説明

医用通信管理装置、医用画像診断装置、及び医用通信管理システム

【課題】医用画像情報の受信側の医用情報装置のデータ処理の仕様を基に、該医用情報装置の処理に必要な情報を自動的に取得し送信する医用通信管理装置を提供する。
【解決手段】医用情報端末が実施するサービスを選択するサービス選択部102と、医用情報端末002のデータ処理仕様を取得するデータ処理仕様取得部101と、データ処理仕様を基に医用情報端末002が利用する入力項目を識別する入力項目識別部104と、入力項目に対応する項目内容を入力するための入力画面を表示部に表示させ、その後その入力を受け付ける表示制御部109と、入力を受けた項目内容の情報を画像データとともに医用情報装置に出力する出力部107とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク等に接続された各種医用画像診断装置や医用画像管理システム間における医用画像などの送受信の設定を行う医用通信管理装置、医用画像診断装置、及び医用通信管理システムに関する。特に、情報の送受信を行う装置毎に画像データの構成を決定する医用通信管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医用分野においてX線診断装置、X線CT装置、磁気共鳴イメージング(MRI)装置、超音波診断装置など、被検体の内部を撮像して画像を生成し診断に供する医用画像診断装置が多く用いられてきている。これら医用画像診断装置は、疾病の診断や治療方針の策定、及び経過観察などに用いられている。これら医用画像診断装置により作成された医用画像は、各医用画像に対応する付帯情報とともに画像サーバ装置に保存される。以下では、医用画像とその医用画像に付帯する付帯情報とを含めて医用画像データという。
【0003】
これら保管された医用画像情報は、必要に応じて迅速に読みだして診断などに供するように、画像サーバ装置で集中的に保管して管理されている。そして、大量の医用画像情報を有する医療施設ではネットワーク化が進み、各種医用画像装置、画像サーバ装置、診断用ワークステーション、及び、プリンタといったイメージャ装置などの医用情報装置をネットワークに接続することにより、このネットワークを介して医用画像情報の送受信を行えるようにしている。具体的には、医用画像診断装置で収集した医用画像を画像サーバ装置に付帯情報とともに直接保存したり、種々の診療科等での要求に応じて、必要な医用画像情報を画像サーバ装置から読みだして、診療科に設置されている診断用ワークステーションなどで観察したりしている。また、画像サーバ装置に保管されている医用画像などを、必要に応じてイメージャ装置へ読みだして、X線フィルムや紙に印刷することも可能である。
【0004】
このような医用情報システム内においては様々なメーカの医用情報装置が導入されていることが多々ある。そのような場合に異なるメーカで通信用のプロトコルが異なると相互の情報の送受信が困難になる。そこで、様々な医用情報装置が相互に情報の送受信を行えるように、ネットワークプロトコルの標準化が進められている。このプロトコルにはたとえばDICOM(Digital Imaging and Comunications in Medicine)規格などがある。このDICOMは、画像情報、検査情報、患者情報などの、各種診断情報の内容やデータ構造と、それらの診断情報をメッセージとして交換する際の手順、すなわち、画像の保存、取り出し、印刷、問い合わせなどのサービスを要求する手順やインターフェイスなどが定義されている。しかし、これらの標準化されたプロトコルを用いて医用情報装置間の通信を確立した場合にも、送受信する医用情報の内容によっては、医用情報を受け取る側の医用情報装置に受け取った医用情報を処理することができない場合がある。これでは、医用情報の送受信を行っても無駄な通信になってしまう。
【0005】
そこで従来、所定の医用プロトコルに基づき通信するに際し、通信相手の医用情報機器が実装しているサービスに関する情報を、事前に確実に把握する技術(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−259242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載されている技術では、通信相手となる医用情報機器が実装しているサービスを把握することができるが、受信した医用情報を処理するために必要な情報を受信側の医用情報機器が有しているか否かがわからない。そのため、所定のプロトコルに基づく医用画像のデータの通信処理が正常終了しても、実際に受信した医用画像を表示したり処理したりする上で問題が発生するおそれがある。
【0008】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、医用画像情報の受信側の医用情報装置のデータ処理の仕様を基に、医用画像情報の通信が成功した後に受信側の医用情報装置の処理に必要な情報を自動的に取得し送信する医用通信管理装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の医用通信管理装置は、ネットワークを介して接続されている外部の医用情報装置のサービスに供給するために指定された医用画像及び該医用画像に関連する患者情報や検査情報を含む付帯情報を含む画像データを出力する医用通信管理装置であって、前記画像データを管理する画像データ管理手段と、前記医用情報装置の識別情報と該医用情報装置が実施するサービスとの対応を表したサービス識別情報を記憶しているサービス記憶手段と、前記医用情報装置の識別情報の入力を受けて前記サービス識別情報を参照し、該医用情報装置が実施するサービスを選択するサービス選択手段と、前記選択したサービスで該医用情報装置が使用するデータを指定したデータ処理仕様を該医用情報装置から取得するデータ処理仕様取得手段と、前記データ処理仕様で指定されるデータと患者情報及び検査情報などを含む入力画面の入力項目との対応関係を表すデータ入力項目対応情報を予め記憶している項目対応情報記憶手段と、前記取得したデータ処理仕様を基に前記データ入力項目対応情報を参照し、前記医用情報装置が利用するデータに対応する入力項目を取得する入力項目識別手段と、前記取得された入力項目に該当する項目内容を入力するための入力画面を表示部に表示させ、その後該項目内容を受け付ける表示制御手段と、前記入力を受けた入力項目の項目内容を前記画像データとともに前記医用情報装置に出力する出力手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0010】
