説明

医療データ管理システム

【課題】医療データを複数の医療施設で共有するシステムにおいて、重複管理された医療データに対する複数回の取得を防ぐ。
【解決手段】クライアント端末10は、自医療施設において管理されている医療データの所在を示す目録情報を生成し、この目録情報を医療データ管理サーバ60に送信する。医療データ管理サーバ60は、識別情報が同じ医療データの目録情報を複数記憶している場合、当該目録情報に優先順位を付与する。また、医療データ管理サーバ60は、取得要求に応じて、クライアント端末10に目録情報を送信する。クライアント端末10は、識別情報が同じ医療データの目録情報を複数受信した場合、目録情報と付与された優先順位とに基づいて医療データを取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療データ管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地域の病院や診療所等の各医療施設(機関)が自らの施設、設備、専門等の状況に応じて互いに連携して患者を治療する、いわゆる地域医療連携の枠組みが普及しつつある。
【0003】
例えば、各医療施設において管理されている医療データを、医療施設のグループ全体(地域全体)で共有するため、医療データを管理する医療データ管理サーバを設置し、各医療施設から当該サーバに医療データをアップロードし、各医療施設から当該サーバにアクセスすることにより、互いの医療データの供給、取得を可能としている。
【0004】
しかし、各医療施設において管理されている全ての医療データを医療データ管理サーバに記憶させた(アップロードした)場合、参照される可能性の低い医療データまでもがアップロードされるため、記憶される医療データのデータ量は膨大な量になる。そのため、記憶媒体(ハードウエア等)に対するコストがかかる。また、ネットワークの負荷を高めてしまう。
【0005】
そのため、医療データの実体(オブジェクト)をアップロードする代わりに、医療データの所在、データ種類、対象患者等の情報をアップロードし、医療データの実体は、各医療施設において記憶管理する仕組みがIHE−RADにより「XDS−I」として提唱されている。
【0006】
例えば、患者の紹介元の医療施設が地域医療連携サーバに患者情報を登録し、患者の紹介先の医療施設が地域医療連携サーバから患者情報を取得する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−122380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、医療データの実体を各医療施設において記憶管理すると、ある患者が医療施設Aから医療施設Bに紹介された場合等に、各医療施設A、Bにおいて同じ医療データが重複して管理されてしまうことが起こりうる。この場合、医療データの参照時に同じ医療データを複数回取得してしまうという問題がある。
【0009】
本発明は、上述したような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、医療データを複数の医療施設で共有するシステムにおいて、重複管理された医療データに対する複数回の取得を防ぐことである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
複数の医療施設における医療データの所在を管理する医療データ管理サーバと、前記医療施設内に設置されたクライアント端末とが通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続された医療データ管理システムであって、
前記クライアント端末は、
自医療施設において管理されている医療データの所在を示す目録情報を生成し、当該目録情報を前記医療データ管理サーバに送信する第1制御手段、
を備え、
前記医療データ管理サーバは、
前記クライアント端末から送信された目録情報を記憶する記憶手段と、
識別情報が同じ医療データの目録情報が前記記憶手段に複数記憶されている場合、当該目録情報に優先順位を付与し、前記クライアント端末から目録情報の取得要求を受信した場合、当該取得要求に応じた前記目録情報を前記クライアント端末に送信する第2制御手段と、
を備え、
前記クライアント端末の第1制御手段は、
識別情報が同じ医療データの目録情報を複数受信した場合、前記目録情報と当該目録情報に付与された優先順位とに基づいて医療データを取得する。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記クライアント端末の第1制御手段は、
識別情報が同じ医療データの目録情報を複数受信した場合、前記優先順位に従って、前記目録情報が示す医療データの所在に対して医療データ取得要求を送信し、取得要求に応じた医療データを取得した場合、それ以降の順位が付与された目録情報が示す医療データの所在に対して医療データ取得要求の送信を行わない。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記クライアント端末の第1制御手段は、
