中央処理ユニット(CPU)および/または選択された表示処理ユニット(DPU)によってソフトウェアプログラムがメモリ内で実行される。ステップS402において、処理済み画像データが生成された後、ステップS404において、すでに選択されている伝送路を介して、処理済み画像データが処理パラメータで指定された宛先に配信される。サブステップS400、S402、およびS404は単に例示であり、実行ステップS304を網羅しているわけではない。
【0056】
図13を参照すると、例示的なテーブルは、本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる所定のテーブル形式の情報を示す。テーブル1は、ネットワークで利用可能な所定のプロセッサAによる実行時間を含むものとする。さらに、実行時間を確定する際、プロセッサAは指定された処理ソフトウェアプログラムを実行するのに専用である、すなわち完全に利用可能であるものとする。テーブル1は、既知のサイズのデータを処理する処理ソフトウェアプログラムそれぞれのおおよその実行時間に関する情報を含む。例えば、プロセッサAが完全に専用である場合、プロセッサAがプログラムBの命令を実行して512キロバイトのデータを処理するには0.15ミリ秒かかる。実際には、同じネットワーク上で利用可能な他のプロセッサが同様のテーブルを利用可能である場合、上記で仮定した実行時間は、プロセッサA〜プロセッサCがネットワーク資源を共有しており、いずれのプロセッサも指定されたタスク専用ではない場合、最短実行時間を示す優先度に従ってプロセッサを選択するには現実的ではない。他方、画像データサイズがあれば(given)、テーブル1はプロセッサAの最速処理プログラムを選択するのに有用である。さらに、処理ソフトウェアプログラムがあれば、テーブル1はプロセッサAが処理するのに最適な画像データサイズを判定するのに有用である。テーブル1の情報は比較的静的であるため、情報は頻繁に更新されない。
【0057】
図14を参照すると、例示的なテーブルは、本発明による上記の好ましいプロセスで用いられる所定のテーブル形式の情報を示す。テーブル2は、ファイルサーバAにおける画像データファイルに関する情報を含む。情報は、画像データID、対応するデータサイズまたはファイルサイズ、走査日、物理メモリファイルの場所、またはネットワークファイルの場所等を含む。テーブル2の情報は、本発明による画像データを保管、処理、および通信するシステムによって様々な方法で用いられる。例えば、画像データID=1の転送すべきデータ量を判定するために、テーブル2のデータサイズを参照すると400メガバイトであることがわかる。テーブル2の情報も比較的静的であるが、情報は時折更新することができる。例えば、画像データの場所は経時的に変えることができる。
【0058】
上述のテーブル1およびテーブル2は、本発明による画像データを保管、処理、および通信するシステムの一部として所定のネットワーク上の場所に蓄積される。好ましい一実施形態では、テーブルの内容はデータベースマネージャを介してアクセスおよび保持される。別の好ましい実施形態では、テーブルの内容は、ある特定の所定のオフセット値を有する特定の記憶場所を読み出すことによって、直接アクセスされる。いずれの場合も、テーブルは、本発明に従って他の方法で実施することができる中央情報管理の形態の1つである。
【0059】
図15〜図20に関して、以下のテーブル3〜8を用いて、本発明による図5および図6に関して説明した上記の好ましいプロセスにおける特定のステップをさらに詳細に説明する。テーブル3で示すように、図6のステップS41において、制御ユニットdが処理ソフトウェアに関する情報を受信すると、情報は、処理ソフトウェアプログラムのファイルサイズおよび処理ソフトウェアの処理速度を含む。処理ソフトウェアサイズは、図15に示すテーブル3から得られる。テーブル3は、処理の説明および標準処理時間に関する付加的な情報も含む。標準処理時間は、プログラムIDにより識別される所定の処理ソフトウェアプログラムを用いた既知の画像データの処理のみを所定のCPUが行う場合の、10メガバイト(MB)等の所定サイズの標準画像データを処理するための秒数として規定される。したがって、ステップS41において受信された情報は、処理ソフトウェアプログラムの標準処理時間を含む。図示のステップの以下の説明では、画像データのデータIDがD、そのデータサイズが300MB、「3D_MPR」を行うプログラムIDが2、そのプログラムサイズが10MB、標準処理時間が30秒であるものとする。
【0060】
次に図16を参照すると、ファイルの場所等の静的情報およびCPU利用率等の動的情報に基づいて、テーブル4に示すようなサーバ情報が生成される。図6のステップS42において、制御ユニットdは、負荷またはCPU利用率のパーセンテージと、指定された画像データのファイルサイズとを、画像ファイルサーバa、b、c、およびeに問い合わせる。画像データサイズは、図14に示すテーブル2から得られる。ステップS42において、制御ユニットdは、指定された画像データおよび選択されたソフトウェアプログラムの有無に関しても、画像ファイルサーバa、b、c、およびeに問い合わせる。テーブル4はモバイル端末fのエントリも含む。上記の情報に加えて、制御ユニットdは以下の情報も受信する。この例では、テーブル4は、指定された画像データDが画像サーバbおよびeにあり、処理ソフトウェアプログラム2が画像ファイルサーバaおよびモバイル端末fにあることを示す。CPU利用率は、ファイルサーバaおよびcで最高であり、モバイル端末fで最低である。
【0061】
次に図17および図18を参照すると、さらなる静的および動的情報が制御ユニットdにおいて受信される。テーブル5は、画像ファイルサーバa、b、c、およびe、ならびにモバイル端末fの間の相対的なCPU性能レベルおよびメモリサイズを示す。画像ファイルサーバaおよびeが値100で表される同じ性能レベルを有するとすると、最高性能レベルは100を超える数で示され、最低性能レベルは100未満で表される。メモリサイズはMBで示される。テーブル6は、ネットワークの種々のセグメントにおけるメガビット/秒(Mbps)での伝送速度等の動的情報を示す。各種伝送速度のセグメントは、大病院内(LH)、大病院・小病院間(LH−SH)、小病院内(SH)、大病院・モバイル端末間(LH−M)、および小病院・モバイル端末間(SH−M)の伝送速度を含む。上記の伝送速度は経時的に変わる。
【0062】
次に図19を参照すると、テーブル4、5、および6の情報に基づいて、本発明によるテーブル7に示す以下の伝送時間が概算される。テーブル6に関して説明したセグメントのそれぞれについて、画像データ伝送時間、プログラム伝送時間、および処理済み画像データ伝送時間が示される。画像データ伝送時間は以下の式により規定される。