請求項6に記載の医用画像診断装置は、ワークステーションなどの医用情報装置及び患者の生年月日やIDなどの項目とそれに対応する情報で構成される検査オーダ情報を予め記憶している外部のオーダ情報記憶装置とにネットワークを介して相互に接続されており、前記医用情報装置のサービスに供給するために指定された医用画像及び該医用画像に関連する患者情報や検査情報を含む付帯情報を含む画像データを出力する医用画像診断装置であって、前記画像データを管理する画像データ管理手段と、前記医用情報装置の識別情報と該医用情報装置が実施するサービスとの対応を表したサービス識別情報を記憶しているサービス記憶手段と、前記医用情報装置の識別情報の入力を受けて前記サービス識別情報を参照し、該医用情報装置が実施するサービスを選択するサービス選択手段と、前記選択したサービスで該医用情報装置が使用するデータを指定したデータ処理仕様を該医用情報装置から取得するデータ処理仕様取得手段と、前記データ処理仕様で指定されるデータと患者情報及び検査情報を含む入力画面の入力項目との対応関係を表すデータ入力項目対応情報を予め記憶している項目対応情報記憶手段と、前記取得したデータ処理仕様を基に前記データ入力項目対応情報を参照し、前記医用情報装置が利用するデータに対応する入力項目を取得する入力項目識別手段と、前記オーダ情報記憶装置を検索し前記取得された入力項目に該当する項目に対応する情報を取得する情報取得手段と、前記取得された入力項目のうち対応する情報が前記オーダ情報記憶手段に存在しない項目の項目内容を入力するための入力画面を表示部に表示させ、その後その項目内容を受け付ける表示制御手段と、前記オーダ情報記憶装置から取得した項目の情報及び前記入力を受けた項目内容を前記画像データとともに前記医用情報装置に出力する出力手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0011】
請求項8に記載の医用通信管理システムは、ワークステーションなどの医用情報装置、患者の生年月日やIDなどの項目とそれに対応する情報で構成される検査オーダ情報を予め記憶しているオーダ情報記憶装置、及び前記医用情報装置のサービスに供給するために指定された医用画像及び該医用画像に関連する患者情報や検査情報を含む付帯情報を含む画像データを出力する医用画像診断装置が相互に接続されている医療画像管理システムであって、前記医用画像診断装置は、前記画像データを管理する画像データ管理手段と、前記医用情報装置の識別情報と該医用情報装置が実施するサービスとの対応を表したサービス識別情報を記憶しているサービス記憶手段と、前記医用情報装置の識別情報の入力を受けて前記サービス識別情報を参照し、該医用情報装置が実施するサービスを選択するサービス選択手段と、前記選択したサービスで該医用情報装置が使用するデータを指定したデータ処理仕様を該医用情報装置から取得するデータ処理仕様取得手段と、前記データ処理仕様で指定されるデータと患者情報及び検査情報などを含む入力画面の入力項目との対応関係を表すデータ入力項目対応情報を予め記憶している項目対応情報記憶手段と、前記取得したデータ処理仕様を基に前記データ入力項目対応情報を参照し、前記医用情報装置が利用するデータに対応する入力項目を取得する入力項目識別手段と、前記取得した入力項目を基に前記オーダ情報記憶装置を検索し、該入力項目に対応する情報を取得する情報取得手段と、前記取得された入力項目のうち前記オーダ情報記憶装置に対応する項目内容が存在しない入力項目を入力するための入力画面を表示部に表示させ、その後該項目内容を受け付ける表示制御手段と、前記オーダ情報記憶装置から取得した前記入力項目の項目内容及び前記入力を受けた入力項目の項目内容を前記画像データとともに前記医用情報装置に出力する出力手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0012】
請求項9に記載の医用通信管理システムは、ワークステーションなどの医用情報装置、患者の生年月日やIDなどの項目とそれに対応する情報で構成される検査オーダ情報を予め記憶しているオーダ情報記憶装置、及び前記医用情報装置のサービスに供給するために指定された医用画像及び該医用画像に関連する患者情報や検査情報を含む付帯情報を含む画像データを出力する医用画像診断装置が相互に接続されている医療画像管理システムであって、前記医用画像診断装置は、前記画像データを管理する画像データ管理手段と、前記医用情報装置の識別情報と該医用情報装置が実施するサービスとの対応を表したサービス識別情報を記憶しているサービス記憶手段と、前記医用情報装置の識別情報の入力を受けて前記サービス識別情報を参照し、該医用情報装置が実施するサービスを選択するサービス選択手段と、前記選択したサービスで該医用情報装置が使用するデータを指定したデータ処理仕様を該医用情報装置から取得するデータ処理仕様取得手段と、前記データ処理仕様で指定されるデータと患者情報及び検査情報を含む入力画面の入力項目との対応関係を表すデータ入力項目対応情報を予め記憶している項目対応情報記憶手段と、前記取得したデータ処理仕様を基に前記データ入力項目対応情報を参照し、前記通信を行う医用情報装置が利用するデータに対応する入力項目を取得する入力項目識別手段と、前記オーダ情報記憶装置を検索し前記取得された入力項目に該当する項目に対応する情報があった場合には該項目に対応する情報を取得する情報取得手段と、前記入力項目のうち対応する情報が前記オーダ情報記憶手段に存在しない項目の項目内容を入力するための入力画面を表示部に表示させ、その後その入力内容を受け付ける表示制御手段と、前記オーダ情報記憶装置から取得した項目の情報及び前記入力を受けた項目内容を前記画像データとともに前記医用情報装置に出力する出力手段と、前記オーダ情報記憶装置から検査オーダ情報に登録する項目の通知要求を受けて、前記入力項目のうち対応する情報が前記オーダ情報記憶装置に存在しない項目を加えて前記登録する項目を通知する項目通知手段とを備え、前記オーダ情報記憶装置は、前記医用画像診断装置から検査オーダ情報に登録する項目を取得する項目取得手段と、前記取得した項目を入力項目として含む検査オーダ情報の入力画面を表示手段に表示させる検査オーダ入力画面表示制御手段と、入力を受けて検査オーダ情報を記憶するオーダ情報記憶手段と、前記医用画像診断装置からの前記入力項目の通知要求を基に前記オーダ情報記憶手段を検索し、前記入力項目に該当する項目に対応する情報を前記医用画像診断装置へ供給する情報供給手段と、を備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の医用通信管理装置、請求項6に記載の医用画像診断装置、並びに請求項8及び請求項9に記載の医用通信管理システムによると、通信相手となる医用情報装置毎にその通信相手の医用情報装置が医用画像情報を処理するうえで必要なデータを取得し送信することができる。これにより、通信相手の医用情報装置による医用画像情報の処理の実行時のデータ不足による障害の発生を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る医用通信管理装置及び医用通信管理システムのブロック図