前記医療データ管理サーバから受信した目録情報に対応する医療データが既に自医療施設において管理されている場合、当該目録情報が示す医療データの所在に対して医療データ取得要求の送信を行わない。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、クライアント端末の第1制御手段は、自医療施設において管理されている医療データの所在を示す目録情報を生成し、当該目録情報を医療データ管理サーバに送信する。医療データ管理サーバの第2制御手段は、識別情報が同じ医療データの目録情報が記憶手段に複数記憶されている場合、当該目録情報に優先順位を付与する。また、医療データ管理サーバの第2制御手段は、クライアント端末から目録情報の取得要求を受信した場合、当該取得要求に応じた前記目録情報を前記クライアント端末に送信する。クライアント端末の第1制御手段は、識別情報が同じ医療データの目録情報を複数受信した場合、前記目録情報と当該目録情報に付与された優先順位とに基づいて医療データを取得する。
【0014】
そのため、医療データを複数の医療施設で共有するシステムにおいて、重複管理された医療データに対する複数回の取得を防ぐことができる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、クライアント端末の第1制御手段は、識別情報が同じ医療データの目録情報を複数受信した場合、前記優先順位に従って、前記目録情報が示す医療データの所在に対して医療データ取得要求を送信し、取得要求に応じた医療データを取得した場合、それ以降の順位が付与された目録情報が示す医療データの所在に対して医療データ取得要求の送信を行わない。
【0016】
そのため、医療データを複数の医療施設で共有するシステムにおいて、重複管理された医療データに対する複数回の取得を防ぐことができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、クライアント端末の第1制御手段は、医療データ管理サーバから受信した目録情報に対応する医療データが既に自医療施設において管理されている場合、当該目録情報が示す医療データの所在に対して医療データ取得要求の送信を行わない。
【0018】
そのため、医療データを複数の医療施設で共有するシステムにおいて、重複管理された医療データに対する複数回の取得を防ぐことができ、更にネットワークの負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】医療データ管理システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】医用画像データのデータ構成図である。
【図3】読影レポートデータのデータ構成図である。
【図4】検体検査結果データのデータ構成図である。
【図5】目録情報のデータ構成図である。
【図6】医療データ管理サーバのブロック図である。
【図7】優先順位が付与された目録情報のデータ構成図である。
【図8】クライアント端末のブロック図である。
【図9】目録情報をアップロードする際に実行される処理のフローチャート図である。
【図10】優先順位付与処理のフローチャート図である。
【図11】医療データを取得する際に実行される処理のフローチャート図である。
【図12】目録情報と医療データとの間の関連のイメージ図である。
【図13】目録情報に基づく医療データ取得のイメージ図である。
【図14】医療データを取得する際に実行される処理の変形例のフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の医療データ管理システムを図1の医療データ管理システム100に適用した場合の実施形態について図1〜図14を参照して説明する。
【0021】
[医療データ管理システムのシステム構成]
図1に、医療データ管理システム100のシステム構成を示す。図1に示すように、医療データ管理システム100は、医療施設Aの医療システム200aと、医療施設Bの医療システム200bと、医療施設Cの医療システム200cと、データセンタの医療システム300とから構成されている。上記の各医療システムは、インターネット等の通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
【0022】
医療システム200aは、クライアント端末10と、モダリティ20と、PACS30と、読影レポートシステム40と、検査データ管理サーバ50とから構成されており、各装置は医療施設A内の通信ネットワークであるLAN(Local Area Network)を介して、データ通信可能に接続されている。また、LANは、図示しないルータ等の通信機器を介して通信ネットワークNと通信可能となっている。
【0023】
モダリティ20は、図示しないRISから受信した撮影オーダ情報に従って、患者を撮影し、医用画像の画像データを生成する撮影装置である。ここで、RISとは、医療施設A内における診療予約、診断結果のレポート、実績管理、材料在庫管理等の情報管理を行うシステムである。モダリティ20は、前記撮影オーダ情報に基づいて、前記画像データに関する付帯情報を生成する。そして、モダリティ20は、前記画像データ(以下、画像実データと称す)に付帯情報を付帯させて、医用画像データを生成する。つまり、医用画像データは、画像実データと当該画像実データに関する付帯情報とから構成される。医用画像データは、例えば、DICOM規格に則ったデータである。
【0024】
そして、モダリティ20は、生成した医用画像データをPACS30に送信する。モダリティ20としては、CR装置、CT装置、MRI装置等、様々な種類の医用画像を撮影する撮影装置(医用画像撮影装置)が適用可能である。
【0025】
図2に、モダリティ20が生成する医用画像データのデータ構成図を示す。前述したように、医用画像データは、付帯情報と画像実データとから構成される。また、付帯情報は、患者情報、検査情報、シリーズ情報及びオブジェクト情報を含む。
【0026】
