説明

医療情報サービス提供装置

【課題】 様々な医療情報サービスを提供することのできる医療情報サービス提供装置を実現する。
【解決手段】 医療情報サービス提供装置120は、例えば心電計105から、心電図データと、心電計105による自動解析結果が添付された、判読医(PC300)宛の心電図データの判読依頼メールを受信する。医療情報サービス提供装置120は、自動解析結果に応じて、過去の心電図データを情報管理サーバ130などから取得し、判読依頼メールに添付して送信する。また、SCDリスク評価用のパラメータ解析の指示が判読依頼メールに含まれていれば、解析結果を外部サーバ200などから取得し、判読依頼メールに添付して送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療情報サービス提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
当初、心電計は専ら心電図を紙に記録する機器であったが、心電計のデジタル化(コンピュータ化)にともない、心電図をデジタルデータとしても記録するようになった。これにより、心電図を自動解析することが可能になり、医師による診断を助けるための様々な情報を提供する解析装置が実現されるようになった(特許文献1)。解析装置は、例えば、記録された心電図から典型的な異常波形を検出し、異常波形から想定される疾患の種類や処置方法などの情報を提供するといった機能が実現されている。また、このような自動解析機能を内蔵した心電計も実現されている。
【0003】
しかしながら、心電図には個体差がある上、異常波形の中には特徴が必ずしも明確ではないものもある。そのため、仮に自動解析によって疾患のおそれがあるとの結果が得られても、最終的には担当医が心電図波形を判読して診断を行う必要がある。しかしながら、必ずしも全ての医師が心電図の判読に通じている訳ではない。また、判断の付きにくい心電図もある。そのため、心電図を測定した被検者の担当医が、心電図の判読に長けた他の医師(以下、判読医という)に対し、心電図の判読を依頼することがある。
【0004】
従来、判読医に心電図の判読を依頼する場合には、心電図のデジタルデータがある場合でも、プリントアウトした心電図をファクシミリや郵送で判読医に送り、判読医の見解は電話などで担当医に伝えられるという手順が一般的であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−20799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ファクシミリによって心電図のプリントアウトを読み取って送信する場合には、心電図の細かい部分がつぶれたり、原稿送りの精度によって波形が変形したりする場合がある。また、郵送による送信では時間がかかる。
【0007】
そのため、出願人は、心電図をデジタルデータの形式で電子メールに添付して送信可能な心電計を開発した。これにより、質の良い心電図を迅速に判読医に送信することが可能となった。
【0008】
しかしながら、担当医が判読医から得るのは判読結果(心電図から疑われる疾患の種類)のみであり、その疾患についての医師向けの情報(例えば処置方法や関連する論文などの情報)は別途入手しなくてはならなかった。
【0009】
一方、判読医であっても、直近の一回の測定結果だけでは判断が付きにくい疾患もある。また、心電図波形から得られるパラメータ(例えば、特定の波の発生間隔やその統計量など)が、心電図の正確な判読を助けることもある。しかし、従来、そのようなパラメータ(補助指標)を判読医に簡便に送るための仕組みは提供されておらず、補助指標が必要であれば、判読医が自身の有する解析装置で補助指標の取得を行ったり、それが無理な場合には外部機関や担当医に取得を依頼したりしなければならなかった。
【0010】
また、担当医自身が判読を行う際に、所有する心電計や解析装置では実施できない解析が必要な補助指標を参考にしたい場合、そのような解析を容易に依頼できる仕組みは提供されていなかった。
【0011】
本願発明はこのような従来技術の課題の少なくとも1つを解決することを目的としてなされたものであり、様々な医療情報サービスを提供することのできる医療情報サービス提供装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の目的は、通信機能を有する医療情報サービス提供装置であって、受信データを解析するデータ解析手段と、データ解析手段により、受信データが、心電図データ及び当心電図データの自動解析結果を含み、心電図データの判読を医療情報サービス提供装置とは異なる宛先へ依頼する通信に係るデータであると判別された場合、自動解析結果に予め定められた閾値以上のグレードを有する所見が含まれていれば、心電図データを測定した被検者が当心電図データよりも過去に測定した心電図データを取得する情報取得手段と、情報取得手段が心電図データを取得した場合、当心電図データを付加した受信データを、受信データの宛先へ送信する送信手段とを有することを特徴とする医療情報サービス提供装置によって達成される。
【0013】
また、上述の目的は、通信機能を有する医療情報サービス提供装置であって、受信データを解析するデータ解析手段と、データ解析手段により、受信データが、心電図データの判読結果を含む通信であると判別された場合、判読結果に含まれる所見に応じた情報をデータベース手段から取得する情報取得手段と、受信データに、情報取得手段が取得した情報を付加して、受信データの宛先へ送信する送信手段とを有することを特徴とする医療情報サービス提供装置によっても達成される。