画像データサイズ(MB)/(伝送速度(Mbps)/8)
同様に、プログラムデータ伝送時間は以下の式により規定される。
処理ソフトウェアプログラムサイズ(MB)/(伝送速度(Mbps)/8)
最後に、画像処理時間は以下の式により規定される。
標準処理時間×(処理済み画像データサイズ/標準画像データサイズ)/{(1−CPU利用率)×相対CPU性能レベル}
上記の各種伝送時間を計算するために、画像データサイズは標準画像データサイズと同じであるものとする。さらに、処理済み画像データサイズは5MBであるものとする。
【0063】
次に図20を参照すると、テーブル3〜7の情報に基づいて画像データID=Dに対してプログラムID=2すなわち「3D_MPR」を実行するために、各処理エンティティのターンアラウンドタイムすなわち全応答時間が計算される。画像ファイルサーバa、b、c、およびe、ならびにモバイル端末fのそれぞれについて、テーブル8は、画像データ伝送時間、ソフトウェアプログラム伝送時間、画像処理のCPU処理時間、処理済み画像データ伝送時間、および上記4つの時間を含む応答時間を示す。上記の処理エンティティの中で、画像ファイルサーバcは最短の全応答時間、すなわち36.48秒を有する。したがって、図6のステップS43において、制御ユニットdは最短の全応答時間に基づいて、画像ファイルサーバcが処理タスクを行うことを決定する。
【0064】
テーブル4に示すように、画像ファイルサーバcは、画像データDも処理ソフトウェアプログラム2も蓄積していない。画像ファイルサーバcが処理を行うために、制御ユニットdは、画像ファイルサーバbから画像ファイルサーバcに画像データDを転送するようコマンドを送信する。画像データDは画像ファイルサーバbおよびeにあるが、画像ファイルサーバbから画像ファイルサーバcへの伝送時間の方が短いため、画像ファイルサーバbが選択された。同様に、制御ユニットdは、画像ファイルサーバaから画像ファイルサーバcに処理ソフトウェアプログラム2を転送するようコマンドを送信する。処理ソフトウェアプログラム2は画像ファイルサーバaおよびモバイル端末fにあるが、画像ファイルサーバaから画像ファイルサーバcへの伝送時間の方が短いため、画像ファイルサーバaが選択された。制御ユニットdが画像ファイルサーバcに処理パラメータを送信した後、画像ファイルサーバcは、処理パラメータに従って画像データDに対して処理ソフトウェアプログラム2を実行する。プログラム実行後、画像ファイルサーバcは次に、図8のステップS64において制御ユニットdに処理済み画像データを送信する。モバイルユニットmが指定された画像データに対して上記の画像処理を要求した場合、図5のステップS33において、制御ユニットdは、指定された画像データおよび処理プログラムの両方が画像処理エンティティにあるとモバイルユニットmに応答する。最後に、制御ユニットdはモバイルユニットmに処理済み画像データを送信する。
【0065】
上述の画像処理プロセスに関して、大病院LHおよび小病院SHはある特定の画像データを共有している。2つのグループの病院LHおよびSHが協力すなわち提携しているとすると、両者間では患者を治療および参照する関係が築かれている。例えば、医学的問題が小病院SHで処置するには高度な症例の場合、患者は、検査や大手術を含む治療を受けるために、提携する大病院LHに紹介される。検査結果は大病院LHから小病院SHに返送される。大病院LHでの検査および治療後、患者は本来の担当である小病院SHに戻り、さらなる継続治療またはリハビリテーションを受ける。この際、大病院LHから返送された情報が、上記継続治療又はリハビリテーション期間(follow-through period)中に小病院SHで用いられる。
【0066】
PACSは、本発明による何らかの冗長データ蓄積装置を有する。上述の状況では、画像データを含む臨床データが大病院LHおよび小病院SHに蓄積されている。小病院SHは通常、小さいデータ蓄積容量しか有さないため、大病院の画像データの完全な複製を有することは不可能である。例えば、小病院SHの画像データ容量は限られている場合があり、最新の画像データセットしか含まない場合がある。テーブル3〜8に関して説明した上記の例では、画像データDは大病院LHの画像ファイルサーバbおよび小病院SHの画像ファイルサーバeに重複して蓄積される。小病院SHの主治医がモバイル端末fから自身の患者の画像データDを要求すると、上記の例では、小病院SHの画像ファイルサーバeの画像データDとモバイル端末fの処理プログラム2とが利用可能であるにもかかわらず、大病院LHの画像ファイルサーバcにおいて画像処理が最適な応答時間で行われることが判定されている。
【0067】
しかしながら、本発明の多くの特徴および利点を、本発明の構造および機能の詳細と共に上記の説明に記載したが、この開示は例示にすぎず、特に部品の形状、サイズ、および構成、ならびにソフトウェア、ハードウェア、またはそれら両方の組み合わせの実施に関して、細部の変更を行うことができるが、このような変更は、添付の特許請求項を表す用語の広義で示される限り本発明の原理内にあることを理解するべきである。
【0068】
尚、本明細書及び図面に記載した発明の要旨を以下に付記する。
医用画像診断装置から発生した画像データを格納する複数の格納手段と、前記画像データを表示可能とした表示手段とが通信手段により接続されている画像処理システムにおいて、前記複数の格納手段に格納された画像の格納場所、その画像のデータ量、前記画像データを画像処理するプログラムの格納場所、前記プログラムを用いて前記画像処理可能な格納手段、当該格納手段の処理能力、及び前記通信手段の通信能力を管理し、前記表示手段による画像データの処理要求に応じて、当該処理要求の画像データ及び前記処理要求のプログラムの少なくとも一方を、前記複数の格納手段のいずれかに転送する管理手段を備えることを特徴とする画像処理システム。
【0069】
医用画像診断装置から発生した第1の画像情報を蓄積する第1の蓄積手段とを備え、その第1の蓄積手段に前記第1の画像情報を読み書きする画像サーバと、前記画像サーバとネットワーク接続され、前記第1の画像情報を所定の第2の画像情報に画像処理するプログラムを蓄積した第2の蓄積手段、及び前記第2の画像情報を表示するための表示手段を有する画像ビューワとを備えた医用画像通信システムであって、前記画像ビューワは、前記画像サーバへ送信要求と共に前記プログラムを送信し、前記画像サーバは、前記送信要求に応じて、受信したプログラムにより前記第1の画像情報を画像処理して前記第2の画像を作成し、作成した前記第2の画像を前記画像ビューワに返信することを特徴とする医用画像通信システム。
上記において、前記画像ビューワは、前記処理対象の画像情報のデータ量、前記プログラムのデータ量、前記ネットワークの通信能力、及び前記画像ビューワの処理能力に応じて、前記プログラムによる画像処理を前記画像ビューワで実行するか前記画像サーバで実行するかを判断する判断手段を備えたことを特徴とするもの。
