説明

医療機器及び音声出力制御方法

【課題】 音声出力機能を有する医療機器において、ユーザにとってより聞き取りやすい音声による再出力を、簡易な操作で実現する。
【解決手段】 画面を表示する表示制御手段と、音声メッセージを画面と対応付けて記憶する記憶手段と、前記記憶された音声メッセージに対応付けられた画面が、前記表示制御手段により表示された場合に、該音声メッセージを出力する音声出力手段と、を備える医療機器であって、前記音声メッセージを再出力するための再生ボタンと、該再生ボタンにより再出力が指示された回数をカウントし、該カウントされた回数に応じて、前記音声メッセージを出力する際の音量レベル、音声出力スピード、音程レベルの少なくともいずれか1つの設定を変更する変更手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器における音声出力制御技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、医療機器の分野では、音声出力機能により測定時の機器の内部状態や測定が完了した際の測定結果等を、ユーザに報知する構成が一般的となっている(例えば、下記特許文献1、2参照)。
【0003】
このような医療機器では、測定が開始されたことや測定が完了したこと、あるいは得られた測定結果等を、ユーザは音声により認識することができるため、ユーザにとっては利便性が高い。更に、視力障害を有するユーザにとっては不可欠な機能ともいえる。
【0004】
加えて、上記音声出力機能には音量設定スイッチや再生ボタン等も付加されており、必要に応じて音量レベルの上げ/下げや、音声の再出力等を行うことが可能となっている。このため、出力された音声を聞き取ることができなかった場合でも、ユーザは、例えば音量レベルを上げたうえで聞きなおすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−58359号公報
【特許文献2】特許第4395146号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、視力障害を有するユーザの場合、音量レベルを調整するための音量設定スイッチを操作し、適切な音量レベルに変更することは必ずしも容易なことではない。また、音量レベルを調整しただけでは、必ずしも聞き取ることができるようにならない場合もある。このため、医療機器が有する音声出力機能は、視力障害を有するユーザにとっても使い勝手のよいものであることが望ましい。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、音声出力機能を有する医療機器において、ユーザにとってより聞き取りやすい音声による再出力を、簡易な操作で実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明に係る医療機器は以下のような構成を備える。即ち、
所定の条件が成立した場合に、表示する画面を切り替える表示制御手段と、
前記表示制御手段により切り替えられた画面が表示されている間に出力されるべき音声メッセージを、該画面と対応付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段により記憶された音声メッセージに対応付けられた画面が、前記表示制御手段により表示された場合に、該音声メッセージを出力する音声出力手段と、を備える医療機器であって、
前記対応付けられた画面が表示されている間に出力された前記音声メッセージについて、再出力を指示する指示手段と、
前記対応付けられた画面が表示されている間に、前記指示手段により再出力が指示された回数をカウントし、該カウントされた回数に応じて、前記音声メッセージを出力する際の音量レベル、音声出力スピード、音程レベルの少なくともいずれか1つの設定項目について、設定を変更する変更手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、音声出力機能を有する医療機器において、ユーザにとってより聞き取りやすい音声による再出力を、簡易な操作で実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係る血糖測定装置100の外観構成を示す図である。
【図2】血糖測定装置100ハードウェア構成を示す図である。
【図3】ユーザによる血糖測定時の操作内容と、対応する画面表示及び音声出力の関係を示す図である。
【図4】再生ボタン押下時の音声出力制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】画面遷移時の音声出力制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の各実施形態では、音声出力機能を有する医療機器として、血糖測定装置を例に挙げて説明するが、本発明は血糖測定装置に限定されるものではなく、音声出力機能を有する医療機器であれば、在宅で使用する携帯用輸液ポンプや、在宅で使用する自動腹膜透析装置等、他の生体情報を測定する医療機器であってもよい。
【0012】
[第1の実施形態]