【0014】
また、上述の目的は、通信機能を有する医療情報サービス提供装置であって、受信データを解析するデータ解析手段と、データ解析手段により、受信データが、心電図データを含み、心電図データの解析を医療情報サービス提供装置へ依頼する通信であると判別された場合、心電図データの解析結果を解析手段から取得する情報取得手段と、情報取得手段が取得した解析結果を受信データの送信元に送信する送信手段とを有することを特徴とする医療情報サービス提供装置によっても達成される。
【発明の効果】
【0015】
このような構成により、本発明によれば、様々な医療情報サービスを提供することのできる医療情報サービス提供装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る医療情報サービス提供装置を適用可能な医療情報システムの構成例及び情報の流れを模式的に示す図である。
【図2】図1に示した医療情報システムのうち、医療情報サービス提供装置120の動作に係る構成を機能ブロックとして示した図である。
【図3】医療情報サービス提供装置120の全体的な動作を説明するフローチャートである。
【図4】医療情報サービス提供装置120の判読依頼メール処理の動作を説明するフローチャートである。
【図5】医療情報サービス提供装置120の解析依頼メール処理の動作を説明するフローチャートである。
【図6】心電図の判読報告書の例を示す図である。
【図7A】、
【図7B】SCDリスク評価報告書の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明を好適かつ例示的な実施形態に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る医療情報サービス提供装置を適用可能な医療情報システムの構成例及び情報の流れを模式的に示す図である。本実施形態において、医療情報サービス提供装置120は、病院などの医療施設100におけるゲートウェイサーバとして機能し、医療施設100内のLAN110に接続される機器105,115,130と、インターネットなどの外部ネットワーク250に接続された機器200,300との間の通信を中継する。
【0018】
LAN110には、生体情報を送信する機能を有する機器の一例としての心電計105と、担当医が有するコンピュータ(PC)115と、被検者についての情報などを管理する情報管理サーバ130とが接続されている。説明及び理解を容易にするため、PC115及び心電計105は1台しか図示していないが、実際にはより多くのPCや医療機器などが接続されてよい。
【0019】
外部サーバ200は、例えばデータ解析サービスを提供したり、医療情報を提供する。外部サーバ200は提供する情報やサービスに応じて複数存在してもよい。PC300は、判読医が使用するコンピュータである。ここでは、PC300が外部ネットワーク250に直接接続されているように図示しているが、PC115のように、外部ネットワーク250と通信可能なLAN(図示せず)に接続されていてもよい。
【0020】
心電計105は、測定した心電図を自動解析し、異常所見が得られた場合には、予め登録されている判読医宛に、判読依頼の電子メールを自動生成し、電子メールに心電図のデータファイルを添付する(1)。なお、ここで自動生成する電子メールは、予め登録された担当医のメールアドレスを発信アドレスに用いる。また、Reply-toヘッダには、外部サーバ200の予め定められたアドレス(判読結果メール用の専用アドレス)を含める。
【0021】
自動生成した判読依頼メールは、担当医の確認なしに自動送信されてもよいし、担当医の確認が得られた場合にのみ送信するようにしてもよい。ここで、担当医の確認を得るように構成された場合には、確認の際に担当医が判読依頼メールにコメントを付加できるようにしてもよい。
【0022】
後述するように、判読依頼メールには心電図データだけでなく、医療情報サービス提供装置120に対する各種サービスや情報の提供を依頼する情報(付加サービス依頼情報)が添付され若しくは含まれていてもよい。
【0023】
外部ネットワーク250へ送信される判読依頼メールは、ゲートウェイサーバである医療情報サービス提供装置120で受信される。医療情報サービス提供装置120は、受信した判読依頼メールを解析し、付加サービス依頼情報が添付され若しくは含まれていれば、依頼された付加サービスに応じて情報管理サーバ130から情報を取得する(2)。そして、医療情報サービス提供装置120は、取得した情報をさらに添付した判読依頼メールを外部ネットワーク250(PC300)へ送信する(3)。
【0024】
なお、医療情報サービス提供装置120は、付加サービス依頼情報がない判読依頼メールであっても、自動解析によって得られた所見が予め登録された疾患に該当する場合には、疾患に対応して予め定められた情報を予め定められた取得先(ここでは情報管理サーバ130とする)から取得し(2)、判読依頼メールに添付する。
【0025】
また、判読依頼メールではなく、医療情報サービス提供装置120に対するサービス提供依頼メールであった場合、医療情報サービス提供装置120は依頼に応じた処理を行い、結果を添付したメールを担当医宛に返信する(6)。
【0026】