患者情報は、患者ID、患者氏名、性別、生年月日等の患者に関する情報である。検査情報は、検査を識別する検査ID、検査名、検査日時、受付番号、検査目的、検査内容等の検査に関する情報である。シリーズ情報は、シリーズ番号、モダリティ名、手技、撮影部位、撮影方向、撮影技師名等の、一つの検査の中で生成されるモダリティ毎の一連の医用画像の単位(シリーズ)に関する情報である。オブジェクト情報は、医用画像(オブジェクト)を識別するSOPインスタンスUID、画像番号、画像サイズ等の医用画像(オブジェクト)に関する情報である。ここで、医用画像1枚に対応する医用画像データを医用画像データオブジェクトと称す。
【0027】
図1に戻り、PACS30は、モダリティ20において生成された医用画像データを保存管理し、検索やデータ解析を行うデータベースシステムである。PACS30は、モダリティ20から受信した医用画像データに含まれる付帯情報に基づいて当該医用画像データを、例えば、リレーショナルデータベースに蓄積記憶していく。そして、PACS30は、読影医等の操作指示に応じて指定された患者IDや検査ID等を検索キーとして医用画像データを検索し、画像ビューワやイメージャに出力する。
【0028】
読影レポートシステム40は、医用画像の読影レポートを作成し管理するためのシステムである。読影レポートシステム40は、PACS30から医用画像データを取得(受信)する。読影レポートシステム40は、取得した医用画像データに基づいて、画像ビューワに医用画像を表示する。読影レポートシステム40は、ユーザ操作による操作信号や、取得した医用画像データの付帯情報に基づいて、読影レポートデータを生成する。読影レポートデータは、例えば、DICOM規格に則ったデータである。読影レポートシステム40は、生成した読影レポートデータを保存する。
【0029】
図3に、読影レポートシステム40が生成する読影レポートデータのデータ構成図を示す。読影レポートデータは、付帯情報とレポート実データとから構成される。また、付帯情報は、患者情報、検査情報、シリーズ情報及びオブジェクト情報を含む。
【0030】
オブジェクト情報は、読影レポート(オブジェクト)を識別するSOPインスタンスUID等の読影レポート(オブジェクト)に関する情報である。ここで、1検査に関する読影レポートデータを読影レポートデータオブジェクトと称す。
【0031】
図1に戻り、検査データ管理サーバ50は、図示しない分析器において生成された検査結果データ(検査結果実データ)を、検体検査結果データとして保存管理する装置である。検体検査結果データは、例えば、DICOM規格に則ったデータである。ここで、分析器とは、患者から採取した血液や尿等の検体を分析(検査)し、分析結果としての検査結果実データを生成する装置である。
【0032】
図4に、検査データ管理サーバ50において管理される検体検査結果データのデータ構成図を示す。検体検査結果データは、付帯情報と検査結果実データとから構成される。また、付帯情報は、患者情報、検査情報、シリーズ情報及びオブジェクト情報を含む。検査結果実データは、分析結果の数値情報を含む。
【0033】
オブジェクト情報は、検査結果(オブジェクト)を識別するSOPインスタンスUID等の検査結果(オブジェクト)に関する情報である。ここで、1検査に関する検体検査結果データを検体検査結果データオブジェクトと称す。
【0034】
図1に戻り、クライアント端末10は、データセンタの医療システム300に設置された医療データ管理サーバ60のクライアント機能を有する。クライアント端末10は、自医療施設(医療システム200a)内において管理されている医療データの目録情報を生成する。目録情報とは、医療データの所在を示す情報である。医療データとは、医用画像データ、読影レポートデータ、検体検査結果データ等の医療に関するデータである。
【0035】
図5に目録情報のデータ構成を示す。図5に示すように、目録情報は、患者情報、検査情報、シリーズ情報及び目録実データから構成される。また、目録実データは、目録情報の識別フラグ、目録生成日時、オブジェクトの所在、オブジェクトの種類、オブジェクト識別情報等から構成される。
【0036】
「目録情報の識別フラグ」は、自オブジェクトが目録情報である旨を示すフラグである。「目録生成日時」は、目録情報が生成された日時を示す情報である。「オブジェクトの所在」は、医療データの所在を示す情報である。例えば、「オブジェクトの所在」は、「医療システム200aのPACS30」「医療システム200cの読影レポートシステム40」等の値をとる。「オブジェクトの種類」は、医療データの種類を示す情報である。「オブジェクトの種類」は、「医用画像データ」「読影レポートデータ」「検体検査結果データ」等の値をとる。「オブジェクト識別情報」は、医療データのオブジェクトの識別情報である。「オブジェクト識別情報」は、SOPインスタンスUID等の情報である。ここで、医療データの1オブジェクトに対応する目録情報を目録情報オブジェクトと称す。
【0037】
図1に戻り、クライアント端末10は、生成した目録情報をデータセンタの医療データ管理サーバ60に送信する。
【0038】
また、クライアント端末10は、医療データ管理サーバ60から目録情報を取得する。クライアント端末10は、この目録情報に基づいて、医療データを管理している自医療施設以外のサーバに、医療データの取得要求を送信し、医療データを取得する。
【0039】
医療システム200b及び医療システム200cの構成は、医療システム200aの構成と略同一であるため、その説明を省略する。
【0040】
医療システム300は、医療データ管理サーバ60等から構成されている。医療データ管理サーバ60は、各医療施設(医療施設A、B、C)において生成された医療データを目録情報に基づいて管理する。