【図2】データ処理仕様の一例の図
【図3】データ入力項目対応情報を説明するための図
【図4】最初に情報取得部が有している検査オーダ情報の検索条件を表す表の図
【図5】情報取得部が取得した医用情報端末で実施されるサービスのデータ処理仕様の一例の図
【図6】変更後の検査オーダ情報の検索条件を表す表の図
【図7】(A)最初に記憶されている入力画面のフォーマットに含まれる項目を示す図、(B)実際に操作者に入力を要求する入力画面に含まれる項目を示す図
【図8】第1の実施形態に係る医用通信管理装置による医用情報端末への画像データの出力のフローチャートの図
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
〔第1の実施形態〕
以下、この発明の第1の実施形態に係る医用通信管理装置、及び該医用通信管理システムを構成する医用通信管理装置について説明する。図1は本発明に係る医用通信管理装置の機能を表すブロック図である。
【0016】
本実施形態に係る医用通信管理システムは、医用画像診断装置100、オーダ情報記憶装置200、及び医用情報端末002がネットワークを介して相互に接続されたシステム構成を有している。医用画像診断装置100、オーダ情報記憶装置200、及び医用情報端末002は相互に情報の送受信を行うことが可能である。本発明に係る医用通信管理システムは医用画像管理システム(PACS:Picture Archiving and Communication System)の一部を構成するシステムである。医用画像診断装置100、オーダ情報記憶装置200、及び医用情報端末002は、ネットワーク上でDICOM(Digital Imaging and Communications in Medecine)規格に基づいた通信を行う。
【0017】
また、本実施形態に係る医用通信管理装置001は、医用画像診断装置100の機能部の一部及びオーダ情報記憶装置200の機能部の一部により構成される。このオーダ情報記憶装置200は、RIS(Radiology Information System)などで構成してもよい。
【0018】
医用情報端末002は、ワークステーションなどの検査処理や画像処理(例えば、医用画像の読影などにおける画像処理)などを行う情報端末である。この医用情報端末002が本発明における「医用情報装置」にあたる。本実施形態では、説明のためネットワーク上に1台の医用情報端末002を配置しているが、この医用情報端末002はネットワーク上に複数台存在してもよい。
【0019】
医用情報端末002は、検査処理や画像処理を行うために医用画像診断装置100に対して画像データの送信要求を送信する。ここで、画像データとは、医用画像、及び患者情報(患者ID、生年月日など)や検査情報(日付、対象部位など)といった特定の医用画像に関連する付帯情報によって構成されるデータである。この画像データの送信要求を医用画像診断装置100に送信するとともに、医用画像診断装置100のサービス選択部102へ自己の識別情報を出力する。さらに、医用情報端末002は、自装置が実施可能なサービス毎にそのサービスで利用するデータが記述されたテーブルであるデータ処理仕様を有している。ここで、「サービス」とは医用画像ネットワークで必要となるさまざまな機能のことであり、DICOMの場合にはDICOMで規定された機能のことを指す。そして、例えば、図2に示すようなテーブルがデータ処理仕様である。図2はストレージサービスのデータ処理仕様の例である。ストレージサービスでは、「CT Image Strage」や「Secondary Capture Image Storage」など図2に記載されているデータが使用される。本実施形態では医用情報端末002がクライアントの場合で説明しているが、例えばサーバの場合ならば、「RT Imange Storage」や「RT Structure Set Storage」などは利用されない。この医用情報端末002は、本発明における「医用情報装置」にあたる。
【0020】
一般に、DICOM規格に則った通信を行う場合には、通信相手によって送信するデータの内容が変わる。例えば、送信相手によっては、画像データの送信時間を短くするためにプライベートタグを取り除いて送信してほしい等の要求が発生したり、画像データの中の個人情報やプライバシー情報を取り除いて送って欲しいなどの要求が発生したり、画像データの中の個人情報やプライバシー情報を取り除いて送ってほしいなどの要求が発生したりすることがある。上述のサービスを参照することでこのような送信相手の特別な要求にこたえることが可能となる。
【0021】
医用画像診断装置100は、図1に示すように、データ処理仕様取得部101、サービス選択部102、サービス記憶部103、入力項目識別部104、項目対応情報記憶部105、情報取得部106、出力部107、画像データ管理部108、表示制御部109、ユーザインタフェース112、項目通知部115を有している。
【0022】
サービス記憶部103は、各医用情報端末002の識別情報に対応して、その識別情報を有する医用情報端末002が実施するサービスの種類が記載されているサービス識別情報を記憶している。このサービス識別情報の具体的な例としては、CT Image、MR Image、US Multiframe Image等がある。ここで、サービスとはユーザインタフェースを持たないアプリケーションの一つであり、本実施形態では画像データにたいする検査処理や画像処理などを行うためのアプリケーションである。このサービス記憶部103が本発明における「サービス記憶手段」にあたる。
【0023】
サービス選択部102は、通信相手となる医用情報端末002から該医用情報端末002の識別情報の入力を受ける。以下ではこの識別情報を通信先識別情報という。この識別情報の具体的な例としては、AE Title、HostNamae、IP Adress,Mnemonic Name等がある。サービス選択部102は、入力された通信先識別情報を基にサービス識別情報を検索し、通信相手となる医用情報端末002が実施するサービスの種類を選択する。サービス選択部102は、選択したサービスの種類をデータ処理仕様取得部101へ出力する。このサービス選択部102が本発明における「サービス選択手段」にあたる。
