説明

医療デバイスとネットワークとの間の通信のためのインターフェースデバイス

本発明は、医療デバイスとコンピュータシステムとの間の通信のためのインターフェースデバイスおよび方法に関する。いくつかの実施形態では、インターフェースデバイスは、変換デバイスおよび/またはプロセッサ送受信機と、変換デバイスと電気通信するメモリとを備え、メモリは、変換デバイスおよび/またはプロセッサ送受信機に医療デバイスとの通信方法を命令するためのデータを含む。一実施形態において、プロセッサ送受信機は、マイクロコントローラを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国特許出願第61/148,259号(2009年1月29日出願)に基づく優先権および利益を主張する。該出願の全体が参照により本明細書に引用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、医療デバイスとネットワークとの間の通信のためのインターフェースデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
病院では、患者のバイタルサインが、多数の電子デバイスによって監視される。これらのデバイスはそれぞれ、コンパイルおよび分析されることになる、その独自のフォーマットを有するその独自のデータ集合を生成する。本バイタル情報をすべて記録するために、電子デバイスは、コンピュータシステムと通信する必要がある。しかしながら、コンピュータの通信プロトコルは、電子デバイスのものと異なり得るため、コンピュータシステムは、種々の電子デバイスと通信可能ではない場合がある。
【0004】
したがって、医療デバイスが、患者情報を記録およびコンパイルするためのコンピュータシステムと通信可能なシステムの必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
これらの必要性およびその他の充足として、本発明は、医療デバイスとブリッジとの間の通信を促進するためのインターフェースデバイスに関する。一側面では、本発明は、インターフェースデバイスと、インターフェースデバイスと電気通信するメモリとを備え、メモリが、インターフェースデバイスに医療デバイスとの通信方法を命令するためのデータを含む、インターフェースデバイスに関する。他の実施形態では、インターフェースデバイスは、それぞれ、インターフェースデバイスと電気通信する、RS232送受信機、固体アイソレータ、および/または電力制御回路を有する絶縁電源供給装置を含むことが可能である。
【0006】
本発明の別の側面は、コンピュータと医療デバイスとの間の通信のためのシステムに関する。一実施形態では、システムは、ブリッジと、ブリッジと電気通信するUSB/RS232回路と、USB/RS232回路と電気通信するメモリと、USB/RS232回路と電気通信する医療デバイスとを備え、メモリは、USB/RS232回路に医療デバイスとの通信方法を命令するためのデータを含む。
【0007】
本発明の別の側面は、医療デバイスを識別し、通信するための通信データを格納するステップと、医療デバイスデータを医療デバイスから受信するステップと、医療デバイスと通信するための通信データを使用して、医医療デバイスからの療デバイスデータを変換し、医療デバイスにブリッジと通信させるステップとを含む、医療デバイスとブリッジとの間の通信方法に関する。
【0008】
本発明の別の側面は、プロセッサ送受信機と、プロセッサ送受信機と電気通信するメモリと、プロセッサ送受信機と電気通信し、ブリッジと無線通信する無線送信機とを含み、メモリが、プロセッサ送受信機に医療デバイスとの通信方法を命令するための通信データを含む、医療デバイスとブリッジとの間の通信のための無線インターフェースデバイスに関する。プロセッサ送受信機は、マイクロコントローラを含むことが可能である。
【0009】
本発明の別の側面は、ブリッジと、ブリッジと無線通信するプロセッサ送受信機と、プロセッサ送受信機と電気通信するメモリと、プロセッサ送受信機と電気通信する医療デバイスとを含み、メモリが、プロセッサ送受信機に医療デバイスとの通信方法を命令するための通信データを含む、コンピュータと医療デバイスとの間の通信のためのシステムに関する。
【0010】
本発明の別の側面は、医療デバイスと通信するための通信データを格納するステップと、医療デバイスデータを医療デバイスから受信するステップと、通信データを使用して、医療デバイスからの医療デバイスデータを変換し、医療デバイスにブリッジと通信させるステップと、通信データを無線でブリッジに伝送するステップとを含む、医療デバイスとブリッジとの間の通信方法に関する。
【0011】