<1.血糖測定装置の外観構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る血糖測定装置100の外観構成を示す図である。図1に示すように、血糖測定装置100は、測定装置本体部110と、測定装置本体部110に装着されるチップ120とを備える。
【0013】
チップ120は、血液検体を保持するものであり、細管部121が配されたホルダ122を備え、ホルダ122内部には試験紙(不図示)が固定されている。
【0014】
細管部121は、毛細管現象により先端開口部から血液検体をホルダ122内部へと導く。細管部121を介して導かれる血液検体は、ホルダ122内部の試験紙に吸収される。試験紙には、グルコースと反応して呈色反応を示す発色試薬が含浸されている。
【0015】
測定装置本体部110では、チップ120に保持された血液検体の血糖値を算出する。具体的には、波長の異なる2つの光を血液検体に照射して反射光の強度を測定することで血糖値を算出する。
【0016】
血糖値の算出を行うために、測定装置本体部110のハウジング111の先端には、波長の異なる2つの光を血液検体に照射して反射光の強度を測定する測定部112が配されている。また、ハウジング111の内部には、測定部112を制御するとともに測定部112で取得された測光値データに対して種々の演算を実行する制御部(不図示)が配されている。
【0017】
更に、ハウジング111の表面には、血糖測定装置100に電力を供給する電源に対してON/OFFを指示するための電源スイッチ113と、制御部において算出された血糖値や制御部において検知された血糖測定装置100の内部状態等を表示するための表示部114と、制御部において算出され記憶された過去の血糖値を呼び出し、表示部114に表示させるための呼び出しボタン115と、音声出力された内容を再出力させるための再生ボタン116とが配されている。
【0018】
なお、図1においては不図示であるが、ハウジング111の裏面には、制御部からの指示に基づいて選択された音声データを出力するための音声出力部(例えばスピーカ)と、該音声出力部より音声データを出力する際の音量レベルを設定する音量設定スイッチとが配されている。
【0019】
<2.血糖測定装置のハードウェア構成>
次に、血糖測定装置100の測定装置本体部110のハードウェア構成について説明する。図2は、血糖測定装置100の測定装置本体部110のハードウェア構成を示す図である。
【0020】
図2に示すように、測定部112は、発光素子221と受光素子222とを備える。発光素子221は、制御部200からの発光指示に基づいて発光を行い、受光素子222は、発光素子221の発光により血液検体に照射された光が反射した際の反射光を受光し、測光値データを出力する。
【0021】
ハウジング111は、制御部200と、A/D変換器211と、音量設定スイッチ212と、表示部114と、入力部214と、音声出力部215とを備える。
【0022】
A/D変換器211では、受光素子222より出力された測光値データを、A/D変換する。また、A/D変換した測光値データを制御部200に入力する。
【0023】
制御部200は、マイクロコンピュータなどのCPU201と記憶部202とを備え、各種プログラム及びデータ(A/D変換器211を介して入力された測光値データに基づいて、血糖値を算出するための血糖値算出プログラム及びデータ、表示部114に所定の画面を表示するための表示制御プログラム及び画面データ、音声出力部215を介して所定の音声を出力する音声出力プログラム及び音声データを含む)は記憶部202に格納されており、適宜CPU201において制御、処理、判断が実行される。
【0024】
なお、本発明に係る音声出力制御方法(再生ボタン押下時の音声出力制御処理、及び、画面遷移時の音声出力制御処理。詳細は後述)を実現するための音声出力制御プログラム及び設定データも、記憶部202に格納されている。
【0025】
音量設定スイッチ212は、音声出力部215より音声データを出力する際の音量レベルを設定するスイッチである。音量設定スイッチ212により設定された音量レベルは、制御部200に入力され、音声出力プログラムによる音声出力処理ならびに音声出力制御プログラムによる音声出力制御処理において用いられる。
【0026】
表示部114は、制御部200からの表示指示に基づき、所定の画面(算出された血糖値や血糖測定装置100の内部状態を示す画面)を表示する。入力部214は、図1の電源スイッチ113、呼び出しボタン115、再生ボタン116が含まれ、入力部214を介してユーザ(被検者または測定者)より入力された指示は、制御部200に入力される。音声出力部215は、制御部200からの音声出力指示に基づいて、音声を出力する。
【0027】
<3.血糖測定装置における操作内容と画面表示及び音声出力との対応関係>
次に、血糖測定装置100におけるユーザの各種操作内容(血糖値測定のための各種操作内容)と、当該操作時に表示部114に表示される画面及び音声出力部215より出力される音声との対応関係について説明する。
【0028】