判読医はPC300で判読依頼メールを受信すると、添付されている心電図データ(及び医療情報サービス提供装置120が添付した情報)とを用いて心電図の判読を行う。そして、判読結果を記載した判読結果メールに、担当医のメールアドレス情報を含めてPC300から外部サーバ200に送信する(4)。 外部サーバ200は、判読結果メールを受信すると、その中身を解析し、判読結果として記載されている疾患の種類を取得する。そして、疾患に対応して予め定められた情報をデータベース230から取得する(5)。さらに、外部サーバは、取得した情報をPC300から受信した判読結果メールに添付し、判読結果メールの宛先を担当医のメールアドレスに変更して医療情報サービス提供装置120に送信する(5)。医療情報サービス装置120は、判読結果メールを担当医宛に転送する(6)。
【0027】
以下、医療情報サービス提供装置120のこのような動作について、図2以降を用いて詳細に説明する。図2は、図1に示した医療情報システムのうち、医療情報サービス提供装置120の動作に係る構成を機能ブロックとして示した図である。図2における各機能ブロックは、個々の機器において少なくともその一部をソフトウェア的に、すなわち、汎用コンピュータ装置上で稼働する基本ソフト(OS)やアプリケーションソフトウェアを実行することにより実現することができる。
【0028】
医療情報サービス提供装置120において、送受信部121は、制御部128の制御に基づき、LAN110及び外部ネットワーク250との通信を行う。メール解析部122は、送受信部121を通じて受信した電子メールを解析し、電子メール中に予め定められた情報が含まれているかどうかを情報取得部124に通知する。情報取得部124は、メール解析部122からの解析結果に基づき、電子メールに添付ファイルとして追加する情報を取得し、取得した情報をメール再構築部123に供給する。メール再構築部123は、情報取得部124から供給された情報を、メール解析部122が解析した電子メール(もしくは、その電子メールに対する返信メール)に、添付ファイルとして追加し、送受信部121を通じて送信する。制御部128は、医療情報サービス提供装置120全体の動作を制御する。
【0029】
なお、図2において、情報管理サーバ130は記憶装置として記載されているが、医療情報サービス提供装置120から直接アクセス可能な記憶装置であっても、医療情報サービス提供装置120からの検索要求を実行し、検索結果を返送するサーバ装置であってもよい。
【0030】
心電計105において、測定部109は、生体電極やA/D変換器などを備える。測定部109は、被検者の体表面に取り付けられた生体電極から得られる心電図信号をA/D変換器でデジタルデータ化し、被検者を特定可能な情報(例えば患者ID)と関連付けて記憶装置111に記憶する。記憶装置111は例えば不揮発性半導体メモリやハードディスクなどであってよい。また、測定部109は、心電図データを例えば医用波形記述規約(MFER)に準拠した形式で記憶することができる。記憶装置111には複数の被検者についての直近の測定結果が記憶され、過去に測定した心電図信号などのデータは例えば情報管理サーバ130で保存してもよい。なお、被検者ごとの測定結果は、被検者を特定可能な番号などと関連付けて保存し、過去に測定した各種の測定結果のうち、所望の測定結果を測定データの種類や測定日などにより容易に検索できるように管理する。このようなデータ管理は医療情報の管理システムにおいて一般的に行われており、また本発明には直接関連しないため、データの管理方法に関する詳細な説明は省略する。
【0031】
測定部109では、1回当たり例えば標準12誘導心電図を10秒間測定する。また、測定と並行して自動解析部108でリアルタイムに解析を行い、予め定めた異常所見(例えばSCD(心臓突然死)のリスクがある所見)が得られた場合には、測定精度(サンプリング周波数)を上げて延長測定(例えば10分間)することもできる。また、後述するように、予め定めた異常所見が得られた場合には、測定の自動延長だけでなく、測定結果の判読依頼を自動生成することもできる。
【0032】
自動解析部108は、記憶装置111に記憶された心電図データを予め定められた基準に従って解析し、心電図の異常についての所見を決定する。個々の所見には固有のコードが付与されるとともに、その重要性に応じたランク(グレード)付けがなされている。具体的には、SCD(心臓突然死)のリスクのある所見には、高いグレードが付与されている。
【0033】
自動解析部108は、所見を含む解析結果を、解析した心電図データ及び被検者を特定可能な情報と関連付けて記憶装置111に記憶する。また、判読依頼メールを自動生成する所見として予め登録されている所見が得られた場合、自動解析部108は、解析した心電図データと自動解析結果をメール生成部107に供給する。自動解析結果は、例えば心電計105において出力可能な解析レポートの形式であってもよい。
【0034】
メール生成部107は、自動解析部108から自動解析結果と心電図データが供給された場合、それらと判読結果の記入用レポートとをそれぞれ別個の添付ファイルとした判読依頼メールを生成する。この電子メールは、予め登録されている判読医のメールアドレスを宛先アドレス、送信元アドレス(又はReply-toアドレス)を担当医のメールアドレスとした定型文を用いて生成することができる。この際、メール生成部107は、複数の判読医のなかから、自動解析結果に含まれる所見コードに予め対応付けられた判読医を選択して判読依頼メールを生成することもできる。なお、担当医のメールアドレスは、被検者毎に予め登録しておくことができる。なお、メール生成部107は、自動解析部108から解析結果と解析した心電図データとを特定可能な情報のみ受け取り、この情報を用いて記憶装置111から解析結果と心電図データを読み出して判読依頼メールを生成してもよい。
【0035】
メール生成部107は、例えば図示しない表示部などにメッセージを表示して、自動生成した判読依頼メールを送信するかどうかを操作者に問い合わせる。操作部106のキーやボタン等を通じてメール送信の指示があれば、生成した判読依頼メールをLAN110へ送信する。