本発明の別の側面は、医療デバイスと、医療デバイスと電気通信する変換回路と、医療デバイスと電気通信するプロセッサ送受信機と、プロセッサ送受信機と電気通信するアンテナと、変換回路およびプロセッサ送受信機の両方と電気通信するマルチプレクサと、マルチプレクサと電気通信するメモリとを含み、マルチプレクサが、変換回路またはプロセッサ送受信機にメモリと通信させ、メモリが、プロセッサ送受信機に医療デバイスとの通信方法を命令するための通信データを含む、医療デバイスとブリッジとの間の通信のためのシステムに関する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明のこれらの実施形態および他の側面は、以下の説明および添付の図面(例証のためであって、本発明を制限することを意味するものではない)から容易に明白となるであろう。
【図1】図1は、本発明の実施形態による、インターフェースデバイスを通して、ブリッジと医療デバイスを接続するためのシステムを例証する、ブロック図である。
【図2】図2は、本発明による、インターフェースデバイスの実施形態のブロック図である。
【図3】図3は、図2における本発明の実施形態のより詳細な略図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態による、インターフェースデバイスを通して、ブリッジと医療デバイスを接続するためのシステムのブロック図である。
【図5】図5は、ブリッジと医療デバイスを接続するためのシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、添付の図面と併せて熟読されるべき、以下の説明を通してより完全に理解されるであろう。本説明では、同一番号は、本発明の種々の実施形態内の類似要素を指す。本説明内では、請求される発明は、実施形態に関して説明されるであろう。しかしながら、当業者は、本明細書に説明される方法およびシステムが、単なる例示であって、発明の精神および範囲から逸脱することなく、変形例が成され得ることを容易に理解するであろう。
【0014】
概して、図1を参照すると、本発明は、医療デバイス14とコンピュータシステムとの間の通信を促進するためのインターフェースデバイス16に関する。図1に示されるように、そのようなシステムは、ネットワーク10と通信するコンピュータ8を含む。また、ネットワーク10と通信するのは、医療デバイス14にネットワーク10と通信させる、1つ以上のブリッジ12である。典型的ブリッジ12は、多くの場合、Universal Serial Busポート(USBポート)である、1つ以上の均一入力ポートと、ブリッジ12が取り付けられる、ネットワーク10と通信するように構成される、出力ポート(例えば、イーサネット(登録商標)ポート)とを有する。残念ながら、ほとんどの医療デバイス14は、RS232対応シリアルポートであって、RS232対応出力信号のみを生成する、出力ポートを有する。医療デバイスは、パルス酸素濃度計、人工呼吸器、EKGデバイス、および種々の他の健康関連監視デバイスであることが可能である。
【0015】
これらの医療デバイス14は、個々の医療デバイス14専用のデータ伝送プロトコルを使用する。その結果、医療デバイス14とブリッジ12との間に電気的よびプロトコル的不整合の両方が存在する。ブリッジ12が通信信号およびプロトコルのあらゆる形態を許可ならびに認識する必要なく、医療デバイス14にブリッジ12と通信させるために、最良の方法として、インターフェースデバイス16が、医療デバイス14とブリッジ12との間に設置される。
【0016】
次いで、本インターフェースデバイス16は、接続される各医療デバイス14と通信するようにプログラムされる。インターフェースデバイス16(ドングルと称される場合がある)は、医療デバイス14およびブリッジ12に接続するための適切な電気または無線ポート(例えば、RS232シリアルポート)であって、ブリッジ12と通信するための正確な電気ポート(例えば、USBポート)である第2のポートを有する、小型ハードウェアデバイスである。
【0017】
さらなる詳細として、図2に示されるように、インターフェースデバイス16は、1つ以上のアイソレータ20A、20B(概して、20)および変換回路26を通して、ともに接続される、ブリッジ側19Aと、医療デバイス側19Bとを有するとみなされてもよい。アイソレータは、電気安全デバイスであって、ブリッジと医療デバイスとの間(ひいては、デバイス14が接続される患者)に電気絶縁を提供する。種々の実施形態では、アイソレータ20は、光アイソレータまたは重量測定アイソレータである。
【0018】
変換回路26は、医療デバイス14から受信したデータをブリッジ12によって使用可能なデータに変換し、コネクタ24を通して、そのデータをブリッジ12に送信し、またその逆も然りである。一実施形態では、変換回路26は、医療デバイス14からのRS232シリアル信号をブリッジ12によって使用可能なUSB信号に変換し、ブリッジ12からのUSB信号を医療デバイス14によって使用可能なRS232信号に変換する、USB/RS232回路である。