図3は、ユーザによる血糖測定時の操作内容と、表示部114において対応する画面表示及び音声出力を示す図である。
【0029】
図3に示すように、ユーザが電源スイッチ113をONすると、音声出力部215では、ユーザからの操作指示を受け付けたことを示すビープ音(「プ・プ」)を出力する。血糖測定装置100の制御部200では、電源スイッチ113がONされると、測定可能な状態にあるか否かを判定し、測定可能な状態にないと判定された場合には、所定のエラー表示及び音声出力を行う。
【0030】
図3の例では、測定装置本体部110にチップ120が装着されていなかった場合を示しており、この場合、表示部114には、“no”の文字を示す画面311が表示されるとともに、音声メッセージ321(「正しいチップがついていません」)が出力される。なお、この状態で再生ボタン116が押下されると、音声メッセージ321(「正しいチップがついていません」)が再出力される。
【0031】
画面311の表示及び音声メッセージ321の出力に応じて、ユーザによりチップ120が正しく装着されると、血糖測定装置100では再び測定可能な状態にあるか否かを判定し、測定可能な状態にないと判定された場合には、所定のエラー表示及び音声出力を行う。
【0032】
図3の例では、チップ120の先が向いている方向が明るすぎる場合を示しており、この場合、表示部114には、“L”の文字を示す画面312が表示されるとともに、音声メッセージ322(「周囲が明るすぎます」)が出力される。なお、この状態で再生ボタン116が押下されると、音声メッセージ322((「周囲が明るすぎます」)が再出力される。
【0033】
画面312の表示及び音声メッセージ322の出力に応じて、ユーザによりチップ120の先が向いている方向が変更され、あるいは、ユーザが所定の測定環境下に移動することで、測定環境が改善されると、血糖測定装置100では再び測定可能な状態にあるか否かを判定する。
【0034】
ここで、測定可能な状態にあると判定されると(つまり、測定条件が成立したと判定されると)、表示部114には、画面313が表示されるとともに、ビープ音(「ピピッ」)が出力された後、音声メッセージ323(「測定できます」)が出力される。なお、この状態で、再生ボタン116が押下されると、音声メッセージ323(「測定できます」)が再出力される。
【0035】
画面313の表示及び音声メッセージ323の出力に応じて、ユーザが指先を穿刺し、当該穿刺部分にチップ120を接触させることで、チップ120が血液を吸引すると、血糖測定装置100ではこれを検知し、血糖値測定を開始する。このとき、表示部114には、測定終了までの秒数を示す“18”が画面314に表示され、音声出力部215からはビープ音(「ポッポッポ」)が出力される。その後、表示部114では、“18”という数字をカウントダウン表示することで、測定終了までの待ち時間(秒)を表示する(なお、測定終了までの待ち時間は、例えば、バー表示を1つずつ減少させることで表示してもよい)。
【0036】
制御部200による血糖値の算出が終了すると、音声出力部215では血糖値測定が終了したことを示すビープ音(「ピッピッピ」)が出力されるとともに、表示部114上には、測定結果である血糖値を含む画面315が表示される。あわせて、測定月・日・時間も表示される。更に、音声出力部215では、測定結果である血糖値(音声メッセージ325)を音声出力する。なお、この状態で再生ボタン116が押下されると、音声メッセージ325(「123です」)が再出力される。
【0037】
このように、本実施形態に係る血糖測定装置100は、内部状態に対応して複数の画面が表示可能であり、その一部の画面には、それぞれ1つの音声メッセージが対応付けられている。
【0038】
そして、当該音声メッセージが対応付けられた画面が表示されている間は、再生ボタン116が押下されると、当該対応付けられた音声メッセージが再出力される。なお、内部状態の変化により、次の画面へと遷移されると、再生ボタン116を押下しても、当該遷移前の画面に対応付けられた音声メッセージが再出力されることはない。
【0039】
なお、遷移後の画面に、音声メッセージが対応付けられていた場合には、再生ボタン116が押下されることで、遷移後の画面に対応付けられた当該音声メッセージが再出力されることとなり、遷移後の画面に、音声メッセージが対応付けられていない場合には、再生ボタン116が押下されても、音声メッセージが再出力されることはない。
【0040】
<4.再生ボタン押下時の音声出力制御処理の流れ>
次に、再生ボタン116押下時の音声出力制御処理の流れについて説明する。図4は、制御部200において実行される、再生ボタン116押下時の音声出力制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0041】
ステップS401では、再生ボタン116が繰り返し押下された回数(Replay_Count)を取得する。具体的には、現在表示部114に表示されている画面が表示されている間に、再生ボタン116が複数回押下された場合に、これをカウントする。
【0042】
ステップS402では、現在、音量設定スイッチ212によって設定されている音量レベル(Volume_Level)を取得する。
