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医療機器用コンプレッサ
説明

医療機器用コンプレッサ

【課題】簡易な連結構造で、騒音が小さく、冷却効率が良く、設置スペースが小さく、かつ、組み立てが容易な、医療機器用コンプレッサを提供すること。
【解決手段】コンプレッサ200は、複数のシリンダ220、230によって圧縮空気を生成するマルチシリンダタイプのコンプレッサ本体210と、間隙をもって積層された複数の中空板310を有し、コンプレッサ本体210の各シリンダ220、230の圧縮空気排出口222、232間を連通するようにコンプレッサ本体210に取り付けられた、熱交換器300と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンプレッサに関し、例えば酸素濃縮器用のコンプレッサに関する。本発明は、特に、コンプレッサの冷却構造に関する。
【背景技術】
【0002】
酸素濃縮器として、呼吸器疾患の患者が在宅で酸素を吸入する在宅酸素療法(HOT:home oxygen therapy)において使用されるものがある。
【0003】
酸素濃縮器は、フィルタおよび吸気タンクを通して取り込んだ室内の空気をコンプレッサにより圧縮する。酸素濃縮器は、この圧縮空気をシーブベッド(吸着塔)を通過させることにより、圧縮空気から高濃度の酸素を分離する。シーブベッドは、加圧空気に対して窒素を吸着し減圧空気に対して窒素を脱着する性質を持つ吸着材(例えば、ゼオライト)が充填されている。シーブベッドから排出される高濃度酸素は、乾燥しているので、加湿部により加湿される。加湿後の高濃度酸素は、使用時に患者が装着する鼻腔カニューラを介して患者体内に供給される。
【0004】
ところで、コンプレッサは空気を圧縮する際に熱を発生するので、圧縮空気の温度が上昇することになる。圧縮空気の温度が上昇すると、使用者に供給される高濃度酸素の温度も上昇するので、使用者は違和感を感じるようになる。また、コンプレッサの温度上昇は、コンプレッサの耐久性にも悪影響を及ぼす。
【0005】
そのため、従来の酸素濃縮器用コンプレッサには、一般に、コンプレッサ自体又は圧縮空気を冷却する冷却部が設けられている。例えば、特許文献1には、コンプレッサの空気圧縮部に冷却風を送風することで、コンプレッサを冷却する技術が開示されている。
【0006】
また、図1に示すように、冷却パイプを設けることで、圧縮空気を冷却するものもある。図1の構成について説明する。図のコンプレッサは、2気筒型のコンプレッサであり、シリンダ30、40を有する。シリンダ30、40は、いわゆる空気圧縮部である。シリンダ30には、導入口31から外気が導入される。シリンダ30の排出口32とシリンダ40の導入口41は連結パイプ11で連通されている。これにより、シリンダ30によって生成された圧縮空気は、排出口32、連結パイプ11、導入口41を介して、シリンダ40に導入される。シリンダ40に導入された圧縮空気は、さらにシリンダ40で圧縮された後、シリンダ40の排出口42に連結された冷却パイプ10を介して、シーブベッド(図示せず)に送られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−230804号公報
【特許文献2】特開2008−039322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、図1に示したように冷却パイプによって圧縮空気を冷却する構成では、以下の欠点がある。
【0009】
・1つのパイプ内を圧縮空気が流れるので、パイプの共振、振動による騒音が発生し易い。
・冷却効率が低い。
・冷却効率を上げるためには冷却パイプを長くすればよいが、このようにすると、設置面積が増加する、組み立てが困難になる、といった新たな問題が生じる。また、送風によってコンプレッサ本体を冷却しようとした場合に、冷却パイプによって風が妨げられ、コンプレッサ本体の冷却が不十分になる問題もある。
・3気筒以上のマルチシリンダタイプのコンプレッサの場合、連結パイプによるシリンダ間を連結する構造が複雑になる。
【0010】