【0019】
一般に、医療デバイス14を通過する信号は、USB信号への変換のために、変換回路26に入る前に、アイソレータ20Aおよび20Bを通過する。同様に、ブリッジ12から変換回路26に入る信号は、医療デバイス14を通過する前に、アイソレータ20A、20Bを通過する。しかしながら、いくつかの電子デバイスの場合、医療デバイスデータは、データが、変換回路26によって認識されて、変換されない限り、ブリッジ12が処理可能なブリッジデータに変換されることができない。医療デバイスデータ(RS232シリアルデータ等)をブリッジデータ(USBデータ等)に変換し、修正するための方法に関する命令は、変換回路デバイス26に接続され、インターフェース16への初期電源投入時、変換回路26に提供される、メモリ18内に格納される。
【0020】
メモリ18は、一実施形態では、電気的消去可能プログラム可能読取専用メモリ(「EEPROM」)である。EEPROMは、256バイト乃至512バイトのメモリを有することが可能である。メモリ18は、一実施形態では、典型的には、インターフェースデバイス16内に含まれる。メモリ18は、種々の電子デバイスを識別し、通信するようにプログラムされる。例えば、インターフェースデバイス16のメモリ18は、概して、意図された医療デバイス、例えば、人工呼吸器とのその接続に先立って、プログラムされる。インターフェースデバイス16が、人工呼吸器とブリッジ12との間に接続される際、インターフェースデバイス16のメモリ18は、ブリッジ12に人工呼吸器と通信させるように、既にプログラムされている。
【0021】
また、インターフェース16は、絶縁された電源供給装置22および電力コントローラ28を含む。絶縁電源供給装置22は、インターフェースデバイス16の構成要素に電力供給し、また、ブリッジ12を医療デバイス14から電気的に絶縁するように構築される。一実施形態では、絶縁電源供給装置22は、三重に絶縁された変圧器とともに構築される、4,000ボルトのパルス幅変調電源供給装置を含む。電力コントローラ28は、USB/RS232回路およびインターフェース16の他の構成要素への電力を制御する。絶縁電源供給装置22は、以下にさらに詳述される。
【0022】
一実施形態では、RS232送受信機30、RS232DTE/DCEジャンパブロック32、およびDB9/DB25コネクタが、医療デバイス14とアイソレータ20A、20Bとの間に位置する。RS232送受信機は、アイソレータ20Aおよび20Bと通信するポートと、DTE/DCEジャンパブロック32と通信するポートとを伴う、標準的RS232送受信機である。データ端末機器/データ回路終端(「DTE/DCE」)ジャンパブロック32は、DB9/DB25コネクタ34内の異なるピンへおよびそこからの信号の伝送および受信を可能にする。
【0023】
動作時、第1のステップは、変換回路26に医療デバイスとの通信方法14を命令する、デバイス通信データのメモリ18内への格納である。典型的には、該通信データは、インターフェースデバイス16が、医療デバイス14またはブリッジ12に取り付けられるのに先立って、インターフェースデバイス16上に格納される。例えば、病院の技術者は、インターフェースデバイス16が、人工呼吸器に接続されるであろうことを識別し、デバイス通信データをインターフェースデバイス16のメモリ18内にプログラムする。データおよびプロトコルによって、インターフェースデバイス16は、人工呼吸器データをブリッジ12およびコンピュータシステム8によって読取可能な形式に変換可能となる。
【0024】
インターフェースデバイス16が、ブリッジ12に医療デバイス14と通信させるために、そのメモリ内に格納された必要通信データを有すると、インターフェースデバイス16は、医療デバイス14からデバイスデータの受信を開始する。インターフェースデバイス16が、医療デバイスデータの受信を開始すると、インターフェースデバイス16の変換回路26は、格納されたデータおよびプロトコルを使用して、医療デバイス14から受信した医療デバイスデータを変換し、医療デバイス14にブリッジ12との通信を開始させる。
【0025】
次に、図3を参照すると、図2に示される本発明の実施形態のより詳細なブロック図が、示される。インターフェースデバイス16の重要な特徴は、ブリッジ12と医療デバイス14との間に提供される、電気絶縁である。図3に示されるように、本電気絶縁の一部は、絶縁電源供給装置22によって提供される。絶縁電源供給装置22は、フライバックレギュレータ54を使用して、静電5ボルトDCソースからパルス状DC電圧を生成する、DC/DC変換器50を含む。一実施形態では、フライバックレギュレータは、National Semiconductor LM2587(National Semiconductor、Santa Clara、California)である。