【0024】
データ処理仕様取得部101は、サービス選択部102から通信相手の医用情報端末002が実施するサービスの種類の入力を受ける。データ処理仕様取得部101は、入力されたサービスの種類のデータ処理仕様の取得要求を医用情報端末002に送信する。ここで、データ処理仕様とは、図3で示すように、医用情報端末002が特定のサービスを実施するときに必要なデータをサービス毎に示す情報である。このデータ処理仕様の具体的な例としては、DICOMタグ等がある。DICOMタグはDICOMデータ要素の属性(内容)を表すものであり、DICOMデータ要素にはその属性を識別するためのDICOMタグが付けられている。この、DICOMタグを参照することで、そのデータが、例えば、患者指名を表すデータであるのか、患者識別子を表すデータであるのか、もしくは患者生年月日を表すデータであるのかといったことが判別できる。ここでは、DICOMタグを例に説明したが、このデータ処理仕様としてはサービスで使用しているデータの内容がわかるものであれば他の情報を用いてもよい。すなわち、このデータ処理仕様を参照することで特定のサービスを実施するために必要となるデータを指定することができる。図3は、データ入力項目対応情報を説明するための図である。そして、データ処理仕様取得部101は、医用情報端末002から入力されたサービスの種類に対応するデータ処理仕様を取得する。データ処理仕様取得部101は、取得したデータ処理仕様を入力項目識別部104へ出力する。このデータ処理仕様取得部101が本発明における「データ処理仕様取得手段」にあたる。
【0025】
項目対応情報記憶部105は、サービスで利用するデータと患者情報や検査情報といった入力項目との対応関係が記載されたテーブルであるデータ入力項目対応情報を記憶している。ここで、入力項目とは、医用情報端末002が利用するデータとして必要なデータの種類(タイトル)のことを指す。例えば、図3に示すように、データとして「患者名(Patient‘s name)」や「誕生日(Patient’s Birth Date)」などがある場合、患者名に対応する入力項目は「名字(Lastname)」「名前(First name)」であり、誕生日に対応する入力項目は「年(Year)」「月(Month)」「日(Day)」である。医用画像診断装置100が医用情報端末002に画像データを送信するときに、医用情報端末002が利用する画像データの入力を受け付けるために、操作者に対しどのような情報が必要とされているかを提示するための項目である。この項目対応情報記憶部105が本発明における「項目対応情報記憶手段」にあたる。
【0026】
入力項目識別部104は、データ処理仕様取得部101から医用情報端末002の利用するサービスに対応したデータ処理仕様の入力を受ける。入力項目識別部104は、入力されたデータ処理仕様を基に項目対応情報記憶部105に記憶されているデータ入力項目対応情報を参照する。入力項目識別部104は、データ処理仕様に対応する入力項目を取得する。入力項目識別部104は、取得した入力項目を情報取得部106へ出力する。この入力項目識別部104が本発明における「入力項目識別手段」にあたる。
【0027】
情報取得部106は、入力項目識別部104から医用情報端末002が利用するサービスに対応する入力項目の入力を受ける。また、情報取得部106は、データ処理仕様取得部101からデータ処理仕様を取得する。さらに、情報取得部106は、オーダ情報記憶装置200へオーダ情報記憶装置200が有しているオーダ情報の提供の要求を通知する。ここで、オーダ情報とは検査を行う際にどのような検査を誰に行うかを指定するための情報であり、具体的には患者情報や検査オーダ情報などを含む情報である。そして、情報取得部106は、オーダ情報記憶装置200が備える情報供給部204からオーダ情報を取得する。情報取得部106は、医用情報端末002が利用するサービスに対応する入力項目と取得したオーダ情報とを比較し、該入力項目のうちオーダ情報に記載されている入力項目に対応する項目の情報を取得する。ここで、項目の情報とはその項目の内容を表す情報を指している。そして、情報取得部106は、出力部107へ情報供給部204から取得した項目の情報を出力する。さらに、情報取得部106は、該入力項目のうちオーダ情報に対応する項目が記載されていない入力項目を抽出する。情報取得部106は、抽出した入力項目を表示制御部109へ出力する。この情報取得部106が本発明における「情報取得手段」にあたる。
【0028】
この情報取得部106による検査オーダ情報の取得は具体的には以下のように行われる。図4は最初に情報取得部106が有している検査オーダ情報の検索条件を表す図である。図5は情報取得部106が取得した医用情報端末002で実施されるサービスのデータ処理仕様の一例の図である。図6は変更後の検査オーダ情報の検索条件を表す表の図である。情報取得部106は、入力項目に該当する項目に対応する情報をオーダ情報記憶装置200から取得するにあたってはオーダ情報記憶装置200の記憶領域を検索して該情報を取得する。その時、情報取得部106は、検索条件を用いてオーダ情報記憶装置200の検索をおこなう。そこで、情報取得部106は、検索要求条件情報として図4のような検査オーダ情報の検索を行う際の検索条件及び応答Keyを定義した情報を有している。ここで、列401が検索条件として用いるか否かを決定する要素であり、チェックが付いている項目が検索条件として含んでいることを示している。ここで、列401ではContrast Allergies(アレルギーデータの利用)の行402にチェックが付いていないので、検索条件から外れている。そして、例えばデータ処理仕様として図5に示す項目を有するものが送られてきた場合、行501にContrast Allergiesが定義されている。そして、図4の検査データ情報の検索の定義にはContrast Allergiesの項目のチェックが外れており検索不要の状態になっている。そこで、情報取得部106は、図6に示すようにContrast Allergiesの行601の検索条件の項目にチェックをつけてContrast Allergiesを検索項目として追加する。この変更した検索条件を基に検査オーダ情報を検索することで、情報取得部106は入力項目に該当する項目のデータが検査オーダ情報に存在する場合にその項目及びその項目に対応する情報を取得することができる。