【0070】
医用画像診断装置から発生した画像データを格納する第1の格納手段と、前記画像データを画像処理可能なプログラムを格納した第2の格納手段と、前記プログラムを実行する実行手段及び前記画像データを表示可能とした表示手段と、が通信手段により接続されている画像処理システムにおいて、前記表示手段による画像データの処理要求に応じて、前記実行手段に画像データ及び前記プログラムを配置し、前記実行手段による処理結果を前記表示手段に出力することを特徴とする画像処理システム。
【0071】
医用画像診断装置から発生した画像データを格納する第1の格納手段と、前記画像データを画像処理可能なプログラムを格納した第2の格納手段と、及び前記画像データを表示可能とした表示手段と、が通信手段により接続されている画像処理システムにおいて、前記表示手段による画像データの処理要求に応じて、前記画像データ及び前記プログラムを、前記表示手段に前記処理要求に応じた結果が最短で得られる場所に配置することを特徴とする画像処理システム。
【符号の説明】
【0072】
1 第1の制御ユニット
2 第2の制御ユニット
3 第3の制御ユニット
4 ネットワーク
11 第1のネットワークインターフェース(I/F)ユニット
21 第2のネットワークインターフェース(I/F)ユニット
31 第3のネットワークインターフェース(I/F)ユニット
12 第1の中央処理ユニット(CPU)
22 第2の中央処理ユニット(CPU)
32 第3の中央処理ユニット(CPU)
13 第1の蓄積ユニット
23 第2の蓄積ユニット
33 表示ユニット
14 コンピュータ断層撮影(CT)スキャナ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク、該ネットワーク上の処理ソフトウェアプログラムを蓄積するモバイル装置、および前記ネットワーク上の画像データおよび関連情報を蓄積する第1の装置を介して画像データを保管、処理、および通信する方法であって、
前記モバイル装置から前記関連情報を前記第1の装置に要求するステップと、
前記モバイル装置で前記関連情報を表示するステップと、
前記モバイル装置における前記関連情報に基づいて少なくとも1つの医用画像を選択するステップと、
前記第1の装置からの前記選択された医用画像の画像データの一部を前記モバイル装置で受信するステップと、
前記モバイル装置において、前記処理ソフトウェアプログラムの1つによって前記画像データに対して行うべき処理を選択するステップと、
第2の装置における前記選択された医用画像および前記選択された処理に対応するソフトウェアプログラムの有無に関して、前記第2の装置に問い合わせるステップであって、問い合わせ結果を受信する、問い合わせるステップと、
前記問い合わせ結果に基づいて、前記選択された医用画像に関する情報および前記選択された処理を行う前記ソフトウェアプログラムの組み合わせを、前記モバイル装置から前記第2の装置に転送するステップと、
前記第2の装置において、前記転送されたソフトウェアプログラムを実行するステップであって、前記選択された医用画像の前記画像データを処理して、処理済み画像データを生成することによって実行するステップとを含む、画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項2】
前記選択された医用画像の前記画像データの蓄積場所を判定するステップをさらに含む、請求項1に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項3】
前記処理済み画像データを前記モバイル装置に転送するステップと、
前記処理済み画像データによる前記処理された医用画像を前記モバイル装置で表示するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項4】
前記画像データは、CTスキャナ、ポジトロンエミッションCTスキャナ、MRIスキャナ、X線診断装置、および超音波スキャナから成る装置のいずれか1つにより収集される、請求項1に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項5】
前記処理ソフトウェアプログラムは、コンピュータ支援診断プログラムに対する所定の形式の入力、3次元画像、合成画像、および経時的に整理された画像を生成するものを含む、請求項1に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項6】
前記第2の装置は複数の画像ファイルサーバを含み、前記問い合わせ結果は前記画像ファイルサーバの少なくとも1つを示す、請求項1に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項7】
前記モバイル装置からの前記問い合わせ結果に示される前記画像ファイルサーバの1つに、前記選択された医用画像に関する情報と前記選択された処理を行う前記ソフトウェアプログラムとの組み合わせを転送するステップをさらに含む、請求項6に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項8】
前記ネットワーク上の前記第2の装置において前記処理が外部で行われるか否かを判定するさらなるステップであって、判定結果を生成することによって判定するステップをさらに含み、前記判定結果に応答して前記問い合わせを行う、請求項1に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項9】
ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信する方法であって、
処理ソフトウェアプログラムに関する第2の情報を前記ネットワーク上に保持するステップと、
複数の医用画像データに関する第1の情報を前記ネットワーク上に保持するステップと、
前記ネットワーク上の第1の装置にある前記医用画像データのうちの選択された1つに関する前記第1の情報を要求するステップと、
第2の装置にある前記処理ソフトウェアプログラムのうちの、前記選択された画像データに対して行うべき選択された1つに関する前記第2の情報を要求するステップと、
前記第1の情報を前記第2の情報と比較するステップであって、転送すべき前記選択された医用画像データまたは前記選択された処理ソフトウェアプログラムを示す比較結果を生成することによって比較するステップと、
前記比較結果に基づいて、前記選択された前記医用画像データを前記第2の装置に、または前記選択された処理ソフトウェアプログラムを前記第1の装置に転送するステップと、