本パルス状DC電圧は、整流器回路62によって5ボルトに整流される前に、パルス状電流を絶縁変圧器58に通過させる。絶縁変圧器58は、絶縁破壊を回避するために、三重に絶縁されたワイヤによって巻装される。整流器回路62の出力は、その出力が、光アイソレータ70を通して、フライバックレギュレータ54を制御する、レギュレータ66によって、サンプリングされる。このように、整流器回路62から出力される電圧は、絶縁され、5ボルトに調整される。一実施形態では、レギュレータ66は、National Semiconductor LM3411(National Semiconductor、Santa Clara、California)であって、光アイソレータは、Agilent CNY17(Agilent Technologies、Santa Clara、California)である。整流器62は、一実施形態では、静電DCにフィルタリングされる、離散構成要素半波整流器である。一実施形態では、DC/DC変換器は、離散構成要素変換器である。次いで、調整された絶縁5ボルトは、インターフェースデバイス16の絶縁側(医療デバイス側)上の構成要素に供給される。
【0026】
図3に示されるように、USBコネクタ24は、入力ポートUSBDMおよびUSBDPを介して、USB UART(万能非同期送受信機)変換回路26に接続される。一実施形態では、変換回路26は、FTDI FT232R USB UART集積回路(Future Technology Devices International Ltd、Glasgow、Scotland、United Kingdom)である。過渡サプレッサ74は、USBポートに接続され、雑音過渡保護を提供する。一実施形態では、サプレッサ74は、TI SN65220ユニバーサルシリアルバスポート過渡サプレッサ(Texas Instruments、Dallas、Texas)である。インターフェースデバイス26の出力ポート78は、種々の信号を伝達し、RS232通信プロトコルをサポートする。インターフェースデバイス26の出力ラインの1つは、電力スイッチ28を制御するために使用される、電力イネーブルピンである。一実施形態では、電力スイッチ28は、MIC2026配電スイッチ(Micrel Inc、San Jose、California)である。
【0027】
電力スイッチ28の出力は、メモリ18、RS232アイソレータ30、デジタルアイソレータ20A、20B(明確にするために、1つのみ接続されて示される)、およびDC/DC変換器50に接続する、5ボルト切替ソースである。一実施形態では、メモリは、EEPROM AT93C56(Atmel Corporation、San Jose、California)である。メモリは、メモリ18のVccピンによって、スイッチ28出力に接続される。メモリ18CBUS0−CBUS3の出力は、インターフェースデバイス26のピンGPI0−GPI3に接続される。動作時、USB UART26が、完全に起動されるまで、スイッチ28は、スイッチ28が接続される、電源投入された構成要素のいずれも、完全に電力供給されるのを防止する。
【0028】
RS232ライン78は、デジタルアイソレータ20Aおよび20Bを通して、RS232アイソレータ30に接続される。一実施形態では、デジタルアイソレータ30は、ADμM2400デジタルアイソレータ(Analog Devices、Norwood、Massachusetts)である。これらのデジタルアイソレータは、インターフェース変換回路26とRS232アイソレータ30との間を通過する信号を電気的に絶縁する。一実施形態では、RS232アイソレータは、ADM213E 15 kV ESD−Protected RS−232 Line Driver/Receiver(Analog Devices、Norwood、Massachusetts)である。さらに、RS232アイソレータ30は、RS232信号を絶縁し、次いで、ジャンパブロック32に入力される、絶縁RS232信号82を形成する。ジャンパブロック32は、RS232アイソレータ30をDB9コネクタ34に接続し、正確な信号をRS232コネクタ34の正確なピンにジャンパさせる。このように、DB25およびDB29コネクタは両方とも、デバイスと用いられ得る。
【0029】
別の実施形態では、図4に示されるように、医療デバイス14は、アンテナ128と、プロセッサ送受信機100とを有する、無線インターフェースデバイス16を通して、ブリッジ12と無線で通信する。上述のように、次いで、ブリッジ12は、ネットワークを通して、コンピュータに通信する。一般に、医療デバイス14を通過する医療デバイスデータを含む、シリアルデータ信号は、USB信号への変換のために、プロセッサ送受信機100に入る。しかしながら、上述のように、いくつかの医療デバイスの場合、医療デバイスデータは、データが、プロセッサ送受信機100によって認識されて、変換されるまで、ブリッジ12が処理可能なブリッジデータに変換されることができない。医療デバイスデータ(RS232シリアルデータ等)のブリッジデータ(USBデータ等)への変換および修正方法に関する命令は、プロセッサ送受信機100に電気的に接続される、メモリ18内に格納される。命令は、インターフェースデバイス16が、初期電力投入される際、プロセッサ送受信機100に提供される。次いで、図4に示される、インターフェースデバイス16は、データをブリッジ12に無線で伝送する。