本発明は、簡易な連結構造で、騒音が小さく、冷却効率が良く、設置スペースが小さく、かつ、組み立てが容易な、医療機器用コンプレッサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の医療機器用コンプレッサの一つの態様は、複数のシリンダによって圧縮空気を生成するマルチシリンダタイプのコンプレッサ本体と、間隙をもって積層された複数の中空板から構成されており、前記コンプレッサ本体の各シリンダの圧縮空気排出口間を連通するように前記コンプレッサ本体に取り付けられた熱交換器と、を具備する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、簡易な連結構造で、騒音が小さく、冷却効率が良く、設置スペースが小さく、かつ、組み立てが容易な、医療機器用コンプレッサを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】冷却パイプを有する、従来のコンプレッサの構成を示す図
【図2】本発明の一実施の形態に係る酸素濃縮器の概略構成を示す図
【図3】実施の形態の酸素濃縮器の制御系統の概略構成を示すブロック図
【図4】コンプレッサの構成を示す斜視図(熱交換器をコンプレッサ本体に取り付けた状態)
【図5】コンプレッサの構成を示す斜視図(熱交換器をコンプレッサ本体から取り外した状態)
【図6】熱交換器の構成を示す分解斜視図
【図7】熱交換器を通過する風の様子を示す図
【図8】熱交換器を通過する風の様子を示す図
【図9】他の実施の形態のコンプレッサの構成を示す斜視図(熱交換器をコンプレッサ本体に取り付けた状態)
【図10】他の実施の形態のコンプレッサの構成を示す斜視図(熱交換器をコンプレッサ本体から取り外した状態)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
[1]酸素濃縮器の全体構成
図2は、本発明の一実施の形態に係る酸素濃縮器の配管系統の概略構成を示す図である。図2に示す酸素濃縮器100は、空気取入部110、コンプレッサ200、PSA部130、酸素貯留部140、酸素供給部150を備えたPSA(Pressure Swing Adsorption)式の酸素濃縮器である。
【0016】
空気取入部110は、原料空気となる外気を筐体内に取り入れる部分で、吸気フィルタ111、ヘパフィルタ112等を備えている。吸気フィルタ111は、筐体に設けられた空気取入口113を介して導入された原料空気からゴミや埃等の空中浮遊粒子を除去する。ヘパフィルタ112は、吸気フィルタ111により除去されなかった微細粒子を除去する。
【0017】
コンプレッサ200は、空気取入部110を介して導入された原料空気を圧縮して圧縮空気を生成する。また、コンプレッサ200の近傍には、コンプレッサ200に向けて冷却のための風を送風するファン201が設けられている。
【0018】
PSA部130は、高濃度酸素生成部として機能する。PSA部130は、コンプレッサ200で生成された圧縮空気から窒素を分離して高濃度酸素を生成し、これを酸素貯留部140に送出する。PSA部130は、流路切換部131、排気サイレンサ132、シーブベッド(吸着塔)133A、133B、パージオリフィス134、均圧弁135、逆止弁136等を備えている。
【0019】
流路切換部131は、4つの切替弁SV1〜SV4を備えたマニホールド(多岐管)で構成され、コンプレッサ200で生成された圧縮空気をシーブベッド133A、133Bに交互に送出するとともに、シーブベッド133A、133Bを交互に大気圧に開放して窒素富化空気を排出する。
【0020】
具体的には、流路切換部131では、切替弁SV1が“開”、切替弁SV2が“閉”とされることにより、コンプレッサ200からシーブベッド133Aに向かう流路が開通される一方で、シーブベッド133Aから排気サイレンサ132に向かう流路が閉鎖される。同時に、流路切換部131では、切替弁SV3が“閉”、切替弁SV4が“開”とされることにより、コンプレッサ200からシーブベッド133Bに向かう流路が閉鎖される一方で、シーブベッド133Bから排気サイレンサ132に向かう流路が開通される。この場合、コンプレッサ200で生成された圧縮空気がシーブベッド133Aに送出され、シーブベッド133Bからは窒素富化空気が放出されて排気サイレンサ132を介して排気されることとなる。
【0021】
また、切替弁SV1〜SV4が上記と逆の状態となっている場合は、コンプレッサ200で生成された圧縮空気がシーブベッド133Bに送出され、シーブベッド133Aからは窒素富化空気が放出されて排気サイレンサ132を介して排気されることとなる。切替弁SV1〜SV4の開閉状態は、例えば10秒間隔で切り替えられる。
【0022】
排気サイレンサ132は、酸素濃縮器100の筐体に設けられた排気口(図示略)に接続され、シーブベッド133A、133Bから放出された窒素富化空気を筐体の外部に排出する際の排気音を消音する。