前記選択された処理ソフトウェアプログラムを実行するステップであって、前記選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成することによって実行するステップと
を含む、画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項10】
前記第1の情報および前記第2の情報はファイルサイズを含み、前記比較結果は、前記選択された医用画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムのうち、転送される前記ファイルサイズが小さい方を示す、請求項9に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項11】
前記選択された画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムの蓄積場所を判定するステップをさらに含む、請求項9に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項12】
前記処理済み画像データを第3の装置に転送するステップと、
前記処理済み画像データによる処理された医用画像を前記第3の装置で表示するステップと
をさらに含む、請求項9に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項13】
前記医用画像データは、CTスキャナ、ポジトロンエミッションCTスキャナ、MRIスキャナ、X線診断装置、および超音波スキャナから成る装置のいずれか1つにより収集される、請求項9に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項14】
前記処理ソフトウェアプログラムは、コンピュータ支援診断プログラムに対する所定の形式の入力、3次元画像、合成画像、および経時的に整理された画像を生成するものを含む、請求項9に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項15】
ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信する方法であって、
処理ソフトウェアプログラムおよび複数の医用画像データを含む静的要素に関する第1の情報を前記ネットワーク上に保持するステップと、
伝送速度を含む動的要素に関する第2の情報を前記ネットワーク上に保持するステップと、
前記ネットワーク上の第1の装置にある前記医用画像データのうち、前記ネットワーク上の第2の装置にある前記処理ソフトウェアプログラムのうちの選択された1つによって処理されるべき選択された1つ、およびユーザ定義の優先度を含む、走査後処理コマンドを発行するステップと、
前記選択された医用画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムに関する前記第1の情報および前記第2の情報を要求するステップと、
前記第1の情報および前記第2の情報に基づいて前記ユーザ定義の優先度を最適化するステップと、
前記選択された処理ソフトウェアプログラムを実行するステップであって、前記最適化されたユーザ定義の優先度に従って前記選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成することによって実行するステップと
を含む、画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項16】
前記第1の情報および前記第2の情報に基づいて、転送すべき前記選択された医用画像データまたは前記選択された処理ソフトウェアプログラムを示す比較結果を生成するステップと、
前記比較結果に基づいて、前記選択された医用画像データまたは前記選択された処理ソフトウェアプログラムを転送するステップと
をさらに含む、請求項15に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項17】
前記ユーザ定義の優先度は、最短実行時間、最小ネットワークトラフィック、および最低コストの組み合わせを示す、請求項15に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項18】
前記処理済み画像データを第3の装置に転送するステップと、
前記処理済み画像データによる処理された医用画像を前記第3の装置で表示するステップと
をさらに含む、請求項15に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項19】
ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信するシステムであって、
医用画像の画像データおよび関連情報を蓄積する前記ネットワーク上の第1の装置と、
前記医用画像の前記画像データおよび処理ソフトウェアプログラムを蓄積し、かつ該処理ソフトウェアプログラムによって前記画像データを処理する前記ネットワーク上の第2の装置と、
前記処理ソフトウェアプログラムを蓄積する前記ネットワーク上のモバイル装置と
を備え、該モバイル装置は、前記第1の装置に画像リスト要求を送って前記関連情報を受信し、少なくとも1つの医用画像の画像データと前記処理ソフトウェアプログラムの1つとのセットをユーザが選択するための、前記関連情報を表示し、前記第2の装置における前記選択された医用画像および前記選択された処理ソフトウェアプログラムの有無に関して、前記第2の装置に問い合わせて、問い合わせ結果を受信し、該問い合わせ結果に基づいて、前記選択された画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムの組み合わせを前記第2の装置に転送し、該第2の装置は、前記転送された処理ソフトウェアプログラムを実行して、前記選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成する、画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項20】
前記モバイル装置は、前記ユーザが前記処理ソフトウェアプログラムの1つを選択する前に、前記選択された医用画像を表示する、請求項19に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項21】
前記第2の装置は、前記処理済み画像データを前記モバイル装置に転送し、該モバイル装置は、前記処理済み画像データによる処理された医用画像を前記モバイル装置で表示する、請求項19に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項22】