【0041】
医療データ管理サーバ60は、各医療施設に設置されたクライアント端末10から目録情報を受信すると、この目録情報を記憶し管理する(登録する)。医療データ管理サーバ60は各医療施設に設置されたクライアント端末10から目録情報の取得要求(以下、目録情報取得要求と称す)を受信すると、この取得要求に応じた目録情報をこのクライアント端末10に送信する。
【0042】
[医療データ管理サーバの機能的構成]
図6に、医療データ管理サーバ60の機能的構成を示す。
【0043】
図6に示すように、医療データ管理サーバ60は、制御部61、操作部62、表示部63、通信部64、記憶部65を備えて構成され、各部はバス66により接続されている。
【0044】
制御部61は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、医療データ管理サーバ60の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部62から入力される操作信号又は通信部64により受信される指示信号に応じて、記憶部65に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0045】
操作部62は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部61に出力する。
【0046】
表示部63は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部61から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
【0047】
通信部64は、LAN(Local Area Network)アダプタ、ルータ、TA(Terminal Adapter)等を備え、通信ネットワークNを介して接続された医療システム200a、医療システム200b、医療システム200c等の外部システムや外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0048】
記憶部65は、ハードディスク等から構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。また、記憶部65は、各医療施設のクライアント端末10において生成された目録情報を記憶する。
【0049】
記憶部65は、目録情報に基づいて医療データを管理するためのプログラムである医療データ管理サーバプログラム651を記憶する。
【0050】
制御部61は、医療データ管理サーバプログラム651と協働して次の処理を行う。
【0051】
制御部61は、通信部64を介して、クライアント端末10から目録情報を受信すると、優先順位付与処理を行い、この目録情報に優先順位情報を付与する。制御部61は、優先順位情報が付与された目録情報を、記憶部65に記憶させて管理する(登録する)。優先順位付与処理についての詳細は後述する。
【0052】
図7に、記憶部65に記憶されている目録情報のデータ構成を示す。図7に示すように、目録情報は、患者情報、検査情報、シリーズ情報、目録実データ及び優先順位情報から構成される。
【0053】
図6に戻り、制御部61は、通信部64を介して、クライアント端末10から目録情報取得要求を受信すると、取得要求に応じた目録情報をこのクライアント端末10に通信部64を介して送信する。
【0054】
[クライアント端末の機能的構成]
図8に、クライアント端末10の機能的構成を示す。
【0055】
図8に示すように、クライアント端末10は、制御部11、操作部12、表示部13、通信部14、記憶部15を備えて構成され、各部はバス16により接続されている。
【0056】
制御部11は、CPU、RAM等から構成され、クライアント端末10の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部12から入力される操作信号又は通信部14により受信される指示信号に応じて、記憶部15に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0057】
操作部12は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部11に出力する。
【0058】
表示部13は、LCDにより構成され、制御部11から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
【0059】
通信部14は、LANアダプタ、ルータ、TA等を備え、医療システム200aのLANや通信ネットワークNを介して接続されたPACS30、読影レポートシステム40、検査データ管理サーバ50、医療データ管理サーバ60等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0060】
記憶部15は、ハードディスク等から構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。
【0061】
また、記憶部15は、医療データ管理サーバ60のクライアント機能を実現するプログラムである医療データ管理クライアントプログラム151を記憶する。
【0062】
制御部11は、医療データ管理クライアントプログラム151と協働して次の処理を行う。
【0063】