【0043】
ステップS403では、ステップS401において取得したReplay_Countが2以上であるか否かを判定する。ステップS403において、2以上でないと判定された場合には、処理を終了する。一方、2以上であると判定された場合には、ステップS404に進む。
【0044】
ステップS404では、ステップS402において取得したVolume_Levelに、ステップS401において取得したReplay_Countから1を引いた値を加算することで、新たなVolume_Levelを算出する。
【0045】
ステップS405では、ステップS404において新たに算出されたVolume_Levelが、音量設定スイッチ212により設定可能な最大の音量レベルよりも大きいか否かを判定する。
【0046】
ステップS405において、最大の音量レベル以下であると判定された場合には、処理を終了する(この場合、ステップS404において算出されたVolume_Levelにより再出力が行われる)。一方、ステップS405において、最大の音量レベルより大きいと判定された場合には、ステップS406に進み、Volume_Levelに最大の音量レベルを設定する。
【0047】
更に、ステップS407では、音声出力スピード(Speed_Level)を取得し、ステップS408では、取得したSpeed_LevelがLowであるか否かを判定する。
【0048】
ステップS408において、Speed_LevelがLowでないと判定された場合には、ステップS409に進み、Speed_LevelにLowを設定し、処理を終了する(この場合、音量レベル=最大音量レベル、音声出力スピード=Lowにより再出力が行われる)。一方、ステップS408において、Speed_LevelがLowであると判定された場合には、ステップS410に進み、音程の高さレベル(Tone_Level)を取得する。
【0049】
更に、ステップS411では、取得したTone_LevelがLowであるか否かを判定し、ステップS411においてTone_LevelがLowであると判定された場合には、処理を終了する。一方、ステップS411において、Tone_LevelがLowではないと判定された場合には、ステップS412に進み、Tone_LevelをLowにした後、処理を終了する(この場合、音量レベル=最大音量レベル、音声出力スピード=Low、音程の高さレベル=Lowにより再出力が行われる)。
【0050】
このように、本実施形態に係る血糖測定装置100では、音声メッセージが対応付けられた画面が表示されている状態で、再生ボタン116が繰り返し押下された場合には、押下回数の増加に伴って、はじめに音量レベルを最大音量レベルまで引き上げ、それでも再生ボタン116が繰り返し押下された場合には、次に、音声出力スピードをLowに設定し、それでも再生ボタン116が繰り返し押下された場合には、更に、音程の高さレベルをLowに設定する構成とした。
【0051】
つまり、再生ボタン116の繰り返し操作に基づいて、自動的に、音量レベル、音声出力スピード、音程の高さレベルを変更し、より聞き取りやすい音声を出力させる構成とした。これにより、従来のように、別途、音量設定スイッチ212を操作する必要がなくなり、視力障害を有するユーザであっても、簡単に操作を行うことが可能となった。更に、従来のような音量レベルの変更だけでなく、音声出力スピード及び音程レベルについても順次変更させることで、より聞き取りやすい音声を出力することが可能となった。なお、音量レベルにあわせてほユ時部114にバー表示をするように構成してもよい。
【0052】
<5.画面遷移時の音声出力制御処理の流れ>
次に、画面遷移時の音声出力制御処理の流れについて図5を用いて説明する。図4を用いて説明したとおり、再生ボタン116が繰り返し押下された場合には、自動的に、音量レベル、音声出力スピード、音程の高さレベルを変更するが、当該変更により、ユーザが出力された音声を理解し、次の画面へと遷移した場合には、当該変更された音量レベル、音声出力スピード、音程の高さレベルは、元の状態に自動的に戻るよう構成されていることが望ましい。
【0053】
そこで、本実施形態に係る血糖測定装置100では、変更された音量レベル、音声出力スピード、音程の高さレベルを、画面遷移を契機として自動的に変更前の設定に戻す処理(再変更処理)を実行する。
【0054】
具体的には、ステップS501において、Replay_Countを初期化する(ゼロにする)。これにより、音量レベルは音量設定スイッチ212によって設定されている音量レベルに戻る。更に、ステップS502において、Speed_Levelを初期化する。これにより、音声出力スピードは変更前の設定に戻る。更に、ステップS503において、Tone_Levelを初期化する。これにより、音程の高さレベルは変更前の設定に戻る。
【0055】
このように、再生ボタン116が繰り返し押下されることで自動的に変更した、音量レベル、音声出力スピード、音程の高さレベルは、次の画面への遷移に伴って、元に戻ることとなる。