前記画像データを収集するCTスキャナ、ポジトロンエミッションCTスキャナ、MRIスキャナ、X線診断装置、および超音波スキャナから成る装置のいずれか1つをさらに備える、請求項19に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項23】
前記処理ソフトウェアプログラムは、コンピュータ支援診断プログラムに対する所定の形式の入力、3次元画像、合成画像、および経時的に整理された画像を生成するものを含む、請求項19に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項24】
前記第2の装置は複数の画像ファイルサーバをさらに含み、前記問い合わせ結果は前記画像ファイルサーバの少なくとも1つを示す、請求項19に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項25】
前記モバイル装置は、前記問い合わせ結果に示される前記画像ファイルサーバの1つに、前記選択された画像データに関する情報と前記選択された処理ソフトウェアプログラムとの組み合わせを転送する、請求項24に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項26】
前記モバイル装置は、前記ネットワーク上の前記第2の装置において前記処理が外部で行われるか否かを判定して、判定結果を生成し、該判定結果に応答して、前記モバイル装置は、前記選択された画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムの有無に関して前記第2の装置に問い合わせる、請求項19に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項27】
ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信するシステムであって、
画像データを蓄積し、任意選択で該画像データを処理する前記ネットワーク上の第1の装置と、
処理ソフトウェアプログラムを蓄積し、任意選択で前記画像データを処理する前記ネットワーク上の第2の装置と、
前記処理ソフトウェアプログラムに関する第1の情報および複数の医用画像データに関する第2の情報を前記ネットワーク上に保持する前記ネットワーク上のデータベースと、
前記第1の装置にある前記医用画像データのうちの選択された1つに関する前記第2の情報、および前記第2の装置にある前記処理ソフトウェアプログラムのうちの、前記選択された画像データに対して行うべき選択された1つに関する前記第1の情報を要求する前記ネットワーク上の第3の装置と
を備え、該第3の装置は、前記第1の情報を前記第2の情報と比較して、転送すべき前記選択された医用画像データまたは前記選択された処理ソフトウェアプログラムを示す比較結果を生成し、前記第1の装置は、前記比較結果に基づいて前記選択された医用画像データを前記第2の装置に転送し、該第2の装置は、前記比較結果に基づいて前記選択された処理ソフトウェアプログラムを前記第1の装置に転送し、前記第1の装置または前記第2の装置は、前記比較結果に基づいて、前記選択された処理ソフトウェアプログラムを実行して、前記選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成する、画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項28】
前記第1の情報および前記第2の情報はファイルサイズを含み、前記比較結果は、前記選択された画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムのうち、転送される前記ファイルサイズが小さい方を示す、請求項27に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項29】
前記第1の情報および前記第2の情報は、前記選択された画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムの蓄積場所を含む、請求項27に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項30】
前記処理済み画像データを受信し、該処理済み画像データによる処理された医用画像を前記第3の装置で表示する前記ネットワーク上の第4の装置をさらに備える、請求項27に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項31】
前記画像データを収集するCTスキャナ、ポジトロンエミッションCTスキャナ、MRIスキャナ、X線診断装置、および超音波スキャナから成る装置のいずれか1つをさらに備える、請求項27に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項32】
前記処理ソフトウェアプログラムは、コンピュータ支援診断プログラムに対する所定の形式の入力、3次元画像、合成画像、および経時的に整理された画像を生成するものを含む、請求項27に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項33】
ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信するシステムであって、
医用画像データを蓄積する前記ネットワーク上の第1の装置と、
処理ソフトウェアプログラムを蓄積する前記ネットワーク上の第2の装置と、
処理ソフトウェアプログラムおよび複数の医用画像データを含む静的要素に関する第1の情報を前記ネットワーク上に保持し、伝送速度を含む動的要素に関する第2の情報を前記ネットワーク上に保持する、該ネットワーク上のデータベースと、
ユーザ定義の優先度、および前記第1の装置にある前記医用画像データのうち、前記第2の装置にある前記処理ソフトウェアプログラムのうちの選択された1つによって処理されるべき選択された1つを含む、走査後処理コマンドを発行する前記ネットワーク上の第3の装置と
を備え、該第3の装置は、前記選択された医用画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムに関する前記第1の情報および前記第2の情報を要求し、前記第1の情報および前記第2の情報に基づいて前記ユーザ定義の優先度を最適化し、前記選択された処理ソフトウェアプログラムが実行されて、前記最適化されたユーザ定義の優先度に従って前記選択された画像データが処理され、処理済み画像データが生成される、画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項34】
前記第3の装置は、前記第1の情報および前記第2の情報に基づいて、転送すべき前記選択された医用画像データまたは前記選択された処理ソフトウェアプログラムを示す比較結果を生成する、請求項33に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項35】