【0029】
表示制御部109は、フォーマット記憶部110及び入力画面表示部111を備えている。この表示制御部109が本発明における「表示制御手段」にあたる。また、フォーマット記憶部110が本発明における「フォーマット記憶手段」にあたり、入力画面表示部が本発明における「入力画面表示手段」にあたる。
【0030】
フォーマット記憶部110は、ハードディスクやメモリなどの記録媒体で構成されている。フォーマット記憶部110には、操作者から入力項目に対応する情報の入力を受け付けるための入力画面のフォーマットが記憶されている。ここで、入力画面のフォーマットはすべての入力項目に対応する入力欄を設けた画面でもよいし、最初は検査に通常必要な入力項目のみを有する入力画面のフォーマットを有している画面でもよい。すべての入力項目に対応する入力欄作成することは煩雑であるため、本実施形態では検査に通常必要とされる入力項目のみを有する入力画面のフォーマットを記憶しておき、実際の入力画面を表示するときにそのフォーマットに入力欄が設けられていない項目を追加する構成である。
【0031】
入力画面表示部111は、情報取得部106からオーダ情報に対応する項目の記載がない入力項目の入力を受ける。さらに、入力画面表示部111はフォーマット記憶部110から入力画面のフォーマットを取得する。入力画面表示部111は、入力画面のフォーマットのうち入力された入力項目に対応する入力欄を抽出し、該抽出した入力欄を入力必須の項目に設定する。この入力欄とは項目内容を入力するための欄である。また、入力項目に対応する入力欄が設けられていない場合には、入力画面表示部111は入力画面のフォーマットに新たに対応する入力欄を追加する。例えば、最初の検査に通常必要とされる入力項目が図7(A)の表に記載された項目とする。そして、入力を受けた入力項目が「First name」「Last name」「Patient ID」「Year」「Month」「Day」Patient’s sex」であった場合、図7(B)に示すように項目701及び項目702が追加されフォーマットの項目が変更される。さらに、図7(B)で必須とされている項目が入力必須項目となる。本実施形態では、オプションが必須に変わってはいないが、条件がオプションだったものが必須になる場合には、図7(B)に示されている表の条件がオプションから必須に変更される。入力画面表示部111は、入力欄を必須にした入力画面を表示部113に表示させる。操作者は、ユーザインタフェース112の表示部113に表示された入力画面を参照し、入力部114を用いて入力項目に対応した入力欄への項目内容の入力を行う。ここで、図7(A)は最初に記憶されている入力画面のフォーマットに含まれる項目を示す図である。図7(B)は実際に操作者に入力を要求する入力画面に含まれる項目を示す図である。
【0032】
表示制御部109は、入力画面に表示された必須項目への項目内容の入力がなされた後、入力部114から入力された項目内容を出力部107へ出力する。
【0033】
画像データ管理部108は、ハードディスクなどの記憶媒体で構成されている。画像データ管理部108は、医用画像及び該医用画像に関連する患者情報や検査情報を含む付帯情報を含む画像データを記憶している。この画像データ管理部108が本発明における「画像データ管理手段」にあたる。
【0034】
出力部107は、入力項目のうちオーダ情報に該当する項目が存在する項目について情報取得部106からその項目に対応する情報の入力を受ける。また、出力部107は、入力項目のうちオーダ情報に該当する項目が存在しない項目について表示制御部109からその項目に対応する項目内容の入力を受ける。出力部107は、医用情報端末002から要求された画像データを画像データ管理部108から取得する。出力部107は、取得した画像データとともに、入力項目に該当する項目に対応する情報及び項目内容を医用情報端末002へ出力する。この出力部107が本発明における「出力手段」にあたる。
【0035】
オーダ情報記憶装置200は、図1に示すように、検査オーダ入力画面表示制御部202、オーダ情報記憶部203、ユーザインタフェース205、及び情報供給部204を有している。
【0036】
検査オーダ入力画面表示制御部202は、検査オーダの入力開始の命令を受けて、予め記憶している検査オーダ入力画面のフォーマットを基に表示部206に検査オーダ入力画面を表示させる。操作者は、ユーザインタフェース205に設けられた表示部206に表示させる検査オーダ入力画面を参照して、入力部207を用いて検査オーダに必要な情報(例えば、患者識別情報や検査部位など)を入力する。この検査オーダ入力画面表示制御部202は本発明における「検査オーダ入力画面表示制御手段」にあたる。
【0037】
オーダ情報記憶部203は、ハードディスクやメモリなどの記録媒体を備えている。オーダ情報記憶部203は、入力されたオーダ情報を項目ごとに記憶しておく。このオーダ情報記憶部203は本発明における「オーダ情報記憶手段」にあたる。ただし、オーダ情報記憶部203を含むオーダ情報記憶装置200全体が本発明における「オーダ情報記憶手段」にあたる場合がある。
【0038】
情報供給部204は、情報取得部106から特定のオーダ情報の提供の要求を受け取り、そのオーダ情報の識別情報を基にオーダ情報記憶部203を検索し対応するオーダ情報に含まれる項目及び該項目に対応する情報を取得する。情報供給部204は、取得したオーダ情報に含まれる項目及び該項目に対応する情報を情報取得部106へ出力する。この情報供給部204は本発明における「情報供給手段」にあたる。
【0039】
なお、図1において一点鎖線で囲まれたブロックである項目通知部115及び項目取得部201については、第3の実施形態の説明部分で説明する。
【0040】
次に図8を参照して、本実施形態に係る医用通信管理装置による医用情報端末への画像データの出力の流れを説明する。図8は本実施形態に係る医用通信管理装置による医用情報端末への画像データの出力のフローチャートの図である。
【0041】
ステップS001:医用画像診断装置100は、医用情報端末002から、画像データの送信要求を医用情報端末002の識別情報とともに受け付ける。
【0042】
ステップS002:サービス選択部102は、医用情報端末002の識別情報を基にサービス記憶部103に記憶されているサービス識別情報を参照し、医用情報端末002が実施するサービスの種類を取得する。サービス選択部102は取得したサービスの種類をデータ処理仕様取得部101へ出力する。
【0043】