【0036】
判読依頼メールはLAN110を通じて医療情報サービス提供装置120で受信される。送受信部121はLAN110若しくは外部ネットワーク250から電子メールを受信すると、メール解析部122に転送する。メール解析部122は転送された電子メールの宛先アドレス、送信元アドレス、タイトル、本文を解析し、その電子メールが予め定められた種類のメールか否かを判別する。ここでは、判読依頼メール、判読結果メール、解析依頼メール、他のメールのいずれかであるかの判別を行うものとする。
【0037】
例えば、メール解析部122は、宛先アドレスが外部ネットワーク250のアドレスであり、送信元アドレスがLAN110内のアドレスであり、タイトルに”判読依頼”という文字列が含まれていれば、判読依頼メールであると判別することができる。また、宛先アドレスがLAN110内のアドレスであり、送信元アドレスが外部ネットワーク250のアドレスであり、本文中に判読医のコメント項目が存在すれば、判読結果メールであると判別することができる。さらに、宛先アドレスが医療情報サービス提供装置120であり、送信元アドレスがLAN110内のアドレスであり、タイトルに”解析依頼”という文字列が含まれていれば、解析依頼メールであると判別することができる。なお、これらの判別方法は単なる一例であり、電子メールのデータからメールの種別が判別できれば、どのような方法を用いてもよい。
【0038】
メール解析部122は、電子メールが判読依頼メール、判読結果メール又は解析依頼メールである場合、種別に応じて予め定められた情報を電子メールから抽出し、電子メールのデータと共に情報取得部124に供給する。例えば、判読依頼メールであれば、自動解析で得られた所見をメールの本文中から抽出し、予め登録されている所見コードに合致する所見コードがあれば、それを情報取得部124に供給する。
【0039】
情報取得部124は、メール解析部122からの情報に従い、情報の取得要否を決定する。そして、情報を取得する必要があれば、情報管理サーバ130及び外部サーバ200の1つ以上から情報を取得し、電子メールデータと共にメール再構築部123に供給する。例えば、今回の測定データだけでなく、過去の測定データも判読上必要な所見(例えば、梗塞、虚血、Brugada、肥大などの所見)が得られた場合、情報取得部124は例えば患者IDを用いて、情報管理サーバ130又は心電計105から直近の過去の測定データを取得する。
【0040】
また、心臓突然死(SCD)のリスクが高い所見が得られた場合には、例えば外部サーバ200に心電図データを送信して、SCDリスクの評価に必要なパラメータの解析を依頼し、解析結果を取得してもよい。外部サーバ200は、送受信部210を通じて心電図データと解析依頼を受け取ると、予め定められた方法に従い、解析処理部240で心電図データを処理し、SCDリスク評価パラメータを算出する。そして、解析処理部240は、算出した各種パラメータの値や、波形印字を含んだレポートを生成して、医療情報サービス提供装置120に返送する。ここで、SCDリスク評価パラメータの例としては、LP(心室遅延電位), QTd(QT間隔の最大値と最小値の差), Tp-e(T波頂点からT波終点までの時間差), HRV(心拍変動), RTd(RT間隔の最大値と最小値の差), TWA(T波交互脈), NSVT(非持続性心室頻拍)などを例示することができる。
【0041】
なお、これらSCDリスクの評価に関するパラメータの解析は、外部サーバ200に依頼せずに、医療情報サービス提供装置120自身が実施するように構成してもよい。この場合、解析処理部126を医療情報サービス提供装置120に設け、情報取得部124から解析処理部126に心電図データを渡して解析を依頼し、解析結果を取得すればよい。
【0042】
情報取得部124は、情報を取得する必要がなければ、電子メールデータを送受信部121に渡す。送受信部121は、電子メールデータを宛先アドレスに応じて外部ネットワーク250もしくはLAN110へ送信する。
【0043】
メール再構築部123は、情報取得部124が取得した情報と電子メールデータとから、電子メールデータを再構築する。具体的には、メール再構築部123は、判読依頼メール及び判読結果メールについては、元の電子メールデータに対し、情報取得部124が取得した情報を添付ファイルとして追加した電子メールデータを再構築する。また、解析依頼メールについては、情報取得部124が取得した情報を添付ファイルとして有する返信メールを生成する。メール再構築部123が再構築した電子メールは、送受信部121を通じて外部ネットワーク250もしくはLAN110へ送信される。
【0044】
なお、医療情報サービス提供装置120がメールサーバ(POPサーバ)の機能を有する場合、LAN110に接続されているユーザ宛の電子メールは、各ユーザのメールボックスに保存し、ユーザ(のPCのメールクライアントアプリケーション)からの問い合わせに応じて電子メールデータを送信するように構成してもよい。
【0045】