【0056】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る血糖測定装置100によれば、ユーザにとってより聞き取りやすい音声による再出力を、簡易な操作で実現することが可能となる。
【0057】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、再生ボタン116の繰り返し押下に応じて、音量レベル、音声出力スピード、音程の高さレベルの各設定項目を順次変更する構成としたが、変更する設定項目の順序はこれに限定されるものではない。
【0058】
また、上記第1の実施形態では、音声出力スピードと音程の高さレベルとが2段階(初期値レベル、Lowレベル)で変更可能であるとしたが、本発明はこれに限定されず、3段階以上で変更可能であってもよい。また、その場合、再生ボタン116の繰り返し押下に応じて、1段階ずつ段階的に変更させるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0059】
100・・・血糖測定装置、110・・・測定装置本体部、111・・・ハウジング、112・・・測定部、113・・・電源スイッチ、114・・・表示部、115・・・呼び出しボタン、116・・・再生ボタン、120・・・チップ、121・・・細管部、122・・・ホルダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の条件が成立した場合に、表示する画面を切り替える表示制御手段と、
前記表示制御手段により切り替えられた画面が表示されている間に出力されるべき音声メッセージを、該画面と対応付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段により記憶された音声メッセージに対応付けられた画面が、前記表示制御手段により表示された場合に、該音声メッセージを出力する音声出力手段と、を備える医療機器であって、
前記対応付けられた画面が表示されている間に出力された前記音声メッセージについて、再出力を指示する指示手段と、
前記対応付けられた画面が表示されている間に、前記指示手段により再出力が指示された回数をカウントし、該カウントされた回数に応じて、前記音声メッセージを出力する際の音量レベル、音声出力スピード、音程レベルの少なくともいずれか1つの設定項目について、設定を変更する変更手段と
を備えることを特徴とする医療機器。
【請求項2】
前記表示制御手段により前記画面が次の画面へと切り替えられた場合に、前記変更手段により変更された前記設定を、変更前の設定に戻す再変更手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の医療機器。
【請求項3】
前記変更手段は、前記再出力の指示の回数の増加に伴って、音量レベル、音声出力スピード、音程レベルの順に、設定を変更していくことを特徴とする請求項1に記載の医療機器。
【請求項4】
前記変更手段は、前記再出力の指示の回数の増加に伴って、音量レベル、音声出力スピード、音程レベルの少なくともいずれか1つの設定項目の設定を、段階的に変更していくことを特徴とする請求項1に記載の医療機器。
【請求項5】
被検者の生体情報を測定するための測定条件が成立した場合に、
前記表示制御手段は、該生体情報を測定可能であることを示す画面を表示し、
前記音声出力手段は、該生体情報を測定可能であることを示す音声メッセージを出力し、
該生体情報の測定が終了した場合に、
前記表示制御手段は、該生体情報の測定結果を示す画面を表示し、
前記音声出力手段は、該生体情報の測定結果を示す音声メッセージを出力することを特徴とする請求項1に記載の医療機器。
【請求項6】
前記医療機器は、血糖測定装置であり、
被検者の血液を吸収するためのチップが装着され、かつ、該チップが所定の測定環境下にあることが検知された場合に、
前記表示制御手段は、血糖値を測定可能であることを示す画面を表示し、
前記音声出力手段は、血糖値を測定可能であることを示す音声メッセージを出力し、
該血糖値の測定が終了した場合に、
前記表示制御手段は、該血糖値の測定結果を示す画面を表示し、
前記音声出力手段は、該血糖値の測定結果を示す音声メッセージを出力することを特徴とする請求項5に記載の医療機器。
【請求項7】
前記被検者の血液を吸収するためのチップが装着されていないことが検知された場合、または、該チップが所定の測定環境下にないことが検知された場合に、
前記表示制御手段は、血糖値の測定が可能でないことを示す画面を表示し、
前記音声出力手段は、血糖値の測定が可能でないことを示す音声メッセージを出力することを特徴とする請求項6に記載の医療機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−70971(P2012−70971A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−218495(P2010−218495)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000109543)テルモ株式会社 (2,232)
【Fターム(参考)】