ステップS003:データ処理仕様取得部101は、医用情報端末002から医用情報端末002が実施するサービスのデータ処理仕様を取得する。データ処理仕様取得部101は、取得したデータ処理仕様を入力項目識別部104へ出力する。
【0044】
ステップS004:入力項目識別部104は、データ処理仕様取得部101から入力されたデータ処理仕様を基に項目対応情報記憶部105に記憶されているデータ入力項目対応情報を参照し、対応する入力項目を取得する。入力項目識別部104は、取得した入力項目を情報取得部106へ出力する。
【0045】
ステップS005:情報取得部106は、取得した入力項目を基に検索条件を生成し、該検索条件及び医用情報端末002から取得した画像データの識別情報に基づいてオーダ情報記憶装置200へ検索命令を送信する。情報取得部106は、検索命令を基に検索され抽出された検査オーダ情報を情報供給部204から取得する。
【0046】
ステップS006:情報取得部106は、入力項目識別部104から入力された入力項目毎に取得した検査オーダ情報とを比較し、該入力項目に該当する項目が検査オーダ情報に存在するか否かを判断する。入力項目に該当する項目が検査オーダ情報に存在する場合はステップS007に進む。入力項目に該当する項目が検査オーダ情報に存在しない場合にはステップS008に進む。
【0047】
ステップS007:情報取得部106は、検査オーダ情報から入力項目に該当する項目に対応する情報を取得し、出力部107へ出力する。
【0048】
ステップS008:情報取得部106は、検査オーダ情報に該当する項目がない入力項目を情報を表示制御部109へ出力する。
【0049】
ステップS009:表示制御部109は、フォーマット記憶部110に記憶されている入力画面のフォーマットを読み出し、検査オーダ情報に該当する項目がない入力項目を必須の項目とし、さらに入力画面のフォーマットに入力項目に対応する項目がない場合には該入力項目の入力欄を必須の項目として加え、表示部113へ該入力画面を表示させる。
【0050】
ステップS010:操作者は、ユーザインタフェース112を用いて必須の項目への入力を行う。
【0051】
ステップS011:表示制御部109は、入力された情報を出力部107へ出力する。
【0052】
ステップS012:出力部107は、医用情報端末002から要求された画像データを画像データ管理部108から取得する。そして、出力部107は、情報取得部106から入力された情報及び表示制御部109から入力された情報とともに画像データを医用情報端末002へ出力する。
【0053】
以上で説明したように、本実施形態に係る医用通信設定装置及び医用通信設定システムでは、医用情報端末が処理を行うために必要な情報を取得し、その情報と共に画像データを医用情報端末へ出力することができる構成である。これにより、医用情報端末は、画像データを処理するために必要な情報を確実に取得することが可能となり、医用情報端末においてデータ不足による画像データの処理の障害の発生を軽減することが可能となる。
【0054】
〔第2の実施形態〕
以下、この発明の第2の実施形態に係る医用通信管理装置、及び該医用通信管理システムを構成する医用通信管理装置について説明する。本実施形態に係る医用通信管理装置はオーダ情報記憶部からオーダ情報を取得しないことが第1の実施形態と異なるものである。本実施形態に係る医用通信管理装置は、図1に示される機能ブロック図からオーダ情報記憶装置を抜いたものである。そこで、以下では、入力項目に対応する項目の情報の取得について主に説明する。以下の説明において同一の符号を有する機能部は、特に説明のない限り第1の実施形態に係る機能部と同様の機能を有しているものとする。
【0055】
情報取得部106は、入力項目識別部104から医用情報端末002で実施されるサービスに必要な入力項目の入力を受ける。情報取得部106は、オーダ情報記憶装置200へオーダ情報の要求を行うことなく、入力項目識別部104から受けたすべての入力項目を表示制御部109へ出力する。
【0056】
本実施形態では情報取得部106が表示制御部109へ入力項目の情報を送信しているが、情報取得部106を介さずに入力項目識別部104から直接表示制御部109へ入力項目を通知する構成でもよい。
【0057】
以上で説明したように、本実施形態に係る医用通信設定装置は通信相手となる医用情報端末が実施するサービスで利用されるデータに対応する入力項目をいずれも操作者から入力を受ける構成である。これにより、本実施形態に係る医用通信設定装置では、RISなどのオーダ情報記憶装置が設けられていないシステム構成においても動作することが可能となる。また、すべての入力項目の情報の入力を操作者から受けることで、システム構成を単純にすることが可能となる。
【0058】
〔第3の実施形態〕
以下、この発明の第3の実施形態に係る医用通信管理装置、及び該医用通信管理システムを構成する医用通信管理装置について説明する。本実施形態に係る医用通信管理装置は入力項目に該当する項目が検査オーダ情報に存在しない項目を検査オーダ入力画面に自動的に追加する構成であることが第1の実施形態と異なるものである。本実施形態に係る医用通信管理装置は、図1に示される機能ブロック図において一点鎖線で表示される機能部を追加した構成である。そこで、以下では、検査オーダ入力画面への入力項目の追加について主に説明する。以下の説明において同一の符号を有する機能部は、特に説明のない限り第1の実施形態に係る機能部と同様の機能を有しているものとする。
【0059】
情報取得部106は、入力項目識別部104から医用情報端末002で実施されるサービスに必要な入力項目を受ける。情報取得部106は、情報供給部204から検査オーダ情報の供給を受ける。情報取得部106は、取得した検査オーダ情報と入力項目識別部104から入力された入力項目とを比較する。情報取得部106は、入力項目に該当する項目が検査オーダ情報に存在する場合、その項目に対応する情報を取得し出力部107へ出力する。情報取得部106は、入力項目に該当する項目が検査オーダ情報に存在しない場合、その入力項目を表示制御部109へ出力するとともに、項目通知部115へ出力する。
【0060】
項目通知部115は、情報取得部106から該当する項目が検査オーダ情報に存在しない入力項目の情報の入力を受ける。項目通知部115は、後述する項目取得部201からの検査オーダ情報に登録する項目の通知要求を受けて、予め記憶している検査オーダ情報に登録する項目に加えて、入力された入力項目をオーダ情報記憶装置200の項目取得部201へ出力する。この項目通知部115は本発明における「項目通知手段」にあたる。ここで、本実施形態では、項目通知部115は、項目取得部201からの要求を受けて検査オーダ情報に登録する項目の通知を行っているが、この項目通知のタイミングは他の方法でもよく、例えば、項目通知部115に、情報取得部106から入力項目の入力が行われたタイミングで項目取得部201へ登録する項目の通知を行ってもよい。