制御部11は、通信部14を介して、自医療システムに設置されたPACS30から、このPACS30にて管理されている医用画像データのリストを取得する。また、制御部11は、通信部14を介して、自医療システムに設置された読影レポートシステム40から、この読影レポートシステム40にて管理されている読影レポートデータのリストを取得する。また、制御部11は、通信部14を介して、自医療システムに設置された検査データ管理サーバ50から、この検査データ管理サーバ50にて管理されている検体検査結果データのリストを取得する。
【0064】
制御部11は、これらのリストを表示部13に表示させる。制御部11は、ユーザ操作による操作部12からの操作信号に基づいて、表示部13に表示されたリストの何れかの医療データを選択する。制御部11は、選択した医療データの目録情報を生成する。
【0065】
具体的に、制御部11は、選択した医療データを、該当するサーバ(PACS30、読影レポートシステム40又は検査データ管理サーバ50)から取得(受信)する。そして、制御部11は、現在時刻を、目録実データの項目「目録生成日時」の値とする。制御部11は、医療データを送信したサーバを、目録実データの項目「オブジェクトの所在」の値とする。制御部11は、取得した医療データの種類を、目録実データの項目「オブジェクトの種類」の値とする。制御部11は、取得した医療データに含まれる「オブジェクト情報」のSOPインスタンスUID等の値を、目録実データの項目「オブジェクト識別情報」の値とする。そして、制御部11は、この目録実データに、取得した医療データに含まれる患者情報、検査情報及びシリーズ情報を付与し、目録情報とする。
【0066】
制御部11は、生成した目録情報を通信部14を介して、医療データ管理サーバ60に送信する。
【0067】
また、制御部11は、ユーザ操作による操作部12からの操作信号に基づいて、患者情報を含む目録情報取得要求を生成する。そして、制御部11は、生成した目録情報取得要求を通信部14を介して医療データ管理サーバ60に送信する。制御部11は、医療データ管理サーバ60から取得要求に応じた目録情報を通信部14を介して受信する。
【0068】
[目録情報をアップロードする際に実行される処理]
次に、目録情報をアップロードする際に医療データ管理システム100において実行される処理の具体的な動作について、図9を用いて説明する。
【0069】
図9に示すように、医療施設A、B又はCのクライアント端末10の制御部11は、ユーザ操作による操作部12からの操作信号に基づいて、医療データを選択する(ステップS1)。
【0070】
具体的に、制御部11は、PACS30、読影レポートシステム40、検査データ管理サーバ50から、医療データのオブジェクト(医用画像データオブジェクト、読影レポートデータオブジェクト、検体検査結果データオブジェクト)のリストを取得する。制御部11は、これらのリストを表示部13に表示させる。制御部11は、ユーザ操作による操作部12からの操作信号に基づいて、表示部13に表示されたリストの何れかの医療データを選択する。
【0071】
制御部11は、選択した医療データの目録情報を生成する(ステップS2)。具体的には、制御部11は、選択した医療データのオブジェクトに対応する目録情報オブジェクトを生成する。
【0072】
制御部11は、生成した目録情報を医療データ管理サーバ60に通信部14を介して送信する(ステップS3)。
【0073】
医療データ管理サーバ60の制御部61は、目録情報をクライアント端末10から通信部14を介して受信すると、優先順位付与処理を行い、この目録情報に優先順位情報を付与する(ステップS4)。
【0074】
制御部61は、優先順位が付与された目録情報を、記憶部65に記憶させて管理する。即ち、制御部61は、目録情報を登録する(ステップS5)。以上で、処理が終了する。
【0075】
[優先順位付与処理]
次に、優先順位付与処理(図9のステップS4)の具体的な動作について、図10を用いて説明する。
【0076】
図10に示すように、医療データ管理サーバ60の制御部61は、受信した目録情報オブジェクトに含まれるオブジェクト識別情報と同じ値を持つ目録情報オブジェクトが既に登録されているか判定する(ステップS101)。具体的に、制御部61は、記憶部65に記憶されている目録情報オブジェクトを検索し、該当する目録情報オブジェクトが既に登録されているか判定する。
【0077】
判定の結果、該当する目録情報オブジェクト(受信した目録情報に含まれるオブジェクト識別情報と同じ値を持つ目録情報オブジェクト)が有る場合(ステップS102;YES)、制御部61は、該当する目録情報オブジェクトの次の優先順位を、受信した目録情報オブジェクトに付与する(ステップS104)。具体的に、制御部61は、該当する1又は複数の目録情報オブジェクトに含まれる(付与された)優先順位情報を読み出し、これらの優先順位情報の最大値に「1」を加算し、加算した値を持つ優先順位情報を、受信した目録情報オブジェクトに付与する。以上で、優先順位付与処理が終了する。
【0078】
一方、判定の結果、該当する目録情報オブジェクトが無い場合(ステップS102;NO)、制御部61は、「1」の値をもつ優先順位情報を、受信した目録情報オブジェクトに付与する(ステップS103)。以上で、優先順位付与処理が終了する。
【0079】
[医療データを取得する際に実行される処理]
次に、医療データを取得する際に医療データ管理システム100において実行される処理の具体的な動作について、図11を用いて説明する。
【0080】
図11に示すように、医療施設A、B又はCのクライアント端末10の制御部11は、自医療施設(自医療システム)において管理されている医療データに含まれる患者情報に基づいて、患者情報のリストを生成し、このリストを表示部13に表示させる。制御部11は、ユーザ操作による操作部12からの操作信号に基づいて、表示部13に表示されたリストの何れかの患者(患者情報)を選択する(ステップS201)。