解析依頼メールは外部ネットワーク250を通じて判読医のPC300で受信される。判読医は、例えば電子メールクライアントアプリケーションであるメール送受信部310で受信した判読依頼メールの添付ファイルを、対応したアプリケーションで開き、心電図の判読(SCDリスク評価依頼がある場合はSCDリスク評価も)を行う。そして、キーボード等の操作部330を用いて、判読依頼メールに添付されていた心電図の判読結果の記入用レポート(判読報告書)やSCDリスクの評価結果の記入用レポート(評価報告書)の空欄に判読コメントや所見コメント等を記入する。判読医は、判読報告書や評価報告書を添付した判読結果メールを、判読依頼メールに対する返信としてメール送受信部310で生成させ、送信する。上述の通り、判読依頼メールのReply-toヘッダにはサーバ200の予め定められたアドレス(判読結果メール用の専用アドレス)が含まれているため、返信メールである判読結果メールの宛先アドレスはサーバ200の予め定められたアドレスとなる。なお、判読依頼メールに対する返信メールを生成する際、判読依頼メールの送信元アドレス(担当医のメールアドレス)が本文の所定位置(例えば本文の先頭)に含まれるようにメール送受信部310を設定してもよい。
【0046】
図6は心電図の判読報告書の一例を、図7A及び図7BはSCDリスク評価報告書の一例を、それぞれ示す。
図6において、担当医情報欄701には、判読を依頼した担当医の属する施設名と医師名が記載されている。
【0047】
UID欄702には、判読依頼メールに添付された心電図データの固有ID(UID)が記載されている。この固有IDは、ISO/IEC 8824に準拠した記述がなされている。
被検者欄703には、被検者の年齢及び性別と、判読依頼メールを送信した日付と、依頼元の施設コードが記載されている。
判読医情報欄704には、判読日と、判読を依頼された医師に関する情報が記載される。
【0048】
自動解析所見欄705には、添付された心電図データを心電計105で自動解析して得られた所見のうち、判読依頼対象として予め登録されているものが、所見コードと名称によって記載される。ここでは1つの所見のみが記載されている例を示しているが、複数の所見が記載されてもよい。
【0049】
チェックボックス706は、判読医が自動解析所見欄705に示された所見と異なる所見を出した際にチェックする。
判読所見欄707は、判読医が心電図を判読した結果に出した所見を、所見コードと名称によって記入する。図6の例では、判読医の出した所見が自動解析による所見と異なるため、チェックボックス706がチェックされている。
判読コメント欄708には、判読医が所見に関するコメントを記載する。
【0050】
図6に示す判読報告書の例において、判読医が最低限記入する欄は判読コメント欄708であり、必要に応じてチェックボックス706及び判読所見欄707が記入される。また、判読医情報欄704のうち、判読日についても判読医が入力するようにしてもよい。他の欄については、原則としてメール生成部107が予め記入した状態で生成する。
【0051】
図7A及び図7Bは、SCDリスク評価報告書の例を示している。
欄801〜804は、図6における欄701〜704と同様であるため、説明を省略する。なお、図7Aにおいては、判読医情報欄804に医師名が含まれておらず、所見コメント欄806に含まれている例を示しているが、図6と同様、判読医情報欄804に医師名を含めてもよい。
【0052】
SCDリスク評価パラメータ欄805には、外部サーバ200若しくは医療情報サービス提供装置120の解析処理部126が行った、SCDリスク評価パラメータの解析結果が記載される。
所見コメント欄806には、判読医がSCDリスク評価パラメータに関するコメントを記載する。
【0053】
図7Bは、SCDリスク評価パラメータの解析結果のレポート807の例であり、標準12誘導波形の1心拍波形を右に、各誘導におけるQTdやQTcd(補正されたQT値の最大値と最小値の差)の値のトレンドを左にそれぞれ記載している。ここでは、SCDリスク評価パラメータの解析結果を、数値のみで示す欄805と、波形とともに示す欄807の両方を用いて判読医に提示する例を示した。SCDリスク評価の依頼を行う際に、評価パラメータの解析結果をどのような形式で判読医に提示するかは特に制限が無い。例えば固定であってもよいし、所見と対応付けて複数の提示フォーマットを用意しておき、メール解析部122での解析結果に従って提示フォーマットを選択してもよい。
【0054】
PC300から返送された判読結果メールは、外部サーバ200に送信される。外部サーバ200では、判読結果メール用の専用アドレス宛のメールを受信すると、メール解析アプリケーションにより判読結果メールの解析を行う。解析処理ではまず、チェックボックス706がチェックされているかどうかを検出し、チェックボックス706がチェックされていない場合には自動解析所見欄705の所見コードを、チェックボックス706がチェックされている場合には判読所見欄707の所見コードを、それぞれ抽出する。
【0055】
外部サーバ200の検索部220は、送受信部210を介して受信した判読結果メールの所見コードに対応させて予め登録されている所見名などを検索キーワードとしてデータベース230を検索し、所見コードに対応する情報(処置情報や最近の論文・ニュース情報など)を取得する。そして、検索条件に合致した情報を判読結果メールに添付する。送受信部210は、判読結果メールの送信アドレスを、この判読結果メールの元になった判読依頼メールの送信元アドレス(担当医のメールアドレス)に置き換えて送信する。この、宛先アドレスの置換を実現する方法に制限はないが、例えば、判読医のメールアドレスと、担当医のメールアドレスとを関連付けて記憶しておき、判読結果メールの送信元アドレス(判読医のメールアドレス)から担当医のメールアドレスを特定しても良いし、上述のように判読結果メールの本文に担当医のメールアドレスを含めるように構成した場合には、そのメールアドレスを抽出して用いてもよい。このような宛先アドレスの置換により、判読医からの判読結果メールは、サーバ200を介して医療情報サービス提供サーバ120へ返送される。