【0023】
シーブベッド133A、133Bは、流路切換部131を介して送られてきた圧縮空気から窒素を分離し、高濃度酸素を生成する。シーブベッド133A、133Bには、酸素より窒素を早く吸着する性質を有するゼオライト等の吸着材が充填されている。
【0024】
シーブベッド133A、133Bは、流路切換部131によってコンプレッサ200からの流路が開通されているとき、圧縮空気が送り込まれて加圧状態となる。このとき、シーブベッド133A、133Bでは、窒素および水分が吸着され、酸素だけが通過するため、高濃度酸素が生成される(吸着工程)。
【0025】
シーブベッド133A、133Bで生成される高濃度酸素の濃度は、例えば90%程度に調整される。また、ゼオライトは窒素のみならず水分をも吸着するので、シーブベッド133A、133Bで生成される高濃度酸素は極めて乾燥した状態となる(例えば湿度0.1〜0.2%)。
【0026】
一方、シーブベッド133A、133Bは、流路切換部131によって排気サイレンサ132への流路が開通されているとき、大気圧に開放されて減圧状態となる。このとき、ゼオライトに吸着していた窒素および水分が脱離され、シーブベッド133A、133Bから窒素富化空気が放出され、排気サイレンサ132を介して排気される。これにより、シーブベッド133A、133Bの吸着能力が再生される(再生工程)。
【0027】
シーブベッド133A、133Bは、逆止弁136A、136Bを介して酸素貯留部140の製品タンク141に接続されている。逆止弁136A、136Bは、製品タンク141に貯留された高濃度酸素がシーブベッド133A、133Bに逆流するのを防止する。
【0028】
また、シーブベッド133A、133Bの下流側は、パージオリフィス134を有する配管で接続されている。一方のシーブベッド133A(又は133B)で生成された高濃度酸素は、逆止弁136A(又は136B)を介して酸素貯留部140に送出されるとともに、パージオリフィス134を介して他方のシーブベッド133B(又は133A)に送出される。生成された高濃度酸素の一部が他方のシーブベッド133B(又は133A)に送り込まれることにより、当該シーブベッド133B(又は133A)の再生工程が効率よく行われる。パージオリフィス134のオリフィス径によって、それぞれの流路における高濃度酸素の流量が制御される。
【0029】
また、シーブベッド133A、133Bの下流側は、均圧弁135を有する配管で接続されている。再生工程にあるシーブベッド133A、133Bを吸着工程に切り替える際、減圧(大気圧)下にそのまま圧縮空気を流入させると窒素の吸着効率が悪い。そのため、切換時に均圧弁135が“開”とされ、シーブベッド133A、133Bの圧力が平均化される。
【0030】
酸素貯留部140は、PSA部130で生成された高濃度酸素を一時的に貯留しておく部分である。酸素貯留部140は、製品タンク141、圧力調整部(圧力レギュレータ)142、酸素センサ143、および圧力センサ144等を備えている。
【0031】
製品タンク141は、シーブベッド133A、133Bで生成された高濃度酸素を貯留するための容器である。シーブベッド133A、133Bから送出された高濃度酸素を一旦製品タンク141に貯留しておくことにより、高濃度酸素の濃度変動および圧力変動が抑制されるので、使用者に安定した濃度および流量で高濃度酸素を供給できる。
【0032】
圧力調整部142は、供給する高濃度酸素の流量を制御するために、高濃度酸素の圧力を使用に適した一定圧に調整する。製品タンク141に貯留されている高濃度酸素の圧力は、製品タンク141への流入又は製品タンク141からの流出がある限り少なからず変動する。この場合、正確な流量制御が困難となる上、酸素センサ143による正確な濃度測定が困難となる。これを考慮して、圧力調整部142により高濃度酸素が一定圧に調整されるようになっている。
【0033】
酸素センサ143は、圧力調整部142から送出された高濃度酸素の濃度を、所定の間隔(例えば20分)又は連続して検出する。酸素センサ143には、例えばジルコニア式や超音波式のセンサが好適である。測定対象となる高濃度酸素の圧力が変動していると正確な測定が困難となるため、一般には、酸素センサ143は圧力調整部142の下流に流量制限オリフィス145を介して接続される。
【0034】
圧力センサ144は、製品タンク141に貯留された高濃度酸素の圧力を検出する。圧力センサ144による検出結果に基づいて、製品タンク141に貯留された高濃度酸素の圧力が正常な範囲に保持されているかを確認できる。