【0081】
制御部11は、選択した患者に関する目録情報取得要求を生成する。具体的に、制御部11は、選択した患者情報を含む目録情報取得要求を生成する。
【0082】
制御部11は、生成した目録情報取得要求を通信部14を介して医療データ管理サーバ60に送信する(ステップS202)。
【0083】
医療データ管理サーバ60の制御部61は、目録情報取得要求を受信すると、取得要求に応じた目録情報を記憶部65から読み出して、この目録情報を、取得要求を送信したクライアント端末10に通信部64を介して送信する(ステップS203)。
【0084】
具体的に、制御部61は、受信した目録情報取得要求に含まれる患者情報を持つ1又は複数の目録情報オブジェクトを記憶部65から読み出す。制御部61は、この1又は複数の目録情報オブジェクトを、取得要求を送信したクライアント端末10に通信部64を介して送信する。尚、制御部61がクライアント端末10に送信する目録情報オブジェクトには、それぞれ優先順位情報が付与されている。
【0085】
クライアント端末10の制御部11は、1又は複数の目録情報オブジェクトを通信部14を介して受信すると、優先順位情報の値が「1」となっている1又は複数の目録情報オブジェクトに基づいて、各目録情報オブジェクトに対応する医療データ取得要求を生成する。制御部11は、他の医療施設のサーバ(PACS30、読影レポートシステム40又は検査データ管理サーバ50)に対して、生成した医療データ取得要求を送信する(ステップS204)。
【0086】
具体的に、制御部11は、目録情報オブジェクトに含まれる患者情報、検査情報、シリーズ情報、オブジェクトの種類、オブジェクト識別情報等に基づいて、医療データ取得要求を生成する。そして、制御部11は、生成した医療データ取得要求を、目録情報オブジェクトに含まれる「オブジェクトの所在」に基づいて、他の医療施設の該当するサーバに送信する。
【0087】
制御部11は、送信した1又は複数の医療データ取得要求に応じた医療データを各サーバから受信したか否かを判定する(ステップS205)。
【0088】
医療データ取得要求に応じた医療データのオブジェクトをサーバから受信した場合(ステップS205;YES)、制御部11は、受信した医療データのオブジェクトに対する取得処理を終了する。
【0089】
一方、医療データ取得要求に応じた医療データのオブジェクトをサーバから受信できなかった場合(ステップS205;NO)、制御部11は、受信できなかった医療データのオブジェクトに対する取得処理を続行する。制御部11は、該当する「オブジェクト識別情報」と同じ値を持つ目録情報のうち、優先順位情報の値が「2」である目録情報に基づいて、医療データ取得要求を生成する。そして、制御部11は、他の医療施設のサーバ(PACS30、読影レポートシステム40又は検査データ管理サーバ50)に対して、生成した医療データ取得要求を送信する(ステップS206)。
【0090】
そして、制御部11は、送信した医療データ取得要求に応じた医療データをサーバから受信したか否かを判定する(ステップS205)。そして、制御部11は、医療データ取得要求に応じた医療データをサーバから受信するまで、ステップS205、S206の処理を繰り返す。ここで、ステップS206では、制御部11は、前回処理対象となった目録情報の優先順位情報に「1」加算された優先順位情報を持つ目録情報に基づいて、他医療施設のサーバに医療データ取得要求を送信する。
【0091】
[目録情報に基づく医療データ取得の概要]
図12、図13を用いて、目録情報に基づく医療データ取得の一例について説明する。
【0092】
図12に、目録情報と医療データとの間の関連のイメージ図を示す。医療データ管理サーバ60には、目録情報オブジェクトd1〜d4が保存されているとする。また、目録情報オブジェクトd1〜d4に含まれる患者情報は同一患者Aのものであるとする。また、目録情報オブジェクトd2と目録情報オブジェクトd3に含まれるオブジェクト識別情報は共に同じ値であるとする。尚、医療データ管理サーバ60には、患者A以外の患者情報を含む目録情報オブジェクトも記憶されている(図示せず)。
【0093】
目録情報オブジェクトd1は、優先順位1が付与されており、医療施設Bの読影レポートシステム40において管理されている読影レポートデータオブジェクトd5に対応する。目録情報オブジェクトd2は、優先順位1が付与されており、医療施設BのPACS30において管理されている医用画像データオブジェクトd6に対応する。目録情報オブジェクトd3は、優先順位2が付与されており、医療施設CのPACS30において管理されている医用画像データオブジェクトd7に対応する。目録情報オブジェクトd4は、優先順位1が付与されており、医療施設Cの検査データ管理サーバ50において管理されている検体検査結果データオブジェクトd8に対応する。
【0094】
図13に、目録情報に基づく医療データ取得のイメージ図を示す。医療施設Aのクライアント端末10は、医療データ管理サーバ60に患者Aに関する患者情報を含む目録情報取得要求を送信し、医療データ管理サーバ60から目録情報オブジェクトd1〜d4を取得したとする。
【0095】