【0056】
医療情報サービス提供装置120は、送受信部121を通じて受信した判読結果メールを、送受信部121を通じて判読を依頼した担当医のPC115へ送信する(または、担当医のメールボックスに保存し、担当医からのアクセスに応じてPC115へ送信する)。
【0057】
PC115では、メール受信部117が電子メールを受信し、表示装置や印刷装置である出力部116で、判読報告書やSCDリスク評価報告書を出力する。このように、担当医は、判読依頼メールを送信するだけで、判読所見だけでなく、判読所見に係る疾患についての情報をも併せて取得することができる。さらに、自動解析においてSCDリスクが比較的高いと考えられる場合には、自動的にSCDリスク評価パラメータの解析を行い、判読医に送信するので、判読医が心電図の判読をより適切に行うことができる。また、担当医もSCDリスク評価パラメータの解析結果を取得できる。なお、SCDリスク評価パラメータの解析を医療情報サービス提供装置120の判断で自動的に行うか否かは、ユーザ設定することができる。
【0058】
なお、医療情報サービス提供装置120が心電図データを考慮して提供する情報サービスとしては、SCDリスク評価パラメータの解析サービスに限らない。例えば、メタボリック症候群などの生活習慣病に関する評価サービスを提供することができる。
【0059】
心電計105において、操作部106から生活習慣病の評価指示がなされた場合、メール生成部107は、心電図の測定結果に加え、被検者の身長及び体重、生活習慣病管理データ(例えば血糖値、コレステロール値、中性脂肪値など)を添付した解析依頼メールを生成する。生活習慣病管理データは、被検者の患者IDを用いて例えば情報管理サーバ130から取得することができる。解析依頼メールは上述のように、医療情報サービス提供装置120宛の電子メールである。
【0060】
医療情報サービス提供装置120は、例えば解析処理部126において、心電図の測定結果を考慮した、生活習慣病に関する評価及び食事・運動メニューを作成する。具体的には、解析処理部126は、例えば、心電図から得られる心拍数と、身長及び体重から得られるBMI値、生活習慣病管理データとから、食事に関するアドバイスや、運動の種類や長さに関するアドバイスを記載したレポートを作成する。この際、被検者のBMIが高く(例えば30以上)で、安静時心拍数が多めの被検者には、心拍数が低めの被検者よりも軽い運動を勧めるといったように、心拍数を考慮した評価を行う。
評価結果は、メール再構築部123で返信メールに添付され、依頼元の担当医のアドレスへ返送される。
【0061】
上述した動作について、図3〜図5のフローチャートを用いて説明する。
図3は、医療情報サービス提供装置120の全体的な動作を説明するフローチャートである。医療情報サービス提供装置120は、送受信部121で電子メールを受信するのを待機する(S101)。電子メールを受信すると、送受信部121は受信した電子メールをメール解析部122へ転送し、メール解析部122は電子メールを解析する(S103)。
【0062】
上述のように、メール解析部122は、受信した電子メールが特定の種類であるかどうかを判別する。そして、メール解析部122において判読依頼メールであることが判別された場合(S105,Y)、医療情報サービス提供装置120は判読依頼メール処理を行う(S200)。
【0063】
また、メール解析部122において判読結果メールであることが判別された場合(S107,Y)、医療情報サービス提供装置120は判読結果メール処理を行う(S300)。メール解析部122において解析依頼メールであることが判別された場合(S109,Y)、医療情報サービス提供装置120は判読依頼メール処理を行う(S400)。
【0064】
受信した電子メールが判読依頼メール、判読結果メール、解析依頼メールのいずれでもないとメール解析部122で判別された場合(S109,N)、受信した電子メールをそのまま送受信部121から宛先に応じたネットワークへ送信する(S111)。
【0065】
次に、図4に示すフローチャートを参照して、図3における判読依頼メール処理(S200)について説明する。
まず、自動解析により得られた所見に、予め定められた閾値以上のグレードを有する所見が含まれるかどうかを、電子メールデータからメール解析部122によって解析する(S201)。具体的には、閾値以上のグレードを有する所見のコードを予めメール解析部122に登録しておき、その1つ以上が電子メールデータ中に含まれるか否かを判別すればよい。なお、グレードが数値で表されている必要はなく、A,B,C等のランクであっても、他のコードであってもよい。グレードの高低が判別できればグレードの表現方法及び判別方法はどのようなものであってもよい。
【0066】
そして、閾値以上のグレードを有する所見が含まれる場合、情報取得部124は、同一被検者に対して直近の過去に測定された心電図データを、心電計105又は情報管理サーバ130から取得する(S203)。心電図データは、被検者の患者IDを用いて取得することができる。
【0067】
次に、電子メール中に詳細解析(SCDリスク評価パラメータの解析)を依頼する記載が含まれるか否かをメール解析部122において検出する(S205)。この、詳細解析を依頼する記載は、フラグのようなデータであってもよい。また、S201において閾値以上のグレードを有する所見が含まれる場合には、詳細解析を自動的に行うものとしてもよい。その場合には、S205の判断は不要となる。S201で自動解析による所見に閾値以上のグレードを有する所見が含まれていない場合には、S213でS205と同様の判断を行う。ここで、詳細解析の依頼が含まれていれば、処理をS207へ進める。一方、S213で詳細解析の依頼が含まれていない場合には、受信した電子メールをそのまま送受信部121を通じて外部ネットワーク250へ送信する(S215)。