【0035】
酸素供給部150は、酸素貯留部140から送出された高濃度酸素を、使用者の呼吸に同調して酸素出口156から放出する部分である。酸素供給部150は、バクテリアフィルタ151、同調弁152、圧力センサ153、および加湿部155等を備えている。
【0036】
バクテリアフィルタ151は、使用者に清浄な高濃度酸素を供給するために、高濃度酸素に含まれる細菌類を捕集して除菌する。
【0037】
同調弁152は、ポートP1〜P3を有する3方弁で構成され、使用者の呼吸に応じて開通する流路を切り替えるとともに、流路の開度を調整することで使用者に供給する高濃度酸素の流量を制御する。同調弁152のポートP1にバクテリアフィルタ151が接続され、ポートP2に加湿部155が接続され、ポートP3に圧力センサ153が接続される。
【0038】
例えば、同調弁152が開いたとき、ポートP1とポートP2を結ぶ流路(第1流路)が開通され、高濃度酸素が酸素出口156から放出される。一方、同調弁152が閉じたとき、ポートP2とポートP3を結ぶ流路(第2流路)が開通され、使用者の呼吸に伴う圧力変動が圧力センサ153によって検出可能となる。
【0039】
圧力センサ153は、使用者の呼吸を検出するためのセンサであり、同調弁152のポートP3に接続されるとともに、同調弁152の下流側(ポートP2と加湿部155を結ぶ流路)に流量制限オリフィス154を介して接続されている。したがって、同調弁152が“閉”となっている状態(第2流路が開通している状態)では使用者の呼吸に伴って変化する圧力を検出することができ、同調弁152が“開”となっている状態(第1流路が開通している状態)では酸素供給に伴って変化する圧力を検出することができる。
【0040】
酸素濃縮器100では、圧力センサ153による検出結果に基づいて、同調弁152の開閉状態が制御される。具体的には、同調弁152が“閉”となっている状態で、圧力センサ153により陰圧が検出されると、同調弁152が瞬時に“開”とされ、高濃度酸素の供給が開始される。そして、所定時間経過後、同調弁152が“閉”とされることにより、所定量の高濃度酸素が放出される。酸素供給部150から放出された高濃度酸素は、酸素出口156に接続された鼻カニューラや酸素マスクを介して使用者に供給される。
【0041】
なお、高濃度酸素は極めて乾燥した状態となっているので、酸素出口156の上流には、高濃度酸素を加湿するための加湿部155が配設されている。
【0042】
図3は、本実施の形態に係る酸素濃縮器の制御系統の概略構成を示す図である。
【0043】
図3に示すように、制御部160は、CPU(Central Processing Unit)161、RAM(Random Access Memory)162、ROM(Read Only Memory)163等を備えている。CPU161は、処理内容に応じたプログラムをROM163から読み出してRAM162に展開し、展開したプログラムと協働して酸素濃縮器100の各ブロックの動作を制御する。
【0044】
具体的に説明すると、制御部160には、酸素貯留部140の酸素センサ143、酸素供給部150の圧力センサ153、筐体内部に設置される温度センサ171、その他の各種センサからの検出信号が入力される。また、制御部160には、操作ボタン等を有する操作部181において、例えば使用者による供給流量の設定が行われた場合に、設定流量を指示する操作信号が入力される。
【0045】
これらの入力信号に基づいて、制御部160は、コンプレッサ200の駆動モータの回転数を制御したり、流路切換部131の切替弁SV1〜SV4や同調弁152の開閉状態や開度を制御したりする。このような制御により、酸素濃縮器100から設定流量で高濃度酸素が供給される。
【0046】
また、制御部160は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などからなる表示部182における表示に係る制御や、スピーカ183からの音声出力に係る制御を行う。表示部182およびスピーカ183は、使用者に各種の情報を報知する際に用いられる。
【0047】
図示を省略するが、酸素濃縮器100に無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)等の通信ネットワークに接続可能なインターフェースを設け、外部機器との間で各種データを送受信できるようにしてもよい。