前記ユーザ定義の優先度は、最短実行時間、最小ネットワークトラフィック、および最低コストの組み合わせを示す、請求項33に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項36】
前記第3の装置は、前記処理済み画像データによる処理された医用画像を表示する、請求項33に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項1】
ネットワーク、該ネットワーク上の処理ソフトウェアプログラムを蓄積するモバイル装置、および前記ネットワーク上の画像データおよび関連情報を蓄積する第1の装置を介して画像データを保管、処理、および通信する方法であって、
前記モバイル装置から前記関連情報を前記第1の装置に要求するステップと、
前記モバイル装置で前記関連情報を表示するステップと、
前記モバイル装置における前記関連情報に基づいて少なくとも1つの医用画像を選択するステップと、
前記第1の装置からの前記選択された医用画像の画像データの一部を前記モバイル装置で受信するステップと、
前記モバイル装置において、前記処理ソフトウェアプログラムの1つによって前記画像データに対して行うべき処理を選択するステップと、
第2の装置における前記選択された医用画像および前記選択された処理に対応するソフトウェアプログラムの有無に関して、前記第2の装置に問い合わせるステップであって、問い合わせ結果を受信する、問い合わせるステップと、
前記問い合わせ結果に基づいて、前記選択された医用画像に関する情報および前記選択された処理を行う前記ソフトウェアプログラムの組み合わせを、前記モバイル装置から前記第2の装置に転送するステップと、
前記第2の装置において、前記転送されたソフトウェアプログラムを実行するステップであって、前記選択された医用画像の前記画像データを処理して、処理済み画像データを生成することによって実行するステップとを含む、画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項2】
前記選択された医用画像の前記画像データの蓄積場所を判定するステップをさらに含む、請求項1に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項3】
前記処理済み画像データを前記モバイル装置に転送するステップと、
前記処理済み画像データによる前記処理された医用画像を前記モバイル装置で表示するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項4】
前記画像データは、CTスキャナ、ポジトロンエミッションCTスキャナ、MRIスキャナ、X線診断装置、および超音波スキャナから成る装置のいずれか1つにより収集される、請求項1に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項5】
前記処理ソフトウェアプログラムは、コンピュータ支援診断プログラムに対する所定の形式の入力、3次元画像、合成画像、および経時的に整理された画像を生成するものを含む、請求項1に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項6】
前記第2の装置は複数の画像ファイルサーバを含み、前記問い合わせ結果は前記画像ファイルサーバの少なくとも1つを示す、請求項1に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項7】
前記モバイル装置からの前記問い合わせ結果に示される前記画像ファイルサーバの1つに、前記選択された医用画像に関する情報と前記選択された処理を行う前記ソフトウェアプログラムとの組み合わせを転送するステップをさらに含む、請求項6に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項8】
前記ネットワーク上の前記第2の装置において前記処理が外部で行われるか否かを判定するさらなるステップであって、判定結果を生成することによって判定するステップをさらに含み、前記判定結果に応答して前記問い合わせを行う、請求項1に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項9】
ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信する方法であって、
処理ソフトウェアプログラムに関する第2の情報を前記ネットワーク上に保持するステップと、
複数の医用画像データに関する第1の情報を前記ネットワーク上に保持するステップと、
前記ネットワーク上の第1の装置にある前記医用画像データのうちの選択された1つに関する前記第1の情報を要求するステップと、
第2の装置にある前記処理ソフトウェアプログラムのうちの、前記選択された画像データに対して行うべき選択された1つに関する前記第2の情報を要求するステップと、
前記第1の情報を前記第2の情報と比較するステップであって、転送すべき前記選択された医用画像データまたは前記選択された処理ソフトウェアプログラムを示す比較結果を生成することによって比較するステップと、
前記比較結果に基づいて、前記選択された前記医用画像データを前記第2の装置に、または前記選択された処理ソフトウェアプログラムを前記第1の装置に転送するステップと、
前記選択された処理ソフトウェアプログラムを実行するステップであって、前記選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成することによって実行するステップと
を含む、画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項10】
前記第1の情報および前記第2の情報はファイルサイズを含み、前記比較結果は、前記選択された医用画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムのうち、転送される前記ファイルサイズが小さい方を示す、請求項9に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項11】
前記選択された画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムの蓄積場所を判定するステップをさらに含む、請求項9に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項12】
前記処理済み画像データを第3の装置に転送するステップと、
前記処理済み画像データによる処理された医用画像を前記第3の装置で表示するステップと