【0030】
図4に示される実施形態では、プロセッサ送受信機100は、Nordic Semiconductor ASA(Tiller、Norway)製nRF24E1プロセッサ102を含む。プロセッサ102は、内蔵8051マイクロコントローラ116と、マルチチャネル12ビットA/D変換器104と、万能非同期送受信機(「UART」)112と、デジタルI/Oポート108とを伴う、2.4GHz RF送受信機を有する。プロセッサ102は、1.9ボルトで動作し、外部バスを有さない、クロックベースのプロセッサである。医療デバイス14は、UART112を通して、シリアルデータとして、データをプロセッサ102に通す。
【0031】
Nordic nRF24E1プロセッサ102は、Nordic nRF24E1プロセッサ102によって、整合ネットワーク120を通して、アンテナ128に伝送するために、暗号化された出力信号を送受信機部分に提供する。整合回路網120は、インピーダンスをアンテナ128と整合させる。プロセッサ102の送受信機部分は、2.4GHz ISM帯域内の80周波数のうちの任意の1つで動作するように設定可能である。最後に、一体型デジタルI/O部分108は、RF周波数が検出され、ロックされているという出力信号をRFロックインジケータ124に対して生成する。
【0032】
動作時、第1のステップは、プロセッサ送受信機100に医療デバイス14との通信方法を命令する、デバイス通信データのメモリ18内への格納である。典型的には、通信データは、インターフェースデバイス16が医療デバイス14に取り付けられるのに先立って、インターフェースデバイス16上に格納される。例えば、病院の技術者は、インターフェースデバイス16が、人工呼吸器に接続されるであろうことを識別し、デバイス通信データをインターフェースデバイス16のメモリ18内にプログラムする。例えば、データおよびプロトコルによって、インターフェースデバイス16は、ブリッジ12およびコンピュータシステムによって読取可能な形式に人工呼吸器データを変換可能となる。
【0033】
インターフェースデバイス16が、ブリッジ12に医療デバイス14と通信させるために、そのメモリ内に格納された必要通信データを有すると、インターフェースデバイス16は、医療デバイス14からのデバイスデータの受信を開始する。インターフェースデバイス16が、医療デバイスデータの受信を開始すると、インターフェースデバイス16のプロセッサ送受信機100は、格納されたデータおよびプロトコルを使用して、医療デバイス14から受信された医療デバイスデータを変換し、医療デバイス14にブリッジ12との通信を開始させる。プロセッサ送受信機100が、医療デバイスデータをブリッジによって読取可能なデータに変換すると、プロセッサ送受信機100は、そのブリッジ読取可能データをブリッジに無線で伝送する。
【0034】
ブリッジ12と無線で通信するために、プロセッサ送受信機100は、最初に、既定周波数におけるリッスンモード(listen mode)となることが可能である。ブリッジ12は、本所定の周波数、すなわち、送受信することが予測される、周波数の値において、ブロードキャストする。時間ゼロ時のプロセッサ送受信機100は、応答を探索するチャネル0における受信モードで動作する。プロセッサ送受信機100は、信号がブリッジ12から検出されるまで、いずれのチャネルでも伝送しない。次いで、プロセッサ送受信機100は、ブリッジ12によって予測される伝送および受信周波数に切り替える。本時点において、ブリッジ12は、プロセッサ送受信機100に、データを収集および伝送するように命令する。プロセッサ送受信機100からの各伝送後、ブリッジ12は、肯定応答(ACK)を発する。プロセッサ送受信機100が、ACKの受信に失敗する場合、リッスンモードに戻り、ブリッジ12が、伝送周波数を変更したかどうかを判定する。
【0035】
別の実施形態では、図5に示されるように、インターフェースデバイス16は、有線および無線通信選択肢の両方を含む。医療デバイスは、変換回路26およびプロセッサ送受信機100の両方に電気的に接続される。本実施形態では、医療デバイス14によって収集される情報は、変換回路26を介して、USBケーブルを通して、またはプロセッサ送受信機100を通して、無線で、ブリッジ12に伝送可能である。本システムは、変換回路26およびプロセッサ送受信機100と電気通信するマルチプレクサ(MUX)200を含む。また、MUX200は、メモリ18に電気的に接続可能である。MUXは、変換回路26からMUX200に、次いで、メモリ18に、またはプロセッサ送受信機100からMUX200に、次いで、メモリ18に、データを伝送するように動作する。