【0048】
[2]コンプレッサの構成
図4及び図5に、本実施の形態のコンプレッサ200の構成を示す。
【0049】
コンプレッサ200は、マルチシリンダタイプのコンプレッサ本体210と、熱交換器300と、を有する。
【0050】
コンプレッサ本体210には、シリンダ220、230と、各シリンダ220、230を駆動するモータ221、231が設けられている。シリンダ220、230は、圧縮空気を生成する。
【0051】
熱交換器300は、各シリンダ220、230の圧縮空気排出口222、232間を連通するように、圧縮空気排出口222、232間に取り付けられている。つまり、シリンダ220の圧縮空気排出口222が熱交換器300の導入口301に接続され、シリンダ230の圧縮空気排出口232が熱交換器300の導入口302に接続されることで、圧縮空気が熱交換器300内に導入される。熱交換器300は導入された圧縮空気の温度を下げ、温度が下げられた圧縮空気は排出口303を介してPSA部130へと送られる。
【0052】
図6は、熱交換器300の構成を示す分解斜視図である。なお、本実施の形態で用いる熱交換器300は、例えば特許文献2で開示されている熱交換器と同様の原理構成を有するものである。つまり、熱交換器300は、間隙をもって積層された複数の中空板(特許文献2では偏平な中空管と表現されている)310から構成されており、複数の中空板310内に空気を流通させることで空気を冷却する点で軌を一にしている。中空板310は、厚みが0.1[mm]程度のアルミ又はステンレスによって構成されている。
【0053】
本実施の形態の熱交換器300は、図6に示すように、圧縮空気導入口301、302と、圧縮空気排出口303と、間隙をもって積層された複数の中空板310と、導入通路320と、排出通路330と、を有する。
【0054】
圧縮空気導入口301、302は、各シリンダ220、230の圧縮空気排出口222、232に連通される。導入通路320は、圧縮空気導入口301、302と複数の中空板310とを連通させ、圧縮空気導入口301、302に導入された圧縮空気を複数の中空板310に導くための流路である。排出通路330は、圧縮空気排出口303と複数の中空板310とを連通させ、複数の中空板310を通った圧縮空気を圧縮空気排出口303に導くための流路である。
【0055】
これにより、熱交換器300は、図中矢印で示すように、圧縮空気導入口301、302から導入した圧縮空気を導入通路320を介して複数の中空板310へと導く。複数の中空板310を通過することで温度が下げられた圧縮空気は、排出通路330を通って圧縮空気排出口303から排出される。
【0056】
ここで、熱交換器300は、複数の中空板310が間隙をもって積層されているので、図7に示すように、隙間と平行な方向から風を当てると、この風は隙間を通過する。つまり、図4の上方からファン201(図2)によって熱交換器300の方向に風を送ると、この風は熱交換器300を通過した後にコンプレッサ本体210に当たるようになる。換言すれば、本実施の形態では、熱交換器300は、複数の中空板310の間隙を通過する風がコンプレッサ本体210の方向を向くように、コンプレッサ本体210に取り付けられている。これにより、本実施の形態の構成では、ファン201によって、熱交換器300の冷却に加えて、コンプレッサ本体210も冷却できる。
【0057】
加えて、図8に示すように、ファン201から送出された風の向きが熱交換器300の間隙と平行でない場合、熱交換器300は、風を複数の中空板の間隙を通過させることによって、ファン201から送出された風の向きを変えてコンプレッサ本体210に向けることができる。これにより、ファン201をコンプレッサ本体210に向けて配置しなくてもよくなり、ファン201とコンプレッサ本体210との位置関係の自由度を増大させることができる。この結果、例えば、酸素濃縮器の内部構造の自由度が増し、小型化を図ることも可能となる。
【0058】
[3]効果
本実施の形態によれば、コンプレッサ200は、複数のシリンダ220、230によって圧縮空気を生成するマルチシリンダタイプのコンプレッサ本体210と、間隙をもって積層された複数の中空板310を有し、コンプレッサ本体210の各シリンダ220、230の圧縮空気排出口222、232間を連通するようにコンプレッサ本体210に取り付けられた、熱交換器300と、を備える。
【0059】
これにより、図1に示したような冷却パイプを用いる場合と比較して、簡易な連結構造で、騒音が小さく、冷却効率が良く、設置スペースが小さく、かつ、組み立てが容易な、コンプレッサ200を実現できる。例えば、以下のような効果も得ることができる。