【0068】
詳細解析を行う場合、情報取得部124は、外部サーバ200若しくは解析処理部126に対し、心電図データを送信し、SCDリスク評価パラメータの解析を依頼する。依頼方法に制限はなく、例えば外部サーバ200の特定のアドレスを指定して心電図データを送信することで、外部サーバ200が心電図データに対してSCDリスク評価パラメータの解析を行うように構成されていてもよい。
【0069】
情報取得部124は、外部サーバ200若しくは解析処理部126を用いてSCDリスク評価パラメータの解析結果を取得すると(S207)、取得したデータを電子メールデータと共にメール再構築部123へ供給する。
【0070】
メール再構築部123は、情報取得部124から供給される情報(元の電子メールデータ及び情報取得部124が取得した情報)から、判読依頼メールを再構築する(S209)。すなわち、元の電子メールデータに対し、情報取得部124が取得した情報を添付ファイルとして追加した電子メールデータを生成する。
そして、再構築した電子メールデータを、送受信部121から外部ネットワーク250へ送信する(S211)。
【0071】
次に、図3における判読結果メール処理(S300)について説明する。
送受信部121は、外部サーバ200から受信した判読結果メールを、LAN110を通じて担当医のPC115へ送信する。あるいは、医療情報提供サーバ120に設けられている担当医のメールボックスに保存し、担当医からのアクセスに応じて担当医のPC115へ送信する。
なお、上述したように、判読結果メールには、判読医が添付した判読結果を外部サーバ200で解析し、解析結果に応じて外部サーバ200が取得した情報が添付されている。しかし、必要に応じて、情報取得部124においても判読結果に応じた情報を取得してもよい。情報の取得先は、例えば外部ネットワーク250に接続された医療分野の情報データベースを提供する(医療情報提供サーバ)サイトであってよい。情報の取得方法は任意であるが、例えば医療情報提供サーバが所見コードを理解可能であれば、所見コードを用いて検索することができる。そうでなければ、情報取得部124は、所見コードを疾患名など、検索語として利用可能な有意な言語に変換してから、医療情報提供サーバを検索することができる。
【0072】
情報取得部124で医療情報提供サーバから情報を取得した場合には、取得した情報を判読結果メールに添付してから送受信部121を通じて担当医のPC115へ送信する。あるいは、宛先である担当医のアドレスに対応したメールボックスに保存する。メールボックスは、医療情報サービス提供装置120が有する記憶装置(図示せず)に例えば個々のユーザに対応したフォルダとして設けられる。
【0073】
図5は、図3における解析依頼メール処理(S400)について説明するフローチャートである。
まず、メール解析部122により、電子メールデータから解析依頼内容を判別する(S401)。解析依頼内容の判別方法には特に制限はないが、例えば予め解析依頼内容について所見と同様にコード化しておき、解析依頼内容コードをメール本文の先頭行に記載するといったルールを予め定めておくことができる。この場合、メール解析部122は、メール本文の先頭行に記載されているコードを判別することで、解析依頼内容を判別することができる。
【0074】
次に、情報取得部124は、判別された解析依頼内容に応じて、解析依頼先を決定する(S403)。具体的には、解析内容(またはそのコード)と、依頼先を特定する情報(例えばURL)とを対応付けて予め登録しておくことで、解析内容に対応した依頼先の情報を得ることができる。
【0075】
情報取得部124は、決定した依頼先に、電子メールに添付されていた心電図データを送信する(S405)。なお、解析内容が生活習慣病の評価の場合、上述の通り、心電図データに加え、生活習慣病管理データが添付されているので、両者を解析依頼先に送信する。
【0076】
情報取得部124は、依頼先から解析結果を受け取ると、解析結果のデータを電子メールデータとともにメール再構築部123へ供給する。メール再構築部123は、元の電子メールが医療情報サービス提供装置120宛であることから、解析結果のデータを添付ファイルとして有する返信メールを生成する(S407)。
【0077】
そして、生成した電子メールデータを、送受信部121からLAN110へ送信する(S409)。あるいは、宛先である担当医のアドレスに対応したメールボックスに保存する。
【0078】
なお、本実施形態では、心電計で各種の依頼メールが生成および送信される場合について説明したが、依頼メールの生成及び送信は医療機器が行わなくてもよい。例えば、同様の依頼メールを医師や医療機器の操作者などの医療従事者が生成してもよい。この場合も、医療情報サービス提供装置120は上述したように動作することができる。
【0079】
一方で、医療機器が依頼メールとは別の種類の電子メールを自動生成することも可能である。例えば、異常が検出された場合にその内容を伝える電子メールを生成したり、消耗品の交換時期が来た場合に交換の必要な消耗品と数量を伝える電子メールを生成したり、定期的に装置の情報を伝える電子メールを生成したりすることができる。この場合、電子メールの宛先は予め登録されたサービスセンター等とすることができる。
【0080】