をさらに含む、請求項9に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項13】
前記医用画像データは、CTスキャナ、ポジトロンエミッションCTスキャナ、MRIスキャナ、X線診断装置、および超音波スキャナから成る装置のいずれか1つにより収集される、請求項9に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項14】
前記処理ソフトウェアプログラムは、コンピュータ支援診断プログラムに対する所定の形式の入力、3次元画像、合成画像、および経時的に整理された画像を生成するものを含む、請求項9に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項15】
ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信する方法であって、
処理ソフトウェアプログラムおよび複数の医用画像データを含む静的要素に関する第1の情報を前記ネットワーク上に保持するステップと、
伝送速度を含む動的要素に関する第2の情報を前記ネットワーク上に保持するステップと、
前記ネットワーク上の第1の装置にある前記医用画像データのうち、前記ネットワーク上の第2の装置にある前記処理ソフトウェアプログラムのうちの選択された1つによって処理されるべき選択された1つ、およびユーザ定義の優先度を含む、走査後処理コマンドを発行するステップと、
前記選択された医用画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムに関する前記第1の情報および前記第2の情報を要求するステップと、
前記第1の情報および前記第2の情報に基づいて前記ユーザ定義の優先度を最適化するステップと、
前記選択された処理ソフトウェアプログラムを実行するステップであって、前記最適化されたユーザ定義の優先度に従って前記選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成することによって実行するステップと
を含む、画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項16】
前記第1の情報および前記第2の情報に基づいて、転送すべき前記選択された医用画像データまたは前記選択された処理ソフトウェアプログラムを示す比較結果を生成するステップと、
前記比較結果に基づいて、前記選択された医用画像データまたは前記選択された処理ソフトウェアプログラムを転送するステップと
をさらに含む、請求項15に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項17】
前記ユーザ定義の優先度は、最短実行時間、最小ネットワークトラフィック、および最低コストの組み合わせを示す、請求項15に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項18】
前記処理済み画像データを第3の装置に転送するステップと、
前記処理済み画像データによる処理された医用画像を前記第3の装置で表示するステップと
をさらに含む、請求項15に記載の画像データを保管、処理、および通信する方法。
【請求項19】
ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信するシステムであって、
医用画像の画像データおよび関連情報を蓄積する前記ネットワーク上の第1の装置と、
前記医用画像の前記画像データおよび処理ソフトウェアプログラムを蓄積し、かつ該処理ソフトウェアプログラムによって前記画像データを処理する前記ネットワーク上の第2の装置と、
前記処理ソフトウェアプログラムを蓄積する前記ネットワーク上のモバイル装置と
を備え、該モバイル装置は、前記第1の装置に画像リスト要求を送って前記関連情報を受信し、少なくとも1つの医用画像の画像データと前記処理ソフトウェアプログラムの1つとのセットをユーザが選択するための、前記関連情報を表示し、前記第2の装置における前記選択された医用画像および前記選択された処理ソフトウェアプログラムの有無に関して、前記第2の装置に問い合わせて、問い合わせ結果を受信し、該問い合わせ結果に基づいて、前記選択された画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムの組み合わせを前記第2の装置に転送し、該第2の装置は、前記転送された処理ソフトウェアプログラムを実行して、前記選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成する、画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項20】
前記モバイル装置は、前記ユーザが前記処理ソフトウェアプログラムの1つを選択する前に、前記選択された医用画像を表示する、請求項19に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項21】
前記第2の装置は、前記処理済み画像データを前記モバイル装置に転送し、該モバイル装置は、前記処理済み画像データによる処理された医用画像を前記モバイル装置で表示する、請求項19に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項22】
前記画像データを収集するCTスキャナ、ポジトロンエミッションCTスキャナ、MRIスキャナ、X線診断装置、および超音波スキャナから成る装置のいずれか1つをさらに備える、請求項19に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項23】
前記処理ソフトウェアプログラムは、コンピュータ支援診断プログラムに対する所定の形式の入力、3次元画像、合成画像、および経時的に整理された画像を生成するものを含む、請求項19に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項24】
前記第2の装置は複数の画像ファイルサーバをさらに含み、前記問い合わせ結果は前記画像ファイルサーバの少なくとも1つを示す、請求項19に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項25】
前記モバイル装置は、前記問い合わせ結果に示される前記画像ファイルサーバの1つに、前記選択された画像データに関する情報と前記選択された処理ソフトウェアプログラムとの組み合わせを転送する、請求項24に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項26】