医療施設Aのクライアント端末10は、優先順位が1である目録情報オブジェクトに基づいて、医療データ取得要求を各サーバに送信し、取得要求に応じた医療データのオブジェクトを取得する。具体的に、クライアント端末10は、優先順位が1である目録情報オブジェクトd1に基づいて読影レポートデータオブジェクトd5を取得する。また、クライアント端末10は、優先順位が1である目録情報オブジェクトd2に基づいて医用画像データオブジェクトd6を取得する。また、クライアント端末10は、優先順位が1である目録情報オブジェクトd4に基づいて検体検査結果データオブジェクトd8を取得する。
【0096】
クライアント端末10は、優先順位が1である目録情報オブジェクトd2に基づく医療データ取得要求に応じた医用画像データオブジェクトd6を取得したので、優先順位が2である目録情報オブジェクトd3に基づく医療データ取得要求を送信する必要が無い。そのため、重複管理された医療データ(医用画像データd6、医用画像データd7)に対する、クライアント端末10による複数回の取得を防ぐことができる。
【0097】
以上、本実施の形態によれば、医療施設A、B又はCのクライアント端末10の制御部11は、自医療施設において管理されている医療データの所在を示す目録情報を生成し、この目録情報を医療データ管理サーバ60に送信する。医療データ管理サーバ60の制御部61は、識別情報(オブジェクト識別情報)が同じ医療データの目録情報が記憶部65に複数記憶されている場合、当該目録情報に優先順位を付与する。
【0098】
また、医療データ管理サーバ60の制御部61は、医療施設A、B又はCのクライアント端末10から目録情報取得要求を受信すると、この取得要求に応じた目録情報をこのクライアント端末10に送信する。
【0099】
このクライアント端末10の制御部11は、識別情報が同じ医療データの目録情報を複数受信した場合、付与された優先順位に従って、目録情報が示す医療データの所在(サーバ)に対して医療データの取得要求を送信する。制御部11は、取得要求に応じた医療データを取得した場合、それ以降の順位が付与された目録情報が示す医療データの所在に対して、医療データ取得要求を送信しない。
【0100】
そのため、医療データを複数の医療施設で共有するシステムにおいて、重複管理された医療データに対する複数回の取得を防ぐことができる。
【0101】
[医療データを取得する際に実行される処理の変形例]
次に、医療データを取得する際に医療データ管理システム100において実行される処理の具体的な動作の変形例について、図14を用いて説明する。
【0102】
図14に示すように、医療施設A、B又はCのクライアント端末10の制御部11は、自医療施設(自医療システム)において管理されている医療データに含まれる患者情報に基づいて、患者情報のリストを生成し、このリストを表示部13に表示させる。制御部11は、ユーザ操作による操作部12からの操作信号に基づいて、表示部13に表示されたリストの何れかの患者(患者情報)を選択する(ステップS301)。
【0103】
制御部11は、選択した患者に関する目録情報取得要求を生成する。具体的に、制御部11は、選択した患者情報を含む目録情報取得要求を生成する。
【0104】
制御部11は、生成した目録情報取得要求を通信部14を介して医療データ管理サーバ60に送信する(ステップS302)。
【0105】
医療データ管理サーバ60の制御部61は、目録情報取得要求を受信すると、取得要求に応じた目録情報を記憶部65から読み出して、この目録情報を、取得要求を送信したクライアント端末10に通信部64を介して送信する(ステップS303)。
【0106】
具体的に、制御部61は、受信した目録情報取得要求に含まれる患者情報を持つ1又は複数の目録情報オブジェクトを記憶部65から読み出す。制御部61は、この1又は複数の目録情報オブジェクトを、取得要求を送信したクライアント端末10に通信部64を介して送信する。尚、制御部61がクライアント端末10に送信する目録情報オブジェクトには、それぞれ優先順位情報が付与されている。
【0107】
クライアント端末10の制御部11は、1又は複数の目録情報オブジェクトを通信部14を介して受信すると、自医療施設に、受信した目録情報オブジェクトに対応する医療データが既に保存(記憶管理)されているか検索する(ステップS304)。
【0108】
具体的に、制御部11は、受信した目録情報オブジェクトの目録実データに含まれる「オブジェクト識別情報」を読み出す。制御部11は、この「オブジェクト識別情報」に対応する「オブジェクト情報」を持つ医療データのオブジェクトが管理されているか否かを、自医療施設に設置されたPACS30、読影レポートシステム40、検査データ管理サーバ50に問い合わせる。
【0109】
ステップS304における検索の結果、対応する医療データのオブジェクトが有る場合(ステップS305;YES)、制御部11は、この医療データのオブジェクトに対する取得処理を終了する。
【0110】
一方、ステップS304における検索の結果、対応する医療データのオブジェクトが無い場合(ステップS305;NO)、医療データのオブジェクトが無かった目録情報オブジェクトのうち、優先順位情報の値が「1」となっている1又は複数の目録情報オブジェクトに基づいて、各目録情報オブジェクトに対応する医療データ取得要求を生成する。制御部11は、他の医療施設のサーバ(PACS30、読影レポートシステム40又は検査データ管理サーバ50)に対して、生成した医療データ取得要求を送信する(ステップS306)。
【0111】
制御部11は、送信した1又は複数の医療データ取得要求に応じた医療データを各サーバから受信したか否かを判定する(ステップS307)。
【0112】
医療データ取得要求に応じた医療データのオブジェクトをサーバから受信した場合(ステップS307;YES)、制御部11は、受信した医療データのオブジェクトに対する取得処理を終了する。