以上説明したように、本実施形態の医療情報サービス提供装置によれば、判読や解析を依頼する通信や依頼に応答する通信を受信し、依頼内容や応答内容に応じた情報を付加した上で依頼先又は依頼元に送信する。そのため、依頼先にとって有用な情報を、依頼元が手間をかけずに依頼先に与えることができ、例えば判読の精度向上に寄与することができる。また、依頼元にとって有用な情報を、依頼先からの応答内容に応じて、かつ自動的に供給することができるので、例えば依頼元の医師は、判読結果の所見に応じた疾患の処置情報などの医療情報を容易に得ることができる。また、データ解析サービスを提供することができるので、例えば手元にある機器ではできない解析結果を取得したい場合に、新たに機器やソフトウェアを導入しなくても、解析結果を得ることが可能になる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信機能を有する医療情報サービス提供装置であって、
受信データを解析するデータ解析手段と、
前記データ解析手段により、前記受信データが、心電図データ及び当該心電図データの自動解析結果を含み、前記心電図データの判読を前記医療情報サービス提供装置とは異なる宛先へ依頼する通信に係るデータであると判別された場合、前記自動解析結果に予め定められた閾値以上のグレードを有する所見が含まれていれば、前記心電図データを測定した被検者が当該心電図データよりも過去に測定した心電図データを予め定められた取得先から取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段が心電図データを取得した場合、当該心電図データを付加した前記受信データを、前記受信データとともに前記異なる宛先へ送信する送信手段とを有することを特徴とする医療情報サービス提供装置。
【請求項2】
前記データ解析手段により、前記受信データが、心電図データ及び当該心電図データの自動解析結果を含み、前記心電図データの判読を前記医療情報サービス提供装置とは異なる宛先へ依頼する通信に係るデータであると判別され、かつ、前記受信データに、前記心電図データの解析依頼が含まれていると判別された場合、
前記情報取得手段が、さらに、前記心電図データの解析結果を心電図解析手段から取得し、
前記送信手段が、前記受信データに前記解析結果をさらに付加して、前記異なる宛先へ送信することを特徴とする請求項1記載の医療情報サービス提供装置。
【請求項3】
前記データ解析手段により、前記受信データが心電図データの判読結果を含む通信であると判別された場合、前記情報取得手段が、前記判読結果に含まれる所見に応じた情報をデータベース手段から取得することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の医療情報サービス提供装置。
【請求項4】
前記情報取得手段が、前記判読結果に含まれる所見のうち、予め定められた閾値以上のグレードを有する所見についての情報を前記データベース手段から取得することを特徴とする請求項3記載の医療情報サービス提供装置。
【請求項5】
前記データ解析手段により、前記受信データが、心電図データを含み、前記心電図データの解析を前記医療情報サービス提供装置へ依頼する通信であると判別された場合、前記情報取得手段が、前記心電図データの解析結果を解析手段から取得し、
前記送信手段が、前記前記情報取得手段が取得した解析結果を前記受信データの送信元に送信することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の医療情報サービス提供装置。
【請求項6】
通信機能を有する医療情報サービス提供装置であって、
受信データを解析するデータ解析手段と、
前記データ解析手段により、前記受信データが、心電図データの判読結果を含む通信であると判別された場合、前記判読結果に含まれる所見に応じた情報をデータベース手段から取得する情報取得手段と、
前記受信データに、前記情報取得手段が取得した情報を付加して、前記受信データの宛先へ送信する送信手段とを有することを特徴とする医療情報サービス提供装置。
【請求項7】
前記所見に応じた情報が、前記所見に係る疾患に関する情報であることを特徴とする請求項6記載の医療情報サービス提供装置。
【請求項8】
通信機能を有する医療情報サービス提供装置であって、
受信データを解析するデータ解析手段と、
前記データ解析手段により、前記受信データが、心電図データを含み、前記心電図データの解析を前記医療情報サービス提供装置へ依頼する通信であると判別された場合、前記心電図データの解析結果を解析手段から取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段が取得した解析結果を前記受信データの送信元に送信する送信手段とを有することを特徴とする医療情報サービス提供装置。
【請求項9】
前記心電図データの解析が、心室遅延電位、QT間隔の最大値と最小値の差、T波頂点からT波終点までの時間差、心拍変動、RT間隔の最大値と最小値の差、T波交互脈、非持続性心室頻拍の少なくとも1つを含むパラメータの解析であることを特徴とする請求項5又は請求項8記載の医療情報サービス提供装置。
【請求項10】
前記受信データが電子メールデータであることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の医療情報サービス提供装置。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図1】
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【図7B】
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