【0061】
項目取得部201は、定期的に項目通知部115に検査オーダ情報に登録する項目の通知要求を送信する。項目取得部201は、項目通知部115から検査オーダ情報に該当する項目が存在しない入力項目を加えた検査オーダ情報の登録の入力を受ける。項目取得部201は、入力された入力項目の入力欄を検査オーダ入力画面表示制御部202が記憶している検査オーダの入力画面のフォーマットに追加する。この項目取得部201が本発明における「項目取得手段」にあたる。
【0062】
検査オーダ入力画面表示制御部202は、新規に入力項目の入力欄が追加された入力画面のフォーマットを基に、表示部206に検査オーダの入力画面を表示させる。
【0063】
以上で説明したように、本実施形態に係る医用通信管理装置では、検査オーダに該当する項目が存在しない入力項目を医用情報端末から要求された場合、その要求された入力項目を検査オーダの入力画面に追加して表示することができる構成である。これにより、本実施形態に係る医用通信管理装置では、医用情報端末から一度要求された入力項目に対応する項目を検査オーダ情報に自動的に追加することができ、検査オーダ情報に必要な項目が存在する確率を向上させることができるため、操作者による入力項目に対応する情報の入力を削減することができ、操作者の情報入力の負荷の軽減とともに、画像データの通信の効率化を図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0064】
001 医用通信管理装置
002 医用情報端末
100 医用画像診断装置
101 データ処理仕様取得部
102 サービス選択部
103 サービス記憶部
104 入力項目識別部
105 項目対応情報記憶部
106 情報取得部
107 出力部
108 画像データ管理部
109 表示制御部
110 フォーマット記憶部
111 入力画面表示部
112 ユーザインタフェース
113 表示部
114 入力部
115 項目通知部
200 オーダ情報記憶装置(オーダ情報記憶部)
201 項目取得部
202 検査オーダ入力画面表示制御部
203 オーダ情報記憶部
204 情報供給部
205 ユーザインタフェース
206 表示部
207 入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続されている外部の医用情報装置のサービスに供給するために指定された医用画像及び該医用画像に関連する患者情報や検査情報を含む付帯情報を含む画像データを出力する医用通信管理装置であって、
前記画像データを管理する画像データ管理手段と、
前記医用情報装置の識別情報と該医用情報装置が実施するサービスとの対応を表したサービス識別情報を記憶しているサービス記憶手段と、
前記医用情報装置の識別情報の入力を受けて前記サービス識別情報を参照し、該医用情報装置が実施するサービスを選択するサービス選択手段と、
前記選択したサービスで該医用情報装置が使用するデータを指定したデータ処理仕様を該医用情報装置から取得するデータ処理仕様取得手段と、
前記データ処理仕様で指定されるデータと患者情報及び検査情報などを含む入力画面の入力項目との対応関係を表すデータ入力項目対応情報を予め記憶している項目対応情報記憶手段と、
前記取得したデータ処理仕様を基に前記データ入力項目対応情報を参照し、前記医用情報装置が利用するデータに対応する入力項目を取得する入力項目識別手段と、
前記取得された入力項目に該当する項目内容を入力するための入力画面を表示部に表示させ、その後該項目内容を受け付ける表示制御手段と、
前記入力を受けた入力項目の項目内容を前記画像データとともに前記医用情報装置に出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする医用通信管理装置。
【請求項2】
患者の生年月日やIDなどの項目とそれに対応する情報で構成される検査オーダ情報を記憶しているオーダ情報記憶手段と、
前記オーダ情報記憶手段を検索し前記識別された入力項目に該当する項目があった場合は該項目に対応する情報を取得し、前記項目内容として前記表示制御手段及び前記出力手段へ出力する情報取得手段と、
を備えることを特徴とする請求項1の医用通信管理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、
前記項目内容を入力するための入力画面のフォーマットを記憶しているフォーマット記憶手段と、
前記フォーマットを基に、前記取得した入力項目に対応する情報が前記オーダ情報記憶手段に存在しない項目を前記入力画面の必須の入力項目として前記入力画面を表示部に表示させる入力画面表示手段と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の医用通信管理装置。
【請求項4】
前記必須項目のうち前記検査オーダ情報に対応する情報が存在しない項目が存在した場合に警告を通知する警告手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項3に記載の医用通信管理装置。
【請求項5】
前記入力項目のうち対応する情報が前記検査オーダ情報に存在しない項目を抽出し、前記検査オーダ情報の入力時に前記抽出した項目を入力必須項目として表示させるオーダ情報入力制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一つに記載の医用通信管理装置。
【請求項6】
ワークステーションなどの医用情報装置及び患者の生年月日やIDなどの項目とそれに対応する情報で構成される検査オーダ情報を予め記憶している外部のオーダ情報記憶装置とにネットワークを介して相互に接続されており、前記医用情報装置のサービスに供給するために指定された医用画像及び該医用画像に関連する患者情報や検査情報を含む付帯情報を含む画像データを出力する医用画像診断装置であって、
前記画像データを管理する画像データ管理手段と、
前記医用情報装置の識別情報と該医用情報装置が実施するサービスとの対応を表したサービス識別情報を記憶しているサービス記憶手段と、
前記医用情報装置の識別情報の入力を受けて前記サービス識別情報を参照し、該医用情報装置が実施するサービスを選択するサービス選択手段と、