【0036】
変換回路26が、データをブリッジ12に伝送するために使用される際、医療デバイスは、データを変換回路26に送信する。次いで、変換回路26は、MUX200と通信する。次いで、MUX200は、メモリ18にアクセスする。上述のように、メモリ18は、種々の電子デバイスを識別し、通信するようにプログラムされる。したがって、MUX200を通して、変換回路26は、メモリ18にアクセスし、医療デバイス14からのデータをブリッジ12によって読取および処理可能であるデータに変換可能である。最後に、変換回路26は、処理された情報をブリッジ12に伝送する。
【0037】
プロセッサ送受信機100が、データを無線でブリッジ12に伝送するために使用される際、医療デバイス14は、プロセッサ送受信機100に電気的に接続される。プロセッサ送受信機100は、シリアルデータを医療デバイス14から受信する。MUX200は、プロセッサ送受信機100とメモリ18との間の通信を可能にする。メモリ18との通信を通して、プロセッサ送受信機100は、医療デバイスデータを取得し、医療デバイスデータをブリッジによって読取および処理可能なデータに変換可能である。アンテナ128は、プロセッサ送受信機100に接続され、変換されたデータを無線でブリッジ12と関連付けられたアンテナ132に伝送する。
【0038】
本明細書に説明されたものの変形例、修正例、および他の実装は、請求される発明の精神および範囲から逸脱することなく、当業者によって企図されるであろう。故に、本発明は、先行する例証的説明によってではなく、代わりに、以下の請求項の精神および範囲によって、定義されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療デバイスとブリッジとの間の通信のための無線インターフェースデバイスであって、
プロセッサ送受信機と、
該プロセッサ送受信機と電気通信するメモリと、
該プロセッサ送受信機と電気通信し、かつ、該ブリッジと無線通信する無線送信機と
を備え、該メモリは、該プロセッサ送受信機に該医療デバイスとの通信方法を命令するための通信データを含む、無線インターフェースデバイス。
【請求項2】
前記プロセッサ送受信機は、マイクロコントローラを備える、請求項1に記載の無線インターフェースデバイス。
【請求項3】
コンピュータと医療デバイスとの間の通信のためのシステムであって、
ブリッジと、
該ブリッジと無線通信するプロセッサ送受信機と、
該プロセッサ送受信機と電気通信するメモリと、
該プロセッサ送受信機と電気通信する医療デバイスと
を備え、該メモリは、該プロセッサ送受信機に該医療デバイスとの通信方法を命令するための通信データを含む、システム。
【請求項4】
医療デバイスとブリッジとの間の通信方法であって、
該医療デバイスと通信するための通信データを格納するステップと、
医療デバイスデータを該医療デバイスから受信するステップと、
該医療デバイスに該ブリッジと通信させるために、該通信データを使用して、該医療デバイスからの医療デバイスデータを変換するステップと、
該通信データを無線で該ブリッジに伝送するステップと
を含む、方法。
【請求項5】
医療デバイスとブリッジとの間の通信のためのシステムであって、
医療デバイスと、
該医療デバイスと電気通信する変換回路と、
該医療デバイスと電気通信するプロセッサ送受信機と、
該プロセッサ送受信機と電気通信するアンテナと、
該変換回路および該プロセッサ送受信機の両方と電気通信するマルチプレクサと、
該マルチプレクサと電気通信するメモリと
を備え、該マルチプレクサは、該変換回路または該プロセッサ送受信機に該メモリと通信させ、
該メモリは、該プロセッサ送受信機に該医療デバイスとの通信方法を命令するための通信データを含む、システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−516511(P2012−516511A)
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548231(P2011−548231)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/022131
【国際公開番号】WO2010/088218
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(507322436)アイビー バイオメディカル システムズ, インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】