前記モバイル装置は、前記ネットワーク上の前記第2の装置において前記処理が外部で行われるか否かを判定して、判定結果を生成し、該判定結果に応答して、前記モバイル装置は、前記選択された画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムの有無に関して前記第2の装置に問い合わせる、請求項19に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項27】
ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信するシステムであって、
画像データを蓄積し、任意選択で該画像データを処理する前記ネットワーク上の第1の装置と、
処理ソフトウェアプログラムを蓄積し、任意選択で前記画像データを処理する前記ネットワーク上の第2の装置と、
前記処理ソフトウェアプログラムに関する第1の情報および複数の医用画像データに関する第2の情報を前記ネットワーク上に保持する前記ネットワーク上のデータベースと、
前記第1の装置にある前記医用画像データのうちの選択された1つに関する前記第2の情報、および前記第2の装置にある前記処理ソフトウェアプログラムのうちの、前記選択された画像データに対して行うべき選択された1つに関する前記第1の情報を要求する前記ネットワーク上の第3の装置と
を備え、該第3の装置は、前記第1の情報を前記第2の情報と比較して、転送すべき前記選択された医用画像データまたは前記選択された処理ソフトウェアプログラムを示す比較結果を生成し、前記第1の装置は、前記比較結果に基づいて前記選択された医用画像データを前記第2の装置に転送し、該第2の装置は、前記比較結果に基づいて前記選択された処理ソフトウェアプログラムを前記第1の装置に転送し、前記第1の装置または前記第2の装置は、前記比較結果に基づいて、前記選択された処理ソフトウェアプログラムを実行して、前記選択された画像データを処理して、処理済み画像データを生成する、画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項28】
前記第1の情報および前記第2の情報はファイルサイズを含み、前記比較結果は、前記選択された画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムのうち、転送される前記ファイルサイズが小さい方を示す、請求項27に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項29】
前記第1の情報および前記第2の情報は、前記選択された画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムの蓄積場所を含む、請求項27に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項30】
前記処理済み画像データを受信し、該処理済み画像データによる処理された医用画像を前記第3の装置で表示する前記ネットワーク上の第4の装置をさらに備える、請求項27に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項31】
前記画像データを収集するCTスキャナ、ポジトロンエミッションCTスキャナ、MRIスキャナ、X線診断装置、および超音波スキャナから成る装置のいずれか1つをさらに備える、請求項27に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項32】
前記処理ソフトウェアプログラムは、コンピュータ支援診断プログラムに対する所定の形式の入力、3次元画像、合成画像、および経時的に整理された画像を生成するものを含む、請求項27に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項33】
ネットワークを介して画像データを保管、処理、および通信するシステムであって、
医用画像データを蓄積する前記ネットワーク上の第1の装置と、
処理ソフトウェアプログラムを蓄積する前記ネットワーク上の第2の装置と、
処理ソフトウェアプログラムおよび複数の医用画像データを含む静的要素に関する第1の情報を前記ネットワーク上に保持し、伝送速度を含む動的要素に関する第2の情報を前記ネットワーク上に保持する、該ネットワーク上のデータベースと、
ユーザ定義の優先度、および前記第1の装置にある前記医用画像データのうち、前記第2の装置にある前記処理ソフトウェアプログラムのうちの選択された1つによって処理されるべき選択された1つを含む、走査後処理コマンドを発行する前記ネットワーク上の第3の装置と
を備え、該第3の装置は、前記選択された医用画像データおよび前記選択された処理ソフトウェアプログラムに関する前記第1の情報および前記第2の情報を要求し、前記第1の情報および前記第2の情報に基づいて前記ユーザ定義の優先度を最適化し、前記選択された処理ソフトウェアプログラムが実行されて、前記最適化されたユーザ定義の優先度に従って前記選択された画像データが処理され、処理済み画像データが生成される、画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項34】
前記第3の装置は、前記第1の情報および前記第2の情報に基づいて、転送すべき前記選択された医用画像データまたは前記選択された処理ソフトウェアプログラムを示す比較結果を生成する、請求項33に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項35】
前記ユーザ定義の優先度は、最短実行時間、最小ネットワークトラフィック、および最低コストの組み合わせを示す、請求項33に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【請求項36】
前記第3の装置は、前記処理済み画像データによる処理された医用画像を表示する、請求項33に記載の画像データを保管、処理、および通信するシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2011−16006(P2011−16006A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238329(P2010−238329)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【分割の表示】特願2004−287454(P2004−287454)の分割
【原出願日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【分割の表示】特願2004−287454(P2004−287454)の分割
【原出願日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
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