前記選択したサービスで該医用情報装置が使用するデータを指定したデータ処理仕様を該医用情報装置から取得するデータ処理仕様取得手段と、
前記データ処理仕様で指定されるデータと患者情報及び検査情報を含む入力画面の入力項目との対応関係を表すデータ入力項目対応情報を予め記憶している項目対応情報記憶手段と、
前記取得したデータ処理仕様を基に前記データ入力項目対応情報を参照し、前記医用情報装置が利用するデータに対応する入力項目を取得する入力項目識別手段と、
前記オーダ情報記憶装置を検索し前記取得された入力項目に該当する項目に対応する情報を取得する情報取得手段と、
前記取得された入力項目のうち対応する情報が前記オーダ情報記憶手段に存在しない項目の項目内容を入力するための入力画面を表示部に表示させ、その後その項目内容を受け付ける表示制御手段と、
前記オーダ情報記憶装置から取得した項目の情報及び前記入力を受けた項目内容を前記画像データとともに前記医用情報装置に出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする医用画像診断装置。
【請求項7】
前記オーダ情報記憶装置から検査オーダ情報に登録する項目の通知要求を受けて、前記入力項目のうち対応する情報が前記オーダ情報記憶装置に存在しない項目を加えて前記登録する項目を通知する情報項目通知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の医用画像診断装置。
【請求項8】
ワークステーションなどの医用情報装置、患者の生年月日やIDなどの項目とそれに対応する情報で構成される検査オーダ情報を予め記憶しているオーダ情報記憶装置、及び前記医用情報装置のサービスに供給するために指定された医用画像及び該医用画像に関連する患者情報や検査情報を含む付帯情報を含む画像データを出力する医用画像診断装置が相互に接続されている医療画像管理システムであって、
前記医用画像診断装置は、
前記画像データを管理する画像データ管理手段と、
前記医用情報装置の識別情報と該医用情報装置が実施するサービスとの対応を表したサービス識別情報を記憶しているサービス記憶手段と、
前記医用情報装置の識別情報の入力を受けて前記サービス識別情報を参照し、該医用情報装置が実施するサービスを選択するサービス選択手段と、
前記選択したサービスで該医用情報装置が使用するデータを指定したデータ処理仕様を該医用情報装置から取得するデータ処理仕様取得手段と、
前記データ処理仕様で指定されるデータと患者情報及び検査情報などを含む入力画面の入力項目との対応関係を表すデータ入力項目対応情報を予め記憶している項目対応情報記憶手段と、
前記取得したデータ処理仕様を基に前記データ入力項目対応情報を参照し、前記医用情報装置が利用するデータに対応する入力項目を取得する入力項目識別手段と、
前記取得した入力項目を基に前記オーダ情報記憶装置を検索し、該入力項目に対応する情報を取得する情報取得手段と、
前記取得された入力項目のうち前記オーダ情報記憶装置に対応する項目内容が存在しない入力項目を入力するための入力画面を表示部に表示させ、その後該項目内容を受け付ける表示制御手段と、
前記オーダ情報記憶装置から取得した前記入力項目の項目内容及び前記入力を受けた入力項目の項目内容を前記画像データとともに前記医用情報装置に出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする医用通信管理システム。
【請求項9】
ワークステーションなどの医用情報装置、患者の生年月日やIDなどの項目とそれに対応する情報で構成される検査オーダ情報を予め記憶しているオーダ情報記憶装置、及び前記医用情報装置のサービスに供給するために指定された医用画像及び該医用画像に関連する患者情報や検査情報を含む付帯情報を含む画像データを出力する医用画像診断装置が相互に接続されている医用通信管理システムであって、
前記医用画像診断装置は、
前記画像データを管理する画像データ管理手段と、
前記医用情報装置の識別情報と該医用情報装置が実施するサービスとの対応を表したサービス識別情報を記憶しているサービス記憶手段と、
前記医用情報装置の識別情報の入力を受けて前記サービス識別情報を参照し、該医用情報装置が実施するサービスを選択するサービス選択手段と、
前記選択したサービスで該医用情報装置が使用するデータを指定したデータ処理仕様を該医用情報装置から取得するデータ処理仕様取得手段と、
前記データ処理仕様で指定されるデータと患者情報及び検査情報を含む入力画面の入力項目との対応関係を表すデータ入力項目対応情報を予め記憶している項目対応情報記憶手段と、
前記取得したデータ処理仕様を基に前記データ入力項目対応情報を参照し、前記通信を行う医用情報装置が利用するデータに対応する入力項目を取得する入力項目識別手段と、
前記オーダ情報記憶装置を検索し前記取得された入力項目に該当する項目に対応する情報があった場合には該項目に対応する情報を取得する情報取得手段と、
前記入力項目のうち対応する情報が前記オーダ情報記憶手段に存在しない項目の項目内容を入力するための入力画面を表示部に表示させ、その後その入力内容を受け付ける表示制御手段と、
前記オーダ情報記憶装置から取得した項目の情報及び前記入力を受けた項目内容を前記画像データとともに前記医用情報装置に出力する出力手段と、
前記オーダ情報記憶装置から検査オーダ情報に登録する項目の通知要求を受けて、前記入力項目のうち対応する情報が前記オーダ情報記憶装置に存在しない項目を加えて前記登録する項目を通知する項目通知手段とを備え、
前記オーダ情報記憶装置は、
前記医用画像診断装置から検査オーダ情報に登録する項目を取得する項目取得手段と、
前記取得した項目を入力項目として含む検査オーダ情報の入力画面を表示手段に表示させる検査オーダ入力画面表示制御手段と、
入力を受けて検査オーダ情報を記憶するオーダ情報記憶手段と、
前記医用画像診断装置からの前記入力項目の通知要求を基に前記オーダ情報記憶手段を検索し、前記入力項目に該当する項目に対応する情報を前記医用画像診断装置へ供給する情報供給手段と、
を備えることを特徴とする医用通信管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−178987(P2010−178987A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−26430(P2009−26430)
【出願日】平成21年2月6日(2009.2.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】