【0113】
一方、医療データ取得要求に応じた医療データのオブジェクトをサーバから受信できなかった場合(ステップS307;NO)、制御部11は、受信できなかった医療データのオブジェクトに対する取得処理を続行する。制御部11は、該当する「オブジェクト識別情報」と同じ値を持つ目録情報のうち、優先順位情報の値が「2」である目録情報に基づいて、医療データ取得要求を生成する。そして、制御部11は、他の医療施設のサーバ(PACS30、読影レポートシステム40又は検査データ管理サーバ50)に対して、生成した医療データ取得要求を送信する(ステップS308)。
【0114】
そして、制御部11は、送信した医療データ取得要求に応じた医療データをサーバから受信したか否かを判定する(ステップS307)。そして、制御部11は、医療データ取得要求に応じた医療データをサーバから受信するまで、ステップS307、S308の処理を繰り返す。
【0115】
以上、本変形例によれば、医療データ管理サーバ60の制御部61は、医療施設A、B又はCのクライアント端末10から目録情報取得要求を受信すると、この取得要求に応じた目録情報をこのクライアント端末10に送信する。
【0116】
このクライアント端末10の制御部11は、医療データ管理サーバ60から受信した目録情報に対応する医療データが既に、自医療施設において記憶管理されている場合、この目録情報が示す医療データの所在(サーバ)に対して、医療データ取得要求を送信しない。
【0117】
そのため、医療データを複数の医療施設で共有するシステムにおいて、重複管理された医療データに対する複数回の取得を防ぐことができ、更にネットワークの負荷を軽減することができる。
【0118】
尚、本実施の形態における記述は、本発明に係る医療データ管理システムの一例であり、これに限定されるものではない。システム及び各装置の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
【0119】
例えば、医療データ管理サーバ60の制御部61が目録情報に付与する優先順位情報の値は、ユーザ操作による操作部62からの操作信号に基づいて決定されてもよい。
【0120】
また、本実施形態では、プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体としてハードディスクを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記憶媒体、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等を適用することが可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も適用可能である。
【符号の説明】
【0121】
10 クライアント端末
11 制御部
12 操作部
13 表示部
14 通信部
15 記憶部
16 バス
20 モダリティ
30 PACS
40 読影レポートシステム
50 検査データ管理サーバ
60 医療データ管理サーバ
61 制御部
62 操作部
63 表示部
64 通信部
65 記憶部
66 バス
100 医療データ管理システム
151 医療データ管理クライアントプログラム
200a 医療システム
200b 医療システム
200c 医療システム
300 医療システム
651 医療データ管理サーバプログラム
N 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の医療施設における医療データの所在を管理する医療データ管理サーバと、前記医療施設内に設置されたクライアント端末とが通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続された医療データ管理システムであって、
前記クライアント端末は、
自医療施設において管理されている医療データの所在を示す目録情報を生成し、当該目録情報を前記医療データ管理サーバに送信する第1制御手段、
を備え、
前記医療データ管理サーバは、
前記クライアント端末から送信された目録情報を記憶する記憶手段と、
識別情報が同じ医療データの目録情報が前記記憶手段に複数記憶されている場合、当該目録情報に優先順位を付与し、前記クライアント端末から目録情報の取得要求を受信した場合、当該取得要求に応じた前記目録情報を前記クライアント端末に送信する第2制御手段と、
を備え、
前記クライアント端末の第1制御手段は、
識別情報が同じ医療データの目録情報を複数受信した場合、前記目録情報と当該目録情報に付与された優先順位とに基づいて医療データを取得する、
医療データ管理システム。
【請求項2】
前記クライアント端末の第1制御手段は、
識別情報が同じ医療データの目録情報を複数受信した場合、前記優先順位に従って、前記目録情報が示す医療データの所在に対して医療データ取得要求を送信し、取得要求に応じた医療データを取得した場合、それ以降の順位が付与された目録情報が示す医療データの所在に対して医療データ取得要求の送信を行わない、
請求項1に記載の医療データ管理システム。
【請求項3】
前記クライアント端末の第1制御手段は、
前記医療データ管理サーバから受信した目録情報に対応する医療データが既に自医療施設において管理されている場合、当該目録情報が示す医療データの所在に対して医療データ取得要求の送信を行わない、
請求項1又は2に記載の医療データ管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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