【0060】
・熱交換器300は、薄板構造のため、熱交換器300での冷却風の圧力損出が少ない。よって、コンプレッサ本体210も効率的に冷却できる。加えて、熱交換器300は、ファン201から送出された風の向きを変えてコンプレッサ本体210に向けることができるので、ファン201とコンプレッサ本体210との位置関係の自由度を増大させることができる。
【0061】
・図1に示したような連結パイプ11が不要となり、3気筒以上コンプレッサのピストン間の連結が容易となる。
【0062】
・熱交換器300内の経路を複数個取ることができるため、熱の回収によるシステムを構築可能である(例えば水冷、ヒートポンプ、気液分離等)。
【0063】
なお、上述した実施の形態では、本発明を、2気筒のコンプレッサに適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、マルチシリンダタイプのコンプレッサに広く適用可能である。
【0064】
図9及び図10は、4気筒のコンプレッサに本発明を適用した例である。コンプレッサ400は、4つのシリンダ410、420、430、440を有する。この場合、熱交換器500を、4つのシリンダ410、420、430、440の圧縮空気排出口間を連通するようにコンプレッサ本体に取り付けるようにすればよい。
【0065】
また、上述した実施の形態では、本発明を、酸素濃縮器用のコンプレッサに適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、医療器用のコンプレッサとして広く適用可能である。例えば人工呼吸器用のコンプレッサに用いた場合にも、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0066】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0067】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、例えば酸素濃縮器用のコンプレッサに適用し得る。
【符号の説明】
【0069】
100 酸素濃縮器
200、400 コンプレッサ
210 コンプレッサ本体
220、230、410、420、430、440 シリンダ
221、231 モータ
222、232 圧縮空気排出口
300、500 熱交換器
301、302 圧縮空気導入口
303 圧縮空気排出口
310 中空板
320 導入通路
330 排出通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシリンダによって圧縮空気を生成するマルチシリンダタイプのコンプレッサ本体と、
間隙をもって積層された複数の中空板を有し、前記コンプレッサ本体の各シリンダの圧縮空気排出口間を連通するように前記コンプレッサ本体に取り付けられた、熱交換器と、
を具備する医療機器用コンプレッサ。
【請求項2】
前記熱交換器は、
前記各シリンダの圧縮空気排出口に連通される圧縮空気導入口と、
前記圧縮空気導入口と前記複数の中空板とを連通させ、前記圧縮空気導入口に導入された圧縮空気を前記複数の中空板に導く導入通路と、
圧縮空気排出口と、
前記圧縮空気排出口と前記複数の中空板とを連通させ、前記複数の中空板を通った圧縮空気を前記空気排出口に導く排出通路と、
を具備する請求項1に記載の医療機器用コンプレッサ。
【請求項3】
前記熱交換器は、前記複数の中空板の間隙を通過する風が前記コンプレッサ本体の方向を向くように、前記コンプレッサ本体に取り付けられている、
請求項1又は請求項2に記載の医療機器用コンプレッサ。
【請求項4】
前記熱交換器は、ファンから送出された風を前記複数の中空板の間隙を通過させることによって、前記ファンから送出された風の向きを変えて前記コンプレッサ本体に向ける、
請求項3に記載の医療機器用コンプレッサ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−111250(P2013−111250A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−260002(P2011−260002)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(000112602)フクダ電子株式会社 (196)
【Fターム(参考)】